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企画リレー小説スレッド

79 メメントリレー(7) :2008/03/13(木) 23:07:56
 外に出たら、セルマの顔を見てみたい。
 抱かれながら、唐突にそう猫柳は思う。
 それとも何か他に見たいものがあったのかもしれない。無かったのかもしれない。

 そうして、最後のキーはそろった。ここから出るための。

80 メメントリレー(8) :2008/03/14(金) 19:02:30
もうすぐだ。フェンダー<可能捜索者>たちが集う忌まわしい<教会>、外へ繋がる境目の世界に、自分たちは立っている。
存在置換を最終フェイズに移行される前に、猫柳たちは逃げ出すことにした。
夜が来たら、自分たちは心まであの冷たい歯車に押し潰されてしまうから。
そうしたら、きっとあの乾いた土みたいに冷たい、昆虫の目をしたフェンダーたちと同じになってしまう。
このぬくもりが消えてしまう。
嫌だな、と思った。多分、二人同時だった。

81 メメントリレー(9) :2008/03/14(金) 21:12:40
猫柳は外へ出たかった。
<教会>の治める世界は息苦しい。<教会>は猫柳のような不適格者にフェンダーとして生きる道を示すが、あれは処刑と同じだ。
外世界から世界を守る戦士といえば、聞こえがいいが、つまりは存在置換によって軍の規格部品に加工されるということだ。
しかし<教会>こそがもっとも外世界と近い。猫柳は決意を胸に志願した。

82 メメントリレー小説(全文をつなげて正しい順序にしたもの) :2008/03/14(金) 21:16:37
猫柳は外へ出たかった。
<教会>の治める世界は息苦しい。<教会>は猫柳のような不適格者にフェンダーとして生きる道を示すが、あれは処刑と同じだ。
外世界から世界を守る戦士といえば、聞こえがいいが、つまりは存在置換によって軍の規格部品に加工されるということだ。
しかし<教会>こそがもっとも外世界と近い。猫柳は決意を胸に志願した。
もうすぐだ。フェンダー<可能捜索者>たちが集う忌まわしい<教会>、外へ繋がる境目の世界に、自分たちは立っている。
 存在置換を最終フェイズに移行される前に、猫柳たちは逃げ出すことにした。
 夜が来たら、自分たちは心まであの冷たい歯車に押し潰されてしまうから。
 そうしたら、きっとあの乾いた土みたいに冷たい、昆虫の目をしたフェンダーたちと同じになってしまう。
 このぬくもりが消えてしまう。
 嫌だな、と思った。多分、二人同時だった。
 外に出たら、セルマの顔を見てみたい。
 抱かれながら、唐突にそう猫柳は思う。
 それとも何か他に見たいものがあったのかもしれない。無かったのかもしれない。
 そうして、最後のキーはそろった。ここから出るための。
 猫柳たちが<教会>に仕掛けた一つ目の爆弾が破裂する轟音。鳴り響くは物悲しい鐘の音。
 きいきいとまじり合うことのない不協和音を奏でる二人の身体。
 持たざる者の叛乱を予期せぬ管理者は慌てふためき当惑することだろう。
 「ざまあみろ」
 セルマは駆けながら小さく呟いた。
「案外、僕らって壊されてデータをリセットされる前は、恋人同士だったりして。」
「…下らん考えだ。死ぬ前も死んだ後も興味ない。今の俺達こそが全てだ。」
「…うん、絶対二人で生きて戻ろうね。」
 猫柳が地下通路に潜り込むと当時、ついに食料庫の扉が蹴り破られた。
 猫柳は走っていた。セルマが後ろに続いていた。砂煙が舞っていた。
 フェンダーの放つ弾幕が、セルマの腹部を掠め取った。体が地面を転がり落ちる。猫柳は振り返る。
 セルマの損傷は激しかった。頭部と上腕部しか残されてはいなかった。エネルギーが漏洩し、体内から逃げていく。もうじき機能停止する。
 セルマは満天の星空に向けて、右手に小さな何かを掲げた。
 突き出されたそれを見て、猫柳は何かを託された経験を走査した。
 該当記録はない。そんな経験はない。猫柳は何一つ託されたことがなかった。受け継いだことがなかった。己の命でさえ。
「――――」
 躊躇う猫柳の手に、セルマはロケットを握らせた。
「こいつを持って先に行け」
 爆音が足元を揺らした。フェンダーたちの足音はすぐそこまで迫っている。
「余計なことは考えるんじゃあない。誰かが、これは伝えなくてはならないんだ。
 その目的に一番適しているのがお前だというだけだ……早く、行け」
 扉が開いた。猫柳は走り出した。
破片が身体を掠め、胸のロケットが千切れた。
一瞬反応が遅れ、最後の一弾が猫柳の腹を刺し貫き、爆散した。
青空に散らばってきらきらと光る自分の部品を見て、猫柳は綺麗だなと思った。
落ちながらずっと目を開けてそれを眺めていたが、視界にノイズが混じり出し、ほどなく何も見えなくなったので、開けているのをやめた。

