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彡(゚)(゚)「ワイはユリウス・カエサル。ローマの頂点に立つ男や」
26
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:31:37 ID:.vx6Cy.A0
アルプス山脈
彡(゚)(゚)「はえーすっごい」
彡(゚)(゚)「これがアルプスか…」
彡(゚)(゚)「古の名将ハンニバルもこの道を通ったんやろか」
彡(゚)(゚)「そう思うとウズウズしてくるわ」
(´・ω・`)「たしかに……」
彡(゚)(゚)「なんでお前が一緒におるねん」
(´・ω・`)「一人でアルプス越えは危険だからね」
彡(゚)(゚)「ちゃっかりしとるな」
(。・ ω<)「それほどでも」
彡(゚)(゚)「褒めてはないんやがな」
27
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:32:25 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「まあ話し相手にちょうどええわ」
彡(゚)(゚)「密偵はゾウを知っとるか?」
(´・ω・`)「鼻が長くて、でかい動物のことだろ」
彡(゚)(゚)「そうや」
(´・ω・`)「確かハンニバルはゾウを連れてアルプス越えをしたんだよね」
彡(゚)(゚)「なんや知っとたんか」
(´・ω・`)「ボクは情報のスペシャリストだからね」
彡(゚)(゚)「よう言うわ」
28
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:33:10 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「じゃあこれ知っとるか?」
彡(゚)(゚)「ワイの苗字の由来は“ゾウを倒した者〟らしいで」
(´・ω・`)「へー」
彡(゚)(゚)「それ以外にも帝王切開で生まれた者、灰色の目をした者」
彡(゚)(゚)「長く豊かな髪を持った者って由来もあるみたいや」
(´・ω・`)「長く豊かな髪……」
彡(゚)(゚)「なんや?」
(´・ω・`)「いや、なんでも」
29
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:34:03 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚) .。oO(なんか、視線が気になるわ…)
確かに最近少しだけおでこの面積が増えてきた気がするが……
(´・ω・`)「話しているうちにアルプスを越えちゃったね」
(´・ω・`)「それじゃあ、改めて情報を仕入れてくるよ」
彡(゚)(゚)「気をつけてな」
30
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:34:50 ID:.vx6Cy.A0
数日後
(´・ω・`)「ヘルティー族から手紙を預かってきたよ」
彡(゚)(゚)「ありがとやで」
彡(゚)(゚)「ふむふむ……」
まあ要約するとこんな感じやな
( ゚Д゚)『ローマに迷惑はかけないから、我々の移動を認めて欲しい』
(´・ω・`)「だって、どうする?」
彡(゚)(゚)「そんなもんNoに決まっとる。理由は三つや」
31
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:35:42 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「一つ、規律の保たれていない集団なんて問題を起こすに決まっとる」
彡(゚)(゚)「二つ、仮にローマで問題を起こさなくとも他所で戦争が起きたら……」
彡(゚)(゚)「難民がローマに押し寄せるに決まっとる」
彡(゚)(゚)「三つ、ワイらローマ人とヘルティー族の間には……」
彡(゚)(゚)「切っても切れない因縁がある」
(´・ω・`)「ローマは以前にヘルティー族と戦って負けたことがあるんだよね」
(´・ω・`)「その際、ローマ軍の捕虜は屈辱的にも……」
彡(゚)(゚)「そんな細かいことまで説明せんくてええわ」
(;´・ω・` )「えぇ……」
(;´・ω・` )「もっとちゃんと説明させてよ」
32
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:36:33 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「説明よりも、お前にはもっと大事な仕事がある」カキカキカキ
彡(゚)(゚)ノ「ほれ、この手紙を敵に渡しといてくれや」
(´・ω・`)「えっとなになに……」
『お前たちの言い分は分かったで。でも、そんなすぐには返答できんわ。
だから、半月後にまた返事する。 堪忍してや』
(;´・ω・` )「これって……」
彡(゚)(゚)「もちろん時間稼ぎの常套句やで」
(;`・ω・´)「もっとぼやかしてちゃんと書いてよ」
(;´・ω・` )「こんなの持っていったらその場で殺されちゃうよ!」
彡(-)(-)「確かに……お前の言うとおりや」
彡(゚)(゚)「ちゃんと書くわ」
(;´・ω・` )「最初からそうしてよ…」
33
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:37:32 ID:.vx6Cy.A0
・・・
(´・ω・`)「それじゃあ改めていってくるね」
彡(゚)(゚)「気をつけてな」
彡(゚)(゚)「よし!」
得た時間は有効に利用せなアカン
まずは川にかかる橋を壊さな
彡(゚)(゚)/「壊せや第Ⅹ軍団!」
(`Ⅹ´)『ヒャッハー!』
彡(゚)(゚) .。oO(次は川に沿って柵を巡らせなな)
彡(゚)(゚)/「巡らせや第Ⅹ軍団!」
(`Ⅹ´)『ヒャッハー!』
彡(゚)(゚) .。oO(柵だけやと心配やな濠も掘っとこ)
彡(゚)(゚)/「掘れや第Ⅹ軍団!」
(;`Ⅹ´)『ゼイ…ゼイ……』
34
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:39:02 ID:.vx6Cy.A0
彡;(゚)(゚) .。oO(アカンわ……)
さすがに疲れてきよったで
どうする?金でもばら撒いてモチベーションを上げさせるか?
ガヤガヤガヤ
彡(゚)(゚)「ん?なんや?後ろがうっさいな」
彡(゚)(゚)「お!あれは援軍やん」
(^Ⅺ^)『ボクたち』(^Ⅻ^)『ワタシたち』
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『新設された第Ⅺ、Ⅻ軍団です』
35
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:39:53 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「おお!いいところにきたで新入生諸君」
彡(゚)(゚)「諸君にはさっそく濠を掘って欲しいやで」
(^Ⅺ^)『えーボクたち今着いたばかりなのに…』
(^Ⅻ^)『いきなり働かせるなんてブラックだ!』
彡(゚)(゚)……
彡(●)(●)「じゃかあしいわボケ!!」
彡(●)(●)「OJT、オンザジョブトレーニングや!」
(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『ひぃいいい…』
彡;(゚)(゚) .。oO(アカン!)
せっかく入ってくれたのに、これじゃあ若人が逃げてしまう
彡(-)(-)「笑顔や、笑顔で優しく接しなアカン」
36
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:40:53 ID:.vx6Cy.A0
彡(^)(^)「すまんな、つい感情的になってもうたわ」
彡(^)(^)「大丈夫や、なにもお前たちだけでやれとは言うてへん」
彡(^)(^)「見てみい、この優しい先輩方が手取り足取り教えてくれるで」
(^Ⅹ^)ニコニコ
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『わ、分かりました』
彡(゚)(゚)「なんや、素直でいい子たちやんけ」
これでひとまず一安心やな
彡(゚)(゚)「ん?」
37
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:41:50 ID:.vx6Cy.A0
ガヤガヤ
(`Ⅹ´)『もっとしゃきしゃき動かんかいガキども!』
(`Ⅹ´)『ここは戦場やぞなめとんのか!!』
(`Ⅹ´)『アホかボケどつくぞこらぁ!!』
(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『ひぃいいい…』
彡(●)(●)「アホはてめらじゃあボケェ」
彡(●)(●)「ワイの配慮が台無しやろうがい!」
彡(●)(●)「それに先輩なら口でなく行動で模範を示せやカス!」
(`Ⅹ´)『あぁん!カエサルこそ命令だけで働いてないやろうがい!』
彡(●)(●)「何やと!言ってくれるやんけ」
彡(●)(●)「トンカチ貸せや!」
彡(●)(●)「ワイ自らすげえもん作ったるわ」
38
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:42:56 ID:.vx6Cy.A0
数日後
(ꐦ`•ω•´)「なにやってんの!」
(ꐦ`•ω•´)「大将が兵に交じって一緒に大工仕事して!」
彡;(-)(-)「……はい」
(ꐦ`•ω•´)「それにこれは何?」
(;`Ⅹ´)(;^Ⅺ^)(;^Ⅻ^)『お城です…』
(ꐦ`•ω•´)「数日で城を築くバカがどこにいるの!!」
彡;(-)(-)ノ「ここに…」
(ꐦ`•ω•´)「ふざけないでよ!」
彡;(-)(-) (;`Ⅹ´)(;^Ⅺ^)(;^Ⅻ^)『ごめんなさい』
39
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:43:46 ID:.vx6Cy.A0
(ꐦ`•ω•´)「みんなが変に張りきったせいで…」
(ꐦ`•ω•´)「こっちは途中で嘘がばれて殺されかけたんだよ!」
(ꐦ`•ω•´)「どうするの!敵はもうすぐそこまで来てるよ!!」
(ꐦ`•ω•´)「戦う体力は残ってるの?!」
彡(゚)(゚)(`Ⅹ´)(^Ⅺ^)(^Ⅻ^)『頑張ります』
彡(゚)(゚)/「いくでお前ら!!」
(`Ⅹ´)(^Ⅺ^)(^Ⅻ^)『よっしゃあああああ!!』
ガキンガキン
(´・ω・`) .。oO(どうにかこうにか……ローマ軍団の奮闘により)
(´・ω・`)「なんとか敵を追い返すことができた」
40
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 19:44:54 ID:.vx6Cy.A0
今回はここまで
41
:
名無しさん
:2024/09/18(水) 22:17:28 ID:28wM2UFg0
乙!!
42
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 12:51:00 ID:nmG.vOVo0
乙乙
43
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:49:56 ID:..G1i5xQ0
城
彡(゚)(゚)ドヤァ
( ゚∋゚)「なにやってだカエサル?」
彡(゚)(゚)「せっかく城を作ったんやから王様ごっこや」
彡(゚)(゚)「どや?すごいイスやろ!」
彡(゚)(゚)「特注品やで」
(´・ω・`)「ちなみにこのイスだけでボクなら十年は遊んで暮らせるよ」
( ゚∋゚)「お前な…共和制の国で王様ごっこは不謹慎だぞ」
彡(゚)(゚)「なんでや?王様はカッコええやんけ」
( ゚∋゚)つ「ハァ…少しは自分の立場を考えろホレ」
彡(゚)(゚)「なんやその紙の束は?」
( ゚∋゚)「元老院からだ」
彡(゚)(゚)「なんや抗議文書かいな」
彡(゚)(゚)「そんなもん燃やして暖を取るしか使い道ないやろ」
( ゚∋゚)「ハァ…」
44
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:50:34 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚)「そんなことり。密偵、報告を頼むで」
(`・ω・́)ゝ「了解!」
(´・ω・`)「ボクたちローマ軍は国境線の防衛に成功」
(´・ω・`)「その後は国境に留まり続けて、昨日、全軍が合流」
彡(゚)(゚)「うむ」
(´・ω・`)「次に敵の動向だけど」
(´・ω・`)「少し離れた場所で右往左往してるよ」
彡(゚)(゚)「なんや、まだワイらに戦いを挑む気概があるんか?」
( ゚∋゚)「いや、それはないだろう」
45
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:51:12 ID:..G1i5xQ0
( ゚∋゚)「彼らが万全な状態になった我々に戦いを挑むとは思えん」
( ゚∋゚)「仮に攻めてきても迎撃は容易だ」
彡(゚)(゚)「ほなら、なんで帰らんのや?」
彡(゚)(゚)「三十万の大所帯やぞ、食糧が持たんやろ?」
(´・ω・`)「これは捕虜からから得た情報だけど……」
(´・ω・`)「彼らは自らの故郷を焼き払って来たみたい」
彡(゚)(゚)「は?」
( ゚∋゚)「常軌を逸している」
(´・ω・`)「情報が錯そうしてて…詳しいことは分からないけど……」
(´・ω・`)「でも、彼らに帰る場所がないことは確かだよ」
46
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:51:51 ID:..G1i5xQ0
( ゚∋゚)「それだとまずいな」
彡(゚)(゚)「なにがや?」
( ゚∋゚)「食べ物がなくなると人間は必死になる」
彡(゚)(゚)「そりゃそうや」
(; ゚∋゚)「迎撃は容易だと言ったが…」
(; ゚∋゚)「死に物狂いの人間が押し寄せてきたら話は別だ」
(´・ω・`)「それも三十万だからね…」
彡(-)(-)……
小指で頭をカキカキ……
彡(゚)(゚)「しゃーない食料を提供するか」
彡(゚)(゚)「それで生活が安定するまで世話をみるしかないやろ」
47
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:52:35 ID:..G1i5xQ0
(´・ω・`)「えっ、敵に!?」
彡(゚)(゚)「三十万の死兵を相手にするリスクを考えたらマシやろ」
彡(゚)(゚)「それにこれがきっかけで友好が結べれば将来的には得や」
( ゚∋゚)「だが、奴らが素直に応じるか」
彡(゚)(゚)「そうやな…それに元老院とローマの民衆が納得するか…」
(´・ω・`)「……なんだか戦うよりも面倒だね」
彡(゚)(゚)「政治なんてそんなもんやで」
(´・ω・`)「ふーん」
48
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:53:06 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚)「ラビリヌス、すまんがポンペイウスに一筆書いといてくれるか」
彡(゚)(゚)「もしかしたら頼ることになるかもしれん」
( ゚∋゚)「わかった」
(´・ω・`)「え?あのポンペイウスを頼るの?」
彡(゚)(゚)「あのってなんやねん…ローマが誇る大英雄やぞ」
(´・ω・`)「だってあの人……」
(´・ω・`)「海賊退治してから別荘に引き籠ってばっかりじゃん」
彡(●)(●)「たわけ!」
(。゚ω゚)!!
