まほ「君が今日から配属される整備士か」 - 1652871314

102：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/24(火) 22:05:20 ID:E0uCj6xw: >>101
あぁ＾～
103：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 15:44:40 ID:QCVryWQc: 凹みますね…これは凹む…
104：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 21:57:04 ID:35MHdbrA: エリカ「……」

まほ「……気にするな。あんな事もある」

エリカ「……」

まほ「エリカ」

エリカ「……分かってます」

まほ「そうか」

エリカ「……申し訳ありません。少し、頭を冷やして来ます」

まほ「……」
105：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 22:02:41 ID:35MHdbrA: エリカ（……）

エリカ（他の皆は “ ただの演習だ ” って言っていたけど……）

エリカ（公式戦だろうと非公式戦だろうと、負けないから王者なのよ）

エリカ（こんな体たらくで……隊長なんて……）

エリカ（……！！）

エリカ「……」

エリカ「……何よ」
106：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 22:12:07 ID:35MHdbrA: エリカ「整備は終わったの？こんな所で油売ってて―――」

エリカ「え？ぁ……うん、お疲れ様…」

エリカ「……」

エリカ「 “ 試合観てた ” ？ ……そう」

エリカ「……気にしてないって言ったら嘘になるけど」

エリカ「！」

エリカ「 “ ただの練習試合だ ” ？あんたもそれ言うの？」

エリカ「練習だろうと大会だろうと黒森峰は負けられないのよ……！」

エリカ「誰が相手だろうと私は負けちゃいけないの！！」ﾀﾞﾝｯ
107：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 22:20:01 ID:35MHdbrA: エリカ「……確かに試合には勝ったわ。でもね、隊長の後を継ぐ私があんな無様晒すなんて……」

エリカ「西住流に泥を塗るなんて……！」ｷﾞﾘｯ

エリカ「……」

エリカ「……」

エリカ「……私には…隊長なんて無理なのよ……」

エリカ「あの人の背中は大き過ぎる。西住流は重過ぎる」

エリカ「……」

エリカ「あんただって分かってるでしょ」

エリカ「片や西住流の後継者、片や一整備士」

エリカ「釣り合う訳ない。月とすっぽんじゃないの」
108：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 22:31:58 ID:35MHdbrA: エリカ「……」

エリカ「１人にして」

エリカ「どこか行ってよ」

エリカ「……行ってってば」

エリカ「……」

エリカ「隣に座るな……」

エリカ「……」

エリカ「……」

エリカ「……ごめん……」ﾎﾞｿｯ
109：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 22:45:07 ID:35MHdbrA: エリカ「……いつも夜遅くまで整備してくれてるのに大破させちゃった」

エリカ「色々教えてくれたのに……負けちゃった」

エリカ「ごめん……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…

エリカ「……」

エリカ「……ぇ」

エリカ「す、 “ 好きだから大丈夫 ” ……！？」

エリカ「は、はぁ！？あんた急に何を―――」

エリカ「―――あっ」

エリカ「あ、あぁぁ！はいはい！機械いじりがって事ね！整備がって事ね！」

エリカ（……びっくりした……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
110：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 22:50:02 ID:08dd0/L6: かわいい
111：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 23:01:33 ID:35MHdbrA: ――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

エリカ「……」ｸﾞｽｯ

エリカ「はー……」

エリカ「……」ｺﾞｼｺﾞｼ

エリカ「じゃあ……私、そろそろ戻るわ」

エリカ「……」

エリカ「うん。きっと…もう大丈夫」

エリカ「……あんたと話したら少しは気が晴れたみたい」
112：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 23:11:25 ID:35MHdbrA: エリカ「……」

エリカ「それじゃ、おやすみ」

エリカ「……」

ｽﾀｽﾀ…

エリカ「……」ｸﾙｯ

エリカ「……あ、あとさ」

エリカ「その……」

エリカ「……」

エリカ「ありがと」ﾆｺｯ
113：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 23:19:06 ID:35MHdbrA: まほ（……ん？）

