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"傷だらけの手記"
1
:
ライア
:2023/01/21(土) 14:00:25 ID:myyZEdwU0
リフォール王立戦士団の一員として研鑽を重ねる剣士、ライア。
正義感と博愛に満ちつつも、何処か歪んだ一面を孕む謎多き男。
彼の過去や経歴は、此方で纏めさせていただく。
2
:
ライア
:2023/01/21(土) 14:20:08 ID:myyZEdwU0
[Birth of Riar](1)
...今から書き記す事は、言ってしまえば私の単なる昔話だ。
単刀直入に言おう。
リフォール王立戦士団千騎長、ライア・フォン・エリュシオは、汚れきった人間だ。
私が辿り着いたのがリフォールという国でなければ、誰も彼も知らぬ地の養分にすら成り得ず野垂れ死ぬか、
何処かの国へ引き摺り出され極刑になっているだろう。
その証拠として....私の手記として、記録を残しておこうと思う。
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今から十数年前。
ルブルの街から更に遠く離れた、小規模な貴族制国家があった。
絶対君主として頂点に立つ血筋の国王は、古くから地主として多くの利益を上げ、近隣の街に土地を与え、
更には友好関係にある国々の出稼ぎ先として多くの働き口を開く等、多大な貢献故に認められていた。
しかしそれは表向きの姿。
その実態は、上層部の豊かな生活の為、貴族間のコネクションを絶やさぬ為に国民を食い潰す暴君だった。
暴利で貸付を行い、税として多くの食料や建築物を国材として上流貴族へと横流しした。
温かく出迎えらえた他地方の人々は、国籍を得る見返りとして貴族達の玩具となる道を辿った。
気に障る事を口にすれば、見世物として四肢を奪われ嘲笑された者もいるという。
奴隷の如く命を削られ、死ぬことができるのならまだマシだっただろう。
万が一生き残り亡命しようものなら、国賊として捕らえられ、ある場所へと送り込まれる。
地下約30m・全長約5kmに及ぶ地下スラム。
出入り口は門番に守られた巨大な階段のみ。
悪趣味なことに所々天井が開いており、悪趣味な屋敷の居住者が負け犬達を見下ろし度々嗤っている。
稼ぎへ出に地上へ上がる度、石や汚泥を浴びせられる。
地下労働のはした金では、食料も儘ならぬ生き方を強いられる。
そこには追剥ぎとして血に濡れた生活を送る者も、娼婦として死病を患いながら身を売り続ける者もいた。
そして地下に堕とされた本人だけでなく、その者達が成した子も同様に扱われた。
暴力と恐怖で支配され、掃き溜めのような地下街を覆い隠す、ノブレス・オブリージュの欠片も無い貴族共が築く国。
...数年前に滅んだその国は、あまりにも惨いその悪政とスラムの形状から【"谷の鳥籠"】と呼ばれていた。
その凄惨さ故か貴族らの最後の足掻きか、大々的に記録が残ることは無かったらしいが。
現在のライア....当時の名も無き幼子が生まれたのは、王都と繋がる中規模の街、地下スラムの中央部。
王都から直接国賊を投げ捨てるのに評判と、上流階級では好き好んで行き来する者も多かったそうだ。
望まれない子、だったのは確かだろう。
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