49
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:53:37 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚)「その海賊退治がどれだけ偉大のことか分かっとるんか」
彡(゚)(゚)「あの男が成した地中海の平和がどれだけすごいことか…」
彡(-)(-)「ポンペイウスをバカにするボケが何百万と集まろうと」
彡(-)(-)「あの男の足元にも及ばんつうのに」
( ;´-ω-` )「……ごめんなさい」
彡(゚)(゚)「…ええ、ちゃんと改められるお前は偉いで」
彡(゚)(゚)「情報を扱う者の素養をちゃんと持っとる」
彡(゚)(゚)「これからも頑張りいや」
(;´・ω・` )「…うん」
50
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:54:20 ID:..G1i5xQ0
数日後
(;`・ω・´)「急報だよカエサル!」
彡(゚)(゚)「なんや!」
(;`・ω・´)「ヘルティー族がケルト中央に進出」
彡(゚)(゚)「は?どういうことや?」
(;´・ω・` )「それがどいう訳か敵は山道を抜けたみたい」
彡(゚)(゚)「なんや!抜け道があったんかい」
(;´・ω・` )「うん。で、でも……」
(;´・ω・` )「その道はあまりにも細くて大軍が通れるはずが……」
彡(゚)(゚)「でも通ったわけやな?」
(;´・ω・` )「うん」
51
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:55:00 ID:..G1i5xQ0
彡(-)(-)……
小指で頭をカキカキ
彡(゚)(゚)「なるほど……」
あの劣勢から巻き返すとは敵もたいしたもんや
彡(゚)(゚)「でも、おかしいやろ……」
そんな抜け道があるなら最初からその道を選んだはずや
故郷を焼け野原にした奴らが切り札を隠す余裕があったとも思えん
彡(-)(-)「わからんが……何かがあったんや」
52
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:55:40 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚)「密偵!」
( ;´-ω-` )「ごめんなさい!」
彡(゚)(゚)「怒ってへんし、謝らんでええ」
彡(゚)(゚)「すべてを知るなんて無理や」
彡(゚)(゚)「けど何かがあったことは分かったんや」
(;`・ω・´)「分かった。その何かを絶対に調べ上げてみせるよ」
彡(^)(^)「せや!その意気や、頼んだで!」
(`・ω・´)「うん!」ダッ
53
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:56:12 ID:..G1i5xQ0
( ゚∋゚)「カエサル!」
彡(゚)(゚)「次はなんや!」
( ゚∋゚)「同盟部族ハエドイ族のデウキアックスが面会を望んでいる」
彡(゚)(゚) .。oO(ハエドイ族の…デウキアックス……)
彡(-)(-)……
彡(゚)(゚)「ああ!あいつか!」
「ローマの友」と呼ばれているガリア人のオッサンか
彡(゚)(゚)「顔見知りやし、入れてやれや!」
( ゚∋゚)「分かった、おい入れ!!」
54
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:56:53 ID:..G1i5xQ0
(;灬;) 「カエサルー」
彡;(゚)(゚) .。oO(えぇ…なに泣いとんねん)
(;灬;)「カエサル、カエサルよ。助けてくれ」
(;灬;)「急に野蛮な連中が現れ、我々に襲い掛かってきたのだ」
(;灬;)「犠牲者も多くでている。頼む、助けてくれ、カエサル」
彡;(゚)(゚)「ワイも今、その報告を聞いたところや!」
(;灬;)「そうか!なら話ははやい」
(;灬;)「カエサルがこうして近くにいたのも、精霊の導きに違いない」
(;灬;)「私は早速このことを部族に伝えにいく。また会おう」
(;灬;)「では!」ダッ
55
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:57:29 ID:..G1i5xQ0
彡;(゚)(゚)「お、おい…」
なんやあいつ……
こっちの返事も聞かずに去っていきおったで
( ゚∋゚)「あの狸親父。何か隠しているな」
彡(゚)(゚)「やっぱそうよな…」
彡(゚)(゚)「勢いで乗り切ろうとしとる感がはんぱなかったし」
彡(゚)(゚)「でもどないしよ、やっぱ助けた方がええんかな?」
( ゚∋゚)「辞めとけ、危険すぎる」
( ゚∋゚)「それに助けるとなったら軍が国境を越えることになる」
( ゚∋゚)「さすがの元老院もこればかりは見逃すとは思えん」
( ゚∋゚)「国家反逆罪に問われるぞ」
56
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:58:04 ID:..G1i5xQ0
彡(-)(-)……
まあ、ラビリヌスの言うことは正論や
わざわざ他人のために危険を犯す必要はない
彡(-)(-)……
元老院にこの問題を放り投げるのが最善や
そしたらあとは元老院が決めるだけ
彡(-)(-)……
その決定にワイは従えばええ
これが一番利口なやり方や
彡(゚)(゚)……
あいつらの指示に従わんといけんのは癪に障るが
この際、仕方ない……
57
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:58:40 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚) .。oO(ん?まてや…)
元老院の指示に従うってことは……
彡(゚)(゚)「なあラビリヌス」
( ゚∋゚)「何だ?」
彡(゚)(゚)「仮に元老院にこの問題を押し付けるとするやろ」
( ゚∋゚)「ああ」
彡(゚)(゚)「そしたらワイは元老院のカスどもの決定に従わないけんよな?」
( ゚∋゚)「そりゃそうだろう」
彡(゚)(゚)「あのカスどもワイが軍団を新設したことを許すと思うか?」
( ゚∋゚)……
彡;(゚)(゚)「いや、なんか言えや」
( ゚∋゚)「間違いなく総督の地位は剥奪だろうな」
58
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 18:59:19 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚)「まあ、そうなるとしてや」
彡(゚)(゚)「役職の守りがない無職になったワイはどうなると思う」
( ゚∋゚)「元老院のキケロとカトーにさんざんなじられて政治家生命は終了」
( ゚∋゚)「お前は色々と多方面に喧嘩を売ってるから、おそらく……暗殺」
彡(゚)(゚)「ワイが国境を超えたら?」
( ゚∋゚)「国賊となって、おそらく……死刑」
彡(゚)(゚)……
( ゚∋゚)……
彡;(゚)(゚)「ハハハハハ」
(; ゚∋゚)「ハハハハハ」
彡(●)(●)「どっちにしろ詰んどるやんけ!」
59
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 19:00:18 ID:..G1i5xQ0
彡;(゚)(゚) .。oO(やってもうたわ)
行くも死、退くも死や
彡;(゚)(゚) .。oO(どないしよう……)
まだワイは死にたくないで
なんか手はないか…なんか……
彡(゚)(゚)!!
彡(゚)(゚)「ラビリヌス、ワイはハエドイ族を助けに行く」
( ゚∋゚)「待て、俺からポンペイウスに話を通すから早まるな」
60
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 19:01:02 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚)「いや、あの男はまちがいなく英雄だが……」
彡(゚)(゚)「政治家としては残念やけど無能や」
彡(゚)(゚)「キケロとカトーにいい様にされるのがオチや」
彡(゚)(゚)「やっぱワイ自身の力で切り開くしか道はないで」
( ゚∋゚)「どうするつもりだ?」
彡(゚)(゚)「ヒーローや」
( ゚∋゚)「は?」
彡(゚)(゚)「戦争の勝者になって民衆を味方につけるしかない」
彡(゚)(゚)「なんやったらこの戦争をモチーフにした戦記ものも出版するわ」
彡(゚)(゚)「そしたらワイは民衆の人気者、ヒーローや」
彡(゚)(゚)「元老院も表立って民衆の反感を買うほど馬鹿ではない」
61
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 19:01:43 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚)「もう、この手しかない、やるしかないんや!」
彡(゚)(゚)「そんな訳でワイは先に行くから、後のことは任せるで」
(; ゚∋゚)「いつもいつも、お前と話していると頭が痛くなる…」
彡(゚)(゚)「なんや、一人だけ常識人ぶるきか?」
彡(゚)(゚)「これまで一緒にバカやってきた仲やろ」
彡(゚)(゚)「これからも一緒にバカやろうや」
彡(゚)(゚)「な?」
( ゚∋゚)「……違いないな」
( ゚∋゚)「行け。俺も後から追いつく」
彡(゚)(゚)「おう、待っとるで」ダッ
62
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 19:02:06 ID:..G1i5xQ0
今回はここまで
63
:
名無しさん
:2024/09/19(木) 20:34:16 ID:usyOjTr.0
乙!
64
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 00:38:19 ID:puW6geWk0
今回は相棒ポジはクックルかな?密偵君可愛いよ密偵君♡
65
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:11:35 ID:lU3Djvms0
数日後
彡(゚)(゚)「ふぅ、なんとか敵に追いついたで」
でも、なんであいつらこんな所でたむろっとるんや?
ガヤガヤ
彡(゚)(゚)「あ〜なるほど……」
川を渡るのに手こずっとるんやな
彡(゚)(゚)「敵はこの川を小舟やイカダで渡っとるみたいや」
彡(゚)(゚)「ひい、ふう、みいっと」
川を渡り終えてるのは大体七割ぐらいか……
残りの三割は渡れず立ち往生しとる
彡(゚)(゚) .。oO(これは……チャンスや!)
いっぱつかましたる!!
66
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:12:29 ID:lU3Djvms0
深夜
彡(゚)(゚)「お前ら静かに静かにやぞ…」
(`Ⅹ´)『うーす…』
彡(゚)(゚)「もう少しや、もう少し近づくで…」
(`Ⅹ´)『うーす……』
彡(゚)(゚)!
彡(●)(●)「今や!いくでお前ら!!」
(`Ⅹ´)『ヒャッハー!!!』
彡(●)(●)「容赦はいらん殺しまくれや!!」
(`Ⅹ´)『ヒャッハー!!!』
彡(●)(●)(`Ⅹ´)『ウォッシャアアアアアアアアアアア!!!』
67
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:12:59 ID:lU3Djvms0
( ゚Д゚)『なんだ?』
(|||゚Д゚)『ぎゃあああああああああああああ』
数時間後
( ´ρ` )( ´ρ` )( ´ρ` )( ´ρ` )( ´ρ` )( ´ρ` )チーン
彡(゚)(゚)「よし終わりや!」
(`Ⅹ´)『森に逃げた奴がいますぜ』
彡(゚)(゚)「そんなもんほっとけ」
(`Ⅹ´)『うーす』
68
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:13:50 ID:lU3Djvms0
川向こう
(# ゚Д゚)『よくも仲間を殺してくれたな!!』
(# ゚Д゚)『ぶっ殺したらぁ!!』
彡(゚)(゚)「先に川を渡り終えていたやつらがガチギレしとるわ」
(`Ⅹ´)「どうするカエサル、俺らもイカダや舟で川を渡るか?」
彡(゚)(゚)「アカン、ワイら文明人たるローマが蛮族と同じやり方をしたらアカン」
(`Ⅹ´)「それならどうするんだ?」
彡(゚)(゚)「橋や、橋を架けるんや!」
カンカンカン
(`Ⅹ´)「できたぞカエサル」
彡(゚)(゚)「おお!一日で完成させるとかやるやんお前ら」
(|||゚Д゚)「俺たちが数日がかりで渡り切った川を……」
(|||゚Д゚)「あいつらたった一日で渡り終えた……」
69
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:15:02 ID:lU3Djvms0
( ゚Д゚)「仕方ない……話し合いでかたをつけるか」
( ゚Д゚)「総大将!総大将のカエサルはおるか?」
彡(゚)(゚)「ワイやがなんや?」
( ゚Д゚)「ゴホン、まず我々が二十日もかけて渡った川を…」
( ゚Д゚)「わずか一日で渡り終えた其方らを称えたい」
( ゚Д゚)「実にあっぱれや!」
彡(゚)(゚)「ありがとうやで」
( ゚Д゚)「其方らの健闘を称え、我々はローマと和平を結びたい」
( ゚Д゚)「カエサルが場所を用意するなら」
( ゚Д゚)「我々はしゃあなしにそこに行ってやってもいい」
(# ゚Д゚)「だから……さっさと案内しろや!」
70
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:16:03 ID:lU3Djvms0
彡(゚)(゚)「は?」
なんで急に上から目線で命令口調なんやこいつら?
(`Ⅹ´)『あぁん!?なんじゃその口の聞き方は!!』
(# ゚Д゚)「なんだ、怒ったか?」
(# ゚Д゚)「戦うなら容赦せんぞゴラァ」
(# ゚Д゚)「こちとら仲間を殺られとるんや!」
(# ゚Д゚)「奇襲なんて卑怯なやり方でな!!」
(# ゚Д゚)「悔しかったら正々堂々と戦ってみろやローマの猿どもが!!」
(# ゚Д゚)「お前らの親父らと同じ目に合わせたるわ!」
71
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:17:00 ID:lU3Djvms0
彡(●)(●)「あぁん!!なんやとゴラァ!!!
彡(●)(●)「やったろうやんけ、しばいたるぞクソが!!」
彡(●)(●)……
ん?親父らと同じ目にってどういうこっちゃ…?
親父らの世代はこいつらにいったい何されたんや?
密偵がなんか言っとたような……
彡;(゚)(゚)「ダメや、思い出せんわ…」
( ;´-ω-` )「思い出せないんじゃなくて、遮って聞かなかったじゃん…」
彡(゚)(゚)「あら!そうやったか?」
彡(゚)(゚)「ん!密偵やんけ、おかえりやで」
(´・ω・`)「ただいま」
72
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:17:43 ID:lU3Djvms0
彡(゚)(゚)「いいタイミングや」
彡(゚)(゚)「事情通のお前から、あのカス共に反論してくれや!」
(´・ω・`)「え、僕が?」
彡(゚)(゚)「おう、ローマ人としての思いのたけをぶつけてやれや」
(;´・ω・` )「わ、分かった……」
(;´・ω・` )「こういうのあんまり得意じゃないんだけどな…」
( ;´-ω-` )「ふぅ……」
(ꐦ`•ω•´)「黙って聞いとりゃいい気になっとんなやゴミカス共が!」
彡(゚)(゚)「え?」
73
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:18:46 ID:lU3Djvms0
(ꐦ`•ω•´)「なにが正々堂々じゃボケェ!!」
(ꐦ`•ω•´)「卑怯者は手前らだろうが、あぁん!」
彡(゚)(゚)「おい…密偵…?」
(ꐦ`•ω•´)「黙れや!!」
彡;(゚)(゚)「はい!」
(ꐦ`•ω•´)「そもそもワイらの親父が負けたのは……」
(ꐦ`•ω•´)「宣戦布告もなく突然お前らが襲ってきたからやろう!!」
(ꐦ`•ω•´)「そうでもなきゃ……」
(ꐦ`•ω•´)「ワイらの親父がお前らカスに負けるわけないやろうが!」
(ꐦ`•ω•´)「それにひきかえこちとらは開戦をしてからの奇襲じゃい!」
(ꐦ`•ω•´)「どっちが卑怯かアホでも分かるやろうがボケェ!」
74
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:19:58 ID:lU3Djvms0
(ꐦ`•ω•´)「それに!ようワイらの舎弟の部族をボコってくれたな!」
(ꐦ`•ω•´)「二度とローマの地を踏めんようにしたるさかい覚悟しろや!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)『いいぞ密偵の兄貴!』
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『もっと言ったれ!!』
彡;(゚)(゚)「いやいやいやいやアカンアカン」
煽りすぎや
舐められん程度でよかったんや……
ほれ見い、相手がもう怒りでプルプルしてしまっとる…
(# ゚Д゚)「ぐぬぬぬぬぬ……」
彡;(゚)(゚)「戦争は落としどころが大事なんや」
威嚇と牽制で終わるならそれに越したことはない
でも、このままやとどっちも退くに退けんくなる
はよう、軌道修正せな
75
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:21:40 ID:lU3Djvms0
彡;(゚)(゚)「まあまあ落ち着けや密偵、深呼吸や」
(ꐦ`•ω•´)「ふぅ…ふぅ…」
彡;(゚)(゚)「いや、まあ密偵はこう言っとるけどな、あんたら……」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)『なんやカエサル、横から口だすなや!!』
彡(●)(●)「お前らは黙っとれ!!」
彡(゚)(゚)「ゴホン」
彡(゚)(゚)「あんたらがちゃんと罪を償って、人質を差し出すなら」
彡(゚)(゚)「仲直りして、もとの生活を営めるようにしたるさかい」
彡(゚)(゚)「これで仕舞いにしようや」
彡(゚)(゚)「な?」
76
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:22:25 ID:lU3Djvms0
(´・ω・`)「ちなみにだけど……」
彡(゚)(゚)「ん?」
(´・ω・`)「カエサルの義父のおじいちゃんはこいつらに殺されてるよ」
彡(゚)(゚)……
彡(●)(●)「なんやとゴラァ!」
彡(●)(●)「ぶっ殺したるわ!!」
(|||゚Д゚)「ひ、ひぃ……」
彡(゚)(゚)「いや?待てや……義父のじいちゃんって誰やねん?」
彡(゚)(゚)「遠縁すぎやろ」
77
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:23:05 ID:lU3Djvms0
(|||゚Д゚)「わわわわ、われわ、我々は絶対に人質はださっさない」
(|||゚Д゚)「わ、我らに負けたことがあるローマ人になど…」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)『まだ言うかゴラァ』
(|||゚Д゚)「お、覚えとれや〜」
彡;(゚)(゚)「いや、待てや……」
彡;(゚)(゚)「ちょっと口が滑っただけ……」
彡;(゚)(゚)「あー行ってしもうたわ」
彡(-)(-)「…………はぁ」
こうなったらガチンコで勝ち負け決めんともう収集つかんわ
面倒なことになったで……
これもそれも……
78
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:24:01 ID:lU3Djvms0
彡(●)(●)「密偵!お前のせいやで!」
(´・ω・`)「え!?」
彡(●)(●)「お前、言い過ぎやろ!!」
(;´・ω・` )「え、でもカエサルが言えって……」
彡(●)(●)「限度ってもんがあるやろうが!」
彡(●)(●)「それにキャラが違いすぎるやろう」
彡(●)(●)「苦手やったとちゃうんかい!?」
(;´・ω・` )「えっと…よく分からなかったから……」
(;´・ω・` )「カエサルをマネたんだけど……」
彡(●)(●)「はぁ!?ワイはあんなに口悪くないわ!!」
(;´・ω・` )「いや、悪いよ……」
79
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:24:49 ID:lU3Djvms0
彡(●)(●)カッチーン
彡(●)(●)「頭にきたで!」
彡(●)(●)「しばらくどっか行っとれや!!」
(;´・ω・` )「ちょっと待ってよ!」
(;´・ω・` )「報告することが……」
彡(●)(●)「今は聞く気にならんわ!!」
彡(●)(●)「さっさと行けや!」
(;´・ω・` )「で、でも……」
(`Ⅹ´)『密偵の兄貴……』
(`Ⅹ´)『今はなに言ってもダメですって……』
(;´・ω・` )「いや、でも伝えることが……」
80
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:25:17 ID:lU3Djvms0
(`Ⅹ´)『……』
(`Ⅹ´)『…だったらラビリヌスの兄貴を頼りましょう』
(`Ⅹ´)『もう近くまで来てるはず…』
(`Ⅹ´)『きっと力になってくれますよ』
(;´・ω・` )「うぅ……仕方ないか…急がば回れとも言うし…」
(;´・ω・` )「ご、ごめんね…カエサルのこと頼んだね」
(`Ⅹ´)『合点承知!』
81
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 20:25:40 ID:lU3Djvms0
今回はここまで
82
:
名無しさん
:2024/09/20(金) 21:51:47 ID:ShHQmJiQ0
おっつ!