エリカ「……」ｽﾀｽﾀ

まほ「エリカ。まだ起きていたのか」

エリカ「あ、隊長……」

まほ（少し目が腫れている……泣いていたのか）

まほ「……何度も言うが、今日の事は気にするな」

エリカ「……はい。そうします」

まほ「え？ ……あぁ、そうか。それは何よりだ」

エリカ「それではお先に失礼します。おやすみなさい」

まほ「あぁ……おやすみ」
114：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 23:29:17 ID:35MHdbrA: まほ（……どうやら吹っ切れてはいるようだ。私からの叱咤激励はもう必要ないらしい）

まほ（私では叶わなかったが……何処ぞの誰かはエリカを奮い立たせる事が出来たらしい）

まほ（……その誰かに感謝だな）

まほ（まぁ、想像はつくが……）

まほ（……）

まほ（……）

まほ（少しだけ…………悔しいな）ﾌｯ…
115：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 23:33:23 ID:35MHdbrA: あと２、３回で終わります
116：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/25(水) 23:50:12 ID:/F5BLIbI: 最終章が完結するまで続けてくれよなー頼むよー
117：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/26(木) 03:31:26 ID:A9yCj5h.: 墜ちたな（確信）
118：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/26(木) 07:44:54 ID:yL8XXW.U: 乙
119：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/26(木) 10:04:58 ID:2ZXKYYHU: かわいい
120：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/26(木) 11:12:00 ID:MBhNXtZQ: まほ姉すき
って付かなくなった…あっ…(察し)
121：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/26(木) 15:35:19 ID:0vIB.cGk: イイゾ＾～これ
122：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/26(木) 15:58:32 ID:EK63rsVA: まほさんはどっちに悔しがってるんですかね…？
123：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/26(木) 18:02:28 ID:AALgDBVw: もう3人で(戦車の砲頭を)しゃぶり合えばいいんじゃないですかね
124：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/26(木) 21:00:12 ID:yXDlbMr2: もう半分くらいは墜ちてそう、墜ちてろ
125：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 16:15:25 ID:kOb4TdXU: ん？今２、３０回続けるって言ったよね？
126：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 21:43:30 ID:HE/X4g4E: （数日後）

エリカ『―――ティーガーⅠは７時の方向に！』

エリカ『G型は２輌だけ残して後は真っ向から火力戦よ！！』

エリカ『Ⅳ号とⅤ号は後詰めで待機！！』

エリカ『―――西住隊長、私も正面からぶつかります。良いですか？』

まほ「……あぁ。お前に全て任せる」ﾌｯ

エリカ『了解です！』
127：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 21:45:34 ID:HE/X4g4E: ――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

まほ「……」

まほ「……あぁ、お疲れ」

まほ「今の演習…君も観ていたのか」

まほ「どうやらエリカは無事に復調したようだ」

まほ「……きっと君のお陰だろうな」

まほ「私からも礼を言うよ」

まほ「 “ 仲間として当然の事です ” ？ ……そうか。そうかもしれない」

まほ「だがその当然の事が出来る人間ばかりではないんだ」
128：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 21:53:27 ID:HE/X4g4E: まほ「私の後を継いで隊長になるのはエリカしか居ないと、私は思っている」

まほ「あいつは冷静に見えて感情の起伏が激しいから難儀するだろうけれど……」

まほ「必要な時に熱し、冷める事ができれば―――更に上へと登れるだろう」

まほ「……」

まほ「だから、ありがとう」

まほ「これからもエリカを宜しく頼む」

まほ「……」
129：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:00:17 ID:8ePD76aA: もは！
130：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:13:18 ID:HE/X4g4E: エリカ「―――いやーさっすが私ね。的確な判断力と統率力！」

