ラム専門BAR 紅～Beni～のようです - 1439023211

63：同志名無しさん：2015/09/21(月) 00:01:58 ID:jV5XF37A0: こなかったかー
64： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:32:14 ID:faUVMPf60: (　"ゞ)「……」

从ﾟ∀从「……」

(　"ゞ)「……お客さん、来ませんねぇ」

从ﾟ∀从「……ああ」

(　"ゞ)(渋谷駅から徒歩で15分。ここ、ラム酒専門のバー。『紅～Beni～』はほんのちょっと目立たない路地裏でひっそりと営業しています)

(　"ゞ)(オーナー曰く、この店は趣味で営業しているようなものだから利益はそこまで重視していないそうです)

(　"ゞ)(なので暇な時間と言うのはよくあります。20時からの営業中にお客さんが2人だけということも)

(　"ゞ)(ちなみに現在の時刻は23時。今だお客さんは一人もいらっしゃいません)
65： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:32:59 ID:faUVMPf60: 从ﾟ∀从「……突っ立ってるだけで、給料貰うのも、気ぃ悪ぃよな」

(　"ゞ)「ですね。誰でもいいから来てくれないかな―……」

从ﾟ∀从「だな」

(　"ゞ)(この店の客層は基本的にオーナーのコネクションが大きい為、なかなか新規のお客さんというのは来てくれません)

(　"ゞ)(やはりひっそりとやっている店ですからね。常連さんからは経営は大丈夫か? なんて尋れたりします)

(　"ゞ)(ですが、心配はご無用です)

ガチャッカランカラン

(　"ゞ)(ほら。今日もまた、新たなお客さんが……)
66： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:33:35 ID:faUVMPf60: (　"ゞ))「いらっしゃいま……」クルッ

▼･ェ･▼「」

(　"ゞ)「……せ……?」

▼･ェ･▼「」

(；"ゞ)「……」

▼･ェ･▼「」

(；"ゞ)「……」

▼･ェ･▼「わふぅん」

(；"ゞ)そ(犬の被り物を被った変な人が来たあああああああぁぁぁぁ!?)

.
67： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:34:21 ID:faUVMPf60: 【ラム専門BAR　紅～Beni～のようです】

　　　　　【OPEN】

.
68： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:34:48 ID:faUVMPf60: (；"ゞ)(とりあえず席に案内したものの……)

▼･ェ･▼「」

(；"ゞ)(このコスプレ男? は何なの!? どう扱えば正解な訳さ!? 助けて心の友のモララー君!)

▼･ェ･▼「……ホットミルクを」

(；"ゞ)「は、はい!?」

▼･ェ･▼「ミルクを下さい。人肌くらいに温まった、ホットミルクを」

(；"ゞ)「か……かしこまりました」

(；"ゞ)(ええ……バーまで来てミルクとか……何なんだよこの犬男……)

▼･ェ･▼←シベリアンハスキーの被り物+真っ黒なローブ

(；"ゞ)(不審者だよなぁ……完璧に。何か変な動きしたら通報できるようにしとかなきゃ)
69： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:36:35 ID:faUVMPf60: 从ﾟ∀从「こちら、ホットミルクです」

▼･ェ･▼「……どうも」

(；"ゞ)(何で高岡さんは顔色一つ変えないで涼しい顔して接客してるんだろ?)

▼･ェ･▼「」チビチビ

▼･ェ･▼「……美味しい」チビチビ

从ﾟ∀从「お客様。当店はラム酒を専門としたバーで、ございます」

▼･ェ･▼「ラム酒……」

从ﾟ∀从「ええ。もしご迷惑でないなら、ミルクに合う銘柄をお持ちしますが、いかがなさいますか?」

▼･ェ･▼「……なら。お願いします」

从ｰ∀从「っす。かしこましました」ペコリ
70： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:37:07 ID:faUVMPf60: (；"ゞ)「ちょっ!? 高岡さん高岡さん!?」ヒソヒソ

从ﾟ∀从「んだよ関ヶ原」ヒソヒソ

(；"ゞ)「何で普通に接客してるんですか!? 早いとこ追い出し方が絶体いいですよあんな変人!」ヒソヒソ

从ﾟ∀从「客に向かって、失礼だな。飲み屋なんだから、酒の1つくらい出さなきゃ、失礼だろうが」ヒソヒソ

(# "ゞ)「何でそんな変な所だけ常識人なんですかあああああぁぁぁぁ!?」ヒソヒソ!

