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『したらばのジョーカー』に関する40人の証言記録
22
:
名無しさん
:2020/06/19(金) 22:03:42 ID:.hZdZrlc0
( ><) ビロード(40 派遣社員)
……僕にはなんにもわかんないです。嘘じゃないんです。
『したらばのジョーカー』は人目を避けているそうですけど、むしろ僕の方があの人を避けています。
怖いんです……もう、したらば町の問題に首を突っ込みたくないんです……。
もう十年以上も昔……地方の新聞社に自治会の腐敗について垂れ込みをしたことがあるんです。
先代の自治会長がやっていた横領同然の、会費の濫用、数え切れないハラスメント……。
当時の僕を突き動かしていたのはほんの少しの義侠心と、たくさんの虚栄心でした。
それでも僕は、自治会の怖ろしさを理解していたつもりでした。
ですから新聞社へ垂れ込んだ内容は曖昧模糊としていてとても記事に出来るようなものではありませんでした。
勿論、僕は匿名でした。物事が全て良い方向に運んだら……その時は、告発者として名乗り出ようとしていましたけど。
その結果何が起きたか? 特定されたんですよ。『僕』が。
幸いにも先代の処断はとても寛大でした。そう……警告だけだったんです。
しかし、それは彼が持つ……余裕と権力の表れでした。
僕には未だにわかんないんです。なんであんなボヤッとした告発だけで僕だとバレてしまったのか……。
以来、僕は正義というものを諦めました。思えばそれは、一般人に取り扱える感情ではなかったんです。
何度も、何度も町から出て行くことを考えました。けれどこの町には……母がいます。
母はもう随分と前から病を患っていて……一人で歩くこともままなりません。
施設に入居しているとはいえ、僕が母の世話を放棄するわけにはいきません。
もう、当時のことは忘れるようにしているんです。もはや僕が告発者だと暴露されるという懸念も持っていません。
何故なら……主要な人たちはもう、何もかも知っているでしょうから。僕が沈黙してさえいれば、傷口が開くこともないんです。
それに……自分勝手なのは分かっているつもりなんですけど、やっぱり怖いんです。
僕がもしこの町を出て行ったら……誰か、『親切』な人が母に、僕の告発を知らせてしまうかもしれない。
それは楔のような、人質のようなものです。僕という一人の人間を、この街に閉じ込めておくための……。
母はこの町を愛しています。それはとても素朴な、郷里への愛情です。
そして、母は、母だけは間違いなく、僕の告発を知らないんです。
息子である僕と郷里であるしたらば町を、心の中で天秤にかけるような真似を……母にはさせたくないんです。
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