エリカ「あんた見た？こっちの被害はゼロよゼロ！」

エリカ「ふふふっ」

エリカ「……」

エリカ「何よその顔」

エリカ「何で笑ってんの？」

エリカ「 “ 自分も勝てて嬉しいから ” ？ ……いや、そういう笑いには見えないわよ」

エリカ「……」ｼﾞﾄｯ
131：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:18:22 ID:HE/X4g4E: エリカ「……何だかバカにしてるような笑い方じゃない？」

エリカ「 “ そんな事ない ” ？ふーん……」

エリカ「……」

エリカ「……まぁいいわ」

エリカ「先に宣言しておくけど、今年は必ず全国一になるわ。私の代から10連覇よ10連覇！」

エリカ「だから…これからも宜しくね」

エリカ「頼りにしてるわよ」ﾆｺｯ
132：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:25:39 ID:HE/X4g4E: ――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

エリカ（……まだこんな時間かぁ）

エリカ（もうやる事ないし、ちょっと早いけどあいつのとこ行こっかな）

＜副隊長、お疲れ様でーす

＜お先に失礼しまーす

エリカ「お疲れ様」

エリカ（……あっ。そうだ）

エリカ（たまには差し入れでも持っていってあげようかしら）
133：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:31:17 ID:ltDgOuCg: あっふーん（察し）
134：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:31:31 ID:HE/X4g4E: ～格納庫～

ﾋｮｺｯ

エリカ「来たわよー」

エリカ（あれ？居ない……）

エリカ（ちょっと早すぎたかしら）

エリカ（……）ｷｮﾛｷｮﾛ

エリカ（……あぁ、戦車の中に居るのね。音がするわ）

エリカ（いきなりハッチ開けて驚かせてやろうかしら）ﾆﾔﾘ

エリカ（……）ﾖｼﾞﾖｼﾞ
135：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:43:38 ID:HE/X4g4E: ＜ｶﾞﾁｬｯ

エリカ「おーい、来たわよー」

エリカ「―――！！」

エリカ「あ、あんたなんで上半身裸なのよ！？」

エリカ「 “ 戦車の中暑いから ” ？だからって……！！」

エリカ「と、とにかくさっさと着なさい！！」

エリカ「え？上着外に置いてあるの？このバカ！」

エリカ「……バカ！！」
136：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:50:54 ID:HE/X4g4E: エリカ「と、とにかく早く着なさいよ……！」

エリカ（こんなところ誰かに見られたら―――）

＜ｷｬﾊﾊﾊ…

＜ｱﾊﾊ…

ｶﾞﾔｶﾞﾔ

エリカ（！！）

エリカ（だ、誰か来た……！？どうしてこんな時に限って……！）

エリカ（どどどどどどうすれば……！！）

ｸﾞｲｯ！

エリカ「ひゃっ……！？」

ﾄﾞｻｯ！
137：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:51:34 ID:mV80lKX6: ほう半裸で遭遇ですか
138：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 22:57:42 ID:HE/X4g4E: ＜あれ？今なんか格納庫の方から音がしたような……

＜えーウソー誰も居ないよ？

（戦車の中）

エリカ「……」

エリカ「バ、バカ！急に何すんのよ！（小声）」

エリカ「……はぁ！？だからって引っ張らなくたって……」

エリカ「ちょ、ちょっと！くっつき過ぎ！もっと離れなさい！」

エリカ「 “ 狭いから無理 ” ？そんな事―――って、あ、あんたどこ触ってんのよ！」

＜なんか声聞こえない？

＜気のせいじゃない？

＜ほら、戦車の方から

エリカ「～～～…………！！」

エリカ「…………」

エリカ「……」
139：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 23:08:57 ID:HE/X4g4E: エリカ（……暑い！狭い！息苦しい！！）

