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中編、短編投下所190

1：尋常な名無しさん：2017/09/11(月) 23:10:24 ID:MGv2VwfQ0
書き込むネタはノンジャンル。スレ違い／板違い／鯖違い／メディア違い問わず、ネタであれば何でもあり。

・書き込みの経験がないので一度体感してみたい
・あらかじめ他人の反応を知って推敲したい
・我ながらつまらないネタなので貼るのが躊躇われる
・なにか実験的な手法を試してみたい
などなど、基本的には何でもござれ。

《注意点》
・作品が投下終了直後は感想・意見交換などのために、次の作品投下予定の方は最低30分〜1時間程度は空けてください。
・人が多そうなときに投下する際は被り防止にあらかじめリロード、または宣言しておくといいかも。
・残酷、グロテスクな描写、性的な描写がある場合は事前に告知すると親切。
・まとめサイトに載せたくない人は事前にその旨表記しておくこと。
・即興は禁止

次スレは>>970を踏んだ方が立ててください。
2992：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:37:21 ID:S4b0V18w0

［ジーキル夫博士の邸宅］

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γ⌒ヽ,i＿_＿ :"；;:：､;；:｡
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　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::ゝ　ノ　 uヽ　 |
　　　|::::::（ （ 一）:::（一）|
　 　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)　　　 アタスン様、到着致しました。
　 　　|　　 u　 ｀ ⌒´　　|　　　  神様、何事もありませんように……。
　　　 ＼ 　　　　 　　 ／
　,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
　:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
　　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i




　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
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.　 　 　 　 ＿／　　　ミ､　／￣￣｀　　　　}
.　　　 　 / 　 　 ￣＼　／／⌒　 　 　 　 ＼
　　　　ト|　　　　　＼　　/　　　　 　 　 　 　 |
　　　 │|＼　　　　　　／￣￣＼　　　　　　ヽ
.　　　　＼ヽ＼　　　/　　　　　＼　 　 　 　 　 |
.　　　 /￣＼＼≧ｉ{L　　　　　　　　　　　　　　|
　　　//　/ ﾊ　　　 /| l| ﾄ､　　　　　　　　　　　|
.　　 | {　i{ ( ﾉ 　 　 |ﾊ人|　＼＼＿＿＿　　　！　　　　アーメン……。
.　　 Ｖ＼_ミｉ{⌒＼__　　　＿／￣ヽ } /⌒厂　 |
　　　　　 ( ﾊ｀　＿_,{∨ /　＿___ﾉ　 } ﾚ'^} ＼　|
.　　　　　 ヽ∧´￣　/|⌒　' ￣｀　　ﾋr_,ノ　　| l|
. 　 　 　 　 廴|　 　 Lj＿　　　　　　|　|_　　ｌ | l|
.　 　 　 　 　 ∧　 　 ヽ　　　　　　 /　| }/　リ ﾘ
　　　　　　　/|∧ 　 ´こ￣｀　　 ／　 ／＼ ／
.　　　　 　 / /　 ヽ 　　´￣　／　 ／/　　 |￣
..　　　　__/ /　＼　＼＿__／ 　／　/　　　|
　　　　／　|　　　＼　　　　 ／　　/

2993：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:37:36 ID:S4b0V18w0

　　　|┃　　ｶﾞﾗｯ
　　　|┃　三
　　　|┃　 　　＿＿＿＿＿
　　　|┃　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　|┃ 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　　|┃ 　 |::::::::ゝ　―　　―　|
　　　|┃　　|::::::（ （ ●）　（●）|
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　　　|┃　　|　 u　　 ｀ ⌒´　　|
　　　|┃　.　＼　　　　 　 　 ／
　　　|┃,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
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　　　|┃ 　 　|　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　　|┃　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼　ヽ　　　　　/　　/　　／

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 (Д´)　∧＿∧　∧＿∧
　　　　　　　　　　プールさんだ！！　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ノノ⊂（∀・　 ）､（∀｀∧ ∧
　　　　　　　　　　ああ、本当にアタスン様を連れて来てくれたんですね！！　　 ┌ <　　 (^ニ　 /l　 .(Дﾟ,, )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （_┌　（_ ○ﾆ　○v
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 し　　l　l　 l ＼

2994：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:37:51 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　 　 　 ＿＿__,ﾊ　　　／レ'ニヽ
　　　　　 　 　 ＿／/　／/ ﾉｰ一' 　 　 ／￣＼
　　　　　　　_/ /{　/　　　　　　　 ＿　　　 ￣＼＼
　　　　　　// /　　　　　／￣/／/___//＿￣＼{￣
　 　 　 ＿{ {　　　　 　 ＿　 //　/ ///-‐==　　＼
　　　 　 ) }　 ,人ﾄ､|Ｖ´ ／　　　 {／ /￣　　　　＼_＞
.　　　　 |ノ　{＼ {　| ∨　　　 ／　／　　＼＿__　{ |
..　　　　{ 　 lﾄ､　　 ＼　　　　　／　　＼二二ﾌ　 V
.　　　 ､_〉　 乂　// /ノ厂｀⌒) ﾉ} j}　＼＼＿__＼_＼
. 　 　 　 7/ 　 ,ヘ／ }}{　 　 （ (/ 人__,ｨi{＼__＼__　｢　　　　　 お前達、使用人全員が仕事を放り出して集まっているのか？
.　 　 　 〈_{│ {{ 　 ＼ﾉ{_　　　)ﾉ jレ'"　乂__{＼　　j}　　　　　 そんなことをしても、ご主人は喜ばないぞ！
　　　　　　＼ jﾘ　jミﾄ=ミヽ} jﾘ ,ｨｆﾓ_ﾌラ　}ミト--'　{
　　 　 　 　 ｢ヽ{　 ´^'⌒＾ | {=ﾍ　　　　　 ﾄミ ﾉ/ ∨
　　　　　　　　jﾊ　 　 ／　| i 　 }＼ 　 　 |ﾘしi{ 　 |
　　　　　　　 ＼_}　　　 　 しﾍ}ﾉ　　　 　 |　│　　|
　　　　 　 　 　 ,小　　　　┴' 　 　 　 　 l 　 |　}! |
.　　　　　 　 　 {│‘　　 ⌒二⌒　　　／　　 | ﾘ |
.　　　　　 　 　 ヽ|　ヽ　　 }厂｢　 　 ｲ　 　 　 |{　|
　　　　　 　 　 　 |　　 ＼　　　　／　　　　|　 |ﾚ'
　　　　　　　　 　 |　　　} ト--　l{




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　しくしく…、だってみんな怖いんです。　 　 　 　 　 　 　 　 　 :::::::::: : : :　　　　: : : :::::::
　　　　　　　　　　メイド達はずっと泣き止まないですし。　　　　　　　　　 　 　 :::: : :　　　　　　　　: : :::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ∧＿/ ∧＿/ ∧∧
　　　　　　　　　　というか、プールさんも足が震えてるじゃないですか。　　　 (д´（д・　（д｀　(дﾟ,, )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　/　　　 /　　　/




.　　　　　 　 ＿＿＿＿＿
.　　　　 　 /:::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　 .|.::/⌒Ｙ⌒ヽ:::::::::::.|
　　　　　 .|　ノ　　 ＼　 ｉ:::::::|
　　　　　 .|（─） （─ ） 〈::::::|
　　　　 .(⌒（__人__）⌒::::　@）　　　　　　 やれやれ。
　　　　　 |　 |r┬-| 　u.　　|　　　　　　　 アタスン様、それでは参りましょう。
　　　　　 .＼ `ー'´　 ..ィ-ｰﾄ、
.　　 　 　 　 ｀ー‐..／_:_ｭ:-:-: ヽ
　　　　　　　　　{ｬ＜ : : : : : : : : :.
　　 　 　 　 　 .／ｰ-、: : : : : : : : : :'.,
「r'、　　　　 ／ : : : : :｀､ : : : : : : : : :'.,
..} r'、　ﾍ､ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
..i/ ム､} .{ i : : : : : : : : : V : : : : : : : : |
..{　い､{　 Ｙ : : : : : .＼ : V: : : : : : : : |
..＼　　ヽ　{|V : : : : : : ＼V: : : : : : : :|
　　＼　　ノ|:.V: : : : : : : : :〉 : : : : : : :|

2995：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:38:11 ID:S4b0V18w0

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　::::::::::::::　　　　　:::::::::::::::::: 　　 　:::::::::::::::::::　 　　 　 ＿＿＿＿＿＿＿ ;ヾ; ;ヾ; ヾ;
　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::　　　 　 ::::::::::::::::::　／／／／／／／" ;ゞ "; ;ゞ ;"
二二二二二二二］］　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／／／／／／／" ;ゞ "ヾゞ; ;ゞ "
　　┌─┐　　　|;; |　　　　　　　　　　　 　 　／／／／／／／;ヾ ;"/" ; ;ヾ　;ヾ ;
~''^'-^ﾞ-､'~''^-^ﾞ-､ | 　　　　　　　　　　　　／／／／／／／; ;ヾ ;　" " ヾ　; " ; "
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y /_,,-''~y /_ .-''|;; |::::.. |"-i.|:::::ﾞi　　　　ノ:::::::::::::::::::::::::::ﾞ-:::::::::::::::ﾞ- :::::::::::::|;l!ｌ| |ｌ|::::::


.　　　　　　　 　 ＿＿＿＿＿
　　　　　　　 .／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　　　 　 　 .|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　　　　 　 　 .|::::::::/u _ノ 　　ヽ　|　　　 アタスン様、実験室に入る前にお願いがございます。
　　　　　　　 .|:::::::〉 （ ●） （●）|　　　 なるべく静かに書斎の物音を聞いて頂きたいのです。
.　　　　　 　 （@　::::⌒（__人__）⌒)
.　　　　　　 　 |　　　　 |r┬-|　 |　　　 仮に書斎に入るようにと言われても、決して入らないようにしてください。
.　　　　　　 　 ＼ 　　　`ー'´ ／
　　　　　　　　　 }､ 　 . ーーノﾞ-､....、___、
　　　　　　　　 _ﾊ,>-ｰ＜￣／ :/ :: : : : : .７¨. ヽ　　　　　　 　 　 __
　　　　　　__／ :}Λ::√ У: : :./ : : : : : : / : : : : ＼　　　　　　 ／/
　　　,.-< : : : : :i /::::「 ／ :< : : : : : : : : / : : : : : : ∧　　　　　./ /
　　r´ : : : : :「: i/::::::i / .: : : 〉 : : : : : : : : : : : ／/: : .ヽ 　 　 ./ /
　　} : :, : : : i :./:::::::i/ .: : :／ : : : : : : : : : : :/ : : : : : : .l^'; ／^Ｖ、
　 f : :ｉ : : : :i ,':::::::/ : : ／ : : : : : : : : : : i :/:,: : : : : : : :|／/⌒`↓
　/ : :ｉ : : : :ｉ i::::;::,' : :./ : : : : : : : : : : : : :V: {: : : : : : :.(__/ /⌒ 、}
/: : : :ｉ : : : :i i:::::,' : :/ : : : : : : : : : : : : : : :rヽ: : : : : : :.｜Ｙ'Ｖ ヽ ﾉ




　_-（（　　　　（　川　川 　ヽ､
　 ゝヽ　　　ヽ ヽ _ノ彡ﾉ＿⌒ヽ
　/　／へミ　　　　,､ﾐ三ｲ川川
　!　　　　 ⌒　　､ﾐヽヾl/,,ｲヾ,ﾘ
　!(　l　　 / l　川_川､_〈l'ﾞｲ. ヾ
　 ｀ﾚ｀"（ ! ､-‐'',.tﾗﾗ::、ﾞヾ,　 ﾞ,　　　　ああ、分かった。
　　!/　　/ ／!､ ￣::::::::ヽ<ﾌ,.　|
　　|（（//人ヾ_ヽ　　　　 r'ﾞノ　|_
　　l　 / /　｀T''''＾''‐- ､,,,＿__ノl ﾞ!
　　 ｀（ /　/　|　　 ::::| ＼:::::::::ノ　|
　　＿_Y＿!-､l､＿__;;|r‐､''"´　　ノ
／　　　／| 0:）　　　 | 0::|　,.-'´
　　　／　 ゝ‐ﾞ　　　　ヾ_ﾉ´

2996：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:38:28 ID:S4b0V18w0

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　　　 　　　　　 |　 　 |　 　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　|　 　 | ＼　.:;,　||　　 　 ||
　　　　　　　 　 |　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　 　 |　　＼　::||　　 　 ||
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　　　　　　　＿_|＼
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　　　　　　　./:::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
　　　　　　 /::, -─､::::,─‐--､::::::::::ヽ
　　　　. 　 |::/　　　 Y 　 　 　 ＼:::::::ｌ
　　　　　　|/　_,,ノ　　　ヽ､　u.　 |:::::|
　　　　　　l（　ο ）:::::::（ ο ） 　 |:::::|
　 　 　 　 (⌒　 　 　 　 　 ⌒ 　〈::::::l
　　　　　　 l　（_＿人 ＿__ ） 　 　@）
　　　　　　 |　　｀　⌒　 ´　　　 　 |
　　　　. 　 丶　u.　　　　　　 　　 /　　　　ﾄﾞｷﾄﾞｷ…
　　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　 ﾉ､
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ

2997：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:38:45 ID:S4b0V18w0


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　旦那様、アタスン様がお目にかかりたいそうですが……。　 |
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: : :＿: : : : : : : : : : : : : : : ､＿_人__／ : : : : : : : : : : :
: : :＿| : : :` / : : : : : : : : : :￣｀ヽ （＿_ : : : : : : : : : :
: : : : : : : :￣ : : :._,rｰく´＼Ｙヽ　 |　( : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : ,-く ヽ.＼ ヽ. }'　l　/_<: : : : : : : : : : : : :
: : : : : ＼_: : :{　-!　l _｣_ﾉ‐´ / : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : ＿）　 ヽ　ﾞｰ'´　　　 /: : : : : : : ＿: : : : : : : : :
: : : : : ￣＼,　 ゝ、 　 ﾉ　 ｲ: : : : : : : :.＿|: : : : : : : : :
: : : : : : : :.:.:}　　　ヽ　　　　l: : : : : : : : : : : : ` / : : : :
: : : : : : : :／⌒　 　}　　　　l: : : : : : : : : : : :￣: : : : : :


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2998：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:38:59 ID:S4b0V18w0


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　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|　　 f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|　　 |　誰にもお目にかかれないと言ってくれ。 |
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2999：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:39:15 ID:S4b0V18w0

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3000：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:39:28 ID:S4b0V18w0

┌───────────────────────────────┐
│アタスンとプールは実験室から出て、裏庭を横切り、大きな台所に入った。 │
└───────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　 V//: : : : :::::;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:;:;:::::::::::::::::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_､‐''゛　　_､+''∧三三三
　　　　　　　　　　　　　　Ｖ//: : : : : ;:;:;:;:;:;:|;:;:;:;:::::::::::::::::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ,､＜　　　,､:仏:::::∨∧三三
　　　 　 |:丁 …‐-　.　　　V//: : :::;:;:;:;:;:;:;:;|;:;:::::::::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :　､丶` 　 　.ィi〔三ﾆ∧::::∨∧三三
　　　 　 |:::|::::::::::::::::::::＼　　V//: : : : ::::::;:;:|::::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : _､＜　　　 .ィi〔三三三ﾆ∧::::∨∧三
　　　 　 |:::|:::::::|￣＼:::: |　　 V//: : : : : :::::|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ,　'゜　 　 ＞く三三三三三二:｢￣ V￣
‐-　　　_|:::|::::::::￣￣::::::|　　　V// : : : :: :::|: : : : : : : : : : : : : : : : ::／ ＼ .,､＜三二ﾆ=-　 "¨ : : : :└‐‐┘
'''　　ｰ-　 二_　''　…‐-　　　__V//: : : ::::::|: : : : : : : : : :: : : : : xく.　　 ／.:.:.:.::::::|::::.:.:.:.: : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　¨" '''　…‐-　　二] : : :.::.:.|: : : : : : : : : : : : :／　｀`>'’: : : : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : :
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 | : : : :.:.|: : : : : : : : :＿／＿__／　｀:, : : : :.::.::|.:.: : : : : : : : : : : :
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3001：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:39:43 ID:S4b0V18w0

　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
　 　 |.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::|
　 　 |::::/　─　　─ u|::::|
　　　|:::〉 （●） （●） 〈:::|
　 　（@ ⌒（__人__）⌒ @）　　　　アタスン様、あれは旦那様の声でしたでしょうか？
　　　 |　　　｀ ⌒´　　 |
　 　　＼　　　　　　 ／
,,.....イ.ヽヽ、___ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ,. -―…‐-､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 __　ノ　　(　ノ)人ﾐ｀ヽ__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /　／ミ　 ⌒　　 　 ヽ 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　{V　 {　 ﾐ　　　　⌒ヽ)　　　　 :｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ｛､{､＼　　 　、　 __彡　ー＜ 　 人
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼ ＼＼ 　 (　　　ー=ミ　___＞ 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 乂ノ、乂:、＼〔.斗ｬ＾从　} ） }　 .ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(　}≧从(≦ｔテ　　　ゝ' ｰく　　 /｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ｝ ｔﾃ}　ヽ: .　　　　 {　　 V　 ﾉ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀ヽ｛_,.　　　 　 　 /　　 _{__{ｰ/
　　　　　　　　　　　　　　……随分と変わってしまったようだな。　　　　　　　　　　 、-‐　 　　／r―‐{　}／〔
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 r―ヽ⌒　 ／　 ,)　 /／　　ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 〉{ー‐ｰ＜__{￣{　,／　　　／　｀'ー-- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,. ---／　〉 　{ 　 {　}　,／　　　／　　＞ー―＝ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 / 　 / ＼,{_＿{,/／　　　／,　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 , /　=ﾆ/　　/ 　 　 ＞／　　 　 ///,∠＿___　　_＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 //　=ニ′ ./{　　／／.:: : : .　　/＞'ﾞ´￣￣　 　≧ｘ⌒
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 , { =ﾆﾆ,::.　/:{_}∠／.::rー‐v‐､／´￣Ξ＿____　　 ＼ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 } { =ﾆﾆ|:: /i:i:i:ｉ:ｉ:/.::／---､_)´　　　￣￣￣￣｀ヽ　､ ヽハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,ﾉ} { =ﾆﾆ|:: |:i:ｉ:i:i:/／ー--､__)＿__　 　 　 　 　 ､＼∨ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ .ﾉ人-=ﾆ|:: |:i:ｉ:ｉ// -―-､__)´￣￣　　　　　 ､丶＼ j } }
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／ ＿___Ξﾐxﾆ|:: |:i:i//＿_rー-'　　　　　　　 　 ､丶＼＼ } } }／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／　´￣￣￣´￣￣∠ﾆ==-----　￣￣｀ヽ　 　､丶＼＼＼ﾉﾉｲ,／

3002：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:40:02 ID:S4b0V18w0

　　　　 ＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　　 |::::::::/　＼:三::／i:::|
　　 |:::::::〉（ ○）::（ ○）.|
　 .（@ ::::::⌒（__人__）⌒)　　　　  私もそう思います。
　 　 |　　u 　 |ｉ|!i|!|　　|　　 　 　 この邸宅に二十年も勤めておりますのに、
　　　＼　　 　｀⌒´ ,／　　　　　 旦那様の声を聞き間違える筈はございません！
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　　|　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　　＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜




　　　　　　　 　＿＿＿＿＿
　　　　　　　／.::::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
　　　　　 　 |.::::::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ:::|
　　　　　 　 |:::::::/ .u_ノ　　ヽ.　|:|
　　　　　　　|:::::〉 ((●）) (（●）)|
　　　　　 　（@　 ⌒（__人__）⌒ ）　　　　 アタスン様！
　　　　　　　 |　　ヽ　|!il|!|!|　/ .|　　　　　 旦那様は殺されてしまったのです！
　　　　　 　　＼.u　　|ｪｪｪ|　 ／
　　　　　　　 ／　　　　 　 　 ＼
　　　　　(<<<)　　　　　　　　（>>>）
　　　　　 |、　i、　　　　　　　,i　　/
　　　　　　ヽ＿/　　　　　　　ヽ__/
　　　　　　　　|　　　　　　 　 　 |

3003：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:40:20 ID:S4b0V18w0

　　 　　 ＿＿＿＿＿
　　 　 /:::::::::::::::::::::::::::.＼
　 　 　|Ｙ⌒ヽ:::::::::::.:::::::::::|
　 　　 | ─ 　　ｉ::::::::::::::::::|
　 　 　（● ）　〈::::::::::::::::::|　　　　八日前のことですが、
　 　　(人__）⌒::::@）:::::::::|　　　　私どもは旦那様が大声で神に救いを求める声を聞きました。
　 　 　|⌒´　u 　 　 .:::::::|
　 　 　ヽ　　　　　　　／
　　　　　>　　　　　　　⌒ヽ
　　　 ／　　　　 　 　 　 　 .｀ヽ





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　それでは、今、あの書斎にいるのは何者なのでしょうか！？　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　丶＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ


　　　　　　　　　　　　　　_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.::.:.:.:._＿＿＿＿＿＿＿＿_.:.:.:.::.:.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l￣￣￣￣￣￣￣￣l|.:.:.:.:: .:.:|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
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　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
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　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l＿＿＿＿＿＿＿＿||.:.:.:.: :. :|
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　　　　　　　　　￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

3004：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:40:34 ID:S4b0V18w0

　　　 　 　 ／／　　,ノ//／／　=-､　　　 　 ＼
　　　　 ,／　　　彡'"　ﾘ // 　 　 　 ＼ `ヽ　　 ヽ
　　　 /,／,　　 　 　 　 l l/　　　三ミ､　　 ゝ、　 ﾍ
　 　 /　 /　　　　 　 　 )/　　　―ﾐ｀`ヽ　、　ヽ 　|
　 ／ 　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　ﾐ､ 　 　 ゝ
. /　　| /　　l|　/　　　ヽ 　 　 　 　 　 　 　 ヽ　、
/彡　 !l/ 　(,| /　,,　　ミ、　　　　　　　　　＼　　＼
{//　　ヾ　 !iヽl　( ,〜'~((　　 　(　､　 　 ＼__,＞
ヽ　　 　 　 ﾘ　)　人　　 ))、＼ヽ＼ヽ､＼＿≦〜＜
　)　　　　 /　ノﾉ　ﾉ　　(　ヾ　 ＼ニ彡'／仝l　ヾ､_》
　ゝ　　,ﾉ ( ＼＼/(　､、 ) ,/`,,ゝ彡／＞'"　ﾘヽ､/ ヽ　　　　  妙な話だ。
　　`ﾌ((,　(ﾘ . ＼_＼,､ヽ　/ _ﾆ''二,≧二ﾆ=　､　} lヽ|
　 　 ヽ＼ ヽ　￣ゞfzｯヾ巛/ ＜/ゞfzｯノ"::..　 ヾ〉ヽ |　　　　 仮にお前の推測通りだとしても、犯人はなぜあの部屋から逃げないんだ。
　　　 ゞ-､,∧ .:::.｀￣／7 -く:::::::::..￣.::..:::..　　 冫v /　　　　 理屈に合わないじゃないか。
　　　　　　＼! .::　　 .:::/　　 ヽ　　　　　　u　 .| ゝノ
　　　　　　　 l! :.　 ..::　!､_,-､ '...　　　　　　 　 ;! :::::|
　　　 　 　 　 l|　::::::　　`l:!´.:::::::::..　 　 　 　 / l.:::/>､
　　 　 　 　 　 l!　　　　r-=＝-､　　　　　　/　／　 /
　　　　　 　 　 丶　　　 ニ二"l| ,､ 　 　 ／／　　 /
　　 　 　 　 　 　 ＼　　.::::::::.　l! :! 　 ／／　　　./
　　　　　　　　　　_ﾉ＼　::::::::　|!　 ／／　　　　/ 　 /=
　　 　 　 　 　 　 |＼::::＼＿＿_／／　　　　 ./　　/三
　　　　　　　　　 ,|! 　＼::　 .::::::／ 　 　 　 ／ 　 ./三=
　　　　　＿＿／/　　／ヽ､,＜　　　 　 ／　/　 /三三
-=＜三三三／＼　/　 　li}　 ヽ　　 ／　　/　　|三三




　　 　　 　＿＿＿＿＿
　　 　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 　 |::::::::ゝ　―　　―　|
　 　　　|::::::（ （ ─）　（─）|　 　 　　 アタスン様を納得させるのは難しいようですね。
　 　 　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)
　　 　 ｌ^l^lｎ u 　 ｀ ⌒´　｜　 　 　 ですが、そのうち納得させてあげましょう。
　　 　 ヽ 　 L　 　　　　 ／
　　 ,,.... ゝ 　ﾉ_、___ ーノﾞ-､
　 .i　／ 　/ ';　＼_____ ノ.|　ヽ
　 l /　　 / 　 ＼/ﾞ（__)＼,| 　 i

3005：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:41:04 ID:S4b0V18w0

┏───────────────────────────────────────────┓
│この一週間、人かどうか分かりませんが、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 │
│あの書斎で旦那様を装っている生き物は、昼も夜も何かの薬を求めて泣き喚いているのでございます。  │
┗───────────────────────────────────────────┛

　　　 フ　 ヽ、　  i　 　 、　 　 i　 　 、　　　i　 　 、
　　　/　 　 |　　　|　　　ヽ　　  |　　　ヽ　　 |　　　ヽ　 　 l　 ヽ　　 l　 ヽ　　　・　　・　　・
　 　 ヽ＿ノ　　　 ヽ/　　'　　　ヽ/　　'　　　 ヽ/　　'　　　 ゝ　　　　 ゝ



　　　　　　　 　 |　 　 |　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　 　 |、　　　　||　　 　 ||
　　　 　　　　　 |　 　 |　 　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　|　 　 | ＼　.:;,　||　　 　 ||
　　　　　　　 　 |　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　 　 |　　＼　::||　　 　 ||
　　　　　　　 　 |　 　 |　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　 　 |　　　::＼||　　　[]||
　　　　　　　 　 |　 　 |　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　 　 |　　　　::::＼　　｀ﾞ||
　　　　　　　 　 |　 　 |　 　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |　 　 |　　　　　::::::＼　::||
　　　　　　　 　 |　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |　 　 |　　 　 　 　 :::::＼||
　 　　　　　　　 |＿＿|──────────────|＿＿|　　　　　　　　　:::＼
　　　　　　　＿_|＼
　 　 　 .＿_|＼　＼＼
　　.＿_|＼　＼＼　＼＼
　 _l＼　＼＼　＼＼　＼|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　.＼＼　＼＼　＼|￣´
　ﾞ＼　＼＼　＼|￣´
　 ＼＼　＼|￣´
　　　＼|￣´



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 フ　 ヽ、　  i　 　 、　 　 i　 　 、　　　i　 　 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　 　 |　　　|　　　ヽ　　  |　　　ヽ　　 |　　　ヽ　 　 l　 ヽ　　 l　 ヽ　　　・　　・　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ヽ＿ノ　　　 ヽ/　　'　　　ヽ/　　'　　　 ヽ/　　'　　　 ゝ　　　　 ゝ

┏──────────────────────────────────────────┓
│ですが、あの泣き声が止まらないことを考えると、どうやらその薬が手に入らないのだと思われます。 │
┗──────────────────────────────────────────┛

3006：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:41:38 ID:S4b0V18w0

┏───────────────────────────────────────┓
│そして、ドアは閉じ込められたままで、生き物は誰も見ていないときに食事を書斎に持ち運び、 │
│時々、薬の注文を記した紙片だけを階段に投げ出します。　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
┗───────────────────────────────────────┛
┏───────────────────────────────┓
│不思議なことに、紙片を投げ出すというのは旦那様と同じ癖でございます。 │
┗───────────────────────────────┛


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　　　|:.:.:|::|　　　　　　　　　　　　　　　|:.:.:.:|:|::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:




┏─────────────────────────────────────────────────┓
│一日に二、三度も注文と小言が書かれた紙片が投げ出され、私はその度にロンドン中の薬種問屋を駆け回りました。  │
┗─────────────────────────────────────────────────┛
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 （/⌒)）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 〔l´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 Ｏ　　 , ‐=ﾆヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿＿　　　　　　  !_i　　） ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ　　　　　　 ＿ノノ
　　　　　　　　　　　　　　　　 　|.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ:::.|　　　 　 //￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |::::::::/ 　ノ　　＼ .l::|　　　　 ◎
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::::::〉（ ●）　（ ●）|
　　　　　　　　　　　　　　　　 （@　::::::⌒（__人__）⌒|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　u　　　｀ ⌒´　　 |
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　　　　　　　　　　　　　　　　ノ"''ﾌ:ﾉ|ﾞ x_____ ノ!:::_,,,L,,ﾉ,,ﾉ_ノﾞ>i、
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　　　　　　　　　　　　　 /（:::::::ﾞソ"_;;;;;;ﾉ ハ ヽ　''"ヽi、 　をノ
　　　　　　　　　　　　　（::::ヽ,ノ"!,,_::;／ i　 .i　ヽ_;;:::::"ヽi、
　　　　　　　　　　　　　 ^ﾞ''" ／::::;ｼ　　.i 　.i　　＼::;;ノ::::）
　　　　　　　　　　　　　　　 （::::ヽへ、　 ヽ　丶　　 ﾞ''ヽ,/

3007：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:42:01 ID:S4b0V18w0

┏─────────────────────────────────────┓
│しかし、私が注文の品を持ち帰ると再び紙片が投げ出され、　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│「その薬は純粋の品ではないから返却するように」と、別の店への注文が出るのでした。　│
┗─────────────────────────────────────┛

　　　　　　 　 r－-
　　　　　　 　 l 　　　　　￣　　―--‐┐
　　　　 　 　 ,　　　　　　　　　　　　　 |
　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　/
　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　 ,′
　　　　　く　　 　 　 　　　　　　　　　{
　　　　　　＼＿＿＿　　　　　　　　/
　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣


　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 , -─‐──‐- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l／￣￣∨￣￣￣ ヾ::::::::::::l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　u _ノ"　"ヽ、__　　 }::::::::::|⌒´⌒｀ヽ、
　　　　　　　　　　　　　　　　　ｾﾞｪｾﾞｪ　　 !、(（〇）　　（〇）,,)　 ｌ@）:::::　 　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（⌒（__人__）⌒　u　 　/⌒゛`　　　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ヽ　|r┬ |＿＿ノ　 |　　 　 ,　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　/￣ヽ　 　 　　|　　　 |　 　 ,　　 !
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　/　　　　|　 `-,,,.|"　　　|___,ノ　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/.　　　/　　 　　|　　　　|　　　　|　　　　 ,lー─- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, --‐-ー、_/　 　　　 l　　 　 ,|　　　　|　　　,／　）　 　 ）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　く / /　ァ- ,ノ　　 　　　＼ノ＾ﾉ^／⌒ヽ.j＼　　 ／＾ー-‐'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`ー' ー´￣　　 　 　 　 (_イ_,ｲ､_,ｨ'´__/　　￣

┏──────────────────────────┓
│理由は分かりませんが、どうしてもその薬が必要らしいです。　 │
┗──────────────────────────┛

3008：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:42:22 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　,　 -――〜'´￣￣￣ 二ﾆ=‐- ､ ＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　 　 |
　　　　 r―――= ﾆ´　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｜|＼
　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /⌒ﾘ　 ＼　　　　 これがその紙片です。
　　　　 ヽ、　r‐､　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 { ー{/　 　 ヽ
　　　　　　|　j _ﾉヽ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 八　 ヽ　　 　|　　　 薬を扱うモー商会は大変腹を立て、
　 　 　 .／∨　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ ヽ　　＼　｜　　  紙屑のように私に投げ返しました。
　　　／　 ｀}　　 / ､　　　　　　　　　　/　　 　 　 　 　 　 　 　 /　 /　　　　　|
　　 ,'　　 ／　　,' 　 ＼　　_∠　-‐ '´￣ ￣￣ 丶----―――-rｲ　 　 　 　 |
　　 { 　 /　　　 {￣厂 ￣　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 | |　　　　　　|
　　 ‘,　{　　　　ヽ/　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 | |　　　　　　|
　　　 ｌ　　　　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽヽ　　,　 -┴-､
　　　 |　　　　　 ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼／　　　　　|




　　ジーキル博士からモー商会に申し入れます。
　　モー商会の今度のサンプルは不純品で、私の目的には全く役に立ちません。
　　１８××年に私は貴商会である薬品を多量に購入したことがあります。
　　どうかもっと念入りに注意して探し出し、同じ品質の物が多少でも残っていましたなら、それをすぐ私のもとに送ってください。
　　費用は問題ではありません。私にとってこの薬品はこの上もなく重要な物なのです。

　　……

　　（ペンが乱れた文章が続く）　…………頼むから、以前の薬を見つけてくれ！！

.

