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TRPS雑談所ブンヒナ出張版2
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なな板TRPGスレとの中継地点となる場所です。
雑談、猥談、相談その他諸々の話を和気藹々を繰り広げましょう
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居場所不明
タチバナさん(ドロップアイテム:社会的良識、常識的性癖)
が欠けてるぞー^^
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投下しましたですー
誰が助けに来ようと、そいつに全く感謝しない自信がある!
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おぉ、乙です
BLビルのボス達がどれも鬼強い件に関してwww
荒海さん=格闘攻撃不可、電撃は回避不可能
木羽塚さん=文明による攻撃しか受け付けない
三浦さん=ラスボスですけどなにか?
タチバナさん=オンドゥルルラギッタンディスカー!!
てか、真面目に荒海さんと木羽塚さんは勝てる奴いんのかよwww
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荒海さんは狙撃スキル持ちなら長距離HSで何とかなりそうな予感
木羽塚さんは……現状文明持ちのキャラでさらに文明開化パワーアップを乗り越えて
かつ文明開化より上位の文明を手に入れた上で黄泉帰りを貫通できるような性能を得ないと倒しきれないw
もしくは単純に心が折れるまでボコり続ければ倒せないけど勝てる。で良いのかなw
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あいつなら……全裸ターミネーターなら荒海さんを倒す事も可能なのではッ…!?
あ、CPUをやられて終わりか
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あれ?キバヅカさん精神攻撃に弱くね?
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長距離狙撃も超電磁砲的なレーダーとレールガンで無効化してきそうだな
そして、何より荒海さんと戦える人は格闘主体のキャラとだけいう圧倒的鬼畜仕様!!
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冷静に考えたら自分の電撃で感電死しそうなもんですけどねえ
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強面だけど実は服の下はラバーフィットスーツ着用
って人なのかもしれなイ……
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アレだ、ジャイアンが自分の歌声で死なないのと同じ理屈!
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今、気がついたんだが木羽塚さんって橘さんと相性最高じゃね?(注:精神攻撃的な意味合いで)
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そりゃクンカクンカされたらもうアレですわwww
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>>722
物凄く納得出来る例えで吹いたwww
話の流れ上モノ男さん動かしちゃいますが構いませんねッ!
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ええ、どうぞ
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投下ー
疲れた!次どこへ逃げるかはモノ男さんに任せます
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投下とまとめ乙ですー。
私提案者だけど木羽塚さんは縛り上げてコンクリ詰めにして海に落とせばいいと思うの。
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おろろー、おくれたけどフェイくんさっちんマジさんくすー
(*゚∀゚)
橘クンカクンカする→文明開化<<性的な意味で>>→またクンカクンカする→文明開化<<犯罪的な意味で>>→またクンカクンカす(ry
(*゚∀゚)
(*;゚∀゚)(『永久機関』《ノイマンズドリーム》ッ!!?)
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タチバナ×木羽塚でSS書いてくるわ
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すがすがしいまでに誰得wwww
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>>728
その発想は無かった上にシスターの黒さの片鱗を垣間見た。そんな夏の夕暮れ
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キバつかさんSS書いた奴誰だwwwwGJwwww
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(゚д゚ )
( ゚д゚)
( ゚д゚ )
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萌えスレwwwwwwwwwww
茶ぁ返せwwwwww
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タチバナさんが終わクロの佐山さんに見えて仕方ない
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nanntoiuwww
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タチバナさんへ
ビルでは戦えなさそうなので次のステージで戦いましょう
かしこ
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鰊より年上なのに少年……おっちゃんと1歳しか違わないのに少年……
若作りなのだろうということにしとこうw
ところでこれ鰊(3)と遭ったのは柚子と会う前でよかったですよね
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リー君は多分竹虎のように童顔なんだよきっと
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あー。確かに李さんは童顔ぽい
んで、おっちゃんはフケ顔ぽいかも
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>>738
尾張さん腕チョンパしてるしそれが妥当ですかねェェ〜〜ッ
そういうことなら俺ちゃん頑張ってお膳立てするよ!よ!
もちろん片腕のハンデ乗り越えてパワーアップは基本だよね!?
