ようこそ夕闇列島へ！のようです - 1514540938

1： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:48:58 ID:ugxE.SiY0: 小説板2の皆様こんちわー。

このお話は前作『ジョルジュ・マリン・ウォーのようです』の続きになります。
前作を読まなくても良い構成にしたいと思いますが、前作を読んで頂けるとより楽しめるかと思います。
前作は此方になります。

『ジョルジュ・マリン・ウォーのようです』（小説板2）
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/16305/1489911287/

では投下いたしますー。
2： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:49:42 ID:ugxE.SiY0: 原案・原作

ジョジョリオン（ジョジョの奇妙な冒険第８部）
宝石の国
3： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:50:46 ID:ugxE.SiY0: 西暦2101年12月15日

今から42年前。世界は海に沈んだ。

南極と北極の氷が溶けて、ほとんどの大地が沈んだそうだ。

その際に人類も壊滅したが、全滅にはならなかった。

生き残った人々で持てる技術を駆使し、人口島や強化プラスチックの浮島、風力や太陽光などの自然エネルギー、果ては海藻などの藻類から取れるバイオ燃料。

まあ要はインフラを整えて、こんな世界でも生活が出来るようになった。
4： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:51:17 ID:ugxE.SiY0: 諦めが悪いというか、しぶといというか。

そう言った人達のおかげで暮らせるからいいよねって感謝しなくちゃあな。

私は買い物を終えて、帰路についていた。

早く昼餉にしないと、『同居人』がブツクサと文句を言う。

マンションの一室に辿り着き、玄関を開ける。

そしてリビングの扉を開けた。
5： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:52:16 ID:ugxE.SiY0: ：(ﾟཀ ﾟ*ﾄｿﾝ：「アアア!イグッイグッ！イっぢゃぁう～～～～」

視界に飛び込んできたのは同居人のオナニーシーンだった。目が腐るかと思った。

：(ﾟ、ﾟ*ﾋﾞｼｮﾋﾞｼｮ:「フッー///フッー///」

(ﾟ、ﾟ*ﾄｿﾝ「おっ！戻ったか？」

何してんの？馬鹿なの？昼間から盛りやがって。
6： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:54:16 ID:ugxE.SiY0: (ﾟ、ﾟ*ﾄｿﾝ「いやぁ窓枠を見てたらさぁ、つい、こうムラムラしちゃった。」

(ﾟ、ﾟ*ﾄｿﾝ「あ、きゅうり食べる？良い塩加減だよ」ﾇﾎﾟｫ

いるわけないだろ。お前が食え。

(ﾟ、ﾟ;ﾅﾆｲｯﾃﾝﾉｺｲﾂ？
「は？やだよ。バッチいもん。」

殺すぞ。

私はやれやれと溜息をつき、料理を作る為、キッチンに立つ。
7： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:55:24 ID:ugxE.SiY0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「そう怒んなよ。性欲は発散しないとな。お前もオナニーするだろ？」

するわけないだろ。アホ。

(ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「は？絶対にするね。賭けてもいいよ。いくら賭ける？」

賭けになんねーよ。こっそりする自慰行為を分かるわけないし。

(ﾟーﾟﾄｿﾝ「『分かるって言ったらどうする？』」

(ﾟーﾟﾄｿﾝ「左手の薬指とか見たら。隠しているつもりでも、印は必ず肉体に現れる」

ゴゴゴゴゴゴゴ(ﾟ、ﾟﾄｿﾝゴゴゴゴゴゴゴ

.
8： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:56:46 ID:ugxE.SiY0: ようこそ夕闇列島へ！のようです

いや、だからやんねーって。

(ﾟ3 ﾟﾄｿﾝ「えー」
9： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:57:41 ID:ugxE.SiY0: #1 都村トソンという女その①

ーーーー『海中』34階層ーーーーー

(ﾟ、ﾟﾃｸﾃｸ

彼女の名前は都村トソン。同居人であり私の『雇用主』だ。

昼ご飯を食べた後、彼女から『仕事に行くから一緒に来て』と言われ、行動をしている。

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「さて前にも軽く伝えたけど、おさらいをしておくか。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「この『夕闇列島について』、ね」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「旧日本国・夕闇列島。列島って言っても、島と呼べるのは『1個』だけだ。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「海に沈む前は弓みたいな形で大小のたーくさんの島があったみたいだけど。」
10： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:58:10 ID:ugxE.SiY0: 世界が海に沈んでからは他国も似たような状況だ。

人が住む為には土地が必要で、各国の首脳はその事で頭を悩ませている。

では、この国はどうしたか？

答えは簡単。『上へ上へ住む所を作った』。
11： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:58:39 ID:ugxE.SiY0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「42年前。島にデカいデカいビルを建てた。1フロアにとーきょー23区がすっぽり入るくらいだ」

(ﾟཀ ﾟ*ﾄｿﾝ「つまり黒人のデカマラみたいデケーっ事だ。」ｼﾞｭﾙﾘ

とーきょーとは旧日本国時代の首都の名前だそうだ。

トソンはどうやら、とにかく広いと言いたいらしい。

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「その広さのフロアが『100階建のビルの中』に入っていて、私達は『そこに暮らしている』。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「ねえ、各階層の名前ちゃんと言える？」
12： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 18:59:19 ID:ugxE.SiY0: 馬鹿にすんなし。

今、私達が住むフロアが【海中】。11階～49階のフロアから成る。

50階～59階が真ん中だから【水平線】。

60階～89階が【船】。そして………。

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「90階～100階までが【天】。このフロアは超VIPのガチセレブしか居ねぇフロアだ。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「私は絶対に【天】まで行ってやる。必ずだ。」
13： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 19:00:28 ID:ugxE.SiY0: 各フロアを移動するには、街(フロア内の住宅街)の至る所にあるエレベーターを使う。

私達はそれを使い、下のフロアに向かっている。

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「なぁ、上のフロアに行くにはどうしたらいいか知ってるか？」

…………どうしたらいいんだ？

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「簡単よ。『税金』を収めたらいいの」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「バンバン仕事して稼いで、税金を国に収めて、上のフロアに上げてもらうの。上のフロアに行けば、もっと儲け話にありつける」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「もっともっと稼いで、私は金持ちになって幸福になるんだ」
14： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 19:01:11 ID:ugxE.SiY0: ふーん……。別に資産家になっからといって幸福になれるかぁ？

