玄「うん。嬉しい……」
玄「すごく嬉しいよ……ありがとう……」
玄「……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…
玄「あっ……」
玄「……」ｺﾞｼｺﾞｼ
玄「ダメだね、こんな時にまで泣いちゃうなんて……」
玄「……うん」
玄「えへへ……これからもよろしくね」ﾆｺｯ
憧「……さてと、そろそろ帰ろっか」
穏乃「そうだね」
宥「じゃあ玄ちゃん、先に帰ってるね」
玄「うん。私も―――」
灼「また明日……」
玄「え？ ちょっと待っ……」
憧「じゃあねー」ﾆﾔﾆﾔ
穏乃「お疲れ様です！」
宥「……」ﾆｯｺﾘ
灼「おつかれさま……」
玄（うぅ……別に皆で一緒に帰ってもいいのに……////）
ていうか勝ってる！
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
ｽﾀｽﾀ…
玄「それでね、お姉ちゃんが―――」
玄「……へ？」
玄（あっ……もう着いちゃったんだ）
玄「送ってくれてありがとう」
玄「……」
玄「うん。また明日」
玄「……」
玄「……」
玄「あ……」
玄「……っ」
玄「ううん、何でもないの」
玄「おやすみなさい」ﾆｺｯ
玄「……」
玄「はぁ……」
玄（『上がっていかない？』なんて急に言ったら嫌われちゃうよね……）ﾄﾞｷﾄﾞｷ
玄「ただいま」
宥「おかえり。どうだった？」
玄「え？どうだったって……何が？」
宥「お部屋には上げないの？」
玄「あ、あげないよ！」
宥「そっかぁ。頑張ってね」ﾆｯｺﾘ
玄「もう！ おねーちゃんってば！」
宥（ふふっ。玄ちゃん本当に嬉しそう）
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
（数日後）
玄「ふんふふんふ〜〜ん♪」
玄「……よーし！できたのです！」
玄（○○くん喜んでくれるかなぁ……）
宥「うわぁ、美味しそうだね」ﾋｮｺｯ
玄「！！ お、おねーちゃん！」ﾋﾞｸｯ
宥「今日お出かけするんでしょ？ 頑張ってね」
玄「だ、だから……頑張るとかそういうのは……まぁそうなんだけど……その……////」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
宥「ふふふっ」
〜待ち合わせ場所〜
玄（……）
玄（……寝癖ついてないよね）ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
玄（服、変じゃないよね……）
玄（……）
玄（……）ｿﾜｿﾜ
玄（ちょっと早く来すぎちゃったかな……）
玄（……）ｷｮﾛｷｮﾛ
玄（楽しみだなぁ）ﾆｺﾆｺ
（３０分後）
玄（……）
玄（……）ｷｮﾛｷｮﾛ
玄（……）
玄（……）←スマホを見る
玄（もう少し、だね）
玄（……）ｷｮﾛｷｮﾛ
玄（……あっ仔猫だ。かわいいなぁ）
（一時間後）
玄（……）
玄（どうしたのかな……）
玄（連絡してみようかな）
玄（……ううん、でも……）
玄（……）←スマホを取り出す
おはよう。今日はとても良い天気だね。
今どこにいますか？
気付いたらで良いので、連絡下さい。｜
玄（送信っと）
玄（……最近あったかいからお寝坊しちゃったのかな？）ｸｽｯ
（一時間後）
玄（……）
玄（……）ﾁﾗｯ
玄（返事来ないなぁ。既読もつかないや）
玄（……）
玄（……どうしたんだろう）
玄（もしかして……なにかあったのかな）
玄（……じ、事故、とか……）
玄（……）
玄（電話してみようかな）
玄（……）
玄（……）
玄（電話も出ない……）
玄（もう一回LINE送っておこう）
大丈夫？何かあった？
返事をしてくれたら嬉しいです。｜
玄（……）
玄（……）
玄（……もう一回電話してみよう）
