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仮面ライダーイクタ 外伝『仮面ライダー鎧娘。'14』

1nOTRcORru:2014/06/02(月) 18:44:19
「仮面ライダーイクタ」及び「仮面ライダーイクタ MOVIE大戦2013」に触発されて外伝を書きます。

※新狼からの移転
※以前に投下した内容は一部を修正

24nOTRcORru:2014/06/06(金) 18:52:53

「変身!」

解錠ボタンを押すと、ハンガーが開き音声が鳴った

〝エリナ!!〟

「え? 衣梨の名前?」

生田の頭上には、マスカットの様な物体が浮かんでいる

「そのロックシードは、生田さんの個性を反映させた『エリナロックシード』です」
「いや、あれ普通にマスカットじゃないですか……」

形はぶどう
色は生田、もといイメージカラーの黄緑と言う事なのだろうか

見た目は普通にマスカットだが

「変身したらわかるやろ!」

生田はロックシードをドライバーにセットし、ハンガーを閉じた

〝ロックオン!!〟

ドライバーから中華風のメロディが流れる

(今まではイクタとして戦ってきたと……でもきっと、ワンフォーの今は違うって事っちゃん。今年の衣梨奈は『でしゃばれ。生田』やけん……ガンガン行くけんね!)

生田は気合いを入れてカッティングブレードを倒した

25nOTRcORru:2014/06/06(金) 18:53:45

〝ハイーッ!〟

ロックシードが開くと同時に、マスカットの様な物体=エリナアームズが生田の所へ下りる
頭部に被さったアームズが展開する

〝エリナアームズ 魔・ホウ・チャーシューメン!!〟

龍玄にそっくりなライダーが現れた

「これが、衣梨の新しいライダーの姿……」

形は龍玄そのもの、だが
緑色は紫に、紫色は黄緑に変わっている

そして右手には銃が握られている
形はブドウ龍砲と同じ
こちらも紫色が黄緑に変わっている

生田の初期のイメージカラーの紫色
今のイメージカラーの黄緑

これが生田の個性を反映した結果、なのだろうか

「個性が反映されとるの、色だけっちゃね……」

生田は肩を落とした

気合いを入れて変身したが、モチーフの龍玄とほとんど変わらない
武器もブドウ龍砲とほぼ同じで、生田に関連のない多銃身ハンドガンである

肩透かしを食う生田だった

26nOTRcORru:2014/06/06(金) 18:54:37

「生田さん。間もなくライダーバトルが始まります。その前に、ひと仕事お願いします」

生田が落ち込んでいても、白服の男は全く意に介さない

「来ました」
「……え?」

白服の男は空を見上げている
生田もそれに倣う

「ギィエー!」

コウモリインベスが生田に向かって来る

「インベス! なんで!?」

地面を転がりながら避ける

「この島には複数のインベスが存在します」
「早く言ってくださいよ!」

上空に飛び上がったインベスは、旋回して再び生田に向かう

「この!」

生田は銃で反撃する
が、当たらない

27nOTRcORru:2014/06/06(金) 18:55:26

「こいつ、素早い!」

銃撃を避け急降下したインベスは、生田に体当たりをする

「うわっ!」

衝撃で転倒する生田
インベスは再び飛び上がった

「当たれ!」

何発も銃撃する生田
しかし、当てられない

「別に衣梨は射撃が得意な訳やなか! なんで武器が銃なん!?」

インベスが生田に向かって急降下し始めた

「まだバトルも始まってないのに……こんな所で!」

生田はハンドガンにあるブドウ(マスカット)のヘタに当たるパーツを引いた
龍玄のブドウ龍砲では、このパーツを引く事で強力な攻撃ができるのだ

しかし

「ええっ!?」

28nOTRcORru:2014/06/06(金) 19:00:20
>>24-27
第1話 その2です。

新規ご閲覧、ありがたやー。
掴んだ読者を離さない内容にしたいです。
目指せ、心の握手会。

29nOTRcORru:2014/06/07(土) 21:31:07

予想外の出来事が起こった
ハンドガンのグリップ部分が長ーく伸びたのだ

「これは……」

モチーフの龍玄にはないグリップの延長
ある事が生田の脳裏に浮かんだ


──『鎧武』に登場するライダーに、装着者に対応した改修(アレンジ)した場合のデータの収集

──そのロックシードは、生田さんの個性を反映させた『エリナロックシード』です

──〝エリナアームズ 魔・ホウ・チャーシューメン!!〟


「個性反映……なるほど!」

イクタの時もそうだった

自分らしく戦う事
自分の個性を信じる事

いつでも
どんな時でも

生田衣梨奈は、生田衣梨奈だ

たとえ、仮面ライダーに変身していても

「頑張って生田ー!」
「ギィエー!」

インベスが生田に迫る

30nOTRcORru:2014/06/07(土) 21:31:55

「衣梨奈は魔法が使える! やったらこれは魔法の杖やろ! やる事は1つ!」

生田はグリップが伸びた銃をインベスに向かってかざす

「ちちんぷいぷい魔法にかーかれ! わぁ、かかっちゃったー!」
「ギィエー!」

生田はインベスの体当たりを食らった

「あいたっ!」

転倒する生田

「魔法の杖じゃなかと!?」

そんな訳がない

「魔法使いはウィザードです」

白服の男は冷静に言った

「それは知ってますよー!」
「ギィエー!」
「うわ! また来よった!」

インベスの体当たりをハンドスプリングで避ける生田
銃撃は苦手でも身体能力は高い
防御に徹すれば避ける事は容易い

「魔法使いじゃなかったらなんやろ……そう言えば、龍玄は接近戦でブドウ龍砲を持ち替えてトンファーにしよった……ヒントにならんかいな?」

生田は改めてグリップの伸びたハンドガンを観察する

31nOTRcORru:2014/06/07(土) 21:32:50

「生田さん、間もなくライダーバトルが始まります」

白服の男はやはり冷静に言った

「そうやん! インベスに手こずっとったら、他のライダーにも勝てんっちゃん!」

白服の男の言葉で焦り出す生田、だが

「……ん?」

生田は昨日の事を思い出した


──男性を振りほどく腕力。やはりゴルフのアイドル=ゴルドルの名は伊達ではありませんね、生田衣梨奈さん


「……今度こそわかったっちゃん!」

生田はハンドガンを逆さにしてグリップの端を握る

「ロックシードの音声、魔法じゃなくて〝魔砲〟が正しい! そして〝チャーシューメン〟はゴルフのスイングのリズムで有名っちゃん!」

銃身を地面に近づけて構える姿はゴルファーそのもの
ついに生田は、自分らしく戦う方法を見つけた

ベルトのカッティングブレードを倒す

〝ハイーッ! エリナスカッシュ!〟

銃身の横に黄緑色のエネルギーが集まる
その形や大きさはゴルフボールと同じ

32nOTRcORru:2014/06/07(土) 21:33:49

「今度こそ……頑張って生田ー!」

インベスに向けて、渾身のスイングでエネルギーを打ち出す
エネルギーがインベスに向けて放たれる

「ギィィィエェェェェーッ!」

インベスは爆発し消滅した

「ふう……」
「お疲れ様です」

白服の男はやはり冷静だった

「いきなりインベスと戦うなんて……」

寝不足に突然の戦闘
慣れないライダーの力
さすがの生田も疲れた様子だ

「インベスはロックシードを狙って来ます。時にはバトルの妨害をすると思いますが、インベスを倒してもバトルの成績には影響ありません」
「そうなんですか!? めっちゃ頑張ったのに……」
「新しいライダー、新しいロックシードに慣れる為に戦う相手として活用してください」

戦う相手はライダーだけではない
島にいるインベスとも戦わなければならない

(厳しい戦いになりそうっちゃん。でも、これを乗り越えたらきっと衣梨は進化できるはずっちゃん。アイドルでもライダーでも、生田衣梨奈はでしゃばるったい!)