3009：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:42:39 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _,ｨ(　　　　￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿i{/　/⌒　　 　 ´￣ヽ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／￣￣￣￣＼　/⌒／ 　 ￣＼}_
　　　　　　　　　　　　　　|　 　 ／　　 ￣＼　{//￣　　　 ＼}
.　　　　　　　 　 　 　 　 ﾉ　　/〈/　　　　￣＼{ﾚ'´￣｀　　＼{　　ﾊし}
　　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　／　　　　　　　 ﾊﾚ'´￣　　＼ ＼/　 /
　　　　　　　　　　　　 |　 / /　／　 /　 / jﾊ j} {　　　　＼＿＿_／
　　　　　　　　　 　 　 |　/ /／　 ／　 /　/　 /厂￣ﾊ　　　/⌒ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 / /／ 　 ／　 ／ //　 /　　／　辷　/'⌒ く
　　　　　　　　　 　 /／_____／＿／／//j／　　（　　_,ﾉ}'⌒ヽ 　 j}
　　　 　 　 　 　 　 |　　/|⌒}　 /＾===≦x＿{　　 ,ｨ≦´|　　ﾉ__／
　　　 　 　 　 　 　 |　　/| ｢ し' 　 弋_ｔテく￣}　ノtｆﾃﾗ'|7´￣　　　　　　　　これはジーキルの筆跡じゃないかッ！？
　　　　　　 　 　 　 ＼/人 V(　　　´￣￣ ／　 {´￣　 |}
　　　　　　　　　　　 //　 ヽ_)ﾄ　　　　u 　　　＿〉　　　|
　　　 　 　 　 　 　 //　|　　 |人　 　 　 　 ＿ヾﾉ　　　/
.　　　　 　 　 　 　 | {　 |　　 |　 ﾄ　　　　　￣￣ﾉ　　/|
.　　　　　　　 　 　 | {　 |　／|　 l　＼　 　 　 ⌒i　／ |￣＼
　　　　　　 　 　 　 ＼__∨ /{　！　　＼　　　 ,ﾉ /　　|　 　 ＼＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　/ /　＼　　　　　｀ｰ‐一'　 　 /　 　 / ＼　　　　　　／￣＼
　　　　　　 　 　 　 ／/ /　/￣￣￣￣}　　　　/　／　　　/　 　 ＼ 　　　/
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　　　　　　　 ./´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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　　 　 　 　 .ｌ::::::::::::::::::／　　 　 　　Yヾ!
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　 　 　 　 　 （@　 　　　　　 （ __＿ 人_）　　　はい、私も似ていると思います。
　　　　　　 　 .|　　 　 　 　 　 　 ｀ ⌒|
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3010：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:42:54 ID:S4b0V18w0

┏──────────────────────────────────────────────┓
│しかし、筆跡は大きな問題ではございません。私は書斎に閉じ籠っている生き物…、「あの男」を見たのです！　│
│あるとき、ふと私は裏庭から外科教室に入りました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 │
┗──────────────────────────────────────────────┛

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|　　　　|:....　　　:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;.;K;.::
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|　　　／
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 ┏──────────────────────────────────┓
 │ 外科教室は長い間使われず、木片や瓶が散らばっています。　　　　　　　 　 　 　 │
 │ あの男は書斎のドアを開けたまま教室に入り、隅で木片の間を漁っていました。　│
 │ 今思えば、あの男は薬を探す為に書斎から抜け出したのだと思われます。　　　　 │
 ┗──────────────────────────────────┛

　_,n＿00 _ｎ_ｎ__
└l ｎ |　 └i_n┌'　[][]「l
　 U Ｕ　　　 く丿　　 くノ

　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _,n＿00 _ｎ_ｎ__
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 └l ｎ |　 └i_n┌'　[][]「l
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 U Ｕ　　　 く丿　　 くノ


　　　　　　　 , ー───── ､
　　　　　　／　　　　　　　　　　 ヽ､
　　　　　 /　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　/　　　　　　　　　　　 　＿_ヽ､
　　　　　{ 　 　　　　 　　　 ／::::::::::ヽ,｀
　　　　　ヽ　 　 　 　　　 /　　 （__ﾉ_）
　　　　　 λ＿　　＿ゞ＼ゝ､　｀_⌒/
　　　　　イ　ー￣三 ￣二三　－"ゝ
　　　　 /弋＿ー　　＝　ー─ヤ彡ヽ

3011：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:43:28 ID:S4b0V18w0

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.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|::::::::/　⌒　　⌒　|　　　ﾎﾟｶｰﾝ
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|:::::::〉 （ ○） （○）|
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:（@　::::⌒（__人__）⌒)
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|　　　　｀ ⌒´　　|
.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. ＼ 　　　　　　 ／
.:.:.:.:.: ,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
.:.:.:.:/ 　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
.:.:.:.i. 　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,l 　i　.l




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／￣´　　　｀＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 / 　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 / 　　 ｨヘ､　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 / 　 ／:::::::::::ヾ　　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　！！　　　　　/　|/::::::::::::::::::::::::＼　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 {　〈　　（__人__） 　>　 ／　　ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ト ゝ＿ ｀ ⌒´　イ_∠_ｨ_イ´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｲミ ー￣フ二￣´＿〆゛ゝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ん＿ ＝　ー三　イ､_＿─＼

3012：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:43:44 ID:S4b0V18w0

　　　ヽ　　　　　　　 三　　{|} {|}　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/
　　　　）　　　　　 　.三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 { /
　　 ＜　　　　三三三三三三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿
　　　　}　　 　 　 　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／
　　　 ﾉ　　　　三三三三三三　　三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|||　|||　　　　（
　　 /イ　　　　　　 三　　　　　三三三三}　　三三三三}　　　　　　　 　 　 　 　 　 |||　|||　三　　 ＞
　　　　}　　　　　　.三　　　　　 　三　　}/　　　 rzz／ﾆ/　　三三三三三三三三　　　　 三　　 （＿
　　　 /　　　　　　.三　　　　　　 三　　　　　 　三三／　　　　　　　　　　　　　　　　 　三　　　　 ／
　　　⌒）　　　　　三　　　　　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 三三　　　　 /
　　　／⌒)　　　 .三　　　　　　　　　　　　　　 三　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(￣￣
　　　　　/⌒） Ｙ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(⌒ヽ⌒＼
　　　　./　 /　/⌒/⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒i⌒ヽ{　　　＼

　　　　 　　　　　　三　　　　i／　|　ノヽ
　　　　　　　　　 　三　 　三　　 /　　　 )≡
　　　　　　　　　　 三 　三　　／　　 ／≡
　　　　　　　　　ﾆ三　　　.／　　　／
　　　　　　　　二≡､__.／　　　 ／､⌒)
　　　　　 　 三 　　　　　　　　 ＼　￣
　　　　　　三　　　　　/＼　　　　＼
　　　　　 三　　　　 /ﾆ ヽ 三　　　三
　　　　　三　　　 /　　ﾆ_二＿＿／
　　　　 三　　.／
　　　≡　　／
　　 ≡　／
　 三_ノ








　　　　　　　　ﾊﾞﾀﾝｯ!!

　　　　  ＼_人
　　　　  __)　　  _＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
　 　 　 　 )　　 |.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
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3013：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:44:25 ID:S4b0V18w0

　 　　　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|　 　 　 　 アタスン様！
　 　 |::::::::ゝ　:::::＼:::／　|
　　　|::::::（ 　｡<一>:::::<ー>　　　　  あれが旦那様だとしたら、なぜ姿を隠すような身なりをするのでしょうか？
　 　（@　:.::: ｡ﾟ~（__人__）~ﾟj　　　　 なぜ私から逃げ出すのでしょうか？
　　　 |　、 u　;゜.｀ ⌒´,;／゜
　 　／　ﾟ:j⌒ヽﾟ 　'"'"´(;ﾟ　　 　 　 私はあの方に長年仕えておりますのに……。
　　/　,＿ ＼　＼／＼ ＼
　 と_＿＿）_ヽ＿つ_;_ヾ_つ.;




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／＿ノ/i／彡ｨ ／ ／ ／　 ／　／
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / ﾆ三彡ﾊ、i'´// ／.／　 ／ .／　 ,　 ´
　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 iﾉi,,.ィ＾ヽﾆﾆミﾐ=＜／　／ ／　,　 '
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'"　Lｆ　　　 A!ノィﾌ／彡' ,　' 　_　 - ‐
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｒ‐/　 　 /　 ／｀ ｀ヽ/三二ニ ‐ ' ´
　　　　　　　　　 　 　 　 　__,.<　ヽ　　l::ヽ　　　 ､,┘
　　　　　　　　　　　　ｘ＜:::::::::::',　 ＼_l_　:＼__Ｔ´_,. -─:::::‐..､
　　　　　　 ,. -- ＜::::_;;: -=ﾆ二ヽ　　 ﾊ! /￣|::::::::::::｀ヽ::::::::::::__＼
　　　 ,　'´　　 　 　 ＼　　　　　　｀ｰ-､Ｎヽ／---,,.:ィ/￣￣　__　 ヽ　　　　何もかも奇妙なことばかりだが、
　　 /__.../..─-......,,_.　 ',__　　　　　　　 | {　＿__,,......:/-‐…::'´:::::ヽ.,ﾊ　　　 俺には分かりかけたような気がするぞ。
　　 :::::::;':::::__:::::::::::::::::::｀ｉ:::::￣:::::::ー‐‐７┘::::::::::::::::ﾉl:::_,,.. -‐i‐-､:_:_:::}
　　 -‐ﾊ"´　 ￣￣¨　 7¨ﾞ ー-　:::::::::_／|ヽ-…'' "　', 　 /＾)',　 /､,.ｲ　　　 ジーキルは顔つきも声も変わってしまう程の苦しい病にかかったんだろう。
　　.　 {　＼　　　　　 /　　_＿＿＿＿＿.l　　　___....... ／ ∠...＿＿_l__　　　だから俺達を避け、無我夢中で薬を探しているんだ。
　　　　Ｌ.......＿,,.　-‐‐=､-<⌒ヽ、__::::::::::::l:::_:_:____:::;.ｲ　　--‐　 ,.--┴'
　　　ト､:::/_／　　　　　 l　 レ─ト._:二＞＜:::::::::ヽ ＼　　─-　｀二二ｴ)
　　　!:::::/./ ／／　 ＿ﾉ'´::::|　　i:::::::::::i　　　ヽ:::::::ﾊ　 !　 　 ‐-' --─ｧ'
　　　';:::Ｌ/ / /_/:7´　l;;_::::::;;Ｌ　 i-:::::::::!__,,.　-i::::::::ﾘ__ﾉ-─‐…　¨Τ´
　..　　∨し'¨´::::::/＼　}::::::::::l　　,!_;;::::'"ヽ　　 ヽ:イ::::::::|　　ヽ:::＼ヽ!
　 　 　 ヽ/::::::::::;'　　 ｀!::::::::::l ／ ＼:::::::::::|　／　 l::::::､::!　 　 ';::::::｀ｿ
　　 　 　 i:::::::::/ ＼　 ﾉ:":¨::i´　　　 ヽ:::_／:::|　＼i:::::::::ﾒ、　　i:::::::|
　　　　　 ヽ:::::i 　 　 /::::::::::::|___,,＞ ' "´　ヽ疋＿/_:_::/　 ＼ノ:::_;ﾉ
　　　　　 　 ｀＼＿工＞‐''"三三三ﾐﾉ＞ｰ--- ､＿＿下¨￣￣
　　　　　　　　　　　 /　＼　　　　 ｀ヽ三三三二ﾆ -‐ lﾉ
　　　　　　　　　　 /　　　　丶　 　 {´　　　　　　　 　 ∧
　.　　　　　　　 __/　　　丶、　 ＼　）二ニニ　 -‐　　 ミ',
　　　　　　　／　 ＼__｀ー--｀二ﾆ ｆ￣¨´￣__二ﾆ ィ　ヽﾊ

3014：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:44:47 ID:S4b0V18w0

　　　　　　/　　　　　　: : : : :::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::::::::::::::i
　　 　 　 /　　　　　　　__:_: : : :::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::i
　　　　 ∧ 　 　 　 ／--､ ｀: : : : ::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::::::::::::::!
　　 　 /　　 　 　 　 ├＝〉　: : : : : :::::::::::::::::::::::::::::ヾ::::::::::::::|　　　　アタスン様！あの者は旦那様ではございません！
　　　./　　 ＼　　 |i ├‐/　　　: : : : : : :::::::::::::::::::::::ﾉ::::::::::::::|
　　 /　　　　...＼　il　|-｛　　　　: : : : : : ::::::::::::::::／:::::::::::::::/
　 ./　　　　　 　 ＼ _,|i__ﾊ、　　　　　 　 , --─────'
　/　　　　 　 　 　 ｀ｰ┴‐=ﾍ、＿／　／
　　　　　　　　　　　　　　　　 `ー一




　　　　　　　 　：　　　　：　　　　　　　　　　　　  旦那様は背が高く立派な体格の方ですが、あの男は背が低く太っています！
　 　 　　 　：／ ⌒｀"⌒｀ヽ、：　　　　　　　　　  二十年も仕え、毎朝書斎にお伺いをしている私が見分けがつかないとお思いですか！？
　 　 　　：／,,　／￣￣￣￣＼：
　　　 　 /,／/:::::::::::::::::::::::::::::::::＼：　　　　　　　 何者かは神だけがご存知ですが、あの男は決して旦那様ではございません！
　 　　 ：;/⌒'":::..:::::::::::::::::::::::::::::::::|⌒ヽ：
　　　： /　　/､:::::..:::::::::::::::::::::::::::::/ヽ_　＼：　 　 そして、あの書斎で殺されたのだと心から信じております！！
　 _＿（　⌒ー-ｨ⌒ヽ、:::::::/⌒`ー'⌒　 ）
━━━`ー──ゝィｿﾉー‐ヾy＿ﾉー─"━━

3015：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:45:08 ID:S4b0V18w0

　 　 　 .|＼__,へ＿jI斗七}　＼__「｀ー＝ミx_|＼__
　　　 　 V　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヾV(
_「(　 _ﾆ=ミx　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼__／{
　＼`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`､　　　　 　 (_　　/　{
､__ノ＿＿　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ､　　　　　 }　（　 (　 } V
　　　　　　ﾆ=-ミ　　　　 ﾟ ,　　 　 　 　 　 　 丶　 　 　 ＼_}　 ヾ }　}/(
=-　　　　　__＿　＼.　　　 ﾟ,　　　　　　　　　　 　､__　　　　　　　　 } | ,Λ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾟ,　　　 ヽ　　从　　　　　　＼　　　V{　　|/　!
　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　 ＼　　＼　　　　　　ヽ　　| 　 ./ 　.|
x　　　　　　　｀､　　　　　 ＼　　　　=ミ　＼ 　 ＼　　 　　　ﾟ,　　　く　　/
::{＿　　　　　　　‘'　､　　　　丶／　< } V　 ＼　　 　　＼ー=ﾆミ　　＼{
V::::__＼ 　 　 　 　 　 丶　　 〃　r―　 ｣　　_　-=ﾆ＞s｡_　　　　}　　ノ__,,,ノ
,'V::ヽ　　＞s｡_　　　　　 ＼　{{　jレ　/⌒⌒＞s｡__,､　　　｀¨¨　 ､_／７／
,','V::::＞s｡＿＿,,,,､､＿ 　 ﾄ､/{　　　　　　　＜二二ノ:}}　 　/　　　　 )　　　　　　プール…、顔を上げるんだ。
,',','V::::::::::::::::::::::::`､　　 ｀`ｊ　 ,　 　 　 　 　 　 ＜二_jI斗＜/　　_ノ／
,',' , V::::::::::::::::::::::::::V　　　　,　　　 　 　 　 　 　 　 ∧ }} ／　　ﾊ　i　　　　　　 　 お前がそこまで言うのなら、お前を信じよう。
,',',',','i::::::::::::::::::::::::::::i　　　 /　　　　　　　　　 　 　 j:外}}勹 / /　} i
,',',',',',i::::::::::::::::::::::::::::i　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　 i ／ / /　 }/　　　　　　　　 この手紙を見ると、 ジーキルはまだ生きているのだろう。
,',',',',',|::::::::::::::::::::::::::::i　　 {　　　　　　　　　　　　　 　 i て/ノ　　　　　　　　　　　  書斎のドアを打ち破り、中を調べよう。
,',',',',',|::::::::::::::::::::::::::::|　　　,　　　　　　 {(､　　　 　 　 i
,',',',',',|::::::::::::::::::::::::::::|.　　　'　　　　　　千ヽ　　　__　 |
,',',',',',|::::::::::::::::::::::_:::｣入　　 , 　 　 　 　 }=ﾆ､,,,/　 ｀¨
,',',',','i|:::::::::::::::: ／ }　　Λ　 '　　　 ,､　 ´
,',',',','i|::::::::::::／ ／　　　Λ　　　　/
,',',',Vi:::::::::::少´　　　　　　＞―＜
,',',V i:::::::「
,','/　i:::::::|
,'/　/ヾノ
/／




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
: : : : : : : : : : : : : : : : ＿＿＿＿＿.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : ／:::::::::::::::::::::::::::::::＼: : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : ／,,| ::::γ⌒^Ｙ⌒ヽヽ::::|: : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : :. /,／|:::::ゝ　＼　　 ／　|::|: : : : : : : : : : : : : : : : : :　　　ごもっともでございます。
: : : : : : : : : : ;/⌒(@::..（　(●)　 (●) |⌒ヽ: : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : /　　/|::::. ｡ﾟ~（__人__）~ﾟ |/ヽ_ ＼: : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : （　⌒ー-ｨ⌒ヽ、 　 /⌒`ー'⌒　 ）: : : : : : : : : : : :
─────`ー──ゝィｿﾉー‐ヾy＿ﾉー─"──────

3016：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:45:26 ID:S4b0V18w0

　 　 　 　 　 　 ／　_ノ＿　　 　 ﾊ
　　　　　　　／　／ｰ'´／-ｧ‐ァ' ﾉ´∠、
　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　￣｀¨ ー‐-
　　 　 　 /　　　　/　　　,.　'"
　　　　 / ／ 　 /　　／　　　　/　／
　　　　ﾉノ 　 ／l 　 /　　 　 ／　/　　／
.　　　/　　 ノ　/　 /　　　／　_ノ　／
　　,.ｲ　　（　 / /ｌ l　　　/__／　／
.　/　!　ハ　 {　l l　!　　/　ｒ-イ　　　　　彡,
　ﾄ､　 ,　,、　 ｀ i 「｀丁Ｔヽ　i´　　　　 __彡' 　 l　,
.　ﾄ､　l　|::ヽｊノ´ヽ} l | /　| l从__ヽ 三彡　　　ﾉノ
　 ヽ､ l　l/ﾞヽ:＼.ｊﾉﾊ{/　 jﾉィ::／ヽ　 ニ彡
　　　V´ｉｌ　ヽｆｔﾃミ､i l ,ィ::,ｨ匆ブ　!,-ヒ´　／／　　　　　　　次の問題だが、誰がそれをするんだ？
.　　ヽl ﾊl.　　 ￣ ,.｀Ｙｉ'´/ ￣　 　l/l ! ／ ／ ／
　 　 ,ハ. !　　 　 {　 }.l　ｊ 　 　 　 !ノ'´　ｿ　 /　__,ノ
　 　 　 |｀l. 　 　 ヽｒ U,ｭ　　　 　 l　|　 /,.‐‐＜
.　　　 /　ﾄ､　 　 ､- --‐　　 　 /　 l ／:／: :/＿
　 　 │　.! ＼　　 ｀二´　 　 ／ 　 _l_／: : : {: : :
　　　 ヽリl　　ヽ　 ´　 ｀　.／--､／-､: : : : : ヽ:_:
　 　 　 　 ｌ　　　＼.＿ ,.イ　　　 ＼　ﾊ: :＿:／: :
　　　　　　l　　　　 _,.ィ　 |　　j 　　ヽ　＼: : : : : :
　　　_ｒ─‐l　　,.-/　 |　 │　{　 )　　', 　 |:_: :-:‐
　／: : : _,.⊥イ / 　 ﾉ /　' 　 |　l　 　 ',　 }: : : : :




　　　　 ＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　　 |::::::::/　＼::::::::／i:::|
　　 |:::::::〉（ ●）::（ ●）.|
　 .（@ ::::::⌒（__人__）⌒)　　　　　勿論、アタスン様と私でございます。
　 　 |　 　 　 ｀ ⌒´　　|
　　　＼　　　　 　 　 ,／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　　　|　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　　　＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜




　 l　/　／
　 l / /　　　　　　　 ,,.. --‐--ﾆ二
　　　　/¨i　 i／!　　　　　　　　　ミ
　　､､./-ｿ ./　/　＼ ､　＿二ニミ
　ミ　　 / / 　 !　＼､ヾシ;;;／
　ヽ.　　!､ ＼　ヽ､._,,,;';;／ ,.,.ﾚ
　　l.　 l　lﾞヽﾘ　.,;;;;;;／__,ｨｲ/ﾐ
. ,､/ 　　l l/ !,,,;;;;／r'´iﾍﾂ
　!!ﾞ丶,,,,..ヽ,';;;／/ ',.-‐'" ＿
　ヽミﾆ=;;ヽ　‐- ､　￣￣
　. ヽヽ-ﾂ/　　　　',　　　　　　　　　　　　　　　　　　よく言ってくれた。
　 ヽ ',　!./.:
　　 ヽ', / .j　,.._
　　 　 ',ヽ¨´::::ﾉ
　　　　 ',　｀¨__,..　__,.
　　　　　',　 ､.ﾆﾌ'´
　.　 　 　 ',　ヽ_,.-‐-'
　　 　 /ミヽ､　　,　　　　　　　,.. -
　.　　/--'　!ヽ　i　　　　　／:::::;:::::
　.　 /=､　/　 ',　ヽ　 　 _,.!::::::':::::::
　　/　 　 i　　 ヽ、　　_/:::::;::::::／
　 /＝-' ﾉ　 _,,. ''"￣ノ:::;::'::／:_;;;;
　　　/　/／:::::::;;:-‐':::／::/::／/:::

3017：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:45:42 ID:S4b0V18w0

　　　ｺﾞｿｺﾞｿ
　　　　　　 　＿＿＿＿＿
　　　　　　／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
　　　　 　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
　　　　 　 |.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::|　　　　　 外科教室には荷造り用の藁の下に斧が置いてあった筈です。
　　　　 　 |::::/　＼　　／ 　|:::|
　　　　　　|:::〉 （●） （●） 〈:::|　　　　　それと、念の為に台所の火かき棒も持っていきましょう。
　　　　 　（@ ⌒（__人__）⌒ @）
　　　　 　　.＞　　　　　　 ＜




.　　　/ /　{　l/ ｉ　i　 i　　ヽ　／
.　　　l/　　 ＼　l.　i　 ',
　　　/　　　　 ',ﾊヽ i　 i l　/i
.　　 i　　 　 　 iノj､ﾉ,ﾙ'ﾉ　i　!　ﾄ､　 ヽ
..　　l/　　　　/　　　 　 l　l.　',　! ヽ ＼＼､
　　 l　　 /／iヽ..,_ 　 　 l. l.　 ヽﾊ.　＼ ヽ 丶 　 _､
.　　 ', 　ｉ/ ﾊ.Vーﾐﾄ､　　ヽVヽ　＼　_,,.イﾆニ二::i V
.　 　 ヽ. i /　',≧ｪｭ､:＼i　/__,,. ィﾏﾌィ_二Ｚ._,.　 ';!　ヽ　　　　 プール…、最後に聞くが、
　　　　 ＼ 　 ｉ　ヽ i沁Vi〃-‐ フﾉ ￣ｒ'ｔｸ,ィ"　　　　i　　　　  お前が教室で見たという男に見覚えはあるか？
　　　 　 　 丶:!　´ ￣冫　　 丶 '＾ ｰ‐｀¨　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　 i.　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､
　 　 　 　 　 　 l　　　ん.､., }　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'::
　　　　　　　　　ｉ　　 ｀ヾ'"　　　　　　　 　 　 　 　 ﾊ::
　　　　　　 　 　 ',　　 ｒ ､..__　　　　 　 　 　 　 　 /:::.
　　 　 　 　 　 　 ; 　 └- ニ)　 　 　 　 　 　 　 /::_,,. -‐
　　 　 　 　 　 　 ﾍ　　 ､..,,_　　　　　　　　　 ／'"´
　　　　　　 　 　 　 ヽ　　　 i　　　　　　,. イ
　　　　　　　 　 　 　 ＼ 　 　 　 ,. ィ "　　　　　　_,,. -‐:::
　　　　　　　 ┌─‐「￣｀.ー ''"　 　 _,,..　-‐　 ¨:::::::::::::::::

3018：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:45:57 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿
　　　　　　　　 　 　 　 　 /:::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　 _　　　　　　 　 |.::/⌒Ｙ⌒ヽ:::::::::::.|
　　　　　|　!　　 　 　 　 .|　―　　―　 ｉ:::::::|
　　　　 ｜ !　　 　 　 　 .|（●） （● ） 〈::::::|　　　 　 そうですね。
　　　　　|　!　　 ,.-,　　 (⌒（__人__）⌒::::　@）　　 　 あの男を見たのは一分だけですし、
　　　.._,ﾉ ┴、/ ,/　　　 .| 　 ｀ ⌒´ 　u　　|　　　　　素早く逃げてしまったので、ハッキリと申し上げることはできません。
　 　 . r　`二ヽ ） i　　　..＼ 　　　　　　 イ
　　　..|　 ー、〉 /　　　　 _,,..ゝーー　 ..／i＼,,,,_
　　　 |　　r_,j　j__,,.. r''''"/::;|　＼`'／ 　 ,'::;;;r;;;;;;;;;;;;:: r ‐-、
　　　 | 　 ）　ﾉ ::::::::;;;;;;;/::;;;;|　 ／＼　　/::;;; l;;;;;;;;;;:: ::;;;;;;;:: ヽ
.　 　 ﾉﾆ-､　,/::;;|:::;;;;;;;;;＞::;;|／(::::ﾉ ＼/::;;;く;;;;;;;;;;;;:: i::;;;;;;;;;;;:: }
.　√..:::;;; ヽ､〉;:;;|::::;;;;;;;;{ ::;;;;;|　 "::く 　/:::;;;;/;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;:. ノ }
/..:::::;;;;;;;;;;;;;;;〉;;;;|::::;;;;;;;;;:{ ::;;;;|　|:::::::| /:::;;;:/;;;;;;;;;;;;;:: |::;;;;;;;;;;;;;;;;:: }




──────────────────────────────────────────
　　 　 　 　 .ｌ:::::::／ 　 　 　 Y 　 　 ヾ::|
　 　 　 　 　 |:::::| 　 　　― 　　　⌒　.',|　　　　けれども、「ハイド様か？」とお聞きになられたら、
　 　 　 　 　 |:::::| u （ ● ）　　（ ●　）l　　　　　　　　　私は「その通りでございます」とお答えます。
　 　 　 　 　 l::::::〉　 ⌒ 　 　 　 　 　⌒)
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　 ／／/　/|　 ,.ｲi ､ヽ／/ノ/〈）|＼　＿三彡／
彡　/:::/ /:://|彡ﾆ-''＼＼-／ ||　 ｀＼ヽ＼三
彡 /:::〈　|//::|=　　t=､_､｀ヽヽノ　　　　|ﾉ）ヽ|ミ
　 /:::::::＼　ﾗ´　　：・¨>ﾗヽ､ヽ＼ ｲ / /ﾉノ,ﾉﾉ
//::::/＼::ヽ　　　　 r/Α｀~'ヾ＼）ﾉ_,.-_ﾆ-／ﾉノ
/::::::| ^　∨　　　　 //　　　::へヽ.Ka)｀)）／／ﾉ
ヾ::/ヽ-´|　　　　　,| |、　　　 ,.　| ﾄ,￣／／l／　　　　　　 ハイドだとッ！？
／　　　 |　　　　　ﾌ「　　　 （::::::|_,)ﾉ /
　　　　　|　　　　 //　　　　_ ヾ-‐' /
　　　　＿|,､＿／ノ　‐‐''''´-､´!　 /
　　 /´ ,.-ゝ＼ヾ　　 ￣｀'ヽ_｀ﾌ / ／￣｀ー-､
　　ヽ （　　ﾌヽ＼　　　　　　　/　 ￣フ:::::／
　　　Yrヽ, | |/ヽ|　　　　　　 /　　／:::／
　　　ゞﾐ彡ノ-‐'´｀''‐ ､,＿／　／／|::::|