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
玄（……）
玄（……）
ﾎﾟﾂ…
玄（……）
ﾎﾟﾂﾎﾟﾂ…
玄（雨、降ってきちゃった……）
玄（○○くん……傘持ってるかな）
玄（……）
玄（返事……来ないな）
＜ 〜〜♪♪
玄「！」
玄（き、来た……！）
玄（……あれっ？ おねーちゃんから電話……？）
玄（どうしたんだろう）
玄「……はい、もしもし」
玄「……」
玄「うん。まだいるよ」
玄「……ど、どうしたの？ そんなに慌てて……」
玄「……」
玄「……えっ」
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
玄「はぁ……はぁ……」
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
玄（交通事故に巻き込まれて……病院に……）
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
玄（意識が……戻らない……）
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
玄（やだ……）
玄（いやだよ……そんなの……）
玄（っ……！）
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
〜病院〜
晴絵「峠は越えて、命に別条は無いらしい」
玄「……」
晴絵「……でもいつ目覚めるかは分からないと言ってた」
玄「……」
晴絵「玄……」
宥「玄ちゃん……」
玄「……私の…せいです……」
晴絵「え？」
玄「私が……彼をお出かけに誘わなければ……こんな事には……」
晴絵「それは考え過ぎだ」
宥「そうだよ」
玄「……」
晴絵（……宥、今はそっとしておいてやろう）
宥（はい……）
玄「……」
応援しております。続きたのしみにしています。
https://i.imgur.com/3cP74oE.png
ヌッ！
があああああ！があああああ！
あぁ＾〜↓↓
やったッ！見せろッ！表情をッ！
わたしに絶望の表情をッ！
曇り顔ほんとすき（小声）
この絵で笑顔見たいからぜひ大団円でお願いします…
＾〜＾〜＾〜＾〜＾〜＾〜
ありがとうございます
（翌日）
〜病院〜
玄「……」
玄「……」
玄「……」
.
＜ ｺﾝｺﾝ…
玄「……」
玄「はい……」
＜ ｶﾞﾗﾗｯ…
穏乃「……し、失礼します」ｿｰｯ
玄「！ 穏乃ちゃん……」
憧「お邪魔するわね」
灼「……」
玄「憧ちゃん、灼ちゃん……」
玄「ありがとう。来てくれたんだ」
憧「……どう？」
玄「うん。怪我はそこまで重くはないって」
憧「そっか」
穏乃「……」ﾎｯ
玄「脈拍も脳波も安定してるってお医者さんは言ってた」
灼「じゃあ、あとは……」
玄「うん。意識が戻って、目を覚ますだけ」
穏乃「そ、そうですか……」
玄「……」
憧「……そういえば宥姉とハルエは？」
玄「おねーちゃんはお昼頃までいたよ。赤土さんは明日来ると思う」
憧「そっか」
玄「……うん」
憧「玄、あたしたちが看てるから、あんたも帰って休めば？」
穏乃「そ、そうですよっ」
玄「……」
灼「今日は朝からいるって聞いた……」
玄「……ううん。私は平気だから」
憧「でも―――」
玄「みんな、ありがとね」ﾆｺｯ
憧「……」
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
（数日後）
〜病院〜
＜ ｺﾝｺﾝ
玄「……」
＜ ｶﾞﾗﾗｯ…
玄「失礼しますっ」
玄「……」
玄（お花、替えないと）
玄（お部屋も換気して……っと）
玄（……これでよしっ）
玄「……」
玄「……」
玄「あのね、今日は部活で面白い事があったんだよ」
