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彡(゚)(゚)「ワイはユリウス・カエサル。ローマの頂点に立つ男や」

1名無しさん:2024/09/17(火) 16:10:29 ID:utSKWfvU0
彡(゚)(゚)「ワイはユリウス・カエサル」
カエサルや!

彡(-)(-).。oO(苦節四〇年…)
いろんなことがあった
叔父のマリウスはボケて民衆を虐殺するわ
スッラのハゲには粛清されかけるわ
ホモの噂は流されるわ

彡(゚)(゚)「女に貢いどったら……」
国家予算並みの借金になっとるわ
妻には浮気されるわ
元老院のカスどもには姑息な嫌がらせをされるわ

2名無しさん:2024/09/17(火) 16:11:22 ID:utSKWfvU0
彡(゚)(゚)「それでも、なんやかんや色々あって」
ついにワイは総督にまで上り詰めたんや

彡(-)(-)「長かった……ホンマに長かったで」

彡(゚)(゚)「でも、苦労してここまできたんや!」

彡(^)(^)「ここはいっちょド派手にパーティーといかなアカンやろ!!」
今さら借金がどれだけ増えようがもうどうでもええ
メシも酒も余興もすべてワイの奢りや

彡(^)(^)「奴隷だろうが無職だろうが、庶民に貴族、老若男女関係ない……」
みんなが歌って踊って騒ぐんや!!

3名無しさん:2024/09/17(火) 16:12:16 ID:utSKWfvU0
(´・ω・`)「総督!」
彡(゚)(゚)「よっしゃ!忙しくなるで!!」

(´・ω・`)「総督!!」
彡(゚)(゚)「さっそくクラッススに金借りに行かな」

(´・ω・`)「総督!!!」

彡(●)(●)「うっさいわ!総督って誰やねん!?」
彡(゚)(゚)「ん?ワイか…紛らわしいから名前で呼べや」

(;´・ω・` )「え、じゃあ、カエサル」
彡(゚)(゚)「おう、なんや」

(´・ω・`)「パーティーどころじゃないよ」
彡(゚)(゚)「は!なんでや?」

4名無しさん:2024/09/17(火) 16:13:07 ID:utSKWfvU0
(´・ω・`)「ガリア人が攻めて来たんだよ!」

彡(゚)(゚)「そんなもんワイの知ったこっちゃない」
彡(゚)(゚)「そこの管轄の者に任せとけや!!」

(´・ω・`)「カエサルだよ」
彡(゚)(゚)「は?」

(`・ω・´)「だ・か・ら、カエサルの管轄地にガリア人が攻めてきたの!」
彡;(゚)(゚)「はあああああん!ワイはさっき総督になったばっかやぞ」

彡(゚)(゚)「タイミングがよすぎるやろ!」
(´・ω・`)「でも……来てしまったものはしょうがないよ」

彡(゚)(゚)「……そやな、お前の言う通りや」
彡(゚)(゚)「よしそうとなったら、まずは図書館で情報取集や」

彡(゚)(゚)「行くで、密偵」
(´・ω・`)「うん」

5名無しさん:2024/09/17(火) 16:14:29 ID:utSKWfvU0
図書館
彡(゚)(゚)「…という訳なんや、ガリアについてなんかいい本ないか?」
(◎灬◎)「唐突ですね……これなんてどうでしょう」

『ガリア戦記 ユリウス・カエサル著』

彡(゚)(゚)「ほう、名前が一緒とは奇遇やな」
(´・ω・`)「カエサルが書いたんじゃないの?」

彡(゚)(゚)「いや、ワイは書いとらんで」
それでなになに

6名無しさん:2024/09/17(火) 16:14:56 ID:utSKWfvU0
『ガリアは三つの地に分かれる
ベルガエの地、アクーアの地、ケルトの地
ガリアとは、この三つの地を合わせた総称である。
しかし、ローマ人はケルトの地のみをガリアと呼んでいる』

7名無しさん:2024/09/17(火) 16:15:35 ID:utSKWfvU0
彡(゚)(゚)「なんやねん、この書き始め…」
彡(゚)(゚)「前置きも導入部分もなんもないやんけ」

(´・ω・`)「へぇー、ガリアって三つに分かれてるんだ」
彡(゚)(゚)「密偵のお前がなんで知らんのや?」

(´・ω・`)「蛮族の情報なんてそうそう手に入らないよ」
彡(゚)(゚)「それを調べるのがお前の仕事やろ!!」

(;´・ω・` )「ごめん……」
彡(゚)(゚)「まあええ、次から気いつけや」

(*>ω<*)ゞ「もちろん」
彡(゚)(゚) .。oO(こいつクビにしたろうかな)

彡(゚)(゚)「まあ何はともあれ、密偵も知らん情報が乗っ取る」
ええ本やなコレ
ほんで次はなんて書いてあるんや?

