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【長編SS】鬼子SSスレ@創作こそ至上【短編SS】
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:
黒幕
◆1WsTPNJ.62
:2020/06/23(火) 17:44:35 ID:8OgEHYkc0
「じゃあ将魔、チャッチャと終わらせるわよ。明日は土曜なんだから」
「まあ学校もずっと休校だし、土曜とか関係ないけどね」
「うるさい!バカ将魔!」
魔希がそう叫ぶと、二人は日が暮れたばかりの夜の闇に消えていった。
✳︎
「30匹か、まあまあね」
照道さんが用意してくれたおにぎりを頬張りながら魔希は言った。
照道さんは普段から寺院の手伝いに来てくれている役僧である。現在、寺院には将魔と魔希しかいないので、朝夕のお勤めの他、二人が食べる朝昼の食事の世話をする為に毎日通いで来てくれている。
夜は疫鬼退治に出かけるので、お弁当の用意もしてくれていた。
今日はおにぎりと甘く焼いた卵焼き、そして鶏の唐揚げだ。
「でも、おかしくない?」
将魔はドッヂボールくらいの大きさの疫鬼に『七星剣』を突き刺しながら、魔希に疑問の声を投げかけた。
『七星剣』に触れた疫鬼は、黒い霧が霧散する様に跡形もなく消滅する。
「何がよ?」
「結界で感知した疫鬼の数と、実際に倒した疫鬼の数が合わない」
「状態が不安定で、ワタシたちが来るまでに瘴気に戻ったのかもね」
「そうなのかなぁ……」
腑に落ちない、という表情の将魔を余所に魔希はケラケラと笑っている。
「次は商店街、ライブハウスの近くね。少し数が多いわ。大きめの疫鬼が7、小さな疫鬼が1ね……今日はこれで終わりにしましょう」
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