玄「……」
玄「窓を開けてたら外から蝶々が入ってきて」
玄「それでね、灼ちゃんの頭に止まってね」
玄「でも灼ちゃんは気付いてなくて、そのまま麻雀打ってて……」
玄「……ふふっ」
玄「……」
玄「……」
玄「……」
玄「……」
玄（あっ……もうこんな時間……）
玄（……おうちのお手伝いしないと）
玄「……」
玄「明日、また来るね」
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
（数週間後）
＜ ｺﾝｺﾝ
玄「……」
＜ ｶﾞﾗﾗｯ…
玄「……失礼します」
玄「……」
玄（あれ？ お花、まだ新しいや……誰か来てたのかな）
玄「……」
玄「……」
玄（……よいしょ）ｽﾄﾝ
玄（……）
玄（今日は顔色いいみたいだね）
玄（……あっ、そうだ）
ｺﾞｿｺﾞｿ
玄「ふふ、実は今日はおみやげがあるのです」
玄「じゃーん！憧ちゃんがくれたお香！」
玄「すっごくいい香りなんだよ。ここに置いとくね」ｺﾄｯ
玄「……」
玄「……」
玄「あ、あとね、あなたと２人で行きたい所もあるんだ」
玄「ほら、まだ初めてのデートできてないから……」
玄「……きっと楽しいと思う」
玄「だから……」
玄「……」
玄「だから……目を覚まして欲しいな……」
玄「お願い……」ｷﾞｭｯ…
あと３、４回で終わると思います
そういやうちの爺様は認知症になった後病院で「ここには小うるさい嫁がいないから」とかなんとか言って看病に来た婆様を口説いてましたね…
なんかロマンチック
（数日後）
〜部室〜
憧「ツモ。1300・2600」
穏乃「負けたかぁ」
灼「やられた……」
玄「……」
憧「……玄」
玄「……」
憧「ねぇ、玄」
玄「！！ な、なに？」
憧「『なに』じゃなくて……親でしょ？ 2600点ちょうだいよ」
玄「……あ、そっか。ごめんね」
憧「……これ一万点棒よ」
玄「あ……ごめんなさい……」
憧「大丈夫？」
憧（……な訳ないか）
玄「うん。本当にごめんね」
宥「玄ちゃん、交代しよっか」
玄「あ、うん……」
＜ 〜〜♪
穏乃「ほぇ？ ケータイ鳴ってるよ？」
灼「誰の？」
憧「あたしじゃないわね。しずじゃないの？」
穏乃「違うよ。宥さんですか？」
宥「ううん、玄ちゃんだと思う」
玄「……」ｽｯ
玄（電話……赤土先生から……？）
玄（どうしたんだろう）
玄「ごめんね。ちょっと外で話してくるよ」
玄「……もしもし」
玄「あ、はい。お疲れ様です」
玄「え……？」
玄「はい。まだ部室に……」
玄「……」
玄「……」
玄「！！」
玄「ほ、ほんとですか！？」
玄「すぐ行きますっ！」
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
ｻﾞｱｧｧｧｧｧｧ…
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
玄（はぁ……はぁ……）
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
玄（げほげほっ……はぁ……はぁ……）
ﾀｯﾀｯﾀｯ…
玄（良かった……）
玄（良かった……！）
〜病室〜
玄（はぁ……はぁ……）
玄（確か……ここだって言ってたよね……）
玄（はぁ……はぁ……）
玄（すーっ……はーっ……）
玄（……）
玄（よしっ！）
＜ ｺﾝｺﾝ
玄「……失礼しますっ」
晴絵「……玄」
玄「……」ﾍﾟｺｯ
玄「……」ﾁﾗｯ
玄「……！！」
玄（本当に……本当に目を覚ましたんだ……）
玄（良かったよ……）
玄「……ぁ……っ……」
玄（あはは……声、出ないや……）
玄（言いたい事……たくさんあったはずなのに）
玄（……良かった……）
玄（はぁ……）ﾍﾟﾀﾝ…
玄（……）
玄（あっ……）