エリカ（体勢整えないと……！あーもう！なんで戦車の中ってこんな狭いのよ！！）

エリカ（し、しかも…こいつ……）ﾁﾗｯ

エリカ（汗…かきすぎだし……それに……）

エリカ（それに……）ﾁﾗｯ

エリカ（……）

＜ほら気のせいだよ。いこ？

＜そうだねー

ｶﾞﾔｶﾞﾔ…

……

ｼｰﾝ…
140：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 23:19:04 ID:HE/X4g4E: ｶﾞﾁｬｯ…

エリカ「ぷはー！！」

エリカ「ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ…」

エリカ「はぁ……ふぅ……」

エリカ「……」

エリカ「……」ｼﾞﾄｯ

エリカ「何か申し開きがあるなら言ってみなさい」

エリカ「 “ 無我夢中だった ” って……」

エリカ「別に私まで中に隠れなくても良かったじゃない」

エリカ「……今さら気付いたの？」
141：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 23:26:54 ID:HE/X4g4E: エリカ「……」

エリカ「…………」

エリカ「……も、もう良いわよ。そんな謝られると却って恥ずかしくなるし」

エリカ「……」

エリカ「それと……これ、差し入れだから。はい（押し付ける）」

エリカ「……今日はもう寮に戻るわ」

エリカ「おやすみ」

エリカ「……」ｽﾀｽﾀｽﾀ

ｽﾀｽﾀ…
142：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 23:33:08 ID:HE/X4g4E: ――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

ｽﾀｽﾀ…

ｶﾞﾁｬｯ…　ﾊﾞﾀﾝ…

エリカ（……ｯ……）ﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷﾄﾞｷ

.
143：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 23:34:01 ID:HE/X4g4E: 逸見すき

あと２、３回で終わります
144：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/27(金) 23:36:57 ID:dPI5AfeY: かわいいわね
145：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 00:25:22 ID:NkkLtu2s: 抱けっ！抱けっー！
146：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 05:29:29 ID:bYvUTp7w: 引き締まった肉体に釘付けになっちゃう逸見可愛い
147：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 06:32:01 ID:w79AuhRg: ツンデレっていいものですね
148：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 07:47:10 ID:u4Jw820k: 好みドンピシャの細マッチョであって欲しい
149：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 09:42:00 ID:90dRDnWA: 興奮する
150：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 10:59:38 ID:9UmeeiKE: あぁ＾～たまらねえぜ。
151：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 11:43:35 ID:a9J7mJyM: 腹筋とか触った感触が手に残っててその指でオナニーしちゃってガチイキしてほしい（過激派）
152：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 13:43:01 ID:hDUsKR32: もうだいぶデレててイイゾ＾～これ
153：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 14:13:35 ID:dVAOddXM: この調子でゲロ甘になるまで続けてほしい
154：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 16:39:05 ID:Ee2qylTM: 匂いフェチ逸見あくしろよ
155：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/28(土) 23:08:42 ID:unmnUAw.: まほ姉と一悶着あってほしい（笑顔）
156：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 20:45:04 ID:ttJQsSH6: （翌朝）

まほ「……おはよう」ﾆｺｯ

まほ「今日も良い天気だな」

まほ「最近暑くなってきたし水分補給はこまめにするように」

まほ「……特に君たちは戦車の内部で整備する事も多いだろうから、熱中症には気を付けるんだぞ」

まほ「……」

まほ「どうした？表情が少し固いように見えるが……」
157：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 21:10:40 ID:ttJQsSH6: まほ「……？」

まほ（……おっと、エリカが来たようだ）

まほ（……）

まほ（？）

まほ（素通りして行ってしまったな）

まほ（目は合った筈だが……）

まほ（？？）

まほ「……ん？」

まほ「ああ、また後で」
158：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 21:22:41 ID:LBhKz5Z2: めっちゃ気にしててイイゾ＾～
159：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 21:40:52 ID:ttJQsSH6: ――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