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>>741
おっちゃん27なのに六花ちゃんから中年扱いされてたしな……
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立花さんの片腕パワーうp予想
文明殺しはにゃんこ先生に装着されたので
1:文明をふんだんに使用した多目的アーム
2:純エネルギー体でぼんやりとしか見えないけど超強力な腕
3:イージスの盾(チタン製の義手。超すごい)
4:ドリル
5:無し。ただし失った右腕の機能を補って余りあるほどの背筋力をゲット
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立花さんの片腕じゃないよ!尾張さんの片腕の間違いだよ!!
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仮面ライダー的には1かな?
個人的にはロケットパンチとか、コブラ的なのとか、回線接続とか機械に接続できるようになるとかも面白いかもwww
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え、リーさん最初っから童顔じゃ無かったのん?
パワーアップとか尾張さんマジカッコいい…!
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>>739イエス!イエス!イエス!
義手は、ライダーマンか……わるくない
ああ迷うのう
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大砲内蔵の鋼鉄義手とか!連射型ボウガン付きで
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後は、あーおいそらから降ってくるような五色の特殊能力付きの腕とかね!!
うん。李さんは童顔が似合うキャラだと思う。
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何気に5が気になるwww
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大穴でドリルは如何だろうか!
もしくはチェーンソーとか鉤爪とかマシンガンとか!
ああ夢が広がりんぐ
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みんな尾張さんのパワーうpを楽しみにしてるんですねw
私も超楽しみでございます
そんなわけで展望フロアへ行くか、まゆきちへ一直線かを本人に選ばせるという
秘技「丸投げ」を場に置いてターンエンドですよ
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サイコガン!サイコガンがいいと思うんだよ!
所で質問ですが、
迷宮化させたのは荒海さんでそれを解除したのが三浦さんですよね?
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いや、起動も解除も三浦さん
もともとラビリンスはBLビルに最初から備え付けの自動迎撃装置でワープ系の文明に対して自動発動する文明
んでラビリンス状態だと施設そのものに備え付けられた機能、例えばスプリンクラーとかが使えないから災害やらが発生した場合は自動解除する
で、今は解除状態だからそれに併せてみんな元の位置や任意の位置に戻って内部機能もちゃんと機能してるけど
誰かがワープ系の文明をまた使えばラビリンス状態に戻る。そんな状態
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>>446
おおう、ありがとございます
ずっと荒海さんがやったんだと思ってたよ!よ!
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>>756
お前安価当てる気ないだろwwww
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投下しました
sage忘れごめんなさい
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モノ男達が増援か……
文明ブレイカーで荒海さんのテンダーを無力化する方向とみればいいのか?
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取りあえず投下完了だよ!よ!
全く話を動かせていない! ごめんなさい……
面白そうなので小鳥がツバッキーを知ってることに
当初は十六歳JKだったのですが十四歳中学生男子に急遽変化
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>【不非雅魅:展望フロアへごー。荒海さんに凸するようです】
>展望フロアへごー。荒海さんに凸するようです
>荒海さんに凸するようです
(゚д゚ )
( ゚д゚)
( ゚д゚ )
\(^o^)/
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あいどうも、最近クソ忙しかった三浦です
クソガキ君へは近日中にレス返しますね
そして何というそぶぶww
霧散するって事は当然その持主から失われるって事ですし、使い所にゃ気をつけてクダサイヨー
まあ、文明を失いながらも猶哮る荒海さんってのも素敵ですけどNE
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まゆきち投下したよ!
ユッコさんはうん…まだ書いてない
待っててくださいな
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上から読んでも下から読んでもきばつかつばきちゃんが妙な方向に突っ走っている……
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駄目だ、荒海さんの攻略法が全く思いつかねえ^p^オノレモノオェ…
ところで展望エリアってどんな感じなんですかね?部屋の形状とか階段やエレベーターの配置的な意味で
それが分かれば打開策も思いつく……かも
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つゆりんならどんな豪速球だろうと受け止められるって佐伯さん信じてる。
>>765
基本的には楕円形。
んで、真ん中に複数の飲食店がキッチンだけ並んでて、エレベーターはビルと商業区を繋げられる位置に付いてる。
そのため、階段はエレベーターとは反対の位置から登り降りするように出入り口が設計されてる。
飲食スペースはキッチンを囲むように存在しており、若干の高低さ有り。
そんな感じ、道具を使うならキッチンに有りそうな物や食材になるかも。
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佐伯さん詳しい解説㌧です
キッチンか…
…フンジンバクハtイエナンデモ
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投下完了!
