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夢見る人に之聴く人のようです
1
:
名無しさん
:2017/04/25(火) 21:04:20 ID:gNviqX360
母親がわりの親戚に手を引かれ、おずおずと診察室にやって来た君は当時九歳であった。
(゜д゜@「うちの子変なんです」
変、とは一体なんだろう。
生きる意欲を失くした人のことか。
支離滅裂な妄想に囚われ習慣に固執する人のことか。
はたまた集中力が切れやすく、走り回ってしまうのか。
言葉の意味を図りかねている僕に、如何なる異常が見られるのか、その人は語り始めた。
しかしそれよりも、僕の視線は彼女に釘付けであった。
貧相な体つきに伸ばしっぱなしの髪。
頭皮は白く粉が吹き、風が吹けば雪のように舞いそうだった。
爪もまた伸びっぱなしだった。
白貝のような爪の奥には、垢がどっちゃり積もっているようだった。
そういえば微かに異臭もする。
饐えた臭いは、少女には似合わなかった。
なにより一番気になるのは表情だ。
目の下は窪み、まなこは赤く充血し、瞼は薄く晴れていた。
血色の悪い唇は噛み締められている。
針の筵に座り続けているような雰囲気が、診察室に満ち始めていた。
ともすれば、隣の夫人は彼女の獄卒であろうか。
(゜д゜@「こういうわけで」
と、どういうわけかは分からないが、夫人はとにかく困っているようだった。
(´・_ゝ・`)「お話しはよくわかりました」
分かっていない。
分かっていないが、分かることはある。
(´・_ゝ・`)「では直ちに入院ということで」
僕の申し出に、夫人は大喜びしていた。
少女は僕をちらと見た。
僕もまたちらと見返すと、少女はそっと目をそらした。
子に親は必要であるが不必要なこともある。
彼女に最適な空間を提供すべきだろう。
(´・_ゝ・`)(ところで何が変なのやら)
入院の手続きを機械的に行う一方で、僕は気になっていた。
彼女の奇妙な性質については、一夜明けてから分かった。
293
:
作者より
:2018/03/17(土) 14:04:30 ID:VqaGctV60
現在多忙中につき執筆が完全に止まっています
といっても結末までは大まかに考えてあるので逃亡することはありません
ただ年単位で長く長くお待たせすることになるかとは思います
いつになるかはわかりませんがかならず完結できるようにしますので
今しばらくお待ちください
294
:
名無しさん
:2018/03/17(土) 14:42:54 ID:cX5geoo20
何の気なしに更新かけたら生存報告あって嬉しい
いくらでも待つよ! お身体にも気をつけて
295
:
名無しさん
:2018/03/17(土) 19:59:56 ID:VAi5fSd60
wktkを込めて待つ
296
:
名無しさん
:2018/03/18(日) 21:00:45 ID:K6hDAAwI0
現状報告、ありがとうございます。
好きな作品ですので、これからも待ち続けます。
297
:
名無しさん
:2018/04/11(水) 19:23:38 ID:EtNmihVE0
待つよー!
298
:
名無しさん
:2018/08/30(木) 08:23:56 ID:SlZVE3zs0
https://i.imgur.com/rI8PkBy.png
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