まほ「……おはよう、エリカ」

エリカ「ｱｯﾊｲ　ｵﾊﾖｳｺﾞｻﾞｲﾏｽ…」

まほ「どうした？」

エリカ「ﾅﾆｶﾞﾃﾞｼｮｳｶ」

まほ「いや、どこか上の空に見えるというか……」

エリカ「ｲｴ　ｿﾝﾅｺﾄ…」

まほ「……そうか？」
160：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 21:48:46 ID:ttJQsSH6: まほ（……目の下に隈も出来ているようだ）

まほ「もし体調が悪いなら無理せず休め」

エリカ「ﾀﾞｲｼﾞｮｳﾌﾞﾃﾞｽ　ｹﾞﾝｷﾃﾞｽ」

まほ「……本当か？」

エリカ「ｹﾞﾝｷﾃﾞｽ」

まほ（……まったく……）

まほ「悪化しそうなら直ぐに言うんだ。分かったな？」

エリカ「……ハイ」
161：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 21:54:43 ID:ttJQsSH6: ――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

まほ（……そうして演習は始まったが、エリカは明らかに精彩を欠いていた）

まほ（無理して悪化したら本末転倒だ……それが分からないエリカではないだろうに）

まほ（……逆に言えば、それだけの何かが起きたという事だ）

まほ（一体何が……）

＜西住隊長！ちょっと来てください！

まほ「……どうした？」

＜逸見副隊長が……！
162：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 22:02:12 ID:ttJQsSH6: まほ「―――エリカ！大丈夫か！？」

エリカ「……は、はい。少し…足を捻ったようです……」

まほ「立てるか？肩を貸そう」

エリカ「いえ…平気です　　……ッ！」ｽﾞｷｯ

まほ「そうは見えない。医務室まで運ぼう。担架はあるか？」

＜と、取って来ます！

まほ「あぁ、頼んだ」

エリカ「……」

まほ（……ここでエリカを叱責したところで意味は無いな）
163：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 22:09:44 ID:ttJQsSH6: エリカ「…………申し訳ありません」

まほ「……今日はもう休め」

エリカ「はい。そうします…」

＜ﾀｯﾀｯﾀｯ

エリカ（！）

まほ「……あぁ。君か」

まほ「エリカが足を捻挫した。担架を待ってるところだ」

まほ「え？ “ 俺が運びます ” ？」

エリカ「……ちょ、ちょっと、直ぐに担架来るし別に私は……」

エリカ「―――はぁ！？ “ おんぶする ” って……何言ってんのよ！」

エリカ「そ、そんなの無理よ！ていうかダメでしょ！そのくらい分かりなさい！！」
164：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 22:22:17 ID:ttJQsSH6: エリカ「いや本当に大丈夫だから……！！」

エリカ「無理なんて……っっ！」ｽﾞｷｯ

エリカ「大人しく待ってれば―――」

ｸﾞｲｯ（お姫様抱っこ）

エリカ「！！？？」

まほ「え」

エリカ「ちょ、っと！降ろ―――」

＜ﾀｯﾀｯﾀｯ…

まほ「……」ﾎﾟｶｰﾝ
165：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 22:33:35 ID:ttJQsSH6: ﾀｯﾀｯﾀｯ…

エリカ（うぅ……周りにすっごい注目されてる……！）

エリカ（……て、ていうか……こいつ強引過ぎるでしょ……）

エリカ（平気だって言ってんのに無理矢理……しかもおんぶするとか言い出すし……）

エリカ（……それに運び方も下手だし、揺れるし肩強く掴み過ぎだし……）

エリカ（しかもなんでそんな焦ってる顔してるのよ……ただの捻挫じゃない……）

エリカ（……ホントあり得ない）

エリカ（……）

エリカ（……）ｷﾞｭｯ…
166：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 22:47:08 ID:ttJQsSH6: ――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