▼･ェ･▼(……ラム酒。楽しみ)チビチビ

.
71： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:38:08 ID:faUVMPf60: 从ﾟ∀从「……っと、お待たせ致しました」

▼･ェ･▼「お待ちしました」

从ﾟ∀从「こちら、スパイスド・ラムの金字塔」

从ﾟ∀从「『キャプテンモルガン・プライベートストック』でございます」

▼･ェ･▼「わふぅん」

.
72： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:38:43 ID:faUVMPf60: 【キャプテンモルガンプライベートストック】

アルコール度数…40°
原産国…プエルトリコ
色…やや濃いめ

甘さ
★★★★★

香り
★★★☆☆

コク
★★★☆☆

アルコール感
★★☆☆☆

キャプテンモルガンシリーズの中でもひときわ評価の高いスパイスド・ラム。
濃厚な甘さの中に香るバニラのようなスパイスの芳香は絶品。
女性や甘党の方にオススメ。

.
73： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:39:08 ID:faUVMPf60: ▼･ェ･▼「いただきます」

▼･ェ･▼「」チビチビ

从ﾟ∀从「……」

(；"ゞ)「……」

▼･ェ･▼「……」

▼･ェ･▼「……っ!」グイッゴクゴク

(；"ゞ)そ「ちょっ!?」

▼･ェ･▼「……わふぅん」

从ﾟ∀从「お気に召しましたか?」

▼･ェ･▼「とても。お代わり下さい、ダブルで」
74： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:39:35 ID:faUVMPf60: 从ﾟ∀从「どうぞ」トクトク……

▼･ェ･▼「ありがとうございます」

(；"ゞ)(美人バーテンダーが犬の被り物した変態男に酒を注ぐ光景って一体……)

▼･ェ･▼「……うん」チビチビ

▼･ェ･▼「しっかりとお酒って感じがするのに、とっても甘くて濃厚ですね」

▼･ェ･▼「それにただ甘いだけじゃなく、香りもいい。バニラを連想させるような、ふくよかな香り」

▼･ェ･▼「ホットミルクにもピッタリです」チビチビ

从ﾟ∀从「そのラムはスパイスド・ラムと言って、既存のラム酒にスパイスを漬け込んでフレーバーを付加させた、ものです」

从ﾟ∀从「ですんで、普通のラム酒よりかは、香りが強いかと」

▼･ェ･▼「なるほど。どおりで」チビチビ
75： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:39:59 ID:faUVMPf60: 从ﾟ∀从(って言うような事をオーナーのヒートさんが言っていた気がする)

(；"ゞ)(今の説明ってまんまオーナーの引用してたなぁ。高岡さんってあんまりラム酒に興味無いからなぁ)

▼･ェ･▼「この香りが、ミルクとピッタリだ。凄く幸せな気分になります」チビチビ

从ﾟ∀从「ラム酒はホットカクテルの種類も豊富ですから、温かい飲み物に、あうかと」

从ﾟ∀从「温かいミルクで作る、ホットカクテルなんかもありますし」

▼･ェ･▼「それはとても美味しそうですね。ラム酒、とても、素晴らしいお酒だ」チビチビ

(　"ゞ)(……)

(　"ゞ)(……)

(；"ゞ)(……動揺している僕の方が間違ってるみたいな雰囲気だなぁ、これ)
76： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:40:24 ID:faUVMPf60: 从ﾟ∀从「今日は、お仕事帰りで?」

▼･ェ･▼「ええ。と言っても自営業ですので、かなり自由ですけど」チビチビ

从ﾟ∀从「自営業ですか。なんか凄いっすね」

▼･ェ･▼「趣味の延長が仕事になっただけですので、そう大したものではありませんよ。あまり儲けもありませんし」

从ﾟ∀从「最近は、不景気みたいですしね」

▼･ェ･▼「ええ。それにしても3年近くこの近所に住んでいましたが、こんなお店があるとは知りませんでした」

从ﾟ∀从「ラム酒だけなら腐るほどあるので、良かったら通ってやって下さい」

▼･ェ･▼「ええ、是非。今日は素晴らしいお店と出逢えた記念日ですね」

从ｰ∀从「っす。恐縮です」

(；"ゞ)(えぇ……? なんかスッゴい和やかな雰囲気なんだけど……)
77： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:40:50 ID:faUVMPf60: ▼･ェ･▼「ふぅ。御馳走様でした」

