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中編、短編投下所190
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書き込むネタはノンジャンル。スレ違い／板違い／鯖違い／メディア違い問わず、ネタであれば何でもあり。
・書き込みの経験がないので一度体感してみたい
・あらかじめ他人の反応を知って推敲したい
・我ながらつまらないネタなので貼るのが躊躇われる
・なにか実験的な手法を試してみたい
などなど、基本的には何でもござれ。
《注意点》
・作品が投下終了直後は感想・意見交換などのために、次の作品投下予定の方は最低30分〜1時間程度は空けてください。
・人が多そうなときに投下する際は被り防止にあらかじめリロード、または宣言しておくといいかも。
・残酷、グロテスクな描写、性的な描写がある場合は事前に告知すると親切。
・まとめサイトに載せたくない人は事前にその旨表記しておくこと。
・即興は禁止
次スレは>>970を踏んだ方が立ててください。
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乙乙
とてもいいお話だったと思う
やる夫スレでこういう文学系はあんまり見て無いから新鮮だった
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乙
なんとも奇妙な気持ちにさせられる話だった
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なんとも惹き込まれるなあ
悲しい話になるのかと思ったら、幸せな話じゃないかこれはｗ
乙
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おっつおっつ
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投下させてもらいますね
タイトルは「やる夫は家を探したいようです」です
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＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼
／ （●） （●） ＼ やらない夫
| （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
. | （ ●）（● ） |
. | （__人__） │ 何だ
| ｀⌒ ´ |
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
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＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─＼
／ （●） （●） ＼ お前は家に不満はないかお
| （__人__） |
＼ ｀ ⌒´ ,／
ノ ー‐ ＼
／￣￣＼
/ﾉ ヽ､_ ＼
. （●）（● ） | 無くはないけど言い出すときりがないから満足してるよ
. （人__） | お前は不満なのか？
|⌒´ |
. | /
. ヽ /
ヽ /
.> <
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＿＿__
／ ＼
. ／ ＼
. ／ ― ー ＼ 不満だお
| （●） （●） | 入居したときは広くていい部屋だと思ってたんだけどさ・・・
. ＼ （__人__） ／
. ノ ｀ ⌒´ ＼
／´ ヽ
, -――- 、
. / ヽ
/´ ﾞー ヽ ああ、いざ住んでみたら暮らしにくいのか
. （. （● ） |
（人__） |
i⌒´ |
ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
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／￣￣￣＼
／ ＼
/ ─ ─ ヽ すぐ手狭になっちゃったんだお
| （●） （●） | こんなはずじゃなかったなーとね
＼ ∩（__人/777／
／ （丶＿//// ＼
／￣￣＼
／ ＼
| _ノ ヽ､ 住んでみなければわからないけれど
. | （● ） ､! 嫌だったら引っ越せばいいじゃないか
| （__ﾉ_）
. | ｀⌒ﾉ
. ヽ }
ヽ ノ
.> <
| |
| |
-
＿＿＿_
／_ノ ヽ､_＼
／（ ─） (─）＼
／::::::⌒／)／） ⌒::::: ＼. したいのは山々なんだけど
| ／／ ／ | そう簡単にはできないじゃないかお
＼ | / 二二) ／
／ ｉ r‐一' ＼
＿＿
／ _ﾉ＼
/ （一）
| （__人） まあなあ・・・
| ｌ. いい物件なんかそうはないしな
. | |
. ヽ ﾉ
ヽ /
/ ヽ
| |
|. |
-
＿＿＿
／ ＼
／ ＼
／ ノ ヽ､_ ＼ あったとしても住んでみたら前より悪くなったら・・・
| （ ●） （● ）. | なんて思うと・・・
＼ ｌ^l^lｎ__人__) ／
／ヽ L⌒ ´
ゝ ﾉ
／￣￣＼
／ _ノ ヽ､_ ＼
. | ‐tテ‐ ‐tテ‐|
. | （__人__） │ 気持ちはわかるがだったら引っ越しは無理だな
| ｀⌒ ´ | おとなしく今の家で我慢しろよ
. | |
. ヽ /
ヽ /
> <
| |
| |
-
＿＿＿_
／ ＼
／ _ノ ヽへ＼
／ （ ―） （―） ヽ そうはいかないお
.l .u ⌒（__人__）⌒ | 雨漏りまでしちゃってさ・・・
＼ ｀ ⌒r'.二ヽ<
／ ｉ＾Yﾞ r─ ゝ、
/ , ヽ._Ｈﾞ ｆﾞﾆ、|
{ { ＼｀7ｰ┘!
／￣￣＼
／ ヽ､_ ＼
（●）（● ） | 気になるなら登って修理すればいいじゃないか
（__人__） |
（｀⌒ ´ |
. { |
{ ﾉ
mｍ ヽ ノ
（⊂ ￣￣￣ ヽ
￣￣￣| |
-
／ ￣￣ ＼
／ノ ヽ__ ＼
／（―） （― ） ＼ したいのは山々なんだけど
|. （_人＿） u | どうやってすればいいんだお？
＼ ｀⌒ ´ ,／
/ ヽ
. / l ,/ / i
(＿) (__ ノ l
／ ／ ___ ,ノ
!､＿__!､＿_＿＿_つ
／￣￣＼
/ ヽ､_ ＼
. （ （● ） | うーん、わからないな・・・
. （人__） |
r-ヽ |
（三） | |
> ノ /
/ / ヽ /
/ / へ> <
|＿__ヽ ＼／ )
|＼ ／|
| ＼_／ |
-
＿＿＿_
／ ＼
／_ノ ヽ､_ ＼
／ （●） （●） ＼ 出来たとしても登るのはすっごい危険じゃないかお
| （__人__） u | 嫌は嫌なんだけどそっちはもっと嫌でね・・・
r､ r､＼ ｀ ⌒´ ,／
ヽヾ 三 |:l1 > ー‐ ヘ
＼>ヽ/ |｀ ｝ ヽ
ﾍ lノ `'ｿ ｲ | |
/´ / ./ | | |
＼. ｨ_ノ .| | |
| | |
. ／￣￣＼
. ／ ＼
. | _ノ ヽ､. .|
. !. （一）（ー） ｜ 処置なしだな
, っ （__人__） | だったら諦めるんだな
. / ミ） ｀⌒´ /
. / ノゝ /
i ﾚ'´ ヽ
| |／| | |
-
,.．¨￣￣¨丶
/ ＼
/ ヽ、::::::::: ヽ, そうはいかないお
. /（ ●）:::::::::::, -‐ i いつまでも住める家じゃないからなんとかしないと
i ::::: （ ●） |
＼ (_,､ /
＼ ` ‐' ＿_／
/ ＼
. ／￣￣＼
/ﾉ ヽ､_ ＼
. （●）（● ） | だったら探すしかないだろ
. （人__） | アテはあるのか？
|⌒´ |
. | /
. ヽ /
. ヽ. /
,-‐)__, ／⌒l
. ／;─ー〉》 ／l
. （＿ﾝー‐-,r'´ . |
| |
-
. ＿＿__
. ／ ＼
／ ＼
／ ／） ノ ' ヽ､ ＼ 何もないけど気長に探すしかないお
. | ／ .ｲ '（ー） （ー） u| 良さそうなのがあったら教えてくれないかお
/,'才.ﾐ). （__人__） ／
| ≧ｼ' ｀ ⌒´ ＼
. ／＼ ヽ ヽ
／￣￣＼
／ _ノ ＼
| （ ―）（●） ああ、あったらだけどな
. | （__人__）.
| ｀ ⌒´ﾉ ))
. | } ∩,,
. ヽ } ( <彡}
ヽ ノ .| ゝi´
/ イ`ー―┘ .}
| r―― - ´
-
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／（ ●） （●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼ 恩に着るんだお
| |r┬-| | 広い家が見つかるといいなあ
＼ `ー'´ ／
., ──‐､
／ ＼
| _ノ ヽ
| （ ●) (●)
| （__人__） , -―ーっ 広いってどれくらいだよ
| ｀ ⌒´ﾉ （ ゝ彡￣
. ﾝ } |. |
／⌒ ノ .|, |
/ ﾉ _ィ ´ー‐ｨ' |
../ / r_＿＿__ ノ
/ / |i
-
∩＿
〈〈〈 ヽ
＿＿＿_ 〈⊃ }
／⌒ ⌒＼ | |
／（ ●） （●）＼ ! ! 番人が必要になるくらいの大きな家がだお
／ :::::⌒（__人__）⌒:::::＼| l そういう家に住むのが憧れなんだお
| |r┬-| | ／
＼ ｀ ー'´ ／／
/ ＿＿ /
(＿＿＿） /
／￣￣＼
／_ノ ｀⌒ ＼
_ .| （● ) （⌒ ） .| そいつはいいなあ
| ! | （__人___） | 俺もそういう家に住んでみたいぜ
｜ ! | ｀ ⌒ ´ .|
| ! ,.-,| |
._,ﾉ ┴、/ ,/ .| /
.r `二ヽ ） i ヽ /
.| ー、〉 / 〉 <
.| r_,j j /￣ ''￣ ⌒ヽ
.| ） ﾉ／ { ｨ, }
ﾉ ,/ | |{ |
-
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
／ （⌒） （⌒）＼
／ ::⌒（__人__）⌒::: ＼
| |::::::| ,---、 やっぱりやらない夫もそうかお
＼ `ｰ' しＥ | 男のロマンだものねえ
／ l､Ｅ ﾉ
／ ｜ |
（ 丶- 、 ヽ_／
`ー､＿ﾉ
／￣￣＼
／ ⌒ ＼
| ﾐｨ赱､i .i_r赱
. | ::::::⌒ （__人__） で、女をはべらせてと・・・
. | ﾄｴｴｴｲ
. ヽ ｀""´}
ヽ ノ
/ く
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＿＿＿_
／⌒ ⌒＼
⊂。（ﾟ＞） （＜ﾟ）。つ
⊂ ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼ つ お、お、お、お、お、お、お、お
⊂ | /| | | | | | つ よくわかってるじゃないかお、流石やる夫の心の友だお！
＼ (、`ー―'´, ／
（ ヽ __＿＿_ .／.／
＼ ＼| ., ﾚ゛／
.＼旨EX ξﾝ┐
(ヽ三/) ））
( i)))
／￣￣＼ ＼
／ _ノ ＼ ）
| （ ＞）（＜） おう、任せてくれよ！
. | ///（__人__）
| ｀ ⌒´ﾉ
. | }
. ヽ }
ヽ ノ
⊂ヽ γ く
i !ｌ ノ ﾉ |
⊂ｃノ´| ｜
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＿＿＿_
／⌒ ー､＼
.. ／（ ●） （●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒:::::＼ でもそういう家に住むにはビッグな男にならないとね
| |r┬-/ ' |
＼ `ー'´ ／
／￣￣＼
／ _ノ .ヽ、＼
| （●）（●） | まったくな
. | （__人__） .| 一日も早くそういう男になりたいものだぜ
| . '´ｎ｀' .ﾉ
.ヽ . | | }
ヽ.. ﾉ .ュノ
/ { ..ﾆj､
|. | "ﾂ ＼
|. | .l |ヽ、二⌒)
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_＿ ＿
,.rイ´ ＿__ ｀ヽ
,.r'´／／:. ｀ヽ、 ＼
／ / /:::::::::::::::.. ＼ ＼ r‐t-、 だけど、どうすればなれるのかお？
／ （ i、:::::::::::::::::::._,. -┴‐┴―‐-ｧ‐――‐--- ､ _ __／ l:;:;i
/ 〉 i::::::,.r'"´-‐―――---f´ ｀ｰ-イ:;:;:;:ヽ i:;ﾉ わからないな・・・
├―‐‐- ､_ﾍ ∨ / ／ヽ:;:;:;:;:ト‐'´
/ ｀ヽ_ｰ-、 __ ! / ｀フ´ﾆヽ、
_ノ´￣｀ヽ、 ｀ヽ ｀i ／ ヽ /｀丶､ 〈 _,.イ/ i｀! ＼ヽ、
／ ｀ヽ ト、Y´ ノ｀ｰｧ'´l ＼ ／厂r-'i ./ /! ト、 ＼＼ _,. -‐_二ﾆつ
/ ヽ、 i、t__,.ri´ ,ﾍｲ _,. -ｧ―-､ ___,. -' ／i_i,_つv' l. ﾄ、＼ ヽ/ﾆ--一´
/-‐―- ､_ ｀ヽ ! iﾉ::::::.i_/レ<´ / ヽ ヽ.-､__,.イ ﾉl∧ヽl i、ヽ、ヽ､___,. ---―――--
| ｀ヽ、 ＼ﾉ / ｀ヽ:::.ヽ__i_,..､.,| ） r l‐―-┴＜ | 〉∧ ヽl ヽ ｀ｰ‐'´
ﾉ‐-､ ヽ、 ＼ | ﾍ rz'´｀j ｀>< ｌヽ ヽ i、
／::::... ｀ヽ、 ＼ ヽ､| ,イ´￣ / __レ┤ヽしく_ｰ'┤_
/ :::::::.. ＼ ＼ ＿_」.､l´ rくー――っ'´ ! ,i ｀ｰ-ミ-=､-､
ﾉ_丶、 ::::::. ヾ ヽ _ ,. --一'´ { ／/´ ＼ /´ j／｀! i｀ｰ､_つヽ、
/、 ヽ、＼ :::::. r----‐―‐'Z´ _,. --一'´_ノヽ-'´ / ｀ｴ､_ / |｀ヽｲ
（,::::. ヽ、ヽ、 :::. ｀ｰト ､_＿＿_l_＿___,. --‐‐'フ´ L__＿,r / ヽ__ノ / ／
｀ー―‐'ｰ-⊥., _,. -一ヽ、 :::: ノ ＿_／/ i、_ ∠ -,'´
｀ｰ- ､.,___::_:__,. -‐'´ ｀ｰ ､_/ /-イ /
| ／ﾚ'´ ノ
_」＿ ／ >-'´ヽ
／ ﾌ‐' i、 !
_ノ ／ i |
_／ __,.r'´ l /
｀ｰ‐'´ | ノ
ﾚ'
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以上です。スレ汚し失礼しました
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乙
居酒屋の無限にループする特に意味のないグダグダ感すき
果たしてヤドカリなのか、ヤドカリのような野郎共なのか
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乙
最近のヤドカリはペットボトルの蓋を使うらしい
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投下します。
この作品は現在放送中のジョジョの奇妙な冒険５部の「ボスの正体」が登場します。
アニメを楽しんでいる人はネタバレに注意してください。
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めぐるは愛を知ったようです
原作 「おぎん」 芥川龍之介
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│――江戸時代の初期。 │
│元和か、寛永か、とにかく遠い昔である。 │
└─────────────────┘
|￣￣|
|∧∧| （( ) ） （( ) ） （(⌒ ）
＿＿(；ﾟДﾟ)＿__ （( ) ） （( ⌒ ） （( ) ）
| ⊂l l⊃ | ノ火.,､ ノ人., ､ ノ人.,､
￣￣|.|. .||￣￣ γﾉ）::） γﾉ）::） γﾉ）::）
|.|=.=.|| ゝ人ﾉ ゝ火ﾉ ゝ人ﾉ
|∪∪| ||∧,,∧ ||∧,,∧ ||
| | ∧ (´・ω・) (・ω・｀) ∧∧
| | ( ´・ω) Ｕ) ( つと ﾉ (ω・｀ )
. ~~~~~~~~. ｜ Ｕ ( ´・) (・｀ ) .と ﾉ
ｕ-ｕ （ ) ( ﾉ u-ｕ
`ｕ-ｕ'. `ｕ-u'
┌─────────────────────────────┐
│天主の御教を奉ずる者は、見つかり次第に火炙りや磔にされていた。 │
└─────────────────────────────┘
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┌──────────────────────────────┐
│しかし、迫害が激しいだけに、「万事にかない給う御主」も、 │
│その頃は一層この国の宗徒にあらたかな御加護を加えられたらしい。 │
└──────────────────────────────┘
(⌒ 、 .. . ... :. .:.:.:.: .: .... ..:.:.:.:.. .:.:.:.. .. .. .... .:.:.:...
（ ヽ⌒ヽ 、 ／ / .. .:.:.:..: .:.:.:.. ....:.:...
( ） ... :. .:.:.:.: .: .. ___┐ / /ヽ
｀ヽ ／ |´ , へ
, ⌒ヽ . .. :. .:.:.:.: .: .... .:.:.:. . |___／ / . ... .. | | .. .... .. .:.:.:.
（ ' ／ ./ ヽノ
ゝ ｀ヽ ／ .... .:.:.:.:.:... / .:.:.:..:.:. .. | . ...... .. .
(⌒ ... .... . ／... :. .:.:. .. / |
.:.:.... .... ／ / .... .:.:.:. . .. | ... :. .:.:.:.: .: ....
.. .... .. .:.:.:..: ／ / . .....:.:.:.:.:.:.:.. ... | . .. ...:.:.
.. ..... .. ..:.:.:.. ..:.:.:.:.:.:... ...... .. .... .. i
／ (⌒ 、 .. .... .. .:.:.:..: .:.:... , ⌒ヽ . :. .:.:...