8名無しさん:2024/09/17(火) 16:16:12 ID:utSKWfvU0
『ベルガエ人の獰猛さを特筆する。
彼らに我々の常識や倫理観は一切通用しない。
どん欲で好奇心旺盛な商人ですら近づこうとしないほどだ。
商人から酒や娯楽品を手にする機会がないため
誘惑から堕落し、軟弱になることはない』

9名無しさん:2024/09/17(火) 16:16:53 ID:utSKWfvU0
彡(゚)(゚)「なるほど……」
ガリア人の中でもベルガエ人には気をつけなアカンな

彡(゚)(゚) .。oO(それにしても……)
酒も娯楽もないなんて最悪や
ワイは絶対にそんな所に生まれたくない
洗練され文明的に開化したローマに産まれてよかったわ

『そのベルガエ人すらからも野蛮とされているのがゲルマン人だ』

彡(゚)(゚)「ゲルマン人?」
どっかで聞いたことが………

彡(゚)(゚)「忘れたわ!」
つぎや次

10名無しさん:2024/09/17(火) 16:17:37 ID:utSKWfvU0
『ケルト人のヘルティー族も特筆に値する。
彼らは常にゲルマン人と殺り合っている。
そのため優秀な兵が揃っている。』

彡(゚)(゚)「なるほど」
ヘルティー族ってのはよっぽどの武闘派集団みたいやな

彡(゚)(゚)「こんな奴らとはよう戦わんわ」

(´・ω・`)「あ、こいつらだ」
彡(゚)(゚)「なにがや?」

(´・ω・`)「コイツらが攻めてきたの」

彡(゚)(゚)「お前…」
彡(●)(●)「そういう大事なことはさっさと言えや!!」

( ; ›ω‹ )「ひぃ、ごめんなさい」
彡(゚)(゚)「ま、ええわ」

11名無しさん:2024/09/17(火) 16:18:28 ID:utSKWfvU0
(´・ω・`)「え?」
彡(゚)(゚)「お前みたいな素直な人間は貴重や」

彡(゚)(゚)「多少難があるみたいやが…」
彡(゚)(゚)「経験を積めば一人前になるやろ」

彡(゚)(゚)「期待しとるで!」
(;´・ω・` )「う、うん…」

ほんで次は
『ヘルティー族にはオルゲトリクスという名のガリア統一…』

パタン

(´・ω・`)「あれ?読まないの?」
彡(゚)(゚)「ここから先はワイらには関係なさそうや」

12名無しさん:2024/09/17(火) 16:19:15 ID:utSKWfvU0
彡(゚)(゚)「ものごとなんて大まかに掴んどればほんでええねん」
彡(゚)(゚)「でも参考にはなりそうやからとりあえず借りてくわ」

(◎灬◎)「毎度アリー」
彡(゚)(゚)「ついでに紙とペンも貸してくれんか?」

(◎灬◎)「はい、どうぞ」

彡(゚)(゚)「おおきに」カキカキカキ
彡(゚)(゚)「よし、出来た」

(´・ω・`)「よくそんなにスラスラと書けるね」
彡(゚)(゚)「文章を書くのは得意なんや」

彡(゚)(゚)つ「ほれ、これをラビリヌスに届けてくれや」
(´・ω・`)「ラビリヌス?」

彡(゚)(゚)「ワイの親友や」
彡(゚)(゚)「じゃ、頼んだで」

13名無しさん:2024/09/17(火) 16:19:53 ID:utSKWfvU0
数日後
(´・ω・`)「皆が集まったよ」
彡(゚)(゚)「わかったで」

彡(゚)(゚)「よう集まってくれたで諸君」
彡(゚)(゚)「ワイらはこれよりガリアに向けて経つ」

彡(゚)(゚)「お前らには指揮官としての活躍を期待するで」

彡(゚)(゚)「大いに名を上げるチャンスや!」
彡(゚)(゚)/「気張って行くぞー!!」

『おーーーーーーーーーー!!』

14名無しさん:2024/09/17(火) 16:20:35 ID:utSKWfvU0
彡( 'ー`)「カエサル」
彡(゚)(゚)「マッマ、ちょっくら行ってくるわ」

