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享楽

1:2020/04/19(日) 15:29:37 ID:hJ7.fVEA

 「…………法で裁けない悪人を裁くのが、僕の仕事だよ。」
 「何時だってそうさ。法は常に権力者が優位に敷き、覆る事は無い強固な縛りとなる。ーーだからこそ、その法を解く役目が必要なの。」
 
 「どうだろう。一つだけ聞かせて貰えるかい?───キミは僕が悪人に映っているかな?」


 背を向けながら、その言葉の節々は何処か冷淡で投げ捨てる様に溜息と共に捨て去る。
ゆっくり、と。柄を握る力が強まれば、その眼孔は


 「……死ぬ迄、悪人と思ってくれたら嬉しいのだけどね。 」

2:2020/04/19(日) 16:47:58 ID:hJ7.fVEA

 「あれ? もう少し出来ると思ったんだけど。もしかしてボク、キミの事少し買い被り過ぎちゃった?」

 瞳を“ぱちぱち”と瞬きを繰り返せば、困り顔で顎髭を擦りながら、刀を振り払う。“期待外れ”ーー。否。ただただ平坦な感情で言葉で視線を外せば、空を仰ぐ。



 「いやいや、冗談冗談。……」
 「」

3:2020/04/19(日) 17:00:39 ID:hJ7.fVEA

 「……ほら、余所見しないの。」

 僅かに目を細めたと思えば、その場を一気に加速した。ーー次の瞬間、周囲の空気が劈(つんざ)く衝突音が響き、その刃は確実に喉仏に穿たれた。

4:2020/04/20(月) 21:34:08 ID:hJ7.fVEA

 「……そう、ボクの異能は〝風〟
 や、といっても、そこまで万能ってワケじゃないよ。」
 「条件を満たせば、発動出来るーーその条件は。」

 「────〝触れた物質〟」

5:2020/04/22(水) 06:49:26 ID:hJ7.fVEA

 「や、どうもボクは面倒事は昔から苦手でねェ、嫌になっちゃうよ。どーも。
 「ーーでも。たまさか、頑張ってる素振りを見せておかないと、。」
 
 その姿は、何処か悲壮感が漂う働き詰めの社員の様だが、実際はただのサボり魔なので自業自得である。寧ろ、よく組織から追い出されない位
 気怠く空を仰げば指を上に向けると、

 「……まいったね、ほら。今日は随分と雲の流れが騒がしいとは思わないかい?
 こういう日は何かよくない事が起こりそうな」

 その言葉を合図に───刹那〟地面に亀裂が走る〝
 …… 否。正確には、“空”から飛来してきた愚鈍で巨躯な巨大な鎌が地表を割った。ーー


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