. .. .... .. .:.:.:..: .:.. ... （ ヽ⌒ヽ 、 ( Y⌒ ヽ
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┌──────────────────────────────────────┐
│長崎あたりの村々には、時々に日の暮れの光と一緒に天使や聖人の見舞うことがあった。 │
│現にあの聖ジョアン・バプテスマ（洗礼者ヨハネ）さえ、 │
│一度などは浦上の宗徒ミゲル弥兵衛の水車小屋に姿を現したと伝えられている。 │
└──────────────────────────────────────┘
＿＿ ＿ ;;;;ゝゝ;;;;ヾ;;;;;ヽ
／／／／─＼ ;;;;ゝゝ;;;;ヾ;;;;;ヽ;;ヾ
／／／／─── ＼ ;;ゝ;;;;ゝ;;;;ゞ;;;;ゞ;;;;ゝ;;;
／／／／───‐──＼ ゝ;;;;;;;;ゝゝ;;;;ゝ;;;;ゞ;;ゝ
／／／／─ ,.r'.;' "￣T｀｀ヽ ＼ ゝ;;;;ゞゞ;;;;ゝ
(＿＿／∥￣ /ｰ/ ＼ .| ／｀',! |;il|
∥ ∥￣iーi ＼|／ i::. |;il|
∥ ∥￣!一!─ ─ ◇─ ─ l:::. ;,;.. ;,;..|;il| ;,;. ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､
∥ ∥￣ｌーl ／|＼ ,':.::.. ;,;..､|;il|,､;,;,｀"'"''ｰ'ｰ-､, ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､ ;,;..､
´｀"'"'''"'"'''､w::::。ゝ／､,. l､ , ヽ。､ , ,´｀"'"''｀"'"''"'"'''ｰ､___ ´｀"'"''"'"''"'"''"'"''"'"
:.:.:.:.:.:.: 。w 。,。,。, 〜､。, 〜､ , 〜´｀"'"''｀"'"''"'"'''ｰ､___ "''ｰ'ｰ-､,
:.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:.: "''ｰ'ｰ-､,´｀"'"''ｰ'ｰ-､,
:.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:.: :.:.:.:.:.:.: ´｀"'"''ｰ'ｰ-､,
. .... .. .. . .... .. .. .... .. ..
／￣￣＼
_ノ ヽ、 u ＼
Σ ・ ・ |
（__人__） ＠ | ..／}
_ ヽ｀⌒ ´ | / / __
(＾ヽ{ ヽ { ./ / . ／ .ﾉ
(￣ ヽ ヽ i ヽ / 厶- ´ ／
.(二 ヽ i i |,r‐i ﾉ. ヽ / ／
ヽ ／ ノ ／ r一'´ ー ､ ￣￣￣）
i { ｲ―イ / .`ー―. ､＿_ .〈￣￣
ヽ. `ｰ '/ / /＼ ＼
`ー ' ￣￣! | ヽノ
-
┌───────────────────────────────────────┐
│と同時に悪魔もまた宗徒の精進を妨げる為、 │
│見慣れぬ黒人となり、舶来の草花となり、網代の乗り物となり、しばしば同じ村々に出没した。 │
└───────────────────────────────────────┘
＿＿＿
_,,,.. ---=ミ -: : : :o: : : : : :r‐ｧ: : ‐-ミ
／: : :o／: :0: :/≧ミ..,,＿＿＿,,.. -‐=ﾆ二｡: : : : : : -‐=≦￣￣￣￣≧=‐-
＞―=ミ. ,.. -=ﾆ=-ミ ／: : : :／: : : : ／: :O: : : : : : : : :[]: : : : : : : : : :-‐=ﾆ二
. / ／ `´ ､ ｝: :-‐'′: : []:/: o: -ミ: :tっ: _ : : -‐=ﾆ二ﾆ=‐- ..,_
{／ ＼: : : : : : :.／厂r ､､ ,: :／: : r┐: : : : : :_,,.. -‐o―`丶、
. ＼ -={ }: :[]: : : 厂 从t{ ﾚ 〉′-‐=ﾆ二「￣: : : : : : : ‐-: : :..,,__`丶、
-=≦〕iﾄ __ ‐- ..,,_r=}＼: : :/ ｀ _//: : o: : : : : : : D: : : ‐-=ﾆ二..,,__: : : : : : : `丶、
X^X^X^ ＼ ‐- ..,,`r=彡 }: / __ 「ﾉ=ミ: ≧=‐- : : : ..,,__ _: : : : : []: : : : : : : : : :「]`丶、
^X^X^X^X 〕iト r‐=彡 }/ ∧ V{〉ア´∨∧〕iトミ: : :O: : : :｡: : {_}￣: : ‐-: : ..,,__ : : : : : :_: : : `丶、
￣＼X^X^X^{{ }} ≧=≦ ／ / ∧__／∧∨∧∨∧/ ＼_: : (): : : : : : : : : : :‐-ミ: : : :＼: : :.ﾚ: : : : : :_:.`:.、
}X^X^{{ }} {{ }} {{､. / -=≦「￣: : /∨∧∨∧ ／//ﾆ/::＼: : : : : : :0: : : : : : : :｀ヽ: : :丶: : : : : : : :Ll: : :`:.､
}ﾚア´＼ ｛ﾆ{ 〉≧ミ｛ / /:_:_:_:_/ ∧∨∧ ／__/ {ﾆ｛::o':::}: :. :./｝: : : : : : : []: : : : :＼＿__:.､: : : : : : : : : : :.＼
}ﾚア´ ､ ＼ 丶≧彡=ぐ{ ﾏ{ /=/=|ﾆ|{∨∧∨/ / ｛o{rﾆ/r=ｧ'´:「∨'′- ミ: : : : :O: : : : :{＿ ノ: : 「 ≧=‐- : : : : 丶、
く 丶 ＼ 丶 ＼/ ハ ﾘ__/=ﾞl二|ﾆ|j{∧__／ / lニア´: : : ﾚ′: : : : : :`丶、: : : : : : : : : ＼: : , ≧=‐--
-丶 ＼ 丶 ＼ ﾞ/‐- /＼｛V｝ﾆ=|ニ|ﾆ| j{ ハ ′r= ､/ｿ: : : : ＼: : : : : : : : :/_｝: :`丶、: : : 「＼: :丶: ,
-=ﾆ＼ 丶 ＼ /‐- }＼_/ ∧ニ|ニ|= 寸{=∧ ｀７'´:、: : []: : : : O: : : : : : : : : : : : : :`丶、￣: : : :o: ,
丶 ＼__,/‐- /＼｛∧∨二二≧=-‐=ﾆ≧=彡: : : ＼: : : : ＼: 丶: : : : : : : : : : : : : :._:.＼: : : : : : : ,
/／￣￣＼-｛＼__{∨∧≧==≦ /￣￣￣￣＼: :o: :丶: : : : : : : ＼: : : : : : ＼: : :（＿）: : ､: : : : : :,
,// /／ }ｱ ∧∨∧∨∧ ｝ -‐=ｧｧ :、: :_: :＼: : : : : : :.丶: : : : : :.|≧=‐- : : :丶: : : : ,
（( )） （( )） /∧∨∧∨∧∨｛＿／ﾊV,〈〈 ∨_|: : : 丶: : : : : : : :＼: : : | ＼ : : ﾊ{
（( )） （( )） ,. ∨∧∨∧∨∧∨∧{／∨∧{ |: : : : : : : : : : : : : : : :r_ｧ: :| }: /
（( )） （( )） ｌ∧∨∧∨∧∨∧∨,/∨∧∨ﾊ /: : : : :. :.「￣＼:0 : : : : :. :.| }/
( )） （( )） /∨∧∨∧∨∧∨ﾊ,/∧∨∧∨{ ｛,＼: :□: :.| 丶: : : : : : :|
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│暗い土の牢でミゲル弥兵衛を苦しめた鼠も実は悪魔の変化だったそうである。 │
└─────────────────────────────────┘
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／ ＼
' .
/ -―――- ∧
／ | | ＼
| |..::::.......... | |
| | 【_】 | |
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| ＼ | 人///////,ﾞ人 |／ |
ｒ=＼＿_ ＼＜///＞／ ＿_／＼＿
/|￣| |＿/＼ ー‐=彡 ／､__ へ | |
| | | |＿| /i＼＿＿＿_／L,,|＿|ﾆﾘ |＿|
V￣| -―――-ミ '/////l /＼_/ 〉_／ |
／, '"￣￣￣ ＼＼ﾞ＿／ | / / | |
／ |＼＼ ＼ I I Iﾞ＼＼ I I i／/ // | |
//｜ | 〔_,,〕＼＿___＼＼. 〔＿〕 Y Y
Y Y ＿__}:::::. | |
| | l | _ ノ⌒.:.:ノ⌒ヽ | |
| | 〔二〕 ／￣｀`丶､::. :. 〔二〕
| | _rv,;７-―ミ. :.:.:.:Y:. :
| | r≦7.:.Ｖ'" .:.:.:/ | :.:.:.:.:.|.: .:i
八 ､ ⌒{;,;／⌒::.〈,,,,i{ .:.:.:.:.|::::....../
＝ミ ＼ ､ ;∨ ...:::::(⌒::八 ::{.:ﾉ.:.:.／
）） } } {{⌒:.:.:.:r:.､ :.:〕:{¨vｨﾉ
// // 八弋､_ﾉｨﾌ ノ 7 {
（（_／' 八 =ミYi=ミ´ 〈Lﾘ
｀¨´ ヽr〉U
／￣￣＼
／ ⌒ ⌒＼
| ･ ・ |
| ＠ （__人_）
| |ilililil|/
| ｀ ⌒´}
ヽ }
ヽ ノ
/ く ＼
| ＼ ＼
| |ヽ、二⌒)､
-
┌─────────────────────────┐
│弥兵衛は元和八年の秋、十一人の宗徒と火炙りになった。 │
└─────────────────────────┘
00
ｨ ｢二^^l
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', ( `ﾚ' } ,ｨ. ﾏ ﾏ｀ヽ、 ｀ゞ=＝Z. ｲｪｪｪｧ
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│――その元和か、寛永か、とにかく遠い昔である。 │
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.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾐ ﾐﾐ ﾐﾐ )'´ )⌒丶 . . : : :(⌒丶､'´.:.:.:_.:.:.:.:.:ノ⌒ ⌒丶､.:.:.:.:
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ニニニニﾍ爻ミミﾐ爻ﾐﾐﾐ爻ﾐ . : . '⌒ヽ )⌒ｿ )⌒ヽ⌒ ノ⌒ . : : ノ⌒ヽ
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-
┌────────────────────────┐
│やはり浦上の山里村に、めぐるという少女が住んでいた。 │
└────────────────────────┘
, 、
γ´/ 丿ヽ
-‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿
／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼
//, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ
〃 {_{ ⌒ ⌒ ﾘ|ｌ │ i|
ﾚ!小ｌ （●） （●）从 |、i|
丿ﾙ| ､_,､_, |ﾉﾚ ﾘ
ヽ ゝ._） j /／
ゝ ,､__, イ／
/ 丶. i |
./ 丶､_）|_ノ|＿
.| ￣ヽ._ ´ ヽ
ヽ､ _/´｀ヽ /
￣ ￣￣
┌───────────────────────┐
│めぐるの父母は大坂から遥々と長崎へ流浪して来た。 │
└───────────────────────┘
＿＿＿＿＿ ＿＿__
／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ γ´/ 丿ヽ ⌒ヽ...::´::::::::::::::::::::｀:::..､
|.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::| -‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
|::::/ ⌒ ⌒ |:::| ／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::',
|:::〉 （●） （●） 〈:::| //, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ ﾊ::::::{::: i:::::{::::::: }:::::::::::::::::::::}
（@ ⌒（__人__）⌒ @） 〃 {_{ ⌒ ⌒ ﾘ| ｌ │ i {:ﾄw小/ヾ:ﾊ::::::从ォ:::: |::::: |
| |r┬-| | ﾚ!小ｌ （⌒） （⌒）从 |、i| |::::::} ━-ヽ/-━-|::::::|:::::::!
＼ `ー'´ ／ 丿ﾙ| ､_,､_, |ﾉﾚ ﾘ |:::从 "" "" |:::::从::ﾘ
,,.....イ.ヽヽ、___ーーノﾞ-､. ヽ ゝ._） j /／ ヾ:::::丶. __一 __ ,.从/从::ﾍ
: | '; ＼_____ ノ.| ヽ i ゝ ,､__, イ／ ＼{___ ,j ,:}:ィ｀ヽ、
| ＼/ﾞ（__)＼,| i | y' |ヽ／ | ＼ / / ﾊ ／/ | i i
＞ ヽ. ハ | |｜ /{ <l∽ ／＞ ヽ l Y Ｌ ＿_ / ヽ! !
-
┌───────────────────────────────────┐
│が、何もし出さないうちに、めぐるを一人残したまま二人とも故人になってしまった。 │
└───────────────────────────────────┘
＿＿ ＿＿
r'´.￣￣ ￣ ｀､::.
.ﾍ,___,_＿_＿ ＿_＿＿_./::.
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┌───────────────────────────────┐
│勿論、彼等は天主の御教を知る筈がない。 彼等が信じたの仏教である。 │
│禅か、法華か、それともまた浄土か、何にもせよ釈迦の教である。 │
└───────────────────────────────┘
-
┌─────────────────────────────────────┐
│フランスのジェスウィット会の修道士ジァン・クラッセは「日本教会史」でこう記述している。 │
└─────────────────────────────────────┘
『天性奸智に富んだ釈迦は支那各地を遊歴しながら阿弥陀と称する仏の道を説いた。
その後、また日本へもやはり同じ道を教えに来た。
釈迦の説いた教えによれば、私達人間の霊魂（アニマ）はその罪の軽重深浅に従い、
あるいは小鳥となり、あるいは牛となり、あるいはまた樹木となるそうである。
のみならず、釈迦は生まれる時に彼の母を殺したという。
釈迦の教えの荒誕なのは勿論、釈迦の大悪もまた明白である。』
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┌──────────────────────────────────┐
│しかし、めぐるの母親は前にもちょいと書いた通り、そういう真実を知る筈はない。 │
│彼等は息を引き取った後も釈迦の教えを信じている。 │
└──────────────────────────────────┘
艸艸艸艸
艸艸艸艸 艸艸艸艸艸艸艸
艸艸艸艸艸艸艸 ｀＝'｀,ﾘｒi´￣
｀＝'｀,ﾘｒi´￣ ノﾉﾉ..
ノﾉﾉ.. （（ （ ,.へ艸艸艸
（（ （ ,.へ艸艸艸 ヽヽヽ´＾艸艸艸艸
ヽヽヽ´＾艸艸艸艸 艸艸艸艸,_)/ i
艸艸艸艸,_)/ i 艸艸艸艸艸/i´
艸艸艸艸艸/i´ ,メ 八
,メ 八 ┌┐ ┌┐ ┌┐ ┌┐┌┐
／＜^｀ヽ, 、 ┌┐l┌┐.ｌ┌┐ｌ┌┐l┌┐
ｒ ＜ｒ'´ ソ） /へゝ _|.ﾞ_|_ _|.ﾞ_|_..._|.ﾞ_|_.'_|.ﾞ_|_ _|.ﾞ_|_
└―└―ﾞ'└―ﾞ└―'└―'
┌─────────────────────────────────────┐
│寂しい墓原の松の影に、末はインフェルノに堕ちるのも知らず、儚い極楽を夢見ている。 │
└─────────────────────────────────────┘
-
γ´/ 丿ヽ
-‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿
／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼
//, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ
〃 {_{ ノ ヽ、 ﾘ| ｌ │ i
ﾚ!小ｌoﾟ⌒ ⌒ﾟo从 |、i| しくしく・・・、近所のやる夫おじさん
丿ﾙ| ､_,､_, |ﾉﾚ ﾘ
ヽ ⌒ j /.／ お父さんとお母さんが死んじゃった・・・・・・。
ゝ ,､__, イ／
.y' |ヽ／ | ＼
/{ <l∽ ／＞ ヽ
l .! l／／ / }
＿＿＿_
／ ノ ＼＼
／ （●） (●）＼
／ ∪ （__人__） ＼
| ｀ ⌒´ | 可哀そうに。
＼ /⌒)⌒)⌒) ／/⌒)⌒)⌒) めぐるは一人ぼっちになってしまったお。
ノ | / / / (⌒) ./ / /
／´ | :::::::::::(⌒) ゝ ::::::::::/
| ｌ | ノ / ） /
ヽ ヽ_ヽ /' / ／
ヽ ＿＿ ／ / ／
-
|
＼ __ ／
＿ （ｍ） ＿
|ミ|
／ ｀´ ＼
＿＿＿_
／⌒ ⌒＼ ﾁｰﾝ!
／（ ●） （●）＼
／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼ そうだお！
| |r┬-| |
/ `ー'´ ∩ノ ⊃ めぐるもイエス様におすがりすればいいんだお！
( ＼ ／＿ノ
.＼ “ ＿＿＿＿ノ ／
＼_ ＿＿＿＿ ／
γ´/ 丿ヽ
-‐ '´￣ ､ ノ
//, '／ﾚ´/ノヽﾊヽ
〃 {_{ ノ ヽ､ﾘ| ｌ i|
？ ﾚ!小ｌ（●）（●）从i|
ﾉﾙ､ ､_,､_, |ル
ヘ,､ __, イ
,<l∽／＞ヽ、
-
＿＿＿＿
／ ⌒ ＾＼
／ （ ●） （●） いいかい、めぐる。
／ ::::::⌒（＿人__）⌒ヽ イエス様は「愛」を大切にしろと人々に説いたんだお。
| |r┬-| |
＼ `ー'´ ／
, ､
_＿γ´/ 丿ヽ
＿ ｨ」 ⌒ ￣＼. ┏━┓
（（⌒）） ／ | 卜、 ＼lx ┏┛
[「 // t | | ｰ＼＼.| | l |・
° // l/＼t ＼○ ＼| | l |
|/l 乂{○ ￣ ⊂⊃l /ﾞY
ふぅん？ /八 ＼ {⊂⊃ /／ ﾉ
jﾉ Tﾅl` 厂 ,ｨ===ｘ
ｰﾍ、 ､＿,､＿, ﾉ （（ _））
┏━┓ ｀ ｰ-|＿＿_｣イ [｢´
┏┛ ,ﾉ} l|ーｧｧ― 、o
・ /￣l｢ 〃 l| 〃 |
-
＿＿＿
／_ノ '' 'ー＼
／ （ ●） （ ●）＼ うーん、一言で言い表すのは難しいしことだし、
／ :::::⌒（__人__）⌒::::＼
| ｀'ーｎl^l^ｌ | 子供のめぐるには難しかったかお？
＼ l っ/
( ゝ
ｉ ＼
＿＿＿_
／ ＼
／ ─ ─ ＼ まあいいお。
／ -━- -━- ＼ めぐるは若いから考える時間はたっぷりあるんだお。
. | （__人__） |
＼ ｀⌒´ ,／ めぐるが大きくなった頃には、きっと「愛」の意味を理解してる筈だお。
／ ー‐ ＼
γ´/ 丿ヽ
-‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿
／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼
//, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ
〃 {_{ ノ ヽ、 ﾘ| ｌ │ i
そうなのかな・・・・・・。 ﾚ!小ｌ （●） （●）从 |、i|
丿ﾙ| ､_,､_, |ﾉﾚ ﾘ
ヽ ∩ノ ⊃ . j /／
/ ＿ノ_, イ＿
/￣ / ／ |‐‐ ＼
-
┌───────────────────────┐
│幸いにも、めぐるは両親の無知に染まっていなかった。 │
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: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .O. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
: . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
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: . : . : . : . : . : . : . : . : , 。 |i 、. : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : .
