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まっしろなようです

1 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:39:13 ID:CHCTqVrI0










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2 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:39:47 ID:CHCTqVrI0






おじいちゃんになっても君を愛すお!

来世も君のこと忘れないお!








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3 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:40:11 ID:CHCTqVrI0













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4 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:40:33 ID:CHCTqVrI0






まっしろなようです






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5 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:40:58 ID:CHCTqVrI0





( ^ω^)「……お、」


「…ーン、……」

誰かの声がする。
誰かを呼んでいる。
誰が?誰を?

……ここは?



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6 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:41:22 ID:CHCTqVrI0





ξ゚⊿゚)ξ「ブーン…ブーンってば!」

(;^ω^)「んおっ!」

急に視界が開ける。
肩を揺らされ、靄のようにぼやけた意識がどこかへ。
代わりにむくれた女性が目の前に現れたので少しびっくりした。

(;^ω^)「ごめん、ボーっとしてたお…」

ξ゚⊿゚)ξ「もーずっと呼んでたのに。最近ボーッとしてること多いけど疲れてる?」

( ^ω^)「よくわからないお…」

彼女の言う通り、最近ずっとこの調子だ。
季節の変わり目だとか、やることがたくさんあるからだとか、理由は色々あるけど、果たしてどうなんだろう。

7 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:41:49 ID:CHCTqVrI0

ξ゚⊿゚)ξ「疲れてるなら休んでも大丈夫よ」

( ^ω^)「いや、大丈夫だおー……それよりどうかしたのかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「あ、そうそう。ね、タキシード、白とシルバーどっちが良い?」

( ^ω^)「おー……僕のはどれでもいいおー」

ξ゚⊿゚)ξ「良くないわよ、大事よ!やっぱりドレスに合わせて白がいいかな…でもシルバーも捨てがたいのよね…」

( ^ω^)「……ツンちゃん、あのね、大事なことがあるんだ」

ξ゚⊿゚)ξ「な、なに?」

(;^ω^)「色がどうとかよりもサイズの有無…!!」

ξ#゚⊿゚)ξ「減!!量!!!」

(;^ω^)「おーん、ツンちゃんの料理が美味しいからつい食べ過ぎちゃうんだお!こないだのアレ…アレなんてすっごく美味しくて…あれ?えっと、アレだお!」

ξ゚⊿゚)ξ「もー……いい加減なんだから……」

8 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:42:16 ID:CHCTqVrI0

( ^ω^)「この度晴れてめでたく、この可愛らしい女性、ツンと結婚することになりましたお!」

ξ゚⊿゚)ξ「急に誰に言ってんの…」

( ^ω^)「全世界に発表したくって…」

桜の花びら舞う季節。僕の気持ちも春めかしかった。
大大大好きなツンと結婚式を挙げる。結婚する。夫婦になる。
なんて素敵な響きなんだろう。全ての物が、輝いて見えた。

記念日と同じ日にしたいからとまだ籍は入れてないけど、こうしてせっせと結婚式の準備に明け暮れているのだ。

9 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:42:59 ID:CHCTqVrI0


( ^ω^)「結婚式って決めることたくさんあるおね…」

ξ゚⊿゚)ξ「そうよー。招待客リストは作ってくれた?」

(;^ω^)「マダデス……」

ツンは結婚式に夢があるみたいで、とても張り切っていた。
僕はというと、やることの多さに絶望してる。
コース料理みたいに決まってあるものをポンポン進めていくわけじゃなくて、材料はどこの何にするか、どんな形のものをどれくらい出すかとか、一つ一つを慎重に決める必要がある。
最初のうちは楽しかった僕も、だんだんと疲労してきてしまっていた。披露宴の準備で疲労えーんって、やかましいわ。