83
:
名無しさん
:2024/09/21(土) 11:15:51 ID:f5nLMoyU0
モブ兵士、有能過ぎて草
84
:
名無しさん
:2024/09/21(土) 18:02:42 ID:Ecvavn5M0
おつ
カエサルは人間関係の調整役としてはすごく優秀だったんだなぁ
85
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 17:35:09 ID:26SQNTpY0
彡(゚)(゚)……
(`Ⅹ´)『カエサル?』
彡(゚)(゚)「ん?どしたんや?」
(`Ⅹ´)『大丈夫か?』
彡(゚)(゚)「まあ大丈夫や」
彡(゚)(゚)「……気いつかわせてスマンやで」
(`Ⅹ´)『わしらは別にええが…えっと…』
彡(゚)(゚)「なんや何かあったんか?」
(`Ⅹ´)『その……客人が来とるんや…』
(`Ⅹ´)「わしらではどうしてええか分らん…」
彡(゚)(゚)「そか、慣れへんことさせたな」
彡(゚)(゚)「今、行くわ」
86
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 17:35:40 ID:26SQNTpY0
彡(゚)(゚)「それで、客人は誰や?」
(`Ⅹ´)『あ!名前聞くの忘れたわ…』
彡(゚)(゚)「ふっ、何やねんそれ 名前を聞くのは初歩の初歩やで」
(`Ⅹ´)『面目ない…』
彡(゚)(゚)……
彡(゚)(゚)「…気にせんでええ」
彡(゚)(゚)「そういったことを得意な奴を追い出したのはワイや」
彡(゚)(゚)「悪いのはワイや…」
(`Ⅹ´)『カエサル、ホンマ大丈夫か?気落ちしすぎとちゃうか…』
彡(゚)(゚)「ん?そんな陰気になっとるか?ダメやな」
87
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 17:36:11 ID:26SQNTpY0
バチン!
彡(゚)(゚)「よっしゃ!気合入れ直したで!!」
彡(゚)(゚)「ほんで大丈夫や!行くで」
(`Ⅹ´)『お、応』
彡(゚)(゚)……
強く叩きすぎたわ……ほっぺが痛い…
でもやっぱカッチーンきた怒りの後は……どうも気落ちが激しいで
それも……密偵にぶつけてもうた……
怒鳴ってもスッキリせんし……後味も悪いし…もう最悪やわ
それに考えてみれば、密偵は悪くはないやんけ……
慣れんことをさせたのはワイやし
ワイの口が悪いのも……まあ、確かやし
密偵は悪くはない
88
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 17:36:35 ID:26SQNTpY0
彡(゚)(゚)……
悪くはないが……でもやっぱムカつくわ!
ムカつくもんはムカつくわ!!
それにあいつ、ワイに向かって黙れ!!言うたやろ
ワイが怒るのも当然やわ
ワイも悪いが、密偵も悪いわ!!
彡(゚)(゚)……
……でも次にあったらちゃんと〝ごめんなさい〟はしとこ
一時、気恥ずかしくても…気まずい状況が続く方が嫌やで
彡(゚)(゚)「仲直りできたらええんやけどな……」
89
:
名無しさん
:2024/09/22(日) 17:37:01 ID:26SQNTpY0
今回はここまで
90
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:19:19 ID:B1SBeWwA0
(◦灬•)「やあカエサル」
彡(゚)(゚)「客ってお前やったんか」
(◦灬•)「どうしたのだ、そのほっぺ?」
(◦灬•)「真っ赤ではないか…」
彡(゚)(゚)「なんでもない、蚊がおったんや」
(◦灬•)「こんな時期にまだ蚊がいたとは……」
彡(゚)(゚)「まあ、蚊の話なんてどうでもええ」
彡(゚)(゚)「で?要件はなんや?」
(◦灬•)「おお、そうだった!」
91
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:20:00 ID:B1SBeWwA0
(◦灬•)「カエサルよ助けに来てくれて本当に感謝する」(泣きついてみるもんや儲け儲け)
(◦灬•)「カエサルがいなかったらどうなっていたことか!」
(◦灬•) (泣きついてみるもんや儲け儲け)
彡(゚)(゚)「別にかまへん、当然のことや!」
彡(゚)(゚)(ワイはワイのためにきたんやけどな!)
(◦灬•)「さすがカエサル!なんという男気」
彡(゚)(゚)「照れるやんけ、そんな褒めんなや」
(◦灬•)「謙遜する謙虚なところも実に魅力てきだ!」
(◦灬•)「よっ!ローマ一の色男!」
彡(゚)(゚)「おいおい、やめろって」
彡(゚)(゚)「ははははは」(こいつに褒められても全然嬉しくないわ)
(◦灬•)「ははははは」(褒めればその気になる。チョロい男だ)
92
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:20:46 ID:B1SBeWwA0
彡(゚)(゚)「ん?そういやその後ろの騎馬隊はなんや?」
(◦灬•)「おお、気づいてくれたか!」
(◦灬•)「さすがにローマにだけ戦わせるわけにはいかないと思ってな」
(◦灬•)「連れてきたのだ!全部で四千騎いるぞ」
(◦灬•)「存分にこいつらを使ってやってくれ!」
彡(゚)(゚)「まじかい!!」
93
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:21:24 ID:B1SBeWwA0
彡(゚)(゚) .。oO(どんな裏があるかは知らんが……)
騎馬隊が戦力に加わるなら大歓迎やで!!
ローマの歩兵は最強や!!
けど、ローマの騎兵は最弱といってもいい……
ローマでは馬は贅沢品やから、貴族くらいしか乗れへん
それなのにピンチになったらすぐ逃げる
まったく当てにならん奴らなんや……
素性の知れん奴の方がまだ信用できるで!
彡(゚)(゚)「ハッハッハ……」
言ってて悲しくなってきたわ……
94
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:22:20 ID:B1SBeWwA0
彡(゚)(゚)「ん、なんや?」
デウキアックスがまだ話したいことがありそうやな
(◦灬•)「それと……彼も紹介したい」
(◦灬•)「私の弟のドムだ」
(◦灬•)「ほら、挨拶しなさい…」
(`3´)「チッ、うーす」
(◦灬•)「こ、コラ…馬からも降りずに何だその挨拶は…!」
彡(●)(●) .。oO(なんやねんこの若造!舐めとんのか!しばくぞ!)
彡(●)(●)……
95
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:22:56 ID:B1SBeWwA0
彡(゚)(゚) .。oO(まあ、待つんやワイ)
短気を起こして失敗したばっかやろ……
それにここで怒鳴ってみい
せっかくの騎馬隊の話がなしになるかもしれん……
我慢や……我慢……怒鳴るのは我慢や…
ムリや!我慢できへん!!
彡(●)(●)「すっごい良い馬やんけ!!!」
カエサルの大声に馬はいななき、前足を上げ、ドムを振り落とした
ドスン!
96
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:23:37 ID:B1SBeWwA0
(;`3´)「痛って…」
(`3´)「なにすんだ!てめえ!!」
彡(゚)(゚)「どうどうどうどう、落ち着けや」
彡(゚)(゚)「すまんな驚かせて堪忍やで」
(`3´)「謝ってすむ問題じゃねえわ!」
彡(゚)(゚)「なんや?お前には謝ってないで?」
彡(゚)(゚)「ワイがゴメンしとるのはお馬さんにや」
彡(゚)(゚)「てかお前、いつのまに馬から降りたんや」
彡(゚)(゚)「まさか……今ので落ちたわけないわな?」
97
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:24:03 ID:B1SBeWwA0
(ꐦ`3´)「なんじゃてめえ馬鹿にしとるんか!!」
彡(゚)(゚)「ひょっいっと」
カエサルはドムの拳を避け
その勢いのまま馬に跨り、手綱を引っ張り上げた
彡(゚)(゚)彡^・∋「ヒヒーン」
馬はいななき、前足を上げ、ドムの前に立ち塞がる
(;`3´)「う、うわぁあああ」
ドスン!
尻もちをついたドムの目の前で馬は着地した
98
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:24:40 ID:B1SBeWwA0
彡(゚)(゚)「ええか、坊主」
彡(゚)(゚)「馬はこうやって扱うんやで」
彡(゚)(゚)「覚えとき」
(ꐦ`3´)「……このおおお!」
(◦灬•)「止めなさいドム!」
(◦灬•)「すまないカエサル」
(◦灬•)「私がよく言い聞かせる」
(◦灬•)「だから、どうかこの場は収めてくれ」
99
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:25:29 ID:B1SBeWwA0
彡(゚)(゚)「……まあええわ」
彡(゚)(゚)「よっこいしょっと」
彡(゚)(゚)「ほら、馬は返すで」
(;`3´)「くっ!」
彡(゚)(゚) .。oO(この若造は気にいらんが……)
騎馬隊はゲットしたで
これで戦略の幅も大きく広がるわ
100
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 14:25:50 ID:B1SBeWwA0
今回はここまで
101
:
名無しさん
:2024/09/23(月) 21:40:31 ID:GGDJY9/U0
ナメた奴にはかましたらなアカン!ワイくんの対応は正解やで!
102
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 01:17:20 ID:Jx4SyVPE0
おつおつ
103
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 19:01:34 ID:Zg8RTXOw0
翌日
彡(゚)(゚)「騎馬隊の諸君、ワイはカエサルや」
彡(゚)(゚)「これから一緒に戦う仲間や仲良くやろうな」
(`3´)「けっ!」
彡(●)(●)「あぁん!!」
(`Ⅹ´)『カエサル、ここは大人になろうや……』
(⌐●_●)『やめとけドム、相手が悪い……』
彡(゚)(゚)「……しゃあないな」
(;`3´)「ちっ…」
104
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 19:02:42 ID:Zg8RTXOw0
彡(゚)(゚)「まあなんや、互いに思うことは色々あるやろうが」
彡(゚)(゚)「ここは戦場や!」
彡(゚)(゚)「いがみ合って死ぬより、仲良うやって生きようや」
彡(゚)(゚)「それで手始めにや、騎馬隊には出撃してもらうで!」
(`3´)「おい!いきなり俺らを鉄砲玉にする気か!」
彡(●)(●)「話は終わりまで聞けや小僧!」
(;`3´)「ぐっ……」
彡(゚)(゚)「ゴホン、戦えとは言わん……」
彡(●)(●)「てか絶対に戦うなや!絶対やぞ!!」
105
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 19:03:37 ID:Zg8RTXOw0
彡(゚)(゚)「追跡するだけでええ」
彡(゚)(゚)「敵は歩兵が主力やさかい、襲って来ようと馬の足なら逃げ切れる」
彡(゚)(゚)「仮に騎兵が襲ってきても、数にモノを言わせて蹂躙すればええだけや」
彡(゚)(゚)「危険は少ないはずや、どやこれでも怖気づくんか?」
(`3´)「……分かった」
(`3´)「いくぞお前ら」
(⌐●_●)『あ、ああ…』
彡(゚)(゚) .。oO(なんや?えらい素直やな)
なんか気持ち悪いわ
106
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 19:04:18 ID:Zg8RTXOw0
数時間後
(`Ⅹ´)『カエサル大変や!』
彡(゚)(゚)「どした!?」
(`Ⅹ´)『騎馬隊が敵に襲われとる!』
(`Ⅹ´)『それも敵の騎兵に追い回されとる』
彡(゚)(゚)「はあ?なんでやねん」
彡(゚)(゚)彡^・∋「ちょっと様子見に行くわ!」パッカラパッカラ
(;`Ⅹ´)『お、おいカエサル!』
パッカラパッカラ
107
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 19:05:07 ID:Zg8RTXOw0
彡(•)(•)「なんやねんこれ……」
彡(•)(•)「あのガキが……!!」
彡(•)(•)「指揮官のくせして……」
彡(●)(●)「なに真っ先に逃げとるんや!」
どんな精強な兵を持っとっても指揮官がゴミなら……
軍団もゴミになるいい例や!!
彡(゚)(゚)……
…まあ、でも褒めるとこもある
108
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 19:05:53 ID:Zg8RTXOw0
彡(゚)(゚)「あれだけ潔く逃げとるおかげで犠牲者は少なそうや」
それにしてもあのスピード
騎兵たちはやっぱりいいもの持っとる
活用しだいでいくらでも活躍できるできっと
でもあの力を活かすには
やっぱちゃんとした指揮官が騎馬隊を御していかんとダメやな
109
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 19:06:57 ID:Zg8RTXOw0
ドドドドド!
