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みんなで世界を作るスレin避難所2つめ

860 ◆LBaComaxgI:2013/03/05(火) 09:05:10 ID:tZPqHmSw0
さて、ここで崇徳上皇がどういう行動に出たかというと、先に話した近衛天皇を呪ったという咎で失脚させられた「藤原頼長」という人物と手を組み、
兵士を集めて時の政権に対して戦いを挑んだというのだ。しかし、後白河天皇側の夜襲に遭い僅か一日で惨敗し、何もかもうまくいかないこの世の中を儚んだ彼は
家を出て僧侶になろうとしたが、政府に反逆した罪人として扱われた為、それすらもかなわなかった。

「さて、罪人として政府に捕まった崇徳上皇。普通なら処刑されてもおかしくないのだけど、さすがに天皇にもなった人間を処刑することはできないからね」

都から遠く離れた「讃岐国」という場所に流されたそうだ。本題はここからで、崇徳上皇は、流された先で自分の起こした戦いで散って行った者たちのため、
その反省の為にありがたい経文を一文字一文字丁寧に写して行ったそうだ。

「自分の血で書いたとも、墨を使って書いたともいわれているけどね。で、全190巻にもわたるそのお経、五部大乗経を完成させた崇徳上皇はそれを
都の近くのお寺に納めて欲しいと、後白河天皇に送ったんだけど」

その後白河天皇が取った対応はあんまりなものだった。「呪いが込められているのではないか」と邪推して、その五部大乗経を送り返してしまったというのだ。
当然、崇徳上皇は激怒した。

「ブライトさん、あなたは自分が心を込めて作った料理を食卓に出したとき、『毒が入っているんじゃないか』って言われて捨てられたらどう思う?
まして崇徳上皇はこれを書き上げるのに三年以上の歳月を費やしているのさ。その怒り・恨みがどれほどのものか、私には想像を絶するよ」

さらにその後、唯一の希望であった重仁親王が死んだ、という知らせが届くと、崇徳上皇はこの世のすべてを呪った、というのだ。
舌を噛み切って、血でその経典にこう書いたというのだ。

「『我は日本国の大魔縁となりて、皇を取って民とし、民を皇となさん』。解りやすく言うと、私は日本の大魔王になって、天皇一族を民衆に落し、民衆を
天皇一族にとって代わらせてやるって意味だね。要するに、呪詛の言葉だよ」

この世のすべてを呪った崇徳上皇は、その後髪、爪を伸ばし放題にし、化物のような姿になり、生きながら妖怪になったとも言われている。
が、今空曰く妖怪になったという話は伝説にすぎず、実際は二度と都に戻れないことを嘆きつつ、失意のうちに悲運の46年の生涯を閉じた、というのだ。

「だけど問題はここから。そう、崇徳上皇の祟りと呪詛が実現してしまうのさ」

崇徳上皇の死後、後白河天皇の息子に当たる二条天皇が23歳の若さで死ぬとその二条天皇の后(きさき)と自分の愛人が一か月もせずに相次いで死に、
更にその10日後には孫にあたる六条天皇までの13歳という幼すぎる死を遂げたのだ。これだけでも十分後白河を追い詰めるに足ることだが、更に

「その後都の3分の1を焼く大火事が起こったのさ。死者は1000人に達し、後白河天皇が暮らす御所も火事の被害を受けてね」

ここにきて都で崇徳上皇の祟りに違いない言う話がまことしやかに囁かれ、政府も無視できなくなって、後白河も崇徳上皇を手厚く祀り、
供養も行われて、祟りの方は収まったようだ。しかし、

「兵士一門が台頭してきてね。後白河天皇はうまく立ち回って好きにはさせなかったようだけど、それ以降は好き勝手やられちゃったようだね」


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