川ﾟ -ﾟ)下から叩く奴のようです

1： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:03:10 ID:o949Z6KI0: 　一人暮らしをしていると、意外と色んなことがある。
　隣の部屋のヤツうっせーなとか、長らく変え忘れた蛍光灯がぱしぱししたりとか、
　リモコンどこやったっけとか、隣のヤツ氏ねばいいのにとか。
　これもその一つ。
　……というより、一人になったら何か気になったな、という現象。

川ﾟ -ﾟ)□_ ｼﾞｬﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

川ﾟ -ﾟ)□ ﾎﾞｺﾝｯ

　カップ焼そばなど、お湯を捨てた時に鳴るこの音。

川ﾟ -ﾟ)「……」

川ﾟ -ﾟ)「……いるんだろ？　出て来いよ」

川ﾟ -ﾟ)「シンクの下の奴」

「……バレてしまっては仕方ない」

川ﾟ -ﾟ)「ん？」
2： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:04:43 ID:o949Z6KI0: ('A`)ﾇﾙﾝ

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

川ﾟ -ﾟ)

('A`)「どうも」

川ﾟ -ﾟ)下から叩く奴のようです

.
3：同志名無しさん：2016/03/30(水) 04:05:32 ID:AMYiJoBk0: その発想はなかった
4： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:06:29 ID:o949Z6KI0: 川ﾟ -ﾟ)「」

('A`)「いや、まさかバレてるとは思ってなかった……」

川ﾟ -ﾟ)「いや、ちょっと待て」

('A`)「？」

　オーケイ、落ち着け自分、びーくーる。そう、アイアムＫＯＯＬ。
　って違うこれダメなヤツ。

川ﾟ -ﾟ)「お前、何者だ」

('A`)「えっ」

川ﾟ -ﾟ)「えっ」

('A`)「……えっ」

川ﾟ -ﾟ)「何で私が聞き返されなきゃならないんだ」

　捻り潰すぞこのチビ。
　いや何かぬめっとしてそうだから叩き潰そう。
5： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:07:59 ID:o949Z6KI0: ('A`)「いま物凄く身の危険を感じた」

川ﾟ -ﾟ)「だからお前なんなんだ。何で私の台所のシンクの下にいる。それ以前に何者だ」

('A`)「え、分かってるんじゃ……」

川ﾟ -ﾟ)「分かるわけないだろう」

('A`)「出て来いって言ったじゃん！　オレのこと見抜いてたじゃん！？」

川ﾟ -ﾟ)「あんなものちょっとしたお茶目に決まってるだろう」

(；'A`)そ「騙されたァ！」

　あんなんでこんなんが出てくるなんて想像してるかボケ。
　改めて観察してみる。
　体長２０ｃｍほど。シンクの下に潜んでいたらしい。
　微妙に全体が丸い。だが細い。ガリか。
6： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:08:59 ID:o949Z6KI0: ('A`)「うっうっ……見抜かれたと思ったから観念したのに……弄ばれた」

川ﾟ -ﾟ)「鬱陶しい」

('A`)「ひどい！」

川ﾟ -ﾟ)「いいから答えろ。お前、なんなんだ」

('A`)「オレは、『シンクの下から叩く奴』だ！」

川ﾟ -ﾟ)

('A`)+

川ﾟ -ﾟ)ｸﾞﾘﾝ

(；'A`)「ちょあのイタイイタイ」

川ﾟ -ﾟ)「ドヤ顔がムカついた」

('A`)「さっきからオレに対する理不尽の理由軽くない？　おかしくない？」
7： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:10:16 ID:o949Z6KI0: 川ﾟ -ﾟ)「こんな奇怪な現象と生物（？）に遭遇するとはな……」

('A`)「そう？　お湯捨てたらボコンっていうの、みんな体験してない？」

川ﾟ -ﾟ)「温度差がどうのこうのという科学の筈なんだがな」

('A`)「まあオレみたいのがいない所もあるけどさ」

('A`)「むしろ大半そうかも？」

川ﾟ -ﾟ)「つまりお前はこの私を狙っていたのか……変態め……」

('A`)「何でそうなるのォ！？」

川ﾟ -ﾟ)「ああ、でもそういえば、いきなり熱いお湯を流すと神様がびっくりするから水を流してから、って昔……」

川ﾟ -ﾟ)「……」

川ﾟ -ﾟ)「ないな」

('A`)「うん、確かにオレ神様じゃないけど何見て判断したの、ねえ？」

川ﾟ -ﾟ)「少しも神々しくないナリ」

('A`)「反論できない」
8： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:11:55 ID:o949Z6KI0: 　それにしてもコイツ、どうしてやろう。
　今まで特に害はなかった。
　が、妙なものであるのは確かだし、自分の生活を見られていたのかと思うと……。
　追い出すか？　追い出せるものか？
　追い出せるとしても、そもそもコイツの方が先住者だったとしたら、道理に合わない。

川ﾟ -ﾟ)「……」

('A`)「あのォ……」

川ﾟ -ﾟ)「何だ」

('A`)「あの、オレ、ほんと無害だから、普通の人気づかないレベルで無害だから、ね？」

('A`)「出来ればこのまま置いといてくれませんかね……？」

川ﾟ -ﾟ)「……」

('A`)「オレさ、もうさ、生まれた時からこういう感じでさ、生業っつーか性質っつーかさ、」

川ﾟ -ﾟ)「分かった」

('A`)「え」
9： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:13:07 ID:o949Z6KI0: 川ﾟ -ﾟ)「お前、行動範囲は？」

('A`)「あ、い、一応部屋の中だけど、眠ってる時とか居ない時しかそっちには行ってないよ」

川ﾟ -ﾟ)「来てたのか……」

('A`)「覗いたりとかしてないよ！？」

川ﾟ -ﾟ)「何してたんだ」

('A`)「え？　えー……」

川ﾟ -ﾟ)「……」

('A`)「……」

川ﾟ -ﾟ)「……」

('A`)「……」

川ﾟ -ﾟ)「……私のショーツやブラを被ってあｓ」

(；'A`)「してない！！　してません！！　テレビとか見てました！！」

川ﾟ -ﾟ)「へえ。……おい待て、たまにリモコンの場所が分からなくなるのは」

('A`)「あっ」

川ﾟ -ﾟ)「貴様」ｶﾞｼﾘ

(；'A`)「いやああああ悪気はないんですゥゥゥ！！」ﾌﾞﾝﾌﾞﾝﾌﾞﾝ
10： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:14:12 ID:o949Z6KI0: 川ﾟ -ﾟ)「まあ、いい」