彡(゚)(゚)「ん?なんの音や?」
うわっ、第Ⅹ軍団が勢いよく向かってきおる
(`Ⅸ´)『カエサル!一人で飛び出していくなんてなに考えとるんや!』
(`Ⅸ´)『カエサルに何かあったら、密偵の兄貴に顔向けできんやろが!』
(`Ⅸ´)『少しは自重せい!!』
彡;(゚)(゚)「す、すまんやで…そんな怒んなや」
(`Ⅸ´)『フー、フゥー!』
彡(゚)(゚)「まあでも、いい時に来てくれたで」
彡(゚)(゚)「あれを見てみ」
(`Ⅸ´)『ん?』
110
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 19:09:06 ID:Zg8RTXOw0
彡(゚)(゚)「お前らにビビって敵の騎兵が逃げて行ったわ」
彡(゚)(゚)「さすがやでお前ら!」
(`Ⅹ´)『お、おう』
彡(゚)(゚)「じゃあ帰ろうや」パッカラパッカラ
(;`Ⅹ´)『だから一人でいくなと言っとるやろ!!』
111
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 19:09:31 ID:Zg8RTXOw0
今回はここまで
112
:
名無しさん
:2024/09/24(火) 22:31:18 ID:S.1znUgs0
乙
113
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:12:01 ID:qaWIaxlk0
翌日
( ゚Д゚)「おーい、あれだけ意気ってたのにあのザマかー」
( ゚Д゚)「ローマも大したことないな!」
彡(-)(-).。oO(短気は損気や…)
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)『わしらは負けてへんわ!』
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)『負けたのはケルト騎兵じゃい!』
(⌐●_●)『……』
114
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:12:32 ID:qaWIaxlk0
( ゚Д゚)「ほーう、そんな低能どもを採用するとはローマは器が大きいな」
( ゚Д゚)「違う違う、器の底が抜けてることに気づいていないバカなだけや」
( ゚Д゚)「おおまぬけなだけだ」
( ゚∀゚) ( ゚∀゚)「ハッハッハ!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)『ぐぬぬ』
(⌐●_●)『……』
彡(-)(-).。oO(短気は損気や……)
115
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:13:05 ID:qaWIaxlk0
( ゚Д゚)「ほら、何か言うてみろや」
( ゚Д゚)「文明大国ローマ(笑)の猿どもが!」
カッチーン
彡(●)(●)「じゃかあしいぞゴラァアアアア!!!」
彡(●)(●)「ぶちのめしたラアアアアアアア!!!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) (^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『!!』
(`Ⅹ´)『おいカエサル、落ち着け』
彡(●)(●)「うっせいわ、蛮族ごときにローマを侮辱されて黙っとれるか!!」
彡(●)(●)「それにお前らもやぞ!!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) (^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『!!』
116
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:13:40 ID:qaWIaxlk0
彡(●)(●)「ワイは言うたよな、騎馬隊はワイらの仲間やと!」
彡(●)(●)「失敗して落ち込んどる仲間に…」
彡(●)(●)「なにさらに追い打ちかけとるんじゃボケェ!」
彡(●)(●)「仲間がバカにされとったら庇ってやれや!!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) (^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『……』
(⌐●_●)『……』
彡(●)(●)「でも……もとはと言えばお前らや!」
彡(●)(●)「いい気になるのも大概にせえ!」
(;゚Д゚) (;゚Д゚)「!!」
117
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:14:19 ID:qaWIaxlk0
彡(●)(●)「前回はたまたま指揮官がゴミやっただけじゃ!」
彡(●)(●)「お前らなんぞ今から皆殺しじゃああうああああ!!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) (^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『!』
(;`Ⅹ´)『カ、カエサル、分かった、俺たちが悪かった』
(;`Ⅹ´)『だからいったん落ち着こうや!』
彡(●)(●)「ああん?落ち着けられるかい!」
彡(●)(●)「行くぞお前ら!!」
(;`Ⅹ´)「お、おい……」
彡(●)(●)「うおおおおおおお!!」
(;`Ⅹ´)『ま、待つんやカエサル!』
118
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:15:10 ID:qaWIaxlk0
(;`Ⅹ´)『頼む騎馬隊!手伝ってくれ』
(⌐●_●)『え?』
(;`Ⅹ´)『頼むからカエサルを一緒に抑えてくれ!!』
彡(゚)(゚)「うおおおおおおおお!!」
(;`Ⅹ´)『わしらだけじゃ止められん!』
(⌐●_●)『わ、分かった』
彡(●)(●)「うおおおおおおおおおおおおお!」
(;゚Д゚)「お、おいやべえぞこいつら……」
(;゚Д゚)「おぉ…いったん本隊のもとに帰るぞ」
119
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:15:47 ID:qaWIaxlk0
数時間後
(ꐦ゚∋゚)「アホかお前は!!」
彡(゚)(゚)「いや…でもやな……」
(ꐦ゚∋゚)「言い訳すんなや!」
彡;(゚)(゚)「はい!」
(ꐦ゚∋゚)「だいたいお前はいつもいつも……!!」
(`Ⅹ´)『はぁ、タイミングよくラビリヌスの兄貴が来てくれて助かったわ……』
(`Ⅹ´)『けど、ラビリヌスの兄貴…怖っわ……』
(`Ⅹ´)『絶対に逆らわんようにしとこ……』
(⌐●_●)『ローマ人…怖っわ……いったいどっちが蛮族やねん…』
120
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:17:06 ID:qaWIaxlk0
(ꐦ゚∋゚)「それに、密偵のこともなんや!」
(ꐦ゚∋゚)「全部、お前が悪いやろう!!」
彡(゚)(゚)「でも、あいつもワイに黙れって……」
(ꐦ゚∋゚)「言い訳すんな言うとるやろ!黙れや!!」
彡;(゚)(゚)「は、はい!」
(ꐦ゚∋゚)「このボケ、カス!」
彡;(-)(-)「ひぃ…」しゅん
121
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:17:41 ID:qaWIaxlk0
(`Ⅹ´)『ラ、ラビリヌスの兄貴……ちょっといいですかい?』
( ゚∋゚)「どうした?」
(`Ⅹ´)『密偵の兄貴は一緒じゃないんです?』
( ゚∋゚)「ああ、途中までは一緒だったんだが」
( ゚∋゚)「……」
( ゚∋゚)「まあいい、カエサル、説教はこれで終わりだ」
彡(゚)(゚)「ふう、やっと終わったで」
122
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:18:56 ID:qaWIaxlk0
彡(゚)(゚)「まったく、お前の説教は長くてアカンわ」
(ꐦ゚∋゚)「……」イラッ
彡(゚)(゚)「正座してたら足が痺れてビリビリやで」
(ꐦ゚∋゚)「いや、正座はしとけ」
彡(゚)(゚)「え?」
(ꐦ゚∋゚)「なんか文句でもあるんか?」ギロッ
彡(゚)(゚)「いえ、ないです……」ちょこん
( ゚∋゚)「それで密偵のことなんだが」
( ゚∋゚)「確かにあいつは俺のもとに来た」
彡(゚)(゚)/シュッ
カエサルが挙手する
123
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:19:29 ID:qaWIaxlk0
彡(゚)(゚)「はい!質問です」
( ゚∋゚)「なんや、カエサル君」
彡(゚)(゚)「あいつ何か言っとらんかったか?」
彡(゚)(゚)「ワイに伝えたいことがあったみたいなんやけど……」
( ゚∋゚)「それについては聞く時間がなかった」
彡(゚)(゚)「どういうことや?」
( ゚∋゚)「密偵はカエサルと別れた後、別の情報を掴んで俺に合流した」
彡(゚)(゚)「なんの情報や?」
( ゚∋゚)「敵の本隊の居場所だ」
彡(゚)(゚)「特ダネやんけ!」
( ゚∋゚)「ああ、だから俺は急いでここに来た」
124
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:20:00 ID:qaWIaxlk0
彡(゚)(゚)「なんやお前、密偵の使い走りになったんかい」
( ゚∋゚)「まあ、そういうことになるな」
彡(゚)(゚)「ハッハッハ、たいした大物やであいつは」
彡(゚)(゚)「それで密偵はどこに行ったんや?」
( ゚∋゚)「あいつは続報を掴むため、すっ飛んで行ったよ」
彡(゚)(゚)「ハッハッハ、さすがやで!」
( ゚∋゚)「まあでも、少し気負いすぎていて心配ではあったな…」
( ゚∋゚)「カエサル、あまり密偵に心労をかけさせんなや」
( ゚∋゚)「それと、ちゃんと謝っとくんやぞ」
彡;(゚)(゚)「うぅ…分かっとるわい」
125
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:20:31 ID:qaWIaxlk0
彡(゚)(゚)「それで肝心の敵の居場所はどこや?」
ラビリヌスは敵本隊の居場所を告げた。
敵はおよそ十キロ先の小高い山の麓に陣を取ったと。
さらに、丘の形状や勾配といった事細かな情報も伝えられた。
彡(゚)(゚) .。oO(なんやねん、めっさ詳細やん)
密偵のやつ……やっぱやるやんけ!
彡(-)(-)小指で頭をカキカキ……
そっか、敵は山には登ってないんやな
これは……チャンスや!
126
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:21:03 ID:qaWIaxlk0
彡(゚)(゚)「ラビリヌス」
( ゚∋゚)「なんだ?」
彡(゚)(゚)「山登ってこい」
( ゚∋゚)「は?」
彡(゚)(゚)「二個軍団を連れて、敵にバレないようにや」
( ゚∋゚)「意図を聞こう」
彡(゚)(゚)「ワイが平野から攻撃して注意を引くさかい」
彡(゚)(゚)「その隙にお前が山を下り、敵の背後を突くんや」
( ゚∋゚)「……断る」
127
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:21:36 ID:qaWIaxlk0
(`Ⅹ´)『カエサル…そんなの無理やろう』
(`Ⅹ´)『二個軍団はだいたい一万の大所帯やぞ』
(`Ⅹ´)『それを敵に気づかれず近づいて…その上、山を登るなんて……』
( ゚∋゚)「いや、それはまったく問題ない」
(`Ⅹ´)『え!だったらなんで断るん?』
( ゚∋゚)「この男が時間にルーズだからだ」
(`Ⅹ´)『へ?』
( ゚∋゚)「カエサルが待ち合わせ時間に到着することはまずない」
彡(゚)(゚)「そんなことないわい、早う着いとるわ!」
( ゚∋゚)「早く着きすぎなんだよ」
( ゚∋゚)「それに合わせるために俺がどれだけ苦労しているか…」
128
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:22:05 ID:qaWIaxlk0
彡(゚)(゚)「大丈夫や、今回は絶対に時間通りに着くさかい」
( ゚∋゚)「信じられん」
彡(゚)(゚)「……だったら出発時間を明確にしようや」
彡(゚)(゚)「お前は午前零時に出発、ワイは午前参時に出発」
彡(゚)(゚)「この三時間は絶対に動かんと約束するわ」
彡(゚)(゚)「これやったらええやろ?」
( ゚∋゚)「……第Ⅹ軍団」
(`Ⅹ´)「はい」
( ゚∋゚)「時間管理は任せたぞ」
(`Ⅹ´)「合点でい!」
彡;(゚)(゚)「そこまで信用ないんかい…」
129
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 22:22:31 ID:qaWIaxlk0
今回はここまで
130
:
名無しさん
:2024/09/25(水) 23:03:26 ID:Yjeb.DsA0
乙
この部隊をまとめ上げるの大変だろうな
ラビリヌスの兄貴頼もしい
131
:
名無しさん
:2024/09/26(木) 13:17:27 ID:C70KxvXw0
乙!
132
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:48:43 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「ふう、夜は冷えるで……」
(`Ⅹ´)『冬は近いですな……』
(`Ⅹ´)『ところでラビリヌスの兄貴は本当に大丈夫なんか?』
彡(゚)(゚)「心配いらへん」
彡(゚)(゚)「全部、あいつに任せとけばええ」
(`Ⅹ´)『えらい信用してますな』
彡(゚)(゚)「まあ、長い付き合いやからな」
133
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:49:24 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「お、太陽が出てきたで綺麗やな」
(`Ⅹ´)『ホンマですな』
彡(゚)(゚)「ん?なんか太陽にゴマ粒みたいなのないか」
(`Ⅹ´)『なんか動いてますな……騎兵では?』
彡(゚)(゚)「敵の偵察か?」
(`Ⅹ´)『こっちに真っ直ぐ向かって来てるんで違うでしょう』
彡(゚)(゚)「なにか叫んどるぞ?」
(`Ⅹ´)『んーカエサルの名を呼んでますな』
(´・ω・`)「カエサルー!」
彡(゚)(゚)「お、密偵やぞ」
(`Ⅹ´)『たしかに密偵の兄貴ですな』
(´・ω・`)「冷静に状況分析しないでよ!」
彡(゚)(゚)「密偵が怒ってるぞ」
(`Ⅹ´)『怒ってますな』
(;´・ω・` )「まだ続けるの?…」
134
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:49:53 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「冗談や冗談、おかえりやで密偵」
(´・ω・`)「うん、ただいま」
彡(゚)(゚)「そ、それで…やな……」
(;`・ω・´)「そんなことよりカエサル!大変だよ!」
彡(゚)(゚)「お、どうしたんや?」
(;`・ω・´)「敵が動いたんだよ!」
彡(゚)(゚)「なんやと、どこにや?!」
(;`・ω・´)「山の頂に!」
彡(゚)(゚)「まじかいな!」
(;`・ω・´)「確かです。だから行軍はひとまず停止して」
(;`・ω・´)「そして作戦を変更しないと!」
135
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:50:18 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「……」
彡(゚)(゚)「密偵、ラビリヌスとは会わんかったんか?」
(´・ω・`)「どういうこと?」
彡(゚)(゚)「ラビリヌスはすでに二個軍団を連れて先行しとるんや」
彡(゚)(゚)「それも山の頂に向けてな」
(;´・ω・` )「え?そんな……このままだとラビリヌスさんが敵と鉢合わせ…」
(;`・ω・´)「急いで知らせてくるよ!」
彡(●)(●)「落ち着けや!」
(。゚ω゚)「!……」
136
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:50:42 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「まず、ラビリヌスは大丈夫なはずや」
彡(゚)(゚)「何かあったら向こうから連絡してくる」
彡(゚)(゚)「それにあいつなら不測の事態でも自分でどうにかするわ」
彡(゚)(゚)「だから、まずはワイらの安全の確保が先や」
彡(゚)(゚)「お前ら!向こうの丘に陣取りしとけや!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) (^Ⅺ^) (^Ⅻ^)「応」
彡(゚)(゚)「騎兵!お前らは周辺の警戒にあたれ」
(⌐●_●)彡^・∋「分かった」パッカラパッカラ
137
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:51:30 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「密偵」
(´・ω・`)「はい」
彡(゚)(゚)「落ち着いたか?」
(´・ω・`)「はい」
彡(゚)(゚)「よし、じゃあこれまでの情報の報告や!」
(´・ω・`)「うん!」
・・・
彡(゚)(゚)「ほう……なるほどあの若造が元凶やったとはな」
(´・ω・`)「どうする?ドムを処罰する?」
彡(゚)(゚)「まだ泳がしとくわ」
彡(゚)(゚)「それに今、ワイらが注視しんといけんのはこの戦いや」
(´・ω・`)「そうだね」
138
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:52:08 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「にしてもおかしいで、だいぶ時間たったのに……」
彡(゚)(゚)「ラビリヌスからなんの連絡もない」
(´・ω・`)「戦いが起きた様子もないね……」
彡(゚)(゚)「どっかに潜んどるんのは確かやろうけど……」
(;´・ω・` )「まさか!敵に囲まれて窮地なんてことは……!」
彡(゚)(゚)「落ち着けや、自分で言うたばかりやろ…」
彡(゚)(゚)「戦いが起きてる様子はない」
(;´・ω・` )「そうだね……」
139
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:52:30 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)……
考えられる線としては一つある……
密偵が誤報をもたらした可能性や
その方がいろいろと辻褄が合う
今の密偵はパニック状態やし
野生動物と敵を見間違えとってもおかしくない
蛮族の奴らは動物の角や皮、羽を身に纏っとるから紛らわしいことは事実や
それとも、恐怖心から見てもないものを見たのかもしれんな……
彡(゚)(゚)……
たぶんやが……きっと誤報な気がしてきたわ…
まあでも、誤報かどうかなんて後にならんと分からんし
仮に誤報でもラビリヌスならなんとかするやろ
分からんことをウンウン悩むより
今、できることしとこ
