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皇軍(明治〜WW2)がファンタジー世界に召喚されますたvol.26

259 303 ◆CFYEo93rhU :2019/12/01(日) 13:53:57 ID:k83QLRus0
朝食後の散歩にセソー大公国軍の空軍司令部を訪ねると、
飛竜軍司令官がぶつぶつと呟きながら作戦案を考えている。
「午前中は第1連隊で午後は第2連隊? いやそんな事をしている余裕は……」

行き詰って頭を抱えている。
少しガス抜きに付き合った方が良いかも知れない。
「こうなれば軍の存在意義は国体の護持でありましょう」
「は?」
「ユラに仲介を頼むよう、現場からの陳情として宰相や外相を説得されてはいかが?」
「は、ユラを?」
「ええ、ユラは原則中立の方針を放棄しておりませんし」
ユラ神国が列強国として振る舞える“パワー”の一つがこれだ。
東大陸で最も広く信仰されているユラ教の総本山がある事もあり、
単純な経済力や軍事力以上のパワーがあるのはどの国も認めるところだ。
だから、特に列強国同士の戦争になった場合、仲介する能力のある強力な
中立国となると多くの場合でユラ神国が第一候補となってしまう。

ただ皇国の元世界のスイスのような永世中立国でもない。
中立の度合いが他国より高いというだけで、最終的には時と場合による。

それに何より、ユラ神国は皇国と相互防衛に基づく軍事同盟を結んでいる。
リンド王国との戦争被害が大きかったのとユラ神国が直接攻撃された
訳ではないとして野戦軍の派兵をしていないだけで、今も有効な条約だ。
事実、皇国軍の領内通行や基地の提供などは公然と行われ、ユラ領内における兵站支援などで事実上参戦している。
「閣下、ユラは今や皇国の同盟国です」
「しかし此度の……セソー大公国の対リンド戦争においては皇国に積極加担しておりません」
「東大陸の列強全てが皇国と国交を持っている訳ではないのはご存知でしょう。
 大内洋に面していない大陸東側の国家群と皇国は国交以前に交流さえない所もまだ多いのです。
 リンド王国はともかく、皇国と仲介できるのは現状ユラ神国以外に考えられませんが」
「ううん……」

もう一押しだろうか?
「ユラは皇国の軍事力を身をもって知っている数少ない列強国です。
 皇国が最終通告を出した以上、ユラの大使もロマディアから避難するでしょう。
 他の都市の領事館なら知りませんが、ロマディアに居たら危険ですからね。
 恐らくユラの大使館員はいつでも逃げ出せるように準備はしていた筈。
 7日後の朝からですから、今日中にでもロマディアから脱出しておかしくありませんよ?
 むしろ外務卿はじめ外交官吏の面々が率先してやらないのが理解できませんね」

フェリスは軍人で外交職員ではないから部分的にしか知らないが、それでも観測範囲で
セソー大公国の外交部門がやっている事は中立国に対してセソー大公国の正義と軍事行動を
支持して欲しいという働きかけで、これは素人のフェリスから見ても理解不能の行動だった。
戦争初期の段階ならまだしも、首都に攻め込まれる寸前の今する事ではないだろう。
根本原因を作ったのが自分達だから一方的に嘲笑えないが、これは流石に無い。

確かに前リンド国王の突然の崩御から現女王の即位と皇国との国交樹立までの
鮮やか過ぎる手筈は怪しいが、それが生きてくるのは戦争の大義や勝った後に
リンド王国を弱体化させる手段としてで、負けそうな段階で叫んでも遅い。


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