～医務室～

エリカ「……」

エリカ「……あ、ありがと」

エリカ（意外に応急手当上手なのね……。整備やってると器用になるものなのかしら）

エリカ「……え？他は大丈夫よ、どこも怪我してないから」

エリカ「ていうか心配し過ぎ。只の捻挫で大袈裟だってば」

エリカ「 “ 無我夢中だった ” ？またそれ？」

エリカ「……」

エリカ（……っ、自分で言っといて昨日の事また思い出しちゃった……）
167：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 22:59:37 ID:ttJQsSH6: エリカ（……大体なんでこいつはこんな普通なのよ）

エリカ（きょ、今日だって私の事抱っこしたし……脚も触ったし……）

エリカ（少しくらいは羞恥心ってもんがあっても良いんじゃないの？）

エリカ（私ばっかりこんなになってバカらしいじゃない……）

エリカ（……）

エリカ（……）

エリカ（やっぱり…西住隊長以外には興味無いのね）

エリカ（……分かってた事だけど）
168：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 23:08:39 ID:ttJQsSH6: エリカ「…………」

エリカ「え？」

エリカ「別に大丈夫よ。なんで？」

エリカ「…… “ つらそうな顔してるから ” ？」

エリカ「え？ ……は？」

エリカ「私が……？」

エリカ「……」

エリカ「何言ってんのよ、そんな事―――」

エリカ（―――！）ﾋﾞｸｯ
169：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 23:16:11 ID:ttJQsSH6: エリカ「…………（目を瞑って縮こまる）」

エリカ「……」

エリカ「……」

エリカ「……ぇ？ “ 熱計ろうとしただけ ” ？」

エリカ「ぁ、ぁぁ……そう……」

エリカ（……急に手伸ばしてこないでよ。びっくりするじゃない……）

エリカ（……）ｼﾞｰｯ

エリカ（さっきも思ったけど……手…大きいわね……）

エリカ（……）

エリカ（……何よ、これ……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

エリカ（これじゃまるで……私……こいつのこと……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
170：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 23:18:42 ID:ttJQsSH6: 逸見ほんと好き

あと２、３回で終わります
171：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 23:40:42 ID:dvi0wJEE: こいついつも2，3回って言ってるな
それをあと20回くらい繰り返すんだよ
172：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/29(日) 23:51:19 ID:X7cIFEl6: 逸見ルート終わったらまほルートも書くんですよね？書け！(命令)
173：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/30(月) 04:31:00 ID:Fd1bJ7U2: イイゾ＾～これ
174：クリスマス・イブは3日間くらいあるといいんだよね：2022/05/30(月) 06:18:55 ID:???: あと２、３回（２０回以上？３０回以下？）
175：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/30(月) 08:05:58 ID:ihcsp8pU: 逸見すき、大好き
176：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/30(月) 11:03:57 ID:iCCyE3lM: お前あいつの事が好きなのか？（青春）
177：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/30(月) 16:27:47 ID:8Rz6a/vs: 自覚良いゾ～これ
178：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/30(月) 19:39:49 ID:dEhl9.Wo: 青春してんねえ！道理でねえ！（羨望）
179：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/30(月) 20:59:19 ID:IB1rcfxg: あんたの事がずっと好きだったのよ！
180：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 12:46:21 ID:veErhHD2: おう続きあくしろよ
181：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 21:37:24 ID:FSBr/TEo: （翌日）

～寮～

＜ｺﾝｺﾝ

エリカ「はい」

＜ｶﾞﾁｬｯ…

まほ「おはよう」

エリカ「おはようございます」

まほ「脚はどうだ？」

エリカ「少しだけ痛みますが問題ありません」

まほ「……そうか。良かった」
182：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 21:46:19 ID:FSBr/TEo: エリカ「……あの、隊長……」

まほ「なんだ？」

エリカ「すみませんでした。迷惑ばかり掛けて……」

まほ「気にするな。……とは言わない。たくさん気にして次に活かせ」

エリカ「はい」

まほ「……」

まほ（……）

まほ「……何か悩みでもあるのか？」

エリカ「えっ？」
183：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 21:51:21 ID:FSBr/TEo: まほ「……いや、どこか思い悩んでいるようだったからな」