从ﾟ∀从「っす。こちら、お会計です」

▼･ェ･▼「はい。丁度で」

从ﾟ∀从「ありがとう、ございました」

▼･ェ･▼「どうも。また、来ます」

ガチャッカランカラン

(；"ゞ)「……」

从ﾟ∀从「……」

(；"ゞ)「……変な人、でしたね」
78： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:41:22 ID:faUVMPf60: 从ﾟ∀从「そうか? 礼儀もしっかりして、いい客だったじゃねえか」

(；"ゞ)「いや中身じゃなくて外見の話ですよ! ツッコミ所が多すぎて混乱してるんですからこれ以上ツッコませないで下さい!!」

从;ﾟ∀从「お前が勝手に、盛り上がってるだけだろうが」

(；"ゞ)「いや、絶体に高岡さんがおかしいですって……ん?」

从ﾟ∀从「あ? どした?」

(　"ゞ)「あのお客さんが居た席にに名刺が落ちてるんですよ。挨拶代わりに置いていったのかな?」

(　"ゞ)「え―何々……?」

(　"ゞ)「『SMグッズ製作、販売 DOG オーナー犬山ビーグル』……って」

.
79： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:41:50 ID:faUVMPf60: ▼･ェ･▼『趣味の延長が仕事になっただけですので、そう大したものではありませんよ』

(　"ゞ)「……」

(　"ゞ)「……」

(；"ゞ)そ「やっぱりあの犬男ただの変態だあああああああぁぁぁぁ!!」

从ﾟ∀从(あの客、面白ぇし、また来ねぇかな?)
80： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 00:42:22 ID:faUVMPf60: 　　　　　【CLOSE】

.
81：同志名無しさん：2015/09/27(日) 01:49:46 ID:0MWmVknY0: 来てたか
82：同志名無しさん：2015/09/27(日) 04:29:59 ID:5o.nBGTs0: 所詮犬とコラボしてる！？
大好きだからうれしくて仕方ない！
83： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:47:43 ID:4YETVJGM0: (　"ゞ)「」カチッ

(　"ゞ)「」シュボッ

(　"ゞ)「どうぞ、狐塚さん。トリニダッド・ロブスト・エクストラでございます」

爪'ー`)「ん。ありがとよ」

(　"ゞ)(皆さんこんばんは。バーテンダーの関ヶ原デルタです)

(　"ゞ)(僕が働くバー『紅～Beni～』はラム酒専門の雰囲気あるオーセンティックバーです)

(　"ゞ)(そしてラム酒と切っても切れない関係にあるのがシガー。つまり葉巻の事です)
84： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:48:44 ID:4YETVJGM0: (　"ゞ)(現在は葉巻と言ったらモルト。と考える方が多い世の中ですが、ラム酒はそれよりも以前から葉巻と一緒に楽しまれている酒でした)

(　"ゞ)(そういう経緯も踏まえ、大概のラムバーではシガーバーを兼ねており、ヒュミドールを始めとした喫煙具を備えている場合が殆どです)

(　"ゞ)(もちろん、ウチの店もラムバーですから。オーナーが厳選した20種類以上のシガーを置いてあります)

(；"ゞ)(置いてある。のですが……)

爪'ー`)y‐「」スゥッ……

爪;'ー`)y‐そ「……ウグッ!?」

.
85： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:49:33 ID:4YETVJGM0: 爪;'Д`)y‐「ガホッ!? ゲッホゲホッゴボッ!!」

爪; Д )y‐「グエッホ! ゲッホゲッホ!! ぉえ……!」

爪; Д )y‐「ゲッホゲッホ! ゲッホゲッホゲッホ!!」

爪; Д )y‐「ガハッ……! ゲホゲホ! ゲッホゲッホ!!」

(　"ゞ)「……」

从ﾟ∀从「……」

爪'ー`)y‐「……ふぅ」

爪'ー`)+「美味いシガーだぜ」ドヤァ

(；"ゞ)「「いや、いくらなんでも無理がある」」从∀ﾟ ;从

.
86： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:50:34 ID:4YETVJGM0: 【ラム専門BAR　紅～Beni～のようです】

　　　　　【OPEN】

.
87： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:51:32 ID:4YETVJGM0: 爪;'ー`)「畜生……どうして俺はいつまで経っても葉巻をカッコよく吸えねぇんだ!」