誰を招待するか、そのリストも呼ぶ友達が少ないのだからさっさと用意すればいいのだけど、今ツンに言われて思い出したくらいなのでかけらも作っていなかった。
手のひらと手のひらを合わせてゴメンネのポーズをする僕に、ツンは小さくため息をつく。

ξ゚⊿゚)ξ「早く用意してね。じゃあムービー用のアルバムは用意した?」

( ^ω^)「それはあるお!」

やっと誇れることがあったと喜ぶ。アルバムは実家に帰省した時、部屋をかき回して見つけてきた。重たいアルバムをばっと開いて見せてみる。

10 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:43:24 ID:CHCTqVrI0

(*^ω^)「見て見て、昔の可愛いブーンを!」

ξ゚⊿゚)ξ「あら本当、可愛い。これいくつ?」

( ^ω^)「えっとね、小学生だお。でこれが中学生、高校生…」

( ^ω^)「懐かしいおー」

かーちゃんは僕にはそんな性格を受け継いでくれなかったけど几帳面な性格だったので、わかりやすく写真をファイリングしてくれていた。
懐かしい、僕のメモリーズ。
反抗期らしい反抗期もなかった僕は、会社員になって家を出るまでたくさんの写真を撮られてきた。

11 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:43:58 ID:CHCTqVrI0

ξ゚⊿゚)ξ「中学生からあんまり変わってないわね…ん?高校生のブーン…これ、ご実家じゃないところに住んでる?」

( ^ω^)「そうだお!実家から高校が遠かったから、おじいちゃん家に下宿してたんだお!」

( ^ω^)「それでおじいちゃんの話し方がうつっちゃって今でも「〜だお」って言っちゃうんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「そうだったんだ…生まれつきだと思ってたわ」

( ^ω^)「それで大学に行って…ブーンってあだ名は大学の友だちがつけてくれたんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「あ、ドクオくんでしょ?酔って「ブーン!」って飛行機の真似してたからブーンになったって前話してくれたよね」

( ^ω^)「よく覚えてるおね!」

懐かしい。ドクオは結婚式呼びたいな。
おじいちゃんは大学の時に亡くなってしまったけど大好きだった。生きてたら呼びたかったな。
…いけないいけない、湿っぽくなってしまう。

12 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:44:38 ID:CHCTqVrI0

( ^ω^)「ツンの写真も見せてほしいおー!」

ξ゚⊿゚)ξ「私のはスマホに入ってて…あ、ねえブーンここ覚えてる?」

ツンの細くて綺麗な指がスマホ画面を滑らかに移動している。
ある画像をタップしてこちらに見せてきた。
大きな遊具のある公園だ。

(*^ω^)「覚えてるお!僕たちが初めてあった場所だお!」

ξ゚⊿゚)ξ「そう…懐かしいわ」

(*^ω^)「僕、絶対あの時のことは忘れないお。だって女神に出会ったと思ったんだから」

ξ゚⊿゚)ξ「……そんなロマンチックな出だしじゃなかったじゃない」

(;^ω^)「そんなことないお!」

ξ゚⊿゚)ξ「だって第一声が『おねーさん何で泣いてるんですかお?お腹すいてるんですかお?』って…お腹すいて泣いたことないわよ」

(;^ω^)「僕はお腹空くと悲しくて泣いちゃうお……」

13 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:45:18 ID:CHCTqVrI0


ツンとの出会いは衝撃的だった。

後に聞いた話、あの時のツンは前の彼氏に手ひどく振られた直後だったらしい。
ポロポロ流れ落ちる涙があまりにも綺麗で、泣いてる人がこんなに美しく見えるものなのかと驚いた。
しばし見惚れてしまい、ハッとしてから前述の台詞を投げかけたところ、ツンは少し呆けたあと笑ってくれた。
その姿が本当に本当に綺麗で、あれほど心臓がうるさかった日はない。