彡( 'ー`)「ええ、頑張るのよ」
彡(゚)(゚)「まかせとけや 土産ぎょうさん持ってくるさかい」

彡(゚)(゚)ノ「ほな」
彡^・∋「ひひーん」

パッカラパッカラ

彡(゚)(゚)「いつ見てもローマ街道はようできとるな」
(´・ω・`)「ご先祖様の頑張りのおかげだね」

彡(゚)(゚)「せやな」
彡(゚)(゚)「こんな優れた交通網を整備した先祖のジジイどもはさすがや」

彡(゚)(゚)「ワイらも負けれられんな」
(´・ω・`)「そうだね」

(´・ω・`)「それじゃあ、ボクは先に行って情報を集めてくる」
彡(゚)(゚)「任せたで」

15名無しさん:2024/09/17(火) 16:21:30 ID:utSKWfvU0
今回はここまで

16名無しさん:2024/09/17(火) 21:11:13 ID:6aSs2dko0
乙!
すごいテンポ良く読めるし歴史の勉強になりそうや

17名無しさん:2024/09/17(火) 22:07:02 ID:2lwpR.hg0
新作やったーーー!
楽しみ!!!!

18名無しさん:2024/09/17(火) 23:33:02 ID:Nm28srIs0
待望の新シリーズやああ!!続きに期待やで!!

19名無しさん:2024/09/18(水) 19:22:31 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「ふぅ、やっと国境近くの都市ゲネーブに着いたわ」
さすがにずっと馬に乗ってたら疲れたわ
一休みせなな

彡(-)(-)Zzz…

( ゚∋゚)「起きろ!カエサル!!」
彡(-)(-)「うーん」

( ゚∋゚)「しゃきっとしろ一大事だ!」
彡(゚)(゚)「ん?ラビリヌスやんけ…何かあったんか?」

( ゚∋゚)「説明は頼む」
(´・ω・`)「はい」

彡(゚)(゚)「おう密偵やん、おかえりやで」
(´・ω・`)「ただいま」

彡(゚)(゚)「今回はちゃんと調べてきたか?」
(´・ω・`)「うん、敵の総数が分かったよ」

20名無しさん:2024/09/18(水) 19:23:46 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「やるやん」
彡(゚)(゚)「まあ、しょせん蛮族の一部族や」

彡(゚)(゚)「せいぜい数千、多くて一万ぐらいやろ」
(´・ω・`)「三十万」

彡(゚)(゚)「は?」

(´・ω・`)「正確に言うと、戦士十万、その家族二十万の計三十万人」
彡;(゚)(゚)「なんやねんそれ民族の大移動やんけ…」

(´・ω・`)「どうやらそうみたい」
(´・ω・`)「理由は不明だけど……」

21名無しさん:2024/09/18(水) 19:24:54 ID:.vx6Cy.A0
彡;(゚)(゚)「てか待てや!」
彡;(゚)(゚)「ワイの預かっとる軍団の数って確か…」

( ゚∋゚)「第Ⅶ、Ⅷ、Ⅸ、Ⅹ軍団の四個軍団、計二万四千人」
( ゚∋゚)「その内すぐに出撃可能なのは第Ⅹ軍団の六千だけだ」

彡;(゚)(゚) .。oO(おいおいおい……聞いてへんぞ)
総数で十倍、戦闘員だけでも四倍の敵の相手をしろやと
んなもんまともに戦ったら負けるに決まっとるやん

彡;(゚)(゚) .。oO(ヤバい……なんか手を打たんと…)
まあ、とりあえず出来る事は増員やな
兵の質は大事やが、人手がないことにはどうにもならんわ

22名無しさん:2024/09/18(水) 19:26:13 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「二個軍団を新設するで」
(´・ω・`)「そんな急に増員なんてできるの?」