過去2度のライダーバトルで生田は成長した
今回も全力で挑み、きっと進化する事だろう

33nOTRcORru:2014/06/07(土) 21:34:57

「そう言えば、衣梨のライダーの名前はなんですか? もう変身したから教えてもらっても大丈夫ですよね?」

今回は参加するライダーのリストを貰っていない
その為、自分のライダーの名前をまだ知らないのだ

「仮面ライダー生玄(いくげん) エリナアームズです」
「……いくげん? ちょっと、語呂が悪くないですか?」
「母音はオリジナルの龍玄とほぼ同じです」
「えー……まあいいっちゃん」

とにかく今は休みたい生田

「生田さん」

しかし、そうもいかなかった

「ライダーバトル、開始から4分が経ちました。健闘を祈ります」

白服の男は、来た道を戻って行った

「は、え? もう始まってる!? 嘘やろ!」




バトル終了まで、残り13時間56分

34nOTRcORru:2014/06/07(土) 21:40:14
>>28-33
第1話【変身!空からマスカット!?】終わり。

『鎧武』が終わる前に、『イクタ』続編が始まる前に、
『鎧娘。'14』を終わらせたい、です。

35名無し募集中。。。:2014/06/07(土) 22:03:19
頑張って!鎧武終わるまでって…大丈夫か?w
イクタ続編はどうなんだろ?作者さんここ見てるのかね?

36名無し募集中。。。:2014/06/07(土) 22:36:16
今北
リゾスレで告知してくれた人ありがとん♪

37名無し募集中。。。:2014/06/08(日) 10:28:58
生玄w

38nOTRcORru:2014/06/08(日) 13:10:56

【第2話 予告】

「あれは……インベス?」
「……こうなったら、やるしかないよね!」
「やっぱりコワーイっ!」
〝玉砕ブロークン!!〟
「うおうっ!」

第2話【必殺!○○○キック!】

39nOTRcORru:2014/06/08(日) 13:16:34
>>38
予告でした。

自分も読んだりしているあのスレで、まさか告知をされるとは。
目が肥えた読者が増えるのは嬉しいやら苦しいやら。
それでも、マイペースに生田ー。

40名無し募集中。。。:2014/06/08(日) 14:01:13
おお!作者さんもあのスレに来てた訳ねw作品書いたりした事あるんです?

41nOTRcORru:2014/06/08(日) 22:18:45
生玄 エリナアームズ
http://illustmorning.com/uploader/src/upload2189.jpg

42nOTRcORru:2014/06/08(日) 22:20:54
>>41
変身直後>>25のイメージ画像です。

あのスレのお陰で『イクタ』の存在を知りました。
キックホッパー風な名前が登場した当時は、疑問符が頭頂部を直撃した記憶が有ります。
今では感謝の気持ちで、胸がフクムラミズキでいっぱいです。

43名無し募集中。。。:2014/06/08(日) 22:41:54
>>42
ゲンキックンホッパーねw

もしかして…俺がリンク貼ったやつだったりして?

44nOTRcORru:2014/06/09(月) 23:51:42
第2話【必殺!○○○キック!】




森に横たわる少女

「眠い……」

寝返りを打ちながらボヤくのは、鞘師里保
彼女は、今回のライダーバトルが初参加となる

「4時起きは早いよ……絶対ウチじゃなくても眠いでしょ……」

現在、午前6時14分
普段であれば、まだ眠っている事が多い時間である

しかし、眠っている場合ではない
ライダーバトルは始まっているのだ

「すぐに誰かに出会う事もないだろうし、もうちょっとだけ……」

やはり睡魔には勝てない鞘師
再び寝返りを打つ
と、ポケットから赤色の物体が転がり出る

「ロックシード……」

鞘師は赤色のロックシードを手に取る

「フルーツがモチーフって言ってたけど、こんな色あり得ないんじゃ……」

鞘師のロックシードも生田と同じく『鎧武』に登場したロックシードの色違いだ

しかし、今は色を気にしている場合ではなかった

45nOTRcORru:2014/06/09(月) 23:54:16

「ブルルッ!」

突然、声が聴こえた

「誰だよぅ、まだ眠いのに……」

早くもライダーと戦わなくてはならないのか
と、億劫な様子の鞘師

だが、現れたのはライダーではなかった

「あれは……インベス?」

見ると、大きな角を持ったシカインベスがいた

「ブルルッ!」

鞘師に向かって、いや
鞘師の持つロックシードに向かって行くシカインベス

「え、意外と素早い……」

突然の出来事に驚く鞘師
それでも、シカインベスの突進を簡単にかわした

寝ぼけていても、年始にOAされた寝起きコンサートの様にやる時はやる
それがモーニング娘。'14のメンバーなのだ

「……こうなったら、やるしかないよね!」

鞘師はロックシードを構えた

「変身!」
〝リホ!!〟

鞘師の頭上にリホアームズが現れた


──

46nOTRcORru:2014/06/10(火) 00:01:22
>>44-45
第2話 その1です。

2作目の『〜MOVIE大戦2013』はリンクからJAUPした記憶が有ります。
1作目は保管庫を見つけて読んだと記憶しています。
リンクも保管庫も新参にはありがたやー、です。

47名無し募集中。。。:2014/06/10(火) 00:11:06
保管庫は確かに助かるよねぇ〜MOVIE大戦2013は保管とされてないし新狼も落ちたままだから幻の作品になっちゃったな…

48nOTRcORru:2014/06/10(火) 22:05:44


──


約14時間前

鞘師は事務所の一室で、白服の男からライダーバトルの説明を受けていた

「……このライダーバトル、モーニング娘。'14の為になるんですよね?」
「資料にある通り、みなさんのパフォーマンス能力の向上が目的です」
「バトルとパフォーマンス……プレモニ。みたいな事ですか?」

プレモニ。とは、今年の2月に開催したファンクラブイベントの事である
ゲームを中心とした、メンバーもファンも大いに楽しんだイベントだった

「ライダーバトルの模様は非公開です。今回は秘密の特訓と言う位置付けになります」
「戦うって事ですよね? ケガとかは大丈夫なんですよね?」
「スーツは装着者の安全を最優先に作られています。これまでのライダーバトルで負傷者は1人もいません」
「だったら安心ですけど……」

もう一度資料を見る鞘師
ライダーバトルと言う唐突な仕事内容に戸惑いを隠せない

「変身、できるの? いやそれよりも……」

仮面ライダーに変身してメンバー同士で戦うと言われても、やはり普通は困るものだろう

「午前6時は早いなぁ……」

困る所が違った

49nOTRcORru:2014/06/10(火) 22:06:33

「これっていつ行われるんですか?」
「明日です」
「明日ですか、ええっ!?」

まるでメンバー追加オーディションの開催を知らされた時の様な驚き方だ

「急ですね……準備とかどうすれば良いんですか?」
「ライダーバトル初参加のメンバーには1時間のトライアル・タイムを設けています」
「トライアル・タイム……ですか?」
「ライダーバトル経験者との差を埋める為の措置です。今から鞘師さんにも移動してもらい、安全な場所で実際に変身してもらいます」




50nOTRcORru:2014/06/10(火) 22:10:05
>>48-49
第2話 その2です。

ストックが無くなると困るので今回は短めに。
『〜MOVIE大戦2013』本編もですが、番外編も読み直したいですね。

51名無し募集中。。。:2014/06/10(火) 22:38:14
おぉっ復活しとったまた楽しみにしてますね

52名無し募集中。。。:2014/06/11(水) 14:11:23
>>48
困るところww
ちょっとツボです

53nOTRcORru:2014/06/11(水) 23:27:53





白服の男に連れられ到着したのは、地下に造られた実験施設だった

「MVの撮影で使うスタジオみたい」

白で統一された壁と床
一方の壁側はカメラやモニター、計器が所狭しと並べられている

「鞘師さんのロックシードはこちらです」

白服の男から渡されたのは、戦獄ドライバーと赤色のロックシード

「え……この形って、パイナップル?」
「リホロックシードです」
「……パイナップルですよね?」
「リホロックシードです」
「赤いパイナップルですよね?」
「リホロックシードです」
「絶対パイナップルですよね?」
「リホロックシードです」