('A`)「へっ」

川ﾟ -ﾟ)「今までどうということもなかったんだ。逆に言うと、私の都合で追い出すのも寝覚めが悪いだろう」

(*'A`)「おお……！　あんた、実は結構いい奴だったんだな！」

川ﾟ -ﾟ)「『実は結構』を除けばその通りだ」

(*'A`)「大丈夫だよ、オレ邪魔しないから！　いい『シンクの下から叩く奴』だから！」

川ﾟ -ﾟ)「長いな名前」

('A`)「それしか呼び名がない」

川ﾟ -ﾟ)「不便だな。まあいいさ」

('A`)「うん、よろしくな！　２０４の人！」

川ﾟ -ﾟ)「何をよろしくするんだ」

　ちんまい手が伸びて来た。
　その呼び方は囚人みたいだなしかし。
　握り返した手は不思議と温度がなかった。
　ぎゅっぎゅと空気混じりの何かを握っているようだ。音はしなかったが。

川ﾟ -ﾟ)人('A`*)

　……ま、いいか。
11： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:15:24 ID:o949Z6KI0: 「……あ」

「？　……いたた痛い！？　何！？」

「カップ焼きそばが伸びたし冷めた」

「それオレのせいじゃ」

「あ？」

「オレと話したせいですねごめんタンマタンマ痛いから痛いマジでいやあああああ」
12： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 04:17:41 ID:o949Z6KI0: ブン動会参加作品です
のんびりやってくので、お題を幾つかくれると嬉しい
ではまた後程
13：同志名無しさん：2016/03/30(水) 05:19:43 ID:3NV75Blg0: 乙
14：同志名無しさん：2016/03/30(水) 06:29:23 ID:AhlBh4l20: 乙乙　そうかドクオの仕業だったのか……

お題って単語とかでいいのかそれともシンクの下から叩く奴みたいなのを出せばいいのかどっちですか
とりあえず「シャワー」
15：同志名無しさん：2016/03/30(水) 10:48:30 ID:dt.PnQPg0: 　＼ﾎﾞｺﾝｯ／
＿＿＿＿＿＿
　　　ﾉ
　　　('A`)　ｵﾗァｯ！
　　　(　(7
　　　<　ヽ
16：同志名無しさん：2016/03/30(水) 10:55:51 ID:YBZcRMy.0: 発想に脱帽

>>15
くっそｗｗｗｗｗｗｗ
17：同志名無しさん：2016/03/30(水) 11:48:20 ID:EFW8myFU0: >>15
かわいい
18： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 20:11:14 ID:Ff2woFpI0: 【>>12 シャワー】

川ﾟ -ﾟ) ｺﾞｼｺﾞｼｼｬｶｼｬｶ

川ﾟ -ﾟ) ﾊﾞｯｼｬﾊﾞｯｼｬ

川ﾟ -ﾟ)「ふう。これで掃除はいいか」

川ﾟ -ﾟ)（……そういえば、シャンプーしてる時に視線感じたら上だとよく言うが）

川ﾟ -ﾟ)「まさかそれもアイツじゃなかろうな」

「呼んだ？」

川ﾟﾟ)"（上か！？）ﾊﾞｯ

「あれ？　あの、呼んでない？」

川ﾟ -ﾟ)「どこだ」

('A`)「下」ﾆｮﾛﾝ

川ﾟ -ﾟ)

('A`)ノ

川ﾟ -ﾟ)「お前、やっぱり覗いてたんじゃないか」

川ﾟ -ﾟ)つ◇^
　　　　　　(；'A`)「違います違いますマジックリンでグリグリするのやめてェェ」
19： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 20:12:04 ID:Ff2woFpI0: ('A`)「顔出してないから、マジで出してないから」

川ﾟ -ﾟ)「じゃあ何してたんだ。ここはステンレスじゃないからﾎﾞｺﾝはいらないぞ」

('A`)「だって温度ちょうどいいんだもん……」

川ﾟ -ﾟ)「ああ……じめじめしてる所好きそうだもんな」

('A`)「それさ、オレが下から叩く奴だから言ってる？　別な何かで判断してる？」

川ﾟ -ﾟ)「だってお前、お湯の直撃を何度も受けておいて」

('A`)ｂ「大丈夫、ちゃんと避けて、その上でﾎﾞｺﾝしてる」

川ﾟ -ﾟ)（別に心配はしてないんだがなあ）

('A`)「排水溝からお湯が落ちるとさ、ちょうどいい圧と湯加減なんだ」

川ﾟ -ﾟ)「打たせ湯か」

('A`)「え、風呂場だよねここ」

川ﾟ -ﾟ)「私の風呂場だ」ｷｭｯ

('A`)「おふっあっちょっダメ強すぎて」

川ﾟ -ﾟ)「風呂入るからとっとと失せろ」ｼﾞｬｰ

(*'A`)「あんっ」

川ﾟ -ﾟ)

川ﾟ -ﾟ)ｷｭｷｭｯ

(；'A`)「いたたたたたたコレもう豪雨だから！！」ｼｭﾙﾝ
20： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 20:12:58 ID:Ff2woFpI0: >>18　間違えました
【>>14 シャワー】
21： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 20:14:35 ID:Ff2woFpI0: 【リモコン】

川ﾟ -ﾟ)「おい」

川ﾟ -ﾟ)

川ﾟ -ﾟ)「おい」

('A`)「……オレ？」

川ﾟ -ﾟ)「お前以外いるか？　私は一人暮らしの部屋でエアーフレンズに話しかける電波か？」

(*'A`)a「と、ともだち……」

川ﾟ -ﾟ)「お前が友達とは一言も言ってないがな」

('A`)ｼｮｰﾝ

川ﾟ -ﾟ)つ「ん」　⊂('A`)「ん？」

川ﾟ -ﾟ)「違う」ﾊﾞｼﾝ

('A`)「お、お手じゃない！？」

川ﾟ -ﾟ)「……お前、犬か？」

('A`)「犬じゃないですマジトーンやめて下さいごめんなさい」

('A`)「それで、何？」

川ﾟ -ﾟ)「見て分かれ」

('A`)「今日も理不尽」
22： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 20:15:42 ID:Ff2woFpI0: 　
川ﾟ -ﾟ)「お前またリモコンどっかやっただろう」