因みにこんな感じに仕上がりましたつttp://imepita.jp/20100604/547380
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nice boat・・・
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投下しました
ぶっちゃけ一人じゃ何もできねえよ畜生!誰か助けて!
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ゼルタんこの土日中にレスるのキツいならそろそろ俺ちゃんが動くぜご一報頂戴
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気が付いたらにゃんこに助けられていた!!
李さんは荒海さんとバトりたい?
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せんせい、荒海さんをボコり隊です!
エレベーターの扉を開けるのなら任せてくれるといいよ!よ!
しかしそれ以外は特になにもできないよ!
オペレーターズ・サイド状態解除しようかなぁ…
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ふふふ……規制……ふふふ……
ちっくしょおおおおおおお!!規制禿げろ!!!
そんなわけで代理をお願い申し上げ奉りまする
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グルルという、目の前の”犬が”喉を鳴らす低い音。
その場を満たす、地獄の底から響くような不気味な音の中に一際高い声が響いた。
「待って萌芽! その状態で戦うつもり!?」
ふいに自分の右手の付け根に触れる、彼女の手の感触。
ふと後ろを見ると、真雪が心配そうに自分の顔を覗き込んでいた。
「無茶よ! 戦える訳ないわ! 逃げようよ!」
あー、気付かれたか、と萌芽はため息を吐く。
正直、萌芽はまともに戦うつもりなど毛頭無かった。
適当に敵をけん制し、そのあとはこの分身をあの犬のエサとしてさしだせば真雪を逃がすことくらいはできるだろう。
それが萌芽の思惑だった。
さて、まともに戦える体でないことが真雪にバレたこの状況で、どうやって時間稼ぎをしよう?
この少女のことだから、おそらく自分を囮に逃げろなんて言っても絶対聞かないだろうし……
そんなことを考えていると、ふいに前方に見える扉が開いた。
扉から現れるのは、見覚えのあるアフロヘアー。
そして彼の右斜め上で浮遊する、丸いコウモリみたいなやつと、自分の分身。
「おめーは……」
こちらに気付いた彼に、犬から目は逸らさずに、しかし萌芽はにこやかに言った。
「ナイスタイミングです、ジョジョくん!」
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つかつか、と頭をぽりぽりとかきながら、現れた丈乃助は二人と犬の間に割って入ってきた。
堂々と犬の腹の下を潜り抜けてくるあたり、怖いもの知らずというかなんというか……
(ちょっとシビれちゃいますね)
まるで正義のヒーローだ、と萌芽は目を輝かせた。
「あれ、あんたの飼い犬ってわけじゃなさそーッスね。
女の子の前でいいとこ見せたいっては分かるッスけど……あんま無理はよくないッスよ。
昨日は悪い奴だと思ったけど、あんたいいとこあんじゃねーッスか。 」
(いいとこがある……? 僕に……?)
その言葉に、えも言われぬ違和感を感じた萌芽がそのことについて考えていると
ふいに彼の隣の空間に不思議な”色”が浮き出てくる。
「グッと来たぜ…!”クレイジー・プラチナム!!”」
ぼんやりとしか見えないが、どうやら人の形をしているそれが、恐らく彼の能力なのだろう。
そう判断した萌芽は、彼のやろうとしていることに検討がついたので訂正することにした。
「あ、いや、ちょっと待ってくださいジョジョくん、ここにいるのは……
ややこしい話ですけど僕であって僕でな……」
萌芽の言葉が終わる前に、彼の隣にいるド派手ピンクの手が萌芽の体にかざされる。
「いや、だから僕が直して欲しいのは僕じゃなくて……!?」
ふいに体が引っ張られる。しかも引っ張られているのは、さっきまでなかったはずの右手だった。
「え、あの真雪さん!? そっちは犬が!! え、なんで右手……えええええええ!!?」
訳が分からないうちに、萌芽は真雪と友に犬の腹の下を潜り抜け、扉の向こうへといざなわれていた。
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ぜえぜえという音が、薄暗い廊下に響く。
「真雪さん、怪我、ないですか……?」
息を整えながら、萌芽は側の壁にもたれかかる真雪に声をかけた。
まったく分身が実体を持つと、実体が無かったころには感じなかった疲労なんて感覚まで追加されるのだから困る。
とりあえず真雪が無事らしいことを確認し、萌芽は心の中でストレンジベントに話しかけた。
(ストレ、さっきの”犬”も、”捕捉”されたんですよね?)