: . : . : . : . : . : . : . : . :( ( J し ﾟ ) ) . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . : . :
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┌────────────────────────────────────────────────┐
│山里村居つきの農夫、憐れみ深いジョアンやる夫はこの少女の額へ洗礼の御水を注ぎ、マリアという名を与えた。 │
└────────────────────────────────────────────────┘
-
┌───────────────────────────────┐
│めぐるは釈迦が生まれた時、 │
│天と地を指しながら「天上天下唯我独尊」と言ったことなどは信じていない。 │
└───────────────────────────────┘
γ´/ 丿ヽ
-‐ '´￣ ､ ノ
//, '／ﾚ´/ノヽﾊヽ
〃 {_{ ⌒ ⌒ﾘ| ｌ i|
ﾚ!小ｌ（●）（●）从i|
ﾉﾙ ､_,､_, |ル
ﾚヘ,､ __, イノ
/<l∽ ／＞＼
┌───────────────────────────────────────────────┐
│その代わり、「深く御柔軟、深く御哀憐、すぐれて甘くましますサンタマリア様」が自然と身籠ったことを信じている。 │
└───────────────────────────────────────────────┘
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`:;：:i;,|i!｡;､;；:｡;:｡;､;；:｡;::i;,i!; :'' ./ f示}':'`::'::',:'': '`'"'"' "'' .''"'"''"'" ,.:.: .:...::: .. ,.:.:.:...:: :.. ...:::.:.: .:
'':':: ;；:｡;:；;::｡;:;:；;,.:i;,；,、 _ ,ｨ'.;' ﾄ-ｲ! .,.:,..:.. :';:;..,"'`' .,.:,..:.. .,.: .,.:,..:.. ...:::.. :,.:.: ..:.: .:.
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､;；:｡､;；:｡;:';...｀ヽ. :| ::|:イ :/ | '::,..:.. .-=-､,.:,..:.: .:...:: ::';:;..,"'`'
;；:｡;:；;::｡;:;:；;,.:i;,；ヽ `ー-.;i；';.,―'＝ﾊ :;...,.:,..:. {Ｖ＾Ｖ} .:.: .:...::: .,.:,. .,.:,..:. ‐-､,.:,.
:：､;Ｙ⌒Ｙ；:､;；:｡;:｡､; :ｒ‐､｡;:';..,.., ,.;i；';,__:';. :; ;:: ..:.ゝ=,r'. :';:.:.: .:...::: .,.:,.:,..:.. {Ｖ Ｖ}
::.;::人__人i!;::：｡.:｡:；;: トイ､;；:､;；:｡;: .（__） :.:.；:｡;:';.,..,. ._}_{__ . .,.:,..:';:;.'.''' " ..:.ゝ=,r' __
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γ´ | | ｀丶、γ´￣| |￣｀ヽγ´￣| |｀ヽ、 γ⌒Y !: ,.., '.''' "'''.'',.:, {Y⌒ r二ニ≡＝' '―---
-
┌───────────────────────┐
│埋められたイエスが三日後に蘇ったことを信じている。 │
└───────────────────────┘
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│天使のラッパが響き渡れば地上は地獄と化し、イエスが再臨すると信じている。 │
└─────────────────────────────────┘
γ´/ 丿ヽ
-‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿
／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼
//, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ
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ﾚ!小ｌ （●） （●）从 |、i|
丿ﾙ| ､_,､_, |ﾉﾚ ﾘ
ヽ ゝ._） j /／
ゝ ,､__, イ／
.y' |ヽ／ | ＼
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l .! l／／ / }
l/.j l／[ ▽] ７!/
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´ヽ ｡l }
／"''ー―-'''"ヽ、
/ / i! ｌ i ヽ ヽ ヽ,
/ / !| ! ヽ ヽヽ、ヽ.
| | ヽ ヽ ヽ _,ゝ
┌─────────────────────────────────────┐
│パンはイエスの身体、葡萄酒は多くの人の為に流されたイエスの契約の血と信じている。 │
└─────────────────────────────────────┘
-
┌─────────────────────────┐
│めぐるの心は両親のように熱風に吹かれた砂漠ではない。 │
│素朴な野薔薇の花を交えた、実り豊かな麦畑である。 │
└─────────────────────────┘
. . . . . . : : : : : : : : : : : . . : : : : . . : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : . . : : . . . . : :
- ,,, ____ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ:ｉ≧=- ..,,,,,, ___ : : : : : : : : : : : : : : : _,,,,,_ : : : : : : : :_,,
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;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;、;`^⌒ー-====
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;、;、个; r-ー ﾍo _ つ;、;ハ;、;、_⌒廴（;、;（⌒;、;(';、;、; 乂,人ノ_乂 ____ノ;＼;、;、;、;、ﾉ;、;、;、
___､ノ{;、乂人ノへ;、;厂（ へ; ;∨）;、;⌒Y ）人 ;, ＞;、;、＿彡';、;O;、;、ノ^ヽ_O_彡 '⌒Y;、;、
つ;、;、___ノ）;、;Y;、;/へ;,Y;、/;、乂⌒V⌒（;、> |'ー人_）（;、;、;、;／Y_ ノ⌒)(;、;、ノ/;、;/;、;、
;⌒Y;、;、 ;、;、;、／⌒);、|;、;、 /⌒;(⌒＞ ∨;,;,|;、乂_ ）; ＞ーイ;、;ﾉ /;、＼-=彡乂ノ;人(;、;、
;、;ﾉ ;、;{⌒ヽ|!;、'⌒ー イア⌒V⌒);、;、;７イ( ;人;,V⌒ヽ;、_;_Ｏ; '⌒ 人⌒廴ノヽﾍ;、(⌒ o:,
;、{;、 ;/;-=彡{;、;、 ;、;、;、;、; ノ ;、;、、} };、;、 ;、;ｙ; Ｙ;、;、 ;、; 乂彡ｲ ; 乂 ノ⌒廴）人）;();、
;、);√）;、;、 ;、;、;、;、;＜;、; （;、;、 ;、;,乂;、;、 ;、;、;人;、;、从 ;、;、;７;、;、 ;、;、;、;、;、ﾟ;、;、;、
-
┌─────────────────────────┐
│めぐるは両親を失った後、ジョアンやる夫の養女となった。 │
│やる夫の妻・やんねえ香もやはり心優しい人である。 │
└─────────────────────────┘
,ｨ ,イ／⌒Z＿＿
( |/:::::´:::::::::::::::::::::::≧
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
∠:::::::::::f::f:::::::::::::::::::｀l::l::::::::::丶
../::::::::::::|::|ﾉﾅ弋:::/弋|::|::::::ハﾉ
人λ::::(|::|（ ●） (●ﾉﾚ´
. |:::::::|::| ,, r‐ｧ ﾘ|::|
.|:::::::|::|、 ￣ノく:|::| -─‐- 、
、ノ::::::::|::| ﾍ＿ い:::|::| ／ ＼
.ヽ:::, ─リﾊ|ハ::ﾊﾊ,-リ--、 /￣ ￣ ヽ.
/:| .y | ヽ_/ / ヽ / ＞ ＜ ﾊ,4L_
{::.| イ. ,'| l）） | ', ヽ ｀、 : （_ , ､ _） ノ /
{:::| ｀Y , | }::| | ' ﾉヽ ｀、 ゝ. `ー' _ ＜ ／
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.i:::| | | V l |.／ ／ , ＜´ / /
ﾉﾘ|: .| |＿ﾉ､__| | ／ 1 _ ｲ |
| |＿,|:.:.i:.:i:.:i:.:|＿| ￣＿i ∧
n{ }.:i:.:.i.:.:i.:.:.i.:.:i:.:i::| ´ `ー-．
ヽ////i.:.:i.:.:.i.:.:.:i.:.:i:.:i::| i r‐- -‐、 i
´^7^^^^^^7l^^^^~^|^ ゝ、＿i `ー─一'
/ ./ | .|
-
┌────────────────────────────────────┐
│めぐるはこの夫婦と一緒に、牛を追ったり、麦を刈ったり、幸福にその日を送っていた。│
└────────────────────────────────────┘
....,,.... (⌒ヽ
,,:;::'' ::::::: '::::,, ﾉ ）
,,:::::'':: :::::: :::: :: :::::: :'':::,,, （'' ⌒)
: :;;;:: :::::: ;;:::; :::: :;;;:: :::::: ;;'''::::...,, (⌒ ）
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V/V/V/V/V/VV/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/ V/V/V/V/V/VV/V/V/V/V/V/V/V/V/V/V/
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_,. -────- ､ ,)＼
／ ヽ.r‐/⌒＼￣￣￣｀ ´､ノ iヽ
/ , --､ , --､. l./ ヾ ﾉ .｝
/ ＿ / V ∧ ヽ ',,ノ
/ ／´ ｀ヽ /´ ｀ヽ ｜仏 /ｰ∨ l }
,′（ ● l l ● } '.,|=､V __ ∨ |. ,'
; ヽ_ ノ ヽ _ノ / ' ⌒リ / ./
{ ''"⌒（ i ）'⌒"' l }ーｧ ∠ イ´} ／
', ｀ ─'＾ー - ´ ∧ ｰ' , ｰ―┴く
ヽ、 ﾌ'´￣｀ヽ―-､ /
,＞ _＿ _ _ _ _ , -'" .l ＼{
／ , -'" ￣ .| ｀!
/ ／ ＿＿＿ /-､ |
-
┌──────────────────────────────────────┐
│勿論、そういう暮らしの中にも、村人の目に立たない限りは断食や祈祷も怠ったことはない。│
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"'"' ｀''―--―-‐''" '"''"'"
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::'' ;, ::'' ;,
::'' ;,
::'' ;,
, 、
γ´/ 丿ヽ ｷｮﾛｷｮﾛ
,‐ '´￣￣ｿ ｀ ヽ
／ ／⌒⌒⌒⌒ヽ
// ﾊ, ' 人＿ ＿ ＿ ＿/
_ 〃/ ｿ ,/, , ﾊ | ｌ i| ヽ 、
(（ ﾚ! ノ ｌﾉ/ 从 ﾉ 、 i| ノ ﾉ
` ( ｿ ﾉ ノ＼＿＿＿_ﾉ ￣
ヽ、 iﾉ ｌﾉ / 从j /
ゝ .__ . -‐/イ ヾﾉ
-
／7￣i=､_
_ ,ｲヽ.,' .l !｀ヽ ｽｯ…
! V ｌ 〉 丶 l |ﾍ
/ !ﾉ ,' 丶i
V 〈 ｌ |
V | |
ヽヽ、 V l ,' 憐れみの御母、御身に御礼をなし奉る。
｀`ヽ ,┤ ｀ヽ .,'
｜ r'´ 〉､＿l＿_ .,'
ヽ､_. ', ! ｒ'´ ｀ー-､.,'_
＼ ', ,' ,' ﾍ
｀ヽ、 / ,' ﾍ
i < / ﾍ
| lV〈 ﾍ
| | ヽV￣｀ー-､ !
-
f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| 憐れみの御母、御身に御礼をなし奉る。 |
| 流人となれるエバの子供、御身に叫びをなし奉る。 |
丶＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ
/ ! !' ヽ_」` _ ,.イ ├-| / ＼{
／ Y´ i ／ ' / | /｀ヽ ヽ
/ | ,ｲ Y { ! ヽ ＼ |＼
/ | ／ | ! ー- ､ ／ Yヽ＼＼ ＼! ヽ
| ／ ヽ ＼ !ヽ ! ） ＼ |
_ !／ _＼ ! ＼ ＼ / ! | / ＼
／ ヽ ／ ／ ∧! } } / |i!| | ＼ ＼
「 i |ヽ_ﾉ⌒ヽ ／ / ! / / ! jﾊ! | |＼､ `ー―- _
「 ﾄ､ヽ j__／「´ ／ / ! / / | i ! ヽ. /ヽ | ＼ ､ ー ￣ ‐- ＿
し' ┼'´ '／ / Y ! | _,.ｲ ヽ. | | | ! ＼ `ー--- ＿ ￣￣ヽ
ゝ ＿_／／ / ヽ ! ! ￣ | | ヽ| ヽ ＼ ￣￣＼ ヽ {ｧ ﾉ
i // / | / |＼ ! ヽ ヽ ! ! ! ∧ i | `ー ､＿ ＼
|/! | ! | | ! ＼ _乂 i _,. イ レ' | i | / ｀ｰ'
i! ヽ! ヽ ! ﾄ､ ヽ } | ,.ｲ | | ! ! ! ／
＼ Y | ヽ / jﾊ / ! | ﾄ、 | / /
| __ﾉ ! | / !| / ヽヽし ／ !/
! ／ | | i | / ` i} Ｖ ／ |' 人 ＿__
｀ー' j! j人ｲ､ ヽ / V |／jﾉ `ー' 〜(・:.:.:.:.: 、
ヽ ,' ヽ / '. ￣ ＞ )
, ＼ ／ . （ ＜＿_＿ノl
! ヽ´ ! ` :.:.:.:.:.:.:._ノ
￣￣￣
･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ･｡･ﾟ
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:::::: :::::: :::::: :::::: ... ... .... :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :::::: :: f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
:::: :::: :::: :::: :::: :::: ::..... :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :::: :: | あわれこの涙の谷に柔軟の御目をめぐらさせ給え。 |
丶＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
f´￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| アーメン・・・・・・。 |
丶＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
/ / ＼ /;ﾍｿ
/´ l ヽ. /|
/ l ﾄ､ ヽ | l
,' ＼ | ＼＼ ｜ レv
! ＼|,＼ | ､＿｀¨＼| // |
ヽ | _＼| _ |: /ﾉ´/
ヽ、 :ﾋゞ=' ゞ==' |/ /-'
｀ T´ ' ｲ
ゝ t っ ／ l
＞ 、 ／ ヽ ＿
_二} / / ￣｀ヽ
, イ / | / / ＼
/ l /- ､ , -ｰ/ / |
-
┌──────────────┐
│すると、ある年のクリスマスの夜。 │
└──────────────┘
┌──────────────────────────┐
│悪魔は何人かの役人と一緒に突然やる夫の家へ入ってきた。 │
└──────────────────────────┘
. ＼ ＼ ＼ | ,,,--'''''￣ | //＿,,,,,,--┐ ..| ／ ＿,,,...---
. ||￣ /l‐|、-/l...＼┌'￣| ＿,,,,-ゥ/i｀ヽ、 .|ｨ-ｧ| | 「￣ .|
. || ./,' | | |、|￣''''ー-____,,--''''',,,-'''~/ ＼|.. .／／ | | | |
. || //==| |=|/ー-＜￣__,--'' ￣ /. ／／.| | | | |
―--,,,___||_// ┌| |‐---,,,,__￣| | | . ／／ | | | | |
＿＿＿ .||l /| | 'l | | | | ／'''~____,,,,, | | | |＿,,,,--|--''''