お金で買えない幸せもあるだろ。

( 、ﾄｿﾝ「おい」

………やばい。地雷を踏んだみたいだ。

( 、ﾄｿﾝ「ヌルいこと言ってんじゃねーぞ。テメーが『この国にいる事が出来るのも』金のおかげだろうが。」

( 、ﾄｿﾝ「ナメた口をきくな。殺すぞ」

…………ああ、トソン。悪かったよ。
15： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 19:06:53 ID:ugxE.SiY0: 忘れていた……。彼女の金と社会的地位に対する執着は並々ならぬ物だった事を。

ブチ切れた彼女の瞳には光も通さない程、底なしの闇が広がっていた。

( 、ﾄｿﾝ

(^、^ﾄｿﾝ「そんなショボくれんなよ。大抵幸せは金で買えんのさ」

(ﾟ、ﾟ*ﾄｿﾝ「ほら、これ見てみ」
16： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 19:07:34 ID:ugxE.SiY0: そう言って彼女はスマートフォンを取り出し、写真データを私に見せてきた。

『( ＞＜)』

誰だ？10～12歳ぐらいの子供に見えるが………？

(ﾟ、ﾟ*ﾄｿﾝ「ビロードは【水平線】の娼館に居る男娼でさぁ、コイツが7歳の時から私のアソコを舐めさせてる」

……………………。
17： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 19:08:41 ID:ugxE.SiY0: (ﾟ、ﾟ*ﾄｿﾝ「ちなみに精通は何処だったと思う？正解は私の膣(ﾅｶ)」

(ﾟワﾟ*ﾄｿﾝ「感動だったよ～。半泣きで『オチ○○ン変になっちゃう～』とか言うもん。処女を有り難がる男の気持ちが分かったね」

(ﾟ、ﾟ*ﾄｿﾝ「それなりのお値段にはなったけども。」

…………忘れていた。

トソンの性欲の強さもモラルの低さも並々ならぬ物だった事を。
18： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 19:21:03 ID:ugxE.SiY0: ーーー【海中】20階層・bottle-Lineーーー

川д川「君を愛してるーー♪君に夢中ーー☆」

ハイハイハイ！！！(熱狂)

到着した所はライブハウスだった。ステージの中央では髪の長い10代の少女が歌い、5～6人の若者が合いの手を入れながら、一糸乱れぬ踊りを繰り返している。

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「彼女は超清純系アイドル、山村貞子ちゃんだ。美少女の顔立ちにちょっとした下ネタにも顔を真っ赤にしてしまう程のウブさがファンにウケている」

(ﾟワﾟﾄｿﾝ「私とは正反対だな！」ﾊﾊﾊｯ！

返す言葉がねぇよ。
19： ◆8aac7uEWYg：2017/12/29(金) 19:21:51 ID:ugxE.SiY0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「デビュー間もないので、こーゆー小さなハコで地道にライブ活動をしているが、私にはわかる。彼女は売れる」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「だが今のままじゃダメだ。事務所もヘボだしな。だからさぁ、」

┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ(ﾟ、ﾟﾄｿﾝＳ＾A＾Ｗ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ

.
突如として、彼女の纏う雰囲気が変わる。

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝA＾Ｗ「私が彼女に『投資』する。」

>>>>>>>TO BE CONTINUED>>>>>>>>
20：同志名無しさん：2017/12/29(金) 20:10:13 ID:Or49o7u60: きたい
21：同志名無しさん：2017/12/30(土) 14:04:42 ID:FHwIMngo0: 2作同時にやるのか
22：同志名無しさん：2017/12/30(土) 18:07:23 ID:wBW8XCSM0: 続編ではなく世界観だけ共有した感じか
乙
23：同志名無しさん：2017/12/31(日) 13:01:31 ID:xaksApuM0: 面白そう。期待大
24： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:03:49 ID:JbamMDxs0: #2 都村トソンという女その②

昔、海には『悪霊』が住んでいた。

悪霊は強靭な魂を持つ者に自分と比類する者として『呪い』を与えた。悪霊に呪われた者は不幸になる。

しかし代わりに『呪いの力』を使えるようになった。

人間の心の闇が絵画や映像の様に映し出されるヴィジョン。ヴィジョンが傷つけば本体も傷つき、酷ければ死ぬ。

呪いは『いつでもそばにいる』

呪いを幸福に変えるにはその運命に『立ち向かわなくてはならない』

その能力を知る者は呪いの事を『スタンド』と呼ぶ。
25： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:05:25 ID:JbamMDxs0: ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞＳ＾A＾Ｗ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ

都村トソンのスタンド『シュガーウォール』

彼女の能力は今まで遭遇したものの中でも特殊な物だった

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「私のスタンドは早く言えば『株式投資』と一緒なのよ」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「投資したいと思う人物に設備や有益な人物と云った具体的なもんから、幸運やチャンスと云った運命的な物を与える」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「そして、その人が成功したら『配当金』が貰えるの。それは社会的地位や資産を増やす程、その額もふえてくる」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「勿論、投資する金も配当金も本当のお金よ。私の銀行口座に振り込まれるの」
26： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:06:26 ID:JbamMDxs0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「………まぁ、もう少し能力はあるけど、それは今言わなくてもいいわ」

………全部は教えてくれないのか？

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「スタンド能力の秘密を言うのは自分のケツの穴を見せるのに等しい」

(ﾟーﾟﾄｿﾝ「お前、私のケツ穴見たいの？スケベ。」

………いや、お前ムダ毛多そうだし……。

(ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「ちゃんと脱毛してますー！しばくぞボケ」

結局トソンはスタンド能力の全てを私には教えてはくれなかった。

今にして思えば、ここで全部聞いていたら『あんな悲しい事』は起こらなかったかもしれない。
27： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:08:34 ID:JbamMDxs0: 川д川

超清純派アイドル山村貞子はトソンの読み通り、爆発的人気を誇っていた。

ライブチケットは即完売。最近は音楽活動にのみならず、CMやドラマ、映画出演者など幅広く活躍の場を広げている。

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「う～ん………」

どうした？彼女は順調に出世している。トソンに入る配当金は凄いんじゃないのか？

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「いやーそうなんだけどさぁ………」

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「アイドルの時よりも仕事のジャンルは増えてきてるのに、彼女はずっと清純派のイメージで仕事をしている。」
28： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:10:13 ID:JbamMDxs0: ………ダメなのか？