140
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:52:56 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「この前はすまんかったで、密偵」
(´・ω・`)「え、急になに?」
彡(゚)(゚)「恥ずいからこれ以上言わすなや」
(´・ω・`)「あ、え、ボクもごめん…」
彡(゚)(゚)「よし!これでもう言いっこなし」
彡(゚)(゚)「仲直りや!」
彡(゚)(゚)「な!」
(´・ω・`)「う、うん!」
彡(゚)(゚)「よっしゃ!ん、なんや?」
彡(゚)(゚)「前方から土煙が巻き上がっとるで……?」
(´・ω・`)「し、調べてくるよ」ダッ
彡(゚)(゚)「お、おい」
彡(゚)(゚)「ホンマ、せわしない奴やで……」
141
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:53:22 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「結果から言うわ」
作戦は失敗や
やっぱり密偵の誤報、見間違いやったみたいや
敵は山の頂に登ってなかった
彡(゚)(゚)「詳細はこうや」
ラビリヌスは作戦通り、敵に気づかれず山に登り、身を潜めてたみたいやわ
けど、陽の光の下、いつまでも隠れるなんて出来ん
ついに敵に見つかってしもうた
けど敵もあっぱれなもんで
高所を取られた不利を悟ってはすぐさま陣を捨て逃げていったみたいや
それがあの土煙や
さっさと逃げてくれたおかげでこっちも助かったで
ワイの日頃の行いのよさを神様が見取ってくれたんやろうな
142
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:53:45 ID:V.cBJhmU0
彡(゚)(゚)「うんうん、ホンマ被害がなくてよかったわ」
よかったよかった……ですまんわな……
彡;(-)(-)「ドスドスと恐ろしい足音が近づいてきとるわ……」
(ꐦ゚∋゚)「どつき回すぞカエサルゴラァ!」
(ꐦ゚∋゚)「時間に遅れるとはどういう了見じゃゃボケェ!」
(;´・ω・` )「あ…それはボクの……」
彡(゚)(゚)「いや〜すまんかったやでラビリヌス」
彡(゚)(゚)「ちょっとワイの腹の具合が悪くて出るのが遅れたんや」
(;´・ω・` )「え?」
143
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:54:08 ID:V.cBJhmU0
(ꐦ゚∋゚)「腹の具合やと?」
(ꐦ゚∋゚)「そんなもん糞をたらしながら這ってでも来んかい!」
彡(゚)(゚)「いや、お前…それはちょっと……」
(ꐦ゚∋゚)「口答えすんなや!そこに座れ!!」
彡(゚)(゚)「はい!」
(ꐦ゚∋゚)「そもそもお前はやな!」
(ꐦ゚∋゚)「ゴミカスボケ!」
彡;(-)(-)「……」しゅん
144
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:54:36 ID:V.cBJhmU0
(´・ω・`)「えっと……」
(`Ⅹ´)『密偵の兄貴、今から正直に話しても無粋なだけですわ』
(`Ⅹ´)『ここはカエサルの気持ちを汲みましょうや』
(´・ω・`)「で、でも……」
(`Ⅹ´)『密偵の兄貴、退くのも漢ですぜ』
(´・ω・`)「うん……でもあまりに可哀想じゃない?」
(`Ⅹ´)『まあ、確かに……ものすごい怒られてますな……』
(ꐦ゚∋゚)「ゴミカスボケアホ!」
彡;(-)(-)「……」しゅん
145
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:54:59 ID:V.cBJhmU0
(´・ω・`)「……」
(´・ω・`)「僕、ちょっと行ってくるよ」
(`Ⅹ´)『あ、密偵の兄貴!』
(ꐦ゚∋゚)「なんや密偵?」
彡(゚)(゚)「密偵…ワイええから向こういっとき…」
(´・ω・`)「いいえ、僕も一緒に怒られます」
(ꐦ゚∋゚)「?」
(ꐦ゚∋゚)「よう分らんが今の俺は容赦できんからな…」
(ꐦ゚∋゚)「ゴミカスボケアホスットコドッコイ!」
彡;(-)(-):( ;˙꒳˙;):「ひぃ……」
146
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:55:25 ID:V.cBJhmU0
(`Ⅹ´)『……』キョロキョロ…コクン
トントン
(`Ⅹ´)『ん?』
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『……』コクン
(`Ⅹ´)『……』コクン
トントン
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) (^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『ん?』
(⌐●_●)『……』コクン
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) (^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『……』コクン
『ラビリヌスの兄貴、わしらも怒られにきました』
147
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:55:50 ID:V.cBJhmU0
(ꐦ゚∋゚)「???」
彡(゚)(゚)「お前ら……」
(´・ω・`)「みんな……」
( ゚∋゚)「フン、分かったわそこに全員座れや!」
(ꐦ゚∋゚)「ゴミカスボケアホスットコドッコイノアンポンタン!」
『ひぃ……』
148
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 20:56:16 ID:V.cBJhmU0
今回はここまで
149
:
名無しさん
:2024/09/27(金) 22:31:51 ID:tvNQVMDE0
おつ!
お前らみんな……のところでジーンときた
150
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 19:58:55 ID:kRm8ZgHk0
(´・ω・`)つ「カエサル、ハエドイ族のデウキアックスから手紙だよ」
彡(゚)(゚)「ありがとうやで」
彡(゚)(゚)「ふむふむ」
彡(●)(●)「ふざけんなや!!」
(。゚ω゚)「うわっ!」
(;´・ω・` )「急になに!?びっくりするじゃない…」
彡(゚)(゚)つ「すまんやで、でもこれ見てみい」
(´・ω・`)「ふむふむ……これはひどい…」
151
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 19:59:19 ID:kRm8ZgHk0
『カエサルへ
約束していた食糧は届けれそうにありません
許してね♡
ハエドイ族 デウキアックス( ¯灬¯)より』
彡(゚)(゚)「な、おっさんが♡マーク使うなんて我慢ならんやろ」
(´・ω・`)「え、そっち!」
152
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 19:59:43 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚)「実はな、こんな手紙がしょっちゅう来とってな」
彡(゚)(゚)「集めとる最中やとか」
彡(゚)(゚)「運こんどる最中やとか」
彡(゚)(゚)「もうすぐ届くはずやとか」
彡(゚)(゚)「だから、内容自体にはもう慣れたで」
(´・ω・`)「いやいや、慣れたらダメでしょ」
彡(゚)(゚)「でも食糧はまだ残っとるんやろ?」
(´・ω・`)「ボクに聞かれても分からないよ」
彡(゚)(゚)「ん?」
(´・ω・`)「え?」
153
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:00:16 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚)「食糧の管理はお前がしとるんやろ?」
(´・ω・`)「いや、ボクはしてないよ」
彡(゚)(゚)「ほなら、誰が食糧の管理をしとるんや?」
(´・ω・`)「カエサルじゃないの?」
彡(゚)(゚)「ワイもしとらんで」
(´・ω・`)「え?」
彡(゚)(゚)「ん?」
彡(゚)(゚)「……」
(´・ω・`)「……」
彡;(゚)(゚)「輸送隊のとこにいってみるで…」
(;´・ω・` )「うん……」
154
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:00:49 ID:kRm8ZgHk0
食糧庫
(`Ⅶ´)『カエサル、いいところに。聞きたいことがあるんや』
(`Ⅶ´)『次の食糧はいつ届くん?』
(`Ⅶ´)『後、三日分しか残ってへんで』
(;´・ω・` )「えっ!そんだホガホガホ」
カエサルが密偵の口を両手で蓋をする
(`Ⅶ´)『?』
彡;(^)(^)「なんでもない、もう手配ずみやから安心しい」
(。゚ω゚)「!?」
155
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:01:21 ID:kRm8ZgHk0
彡;(^)(^)「連絡が遅うなってすまんかったやで」
(`Ⅶ´)『そうやったか、安心したわ』
(`Ⅶ´)『ただでさえキツイ仕事やのに』
(`Ⅶ´)『食べ物もないなんてなったらやってられんわ』
(`Ⅶ´)『もし、ないなんてことになったら…』
彡(゚)(゚)(´・ω・`)「なったら?」
(`Ⅶ´)『血祭や……』
156
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:01:46 ID:kRm8ZgHk0
彡;(^)(^)「おいおい…物騒やな……」
(`Ⅶ´)「冗談や冗談www」
彡;(^)(^)「わかっとる、わかっとる……密偵?」
(;´・ω・` )「うん……」
彡;(^)(^)「戻るで……」
(;´・ω・` )「うん……」
ところ変わって
彡;(゚)(゚)「どうすんねんこれ!」
(;´・ω・` )「ボクに言われても……」
157
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:02:12 ID:kRm8ZgHk0
彡;(゚)(゚)「お前も聞いたやろ、あれは冗談やない」
彡;(゚)(゚)「メシが来んなんて知れたらワイら殺されかねんで」
(;´・ω・` )「カエサルはそれで本望だろ」
( ;´-ω-` )「祭りでパッと死ねるんだから……」
彡;(゚)(゚)「さすがに笑えんで……」
( ;´-ω-` )「……」
彡(゚)(゚)「とりあえずや責任者のデウキアックスを連れて来い」
彡(゚)(゚)「約束通り、あいつにメシを出させるしかない!」
(´・ω・`)「了解!」ダッ
158
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:02:34 ID:kRm8ZgHk0
彡;(゚)(゚) .。oO(ふう、えらいことになったで)
けど、密偵が帰ってくるまですることないな……
そんじゃヒマやし、ミニローマ講座でも始めるで
いい機会や、ローマ軍の食糧事情について話すわ
ローマでは兵たちに自給自足しろなんて野蛮やことはさせてへん
配給制にしとる
主食の小麦、油脂(ラード)、チーズ
そして健康のために少量のお酢を配ることになっとる
もちろんこれらを調達するのは指揮官の義務や
今回みたいな不測の事態は別としてな
159
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:03:06 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚)「おっ、密偵が帰ってきたで」
(´・ω・`)「連れてきたよ」
( ¯灬¯)「やぁ…カエサル」
彡(゚)(゚)「やぁ、ちゃうわお前!」
彡(゚)(゚)「食糧の調達はどうなっとんや?」
(; ¯灬¯)「それは……」
彡(゚)(゚)「メシの調達はお前が責任もつって約束やったよな!」
(; ¯灬¯)「ああ……」
彡(゚)(゚)「じゃあ、なんで持ってこんねん」
彡(゚)(゚)「こんな紙切れ一枚で済む話ちゃうやろ!」
(; ¯灬¯)「いや、それなんだが…その……」
160
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:03:35 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚)「なんや煮え切らんな…」
彡(゚)(゚)「そもそも、お前がワイらに援軍を求めたんやんで!」
彡(゚)(゚)「それともなんや、ここにきてワイらを裏切るつもりなんか?」
(; ¯灬¯)「いや…そんなつもりはない」
彡(•)(•)「だったら約束を守れや!」
彡(•)(•)「それが筋ってもんやろ」
(; ¯灬¯)「……」
彡(•)(•)「お前な……」
(´・ω・`)「カエサル、ちょっといい?」
彡(゚)(゚)「なんやねん」
161
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:04:01 ID:kRm8ZgHk0
(´・ω・`)「ちょっと、耳を貸して」
彡(゚)(゚)「なんや?」
(´・ω・`)「ゴニョゴニョ」
彡(^)(^)「くすぐったいわww」
(´・ω・`)「我慢して」
(´・ω・`)「ゴニョゴニョゴニョ」
彡(゚)(゚)「あ!すっかり忘れてたで」
彡(゚)(゚)「そんな話もあったな!」
(´・ω・`)「しっかりしてよ…」
彡(゚)(゚)「思い出したわ!そうやったそうやった」
彡(゚)(゚)「おおきにやで密偵」
(´・ω・`)「どういたしまして」
162
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:04:34 ID:kRm8ZgHk0
彡(-)(-)
小指で頭をカキカキ……
彡(゚)(゚)「なあ、デウキアックス」
(; ¯灬¯)「……」
彡(゚)(゚)「お前の弟のあの若造。名なんて言った?」
(; ¯灬¯)「……ドムだ」
彡(゚)(゚)「そうやドムやドム」
彡(゚)(゚)「この戦争の火付け役のドムや」
(; ¯灬¯)「!……どういう意味だ?」
彡(゚)(゚)「隠さんくてもええ」
彡(゚)(゚)「あの若造が敵をこの地に招き入れたんやろ?」
彡(゚)(゚)「細く狭い抜け道を敵が通れるように手配したのもドムやろ?」
163
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:05:01 ID:kRm8ZgHk0
( ¯灬¯)「……」
( ¯灬¯)「……なにを訳の分からないことを」
( ¯灬¯)「わざわざ敵を招き入れて何になるというのだ」
( ¯灬¯)「我々は奴らに襲われているのだぞ!」
( ¯灬¯)「多くの被害も出ている!」
( ¯灬¯)「弟が敵に加担する理由などないではないか!!」
彡(゚)(゚)「族長の座を狙っとるんやろ」
(; ¯灬¯)「な…!」
彡(゚)(゚)「いや、正確には……」
彡(゚)(゚)「族長の座を確実にするためや」
164
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:05:32 ID:kRm8ZgHk0
(; ¯灬¯)「な、なにを……」
彡(゚)(゚)「悪いが調べさせてもらったで」
彡(゚)(゚)「今のハエドイ族を実質的に支配しているのはドムやってことはな」
彡(゚)(゚)「あの若造としては敵の手を借りてでも現体制を崩したいってとこやろ」
彡(゚)(゚)「その一環として、食糧の調達を邪魔しとるってとこなんやろ?」
( ¯灬¯)「何をバカな!」
彡(゚)(゚)「その方が説明がつくやろ」
彡(゚)(゚)「今のお前に部族を動かす指導力はない」
( ¯灬¯)「!!!」
彡(゚)(゚)「だから食料を提供できんのやろ?」
彡(゚)(゚)「違うか?」
165
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:06:03 ID:kRm8ZgHk0
( ¯灬¯)「……弟を愚弄するだけでなく、私をも侮辱するのか」
( ¯灬¯)「ハエドイ族の代表はこの私だ!他の誰でもない」
( ¯灬¯)「どんなガセネタを掴んだのかは知らないが……」
( ¯灬¯)「寝言は寝て言え、カエサル!!」
彡(-)(-)
小指で頭をカキカキ……
彡(-)(-)「……そか、そこまで言うか」
彡(゚)(゚)「なら話は早いわ」
彡(゚)(゚)「だったらお前はその、代表の名を持って……」
彡(゚)(゚)「さっさとメシを持ってこさせろや」
(; ¯灬¯)「そ、それは……」
166
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:06:36 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚)「出来んならええで」
彡(゚)(゚)「それならお前らから力づくで奪い取るまでや」
(; ¯灬¯)「な!」
彡(゚)(゚)「なんや?ワイらローマ軍を正義のミカタとでも思っとたんか?」
彡(゚)(゚)「そんな訳ないやろ」
彡(゚)(゚)「ローマを舐めんのも大概にしとけ」
彡(゚)(゚)「道は二つに一つや」
彡(゚)(゚)「食料を提供するか、奪われるか」
彡(゚)(゚)「部族の代表はお前なんやろ」
彡(゚)(゚)「なら、お前が決めろや」
167
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:07:03 ID:kRm8ZgHk0
シーン
(; ¯灬¯)「……」
彡(゚)(゚)「……」
( ¯灬¯)「……ハッハッハ」
( ¯灬¯)「すまなかった、私の降参だ」
( ¯灬¯)「だからそんな怖い顔でイジメないでくれ」
彡(゚)(゚)「話す気になったんか?」
( ¯灬¯)「ああ、全てを白状しよう」
168
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:07:35 ID:kRm8ZgHk0
( ¯灬¯)は語った
「カエサルの言う通りだ
今のハエドイ族の権力はドムが握っている
彼は羽振りがよく、民衆にとても人気がある
だが、不当なやり方で権力の座を強く狙う欲深い者だ
弟は税を独占し莫大な富を築くと、自前の私兵をも持つようになった
今は亡き敵の有力者とも繋がるなど、他部族にも顔が利く
弟は着実に力をつけていき……
そして誰もドムに逆らえなくなった」
「だが、カエサル。
あなたがガリアに来て事情は変わった。
ローマの介入があれば
親ローマ派の私は再び実権を握ることできる
しかし、それを黙って見ている弟ではない
彼はわざと戦いに負けるよう仕向け
またカエサルの言う通り、食糧の調達も妨害している…」
169
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:08:18 ID:kRm8ZgHk0
( ¯灬¯)「……これがすべてだ」
彡(゚)(゚)「……」
彡(゚)(゚)「ほーん、で?」
彡(゚)(゚)「回りくどいことはええわ」
彡(゚)(゚)「そんで、どうして欲しいんや?」
彡(゚)(゚)「ワイが弟を裁いて、権力の座を兄のお前に渡せばええんか?」
彡(゚)(゚)「そしたら食料を提供するんやな?」
( ¯灬¯)「カエサルが弟を排除しても、私のもとに権力は戻ってはこない」
170