( ゚∋゚)「無理だ、まず金がない」
彡(゚)(゚)「そんなもんワイが払ったる」

(´・ω・`)「へえ、カエサル太っ腹」

彡(●)(●)「誰がデブや!」
彡(-)(-)「いや…言葉の綾やな」

( ゚∋゚)「どうせクラッススに借りるんだろ」
(;´・ω・` )「えぇ…借金…」

彡(゚)(゚)「借金だろうが何だろうが金は金や」
( ゚∋゚)「国家予算並の借金をしている奴がいうと重みがあるな」

(。゚ω゚)「ええ!そんなに!」

23名無しさん:2024/09/18(水) 19:27:09 ID:.vx6Cy.A0
(´・ω・`)「でもよくそんなに借りれたね」
( ゚∋゚)「まあ、パトロンのクラッススはローマ一の金持ちだからな」

( ゚∋゚)「金儲けの化け物と借金の化け物……」
( ゚∋゚)「類は類を呼ぶんだろうさ」

彡(゚)(゚)「誰が化け物や、あんな守銭奴とワイを一緒にすんなや!」
(´・ω・`)「まあ、一応お金の面は解決…次は……」

( ゚∋゚)「元老院だな、軍団の新設には彼らの承認が必要だ」
彡(゚)(゚)「そんなもん無視すればええだけやろ」

(;´・ω・` )「ダメだよそんなの…」
(;´・ω・` )「ちゃんとルールは守らないと」

彡(゚)(゚)「細かいことは気にするなや」
彡(゚)(゚)「それに元老院議員どもの体たらくを思い出してみ…」

(´・ω・`)……
( ゚∋゚)……

24名無しさん:2024/09/18(水) 19:28:12 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「どうや?」

(´・ω・`)「クソだね」
( ゚∋゚)「ゴミだな」

彡;(゚)(゚)「そこまで言われると、いちおう元老院の一員であるワイの耳も痛いんやが」
彡(゚)(゚)「そんな奴らに義理立てしてワイらが死んだら元も子もないやろ」

(´・ω・`)「それもそうだね」
彡(゚)(゚)「納得して貰えてよかったで」

彡(゚)(゚)「という訳でラビリヌスは軍の新設と編成を任せるで」
( ゚∋゚)「分かった引き受けよう」

彡(゚)(゚)「密偵は引き続き情報の収集や」
(。・ ω<)ゞ「了解」

彡(゚)(゚)「ほな、任せたで」

25名無しさん:2024/09/18(水) 19:29:48 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「ワイは第Ⅹ軍団を連れて先に行っとるさかい」

(´・ω・`)「え?」
彡(゚)(゚)「何や?気になる点でもあったか?」

(´・ω・`)「いや……」
(´・ω・`)「総大将が寡兵で最前線に真っ先に向かうって……」

(´・ω・`)「変だよね」
( ゚∋゚)「普通なら有り得ないが、カエサルは例外だ」

彡(゚)(゚)?

彡(゚)(゚)「まあええわ」
早う北上してアルプスを越えな

26名無しさん:2024/09/18(水) 19:31:37 ID:.vx6Cy.A0
アルプス山脈

彡(゚)(゚)「はえーすっごい」
彡(゚)(゚)「これがアルプスか…」

彡(゚)(゚)「古の名将ハンニバルもこの道を通ったんやろか」
彡(゚)(゚)「そう思うとウズウズしてくるわ」

(´・ω・`)「たしかに……」
彡(゚)(゚)「なんでお前が一緒におるねん」

(´・ω・`)「一人でアルプス越えは危険だからね」
彡(゚)(゚)「ちゃっかりしとるな」

(。・ ω<)「それほどでも」
彡(゚)(゚)「褒めてはないんやがな」

27名無しさん:2024/09/18(水) 19:32:25 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「まあ話し相手にちょうどええわ」
彡(゚)(゚)「密偵はゾウを知っとるか?」

(´・ω・`)「鼻が長くて、でかい動物のことだろ」

彡(゚)(゚)「そうや」
(´・ω・`)「確かハンニバルはゾウを連れてアルプス越えをしたんだよね」

彡(゚)(゚)「なんや知っとたんか」
(´・ω・`)「ボクは情報のスペシャリストだからね」

彡(゚)(゚)「よう言うわ」

28名無しさん:2024/09/18(水) 19:33:10 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「じゃあこれ知っとるか?」
彡(゚)(゚)「ワイの苗字の由来は“ゾウを倒した者〟らしいで」