3019：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:46:16 ID:S4b0V18w0

　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::ゝ　─　　─　|
　　　|::::::（ （ ●）　（●）|
　 　（@　 :::: 　（__人__）　)　　　  背丈も似ていましたし、
　　　 |　　u　　｀ ⌒´　 |　　 　 それに、あの方は旦那様の寵を受けて合鍵を持っている筈です。
　　　/　　　　∩ノ ⊃／
　　　(　 ＼／ ＿ノ|　 |
　　　.＼　“　／＿_|　 |
　　　　 ＼／＿＿_ ／




ｨ彡三ﾐヽ
彡'⌒ヾﾐヽ
　　　　　ヾ､　 　 　　 　　　　　　 ＿＿＿＿＿
　　＿　　　　｀ー―、　　　　　／　　　　　 　　 ＼
彡三ミﾐヽ　　　　　　ヽ 　　.／ 　　　　　　　 　　　＼
彡'　　　ヾ､ 　　 ＿　　　／ ＿＿＿ヾ　 　　　　　　　＼
　　　　　　｀ー ' 　　｀ヽ .|;;;;;l　i::ij::::) i　　 　　　　　　　　＼
　,ｨ彡三ﾆﾐヽ　　＿_ _　 |;;;;;ヽ｀ー´ノ　　　　　　　　　　　　＼
彡'　　　 　 ｀￣　　 　....ﾉ　　　 ￣　　　　　　　　　　 　 　 　 |
　　　　　　＿　　＿＿..(,,＿,,　　　　　 　　　　 　　　 　 　 　 .|
　　　,ｨ彡'　　￣　　　　 .{＿ノ´　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／
ﾐ三彡'　　　　　　　　／..＼　　,, -===ﾆﾆﾆﾆ====-、＿／
　　　　　　 ｨﾆﾆ=- ' 　　　　ソ´:::;;;;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;＼
　　 　 ,ｨ彡'　　　　＿＿＿〉:／　　　　　 |i 　　　　＼/＿__
　　 //　　　　　 ／|　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::　　　　　　　|｀ヽ,
　彡' 　 　 　　 /　 .|　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|:::　　　　　　　|:::::::|


　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　 　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::/　ノ　　 ―　|
　　　|:::::::〉 （ ●） （●）|　　　 以前、アタスン様はハイド様と出会ったと仰いましたね。
　 　（@　::::⌒（__人__）⌒)　 　 それならご存知かと思われますが、あの方にはどこか人と違うところがあります。
　　　 |　u　　 |r┬-|　 |　　　　あの方を見ていると、骨の髄までも冷たくなるのです。
　 　　＼ 　　　`ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜

3020：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:46:35 ID:S4b0V18w0

　 ＼ｆﾞ"ミ　　　　 i　ﾄ､＼　＼＼,,,,,;;;;;;;;:-‐'"＼ミ､三三
　　 　 　 ﾐ　　ヽ、 ',, ';,丶､ヽ,,;;;;;;;;;/"　 _,,.　　　　ミ､ﾆ三
　　　　 ';, ﾐ　　　li　li　l,､,,;;;;;;;;シ'　,,.ｨｧ' ,ｨ　　　　　 ミ､ﾆ
　　ﾐ　　ﾘ　､　ｉ　 ll　li,;;;;;;;／ ,,-ﾆｦゞ',. ﾍ　／　　　　 三
　　 ﾐ 　l 　li;　l　ｿ ,,;;;;;／　/_,,.. -‐'"
　 ;;;;;;;;;;;;,,,,;;;;､ヽヽi;;;／ ,.　,,...､　　　　　　　　　　l
　　ﾞ｀ﾆﾞ'''''''､;;;;',ﾞ,　　／_／:　　＼　　 　 　 　 　 l
　 ､ 　ｼ¨ヾ-'_.ﾆ!　'"／ 　 :　　　　　　　　　　 　 l
　　＼ ¨'"¨´-/.l　/　　 　 :　　　　　　　　　　　　l　　 /　　　 　 　 俺もお前が言うような思いをしたな。
　 ヽ_､', 　 　 :　!　:　　　　　　　　　　　　 　 　 　 l　 ./
　　　｀ﾄ',　 　 : l　 = -‐'"ヽ　　 ,.ィ.__　　　　　　　 l　/:::
　　　　ヽ',　　 i.__,..-‐=＝-i　 ./:,ｲ ﾍ＼　　　　　　 //:::
　　　 　 ヽ',　　＼,､;;;;｀ン'´　// ﾚ'´ヽl　　　　　　 .//:::::
　　 　 　 　 ',　　　¨｀_　　_ノノy´ ヽ　l　　　 　 　 ,' ;:::/:
　.　　　 　 　 '､　　　i ｀ﾆ.イ / /-''"＼!　　 　 　 ,':::::/:::
　　　　　　　　 ヽ　　ヽﾍ>‐'"/　 __,,...　　　　　　/ ／:::::
　　　　　　　　　 '､　　　}''´¨　／　　　　　　 ／／:::::::::::
　　　　　　　　　　 '､　　　　 '"　　　　__,,,..／／::::::::::::/::
　　　　　　　　　　　 ＼　_,,.. --‐‐'''"/／.／::::::::::::::/::::::
　　　　　　　　　　r',. ィ'´__,,.. -‐‐〈　" ／　/:::::::／:::::::::




　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 |.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　 |::::/　＿　　＼　 |:::|
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |:::〉 （─） （●） 〈:::|
　　　　　　　　　　　　　　　（@ ⌒（__人__）⌒ @）
　　　　　　　　　　　　　　　　|　u　 ｀ ⌒´　　 |　　　　　　 　 　 　 ええ、外科教室で顔を合わせて書斎に駆け込んだときは、
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　 ／　　 　 　 　 　 　 　 全身が凍るような思いをしました。
　　　　　　　　　　　　　 __,. ＜.ﾑ　___ーーノ ヽ__
　　　　　　　　　_, ､＜¨ : : : : :l : :.ヽ　 ∧::〈ヽi :、ヽ、　　　　　　　 勿論、これだけでは証拠になりませんが、
　　　　　　　　/ : : : : : : : : : : :|＿ : :∨　|:;Λ | : :､ : ＞、　　　　　 人には直感というものがございます。
　　　　　　　丿 : : : : : :i: : : : : : :／ : ∧　|::Λ |＼> : : : ｀,
　　　　　　 .i : : : : : : : :| : : : : : : ＼ : :.∧ |:::::| | : :ヽ : : : :,i　　　　  あの男はハイド様だと私は聖書に誓います。
　　　　　　 .i : : : : : : : :! : : : : : : : : ＼ : :ヽ|:::::|| : :/ : : : :i :|
　　　　　　/: : : : : : : : :| : : : : : : : : : : :＼ : '.,:::| : /: : : : :| :i
　　　　　,' : : : : : : : : :丿 : : : : : : : : : : : : ＼::V :/ : : : : :l : !
　　　__/_: : : : : : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : :ﾚ: : : : : : : i : |
　／　　　｀ヽ,:_:_: : : :.Λ.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ,' : !
（__.ィ´ヽ,ム、〉、:ヽУ　V. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.i : : !
　 / ゝ/　/ 7-､Ｙ :,′　 ∨ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :| : : |
　ヽ／　/　/ /'Y:ｿ　　 　 }.: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : | : : !
3021：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:46:52 ID:S4b0V18w0

　　　　 　 　 　 　　　ｌ ､　　ｌ､　 　/　 　　　 ,ﾊ
　　　　　　　 　 　ﾄ　ヽ ヽ　 丶 　ｌ　　　 　 //　　〃 　 ,　　､
　　　　 　 　 　 　{ ｌ　 |　!ヽ ヾヽ　ｌ 　 　　// 　 /　　 /ｌ　　ﾉ!
　　　　　　 　 　　 ぃ､ ｌ　 ヽ＼　ヽ　､　 .//　／ __,／　j ／/
　　 　 　 　 　 　 　 } }　､ヽ　､ ＼ ヾ,ｒｯ/　 ﾊ{ { ´ ＿／　／
　　　　　　　　 　 　 ＼ヾ ヾrＷ-ﾍ^´　ｌ　/　ヽヽ ヽー '　＿／
　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヽニl　　 　 /　ｌ　{､ _,ニヘ ｰヽ二ﾆミ　ｌ　　　  プールの言う通りだ。
　　　　　　　　　　　　 　 　 ｌ､　 l　 | /　ツ三_,二_ ｀ 　ヽ- ､／　　　　 ジーキルとハイド、何もかも正反対な人間同士なんだ。
　　　　　　　　　　　　　　　 トミ､ｉ,Vｌ_／,〃 ｆtｯ／　 　 　ニ<　　 　 　 二人の関係に良くないことが起きるなど簡単に予想できる。
　　　　　　　　　　　 　 　 　 ､イｔｯ} ﾆﾍﾐ ´二´彡　 　 　 L/
　　　　　　　　　　　　　 　 　 ｉ `r/__ _　ヾ　　　 　 　 　 　＼　　　　　 ジーキルは殺され、
　　　　　　　　　　　　　　　　 |　ヽ- ' 　 ＿,､　 　 　 　 　　rｌ　　　　　 なぜか分からないが、その犯人が書斎に潜んでいるのだろうッ！
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ　　 fﾆ二 -ー}　　 　 　 　 ｌ. |
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,　　|　　/￣｀| l　　　　　 / ﾉ　　　　　 さあ、復讐をしようではないかッ！
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｉ 　 }__{＿__,ﾉ {　　　 　 /　ｰｧﾍ
　　　　　　　　　 --､　　　 　 　 ヽ　ー‐一'　　 　 　 ／　／　 _,>
.　　　 　 /￣ Y　　 ｌ ､　　　 　 　 ヽ｀￣´ 　 　 ,　 '´　,．' ´￣
　　／￣ｉ　　　|______ｌ_ｌ＿　　　　　　ｉ　　　　／ _,．　´　　　　　 　　　　　ｌ
　　､　　｜　　{　 　 　 　 ＼　 　 ＿|Ｔ ￣´ ／　　　 　 　　 　　　　　　　｣- '´￣
　　. ｌ　　 ｌ 　　ト､＿＿ {　　| 　 l｢ｌ　 |＿,／　　　　　　　＿,．-―　´￣
　　　ｌ、　ﾉｰ- '／　　/八　 |　　l| |厂　　　　　　-‐　´　　＜二､ ＿
　　-'　 　　 ／　　　　　 　 ﾉ　　ﾚ'　 　 　 　／　　　　　　　　／　　 　￣




　　　　　　　　　　　j､ィ／´￣￣｀ヽ__
　　　　 　 　 　 　 /{ /　ー―-　　　 ﾉｲ
　　　　　　　　　　{　}　　　￣｀ゝ　 　 .ﾉ
　　　　　　　　 γ´　　　　ー=彡　　 ζ＿_
　　　　　　　　 ｛　人(　ハ　　__＞　⌒}ﾆﾆヽ
　　　　　　　　　乂}≧k{　斗ｬ劣ｧ､__,　{ニニ
　　　　　　　 ､<〔ﾆ| ｀/　 ィ苡 　}/　}　{ニニ
.　　　　 ､<〔ﾆニニ|　ゝ__　　　 ./ イ儿ﾉニニ　　　　　　 相手は殺人犯だッ！
　　､<〔ﾆﾆニニニﾊ　こ´　　　 ′/　|/ﾄ|ニﾆ　　　　　　 もっと人手が必要かもしれないッ！
<〔＞ーー‐＜ニニ}ﾍ,＿_　イ __ /　 :|/ﾄ|ニﾆ
　　　　　　　　＼ﾆjﾊﾍ、￣￣／ ｀ヽ,|/ﾄ|ニﾆ　　　　　　 プールッ！他の使用人を二人ほど連れてきてくれッ！
　　　　　　　　　 ヽニヽへ、 {〈／⌒ヽ.,ﾄ|ニﾆ
ー=≧､　＼　　 　 }ﾆニ＼ヘ{/__,__,__,_/7ニﾆ
＿＿___ヽ　 ＼　　:}ﾆニニ＞＜＞--/7ニニ
´￣￣￣ｷ　_　∨/r-､ニニニニ＞=彳ニニ
　　　　　 ／ ) /i⌒i　 }__ニニニニニ三三ﾆ
　　 　 　_}　]≦ﾉ　,j　/　}､ニニニﾆ三三／
　　 　 ー{　⌒　／／　/ :｝三三三三／
　　　　　_＼　　　　 ∠／三三三三｛
　　　　　／￣￣厂=三三三三三三ﾉ
､＿＿＿＿　ィ〔三三三三{三三三｛

3022：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:47:08 ID:S4b0V18w0

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・




　　　　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　 ￣｀ヽ／/￣　 　 ￣＼
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　 　 ＼　/／　 　 　 ヽ
　　　　　　　　 ／　　　　　　　　 　 　 　 ∨/／　　　　　 ＼
.　　　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　∨ ／　　　　　 　 ',
　　　　　　　　|　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ∨／　　 ,. -=＝ ﾉ
　　　　　　 　 |/　　　／ /　 /　 　 /　/ /　/　　 ／ ／／ノ｀}　　　　　いいか、俺とプールはドアを壊して書斎に押し入る。
.　　　　 　 　 /　 r‐く__,ノ,ノ/ 　　 /　/ /.!　Ｌ.,,∠,／_,,.＜ニヽ!　　　　 これらの行動の責任は全て俺が取ろう。
　　　　　 　 /　/ | ｆ‐vレへ::＼／ ／ / /l /　　　￣ ,ﾊ　）　＼
.　　　　 　 /　/ /| {_r 　　　＼:::＼ ／ノノ　　　　__,,./（（　　 /　__　　　 だが、何かの事故や、犯人が実験室の裏口から逃げだしたら困るからな。
　　　　　 /　/　 人___）　　｀}弋ｆメ､::::‐-} lﾉｨ:::_¨-ｧ:/　,)）　/／ /　　　  お前達二人は頑丈なステッキを持ち、裏口のドアを外側から見張ってほしい。
.　　　　　{　 |　,ｲ 　 |　　　　｀^ｰ―｀￣　/ｔｒｫテｧ/　／ ｒ‐'/　 /
.　　　　　 ＼∨ｌ{ 　 |　　　　　　　　　　　{ ｀¨ ´/-─--'　/｀¨/　　　　  お前達がそこまで辿り着くまで、俺達は１０分待つことにする。
　　　 　 　 ＿∨ 　 |　　　　　　　 　 ｒ:.､_ｊ　　 /　　　　 ./　 ,/
　　 　 　 /_　　＼　ヽ　　　　　　　___＿ｰ' __./　　　　 ./｀¨./
　　　 　 /　 ＼　　＼::＼　　　　 ´ ｀ ｰ’/、/Τ丶、 /　　/
.　　　　/　　　　＼ 　 ＼::＼.　　　￣） /ノ/'¨丶、　＼　,/




　　 ／￣＼
　　|　＾o＾ ；|
　　 ＼＿／　　　  （（（　）））　　　は、はい〜〜っ！！
　　 ＿|　|＿　　　 (,；´Д｀)
　　|　　　　　|　　 (　　 　 )

3023：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:47:26 ID:S4b0V18w0

　　　　　 　 　 　 　 /(　j {　i { ＼ / //　//　／／　　　 _ -=ﾆミ、＼
　　　　　　　 　 冂冂　＼{　i　V :}{ :{ {　:{/／／　 　 -=ﾆ/＼⌒ヽヽ　＼
. 　 　 /ヽ　　＿L｣L｣＼　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＼　＼　　 ／ヽ
　 　 /　/　　|　|　 ＿＿＼＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_＞ ＼/　／　／;
. 　 /　/　　 .|　|　|＿　/___)ゝ　　、　　　　　　 ー=ミ　　 ＼丶,／　／　/
　 /　/　　　 |　|　 | |[/(⌒　 　 :} }`^^⌒￣｀`ヽﾉ 　 )ﾊヽ　 ／　／､ 　〈
. /　/　　 　 .|　|　 |_|／__ノ ィﾐVノ　　 . : : 　／,ﾊ　　　: :i　iＬ／､＼ ＼ }
/　/　　　 　 |　|　　( (て　,ハﾍ ＼ 　 : : 　 ( (〈 〈 （　　V　乂　　＼＼ハ
l_,/　　 　 　 .|　|　　_)ﾉ ⌒ゝ_} :{＼ﾑ{ j :／ ﾉノ厶斗≧彡　ー=ミ　　ヽﾊ｛
　　　　 　 　 |__j　￣ 　 　 { ｉ| ゝ弋ｿ} 厶斗ｬ≦二￣ヽ「ヽ　＿⌒＼　:} } ｝
　　( （　　　　　　　　 　 　 Ｖ| 　 ／/　ヽ＜　弋ソフ　　/　},_　}　　 ) 　} ｝
　　 ＼　、＿＿＿___ _ _　_ ^| 　 ／ _　　: .⌒ヽ¨´　　　{__/ノ /　/:}　 ／　　　　　　よし、俺達も持ち場へ行こうッ！
　　　 　 ー―――‐‐‐　‐　 |　　｀¨¨´　　 : : .　　　　 　 ´ ／　/ /／
＿_　　　　　　 　 　 　 　 　 /, 　｀⌒＼　　　: :　　 　 /７'´/　 _ __{ _＿__） )
＿＿＞､__　 　 　 　__＿,／//,　 こヽ　　　　 　 　 ／ /　‐ ‐‐‐――一
.　 　 　 ／￣￣￣　 　/　/　/,　:　　　　　　 _　イ:: 　:{ /／__／
　　　／　　　／⌒＼__{　 {　:{/ゝ:. __　-=ニ=-‐￢冖 ￣}匚
　　　＼　　 j{　　 ｀ヽヽ/⌒＼＼＿_,／　　　　,、＜ﾆ=￣ └――-　、
／￣￣^ヽノﾉ　 ｰ=ミ} {　/⌒ﾊ、　　　　 ,､＜ﾆ= : : .　　　　　　　　 　 ＼
　　　　／∠ ..,,＿___ノ人(　 　,ﾊ＼／ ／ﾆ= : : .　　　　　　　　　　　　 　 ＼
　　　/　_____／　　Χ⌒ヽヽ　　}　:}／ﾆ= : : .　/________
.　　/⌒／{　{　 Χ　　　 } :}　,ノ ,ノﾆ= : : .　　´￣￣￣｀ヽ　　　､＿___
　　. : /　 :{　{Χ　　　 ／／　　 }ﾆ= : : .　　　 　 . : : : : : ﾉ　　　=ミ: : : ＼
　. : :/＼　{　 ￣￣￣( （　＿__ノ= : : . 　 　 　 . : : : : :／　　　 　 =: (___
. : :./＼_　 ￣￣￣￣　ヽ/　/ﾆ= : : .　　 　 . : : : : :／　　　　　　　=ﾆ: : .




　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　..／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
　　　　　 |.::::γ⌒Ｙ´⌒ヽ:::::::|
　　　　　 |::::/ ＼::::::::／ 　|::::|
　　　　　..|:::〉（ο）::（ο） 〈::::|
　　　　　（@⌒（__人__）⌒　@）
　　　　　　| 　　|r┬-| 　 u　|　　　　　　　　　はいっ！
　　　　　　＼　 ｀⌒ ´　　 ／
　　　　　/´⌒ヾ　　　　 　 `ー--- ､
　　　 ／　　 ノ　　　　　　　　　　　　ヽ
　 .／ 　 .／　　　　 　 　 　 ﾔ¨''ー､　‘，
　（. 　 ／ |　　　　　 　 　 　 }　 　 .をノ
　 ^ﾞ''"　....|　　 　 　 　 　 　 |
　 　 　 　 |　　 　 　 　 　 　 |

3024：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:47:42 ID:S4b0V18w0

┌───────────────────────────┐
│風に吹かれた雲が月を覆い隠し、その時は真っ暗であった。　　 │
│二人は外科教室で黙って腰を下ろし、時が経つのを待っていた。 │
└───────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　-─- ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　 　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l　　 　 .. : .　!　　　　,,....
　　　　　　　　,,,,,,,,　　　　,,,　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　 ,.::;;;;;;;::;;:ﾞ; ..::: "'''"
　　　　　 ,,.. ,,"''''" .,,,,::::::'"'　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` ｰ;;;:;:;:::::::::...
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　　　-ﾆ - ::,..　　　 ,,: .　　　　　　　　 　 　 ,,. -　,,　 ,,　 ,:.　　　　　　,,,,,,...　::::;;. ::, -　　　　　 :: ''
　　　　　　　,,..''''"""　　　　　　　　　　　　　 ,,, .. ,,, _ "´　　　　　....:::,...　_ .'''"""
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ....:;:: ,,　,,..:: ''""

3025：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:48:00 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　　　　ｺﾂｺﾂｺﾂ……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｺﾂｺﾂｺﾂ……
　　ｺﾂｺﾂｺﾂ……　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｺﾂｺﾂｺﾂ……


　　　:.:. .;　　　　:|
:.: : 　　　　　:..:ﾒ::|#　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:..:ﾒ::
　　　　 　 　 　 ::|　　　　　　　　　　:.:..:;;
　 　 ／|　 　 　 :|　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　＼＿/
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　　　　　 .|.::/⌒Ｙ⌒ヽ:::::::::::.|
　　　　　 .| ─　　─　　ｉ:::::::|
　　　　　 .|（●） （● ） 〈::::::|
　　　　 .(⌒（__人__）⌒::::　@）
　　　　　 |　 |r┬-| 　u.　　|　　　　　　 　 あれは書斎に潜んでいる男の足音です。
　　　　　 .＼ `ー'´　 ..ィ-ｰﾄ、　　　　　　  あんなふうに、一日中歩き回っているのです。
.　　 　 　 　 ｀ー‐..／_:_ｭ:-:-: ヽ　 　 　 　 罪が発覚するのを恐れて眠れないのでしょうか。
　　　　　　　　　{ｬ＜ : : : : : : : : :.
　　 　 　 　 　 .／ｰ-、: : : : : : : : : :'.,
「r'、　　　　 ／ : : : : :｀､ : : : : : : : : :'.,
..} r'、　ﾍ､ / : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
..i/ ム､} .{ i : : : : : : : : : V : : : : : : : : |
..{　い､{　 Ｙ : : : : : .＼ : V: : : : : : : : |
..＼　　ヽ　{|V : : : : : : ＼V: : : : : : : :|
　　＼　　ノ|:.V: : : : : : : : :〉 : : : : : : :|

3026：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:48:30 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　　　　ｺﾂｺﾂｺﾂ……


　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.ヽ
　 　 |.:::::::::γ⌒Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::/　＼　　／　|
　　　|:::::::〉 （ ●） （●）|　　　　　　　 アタスン様、耳を澄まして聞いてみてください。
　 　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　　 　 　 あれは旦那様の足音でしょうか？
　　　 |　　u　 ｀ ⌒´ 　 |　　　　　　　旦那様の足音は重くずっしりとした音の筈です！
　 　　＼ 　　　　　　 ／
　 　 /⌒ヽ　 　ー‐ 　　ｨヽ
　 　 / rｰ'ゝ　　　　　　〆ヽ
　　/,ﾉヾ　,>　　　　　ヾ_ノ,|
　　|　ヽ〆　　　　　　　|´　|




＿＿__r――　、
　＿￣￣￣　　＼┬ﾄN＼
∠二　　　　　　　ｌ│} ﾘ　 ﾊ、
＿_　　　　　　　 　 ∨　　　jﾊ
　　＿＿／　　　　 / 　 / / ∧
／二二　　　　　 　 　 〈彡く 八
　　＿,x≦＿__／/ ﾊ} | }　 {ﾘ　 }
　三｢ ＼/＿＿＼__/jﾉ厶ィ// /
.　＼廴ﾉl{ 乂ｯｿ_〉ﾐ ｆ灯ノ/_／　　＿　　　　　　　　　 どこかで聞いたことがある足音だなッ！
　￣ヽ厂|　　　　　 __〉　 ′　　／／＼　　　　　　　　この軽い足音はジーキルのものではないッ！
　 　 /__人　　　　r=ュ　厂＼ r‐く／⌒＼
　　/＼ 　 ＼ 　 ‘こ´ ｲ　　　＼_人／　＿_　　　　　  他に気づいたことはあるのか？
.　 {　　 ＼＿_＼＿／ |＼ 　 　 ＼　／／) }
　　￣￣＼ 　 　 　 ＼|　ｌ| ﾆ=　　／／‐'　ﾉ
　　三ﾆ= 　 丶 　　　∧,ﾉ|　=ﾆ／／{　 ／＼
　　￣　 =三ﾆ= ＼／___ノ＼／／l　 ／
　　　　　　　　　=三=　　 ／／　 ／￣＼|
　　　　　 　 　 ＼　 =ﾆ=/ r─ ｰ┴┴‐┐}
　　　　　　　　　　＼　 /　　　　　 ＼ 　 ｢￣
　 　 　 　 　 　 　 　 ∨　 /⌒　　 　 ＼ﾉ
　　￣￣￣￣＼　　 /　 /　　 　 ､＿, ﾉ}
.　　　　　　 ＼／￣/ 　 　 　 　 /⌒}　 |
　　　　 　 　 /　　 /　　 　 　 　 |ｰ‐┬┘

3027：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:48:46 ID:S4b0V18w0

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　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
　 　 |.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::|　　　　 一度だけ、一度だけのことでございますが……。
　 　 |::::/　─　　─ u|::::|
　　　|:::〉 （●） （●） 〈:::|　　　　 男が薬を求めて泣き叫ぶ声ではなく、
　 　（@ ⌒（__人__）⌒ @）　　　 女性のような泣き声のような、
　　　 |　　　｀ ⌒´　　 |　　　　　 あるいは神に見放され地獄に堕ちた亡者のような泣き声を聞いたことがあります。
　 　　＼　　　　　　 ／
,,.....イ.ヽヽ、___ーーノﾞ-､.　　　　  旦那様を殺した憎い殺人犯であるというのに、その時だけは私も心が揺さぶられました。
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i　　　 あれは一体何だったのでしょう……。
　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜

3028：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:49:06 ID:S4b0V18w0

┌───────────────────────────────────────────┐
│約束の１０分も終りかけていた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
│燭台は攻撃にかかる二人を照らす為に近くのテーブルに置かれ、 彼等は息を殺してドアに近づいた。　 │
└───────────────────────────────────────────┘

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｺﾂｺﾂｺﾂ……

　ｺﾂｺﾂｺﾂ……


　　　　　　　　　　　i,
　　 　 　 　 　 　 　 }ﾘ
　　　　　　 　 　 　 ﾉ .:　 　 、
　　　　　　　 　 　 ( ；;'　　　)〉
　　　 　 　 　 　 _.;ィI｡ｪｧ　 ﾉ }
　　　 　 　 　 　 Ч　 ﾘ　　j　ゝ、
　　　　　　　　　　|　.ij|　　r:_ノ) )
　　　　　　　　　　|　　| 　 ヾ「{ｿ
　　　　 　 _i_　　 il　　 !.　　丨|
　　　　　　| |　__ﾉ　　｡;､__ 　| |
　　　　　　| | ゛《三二三》''　| |
　　　 　 ;it|_|ti; 匕ﾆニ才 .:it|_|ti;
　　　　　ゝ...ノ　　 |'^'|　　 ゝ...ノ
　　　　 　 | | 　 　 | ｜　 　 | |
　　 　 　 ｜|　　 _」　L_ 　　|｜
　　　　　　ヒニ二_　　_二ニ_」
　 　 　 　 　 　 　 〕　〔
　　　 　 　 　 　 ≪二≫
　　　　　 　 　 　 ｜　|
　　　　 　 　 　 　 l 　 !
　 　 　 　 　 　 　 | 　 |
　　　　　　 　 　 _」　　L_
　　　　　 ,ィ≦￣　。cつ￣≧ぇ、
　　　　　 ｀¨`　＝====＝　'"¨´

3029：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:49:26 ID:S4b0V18w0

　　　　　　 　 、
　　　　ヽ l ＼＿ｰ---
　　　＿ l、ヽ V::::ﾆ:;フ
　　　　　lヽ､ ｿ:::/ ,.ｨ
　　　　　l ﾉノ::/／ ｊ
.　 　 　 {,ｨ'::::ﾉｨ攻/
　　　 　 ｀ﾆ! 　｀V:
　　　　　　/　 　 !:　 　 　　　　　 　 　 ジーキル、開けるんだッ！
　　　　　 /
　　　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　警告するぞッ！俺達はお前を疑っているッ！
.　　　　 ←ﾆ＝ュ
　　　　 　 　 〕　　__
　　 　 　ﾊ 　ヽ-く__ 二
　 　 ┌┘ーｧ　ｒ┴一
　　　 二} |二、 L._
　　 └ ┐ｒ‐┘ 　ﾉ
　　　　　ﾚ　 ｎ.「ｌｎ
　　　　 　 　 U ´ｊ !
　　　　　　　　　 '´




　　、　　　　　　　＿＿＿_
　　 ＼___　　　　ﾉ　　　　　｀ヽ　　　　 _
.　　　　＼￣Τ/¨7>.--<ヽﾍ‐ﾊ-‐ｧ'"
　　V¨＼　丶l { { 〔 （ ） 〕 ）ｊﾉﾉ／　_,,. -
　 /　 　 ｀ｿ..､ ＼＞ｰ三‐'＾ '" ,.イ´ヽ
　.l　　ｉ ／l;へ::＼｀ー─‐=ﾆ´:::::／~＼:!
　 ヽ.　ｌ　 {　ｔ‐ﾃｫ-､::ｌ ,/;:ィ,.ィﾃﾗブ　　|
　　　＼　 l.　｀¨ラ´ 冫 ヽ　二￣
　　　　 ',　l　　/　　/　　　ﾞ:,　 ￣　 　 |　　　　　 俺達はお前と必ず会うつもりだッ！
　　　 　 ヽ_!　　　ヽヒフ　　 i　　　　　 |　　　　　  承知しないというのなら、どんな手段を使ってでも、このドアを開けてやるぞッ！！
　　　＿＿l,ﾊ　 　 　 ､ ＿　　　　　　　l
　　/〈￣￣ヽl.　　　'"¨二ヽ　 　 　 　 ;
　　l　 ￣ヽ　 ﾄ､　　/´　　　　　　　／
. 　 !　＼　 ＼l. ',　　 　 　 　 　 ／　/
.　　ト､　 ヽ　 ｀ヽ＼　 　 　 ,.イ　 ／
　　 |　ヽ　　＼ 　＼｀¨二´ 　 ／oヽ.
　 　 !　　　　　i´o￣¨ー─一'　 　 ﾉ
　　　 '.　　　　 ヽ--　..,, ＿＿_ ,,.イ

3030：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:49:40 ID:S4b0V18w0


　　　　　　　　　　　　　　_＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.::.:.:.:._＿＿＿＿＿＿＿＿_.:.:.:.::.:.:.:|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l￣￣￣￣￣￣￣￣l|.:.:.:.:: .:.:|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|　　  f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|　　  |　アタスン、後生だから、俺を許して見逃してくれ。 |
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|　　  乂＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ
　　　　　　　　　　　　　　|.:.:.:.:.:.:.:.|l: : : : : : : : : : : : : : : : ||.: :.:.: .:.:|
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　　　　　　　　　￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