見た目は赤色のパインロックシードだ

「そちらのドライバーを腰に当ててください」
「これを、こうですか?」

白服の男に言われた通りに、戦獄ドライバーを腰に当てる
すると、黄色のベルトが現れ腰に巻きつきドライバーが固定された

「何これ凄い! 本当に変身できそう!」

あり得ない現象を目の当たりにして、変身する事の現実味が増した鞘師

54nOTRcORru:2014/06/11(水) 23:29:13

「ロックシードの横にあるボタンを押してください」
「はい!」

夢の様な出来事にテンションが上がってきた鞘師
中学校を卒業しても、子どもらしい無邪気さは卒業していない

ドヤ顏でリホロックシードを構え解錠した

〝リホ!!〟
「ん?」

天井からの照明が遮られた事に気付き、上を見上げた鞘師

「えっえっえっえっ? なになになに!? なんかあるなんかある!」

鞘師の頭上には赤色のパイナップル、リホアームズが浮かんでいた

「なんですかアレ!?」
「リホアームズです」
「ちょっとずつ落ちてきてませんか!? 怖いんですけど!」
「落ちます」
「えーっ!?」

鞘師は『鎧武』を見ていない
変身のプロセスを知らないのだ

頭上に得体の知れない物体が現れれば、それは恐怖以外の何物でもない
そして、物体が落ちて来ると言われて落ち着いてなどいられない

「頭から被るだけです。怪我はしません」

騒ぐ鞘師に対し、やはり冷静に話す白服の男

55nOTRcORru:2014/06/11(水) 23:30:30

「あんな高い所から落ちて来て頭から被るとか、そんなの怖いに決まってるじゃないですか!」
「ロックシードを固定してブレードで斬ってください」

白服の男は平然と言う

「うーん……」

鞘師はロックシードをドライバーにセットし、ハンガーを閉じた

〝ロックオン!!〟

ドライバーから和風のメロディが流れる

「……ホントに大丈夫ですよね?」
「はい」
「……もう!」

鞘師は思い切って、カッティングブレードを倒した

〝ソイヤッ!〟

リホアームズが落ちて来る

「やっぱりコワーイっ!」

鞘師は走り出し、リホアームズを避けてしまう
が、リホアームズは床にバウンドして鞘師の頭部に被さった

「うわっ!」

驚きの余り立ち止まる鞘師
アームズが展開し鎧武のパインアームズにそっくりなライダーが現れた

56nOTRcORru:2014/06/11(水) 23:34:48
>>53-55
第2話 その3です。

いらっしゃいませ。ご閲覧ありがたやー。
他にもツボが出せると良いのですが、マイペースに生田ー。

57nOTRcORru:2014/06/12(木) 23:57:31

〝リホアームズ 玉砕ブロークン!!〟

「はぁ……ビックリした」
「避けても必ず装着されます」
「先に言ってくださいよ!……って言うか、本当に変身した……」

形こそ鎧武のパインアームズ、だが
鎧武本体の金色は青に、パインアームズの金色は赤になっている

「仮面ライダー鞘武(さやむ)リホアームズです」
「さやむ?」
「鎧武(がいむ)をモチーフにした鞘師さんの仮面ライダーです」
「そう言えば……資料に個性を反映とかありましたけど、イメージカラーの赤色って事ですか?」
「それもありますが、武器にも個性が反映されています」

鞘武はいつの間にか握っていた武器を見る

「パイナップルとグリップ? ワイヤーで繋がってる……」

見た目はパインアームズの専用の武器=フレイルだが、例によって金色が赤くなっている

「もしかして、このトゲトゲのパイナップルで戦うんですか?」
「使い方は鞘師さんの自由です」
「自由って言われても……困ったな」

鞘師里保はアイドルでモーニング娘。'14である
当然、戦闘経験は一度もない
武器を自由に扱えと言われても困るのは当然だ

58nOTRcORru:2014/06/12(木) 23:58:56

「実戦で試してください」

白服の男は、サングラスをかけながら機材のある場所へ向かう

「実践ですか?」

白服の男は、数多く並ぶ機材の中から1つのスイッチを操作する
すると、白い床の一部がせり上がって来た

「うわ、凄い! あんな仕掛けがあるんですね」
「実際に戦ってもらいます」
「あ、そっちの〝じっせん〟ですか……ええっ!?」

せり上がった床の下から、1匹の初級インベスが現れた

「キキッ!」
「なんですかあれ? ちょっと可愛いかも」
「インベスです。戦って倒してください」
「そんな、いきなりですか!?」

初級インベスが鞘武に向かって行く

「キキッ!」
「えーっ!?」

鞘武は走り出し、初級インベスから逃げる

「来ないでーっ!」
「インベスはロックシードに寄って来ます」
「じゃあこれを渡せば……」

59nOTRcORru:2014/06/12(木) 23:59:49

ドライバーからロックシードを外そうとする

「インベスにロックシードを与えないでください。戦って倒してください」

鞘武は立ち止まる

「……これも、お仕事だもんね!」

振り返って、初級インベスに向けてパイン型フレイルを投げる

「行けーっ!」

しかし、フレイルは初級インベスには当たらず左に逸れていった

「ウチ、投げるの下手過ぎ……」
「キキッ!」
「うわわわっ! もう1回!」

鞘武は、グリップを引きワイヤーで繋がれたフレイルを手元に戻した

「あれ? この感じ……」

フレイルを手元に引き寄せる動作で、何かを感じた様子だ

「キキッ!」

じっくり考えている時間はない
初級インベスは、もう目の前に迫っている
鞘武は、グリップを握り締めた

「ウチの個性を活かすなら、この武器は……」

グリップを勢い良く前に向かって振る

60nOTRcORru:2014/06/13(金) 00:03:38
>>57-59
第2話 その4です。

第1話と比べて、第2話は長いですね。
ちなみに、鞘師さん一推しでは有りません。
でも、とてもチャーミングだと思います。

61nOTRcORru:2014/06/13(金) 19:56:35
鞘武 リホアームズ
http://illustmorning.com/uploader/src/upload2198.jpg

