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みんなで世界を作るスレin避難所2つめ

704 ◆SU1jujxKjE:2011/11/28(月) 02:57:18 ID:jZpLCyzU0
「そろそろ何か食べませんか?こんなにたくさん買ってもらって悪いので、お昼はコンビニのサンドイッチか何かで…」

と、モニカが提案するが、ここで一悶着が起きる。食べたいものがばらばらになったのだ。クラウスとセフィリアはそれでいいというが、ベルクトとアリーヤ、霧香は
和食がいいと言い出し、シュヴァルツ、アスナ、シオンは洋食がいいと言い、ジェネシス、フィオ、セオドールは成り行きを見守っている。
洋食と和食双方を提供するレストランなどそうそうない。ましてや若者の街べロスにおいてそんな特殊な店舗など望むべくもない。そこで、フィオがみんなに提案する。

「あの、それならみんなが好きなものを食べに行ったらいいんじゃないかな?べロスにお出かけなんてまたとない機会なんだし、こんな時くらい食べたいものを
食べようよ。ボクはモニカちゃんともっとお話したいから、モニカちゃんと一緒のものを食べようと思うけど」
「俺も賛成。チームだからってなんでも同じにする必要はねえじゃん。みんなが自分の食べたいものを食べて満足すりゃあいいさ。
ほら、俺たちの曲にもあるじゃん。サティスファクション(満足)って曲が」

その結果、食べたいものを食べるということになり、一時間後にイチ公の銅像前で落ち合うことになった。

「じゃあ、みなさん、行きますか」

モニカに同行することになったのはクラウス、セフィリア、フィオ、セオドール、ジェネシスの5人。901から5分ほど歩いたところにあるコンビニ
業界最大手の『ナインボール』へと入っていく。ビリヤードの『9』の球をモチーフとした看板が目印で、閉鎖都市全域で120店舗を構える一大企業だ。

モニカはサンドイッチやおにぎりなどが置いてあるコーナーへ歩いていき、サンドイッチを2つと清涼飲料を購入する。クラウスたちもそれぞれ菓子パンやおにぎりなど
各々の食べたいものを買い、昼食をとる上で都合のいい場所を探し、そしてそれはすぐに見つかった。イワシタパーク。閉鎖都市中央部を駆ける環状線沿いに作られた
公園で、つい最近まで大勢の路上生活者がテントを構えていたが、ヤコブの梯子行政部により強制退去が執行され、今はバスケットコートやスケート場などが
整備された、若者たちの憩いの場となっている。その公園のベンチに腰を下ろし、買い物袋から先ほど購入した昼食を取り出し、ほおばっていく。

「おいしい!普段こんな陽のもとでご飯なんて食べる機会ないから余計においしくかんじられるんですね」

廃民街で暮らしていると、外で食事をとることなどまずありえない。モニカはこれまでハイスクールの学生食堂や孤児院の食堂で蛍光灯の無機質な明かりに
照らされながらずっと食事をとってきた。もちろん、マリアンをはじめとする孤児院の同年代の子供たちや、ハイスクールの友人たちと語らいながらの食事は
楽しいが、モニカにとって太陽の光に照らされながらこうして食事をとるというのは初めてと言っていい経験だった。

「そうだね、廃民街の外の学校なら遠足とかもあるんだろうけど、僕らは何せその手に予算を回す余裕なんてなかったから…」
「おいおいクラウス、せっかくの楽しい場なのにそんな暗くなること言うなって。そんなだからKYなんて呼ばれるんだよ」
「僕がいつそう呼ばれたっていうのさ」

昼食を取りながらそんな冗談で笑いあい、他愛ない雑談で時は過ぎていく。そして、昼食も終わり、他の皆と合流しようかという話になった時、それは起こった。
モニカたちから見て公園の右側の方から、非常に長髪で、前髪で目を隠していて男か女かの判別もつかない人物がモニカたちの方に駆け寄ってくると
そのままクラウスにしがみついて、か細い声でこう言った。

「助けて…怖い人に追われてるの…」

その声を聴く限りどうやら性別は女性、歳はだいたい10代中盤〜後半くらいだとクラウスは推測したが、突然の出来事に呆然となるモニカたち。
しかし、突如現れた謎の少女を追うようにして現れた男がモニカたちの前に立ちはだかり、いかにも高圧的な口調で言った。


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