エリカ「……」

まほ「来週にはもう私はドイツだ。今の内に解決できる事なら―――」

エリカ「そんな事……ありません。平気です」

まほ「……そうか」

エリカ「……」

まほ「……長居するのも何だし、ここいらでお暇するよ」

エリカ「あっはい」

まほ「お大事に」

エリカ「はい。ありがとうございました」

＜ｺﾝｺﾝ

まほ（？）

エリカ「はい」
184：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 22:00:03 ID:FSBr/TEo: ＜ｶﾞﾁｬｯ…

まほ「あぁ、おはよう。君もエリカの見舞いか」

エリカ（！）

まほ「いや…私は丁度戻るところだったんだ。それじゃあまた」

エリカ「は、はい」ﾍﾟｺｯ

ｶﾞﾁｬｯ…　ﾊﾟﾀﾝ

エリカ「……」

ｼｰﾝ…

エリカ「……」

エリカ「……つ、突っ立ってないで座れば？」
185：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 22:09:11 ID:FSBr/TEo: ｼｰﾝ…

エリカ（……な、何か喋りなさいよ）ﾁﾗｯ

エリカ（！目が合った……）

エリカ（……）

エリカ（……）ﾆﾍﾗ…

エリカ（―――がぁぁぁぁぁ！！何よ今の！！）

エリカ（すっごい変な笑い方しちゃったじゃない！！）

エリカ（……か、顔が熱い……心臓の音がうるさい……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ

エリカ（落ち着くのよエリカ……これくらいの緊張、全国大会に比べれば大した事ないわ……）
186：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 22:21:27 ID:FSBr/TEo: エリカ（……ﾌｰ……）

エリカ（よしっ）

エリカ「―――あのs

エリカ「えっ？ ……も、もう戻るの？」

エリカ「 “ 元気そうだから ” ？そりゃ…まぁ…捻挫しただけだし」

エリカ「……」

エリカ「そうね、あんた整備士だものね」

エリカ「戦車を整備するのが仕事だものね」

エリカ「……お見舞いありがと」

＜ｶﾞﾁｬｯ…　ﾊﾞﾀﾝ
187：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 22:34:41 ID:FSBr/TEo: エリカ（……相変わらず戦車の整備には真面目だこと）

エリカ（……）

エリカ（私はこんな状態だし、何日間かはきっと他の戦車を整備するのかしら）

エリカ（……西住隊長のティーガーIとか……）

エリカ（……）

エリカ（隊長も同じようにあいつに教えてもらったりするのかな）

エリカ（２人っきりで……）

エリカ（……）

エリカ（……）ﾓﾔｯ
188：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 22:39:24 ID:FSBr/TEo: 逸見ほんとすき

少なくてすみません
明日また来ます
189：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/05/31(火) 23:56:32 ID:GLgmY6CE: 乙シャス！
190：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 00:03:29 ID:wOfJq8s.: 明日になったぞ
191：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 07:42:58 ID:E8w3EE1Q: 逸見好き（便乗）
192：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 10:58:37 ID:vRva4a0w: かわいい（かわいい）
193：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 13:48:52 ID:L8m0czQY: もっと嫉妬するんだよ！
194：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 22:37:35 ID:a7D7SFA2: （翌日）

エリカ「おはようございます」ﾋｮｺ

まほ「エリカ……！脚は大丈夫なのか？」

エリカ「はい。こうして松葉杖を使えば問題ありません」

まほ「そ、そうか」

エリカ「それよりも……今日はここで見学しながら指揮を執っても良いですか？」

まほ「……あぁ。勿論だ」
195：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 22:41:25 ID:a7D7SFA2: ――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