83 言理の妖精語りて曰く、 :2008/04/12(土) 00:56:07
チャットでやった逆リレー小説のまとめです。
複数の並列史が共存します。

FA:最初、破壊王は一人だった。だけれども、破壊王は、彼がが隣にいるということを知ってしまった。安らぎの剣、それが勇者が最初に手に入れた魔剣だった。
FB:勇者は王者の剣の材料である聖剣と魔剣を探していました。それは二人の男が別々に持っていたそうな。
FC:この世の全てのモノの、始まりを司る聖剣、結果を司る魔剣、そして過程を司る王者の剣は、それぞれのパワーバランスの均衡を崩さぬよう、異なる時間・場所に隠されていた。
FD:とても暑い日のことでした。遂に滅殺王は斃され、暗黒の時代は終焉を告げ、世界の平和が戻りました。そして魔剣の呪いによって生まれるはずの新たな魔王は生まれませんでした。勇者は魔剣の誘惑に打ち勝ったのです。その勇者は破壊王と呼ばれていました。
-5:あらゆる事物事象を壊してきた破壊王にも壊せないものがたった一つだけあった、それが魔剣である。だが、持ち手との融合の瞬間、それを狙うことが出来れば…
-4A:勇者のもう片方の紋章が輝いた。それは奴が魔剣を手に入れた事を示している。今までの日々はもう帰ってこないのだ。
-4B:知っていた。破壊王は知っていた。勇者の剣がルクシオンを貫いていたことを。
-3A:破壊王は思い出す。魔道士ルクシオンとの日々を。あの、日々を。あの、かつてあった、あの日々を守るため、
-3B:ルクシオンは己の心臓を勇者の眼前に掲げ、言い放った。「私の命など安いよ。殺戮の正義によって魔に落ち、負の王となる運命から、お前を救えるのならばね」
-2A:全ての時代、文明を越えて、破壊王13は剣の因子の元へたどり着き、赤く煮えたぎる拳を振上げた。
-2B:そして魔道士が術式を起動します。勇者の両肩の紋章が紅く光り、百戦錬磨の英雄の両腕は永遠に失われました。
-1:世界は何万回も赤く染まった…。そして、百年の月日が過ぎた。
0:という事で、勇者は聖剣も魔剣も王者の剣も手にする事ができませんでしたとさ。めでたしめでたし。

84 言理の妖精語りて曰く、 :2008/04/12(土) 02:03:32
なにこれ?

85 言理の妖精語りて曰く、 :2008/04/12(土) 04:02:25
どうやって読むのが正しいんだろ?

86 言理の妖精語りて曰く、 :2008/04/12(土) 23:07:59
普通の小説同様に数値の小さいもの(上)から読んでください。なおFはFIRSTを表すとか。
数値の右のアルファベットは並列史で同じ時間軸の記述が複数存在しているとか。

逆リレー小説なので実際には終わり(下)から書いてます。


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