玄（起きてすぐ泣いてるところなんて見せちゃダメだよね！）ｺﾞｼｺﾞｼ
晴絵「……」
玄「……だ、大丈夫？」
玄「あの……私、凄く心配して……それで……」
玄「……でも、良かった」
玄「信じてたよ。あなたはきっと戻ってきてくれるって」
玄「……」
玄「？」
玄「ど、どうしたの？ やっぱりまだ具合悪いの？」
玄「……そ、そうだよね、まだ起きたばかりだからきっと……」
玄「……」
玄「え？」
玄「なんで……」
玄（……なんで、敬語なの……？）
玄（なんで……そんなに戸惑ってるの……？）
晴絵「……玄、ちょっといいか？」
玄「記憶喪失……？」
晴絵「ああ」
玄「……」
晴絵「それもかなり重度なものらしい」
玄「……」
晴絵「名前も歳も住所も……全部、覚えてないみたいだ」
玄「それは……戻らないんですか……？」
晴絵「分からない。医者は様子を見るしかないと言ってたよ」
玄「……」
晴絵「無理に思い出させようとすると混乱するだろうから、時間を掛けてゆっくり……だってさ」
玄「そう……ですか」
玄「……」
晴絵「玄……」
玄「大丈夫です」
晴絵「！」
玄「目を覚ましてくれただけで、私は……」
晴絵「…………そうだな。玄が傍にいてやればきっと思い出すさ」
玄「はい」
晴絵「皆には私から伝えとくよ」
玄「はい。お願いします」
玄「……」
.
（続く）
お願いしますケツでもなんでも差し出しますから笑顔になって……
(続きが)もう待ちきれないよ！
https://imgur.com/a/Pk32qdp
かわいい
かわいそう
あぁ＾〜↓↓
ヌッ！
着衣騎乗位かな？
ｶﾜｲｿｳ・・・ｶﾜｲｿｳﾆ・・・
ええぞ！ええぞ！
おめぇすげぇなぁ！
かわいい（かわいい）
もっと下さい（強欲）
ｵﾅｼｬｽ！（五体投地）
大好き（直球）
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
〜病室〜
＜ ｺﾝｺﾝ…
＜ ｶﾞﾗﾗｯ…
玄「……」
玄「失礼…します」
玄「……」
玄「あ、の……」
玄「えっと……私……その……」
玄「……」
玄「……」
玄「調子はどう？ ……ですか？」
玄「……私は松実玄です。あなたとは……」
玄「……こ……」
『無理に思い出させようとすると混乱するだろうから―――』
玄「……」
玄「……」
玄「学校で同じクラスで、同じ麻雀部に入ってます」
玄「えっと……よろしくお願いします」ﾍﾟｺｯ
玄「何か困った事があったら遠慮なく言ってください」ﾆｺｯ
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
玄「……」
玄「……」
玄「じゃあ……私はそろそろ帰ります」
玄「明日も、また……」
玄「……」
玄「……」ﾍﾟｺｯ
ｶﾞﾗﾗｯ… ﾊﾟﾀﾝ
玄「……」
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
（翌日）
〜病室〜
玄（……）
ｼｰﾝ…
玄（……）
玄（……）ﾁﾗｯ
玄（……）
玄（……）ﾁﾗｯ
玄（……）
玄「……」
玄「……あの」
玄「な、何かしてほしい事とかないですか？」
玄「あっ、テレビでも点けましょうか？」
玄「……それとも何か読みますか？」
玄「……」
玄「そ、そうですか」
玄「……」
ｼｰﾝ…
玄「……」
玄「……」
玄「あの……」
玄「……」
玄「今日は……とっても良い天気ですね」
玄「……」
玄「……」ﾁﾗｯ
玄「……」
玄「……」
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
（数日後）
玄「じゃあ、お先に失礼します」ﾍﾟｺｯ
穏乃「お疲れ様です！」
灼「おつかれ……」
宥「……玄ちゃん、今日も行くの？」
玄「うん」