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「駄目では無いけどな～う～ん」

数日後、トソンの不安は最悪の形で現れる。

(ﾟдﾟ#ﾄｿﾝ「ジーザスッ！！！」

どうしたんだ？何かあったのか？

私がトソンに尋ねると、彼女は頭を掻き毟りながら吐き捨てるように言った

(ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「クソだ。このデータを見ろ。来週掲載予定のネットニュースの原稿だ。」
29： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:16:39 ID:JbamMDxs0: タブレットを乱暴に投げて寄越す。目に飛び込んで来たのはニュースの見出しだった。

【清純派アイドルSさん。大物俳優とホテルでお泊まり不倫デート！！？】

…………本当の事なのか？これは………。

( 、 ;ﾄｿﾝ「私が雇っている情報屋からだ。まず間違いない。」

だけど彼女も大人の女性だ。妻子ある男性と付き合うのは頂けないが、誰と付き合おうと自由なはずだ。
30： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:17:39 ID:JbamMDxs0: (ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「いやいや。世間知らずの未通女(おぼこ)みたいな事言ってんなよ」

(ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「いいか？『清純派』だぞ？ウブで清潔なイメージで売っているなら、こんな下半身スキャンダルはアウトなんだよッ！！」

(ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「アイドルなんてなァ、所詮ドルオタの都合のいい妄想なんだよ。だが現実に引き戻された瞬間、彼らは絶望する。」

(ﾟдﾟ#ﾄｿﾝ「絶望は怒りを呼び、ヘイトを生み出す。まず間違いなく彼女は芸能界を干されるだろう！！！」

( 、 ;ﾄｿﾝ「そうなったら私の投資した金も全部パーよパーッ！！！」

…………どうするんだ？
31： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:18:54 ID:JbamMDxs0: ( 、 ;ﾄｿﾝ「……………」

( 、 ;ﾄｿﾝ「『損切り』………『損切り』しかない…………」

その後は彼女に何を聞いても答えてくれなかった

ーーーー数日後ーーーー

私はフロア内の食料品店で食材の買い出しをしていた。
32： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:20:42 ID:JbamMDxs0: ネット注文で届けてくれるが、私は直に見て選ぶのが好きだからだ。

この国は全てスマホや静脈コードによる電子マネー決済で行われている。

簡単な買い物から億単位のビジネスまで全てだ。

「臨時ニュースをお伝えします」

突然、上の方からアナウンスが流れてきた。

この国は階層毎に大きな電光掲示版があり、何かしらの映像を流している
33： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:22:04 ID:JbamMDxs0: 「アイドルの山村貞子さんが意識不明の重体で○○病院に搬送されましたが、先程亡くなられました」

…………………は？…………。

「治安維持部隊の調査によると、山村さんは浴室内で死亡しており、そばにはドライヤーが落ちており、事件もしくは事故の可能性を視野に捜査を……」

私は途中までしか聞いていなかった。

頭の芯が完全に冷えていて……だが、チカチカと灯火が燃えるように過去を思い出していた。
34： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:24:32 ID:JbamMDxs0: ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「………まぁ、もう少し能力はあるけど、それは今言わなくてもいいわ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

( 、 ;ﾄｿﾝ「『損切り』………『損切り』しかない…………」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
35： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:26:16 ID:JbamMDxs0: 私は買い物もソコソコにして、彼女の待つ家に向かった。

急いで玄関を開け、リビングの扉を開けた

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「……よー早かったな。今日の晩飯は何？」

山村貞子を『殺したのか？』

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「………気づくのが早いなぁ。スタンド能力への造詣が深いんだな。」

ゴゴゴゴ(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ A＾Ｗゴゴゴゴ
「私のシュガーウォールの『売却』は投資対象の『死亡』によって完了する」

.
36： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:27:11 ID:JbamMDxs0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「損切りって知ってる？株の値段が購入額よりも下がった場合、損益が少ない状態で売りに出すの」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「私は貞子の清純さに投資した。その価値が暴落する前に、その価値を現金に換えた」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「彼女にはスタンドは見えない。だから力の無いシュガーウォールでも楽に始末出来たわ」

………お前、人の命を何だと思っているんだ？

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「……………。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「仕方ねーだろ。あのままだと私が大損してたんだ。私は金持ちにならなきゃいけない。こんな事で躓いていられないんだよ」
37： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:28:28 ID:JbamMDxs0: また金かッ！！金なんかどうでもいいだろうがッ！！

お前のマネーゲームのせいで人が死んだんだぞッ！？

( 、ﾄｿﾝ「………どうでもいい？……」

私が再び口を開く前に、彼女の拳が顔面に飛んできた。

(ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「テメーがどうでもいいと言った金でテメーは生活出来てんだろうがッ！！」

(ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「食品も！服も！住まいもッ！」

(ﾟдﾟ#ﾄｿﾝ「テメーの『戸籍』もッ！！『外国人』のお前が惨めな思いをせずに暮らせているのは金のおかげだろ！そうだろッ！？」
38： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:30:28 ID:JbamMDxs0: (ﾟдﾟ#ﾄｿﾝ『ハインリッヒ・ブルーッ！！』

.
39： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:32:21 ID:JbamMDxs0: ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ从;ﾟ∀从┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ

.
40： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:33:20 ID:JbamMDxs0: (ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「いいか！貧困は罪だッ！！金が無ければ自由がねぇ！尊厳もねぇ！」

(ﾟ、ﾟ#ﾄｿﾝ「命もプライドもすり減らして生きて行かなきゃけねんだよ！！！」

从#ﾟд从「アアアアアアアアアアッ！！」

私は雄叫びを上げ、部屋を出て行った。

これ以上、彼女の話を聞きたくはなかった。
41： ◆8aac7uEWYg：2017/12/31(日) 18:35:12 ID:JbamMDxs0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「金の無い奴は人間の扱いを受けれねぇんだよ」