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:08:48 ID:kRm8ZgHk0
( ¯灬¯)「そのようなやり方では民衆は納得しない……」
( ¯灬¯)「誰もが私のことを、弟を見捨てたローマの犬だと軽蔑する」
( ¯灬¯)「そのような噂が立てば、私は全ガリアから見放されてしまう」
( ¯灬¯)「身勝手な願いだとは重々承知している」
( ¯灬¯)「だが、弟のドムを許してやって欲しい」
( ¯灬¯)「そして、ローマ…いや」
( ¯灬¯)「カエサルの力で私を再び権力の座に立たせて欲しい」
( ¯灬¯)「そうすれば食料は必ず援助する」
171
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:09:11 ID:kRm8ZgHk0
彡(-)(-)
小指で頭をカキカキ……
ホンマに身勝手な願いやわ
戦争の原因を作った弟のドムは無罪放免
その上、権力を手に出来るようお膳立てしろやと
どんだけふざけた言い分やねん
ローマ軍にも被害は出とるんやぞ……
172
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:09:45 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚) .。oO(……でも、まあこれが政治や)
正義と公平の名の下にドムを裁いてみい
デウキアックスの言う通り、民衆は反発する
そうなったら脅す……
脅して提供するならまだええわ
それでも提供せんかったら
本当に力づくで奪うしかなくなる
どの道、ハエドイ族からの恨みを買うのは避けられん
せっかくこれまで友好関係を築いてきたのにすべてが台無しや
今後の事を考えると、失うモノの方が多いで
173
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:10:10 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚) .。oO(そんなことになるくらいなら……)
欺瞞と隠ぺいの名の下で
デウキアックスの提案を受けた方がマシや
食料は問題なく提供されるやろうし
問題が表沙汰にならんから、友好関係もそのまま
今後の援助も期待できる
指導者のデウキアックスにも恩を売れる
こっちの方がはるかに得るモノが多い
174
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:10:43 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚) .。oO(人間社会は複雑怪奇やで)
正しい行いが悪い結果を産むことがあれば
愚かな行いが善い結果を産むこともある
ホンマに嫌なもんやで……
175
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:11:06 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚)「分かった」
彡(゚)(゚)「今回はワイが我慢したる」
彡(゚)(゚)「弟のドムは無罪や」
彡(゚)(゚)「それにワイがお前の後ろ盾にもなったる」
彡(゚)(゚)「ほんでええか?」
( ¯灬¯)「……感謝する」
彡(゚)(゚)「思ってもないくせによく言うわ」
彡(゚)(゚)「弟にもよく言って聞かせとけや」
彡(゚)(゚)「次は容赦せんとな」
( ¯灬¯)「ああ」
176
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:11:35 ID:kRm8ZgHk0
彡(゚)(゚)「密偵」
(´・ω・`)「うん」
彡(゚)(゚)「後のことは任せてええか?」
彡(゚)(゚)「ワイはちょっと風に当たってきたいわ」
(´・ω・`)「分かったよ……」
その後のやり取りでローマ軍は食料補給のために
ハエドイ族の首都オータムに向かうことになった
177
:
名無しさん
:2024/09/28(土) 20:11:58 ID:kRm8ZgHk0
今回はここまで
178
:
名無しさん
:2024/09/29(日) 01:30:25 ID:V/hUhdaQ0
おつおつ
179
:
名無しさん
:2024/09/29(日) 15:58:53 ID:/conCX5g0
乙!大人は大変やでぇ
180
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:11:48 ID:iKe.K05w0
(;`・ω・´)「カエサル、大変だ!」
彡(゚)(゚)「どうした?」
(;`・ω・´)「敵が攻めて来たよ!」
彡;(゚)(゚)「なんやと!」
彡(-)(-)
小指で頭をカキカキ……
ちょうど食糧補給のために進路を変えて背を向けた時を狙ってきたか…
彡(゚)(゚)「敵もやるやんけ」
ワイらの食糧が少ないとみて勝負にでたんかもしれん
それとも……これまでの戦いから勝てると踏んだんかもしれんな
山頂を占拠する絶好の機会を活かせんかったし
先の騎馬隊の敗走もある
敵が強気になるのもしゃあない
181
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:12:19 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「ワイらが取れる戦略は二つや」
彡(゚)(゚)「都市オータムに逃げ込むか」
彡(゚)(゚)「奴らの挑戦を受けてたつかや」
彡(゚)(゚)「もちろん、受けて立つに決まっとるで!!」
よっしゃ!!戦闘や!
182
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:12:49 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「ラビリヌス!」
( ゚∋゚)「おう」
彡(゚)(゚)「騎兵隊を率いて時間稼ぎを頼むわ」
( ゚∋゚)「分かった」
( ゚∋゚)彡^・∋「行くぞ、お前ら!」カッパラカッパラ
(⌐●_●)彡^・∋「おっしゃ!」カッパラカッパラ
彡(゚)(゚)「若い衆!」
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『はい!』
彡(゚)(゚)「お前らはあそこの丘の頂上に陣を張るんや」
彡(゚)(゚)「間違っても城を建てたらアカンで!」
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『はい!』
彡(゚)(゚)「ワイもすぐ向かうから、先に行っとてな!」
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『はい!』ドドドドド
183
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:13:22 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「残り物のお前ら!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「えぇ…その呼び方はないわ……」
彡(゚)(゚)「なに言っとんのや、残り物には福があるんやで!」
彡(゚)(゚)「お前らは丘の中腹で戦闘準備や」
彡(゚)(゚)「密偵!」
(`・ω・´)「はい!」
彡(゚)(゚)「こいつらがサボらんように見張っといてや!」
(`・ω・´)「サボる訳ないよ」
(`・ω・´)「ねえ、みんな!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「当たり前や!」
彡(゚)(゚)「その意気や、頼んだで」
彡(゚)(゚)「お前らがこの戦いの主役やからな!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「応!」ドドドドドド!
184
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:13:51 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「よし!」
ワイはひとまず若手に合流や!
彡(゚)(゚) 彡^・∋パッカラパッカラ
丘の上
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『おかえりなさい、カエサル』
彡(゚)(゚)「おう、ただいまや……なんや!」
彡(゚)(゚)「もう陣地が出来とるんやんけ!」
彡(^)(^)「やるやんけお前ら!」
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『城を造ったのと比べたら簡単でした!』
彡(^)(^)「ハッハッハ、さすがやで」
彡(゚)(゚)「よっしゃ!じゃあ次は……」
(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『ゴクリ…』
185
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:14:20 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「先輩の勇士をここで見守るんや!」
(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『え!僕たちは戦わないの?』
彡(゚)(゚)「戦わんでええ」
彡(゚)(゚)「お前らはガチンコの戦いはこれが初めてや」
彡(゚)(゚)「正直に言ってみ?」
彡(゚)(゚)「怖いやろ!」
(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『は、はい…』
彡(゚)(゚)「恥じることはないで!」
彡(゚)(゚)「誰でも最初の戦いは怖い、それが正常や!」
186
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:14:54 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「でも、はっきり言うで…」
彡(゚)(゚)「そんな奴らが戦闘に加わっても足手まといや!邪魔や!」
(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『……』
彡(゚)(゚)「けどな、そんな者らでも後ろにおってくれると……」
彡(゚)(゚)「戦う者は勇気が湧くんや!」
彡(゚)(゚)「だから遠慮なく、ワイらの勇姿を観戦して応援してればええ」
彡(゚)(゚)「でもな!」
彡(゚)(゚)「万が一、ワイらが泣いて逃げて来たら、その時は頼んだで!」
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『はい!』
187
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:15:19 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「よっしゃ!ええ返事や」
彡(゚)(゚)「あと、このお馬さんの世話も頼むわ」
彡^・∋ヒヒーン
(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『え?』
彡(゚)(゚)「頼んだで、ほな」タッタッタ
(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『?……大将がなんで馬を降りるんだろ?』
188
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:15:45 ID:iKe.K05w0
丘の中腹
彡(゚)(゚)「密偵、様子はどうや!」
(´・ω・`)「歩兵団の戦闘準備は完了」
(´・ω・`)「ラビリヌスさん率いる騎馬隊は撤退」
(´・ω・`)「敵は戦力を集中させこちらに向かってきています」
彡(゚)(゚)「あの陣形は……」
彡(゚)(゚)「密偵、説明は任せたわ」
(´・ω・`)「はい」
189
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:16:15 ID:iKe.K05w0
(´・ω・`)「では戦闘の前ですが、ミニローマ講座です」
敵の陣形はファランクスと呼ばれる密集陣形です
ハリネズミを想像して貰うと分かり易いかもです
ハリの部分が槍、盾を持った人間が体の役割を果たします
素早い移動と臨機応変な戦いは苦手ですが
その威圧感と正面からの衝撃力は圧倒的です
(´・ω・`)「一方……」
僕たちはローマの伝統であるレギオンと呼ばれる陣形です
中隊、大隊、軍団、それぞれに指揮官が割り当てられており
戦場の変化に柔軟に対応することができます
また、列を入れ替えることも可能で
前線の兵を交代させることで、後方で休憩を取ることも可能となり
長時間の戦いを有利に進めることもできます
(´・ω・`)「以上、密偵によるミニローマ講座でした」
190
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:16:42 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「お疲れやで」
(´・ω・`)「いえいえ……!」
(´・ω・`)「カエサル、なんで徒歩なの?」
(´・ω・`)「馬はどうしたの?」
彡(゚)(゚)「陣営に置いてきたけど」
(´・ω・`)「え?」
彡(゚)(゚)「ん?」
彡(゚)(゚)「なにを疑問にしとるんかよう分らんが」
彡(゚)(゚)「一緒に戦うんやから危険を一緒にするのは当然とちゃうんか?」
191
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:17:21 ID:iKe.K05w0
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)『……』
彡(゚)(゚)「なんや?ワイが間違っとるんか?」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)『……』キョロキョロ…コクン
(`・ω・´)「みんな!殺るよ!!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)『おしゃあああああああああ!!!』
彡;(゚)(゚)「待てや、それはワイのセリフやろ」
紅のマントが風を切り、ローマの象徴である銀鷲旗が高く掲げられた。
192
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:17:51 ID:iKe.K05w0
彡;(゚)(゚)「なんか知らんが、始まってもうた」
彡;(゚)(゚)「敵も近づいて来とる」
( ゚Д゚) ( ゚Д゚) ( ゚Д゚) ( ゚Д゚) ( ゚Д゚)ざっざっざ
彡(゚)(゚)「お前ら、投げ槍準備や!」
彡(●)(●)「……放て!!!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「ヒャッハー!」
ローマ兵は高所からおもいっきり槍を投げ放った
高低差から生じる投槍の威力はすさまじく
敵の密集陣形は各所で崩れた
193
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:18:20 ID:iKe.K05w0
(´・ω・`)「すごい威力だね」
彡(゚)(゚)「まだや!」
(´・ω・`)「え?」
彡(゚)(゚)「ローマの槍の真骨頂はここからや!」
彡(゚)(゚)「あれを見てみい」
(´・ω・`)「あれって……盾で上手く攻撃を防いだ敵……」
(´・ω・`)「なに?敵を褒めてるの?」
彡(゚)(゚)「ちゃう、よう見てみい」
(´・ω・`)「ん?」
(´・ω・`)「あ!槍が抜けなくなって困ってる!」
彡(゚)(゚)「せや!ローマの槍は突き刺さると先が曲がるんや!」
彡(゚)(゚)「そうなったら釣り針のようになって抜くのが難しくなる」
194
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:18:51 ID:iKe.K05w0
(´・ω・`)「本当だ……」
彡(゚)(゚)「よっしゃ!お前ら突撃準備や!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「応!」
彡(゚)(゚)「十中八九、敵は盾を捨てるで……」
彡(゚)(゚)「その時を狙うんや!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「応!」
( ゚Д゚)「あーもう、使いずら」
( ゚Д゚)「こんなんなら、ない方がいいわ!」盾をポイッ
彡(●)(●)「今や突撃!!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「おっしゃあああああああ!」ドドドドドド
195
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:19:57 ID:iKe.K05w0
数時間後
(;`・ω・´)「ローマ軍は敵を押しに押してる」
このままボクたちの勝利……
『ぎゃああああああああ!』
彡(゚)(゚)「どした!?」
(;`・ω・´)「右側から新手の敵が!」
彡(゚)(゚)「どういうことや!」
(;`・ω・´)「どうやら敵の後方部隊が参戦したみたい」
(;`・ω・´)「あ!正面の敵も息を吹き返し、攻勢に転じたよ!」
彡(゚)(゚)「ちっ、敵もやるやんけ」
196
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:20:26 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「でもな……」
彡(●)(●)「挟み撃ち程度でやられるローマ軍じゃないわ!」
彡(●)(●)「旗を上げろや、ラッパも鳴らせ!」
プー♪
(´・ω・`)「す、すごい……」
(´・ω・`)「一糸乱れずに軍団が二つに分かれていく……」
彡(^)(^)「ハッハッハ、どや!すごいやろ!」
彡(^)(^)「これが日頃の訓練の成果や!」
(;´・ω・` )「で、でも……敵の勢いは落ちない……」
197
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:20:54 ID:iKe.K05w0
( ゚Д゚) ( ゚Д゚) ( ゚Д゚)「うおおおおおおおおおおおおお!」
(;`Ⅶ´) (;`Ⅷ´) (;`Ⅸ´) (;`Ⅹ´)「ぐぬぬ……」
( ゚Д゚) ( ゚Д゚) ( ゚Д゚)「死ねや、チビどもが!!」
(;`Ⅶ´) (;`Ⅷ´) (;`Ⅸ´) (;`Ⅹ´)「ぐぬぬ……」
彡(-)(-)
小指で頭をカキカキ……
悔しいが……ローマ人がチビなのはれっきとした事実や
ガリア人の大きな肉体から繰り出される爆発的攻撃力は確かにスゴイ
それに、背が高い方が女にモテるし、カッコイイことも事実や……
198
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:21:31 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「でもな!」
ローマ人は決して他民族に劣ってなどない!