憧「あのさ、毎日行くことはないんじゃない？」
玄「え？」
憧「あたしらもお見舞い行ったけどさ……やっぱり暫くそっとしておいた方が良いんじゃない？」
玄「……」
憧「思い出させるのは退院してからでも遅くないだろうし……」
玄「……」
憧「あたしらはともかく、付き合ってた玄が他人行儀な反応されるのが一番辛いでしょ？」
玄「……」
憧「だから退院するまでは……」
玄「心配してくれてありがとう」
憧「……」
玄「でも……私よりも彼の方がきっと辛いから……」ﾆｺｯ…
憧「……」
玄「じゃあまた明日ね」
憧「……うん」
重い
〜病室〜
＜ ｺﾝｺﾝ…
玄「失礼します」
玄「……」
玄「……」
玄（お花、替えないとね）
玄（……）
玄（うん。良い香りなのです）ﾆｺｯ
玄「……」
玄「……え？」
玄「な、なに？ どうしたの？」
玄（初めて○○くんから話しかけてくれた……！）
玄「う、うん！ 何でも聞いて！」
玄「……」
玄「麻雀部の人たちについて？」
玄「えーっとね、もともとは小学生の頃に赤土さんがね」
玄「……あっ、赤土さんっていうのはこの前来てた人で―――」
玄「―――それでね、この娘が新子憧ちゃんで、こっちが高鴨穏乃ちゃんと鷺森灼ちゃん」
玄「おねーちゃんはあったかいのが好きで……」
玄「……とにかくみんなすっごく麻雀強くて頼りになるんだぁ」
玄「……」
玄「……うん、そうだよ。あなたも麻雀部だったの」
玄「……」
玄「な、何か思い出した……？」
玄「……！」
玄「ううん！ そんな、謝らないで！」
玄「私の方こそごめんなさい！たくさん話しちゃって……」
玄「……」
玄「……え？ 私のこと？」
玄「私は……」
玄「さっきの、おねーちゃんの妹で……えっと、実家が旅館で……」
玄「高校２年生で……あとは……」
玄「……」
玄「……」
玄「それくらい、かな」
玄「あはは…」
玄「……！」
玄「好きなこと……？」
玄「えっと……お料理とか、お掃除とか、かな」
玄「あとは……そうだなぁ……」
玄「……」
玄「あとは……」
玄「……」
ﾎﾟﾛ…
玄「……！」
ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…
玄「あっ……ご、ごめんなさいっ」ｺﾞｼｺﾞｼ
玄「何でもないの……何でも……」
玄「……え？」
玄「……」
玄「ありがとう……」
玄「……あなたは優しいね。どんな時でも……」
玄「……」
玄「……」
玄（泣いてばっかりじゃダメだよね）
玄「また何か聞きたい事があったら……遠慮なく言ってね」ﾆｺｯ
あと１、２回で終わります
（数日後）
穏乃「え？ ◯◯さん退院したんですか！？」
玄「うん。怪我は治ったし先生が自宅療養で大丈夫だって」
憧「じゃあ本格的に記憶戻さないとね」
玄「次の休日に学校とか近所を案内してあげようと思って」
穏乃「あ、それなら私も手伝います！」
玄「え？ いいの？」
穏乃「もちろん！」
憧「しず、ちょい待った」
穏乃「？」
憧「そんな大勢で行ったら萎縮しちゃうんじゃないの？」
穏乃「え、そうかな……」
憧「ここは玄に任せとくべきだと思う」
灼「私もそう思……」
穏乃「そ、そっか……それもそうだよね」
宥「……でも私たちに手伝って欲しい事があったらすぐ言ってね」
玄「……うん。みんなありがとう、気を遣ってくれて……」
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
（数日後）
玄「……おはよう」
玄「身体は大丈夫？」
玄「無理はしないでね？ 少しでも体調悪くなったらすぐ言ってね？」
玄「……」
玄「じゃあ行こっか」
玄「今日は学校を案内するね」ﾆｺｯ
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