(´・ω・`)「へー」

彡(゚)(゚)「それ以外にも帝王切開で生まれた者、灰色の目をした者」
彡(゚)(゚)「長く豊かな髪を持った者って由来もあるみたいや」

(´・ω・`)「長く豊かな髪……」
彡(゚)(゚)「なんや?」

(´・ω・`)「いや、なんでも」

29名無しさん:2024/09/18(水) 19:34:03 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚) .。oO(なんか、視線が気になるわ…)
確かに最近少しだけおでこの面積が増えてきた気がするが……

(´・ω・`)「話しているうちにアルプスを越えちゃったね」
(´・ω・`)「それじゃあ、改めて情報を仕入れてくるよ」

彡(゚)(゚)「気をつけてな」

30名無しさん:2024/09/18(水) 19:34:50 ID:.vx6Cy.A0
数日後

(´・ω・`)「ヘルティー族から手紙を預かってきたよ」
彡(゚)(゚)「ありがとやで」

彡(゚)(゚)「ふむふむ……」
まあ要約するとこんな感じやな

( ゚Д゚)『ローマに迷惑はかけないから、我々の移動を認めて欲しい』

(´・ω・`)「だって、どうする?」
彡(゚)(゚)「そんなもんNoに決まっとる。理由は三つや」

31名無しさん:2024/09/18(水) 19:35:42 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「一つ、規律の保たれていない集団なんて問題を起こすに決まっとる」

彡(゚)(゚)「二つ、仮にローマで問題を起こさなくとも他所で戦争が起きたら……」
彡(゚)(゚)「難民がローマに押し寄せるに決まっとる」

彡(゚)(゚)「三つ、ワイらローマ人とヘルティー族の間には……」
彡(゚)(゚)「切っても切れない因縁がある」

(´・ω・`)「ローマは以前にヘルティー族と戦って負けたことがあるんだよね」
(´・ω・`)「その際、ローマ軍の捕虜は屈辱的にも……」

彡(゚)(゚)「そんな細かいことまで説明せんくてええわ」

(;´・ω・` )「えぇ……」
(;´・ω・` )「もっとちゃんと説明させてよ」

32名無しさん:2024/09/18(水) 19:36:33 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「説明よりも、お前にはもっと大事な仕事がある」カキカキカキ

彡(゚)(゚)ノ「ほれ、この手紙を敵に渡しといてくれや」
(´・ω・`)「えっとなになに……」

『お前たちの言い分は分かったで。でも、そんなすぐには返答できんわ。
だから、半月後にまた返事する。 堪忍してや』

(;´・ω・` )「これって……」
彡(゚)(゚)「もちろん時間稼ぎの常套句やで」

(;`・ω・´)「もっとぼやかしてちゃんと書いてよ」
(;´・ω・` )「こんなの持っていったらその場で殺されちゃうよ!」

彡(-)(-)「確かに……お前の言うとおりや」

彡(゚)(゚)「ちゃんと書くわ」
(;´・ω・` )「最初からそうしてよ…」

33名無しさん:2024/09/18(水) 19:37:32 ID:.vx6Cy.A0
・・・

(´・ω・`)「それじゃあ改めていってくるね」
彡(゚)(゚)「気をつけてな」

彡(゚)(゚)「よし!」
得た時間は有効に利用せなアカン
まずは川にかかる橋を壊さな

彡(゚)(゚)/「壊せや第Ⅹ軍団!」
(`Ⅹ´)『ヒャッハー!』

彡(゚)(゚) .。oO(次は川に沿って柵を巡らせなな)

彡(゚)(゚)/「巡らせや第Ⅹ軍団!」
(`Ⅹ´)『ヒャッハー!』

彡(゚)(゚) .。oO(柵だけやと心配やな濠も掘っとこ)

彡(゚)(゚)/「掘れや第Ⅹ軍団!」
(;`Ⅹ´)『ゼイ…ゼイ……』

34名無しさん:2024/09/18(水) 19:39:02 ID:.vx6Cy.A0
彡;(゚)(゚) .。oO(アカンわ……)
さすがに疲れてきよったで
どうする?金でもばら撒いてモチベーションを上げさせるか?