( 、ﾄｿﾝ『昔の私がそうだったようにな。』

从; ∀从「クソッ！クソッ！畜生！！」

何も考えたくなかった。その思いに反して、脳は記憶を呼び起こす。

私が夕闇列島に来た日。そして、それは、

『私が都村トソンに出会った日』。

>>>>>>>TO BE CONTINUED>>>>>>>>
42：同志名無しさん：2017/12/31(日) 22:34:54 ID:1Ll9CqTM0: このハインは……そうか
43：同志名無しさん：2018/01/06(土) 09:54:32 ID:KLV3ZVm20: おつう
盛り上がってきた
44：同志名無しさん：2018/01/06(土) 11:38:18 ID:PJw0sR/Y0: ジョニィみたいに幸せにとは行かなかったか
まぁジョニィも甘くも短い幸せだったけど
45： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 22:57:10 ID:SY6XH99k0: スタンドデータベース①

スタンド名:シュガーウォール

スタンドAA:Ｓ＾A＾Ｗ

本体:都村トソン (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ

能力:人間への投資。

対象に運や有益な環境などを与え、対象が資産を増やしたり、社会に良い影響を与えると配当金が貰える。

逆に対象の影響がマイナスだったり、資産を失うと投資金額以上の負債を抱える。

そして売却は投資対象の死亡によって行われる

元ネタはシーナ・イーストンの『Sugar Walls』。

彼女はあの有名なプリンスと交流があり、曲名もプリンスの造語で、

女性の「あそこ」を意味しているらしい。
46： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:08:39 ID:SY6XH99k0: #3 出会い

『ハインリッヒ・ブルーの航海日誌』

2100年9月12日天候:晴れ

夕闇列島を目指して、5日が経った。

今の所はトラブルも無く、順調に進んでいる。

資料によると、夕闇列島は海洋国家(トリトン)から東の方角に進んだ所にあるという。

この速さなら恐らく1週間～2週間ぐらいで到着するだろう。
47： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:09:05 ID:SY6XH99k0: 2100年9月19日天候:曇り時々小雨

嫌な天気だ。夕闇列島に近づくにつれて、天気が崩れる事が多くなっている。

油断はしていない。だが温度計、気圧計は嵐が来る事を予兆している。

こんな所で沈没したら、ドクオに合わせる顔がない。
48： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:09:42 ID:SY6XH99k0: ……………ﾋﾟﾁｮﾝﾋﾟﾁｮﾝ

从;-∀从「…………う、う～ん」

从ﾟ∀从パチン！

从;ﾟ∀从「こ、ここはどこだ？」

从;ﾟ∀从「そうか…。あの時、大嵐にあって、船が転覆して………、ここに漂着したのか」

ハインは周囲を見渡してみた。

その場所は恐らく下水道の出口であり、船の残骸がそこかしこに散らばっていた。

ハインは残骸から必要な物を集めてみた。

懐中電灯、ペットボトル、携帯食料、ドクオの遺骨。
49： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:10:43 ID:SY6XH99k0: 从;ﾟ∀从「まずはここが何処か調べなくては……」

从;ﾟ∀从「ここから入るしかないか。臭そうだな………。仕方ないが……」

ハインリッヒは懐中電灯のスイッチを点け歩き始めた。

真っ直ぐに進むと、階段が見え、迷わず登る。

通路に沿って、慎重に進む。

从ﾟ∀从「随分近代的な建物だな。迷路みたいに複雑だし………」

………………ァア……………

从ﾟ∀从！
50： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:11:54 ID:SY6XH99k0: ハインの目の前には十字路があり、右の曲がり角の方から『何かの呻き声が聞こえてきた。』

ハインは足音を忍ばせて、右方向へ懐中電灯の光を照らした。

(ヽ○魚○)グチュ……ァア……チュパ……ァア……
｡::･｡つ°∀｡:::･ﾟ::

从;ﾟд从ﾋｯ・・・

(ヽ○魚○)ピタ
｡::･｡つ°∀｡:::･ﾟ::

┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞミ(○魚○ゝ)ｸﾙｯ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ

.
51： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:13:03 ID:SY6XH99k0: 『それは』海の色のような肌で、目は真っ白に濁っていた。

鋭い牙を覗かせるその口で喰らい付いていたのは、おそらく人だった肉塊だ。

『怪物』である。

从∀ﾟ;从「うわぁああああああああああああ！！！」

目を合わせてしまったハインは脱兎の如く逃げ出した。

無我夢中で逃げた。いくつも通路を曲がり、階段を見つけたら、上の階に上っていく

从∀ﾟ;从「うげぇ……ま、まいたか……？」

从;ﾟ∀从チラっ
52： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:13:40 ID:SY6XH99k0: ダダダダダダ(ヽ○魚○)(ヽ○魚○)(ヽ○魚○)ダダダダダダダダ

从;ﾟд从「アアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッ！！！！」

彼女は走る。走って走って走って………。

从;＞д从「アゥ」ﾄﾞﾃﾝ

何か躓き、倒れてしまった。

ゴゴゴゴゴゴ死体ゴゴゴゴゴゴゴ

死体だ。ハインリッヒは死体に躓いた

(ヽ○魚○)………ﾋﾋﾋ……

その怪物は思いがけないご馳走に心震わせた。

獲物を追い詰める狩猟者の様にハインにゆっくりと詰め寄った
53： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:14:36 ID:SY6XH99k0: 从; ∀从

从; ∀从「偶然って怖いよな。もし神が居るなら礼を言わなきゃな」

从ﾟ∀从rー<┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ

从ﾟ∀从rー<・ドンドンドンドン！

(ヽ○・○)｡:::･ﾟ::::･ﾟ::･｡バァン！

死体は銃を持っていた。ハインはそれを取り上げて、怪物の頭部を目掛けて撃った。

彼らの眉間から紫色の血が流れて、その場に倒れた。
54： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:15:39 ID:SY6XH99k0: 从;ﾟ∀从「……………ふーっ」

「どうやら助かったみたいだな……」

从ﾟ∀从！！

┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「『魚人』共を倒すとはな……。場慣れしてる人？」

女性はすぐ横の通路から出てきた。また他の場所からもワラワラと人が出てきて、怪物を解体し始めた。
55： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:17:21 ID:SY6XH99k0: 从;ﾟ∀从「…………うわ」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「肉は食料に。骨はアゲートだし、偶に体内で真珠を精製してる個体もいるから、宝の山なんだよな。」

