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みなさんで小説などいかがでしょう。

14MIACIS−α:2003/02/28(金) 17:53 ID:/V5cYolM
『職員室』というプレートがついた扉を見つけた。
……ここに来れば何かこの学校のことについて分かるのではないかとおもった。
覚悟して扉をあけると、たいしたことのない単なる職員室であった。
良かった、人々を魅了する鍋。鍋はヒーリング・フード!!なんて言う人や、
血塗れ、死体部屋や、怪物とか居なくて……。
私はホッとし、部屋に足を踏み入れた。
学生時代に良く見慣れた風景がそこには存在していた。
プリントでほどよくちらっばた机。歴代の校長の写真。予定表の黒板。
セピア色の空気であった。今の今までそこには人の気配があるような気がする。

……人の気配だと?   ここは廃校になった学校だぞ!?

           ガラガラ
!!扉を開ける音、誰か入ってきた!?
とっさにその方向を向いた私は残像のようなものを見た。
ソレは黒髪をなびかせた女性のように見えた。
彼女は職員室から廊下へと出て行った。そう、今の今まで私と同じ空間に彼女は存在していた。
顔はギリギリで見えなかった。が、髪を掛けた耳とうなじが見えた。
私は反射的に「紗枝子!!」と叫んでいた。
私の娘の名を。勿論私は一歩遅く廊下へ飛び出した。
が、左右に長く続く廊下の両方に彼女はいなっかた。幻、影、錯覚、幽霊、蜃気楼。
そんな言葉でしか言い表せれない、そんな光景であった。
わたしは途方もなく一度出た教室にまた戻ってしまった。肩をなで下ろして。
しかし、そこには何もなくなっていた。
あのプリントでほどよくちらっばた机も歴代の校長の写真も予定表の黒板もなにもかも。
単なる埃の層のある廃屋の一部であった。
ただ、教室の真ん中に私が慌てて置いていってしまったつるはしと、小さな白い紙切れが一枚下にあった。
  『異形の神が棲むこの世ならざる場所。そこでわたしは待っている。』と書かれていた。


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