3031：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:49:59 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　 ＿＿
　　　　　　　＿..　-‐、⌒　　　＼
　　　　　　　 ＞--=ミ＼　　　 　 ＼|＼
　　　　　 ／　　　　　 ＼＼　＼　|ｉ |　:|/(イ
　　　　 /　／　 　 Ξ　　＼＼　V:|/　ﾉ／⌒＞
　　　　:　/ ,／　　 ﾆ　　 　 　 　 }i 　 　 ／⌒ヽ
　　　　|: | /　　 　 -　　__ノ　 　 ,ﾉ``^)人ヽ　　|　　　　　　　 　 　 あれはジーキルの声ではないッ！
.　　 　 Ｖ/／／ /`Y／≧ミｘ彡'ﾞ　 　 厶{ノ　 ,ﾉ　　　　　　　 　 　 ハイドの声だッ！
　　　　 {/／/, ∧{ }j 　 弌ｔッ＼i:厶イ7/　 ／
.　 ／⌒ヽ　{:ｉ i｜ｰi　　　-‐ ￣　|<竍/一'　　　 　 ＼　 、　　　　 プールッ！ドアを打ち壊すぞッ！！
／　　　／＼ｉ i｜　:、　　　　　 =′, ′　　　　　⌒)　) 　)
`ー一'"　　　〉ｉ |　　 ＼　　　-_‐　/　　　　　　　／／ ／
`}__　　 ,∠∠＼|　　　　＼　　 ｝ /|___　 　 　 ／／ ／
.ﾉ、　_ノ(＿_ノ__,|　　　　 　 ー=彳ﾉ　 }二ﾆ≠／、
三　}｢ .／{　∠⊥..＿＿＿＿__／　／　／／,　　＼
ニイ／ｰ‐{＿／⌒ヽ　 　 ________／　／／／　 ｀＼ ＼
: . /ｰ‐　　／　　 ／｀＼/￣￣＿ ／／　}＼　　　　＼ ＼
: /--　　/､____／　　　　＼.／ ／　　　 ノ　　￣￣＼、＼}
:｛--　　｛ :i、　 　 　 　 ／〈　　　　　￣Ξ‐‐　　　　　￣⌒ヽ




　|ー―-i..､
　 ､　　　l::::ヽ、　　　　　　＿＿＿　　　　　　　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿
　　＼　 丶:::::::ー―――':::::::::::::::::|　　　　　　　　 　 　 ／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
　　　 ＼　 ＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　　　　　　　　　|.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::|
　　　　　＼ 　＼＿＿_ , ―‐- 、/　　　　　　　　 　 　 |::::/　＼　　／　 |:::|
　　　　　　 ﾞー‐´――-t´￣ ｀y　　　　　　　　　　　　 |:::〉 （●） （●） 〈:::|
　　　　　　　　　　　　 　|　　　 l　　　　　　　　　　　　 （@ ⌒（__人__）⌒ @）
　　　　　　　　　　　　　 ﾍ　 , - ､　　　　　　　　　　　　 |　　　|ｉ|!ｉ|!ｉ|| 　u |　　　　　承知致しましたッ！！
　　　　　　　　　　　　　　 Y　 二ヽｰ ､　　 　 　 　 　 　 ＼　　｀ ⌒´　 ／
　　　　　　　　　　　　　　 〈　´, ーうﾞｰ'l　　　　　 　 　 _,,.. .ヽ　　　　 ノ:::::|::::::::ﾞ'' ‐- ､
　　　　　　　　　　　　　　　 ､　 /~　 Xﾉ 　　　　　　／　　/ ｀v::: 　 /:::::::::|::::::: : :　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ､ ＼　　 ﾍ　 　 　 　 l　　　/ ／λ　〈＼:::::::|: :　　 　 , - '' ﾞ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ､　＼　　ﾞ、　　　　l､　　 '´::::i::| ー l:::l:::丶'　　 　　/: :　: : :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､ｰ―＼　 ＼　　r ' .l　　　 :::i |: :　 | i　. :　　 ､ . /: : :　 : : ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i､＿ノ＼　 ＼/　 : :ll　　 　i |: : :　| i/ 　 　　｀〈: : : : 　 . . ヽ
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 l　　:　:::::＼.　＼　 :|:l　　　i |: : :　|'i　　 : : . . 　ﾞ､ .:::::::: . .　 ﾍ
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ　ﾞ ､:::::::: :＼　＼:| |　: : i. |: : .　| i　 . : :　 　 　 ﾞ､. : : 　　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＼　ﾞ : :　 i:: ＼　＼!　 : i: |: : 　 | i　:､;;;;;;;;;;;;;i　　 ﾞ､.::::::::::. 　 ｀i
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼ 　 : :|::::　/＼ ＼ _ i :| : : ､.|: i: :l 　　　:l 　 　 !、 　, -: : :｀i
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽ、 ::　 /　　丶/ ／´,´＼ﾞ.| l　l,,,,＿,,,;l;;;;;:::::-┴=''´￣: : ::|
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ー '　　　　l./ .／ ,: 　ﾞ''ヽ￣ ヽ、. :: . . . . : : : : : : : : : : l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 k / .／. : : : : :｀i: o: :i＿_:＿_,,,,.... :::::::::::::::::::ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ､〉､l :γ丶、-'´ｰ‐ ﾉ―-―'''''ﾞ.::::;;, . - ''ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　　i 　 :ﾞ ｰ|, - ､ | l￣. :￣￣ ￣￣: .i: :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 l:　　　l ､_ ノ | |　　 . : : : : :　 : : :i: :l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l::.　　|｡!: : 　 | |　　. : : : 　　　 : i: :|

3032：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:50:15 ID:S4b0V18w0

　　 jl/　 　 ﾊj/｀ヽjY⌒ヽ　 }ﾊ　,、
　　 |{　　　 {i/　　 {lj　　 j､　ヽＶ′
　　 i|　　 　 {!　 　 lﾊ　　}ﾊ　 j/　　　　　λ　　　　　 イ／(λ
　　 j!　　 　 ﾊ　 　 Vヽ　}/i　{j　　　　 γｲ　＿,／´ .ノ 　 j　{
　　 :. 　 　 //}　　　 }/｝ }/}　ﾘ　 　／(ﾉ{/⌒´　　　　　　　 ハ
　　　:.　 　 }/j|　　　 jlﾊ_jl/ /} ／{(　/´　　　　 　 　 　 　 人　ヽ
　　　 }i　γ/∧　　 人/ノ　}ﾉ｣　／}{(　　 　 　 　 　 　 ／ 　 ヽﾉ
　　　ﾉ{　ﾉ///ﾊ . . : : :}ﾘ　／　_j{ ﾊ　　　　　　　　　　　　　　ζ
ゝ=彡人_}j////ゝ: : :.ノ　/　ｲ{ﾆハ=Vヽ　　　　　　　　　　　 ハ
　　｀ﾐ＼ゝ//｀ーｧ/{　／{　=ﾆﾆ{　jﾊﾆﾉ　 　 　 {　　　 　 ／　 j
　i　　V/ゝ-Yｰ≦/／//j}　=ﾆニヽ　ゝノヽ　　 ﾉ 　 　 　 　 ﾊ/
　{!　　ヽ//ﾊ／/ハ}///ﾊ｀ヽ -=ﾆ}＼＼=ﾉ　ζ　 　 　 　 { ヽ}
　ゞヽ 　 V//////ﾘ////,l 　}ゝ=ﾆ)ハ＞=､　ヽ λ　　 　 j|　ﾘ　　　　　　　 ＿人人人人人人人人人人人＿
　 ｀ヾj､　 ｀{//////////j　ﾊ从ノ乂(三jﾊヽノ八,ィ、　γﾉ〃　　　　　　　 ＞　URRRRRRRRRRY！！　＜
　　　ヾﾊ 　 V////////ﾉィiﾊﾉ三{/三ﾊ　ﾉﾘ斗≦､ ヽ ﾊ　ﾉ　　　　　　　　  ￣Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ￣
: .　　　＼ヽノ／´二二厂二ﾆﾍ三ゝ　ヽVﾊ{ィ弋ﾂ　 :}ﾉ/}∧
: : : : : . . .}/iハ三三／　 二三ﾊ三三=/　|　ヽ:.　、　|yノ. :ﾊ
＼: : : : :／´￣ヽ／　∠二三/∧三三{､__|、　　　i ／ . : / :i
　 `ｰ／　　. : :./　／二三三{ /∧三=rー―^y　 / . : : :/ : :
､　 ｛i　　 : : : :｛＜三三三三|　/∧三ゝ二二ﾉ　/ . :／/. : :
　＼ `ヽ　: : : 　｀￣￣￣￣`＼ //＼三ｰ一　 / . :/. : : :／
＼　 ｀i}ﾊ　､ : : .　:.:.:.:.:.:.:..:..　: : .＼ //ヽ､二 ／　: : : : イ. :
　{｀ｰr{=ﾊ: . ＼: : . 　:.:.:.:.:.:.:.:.:... : : .＼/／／　. :／´ . : : : ｲ}
　{　 { |三ヽ: .　＼: : . .　ー―＝ニ二　イ . :_／. . : :＿／／
　{　 { |三={i: : .　　ー―――=彡'　. : :／´　　／´. : .:／. :
＼　 }ﾉ三三＼＼＿＿ 　 . . . . : : : ／／´￣　. : : :／. : : :
三＼}i三三三=ヽ: .　＼￣二ニ=彡イ　　. . : : : :／. : : : : :


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　｀`.-=.､ 　 　 　 ＼ ＼　　　 i､　巛　　!　 , '/./ 　/　　  /μM/　/　　 /　＿　＿　＿
　　　　　｀`.-=.､　　 ＼ ｀.-、　ｌ｀､|　　　!／ 〃　,/　　　　　　　 /μM/　/　//　//　/
　　　　　 　 　　｀`.-=.､＼　｀'-.ゝ 　　　　　 　 ./ ／/　　　　　　　　　  /M//M//　/
　　　　　　　　　　　　　｀`.-=.､.　　 　 　 　 　 ／　/　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　/
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ｀`.-=.､.　　 　 　 　 ￣'''―--z＿＿　　　　　　/M/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　 r────────
　　　　　　　　　　　　　　　　　　,.r.'"´　　　 　 　 ,,,,、 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　,.r.'7´　　　　　　　　　 ＼¨''ｰﾆ;;､、
　　　　　　　　　　　　,.r.'"´　/ 　 .,　　　 　　.ﾞ!l>､.　 ＼
　　　　　　　　　,.r.'"´　　　./.,v　/!　　.i'i.|.',　　l　｀'-､. ｀'-,
　　　　　　,.r.'"´　　　　　 .i./　|./ ,!　　lﾞ ﾘ ヽ　 l　　.　 ｀'-､＼
　　　,.r.'"´　　　 　 　 　 〃　 i}′|　　ｌ　　 ..ヽ　|　　　　　｀'''ゝ
,.r.'"´　　　　　　　　　　,i″　 　　 !　 ,!　　　　ヽ,|
　　　　　　　　　　　　 .l′　　　　│ /　　　　 　ﾍ
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |/
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |′

3033：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:50:35 ID:S4b0V18w0

　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::ゝし＼　　／　|
　　　|::::::（ （ ＞）　（●）|　　　　どりゃああっ！！
　 　（@　 ::::　 （__人__）　)
　　　 |.　 ∪　　｀⌒´　 |
　 　　＼ 　　 　u　　 ／




　　　　　　　　　　　　|　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /〉
　　　　　　　　　　　　|i　　　　　 　 　 　 　 　 ∧　 〈//７
　　　　　　　　　　　|/ﾚ'i　　　　　　　　　　　 / j〈~＼〈/
　　　　　　　　 　 |/|i |　i　　　　　　　　　　  〈_ﾉ　＼_〉
　　　　　　　　 　 |　 　　l　　 　 /　　　　 　 　 　 　 r‐z
　　　　　 　 |i　|　| 　 　 И　　/|　 　 　 　 　 〔_二,~７ゞ′
　　　　　＼儿八ﾉ　　　　 |从/ i|　/　　　　　　r‐-'　{
　　　　 ＼ﾉ 　 　 　 　 　 i|ﾚ' 　iﾚ/　　　　　　　￣￣ ｨ‐-'Ｌ
　　　　⌒ヽ　　　　　　 　 И　　ｲ／　　　 　 　 　 　 ／j/~′
　　　　＼ﾉ　　　　　　　　　　　／（／／　　　　　　　 　 　 Π__
　　　　　 ＼　　　　　　　　　 　 　 ／ ／　　　　　　　　  ,-┘r‐′
　　　　　＼ﾉ＼　　　　　　　　　　　／　　　　　 　 　 ∠/П l
　　　　　　 ＼ 　 ，　 　 　 　 　 ／(／　 　 　 　 　 　 / /｜|
　　　　　 ＼ノ　‘　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　 ∨ 　~
　　　　　＿ﾉ＼　　: ,': :: : : : 　／(／
　　　￣￣ﾉ　　　　　‘，　 　　　　て＿
　　　　￣￣）　 /: : : ＼ 　　　　　（￣￣
　　　　 　／⌒/|　　　|ｉ ＼　　　　そ
　 　 　 　 　 /　　　　|　　 ＼　　ヽ(
　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼

3034：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:50:51 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿人人人人人人人人＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＞　URYAAAA！！　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ￣

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　イ　 　 　 ／￣ヽ|￣ ヽ　 /|　　|＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　/　　　　 .l　　　/.|　　　}　| |　　|／|ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　/　　 ／|　|　 ／　|　 ／　 | ﾑイl 　 |ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　　/　 　 |.　|　|／　　 |／　 ／　　　j
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　7　/ 　 　 .|.　|　　　　　　　／　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　　 　 .|.　|　　　　　 ／　 ／}　l／／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　/　　　 　 |.　|　　　　　|　 ／／　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　/　　 　 　 .|.　|　　　　　|／／／|　|　　　　　　　　／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ./　/　　　 　 　 .|　|　　　　　　 |／　 |　|　　　 　 　 ／　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/　　　　　　　 |　|　　　　　　 　 　 .|/　　 　 　 ／　 ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ./　/　　 　 　 　 　 |　'　　　　　　　　　　　　　　 ／ 　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {彡'　　　　　　　 　 |/　　　　　　　　　　　　　 ／ ／|　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／ ／　 |　|　　l⌒l　l⌒l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾑイ　 　 .|　|　　|　 |　l／/ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 .lイ　　.|／　　./　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /__/

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /〉
　　　　　　　　　　　 　：＼　 　 　 　 　　 　／　　　ヒイッ…！！　　　　　　 ∧　 〈//７
　　　　　　　　　　　　 　 ／　　　　　　　　 ＼：　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 / j〈~＼〈/
　　　　　　　　　　　　：/ /＼　　　/￣＼＿__|＿＿_l⌒l：　　　　　　　　 　 〈_ﾉ　＼_〉
　　　　　　　　 　 　 　 |　|　 ＼　/　 ヽ　＼__＿＿＿＿|：　　 　 　 　 　 　 　 　 　 r‐z　　　　  ＿人人人人人人＿
　　　　　　　　 　 　：(⌒ノ　　　ゝ　　　 ＼＿_）：　　　　　　　　 　 　 　 　 　 〔_二,~７ゞ′　　　 ＞　えいっ！！　＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 r‐-'　{　　　　 　 ￣Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ￣￣ ｨ‐-'Ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／j/~′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 Π__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ,-┘r‐′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ∠/П l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 / /｜|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ∨ 　~

3035：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:51:11 ID:S4b0V18w0

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　　| |＿　　　＿_ﾛﾛ　　　_ 　 　 　 _　　　　　_　　　　　　_　　　 | |　| |
　　| ＿_|　　 |　 　|.　 ＿| |_　　＿| |_　 　＿| |_　　 l二l | |　　　|_|　|_|
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　　　　　　　 ￣￣

　　　　　　.ヽ　 ...ｌ .ｌ　　　　　　　,!　　 ＼　　　l三L　　.r|　　　 iゞ　　 .!　　./ 　./ i′　　　　　　 ,./ 　　　 ., -'''″
-､、　　　　　ヽ　 " ヽ.　　　　　 !　　　　 ＼　 .!三ｌ　/│　　./ 　　　│ ./ 　 ./ /　　　　　　 .／　　_,､,／
　　｀''-..、　　 .!'､、　 .＼　　　 / 　 　 　 　 ヽ.,!三三三｝ ,i､/　　　　　l‐lﾞ　 ,ﾉン゛　　　　　 ,,/,..-‐' ／
、　　　　｀''､,　.ｌ　 ＼ 　 ヽ　 │ 　 　 　 　 　 lﾞ三三三| / . ｌ′　　　./ .!　シ´　　　　　　 ./ 　　 /
. ﾞ''-､　　　　.＼.ｌ　　 .｀'-､.ヽ. !　　　　　　　　/.三三三|/　　.ｌ　　　 ,l　ｌン゛　　　　　 . ／ 　　　/
　　　｀''-､.　　 ..ﾞ!､　　　　 ﾞゝゝ 　 　 　 　 /三三三三 !､　　l　　 ./ | ."　　　　　. ／ 　　　　./ 　　　　　　 ... -ｰ''',ﾞ
　　　　　 . ｌ　　　 ヽ　　　　　 ト､、　　　 /三三三三三　ｌ.　!!　 ./ ;;lﾞ　　　　 .,,./ 　　　　　 ./　　　　　 , ／ _..-'"´
　　　　　　 .ｌ　　　　ヽ　　　　..ｌ三ﾞ''-､__/三三三三三三 ∨｝ / 三|　　　.,ﾝ/'ﾞ　　　 .,／;∨　 ー―ｰ'､,..-'″
　　　　　　　 ｌ　　　　 `-、　　 ヽ三三三三三三三三三三 ﾃ三三|　.,..‐ﾞ／　 . _..-'"三ｒ'"￣￣￣￣"
.､、 　 　 　 　 ｌ.　　　　　.ﾞi..、　 .ヽ三三三三三三三三三三三三 !‐"; / ._..-'''´三三／　 ＿＿,、 　＿_. ..,.. -￣￣￣
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￢ｰ-＿__--ｰ''''″　　　 _＿⊥三三｀ゝ三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二＝―---
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　　 　 　 　 　 　 ｀'シﾞ7"三三三_,,vi丶三三三／.i三三三三三三三三ヽ_ `|三三三三o三三三ﾞ!ﾐ-/　 .｀＼__、
　　　　　 ._,, -'' ／ 　./ ;;.,r‐'''"゛ ./ﾞ三三三／ .､　|三三三三三三三三三~　三三三三＼ .｀ﾞ'''ｰ-ゝ ｀'-､、 ‐.￣￣
　　 _..-''´._ ／　　　/ .／　　　、 ｌ三三三/　　/　.!三三三三三三三三＿___三三三三三ｌ,＿　　　　　　　｀ﾞ''''ｰ- ..
^'''"　_ ／ 　　　.／,./ 　　 .,／-l三三三/　　_,!__/三三三三三三三三三ﾞ'''ｰ､, ｀'''ｰ .._＿三三ﾞ'-、
._..-'"　　　　 ,／;i./ .ｰ￣^ﾞ'､.,..-''ﾞ三-''7;i,ﾞ_‐´ .,./ 三三三三三 ! ヽ三三三三三ﾞゝ､＿＿二ュ三三ヽ、
　　　　 ._.. -ﾞ‐─^ﾞ~ﾞ''ｰ ..／ﾞ'''ｸ´　　 /三三ﾞ'ﾞ三三三三三三l′ |三三三三三三,____三三三、三三`'､
＿_‐''"　　　　　　　　　　　 / 　　　 ｌ三三三三三三 ／.ｌ三三ヽ .!三三三三 |　　　 ￣　!.、 ｀'''ｰxy..ﾐlｌ― .＿＿
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3036：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:51:28 ID:S4b0V18w0

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　 ,. -==ミ＼＼　　ミ===--　／ ﾉ } }
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. 　 　 人　∧ 丁　 ／　　　　}l　 }
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3037：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:51:41 ID:S4b0V18w0

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i:i:|j／／|i:i:ｉ||:::::|j／.:.:.: .:.: |｀~¨¨¨´　./　　　八　 ノ 乂　　　 　 ｢|==i|ii|　|__| 　 　 ||ゝ _ノ　 　 ∧　　　　　: : : : :＼.:.:.:.:.:
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3038：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:52:06 ID:S4b0V18w0

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3039：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:52:21 ID:S4b0V18w0

　　　　　＿＿＿＿＿
..　　 ／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
..　 　|:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ :.|
..　　 |:::::::::/ ._ノ 　ヽ　 ..|
　　　|:::::::〉 （ ○） （○）|
.　　（@　::::⌒（__人__）⌒)　　　　アタスン様！
　　　 |　　u 　 |r┬-|　 |　　　　 部屋の真ん中に人が倒れています！
　 　　＼ 　　　`ー'´ ／
,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ　i
　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i　|
　 　 ＞　　 ヽ. ハ　 | 　 |｜







　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ,-､ ；;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ､,､-'　弋 ；;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿,､-'　　　　　（
　　　　　　　　　　　　　　　　 ;；(_　　　　　　　　　ヽ、；;　ﾋﾟｸ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 ;； ¨''､　　　　　　　　　ヽ､,_　ﾋﾟｸ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、　　　 _,､―--､,__) ；;
　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ;；ヽ　 ／　　　　　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　. 　 　 　 　 ;； | .f　　　　　　 　 }；;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　し|　　　　 　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ;； .ゝ____＿,､-'´






＿＿　＿＿
　　　 ｀ヽ　 ｀￣｀`ヽ ＿
／"´　　　　　　　　 ＼　＼
　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ＼
　　　　　　　　　　　　 　 }　 　 ヽ
ー=彡　　　　　　　　　　　　　　 ｝
､＿__　　　　　　　　　 　 　 　 ,ノ
　￣￣　　　　　　　　　　　　　⌒ヽ
γヽ　　　　　　 ／　　ﾉ } ｝ヽ　 　 :i
/｀ヽV/ ,彡―く､ー=彡人ﾊノ　 ｉ　 |
｛ヽ　｛ ζ 　　　≧≡≠ﾘノ{＿ノ__ノ
.ゝ 　｛_丿　　　 ｀'￢^　｛‐　　　　　　　　　この男はッ…！！
乂)　　　　　　 　 ::　　　ヽ
___}　　　　　　　　　 　 rー〉
＿＼　　 　 　 　 　＿｛￣
三｝　＼　　　　　└┐
三三｝　ヽ　　　　 丁
￣￣＼　 }ｰ- ､__ノー---- ､
￣｀＼　＼　}二二二二二)　)
三三=}　　}=}三{三三三三｛

3040：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:52:35 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　 　 　 　 　 　 　 〈＼　　　　　　　　　　　　　　　｀ﾞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　 　 　 }　　 / 〉/　 　 （￣　　　 　 　 ｀ﾞ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　〈＿＿＿＿＿＿＿／ 　 　 //　〈/　　￣＼　　　　　　 ｀ﾞ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼人_从人__从_从人__从／
　　　 　 　 　 　 　 　 ＿＿,. 　 　 //〉　〈 　 ＿＿_ ＼　　 　 　 　 ｀ﾞ:::::::::::::::::::::::::::::::::::: ＞　　　　　　　　　　　＜
　　　　 　 　 　 　 ∠　ノﾉ　}￣ヽ 　//〉　)へ ＿＿)、 ＼＿　　　 　　｀ﾞ:::::::::::::::::::::::::::::: ＞　ハイドだッ！！　＜
　　　　 　 　 　 ／￣￣　／ 　　}: 〈/ し∧､＿＿＿人　　　　　　　　 　 ｀ﾞ::::::::::::::::::::::::: ＞　　　　　　　　　　　＜
　 　 　 　 　 ／'''''''''''''''''´　　　　|:　　　,'　 ｀''''''''''''''　　＼　　　　　　　　　 ｀ﾞ::::::::::::::::: ／Y⌒YW⌒Y⌒WW⌒⌒＼
　　　　　 　 {　　　　　　　　　　 ﾉ: /〈　{　 　 　 　 　 　 　 ,　　　　　　　　 　 ｀:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　 　 {＼＿　-―――ぐ´　　⌒ヽ　　　　　　　　　 }〉　　　　　　　 　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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　 　 　 　 　 :|　　　　　　　　　 　 Υ　　　　　　　 　 ヾ;　）　 　 　 　 　 　 　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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　　　　　　　 :　　　　　　 　 　 　 ノ　　　　　　　　　　　 :}　　　　　　　　　 　 　 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　 　 ＼＿＿＿／￣￣　￣＼　　　　　　 　 ／!　　　　　　　　　　 　 ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　　　 　 /　＿＿, 　 　 　 厶＼ ＿＿＿／し' 　 　 　 　 　 　 　 　 ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　 　 　 　 　 　 　 /:／￣／￣￣＼ rぐ/´　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　 　 　 　 ,σ⌒ /,　　,; ´:. :. :. :. :. :..)しﾘ:　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　 　 　 　勹へ)/〉: ／ .: .: .: .: .: .:／ rく〕:。　　　　　　　 　　　　　　　　　　;::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　　　。<へ、:. :. :. :. :. :. :. ＿rﾍ/!⌒つ_、。　　　　　 　 　 　 　 　 ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　(　　⌒＼{＼ー ――く ／〕人)υγう、　　　　　　　　　　 　 ;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　　 :) へ<(⌒￣￣￣￣￣}　!(｡　rτ⌒>ヽ> 　 　 　 　 　 　 .....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　 　 　　ζ´ (rν　　　　　　　　} n。ヽ(　 ⌒ヾﾞ';。　　 　 　 　 .....:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　 く⌒)｡j　　　　　 　 　 　 い!;　。）　　。};J　 　　 .........::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
3041：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 08:59:07 ID:S4b0V18w0
すいません、NGワードに引っかかってしまいました。
今調べています。

3042：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:02:02 ID:S4b0V18w0

　　　　　　 　＿＿＿＿＿
　　　　　　／.::::::::::::::::::::::::::.:ヽ
　　　　 　 |:::::::::::::::::::::::::::::::::::::|　　　  ピクピクとしていますが、既に事切れているようです。
　　　　 　 |.::::γ⌒ Ｙ ⌒ヽ::::::|
　　　　 　 |::::/　 一　　ー u|:::|　　　 片手には粉々に砕かれた薬瓶、口から匂う強烈な匂い、
　　　　　　|:::〉 （●） （●） 〈:::|　　　  これはもしや……。
　　　　 　（@ ⌒（__人__）⌒ @）
　　　　 　　.＞　　　　　　 ＜




　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿／/ｲイ ／
　　　　 　 　 　 　 　 ／／　／／/　/　} l{/　　／＿
　　　　　　　　　／j/ /　 ／ /　/　// /　|　／￣／
.　　　 　 　 　 /　∥ jﾚ /　 /　/　 / /　　|/　 ／ ／ ／
　　　　　　 ／{ 　 　 l| ｌ|　　 　 　 i／　/ /}　＿／ ／
　　　　 　 l{　 ヽ　 　ｌ{ l{ ﾄ､　j} ／}＿_/ /ﾉ＿＿／
.　　　　　 乂___/＼＼ﾄN{､ ∨ ／´￣／⌒二二¨￣
.　　 　 　 { 　 / ／冫　　 } ｰく"´￣　ｰ―く二二二
　　　　　 j{　/,////　/j川ﾚ⌒i　j} |ｌﾄ､＿＿ｰ=ﾆ二
　　 　 　 j{ / i|＼i{　/　　　 ｒ'ﾉ／ l{ {＼三三　ﾆ二
. 　 　 　 jﾚ'　 ﾚﾍ:＼{　　ノ ﾉﾘ　　__＼__,ﾉ勹三 =ニ　　　　　自殺だな……。
　　　　　i{　彡'ﾉ人:::∨jﾉ　 ),ｨﾋ冖ブ⌒　　 }三 -‐=
. 　 　 　 ´丁「|{ﾊ 代ｆﾗ}ｰビ　ｨ代莎¨ノ´　 }三彡i⌒
　　　　 　 　 川ﾄｉ ´￣/　￣ ´￣￣｀　　　 ￣｀ｿ
.　　 　 　 　 　 ヽ|　 {/　　__,ﾉ　　　　　　 　 r‐´ /
　 　 　 　 　 　 　 　 {__ﾚ‐ｧ'　　　　　　　　 /ーく
.　　　　　　　 　 /ﾊ　｀ｰ　　　　　　　　 　 /　　 |
　　　　　　　 　 { l　　 ヽﾆフヽ 　 　 　 　 ′　　|
　　　　　　　 　 | l ∧　'⌒ー'　　　　 ／ i
　　　　　　　　 ﾉﾉ　 ﾊ　　　　　 　 イ　 /　　　│

3043：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:02:42 ID:S4b0V18w0

　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::ゝ　─　　─　|
　　　|::::::（ （ ●）　（●）|　　　 しかし、最後まで不思議な男でしたね。
　 　（@　 :::u　（__人__）　)
　　　 |　　　　　｀ ⌒´　 |　　　  彼はなぜサイズが大きい服を着ているのでしょう。
　　　/　　　　∩ノ ⊃／　　　　どちらかと言うと、旦那様に合うサイズの服のようですが。
　　　(　 ＼／ ＿ノ|　 |
　　　.＼　“　／＿_|　 |
　　　　 ＼／＿＿_ ／




　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
.　　　　　　　 　 ／￣￣￣　　＿＿　￣＼
.　 　 　 　 ＿／　　　ミ､　／￣￣｀　　　　}
.　　　 　 / 　 　 ￣＼　／／⌒　 　 　 　 ＼
　　　　ト|　　　　　＼　　/　　　　 　 　 　 　 |
　　　 │|＼　　　　　　／￣￣＼　　　　　　ヽ
.　　　　＼ヽ＼　　　/　　　　　＼　 　 　 　 　 |
.　　　 /￣＼＼≧ｉ{L　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 謎は残っているが、何もかも遅すぎたな。
　　　//　/ ﾊ　　　 /| l| ﾄ､　　　　　　　　　　　|　　　　　 救うにしても、罰するにしても。
.　　 | {　i{ ( ﾉ 　 　 |ﾊ人|　＼＼＿＿＿　　　！
.　　 Ｖ＼_ミｉ{⌒＼__　　　＿／￣ヽ } /⌒厂　 |　　　　　 後はジーキルの遺体を探すことだけだ。
　　　　　 ( ﾊ｀　＿_,{∨ /　＿___ﾉ　 } ﾚ'^} ＼　|
.　　　　　 ヽ∧´￣　/|⌒　' ￣｀　　ﾋr_,ノ　　| l|
. 　 　 　 　 廴|　 　 Lj＿　　　　　　|　|_　　ｌ | l|
.　 　 　 　 　 ∧　 　 ヽ　　　　　　 /　| }/　リ ﾘ
　　　　　　　/|∧ 　 ´こ￣｀　　 ／　 ／＼ ／
.　　　　 　 / /　 ヽ 　　´￣　／　 ／/　　 |￣
..　　　　__/ /　＼　＼＿__／ 　／　/　　　|
　　　　／　|　　　＼　　　　 ／　　/