====┐ .||/ .| | |l. | | | ,,,,,,,―'''''''''''´ | | | | |
|| ||/ .| | '! ＿,,,,,,,,,---''''''''''''´￣ ―――――| | | | |
|| || __,,,,-i''''´ ＿,,,,,,,,----''''''''''´￣￣￣￣＼| | | | |
――||―||ξ ,Lィ-'''''´￣.| | | |'.―|‐.| |-,,,,,__ |＿,,,,
|| || ￣"´. | | | | | | |--''''￣|'''''--
|| || | | | | | | | | |‐-,_____|
|| ﾛ(()==| .| | | ＼| | | | |｀''--
|| || | |. ／ .| | | |＼..| | | |
|| || | |.／ ／ .| | | ＼| ＼ |,,,,....--- |----
|| || |／ ／.. .| | | |＼..| ＼ ＿__|,,,,,,,,,,
-
. ,ｲ ,ｲ ,ｲ,ｲ
＿_/.ﾑ_/./ ﾚ'ﾚ'
ヽ=, ,.--., .二7
/″ .//
//
./´ ,ｲ,ｲ ,ｲ
ﾚﾚ //
/'
／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼／＼
. 人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人::::::人:::::人:::::人
.. Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ::::::::Ｙ:::::::Ｙ:::::::Ｙ
∧∧ キリシタンの家はここだな！？
（´・ω・｀）
∠ ｙ 7+--------
|＿_|
" "
, ＿
＿＿≧::::＼ ト、ﾄ､ γ´/ 丿ヽ
≦:::::::::::::::::::::::｀::::ﾍ|:) -‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿
,r'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ ／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼
＿＿＿_ , ' ::::::::l::l´::::::::::::::::::::｀l｀l:::::::::＼ //, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ
／ノ ヽ､_＼ ヽﾙ:::::::|::|ﾑ__乂乂__,ﾍ|::|:::::::ト､| 〃 {_{ ノu ヽ ﾘ| ｌ │ i
.. ／（ ○）}liil{（○）＼ ﾚ:::(|::|（○） （○）|::|):::ﾘ ﾚ!小ｌ （○） （○）从 |、i|
／ （__人__） ＼ |::::|::| r─‐┐u.|::|::::| 丿ﾙ| ､_,､_, u |ﾉﾚ ﾘ
| ヽ |!!il|!|!l| / | |::::|::|､u.{「工ｺ ﾉ|::|::::| ヽ | | j /／
＼ |ｪｪｪｪ| ／ ヽノ::::|::|::＞ｧrｭｬ＜::|::|::::し ゝ|＿| イ／
-
∧＿∧ 見てください！
∩´･ω･`)
ヽ ⊂ノ 囲炉裏に何か焼いた跡があります！
(( （ ⌒) )) 壁の上に十字架が飾っています！
c し' 飼桶に水が入っています！
ﾐ○ﾐ○ﾐ○ ∧＿∧ ○ﾐ○ﾐ○ﾐ うむ・・・。
ﾐ○ﾐ○ﾐ○ﾐ○( ･ω･ )○ﾐ○ﾐ○ﾐ○ﾐ
ﾐ○ﾐ○ﾐ○ﾐ○ﾐ○ ○ﾐ○ﾐ○ﾐ○ﾐ○ﾐ 禁教の令にも従わない愚か者どもめ！
ﾐ○ﾐ○ﾐ○ﾐ○ | |○ﾐ○ﾐ○ﾐ○ﾐ 三人全員に縄をかけろ！
ﾐ○ﾐ○ﾐ○ ∪ ∪ ○ﾐ○ﾐ○ﾐ
-
, ＿ ＿
＿＿≧::::＼ ト、ﾄ､ γ´ﾉ ヽ｀ヽ
≦:::::::::::::::::::::::｀::::ﾍ|:) , - ´￣｀ -､
,r'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ ／ ／/"/ i＼ヽ＼
＿＿＿_ , ' ::::::::l::l´::::::::::::::::::::｀l｀l:::::::::＼ //, '/／ヽ´/ノﾚハ｀､ヽ
／ ＼ ヽﾙ:::::::|::|ﾑ__乂乂__,ﾍ|::|:::::::ト､| i l i{_{ﾙノ ヽ､ } } il i
／ ─ ─ ＼ ﾚ:::(|::|（●） （●）|::|):::ﾘ | il从/（●) (●） 从 ﾘ
／ （―） （―） ＼ |::::|::| .|::|::::| ヽﾘﾊ ､_,､_, ﾙﾘi
| （__人__） | |::::|::|ゝ ￣ ﾉ|::|::::| ヽﾍ､ ノﾚノ
＼ ｀⌒´ ,／ ヽノ::::|::|::＞ｧrｭｬ＜::|::|::::し ｀-ゝ､,､ __,イ-´
{三三三三三三三三} {三三三三三三三三} {三三三三三三三三}
{三三三三三三三三} {三三三三三三三三} {三三三三三三三三}
{三三三三三三三三} {三三三三三三三三} {三三三三三三三三}
∧＿∧ なんだ、お前達のその態度は！
( ･ω･ )^)
(っ / なぜ平然としている！
/ l 全く悪びれていないのか！
∪￣∪
-
＿＿＿_
／ ＼
／ ＼ ／ ＼
／ （●）i!i!（●） ＼ やる夫達は霊魂の助かりの為なら、
| u （__人__） | どんな責め苦にも耐えるつもりなんだお！
＼ ｀⌒´ ,／
／ ー‐ ＼
,.イ ,.-ｧ
∧ /::::{ ／:::/ ＿＿
{:::ﾍ /::::::::{/:::::::/,r'"´:::::::::::二ﾆ=-
ﾏ:::ﾍ/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::≦─-.、
＞´:::::::::::::::::::i::::::::r::::::::::::::::::::::::::::::::::::＞:..､
／::::::::::::::::::::::::::::|:::::::|::::::::::::;､::::::::::::::::::::::ヾ￣
／::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::|:::::::､/ ﾏ::::V::::::::::::::ﾍ
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::|::::;r'｀ヽ､ﾏ::::V::::::::::ハ}
{::::;イ.::::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::レ'.,イﾃrﾄ.ﾏ:::|:::::::::|
レ' .{:::::ﾊ:::::::::::::::::; --.|:::::::|. 〈 辷」 ﾏ|::ト､:{
{::::{ {::::::::::::::::i. |:::::::| ￣| 御主は必ずアタシ達の為に、
＼{ .V:::::::::::∧. |:::::::| 御加護を賜ってくれるに違いない！
. V::::::::::::::`-ｲ:::::::| ⌒ {
ト､. }:::::::::::::::::| |:::::::| /
..∧::＼＿,r':::::::::::::::::| |:::::::| ‐ｩ― 一'ﾞ
. ∧::::::::::::::::::::::::::::ノ .|:::::::|.‐- _/
}::::::::::::::::::;.＜ﾍ |:::::::| ∧
. {:::::::::::::／ ∧ |:::::::ﾄ､,ｨﾍλ
. {::::::::／ ∧|:::::::| ﾍ {:::}
', ヽ、／ ／￣￣￣ / ＼
ヽ.／ ,/ / / ト､
/ l / / ｲ、／|l ＼l
/ l l | /ｧ=レ＼ v /! ヽ
,' レ-､l // ｨ礼ﾊ l ', / |｜ |
∨´ 〉 ＼ { 弋ﾋﾉ ∨―v /
|l 〈 ｀ ｨ礼l| / 第一、クリスマスの夜に捕らわれたというのは、
ヾト､_ { ﾋソﾘ ／ 神様の愛の厚い証しよ！
＼l , -‐ ､_ ∠ィ
イ/ { l/ /
r '´ | ＼ ￣ ／
|-――| ＼ . ´
|. l /＞-‐'´ ＼
ノ| ＼ ｌ /― ､ ＼
∧＿∧ お前達・・・？何を言っているんだ・・・・・・？
( ´･ω･) 大丈夫なのか・・・？
(∩∩)
-
┌─────────────────────┐
│役人達は三人を代官の屋敷へ引き立てて行った。 │
└─────────────────────┘
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／ ＼::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::/ :::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::...... ....::::::| |::::::::::::.. ...: ::::::::
:. .::::::::........ . .::::::::::::::::::: | ........... ..:::::
:::: :::::::::... . .... .. . ヽ / . . . ... ..::::: . .. .
＼ ／
－ー
..,,,
: ﾞﾞ"'ｰ-､,,
: : : : : : : ｀ﾞ'''ｰ-､,,,、
: : : : : : : : `ﾞ'-､
: : : : : : : : `ｰ--,
: : : : : 、: . : : ﾞヽ、
::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:ﾞﾞﾞﾞ'''''''‐- ､ ,,,,,_
::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,"'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:::;.:".:;.:'"ﾞ:.:ﾞ,:;、,'.:.:;,`:;,':,:;.,:;.:｀ﾞ''ｰ- _,,.--ｰ''''''"ﾞ
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ヾヾヽ ヾ ,,,,-‐'゛,,,,-‐'゛ :.,..ヽ.:ヾ .. ヾ ヾヾヽ ヾ ヾ.,. .ヽ.:ヾ:
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|:::: | / ∧ ∨ ﾃｸﾃｸ / ∧ ∨ ﾃｸﾃｸ
. ﾍ::::: ／ i / / .＼ ∨ / / .＼ ∨
ｷｭﾑ ｷｭﾑ ＼: | ／ __/ / ご_ノ __/ / ご_ノ
ﾍ＼＿／| （ ヽ / （ ヽ /
＼＿／ ＼__ノ ＼__ノ
-
┌────────────────────────────────┐
│が、彼等はその途中も暗夜の風に吹かれながら御降誕の祈祷をし続けた。 │
└────────────────────────────────┘
＿＿＿
／ ＼
／＼ ／ ＼ ベツレヘムにお生まれなされた御若君様、
／（● ） （● ） ヽ 今はいずこにましますかお？
| （__人__） |
＼ ∨ | ／ 御讃め尊め給え！
/ ｀￣ ´ ＼
＿人人人人人人人＿
＞ うるさいぞ！！ ＜
￣Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ￣
.
-
∧__∧
（｀･ω･）
.ノ^ yヽ、 ・・・・・・。
ヽ,,ﾉ==l ﾉ
/ l |
"""~""""""~"""~"""~"
γ ⌒ ⌒ ｀ヘ
イ "" ⌒ ヾ ヾ
/ ( ⌒ ヽ ）ヽ
( ､ , ヾ ）
ゞ (. . ﾉ. .ﾉ .ノ
ゝ､､ゝ ﾉ ノソ
ゝ､､ゝﾉ ,, ノ
_ ＿
| ∟,¨ ＿＿ └┘/7
|_厂 | 匚] | ＜ノ
┌──────────────────────────┐
│悪魔は彼等の捕らわれたのを見ると、手を打って喜び笑った。 │
└──────────────────────────┘
,-, ,.ｨ _ _, -t
_,-┐ ,-ｧ _ ,‐ァ / / | | ／レ‐ ' ´ ￣ ,ゝ
ｌ | _ | .!ｨ┐ .l´/._ / / ,ﾍ レ' V / _, -‐'フ ._,>
│ /./ | ,---､. | .| ', | / /〈 ', / / ＼ヽ.＿ ―＝== ､ L_／ ／ ／
f /〈 | .〈 / .レ' .∨./ .! |ﾍ ﾚ' ., -∨ ＿＜＜￣ ｀ヽ_/|. ／ ／
| ｌ ∨ ! / / ／| /／ l .〉 ／ ｌlｌ／-―――' llllｌ ゝ. 〉 ,／/7_
../ │ ﾍ .| / ./く 冫 ﾚ' ﾚ' /lll ｌl＼＼ | llll lll ll＼}/ //〈 ',
.l _」 ∨ｌ. │ ,! ｀! ﾍ ,ﾍ /lll／ lll/／ l| l| | lllllll llllｉ ﾚ ∨
|／ |_」. │ ./ │∧ / 〉_ /／/ ／⌒:/:::/|/|llｌ|ll | llllll | ,-,
,ー､ / l ',. ﾍ. / // | / /ｌｌ／:..,_..::/∠_.x-'´!llｌ/ llll lllll|././ ,ﾍ
. / / .i ./ ,.､. ',. │l / .', .i./:／|＞_､,｝=／,‐fッ_ ＞| / / lllll llll|ﾚ' .|｜
/ /.／!, |.／ / / /! .レ'´ .∨ .|_,〉/ l}'宀ﾞ/, -=ヾ.￣ ﾚi / :l／⌒i ｌl| ｀´
../ ｌ│ │ .! .l 〈 { ヘ. | |:ll|ll| /::'::... |::j::::ｉノ⌒),|´ ,.ﾍ_
.ｌ / ', .ｌ l.│ .', l / ./ /7!/|::l ヾ{_,フ |/ :/_}::;ノ ﾉ ／,イ |
.|／ ﾍ │ ﾚ´ ∨ l .| | |// | ､_ _, _ ,,.. -┐ } / .:辷.彡く ﾚ'′∨
. ∨ ,-, ,ﾍ | l | }/ /ll ',`'-ｰ‐_二} ′':ﾊ lllｌ ＼lllll ヽ＼
r=､ __ ././ .| ! ﾚ'´ V| ﾊlll ', } /´.:.:.::/ |/:丿 } |ll| |llll ＼＿ ___＼
. _/‐-|/_ 」} .ﾚ' ,= < -‐┐,ｨ |ll jt_L,_,_.:/ ／///＼| | lll/L _!L._|,_:＼
. ／,ﾄ- /__ ﾉ /‐-'| / // | |llll∧'---一 ／////, -:､|/|ｰ--|. | .|_」 :＼
/‐/ .,'￣ ｀! ./ .r' / ハ ｌ-┴/ ∧ ,／//////lL _.! ＼ ﾉ =-l=- } |ﾆ=―-
,ｌ .| .,| .ｌ__ . ﾉ -‐=ﾆ/ / ﾍ ﾋ／//::::.ー‐=彡{////// .! _,,_l ／/ / ｆ=､.!―--
',-= !=‐ .ﾍ f￣ .|／ / _/ ∨ﾍ＼/::::::: ヽ__／: ∨//:/ |.⌒.|／ /__ | | .!
= ﾍ ', ﾍ| ! ﾚ'´ ／ V .ヾ::::::/＿ヽ:::::::〉:// | .__ | /´￣`,!=､_.!.__ |
､ V λ | ｀＼＿. ＼ ／ .'::::/ /: : :/_У＼ ,! ￣ ',:/ /: l.｀ﾞ''.ト､
..ﾍ | i .!〔. ヘ‐ﾐ-､_ ／ /:::/ /: : :/／ j .|' /:: ｆ: .,!: l
', .L_ 〈__. ｀ Y´｀ヽﾆ､x ／ /: / /: ::::/ /. ヾ ｀ .| l: ｀
-
┌───────────────────────────────────────────────┐
│しかし、彼等の健気な様には少なからず腹を立てたらしい。 │
│悪魔は忌々しそうに唾を吐き、たちまち大きい石臼になった。そしてゴロゴロ転がりながら闇の中に消え失せた。 │
└───────────────────────────────────────────────┘
_,.ィ ／ ／
,ｘイじ ／! /::）／
,. ＜::::;ノ ｆ::>イ .. ﾄ､ / /
／ ,. rｭ ;;／ ヾ-' ｀ﾞｰ‐< _ノ ,,. ,,
／ ｡ /! ･ｒ-､ ｀V,.,,,,,,.､ (::) ｢ヽ
/:i / i 〈:::::::::）ﾟ /‐-､::::::ｺ l:::::',
i:::l ･ i { ヾ'´ ﾟ _,/ -‐ｧｧ-- ..,,_ ｀ ｰ
ﾚ i::ヽ liｉ ', ＼ ,.ィ´,.-､ ＜＜ (:::ﾉ＞､
', l::::::l ｀¨アｰ- ､ ｀＞＞ , ﾊ
ト.､｀¨{:l ,.､ ． _ ヽ::::::::ﾊ. , '／ ヾソ ヽ
. ';::ｊ ヽ､..__ ｀ ｢:ｉ /::ｊ,.､ iiヽ' !/./ _ ヽ:::)ﾞﾞ ',
＼ ヾ' ｀ヽ ｀,.-<) i { ./ ヽ＼´ .i
（ヽ、｀¨ﾆﾆ‐､ V /丶､ミ､ ﾞソ/;∧ヽ::j l l
ｒ ､ i ｌ Ｖ｡ ｒ.',ヽﾄ.,；/ ｀ヾ…'"""! ﾟ ﾘ､ ． l ヽ、
. ＼ ＼l. l V ･ﾉ l┘,' ｌ / / li f::i l＼(::
ヽ ヽ ト､ ', /ヽ l ' i ｌ / ／ ,.! ｿ i ｀ﾞ-､
,.ィ´＼ ＼ ＼ｉi丶 ! ', l.‐-= ､.._/.＼/ｲ _i∠ ﾅ / i ／二ヽ
｀¨´しl ,八 ﾄ,i ｡ｉﾊ.弋ｔﾃヽ＼.Ull ィﾂ_ﾉ/.,ｲ : l//⌒;.::､｀
(¨ヽ､ﾉ i ∨;) ﾊ ',>=＝´/｀: l ￣ ／l i V/‐-､ｆ::.ヽ
＼ ＼ ./ /ｌ ＼､ l. /"ﾞ'i / ∧ ゝ､.::! トトV _,,..