62nOTRcORru:2014/06/13(金) 19:59:14
>>61
イメージ画像です。

減る。ストック

63名無し募集中。。。:2014/06/13(金) 21:05:25
まぁ気長に書いて下さいな

ネタ切れになる前に本編終わっちゃいそうだけどw

64名無し募集中。。。:2014/06/13(金) 22:24:31
マイペースに完走目指して下さい

65nOTRcORru:2014/06/13(金) 23:59:35

「けん玉と同じじゃああああっ!」

引っ張られたフレイルが初級インベスに勢い良く激突する

「キキーッ!」

初級インベスは爆発した
鞘武は見事勝利した

「ひゃっほーいっ!」

鞘武は飛び上がって喜んでいる

「お疲れ様です」

白服の男が鞘武に近付く

「ありがとうございます!」
「使いこなせそうですか?」

白服の男は、鞘武が手にしている武器=リホケンダマを指し問い掛けた

「はい! ウチの特技のけん玉だと思えば、上手く使えそうです!」
「明日のバトル、頑張ってください」

披露する機会が少ない鞘師の特技、けん玉
個性反映に採用された事が余程嬉しいのだろう
仮面の下で鞘師は笑顔を弾けさせていた

66nOTRcORru:2014/06/14(土) 00:00:49


──


〝ソイヤッ! リホアームズ 玉砕ブロークン!!〟
「いっけー!」

鞘武は変身完了と同時にフレイルをシカインベスにぶつける

「ブルルッ!」

シカインベスはダメージを受けている様だが爆発はしなかった

「昨日のインベスよりも強いんだ。でも!」

鞘武は何度もフレイルをぶつける

「ブルルッ!」
「どんどん行くよ!」

リホケンダマを自在に振り回しシカインベスを追い詰める鞘武

「いい感じ!」
「ブルルッ!」

しかし、シカインベスは一瞬の隙をついて逃げ出す

「しまった!」

慌てて追い掛ける鞘武
その背後には──

67nOTRcORru:2014/06/14(土) 00:07:17
>>65-66
第2話 その5です。

はるの話なので、夏には終わらせたいです。
忘れられない様に、飽きられない様に、頑張ってい工藤ー。

68名無し募集中。。。:2014/06/14(土) 17:32:12
は、背後には?!
続きを楽しみにしてます

69nOTRcORru:2014/06/14(土) 22:08:06





「追い詰めた!」

辿り着いたのは街の広場
これは鞘武にとっては、森よりも条件が良い

「さっきは木が邪魔だったけど、ここは思いっきり振り回せる!」

あれだけ圧倒していたにも関わらず、鞘武は全力で戦っていた訳ではない

障害物が少ない場所こそ、リホアームズが真価を発揮する
その証拠に、鞘師は先程よりも生き生きとしている

「えーいっ!」
「ブルルッ!」

シカインベスは防戦一方
鞘武の巧みなけん玉捌きの前に、手も足も出ない

「このまま一気に──」

止めを刺そうと構える鞘武と、何とか逃げようとするシカインベスの間に
突然ある物体が転がって来た

「赤いロックシード……イチゴ?」

思わぬ出来事に手が止まる鞘武

「ブルルッ!」

シカインベスはイチゴロックシードの元へ走る

「え、あ! インベスはロックシードに寄るって言ってた!」

鞘武も急いで走り出す、が

70nOTRcORru:2014/06/14(土) 22:09:17

「うおうっ!」

転けた
鞘師里保は、普段からよく転ける
道を歩いていても、コンサートでパフォーマンスをしていても、だ

「いったー……変身してても転けるんだ、ウチ……」

前日の説明にもあった通り、基本的には変身者の動きがそのままトレースされる仕様だ
欠点が改善されている訳ではない

「あ、ロックシードが取られちゃう!」

鞘武の言葉は現実となった
既にシカインベスはロックシードを手に取っていた

「奪い取らなきゃ!」

ようやく立ち上がる鞘武
しかし、予想もしなかった光景が飛び込んで来た
シカインベスがイチゴロックシードを取り込んだのだ

「え、食べた!?」

シカインベスの身体が、特に上半身と角が大きく変化した

「ブァァァァッ!」
「何これ!? お、おっきい……」

見上げなければならない程に変化したシカインベスは強化体となった

71nOTRcORru:2014/06/14(土) 22:10:47

「ブァァァァッ!」
「わっ!」

シカインベス(強化体)は大きさの割りに動きが俊敏だった
腕の一振りを受けた鞘武は、大きく飛ばされてしまった

「イタタタ……インベスにロックシードを与えちゃいけないって、こう言う事だったんだ」

よろめきながらも立ち上がる鞘武
その仮面の下には、シカインベス(強化体)を真っ直ぐ見つめる瞳があった

「お互いロックシードの力を使ってる。だから、勝敗はウチの戦い方次第って事だよね」

鞘武はドライバーのブレードを倒した

〝ソイヤッ! リホスカッシュ!〟

グリップを操りパイン型のフレイルをシカインベス(強化体)に向けて飛ばす
するとフレイルが膨らみ、シカインベス(強化体)の頭部に被さった

「ブァッ!?」

視界を塞がれたシカインベス(強化体)は動きを止めた
鞘武はグリップを引き、シカインベス(強化体)を引き寄せる

「ブァァッ!?」

体勢を崩したシカインベス(強化体)に向かって跳び上がる
右脚に赤い光=リホロックシードのエネルギーが集まった

「やあーっ!」

鞘武は蹴りの体勢になり、シカインベス(強化体)に突っ込む

「ブァッ!」

シカインベス(強化体)の腹部に大きな穴が開く
まさに輪切りにしたパイナップルの様だ

72nOTRcORru:2014/06/14(土) 22:11:57

「うおうっ!」

着地に失敗した鞘武は転倒した

「ブァァァァッ!」

シカインベス(強化体)は大爆発を起こした

「……やった、勝った! ひゃっほーいっ!」

ライダーバトル初参戦の鞘師里保
いきなりインベスの強化体と戦うも、見事白星を飾った

鎧武のパインアームズと違う、けん玉が得意な鞘師独自の戦い方が結果に繋がった様だ

「まさかけん玉がバトルに役立つなんてね。バトルが終わったらけん玉の練習しようかな。また披露する機会があるかもしれないし」

ライダーバトルが、自身を見つめ直す良い機会になった様だ

今年はモーニング娘。'14にとって勝負の年
このライダーバトルで、彼女達は一体どの様な進化をするのだろうか

「そう言えば、イチゴのロックシードはどこから転がって来たんだろう。あのロックシードも争奪戦の数に入るのかな?」




バトル終了まで、残り13時間14分




第2話【必殺!けん玉キック!】

73nOTRcORru:2014/06/14(土) 22:14:09
>>69-72
第2話 終わり。

は、背後には……?

74nOTRcORru:2014/06/15(日) 21:32:22




【第3話 予告】

「さっきからインベスとしか戦っとらんけん、ライダーと戦いたいっちゃん……」
「行くよ! 変身!」
〝クイーン オブ ドラム!!〟
「えりぽん。聖の新しいライダーはどう?」
「やっぱり……強い!」

第3話【衝撃!ライバルが◯◯◯に変身!?】

75nOTRcORru:2014/06/15(日) 21:35:06
>>74
予告でした。

早くクライマックスを書きたいです。

76nOTRcORru:2014/06/16(月) 23:31:01
第3話【衝撃!ライバルが◯◯◯に変身!?】




〝ハイーッ! エリナスカッシュ!〟
「行っけぇーっ!」

黄緑色の光弾が初級インベスに直撃する

「キキーッ!」

初級インベスは爆発した

「ふう、これで4匹倒したっちゃけど……」

生玄は変身を解除した

「初級インベスばっかやけん、楽勝なんやけど……さっきからインベスとしか戦っとらん」

ライダーバトル開始直後から、立て続けにインベスと戦っていた生田
他のライダーを探す為に移動していたのだが、インベスが勝手にやって来てしまう
しかし相手は初級インベス
生田にとっては弱過ぎる為、退屈しのぎにもならないらしい

「ヘルヘイムの森に誰かおらんかなって探したけど、出て来るのはインベスばっか。ライダーと戦いたいっちゃん……」
「えりぽん見つけた!」
「え!?」

77nOTRcORru:2014/06/16(月) 23:32:41

突然の声に驚く生田
声がした方を見ると

「聖!?」

譜久村聖がいた

「やっとメンバーに会えたよ。1時間位歩いたけど誰にも会わないんだもん。この島、結構広いね」
「直径14kmやけんね。でも、なんで衣梨がここにいるってわかったと?」
「えりぽんとはわかんなかったけど、戦ってる音がしたから」
「あーね」

インベスとの戦いは、ドライバーからの音声やインベスの鳴き声や爆発音などで騒がしくなる
譜久村はその音を聴き、ここに辿り着いたのだ

「まさか、一番最初に戦う相手が聖とは思わなかったと」
「聖も、えりぽんが初めての相手になるなんて思わなかったよ。でも、絶対に戦いたかったのもえりぽんなんだけどね」
「それは衣梨も同じやけんね」

このぽんぽんコンビは、最初のライダーバトルで戦う約束をしていた
いや、厳密に言えば約束ではない
譜久村が同期である生田と鈴木香音を自分が倒すと一方的に宣言し、後にそれを生田が受け入れたのだ

「思い返すと、聖と戦った事は1度もなかったっちゃん。今回も参加しとって、衣梨めっちゃ嬉しい!」
「聖も嬉しいよ、やっと勝負できるんだから!」

お互いにライバルと出会えてテンションが上がっている

「えりぽん。さあ、行こうか」
「勝負の時、やけんね」

78nOTRcORru:2014/06/16(月) 23:36:45
>>76-77
第3話 その1です。

エリキテル?
ミズキテル?