3044：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:03:06 ID:S4b0V18w0

┌─────────────────────────────────────────────┐
│実験室と呼ばれる建物の大部分は外科教室と書斎で占められていた。　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 │
│外科教室は一階の殆どを占め、書斎は二階の片側にあり、例の窓際に面していた。　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│外科教室と繁華街の裏通りに面する裏口は廊下で繋がり、裏口と書斎はもう一つの別の階段で通じていた。 │
│その他には、二つ三つの物置と広い地下室があった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
└─────────────────────────────────────────────┘


　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 |;:;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |
　 　 　 |　　:::.;'.　　.:　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::| |
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　 　 　 |　　 　 　 　 　 　 　 ,　　　　　　　 　 　 　 |　　　　　　...:::::::::::::::::::::| |
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　 　 ／
　 ／　　　　　　　　　　　　　'"
／　　　　　　　　　　　　　.:::::';　　.:
　　,';:.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,;::'　.:
　　　　 '　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 '


┌────────────────────────────────────────┐
│二人はこれらを徹底的に調べたが、ジーキル博士の生きている姿も遺体も見つからなかった。　 │
└────────────────────────────────────────┘

3045：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:03:25 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 , -‐==‐ ､
　　　　　　　　　　　　-──く　　／　　 ＼
　　　　　　 　 　 ／　　 　 ﾆﾐ Ｖ´　　　　　 ＼
.　　 　 　 　 　 / 　 　 　 　 ﾆﾐ Ｖ´　　　　　　}ト､.
　　　　　　　　,　 　 　 　 　 　 _　V　　　ｌ　　/｀ヽ '，
　　　　　　　 ﾉ　　　　　　　　/　　　　} /ｊ ／　　　 ｉ
　　　　　　　{_/　／　 　 　 　 　 　 }ノｨｨＫﾆﾆ=‐-ﾉ）
　　　　　　　/　/　　　　 　 　 　 /|l|　　 | {　　､（__{
　　 　 　 　 i　/　/ ／　'　/ /　/ ｊﾘ　 　 ｀ｰ‐Ｌl }!ﾉ
　　　　　　　l '　__ｒ'　／／／／　/ 　 /　 ／}｢ｊ/′
.　　　　　 　 Vﾉ r‐くlﾘﾉｆ=─z----､　{,.ィｒﾃﾗlﾘ'　　　　　　地下室は外科医時代のガラクタしかなかったな。
.　　　　 　 　 Ｖ∧r､ｊ/´ ｰｒｰｆうｔ圷ｰ’〈ｰゞ'′
.　　　　　　 　 ｉ 八 （__ 　 ｀　ﾞ￣´　　　'， 　│
.　　　　 　 　 │ｌ　l＼_）　　　 　 　 （￣/　　 !'，
.　　　　　　 　 | ｌ　|ｌ　ｌ ﾊ　　　　　　 ￣__　 /　∨￣
　　　　　　　 八 　|l　l|　 ＼　 　 　 ´￣　 /ヽ　 ∨
.　　　　 　 　 　 ＼ヽ∧　　 ≧　　 ,_　　 /　　}}　 ∨
　 　 　 　 　 　 　 ／　‘，　　　　　　 ￣/　 /　　 /.
.　　 　 　 　 　 ／/　　　'，　　　　　　 /　　 　 ／　 　,
　　　　　＿_／　 {　　　　ｉ　　　　 　／　　　／ /　　/




　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::ゝ　＼　　／　|　　　　　　 __
　　　|::::::（ （ 〇）　（〇）|　　　　 ／_} l'':,　　　　　そんな筈はございません！
　 　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)　　／_ﾞ''iﾞﾉ､ﾉ　　　　　旦那様はきっと何処か敷石の下に埋められているのです！
　　　 |　　　u　｀ ⌒´　 |　　,:'`;:'／ﾉﾞﾉﾌﾞ
　 　　＼ 　　 　 　　　／　/`/ / ノ-〈/
　　　　　>'ﾞ::　　‐'"ﾞ./　　ヽ.,'　　 ~ ／
　　　 ／/:::::　　　　',　　 /　　　/

3046：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:03:40 ID:S4b0V18w0

［繁華街の裏通りに面する裏口］


　　　　　　　　 ｜　　 　 |　　＿＿.　｜　　　　|
　　　　　　　　 ｜　　 　 |　　|::::: : |　 |　　　　 |
　　　　　　　　　|　　　　 |　　|:::::::ﾟ:|　 |　　　　 |
　　　　　　　　　|　　　／￣￣　￣ ￣＼　 　 i|
　　　　　　　　　|　 ／　　　　　　　　　　 ＼　｜
　　　　　　　　　|／　　　　　　　　　　　　　 ＼|
　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　／ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　／ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__,.. -=-- 、.__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／,. -=三-"　　　｀ﾞー=ヽ.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,; '／ ''"　　　　　　　　"ﾞ｀` ヾ ｀ 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/;i/ //　　　　　　　_,,.. '"　　　　;　　i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 i i j　,..　　　　　-=≡彡_,. ,　　　　 　l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ,　ミ ,i ,, 、丶,.;'i,._ --=''" ,...、ミゝ .;i
　　　　　　　　　　　繁華街の裏通りに出れる裏口か……。　　　　　 　 　 ,' , //＼巛／;''";j ｀》、彡 /''; i ヾ　 丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i, ! `il ,.,／彡='　`　ヾ、= !7 /ili,,,　 　 丶
　　　　　　　　　　　ここから逃げたと思ったが、鍵はかかっているな。　　  ｀ﾞ ´ﾐ='"'"",,,,　　　　｀´,.. ;,.'ilil'ij'　　　i ﾞi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 /,_　　"　　　　 　 |ili!!" `i,j　　 　 i
　　　　　　　　　　　おや？鍵が落ちているぞ？　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ` ,　_,,　　　　　　　|ili　 　 ヽij;　　 ﾞi
　　　　　　　　　　　まさか、裏口の鍵か…？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`;-'"　　　　　／ilil!'　　　`｀ゝ、,,/｀ｰ-、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ,..___　`i,.- 、.._ ,／i!'",'__　__,.......｀;.__"=.,,ヽヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_____,..,,j::::::::::`ーﾞｰ:::::::::::`-、,;,;,;,;,;,;,;,,''';';';';';,;,;;;;;,,''''',,;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 i"::::::::::::::::::::``ﾞヽ::::::::::::`ヾ:::::ヽ,;,;,;,;,;,;,,,;,;,;,,;;,;,;,;,, ,',',',';;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ,-='"";;;;''''''""'''';;;;;;;;;;;;;,,,ヽ:::::::ヽ;;;;;;;;;;;'''''';;;;;;;;'''';;;;;;;'';
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／'',,;;;;;''''''',,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ:::::::!;;;;;;;;;;;;;;;,,,,'''''';;;;;;;;; ;

3047：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:04:17 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 　　　　　　　　|.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　　　　　　　　　 　 |::::::::ゝ　─　　─　|
　　　　　　　　　　　|::::::（ （ ●）　（●）|
　　　　　　　　　 　（@　::::⌒（__人__）⌒)
　 　 　 　 ,＿＿__／ヽ　　　　｀ ⌒´　 |　　　　　誰かに踏まれたかのように割れていますね。
　　　　 r'"ヽ　　 t､　 　＼　 　　　　／
　　　　/ ､､i　　　ヽ＿＿,,/￣￣￣　　　　　　　 亀裂まで錆びていますから、最近に壊されたものではないのでしょう。
　　　 /　ヽﾉ　　j　,　　　j　|ヽ
　　　 |⌒`'､__ /　/　　　/r　 |
　　　 {　　　　￣''ｰ-､,,_,ﾍ＾　|
　　　　ゝ-,,,＿＿＿＿_）--､j
　　　 /　　＼__　　　　 　　/
　　 　|　 　　 　"'ｰ‐‐---''




.　　　/ /　{　l/ ｉ　i　 i　　ヽ　／
.　　　l/　　 ＼　l.　i　 ',
　　　/　　　　 ',ﾊヽ i　 i l　/i
.　　 i　　 　 　 iノj､ﾉ,ﾙ'ﾉ　i　!　ﾄ､　 ヽ
..　　l/　　　　/　　　 　 l　l.　',　! ヽ ＼＼､
　　 l　　 /／iヽ..,_ 　 　 l. l.　 ヽﾊ.　＼ ヽ 丶 　 _､
.　　 ', 　ｉ/ ﾊ.Vーﾐﾄ､　　ヽVヽ　＼　_,,.イﾆニ二::i V
.　 　 ヽ. i /　',≧ｪｭ､:＼i　/__,,. ィﾏﾌィ_二Ｚ._,.　 ';!　ヽ　　　　　　 分からないことばかりだな。
　　　　 ＼ 　 ｉ　ヽ i沁Vi〃-‐ フﾉ ￣ｒ'ｔｸ,ィ"　　　　i　　　　　 　 とりあえず、もう一度書斎に戻ってみるか。
　　　 　 　 丶:!　´ ￣冫　　 丶 '＾ ｰ‐｀¨　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　 i.　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 ﾄ､
　 　 　 　 　 　 l　　　ん.､., }　　 　 　 　 　 　 　 　 ,'::
　　　　　　　　　ｉ　　 ｀ヾ'"　　　　　　　 　 　 　 　 ﾊ::
　　　　　　 　 　 ',　　 ｒ ､..__　　　　 　 　 　 　 　 /:::.
　　 　 　 　 　 　 ; 　 └- ニ)　 　 　 　 　 　 　 /::_,,. -‐
　　 　 　 　 　 　 ﾍ　　 ､..,,_　　　　　　　　　 ／'"´
　　　　　　 　 　 　 ヽ　　　 i　　　　　　,. イ
　　　　　　　 　 　 　 ＼ 　 　 　 ,. ィ "　　　　　　_,,. -‐:::
　　　　　　　 ┌─‐「￣｀.ー ''"　 　 _,,..　-‐　 ¨:::::::::::::::::

3048：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:04:46 ID:S4b0V18w0

┌─────────────────────────────────────┐
│二人は黙々として階段を上がり、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 │
│たまにハイドの遺体を恐ろしそうにチラリと見ながら、更に書斎を徹底的に調べ始めた。   │
└─────────────────────────────────────┘



　＿＿
〃´￣`ヽｰ―＜
{　　　　　∨　　 　 ‘ ＜
{　　　　 　 }}　 ＞--　､　‘＜
.ゞ .　＿＿ﾉｨ´　　　　　}　 　 ＼
　　￣￣ 　 　 　 　 　_ﾉー‐=. 　＼
　　　　 　 　 　 　 　 ￣￣ ヽ: : ＞ ＼ _.
　　　　　　　　　　　　　　　　‘，: : : ＞.､.ヽ
　　　　　　　＿　　　　　　　　}: : : : : : : : ＼＼
　　　 　 ／ ⌒　ヽ　　　　　　|=ミ : : : : : : :ﾊ　‘.,
　　　　〃 　 　 　 ‘，､＿ _ ノ　　 ＼: : : : : :}　　|‐-　_
　　　　{{　　　　　　 ∨　　　　　　　　}⌒ヽﾉ　　 |　　　　‐-
　　　　||　　　　　　　∨　　　　　　　 |　　 |　　　}　　　　　　　　＞　，
　　　　||　　　　　　　 }}　　　 　 　 　 !　　 !　 ,.ｲ　　　　　　　　　　　　 ’　，
　　 　弋　 　 　 　 　 ||　　　　　　　 .|　　 |　　 |
　　　　　‘，　　　　　 ﾘ　　　　　　　 .|　　 |　　 |
　　　　　　ヾ　　　　 /　　　　　 　 　 |　　 |　　ﾉ
　 　 　 　 　 ≧==彡　 　 　 　 　 　 .|　　 |　ｲ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j 　 .ﾉ

3049：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:05:01 ID:S4b0V18w0

┌────────────────────────────────────────────────┐
│テーブルの一つには化学の実験をしていた形跡があり、色々な分量の白い塩がいくつかの硝子皿に盛られている。 │
└────────────────────────────────────────────────┘

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　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ､ 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,: '.:::::::::
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　,.:｀ヽ　　　　　　　　　　　　 　 　 ,, -'''"　　　　　　　　　　　　　　 :゛`'丶.､.......
　　　　　　　　　　　　 ／　 .:.:::＼　　　　　 　 　 　 　 　 '´ 　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ::::::::::...`.::::::::....
　　　　　 ___,,,... -一,ｨ´:　　　　:.:.:'''ｰ- ...,,,,_____　　　 　 i 　　　　　　（　　　　　　　　　） 　　.::::::::::　　!::::::::::::...
　　　　　 ｀ﾞ''ｰ-､.,,__,,..-‐''"´｀ﾞ''ｰ-､.,,__,,..-‐''"´　　　　　 ヽ､ 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,: '.:::::::::
　　　　　　　　　　｀ﾞ''ｰ-､.,__,,..-‐''"´　　　　 　 　 　 　 　 　 `=ｰ--､....,,,,,_＿＿＿＿_,,,,,... --‐=''´..::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀`" '' 'ー───‐―‐' ''' "´


┌────────────────────────────┐
│不幸なハイドは実験の最中に邪魔をされ、命を絶ったようである。　 │
└────────────────────────────┘


　　　　　　 ＿＿＿＿＿
　　　　　 /:::::::::::::::::::::::::::.＼
　　　　　|.::/⌒Ｙ⌒ヽ:::::::::::.|
　　　　　|　─　　─　 ｉ:::::::|
　　　　　|（●） （● ） 〈::::::|
　 　 　 (⌒（__人__）⌒::::　@）　　　　　この塩はいつも私が買いに行かされた物ですね。
　　　　　| 　|r┬-| 　u　 　|
　　　　　＼ `ー'´　　　 ／
　　　　,--　ゝーー ___／ /ゝ--、
　　　ｲ　/ |.!､ _____ ／　ノ　|
　　　|　i　 |,／(__）ヽ／　　 |
　　 ｜ | 　|　ハ ／　 　 ＜

3050：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:05:20 ID:S4b0V18w0

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┴┬┴┬┤l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l l..l├┴┬
┬┴┬┴┤ﾐ..|´￣ ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ ￣｀|..ﾐ├┬┴
┴┬┴┬┤ﾐ｜　　　　　　　　　　　　　　 　 　 :;:, .: 　 　 .｜ﾐ├┴┬
┬┴┬┴┤ﾐ｜　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 :', .:　　　....｜ﾐ├┬┴
┴┬┴┬┤ﾐ｜　 　 　 　 　 　 　 ::... .　　　. .':::;:, .:　　 　 ｜ﾐ├┴┬　　　　ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ…
┬┴┬┴┤ﾐ｜　　 　 ':;:.　:::. .　..:.:λ:: ::'; ::,)､::.:;.:,:;.:　　　 ｜ﾐ├┬┴
┴┬┴┬┤ﾐ｜　　 　 ':;ヾ::.:ｿ)人ノ从:.ｿ）ノ　）:.: .;,.'　　　..｜ﾐ├┴┬
┬┴┬┴┤ﾐ｜.　　　　　 　 ::Vィ'　　(ソﾍ （::.:.:'.,; :　　　....｜ﾐ├┬┴
┴┬┴┬┤ﾐ｜　　　 　 ',:; .::）　　　　　　　て:;;':　　　　　 ｜ﾐ├┴┬
┬┴┬┴┤ﾐ｜　　　　 　 :.（ノ　　　　　　　　（::　　 　 　 .｜ﾐ├┬┴
┴┬┴┬┤ﾐ｜. 　 　 　 ::::）　 　 ﾍ ｿﾊ　　　,ゞ.:　　 　 　 ｜ﾐ├┴┬
┬┴┬┴┤ﾐ｜......;: . .:::: .:ｿ　　　ﾉ:.::.:.. :（　　　 （: :　　　　｜ﾐ├┬┴
┴─┴─┤ﾐ｜.ﾞ::.: :::..::..:（　　　 （::..::..:::.::ﾉ　　　　）:::　 　 .｜ﾐ├┴─
　 　 　 　 └･┘　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 └･┘ ￣







　　　　　　　　　　 , -‐[＞＜]‐- 、
　　　　　＿()＿ ./ x　x　x　x　x .ヽ　　　　　　 |￣￣￣￣￣￣ γ ￣￣￣￣￣￣|
　 ,.-､／ー--一＼　ｘ　ｘ　ｘ　ｘ　ｘ |　 　 　 　 || 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 　 　 　 　 ||
　lｒ＾ｙ'　　　　　　 ノア ｘ　ｘ　ｘ　ｘ　|　 　 　 　 || 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 　 　 　 　 ||
　゛ﾆi　　　　　　 （__ノｘ　ｘ　ｘ　ｘ　ｘ|　 　 　 　 || 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 　 　 　 　 ||
　　　ゝ＿＿＿＿ノ二二二二二二l　　　　 　 || 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 　 　 　 　 ||
　　　　｀￣￣￣´＿＿＿_　　 　 　 　 　 　 　 || 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 　 　 　 　 ||
　　　　　　　　　「二二二 hi　　　　 　 　 　 　 || 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 　 　 　 　 ||
　　　　　　　　, -＼＿__／'-.、　　　　 　 　 　 || 　 　 　 　 　 　 │ 　 　 　 　 　 　 ||
　　　　　　　　゛＝======＝''　　　 　 　 　 　 ||＿＿＿＿＿_＿│＿＿＿＿＿_＿||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ────── へ ──────
.

3051：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:05:44 ID:S4b0V18w0


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 厶 --====ミ
　　　　　/三三三三三ミト､　　　　　　__,.　-==＝ 　￣￣￣￣/
　　　　　.∨　　　 　 　　　｀ヾヽ　　,. 彡　´　　　　　　　　　　 /
　　　　　 :∨　 　　 　 　 　 　＼Y／　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　信仰の書か…、ジーキルは何度も称賛していたな。
　　　　　 : r∨　　　　　 　　　　| |　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　 入∨ 　 　 　 　 　 　 | |　　　　　　　　　　　,.　 ´￣｝
　　　　　:〈　 ) ）　　　　 　 　 　 | |　　　　　　　　　　（_,..　 ´￣｝






　　　　　　　　 }i　l ! ﾊ　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　 　 （(　 )）　＼.　　 ＼　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ､ l
.　　　　　 　 　 )） {( 　 　 ＞-ヲ:::＞､　　 ＼　 　 　 /　　　ハ
　　 　 　 　 　 {（ （0)　　　,　':::／,.‐＝ミ、ｰ-＼＿__i　　　　　l
　　　　　　　　 ）） } {　 ／::::／ /_,　{ｔi) ,ﾉ　　＼　　 ＼,〃´ ヽ!
　　 　 　 　 　 { i　lﾘｉ´｀ミﾆ´ ｰ'ヽ--‐ '　　　　　ヽ、　 ｉ　　　 / ヽ
　 　 　 　 　 　 (ソｦ⌒/'⌒　＼　　　　　　　　　　 ＼_L..、　/　　　　　 なんだこれはッ！？
　　 　 　 　 　／ / ／　　 　 ,.'　　　　u　し U　　 ／　　　V　　　 ;
　　　　　　／ l.ｒ'_,ノ'" ¨ヽｰく　　　　　　　　ｕ　　 {.ｆ￣）_／i　　　/　　  あちらこちらに、
.　　　　／､ l　l.＼::::ヽ::｀ｿ　 ｀ ー ､　　　　　J　　 ｀フ¨　￣ヽ.　/./　　 ジーキルの筆跡で冒涜の言葉が書き込まれているぞッ！？
　　 ／　　 ヽ　i.　 ヽ:／__ =ﾆﾆヽ、　::.　　　　　 　 i´ｆ⌒ｉ　_ ..ソ /
　　　　　　　 　 ｉ｀「Τ¨__⊥ } | ｀!ﾊ　 :　　　　　　　'ｰi'"￣i　__ノ/
　　ヽ　　　　　　ｌ　}::ｆ´　i　_l__ｊノ｀ﾚ　　　　　　　　　 l ヽ¨￣　／
　　./、　　　　　 l. ヽ-'´￣　　｀¨´　　　　　　　　　 / 　 ｀¨i´　l
　 /　 ＼　 　 　 ﾄ､_,.-──::::....、　　　　　　　　　/　　　　 l　 l
　　　 　 ﾊ　　 　 } :.:　　 　 ヽ::::　　　　　　　　,.イ　　　　　　＼l
　　　　/ ∧　　　l :　　　　　　　　　　　 _. ‐ '":　i　　　　　　　 ヽ
　　　ノ /　 ヽ._＿i　　　　　　　　 _　＜:::::::::::::::!　i:　　　　　　 ／
　　　／　 ／＼ｆ　｀＞-　..,,... ＜ l ｌ:::::::　　 　 i　l:　　　　　／

3052：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:05:59 ID:S4b0V18w0

┌──────────────────────────────────────┐
│その部屋を調べているうちに二人は巨大な鏡の前に立ち、ゾッとしながら鏡の奥を覗いた。  │
└──────────────────────────────────────┘


　　　　　 　 　 　 ,-ｰ=＝ニ二三二ニ＝=ｰ-､
　　　　　 　 　 γ　　　　　　　　　　　　　　　　ｙ
　　　　　　　　Y　　　　　　　　　　　　　　 　 　 Y
　　　　　　　　|||　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |||
　　　　　　　　|||　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |||
　　　　　　　　|||　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |||
　　　　　　　　|||　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |||
　　　　　　　　|||　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |||
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　　　　　　　　|||. 　　　　　　　　　　　　　　　　|||
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　　　　　　　　|||　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |||
　　　　　　「￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣

3053：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:06:20 ID:S4b0V18w0

.　　　 　 ＿ ＿＿＿＿_ _
　　 .／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　.../::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ｉ
　 .ｌ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::γ⌒|
　 .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　 |
　 .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i　 ,,ノl
　 .l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::i　（ ●　　　　　　この鏡は不思議なものを色々と映したのでしょうね。
　 .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　 　 l
　 .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::( @　　_）
　 .|::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ 　　//
　 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::／　　　|/
.　　ゞッ''ﾞ'ｰ'''ｰ'ﾞ'ｰ'　　　　ノ
　／´　　　　　　 　 　 　 ⌒＼
/　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿__,ﾊ　　　／レ'ニヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿／/　／/ ﾉｰ一' 　 　 ／￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 _/ /{　/　　　　　　　 ＿　　　 ￣＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 // /　　　　　／￣/／/___//＿￣＼{￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿{ {　　　　 　 ＿　 //　/ ///-‐==　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ) }　 ,人ﾄ､|Ｖ´ ／　　　 {／ /￣　　　　＼_＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |ノ　{＼ {　| ∨　　　 ／　／　　＼＿__　{ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 { 　 lﾄ､　　 ＼　　　　　／　　＼二二ﾌ　 V
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ､_〉　 乂　// /ノ厂｀⌒) ﾉ} j}　＼＼＿__＼_＼
　　　　　　　　こんな鏡があるということが何よりも不思議だな。　　　　　 7/ 　 ,ヘ／ }}{　 　 （ (/ 人__,ｨi{＼__＼__　｢
　　　　　　　　ジーキルはなぜこれを必要としたのだか。　　　　　　　　　〈_{│ {{ 　 ＼ﾉ{_　　　)ﾉ jレ'"　乂__{＼　　j}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＼ jﾘ　jミﾄ=ミヽ} jﾘ ,ｨｆﾓ_ﾌラ　}ミト--'　{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｢ヽ{　 ´^'⌒＾ | {=ﾍ　　　　　 ﾄミ ﾉ/ ∨
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 jﾊ　 　 ／　| i 　 }＼ 　 　 |ﾘしi{ 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼_}　　　 　 しﾍ}ﾉ　　　 　 |　│　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,小　　　　┴' 　 　 　 　 l 　 |　}! |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 {│‘　　 ⌒二⌒　　　／　　 | ﾘ |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ|　ヽ　　 }厂｢　 　 ｲ　 　 　 |{　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　 ＼　　　　／　　　　|　 |ﾚ'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　} ト--　l{

3054：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:06:34 ID:S4b0V18w0

.‘,　 ‘, ‘，　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ)
　‘,　 ‘, ‘，　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 / /)
.　 ‘,　 ‘, ‘，　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ _ﾉ
丁¨~ﾞ|¨ﾞ丁~:|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / _ノ　＿＿＿＿＿＿＿
::|.:. .: |::::::|: : |　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　　 {　ﾉ)__}＼:::::::::::::::::::::::::::::::::＼
::|.:. .: |::::::|: : |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_/{_,ノ}＼＼＼::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
::|.:. :. |::::::|: : |　　　　　　　　　　　　　　　　　γ(/_/)､,_＼＼＼＼::::::::::::::::::::::::::::::::: ＼
::|.:. :. |::::::|: : |＿＿＿＿＿＿＿___, へ}ニ{＿{　　　　})＼:＼＼＼＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
::|.:. :. |::::::|: : |　　　　　　　 　 　　 ＼::/￣ヽ込 　　 ,ﾉ ＼＼:＼＼＼)￣￣￣￣￣￣￣}}
:jレ-┴‐- ミ|　_　-‐…‐-　　　　　　｀¨¨¨¨¨　｀¨¨´　 　 ＼＼:＼＼｀¨¨¨¨¨¨¨¨¨¨＼￣＼
´　　　　　　｀:´　　　　　 　 ｀､　　　　　　　　　　　　(＼　　＼ ＼＼}三三三三三三}}＿＿＼
::,　　　　　　　ﾟ．　　　　　　　｀、　　　　　　　　　　　 ＼＼　　＼ )二二二二二二二二二二}}＼
:/,　　　 　 　 　ﾞ,　　　　　　 　 ｀、　　 ＼　＿　　 __＼　＼>　 _二ﾆ=-─……･･…＼ ￣￣＼_　＼
', :::.　　　　　　　′　　　　　　　 ｀、　　　`(　　)= (　　)＿､-＜:::::::_　　-─……･･…∧　　　　 '.-ミ__＿
∧::::.　　　　　　 　'， ,．-──-　 ﾉ,　　　 ｀¨´　　｀¨´|::::::::|::::::|¨´::::_二ﾆ=-‐…･･･… ∧　　　 ∧::::|:::::::|＼
/∧:::〉''"~~￣￣~">く::,．-──-ミ:/　　　　　　 　 　 |::::::::|::::::|＞''~: : : : : : : : : : : : : : : :∧　　./　Ⅵ::::: |　　＼
　　`ー=ﾆ⌒￣￣｀ｰ'′　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::|::::::|: : : : : : : : : : : : : : : : : : :/.:∧　/ 　 .∨::::|　　　　＼
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￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　|::::::::|::::::|: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :/ ∧　　　|￣|￣


　_-（（　　　　（　川　川 　ヽ､
　 ゝヽ　　　ヽ ヽ _ノ彡ﾉ＿⌒ヽ
　/　／へミ　　　　,､ﾐ三ｲ川川
　!　　　　 ⌒　　､ﾐヽヾl/,,ｲヾ,ﾘ
　!(　l　　 / l　川_川､_〈l'ﾞｲ. ヾ
　 ｀ﾚ｀"（ ! ､-‐'',.tﾗﾗ::、ﾞヾ,　 ﾞ,　　　　　　　 ジーキルの事務机か。
　　!/　　/ ／!､ ￣::::::::ヽ<ﾌ,.　|　　　　　　　書類はキチンと整理されているな。
　　|（（//人ヾ_ヽ　　　　 r'ﾞノ　|_
　　l　 / /　｀T''''＾''‐- ､,,,＿__ノl ﾞ!
　　 ｀（ /　/　|　　 ::::| ＼:::::::::ノ　|
　　＿_Y＿!-､l､＿__;;|r‐､''"´　　ノ
／　　　／| 0:）　　　 | 0::|　,.-'´
　　　／　 ゝ‐ﾞ　　　　ヾ_ﾉ´

3055：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:06:54 ID:S4b0V18w0

　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＿,....、
　　　　　　　　　　　　　　　/(´／(　　｀￣￣ﾐ
　　　　　　　　 　 　 γ⌒人 ( ／⌒　　　　　 ヽ
　　　　 　 　 　 　 　 ゝ (γ ヽ( ∠　　　　　　 ｲ
　　　　 　 　 _／´￣｀ ヽ∧　{ﾊ⌒ヽ　　　　　 ﾉ
　　　 　 　 / { 　 　 ヽ_,/苡 ,＿)从 (　 　 　 ζ
.　　　　　　〉　 　 　 　 , <_,　弋符 ヽ　　　　 ｝
　 　 　 　 ｛__{i ∠ﾌヽ :| - ､ ／|　　 ν　　 ,ノ　　　　 ん？この大きな封筒は…俺宛だと……？
　　　 　 　 ゝ{__jｰ‐ 　 {_`／／ ＿_ノニ{　 ｛
　　　　　 　 ∨L.　　　／／＜＿＿＿＿ヽ ｝　　　　　ﾋﾞﾘﾋﾞﾘｯ　ﾊﾞｻﾊﾞｻｯ
　　 　 　 　 （ゝ<＼／／´￣￣￣￣
　　　　　　　ﾉ´⌒ヽ`く 　　￣￣三　　　　　　　　　　  おっと、書類を数通落としてしまった。
　　　　 __／ ､｀ヽノ三三ニ==―
　　　 / /r┐ ｝´　¨¨¨¨¨ヽ
.　　 / く　くし'
　　 ｝/　＼_>　　 ,.:
　　 /　＿/ 　 ／




　　　 r､　　　　　　 　_　___＿＿___
　　　 ﾔr―－''''''""""¨ 　 　 　 　|　　 　 これは、半年前に俺がジーキルに返却した例の遺言状……、
　　　　l ｌ　　　　　　　　　　　　　　|
　　　 ,.'-‐-､　　　　　　　　　　　　|　　　  ……ではないな。
　　 〈_,.rニ＝、 　 　 　 　 　 　 　 |　　　 新しく書き直された遺言状だ。
　　　（ ｒ_rk=ﾆ、　 　 　 　 　 　 　 |
　　　λ _,.-‐く　　　　　　　 　　 　|　 　 　今となっては、二十五万ポンドの相続人になる筈だった人間も死んでしまったというわけだが。
　　 / K_,.-‐''"　　　　　　　 　　　 |
　　 |　ﾄ　|__,,,.....．--―─=''''''''￣"