从ﾟ∀从「葉巻なんか、無理して吸うもんでも無ぇだろ。高いし」

爪;'ー`)「でもよお! 葉巻ふかしてる男って滅茶苦茶カッコいいじゃねえかよ! 俺もああいう風になりてぇんだよ!!」

从ﾟ∀从「別に。フォックスが葉巻吸ってても、厨二病乙としか言えねぇけど」

爪#'ー`)「酷ぇぞハイン!!」

(　"ゞ)(こちらのお客様は『狐塚フォックス』さん。高岡さんや笑角福さんのご友人でハードボイルドな男に憧れるグラフィックデザイナーさんです)

(；"ゞ)(来店される度にシガーに挑戦するのですが、吸い方が下手なのか単に相性が悪いのか、いつもむせかえって落ち込んでいます)
88： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:52:44 ID:4YETVJGM0: 从ﾟ∀从「むしろ、今は喫煙者が嫌われる時代だろ? 葉巻なんて、吸わねぇ方がモテるんじゃねえの?」

爪;'ー`)「うぅ……そうかもしんねぇけどよお。昔からの憧れなんだから仕方ねぇだろ? ハインだって元々はスパスパ煙草吸ってたじゃねぇか」

(　"ゞ)「え? 高岡さんって喫煙者だったんですか?」

从ﾟ∀从「昔は、な」

爪#'ー`)「どうせ愛しの恋人様が非喫煙者だから禁煙しましたってオチだろ? ケッ! リア充爆発しろってんだ」

从ﾟ∀从「うっせ―よ童貞」

爪;'Д`)そ「どっどどど童貞ちゃうわぁ!!」

(　"ゞ)(高岡さんに煙草かぁ。想像したら何だか絵になる光景だな)
89： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:53:17 ID:4YETVJGM0: 爪;'ー`)「ちぇっ……! 気分悪ぃぜ。デルタ、酒くれよ」

(　"ゞ)「銘柄はいつも通りモルガンですか?」

爪'ー`)「いや、今日は給料が出たばっかでリッチだからよ。あれ飲ませろよ、ミルナリヨ? だっけ? 編み編みのボトルのやつ」

(　"ゞ)「ミロナリオの事ですか?」

爪'ー`)「そうそう! それだそれ! あっ、いつものツマミも忘れるなよ?」

(　"ゞ)「かしこましました」

从ﾟ∀从「つうか、葉巻1口しか吸ってねぇけど放置でいいのか?」

爪'ー`)+「……高級シガーを1口だけ吸ってあえて捨てる。最高にハードボイルドだろ?」

从ﾟ∀从「ああ。最高に、バカだな」

爪#'ー`)「喧しいわ!!」

(　"ゞ)(あの人達って本当に仲いいよな―)
90： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:55:33 ID:4YETVJGM0: 【ロン・ミロナリオ・レゼルヴァ・エスペシャル・15年】

アルコール度数…40°
原産国…ペルー
色…濃いめ

甘さ
★★★★★

香り
★★★☆☆

コク
★★★☆☆

アルコール感
★☆☆☆☆

藁の編み込みで作られたボトルケースが目を引くペルー産ラム。
その甘さはまるで上質なシロップのようで、何も付加していないにも関わらず、ここまで甘味の強いスピリッツは珍しい。
ストレートやロックで味わって欲しい。

.
91： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:56:58 ID:4YETVJGM0: (　"ゞ)「お待たせ致しました。『ロン・ミロナリオ15年』と……」

从ﾟ∀从「ほれ。いつもの、ツマミな」

爪*'∀`)「おっ! 来た来た! いっただきま―すってな!!」ウッヒョルンルン

(；"ゞ)「ウチの店でラム酒とバニラアイスを同時に注文する男性なんて狐塚さんくらいですよ」

爪'ー`)「いいだろ別に。甘くて美味いんだ、最高の組み合わせじゃねえか」

从ﾟ∀从「フォックスの場合は舌がガキなだけだろ」

爪#'Д`)「うっせうっせ! ばーかばーか!! お前の母ちゃん木村カエラ――!!」

从; ﾟ∀从「小学生かお前は……」
92： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:58:08 ID:4YETVJGM0: (；"ゞ)「あの、アイス溶けちゃいますよ?」

爪'ー`)「おっとそうだった。まずはラム酒を一口」チビチビ

(　"ゞ)「いかがですか?」

爪*'ー`)「ん―、あっまいなマジで。ジューシーな甘味っていうの? それが一気に口の中に広がって」

爪*'ー`)「後味は黒糖の、あの特有の濃厚な香り。いいねぇ、スパイスドでも無いのにこんなに甘いラムもなかなか飲めねぇよな」チビチビ

(　"ゞ)「昔の『ロン・サカパ23年』なんかはそれと同じくらい甘かったんですけどね」

爪'ー`)「あっマジで? いつか飲んでみてぇな。んでこのラムの香りが死なない内にバニラアイスをパクパクっとな!」パク

爪'～`)「」モグモグ

爪*'∀`)「あ―幸せ―。俺の口が悦びの雄叫びをあげてるんじゃ～」
93： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 04:59:04 ID:4YETVJGM0: (　"ゞ)「狐塚さんは本当に美味しそうに召し上がりますね」

