きのことひじきとなかま達

60：名無しさん：2015/07/12(日) 07:03:09: 黒は窓の外を恨めしそうに見ていた
今日はzrと二人で遠出するはずだった
まだ午前中なのに厚い雲に覆われた空は真っ暗で、時間の感覚を狂わせる
光の入る隙間などなさそうだ
窓ガラスを叩く大粒の雨は止むことを忘れたように降り続いている
予定はすべてキャンセルだ
ここで「仕方ないだろ」と声かけようものなら早口で言い返してくるだろう
雨を睨みつける後姿を眺めながらｚｒは想像した
黒が今日を楽しみにしてたのは昨日からわかっていた
『今日は絶対しないから！ｚｒも明日に備えて早く寝る！』
昨夜そう宣言して抱き枕で仕切りを作り、こっちに背中を向けてさっさと寝てしまった黒
内心可愛い奴だと思い、たまにはこんな夜もいいかとzrも珍しく同意して就寝
…それでこの仕打ち
zrもそれなりに楽しみにしてたので、目に見えてテンションの下がる黒の気持ちはよく理解できた
しかしこればかりは本当にどうしようもない
さてどうするか、コーヒーで頭を覚醒させ考える
もう少し時間を置いてみるか
zrはコーヒーを飲み終えるとシャワーを浴びに行った
ちょっとは機嫌が良くなってればいいが…
バスルームからリビングに戻ると、黒はまだ外を見ていた

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