3056：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:07:19 ID:S4b0V18w0

　　ヘンリー・ジーキルの遺言状

　　医学博士、民法博士、法学博士、王立科学協会員、等々のヘンリー・ジーキルが死去、
　　もしくは三ヶ月以上に失踪、もしくは理由不明の不在の場合、
　　所有財産の一切を友人のゲイブリエル・ジョン・アタスンが相続するように。



　 　 　 .|＼__,へ＿jI斗七}　＼__「｀ー＝ミx_|＼__
　　　 　 V　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヾV(
_「(　 _ﾆ=ミx　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼__／{
　＼`　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`､　　　　 　 (_　　/　{
､__ノ＿＿　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ､　　　　　 }　（　 (　 } V
　　　　　　ﾆ=-ミ　　　　 ﾟ ,　　 　 　 　 　 　 丶　 　 　 ＼_}　 ヾ }　}/(
=-　　　　　__＿　＼.　　　 ﾟ,　　　　　　　　　　 　､__　　　　　　　　 } | ,Λ
　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾟ,　　　 ヽ　　从　　　　　　＼　　　V{　　|/　!
　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　 ＼　　＼　　　　　　ヽ　　| 　 ./ 　.|
x　　　　　　　｀､　　　　　 ＼　　　　=ミ　＼ 　 ＼　　 　　　ﾟ,　　　く　　/
::{＿　　　　　　　‘'　､　　　　丶／　< } V　 ＼　　 　　＼ー=ﾆミ　　＼{
V::::__＼ 　 　 　 　 　 丶　　 〃　r―　 ｣　　_　-=ﾆ＞s｡_　　　　}　　ノ__,,,ノ
,'V::ヽ　　＞s｡_　　　　　 ＼　{{　jレ　/⌒⌒＞s｡__,､　　　｀¨¨　 ､_／７／
,','V::::＞s｡＿＿,,,,､､＿ 　 ﾄ､/{　　　　　　　＜二二ノ:}}　 　/　　　　 )
,',','V::::::::::::::::::::::::`､　　 ｀`ｊ　 ,　 　 　 　 　 　 ＜二_jI斗＜/　　_ノ／　　　　　 なッ…！？
,',' , V::::::::::::::::::::::::::V　　　　,　　　 　　　 　u 　 　 ∧ }} ／　　ﾊ　i
,',',',','i::::::::::::::::::::::::::::i　　　 /　　　　　　　　　 　 　 j:外}}勹 / /　} i　　　　　　　俺が相続人ッ……！？
,',',',',',i::::::::::::::::::::::::::::i　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /　 i ／ / /　 }/
,',',',',',|::::::::::::::::::::::::::::i　　 {　　　　　　　　　　　　　 　 i て/ノ
,',',',',',|::::::::::::::::::::::::::::|　　　,　　　　　　 {(､　　　 　 　 i
,',',',',',|::::::::::::::::::::::::::::|.　　　'　　　　　　千ヽ　　　__　 |
,',',',',',|::::::::::::::::::::::_:::｣入　　 , 　 　 　 　 }=ﾆ､,,,/　 ｀¨
,',',',','i|:::::::::::::::: ／ }　　Λ　 '　　　 ,､　 ´
,',',',','i|::::::::::::／ ／　　　Λ　　　　/
,',',',Vi:::::::::::少´　　　　　　＞―＜
,',',V i:::::::「
,','/　i:::::::|
,'/　/ヾノ
/／

3057：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:07:53 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　 |　|| ﾘ l l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.＼＼∨ヾ V |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ﾐ＼i ,| ||
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 r=＝ヽ,,,,,,l ||　　　　ヾヽヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 》 そ'/l　 '''〉''
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ﾉ ）ﾐ|;;;|　 〈〈 |l .l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｸﾙｯ　　ヽ､l,|ヾﾍ　 //|| | ||l |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ,l(9|/／ ﾘ | ||　| | l
　　　　　　　　　　　　　　どういうことだッ！？　　　　　　　　　　　 　 i　 ／ ￣三ミ＝=| ヾ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 (´　(..,,___　　　  .|　 L　　　ヽ9)＞- ヽ ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ` ｰ--　　　　 |　l､　　　　　　　　　 7>‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | ､ﾞｰ､　　　　　u　　Y/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 {＿ﾉ　　　　　　　_∠/＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿,, -─'' ￣　_＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_,,ﾉ=＝ニ＜￣＿::::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,,＜~:::::::::::::::::::::::三三:::::ミ








　　　　　　＼_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_／
　　　　　　　_）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （_
　　　　　　　_）　こんなもの、ハイドが納得する筈がないだろうッ！　（_
　　　　　　　_）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 （_
　　　　　　／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒＼



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人_人／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 _）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 （_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 _）　なぜだッ！？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 _）　なぜ、ハイドはこの遺言状を破棄しなかったんだッ！？　（_
　＿＿　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　_）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　 （_
〃´￣`ヽｰ―＜　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y＼
{　　　　　∨＼　　 ‘ ＜
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.ゞ .　＿＿ﾉｨ´　　　　　}　 　 ＼
　　￣￣ 　 　 　 　 　_ﾉー‐=. 　＼
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　　　　　　　　　　　　　　　　‘，: : : ＞.､.ヽ
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　　　 　 ／ ⌒　ヽ　　　　　　|=ミ : : : : : : :ﾊ　‘，
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　　 　弋　 　 　 　 　 ||　 　 |　　　　 |　　 |　　 |
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3058：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:08:10 ID:S4b0V18w0

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,,.....イ.ヽヽ、___ ーーノﾞ-､.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　…………。　　　　  ｀ﾞ ´ﾐ='"'"",,,,　　　　｀´,.. ;,.'ilil'ij'　　　i ﾞi
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3059：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:08:29 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 | ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣￣ﾍ　　　　　.|　ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　 　 　 ﾊ　　　　｜　',
. 　 　 　 　 ,.ィ　　　　　　　　　　　 │　 　 　 　 ﾊ　　 　 |　　 l
.　　　　 　 {　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　 　 ﾊ 　 　 |.　　 l
　　　　　　 '.　 　 　 　 　 　 　 　 　 '　　　　 　 　 ﾊ　　　!　　　l.　　　　他の書類は…、これも俺宛の手紙だな。
.　　　　　　ハ　　　 　 　 　 　 　 　 __、　　　　 　 　 ヽ___!_　 　 l
　　　　 ／　 ﾊ　 　 　 　 　 }　 　 　_ハ　　　　 　 　 　 Y´　　　 l. {
　　　　{.　　　 ﾊ　　　　　　｀丶､￣　　,.ﾍ、　　　　　　　 l.　　　　 |
　　　　∨ 　 　 ﾊ　　 　 　 　 　 ` ､／　　l　　　　　　　　l　　　　 |
.　　　　 ∨ 　 　 ﾊ　　　 　 　 　 　 '､　　 !　　　　　 　 　 l＼. 　 |
　　　　　 ∨　　　 ヽ　　　　　　　　　'. 　 !　　　　　　　　　l.　＼ |
.　　　　 　 ∨　 　 　 ｀丶､　　　　　　}　 l　　　　　　　　 　 ｌ　　│
.　　 　 　 　 ＼　　 　 　 　 ｀丶,、__ノ 　 |　　　　　 　 　 　　　　l




　　　ｒ ､　　 ｒ i
　　　ヽ_ヽ.　{_ l　　　　 　 　 　 ＼_人_人_人_人_人_人人_人_／
.　　　　'､ ＼L l　　　　　　　　　  _）　　　　　　　　　　 　　　　（_
　　ｒ--､ﾄ､ └ ﾍ　　　　　　　　　 _）　！！　これは…！？　（_
　　｀Tヽ _,,. -‐　＼.＿_　　 　 　 _）　　　　　　　　　　 　　　　（_
　　 / )/　 _⊥　　 i 　 ﾉ　　　 ／⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒YY⌒Y⌒＼
　 /__ﾉ＼ﾆ.___＞'1⌒¨
　　　　 ﾉ::::::::::::::::{
　　　　ﾄ､::_::::::::_;:ｨ
　　　 /　　 ￣ ﾉ　',　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 プールッ！！この手紙を見てくれッ！
.　　　i　　/ ／　i　 }　　　 _,. -ｧフ
.　　　l 　 ｌ i　　　} ﾉ　　 // /　 彡　　　　　　　　　 日付が今日になっているぞッ！！
　　　 ',　 ヽ　_,ノ ﾊ　 ,ｨ/　　　 j ,ｲ　　　　　　　　　 ジーキルは今日まで生きていたんだッ！！
　　　　ヽ.,__）、_/　 l ﾊ　／　　　 ｊ
　　　 __|ヽ!　　　ヽ ﾊ　 ､__∠、　彡､.__　　　　　　　 いや、わずかな可能性だが、
　　_（ ,.l.　｀ｉ　　　ｊﾉ　ヽト､::ｒラ-'　}　　 ）、　　　　　 ジーキルはどこかで逃げ延びているかもしれないッ！！
　（　　,.ﾍ　 l　 ／l　l　 ﾊ ｒｩ ﾉノ /　 ／　）＼　　　  少し前に殺されたというのなら、遺体を隠す時間もないだろうからなッ！！
　　し'⌒ヽｰ=ﾆ三ﾄ､｀ヽ. ｀¨　 ／ ／　／＿,ﾉ
　　　　　　ヒニ二l＼＿＿_二 --‐ニ´、　　ヽ
　　　　　　ヽ二彡!　 _,,.. -‐＜¨´:::::::::::::}　　　〉
　　　　　　　＼三／ ｒ　ｒ　,.　}::::::::::::::::/--‐ソ
　　 　 　 　 　 ヽ/ /L /l_ ﾊ　!-‐… ''"¨￣
.　　　　　　　 　 し' |. ｆ　! l　i ｊ
　　　　　　　　　　　し'　｀¨　｀

3060：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:08:46 ID:S4b0V18w0

　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|
　 　 |::::::::ゝ　　ノ　　＼ |　　　 　 　 　 　 　 　 アタスン様、思い出してくださいませ。
　　　|::::::（U（ ●）　（●）|
　 　（@　::::⌒（__人__）⌒)　 　 　 　 　 　 　 　 邸宅に逃げているのなら私どもに知らせる筈ですし、
　　　 |　　　　　｀ ⌒´　 |　　　　　　　　　　　　裏通りへの裏口のドアは錠がおろされ、
　 　　＼　　/⌒)⌒)⌒)　　　 /⌒)⌒)⌒)　　 鍵も使い物にならないほど割れていたではありませんか。
　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) ./　/　/
　 ／´　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　::::::::::/
　|　　　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　ヽ　　　 ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　 ／
　　ヽ ＿＿　　 　 ／　　 /　　 ／




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,.　: ´￣｀＝≠'´￣￣￣｀＞､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,. : ´　　　　　／　　´￣≧　 　 ⌒ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／　　　　ー=ミ　/／　　´￣ミ　　　　 ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　 　 　 　 ｰ=ﾐ　/´　´￣＞　 　 　 　 ｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 }(　}　　　　　　　ヽ　 7∠　　　　　 　 　 　 　 ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽV( 　 }　　　　　　　　　-―- ､　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 〉 ＼{＼ ､丶＼ 　´　　　 　 ミヽ 　 　 　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　ヽ＼＞≦〔　 　 　 　 　 ﾐ 　 　 　 　 　 　 ハ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　／ /}ハ}｀＾＾⌒i　 {、（　　、　　　　　　　　 　 /　 ｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 }　}　 }.人ノ　　 . : |{　{ ＼＼　＼　　　　 　 　 　 　 /{
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 }　}、 ヽ{/＼ 　 : : |{　{＼{ ＼＼__＞､＿_____　　 　 ′｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　……そうだったな。　　 　 　 乂( ＼ {( ､_,}≧ｘ, |ハ{,: : ,.斗ｬ≦[__ﾘ{　/_ 丁ミ　 　 ζ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ( .ハ 弌ツﾑヽ_/∠イ弋ツフ＾ ｛ {/ } }ヽ　 　　｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ} } 　 ,.＞}li|⌒｀ヽ￣´ 　 　 ｛ }‐' /　ﾊ　　　　:i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 弋｝　{ 　 :}li|　　　: .　　　 　 ｛トイ　/ :}　 　 　:|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 :、 ゝ ｛圭>┘　: :　　　　 ハV,　　/　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /ﾊ　　 -===一　　 　 ／　 } }{　/ 　 　 ﾉ　｝
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /{ { ::ヽ　　 二,　　　　／.:::　 /./ V　　 ／　.ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ / {　:::::.、 (⌒　　 ／.:::::　／ / 　 ヽ∠..,__<
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ____＿／　 {　 ＼ :::::.､＿__,／.::::　／　 /　　　 {三三三
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 三／　　　:{　　　＼:: : : ::::::: 　／　　 /　 　 　 {三三三

3061：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:09:01 ID:S4b0V18w0

　　　　　f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　|　ジーキルはどこへ行ってしまったんだ……？　  |
　　　　　丶＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ノ

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　　　　　　　　:::::::::::::　　　::::::::::::::::::::::::　　 ::::::::::::::::::::　　　　　　::::::::::::::::　　　:::::::::::::::::::
　　　　　　　　　::::::::::::::　　　　　:::::::::::::::::: 　　 　:::::::::::::::::::　 　　 　 ＿＿＿＿＿＿＿ ;ヾ; ;ヾ; ヾ;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　:::::::::::　　　 　 ::::::::::::::::::　／／／／／／／" ;ゞ "; ;ゞ ;"
　　　　　　　　二二二二二二二］］　　　　　　　 　 　 　 　 　 ／／／／／／／" ;ゞ "ヾゞ; ;ゞ "
　　　　　　　　　　┌─┐　　　|;; |　　　　　　　　　　　 　 　／／／／／／／;ヾ ;"/" ; ;ヾ　;ヾ ;
　　　　　　　　~''^'-^ﾞ-､'~''^-^ﾞ-､ | 　　　　　　　　　　　　／／／／／／／; ;ヾ ;　" " ヾ　; " ; "
　　　　　　　　:::::::::::::::::ﾞ-:::::::::::::::ﾞ-|￣"-,,_ 　　　　　　　　￣￣|￣￣￣￣ヾ ;"; "i "; ;ヾ; ;ヾ; ;ﾒヾ
　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::i￣"-,,_| 　 　 　 　 　 　 　 |　　　　ヽ゛;ゞ ;" "ゝゞ ; ;; ; ゞ゛; ; ゞ
　　　　　　　　::;;;;;;::::__,,-''~i､;;;;;__,,'':: i,..|"-i.|　　　 　 　　 　　 　|　　 ヽ丶　　　ヾ ;"; "i "; ;ヾ; ;ヾ; ;
　　　　　　　　:::::::::|.レ／:::::::i |:::::::::,:,i. i"-l.|　　　 　 　 　 　　　|　　　　ヽ;ゞ ;" "ゝゞ ; ; ; ゞ ; ;ヾ ; ;
　　　　　　　　,,-''ｿ／::::::::::;/::::::::::;/::.. ...　 | 　 　 　　 　　　　 ,,|　　　　　　　ヾ ;"; "i "; ;ヾ; ;ヾ; ;ﾒ
　　　　　　　　;;;;//::::::::,-'~/:::.::,,-'|::::.. |"-i.|^-､　　　　　　_,,-'~''^'-^ﾞ-､'~゛ ヾ; ヾ; ;ゞ "＼;;ｉi ;ｉiメｿ
　　　　　　　　y /_,,-''~y /_ .-''|;; |::::.. |"-i.|:::::ﾞi　　　　ノ:::::::::::::::::::::::::::ﾞ-:::::::::::::::ﾞ- :::::::::::::|;l!ｌ| |ｌ|::::::
────────────────────────────────────────────

3062：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:09:16 ID:S4b0V18w0

＿＿　＿＿
　　　 ｀ヽ　 ｀￣｀`ヽ ＿
／"´　　　　　　　　 ＼　＼
　　　　　　　　　　　　　ヽ　 ＼
　　　　　　　　　　　　 　 }　 　 ヽ
ー=彡　　　　　　　　　　　　　　 ｝
､＿__　　　　　　　　　 　 　 　 ,ノ
　￣￣　　　　　　　　　　　　　⌒ヽ
γヽ　　　　　　 ／　　ﾉ } ｝ヽ　 　 :i　　　 俺達はハイドの自殺を公表してもいいのだろうか。
/｀ヽV/ ,彡―く､ー=彡人ﾊノ　 ｉ　 |
｛ヽ　｛ ζ 　　　≧≡≠ﾘノ{＿ノ__ノ　　　 とにかく、慎重にならねばな。
.ゝ 　｛_丿　　　 ｀'￢^　｛‐　　　　　 　 　 ウッカリすると、ジーキルを恐ろしい災難に巻き込むかもしれない。
乂)　　　　　　 　 ::　　　ヽ
___}　　　　　　　　　 　 rー〉
＿＼　　 　 　 　 　＿｛￣
三｝　＼　　　　　└┐
三三｝　ヽ　　　　 丁
￣￣＼　 }ｰ- ､__ノー---- ､
￣｀＼　＼　}二二二二二)　)
三三=}　　}=}三{三三三三｛




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 _ _＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /::, -─､::::,─‐--､::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |::/　　　 Y 　 　 　 ＼:::::::ｌ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |/　_,,ノ　　　ヽ､　　　 |::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 l（　● ）　　（ ● ） 　 i::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 (⌒　 　 　 　 　 ⌒ 　〈::::::l
　　　　　　　　　　　　その手紙は読まれないのですか？　　 　 　 　 l　（_＿人 ＿__ ） 　 　@）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　｀　⌒　 ´　　　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 |　　　　　　 　 　 　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 丶　　　　　　　　 　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　　 ﾉ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ




　 　 　 　 / ,　 ,ィ　　　,　 '"´￣¨_フ''　‐- ､
　　　　 i ﾊ/ﾚﾚ: :レ ／/／!　　 ´,. -─‐-　 ＼
　　　　 V: : : : : : : / : : : : : -=＜　　　　　　　 ｀丶、
.　　　 　 '､ : : : : : ; : : : : :_: :-: :_: ＼　　　　　　　　 ＼
　　　　 　 ﾝ':⌒:ヽi: : : : ´: : : : : : ＼　 　 　 　 　 　 　 ',
　　　　　 i : i´/ / ＼ｆﾆ,.¨￣｀ﾞヽ 　 ヽ.　　　　　 　 　 リ
.　　 　 　 ＼,ﾍ ｌ　　　　ﾉ: ﾉ　　　　　　 　 　 　 　 i　 l/
.　　　 　 　 {ﾍ::',　　　/:／!:　l i: . .　　　　　　　 　 l　（
　　　　　　　}ﾄ､:! /　 l/　 '; : ヽ＼: : :　　　　 　 　 ヽ ﾊ　　　　　　…………。
　　　　　　 /.夕　-'二ﾆ__:::ヽ、 ＼｀:_:_:＿　　　　 　 　 ＼
　　　 　 　 Ｋ　　 ヽ｀ヽｨｔﾀラ＼￣ミミ､ -､＼　　　　　　　ヽ
.　　　　 　 l ｀¨　　　＼　　　　　　}ﾐ｀'ｨわｌ: : ＼　　　 　 　 i
.　　 　 　 (｀ﾞヽ　　　　　　　　　　 ヽ ノ,／ : : : : ',　　　　　 i
　　　　　 ﾉ｀ー' 　 　 　 　 　 　 ／､__ﾉ　ヽ : : : : i : : ｉ　　 .'
.　　　 　 ｉ　　　　　　　　　　　, '__,,..　-‐::::¨::〉: : ！ : '.　 /
　　　　　 ヽ　..＿__ ..　 -‐　¨:::::::::::_::::-‐:::::￣ｌ_: : :'; : : ∨
　　　　　,..-──‐|　　　／:::::::::::´:::::::::::::::::::::::::＼ノ＼: :ヽ..___,,.
　　　　/::::::::::::::::::::l　 ／:::::::::::::::::::::::::::::::::;::::':´:￣￣:

3063：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:09:33 ID:S4b0V18w0

　　　　　　. ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : .
　　　　　. : :ラニョン……。: : .
　　　　　　: ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :

　　　　　　　　　　 |　　　　　　　/　　 　 ＞ ´　ヽ::ヽ　...::＼　　　 ／　 ／_ 　-‐'‐─┐　 　 　 　 　 |　'
............::::::::::::::::::::::::::|::::::::::::::::::::::::/:::＞　´　　　 　ノ::::l::::::::::::.. ｰ‐ ´ヽ　´￣　　　　　／　　 　 　 　 　 '　'
::::::::::::::::::::::::::::::＼‐- ､　 l､::::::::::/　　　／　....::::::}:::::::i　 -‐-　 ､　　　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　 '　'
￣ ＼::::::＿＿＿::＼‐-＼l ヽ:::/　　,　 -‐　　 ￣';::::::|　 　 　 　 丶　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　 '　'
　 ト　＼＿フ ＞:￣: : _｀ -‐､/　／　　　　　　　　';:::l　　　　　　　 〉 　 　 ／　　　　　　　　　　　 /　'
　　＼｀　‐-／: : : : :/　 -┐ ∨　　　　　　　　　　 !:::}　 ＿　　　 /::...　∠＿＿＿＿＿　　　　　/　 '
＼‐--＝=: : : : : :／〃 r‐'　　　 　 　 　 　 　 　 〃l::|-､:::::l　 　:/:::::／.　　　 　 ∨　　　￣￣￣ 　 '
　　＞＞.: : : : : :.l　ゝ-´..イ　　　　　　 　 i!　　 〃ヽヾi　＼l　　:l::／::::::::::.　　　　 ∨　　　　　 　 　 '
／ ＜.: : : : : :. :. :.‐- ´: :〈 　　 , 　´　　　i!　 ／　　l　 ＼ ノ 　 l:::::::::::::::::::::.. 　 　　∨　　　　 　 　 '　　 　 '
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／: : : : : : : : : : : : : : :l　　　　ミ　　　　 　 i!　　　l _＿ヽ　　　 ,l /／l::::::::::::::::::::..＿＿l　　　　　 /　　　　 '
: : : : : : : : : : : : : : : :.∧ f㍉ 　lr=-､　＼ 　i! 　./ 　 ／　　　./:l_/l /／l::::::::::::::::::.　　　　　　O/　　　　　'
.: : : : : : : : : : : : : : :. :.∧ Ⅵミ┴ ､｡ ＞　〉､i　/　／::: 　 　.:/: : :.ノ ／::::::::::::::::::::::::　　　 　 ／ 　 　 　 /
: : : : : : : : : : : ‐-: : : : :.ミ　ヾミ三三ﾐヽ/:::::ll/／_::＿_......::/: : ∠∠-‐_ァ::::::::::::::::::::::.._ 　 ´　　　　　／ ＿
: : : : : : : : : : : : : : :.＼/｀ 　/l　　　 ｀ヾ三ﾑ´_|:八　｡ ノ7:〈.: : : :.＜_　　 ｀＼::::::::::::::::::::..　　　　 　 ´￣
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　　　　　　　　　　　　 ,ﾍ__／　　 　　　　　　ヽ　　　 　 　 　 　 　 ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : .
　　　　　　　　　　　__,/　　　｀ ＜　 　　　　　 }ヽ　　　　　 　 　 : :ジーキル……。: : .
　　　　　　　　　／---‐――--.､ゝ＼　　_／ ‐￢　　　 　 　 　 : ::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : :
　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／⌒ヽ.´_／　.」-‐＞ヽ
　　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／´ ｀ヽ　　　/　 ´　　 l
　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:／　／　　　　 ヽ　 ヽ.　　,　, .!
　 　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.／　 ./　　　　＿ __ヽ-､ l｀ / / /!
　　 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:l　＿十''''''''""　　　　　＼ . ,'　l　!

3064：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:09:47 ID:S4b0V18w0

　　　 　 　 ,　-―――- ､／´￣￣｀ゝｰ=彡
　　　　　 ´　　　　　　　　 ヽ　　　　⌒ー=ミ
　／　　　　　　　　　　　　　}　　　　　　　　 ｝
/／　　　　　　　　　　　　　 V/　　　　　　 ハ
/　　　　　　　　　　　　　　　 )}／´　　 　 　 j|、
　　　　　　　　　　　　　　　 ｛ ／⌒ヽ　　　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,
　-=ニ二￣　　 　 　 　 ﾉ,　　r=､　ヽ　　 、　 　 ﾊ
　 　 　 r=zx ー=彡　／/　　 }:..:::｝　|　　、＼　　 i｝
三＿　 |ﾘへ≧zx　ｰ=彡 ﾉﾊ/:::::/　 ﾊｰx仝　　 　 |
.　　　　j/　　＼三≧x　_ノ)ﾉ::::/　 ﾉx≦^}/ ﾊ　j　ﾘ
_＿彡 / 　≧=zx≧寸三≧}vく斗≦二 /　 /　ﾉ^′
^ヽ∨〈　 　 {ゝ,_弋ﾂ｀ヽ＞くﾉ {/ﾏﾂノ} ｛_ノ／´　　　　　　　　俺は怖いんだ……。
　(ヽＶ{　　 　 :　　／　／⌒- |ヽ¨´ 　 j／
＼ゝﾊﾉ　 u　 : ／　　 {　 _ 　￤　　u /
ノ }ー'|　　　　:　　 　 　 ｛,　―〉　 　 ′/＼
／　 ::|　　　　:　 u　　　　｀¨¨´　　 /、j{:　　ヽ
￣￣￣￣￣｀ヽ　　　 ⊂ニつ 　 ,/￣￣￣ﾊﾉ}
三三三三三ヽ |　　　　=三,ヽ 　/三三三//|│
三三三三三=| |　 u　　= 　 　 / }三三=/V/￤
二二二二二=| |＼　 　 =　　 /| :}三三=} ｛　 j
三三三三三=| |//＞――＜| :! {三三=jヽ ヽﾘ=
二二二二二ハ ∨//////´ i| :! ﾊﾆﾆ／ﾘハ/三=
三三三三三三＼＼////　 /　/=}／／三∧三三
三三三三三三三＼　ｰ――＜／／=三三∧三三

3065：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:10:05 ID:S4b0V18w0

　　親愛なるアタスン。
　　お前がこの手紙を読む頃には、俺は姿を消しているだろう。
　　どういう事情によって失踪するのかは俺には予想することができないが、
　　俺の直感と現在の俺の言い表しようのない境遇が確実的な終わりが近いのだと告げている。

　　ラニョンはお前に手記を託すと言っていた。
　　まず先にそれを読んでほしい。
　　そして、もしお前がもっと知りたいと思うならば、俺の告白を読んでくれ。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　価値無き不幸な友　ヘンリー・ジーキル


　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　/
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　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
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　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　 　 　　 　　 /

3066：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:10:27 ID:S4b0V18w0

.　　　　　　 ,'.　 ﾘ　　V´￣｀ヽ
. 　 / / 　 /-...､　 　 }ﾊ
　､/ / ノノ二ﾞヽ｀::::__ﾌﾉ〉
　ｿ/　／　,ｧ'"¨芹!ヽ= く-'
　,/ﾚﾉ　　　 ｀ ￣ i'´　　 ＼　　　　　　 もう一通書類があるが、
/ヽ /　　　　 　 　 l　　　 ,.　＞　　　 　 これがジーキルの告白なのか…？
　　　　　　　　　 , '　　　(_ｒ'__ﾉ
　　　　　　　　　 　 　 　 ,. ->
　　　　　　　　　 　 　 ｰ‐ ‐'!
　　＼　　　　　　　　　 ー‐ｒ'
　　　l:＼　 　 　 　 　 　 　 ヽ　　　 　 _.. ._
　　ノ::::::::＼.._　　　　　　 　 ﾉ ／:＞‐'::::::::::＼
　　￣＼::::::::::￣￣￣¨7￣ ¨´:::::::::::::::::::::::::::::




　　　　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　 ￣｀ヽ／/￣　 　 ￣＼
　　　　　　　　　　／　　　　　　　　 　 ＼　/／　 　 　 ヽ
　　　　　　　　 ／　　　　　　　　 　 　 　 ∨/／　　　　　 ＼
.　　　 　 　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　∨ ／　　　　　 　 ',
　　　　　　　　|　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ∨／　　 ,. -=＝ ﾉ　　　　 プール、ひとまずこの書類のことは誰にも言わないでくれ。
　　　　　　 　 |/　　　／ /　 /　 　 /　/ /　/　　 ／ ／／ノ｀}　　　　 ジーキルがどんな状況になったにせよ、少なくとも彼の名誉は救えるかもしれない。
.　　　　 　 　 /　 r‐く__,ノ,ノ/ 　　 /　/ /.!　Ｌ.,,∠,／_,,.＜ニヽ!
　　　　　 　 /　/ | ｆ‐vレへ::＼／ ／ / /l /　　　￣ ,ﾊ　）　＼　　　　今は十時だ。
.　　　　 　 /　/ /| {_r 　　　＼:::＼ ／ノノ　　　　__,,./（（　　 /　__　　  俺は家に帰って、落ち着いてこの書類を読まなくてはいけない。
　　　　　 /　/　 人___）　　｀}弋ｆメ､::::‐-} lﾉｨ:::_¨-ｧ:/　,)）　/／ /
.　　　　　{　 |　,ｲ 　 |　　　　｀^ｰ―｀￣　/ｔｒｫテｧ/　／ ｒ‐'/　 /　　　 だが、十二時前に戻ってくる。
.　　　　　 ＼∨ｌ{ 　 |　　　　　　　　　　　{ ｀¨ ´/-─--'　/｀¨/　　　　 それから警察を呼ぼう。
　　　 　 　 ＿∨ 　 |　　　　　　　 　 ｒ:.､_ｊ　　 /　　　　 ./　 ,/
　　 　 　 /_　　＼　ヽ　　　　　　　___＿ｰ' __./　　　　 ./｀¨./
　　　 　 /　 ＼　　＼::＼　　　　 ´ ｀ ｰ’/、/Τ丶、 /　　/
.　　　　/　　　　＼ 　 ＼::＼.　　　￣） /ノ/'¨丶、　＼　,/




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　　　　　　　 ./´::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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　　 　 　 　 .ｌ::::::::::::::::::／　　 　 　　Yヾ!
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　 　 　 　 　 （@　 　　　　　 （ __＿ 人_）　　　　　　アタスン様……。
　　　　　　 　 .|　　 　 　 　 　 　 ｀ ⌒|
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　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　 　 ﾉ
　　 　 　 　 ／　　 　 　 　 　 　 　 ヽ
　　 　 　 ／　　 　 　 　 　 　 　 　 　',
　　　　../　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 }

3067：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:11:01 ID:S4b0V18w0

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あっ！プールさん！！　　　　　　　 　 　 :::::::::: : : :　　　　: : : :::::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 :::: : :　　　　　　　　: : :::::
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　犯人はどうなったんですか！？　　　　　　　　∧＿/ ∧＿/ ∧∧
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　旦那様はご無事なんですか！？　　　　 (д´（д・　（д｀　(дﾟ,, )
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 /　　/　　　 /　　　/