('A`)「え？　前にテレビつけたの一昨日より前だけど」

川ﾟ -ﾟ)←昨日テレビつけてた

('A`)←昨日いつもより余計にﾎﾞｺﾎﾞｺ鳴らして怒られた

川ﾟ -ﾟ)、「お前がよく失くすんだから今までの責任とって探せ」

('A`)「やっぱ理不尽……ってあれ？　ちょっと恥ずかしがってる？」

川ﾟ -ﾟ)、←ちょっとした羞恥の表現

('A`)+←ちょっとしたにやにやの表現

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

川ﾟ -ﾟ)

('A`)「探します」

川ﾟ -ﾟ)「よろしい」
23： ◆52LC4/UGMI：2016/03/30(水) 20:20:10 ID:Ff2woFpI0: こんな感じで期間中やってきます
お題ありがとうございました。今回みたいに単語でも文章でも何でもおｋです
来なかったら【リモコン】のごとく適当に話が続く

その発想は『お湯捨てた時にシンクの下から思いっきり叩いてくる奴なんなの』ってスレが元ネタです
24：同志名無しさん：2016/03/30(水) 20:23:12 ID:Uvr2GH360: お前のお題短編好きよ
お題:黄河文明
25：同志名無しさん：2016/03/30(水) 20:29:38 ID:AhlBh4l20: 乙乙、なごむ
お題　紅白まんじゅう
26：同志名無しさん：2016/03/30(水) 20:33:47 ID:2RuDjVyQ0: この緩く進む感じ好き
お題・家電製品のコード絡ませるやつ
27：同志名無しさん：2016/03/30(水) 21:54:26 ID:uTQuj.060: これはある種の現代妖怪だな

お題：いつの間にか部屋に落ちてる陰毛
28：同志名無しさん：2016/03/31(木) 00:20:12 ID:I8t1AhWk0: ああ、いいなあ、ユルいなあ
お題：中出し義母レイプ
29：同志名無しさん：2016/03/31(木) 00:23:13 ID:NPWX19Xk0: ついに来てしまったか……！
30： ◆52LC4/UGMI：2016/03/31(木) 02:25:06 ID:FOo/Vwbk0: 【>>24 黄河文明】

川ﾟ -ﾟ)「ところでお前、いつからここに住んでるんだ？」

('A`)「えーと、１５年くらいかな」

川ﾟ -ﾟ)「ふうん。このアパートも結構築年いってたんだな」

('A`)「そう？　てか感想そこ？　オレは？　オレのことは？」

川ﾟ -ﾟ)ﾊｱ

川ﾟ -ﾟ)「何年くらい生きてるんだ」

('A`)「わぁいため息つかれたよ。えーと……」

川ﾟ -ﾟ)「大昔から生きてたりしないのか。歴史を目の当たりにしてたりとか」

('A`)「え、えー、まあ多少は」

川ﾟ -ﾟ)「黄河文明か」

('A`)そ「待って、江戸時代とかせめて平安時代とかじゃないの、言葉のチョイス！」

川ﾟ -ﾟ)「だってギリギリ農耕始めた原始人みたいな顔してるじゃないか」

('A`)「初めてされたよその評価」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
31： ◆52LC4/UGMI：2016/03/31(木) 02:26:26 ID:FOo/Vwbk0: ('A`)「大体なんで黄河文明なわけ？
　　　　縄文とかさ弥生とかさ、まあそこなら分からないでもないよ？　一応島国だからね。
　　　　今住んでんの島国だからね、何で海渡っちゃってんの。
　　　　ああ、飛びに飛んでアフリカだったら逆に許せたかもしれない。
　　　　そもそもあんた黄河文明の何を知っ」

川ﾟ -ﾟ)「悪かった」

('A`)「分かればいいよ」

川ﾟ -ﾟ)「でも知ってるんじゃないのか？　その頃からお前みたいのが居たなら」

('A`)「なあ、あんたさ、じいちゃんばあちゃんが明治大正に生きてたからって、
　　　　その場の出来事分かる？」

川ﾟ -ﾟ)「分からんが不思議パワーで何となく」

('A`)「出来たらこの世を支配してやるのに」

川；ﾟ -ﾟ)「悪かった」

('∀`)「分かればいいよ」

川ﾟ -ﾟ)「……で、結局お前自身が目の当たりにした歴史的出来事は？」

('A`)「うーん……」

川ﾟ -ﾟ)「……」

('A`)「……あ、２０００年問題って結局何事もなかったよね」

川ﾟ -ﾟ)「ちっけえな」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
32： ◆52LC4/UGMI：2016/03/31(木) 02:28:34 ID:FOo/Vwbk0: 【>>25 紅白まんじゅう】

川ﾟ -ﾟ)「ふー……茶でも淹れるか」

川ﾟ -ﾟ)ｺﾎﾟｺﾎﾟｺﾎﾟ

川ﾟ -ﾟ)⊂○゛　←急須だよ　急須だったら急須だよ

川ﾟ -ﾟ)「……」

川ﾟ -ﾟ)⊂○゛ｼﾞｬﾊﾞﾊﾞﾊﾞﾊﾞ

　　＼ﾎﾞｺﾝｯ／
　＿＿＿＿＿＿
　　　　ﾉ
　　　　('A`)　ﾊｧｲ!
　　　　(　(7
　　　　<　ヽ

川ﾟ -ﾟ)「うっさい」

('A`)「はい」

川ﾟ -ﾟ)「ここ最近アグレッシブだな」

('A`)「久々にお茶の香りがしたのでテンション上がりました」

川ﾟ -ﾟ)「そんなに淹れてなかったか……」

('A`)「普段、ペットボトルの紅茶とかスポドリでしょ」

川ﾟ -ﾟ)「お茶はあったか～いしか認めん」

('A`)「でも？」

川ﾟ -ﾟ)「自分で淹れるのは面倒」

('A`)「だろうねカップ麺の比率からして」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
33： ◆52LC4/UGMI：2016/03/31(木) 02:33:59 ID:FOo/Vwbk0: 川ﾟ -ﾟ)「饅頭を貰ったからな。今日は緑茶がいい」