从;ﾟ∀从「………ずっと見ていたのか？助けてくれないのか？」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「助ける？面白い事を言うなお姉さんよ」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「ここは夕闇列島【深海】エリア。光の差さないスラム。無法と無情が蔓延る場所。」

从ﾟ∀从(やったぞ。ここは夕闇列島なんだ。ドクオの故郷かッ！！)
56： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:17:57 ID:SY6XH99k0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「普通の人間はこんなとこには居ない。居るのは貧乏人と犯罪者だけだよ」

从ﾟ∀从「だが、アンタはここに『墓参り』に来たんだろ？」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「………どうして、そう思う？」

从ﾟ∀从「アンタからお香の匂いがするのさ。ドクオが、私の恋人が教えてくれた。」

从ﾟ∀从「夕闇列島の人間は墓参りをしている時にお香を焚くってな」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「………お前、名前は？」
57： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:19:00 ID:SY6XH99k0: 从ﾟ∀从「ハインリッヒ・リリー・フローレンス・ブルー」

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「外国人かよ。まさか船でこの国に上陸したのか？」

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「イかれてんな」

从ﾟ∀从「私は目的があって、ここに来た！」

从ﾟ∀从「この国にいる空条家の人間に会いたい。彼を………彼の家族に会わせてやりたいんだ」

そう言って、ハインはドクオの遺骨が入った箱を撫でた。

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「空条家だと………？」
58： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:20:08 ID:SY6XH99k0: 从;ﾟ∀从「知っているのか？」

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「1ヶ月前に家族全員が行方不明になった、芸術家の一族だろ？」

从*ﾟ∀从「そうそう、芸術家の一族の………」

从;ﾟ∀从「お前、今何て言った？」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「『1ヶ月前に行方不明になった』って言ったんだ。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「一家全員が一夜にして姿を消したんだ。何の手掛かりも無く、何の書き置きも無く。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「ニュースにも取り沙汰されたがな。」
59： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:20:57 ID:SY6XH99k0: 从;ﾟ∀从「そんな………。一家が何処に行ったかは………」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「分からないな」

从; ∀从「………………」

从ﾟ∀从「なら、私が探す。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「……………は？」

从ﾟ∀从「私には義務がある。ドクオの死を。ドクオは、立派な男だと、空条家に伝えなきゃいけない」
60： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:21:45 ID:SY6XH99k0: 从ﾟ∀从「色々教えてくれてありがとうな。じゃあな」

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「待て待て待て待て待て！」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「お前、空条家が何処にあんのか知ってんのか？」

从;ﾟ∀从「そ、それは………」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「それにお前はこの国の事を知らな過ぎる。ここは『閉ざされた島国』なんだぞ。外国人が無闇に動いたらエライめに合うぜ」

从;ﾟ∀从「………………」
61： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:22:36 ID:SY6XH99k0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「お前、射撃得意なん？一発でヘッドショット決めてたけど」

从ﾟ∀从「射撃か………」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

｡:::･ﾟ::::･ﾟ::･｡ (　☆Ｗ☆)つ｡:::･ﾟ::::･ﾟ::･｡

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

从ﾟ∀从「………ああ、得意だぜ」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「じゃあお前、私の『用心棒』になれ。」

从;ﾟ∀从「用心棒？」
62： ◆8aac7uEWYg：2018/01/08(月) 23:26:37 ID:SY6XH99k0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「こう見えて『敵が多い』からな。私がお前の探し物を手伝ってやる。だから、その間、私をトラブル(主に家事全般)から守れ」

从;ﾟ∀从「なんかトラブルに余計な括弧がついてんだけど……」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「どうでもいいだろ。どうすんの？うん？」

从;ﾟ∀从「………宜しくお願いします」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「オーケェ。じゃあ空条家に連れて行ってやるよ。ついてきな。」

从;ﾟ∀从「いや待って。アンタは何だ？名前とか聞いていないんだけど。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「名前？私の名前か？私は………」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「都村トソンだ。」

>>>>>>>TO BE CONTINUED>>>>>>>>
63：同志名無しさん：2018/01/09(火) 17:45:27 ID:q0C0L2mM0: 乙ssu
64： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:29:15 ID:R2uqkpd.0: #4 真実はどこへ？

ーーーー80階【船】エリアーーーー

夕闇列島の60階～89階は【船】と呼ばれている。

列島は巨大な建物だと言うのは説明したが、その階層は横の方から見ると『滑走路』が飛び出ている。

この滑走路は『飛行機』の到着場であり、この国の物資を輸送している。

物資は夕闇列島を囲む『拠点』から作られて、夕闇列島の国民を潤しているのだ。
65： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:30:11 ID:R2uqkpd.0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「この階だ。」

从;ﾟ∀从「…………」

ハイン達はエレベーターで80階まで上がり、この階にある空条邸を目指していた。

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「さっきも言ったが、あんまり長居は出来ないぞ。就労用の通行パスを偽造しているんだ。1枚でも高いのに2人分だからな…………」

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「わりと辛い出費だ。」

从;ﾟ∀从「か、感謝している………」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「感謝は言葉じゃあなく、金か行動だけを受け付けている。口なら何とでも言えるし、この国じゃあ言葉には価値が無いのさ」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「ここだ。」
66： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:31:00 ID:R2uqkpd.0: 2人はとある家の前に到着した。ハインは家を一瞥し、一言、

从ﾟ∀从「なんか思った以上に普通だな。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「豪邸だと思ったか？」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「空条家はこの国の人間にしては珍しく質素倹約に努めていてな。贅沢はあまりしなかったらしい。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「入るぞ」

ーーーー空条の家・1階リビングーーー

从ﾟ∀从(………当然だが人の気配がない。ただ家具はそのままにしてあるみたいだな。大部分が残っている)
67： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:31:31 ID:R2uqkpd.0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「知っているか？治安維持隊が行方不明の通報を受けて捜査をしたが、争った形跡が全然無いらしい。しかもテーブルの上には食事が置かれていてな。これからまさに家族で食べようという様だったらしい」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「そんな家族がいきなり失踪するか？」

从ﾟ∀从「確かに奇妙な話だ」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「夕闇列島内でもかなり噂になったよ。借金をこさえて【深海】に逃げたか、ヤバい事をして悪い連中に消されたとかな。」