79名無し募集中。。。:2014/06/17(火) 00:42:33
次でやっと新狼落ちる前の話に追いつくのかな?

80nOTRcORru:2014/06/17(火) 21:11:38

生田はロックシードを取り出した

「えりぽんのロックシードはマスカットなんだ。じゃあ、ブドウのライダーがモチーフかな?」
「さすが聖。やっぱり『鎧武』について調べとったっちゃんね」
「もちろん! ライダーに詳しいえりぽんに追いつくには必要だからね」

(聖のライダーのモチーフはなんかいな……鎧武? それとも斬月? 色々調べたっちゃけど、ロックシードも目星がつかんかった)

ライダーバトルにおける生田のアドバンテージは、ライダーに関する知識の豊富さだ
過去にも、生田の知識により強敵を退けている事も多い
しかし、今回ばかりはその知識を発揮できていない様だ

「今回の聖は凄いんだから!」

(聖、めっちゃ強気やん……ドングリアームズのハンマーが太鼓の達人に繋がりそうっちゃ繋がりそうっちゃけど……)

譜久村は自信満々でロックシードを取り出した
いわゆる『キラーン』のポーズにキメ顔の状態だ

そして、その手にあるロックシードは

「マンゴー!?」

仮面ライダーバロンが派生形態として使用するマンゴーロックシードに似ていた

「行くよ! 変身!」
〝ミズキ!!〟

81nOTRcORru:2014/06/17(火) 21:12:56

譜久村の頭上に、マンゴーの形をしたミズキアームズが現れた

〝ロックオン!!〟

ドライバーから洋風のメロディが流れる
譜久村はカッティングブレードを倒した

〝カモンッ!〟

ミズキアームズが降下し譜久村に被さった
アームズが展開し、山吹色とホットピンクの鎧とマントになる

〝ミズキアームズ クイーン オブ ドラム!!〟

現れたのは、仮面ライダーバロン マンゴーアームズと同じだ
いや、生玄や鞘武と同じ様に色が違う
バロンでは赤色の部分が、譜久村のイメージカラーのホットピンクになっている

(バロンがモチーフ……でも、バナナじゃないったい。なんでやろ?)

マントをなびかせて佇むその姿は、自信に満ち溢れている
生田は、譜久村の手に握られた2本の棒付きマンゴーを見た

「……あーね。そう言う事ったい」

生田は納得した様だ

マンゴーアームズの武器=マンゴーパニッシャーと違い柄の長さが短い
さらに、数も2本に増えている

「えりぽん。聖の新しいライダーはどう?」
「カッコいいっちゃん。個性が太鼓の達人ってのは予想したっちゃけど……確かにマンゴーアームズがモチーフで合っとぉね」

82nOTRcORru:2014/06/17(火) 21:15:14

譜久村は太鼓の達人が得意だ
TV番組の対決では、コンサートでもお世話になっている某人気バンドのドラマーを撃破した程の実力である
ミズキアームズは、その個性を反映した様だ

「それだけじゃないよ。って言うかメインはこっち!」

譜久村は頭の横の飾りを指差す
マンゴーアームズの様に、兜の両脇には角が生えている
その角は、下を向いて弧を描く形になっているのだが

83nOTRcORru:2014/06/17(火) 21:18:21
>>80-82
第3話 その2です。

あと1回の書き込みで追いつくと思います。
新狼では第3話を書きながら書き込んでいたせいか、自分でも記憶が曖昧です。

84名無し募集中。。。:2014/06/17(火) 21:45:02
あれそうだっけ?じゃあ最後読む前に落ちたのかorz
まぁここからは未知の話…楽しみにしてるっす

85nOTRcORru:2014/06/18(水) 17:38:41

「……え、なん? 全然わからんちゃけど……」
「見てわかんない!? 聖の大好きなももち先輩のももち結び!」
「……あーね」

ももち結びに見えなくもない

「凄くない!? 聖の大好きなももち先輩と同じ髪型なんだよ! しかも、聖の特技の太鼓の達人のオマケ付き! ミズキアームズ最高だね!」
「いやいや、逆やろ。ももち結びの方がオマケやと思う……」
「嗣永さーん! 聖、絶対優勝しますからねー!」

聞いちゃいない

「……まあ、聖が接近戦用の武器で助かったと。聖は弓矢とか射的とか狙う系は得意やけん、ディエッグじゃなくなったのはラッキーやね」

以前、モーニング娘。の一部のメンバーと弓矢の対決をしている
また、射的に挑戦した事もあった
譜久村は見事な腕前を披露している
ちなみに、どちらもDVDマガジンで確認できる

「気になる方は、公式通販サイトをミズキチェック!」
「誰に言ってると?」
「気にしないで」

売り切れの場合はご容赦ください

「それより、えりぽんも変身してよ」
「忘れとった。変身!」

86nOTRcORru:2014/06/18(水) 17:39:42

生田はドライバーを取り出し変身した

〝エリナアームズ 魔・砲・チャーシューメン!!〟

生玄は見せる様に武器を構えた

「昨日調べたライダーとなんか違う? あ、色が反対なんだ」
「そう。衣梨の元イメージカラーと新垣さんのイメージカラーやけん」
「なるほど! でも、えりぽんが銃を使うライダーなんて意外だね」