('A`)「へえ？　あ、紅白饅頭。うまそう」

川ﾟ -ﾟ)「近所の中学校で卒業式やってた。知ってる子から余った奴もらった」

('A`)「へーえ」

川ﾟ -ﾟ)「やがてこの紅白饅頭をめぐり、白を血で染め、赤を漂白する、
　　　　　禍々しい戦いが起ころうとはまだ誰も知らなかったのであった……」

('A`)「あんたさ、そういうの好きだよね」

川ﾟ -ﾟ)「……まあな」

川ﾟ -ﾟ)「考えてみろ、お前みたいな非現実的、いやいっそ非実在存在がいるんだ、
　　　　　紅白なんてまるで交わらない色の饅頭すなわち人の頭を模した菓子を渡された私は
　　　　　つまりお前を生贄に川を渡る武将の役割を課せられているのでは？」

('A`)「ねえそれさっき以上に適当に考えたでしょ、っていうか非実在存在って初耳だよ！」

川ﾟ -ﾟ)「生贄は否定しないのか。いいんだな」

(；'A`)「あっちがっ」ﾆｭﾙﾝ

　＼ﾎﾞｺﾝｯ／　ｲｹﾆｴﾊ!
＿＿＿＿＿＿

　＼ﾎﾞｺﾝｯ／　ﾀﾞﾝｺ!
＿＿＿＿＿＿

　＼ﾎﾞｺﾝｯ／　ｷｮﾋ!
＿＿＿＿＿＿

川ﾟ -ﾟ)「うっさい」

('A`)「はい」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
34： ◆52LC4/UGMI：2016/03/31(木) 03:32:54 ID:FOo/Vwbk0: 【>>26 家電製品のコード絡ませるやつ】

('A`)

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

川ﾟ -ﾟ)「何が起こってるか分からないと思うので説明しよう。
　　　　　朝起きたらヤツがコードに絡んでいた」

('A`) ﾀｽｹﾃ

川ﾟ -ﾟ)「自業自得だろう。どうせリモコンの如くコードを絡ませようと」

('A`)「いやそれはオレ関係ない」

川ﾟ -ﾟ)

川ﾟ -ﾟ)「なん……だと……？」

('A`)「あれってコードの長さが関係してるらしいよ。どうしても絡むんだって」

川ﾟ -ﾟ)「お、お前じゃない……？」

('A`)「うん」

川ﾟ -ﾟ)「な、ならば文章の誤字脱字もお前が夜にひっそり遊んでいるのではなく」

('A`)「もっと関係ない」

川ﾟ -ﾟ)

::川　- )::「ばっ……馬鹿な……！」

('A`)「え、あの、今までで一番驚いてるっていうか衝撃受けてるんだけど、ええ？」

川#ﾟ -ﾟ)「だってお前、シンクがお湯でﾎﾞｺﾝなんて分かりやすい科学現象がお前で、
　　　　　いまいち分からないコードや何より覚えのない誤字脱字がお前じゃないだと！？
　　　　　あれで私が何回辛苦を呑んだと……！」

('A`)「超濡れ衣」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
35： ◆52LC4/UGMI：2016/03/31(木) 03:34:40 ID:FOo/Vwbk0: 川ﾟ -ﾟ)「なんてことだ……ああ……誤字脱字……」

('A`)「どんだけショックなの。てか助けて」

川ﾟ -ﾟ)「いや、関係ないにしろお前は何で絡まってるんだ」

('A`)「別に悪さしようとしてたワケじゃないから！　助けて！　むしろオレ整理する方！」

川ﾟ -ﾟ)「はあ？」

('A`)「ねえあのさ、同じＡＡで真顔と嘲笑表現すんのやめない？」

川ﾟ -ﾟ)「お前も同じだ却下。整理ってリモコン失くすお前が？」

('A`)「うん。リモコン失くすのあんたの方がｺﾞﾎﾝ
　　　まあ、あんましやんないけど。カップ麺の汁飲んだ時とか」

川ﾟ -ﾟ)「何でそんな限定的な…………あ、何かのお礼的なサムシングとしてか」

('A`)「うんまあ。ほんとは牛乳とかがいいんだけど、カップ麺の汁って塩味あってうまいよね」

川ﾟ -ﾟ)「……却下」

('A`)「へ」

川ﾟ -ﾟ)「お前がどこぞの妖精か小人とか似合わない」

('A`)「『主に顔が』ってつくんですね分かりますチクショウ」

川ﾟ -ﾟ)「はあ……もう仕事だ。いってくる」

('A`)「あ、いってらっしゃい」

ﾊﾟﾀﾝｶﾞﾁｬｶﾁｬﾝ

('A`)

(；'A`)「待って助けてから行ってェェェ！？」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
36： ◆52LC4/UGMI：2016/03/31(木) 03:35:57 ID:FOo/Vwbk0: 【>>27 いつの間にか部屋に落ちてる陰毛】

川ﾟ -ﾟ)「まあそんなワケで、シリアルと牛乳を買ってきた。
　　　　　ヤツがどれほどの働きをするのか、見極めてやろう」

川ﾟ -ﾟ)「ただいまー」

ｼｸｼｸｼｸｼｸ

川ﾟ -ﾟ)「なんだうるさいぞ」

(；A；)「助けてよォォう」ｼｸｼｸｼｸ

川ﾟ -ﾟ)「あ、忘れてた」

('A`)「ううう酷い目にあった」

川ﾟ -ﾟ)「お前、あまりうるさくするなよ？　いつか隣の奴を蹴落とす時、弱みを握られたくないからな」

('A`)「けおとす」

川ﾟ -ﾟ)「蹴落とす」

('A`)

川ﾟ -ﾟ)