”アッヒャ〜、バッチリだぜ、もる”
頭に響く、心なしかいつもよりテンションの低い彼女の声。
(ふふふ、僕に出会っただけで”捕捉”対象に入るなんて、便利すぎてバチがあたりそうです)
さきほどの”犬”の大きさや筋力を考えるに、久和を呼ぶのとは比較にならないほどの強大な”力”となることは間違いないだろう。
”転んでもただではおきないってヤツだなー”
まったくその通りだ、と萌芽は楽しそうに笑った。
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「さって、じゃあいきましょうか、真雪さ……」
へたり込んでいる彼女に手を差し出そうとして、ふいに胸にちくりと何かが刺さるような痛みが走る。
それと同時に思い出されるのは、先ほどの少年の声。
『昨日は悪い奴だと思ったけど、あんたいいとこあんじゃねーッスか』
頭の中に、何度も何度も反響するその声に、萌芽は差し出そうとした手を止める。
(僕は……)
両足を怪我した久和、片腕を失った尾張の姿が、順番に脳裏に浮かぶ。
気がつけば萌芽は、先ほど取り戻したばかりの、しかしまだ尾張の痛みの半分を請け負う右手を見ていた。
その手に握られているのは、さきほど現れた三枚のカード。
それぞれのカードに描かれているのは、赤い鎖、赤い靴、赤い銃の絵。
(僕は、一体何を……?)
ふいに自分を呼ぶ声が聞こえて、萌芽は現実に引き戻される。
気がつけば目の前には、こちらを心配そうな表情で見る真雪の顔があった。
『人の心は完全に理解はできないから、自分の基準でみんなと寄り添えられればそれで良いと思う』
思い出される、先ほどの彼女の声。
(僕は……僕にできることは……)
萌芽は、三枚のうちの一枚、鎖のカードをポケットにしまうと、真雪に笑いかけた。
「ごめんなさい真雪さん、ちょっと待ってもらっててもいいですか?」
「大丈夫、すぐ終わらせますから」そう告げると、萌芽は再びあの”犬”がいる部屋に向かって走りだした。
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”おいおいもる!! 一体なんだってんだよ!!?”
「あはははは!! 何なのかなんて僕にもさっぱりですよ!!」
走りながら萌芽は二枚のカードを見る。
なんとなく戦闘向きっぽいからということで選んだカードだが、正直この選択が正しかったのかはよく分からない。
カードの選択だけではない、こちらにしっぽを向ける犬に走りこんでいるこの状況を選択したことも、だ。
「もうなんでこんなことになってるのか訳わかんないですけど、とにかくあれです、”肉を食らわば机まで”!!」
”なんか色々まちがってないか……!!?”