エリナ魔砲は、まだ銃の状態にしてある
モチーフの龍玄とは違う、自分の個性はまだ隠しておきたいのだろう
勝負の上では、それが大きなアドバンテージとなる

「油断しとったら痛い目に合うっちゃよ、聖!」
「えりぽんの方こそ。聖のバチ捌き、見せてあげる!」

譜久村が2本のバチ=ミズキスティックスを構える
一方、生玄はエリナ魔砲を譜久村に向けた

87nOTRcORru:2014/06/18(水) 17:42:43
>>85-86
第3話 その3です。

自分の記憶違いかもしれません。
新狼でいただいたレスが読めない事が辛いです。

88nOTRcORru:2014/06/19(木) 18:21:14

「キキッ!」

聴き慣れた声がした
木の間からたくさんの初級インベスの姿が見える

「うわ、また来たったい……」
「1、2、3……10匹くらいいるじゃん!」
「今ここにはロックシードが2個あるけんね。それに寄って来たんやろ」

インベスはロックシードに寄って来る
そのロックシードが2個あれば、より多くのインベスが集まってしまう可能性は高い

「せっかくバトルできると思ったのに……」
「仕方なかね。とりあえず、あいつらを倒さんと」

生玄がインベスに向けてエリナ魔砲を打つ
が、3発に1発くらいしか当たらない

「えりぽんヘタ!」
「ハッキリ言わんでよ! 気にしとるけん……」
「もう! 聖が行く!」

譜久村はミズキスティックスを構えインベスに向かって走り出した
ちなみに走る速さは、遅い

「……威嚇射撃くらいはするとかいな」

生玄は、譜久村に当てない様に後方からの射撃に徹する事にした
銃撃に驚き動きを止めた1匹のインベスの元に、譜久村が辿り着いた

「せーのっ!」

インベスを太鼓に見立て、リズム良くバチで叩く譜久村
時に強く、時に激しく
顔に何度も打撃を受るインベス

89nOTRcORru:2014/06/19(木) 18:22:31

「キキッ!」

インベスは、20回程の打撃で爆発した

「10秒足らずで1匹撃破。やっぱり……強い!」
「どんどんいくよ!」

譜久村は次のインベスに向かって行った

「強いけど、やっぱり聖1人じゃ大変っちゃん……なんとかならんとかいな?」

1匹を相手にしている間に他のインベスが迫って来る
時間がかかれば、徐々に追い込まれてしまうだろう

「衣梨奈じゃ援護射撃も上手くいかんし……」

インベス戦で時間と体力を消費していられない
戦うべき相手はライダーなのだ
この戦闘は、生田にとっても譜久村にとっても損だ

「エリナスカッシュでも1匹ずつしか倒せんやろうし……出来ればまだ個性反映がゴルフってバレとうないし……」

エリナ魔砲を見ながら思案する生玄
この状況でもアドバンテージは残したいようだ

「そうやん! この手があったと!」

生玄は良い案を思い付いた様だ
エリナ魔砲を撃ちながら譜久村の元へ走る

「聖! こっち来て!」
「えりぽん?」
「いい方法があるけん!」
「わかった!」

譜久村は2匹目のインベスを倒し、生玄の元へ向かう

「えりぽん、どうするの?」

インベスの群れから視線を外さない様に生玄に寄る譜久村

90nOTRcORru:2014/06/19(木) 18:23:50
>>88-89
第3話 その4です。

なくなる。ストック
かかる。プレッシャー

91名無し募集中。。。:2014/06/19(木) 20:01:04
ぽんぽんコンビキタ!

てかストック無くなるの早!?w

92nOTRcORru:2014/06/20(金) 17:10:55

「聖、ちょっとごめん」
「え?」

生玄は譜久村のお腹に手を伸ばす

「えりぽん!?」
〝ロックオフ〟

生玄は譜久村のドライバーからミズキロックシードを取り外した

「何するの!?」
「こうするっちゃん」
〝ロックオフ〟

自分のドライバーからエリナロックシードを取り外し、譜久村に渡す

「狙い撃ちが得意な聖に銃を使ってもらうけん」
「交換するって事?」
「そう!」
〝ミズキ!! ロックオン!!〟

生玄はミズキロックシードを解錠しセットした

「ほら聖も!」
「う、うん……」
〝エリナ!! ロックオン!!〟

戸惑いながらエリナロックシードを解錠しセットする譜久村
本来のアームズが消え、それぞれが手にしているアームズが新たに頭上に現れた

「ぽんぽんコンビで、頑張って生田ー!」
「う、うん……」

2人はカッティングブレードを倒した

93nOTRcORru:2014/06/20(金) 17:11:54

〝ハイーッ! ミズキアームズ クイーン オブ ドラム!!〟
〝カモンッ! エリナアームズ 魔・砲・チャーシューメン!!〟

生玄はミズキアームズに、譜久村はエリナアームズに変身した

「えりぽんがももち結びしてる……」
「いやいやいや。ももち結びじゃないけんね、これ」
「なんか嫌だ!」
「嫌とか言ってる場合じゃないやろ! ちゃっちゃと片付けんと!」
「はーい」

譜久村はエリナ魔砲でインベスを攻撃する

「キキッ!」
「さすが聖。ほとんど命中やん」

エリナ魔砲は、インベスを倒す程の攻撃力はないが動きを止めるには充分だ

「えりぽんはどう戦うの? 太鼓得意だったっけ?」

銃撃しながら生玄に問いかける譜久村
やはり生田と太鼓のバチが繋がらないのだ

「バチとしては使わんよ」
「え、じゃあどうやって?」
「こうするったい!」

生玄は近くの木に巻き付いていた蔓を引き千切り、ミズキスティックスの柄を結んだ

「えりぽん、もしかして……」
「久々に見せてやるけんね!」

94nOTRcORru:2014/06/20(金) 17:14:23
>>92-93
第3話 その5です。

第4話の半分は書けたので『減る、ストック』が正確な表現でした。
見放されない様に続けます。

95nOTRcORru:2014/06/21(土) 15:42:05

ミズキスティックスを1本に繋げた生玄
バトンを扱うかの様に指で器用に回しながらインベスに向かって行く

「バチをあんな風に使うなんて……えりぽん、無茶苦茶だよ」
「聖! 手が止まっとるったい!」
「あ……あぁ、ゴメンゴメン」

譜久村は、生玄の進行方向にいるインベスを狙い撃つ
インベスが怯んだ隙に生玄が近付く

〝ハイーッ! ミズキオーレ!!〟

バトンの両端にホットピンク色のエネルギーが集まる
生玄はバトンをインベスに投げ付ける

「キキーッ!」

バトンが命中したインベスは爆発した

「やった! ナイスコンビネーションやろ!」
「えりぽん! 後ろ!」

生玄の背後に迫っていたインベスを撃つ譜久村

「聖、ナイスフォロー!」
〝ハイーッ! ミズキスカッシュ!〟

生玄の右脚にエネルギーが集まる

「はあっ!」

そのまま振り返り、ハンドスプリングをしながらインベスに踵落としをする

「キキーッ!」

インベスは爆発した

「えりぽん凄い!」
「まあね! でもまだまだたくさんいるけんね。頑張って生田ー!」




バトル終了まで、残り12時間41分




第3話【衝撃!ライバルがももちに変身!?】

96nOTRcORru:2014/06/21(土) 15:46:12
>>95
第3話 終わり。

次は第4話です。

97名無し募集中。。。:2014/06/21(土) 18:14:34
>>85
売り切れの場合は〜に吹いたww

98nOTRcORru:2014/06/22(日) 13:37:28

【第4話 予告】

「ちょっと……待ってください!」
「やっぱりわかんねぇ……」
「えりぽんなんて知らない!」
〝我が道 オンリースタイル!!〟
「あーもうっ!」

第4話【登場!4人目は○○○ライダー!】

99nOTRcORru:2014/06/22(日) 13:40:39
>>98
予告でした。

あのDVDマガジンは、楽しそうなメンバーが観られるのでオススメです。
第3話を書いた時点では品切れだったので、そのまま載せました。

100名無し募集中。。。:2014/06/22(日) 13:51:39
お!新ライダー登場か?名前だけだとまだ誰か変身するか分からんけど

101名無し募集中。。。:2014/06/23(月) 14:17:45
ちなみにDVDマガジンのいくつ?

102nOTRcORru:2014/06/23(月) 14:46:27
第4話【登場!4人目は○○○ライダー!】




あれから全てのインベスを倒した生玄と譜久村
今は変身を解除し、森の木に寄り掛かり休んでいる所だ

「えりぽん、凄いね。一気に10匹以上倒しちゃうんだもん」
「まあね。これが衣梨の実力?」
「でも、聖が銃でフォローしてあげてたんだからね!」
「わかっとおよ。聖の射撃は最強やんね。ありがと」

お互いの健闘を称え合う2人
インベスとの戦いでお互いの絆を深めた様だ

「……ねえ聖、衣梨お腹空いたっちゃん」
「聖も……朝ご飯、まだなんだよね……」
「頭ん中バトルの事ばっかりで、ご飯とか全然気にしてなかったと」

早朝からの移動で、2人は朝食を摂っていなかった
生田も譜久村も、バトルの緊張もあってか今ようやく空腹に気付く

「えりぽん、どうしよう?」
「タチバナの事やけん、なんか用意してるっちゃない?」
「この森になってる実とか?」
「いや! それはダメ!」

『鎧武』では、ヘルヘイムの森の実を食べるとインベスに変化してしまう
しかし、今回はライダーバトル用に再現された森なので、食べられないので心配はないのだが

「……もしかしたら、島のどっかに『ドルーパーズ』があるかもしれん」
「何それ?」
「フルーツパーラーったい。TVでは主人公達が集まる店なんやけど……」
「そっか。色々再現されてるなら、食べる場所もありそうだもんね!」
「うん。でも……」