('A`)「あ、おかえり」

川ﾟ -ﾟ)「話題逸らすの慣れてきたなお前」

('A`)「ところで何かいい感じに甘い香りがするんだけど」

川ﾟ -ﾟ)「ああ、牛乳だ。まあ、寝る前に置いといてやるから働いてみせろ」

('A`)「おかしいな、基本的にはお礼として渡されるものなんだけどな、そんな気がしない」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
37： ◆52LC4/UGMI：2016/03/31(木) 03:37:31 ID:FOo/Vwbk0: ﾁｭﾝﾁｭﾝ

川ﾟ -ﾟ)「朝か。一応言っておくが狭義の朝チュンではないぞ」

川ﾟ -ﾟ)（牛乳は見事になくなってるな）

川ﾟ -ﾟ)（さて、部屋の変化は……あ、リモコンとパン祭りのシールがテーブルに。
　　　　　 ……これは思ったより悪くないかもしれん）

川ﾟ -ﾟ)（他には）

川ﾟ -ﾟ)

川ﾟ -ﾟ)「おい」

(*'A`)「呼んだ？　おはよ」
　　　　ｷﾞﾘ
川ﾟ -ﾟ)つ('A`；)「うおああああああ！？」

川ﾟ -ﾟ)「お前、なにを、してくれた」

(；'A`)「ななななな何ってちょっと床のホコリを掃いて」

川ﾟ -ﾟ)「お前、この縮れ毛、わざとか。なあ。わざわざ。え？　一か所に。なあ？」

(；'A`)「おおおおオレは妖怪陰毛散らしと戦って勝ったから！　ちゃんと一か所に！」

川ﾟ -ﾟ)「は？」

('A`)「牛乳あったから！　オレがんばったよ！　がんばったの！！」

川ﾟ -ﾟ)「……」

('A`)「うう……いたかった……」

川ﾟ -ﾟ)「とりあえず次やるならゴミ箱INまでがすべてだ、あんだすたん？」

('A`)「い、いえすゆあまじぇすてぃ……」

川ﾟ -ﾟ)「シールはまあいい仕事だった」

(*'A`) ﾊﾟｱ

川ﾟ -ﾟ)「鬱陶しい」

('A`)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
38： ◆52LC4/UGMI：2016/03/31(木) 03:38:52 ID:FOo/Vwbk0: 黄河文明と中出し義母レイプは伝統なのかそうなのか
今回はここまで
お題ありがとう、もう少し募集してます
39：同志名無しさん：2016/03/31(木) 04:23:51 ID:1i7qwkNA0: つまりその陰毛はクーの……

なんだろうドキドキしない(´･ω･`)
40：同志名無しさん：2016/03/31(木) 18:11:14 ID:Tfnu69MEO: おっつ乙！
お題、シンク百列拳
41：同志名無しさん：2016/03/31(木) 23:47:52 ID:Xro8gi1E0: 乙
かわいかった
中義母は安価の恒例行事
42：同志名無しさん：2016/04/01(金) 00:00:48 ID:617d/r5A0: 乙　懐かしさを覚える感じのほのぼので非常にいい
お題　携帯探すために電話かけたらサイレントモード
43：同志名無しさん：2016/04/01(金) 20:04:47 ID:jPI387ZY0: さり気なくAAそのまま使っててワロタ
44： ◆52LC4/UGMI：2016/04/01(金) 22:12:33 ID:1AAyJtXw0: 昨日からＰＣが接続できなくなっており、復旧できるか分かりません
期間内にオチはつけたいのですが、スマホ書き溜めやネカフェはどれどけ時間かかるか未知数です

なのでお題の募集はここまでとさせて頂きます
ありがとうございました！

>>43
使えってことだと思った（ｷﾘｯ
45： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 14:49:46 ID:b1NatIoc0: 【>>28 中出し義母レイプ】

川ﾟ -ﾟ)「壁殴り代行……壁殴り代行……」

('A`)「え、あの、どしたの？」

川ﾟ -ﾟ)「隣」

('A`)「あー」

川ﾟ -ﾟ)「どこだ……オカマが所長の代行屋……」

('A`)「落ち着いて、言いながら殴ろうとしないで、あと多分この世界にはいないよ」

川ﾟ -ﾟ)「くっそが、夜中にバタバタしやがって」

('A`)「直接言ったりはしないの？」

川ﾟ -ﾟ)「色々証拠を集めつつ機会を伺っている」

('A`)「……一応訊くけど、なんの？」

川ﾟ -ﾟ)「社会的に抹殺する機会」

('A`)「わあ」

川ﾟ -ﾟ)「夜中だからな、余計に聞こえるんだよ。ＡＶが」

('A`)「え」

川ﾟ -ﾟ)「お前も聞こえてるだろ」

('A`)「いや、シンクとは逆側だから……」

川ﾟ -ﾟ)「『危険なお姉さん』シリーズとか『魔法少女わたちゃん』シリーズとか、往年の名作らしいな」

('A`)「聞いて中身判断できるってことより、名作だって情報を知ってるあんたが何者だよって思う」

川ﾟ -ﾟ)「お前も聞いてみろそして私の苦悩を味わえ」

('A`)「ええー」

ｱｯﾀﾞﾒｯﾜﾀｼﾀﾁｵﾔｺﾅﾉﾖ
ｵﾗﾅｶﾆﾀﾞｼﾃﾔﾙﾖ
ﾀﾞﾒｪｯｺﾄﾞﾓﾃﾞｷﾁｬｳｩ
ｵﾔｼﾞﾄﾊﾝﾌﾞﾝｵﾅｼﾞﾀﾞｺﾞﾏｶｾﾙｻ
ｱｱﾝｯﾀﾞﾒェﾅｶﾊﾗﾒｪｪ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
46： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 14:51:24 ID:b1NatIoc0: ('A`)「……思ったよりはっきり聞こえた」

川ﾟ -ﾟ)「だろう。どんだけ音量でかいんだ」

('A`)「親子ものか……」

川ﾟ -ﾟ)「『義理の母親が若くて可愛くて困っちゃう』シリーズだな」

('A`)「何で知ってるか聞きたくない」

川ﾟ -ﾟ)「ああ……私も隣の奴が夢の中で可愛い女の子と出会う男とか、座敷童と同居するアパートとか、そういう所がよかった」

('A`)「そろそろそういう発言やめとこうか」

ｶﾞﾁｬｯﾊﾞﾀﾝｯ

川ﾟ -ﾟ)「ん？」

ｱﾝﾀｯｱﾀｼｶﾞｲﾅｲｱｲﾀﾞﾆｯ
ｱｯｲﾔｺﾚﾊﾁｶﾞｯｵｼﾂｹﾗﾚﾃ

('A`)「……えーと、これは？」

川ﾟ -ﾟ)「……知らんな」

ﾐﾀﾗﾄﾞｳｻﾞｲﾖ!
ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞﾒﾝﾅｻｲﾕﾙｼﾃﾂｰﾝ!