エリカ「―――そこ！マウスじゃ脚周りで敗けるでしょーが！」

エリカ「ヤークトティーガーの盾代わりに他の車輌が周りをＶ字に囲って突入よ！！」

エリカ「物量で圧しなさい！よしっ！いけ！」

エリカ「あー！！私のティーガーⅡが大破した！！」ｶﾞｰﾝ

エリカ（……！）

エリカ「ぁ、あんた……どうしたの？」

エリカ「 “ 隣いいか ” ？ ……まぁ、うん。良いけど……」

エリカ「え？足？ああ…平気よ。杖も使ってるし」

エリカ「……迷惑掛けたわね」
196：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 22:46:12 ID:6Klt34fY: 明日が来たか…！
197：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 22:47:34 ID:a7D7SFA2: エリカ「……え？ “ 俺も見学して良いか ” ？」

エリカ「け、見学って…私の指揮を……？」

エリカ「ぅ……」

エリカ「まぁ……別に断る理由は無いから好きにすれば？」

エリカ「……」

エリカ（とは言えなんか恥ずかしいわね……）

エリカ（……でも、こいつもオンとオフちゃんとメリハリ付けてるし、私も同じように……）ｺﾎﾝ

＜『逸見副隊長！指示を！』

エリカ「！！ ……わ、分かってるわよ！」

エリカ「え……と、エレファントは右に迂回！相手の車輌を２、３台釣りながらＧ型と合流！」
198：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 22:51:46 ID:a7D7SFA2: エリカ「―――よしっ！そこよ！」

エリカ「あﾞっ！ダメ！やっぱり戻って！！」

エリカ「ｱｯ……！ｳｯ……！」

エリカ「～～～！！」

エリカ「―――やったぁ！」

エリカ「あんたたちやれば出来るじゃない！その調子よ！！」

エリカ（―――！）ﾊｯ

エリカ（し、しまった……　こいつが隣に居るのにはしゃいじゃった…）

エリカ（……）ﾁﾗｯ…

エリカ「……な、何笑ってるのよ……」ｶｧｧ…
199：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 22:55:15 ID:a7D7SFA2: ――――――――――――
―――――――――
――――――
―――

＜お疲れ様でーす

＜お先に失礼しまーす

まほ「ああ、お疲れ」

まほ（さてと……夕飯まではまだ時間があるな）

まほ（……）ﾁﾗｯ

まほ「……少し良いか？もし良かったらこの後チェスでもどうだ？」

まほ「……」

まほ「 “ エリカを寮まで送ります ” ？ ……あ、あぁ、そうだな。そうしてやってくれ」

まほ「まだ完治はしていないようだし宜しく頼むよ」

まほ「……あぁ。また次の機会に」

まほ「……」
200：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 23:04:28 ID:a7D7SFA2: ～寮～

ｶﾞﾁｬｯ…

エリカ「……ふぅ」

エリカ「別にここまでしてくれなくても良かったのに。……でも、まぁ、ありがとね」

エリカ「……」

エリカ「それよりさっき西住隊長と何か話してたみたいだけど」

エリカ「 “ チェスに誘ってくれた ” ？ ……え、あの隊長が？」

エリカ「……」

エリカ「……バカね、２人きりになれるチャンスだったじゃない」

エリカ「私は別に１人で平気だったのに……」
201：名前なんか必要ねぇんだよ！：2022/06/01(水) 23:10:25 ID:a7D7SFA2: エリカ「来週にはドイツに行っちゃうし会えるのもあと２、３日なのよ？」

エリカ「今からでも遅くないから行って来なさいよ」

エリカ「……」

エリカ「なんで行かないの？」

エリカ「 “ チェス下手だから ” ？ ……だったら尚更よ。教えて貰えるじゃない」

エリカ「……その後は一緒に夕飯食べたりしてさ」

エリカ「私に構ってないで行きなさいよ」

エリカ「……」

エリカ「本当はドイツにも付いて行きたい癖に」