走りながら感じるのは、本体の右足にめりこんだ銃弾と、尾張から請け負った右腕の痛み。
正直体が痛むのは変わらないが、それでも右腕が戻ってきたことは、戦おうとしている自分にとっては大きい。
にやりと笑いながら、萌芽は叫んだ。
「つべこべ言ってないで行きますよ……ストレンジベント、ベント・イン!!」
萌芽の両手に握られる二枚のカードが赤く燃え上がって消失し、転瞬現れるのは萌芽の右手、右腕、両足を包む赤い炎。
「おお、これって熱くないんですね」
呑気なことを言いながら走る萌芽が始めに感じたのは”速度の変化”だった。
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”ACCELVENT”
「お!! はやっ!!」
ストレンジベントの声とともに、両足を覆う赤い炎が晴れ、かわりに彼の両足を包むのは
これでもかというくらいに凶悪な意匠をほどこされた真っ赤なブーツ。
ブーツの出現と友に萌芽の走る速度が急激に上昇する。
しかし、彼自身の足を運ぶ速度は、彼の移動速度に比べればまったく上昇していないといっても過言ではなかった。
当然である、速度を上げているのは彼ではなく、彼を包む空間そのものなのだから。
「なんですかこれ、動く道路の上を走ってるみたいですね」
少し興奮した口調で言う萌芽、彼はこちらの接近に気付いていない犬にギリギリまで近づき、そして、飛んだ。
「あれ、僕ってこんなに脚力ありましたっけ?」
こちらに振り向く犬の顔より高い位置に飛んだ萌芽は、そんなことを言いながら右手を覆う炎を犬に向ける。
”SHOOTVENT”
炎が消え現れる銃の形状はヤクザ映画でよくみるトカレフというものに似ていた。
もっとも、これもまた銃身は真っ赤で、銃になにか恨みがあるのかというほど凶悪な意匠を施されていたが。
「いっけー!!」
引き金を引く萌芽、銃口から放たれるのは、血のように真っ赤な細い光弾。
想像していたような反動はまったく無く、それに驚きながら、萌芽は着地した。
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「あらら、効いてない……?」
視界に入るのは、こちらを上から睨みつける犬の顔。
まあまともに狙いも定めずに打ったし当然か。
右手でくるくると銃を弄びながら、萌芽は苦笑いした。
そして、向こうの方でコウモリと話しているアフロヘアーの少年に声をかける。
なぜ彼を助けようと思っているのか、一体自分はどうなってしまったのか。
わからないことはたくさんあったが、しかしとりあえず考えるのは後回しにして、萌芽はにこやかに言った。
「よくわかんないんですけど、とりあえず手伝いますよ、ジョジョくん」
ターン終了:
【丈乃助と共闘】
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以上です
>>768
なんだろう……グロい状況のはずなのに、なんか和む……
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せんせい、荒海さんをボコり隊2です!
今なら鎌もった僚機もついてきます!
飲食店があるなら金串使って稲妻誘導とか出来そう……出来るのか?
後、もるもるのレスを代理投下中でございます
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三浦君が今日で5日ルールですね。もし投下出来なかったら明日一日の猶予を頂きとうございます
そして今更ながら荒海さんのホートーブライって放電機能ありましたっけ?
直接接触と導電体媒介の攻撃とか書いてあった記憶がありまして
まあどっちでもいいこっちゃあるのですがNE
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>>784
´曲`)……
´p`)オウフ
文明開化によるパワーアップって事でここは一つ
くのいちさんとリー君が参戦……だと……!?
心強すぎるぜ!
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投下してきた
レスみじかす
うつだしのう
リン'∀`)キ 死なんがな!
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おー、なんか果てしない胸熱展開になってきたなぁ。
てか、もるもるのアクセルベントがギルキルミル(?)な件www
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文明開化使ったら荒海さん死んじまいますww
まあそれはそれでアリかもですけどね
とりあえず折衷案を幾つか
1:猫さんのアクションを多少改訂
荒海のパンチを掠めただけだけど何故か義肢が全部不調に
オートメイルだし電流が乱れればそりゃそうなりますよね
粉塵爆発どころか逃げらんねーよ荒海近寄ってくるよの大ピンチ
何が言いたいってどうせピンチに陥るならこんくらいやっちまえとミウラはハァハァしながら提案します
2:荒海さんは文明開化をキバツカに受けていた。これがホントの奇抜化。いえ何でもありません
こっから更に派生
A :荒海は自分の意志ではなく文明開化を受けた
Aα:文明開化を荒海は乗り越えた。しかしキバツカを殺すには至らない能力で留まった。
禁書で言うところのレベル6になれないレベル5的な
Aβ:荒海は文明開化を乗り越えられなかった。この場合荒海の死亡は時間の問題
B :荒海は自らの意志で文明開化を受けた。キバツカとの繋がりは不明。偶然なり何なりと
Bα:荒海は文明開化を乗り越えた。Aは思いがけぬパワーアップだったがこっちは確信犯
Bβ:荒海は文明開化を乗り越えられなかった。この場合失意の中で死んでいくかなと
2は荒海の関係者各位、つゆりんさん、猫さんで話し合ってどれにするかを決める事になりますね
お手軽なのは1です
まあお好きなようにと言う事で
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OH...