('A`)「……えーと、もしかして、ＡＶじゃない？」

川ﾟ -ﾟ)「ああ。そういえばこれ隣の奴の声か」

川*ﾟ -ﾟ)「ははっザマア」

('A`)（めっちゃいい笑顔）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
47： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 14:53:29 ID:b1NatIoc0: 【>>40 シンク百列拳】

川ﾟ -ﾟ)「流すぞ」

('A`)ﾎﾞｺﾝｯ

('A`)「ねえそういえばさ、この前、隣の声が聞こえてたけど」ﾆｭﾙﾝ

川ﾟ -ﾟ)「ああ、今朝会ったから『お盛んですね、あ、いや、お元気ですね』って言い間違えして微笑んでやったぞ」

('A`)「うわあ」

川ﾟ -ﾟ)「めっっちゃ動揺してたぞ、ははは。すっきりした」

('A`)「ああ、うん、ﾖｶｯﾀﾈ。じゃなくて、この前みたいに隣の声聞こえるならさ、こっちの声も聞こえてないのかな」

川ﾟ -ﾟ)「……そういえば」

('A`)「まさかの気付いてなかったパターン」

川ﾟ -ﾟ)「だがまあ大丈夫だろう。そこまでうるさくしてないし」

('A`)「案外聞こえてるかもよ。オレと話してる声とか」

川ﾟ -ﾟ)「いやそんなワケは……はっ、待て、まさか今朝の動揺は、
　　　　　私がエアーフレンズに話しかけてる危ない奴だと思われていたからだったりするのか！？」

('A`)「いや、会話の傍若無人っぷりが問題じゃないかなあ」

川ﾟ -ﾟ)「いやいや、そもそも聞こえてるとは限らん。あれは向こうの音が大きいせいだろうしシンク逆だし」

('A`)「んー……じゃあ試してみる？　ちょっと音立ててみて、明日聞いてみるの」

川ﾟ -ﾟ)「歌でも歌えというのか」

('A`)「いやそこまでは……あ、そうだ」ｼｭﾙﾝ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
48： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 14:56:39 ID:b1NatIoc0: 　＼ﾎﾞｺﾝｯ／
＿＿＿＿＿＿
　　　ﾉ
　　　('A`)　ﾊｧｲ!
　　　(　(7
　　　<　ヽ

＿＿＿＿＿＿

　　　('A`)　ﾎｵｵ......
　　⊂(⊂
　　　<　ヽ

　＼ﾎﾞｺｯ／
＿＿＿＿＿＿

　｜　('A`)　ﾊｲ!
　｜⊂(　(7
　｜　<　ヽ

　＼ﾎﾞｺｯ／
＿＿＿＿＿＿

　｜　('A`)　ﾊｲ!
　｜⊂　）ｸ
　｜　<　ヽ

　＼ﾎﾞｺｫｫﾝｯ／
＿＿＿＿＿＿
　　　ﾉ
　　　('A`)　ﾊｧｧｧｲ!
　　　(　(7
　　　<　ヽ

('A`)+「必殺、シンク百列拳……シンクを百の列に並べ、響かせるが如し」

川ﾟ -ﾟ)「うるさい」

('A`)「あ、はい」

川ﾟ -ﾟ)「……ところでお前、実際にシンクを百列も用意したら、住む場所どうするんだ？」

('A`)ﾊｯ!?
49： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 14:58:23 ID:b1NatIoc0: 【>>42 携帯探すために電話かけたらサイレントモード】

川ﾟ -ﾟ)ｺﾞｿｺﾞｿ

川ﾟ -ﾟ)ﾊﾟﾗﾊﾟﾗ

川ﾟ -ﾟ)「……うーむ。なあ、おい」

('A`)「はいはい？」

川ﾟ -ﾟ)「私のケータイどこだ？」

('A`)「え、知らないよ？」

川ﾟ -ﾟ)「何でだ、家事する妖精ならそれくらい把握してないのか」

('A`)「この前まで『お前が妖精とか（ﾊｯ』って言ってた人の言とは思えない」

川ﾟ -ﾟ)「リモコンと同じようにどっかやってないのか？」

('A`)「触ってないって。オレいい下から叩く奴だから、プライベートには触れないようにしてるよ」

川ﾟ -ﾟ)「ふうん。……まあ、別にお前に見られたからって減るもんはないがな」

('A`)「え、うん？」

川ﾟ -ﾟ)「とりあえず電話ボックスから電話かけてくるから、見つけとけ」

('A`)「あ、うん了解」

ﾊﾟﾀﾝｶﾝｶﾝｶﾝ...

('A`)

('A`)

('A`)

('A`)「……んん？」

('A`)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
50： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:00:17 ID:b1NatIoc0: ｶﾝｶﾝｶﾝ... ﾊﾟﾀﾝ

川ﾟ -ﾟ)「どうだ」

('A`)「何の音も振動もしません」

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

川ﾟ -ﾟ)「……サイレントモードとは、やってくれるな孔明……！」

('A`)「……あ、そうだ電気消して」

川ﾟ -ﾟ)「スルーだと貴様」ﾊﾟﾁﾝ

('A`)

川ﾟ -ﾟ)

('A`)「……あっ、あそこ、光ってる」

川ﾟ -ﾟ)「おお！　やるな孔明！」

(*'A`)ゞﾃﾚﾃﾚ

川ﾟ -ﾟ)「さて、充電して、と」

('A`)「あれ、その箱は？　行く時持ってなかったよね？」

川ﾟ -ﾟ)「ああ、隣の奴と丁度行き会ってな。お裾分けという名の迷惑料兼賄賂だ。
　　　　　今回の働きに免じてお前にも分けてやろう」

('A`)「それ一般にはお詫びと言うのでは。わーいラスクだ」

川ﾟ -ﾟ)「『ところで、何か飼ってたりしますかお？』って訊かれたから
　　　　　『へー□ルハウスを少々』と答えておいた」ｶﾘｶﾘ

('A`)「……それ一般には電波というのでは」ﾊﾟﾘﾊﾟﾘ

川ﾟ -ﾟ)「妙な妖精もどきのシンクの下から叩く奴と住んでるなんぞ言えるか」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