ヽ..__,,..＿＿/｀i /l ﾄ､ ﾞ､ ､ .ﾉ ./ ｀ﾞ7ﾊ l>＞／ ＞
ヽ-l / .ｌ l ｉヽ、 ‐ ﾆ｀,.ｨﾗ./ / // 〕 lX /＜／
._ .//ﾄ､! l／l::ｌ＞､ ｀ｰ‐ '／ / /:::K l ﾚ::/ / ＼／
{」', ,' /!.. ｲ Ｙ〉', . ｀ﾆニ -‐'フ/ヽl>ﾉ/:;へ/ /
/ / .i V ｉ l ﾘ､＼人ヽ _,,.イ:::く__ノ/ ﾉ::i ./ ＼/
-
┌──────────────────────────────────────┐
│ジョアンやる夫、ジョアンナやんねえ香、マリアめぐるの三人は土の牢に投げ込まれたうえ、 │
│天主の御教を捨てるように色々責め苦にあわされた。 │
└──────────────────────────────────────┘
＼ |x|
, イ " ⌒ヽ､、 ＼、 ＼ __|x|__
. ,／ ＼ 、 ＼、＼＼ }三三{
. /7 . ＼ヽ ＼ ヽ＼ ＼＼ }三三{
.. // ヽ＼ ＼＼ ヽヽ ＼ / ﾊ ＼
// _＿＿_ ヽ＼ ＼ ヽ ヽ / / _＿＿
〈⌒ゝ ／ ヽ､,, ﾉヽ ヽ ヽ i ! ノヽ / ／＼::::／＼
＼ .＼. / （ ○）ilil（○） ヽ、ヽ、 ノ / ） / ／｡<一>::<一>＼
＼ ＼| ﾄｪｪｪｪｨ i ヽ 二二.ン. Y / | ｡ ﾟ~ (_人_)~ﾟ ｡ |
＼ ＼ ヽｪｪｪ/ﾉ i ＼ ｀ ⌒´ ゜／｡
＼ヽ＼ーr`ー'ヽ ＼ ＼ ＼ヽ "ｰ--'ﾞ ｿ
＼ノ:::::ヽ､ ﾉ:::i ヽ ． ．i
}::::::::::::ﾞＸ':::::/_＿_ ノ ヽ .i
|:::::::::::::Ｘ:::/＿＿叨 ） } ， !
|:::::::::::×:/ ￣ Y | _ ﾉ、
/￣￣￣ﾗー--、 ＿＿＿＿/ ω＿ヽ_＿＿_
. /"⌒ヽ,_.ノ＿|;;;;::::} ／￣￣＼ .／ / ／ ／＼
/､,,,,,,,／ .（:::::/ / ノヽ, .／ / ／ ／ ＼
/::::::／ i;;;/ | （ ○） ／ ／ ／
／:::／ .............i7＼ | .（__ﾉ） / ／ ／＿＿＿＿＿
/:::／:::::::::::::::::::::::::::::::::￣ :| |rｔi| ￣￣/ ／￣￣￣￣￣|＿＿＿＿＿＿
. ..::/／::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ `了 ￣￣|三|.￣￣￣￣￣ ＼
::::〈_ﾉ::::::::::::: ゝ、＿＿ ﾉ ＿＿＿HﾞJ ＿＿＿＿＿＿_＼＿＿＿＿
/:::::::::::::::/⌒ヽ H |:::::::: | H
i::::::i::::::::::ヽ:::::::::ヽ ,ｒ ⌒ヽ ..|:::::::: | ,ｒ ⌒ヽ
|:::::::::::::::::::::＼::::::ヽ{ } |:::::::: | { }
┌───────────────────────────┐
│しかし、水責めや火責めにあっても彼等の決心は動かなかった。 │
└───────────────────────────┘
＿＿＿＿＿__
. ／ / # ;,; ヽ
： ／ノ ;;# ,;.;:: ＼ ： 皮や肉が爛れたとしても、
/ -==、 '==- ..:::::| パライソ（天国）の門に入るのはもう少しの辛抱なんだお！
. | :::::: （__人__） :::::.::::| ：
： ! #;;:.. l | .::::::/ 天主の大恩を思えば、この暗い土の牢だってパライソの荘厳とは変わりないお！
ヽ.;;;//;;.;`ｰ‐'ｫ ..;;#:::/
＞;;;;::.. ..;,.;-＼
-
┌──────────────────────────────────────┐
│ジョアンやる夫、ジョアンナやんねえ香、マリアめぐるの三人は土の牢に投げ込まれたうえ、 │
│天主の御教を捨てるように色々責め苦にあわされた。 │
└──────────────────────────────────────┘
＼ |x|
, イ " ⌒ヽ､、 ＼、 ＼ __|x|__
. ,／ ＼ 、 ＼、＼＼ }三三{
. /7 . ＼ヽ ＼ ヽ＼ ＼＼ }三三{
.. // ヽ＼ ＼＼ ヽヽ ＼ / ﾊ ＼
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〈⌒ゝ ／ ヽ､,, ﾉヽ ヽ ヽ i ! ノヽ / ／＼::::／＼
＼ .＼. / （ ○）ilil（○） ヽ、ヽ、 ノ / ） / ／｡<一>::<一>＼
＼ ＼| ﾄｪｪｪｪｨ i ヽ 二二.ン. Y / | ｡ ﾟ~ (_人_)~ﾟ ｡ |
＼ ＼ ヽｪｪｪ/ﾉ i ＼ ｀ ⌒´ ゜／｡
＼ヽ＼ーr`ー'ヽ ＼ ＼ ＼ヽ "ｰ--'ﾞ ｿ
＼ノ:::::ヽ､ ﾉ:::i ヽ ． ．i
}::::::::::::ﾞＸ':::::/_＿_ ノ ヽ .i
|:::::::::::::Ｘ:::/＿＿叨 ） } ， !
|:::::::::::×:/ ￣ Y | _ ﾉ、
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. /"⌒ヽ,_.ノ＿|;;;;::::} ／￣￣＼ .／ / ／ ／＼
/､,,,,,,,／ .（:::::/ / ノヽ, .／ / ／ ／ ＼
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. ..::/／::::::::::::::::::::::::::::::: ヽ `了 ￣￣|三|.￣￣￣￣￣ ＼
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i::::::i::::::::::ヽ:::::::::ヽ ,ｒ ⌒ヽ ..|:::::::: | ,ｒ ⌒ヽ
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┌───────────────────────────┐
│しかし、水責めや火責めにあっても彼等の決心は動かなかった。 │
└───────────────────────────┘
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： ／ノ ;;# ,;.;:: ＼ ： 皮や肉が爛れたとしても、
/ -==、 '==- ..:::::| パライソ（天国）の門に入るのはもう少しの辛抱なんだお！
. | :::::: （__人__） :::::.::::| ：
： ! #;;:.. l | .::::::/ 天主の大恩を思えば、この暗い土の牢だってパライソの荘厳とは変わりないお！
ヽ.;;;//;;.;`ｰ‐'ｫ ..;;#:::/
＞;;;;::.. ..;,.;-＼
-
┌───────────────────────┐
│ことに、そういう幸福は一番めぐるに恵まれたらしい。 │
└───────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────────────────┐
│めぐるは聖ジョアン・バプテスマが大きな両手のひらに蝗を沢山すくい上げながら、食えと言うところを見たことがある。 │
│また、大天使ガブリエルが白い翼を畳んだまま、美しい金色の盃に水をくれるところを見たことがある。 │
└─────────────────────────────────────────────────┘
| || 〃
＿ 人 ＿ || 〃 人
｀Y´ || 〃 ｀Ｙ´
ｆﾞﾄ､ ｆﾄ､ ｜ |l 〃 ｉ
| ﾄ､＼ |ﾄ､＼ |l 〃 __人__
| l 丶 丶 |l 丶 丶 || 〃 ｀Ｙ´
| l ＼ ＼||＿__＼ ＼ _＿_|l 〃 _, -ｖ― v ―― v―-､_ !
| | （ 丶 丶三 ￣三 二＞ヒ升ｆ⌒! U｀y′ | r ≦___,,,,,;,,,,,,,,,;,,,,,,,,,,,,,,;,,,,,,___≧ヽ
| | ＼ ＼ ＼_ 斗rヒ巛 Y 叭__ﾉ! | ＿ 人 ＿ 〈｀777>､⌒ヽ〜v'￣ v〜,r'⌒／ ´〉≧、
| | ＞‐＼ ＼l ,小 八 | jＬ＿j ｀Y´ ＼'//∧ : i i : / ／ ｀,ﾘ!
l | {{ { { { { {＼__ノ l └r‐込、/斤ﾃﾘ‐┐ ｜ ∨/` ' / ／ｿ
l ! `ー仁二二二二＞-／))ヘ`ト=ィ ￣|| ∨ / ／／
_____ノﾊ｝ !! ／／ `＾′ !!＿_ ＿ゝ,、 /( λ )ヽノ( ,ｲv'.／ ＿
`⌒´ || ﾄf′ ￣`′ λ￣ ` ＞- _＼V／_ '-＜^ゞC)=ﾆ二´
＿_|| l | （ ￣ フ ‘-'こ'ん’_いふ_こ-’ ￣j
`´￣ l_! `κ´＿ ／ 八 ＼ ＿｀ν´
〃 ｀￣ ｀ー' －ー ´￣´
〃
`′
／/ ｜/ | 、 ヽ
/ 〃 /l lム /ﾍ{ム_ ＼ ｌ|
|/ | //| /ｨ=t. | ==ミｈ l|
| イ /ﾍＮl ｆﾋﾊヽ| fﾋﾊ Yl /
ゝ{いl 弋ツ 弋ツ ｌj／
｀¨ﾊ"" ' ""ﾊ
,､＿ゝ につ# / ＿
／ } |＞､ ＿ ;;ィ/´ ／￣｀ヽ
l l ｌ_ l / // l
| ∧ トﾐ ｰｧ // #; |
| V¨ヽ ｀¨´V¨ヾ！ ｫ; |
| ｛しﾘー一｛し久| |
-
重複した上に連続ミスをしました。
>>4460の次はこれです。
┌────────────────────────────────────────┐
│のみならず、尊い天使や聖人は夢と現（うつつ）ともつかない中に、しばしば彼等を慰めに来た。 │
└────────────────────────────────────────┘
o
ﾟ
・
・． ﾟ
｡ﾟ
ﾟ ,.、 。 ・
j ! ・
.,.､,､,//
ﾟ ,rﾞ ﾐﾞ
o ｡ﾟ ,.ｨﾐ′,r`'" 。
...::::,.､,._,. ' ´ , ´ ﾟ ．
｡::＜,` , ､／ ・ ﾟ ｡
o :::::::｀"ﾞ"ー'- "
.
-
┌───────────────────────────┐
│代官は天主の御教は勿論、釈迦の教も詳しく知らなかったから、 │
│なぜ彼等が強情を張るのかサッパリ理解できなかった。 │
└───────────────────────────┘
＿＿＿
／ ＼
／ ＼ , , ／＼
／ （●）:::::（●） ＼ こんなに痛めつけているというのに・・・・・・。
| ___´__ |
＼ |r┬-| ,／､ 彼等は頭がおかしいのでしょうか？
, -‐ (_).ヽ`ー'´ ｨヽ そうでないとしたら、大蛇か妖怪なのでしょうか？
ｌ_ｊ_ｊ_ｊ と) i
￣`ヽ | l
┌─────────────────────────────────────┐
│そこで代官はひと月ばかり土の牢に彼等を入れておいた後、とうとう焼き殺すことにした。 │
└─────────────────────────────────────┘
＿＿_
. ／ ｀ヽ
/ '.,
＿_, .',
＿__ 二.l ） ）
'┴ .l┴,' 〃
.', ゝ,' （',;
. | -‐ ./ ;;ﾘ そのような動物を生かしておく法などありませんし、
l亠―n ┬‐‐'-、 ,.-.、 ,; 一国の安危にも関わります！
＼r''´ ヽ ヽ/￣―.、 r/ ∠＝・ ''"
.＼. └-、| |.｀/ ｀┐
.＼ ヽ .| / /-'
ヽ | ./￣ヽ／
＼ | ／＼ /
＼ ＼_／ l/
＼ ./
-
┌───────────────────────────────────┐
│実はと言えば、この代官も世間一般の人々のように一国の安危に関わるかどうか、 │
│そんなことは殆ど考えなかった。 │
└───────────────────────────────────┘
＿＿＿_
／ ＼
／ ― ― ＼
／ （●） （●） ＼
| ' |
＼ ￣ ／
ノ ＼
┌────────────────────────────────────────────────┐
│これは第一に法律があり、第二に人民の道徳があり、わざわざ考えてみないでも格別不自由しなかったからである。│
└────────────────────────────────────────────────┘
-
・
・
・
・
┌───────────────────────────────┐
│ジョアンやる夫を始め、三人の宗徒は村はずれの刑場へ引かれて行った。│
│刑場はちょうど墓原に近い、石ころの多い空き地である。 │
└───────────────────────────────┘
_ｎ_ｎ_00 ＿___
└i_n┌' Ｌr┐ !
く丿 くノ _ｎ_ｎ_00 ＿___
└i_n┌' Ｌr┐ !
く丿 くノ
ノ ￣ﾉ￣ ヽ ＿＿
r/ / ／//∧/∧
{! ＿／/ {!,//∧/∧
___ｒ―ｧ―┐＿＿ ＿ , , , , , , , ＿, , , , , , ,＿ , , , , }! ミ 三(ミ {!/////∧/∧
,, , ＿, ｒ‐へ人 /ー＝lｰ┐ ￣ ＝＝ 三三ｒへ ー ／ ＞ ― 三ヽ厂 二 ヽ//ヽ
ｒ┤ミTフ ⌒ く Χミ コ ＿＿＿ ￣￣ :.:.:.:.:.: _ _ ／ ｡ o 〈_∠〉 ￣￣＞┐
"""" ｒｧ ⌒ ￣￣ … :.:. |ト Ｖ """ ＿ ∠Ζ//,Ｌ
:.:.:. ＿ ｀｀ … " " :.:.:.:.:.:.:.:.:. :.:.:.:.:.:.:. ； ￣ ＿＿|〉 人l |l || 厂￣ 厂 / ＼Ｙ∧７ハ
＿厂ム ＼ :.:.:.:. …:.:.:. :. :. ⌒￣ ／ ヽ ＼/ 人＿{! ＼ ﾉ ∨ ﾉ'/∧=- ￣
'彡三三7 :.:.:.= :.:.:.:. :. :. ｒ―ｙﾍ l} 三/ ミ/三三ヽ{＿〈￣＼彡＼{!ヽフ ／
＞┌―「人 ￣ :..:. ｒ厂 ＼∧ ＼ /77／三 {三三三У⌒＼ ＼／ ＼ 彡
￣ }＼彡彡 ＿＿＿ *;,;,; ／ｒ┘ 〃 / ＼ /7／三ﾉ三|三三三{＼ ∧ } }ミ ＿＿
/ ﾐﾐ＼二厂 ＞―二二二lヽ ,,, 〈/⌒〈,,〈 ＼／/7三∠ 三 |三三ｒ ┤ Υ//＼ У＞┴く
/ﾐﾐ//＼〉 ＝￣ ＼ |/∧ ;,;,;, ;,;, ＼/＿ノ三/ ￣ """ |/////〉厂 へ ＼
ノ'////// ＼ |//∧ ;,;, :.:.:.:.:.:.:.:.:.:./ / ＼ ＼ 〃 У厂￣ ヽ l}
／￣￣ 彡|///∧ ＿ 〈 ＼ ／ 厂￣￣ Υ￣「 ＼ └ ｧ―‐
＿ ／////∧ ＿＿ アヽ 〈 {￣ ミ 三彡「￣ﾉ ヽ ／////
/ //////// } ｒ―へ ＼ ＼ﾉ ／ / 彡 ミ///////
-
┌─────────────────────────────────────┐
│彼等はそこへ到着すると、一々罪状を読み聞かされた後、太い角柱に括りつけられた。 │
└─────────────────────────────────────┘
＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿ ＿＿＿＿＿
|:: :|: .::| .:|:. l:| |:: :|: .::| .:|:. l:| |:: :|: .::| .:|:. l:|
|::.,: :r.:| ::|:. l:| |::.,: :r.:| ::|:. l:| |::.,: :r.:| ::|:. l:|
|: |:: |::.. ::. j:| |: |:: |::.. ::. j:| |: |:: |::.. ::. j:|
|: |::. ::| .:|: ::| |: |::. ::| .:|: ::| |: |::. ::| .:|: ::|
|: |::. ::ｌ .:|: ::| |: |::. ::ｌ .:|: ::| |: |::. ::ｌ .:|: ::|
|:ｉ ::| :: :| ｌ | |:ｉ ::| :: :| ｌ | |:ｉ ::| :: :| ｌ |
|:|: :| ::| :: ;| | |:|: :| ::| :: ;| | |:|: :| ::| :: ;| |
|:|: :| ::| :: :| | |:|: :| ::| :: :| | |:|: :| ::| :: :| |
|: ..:| γ´/ 丿ヽ |:|: :| ::| :: :{ | ： |:|: :|≧::::＼ ト、ﾄ、、
-‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿 |;} : :| :| :: | ：≦:::::::::::::::::::::::｀::::ﾍ|:) ：
／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼ |:|:|＿＿＿_|:| ：,r'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼ ：
//, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ |／;:#;:;:;:;: ＼ ：, ' ::::::l::l´:::::::::::::::::::｀l｀l:::::::::::＼ ：
〃 {_{ ノ ヽ、 ﾘ| ｌ │ i ／ ＼ ／ ＼ ：ヽﾙ::::|::|ﾉノヽメ､__ﾍ|::|:::::::::ト､| ：
ﾚ!小ｌ （ー） （ー）从 |、i| ／ （●） （●）;#;:;:＼ ：ﾚ:|:-==、 （ ●）|::|)::::::ﾘ
丿ﾙ| ､_,､_, |ﾉﾚ ﾘ |;#;:;:;: （__人__） # | ：|::|i#;; ﾔｺ ,, |::|::::::|
ヽ# ⌒ j /.／ ＼ // ｀⌒´ ;:;:;:;: ,／ |::|:ゝ. ┃;;# |::|::::::|
{三三三三三三三三} {三三三三三三三三} {三三三三三三三三}
{三三三三三三三三} {三三三三三三三三} {三三三三三三三三}
{三三三三三三三三} {三三三三三三三三} {三三三三三三三三}
┌──────────────────────────────────┐
│傷だらけのやる夫とやんねえ香と異なり、めぐるは普段とあまり変わらなかった。 │
└──────────────────────────────────┘
┌───────────────────┐
│三人は薪を踏まえたまま静かに黙っている。 │
└───────────────────┘
-
┌──────────────────────────┐
│刑場の周りにはずっと前から大勢の見物が取り巻いていた。 │
└──────────────────────────┘
_, -‐ ' ´￣￣ ¨ヽ
. _＿_ , -'´:. :. :. :. :. :. ＿＿_｣
. _, -' ´_＿＿＼ ／:. :. :. :. _, - ' ´ ,r'´￣ﾞヽ
, '´ _,-'´, -――- ゝ、 く:. :. :. :, -' __, -‐ '´＿＿__｜
／ .／ ／ l ﾄ、＼ ヽ／_, -'´, -ｫｉ'¨´ ＼ ヽ ＼
＼__/ /l / ／ , /l'| ﾄ､l ', ,ゝ':. :.／ /|ｌﾄ､ ヽ ＼ ヽ ',
l | / ｌ/|７ニイ´/〃| -Ｌ.l ! ＼／ |-!|ｰ＼､ ＼ ﾄ､! i
l | l | ┬::cr / / ┬c｣ | l:::: ｉ:: l ＼ ヽヽ―／l| l ｳｯｼｬｯｼｬ
ｌ | l ! l:::::::j ' l::::j.! / ｌ:::: l:: ｌｨ=＝ﾐ ｨ=＝{!｜
ｌ | l l⊂⊃‐ (__人__)‐⊂/ ';:::ｌ ﾄ:⊂⊃‐ ‐⊂: !