从ﾟ∀从「頭ん中ガキのまんまだからな、こいつ」

爪#'ー`)「純粋な少年の心を忘れてないだけだっつうの!! これも俺の魅力なんだよ!!」

从; ﾟ∀从「おい、ハードボイルド設定どこいった」

爪'ー`)+「ふっ……俺という存在が既にハードボイルドなのさ」

从ﾟ∀从「なるほど、訳分からん」

(；"ゞ)(狐塚さんのハードボイルド像は一体……)
94： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 05:00:51 ID:4YETVJGM0: 爪'ー`)「あ―あ―彼女欲しいな―」

(；"ゞ)「またいきなりぶっちゃけましたね」

爪'ー`)「ハインもアヒャもリア充だからな。ケッ! 羨ましいったらありゃしねぇ」

(　"ゞ)「笑角服さんは別に大前さんと交際しているわけでは無いみたいですよ?」

爪'ー`)「レモナ嬢の方がアヒャに首ったけじゃねえか。ありゃ殆ど付き合ってるのと変わんねえっつうの」

从ﾟ∀从「お前はその、変な厨二病治せばすぐモテるんじゃねえの?」

爪#'ー`)「厨二病って言うんじゃねえ! 俺のこの姿勢はハードボイルドに対する純粋な憧れなんだよ!!」

(　"ゞ)(それを世間一般では厨二病と言うのでは……)
95： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 05:01:23 ID:4YETVJGM0: 爪;'ー`)「はぁ……いい加減に童貞捨てたい」チビチビ

从ﾟ∀从「やっぱり童貞なのかよ。ダセェ」

爪#'ー`)「うるへ―!! 言われなくても分かってるっつうの!!」

(；"ゞ)「まあまあ抑えて。狐塚さんはどんな人が好みなんですか?」

爪'ー`)「ああ、どうだろ。昔は顔やら服装やら趣味やらって色々好みがあったけどよ」

爪'ー`)「今となっては……なんか、もう」

爪'∀`)「俺を好きになってくれるなら、誰でもいいかな。なんて……ハハハ」チビチビ

从; ﾟ∀从「うわぁ……」

爪#'ー`)「ええい! その残念な奴を見るような憐れみの視線を止めろ!!」

(；"ゞ)(いや、高岡さんで無くてもそういう反応になりますって)
96： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 05:01:49 ID:4YETVJGM0: 爪#'ー`)「ああもう! 気分悪ぃ! もう帰る!!」グイッゴクゴク

(；"ゞ)「えっ!? もうですか?」

爪#'ー`)「ほら、金だ! 釣り要らねぇ! じゃあな!!」ポイッ

ガチャッカランカラン

从ﾟ∀从「……心の狭いやつ」

(；"ゞ)「本当にコンプレックスだったんですね。経験が無いこと」

从ｰ∀从「まあ、めんどうだけど後でフォローのメールでも、入れとくわ」

(　"ゞ)「お願いしますね。さて、片付けないと……」

(　"ゞ)「……ん?」

.
97： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 05:02:14 ID:4YETVJGM0: 从ﾟ∀从「あ?」

(　"ゞ)「狐塚さんが放り投げたお札。1000円札なんですけど……」

从ﾟ∀从「ミロナリオ、いくらだっけ?」

(　"ゞ)「1200円です。アイスやらチャージやら含めたら2500円です」

从ﾟ∀从「……」

(　"ゞ)「……」

(　"ゞ)「僕、狐塚さんがどうしてモテないか分かった気がします」

从ﾟ∀从「ああ。俺も、再認識したわ」

爪;'３`)そ「へっくしゅん! あ―空から美少女降って来ねぇかな―」
98： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 05:03:12 ID:4YETVJGM0: 　　　　　【CLOSE】

.
99：同志名無しさん：2015/09/27(日) 05:08:14 ID:VD9SIyhc0: 乙！
100：同志名無しさん：2015/09/27(日) 09:17:23 ID:3rMtK2z60: 乙
101：同志名無しさん：2015/09/27(日) 12:24:54 ID:nkhELWcg0: 葉巻とか憧れるよなやっぱ
乙
102： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:08:26 ID:mOF2Skv60: (　"ゞ)「……」