从ﾟ∀从「……………」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「さてお喋りはお終いだ。お前は隈なく手掛かりを探せよ。私は辺りを警戒しておく」

从´ﾟ∀从「一緒に探してくれないのか？」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「私にそこまでの義理は無いし、何より見張りは必要だろ。こんな所を誰かに見られたらなんて言い訳するんだ？」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「バレそうになったら教えてやるから。さっさとやるわよ」
68： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:32:32 ID:R2uqkpd.0: 私はトソンの意見に従い、空条家の探索を始めた。

2階に登り、部屋をつぶさに見て回る。

そして、とある部屋の前で私の足は止まった。

ーーーードクオの部屋ーーー

ドアを開け、部屋に入る。

家具には薄っすら埃が積もっており、この家に主がいない事を改めて実感する。だが家具や小物はそのままにされていた。

从ﾟ∀从（きっとドクオの帰りを待ってたんだ。いつ帰ってきても部屋が使えるように。)

从ﾟ∀从「ドクオの帰る場所はここだったんだ………」

从ﾟ∀从「……………」
69： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:33:12 ID:R2uqkpd.0: ちょっとした悪戯心だった。

男の子はベッドの下にえっちな本を隠していると聞く。

アイツはきっと巨乳とかおっばいばっかの本だと思うが、はたして………。

从;ﾟ∀从(…………？)

ベッドの下にえっちな本は無かった。たが、代わりに『変な物』を見つけた。

从;ﾟ∀从「なんだぁこれは？『石』？」
つ♢

約5cmの薄荷色に輝くそれは『鉱石』の様だった。

从;ﾟ∀从（ドクオに鉱石の趣味は無いはずだ。彼の物でなかったら……？もしかして犯人の物？)

残念ながら私に石の知識は無い。トソンに聞くしかないだろう。
70： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:33:54 ID:R2uqkpd.0: ーーー空条の家・１F応接室ーーー

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「うーん。分からないな。石ころに興味は無いし」

从´ﾟ∀从「そっかー」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「そーゆーのは【海中】にいる『質屋』に聞けよ。鑑定ついでにウンチクを言ってくれるからな」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「それよりも、これを見ろ」
m9

トソンが指差した先には「金庫」があった。

金庫には6つの小さな液晶パネルに数字キー。

そのすぐ下には3つのランプがあり、その内2つは赤く付いていた。
71： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:34:21 ID:R2uqkpd.0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「夕闇列島名物『防犯金庫』だ。暗証番号を3回間違えると爆発し、不審者と中の物を木っ端微塵にする」

从;ﾟ∀从「物騒過ぎるッ！！」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「だが、お陰でセキリュティには信頼がおける。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「他の何者か？治安維持隊の手癖の悪い奴か？どちらにしても、2回試してダメだったから諦めたみたいだ。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「きっと大事なものが入っているんだろうな」

从ﾟ∀从「……………」
72： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:34:46 ID:R2uqkpd.0: ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

('A`)「実は父も僕(やつがれ)と同じ、いや、それ以上におっぱいが大好きなんだ」

从ﾟ∀从「………へぇー、そう……」

('A`)「父は女性にモテた。その中でも一番美しいおっぱいを持つ女性を選んだ。それが母だ」

从ﾟ∀从「ドクオとは大違いだな」

('A`)「傷つくわー」

从ﾟ∀从「あと、それはトイレのドアを開けて言うことかな？今ならしこたま殴るだけで勘弁してやるよ」

('A`)b「大丈夫。僕はおっぱいにしか興味無しスカトロ趣味は無し。安心して、おしっこをしてくれ」

从ﾟ∀从「よし、わかった。お前の生爪全部剥がすわ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
73： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:35:45 ID:R2uqkpd.0: 从ﾟ∀从

从ﾟ∀从「081081(おっぱいおっぱい)、っと」ピッピッ

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「ちょヤメろ！！爆発すんだろうがァア！」

金庫ピーン！

金庫「ロックヲカイジョシマシタ」

(ﾟдﾟ;ｱｾﾞﾝ「嘘ォ！！」

┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ　从;ﾟ∀从つ︎　I　┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ┣ﾞ
「見ろ、トソン。これは………これは何だ？」

それは金属の箱だ。細長い長方形で中に何かが入っている。

形のイメージとしてはサラン○ップの箱に近い。
74： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:36:26 ID:R2uqkpd.0: (ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「何だ？箱の表面に何か書いてあるぞ。」

从ﾟ∀从「ID225689？」

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「は？何それ？」

从;ﾟ∀从「分からないな。とりあえず持って帰るか？」

(ﾟ、ﾟ;ﾄｿﾝ「あまり考えてる時間は無い。長居し過ぎた。」
二◎つ

私達はあの後、空条家を後にした。

空条家に私達の侵入が発覚し、治安維持隊の警戒レベルが上がったのは、その2日後のニュースで知った。

証拠は残していないので、私達だとバレてはいないが、もう捜査は出来ないだろう。
75： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:36:54 ID:R2uqkpd.0: (ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「結局、あの家で見つかったのは変な金属の筒とよく分からん石だけだったな」

从ﾟ∀从「それでも何も無いよりはマシさ。」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「あと私の用心棒になる約束はちゃんと守れよ。まず手始めに、だ。」

(ﾟ、ﾟ*ﾄｿﾝ「オムライスとか作れるか？」

从ﾟ∀从=3

从ﾟ∀从「アイアイさー、ボス」
76： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:37:30 ID:R2uqkpd.0: ーーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーー【水平線】52階・娼館ーーーー

(//、///ｸﾞｯﾁｮｸﾞｯﾁｮ
「アッん♡アッ♡アッ//ダメ////アッ」

(* ＞＜)パンッパンパンッパン////

(* ＞＜)「と、トソンお姉ちゃん………もうイッちゃうんですっ」

(//、///ﾄｿﾝ「いいよッ///な、膣内(なか)に出してぇ！」

：(* ＞＜)：「ふわぁあああああ………」ﾋﾞｭryﾋﾞｭﾙ

(ﾟｑﾟ*ﾄｿﾝ「孕むぅううううう///////」
77： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:38:31 ID:R2uqkpd.0: (//、//ハァハァ♡