〜部室〜
玄「……ここが麻雀部の部室だよ」
玄「ここで毎日放課後に皆で麻雀してるんだ」
玄「……」
玄（……あ、そうだっ）
玄「ねぇ、麻雀の事は分かる？」
玄「ルールとか覚えてる？」
玄「……」
玄「『思い出せない』？」
玄「そ、そっか……」
玄（……）
玄（実際に打ってみたら……もしかしたら……）
玄「……」
玄「……ねぇ、見て」
玄「これが麻雀牌だよ」
玄「全部で四種類あってね、これが索子っていって、こっちが萬子で……」
玄「……」
玄「！」
玄「う、うん！ どうぞ！」
玄「椅子に座って触ってみてよ！」
玄（……）
玄（……）ﾁﾗｯ
玄（あ……ごみが落ちてる）
玄（窓もちょっと汚れてるや）
玄（……せっかくだしお掃除していこうっと）
玄（……）ｻｯｻｯｻｯ
玄「……へ？」
玄「あっ……ご、ごめんね。つい……」ｴﾍﾍ…
〜教室〜
ｶﾞﾗﾗﾗｯ…
玄「……ここが、私たちの教室」
玄「……」
玄「そこがあなたの席だよ」
玄「……え？ 私の席はあそこだよ」
玄「ちなみに灼ちゃんの席はそこなのです」
玄「……」
玄「……」
玄「ど、どう？ 何か思い出した？」
玄「……」
玄「ううん、謝らないで」
玄「……ゆっくりで良いんだよ」ﾆｺｯ
玄「……」
玄「次の所、行こっか」
玄「……えっ？ 『まだ居たい』？」
玄「う、うんっ！ もちろんいいよ！」
玄「何か気になる事があったら言ってね」ﾆｺｯ
ｼｰﾝ…
玄（……）
玄（◯◯くん黙っちゃったな……ずーっと教室を見渡してるや）
玄（何か思い出せれば良いけど……）
玄（……）
玄（……）
玄（……そういえば、あの時もこんな雰囲気だったな）
玄（こうして教室に２人きりで……）
玄（それで……彼が、私に……『好きだ』って言ってくれて……）
玄（……）ﾁﾗｯ
玄（……）
玄「……あ、あのっ」
玄「話したい事があるの……」
玄「ほんとはね、あなたは……」
玄「……」
玄「あなたと、私は……」
玄「……こ……」
玄「恋人……だったんだよ……」
玄「……」
風呂入ってくる
玄「……ごめんね……」
玄「急にこんなこと言われても困るよね……？」
玄「でもね、この教室で、こうして２人でいる時に……あなたが告白してくれたの」
玄「……わた…しと……一緒にいたいって……」
玄「……」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ…
玄「……ご、ごめんね……」ｺﾞｼｺﾞｼ
玄「でも私……すごく嬉しくて……」
玄「私もずっと一緒にいたかったから……」
玄「……」ｸﾞｽｯ…
かわいい
重い
ｷﾞｭｯ…
玄「……！」
玄「……」
玄「本当に優しいね……」
玄（やっぱり……あなたは……あなたなんだ）
玄「ありがとう……」
玄（たとえあなたが私の事を思い出せないとしても……）
玄（……私は、待ってるよ）
――――――――――――
―――――――――
――――――
―――
（数日後）
玄（……）
玄（……）
玄（……寝癖ついてないよね）ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
玄（服、変じゃないよね……）
玄（……）
玄（……）ｿﾜｿﾜ
玄（ちょっと早く来すぎちゃったかな……？）
玄（……）ｷｮﾛｷｮﾛ
玄（……）
玄（お弁当……食べたらほんの少しだけでも思い出してくれるかな）
玄（……）
玄（……）
玄（あ、来た！）
玄「―――おーい、こっちだよっ」
玄（私は、ずっと待ってるから―――）
.
記憶は戻らないかもしれけどきっとまた好きになる（確信）
宥姉に惚れそう（小声）
なるほどその衝撃で記憶が戻るのね
玉も竿もでけぇな（誉めて伸ばす）
ぜひまた書いてくださいｵﾅｼｬｽ！
重くて良かった（小並）