どれを取っても美味しい展開には違いない^p^wwwwww
ここは他メンバーさんの意見も聞きたいとこです
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うーん、イベントの終わりとしては荒海さん死んだ方がいいかもNE
というか普通に死ぬもんだと思ってた
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柚子専用アタッチメント描いてみた
ttp://imepita.jp/20100605/443730
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ヒャッホウありがとぅ!
凄い可愛い!
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そうだなぁ。
荒海さんが生きてる場合は別のイベント中に増援とか言う胸熱鉄板展開が出来て面白そう。
死んじゃう場合は死ぬ間際に遥ちゃんとの邂逅イベント+テンダー(文明開化済みの強力な物)を入手になると仮定するとこっちもおいしい。
因みに、佐伯さんは文明開化完全発動→タイムリミットを設ける→ルート分岐にしようと思ってた。
で、助けるルートは荒海さんの文明の触媒(昔、遥ちゃんから貰った玩具の指輪とか?)を引き離して破壊すると。
とりあえず、佐伯さんは決定するまで待機です。
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てっきり使ってるものかとー
死ぬかどうかは流れできまるよね、ぐらいしか思ってなかったです。
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これは……ドラゴンナイトとウィングナイトの複線ッ!!
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三浦投下しました
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うお座流星群
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おーフェイくんさんくすー
まいどまいどごめんねー
>>787
他のカードも良く見てみると……(ゲフンゲフン
>>791
女の子と下半身を共有するもる……エロいな!!
>>795
コウモリと契約……その発想は無かったわ
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俺は佐伯さんの案に賛成かな
荒海さんは生きてた方が確かに後々使えそうだ
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ゼルタェ・・・
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幽霊少女が幽霊とかシャレにならん
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そうですね。もう大分停滞してますのでゼルダさんを動かしました。
本スレのレスのあと「で、何すればいいのさ?」的な事を聞いたものとして進めて下さい
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あは、ははは…携帯、また規制か…
代理お願いします
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「大丈夫、すぐ終わらせますから」
萌芽はそう言って、あの犬のもとへ走って行った。
「あ…行っちゃった…」
真雪はというと、止める事も見送る事も出来ず呆然としていた。
(どうしよう…)
真雪には目的が有る。
足手まといでも、足手まといなりに役に立ちたい。
そのために、一刻も早く最上階の『お姫様』を連れて行きたい。
だから、立ち止まる訳にはいかない。
しかし、真雪には情が有る。
萌芽は真雪の為に、最初に忠告してくれた。
誰にも話さなかっただろう彼自身の目的を話してくれた。
自身も片腕を無くした状態だったのに、真雪の怪我を癒やして立ち止まる真雪を引っ張ってくれた。
だから今度は、真雪が萌芽を助けたい。
だけど真雪は分かっている。
あの巨大な犬に、ただの少女である真雪がかなう筈がない。
しかも萌芽は待ってて、と言ったのだ。
置いていく訳にも、敢えて危険に飛び込み更なる足手まといになる訳にもいかない。
「どう…しよっか…」
思うだけでなく口に出す。真雪は立ち上がり、萌芽が消えた方へふらふら歩き出した。
「…どうするの」
目の前の扉を見上げて、真雪はぼそりと呟く。
扉を少しだけ開いて、中の様子を窺った。
「折れたぁああああああああああ!!!!」
…アフロ少年が、折れた剣を片手に叫んでいる所だった。
「どうしよう…」
中に居る二人と犬にバレないように、扉の影で溜め息を吐いた。
【扉に隠れて中を窺ってます。端から見ると多分ウザい。】
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終わり!
話、進んでないや…
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ezwebまで奇声の理由が分からない件……
んーと、荒海さんの生死をルート的な方法にするとして、開花発動の細かい流れは、
みうらんの提案してくれた中のを上手い具合混ぜ合わせて
1.木羽塚さんの開花を受けて、復活
2.10階到着。にゃんこ、零ちゃん強襲を受ける
(にゃんこはみうらんの提案1、若しくは零ちゃんと同じ理由でダメージ)
3.李さんやくのいち参戦と同時に文明開花が荒海を蝕み始めるが気合いで約四分程度荒海は耐えれる。なのでその間に荒海を止める
(選択肢は荒海を殺す、又は三ターン以内に荒海とテンダーの接触を断つと仮定)
4.規定ターン内に各々リアクション。その際、各PLは殺すも助けるも自由だが、邪魔をするヤクザ子分や荒海からの激しい抵抗有り
5.規定ターン経過。ルート分岐が発生する
こんな形でどうかな?
