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レス代行はここでおk その3

296名無しさん@避難中:2012/11/19(月) 20:43:18 ID:qIVrXFJM0

 ハルトシュラーは腕組みして倉刀を見上げ、倉刀は両腕で自分の身体を抱えて寒そうにハルトシュラーを見下ろした。
 胸には大きな茶封筒が抱えられていて、どうやら裏刀と二人で行う作業は終わったようだ。

「どうだ? 一日外で働いた気分は?」
「実際には裏刀の家にこもってましたけど」
「もう少し防寒を考えた服を用意せねばならんな」
「ぜひお願いします」
「楽しかったか?」
「いえ全く」
「ふふ。だから、そういう所がつまらんのだ、お前は」
「知ってます」
「だがそういう頑固な所は嫌いではないぞ?」
「そうですか」

 ハルトシュラーは小さな手を差し出した。手を取れと言っている。倉刀はその手を掴んで、ハルトシュラーはずいぶんと冷たい手だな、と一言漏らした。

「さぁ帰るぞ。腹が減った」
「はい」
「夕食は美作に作らせる」
「やめてください死人が出ます」
「死ぬのはお前だけだ」
「もっと嫌です」
「ばっちゃーん私も手つなぐー!」
「む?」

 倉刀の手を引くハルトシュラーを見ていた美作が、残る手を掴んで引っ張った。

「こら引っ張るな」
「早く帰ろ!」
「痛いぞこら! 倉刀なんか言ってやれ!」
「ところで師匠、帰ったら男に戻してくれますか?」
「ダメに決まっている」
「ですよね」

 美作に引っ張られながら、倉刀を引っ張るハルトシュラーは二人の間に挟まれて、三人でおしゃべりしながら帰路に着く。
 帰っても倉刀には雑用が待っている。原稿の仕上作業もある。それが済んで明日の朝になれば、また朝食の準備をするだろう。








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