103nOTRcORru:2014/06/23(月) 14:49:17

無人島の地図は配られていない
どこに何があるかはわからない

「地道に探すしかないっちゃね」

立ち上がる生田

「行こ、聖」

生田は譜久村の手を取り、立ち上がらせた

「歩いて探すの?」
「仕方ないやろ」

しかし、直径14kmの無人島の中を歩いて探すのはそう簡単ではない

「ねえ、えりぽん。今回のライダーバトル、条件厳しくない?」
「衣梨奈達を鍛える為に厳しいっちゃない? 今までと趣旨が違うけんね」
「サバイバルでも鍛えるの? 大変そう……」
「そうは言っても今日1日だけやけんね。なんとかなるやろ」

弱気な譜久村に対し、楽観的な生田
なかなかバランスの良いコンビかもしれない





場所は変わり、生田達から遠く離れた森の中
2人のライダーが戦っていた

「うわっ!」

攻撃を受け、木に激突する鞘武

「イタタタ……」

シカインベス(強化体)を倒した鞘武は、1人のライダーに襲われた
強すぎる相手に押され、森の中まで追い詰められていた

104nOTRcORruOTRcORru:2014/06/23(月) 14:53:08
>>102-103
第4話 その1です。

弓矢の対決は Vol.52
射的に挑戦は Vol.53 で観られます。

105nOTRcORru:2014/06/24(火) 22:00:21

「ちょっと……待ってください!」

制止を訴える、が銃撃される鞘武

「危ない!」

鞘武が銃撃を避ける
追う様に銃撃が続く

「話を、聞いてください!」

手を前に出し、再び制止を訴える
相手のライダーは接近戦に切り替え、剣を振るう

「どうしてっ!?」

鞘武は左腰にある剣=無双セイバーを抜き相手の剣を受け止めた

この無双セイバーは、生玄やマシュバロンには装備されていない武器だ
『鎧武』では鎧武と斬月のみが装備している

そして、鞘武が戦っているライダーが装備している武器も無双セイバーだ

「いきなりなんて……卑怯じゃ、ありませんか!?」
「……目的の為には、手段を選べない事もある!」

鞘武の無双セイバーを弾く相手のライダー

「くっ! 強い……」

崖まで追い込まれた鞘武

106nOTRcORru:2014/06/24(火) 22:02:14

「ロックシードを渡しなさい」

無双セイバーを鞘武に向ける相手のライダー

鞘武は既にリホケンダマも手放していた
残る武器は、己の身体しかない

「……勝負は、まだ終わっていません」

鞘武は諦めてはいない
ダンスで鍛えた身体を活かし、素早く相手の懐に飛び込もうと狙っていた

「じゃあ、仕方ないね……」

相手が無双セイバーを振り上げた

一瞬、相手の胴はガラ空きになった
鞘武はその隙を逃さない

「今だ!」

鞘武は地面を蹴る
その瞬間

107nOTRcORru:2014/06/24(火) 22:05:17
>>105-106
第4話 その2です。

9期ばかり登場していますね。

108名無し募集中。。。:2014/06/24(火) 22:24:36
新ライダー登場!ベースは斬月かな?
鞘師が敬語で話すのは1人だけだけど…きっと正体の分からないままいきなり戦ったせいだな?今のところ誰なのか全く分からんなw

109nOTRcORru:2014/06/25(水) 17:36:37

「うおうっ!」

転けた

地面に激突した衝撃で崖の一部が崩れていく

「えっえっえっえっ!? 嘘っ!」

鞘武は崩れた土砂と共に落ちて行く

「うわぁぁぁぁっ!」
「鞘師!」

崖下の川に叩きつけられる鞘武
水飛沫が高く上がった

「イタタタ……」

身体を起こす鞘武
崖の高さは10m以上あったが、怪我を負う様なダメージは無かった様だ
そこへ、相手のライダーが崖の上から覗き込んできた

「悔しいけど、今は下がります! でも、次はちゃんと 戦いますから!」

鞘武は起き上がりフラつきながら逃走した

そして、崖の上のライダーは

「……無事だったみたいね」





「うーん……」

ここはフルーツパーラー『ドルーパーズ』
街のエリアの一角にある軽食堂だ

110nOTRcORru:2014/06/25(水) 17:37:38

カウンター席には少年が
いや、少女が1人座っている

「やっぱりわかんねぇ……」

テーブルに突っ伏すのは工藤遥

ライダーバトルは2回目の参加となる彼女
前回は鎧武をモチーフにした『水武』に変身していた

名前の通り、得意の水泳が個性として反映されていた
その結果、水中でも動きが制限されることなく戦えたのだ

「海に入っても特に動ける訳でもなかったし……」

しかし、今回はその個性は生かされていない様だ

「じゃあなんなんだよ、ハルのライダーの個性って……」
「お待たせしました」

店の奥から白服の男がやって来た

「モーニングセット オレンジアレンジです」
「あ、ありがとうございます。タチバナの人って料理もするんですね」

工藤の目の前には、オレンジがふんだんに使われた料理が並んでいる
オレンジジャムのトーストやオレンジの果肉入りのサラダ
ドリンクは当然オレンジジュースだ

「見た感じ、ビタミンばっかっすね」
「栄養バランスは考えてあります」
「そうなんですか? あ、よく見たらサラダに肉とか入ってる!」
「良いデータが得るには、装着者のコンディションの管理も必要です」
「なるほど。じゃあ、遠慮なくいただきまーす!」

先ほどの落ち込みはどこへやら
食べ盛りで育ち盛りの14歳
大好きな食事になると、気持ちも切り替わるのだろう

111nOTRcORru:2014/06/25(水) 17:40:17
>>109-110
第4話 その3です。

前回登場したのは、ご指摘の通り斬月ベースのライダーでした。
良ければ楽しみにしていてくださいませ。

112nOTRcORru:2014/06/26(木) 17:52:38

「めっちゃうまい! 今回すっげーサービスいいっすね! これ、もう1つくらい食べれそうですよ!」
「食べ過ぎはコンディションに影響します。次は昼食でご用意します」
「なんだ……厳しいっすね」

ガッカリはしたものの、しっかりと平らげた工藤

「ごちそうさまでした!」
「この後も頑張ってください」

白服の男は食器を片付けていった

「さーて、これからどうしようか
「凄いやん! 本当にドルーパーズがあったと!」

店の入り口から大きな声がした

「い、生田さん!?」

突然の声に驚き、奥のスペースに隠れる工藤

「やるじゃんえりぽん!」
「えっ!? 譜久村さんまで!?」

生田と譜久村が店内に入って来る

「いらっしゃいませ」
「あれ、タチバナの人やん。朝ご飯が食べたいんですけど、ここで食べられますか?」
「はい」

白服の男は店の奥へ向かう

「本当にここで食べられるんだ。えりぽん名推理だね」
「やろ? 困った時にどう対応するかって言うのも、ライダーバトルで鍛えるっちゃない? バラエティ番組に出演した時に活かせるやろうし」
「なるほど」