('A`)「へ□ベルも大概だと思います」ﾑｼｬﾑｼｬ

川ﾟ -ﾟ)ｳﾏｰ

('A`)ｳﾏｰ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
51： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:03:22 ID:b1NatIoc0: 【食生活】

ｶﾁｬﾝﾊﾟﾀﾝ

川ﾟ -ﾟ)「ただいま」

('A`)「おかえり」

川ﾟ -ﾟ)「最近、隣の奴がそこまでうるさくないな」

('A`)「たまに声聞こえるけどね」

川ﾟ -ﾟ)「大音量ＡＶじゃなきゃ、まあいいさ」

('A`)「この前のラスクと『友達が作ってくれて』っていう料理もらってから目に見えて軟化したね」

川ﾟ -ﾟ)「……」

('A`)「……え？」

川ﾟ -ﾟ)、「だって……」ﾓｼﾞ

('A`)「えっ、え、あ、も、もしかして、あの」

川ﾟ -ﾟ)「だってあいつの彼女（仮）の料理、食べたら凄く調子よくなったんだ……！」

('A`)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
52： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:04:33 ID:b1NatIoc0: 川∩-∩)「野菜たっぷりの煮物で、肉もちょっとだけ入ってて、彩まで完璧だった」

('A`)「あ、うん、そだね」

川∩-∩)「あの料理が恋しい」

('A`)「あ、はい、そうだねカップ麺やめようか」

川ﾟ -ﾟ)「あんな彼女（仮）がいて『友達』とかふざけてんのか隣の奴。しねばいいのに」

('A`)「あれむしろ殺意高まってる」

川ﾟ -ﾟ)「だが多少迷惑かけられつつ仲良くしてれば、お詫びの名目で料理がもらえるかもしれない。
　　　　　むしろ彼女が欲しい」

('A`)「……かわいいの？」

川ﾟ -ﾟ)「彼女（仮）には会ったことないから知らん。だが今日もさりげなく『夜中おさか、お元気ですね』と言っておいた」

('A`)「ヤだなあ、こんな隣人」

川ﾟ -ﾟ)「お前は？　何か作れたりしないのか」

('A`)「え、オレ？」

川ﾟ -ﾟ)「シンクに住んでるだろう。一応手足あるし」

('A`)「ど、どうだろう……したことないし……」

川ﾟ -ﾟ)ﾁｯ

('A`)「で、でも、あんたがまともな食生活するってんなら、オレもちょっと頑張ってみたりしても」

川ﾟ -ﾟ)ｶﾞｻｺﾞｿ

('A`)「聞いてよ、っていうかそんなこと言いながらカップ麺出すのやめよ、ねえ」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
53： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:06:30 ID:b1NatIoc0: 【名前】

川ﾟ -ﾟ)「ただいま」

川ﾟ -ﾟ)

川ﾟ -ﾟ)「……？」

川ﾟ -ﾟ)「ただいま」

川ﾟ -ﾟ)

川ﾟ -ﾟ)「おい」

ｼﾝ

川；ﾟ -ﾟ)「……おい！」

　返事がなかった。
　あいつはこれまで一度だって、返事をしないことはなかった。
　どうした。何があった。
　どこかへ行ってしまったのか？　１５年も住んでいたのに？
　何かがあって、倒れてしまったとか？　あのよく分からない生態で？

川ﾟ -ﾟ)「なあ、おい、返事しろよ」

川ﾟ -ﾟ)「なあ」

　どうしたんだ。
　なあ、

川ﾟ -ﾟ)「なあ、」

　おい、と。一昔前の亭主関白のように。
　いつもそうやっていたから、その先に続く言葉を持てない。
　だってどうでもよかった。
　だって、こんな風に突然いなくなるなんて思わなかった。
　だって。

　ああ、なんだよ。
　いつの間に、私は。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
54： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:07:33 ID:b1NatIoc0: 川ﾟ -ﾟ)「……お前が、いないと、私は」

('A`)「あ、おかえり」ﾋｮﾙﾝ

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

川ﾟ -ﾟ)

('A`)？

川ﾟ -ﾟ)ｶﾞｼｯ

('A`)「え」

川ﾟ -ﾟ)「お前、どこに、お前」ｷﾞﾘｷﾞﾘｷﾞﾘ

(；'A`)「あっやだ何かこれ久しぶり！　いたたたたたた」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
55： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:09:11 ID:b1NatIoc0: ('A`)「ええと、はい、ちょっと隣にお邪魔してました」ｾｲｻﾞ

川ﾟ -ﾟ)「ほう。……っておい」

('A`)「あ、大丈夫、隣の人には会ってないから」

川ﾟ -ﾟ)「そうか。で、何の用で。…………まさかと、思うが」

　私がいやになって、隣に引っ越そうとした、とか。

('A`)「あ、その……ほんとは、秘密にしたかったんだけど……」

川ﾟ -ﾟ)

('A`)「実は、オレ」

川ﾟ -ﾟ)「やめろ」

('A`)「え」

川ﾟ -ﾟ)「お前、１５年もこの部屋に住んでおいて、私がいるからって出てくつもりか」

('A`)「えっ」

川ﾟ -ﾟ)「やめろ」

('A`)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
56： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:10:43 ID:b1NatIoc0: ('A`)「……あの、隣に料理習いに行ってました」

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

川ﾟ -ﾟ)「は？」

('A`)「料理、習いに、行ってました」

川ﾟ -ﾟ)

川ﾟ -ﾟ)「……は！？」

('A`)「隣の、ほら『友達』って言ってた彼女（仮）、なんかオレと同じような奴だったらしくて」

('A`)「だから、料理、オレも出来るんじゃないかなって」

('A`)「……思ったん、だけど」

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

　色々とつっこみたいことはある。
　あるが。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
57： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:12:10 ID:b1NatIoc0: 川∩-∩)