ワイらローマ人は強い!
彡(゚)(゚)「それはなぜか!」
日々の訓練で肉体を鍛え上げとるからか
日々の訓練で集団行動を身につけたらか
日々の訓練で特別な技能を覚えたからか
彡(゚)(゚)「どれも違う!」
そんなもんはどこの民族もやっとる!
でも、ワイらは強い
199
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:22:15 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「それはなぜか!」
彡(゚)(゚)「それは!」
彡(゚)(゚)「ワイらは不屈の粘り強さ〝ローマ魂〟を持っとるからや!」
彡(゚)(゚)「ワイらは決して諦めん!」
精神論だろうがなんだろうが……
それがワイらローマ人が強い理由や!
彡(゚)(゚)「だから耐えるんやでお前ら……」
痛いやろう、苦しいやろう、怖いやろう……
でもな…耐えた先に絶対に活路はある
絶対にワイがその一瞬を見極めたる!
200
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:22:44 ID:iKe.K05w0
(; ゚Д゚)「ふぅ、ふぅ…クソが!」
(; ゚Д゚)「なんでこいつら倒れんのや!」
彡(゚)(゚) .。oO(よし……敵も疲れてきとる)
そろそろ頃合いか?
ガヤガヤガヤ
彡(゚)(゚) .。oO(ん?)
なんや?
後ろが騒がしいで……
(^Ⅺ^)『がんばえー!』
(^Ⅻ^)『がんがえー!』
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『頑張れー!』
彡(゚)(゚)「よっしゃ!!!」
彡(゚)(゚)「今や!」
201
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:23:14 ID:iKe.K05w0
彡(●)(●)「お前ら!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「応!」
彡(●)(●)「若い者の声が聞こえたか!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「応!」
彡(●)(●)「まだやれるか!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「応!」
彡(●)(●)「いくぞおおおおおおおおお!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「おしゃあああああああああああああ!」
202
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:23:48 ID:iKe.K05w0
(; ゚Д゚)『な、なんでや……』
(; ゚Д゚)『なんで俺らが押されとるんやああああああああああああ』
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) 『うおおおおおおおおおおおおおお!』
(; ゚Д゚)『クソが!』
(; ゚Д゚)『負けてたまるか!』
( ゚Д゚) ( ゚Д゚) ( ゚Д゚)『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!』
彡(゚)(゚)「やるやんけ、あいつら…見上げた根性や」
蛮族にしておくには惜しい奴らや
でも、少しでも手加減したらこっちがやられる……
容赦は出来ん!
203
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:24:31 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「お前ら!ここが正念場や!」
彡(●)(●)「やったれええええええええ!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「おっしゃああああああああ!」
戦いは夜が明けるまで続いた
そして
彡;(゚)(゚)「よっしゃ!ワイらの勝ちや…」
彡(゚)(゚)/「勝どきや!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´)「エイ!エイ!オオオオオオオオオオ!!」
(; ゚Д゚)「……生き残った者だけでも……逃がすんや…」
204
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:25:02 ID:iKe.K05w0
(´・ω・`)「カエサル!敵が逃げていくよ」
(´・ω・`)「追い打ちは?」
彡(゚)(゚)「無理や、こっちも限界や」
(´・ω・`)「ですよねー」
(´・ω・`)「それじゃ、予定通りオータムの街に入ろうよ」
(´・ω・`)「先に行って準備してくる」
彡(゚)(゚)「待て、お前は別にすることがある」
(´・ω・`)「え?」
彡(゚)(゚)「ちょっと待っとれ……」
カキカキ…
205
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:25:36 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)つ「これを各地に布告しに行ってくれや」
(´・ω・`)「また、ふざけた文章じゃないよね……」
(´・ω・`)「えっと、なになに……」
『もしワイらの敵を助けるなら……お前らも敵とみなして殺すで』
( ;´-ω-` )「……」
彡;(゚)(゚)「そんな顔すんなや……」
彡(゚)(゚)「あくまで脅しや、本気やない」
彡(゚)(゚)「脅しで戦争が早く終わるならそれに越したことないやろ?」
(´・ω・`)「そうだよね……ボクが浅慮だったよ」
206
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:25:57 ID:iKe.K05w0
彡(゚)(゚)「いや、お前のその優しい気持ちを否定する気はないで」
彡(゚)(゚)「反省するのはええが、ちゃんとその想いは持っといた方がええ」
(´・ω・`)「?」
彡(゚)(゚)「分からんか?」
彡(゚)(゚)「まあ、ええ。その内、きっと分かるようになるわ」
彡(゚)(゚)「ほな、任せたで」
(´・ω・`)「はい、いってきます」
彡(゚)(゚)「いってらっしゃいやで」
207
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:26:32 ID:iKe.K05w0
その後
ローマ軍は三日間、オータムの街で休息を取った
その間にカエサルの放った布告は各地に届き
孤立無援となったヘルティー族はついに諦め、降伏した
この戦争でヘルティー族は二十万の戦死者をだし
生き残ったのは十万人であった
実に三人に二人は戦死したことになる
208
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 21:26:56 ID:iKe.K05w0
今回はここまで
209
:
名無しさん
:2024/09/30(月) 22:46:27 ID:bFg2gV9.0
おつ
>>でもな…耐えた先に絶対に活路はある
>>絶対にワイがその一瞬を見極めたる!
ここすごくいい
210
:
名無しさん
:2024/10/01(火) 12:49:56 ID:wqVBz9ic0
乙!
211
:
名無しさん
:2024/10/03(木) 19:18:44 ID:q0ray7c20
(`Ⅶ´)「はーい、真っ直ぐに並んで…武器は全部ここに入れてやー」
( ゚д゚ )「……はい」
(`Ⅷ´)「奪った物はこっちで回収するやでー」
( ゚д゚ )「……はい」
(`Ⅸ´)「そこ!列を乱すな!」
( ゚д゚ )「…はい」
(`Ⅹ´)「略奪品を隠すな!」
( ゚д゚ )「すいません…」
212
:
名無しさん
:2024/10/03(木) 19:19:57 ID:q0ray7c20
彡(゚)(゚)「やっぱ戦後処理は時間がかかるな」
( ゚∋゚)「こればかりはどうしようもないな」
(;`・ω・´)「た、大変だよ!」
彡(゚)(゚)「なんや?」
( ゚∋゚)「どうした?」
(;`・ω・´)「一部の敵が脱走しました!」
彡(-)(-)「……」
( ゚∋゚)「数は?」
(;`・ω・´)「六千ほどです」
( ゚∋゚)「それぐらいなら、俺がなんとかしよう」
( ゚∋゚)「カエサル、騎馬隊を借りるぞ」
(; ゚∋゚)!!
213
:
名無しさん
:2024/10/03(木) 19:20:35 ID:q0ray7c20
彡(-)(-)「……」
(´・ω・`)「カエサル?どうしたんです黙って?」
彡(-)(-)「……」
(´・ω・`)「カエサル?」
(; ゚∋゚)「よせ密偵……今のカエサルを刺激するな」
(´・ω・`)「え?」
彡(●)(●)「……」
彡(●)(●)「殺せ」
(;´・ω・` )「……え」
彡(●)(●)「逃げた敵をすべて捕らえて、処刑しろ」
(;´・ω・` )「カエサル…」
彡(●)(●)「これはローマ総督としての命令や」
彡(●)(●)「分かったな!」
214
:
名無しさん
:2024/10/03(木) 19:20:56 ID:q0ray7c20
(;´・ω・` )「……はい」
(; ゚∋゚)「……ああ」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) (^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『……おう』
彡(●)(●)「ちっ」
215
:
名無しさん
:2024/10/03(木) 19:21:55 ID:q0ray7c20
今回はここまで
216
:
名無しさん
:2024/10/03(木) 19:38:23 ID:ege0F8SI0
乙
カエサル……やっぱり堪えるよなぁ
死者や負傷者って数字で表されがちだけど、と改めて思う
217
:
名無しさん
:2024/10/04(金) 00:27:49 ID:0jXGrkGc0
乙乙
218
:
名無しさん
:2024/10/05(土) 16:54:42 ID:snGu1iRU0
乙!
219
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:42:27 ID:/3Y8JXKM0
彡(゚)(゚)「ようやっと戦が終わった」
最後にケチがついたが……
終戦は終戦、勝利は勝利や!
( ¯灬¯)「カエサル、皆が待ってるぞ」
彡(゚)(゚)「分かっとる、今行くわ」
彡(゚)(゚)「いろいろと面倒や嫌なこともあったが」
ワイらローマがケルト民を救ったのは変わりない
各地からお偉いさんもお礼を言いに来たみたいやし
ケルト民はワイらを祝福してくれるみたいや
気持ちを切り替えていこ
220
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:43:04 ID:/3Y8JXKM0
( ¯灬¯)「さあ、ここだ」
彡(^)(^)「ほいほーい」
きっと拍手喝采で出迎えてくれるんやろうな
バッ
彡(^)(^)「待たせたなお前ら!」
(;´Д`);´Д`);´Д`)『…………』どよーん…
彡(゚)(゚)「ん?」
(;´Д`);´Д`);´Д`)『…………』どよーん…
彡;(゚)(゚)「すいません…会場を間違えた見たいです」
スッ
221
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:43:39 ID:/3Y8JXKM0
彡;(゚)(゚)「おい、デウキアックス。会場間違えとるぞ」
( ¯灬¯)「いや、ここで合ってるぞ」
彡;(゚)(゚)「は?んなわけないやろ」
彡;(゚)(゚)「見てみろや、ほれ」
サッ
(;´Д`);´Д`);´Д`)『…………』どよーん…
スッ
彡;(゚)(゚)「な!まるでお通夜や」
彡;(゚)(゚)「ここなわけないやろ?」
(; ¯灬¯)「いや、だからここで合ってる……」
彡;(゚)(゚)「いったい何度やらすねん!」
サッ
(;´Д`);´Д`);´Д`)『ドヨーン』
222
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:44:24 ID:/3Y8JXKM0
彡;(゚)(゚)「ほれ見い、自分らでドヨーンって言うてしまとるやんけ」
(; ¯灬¯)「黙っていて悪かったが説明を……」
(;Д;) (;Д;) (;Д;)『う、う……うわあああああああああああああああああん!』
彡;(゚)(゚) (; ¯灬¯)「!!!」
(;Д;)「djふぉあうfjどあよぎはおふぉdfぱyふぁお」
(;Д;)「だjふぉdんっふぉあhdぎよあfげrmrpgv」
(;Д;)「ddjaohgngaiphgnpahfommrgbvoueoamfodiygamdo」
彡;(゚)(゚) .。oO(な、なんや!)
何を言っとるんや……こいつら?
とてもではないが聞き取れんわ……
223
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:44:59 ID:/3Y8JXKM0
( ¯灬¯)「黙るんだ、お前たち!!」
(;Д;) (;Д;) (;Д;)……
( ¯灬¯)「驚かせてすまない、カエサル」
( ¯灬¯)「この者たちの非礼を許してほしい」
( ¯灬¯)「突然ですまないがカエサルよ……」
( ¯灬¯)「私たちの話を聞いてはくれないだろうか?」
彡(゚)(゚)「嫌や!絶対にろくでもない事や」
( ¯灬¯)「……」
224
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:45:28 ID:/3Y8JXKM0
( ¯灬¯)「突然ですまないがカエサルよ……」
( ¯灬¯)「私たちの話を聞いてはくれないだろうか?」
彡(゚)(゚)「え?だから嫌やって」
( ¯灬¯)「……」
( ¯灬¯)「突然ですまないがカエサルよ……」
( ¯灬¯)「私たちの話を聞いてはくれないだろうか?」
彡(゚)(゚)「……いいえ」
( ¯灬¯)「……」
( ¯灬¯)「突然ですまないがカエサルよ……」
( ¯灬¯)「私たちの話を聞いてはくれないだろうか?」
225
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:46:04 ID:/3Y8JXKM0
彡;(゚)(゚) .。oO(アカン!)
ループしとる……
でも、このやり取り……
どっかで聞いたことがあるで
彡(゚)(゚) .。oO(たしかそう、ドラゴンの国やったかな……)
そこでは健気な正義感溢れる少年に
金も武器も兵隊も何一つ与えずに
敵の大将を倒してこさせる国があるらしいで
しかも、そんな無理難題を吹っかけておいて
戦死した少年らに、「死ぬとは何事や」と叱りつける
クソみたいな王が支配しとる国の……
226
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:46:43 ID:/3Y8JXKM0
彡(゚)(゚) .。oO(そうや!)
そこでその少年たちに無理難題を押し付ける手法がこれや!
「はい」と言うまで問い続ける
悪魔のささやきや!
ホンマ、青少年にえげつないことしよってからに……
そんな国、絶対にワイがいつか滅ぼしたるからな!
彡(゚)(゚) .。oO(でも、今はワイがこの悪魔のささやきを攻略せなアカン)
けど舐めんなや!
ワイは誇り高きローマ人や
青少年には通じても……
ワイにはそんなやり方、通用せんぞ!
・・・
227
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:47:12 ID:/3Y8JXKM0
彡;(-)(-)「……はい」
( ¯灬¯)「そうか!聞いてくれるかカエサルよ!!」
デウキアックスは語った
( ¯灬¯)「ことの始まりはケルト人の覇権争いであった」
( ¯灬¯)「長きにわたる戦いの末、我々ハエドイ族が勝利するはずだった」
( ¯灬¯)「だが、敵は現状打破のため、ゲルマン人を傭兵として雇い入れた」
( ¯灬¯)「ゲルマンの戦士は恐ろしく強く、戦況はたちまち一転した」
彡(゚)(゚)「ほうほう」
228
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:47:46 ID:/3Y8JXKM0
デウキアックスの声が震えだす
( ¯灬¯)「だが、我々は取り返しのつかない過ちを犯した」
( ¯灬¯)「ゲルマンの戦士たちは、戦の後もゲルマニアに帰ろうとせず……」
( ¯灬¯)「ガリアの地に居座ってしまったのだ」
( ¯灬¯)「遂にはゲルマンの王アリオストスもケルトの地に足を踏み入れた」
( ¯灬¯)「アリオストスの支配を危惧した我々は連合を組み、幾度と彼らと戦った」
( ¯灬¯)「しかし、戦う度に敗れ、勇者と賢者は死に、我々の誇りは地に落ちた」
( ¯灬¯)「そして敗者の責として、人質と重税を課され、絶対的な服従を誓約させられた」
229
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:48:12 ID:/3Y8JXKM0
彡(゚)(゚) .。oO(まあ、気の毒ではあるが)
戦争に負けるってのはそういうもんやで
征服者が寛大である方が珍しいわ
だから、戦争は勝たなアカンのや……
征服者が善政を敷いてくれるなんて期待するのはもってのほかや
230
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:48:44 ID:/3Y8JXKM0
( ¯灬¯)は語る
「ケルト人でただ一人、私だけが抵抗を試みた
仲裁の手始めにとローマに足を運び
カエサル、そこで貴方と会うこともできた。
しかし、アリオストスに〝王〟の称号を授けたのは他ならぬ貴方だ。
カエサルとローマにどのような考えがあったのか
私にはとうてい推し量ることは出来ない。
だがそのため、私は慎重にならざるを得なかった。
だから、ケルトの現状をこれまで……
カエサルに打ち明ける事はできなかったのだ」
231
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:49:56 ID:/3Y8JXKM0
彡(゚)(゚) .。oO(……アカン)
完全に忘れてたわ……
確かに一時期、ワイはそういう仕事をしとったが……
誰に何を贈ったやら、誰々とどんな話をしたなんて
いちいち、覚えとられへん
彡(゚)(゚) .。oO(それに……正直に言うと)
推し量るほどの考えもなかったと思うわ
アリオストスって名を聞いても
あぁ……そんなのおったかな……ってレベルやで
当事者にとっては大きなことでも
外野からしたら小さいことなんて日常茶飯事や
けどまあ、悪いことをしたのは確かやな
232
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:50:29 ID:/3Y8JXKM0
( ¯灬¯)「ゲルマン王アリオストスは暴虐無人にして惨忍な人物だ」
( ¯灬¯)「奴は子どもであろうと容赦せず、見せしめに拷問にかけ、なぶり殺す」
( ¯灬¯)「これまでに何人もの子が犠牲になり……」
( ¯灬¯)「苛烈さは日ごとに増していくばかりだ」
彡(゚)(゚) .。oO(それがホンマなら酷い話や)
許せん話や……
233
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:50:56 ID:/3Y8JXKM0
(;灬;)は涙を流し懇願した
「我々はもう耐えられない
カエサルが精強なローマ軍を連れ
こうして話し合える千載一遇の機会を逃せば……
もう破滅の道しか残っていない……
カエサルよ!