ガヤガヤガヤ

彡(゚)(゚)「ん?なんや?後ろがうっさいな」
彡(゚)(゚)「お!あれは援軍やん」

(^Ⅺ^)『ボクたち』(^Ⅻ^)『ワタシたち』
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『新設された第Ⅺ、Ⅻ軍団です』

35名無しさん:2024/09/18(水) 19:39:53 ID:.vx6Cy.A0
彡(゚)(゚)「おお!いいところにきたで新入生諸君」
彡(゚)(゚)「諸君にはさっそく濠を掘って欲しいやで」

(^Ⅺ^)『えーボクたち今着いたばかりなのに…』
(^Ⅻ^)『いきなり働かせるなんてブラックだ!』

彡(゚)(゚)……

彡(●)(●)「じゃかあしいわボケ!!」
彡(●)(●)「OJT、オンザジョブトレーニングや!」

(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『ひぃいいい…』

彡;(゚)(゚) .。oO(アカン!)
せっかく入ってくれたのに、これじゃあ若人が逃げてしまう

彡(-)(-)「笑顔や、笑顔で優しく接しなアカン」

36名無しさん:2024/09/18(水) 19:40:53 ID:.vx6Cy.A0
彡(^)(^)「すまんな、つい感情的になってもうたわ」
彡(^)(^)「大丈夫や、なにもお前たちだけでやれとは言うてへん」

彡(^)(^)「見てみい、この優しい先輩方が手取り足取り教えてくれるで」

(^Ⅹ^)ニコニコ
(^Ⅺ^) (^Ⅻ^)『わ、分かりました』

彡(゚)(゚)「なんや、素直でいい子たちやんけ」
これでひとまず一安心やな

彡(゚)(゚)「ん?」

37名無しさん:2024/09/18(水) 19:41:50 ID:.vx6Cy.A0
ガヤガヤ

(`Ⅹ´)『もっとしゃきしゃき動かんかいガキども!』
(`Ⅹ´)『ここは戦場やぞなめとんのか!!』
(`Ⅹ´)『アホかボケどつくぞこらぁ!!』

(;^Ⅺ^) (;^Ⅻ^)『ひぃいいい…』

彡(●)(●)「アホはてめらじゃあボケェ」
彡(●)(●)「ワイの配慮が台無しやろうがい!」

彡(●)(●)「それに先輩なら口でなく行動で模範を示せやカス!」
(`Ⅹ´)『あぁん!カエサルこそ命令だけで働いてないやろうがい!』

彡(●)(●)「何やと!言ってくれるやんけ」
彡(●)(●)「トンカチ貸せや!」

彡(●)(●)「ワイ自らすげえもん作ったるわ」

38名無しさん:2024/09/18(水) 19:42:56 ID:.vx6Cy.A0
数日後

(ꐦ`•ω•´)「なにやってんの!」
(ꐦ`•ω•´)「大将が兵に交じって一緒に大工仕事して!」

彡;(-)(-)「……はい」

(ꐦ`•ω•´)「それにこれは何?」
(;`Ⅹ´)(;^Ⅺ^)(;^Ⅻ^)『お城です…』

(ꐦ`•ω•´)「数日で城を築くバカがどこにいるの!!」
彡;(-)(-)ノ「ここに…」

(ꐦ`•ω•´)「ふざけないでよ!」
彡;(-)(-) (;`Ⅹ´)(;^Ⅺ^)(;^Ⅻ^)『ごめんなさい』

39名無しさん:2024/09/18(水) 19:43:46 ID:.vx6Cy.A0
(ꐦ`•ω•´)「みんなが変に張りきったせいで…」
(ꐦ`•ω•´)「こっちは途中で嘘がばれて殺されかけたんだよ!」

(ꐦ`•ω•´)「どうするの!敵はもうすぐそこまで来てるよ!!」
(ꐦ`•ω•´)「戦う体力は残ってるの?!」

彡(゚)(゚)(`Ⅹ´)(^Ⅺ^)(^Ⅻ^)『頑張ります』

彡(゚)(゚)/「いくでお前ら!!」
(`Ⅹ´)(^Ⅺ^)(^Ⅻ^)『よっしゃあああああ!!』

ガキンガキン

(´・ω・`) .。oO(どうにかこうにか……ローマ軍団の奮闘により)
(´・ω・`)「なんとか敵を追い返すことができた」

40名無しさん:2024/09/18(水) 19:44:54 ID:.vx6Cy.A0
今回はここまで

41名無しさん:2024/09/18(水) 22:17:28 ID:28wM2UFg0
乙!!

