したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【アク禁】スレに作品を上げられない人の依頼スレ【巻き添え】part2

1名無しリゾナント:2011/01/18(火) 17:04:23
アク禁食らって作品を上げられない人のためのスレ第2弾です。

ここに作品を上げる → このスレの中で本スレに代理投稿する人が立候補する
って感じでお願いします。

(例)
>>1-3に作品を投稿
>>4で作者が代理投稿の依頼
>>5で代理投稿者が立候補
>>6で代理投稿完了通知

立候補者が重複したら適宜調整してください。ではよろしこ。

105名無しリゾナント:2011/05/12(木) 19:05:10
 ■ ヒデュオスレギオン −譜久村聖X市井紗耶香− ■  

今が夜であったことは、幸いであったのかもしれない。

キチキチ…キチキチキチ…

地面すれすれをさざ波のように音が這い進んでいく。
不気味なさざ波の音をかき消すようにクラクションの音が絶叫し続けている。
ひしゃげたバンパー、傾いたフェンス…。
そしてアスファルトを埋め尽くす…

 ―蟲だ。

ゴキブリ、ムカデ、アリ…、その他名状しがたい大小さまざまな蟲たちが、その黒いセダンを覆い尽くさんと這いまわる。

【蟲使い(バグテイマー;bug tamer)】。
蟲を呼び寄せ自在に操る…、それが市井紗耶香の能力だった。

ブチッ ブチッ ブチッ

地を覆い尽くす黒い絨毯を踏みつぶしながら、市井はセダンへと歩を進めていく。

ブブ…、ブブブブブ…

すでに羽虫やゴキブリによって窓という窓は覆い尽くされ、中の様子は伺えない。

車の機密性などたかが知れている。
今頃車内にも蟲が侵入し始めている頃だろう。
すぐにパニックになって飛び出してくるはずだ。

「簡単な仕事だったわね」

106名無しリゾナント:2011/05/12(木) 19:06:51

そうひとりごちる。

ガチャ…
後部座席のドアが少しだけ開く。
開いたドアの隙間から蟲たちが侵入する。
市井は体中を蟲に這いまわられ、悲鳴を上げて飛び出してくる少女を想像し、サディスティックな笑みを浮かべた。

が…。

ズバウン!

「!?」

ゴォッ!

「な?なにコレ…。聞いてねえぞ矢口…」

輝く翠玉…いや…これは炎だ。エメラルドグリーンに輝く、緑の焔。

すらりとした…それでいて肉感的な脚が地面に降り立つ。
瞬間、地を這う蟲は炎に巻かれ、タンパク質の燃える嫌な臭いを撒き散らす。

すらりとした…それでいて肉感的な手がドアに触れる。
ドアを這いのぼる蟲が、飛び回る羽虫が、根こそぎ焼き尽くされる。

「とうとう…見つかってしまったんですね…私…」

物憂げな瞳、抜けるように白い肌、艶やかな黒髪。そして…、

…匂い立つ色気…。

107名無しリゾナント:2011/05/12(木) 19:07:56

大量の蟲が焼け焦げる異臭の中にあって尚、彼女の周囲だけには蜜のような甘い香りが満ちているかのようだった。

―譜久村聖―

―少女と呼ぶにはあまりに早熟な肢体の―少女がそこにいた。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板