僕はきっとずっと忘れない。

14 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:45:54 ID:CHCTqVrI0



( ^ω^)「…あいてっ…」

ξ゚⊿゚)ξ「どうしたの?」

(;^ω^)「最近なんか頭痛いんだお…」

ξ゚⊿゚)ξ「えー?風邪かな…念のため病院行きなね?」

( ^ω^)「おー…」

それから式で流す写真を選別した。
どれもこれも良い写真で、きゃっきゃと選ぶのが楽しかった。
思ったより時間がかかってしまった。

ξ゚⊿゚)ξ「じゃあ招待客リスト、用意お願いねー」

( ^ω^)ノシ「うんだお!また連絡するおー!」

ツンとは式が終わったら新居に住む予定。
というのも式の準備にバタバタして引越しする余裕がなかったから。
なのでまだ別々の家に帰る。

( ^ω^)(早く同じ家に住んで、同じ家に帰るようになりたいおー)

それももうすぐだなと思うと、顔がニヤけるのを止められなかった。好きだから仕方ない。

15 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:46:29 ID:CHCTqVrI0









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16 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:47:12 ID:CHCTqVrI0

最近暑い日が続く。夕方になって日が沈んだというのにまだまだ暑い。

( ^ω^)「シャワーを浴びてピカピカのブーン!」

冷房が効いた部屋に戻る。色々やる事がある。アイスを食べながら冷たいコーラを飲んでスイカを食べよう。
部屋のドアを開けて、違和感を覚える。

( ^ω^)「あれ?何でアルバムが出てるんだお…」

部屋の様子が何かおかしい気がする。
出してないはずの物が出ている。
アルバムを本棚にしまう。
前にテレビで見たな、こういう状況。
部屋の配置が違う気がしたと思ったらベッドの下にストーカー女がいるとか、クローゼットの中に強盗がいるとか…。

17 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:47:44 ID:CHCTqVrI0


ゾワっと鳥肌が立って押し入れを開けた。当たり前だが誰もいない。
そしてこの部屋はベッドじゃなくて布団だ。
他におかしなところはなかった。

(;^ω^)「怖いのダメなのに見ちゃうからよくないおね、気のせい気のせいだお」

(;^ω^)「……もし人が入ってたら……」

ストーカー系でないなら、強盗系は……?

( ^ω^)「まーそんなわけはないおね〜!」

一応、財布を見てみる。

( ^ω^)「減っ…てる…?」

( ^ω^)「え?いや、え?本当に…?」

正確な金額はわからない。
だけど一昨日お金を少しだけおろした。昨日はどこにも行っていない。
誰も来てない。
数千円、足りない気がする。

18 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:48:08 ID:CHCTqVrI0


( ^ω^)「……最近、なんか変だお」

( ^ω^)「こないだも…いつのまにかアイスが消えてたり…」

( ^ω^)「着ようと思ってた服がなかったり…」

ぼんやりしてしまう。
物が無くなることが多い。些細な物だけれど。
誰かに取られている?誰に?誰が?

19 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:48:36 ID:CHCTqVrI0


( ^ω^)「ツンに言ったら心配しちゃうおね…」

(;^ω^)「……」

誰かに相談しようにも、誰に?
誰もいない。

(;^ω^)「…頭も痛い…」

結婚式を挙げる前に何かあってもいけないので、病院に行った方が良いのかもしれない。

(;^ω^)「行くかお……病院」

20 ◆W6ETNWahuw:2021/10/22(金) 15:49:08 ID:CHCTqVrI0



暑い中をあまり移動したくないので、家から近い病院を探した。
古くからやっている病院のようで、建物自体がだいぶボロボロだった。
看板は塗装が剥げているし壁は亀裂が走りまくっている。

(;^ω^)「…大丈夫かお…」

近くなかったらおそらく選ばないような病院だった。
一抹の不安はあったけど、何も問題はないことがわかればそれで良い。
早く済ませてしまおう。

ギッ

手押しの扉を開くと、病院特有の消毒液の匂いがした。


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