ゲルマン王アリオストスの蛮行から我々を救って欲しい
どうか頼む……この通りだ」
234
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:51:42 ID:/3Y8JXKM0
彡(゚)(゚) .。oO(ほーん……ここでお得意のお涙頂戴か……)
って思うほどワイはひねくれてはないで
デウキアックスは確かに信用ならし……
幾分、誇張されとるんやろうけど
この状況から見て……
(;Д;) (;Д;) (;Д;)「……」
彡(゚)(゚) .。oO(すべてがデタラメってことはなさそうや)
彡(゚)(゚)「密偵、おるか?」
(´・ω・`)「はっ」シュッ
彡(゚)(゚)「この話についてなんか情報は掴んどるか?」
235
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:52:11 ID:/3Y8JXKM0
(´・ω・`)「ゲルマン人がケルトにいることは確認できてるけど…」
(´・ω・`)「詳しい状況は掴めていません」
彡(゚)(゚)「そか、裏どりはできるか?」
(´・ω・`)「やってみます」
彡(゚)(゚)「頼んだで」
(´・ω・`)「うん」サッ
彡(゚)(゚) .。oO(さてさて、どうしたもんか)
情報の真否も確認出来てない中で安請け合いもできんし
けど、なんか言わんと場が収まらんし……
んー?
ん?
236
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:52:37 ID:/3Y8JXKM0
(;Д;)『う……』
(;Д;) (;Д;) (;Д;)『うわあああああああああああああああああん!』
……
(;Д;)「djふぉあうfjどあよぎはおふぉdfぱyふぁお」
(;Д;)「だjふぉdんっふぉあhdぎよあfげrmrpgv」
(;Д;)「ddjaohgngaiphgnpahfommrgbvoueoamfodiygamdo」
彡;(゚)(゚) .。oO(あーあ……また泣いてしまった)
また訳の分からん言葉を紡ぎ出し始めたで……
とてもではないが、聞き取れないことは変わらん
でも……何を訴えているのかはなんとなく分かるわ……
237
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:55:36 ID:/3Y8JXKM0
彡(゚)(゚) .。oO(ん?なんや?)
あそこに一人だけ微動だにしてない奴がおるやんけ
(•_•)「」
彡(゚)(゚) .。oO(まるで石像みたいや……)
ずっと地面を見つめたままや
彡(゚)(゚)「なあ、デウキアックス」
彡(゚)(゚)「あいつはどうしたんや?」
( ¯灬¯)「ああ、あの者は……」
238
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:56:14 ID:/3Y8JXKM0
( ¯灬¯)は語った
「彼はゲルマン人を雇い入れた部族の者だ
皮肉なことに敗者のハエドイ族よりも
勝者の彼らの方が惨めな状況にある
ゲルマン王アリオストスは彼らの地に腰を据えた。
主従の関係はたちまち逆転し彼らは一転、奴隷となった
そのため、残虐なゲルマンと常に生活を共にしている
……その悲痛は想像を絶する」
彡(゚)(゚) .。oO(……因果応報と言えばそれまでなのかもしれんが)
彡(゚)(゚)「なあ、お前……」
彡(゚)(゚)「少しは顔を上げたらどうや?」
彡(゚)(゚)「少なくともここにはゲルマン人はおらんで…」
(•_•)「」
彡(゚)(゚)「……」
239
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:56:52 ID:/3Y8JXKM0
彡(゚)(゚) .。oO(よっぽど追い詰められとるんやろうな)
……
ちっ、見てるこっちがシンドイわ……
あーもう、こっちがイライラしてくるで
(;Д;) (;Д;) (;Д;)『…………』
彡(゚)(゚) .。oO(ほれみい)
みんなに陰鬱さが伝染していっとるやんけ
どんどん場が暗く重くなっていっとる
ワイはこういう雰囲気がなにより嫌いなんや
鬱々として何か解決するんかいボケ
ああもう、さすがに我慢できん
240
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:57:27 ID:/3Y8JXKM0
彡(゚)(゚)「任せい!」
(;Д;) (;Д;) (;Д;)『え……?』
カエサルの一言は水面に波紋が広がるように伝わっていった
彡(゚)(゚) .。oO(なんでドムのような向こう見ずなだけのガキが……)
人気やったか分かった気がするわ
ケルト人は全員が失意の底で絶望してたんや
だから、現状の変革に挑むドムに一縷の望みを託しとったんやろうな
あの若造が意図しとったかは知らんが
絶望の中にある者には希望を与えなアカンのや!
241
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:58:06 ID:/3Y8JXKM0
彡(゚)(゚)「安心せい、ワイがなんとかしたる!」
( ゚∀゚)゚∀゚)゚∀゚)『う、う……うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!』
( ゜∀゜)o彡゜「vもyhgんそうygんjmgbvんspふぃyg」
( ゜∀゜)o彡゜「ごんsんp41sfgsfsぽlgs5s+fsfsj」
( ゜∀゜)o彡゜「fdjonagripahjmgrohgpamodjじdgほあいhgぽだ」
彡;(゚)(゚)「分かった、分かった」
彡;(゚)(゚)「少しは落ち着けや!」
彡(゚)(゚)チラッ
(•_•)「」
彡(゚)(゚) .。oO(うーん、やっぱ言葉だけじゃムリか……)
根本からなんとかしんとな
242
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 10:59:11 ID:/3Y8JXKM0
今回はここまで
243
:
名無しさん
:2024/10/07(月) 23:48:38 ID:cN2msNmI0
今回は盛り沢山だ! おつおつ
一息つけるもんだと思っていたから、そうかこういう状況なのかと……
ヒゲに利用されているのか義理があるのかはっきりしないとき、密偵君は心強いな
突然のネタ笑った。こういうの好き
244
:
名無しさん
:2024/10/08(火) 12:56:25 ID:UMXxPC/20
確かにあの国の王様はエゲツないよな。
245
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:46:12 ID:/y4b2Olk0
数時間後
(;´・ω・` )「えええええ……なんでそんな安請け合いを……」
彡(゚)(゚)「いやーすまん、すまん」
彡(゚)(゚)「つい」
(;´・ω・` )「つい……じゃないよ」
(;´・ω・` )「なんのために僕に裏どりさせたんですか!」
彡(゚)(゚)「その場の空気ってもんがあるんや」
彡(゚)(゚)「しゃーないやろ」
(´・ω・`)「本当に調子いいんだから……」
(´・ω・`)「このこと、ラビリヌスさんに告げ口するよ」
彡;(゚)(゚)「待てや!それは勘弁や!」
246
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:46:54 ID:/y4b2Olk0
(≖ω≖。)ニヤリ
彡;(゚)(゚)「あ!お前、ワイをからかったな!」
彡(•)(•)「このおおおお!」
(´・ω・`)「いいの?本当に告げ口するよ」
彡;(゚)(゚)「くっ……」
彡;(゚)(゚)「密偵、お前……やるようになったやんけ」
(´・ω・`)「と、冗談はここまでにするとして……」
(´・ω・`)つ「これが裏どりの成果だよ」
彡(゚)(゚)「ふむふむ、なるほど、なるほど」
ゲルマン王アリオストスの恐怖支配の実態は事実のようやな
もうすでに言ってしまった手前もあるが……
ローマはケルト人を助けてやらんとアカン!
247
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:47:38 ID:/y4b2Olk0
彡(゚)(゚)「理由は三つや」
まず一つ、アリオストスに王の称号を授けたのはローマや(ワイが授けたんやけど)
ならばローマはゲルマン王の行動に対して介入する義務がある
次に、ローマはローマ一国でローマ成らずや!
ワイらは盟主として被支配民を監視し、安全を保ち、利益を守らなアカン!
これはローマの国是や
ワイは来て、見て、知ったんや
友好民族のケルト人が虐げられていることを
ローマ人としてワイはこの現状を見過すことはできん!
彡(゚)(゚)「そしてなによりもや!」
ワイの与えた王の称号を傘に好き勝手やってる……
アリオストスがムカつくからや!!
248
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:49:06 ID:/y4b2Olk0
(´・ω・`)つ「カエサル、ゲルマン王から手紙が届いたよ」
彡(゚)(゚)「おう、ありがとうやで」
彡(゚)(゚)「なんや?めっちゃ立派な封筒やな」
『ローマ共和国 ユリウス・カエサル総督 御中
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
この度は、私どもの不徳の致すところに苦言を頂き、誠にありがとうございます。
ですが、私どもは戦争の勝利者として、当然の権利を行使しているにすぎず
敗者のケルト人への対応は我が部族のコンプライアンス上、問題ないと認識しております。
さて、本題のケルト人の処遇について話し合いたいとのことですが
膨大な費用と時間がかかりますので致しかねます
どうしてもとのことであるのであれば
カエサルが我が部族のもとに直接に足を運ぶことをお勧めします
繰り返しにはなりますが、我々は戦争の勝者としての当然の権利を主張しており
このことが、ローマとはなんら関わりがないのではないかと疑問に感じている所存です。
ゲルマン王アリオストス(⌐■෴■)』
249
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:49:46 ID:/y4b2Olk0
彡(゚)(゚)……
彡(゚)(゚)?
まどろっこしくてなに書いてあるか分けわからんわ
それにコンプライアンスってなんやねん!
横文字使えばいいと思っとるところが腹立つわ
それに、長々と書いてあるが……
要は自分らは悪くないから話し合う気はないってか?
そんな訳あるかい!
カキカキ
250
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:50:21 ID:/y4b2Olk0
『ふざけんな!
ローマから『王』の称号を貰っておいて
自分の都合で会談を拒否しようなんて
お前は何様や!
さっさと次の三つの要求を呑めや
一つ、ゲルマン人をこれ以上移住させないこと。
一つ、ケルト人を解放すること。
一つ、戦争の禁止。
この三つさえ、守ってくれればほんでええ
そしたら今後もワイらは仲良くやっていける
これに文句があるようやったら
ワイはローマの名を持ってケルト人を守るとここに宣言したるわ!』
251
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:51:14 ID:/y4b2Olk0
(´・ω・`)つ「返信だよ」
『ローマ共和国 ユリウス・カエサル総督 御中
この度は、ご返信ありがとうございます
不快な思いをさせたこと、深くお詫び申し上げます
ですが、カエサル殿の要求を呑むことはできかねます
なぜなら、勝者が敗者を支配することは戦争の常だからであります
ローマもローマのやり方で敗者を支配しているではありませんか
ゲルマンはゲルマンのやり方で支配しているにすぎません
また、これまで我々は一度たりとも
ローマのやり方に口を出したことはありません
ならば、ローマもゲルマンのやり方に口を出すべきではないと考えます
また、まるで我々が一方的な加害者とされるのは遺憾であります
我々はケルト人に請われてやってきたのです
それにも関わらず、契約が終わったからさっさと去れとは
あまりにケルト側の身勝手ではありませんか!
ハエドイ族たちに至っては、彼らから戦いを挑んできたのです
我々は正当防衛のために戦い
そして、勝ったのです
ですから、我々がケルト人から賠償を取るのは当然の権利だと主張します』
252
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:51:56 ID:/y4b2Olk0
ゲルマン王アリオストスの主張は続く
『さらに、カエサルがケルトの地で戦をしたために
我々の収入は減りました
その上さらにケルト人を解放しろとは
権利侵害もはなはだしいではありませんか
また、ケルト人が従順に貢物を差しだすという条件を守る間においては
ゲルマンから戦争をするつもりは毛頭ありません
それでもまだ、ケルト人らを守ると言われるのであれば
我々はこう答えます』
(⌐■෴■)「来るならば来い」
(⌐■෴■)「常勝不敗のゲルマン戦士がカエサルをもてなすだろう」
253
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:52:46 ID:/y4b2Olk0
彡(゚)(゚)「なんやと!来るならば来いやと」
彡(゚)(゚)「おっしゃ!そこまで言うなら行ってやろうやないかい」
(;´・ω・` )「カエサル……」
(;´・ω・` )「そこしか見てないでしょ……」
(;´・ω・` )「ゲルマンもちゃんと反論してるよ」
彡(゚)(゚)/「お前ら!これ見てみいや!」
( ;´-ω-` )「聞いてないし……」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅹ´) (`Ⅺ´) (`Ⅻ´)『どれや?』
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅺ´) (`Ⅻ´)『!』
(`Ⅹ´)『ふむふむ』
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅺ´) (`Ⅻ´)『来るならば来いやと!』
(`Ⅹ´)『え?』
254
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:53:21 ID:/y4b2Olk0
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅺ´) (`Ⅻ´)『行ったろうやないかい!』
(;`Ⅹ´)『えぇ…』
彡(゚)(゚)「おしゃああああああああああああ!!」
(`Ⅶ´) (`Ⅷ´) (`Ⅸ´) (`Ⅺ´) (`Ⅻ´)『おしゃああああああああ!』
(;`Ⅹ´)『…………おしゃあああああああああああああああああああああ』
( ゚∋゚)「いったい何の騒ぎだ?」
(´・ω・`)つ「これです……」
( ゚∋゚)「ふむふむ、なになに……」
( ゚∋゚)「……」
( ゚∋゚)「なるほど」
( ゚∋゚)「それでコレか……」
(´・ω・`)「はい……」
( ゚∋゚)(´・ω・`)「はぁ……」
255
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 21:54:25 ID:/y4b2Olk0
今回はここまで
256
:
名無しさん
:2024/10/09(水) 23:41:33 ID:iwQoUaTo0
おつおつ
257
:
名無しさん
:2024/10/10(木) 19:54:37 ID:6yfDUl1M0
乙!!
258
:
名無しさん
:2024/10/19(土) 14:43:12 ID:LjvnOMlM0
おつ
259
:
名無しさん
:2025/06/11(水) 15:56:45 ID:2KBNJKnk0
乙 いつまでも待ってる
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