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63 第1回8番(19)時空刑事ナプラサフラス :2008/03/10(月) 00:37:03
「ファーゾナーよ、世話になった。俺は今、頭の霧が晴れた気分だ」
「実は、私はひとつ嘘をついていました。私は本当はファーゾナーではありません。今空に見えるあの竜が全天竜ファーゾナーです。私は言理竜エル・ア・フィリスです」
「そうか。エル・ア・フィリスよ、武運を祈るぞ」
「私もあなた方の今後ますますのご健勝をお祈りいたします。それでは失礼いたします」
 エル・ア・フィリスの翼が空気を叩く。一度だけで、彼の身体は宙空に持ち上げられた。さらに、もうひと叩き。エル・ア・フィリスは手の届かないところまで舞い上がっていく。上昇しながら、エル・ア・フィリスは己の身体を展開させる。館の中庭に納まる程度だったその身体が、折り畳まれた骨組みを広げるように体積を増していく。空に、ひとつの山が出現したようだった。
 突然、北と言わず南と言わず、方々から咆哮が上げられた。一声聞いて、竜のものと分かる。天空のファーゾナーと地上のエル・ア・フィリスによって、各地の竜が喚起されたのだ。まるで鳥の群れと見紛うが、サイズのスケールが全く違う。一匹一匹が、山なのだ。
 天からも、創世竜の同胞が現れる。天体級のスケールを誇るファーゾナーほどではないにしろ、それぞれの姿を地上から確認できる。そんな無数の巨大な竜たちが、まさに空を埋め尽くしていた。やがて、天の竜と地の竜が合流し、地上から見れば南東に相当する方向に向きを揃える。その方角に、彼らの目指す敵がいるのだ。
 そして、それは現れた。金糸の毛並み。三対のぴんと張った髭。恒星をも凌駕するスケールの、猫。確かに太陽の方が手前に見えているのに、そのつぶらな瞳は太陽よりも巨大だった。猫と、竜が相対する。天空を支配する両勢の獣が、一斉に威嚇音を轟かせた。


《にゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!》

《ちゅーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!》


「騒音罪だ!」
 刑事がいきりたって叫びを上げた。何事かと慌てた者が、続々と屋外に飛び出してくる。天を見上げては驚嘆の声が奉げられ、やっと静かになりつつあった館は再び大騒動となる。その中で特に喧しく騒いでいる男がいて、それはやはりソルダスだった。きっと世界中で、同じような騒ぎが起こっているに違いない。


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