! | |ヽ| ｀‐-'´ ﾘ '､:ヽ:| ヽ| ､__ﾉ､__, .ﾉ l.
! | lゝ､ ／| ヽ lﾄ、 |iliiiilill|／ /
┌──────────────────────────────────────┐
│彼等は三人を憐れんでいるのではない。火がかかるのを今か今かと待っているのである。 │
└──────────────────────────────────────┘
＼ ￤ /
＼ ￤ /
／￣￣ ヽ,
/ ', / ＿/＼／＼/＼／|＿
＼ ﾉ//, {0} /¨`ヽ {0} ,ﾐヽ / ＼ ／
＼ ／ く ｌ ヽ._.ノ ', ゝ ＼ ＜ バーカ！ ＞
／ ／⌒ ﾘ ｀ー'′ ' ⌒＼ ＼ ／ ＼
( ￣￣⌒ ⌒￣ ＿) ￣|／＼/＼/＼/￣
｀￣￣｀ヽ /´￣
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－－－ ‐ ﾉ ｜
／ ﾉ －－－－
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ゲ ゲ .__､ﾄ（､ヽVｨｒ__,,_,ヽ よ 饅 見 ヒ
ラ ラ. ⌒ヽ ゞ､ヾ __ノィ(__} ｜ 頭 ろ ャ
,.::=､..ｨ ｨ( r‐={{ｖ´=,,..__ ｀ヽ.ﾉ | の ！ ッ
{{::::::::::ﾉ ゞ l!ヾｨ 7 ._,r ヽ,. ！ .顔 ハ
ゞ≠'-.､ ／´_￣ヽヾ .ﾚ´_,.ゞィ．ｧｰ ヾ） を .あ ハ
./ }! .l!__ .ﾉ__〉=__ヽ彡 〈 ｨ.ﾌ「､ﾐ= _;;; ヽ の ハ
{ i:: ,, rヾ}ﾚ _>__ ｀ }ｨ { r >'_ ..-.ィ!{ )
ヾ,ｧr'´ヘ lj:i}:} ' } ヾ}! ::: )" ヽ ヾ:::γ l! l;)
ｨｧ.∧ゝｨ::ﾍ 〉/{ _⌒´,, /.ィ < .ﾊ '.. ﾉ 〉;⌒ヽ/⌒＼/⌒＼/⌒ヽ.
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八 r/_ノ´二 Yﾍ::_ :}ヽ ;;;l|| | | | | ll{8┏‐|r―‐‐‐'｀ヽ ｲ´,ィヘ
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／l|ミ三三三}{辷{ミ三三三彡ﾘﾊ辷 ＝=＝彡ﾆﾆﾆﾆﾆ|! .|ミ.ゞミ三三彡ノ
ｲlllllllゞ≠三ﾑﾆ三ﾆゝ｀＝＝´;;ノ__/ ゞﾆ ゞ.ﾆﾆﾆﾆﾆ. 二|! .|≧=彡≧=‐‐=''
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l ＼_i ,, i_／ l
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＼ l 人 l ／
｀ー､ ｀ｰ´＿｀ー' く＿
／ ┃ ヽ
-
┌──────────────────────────────┐
│その見物の向こうの空には、墓原の松が天蓋のように枝を張っている。 │
└──────────────────────────────┘
艸艸艸艸
艸艸艸艸 艸艸艸艸艸艸艸
艸艸艸艸艸艸艸 ｀＝'｀,ﾘｒi´￣
｀＝'｀,ﾘｒi´￣ ノﾉﾉ..
ノﾉﾉ.. （（ （ ,.へ艸艸艸
（（ （ ,.へ艸艸艸 ヽヽヽ´＾艸艸艸艸
ヽヽヽ´＾艸艸艸艸 艸艸艸艸,_)/ i
艸艸艸艸,_)/ i 艸艸艸艸艸/i´
艸艸艸艸艸/i´ ,メ 八
,メ 八 ┌┐ ┌┐ ┌┐ ┌┐┌┐
／＜^｀ヽ, 、 ┌┐l┌┐.ｌ┌┐ｌ┌┐l┌┐
ｒ ＜ｒ'´ ソ） /へゝ _|.ﾞ_|_ _|.ﾞ_|_..._|.ﾞ_|_.'_|.ﾞ_|_ _|.ﾞ_|_
└―└―ﾞ'└―ﾞ└―'└―'
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,. -- ─一 …… ‐ -- ..,,
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾉ¨ヽ.,,_
. /: : : : : : : : : : : （(_)）: : : : : : : :ﾄ､._ヽ、
/: : : : : : : : : : : :_:_ : : : : : : : : : : : ¨´ : ＼
,': : : : : : : : : : : :（○）ﾉ: : : : : : : : : : : :◎ : :>、
. i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,／l: {
V: : : : : : : : : : : : : : : : : : :(○)◎: : :／ ｌ.:!
V: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／ ,.ﾘ やる夫とその妻子達よ。
／｀ヽ'; : : ＼: : : : : : : : : : : : : : : :.／_＿ _// お前達はまだ南蛮の信仰を捨てないのか？
, ': : : : :/＼:_:ノ i: : : : : :（○） : : : ／ｨ弋ﾗ} ） ｆﾁ
. ヽ､: : : : : ＼: : /: : : : : : : : :ｏ: : :/ ¨ ｰﾆｨ ﾉﾊ しばらく猶予を与えるから、もう一度よく考えるのだ。
. ／:｀丶: : : : ヽ: : : : : : : : : : : : ;' /-.く もし、御教を捨てると言えば、すぐにでも縄目を赦してやろう。
＜丶、: ／:＼: : : : : : : : : : : :◎:/ /:::::::::＼
/´￣＿＼':´: : : 丶: : : : : : : : : : :/ /:::::::::::::::::ヽ
／ ｀ヽ: : : : : :＼: : : : : :◎,' ／ ／/::::::::::::::::::::::::＼
/ ＼: : : : : :＼: : : :o i / /-, ﾊ::::::::::＞''"¨¨ﾞヾ:､
＿ ヽ: : : : : : :丶 : : lヽ /'ｰi i V::/ ＼
,. '"´ ￣ ¨ ﾞヽ.V: : : : : : : :＼:」/ヽ,ｨ _.」 ｉ V ヽ
/ V: : : : : : : : : : ／ /'´i ', '.,
＿＿＿ |:::::;イ::::::::::::|:::::|::::::ハ::::::::::::::::::::::::::::ハ:::::|::::|:::::::::::::ト､:::|
_,. '´ ￣｀､ |／ .|:::::::::::::|:::::|:::::/:::ヽ::::::::::::::::::::::ム斗::|::::|:::::::::::::| .ﾍ;|
／ ＼ ∨|::::::::|:::::|∠_＿＿y＿:::::::tﾌ:::::::.ヾ|::::|:::::::::::/
, ＼, #;;; ,／ ヽ |::::::::|:::::|:::::::::::::::::::ヾ::::::/ﾘ ｨﾆニx |::::ﾄ､イ|/
| （○） （＜） | |::::::;ｲ:::::| ,x,ﾆニヽ.ヽ/:::::::: |::::|ｿ::|
､ （__人__） / |:::::ﾍ|:::::ﾄ " u ι .,ｲ:::|:::::|
,"ヽ､ ´ー'´ '´ `､ |::::::::|:::::|: ＼ u ' /: :|:::|＼ヽ､ノi
-
┌───────────┐
│しかし、彼等は答えない。 │
└───────────┘
┌────────────────────────┐
│遠い空を見守ったまま、口元には微笑さえ浮かべている。 │
└────────────────────────┘
'´ ⌒｀`ヽ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::_r'⌒(
ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : ノ｀...:.:::::ヽ
::: ）:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ｒ‐‐‐--､:::::::::::::::::::::::::::::: : r' .: ｀ヽ
｀:::::::::::: ﾉ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: -‐''''''´ ヽ_::::::::::::::::::::::::::::).::.:. .:.:.:::::::::)
ヽ,::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : ／ ｀`-､::::::::: : く.:. .:.:.:::::: ⌒
--､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : !,:´ ::::::::::::::. ...::::::::::::::::::: ヽ .:.:.:::::::.:. .:.:.::::::
｀ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l ｀:::: ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: : ).:.:.....
..::: ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::j ｀;:::::::::::::: _r'⌒ .:.:.:::::::::.
..:: ...::::::::.... ｝:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: !／ .............::::::::::: _r‐-､! .... .:.::::::::::...:.:
...::::: ::::::::::::::::::::::::::::::＜::::::::::::::::::::::::::::::: : ／ ......::::::::::::::::::::::: _ﾉ .:::..... .:.:.:.:. .:.:::::::.:.:..
.:´ ｀ :::::::::::::::::::::: ヽ::::::::::::::::::::::::::: : { .....:::::::::::::::::::.. _,.-‐'.:.:.::::::::::::::.. ... ..:.:.:::::::.:.:.:
｀;::::::::::::::::...........:｀ヽ_. ＞ｰ ::::::::::::::::::::_rヾ⌒Y´ .:.::::::::::::::... :.:.::::::
....... ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ::::.. __r' .:.::.:.:. .:.:.::::::.... .:. .:.:.:..... .:.:
| ::::::⌒（__人__）⌒ :::::.::::| ：
： ! #;;:.. l/ﾆﾆ| .::::::/
ヽ.;;;//;;.;`ｰ‐'ｫ ..;;#:::/
＞;;;;::.. ..;,.;-＼
-
/ { ヽ . : /: : /
,' :| ∨:/: : /
| | , { V: : :/
| | ‘， ', ::', |へ/
' :| ', :ヽ ', : :! ｛. ', ｌ ﾚﾍ ',
l', :! 、 ::lヘ', : :|::::.、 ',＼ :', : . | ,' 八
jﾊ:', ＼ |:::: :', : :!::::::ヽ ',::::＼:', :!: . ,: / / ・・・私は御教を捨てます・・・・・・。
‘', : :|:::ヽ:::::::ヽ :!:::::::::::｀＼::::ヾ.|: : /:/ ／',
丶 :|:.、:.:.:.:.:.:.:)>､ ',:::::::::::::::::::::::::::!: : /ｲイ ',、
＼∨＼ ,､ ｀ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|: : / l/ , 丶、
,〈 丶 V ￣ ｀ヽ ,:／ / ! ＼
/ ヽ ＼￣` ｰ' イ / / | 丶、
; ! ヽ ／ 丶‐＜ ) / _｣ ／´ ヽ
| | ヽ 卜、 丶---―／ | , '´ ／ ',
| ∨ , ｌ ＼＿＿ ／ | ／ / |
| /＼ ', ： ／ ﾉ ／ / |
-
/ { ヽ . : /: : /
,' :| ∨:/: : /
| | , { V: : :/
| | ‘， ', ::', |へ/
' :| ', :ヽ ', : :! ｛. ', ｌ ﾚﾍ ',
l', :! 、 ::lヘ', : :|::::.、 ',＼ :', : . | ,' 八
jﾊ:', ＼ |:::: :', : :!::::::ヽ ',::::＼:', :!: . ,: / / ・・・私は御教を捨てます・・・・・・。
‘', : :|:::ヽ:::::::ヽ :!:::::::::::｀＼::::ヾ.|: : /:/ ／',
丶 :|:.、:.:.:.:.:.:.:)>､ ',:::::::::::::::::::::::::::!: : /ｲイ ',、
＼∨＼ ,､ ｀ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|: : / l/ , 丶、
,〈 丶 V ￣ ｀ヽ ,:／ / ! ＼
/ ヽ ＼￣` ｰ' イ / / | 丶、
; ! ヽ ／ 丶‐＜ ) / _｣ ／´ ヽ
| | ヽ 卜、 丶---―／ | , '´ ／ ',
| ∨ , ｌ ＼＿＿ ／ | ／ / |
| /＼ ', ： ／ ﾉ ／ / |
-
また重複してしまいました＼(^o^)／
-
(ヽ、００ ∩
⊂ニ、ﾆ⊃ ⊂ ⊃
,, -‐- ＼ | |／⌒ヽ 〇 〇
（ ⊂ニニ / ／⌒) ）
｀ｰ――'′ し∪ （ノ
(ヽ、００ ∩
⊂ニ、ﾆ⊃ ⊂ ⊃
,, -‐- ＼ | |／⌒ヽ 〇 〇
（ ⊂ニニ / ／⌒) ）
｀ｰ――'′ し∪ （ノ
_,‐''´´￣￣￣｀｀`丶､ ／￣￣ ヽ,
│, --‐‐─― ---､_ _ ゝ / ',
_, ヽ' ￣´´￣￣｀‐―-､/ ﾉ {0} /¨`ヽ{0}
,. '"´￣￣｀`ヽ､ ヽ ｀/ ,.／￣￣ ヽ, .ヽ._.ノ ',
, ィ,．'´ ￣￣｀`ヽ､ ＼ ゝ-‐―"￣￣｀丶､＿__/ / ', .｀ー'′ '..ヽ,
/ /. : : : : :,.ｲ: :ﾊ､: : : :`ヽ ＼ ／ │ | ヽ ヽ 丶､ ﾉ {0} /¨`ヽ{0} / ',
/ /: : /: :／ /::/ﾘ`ヽ:.:l: : : :V ヽ / ／ / | ／ヽ 丶 ヽ l ／ .ヽ._.ノ ', {0} /¨`ヽ{0}
｀`|: |: l∠__,/／ ー‐Ⅵ: : : :l | |/ /l／ | / ＼|＼ l | / ｀ー'′ '. .ヽ._.ノ ',
|::Ⅳ ● ○ ｝:/. /L＿| ヽ／| ○l/ ○ 丶ゝ| | i ｀ー'′ '.
＼{ （_人_） l/.:./: : i / | lヽ､l | / }.
,八 ｀i i´ ∠:ノ: : : l |/| ヽ､ (_,､_,) ,,l / i' /､ ,i..
/: ｝ ゝ `⌒ ,. ｲ 7 ｝: : :l ヽ|＼/ `‐-y-‐'''"~ゝ| ／ い _／ `-､.,, ､_ i
＿＿＿_
／ノ ヽ､_＼ めぐる！？
／（ ○）}liil{（○）＼
／ ;,; （__人__） ＼ お前は悪魔にたぶらかされたのかお！？
| ヽ |!!il|!|!l| / # | もう一辛抱さえすれば、御主の御顔も拝めるんだお！？
＼ ;;# ;|ｪｪｪｪ| ／
-
／::::::::::／::::／:::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::＼::::::＼:::::::
／::::::::::::/:::::::::|:::::::::::::::::::,:ｲ::::::::::::::::::::::::::::::ｌ'､::::::::::::|:::::::::｀､:::
.／::::::/ /::::|:::::::::::|::::::::::::::::/ ｌ:::::::::::::::::::::::::::::::::| '､::::::::|:::::::::::::|:::
/:::::::;ｨ:::/:::::::|:::::::::::|:::::::::::::/ |::::::::::::::::::::::::::::::::::| .'､:::::|:::::::::::::|:::
. /::::／/::/:::::::::|:::::::::::|::::::::::/ ..',::::::::::::::::::::::::::::::::| __;::|:::::::::::::|:::
..|／ /::/::::::::::::l:::::::::::|:::::::/ .',::::::::::::::::::::: |:::: ′／ '|:::::::::::::|:::
./::/::::::::::::::|:::::::::::|:::::/ ヽ、 .',::::::::::::::::/ |::/／ .|:::::::::::::|:::
/::/l::::::::::::::::|:::::::::::|:::/ ｀ヽ、',:::::::::::/ ｌイ ≫＝ミヽ|:::::::::::::|::: めぐる！何を言ってるんだ！
/::/ |:::::;ｨ::::::::|:::::::::::|/ 厶ニミぃ ',:::::::/ 〃 -､ 》.|:::::::::::::|::: お前には悪魔が憑いたんだ！！
|:::| |::/ |:::::::::|::::::::::| ア ,ﾆ､ヾ ',::/ | ｌ｜ .|:::::::::::::|:::
|::| |/ |;::::::::|::::::::::| .弋 ｜ｌ ｌ l "'￢⊂っ|::::::::::::| ;;: 祈れ！祈ってくれ！！
|::| .|::::::;:ｨ:::::::::| ,っ..ゞ-‐'´ .〈 , |::::::::::::|い
.|| |:::/ |:::::::::| ##:; ι :;: ;: |::::::::::::|｝ |
|/ .|:::::::::|, #;:. :;: u .|::::::::::::レ'
|:::::::::|::∧ ﾏ￣ヽ |::::::::::::|:::::
|:::::::::ｌ::::::ヽ u - .|::::::::::::|::::
|:::::::::|:::::::::::＼ , :´|::::::::::::| :::
|:::::::::|::::::::::::::::::＞ 、 イ::::::::|::::::::::::|:::::
┌─────────────┐
│しかし、めぐるは返事をしない。│
└─────────────┘
〃 | | l＼ ＼ ヾ';ソ
// | ｌ ｌ |―＼＿、 ｌ| |l
| l |l 卜、 | ｨ≠≦ｙ＼ | |l
l ｌ ﾊ |≦＼ l| ﾄｒi| | 》 }/ / !
ヾ:. | 7ﾅﾉi| ヽ| 弋.ン / ／ ,'
ヽ. ヽ弋ソ ／ ィi | /
｀T` ’ ￣ ﾉ ﾉ/
、 r--､ , ‐=彡'
＼ ￣ ／|/´
ヽ |、
丶-r‐ ´ ／ ヽ
｣ ／ ＼
/ﾉ ／ }＼
-
┌───────────────────────────────────┐
│ただ目は大勢の見物の向こうの、天蓋のように枝を張った墓原の松を眺めている。 │
└───────────────────────────────────┘
艸艸艸艸
艸艸艸艸 艸艸艸艸艸艸艸
艸艸艸艸艸艸艸 ｀＝'｀,ﾘｒi´￣
｀＝'｀,ﾘｒi´￣ ノﾉﾉ..