113nOTRcORru:2014/06/26(木) 17:53:09

実際に活かせるかどうかは、生田様次第である

カウンターに着く生田と譜久村
そこへ白服の男が戻って来た

「お待たせしました。モーニングセット マスカットアレンジとマンゴーアレンジです」
「「すごーい!!」」

生田のセットにはマスカットを
譜久村のセットにはマンゴーをふんだんに使っている様だ

「めっちゃ美味しそうやん!」
「本当に食べて良いんですか?」
「はい」
「やっつー!」
「いただきまーす!」

早速モーニングを食べ始める生田と譜久村
その様子を覗く工藤は

「よりにもよって、なんであの2人が一緒にいるんだよ……争奪戦だから個人戦のはずじゃ……」

2人が仲良くしている事に納得いかない様だ

「前回、譜久村さんはこっちのペースに持ち込んで勝ったけど……生田さんには散々手こずらされて負けたんだよな……」

当時の水武は、使えるロックシードも4つと使い分けが出来ていた
しかし、今回は1人1個しか与えられていない
前回の様には戦えない

「あの2人のライダー、どんな個性が反映されているんだ? 今回のハルのライダーで勝てんのか?」

随分と弱気な工藤であった

114nOTRcORru:2014/06/26(木) 17:56:50
>>112-113
第4話 その4です。

減る。ストック
書け。自分

115名無し募集中。。。:2014/06/26(木) 20:24:58
工藤はチワワライダーか?w

頑張れ作者!
楽しみ読者♪

116nOTRcORru:2014/06/27(金) 12:39:50

「あー美味しかったと」
「ごちそうさまでーす」
「この後も頑張ってください」

白服の男は食器を片付けていった

「衣梨が野菜食べれんの知ってて、食べやすい様に調理してくれたっちゃね」
「ね! えりぽんのモーニングセット、見た目では野菜が入ってる感じしなかったよ」

2人共、ようやく朝食が摂れて満足した様だ

「そう言えばさぁ、聖のライダーの名前ってなん?」
「……え?」
「今回、衣梨はイクタじゃないし聖もディエッグじゃないやろ」
「……そ、そうだね」
「衣梨は生玄。龍玄がモチーフだから生玄なんやって。ねえ、ダサくない?」

やはり名前が気に入らない生田

「別に、聖は良いと思うよ……」
「えー、そうかいな。ねえ聖は?」
「え?」
「衣梨も言ったけんさあ、聖のライダーの名前も教えてよ」

なぜか言い淀む譜久村

「……笑わない?」
「笑わん笑わん。なん?」

譜久村は大きく深呼吸をした

117nOTRcORru:2014/06/27(金) 12:43:58

「……マ」
「マ?」
「『マシュバロン』」
「……アハハハっ!」

笑う生田

「笑わないって言ったじゃん!」
「マシュマロとバロンでマシュバロン……アハハハっ! サイコー!」
「もう! 笑わないって言ったのに!」

立ち上がる譜久村

「えりぽんなんて知らない!」

譜久村は、そのまま早足で店から出て行った

「ゴメーン聖……プッフフフっ!」

譜久村を追いかける生田
しかし、笑いは止められなかった

「仲間割れ……って言うか、痴話喧嘩みたいなもんか」

奥のスペースから現れる工藤

「それより! なんでハルがコソコソ隠れきゃいけないんだよ!」

カウンターを思いっきり叩く

「いってぇっ!?」

自業自得だ

「……それもこれも、このロックシードのせいだっての!」

工藤がポケットから取り出したのは

118nOTRcORru:2014/06/27(金) 12:45:27
>>116-117
第4話 その5です。

>>105に誤りがありました。
誤:この無双セイバーは、生玄やマシュバロンには装備されていない武器だ
正:この無双セイバーは、生玄や譜久村のライダーには装備されていない武器だ

119nOTRcORru:2014/06/28(土) 21:34:46

「コレ、どう考えてもただのオレンジロックシードなんだよなぁ……」

オレンジロックシードに瓜二つのハルカロックシードだ

実は今回のバトル開始時、既にライダーに変身し初級インベスと戦っていた工藤
どんな個性が反映されているのか、楽しみにしていたが

「姿も武器も何もかも、鎧武のオレンジアームズと変わんないってどーゆー事だよ……」

全てが鎧武のオレンジアームズと同じだった

「タチバナさーん!」
「タチバナは組織の名前ですが、私で良いですか?」

店の奥にいた白服の男がやって来る

「ハルカアームズの個性反映ってなんですか?」
「教えられません」
「ダメっすか。じゃあ、あの2人の個性反映ってなんですか?」
「教えられません」
「やっぱりダメっすか。じゃあ、さっき2人にハルが隠れてる事を教えなかったのは?」
「メンバー自身でバトルを展開してもらう事になっています。基本こちらからは干渉出来ません」
「聞かれなきゃ言わないって事ですか。了解でーす」

工藤はロックシードをしまい店を出る





街に出た工藤は、生田と譜久村を探し始めた

120nOTRcORru:2014/06/28(土) 21:37:00

「さっきの会話とモーニングセットからして、譜久村さんはバロンのマンゴーアームズがモチーフなんだろうな。で、生田さんは龍玄がモチーフでブドウアームズの色違いってとこかな?」

小さい頃からヒーローに憧れていた工藤
『鎧武』がOAされる前から注目していただけあって、ライダーやロックシードに詳しい
メンバーが変身するライダーの予想も、なかなか良い所をついている

「さっきの2人の様子なら、きっとバトルが始まってるはず。2人の個性反映がわかれば、ハルの個性反映のヒントが得られるはず!」

前回のバトルでは、余裕を見せて敗北していた工藤
それだけに、今回は随分と慎重な様だ

「おっと。見つけましたよ、お2人さん」

建物の影に身を隠しながら様子を伺う工藤
その視線の先には、早足で追いかけっこをする生田と譜久村が居た

「なんだ、まだバトルになってないのか」

2人は許して、許さないの言い合いをずっと続けていた

「他のメンバーに会う前に、こいつについて知っておきたいんけどな」

再びロックシードを手にする工藤
個性反映を知らない間は、安心して戦えない様だ

そこへ

「ヴゥゥゥ……」

ビャッコインベスが現れた

「嘘だろ? このタイミングかよ!」

121nOTRcORru:2014/06/28(土) 21:39:32
>>119-120
第4話 その6です。

だんだん長くなっている?

122nOTRcORru:2014/06/29(日) 21:00:18

工藤は、生田達と反対の方向へ走り出した
ビャッコインベスも走り出し、工藤を追い掛けた

「生田さん達に見つからない所で戦わないと!」

自分でもわからないロックシードの性能を、今の段階でメンバーに見られたくない工藤
街から少し離れた工場の敷地に、ビャッコインベスを誘い込むことに成功した

「性能がわかんなくたって、ハルなら上級インベスにも楽勝なんだよ!」

工藤は戦獄ドライバーを装着し、ロックシードを構える

「変身!」
〝ハルカ!!〟

頭上に、オレンジアームズに瓜二つのハルカアームズが現れた

「うらぁっ!」

ロックシードを取り付け、ブレードを倒す

〝ロックオン!! ソイヤッ!〟

ハルカアームズが工藤の頭に被さり展開する

現れたライダーは

紺色のウェア
金色の装飾
オレンジ色の鎧と兜
切ったオレンジの断面がデザインの剣

見た目は、鎧武のオレンジアームズそのものだ

123nOTRcORru:2014/06/29(日) 21:01:17

〝ハルカアームズ! 我が道 オンリースタイル!!〟

「何がオンリースタイルだよ……オリジナリティの欠片もねーよ……」

自分が変身したライダーに納得がいかない工藤
だが、文句を言う暇はない

「ヴゥゥゥ!」

ビャッコインベスが工藤に襲いかかる

「あーもうっ!」

工藤は手にしている剣=童道丸(ドウドウマル)で斬りつける

「ヴァっ!」

左腕を斬られたビャッコインベス
しかし、怯まず工藤へ突っ込んで来る

「うらぁっ!」

右脚でビャッコインベスを蹴り飛ばす工藤

工藤は以前、TV番組中に2人の芸人を蹴り飛ばしている
手よりも先に脚が出てしまうらしい
蹴ると言う意味では脚に自信があった
しかも今はライダーに変身しており、そのキックは半端な威力ではない

ちなみに普段は、脚よりも口が先になる事がほとんどだ

「ヴァっ!」

蹴られたビャッコインベスは大きく飛ばされ、積み上げられたドラム缶に飛び込んだ

「せめて決め台詞くらい言わせろ!」

工藤は童道丸を構えた

「こっからは、ハルのステージだっ!」


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