　　　 　＿＿＿＿＿
　　　／.:::::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 |.:::::::γ⌒^Ｙ⌒ヽ::.|　 　 '_
　 　 |::::::::ゝ　―　　―　|　　 、
　　　|::::::（ （ ●）　（●）|
　 　（@　 ::::⌒（__人__）⌒)
　 　　|　　u　 ｀ ⌒´　　|
　　　 ＼ 　　　　 　　 ／
　,,.....イ.ヽヽ、___ ーノﾞ-､.
　:　 　| 　';　＼_____ ノ.| ヽ
　　 　 |　　＼/ﾞ（__)＼,| 　i




　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
.　　　　　　　 　 ／￣￣￣　　＿＿　￣＼
.　 　 　 　 ＿／　　　ミ､　／￣￣｀　　　　}
.　　　 　 / 　 　 ￣＼　／／⌒　 　 　 　 ＼
　　　　ト|　　　　　＼　　/　　　　 　 　 　 　 |
　　　 │|＼　　　　　　／￣￣＼　　　　　　ヽ
.　　　　＼ヽ＼　　　/　　　　　＼　 　 　 　 　 |
.　　　 /￣＼＼≧ｉ{L　　　　　　　　　　　　　　|
　　　//　/ ﾊ　　　 /| l| ﾄ､　　　　　　　　　　　|
.　　 | {　i{ ( ﾉ 　 　 |ﾊ人|　＼＼＿＿＿　　　！
.　　 Ｖ＼_ミｉ{⌒＼__　　　＿／￣ヽ } /⌒厂　 |
　　　　　 ( ﾊ｀　＿_,{∨ /　＿___ﾉ　 } ﾚ'^} ＼　|
.　　　　　 ヽ∧´￣　/|⌒　' ￣｀　　ﾋr_,ノ　　| l|
. 　 　 　 　 廴|　 　 Lj＿　　　　　　|　|_　　ｌ | l|
.　 　 　 　 　 ∧　 　 ヽ　　　　　　 /　| }/　リ ﾘ
　　　　　　　/|∧ 　 ´こ￣｀　　 ／　 ／＼ ／
.　　　　 　 / /　 ヽ 　　´￣　／　 ／/　　 |￣
..　　　　__/ /　＼　＼＿__／ 　／　/　　　|
　　　　／　|　　　＼　　　　 ／　　/

3068：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:11:16 ID:S4b0V18w0

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　　　　　　　|＼　 ==ミヽ
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　 ﾉ＿／　　 ／　　　／　 j／￣ ＿ }
　 ＼　　　／　　　　　　　/　　／ ｢ )}
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　　　　　　　　　　　　 ￣￣

3069：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:11:43 ID:S4b0V18w0









　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ラニョン博士の手記

　　 　 　 　 |￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　 　 　 　 |　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
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　　　　　　 /　　　￣￣￣￣　　　　　/＿＿＿_
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　　 ／　　　　　　　　　　　　　／　 ./　 　 /
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　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　　 /　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣

3070：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:12:03 ID:S4b0V18w0

┏──────────────────────────────┓
│四日前の一月九日、俺は夕方の配達で一通の書類郵便を受け取った。 │
┗──────────────────────────────┛

　　　　V　　　　　　　_＞'':::＞'"＞　　　　　 ｀ヽ
　.　　　 Ｖ　　　 _＞'':::::＞ ,.ィへ_.､､＼..__　　　ミ､._
　　　　　 Ｖ_＞'':::::＞ ,.ィ-‐ ニ::::ハ｀トヽ、　　　ヽ=-
　　,.. -‐＝V＞''":;.ィ ｉ/ｧｒ ¨ｔｱノ　 ﾐソ　}ミヽ､　ヽ -
　 ｉ　　-‐''"_,.:ィ:,.ィｔ:ﾑ '¨ヽ￣　　ｒ　 ﾉし'^V　　　 ＼
　　ﾞ¨¨ ￣/ ﾞﾍ｀ ¨´　l i　　', ＼､ i.　 !::　ヽ.＼-､.　　　　　　ジーキルの手紙だって？
　.　　　　 ﾘ　 .ﾊ、 　 ｰ'¨ﾌ　　　＼.　';::　　ﾞ､　ヽ＼
　　　　 ∠ /　　∧ 　 ｀_,. ‐ﾆヽ　　ヽ !::.　　 ヽﾉ　ｌ:　　　　　昨日、晩餐会で会ったばかりなのに、なんでわざわざ手紙を寄こすんだ？
　　　　 -イィ　　　 ', 　 .V´　 /　 　 /::: 　 　 /　 ;:
　　　,.ｨ'¨=-､　　　 ∧ 　 ｀ご.　 　 /::::　　　./ 　./:
　　,斗- ､　ﾉY'¨ヽ. 　 ＼　 i　　 ./::::　! 　 ,.'　 ./::::
　.（ ,⊥..__ ｀/ ヽ,ｲ　　　　>、__..ｨ::::　　i ／ 　 /::::::
　 / L、　 ｀ト -' l　　　/　,.ィ、::::::::....／　　 ./::::::::
　 v'´￣¨ﾞト!、　/　　/ i´‐､　＼:::／　　　 /::::::::::
　 i　＼,.ィ　 ﾉヽ＼ /　 l |::く＼ ::| /＼.　 /::::::::::::

3071：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:12:23 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　f´￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　長いな…。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　えーと、省略してまとめると……。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂_


　親愛なるラニョン。
　お前は俺の最も古い友人の一人だ。
　そして、俺達は学問上の問題で意見を対立したこともあったが、それでもお互いの友情が壊れたことは一度もなかった。
　もしも、お前が「ジーキルッ！俺の生命、俺の名誉、俺の理性の一切がお前にかかっているんだッ！！」と言われたら、俺は喜んでお前を救おうとするだろう。
　ところが、ラニョン、今こそが俺の生命、俺の名誉、俺の理性の全てがお前の慈悲にかかっている。
　今夜、お前に見放されたら、俺は破滅してしまうんだ。

　こんな前置きを読めば、お前は嫌なことを頼まれると想像するかもしれないが、それはお前自身の判断で決めてくれ。

　まず第一に、今夜のあらゆる用事は全て延期にしてもらいたい。
　たとえ、国王の病床に呼び出されたとしても断ってほしいんだ。
　そして、馬車か辻馬車を用意して、俺の家に行ってくれ。
　執事のプールにも指示を言いつけているから、錠前師と共にお前の到着を待っている筈だ。
　錠前師に実験室の書斎のドアの鍵を開けさせ、お前一人が中に入り、大文字でＥと記した左手のガラスの陳列棚を開けてくれ。
　ガラス戸に鍵がかかっているのなら、壊してしまっても構わない。
　そして、上から四番目、または下から三番目の引き出しを『その中身を全てそのままに』、抜き出してもらいたい。
　俺は酷い心痛の為に、お前に指示を誤りはしないかと病的な不安を感じている。
　だが、たとえ俺の言葉が誤っていたとしても、中身を見れば必要な引き出しが分かる筈だ。
　そこには、散薬の包みと薬瓶が一つとノートが一冊入っている。
　その引き出しをそっくりそのまま、キャヴェンディッシュ・スクウェアのお前の病院まで持ち帰ってほしいんだ。

　第二の頼みは、夜十二時の皆が寝静まった頃に、お前は一人で自分の診察室にいてもらいたい。
　そして、俺の代理で訪れる男をお前自身の手で室内に通し、お前が俺の家から持ち帰った引き出しを彼に渡してやってほしい。

　それだけをすれば、お前は自分の役割を果たし終えたことになり、俺は心から感謝したいと思う。
　この依頼の理由をどうしても知りたければ、五分後に知ることができる。
　これらの手続きが重大であり、その手続きがいかにも奇異に見えるだろうが、
　それらの手続きの一つでも怠れば、俺は死、もしくは理性が破滅し、お前の良心が苦しめられることになる。

　お前がこの願いを軽んずるようなことはしないと確信しているが、万が一にそのようなことがあるかもしれないと思っただけでも、俺の心は沈み、手が震える。
　どうか今の俺のことを考えてくれ。ある妙な場所にいて、想像できない程の暗い苦痛に悩んでいるのだと。
　しかし、お前が俺の願いをちゃんと果たしてくれるのなら、俺の苦しみは一息のように過ぎ去るんだ。
　どうか俺の頼みを聞いてくれ。親愛なるラニョン、俺を救ってくれ。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お前の友　H・J

　追伸

　手紙に封をした後、俺の心は新たな恐怖に襲われた。
　郵便局が何かのトラブルで遅くなり、この手紙が明朝までお前の手に届かないことがあるかもしれない。
　その場合は、明日中の一番都合が良い時に俺の頼みを実行してほしい。
　そして、やはり夜十二時にもう一度俺の使いを待ってくれ。
　だが、そのときはもう遅過ぎるかもしれない。
　そして、その夜が何事もなく過ぎれば、お前は二度とヘンリー・ジーキルに会えないと思ってくれ。

3072：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:12:47 ID:S4b0V18w0

　　　　　　__ 　 　 　 /＼/＼/＼/＼/＼/＼/
　　　　　i´　｀ヽ　　/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼
　　　　　 ＼ ＼ ﾞソ'´::￣￣¨:::ｰ- /_　/＼/＼/
　　　　　　　入 ＞ .._:::::::::::::::::::::::::::::::¨丶､'＼/＼
　　　　　　　i､　テ..,,_　＞- ::;;_::::::::::::::::::::::::＼ ／
　　　　　　 　 ヽトｒｔｫ-､ﾝ¨Tキ= ¨ ｰ--　::;;___l　　　　　 ジーキルが凄くやべー状況で、
　　　　　　　　 /　¨￣　｀ヽミジ'´ヽー--　..__ ￣　　　　 俺は夜になったら馬車でジーキルの家まで行って、
　　　　　　　ｒ.' ､/ヽ　　　 ヒ/,.ｲリ/　　ヽl　 ＼　　　　　 実験室の書斎に入って、指定する物を取り出し、俺の病院まで持ち運び、
　　　　 　 　 ヽ ﾉ　 ',　　　　 ｒ__ノ l　 l　',＼　､　　　　　 夜十二時に診察室でジーキルの使いに会い、ソイツに指定した物を渡せ…ってことか？
　　　　　　　　ヽ-､　ｉ　　　 /　/ /　l. l　 V　＼ヽ
　　　　　　　　 ,Ｆ-'　l　　 / 　 i i /　ｌ l　', ＼＼　　　　 わけがわかんねぇ手紙だな。
　　　　　　　　 ｿ　 　 　 /　 　 ヾl 、 i　　ヽ　＼
　　　　　　　 人_,.. -‐ ｴ --===＝ヽﾘ /　ヽ.＼
,. -─＝＝‐-==ニ二￣::::::::::::::::::::::::::l ﾊ　､、 i ヽ
:::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾヽ ｌ}　iヽ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::リ＼




　　　　　　　　 　 　 　 ／::::::::::::::|　　　　 ＼::::::::::＼
　　　　　　　　　　 　 /::::::::::::::::::::l　 　 　 ,.　-──┴──---- ､
　　　　　　　 　 　 　 |::::::::::::::::::::::__r─／　　　　　　　　　　 　　　 ＼
　　　　　　　 　 　 　 |:::::::::::::; イO }／　　　＿＿__　　　　 　 　 　 　 }
　　　　　　　　　　　　V::::／　　 ／ ｘ＜￣::::::＿＿＞､＿,.--､　　 ／
　　　　　　　　　　　　 ∨O o　/／::::／ヽ＼＼{、　　　＼　　'⌒ｿ--､
.　　　　　／￣￣￣¨¨二二二ﾆﾆフ＿＿レ＜:＼l　} 　ｆ⌒ヽ　　　　　　　　昔から非現実なことばかり夢想する野郎だったが、
. 　 　 　 | 　/´￣￣　　　 　 ＿／/:::ィ─ｔ:ﾃﾃぐ´У/八{＾} |　　　　　　　　ジーキルは大丈夫なのか？
　　　 　 乂 {　 ,. -─ ､_,.ィ7ｆ/::}ﾊ ￣　´￣￣　　 ＼/　 ｿ 人
　　　　　　　｀7　 　 ／//ｒ':ィ_ｆﾂ }│ ＼＿　　 　 　 　 （ノl　　　　 　 　 　 ……仕方ねぇ。
.　　　　　　／＼_／　人{ﾄﾐﾊ　　〈_ﾉ｀ヽ ｀ﾏ{__　　　　　 |　 ヽ　　　 　 　 　 ほっとくわけにもいかねーか。
　／{￣￣￣ｊ＼/　 （_　｀￣∧　　ヾ'　　　 ⌒＼、　　　|　　 ＼
　　/──‐く　 /ヽ　人 　 　 ,ﾊ、　r=-一　　 　 ト､ 　 / 　 ／　＼
　　　＿＿,ﾉ ＼__,ﾉ（　　　　　　ﾊ.　､_,.ｨﾆﾆ　　　l　　 /　／　／
　 ／{　　　ｊ＼__,ﾉ__（　　 　　_ノ　‘，　　　 　 　 　 , ' ／　／
　　,. ー一く　/＼::::::≧､＿　　　_ノl＼　 ,. ----／／　／
　　　}　 　 } ＼__ﾉ:::::::／::::::::￣::::/::|　 ヽ: : : _／／　／::::::::
　　ブ¨¨￣ヽ__ﾉ::::::::/:::::::::::::::::::::/:::::|＼　 ￣ ／　　/

3073：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:13:12 ID:S4b0V18w0

┏─────────────────────────────────┓
│日が沈む時刻になり、ジーキルの邸宅に到着するとプールが出迎えてくれた。　 │
│プールもなぜこんなことするのか、不思議がっていた。　　　　　　　　　　　　 　 　 │
┗─────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |::::|　（　●　） 　 （　●　）　 |:::::!
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　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　（＿＿_人＿＿_） 　 　 .|
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　 　 　 ｀　⌒　´　 　 　 　 |
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　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ　　　　　　　　 　 　 　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ、　　　　　　　　　 ＿_,ｲ
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ／　　　　　　　　　　　 　　 ＼

┏─────────────────────────────────────────────┓
│プールも俺と同じように郵便の配達で手紙を受け取ったらしく、急いで錠前師と大工を呼びせていたらしい。 　│
┗─────────────────────────────────────────────┛

3074：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:13:38 ID:S4b0V18w0

┏────────────────────────────────────┓
│俺達は実験室に入り、時間はかかったが、二人の職人達に書斎のドアを開けさせた。 │
┗────────────────────────────────────┛

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┏────────────────────────────────────────────┓
│Eの印が入った陳列棚には鍵はかかっていなかった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
│俺は引き出しを抜き取り、それに藁を詰め、敷布で包んでキャヴェンディッシュ・スクウェアに持ち帰った。　 │
┗────────────────────────────────────────────┛


　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 _.　-‐'≦￣￣|:￣￣￣￣￣￣￣￣::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／二ﾆ　 ＿＿　 :|　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ハ .{ |´.__ :|　|　 |　:l:　|　　{二二二二二}　　 |
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 {丁j | | {__} |　|　 |_ノ....:|　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 v_|_j |..|:　　:|　￣　　　::|　　　　　　　　　　　　 |
　　　　 　 　 　 　 　 ,､__,　　　　　 　 　 .＿j!￢!.!　　 |　　　　　　|　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　 　 　 ｨﾊﾐﾐ､　　 　 　 .＿ィ　 |l　 .|　　.:|　　_...._　　|　　　　rﾆ;　　　　　　rﾆ;
　　　　　　　　　　　,ﾄj∠=ゝ＜::¨::｀丶 { ￣￣￣|　 r;.| ／V｀ﾌヽﾉ　r---イﾉ　　　r――'-ク丁7ヽ
　　　　　　　　　 　 jl=!//::::':::::::::::ﾊ:::::} l､＿＿_...|　　 |ﾊ〈ﾍ|| '}〉ﾊ　￣＼￣￣￣￣ ￢7､¨ﾍl:l| / ﾊ
　 　 　 　 　 　 　 　 k'::!:::::{::::::::::::jlll!::ィ⌒vj!聿__!　　 !'/ヽj:|'/ｲﾊ',　　　 〉〉　　　　　　/　ﾗﾍ|| ｿ:ｲﾊ
　　　　 　 　 　 　 　 l::ヽ!:::::',:::::: r'-V v!{ｿﾊ|二ﾆ|　　 { !ヾﾍ|/／} }､z_イ＿＿＿＿≧{∠ド､ﾞｗ'/ぐ　!
　　　　　　　　　　　 ﾊ:::::ヽ＼}:::ｨ￣{≧o≦}l≧≧|―-{ {==(.)===}l l―┬――――┬┬―‐'≦ニ_j}

3075：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:13:56 ID:S4b0V18w0

┏────────────────────────────┓
│病院に帰ってから、俺はすぐに引き出しの中身を調べにかかった。 │
┗────────────────────────────┛


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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 〕 ￣￣￣￣￣ 〔
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ／　　　　　　　　 　 ＼
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　　　　 ___,,,... -一,ｨ´:　　　　:.:.:'''ｰ- ...,,,,_____　　　　 　 | ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; |
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　　　　　 -=≦::::::::＞ ､　　 _r ｎ
　　　／　　 〈:::::::::::::::::::::＼/ |│/⌒ヽ
. 　 /　　　　　ヽ:::::::::::::::::::::|　|//::::::ﾉ::}__r─ｆ⌒ｿ⌒Ｙ
　　i　　　　　 　 ＼:::::::::::::::|　|/:::／:::/ミ
　　|　　　|､ ﾄ､ 　　 ';:::::::::: |　l／::::::/ミ
　　'.　　　V::::∧　　 V::::::::l／:::::::::/ミ__,ﾉ
　（__V　　 ∨:::∧　　 V{::/::::::::::::/ミ_ﾉﾆヽ彡,__人
　（　 ∨　　∨:::∧_／个l:::::::::::/＼ミ{〈ヽ}|､_ﾉ　　 　 ﾉ　　　　　  白い塩の結晶のような散薬と、
　　＼_∨＿_∨／|{　　リ :::::::,ィ　　　　rｸ　｀ｰｒ'⌒´:::::　　　　　 強い匂いがする赤い液体が入った薬瓶？
　　 /　∧　　{　　 ヾ／/::::,ｨｆｯ　　　 　 ', 　 　 |::::::::::::::
. 　 {　 {:::::｀:ーー:::´::／／冖´　　　{　　 ',　 　 l::::::::::::::　　　　　 何かの研究でもするのか？
　　 ＼_ヽ:-:-:-:-r rｔｯ}　　　＼＿　 ヽ　　}　　│::::::::::::
　　 　 　￣ Τi´ ＼　 ', ､__､　　￣￣｀ヽ/　　/|::::::::::::::
　　　　　　　 ￣ヾ--ヽ 弋ノ＿_ノ　　　 / 　 /｡,|:::::::::::::　　　　　 （と言っても、ジーキルの研究は役に立たねーものばかりだがよ。）
　　　　　　　　 　 　 　 ＼. ｀こ´　　　 / 　 /l ノ|:::::::::::::
　　　　　　　　　　　　　／＼　　　　 / 　 / l|｡/|:::::::::::::
　　　　　　　　 　 　 ／l::::::::::::ヽ---く__／　 l|｡∧::::::::::::
　　　　　　　 　 　 /::::::|:::::::::::::::|＼_（　l　r｡　＼__∨::::::
.　　　　　　 　 　 /::::::::l::::::::::::::::|:::::::::乂　　｡,　 ﾉ　∨::::
.　　　　 　 　 　 ,'::::::::::l::::::／::::::＼::::::::::＼___／ ｡,　∨::

3076：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:14:24 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　,. --､　　　,.､,z,ァx､__
　 r='ｪ､,　 __／　 t-､ヽﾌy'//,ｨ災彡''７
　.乍ﾆ三三三ミﾐヽゝﾍ_〉'/ｲ尨r'´ 　 /
　 ｌ　r- 　 　 　 ｀`ﾐヾヽｬ'ｨ少"　　　/　　 　 　 　 ノートは普通の手習い帳だな。
　 l　i　　　　　　　　 ｀丁￣!　　 　 ,'
　　!　　　　　　　　　　 | ｰ '! 　 　 ,'　　　　　　 　 ……日付しか書かれていないが、
　　',　　　　　　　　r 、! i! ,! 　 　 !　　　　　　　　  たまに「×月×日　全面失敗」「×月×日　倍量」と短いコメントがあるぜ。
　　 ',　　　　　　　i^!. ',!　 ,ﾄ、　　ﾄ､
　　　',　　　 　 　 ! ヽ ＼_,! ',　,.r''´ ヽ、
　　　 L＿＿＿___{ヽ `　　 ,､i´ 　 　　 !
　 　　　　　　　　　ゝ _ 　 ,､!　 　　　　,!
　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　. -'




　　　　 　 　 　 　 　 　 ＿_r‐ ｧ'⌒　＿
　　　　 ノ⌒厂j冂　 ／ ／ ／　　 ´　　｀ヽ
　　　 く_ / (　 {{ jﾚ'´　/　 /　　　　　　　　　ミ=ミ
　　　 _{ ｌ{　 ＼∨ /　　 ,　{　 /　 ／／　　　　￣｀ヽ
　　 ノ（ 人　　 　 l|　 l/{　/ /　 /　　　　-‐==　　￣
　 人＿ミ=＼＿__l{　 l{ ＼ （ 　 l{　　　　　　-―
　　 ､＿_＼＿__ﾉノｰ==ミ､） }}　　　 ／　　-‐==ミ
　 ､＿,ノ ｰ==彳___／ ／'⌒＾^ﾞ'ト〔　 ＼　　__
　　 ￣人____,ノ___ { l{/　 }　／ /　 jﾊ ｌ |　 ﾆミ、
　　　　　　 〈_:::::::｀.＜　 　/　 /　　　} l |　'⌒ヽ
　　ﾐ-==彡ﾉ/｀代ｔぅ､{　 / , ィ__ ノ　ﾉ リ{ ﾄ=‐く
.　　　ｰ=彡/ 　 　 ートV彡,ノ::::｀..＜__　乂_ 　 ＼　　　　　要は、何かの実験の記録ってことか。
　　　 ＿_,人 　 　 ／/　ﾉ{￣｢ 弋ｔぅ､::≧ﾄ=ﾆミ
.　　　　　 } 　 　 /　/　/ {{　　　ー一　¨¨斤ﾃミ　　　　　　ただ研究をするだけなのに、なぜジーキルの名誉と生命にかかわるんだ？
　　 ｰ=彡j　　　 ｀て ノ) ノ＼　　　　　　ノリ人　}　　　　　 なぜ、ジーキル自分で持ってこようとしないんだ？
　　　 ､＿|　　 　‘'┴‐ヘ　　 }!　　／　ﾊ／ ノ )ﾉ
　　 =-‐　| 　 　 ＼　　　　　 |l　 /　 /ノし'／（{N、　　　　 ……なぜ、使いの人間とコソコソと会わなきゃいけねーんだ？
　　　 =彡|　　⌒ヽ ＼　　 　 ｌ|　'　 /　｀Ｔi　l{　＼
　　 ＿,ノ│　　 　 　 　 　 　 ﾘ　　/　　　 |　ヾ=ー
　 　 ＿／|　　__ノ　　　　　／　　´ 　 　 l |＼＿
　 ___／　│--　　 　 　 　 イ　　　　　　 ｌ ﾄ､
　　　　 　 |｀ﾄ､___)_　≦　　/　　　　/　,ノ_｣　ﾄ､＼
　　 r──l　}　　　/　　　/_ ..　-‐　¨ ￣　／　}＼
　　 |　　/ﾉ　|　__,厶　 ￣ 　 　 　 　 　 ／　　/
　　 l　 └─‐/ } 　 　 　 　 　 -―　／／　 /
　　 　 　 ／} |　|　　　　 　 ＿＿_／／　　 /　　 /
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　 　 〈 　 //　 /　　　　　　　/　　　　 　 　 　 /
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3077：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:14:39 ID:S4b0V18w0

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［ラニョン病院の診察室］


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　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 ＼ー--‐　⌒　　　　　　　　　　　　　´￣｀丶 ＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　ト--‐＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__ノ__ノ|
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 |＼|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　 :、 ＼　 　 　 　 　 ＿＿_ /　　　/`^´＼　　　| 　 　 　／　　　　もうすぐ深夜十二時か……。
　　　　　　　　　　　　　　　　:、　　　 　 　 　 　 　 ／|/|__{Ⅵ　　　　|__∧｣　/ 　 ／〉
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 〈＼　　　　　　　　 ＜　,.　--‐ヘ　　 /＿　　∨　　 ／〉　　　　　　 　 　 　 ＿
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼　　　　　　　_ノ/三ﾆ三三〕　〔三三＼ 〉　　　/ 　 　 -─-　　 　 ／ 　｀ヽ
　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼ 　　　〈＼ 　 |　 '＾ｰ<__tｯ>:}ﾍ ﾉｨ_tｯ>` ┼┐／　 ／　　　 　　 ＼/　　　　　}
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 〈＼　　　}ﾍ ＼_|　　 　 　 　 　 | |　　　　　|l　}￣ﾉ/　 ＿ _＿_ ___　 |　　　　　 ′
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼　 　 :、L_　　〈　　　　　 _ノ＾ヽ　　　　 } /／[]_) /{___| |____}____}｜　　 　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　＼__　　:. 　　　　　 ｀＾′　 　///__　　|　{　　 | 　　:、　:、　 　 ／
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ∠二　 　　 |:　　　:. 　　　 /ﾆﾆ}　　　//´／　　 ＼:、　 :、 　 }　　}-‐
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／　　 　 　 |:.　　　 :.　　 /‐ヘ::|　　　/ く　　　　 __/　　｜ 　 |　　:、
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 〈／　　 　 　 | ::. 　　　　　{　　　}!　 //| ＼〉 　 ／　{　＿ |　　 |　 　 :、
　　　　　　　　　　　　　　 ＼､＿ノ 　　　　　 |　 ＼　 　 　 ー─'′ / :|_　 ＼_ |　　 }　　　} ￣ }　 ￣ }
　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ＼＿＿　　 　_ |　| 　 ＼　　＼--／ /　 |　＼　 ′　 |　 　 :|　　 |　 　 .′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　 　 ／∧　|:　　:::::＼　 　 　 /: 　 |　　 ∨　 　 |　 　 :|　　 |　 　 |
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 /　　 ∠ニ/　 ＼ 　　:::::::::: ー─:::::　／　　 ./　 　 　 　 　 ｝　　|　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /ニﾆ/ 　 　　＼__ :::::::::::::::::::　／　　　 /|　　　　　　 〉　　 } |　 　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　 { ∠/ニニ|　　　　　　　＼:::::／￣　　　　　/_:|　 　 　 　 / 　　/ 　　 ／　　　　 ＿＿
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 -ニニ/.ﾆﾆニ|　　　 　 ／＼ ∨∧　 　 　 　 /二|　　　　　　 　 　 　 ／ニﾆ=‐-／二二ﾆ＼
.　　　　　＿,,..　　-‐ﾆニニﾆ二/二ニニ| 　 　 ／|￣￣￣￣}＼　　　 /ﾆﾆｌ| 　 　 　 　 　 　 ／二二二／二二二二二＼
.　　　∠ニニﾆニニニニニニ/.ﾆﾆニ二|　 .／　∧ 　 　 　 / 　 ＼　/二二|　　　　　　　　 /-┐二ニ/二二二二二ニﾆﾆ＼
.　 ∠二二二二ニニニﾆﾆﾆ/二二ニニ|／　　//∧ 　 　 /　　 　 ∨二二∧　　　 　 　 ／　　|ﾆ二./二二二二二二二ニニ＼

3078：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:15:01 ID:S4b0V18w0

　　 　 　 　 　 r '"　　⌒'ー-､
　　　　　　　　从斗ﾐ‐ｧ､___　 乂 __
　　　　　　　　　〈 _　.ﾊ　ｉヽ‐=７//
　　　　　 　 　 　 ゝ彳Χ|　|////
　　　　　 　 　 ／∧ V＾ |　|////
.　 　 　 　 　 /∧/∧ Ｖ｜ V´￣￣
　　　　　　　 ∨/＼∧／|　 ∨ヽ
　　 　 　 　 　 }///／ヽ :|　　 V i　　　　　　 俺は最初はジーキルは疲れているんだと思っていた。
　　 　 　 　 　 ∨/{＼ 　 |　 ｉ__|／　　　　　  友人を怪しむことなんてしたくなかったんだ。
.　　　　　　　 　 V/ゝ-=≦7´///
.　　　　　　 　 　 }＼///∧////　　　　　　  だが、何か臭ぇ匂いがするぜッ！
　　　　　　　　　////V//∧.///
.　　　　　　 　 //////V///l／/
　　　　 　 　 ////／ニ丁´}ﾆ/
. 　 　 　 　 ///／ニニ｛___ﾉ/
　　　 　 　 {//{ニニニニﾆ/
　　　 　 　 {/ :{ﾆニニﾆ／
　　　 　 ／{ 　 ＼ニﾆ/
　　　　/　 /＼　　 ﾌ´
　　　 ,′:/=-　 丁
.　　 /　:/=-　 ／
　　/　:/=- ／




　　　　　　　　　　　 ,ｲ ,ｲ
　　 　 ∠二＞　 ,.イﾚ ﾚ
　　 .∠二＞　／_/　　　　　　 .,ｲ／!
　　　　　　 ／／　　rz＿　 . ／ ／´
　　　　　／／　　r‐'　rz/. 　ﾚ'.| |／!
　　　 　 |/　　　　￣.|_〉　 　 ／ ／
　　　　　　　　　　　　　　 　 ﾚ'.| |
　　　　　　　　　　　　　　 　 　 |/
　　　　　 　 　 　 　 　 r-､＿_
　　　　　　 　 　 　 　 / / ,' ヽヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 / /ヽヽ_ﾉ/
　　　　　　　　　　　/ /〃/　/
　　　　　　　 　 　 / /〃/　/　　　　　　 　 　　病院内でこれを使いたくなかったが……、仕方ねぇ、非常時だ。
　　 　 　 　 　 　 / /〃/　/
　　　　　　　　　/ /〃/　/　　　　　　 　 　 　　もしもの為に、これを隠しておこう。
　　　　　　　　 /＼〃/‐-!
　　　　　　　　ﾑ/ /ヽ}　 }l
　　　　 　 /7ｧLゝL/〈ﾍ/ﾉ
　　　　　./// /ﾌ７7,.ﾍ==〉
　 　 　 /ヽ' / ////こ!}　} ）
　　　 [ゝ／ ￣￣　./j .j｀ヽ､
　　　 ／　 　 　 ＿// /＿＿）
　　／ 　 ＿∠｢ﾌ/ /￣/
　,/　　￣　　　　　＼ノ、
｜　、　 -───‐ ､ヽ
｜　 　 　 ,.　-‐─- ､ヽ〉
｜　 i　　　　　　　　 ＼>