ノﾉﾉ.. （（ （ ,.へ艸艸艸
（（ （ ,.へ艸艸艸 ヽヽヽ´＾艸艸艸艸
ヽヽヽ´＾艸艸艸艸 艸艸艸艸,_)/ i
艸艸艸艸,_)/ i 艸艸艸艸艸/i´
艸艸艸艸艸/i´ ,メ 八
,メ 八 ┌┐ ┌┐ ┌┐ ┌┐┌┐
／＜^｀ヽ, 、 ┌┐l┌┐.ｌ┌┐ｌ┌┐l┌┐
ｒ ＜ｒ'´ ソ） /へゝ _|.ﾞ_|_ _|.ﾞ_|_..._|.ﾞ_|_.'_|.ﾞ_|_ _|.ﾞ_|_
└―└―ﾞ'└―ﾞ└―'└―'
-
,. -- ─一 …… ‐ -- ..,,
/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : ﾉ¨ヽ.,,_
. /: : : : : : : : : : : （(_)）: : : : : : : :ﾄ､._ヽ、
/: : : : : : : : : : : :_:_ : : : : : : : : : : : ¨´ : ＼
,': : : : : : : : : : : :（○）ﾉ: : : : : : : : : : : :◎ : :>、
. i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :,／l: {
V: : : : : : : : : : : : : : : : : : :(○)◎: : :／ ｌ.:!
V: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ／ ,.ﾘ
／｀ヽ'; : : ＼: : : : : : : : : : : : : : : :.／_＿ _//
, ': : : : :/＼:_:ノ i: : : : : :（○） : : : ／ｨ弋ﾗ} ） ｆﾁ おい、娘の縄目を赦してやれ。
. ヽ､: : : : : ＼: : /: : : : : : : : :ｏ: : :/ ¨ ｰﾆｨ ﾉﾊ
. ／:｀丶: : : : ヽ: : : : : : : : : : : : ;' /-.く
＜丶、: ／:＼: : : : : : : : : : : :◎:/ /:::::::::＼
/´￣＿＼':´: : : 丶: : : : : : : : : : :/ /:::::::::::::::::ヽ
／ ｀ヽ: : : : : :＼: : : : : :◎,' ／ ／/::::::::::::::::::::::::＼
/ ＼: : : : : :＼: : : :o i / /-, ﾊ::::::::::＞''"¨¨ﾞヾ:､
＿ ヽ: : : : : : :丶 : : lヽ /'ｰi i V::/ ＼
,. '"´ ￣ ¨ ﾞヽ.V: : : : : : : :＼:」/ヽ,ｨ _.」 ｉ V ヽ
/ V: : : : : : : : : : ／ /'´i ', '.,
-= ∧＿∧
-=と(´･ω･`) は、はい。
-=/ と_ノ
-=_/／⌒ｿ
-
ξヽ
〈／〉
〈／〉
〈／〉 ｼｭﾙｼｭﾙ
〈／〉
〈／〉 __ __ __ __ __ _ __ __
〈／〉 〈/ 〉__〉_〉__〉_〉__〉_〉ﾊ｀)>_
〈／〉 〈/ｿ ｀ｰ､_〉、
∨ ﾄ､_ 〈∨ﾄ､ ソ⌒ヽ
ゝ｣ ハ-､,-､,-､,-､,-､-､,-､-､,-､-､, <⌒Yi
｀ｰ､_〉_〉__〉__〉__〉__〉__〉__〉_〉__〉_〉__〉_〉ソ
〈／〉
∨ ﾄ､ _ __ __ __
ゝ｣ ハ__〉__〉_≧
、 ∧
|ヽﾍ_ ヽ／}
／⌒ ヽヽ 〃
/ ハ ヽ ヽ ヽ
. / /::::::ヽﾊ } } }、
ｲ ｲ:::::::::::::: 寸| / 〃
!从{:::::::::::::::::::::ﾚ、/'
| ヽ _ jノﾊ{
!ハ ＞r-イ, ∨
イ { ヽ ／ }ト､
. ｨ´::{ ゝ只イ/.}::≧
|ヽ└〈 ! ∨/:::/:::ｉ
|::::';:| r /_/:::::::::::l
|:::::::ゝ ∨_/:::::::::::::|
＿＿＿_
／ .# ＼
／ _ノ;;# ヽ､_ ＼ 万事にかない給う、御主。
／ oﾟ⌒ ⌒ﾟo ＼
| #;;:.. （__人__） | 御計らいに任せ奉るお・・・・・・。
＼ ｀ ⌒´ｫ .;;#: ／
-
.／ l l ＼
/ | | |＼ ヽ
ｌ ∧ |＼ | ＼ |
| |ｰ＼.l―＼ l ー―＼l |
ゝ. l/ﾊ心ト ヽ{ ｲ心ﾊy| / お父さん、お母さん・・・・・・。
ｌ＼ {℃ぅｿ ﾋt℃｡}／l
＼l ﾟ l ﾟl／
ゝ ｲ
／ ＼ ⌒ ⌒ ／ ＼
／ l＞ ＜l ＼
,ｨ ,イ／⌒Z＿＿
( |/:::::´:::::::::::::::::::::::≧
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
＿＿＿_ ∠:::::::::::::::f::f::::::::::::::::｀l::l::::::::丶
／ ＼ /::::::::::::::|:::|ノ _ノ ﾍノ|:|:::ﾙﾘﾉ
／ ;:#;:;:;:;: ＼ 人λ::::::(|:::| （ ─） （::|
／ _ノ ヽ_ ＼ |::::::::|:::| #;:; ﾘ|::|
| （―） （―）;#;:; | |::::::::|:::| ⌒く |::|
＼;#;:;:;: （__人__） # ／ 、ノ::::::::|:::|＿__い |::|
,/´￣｀ ――- ､ ｀ヽ
／ { ＼ ヽ
／ l 、 ＼ ヽ
/ ｌ l ＼ ＼ V
,' / | ∧ | ＼ ＼ 1 l!
│l Ⅳ≦＼ l ≧ﾆ＞､.| l|
ヽ!. l/´ｆr::ﾊ ＼ t_ fr::ﾊ｀Yl| ﾊ. どうか許して！
ﾍ ! r:ﾋtン ｀¨ ﾋtン｡ | /｜
＼t｡ﾟ, , , , ,ﾟ｡ﾉイ / 私は御教を捨てた・・・・・・。
l｀ rｧ‐-― ､ l-‐ ' それは、向こうに見える天蓋のような松の梢に気がついたからなの。
ヽ {/ } /
＼ ｀ ﾆニ ´ ／-､
_／ ＞ _ ｲ::: ＼_
＿／ :::::| |:::l ＼
＼ ｌノl ∨ ／
-
γ´/ 丿ヽ
-‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿
／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼
//, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ
〃 {_{ ノ ヽ、u ﾘ| ｌ │ i あの墓原の松の影に眠っている私の両親は天主の御教を知らず、
ﾚ!小ｌ （○） （○）从 |、i きっと今頃はインフェルノに堕ちているのよ。
丿ﾙ| ､_,､_, |ﾉﾚ ﾘ
ヽ ⌒ j /.／ 自分だけパライソの門に入るだなんて、私には耐えられない！
ゝ ,､__, イ／
.y' |ヽ／ | ＼
/{ <l∽ ／＞ ヽ
l .! l／／ / }
艸艸艸艸
艸艸艸艸 艸艸艸艸艸艸艸
艸艸艸艸艸艸艸 ｀＝'｀,ﾘｒi´￣
｀＝'｀,ﾘｒi´￣ ノﾉﾉ..
ノﾉﾉ.. （（ （ ,.へ艸艸艸
（（ （ ,.へ艸艸艸 ヽヽヽ´＾艸艸艸艸
ヽヽヽ´＾艸艸艸艸 艸艸艸艸,_)/ i
艸艸艸艸,_)/ i 艸艸艸艸艸/i´
艸艸艸艸艸/i´ ,メ 八
,メ 八 ┌┐ ┌┐ ┌┐ ┌┐┌┐
／＜^｀ヽ, 、 ┌┐l┌┐.ｌ┌┐ｌ┌┐l┌┐
ｒ ＜ｒ'´ ソ） /へゝ _|.ﾞ_|_ _|.ﾞ_|_..._|.ﾞ_|_.'_|.ﾞ_|_ _|.ﾞ_|_
└―└―ﾞ'└―ﾞ└―'└―'
-
,、
, ---――- ､γ´ ￣ ゝ
/￣｀ ＿_ ｀､
'´｜ ｀ヽ ＼ } }
/ | ＼ ',/ /
./ / 〈 ＼ ＜
. .| ! :ﾊ | : :ﾄ､ l }
｜l :＼:|ｰﾍl : :| ＼ ＼ | : ,' 私は両親の跡を追って地獄へ行くけれど・・・・・・、
ヽ! | ｨ=ミ ＼ :l ｰ―＼: .l: . , : / せめてお父さんとお母さんだけはイエス様とマリア様のお傍に行ってほしい。
. ＼ 〈 ﾋﾊ ＼ｔ ィ＝ミ ヽ|: : /＾V
`ト以} ﾋｒﾊ 〉 ,: : ／´ / だけど、私はこうやって助かっても、
. lﾟ ﾉ 以ｿ｡ /／ノ ／ 御教を捨てて生きていられるのかな・・・・・・。
､ ､_ ﾟ ／厂 ＼
. ／＼ ｀ ／ |./ ＼
く ＼＿_ . イ / _〉
＼ ／} / ／､
/ﾊ /l / ／ ＼
. l | } /l:|＼ / ／ /⌒＼
_-─―─- ､._
,-"´ ＼
/ #ヽ
/ ＿／::::::＼_ヽ
| ;;# :::::::::::::: ヽ めぐる・・・！
l u （ ○)::::::::::( ○)
` ､ #;;:. （__人_） /
`ｰ,､_ ／
／ `''ｰ─‐─''"´＼
-
, ＿
＿＿≧::::＼ ト、ﾄ､
≦:::::::::::::::::::::::｀::::ﾍ|:)
,r'´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
., ' ::::::::l::l´::::::::::::::::::::｀l｀l:::::::::＼
ヽﾙ:::::::|::|ﾑ__乂乂__,ﾍ|::|:::::::ト､|
ﾚ::(|oﾟ（ー） （ー）ﾟo|):::ﾘ ・・・・・・・・・。
.|::::|::|#;; ,,|::|::::|
.|::::|::|ゝ ⌒ .;;#ﾉ|::|::::|
ヽノ::::|::|::＞ｧrｭｬ＜::|::|::::し
.冫:::ｨリ ./| {::} |ﾍ .リ､:::(´
,,.. ´ ｀・ 、
／ # ＼
/ ', ――なっ！？
_l;;;;;;;;;,,,;;# ／ .l
l;;;;;;;;;;;;;;; ､_,.ｨtﾁ ） u | やんねえ香まで泣くんじゃねーお！
',. / i ヽー‐ ' /｀ヽ､ これからパライソへ入ろうとするのに、用もない悲しみに耽っるんじゃねーお！！
＼#;;乂人＿__ﾉ､ ..;;# u ,. ＜
＞-｀￣￣｀' -
｀ー―
／ ￣￣￣￣￣￣ ￣ ｀ 、
／ :::::::#＃:::::/ ＼
./ ）レ :::::::::::::::::::::::::::::,==ﾆ_-､ 丶
/ ⌒ ;;;#;;:::::::::::::::〃火 __｀ヽ ＼
./;;;;;;; メ≧､_ノ::::::::::::::::ｲ {・} イ|}iiii 丶 どいつもこいつも、悪魔に魅入られた奴等ばかりだお！！
/;;;;;;;;;;; ｨ彡´三ヽ＼ﾉ::::ゞ/ﾐ丶 ＿＿ 彡::::::: '
/ 〃￣ {・}￣|::::::::::::::::::::￣ ￣ ─┳:::::::V 天主の御教を捨てたければ、勝手に捨てればいいお！！
./ :::::::iiii廴 ＿ 二彡:::::::::l::::::::::::::::、; ┃ '
,' :::::::::::::::ミ};;;{￣, ::::::::: 人、 :::::::} ・ ' やる夫は一人でも焼け死んでみせるお！！
| :::::::::::::::::: ..;;;i! ﾍ、 _イ __｀ｰ-ｪ' |
| };;{ |i Ｔｨ'"´:::::::::｀ﾞヾｲ il||l ∧
| ┯ ! |{::::::::::::::::::........・．；，･， /
丶 #＃ V:::::::::::::::::::::::/ ／/ ；， ／
｀ . ;;;;#;;;;; ＼_:::::::::::::::ﾉ ・． ∠ ･，
｀ ;;;;;;; ￣￣ ／
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＿ ｬ-.､ }ヽ
-=ﾆ二´:::::::｀`ヽ､):::::ヽ}::::)
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￣ ─ｩ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＿:::::::`ヽ､
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../／/:::::::::::::::::::::::::ｬ ＜:::::::::::::ヽ:::::::::ヽ-- ､:::::::::::::::::::}
/:::::::::::::::::::::::::::::', ><:::::::::∧ :::∨ ﾍ::::::::::::::::::{ ﾔ:､ いや、アタシも一緒に行くよ。
{::::::::::::::::::::::::::::::_',／ ` ＜::::|::::::::::::| } }:::::::::::::::::::＼ /:::ﾍ
{:::∧:::::::::::::::::::::::::', 〃 `;|::::::::::::| /∧::::::::::::::::::::::`ー--一'ﾞ:::::::::}
∨ ＼:::::Ⅳ::::::::::::', ,.ｨ/ |::::::::::::|/ ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
＼{∨:::{ヽ:::', )/ﾟ |::::::::::::| ＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::{
＼{:::::ヽ', ﾟ ＃;|::::::::::::| ＼::::::::::::::::::::::::::::::::::∧
|::::::ﾉ ﾟ |::::::::::::| , ´ ＼:::::::::::::::::::::::::::::::∧
|::::｀＞.､_ .ｒ ‐ ､|::::::::::::| ／ , ＜￣＞-､::::::::::::::::::::!
|::::::::::::| ヾｰ ' |::::::::::::| ／ .／ .. ＜ ヽ::::::::::::::::|
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,イ ,r'7 , --─ｧ
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ﾚﾞ .l::::::::::::::::／::::::／;:ベ |:::::::::::::::::::}:::}::::::::::::ﾔ､ﾍ
|::::::::/ﾐ/:::::::::ム'ﾞ¨.ヽ＼|::::::::::;ｲ:::::}:::}:::::::::::::', ヾ でも、それはパライソに行きたいからじゃない！！
l:::::〈{./:::::o:/ヽ （・）ﾄ､.|::::／ |::::/::/:::::::::::::::l
. ∧ ﾉ::::::::/::::::::/ ﾟ ｀U ｰ'三.|／ｨ≦::/:/:::::::::::::∧} ただ、やる夫の――、
/::::ヽ､__／::::::::〃ﾟ:::::/o # __ 三三(･）}|/:/:::::::∧/
/:,. -─-､::::::∨/::::::/ ,. ＜:::::＼ l ｀'oﾉ:/:/i／ やる夫のお供をする為なんだ！
〃l ＼::| |::::::/ ∧ ｀ヽ:::｀７ /:/|/
／ | |＼|:::::|＼ ＼＼ l／;; /:/oﾟ
／ ', |::::|､ ＼ ＼＞'´ _'／:/
', /./|:::::| ＼_,ｲヽ--─ ｸ:::::/o
l / / .|:::::|,イ:::iﾍ} /:::::/
＿＿＿_
／ #＼
／ ／;;# ＼ ＼
／ （〇） （〇） ＼
| #;;: （__人__） u |
＼ u ｀⌒´ｫ ..;;#:／
-
┌─────────────┐
│やる夫は長い間黙っていた。 │
└─────────────┘
＿＿＿_
.. ／ u ＼
／ ／ ;;# ＼＼
.. ／ し （○） （○） ＼
| ∪#;;:. （__人__） J |
.. ＼ u ｀⌒´ｫ ;#／
┌───────────────────────────┐
│しかし、その顔は青ざめたり、また血の色をみなぎらせたりした。 │
│と同時に汗も玉も顔に流していた。 │
└───────────────────────────┘
-
┌───────────────────────┐
│やる夫は今、心の目に彼の霊魂を見ているのである。 │
└───────────────────────┘
＿＿__
／ ＼
|＼／ ノ' ヾ ＼／|
|／ ≪①> <①≫ ＼| ⊂ニニ⊃
| （__人__） | ＿＿＿_ﾉ Ｌ
＼、 ` ＾＾＾＾ ´ ,／ ／＼ ／ ⌒
. ／ ヾ ｀ー‐" " ⌒ヽ ／（○） （○） ＼
/ ヾ ," ＼ ／ （__人__） ＼
| r r＼,"⌒ヽ | |::::::| |
:::::: ::;;:: ,,, ;;::: ,,:: ;;;;::::'' ＼ l;;;;;;l ／l!| !
