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長編SS投下用スレッド

88『みんなぼっち』:2013/08/03(土) 11:50:52
アクセス規制なので、こちらに投下。以前書いたいじめSSの続編となります。

何の為に学校に通うのか。最近は勉強に楽しさを見出してきて、より高いレベルを求め、佐々木と同じ塾に通う日々だ。
北高自体、そんなにレベルの高い高校ではない。上には上がいるし、その上の連中の見ている景色を少し見たくなってきた。
「最近は勉強が楽しくなってきた。」
「それは重畳だね。」
分からない場所を調べ、解いて行く。これだけの事に楽しみを見出すのだから、いかにこれまでが無知であったかよく分かる。
分からないから知りたい。それがきっとあの馬鹿の考える事なんだろうな。
佐々木は少し困ったように笑うと、空を見上げる。
「太陽に片想いした、イカロスの気持ちが分かるよ。」
「お前が何を言いたいか、さっぱりだ。」
「キミはそれでいい。」
今更、キミに鋭さなんて求めてはいない。佐々木はそう言うと、少し明るい、しかし無理の隠せない笑顔を見せた。
「折角の休日だ。たまには家に閉じこもらず、外で遊ぶかい?」
ま、気晴らしは必要ではあるな。だが。
「その前にシャワーだ。」
「僕はこのままでも構わないがね。」
「ほざけ、アホ。」

駅前で食事して、公園をぶらついて、とても買えない値段の商品を見て…。これじゃ、昔の不思議探索と変わりはしない。
…情けねえ。まだ未練があるんだろうな。我ながらしつこい男だ。

駅前には騒がしい集団がいた。
…声だけで分かる連中というのも珍しい。涼宮達、SOS団だ。
俺の代わりに谷口や国木田がいる。どうせこんなもんなのにな。
「…行こうぜ、佐々木。」
「…そうだね。」

全く、やれやれだ。


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