('A`)「おーい」

川∩-∩)「こっちみんな」

('A`)「じゃあ後ろ向いてるから話していい？」

川∩-∩)「……ああ」

(　 )「オレが出てくと思ったの？」

川ﾟ -ﾟ)「……」

(　 )「オレさ、悔しくてさ」

川ﾟ -ﾟ)「何だ急に」

(　 )「隣の奴の彼女（仮）のことばっか言うんだもん、最近。帰りも遅いし」

川ﾟ -ﾟ)「……お前は面倒な彼女か」

(　 )「うわーだから言いたくなかったのにー」

川ﾟ -ﾟ)「だから料理習いに行ったのか」

(　 )「……」

川ﾟ -ﾟ)「おい？」

(　 )「……あんたに見つかってから、久しぶりに色んなこと出来て、楽しかった。
　　　あんたが喜んでくれるかなと思ったんだ」

　嫉妬、とは違うか。
　私を喜ばせたかったのか、こいつは。
　なんだろうな、それは。
　嫉妬よりも、心配だからって言われるよりも、それはずっと。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
58： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:14:52 ID:b1NatIoc0: 川ﾟ -ﾟ)「おい」

(　 )

川ﾟ -ﾟ)「こっち向け」

(　 )「やだ」

川ﾟ -ﾟ)ｶﾞｼｯ

('A`)「向きますごめんなさい」

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

川ﾟ -ﾟ)「馬鹿だなお前」

('A`)「いやあんたこそオレが出てくとかなにそれ」

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

川ﾟ -ﾟ)「なあ」

('A`)「はい」

川ﾟ -ﾟ)「お前、名前はないのか」

('A`)「へ」

川ﾟ -ﾟ)「下から叩く奴とか言いづらいから、いつもああなるんだ」

('A`)「ああって……おいとかなあとか？」

川ﾟ -ﾟ)「そうだな。お前から私を呼ぶことはないし」

('A`)「いやだって本来、人に見つからないようにするのがオレだし」

川ﾟ -ﾟ)「既に見つかってがっつり話してるだろうが」

('A`)「ですよねー」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
59： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:16:59 ID:b1NatIoc0: ('A`)「……オレを呼んでるって分かるから、オレはよかったんだけどな」

川ﾟ -ﾟ)

('A`)

川ﾟ -ﾟ)「不便になった。だから名前があるなら教えろ」

('A`)「……ドクオ」

川ﾟ -ﾟ)「ドクオ」

('A`)「うん」

川ﾟ -ﾟ)「ドクオか」

('A`)「はい」

川ﾟ -ﾟ)「私の名前も知らないか、お前は」

('A`)「知ってるけど、呼んでいいの？」

川ﾟ -ﾟ)「知ってたのか」

('A`)「うん。でも、あの、教えてくれる？　聞きたい」

川ﾟ -ﾟ)「……素直クール」

('A`)「素直クール」

川ﾟ -ﾟ)「クーでいい。長い」

('A`)「分かった。クー」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
60： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:17:52 ID:b1NatIoc0: 　正座したままの奴としばし見つめ合う。
　話すようになってほんのひと月ほど。私と奴は、ようやく名前を交換した。
　奇妙な同居人。
　たったひと月。
　今まで一番、近い所にいる奴。

('A`)「あの、オレ、料理とか頑張るよ」

川ﾟ -ﾟ)「食えるものを出せよ」

('A`)「だ、大丈夫だよ！　そっちこそちゃんと牛乳とか食材用意してよ！？」

川ﾟ -ﾟ)「うまいもの作れよ、ドクオ」

(*'A`)「うん。よろしく、クー」

　ちんまい手が伸びてくる。
　何をよろしくするって、まあ、これまでのようにということだ。
　手を伸ばす。

川ﾟ -ﾟ)人('A`*)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
61： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:19:18 ID:b1NatIoc0: 　……ま、いいさ。

川*ﾟーﾟ)人('∀`*)

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
62： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:20:35 ID:b1NatIoc0: 川ﾟ -ﾟ)シンクの下から叩くやつのようです('A`)

　　　　　　　　　　　終

「そういやクーさ、オレがいなくなると思って焦ったんだね」

「……」

「へへ、何かうれｓいたたたた」

「うるさい」

「照れ隠しにそれはやめていたああああああ！」
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.
63：同志名無しさん：2016/04/03(日) 15:22:57 ID:0sfAfhI.0: 乙乙！
いいほのぼのだった
64： ◆52LC4/UGMI：2016/04/03(日) 15:25:41 ID:b1NatIoc0: 以上です　お題や乙ありがとうございました！
何とか期間中に間に合った
俺達のブン動会はこれからだ！
65：同志名無しさん：2016/04/03(日) 18:02:49 ID:.Prb4Jrg0: ツンも叩くやつかいｗｗｗｗｗ乙
66：同志名無しさん：2016/04/04(月) 00:55:38 ID:g78qt3JYO: 乙、おもしろくてかわいい、ドクオかわいい
おとなり編とか色々読んでみたいから是非連載してほしい
67： ◆mQ0JrMCe2Y：2016/04/04(月) 01:28:30 ID:JjPBJQog0: 【連絡事項】
主催より業務連絡です。
只今をもって、こちらの作品の投下を締め切ります。

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◆投票開始前の場合：遅刻作品扱い（全票が半分）
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詳細は、こちら
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/21864/1456585367/404-405
68：同志名無しさん：2016/04/04(月) 16:08:07 ID:bexigJH20: 乙
すごく和んだ
お隣さんの日常も見てみたいな
69：同志名無しさん：2016/04/04(月) 22:05:52 ID:xrc49qwk0: 同じ『ような』やつだからな
ツンの方はちぢれ毛散らしの方かもしれん
ξﾟ⊿ﾟ)ξ←ついてるし
70：同志名無しさん：2016/04/04(月) 22:41:29 ID:Vds.qG6c0: もしかして俺らの家に散らされていた陰毛らしきものは実はツンの髪の毛だった可能性が……？
71：同志名無しさん：2016/04/07(木) 12:14:04 ID:scbrJXvQ0: 乙乙！ほのぼのしたし面白かった
ドクオをかわいいと思ったのは初めてだ

川 ﾟ -ﾟ)下から叩く奴のようです