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みんなで世界を作るスレin避難所2つめ

212正義の定義:2010/07/12(月) 22:35:13 ID:hIOaKlvQ0

―――…

 「はあ、はぁ……何だってんだよ…!?」
 満身創痍ながらも、紫鏡は生きながらえていた。惨めに敗走する中、内なる憎悪だけが増幅する。
 「くそーー…アイツウ……今度会ったら…!!」
 「……無理。二度目はない」
 「!?……誰だお前は!?」
 紫鏡の前に立ちふさがるゴスロリ少女・天草。その手に握られている紅いデバイスが禍々しく光る。
 「…雑魚に名乗る名前なんて無い。変身・装着」
 『"Fusion Load"』
 朱肉に覆われる天草。しばらくしてそれを突き破るようにして現れる紅い鎧。
 「今日はイライラするから、貴方で遊ぶことにする」
 「な……お前……!?」
 「ねえ、これ、あなたに耐えられる?」
 『"Predation Load"』
 くぐもった声がどこからか発せられる。瞬間、天草の左腕が肉の管に包まれ、獣のものとも昆虫のものとも
つかぬ大きな口へと変化する。紫鏡はその身の毛もよだつ風貌に声を上げそうになった。だがその声を上げる
口には既に肉の管が巻きついており、声が出せない。そしてその管は天草の左腕の口の中へと繋がっていた。
 「……っ…!?ッ…!!」
 「『天后』の糧となれ」

―――…

 「天草くんについて?」
 「ふぇ!」
 天草との戦闘後、気にかかることがあったトエルは大和局長にそのことを尋ねていた。
 「なぜ……天草くんの事を?」
 「あいつ、いぎょーのはんのうがしましたし!」
 「なるほど、そういうことか……ふむ、君には彼女の事を離してもいいかもしれないな」
 「ふぇ?」
 「まず、天草くんののデバイス。あれは"奴"が開発した…通称"フュージョンデバイス"……成長するデバイスだ」
 「せい…ちょう?」

―――…

 ぐちゃ……ぐちゃ……

 「雑魚。全然強くなった気がしない」 
 血肉を啜り、紫鏡だったものを喰らう天草の左腕。
 「これじゃあ全然足りない。もっともっと、強くならなくちゃ」

 その様相は、異形そのものであった。

 …かくして、十二人の英雄が舞台にあがり、いよいよ物語は次の局面へと移行する。
はてさて、彼らを待ちうけるものとは……?

                                  続く


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