(* ＞＜)ハァハァ////

( ＞＜)「…………………」

( ＞＜)「トソンお姉ちゃん、悩み事なんですか？」

( ＞＜)「………いつもより上の空って感じでしたよ」

( 、ﾄｿﾝ「…………そんなこと………」

ーーーーーーーーー从ﾟ∀从ーーーーーーーーー

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「………………………」

( ＞＜)「お友達とケンカしたんですか？」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「…………そう、かもね………」
78： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:39:07 ID:R2uqkpd.0: ーーーー41階【海中】エリア・質屋ーーーー

从ﾟ∀从(何も知らない国で闇雲に動くのは危険だと思ったから行動に移さなかったが、もういいだろ)

从ﾟ∀从(この石を鑑定してもらい、犯人を捜す)
つ◇

「おまたせ致しました。」

(´･ω･`)「本日担当させて頂きます。燐葉石ショボンと申します。」

从ﾟ∀从「宜しくお願いします」

从ﾟ∀从つ◇
「早速だが、この鉱石を鑑定してくれ」

(´･ω･`)「…………………。拝見します。」
79： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:40:13 ID:R2uqkpd.0: 眉尻の下がった男はハインから石を受け取り、鑑定を始めた。ルーペの様な物でじっくりと観察する。やがて口を開いた。

(´･ω･`)「これをどこで手に入れましたか？」

从ﾟ∀从「祖母の形見なんです」

もちろん嘘である。出所を聞かれた時に怪しまれないようにする為だ。

(´･ω･`)「これは『フォスフォフィライト』と言って、産出量の少ない珍しい鉱石なんです。」

(´･ω･`)「その為、研磨すれば大変高価な宝石になります。そうですね、この大きさなら、このぐらいのお値段は付きますよ」

从;ﾟ∀从（うぉっ！？０がいっぱいある！！マジかッ！！？)

(´･ω･`)「当店で出せる金額は今このぐらいですね。お時間を頂ければ、各店舗から資金を集めます。」

(´･ω･`)「そのぐらいの価値はありますよ」

从;ﾟ∀从「あー、また来ます……」
80： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:40:45 ID:R2uqkpd.0: ーーーーー【海中】34階ーーーーーー

从;ﾟ∀从（………事実として、あの鉱石は高い価値を持つもので、ドクオの生家である空条家の一室から出てきた)

从ﾟ∀从(この石は『破片』だ。これが空条家の家族が失踪した手掛かり……)

男「すいません………」

从ﾟ∀从「あ？」

声を掛けられ、思考の渦から顔を上げると若い男がハインに声を掛けてきた
81： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:41:35 ID:R2uqkpd.0: 男「すいませェん。道を尋ねたいンですけどォ」

从ﾟ∀从「お前、私が暇そうに見えるのか？他をあたれよ」

男「そう言わずにさァ、お願いしますよォ」

男はそう言ってハインの下腹部に「銃を突きつけた」

从ﾟ∀从「……………」

男「大人しくしろ。一緒に下の階の路地裏に来てもらおうか」

ーーーーーー【海中】33階・路地裏ーーーーー

男に脅され、ハインは33階の路地裏に連れてこられた。

そこにはガラの悪そうな男が1人待ち構えていて、意地の悪い薄笑いを浮かべていた。
82： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:42:05 ID:R2uqkpd.0: チンピラ「Yo-yo！逃げようなんて思うなよ！ここには監視カメラなんかねぇ無法地帯だからよ！！」

男「お前質屋から出たよな？なんか換金したって事だろ？」

男「死にたくないなら大人しく金目の物を全部出せ」

从ﾟ∀从

男「なにダンマリ決め込んでいるんだ？今から死体になる練習か？」

チンピラ「それとも早速でっちゃったのかもよッ！！言葉が分からない作戦ンンンンンンンンン！！！」

从ﾟ∀从「こんな事をして治安維持部隊が黙ってないだろ？」
83： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:42:53 ID:R2uqkpd.0: チンピラ「治安維持隊！？ブフーっ！何も知らねーのかコイツぅ」

男「言ったはずだ。ここは『監視カメラの無い場所』だ。つまりは俺らの『職場』なんだよ」

「ここでの出来事は治安維持部隊も黙認している。そいつらのみたいなクズでも仕事をして税金を納めさせる為だ」

男「あ！？誰だ？！？」

ゴゴゴゴゴゴゴ(ﾟ、ﾟﾄｿﾝゴゴゴゴゴゴゴ

.
84： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:43:27 ID:R2uqkpd.0: 从;ﾟ∀从「トソン…………」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「路地裏の出来事はこの国の皆が知っている。だが皆黙っている。」

チンピラ「おっほぉ！上玉が2人もいるじゃあねぇかァ！」

チンピラ「どうせ殺しちまうんだろ？ヤッちまってもいいよな！な？な？」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「こいつらにも生活がある。だから容赦とか慈悲は一切期待出来ない」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「お前は目的も果たさず、黙って犯されて死ぬのか？」

从;-∀从=3「仕方ねーな」
85： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:43:50 ID:R2uqkpd.0: 男「オイっ！妙なマネすると…」

从ﾟ∀从「銃で脅したいんだったら安全装置くらい外せよ」

男は咄嗟に銃を見た。安全装置は外れており、いつでも発射出来るようになっている。

男「外れてんじゃ从ﾟ∀从「そうだ。嘘だ」

从ﾟ∀从つrー＜・ズドンッ！

男は眉間に鉛玉を喰らい、銃声と共に絶命した。
86： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:44:47 ID:R2uqkpd.0: チンピラ「て、テメェッ！！！」

ハインは振り向きざまに3発発砲した。弾丸はチンピラの肝臓と腎臓2個を撃ち抜いた

チンピラ「ギィヤアアアォアアアアアイ！！！！！グゥウツウククウウウウウウウ……………」

从ﾟ∀从「次からちゃんと相手を見て選べ」
つrー<

从ﾟ∀从つrー＜・┣ﾞン┣ﾞンッ！

.
87： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:45:40 ID:R2uqkpd.0: 从ﾟ∀从「皆知っているが、皆黙っているか……。掠奪の金を税として奪うこの国はなんなんだ？」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「この国が病んでるように思うか？ハインリッヒ・ブルー」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「でも私達はこの生活しか知らない。生まれた時から奪う事しか教えて貰えなかったから。」

