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56 第1回8番(δ)ウィアド・イン・ザ・ワイアード :2008/03/09(日) 23:48:42
 勇士たちとキュトスの娘たちの闘争は続いている。その光景は、戦争というより山を切り崩す様子に近い。娘たちが斃れるごとに、解放された魂が光を放って陣外に消えていく。しかし、勇士たちの中にも倒れていく者がいた。エル・ア・フィリスの加護によって、一人ひとりの戦力は増強されている。しかしエクリオベルクによって武装された姉妹たちには、その槍がなかなか届かない。
 肉の柱の頂に立つアルセスが、自身の小槍で勇士たちを狙う。槍が一投されるごとに、勇士たちが吹き飛ばされる。しかしそれ以上に、紀元槍がドライブされることで空間の法則自体がアルセスに最適化されていくことが問題だった。槍の投擲は、この空間の各座標をポイントし、法則改変の基点とするための行為なのだ。最初は短剣のように短かった槍が、一投ごとに大きさを増していく。
「紀元槍の法則最適化による強化は等比級数的だ……まずいぜ」
「あれを、撃たせるな……これ以上法則を更新させてはならん……」
「法則改変には我らでなんとか抵抗してみせよう。エル・ア・フィリスも既にあれに気づき、妨害に回っている。援護するぞ」
「ところで、見ろ。あれは四十四士でないぞ」
 ウィアドたちの観測点が一人の男に集まる。その男は、勇士たちに紛れて槍を振るっていた。なかなかに、強い。そして奇妙なことに、不可貫であるはずのエクリオベルクの武装を、彼は易々と貫いている。
「おい」
「あれは、誰だ」
「待て。ログに、ああいう奴がいたはずだ」
「刑事か」
「ケルネーがシナリオに闖入させた、あの刑事だな」
「待て、待て。あの刑事は、紀人ナプラサフラスの写像らしい」
「なんだって」
「本当か、それは」
「ケルネーがそう設定していたと、アンリエッタが言ってきた。そこで、再びシナリオに呼び戻したと……」
「逃亡したクリスを尾けて、ちょうど追いつきそうになったところで宝陣の構築に巻き込まれたか」
「なるほど。状況がよく分からなくて、とりあえず悪者っぽそうな姿をしたアルセスを敵とみなしたわけだな。ありそうな話だぜ」
「神話的に、ナプラサフラスはアルセスに恭順または敵対する。そして彼は大空魔殿エクリオベルクの最初の踏破者だ。ピュクティエトに扇動され、地理的にも北方帝国ということで、まあ見事に神話構造に符合してはいるのだが」
「アルセス側にもアウターという闖入者がいた。お相子ということにしておけ」
「プライオリティ、プラスワン」
「しかし、まだだぜ。三対四。まだ負けている」


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