42名無しさん:2024/09/19(木) 12:51:00 ID:nmG.vOVo0
乙乙

43名無しさん:2024/09/19(木) 18:49:56 ID:..G1i5xQ0


彡(゚)(゚)ドヤァ
( ゚∋゚)「なにやってだカエサル?」

彡(゚)(゚)「せっかく城を作ったんやから王様ごっこや」
彡(゚)(゚)「どや?すごいイスやろ!」

彡(゚)(゚)「特注品やで」
(´・ω・`)「ちなみにこのイスだけでボクなら十年は遊んで暮らせるよ」

( ゚∋゚)「お前な…共和制の国で王様ごっこは不謹慎だぞ」
彡(゚)(゚)「なんでや?王様はカッコええやんけ」

( ゚∋゚)つ「ハァ…少しは自分の立場を考えろホレ」
彡(゚)(゚)「なんやその紙の束は?」

( ゚∋゚)「元老院からだ」
彡(゚)(゚)「なんや抗議文書かいな」

彡(゚)(゚)「そんなもん燃やして暖を取るしか使い道ないやろ」
( ゚∋゚)「ハァ…」

44名無しさん:2024/09/19(木) 18:50:34 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚)「そんなことり。密偵、報告を頼むで」
(`・ω・́)ゝ「了解!」

(´・ω・`)「ボクたちローマ軍は国境線の防衛に成功」
(´・ω・`)「その後は国境に留まり続けて、昨日、全軍が合流」

彡(゚)(゚)「うむ」

(´・ω・`)「次に敵の動向だけど」
(´・ω・`)「少し離れた場所で右往左往してるよ」

彡(゚)(゚)「なんや、まだワイらに戦いを挑む気概があるんか?」
( ゚∋゚)「いや、それはないだろう」

45名無しさん:2024/09/19(木) 18:51:12 ID:..G1i5xQ0
( ゚∋゚)「彼らが万全な状態になった我々に戦いを挑むとは思えん」
( ゚∋゚)「仮に攻めてきても迎撃は容易だ」

彡(゚)(゚)「ほなら、なんで帰らんのや?」
彡(゚)(゚)「三十万の大所帯やぞ、食糧が持たんやろ?」

(´・ω・`)「これは捕虜からから得た情報だけど……」
(´・ω・`)「彼らは自らの故郷を焼き払って来たみたい」

彡(゚)(゚)「は?」
( ゚∋゚)「常軌を逸している」

(´・ω・`)「情報が錯そうしてて…詳しいことは分からないけど……」
(´・ω・`)「でも、彼らに帰る場所がないことは確かだよ」

46名無しさん:2024/09/19(木) 18:51:51 ID:..G1i5xQ0
( ゚∋゚)「それだとまずいな」
彡(゚)(゚)「なにがや?」

( ゚∋゚)「食べ物がなくなると人間は必死になる」
彡(゚)(゚)「そりゃそうや」

(; ゚∋゚)「迎撃は容易だと言ったが…」
(; ゚∋゚)「死に物狂いの人間が押し寄せてきたら話は別だ」

(´・ω・`)「それも三十万だからね…」

彡(-)(-)……
小指で頭をカキカキ……

彡(゚)(゚)「しゃーない食料を提供するか」
彡(゚)(゚)「それで生活が安定するまで世話をみるしかないやろ」

47名無しさん:2024/09/19(木) 18:52:35 ID:..G1i5xQ0
(´・ω・`)「えっ、敵に!?」
彡(゚)(゚)「三十万の死兵を相手にするリスクを考えたらマシやろ」

彡(゚)(゚)「それにこれがきっかけで友好が結べれば将来的には得や」
( ゚∋゚)「だが、奴らが素直に応じるか」

彡(゚)(゚)「そうやな…それに元老院とローマの民衆が納得するか…」
(´・ω・`)「……なんだか戦うよりも面倒だね」

彡(゚)(゚)「政治なんてそんなもんやで」
(´・ω・`)「ふーん」

48名無しさん:2024/09/19(木) 18:53:06 ID:..G1i5xQ0
彡(゚)(゚)「ラビリヌス、すまんがポンペイウスに一筆書いといてくれるか」
彡(゚)(゚)「もしかしたら頼ることになるかもしれん」

( ゚∋゚)「わかった」
(´・ω・`)「え?あのポンペイウスを頼るの?」

彡(゚)(゚)「あのってなんやねん…ローマが誇る大英雄やぞ」

(´・ω・`)「だってあの人……」
(´・ω・`)「海賊退治してから別荘に引き籠ってばっかりじゃん」

彡(●)(●)「たわけ!」
(。゚ω゚)!!


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