3079：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:15:27 ID:S4b0V18w0

┏──────────────────────────────┓
│ロンドンの空に十二時の鐘が響き渡り、ドアのノッカーがそっと鳴った。　 │
┗──────────────────────────────┛

　　　　　　ｶｰｰﾝ ｶｰｰﾝ…

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｶｰｰﾝ ｶｰｰﾝ…





　　　　　　　　　　　　.,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
　　 　 　 　　　 　 　..;┌────────────‐‐ｰｰ┐|
　　 　 　 　 　 　　　..;│　.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　│|
　　　　　　　 　 　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|　　　ｺﾝｺﾝ…
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│ ├─┴─┴─┴─┴─┴─┤ 　 |│
　　　　　　　　　　　...;│　|＿「」＿＿＿＿＿＿＿＿_____.| 　 │|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|




┏─────────────────────────┓
│外に出てみると、小柄の男が柱廊玄関の柱に隠れていた。 │
┗─────────────────────────┛

　　|
　　|
　　|_＿＿＿＿＿＿
　　|　　 　 　 　 　 　 ＼
　　|.　:::::::::::::::::::::::::::::　　＼
　　|::::::::::::::,::::::::::､,,.-='､'､::::＼
　　| ;;:::┬′:::::::::ﾞ.ﾞ､;;;;::',ﾉ::::　＼
　　|..''''''´":::::::::::::::｀''''''"⌒::::::　 ＼
　　| ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::　　|
　　|　　　　　__::::::::::::::::::::::::::::::::　　|
　　|,斗'''"´｀　＜ﾞ:::::::::::::::::::::::::　／
　 /　,=―ー一　｀丶ﾞ::::::::::::: ／
　々'´　 ＿_,,　-　　 ∨
　 / ／　＿__,,,,,,　　　∨

3080：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:15:41 ID:S4b0V18w0

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 __ 　 　 　 /＼/＼/＼/＼/＼/＼/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 i´　｀ヽ　　/＼/＼/＼/＼/＼/＼/＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ＼ ＼ ﾞソ'´::￣￣¨:::ｰ- /_　/＼/＼/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 入 ＞ .._:::::::::::::::::::::::::::::::¨丶､'＼/＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 i､　テ..,,_　＞- ::;;_::::::::::::::::::::::::＼ ／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ヽトｒｔｫ-､ﾝ¨Tキ= ¨ ｰ--　::;;___l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 /　¨￣　｀ヽミジ'´ヽー--　..__ ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ジーキル博士の使いか…？　　　　　   ｒ.' ､/ヽ　　　 ヒ/,.ｲリ/　　ヽl　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ヽ ﾉ　 ',　　　　 ｒ__ノ l　 l　',＼　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ-､　ｉ　　　 /　/ /　l. l　 V　＼ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,Ｆ-'　l　　 / 　 i i /　ｌ l　', ＼＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ｿ　 　 　 /　 　 ヾl 、 i　　ヽ　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 人_,.. -‐ ｴ --===＝ヽﾘ /　ヽ.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ,. -─＝＝‐-==ニ二￣::::::::::::::::::::::::::l ﾊ　､、 i ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::｀ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヾヽ ｌ}　iヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::∧::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::リ＼




　　　　　　 ｀二／　=|/''′
　　　　　⌒　　{　 　=|
　　　　　　　　 丶,-‐ ,>　　　　その通りだお。
　　　　　　　（＿_人_）
＼　　　　　　｀,二/
　 `` -: .､.__, ,,,,ノ'
　　　　　　　　　｀`'''ｰ-､

3081：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:15:57 ID:S4b0V18w0

　　　　V　　　　　　　_＞'':::＞'"＞　　　　　 ｀ヽ
　.　　　 Ｖ　　　 _＞'':::::＞ ,.ィへ_.､､＼..__　　　ミ､._
　　　　　 Ｖ_＞'':::::＞ ,.ィ-‐ ニ::::ハ｀トヽ、　　　ヽ=-
　　,.. -‐＝V＞''":;.ィ ｉ/ｧｒ ¨ｔｱノ　 ﾐソ　}ミヽ､　ヽ -
　 ｉ　　-‐''"_,.:ィ:,.ィｔ:ﾑ '¨ヽ￣　　ｒ　 ﾉし'^V　　　 ＼
　　ﾞ¨¨ ￣/ ﾞﾍ｀ ¨´　l i　　', ＼､ i.　 !::　ヽ.＼-､.　　　　　　　　　　  夜風は寒かっただろう。
　.　　　　 ﾘ　 .ﾊ、 　 ｰ'¨ﾌ　　　＼.　';::　　ﾞ､　ヽ＼　　　　　　　　　 中に入ってくれ。
　　　　 ∠ /　　∧ 　 ｀_,. ‐ﾆヽ　　ヽ !::.　　 ヽﾉ　ｌ:
　　　　 -イィ　　　 ', 　 .V´　 /　 　 /::: 　 　 /　 ;:　　　　　　　　　 ――？
　　　,.ｨ'¨=-､　　　 ∧ 　 ｀ご.　 　 /::::　　　./ 　./:
　　,斗- ､　ﾉY'¨ヽ. 　 ＼　 i　　 ./::::　! 　 ,.'　 ./::::
　.（ ,⊥..__ ｀/ ヽ,ｲ　　　　>、__..ｨ::::　　i ／ 　 /::::::
　 / L、　 ｀ト -' l　　　/　,.ィ、::::::::....／　　 ./::::::::
　 v'´￣¨ﾞト!、　/　　/ i´‐､　＼:::／　　　 /::::::::::
　 i　＼,.ィ　 ﾉヽ＼ /　 l |::く＼ ::| /＼.　 /::::::::::::




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿_　　　　ｷｮﾛｷｮﾛ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　 　 　 ＼
　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　 　 　 ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　／ 　　　　　　　　　　(!
　　　　　　　　　　（（＿　　 |　 　 　 　　　　　 　 （_）　　＿））
　　　　　　　　　　　￣　　  ＼_　　　 　　　　 　 ヽ'　　　 ￣
　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　＼

3082：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:16:15 ID:S4b0V18w0

;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;|::;;;;;:::;;;;;;;;|
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;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;|＼ :::;;;;;;;;|
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;;;l,,;;;;;;l,,;;;;;;l,,;;|　 　　＼|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
￣￣￣￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 ＿＿＿__
'　　　 　 　　　　　　　　　,　　　　 　 　 　 　 　 　 　 ヽ=＠＝ﾉ　 '　　　　　　;
　　　　　..　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 ♪〜　 （´∀｀　）
　 　　　　　　　　'　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 （　　　　）　　 .　:
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 Y　人　 ))
　　　　　'　　　　　　　　　　　　　　　　,　　　　　　　  （＿_） Ｊ
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―――――――――――――――――――――――――――――――
　　　　'　　　　　　.　　　　　　　　　　　　　'　　　　　　　　　　　　　　　　:　　　'




　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ＼_人_人_人_／
　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 _） i ７ i ７ （_
　　　 　　　　 　 ＿＿＿_　　　　　 　 _） ﾚ　 ﾚ　 （_
　　　 ＿　 　 ／:::::―三ｰヽ　　　　　  _） O　 O　 （_
　　 ＿　 　 /::u::::::三三三::丶　　　 ／⌒Y⌒Y⌒＼
　　　＿　.__|:::u::::::　（__人_） i
　　　　 ／ ヽ､;;;;;;　 ﾉ＿_{ ／
　　　　〈_／＼　　　　　　,　＼／゛〉
　　　　　　　 ） 　　　　　／＼__／
　　　　　　　/ 　＿　／
　　　三　／ __　ヽ
三　　　!　/r .）
　　　　　ヽヽ _／



　　　　　　　  ＼_人
　　　　　　　  __)　　　.,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,
　　　　　　　　  )　　 ..;┌────────────‐‐ｰｰ┐|
　　　　　　　  ／`Y ..;│　.＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　│|
　　　　　　　 　 　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　 　 　 ﾊﾞﾀﾝｯ!!　 ...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|　　　　　　　　　  ‐-=ニヽ
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|　　　　　 　 　 　 　 _,,..-'
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|　　　　　_＿_,,..-‐''"_,,..-‐''
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i　  ―――――‐==＝ニ-―‐ ‐''"´
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|
　　　　　　　　　　　...;│ ├─┴─┴─┴─┴─┴─┤ 　 |│
　　　　　　　　　　　...;│　|＿「」＿＿＿＿＿＿＿＿_____.| 　 │|
　　　　　　　　　　　...;│　l 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . i 　 . l　　│|

3083：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:16:33 ID:S4b0V18w0

.　　　　　　　 　 　 ,. -─､,.-､,.-.､ ⌒ヽへ--､__
　　　　　　　＿＿/　　　　　､ｉl /　　　　／　 三ミ､
.　　　　 ／　　　　 　 　 　 　 ｀メ､// .//　　-､ 〉
　　　　/　　　　　　　　　　　　　　､＼ /／　ヽ ＼
.　　　/　　　　　 __,　　　 ／/ /! l´ヽ'＾iヽﾘ、　ｌ　 i
.　　　',　,彡'´￣　　__,.∠＿,ノ-‐:::.､ヽｊ ,へﾊ　i　 ﾉ
.　　　/ 　 　 ,.ィ´／／ｒ:::::;:ィ‐ｔ斥lヽｊ Ｌ;/ｒﾃト､　_）
　 　/　 　／　／／彡!'¨´ 二￣　/　',ヽ￣ レ-'　　　　　　  （怪しい男だ。まるで犯罪者のように警察に怯えてやがる。
　 ノ　 ／　 ／／ヽｲ.ﾉ　　　 　 　 ヽｒ_Ｌ入 l ）　　　　　　　 拳銃を用意しておいて良かったかもな……。）
　　　/　 .／／i ヽ_〔　　 ヽ　　　　 ___ｰ'　 ',!ﾉ
　 ／　　 ／　　＼__)i.　　 !　　　ｆ´_-‐｀ｦ　|ヽ
　　　　　　　 　 / 　 :!　 　 　 　 ｀ｰ‐一'　 ﾊ. ）
　 　 　 ／ 　 _/　　　ヽ　　　　　　ｰ'⌒ヽ/　く
　　　イ.┌‐/〈　　　i　　＞ ､　　　　　　/　　　)
　 　 　 /:＼　 ＼ 　 i　 ＿＿＞　.＿__/!、＿_ﾉ＿
　　__ｒ:/:::::::::ヽ　 /￣／ ,.-　ー‐‐､:l　　lヽ＼:::::::::::
　/::／::::::::::::::::∨　./　 '　 ,ｒ‐　ー-!　　|　|:::::::::::::::
　::::::::::::::::::::::::::::i　　　　　　　,.ヽ、　）　/ヽ.＼::::::::::




┏───────────────────────────┓
│明るい診察室に入り、やっと男の姿をはっきり見ることができた。 │
│男と初対面であるのは確かだった。　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 │
┗───────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　.|　　　　r==,、　　　∥∥_/_/_/_/_/_/　./
　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　　 .|　　　　｀＝´　　　∥∥_/_/_/_/_/_/ ./
　　　　　　　──────‐ヽ──────‐.|──────‐∥──────/───
　　　　　　　＼　　　　　　　　　ヽ　　 ＿＿＿＿_|＿＿＿＿＿＿.∥＿＿＿＿＿__/＿__
　　　　　　　　 ＼＿＿＿＿＿__ヽr'´￣￣￣￣''T￣￣￣￣￣'''∥￣￣￣￣￣'７￣￣｀ヾヽ
　　　　　　　￣//二二二二二二｀li─────|─────‐∥─────/───ｎi⌒l
　　　　　　　　ヾヽ ヽ￣￣￣￣｀ヽ il　　　　　　　|　　　　　　　φ　　　　　　　/　　　　n「i .|　 i
　　　　　　　──ヾ-ヽ────‐ヽil────‐|────‐∥────‐/──nl^| i!.| .|　.|
　　　　　　　、＿＿_ヽ ヽ＿＿＿＿.',i!＿＿＿＿_|＿＿＿＿.∥＿＿＿＿/＿＿__.|.| .| | | .|　.|
　　　　　　　ヽ,　　　 l^l^h、,,,,,,,,,,,,,,,,,,i^h　　　　　 .|　　　　　 ∥　　　　　 /,,,,,,,,,,,,_／|.| .| |.| .|　.|
　　　　　　　＿_ヽ＿∥i |.ト|:::|　　|::::| l|＿＿＿＿|＿＿＿_∥＿＿＿_/li三三三.|　.|| ..| || .|　.|
　　　　　　　　　　　∥.l |.l .l:::i　　l::::i　.|:::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.: : :　　　　:.:.:.:.:.:.:.|::|i::::::::::::::::|　.|i ..| |i .|　 |
　　　　　　　　　　　il　.l |l .l:::l　　i::::|　.|::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:: : : :: :　　 :.:.:.:.:.:.:.|::|l::::::::::::::::l　.|| ..| |l .|　 |
　　　　　　　三三ﾆij　l .|iﾆl:::l　　l:::i　 .|三三三三三三三三三三三三l::|i::::::::::::::::l　|i　.| |i .|　 |
　　　　　　　三三ﾆij　l .|ﾆl:::i　　.l:::l　. |三三三三三三三三三三三三l::|l::::::::::::::::i ..|l　.| |l　i　.|
　　　　　　　　　　 ij　.| .| ,l:::i　　.l:::l　　|::::::: : : : : :: : : :::: : :　　　::::: :: : ::l::|i::::::::::::::::l ..|i　.i |l　.|　|
　　　　　　　　 　 .il　.|　| |::::|　　l:::i　　|:::::::::::.:.:.:.:.:.:.:: : : :: :　　　: : : ::::::.|::|i:::::::::::::::::i .|l　.| |i　.|　|

3084：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:16:53 ID:S4b0V18w0

┏─────────────────────────────┓
│小柄の男だが、その男のゾッとするような異様な表情に驚かされた。 │
┗─────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　 　 ――――　､
　 　 　 　 　 　 　 　 ／ . : : : : : : : : : : : .＼　　　　　　/ 丶　ｱ
　　　　　　　　　　／　 ＼: : : : : : : : : : ／　丶
/ 丶　ｱ　　 　 ／　　 ＿_,＼ : : : : : ／＿__ 　 ＼
　　　　　 　 ／　　　 、 (/)ヽ丶: :／､ (/) 丿　　　ヽ
　　　　　　/ 　 u 　 　 ￣￣ "　　 "　 ￣
　 　 　 　 {　　　　 　 　 　 (＿ 人＿ )　　 　 　 u 　 l
　　 　 　 　 、　　 　 　 　 　 l/////j　 　 　 　 　 　 '　　　　　/ 丶　ｱ
　　　　 　 　 ＼　　　 　 　 　 ￣￣　 　 　 　 　 ／
　　　　　　　 ／｀　　　　　　　　　　　　　　　　 ´＼
　　　　 　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼




┏───────────────────────────┓
│身体は筋骨の逞しさを感じる一方、虚弱にも見えるような……、　│
┗───────────────────────────┛
┏──────────────────────────────────────────┓
│言葉で言い表すのが難しく、自分でも何を言ってるのかよく分からねぇが、とにかく驚いたってことだ。  │
┗──────────────────────────────────────────┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.　----　、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 く　 ,. --- ､ ＼
　　　　　　　　＿＿＿　　　　　　　　　　　　 ｀´　　　　＼ ＼
　　　　　　 ／　　 　 　＼　　　　　　　　　　　　　　　　　}　 }
　　　　　／　─　 　 ─　＼　　　 　 　 　 　 　 /｀ ー‐ '　 ﾉ
　　　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼　　　　　　　 　 く__/｀¨¨¨¨´
　　　 |　 　 　 （__人__）　　　　|　n,》》)　　　　 i⌒ヽ
　　　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／ 　〉 ／　　　　  ー '
　 ,,,,,　　/⌒ヽ ､　,　　''⌒＼　,／ /
　(巛.,n |　,、　 ￥ 　　λ　 Υ　,/
　 ＼, ''ヽ ,ﾊ,ﾐ,,_人＿.,,ﾉ 'ヽ､. _,ノ
　　　＼_,ｿ　|ﾐ〈ｷ〉彡/
　　　　　　 （ﾐ ヽ,.　/'
　　　　　　 人,　 ）ﾉ
　　　　　／　/　/'
　　　　「’／く　〈、
　　　　し'　　 ＼,,)

3085：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:17:20 ID:S4b0V18w0

┏─────────────────────────────────────────┓
│それ以上に印象的なのは、男が傍にいると俺自身も奇妙な不安を覚え、落着きを失うことだった。  │
│これは悪寒の初期症状に似ていて、脈拍も酷く衰えた。　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 │
┗─────────────────────────────────────────┛

三三三三三三三三三三三三三三三／:::::::::::::::::::::::::... ..丶三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三三三／:::::::::::::::::::::::::::::::....　...＼三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三三　／:::::::::::::::::::::::::::::::::.' ──-.. ＼三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三 .／:::::::::::::::::::__:::::::::::::::::::... ⌒__丶　＼三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三/:::::::::::::::::::::::(　）:::::::::::::::::::.... .'::. ）.ヽ　 .ヽ三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三 ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.... __ ..丿　　　ヽ三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::...　　　　ヽ　　　.ヽ三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三 ./::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.._ ﾉ ヽ.___＿丿　　　　丶三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三｜::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....　..::ﾉ　　　　　.｜三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三 .',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. 　 ../　　　　　　.ﾉ三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.⌒ "　　　　　　　.ﾉ三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三 ',::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.... 　　....::::::../三三三三三三三三三三三
三三三三三三三三三三三＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::........::::.／三三三三三三三三三三三




　　ミ ＼三｀'‐ミ￣＼-､_　 /
　ミ三ヲ_二ﾆﾆ‐-ﾆ､-ﾆ_‐---
r--‐''´　　　'-二rｯ;､＼彡二_　　　  （そんな馬鹿なッ！
ヾ!　　　　 u'　　 ￣　￣/rｯ>
-ｲ　　　　　　u'　　 r-」 |　/　　　　 傍にいるだけで…、しかも数分前に会ったばかりの相手に、
　|　　　　　u'_,.-r‐-ヾﾆ7 /　　　　　こんな症状が出るなんて、聞いたこともないぞッ！？
　l　　　　　 （⌒ヽ~''‐ｸ　/
　 ＼　　 u　ヾ‐-┤/　/　　　　　　 それとも、俺は人の容姿や雰囲気だけで偏見を持つタイプだったのか……？）
　　　 ＼　　　 ｀二'ﾞ ./
　　　　　 ＼､＿＿_ノ

3086：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:17:35 ID:S4b0V18w0

┏─────────────────────────────────────────────┓
│だが、今では嫌悪の原因が単なる憎悪ではなく、もっと高い位置にあるものだと確信するようになっている。　 │
┗─────────────────────────────────────────────┛

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3087：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:18:04 ID:S4b0V18w0

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. 　 　 　 | 　/´￣￣　　　 　 ＿／/:::ィ─ｔ:ﾃﾃぐ´У/八{＾} |
　　　 　 乂 {　 ,. -─ ､_,.ィ7ｆ/::}ﾊ ￣　´￣￣　　 ＼/　 ｿ 人　　　　　　　  （しかしまあ、おかしな男だ。
　　　　　　　｀7　 　 ／//ｒ':ィ_ｆﾂ }│ ＼＿　　 　 　 　 （ノl　　　　　　　　　なぜ自分よりも大きなサイズの服を着てるんだか。）
.　　　　　　／＼_／　人{ﾄﾐﾊ　　〈_ﾉ｀ヽ ｀ﾏ{__　　　　　 |　 ヽ
　／{￣￣￣ｊ＼/　 （_　｀￣∧　　ヾ'　　　 ⌒＼、　　　|　　 ＼
　　/──‐く　 /ヽ　人 　 　 ,ﾊ、　r=-一　　 　 ト､ 　 / 　 ／　＼
　　　＿＿,ﾉ ＼__,ﾉ（　　　　　　ﾊ.　､_,.ｨﾆﾆ　　　l　　 /　／　／
　 ／{　　　ｊ＼__,ﾉ__（　　 　　_ノ　‘，　　　 　 　 　 , ' ／　／
　　,. ー一く　/＼::::::≧､＿　　　_ノl＼　 ,. ----／／　／
　　　}　 　 } ＼__ﾉ:::::::／::::::::￣::::/::|　 ヽ: : : _／／　／::::::::
　　ブ¨¨￣ヽ__ﾉ::::::::/:::::::::::::::::::::/:::::|＼　 ￣ ／　　/




　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　 　　　　　 　 ／　　 　 　＼
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　　　　　　　　　　　 　 　　　 ／ 　 （●） 　（●） 　＼
　 　 　 　 　 　　　　　　 　　 |　 　 　 （__人__）　　 　 |
　　　　　　　 　　　　　　 　　_＼,__...､　｀⌒´ 　,..__,／､___
　　　　　　　　　　　＿ -- '' r＝─i､ヽ　　　 /＿_／＼:;:;＼ _
　　　　　　　　　／:;:;:;:;:;:;:;ヽ､二二二==＼／　/_ 　　　 >:;:;:;:;:;ー､
　　　　　　　　 /ヽ:;:;:;:;:;:;:;:;:;　_ゝｰ--',／|　　./　ー-_':;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;ヽ
.　　　　　　　　l　　l:;:;:;:;:;:;:;／　￣￣|.　.|｡　/　　　　7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/　 l
　　　　　　　　|　　 |:;:;:;:;:;:;:＼　　　 .l　 ﾚ　/　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;/　　|
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　　　　　　　 jヽ.　　 l:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.＼　 l l o/　　 ／:;:;＝＝＝:;l　　　 |
.　　　　　　　|　ヽヽ　|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;.＼ l　 /　 ／:;:;:;:;:;:;:;:;;:;:;:;:;l　/　　|
　　　　　　　|　　＼ヽ|:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:.ヽV　／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;| /　　　|
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3088：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:18:23 ID:S4b0V18w0

　　　　 　 　 　 　 　 　 ＿_r‐ ｧ'⌒　＿
　　　　 ノ⌒厂j冂　 ／ ／ ／　　 ´　　｀ヽ
　　　 く_ / (　 {{ jﾚ'´　/　 /　　　　　　　　　ミ=ミ
　　　 _{ ｌ{　 ＼∨ /　　 ,　{　 /　 ／／　　　　￣｀ヽ
　　 ノ（ 人　　 　 l|　 l/{　/ /　 /　　　　-‐==　　￣
　 人＿ミ=＼＿__l{　 l{ ＼ （ 　 l{　　　　　　-―
　　 ､＿_＼＿__ﾉノｰ==ミ､） }}　　　 ／　　-‐==ミ
　 ､＿,ノ ｰ==彳___／ ／'⌒＾^ﾞ'ト〔　 ＼　　__
　　 ￣人____,ノ___ { l{/　 }　／ /　 jﾊ ｌ |　 ﾆミ、
　　　　　　 〈_:::::::｀.＜　 　/　 /　　　} l |　'⌒ヽ
　　ﾐ-==彡ﾉ/｀代ｔぅ､{　 / , ィ__ ノ　ﾉ リ{ ﾄ=‐く
.　　　ｰ=彡/ 　 　 ートV彡,ノ::::｀..＜__　乂_ 　 ＼　　　　 （だが、この滑稽な姿を見ても、笑うような気にならねぇ。
　　　 ＿_,人 　 　 ／/　ﾉ{￣｢ 弋ｔぅ､::≧ﾄ=ﾆミ
.　　　　　 } 　 　 /　/　/ {{　　　ー一　¨¨斤ﾃミ　　　　　 この男には本質的に異常で奇形なものがある。
　　 ｰ=彡j　　　 ｀て ノ) ノ＼　　　　　　ノリ人　}　　　　 見る人の心を強く捕らえると同時に、逆に人を驚かせ、嫌悪を感じさせるものがある。
　　　 ､＿|　　 　‘'┴‐ヘ　　 }!　　／　ﾊ／ ノ )ﾉ　　　　  男の不釣り合いな服装は、むしろそうした本質にぴったりと合うんじゃねーか？）
　　 =-‐　| 　 　 ＼　　　　　 |l　 /　 /ノし'／（{N、
　　　 =彡|　　⌒ヽ ＼　　 　 ｌ|　'　 /　｀Ｔi　l{　＼
　　 ＿,ノ│　　 　 　 　 　 　 ﾘ　　/　　　 |　ヾ=ー
　 　 ＿／|　　__ノ　　　　　／　　´ 　 　 l |＼＿
　 ___／　│--　　 　 　 　 イ　　　　　　 ｌ ﾄ､
　　　　 　 |｀ﾄ､___)_　≦　　/　　　　/　,ノ_｣　ﾄ､＼
　　 r──l　}　　　/　　　/_ ..　-‐　¨ ￣　／　}＼
　　 |　　/ﾉ　|　__,厶　 ￣ 　 　 　 　 　 ／　　/
　　 l　 └─‐/ } 　 　 　 　 　 -―　／／　 /
　　 　 　 ／} |　|　　　　 　 ＿＿_／／　　 /　　 /
. 　 　 ／　//　 |　　　　　´ 　 ／／ 　 　 /　　 /
　 　 〈 　 //　 /　　　　　　　/　　　　 　 　 　 /
.　 / { ＼{_{___/　　　　　　　/　/




　 ,,r='''　　　　　　 ミ/　　 /
ノ´￣　　　 ,,r ___ﾐヽ　＿ （
　/　　　 ////　｀ﾞー -､ ヽ|
　　 /　ノl | ||　　 //　　}:::||
､　　 彳ー--'┐ | ,,ヘ､ﾉノ |　　　　　　　　　 　 　 　 　 （なんだが、興味が湧いてきたぜッ！！
（　 （　| 亡(ﾃｺ|　/＞､_:::::::|
　）　{ヽ|　　／//　∧尹┘|　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 この男は一体何者なんだろう？
ノ ,イY_|　　 ./__　　　|｀ー |　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 いつもどんなふうに生活して、何をしているんだろう？）
-‐''´ﾉ::|　　　Y__ﾉ　　 i　　∧
-‐" ノ i　　 rミﾆ二i　 |　/　l
-‐",,ノ::l　　 l/＿__ﾉ　 l　　/ ヽ＿＿＿ 　＿,,,-
＝''／_rl　　_｀ー''　　　／l　 　|.__:::::＼|/:::::::::l＿
──| r|ﾊ　{ ￣　　／:::/ rイ二ヘ｀ ＜￣￣:::::::
::::::::::|:::|L_｀ー─‐''::::::ノ,,┴─_　　　　 ｀ヽ:::::::::::
::::::::/::::||　＼:::::::::::::::/ ⊥_─''　ヽ　　　　 ||:::::::::

3089：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:18:49 ID:S4b0V18w0

　　　　　　 ＿＿＿_
　　　　　／　　 　 　＼
　　　 ／　ヽ、　 　_ノ　＼
　　／ 　 （●） 　（●） 　 ＼　ｎ
　　|　 U 　 （__人__）　　　　l^l.| | /）　　　　　持ってきてくれましたかお？
　　＼　　　　|i||||||i|　　　／| U ﾚ'/／)
　γ⌒　　 　｀ ー'´　　　　ﾉ　　　 ／
　 i　　j　　　　　 　　　ｒニ 　　　　ﾉ
　 ヽ､ l 　　　　　　　　　 !ヽ､_,__／




　　　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　 i◆◆◆◆◆◆i
　　　　 　 　 　 　 i◆◆◆◆◆◆i
　 　 　 　 　 　 　 ｌ◆◆◆◆◆◆ｌ
　　　　　　　　　　Ｉ◆◆◆◆◆◆I
　　　　　　　　　 .）洲洲洲洲洲洲（
　　　　　　⊂二ニ＝＝─＝＝‐-=ニ二⊃　　　へっ？
　　　 、　　　 |!彡(.━　　　━ ) ﾐ ゝ
　　 -　　　 　 .ヽ| | ●　＼ ● |　ﾐヾ ﾐ）
　　　 ′　　　　 | l⊃ ..＿__＼⊂⊃ ミ　ヾゝ
　　　　　/⌒ヽ__|ﾍ　　 ｀ー' 　　j. /⌒.! ﾐﾐ ）
　　　　　＼ /::::::::::l＞,､ __,　イア/＿./　ミヾ）
.　　　　 　 /::::::::::::|::::{:::| ▼/:::}::::|::::::::| 　ミヽゝ
　　　　　　｀ヽ<::::::|::::::|:::|┃|:::|:::::|:::::ノ　ミ ;ヾゝ




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.: : : : : : : : : : : : : : :. :. :./.: : : :.／: : : : : : : : : : : : :`、.: : : : : :./　　　  ￣Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣
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3090：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:19:08 ID:S4b0V18w0

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3091：尋常な名無しさん：2018/12/15(土) 09:19:42 ID:S4b0V18w0

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ、二⌒)　　　(⌒ニノ




　　　　V　　　　　　　_＞'':::＞'"＞　　　　　 ｀ヽ
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　　　　　 Ｖ_＞'':::::＞ ,.ィ-‐ ニ::::ハ｀トヽ、　　　ヽ=-
　　,.. -‐＝V＞''":;.ィ ｉ/ｧｒ ¨ｔｱノ　 ﾐソ　}ミヽ､　ヽ -
　 ｉ　　-‐''"_,.:ィ:,.ィｔ:ﾑ '¨ヽ￣　u ｒ　 ﾉし'^V　　　 ＼　　　　　　あっ…。
　　ﾞ¨¨ ￣/ ﾞﾍ｀ ¨´　l i　　', ＼､ i.　 !::　ヽ.＼-､.　　　　　　　　 わりぃ、すまなかった。
　.　　　　 ﾘ　 .ﾊ、 　 ｰ'¨ﾌ　　　＼.　';::　　ﾞ､　ヽ＼
　　　　 ∠ /　　∧ 　 ｀_,. ‐ﾆヽ　　ヽ !::.　　 ヽﾉ　ｌ:　　　　　 　 なあ、俺達はお互い全然知らねーし、名乗り合ってもいないんだ。
　　　　 -イィ　　　 ', 　 .V´　 /　 　 /::: 　 　 /　 ;:　　　　　　　 ひとまず椅子に座って落ち着こうぜ。
　　　,.ｨ'¨=-､　　　 ∧ 　 ｀ご.　 　 /::::　　　./ 　./:
　　,斗- ､　ﾉY'¨ヽ. 　 ＼　 i　　 ./::::　! 　 ,.'　 ./::::
　.（ ,⊥..__ ｀/ ヽ,ｲ　　　　>、__..ｨ::::　　i ／ 　 /::::::
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　 v'´￣¨ﾞト!、　/　　/ i´‐､　＼:::／　　　 /::::::::::
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