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クソガキ投下、三浦さん怖いよという訳で逃亡
>>806
おおう、何という胸熱な展開…オラwktkしてきたぞ
強襲を受けるなら三浦さんの提案1かな、そっちのが書き甲斐があるwwww
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いつかるーる!
荒海さんの処分がどうなるか決まっとらんぽいのでてけとうに頑張っときまし
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キセイ トケズ ダレカ ダイリ モトム
そんなわけでお願いします
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竹内萌芽は目を輝かせていた。
「かっこいい……!!」
目の前のアフロヘアーの少年―――宗方丈乃助が突如空中から取り出した名刺入れ。
続いて彼の腹部に現れたベルトに、丈乃助がそれを差し込むと
彼の周りの空間が波紋状にぶれ、次の瞬間丈乃助は”変身”していた。
まるで鎧のような、しかしそれよりもずっとスマートな外装。
左手を覆う籠手のようなバイザーには、細い溝があり、そこに丈乃助はベルトから引き抜いたカードを滑らせる。
―SLASH!!
音声と友に振ってくる剣を掴む丈乃助。
青黒く、まるでコウモリの翼のような形をした複眼を輝かせ、彼は目の前の犬に斬りかかっていく。
まさにヒーローそのものだ。
これは自分の助けなどなくても、彼一人の力で十分だったのではないか?
そんな風に萌芽が期待する前で、犬の眉間に当たった剣が見事にぽっきりと折れる。
「あ、折れましたね」
”アッヒャ〜、折れたな”
「どうでもいいですけど、なんであの髪型だけは変身後も変わらないんでしょうね?」
”アッヒャ〜? 実はカツラとか?”
「あはは、まさか」
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軽く現実逃避しているふたりの前で、犬が丈乃助に襲い掛かる。
「お、いってる場合じゃなかったですね」
連続して手に持つ銃のトリガーを引く萌芽。
うまく狙いの定まらない弾の何発かがかるく丈乃助をかすった気がするが、まあ問題ないだろう、変身してるし。
「それにしても、テレビドラマみたいにはうまく当たらないもんですねー」
こちらに気付き、その巨大な口で萌芽を飲み込もうとする犬を、萌芽は
<ACCELVENT>の『身体強化』《ビルドアップ》によって強化された足で上空に飛んでかわし
上空からさらに光弾で追撃する。
それにもろともせず、大きく咆哮する犬。
萌芽はさらに与えるダメージを大きくするため、巨大な犬の背中に着地した。
ふさふさというよりは、どこか刺々しい印象を与える毛の草むら。
ごつごつして、しかし少し柔らかいその上を、『移送空間』《ムービングランド》で加速した萌芽はまっすぐ走る。
向かう先にあるのは、犬の首。
人間だって首を絞められれば苦しいのだから、犬にだって首への攻撃は有効なはずだ。
そう思った彼は、しかし犬の首にたどり着いて絶句する。
「なん……ですか、これ?」
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犬の首にあったのは、そこらを歩く飼い犬でもつけていそうな深緑色の首輪だった。
問題は、そこに描かれている文字である。
白い、修正液のような(サイズを考えるにペンキであろうか?)ものでそこにでかでかと書かれているのは、
子どもが書いたようにヘタクソなひらがな二文字。
『ねこ』
「はい……?」
間抜けな声を上げる萌芽は、こちらを振りほどこうと必死に暴れる怪物と目の前の文字を見比べる。
どう見ても犬である。
耳でかいし、口はとがっているし、大きさこそ異常であるが、そうでなければどこにでも居そうな、ただのビーグル犬である。
つまりどう見ても犬である。
(真雪さんがみたら、こういうのも『嘘』として認識されるんでしょうかね?)
犬の後頭部に二発光弾を放ち、宙返りをしながら犬の背中から飛び降りる萌芽。
「……ッ!!!」
萌芽の足が床に着き、転瞬彼の体に”ノイズ”が走る。
まずい、本体のほうがだんだん限界に近づきはじめているのか
表情をゆがめる萌芽の、その頭に誰のものともつかない記憶が流れ込んでくる。
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