.
88： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:46:20 ID:R2uqkpd.0: 从;-∀从「………済まない。トソンの気持ちも考えずに勝手な事を言ってしまった」

(ﾟ、ﾟﾄｿﾝ「前にも言っただろ。言葉じゃあなく金か行動で示せって」

(ﾟ、ﾟ*ﾄｿﾝ「手始めにな、オムライスを作ってもらおうか」

从ﾟ∀从

从ﾟー从「アイアイさー、ボス！」
89： ◆8aac7uEWYg：2018/02/17(土) 22:47:26 ID:R2uqkpd.0: 「あと喉に良いものを食べたいな。」

「娼館のビロちゃんにいっぱいマ○コ突かれてさぁ、喘ぎまくって喉痛めちゃった。」

「そーゆーとこ、本当にヒく。」

>>>>>>>TO BE CONTINUED>>>>>>>>
90：同志名無しさん：2018/02/18(日) 11:14:31 ID:xn4OSgs20: 乙
ハインはほんとにたくましくなったなぁ
91：同志名無しさん：2018/02/19(月) 02:17:36 ID:i3d56EdI0: ロクでもねえ回想過ぎて笑ったわ
92：同志名無しさん：2018/02/20(火) 06:37:04 ID:nYWWNszE0: 乙
安全装置のくだりいいね
かーっこいい！！
93：同志名無しさん：2018/02/22(木) 22:46:40 ID:cSnqc06k0: >>73
不覚にもワロタ
94： ◆8aac7uEWYg：2018/03/17(土) 00:59:27 ID:az6z/3C20: #5 強奪(ヴァイキング)

西暦2102年2月15日

今から43年前。世界は海に沈んだ。

南極と北極の氷が溶けて、ほとんどの大地が海に沈んだ。

その際に人類も壊滅したが、全滅にはならなかった。

生き残った人々で持てる技術を駆使し、人口島や強化プラスチックの浮島、風力や太陽光などの自然エネルギー、果ては海藻などの藻類から取れるバイオ燃料。

だげど、私達にはそんな話は関係ない。

生まれた時から奪う事しか教えて貰ってない。

ここは【深海】。頼れるのは自分だけ。
95： ◆8aac7uEWYg：2018/03/17(土) 01:00:14 ID:az6z/3C20: ーーーー【深海】・9階ーーーー

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊ(もうちょっと味噌を足すか？野菜もクズばかりだけど煮込めば食べれそう)

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊ「よし、出来た♪」

「ママァー！ママァアア！！！」

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊ「はーい、今ご飯持ってくねぇ」

彼女の名前は伊藤ハロー。『9歳』の女の子。

彼女はこの劣悪なスラム【深海】で同居人と暮らしている
96： ◆8aac7uEWYg：2018/03/17(土) 01:00:52 ID:az6z/3C20: ('、`*川「ママ！ママ！ママぁ」

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊ「今日のご飯は野菜の雑炊だよ。栄養満点だから沢山食べてね」

('、`*川「ママァ！ぺににご飯食べさせてぇー」

ﾊﾊ*ﾛ -ﾛ)ﾊ「ンフフ。ペニちゃんは『27歳』になるのに甘えん坊さんですね」

('^ `*川「プンプン！ママ意地悪言わないで！」

ﾊﾊ*ﾛ -ﾛ)ﾊ「ごめんごめん。ホラ口を開けて」

('д`*川「アーン」

('～`*川「おいちぃーー」ﾓﾑﾓﾑ
97： ◆8aac7uEWYg：2018/03/17(土) 01:01:26 ID:az6z/3C20: ﾊﾊ*ﾛーﾛ)ﾊ「うふふふふ」

( 、 *川「フワァ～～～～～」ｼｮﾜｰ

('、`*川「ママァ！ぺにねぇ、しーっしちゃった」

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊ「うん。じゃあオムツ取ろっか」

ハローは慣れた手付きで同居人の下を脱がせる。

履いていたオムツをとり、屎尿で汚れた尿道と膣口をウェットシートで拭いてやる
98： ◆8aac7uEWYg：2018/03/17(土) 01:02:17 ID:az6z/3C20: (//、//*川「あっ///あっ///」

(//、//*川「ママ！ママ！ぎゅっする！ぎゅっするぅぅ」

ﾊﾊ*ﾛ -ﾛ)ﾊ「あっ！ちょっと拭きにくいじゃん。めっするよ、め！！」

(//、//*川「～～～～～～～～！！！」

下半身がとたんに粘度を帯びる

ウェットシートを離すと愛液が糸を引いた。

ﾊﾊ*// -///)ﾊ「ぺにちゃん………シたいの？」

(//、//*川ｺｸﾝ♡
99： ◆8aac7uEWYg：2018/03/17(土) 01:03:23 ID:az6z/3C20: ーーーーー
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーーー

(-、-*川………すっーー………すっーー

ﾊﾊ*ﾛ -ﾛ)ﾊ「ﾌﾌﾌ……可愛い」

小一時間、2人はお互いに愛撫をし合っていた。同居人の方はイき疲れたのか、そのまま眠ってしまった。

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊ(……食料とか日用品とか……そろそろストックが切れそうだな……)

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊ(でも私を雇ってくれるところは精々ロリコン専用の娼館……。それに『ペニサス』を置いていく事は出来ない)

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊ(【深海】生まれの私は奪う事しか知らない。私が、私がこの日常を守らなきゃ)

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊつ□ ｽｯ
100： ◆8aac7uEWYg：2018/03/17(土) 01:04:14 ID:az6z/3C20: ハローは一世代前のスマートフォンを取り出し、電源を入れる。

メールも電話もアプリも起動出来ない。ネットがギリギリ繋がっているだけだ。

だが、『それで十分だ』。

ゴゴゴゴゴゴへ(○w○へ)ゴゴゴゴゴゴ

スマホのディスプレイには大型のバッタの様なヴィジョンが写っている。

青と緑のまだら模様で凄く不気味だ。

ﾊﾊﾛ -ﾛ)ﾊ「一稼ぎするわよ『ヴァイキング』」

スアァーーーーーーー(ﾟﾟд ﾟﾟﾄｿﾝーーーーッ！！！！

Σ从ﾟ∀从ビクッ