::::;; ::::::: ;; :::: ::::::::;;;:: ::::::;; γ⌒⌒／ `ｰ' ＼⌒⌒ヽ
::::::::;;::::::;; :::::::;;;::::: （_ノノ／ ヽ !l ヽしし_）
:::::::::::;;:: :::::::: （ 丶- 、 しＥ |
::::::;;;::::::::;;;; `ー､＿ﾉ ∑ l､Ｅ ﾉ (
:::::: ::::::: ::::::;; ::::::: ::::: :::::;; ⌒
::::::::: :::::;;; ::::::::::::::: :::;
::;;::.／￣￣￣＼:::;;;;::::::::;;;;;;;:::''
／ ─ ;;# ─ ＼
／ <○> <○> ＼
| （__人__） |
＼ #;; ｀⌒´'ｫ ..;;#／
／ ,;.;: ＼
┌───────────────────────┐
│彼の霊魂を奪い合う天使と悪魔を見ているのである。 │
└───────────────────────┘
-
┌────────────────────────────┐
│もしその時、すすり泣き沈んでいためぐるが顔を上げずにいたら、 │
└────────────────────────────┘
―――――――‐ ､
. ／ ＼
／ ＼
／ ＼
. / :::#＃ ‘，
/ ‘，
| ¨二ﾆ=ミ ＿ノ 廴_,幺=ﾆ二¨ |
| ≫ ´ __ Ⅵ ｉ:ｉ|Ⅳ __ ｀ ≪ |
| i{ ( ・ ) 川li|il从 ( ・ ) }ｉ |
| ≧=―‐=彡 ミ=‐―=≦'ﾞ |
:. / l ヽ /
. ヽ ＃;; { 人 } /
. ／＼ #;; ≧=＜＿__＞=≦ .;;# ／＼
. ／ ＼
. ／ ＼
. / ヽ
┌────────────────┐
│――いや、もうめぐるは顔を上げた。 │
└────────────────┘
-
┌─────────────────────────────────┐
│しかも、涙に溢れた目には不思議な光を宿しながら、じっと彼を見守っている。 │
└─────────────────────────────────┘
γ´/ 丿ヽ
-‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿
／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼
//, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ
〃 {_{ ノ ヽ、 ﾘ| ｌ │ i
ﾚ!小ｌ （●） （●）从 |、i|
丿ﾙ| ﾟ~､_,､_, ~ﾟ｡ |ﾉﾚ ﾘ
ヽﾟ ⌒ j /.／
ゝ ,､__, イ／
y' |ヽ／ | ＼
/{ <l∽ ／＞ ヽ
l .! l／／ / }
┌────────────────────────────┐
│この目の奥に閃いているのは無邪気な少女の心ばかりではない。 │
│「流人となれるエバの子供」、あらゆる人間の心である。 │
└────────────────────────────┘
-
＼_人_人_人_人_人_人／
_） （_
_） お父さん！！ （_
_） （_
／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y＼
人
て
＿＿＿_ 〈
／ ＼
／ u ノ ;;#＼ ﾊｯ
／ u （〇） ＼
| （__人__）|
＼ u #;;:...｀ ⌒／
-
, 、
γ´/ 丿ヽ
-‐ '´￣ ヽｿ ｀ 丿
／ ／/" ｀ヽ ヽ ヽ＼
//, '/／ﾚ´/ノ ヽﾊ ｀､ヽ
〃 {_{. ノ ヽ、 ﾘ| ｌ │ i インフェルノへ行こう！
ﾚ!小ｌoﾟ⌒ ⌒ﾟo .从 |、i|ﾍ ））
（（.丿ﾙ| ､_,､_, |ﾉﾚ ,/ / お母さんも、私も、そこにいるお父さんもやお母さんも・・・・・・、
'､ ヽ ゝ._） j /|/ / ――みんな悪魔に攫われて行こう！
. ＼ヽゝ ,､__, イィT/=/
< l |ニ:ィ1 〉
ゝ'ｲ ｀ ､ ／
ix´⌒｀'x‐‐|
|x x <
,. -─────────‐- .、
／ ＼
／ ─── :#＃ ─── ＼
／ ＼
／ ／／￣＼＼ ;＃;;;::::::::::: ／／￣＼＼ ＼
／ | |. ● .| | :::::::::::::::::: .｜ |. ● .| | ＼
／ ＼＼＿／／ :::::::::::::::::: ＼＼＿／／ ＼
／ ..／￣￣＼ ／ ::｜:: ＼ ／￣￣＼.. ＼
/ ::::: | | | ::::: ヽ
| | | | |
| ＼＿＿／＼＿＿／ U |
| #＃;;;; ｜エエエエエエ｜ .|
| ::#;; ￣￣￣￣￣￣ U |
ヽ il||l `ー――― ――;;;;;;;; ::＃ /
＼ ;;;; :: ／
＼ ／
-
┌────────────┐
│やる夫はとうとう堕落した。 │
└────────────┘
,.:,; ' ''.. .,;.'..:⌒`;,: . ..;;., ｀ ､ '
,,.;. ; :., .. .''... .. ' ..;,):.,, ‐― ○ － ‐
'' '.': ;,::. . ..., ;) , ' ヽ
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.''':. .,'''.:;. .:: .'. ,.:,; ...,; '' , '
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.:: ..'...:⌒` : .: ..,,;.,
.: ...:::⌒` '' '.':. .,.; ,..
( .: .....: ...:.: .: ⌒` .: ..:.: .: ... . .:.:.
(., .: ... : . .: . ::: ....::.. : . .: ... .. .
｀ . :. .;;, .:;. . . .: . ..::
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;ヾ ;ヾ ;";ヾ;" ;ヾ ;ヾ ; r""ヾ ;))ヾ ;":;:.;:ヾ ; ;ヾ ;ヾ ;;: ノ
;"ヾノ:;:.;: ;ヾ r:;:.;:;":;:.;:;ヾ ;ヾ ;"ヾ ;:;:.:;:)) ";ヾ ":(^);r ;ヾ ; ";:""; ";
:;:.;: ; " ;;" ヾ((ヾ:;:.;: ;" ;ノヾ" ; ;:(^) ヾ ;";ヾ ;ヾ "〃;ヾ ;ヾ":;:.;: ; ;ヾr ;;" ..,,
-
┌────────────────────────────────────────────┐
│この話は我が国の奉教人の受難の中のうちでも、最も恥ずべき躓きとして後代に伝えられた物語である。 │
└────────────────────────────────────────────┘
. | |:::::::.:.:.:.:.:.!､;;,丿..........|. |
. ！ |:::::.:.:.:.:.:.:┌￢.............| |
. ,,:┤ l::::::.:┌ー┘ └┐......ｌ |
. ｨ'.:.:.:.:! |:::::::.└ー┐ ┌┘.....| !
!::::::::::! !::::::::.:.:.:.:.:.:| ｌ............l !
. |:::::::::::ｌ .|::::::::.:.:.:.:.:.:|.__」............! ｌ
!:::::::::::ｌ |::::::＿;;;;;;;;;;;;;;;＿::::::|.:.:|
!;::::;;;;;;> ※ｱﾒ､_ .//ﾉ/,ｸ7ｧ┤
Y´| ; |. |〃、_,,ﾆ''〃//､／ﾊ: !'
. ｌ:.l .::'λ !"`＝''" ゞ='',{:.l
l:.| ,:〃.!:.ﾞ､""" ，"" ,!;.|
!:.ｌ; /'ゝ!､:ヽ ,.. .ノ!ｌ:.l
. l:.:|〃!|:.ｌゞヾ＞=┬-;＜´|:. !|:.l
. |:.:!/ｌ｛ {::.:..｀ヾ;､.__ﾞｰπi､:.!;'|:.!.|
!;:!l::!::ｌ!ﾊ;::::. ヽﾞ､￣´_ヾｌ |,'ﾉlﾘ|
ﾘｨ'l|:::|l:!::{ﾞ､:::. ヽ!::.ヽ ヽ＼'.:,|: !
ハ! lﾊi|:l::ヽヽ::.:. ﾞ､::.┘└ﾉ:ﾉ:丿
.
-
┌────────────────────────────────────┐
│なんでも、彼等三人が御教を捨てるとなった時は、 │
│天主の何たるかをわきまえない見物の老若男女さえも、ことごとく彼等を憎んだという。 │
└────────────────────────────────────┘
／.:::::::::::::::::::::::::::::::､::::､::､.´／／´ ヾﾐ､＿: : : : : : : :｀:ヽ
／....../.........,............,'......ヽ...ヽ:.ﾞ､,".:´ ／l!i:., ,ィ |: : : : : : : : : i:}
/....../..........,'.........,ｲ...........ヾ.....､.∨,/_､'´ﾞ"}:.:.:! l:＿_,厶二二ﾆー､-―-､-､
::::::/:::::::::::;:::::::::/:::::::::::::i::::}:::::i'ヽ!/ /7=,-ﾞ，:l lゞ:.,'ﾊﾄ「_`ｲ;ｨ:i:i二＞三ﾐｨﾄ､>､
:::::;:::::::::::i:;::､i:://i:'|:;､::::j::::i::､:l/{i'￣´_ 〉y′ｉ.|`r'´/ﾆ┐ﾞ'〉r'ﾊﾆ=-ﾐﾞ,.-､_､j,ｿ;
::::{::::::::::::l::...i:`≧ﾐ斗::ｨ〉::ﾉ::ﾊ:! l!'/=y,/:.:.:.;ﾘﾊ, `/〈/ﾊ==，!,'",ﾆﾒ ＞｡ｧ'{f
::i::ヽ::::::i::Vj:〃 (),`｀ｿ<ｿ:::/､j' /`l!/ｲ:.:.ノﾘヽ! ' "'/ﾉ_// ﾞ､,{ﾍﾐヽ ﾞ´ <, ｿ
:::､:::ﾄ､:::､::＼ ｰ" '´ｲ::{／i>ﾐ彡ﾍｲ'´|､ .! | ,ｲ`ｰ ′ﾉｲ`iﾍ ､/{=ﾃﾌ}
ヽ:::人ﾞ)`｀ﾞ‐ ` /=＝ｨ ﾉヽﾉ} ＼ } j;;;;;ヽヽﾉ- _ノ;;`i´￣｀ヽ＾ ｰ､ﾞ_`三'ﾉ
／ｿ､::}ﾞﾍ / ヾ;//イ¨〉ﾍ ヽ!､ﾉ;;;;;;／ イノ;;;;;} `ｰ`-―-'､＞―‐--
{ ヾ､ ｀＞ ゞﾆ彡'｀ヽ:.:i;;;;| ＜i_ `／ /;;;;;;;;;;;;;ｉ ／ヽ /´
l ＼ ／´ヽ. ﾞ.:|;;;| 「....」'´ /;／７┐;}_,ゝ､ ´ ,. -
＞ｲ＾ヽ.__ ヽｲ ／ヽ. ノﾍ;;| /) ／rヘi´/ ７､'´￣`llーr―r┬rt‐‐ ´
":. ' .／ "L/`|） 〈__⌒` 〃`ヽ },ﾊ. ／;;;;〈｀ｰ`ゝ'ノﾉ;';';'Y;';||;';'j:.:.:.|;';ヾiく;';';＼
." ／´_ ） ７' ／ ／´ ｀ヽ.〉／;;;;;;;／`7､＿/;';';';';';'};'||/;{:.:.:ﾉ;';';';ｉ|;'};';'イ
´ /ｰ' r'／ ／ ∠｀ヽ_ ／ . ' ／;';';';'／ |;';'||;';'f＝ﾞi;';';'||;'}′|＿
ノ |' ／､ / ヽ／ ／ﾍ;';';／ };';'||;';'|:.:.:.:|;';';||;'} ´
┌──────────────────────────────┐
│これは折角の火炙りを見ることができなかった遺恨だったかもしれない。│
└──────────────────────────────┘
-
┌──────────────────────────────────────┐
│更に、また伝うるところによれば、 │
│悪魔はその時に大歓喜のあまり、大きな書物に化けながら夜の刑場に飛んでいたという。 │
└──────────────────────────────────────┘
i ＼ | y ﾉ ;|
}!;; ヽ | ﾉ :/ ;;|
.,＿,. - 、_＿ ! |;;;; | i ノ |
＿,! '' - 、 ;;;; ｀ヽ |;;| ;;; ! /-.'., |
ノ ,、ヽ ｒ、_;;;;ヽ ; ｀ー┴ -´!/ ;; |
,ｲ ,-' ＼｀i:!| ,;ﾆヽ ., ,,, 、ー‐‐ !、
r !..... 、 ,.八!/;cﾉ:∧ ＼ ＼ ヽ ;; ;; }
/ 人ヽ、 > 、,´ヽ´::: ﾚﾍ ＼ ＼ :ヽ. ;;;; _ノ-x-、_
i ;;ﾍ___>_>ﾆ= r―., _, ﾍ !; ヽム ヽ -ー―ニ三＜ＸＸＸＸXヽ、
ヽ ;;ヽ<;;r´c;)': !..__.:i,.- ﾆ=| ｀ﾚﾍ :|∧ ∨=ﾆ三三ヽＸＸＸＸＸＸＸＸ∨
| ;ゝ、 ゝ;' },i jj ∨ iﾍ ∧ ￣ :ヽ.ＸＸＸＸＸＸＸX〉
! ;;;;; ,, ≧ 、_ ,!l＿/´ ,.-∧ !∧ ∧ ＿.:::::.＼人人ＸＸ人_
ヽ人＿;;_;＿ ..＞ , ::::::::::::::∨/∧ ∧／ .:.:.￣:ヽ∨＿ヽﾆ二ニヽ＿
｀i;;; ;;;｀ー ..,_ i :::::::::::::ノ:://.∧.; :;ﾍ .:.:.::::::〉-、ヽー―=＝ニ三￣ > >ー‐ ,.------ 、
＼;;; ,.-- 、.ヽ、.｀ー┴―‐´::::::////∧ヽ ﾍ .:.:.:.::::::{ /.Ｘ X´￣ヘ X_／ へヽ／／￣ﾉ ﾉヽ ＼
∠＿＿//￣＼ ＼＼ ＿_/// ヽ.ヽ!, , -- 、- ﾚ / ヽ ヽ ／ .ヘ 〈 Ｙ / / / ＼＼
, ｲ ｒ――, , ニﾆ∠ヽ≧＜´ ￣＿_ ヽ. ヽ ﾚ' ./￣￣ヽ ヽ 〉 ／ ヽ.ヽ ﾉ / / / /
/＿} {_＿_// / /￣ i∧ ヽ<´::::: ｀ヽ. ＼ 人 ! ＼. ＼／ ., i } i.／∠＿_ノ / //
/‐ｒ rー― ,ニ -- !＿__}__∧∨ヽ .:::＿| | ∨ | ||.＝=ー-- ＼ < ! i ノ , -ー┐ ｀ー―‐┘!＿
. / | ! // ￣,!.r――!-‐∧∨∧ - 、 !. ∨ || ＼ |＼ .ﾉ 厶＿ノ ／ _ノ 彡￣￣ｒ┌--
/＿_j | | ! | ! jヽ∨∧∨∧＼ ﾍ ヽ. ∨|__ ＼ ! iー--=ニ三 ヽ三ヽ＿ ＼ i |
ー. ﾆﾆﾆ└ . ＿ j |__ 丿-∨∨∧∨∧.!::::ヽ ＼ .∨＝=ー ‐‐. | | ヽ川 ￣ ＼＼ | |
| | i !￣｀‐ﾃ´ ｀ヽ、 ｀ー∧∨ハ !ヽ::::＼ }＼ ＼ﾉ j、 ヽ ! ＼＼l !
| !. i | i´ , -‐ ＼ ｀〕∨＼ i ∨ i / ＼ ／::::人∨∧! ＼ ＼
ヽ ヽ＿ _i ! ! / (c)、ヽ ,ｒ‐!、- 、 ﾍ._ ＼ﾚ _ ／:::／ ＼ 人 ＼
＼＿ ﾆ-―<_/ ,. ' ヽ!（, ;・ﾉ ＼ﾍ!=" ￣i| ／:::／＼＼ ヽ ヽ
＼ ＼ 丶、_(c) ﾉｿ i ''´- |<´_ ||.／:::／ ＼ ＼＼ i
＼ ＼ ｀ーr,=-、_,ノ ,.- 、 | 、_.iﾚ::::::/＼ ＼ |
. 人 ｀ ー --=l;,_・ﾉ>; _ノﾉ ,ヽ ! ）:::::/
_ノ ＼＿ :ー ヽ,.(_＿ ヽ-=,ノ ノ }:::::/
ｒ´￣ ｀ー―--- 、ヽ￣｀iー‐ ´ /:::/
| ） | 、 | | /:::/
| i i´ヽヽ,j | ノ:::/
-
┌───────────────────────┐
│これもそう無性に喜ぶほど悪魔の成功だったかどうか、│
└───────────────────────┘
┌─────────────┐
│『作者』は甚だ懐疑的である。 │
└─────────────┘
,ｨ ,イ／⌒Z＿＿ , 、
( |/:::::´:::::::::::::::::::::::≧ γ´/ 丿ヽ
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ ,‐ '´￣￣ｿ ｀ ヽ
∠::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀l::l::::::::丶 ＿＿＿_ ／ ／⌒⌒⌒⌒ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|::|:::ﾙﾘﾉ ／ ＼ // ﾊ, ' 人＿ ＿ ＿ ＿/
人λ:::::::::::::::::::::::::::::i.）:| ／ ＼ 〃/ ｿ ,/, , ﾊ | ｌ i|
|:::::::::::::::::::::::::::::l |::| ／ ＼ ﾚ! ノ ｌﾉ/ 从 ﾉ 、 i|
|:::::::::::::::::::::::::::::| |::| | | ( ｿ ﾉ ノ＼＿＿＿_ﾉ
.、ノ::::::::::::::::::::::::::::::しi:| ＼ ／ ヽ、 iﾉ ｌﾉ / 从j /
ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::＜ﾉ ／ ＼ ゝ .__ . -‐/イ ヾﾉ
おわり
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以上です。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
パソコンが重くて何度も書き込みをミスをしてしまいましたが、
改めて訂正しますと、正しい読み方は「>>4460 >>4463 >>4462」です。
参考文献の「奉教人の死（新潮文庫）」で、
解説の小川国夫氏の「イエス・キリストも称賛した愛のゆえに、かえって地獄を選ぶこともある」という解釈を借りて作りました。
区別や定義は難しいですが、仏教にも慈しむ意味の「愛」という考えはあるようです。
-
乙
実の両親のために、夫や妻のために
信仰を捨てるのは愛か否か
中々興味深い
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