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物語スレッド
270
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二つの遺作・前編(5/10)
:2008/01/08(火) 20:47:42
「彼女が…狂って殺人癖を持っちまった娘な。あいつが歌うたびに【それ】は姿を現したらしい。
時には彼女の叔父の手にある時は渡り、彼女の叔母、従兄弟、祖父母…最後には両親の手に渡った。
どんなに俺達がその前にダインの遺産を手にしようとも、俺達の気配を察するが如くそいつらは手をすり抜けていく。
そして…必ず決まって、最後には彼女を刺し貫いた」
「彼女を?・・・彼が、助けたのに?」
彼女を助けるために、彼は死んだのではなかったのか?
否、一族であると言う事は、例え助けた相手であっても、関係ないということなのか。
「刺し貫かれた彼女は、いつも決まって死ぬ寸でで息を吹き返した。…狂ったままでな。
案外、彼女が【ギュルヴィ】なのかもな。もう一人は嬲られた後あの山の中に埋められ、
暴れ狂うダインを何らかの方法で縊り殺して、首だけ持って下山したのかも」
「そうだとして・・・何故首だけを?」
「さあな・・・彼を殺した時に、彼女は呪いに掛かっていたのかもしれんな。それとも…彼を騙した後悔からだったのか」
焚き火に照らされた彼の表情は、火の影にあてられているとは言えども、非常に暗い表情だった。
今となっては分からない事実。気狂いとなってしまったのなら満足な受け答えもなかったろう。
そんな中で、この疑問に答えてくれるかどうかなど――言うまでも無い。
結局彼女は【ギュルヴィ】だったのかもう一人なのか。恐らく永遠に分からないのだろう。
ただ分かるのは、【ダインスレイヴ】は彼女を締めくくりにしたいのだ…でなければ彼女ばかりに受身はやらせないはずだ。
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