从ﾟ∀从「……」

(　"ゞ)「……暇。ですねぇ」

从ﾟ∀从「……だな」

(　"ゞ)「開店前に笑角福さんが来たのを除けば、まだ客数0ですよ」

从ﾟ∀从「給料日前の、平日ど真ん中だ。こんなもんだろ」

(　"ゞ)「そんなものですかねぇ」
103： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:09:14 ID:mOF2Skv60: (　"ゞ)(皆さんこんばんは。毎度毎度、暇で暇で仕方ないバーテンダーの関ヶ原デルタです)

(　"ゞ)(ここ、バー『紅～Beni～』はオーナーの趣味によるラム酒専門に取扱いする小さなBARです)

(　"ゞ)(バックカウンターには約500種類以上のラム酒が並んでいますが、逆に言えばラム酒以外のお酒は殆ど置いてありません)

(　"ゞ)(現在の日本では洋酒と言えばウィスキーという風潮が大きいですから。やはり一般的なモルトバーと比べてしまうと敷居が高いのかもしれません)

(　"ゞ)(しかし、そう敬遠する事はありません。例え普段愛飲しているお酒があったとしても)

(　"ゞ)(気分転換にラム酒を1杯だけ飲んでみよう。そんな些細な切欠で新たな世界が見えてくるものなのですから)
104： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:09:47 ID:mOF2Skv60: ガチャッカランカラン

(　"ゞ)「「いらっしゃいませ」」从∀ﾟ从

(　"ゞ)(今宵もまた一人、甘味なラム酒の世界へとご招待します……)

.
105： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:10:21 ID:mOF2Skv60: 【ラム専門BAR　紅～Beni～のようです】

　　　　　【OPEN】

.
106： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:10:44 ID:mOF2Skv60: 川ﾟ -ﾟ)「やあ、しばらく」

从ﾟ∀从そ「……!」

(　"ゞ)「あれ? クールさんじゃないですか。お久しぶりです」

川ﾟ -ﾟ)「ああ、久々だな関ヶ原君。最後に寄ったのは2年ほど前だったかな?」

(　"ゞ)「一昨年のオーナーの誕生日イベント以来でしたね。お元気でしたか?」

川ﾟ -ﾟ)「ああ、昨年は何だかんだ忙しくてね。なかなか顔が出せずに申し訳ない」

(　"ゞ)「いえ、お気になさらず。確か最近ダイニングバーをオープンされたとか?」
107： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:11:29 ID:mOF2Skv60: 川ﾟ -ﾟ)「ヒー姉から聞いたのかな? 少し前に、ね。まあ、私の趣味を全面に押し付けたようなメニューの独りよがりの店だがね」

(　"ゞ)「と、言うとメインの酒は……」

川ﾟ -ﾟ)「言うまでも無いだろう。最高のスピリッツ、ジンだよ」

(　"ゞ)「相変わらず、お好きなんですね」

川ｰ -ﾟ)「あれほど美味い酒はなかなか無いからな。メニューの8割はジンやそれをメインにしたカクテルさ」

(；"ゞ)「もういっその事、ジン専門バーにした方がいいのでは……」

川ﾟ―ﾟ)「なるほど。それも面白いな、検討してみよう」
108： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:11:55 ID:mOF2Skv60: 从ﾟ∀从「……ご注文は?」

川ﾟ -ﾟ)「ん? ああ、そうだな。何を飲もうかな」

(　"ゞ)「前回いらっしゃった時は確か、『パンペロ』をお飲みになってましたよね? オーナーのすすめで」

川ﾟ -ﾟ)「ああ。生憎だがジン以外のスピリッツに関しては、とんと無知でね。以前に飲んだアレも、まあ悪くは無かったんだが」

从ｰ∀从「……こちらは、いかがでしょうか?」

川ﾟ -ﾟ)「ん? これは?」

从ﾟ∀从「多分、クール……さん、なら。気に入るかと、思います」

(　"ゞ)「あれ? 高岡さんってクールさんと知り合いなんですか?」
109： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:12:36 ID:mOF2Skv60: 川ﾟ―ﾟ)「ああ、ハインは私にとって『とても親密な関係の女性』さ。特別な、ね?」

从;ﾟД从そ「バッ、バカ!!」

(　"ゞ)(?? よく分かんないけど随分と仲が良いんだな―)

川ﾟ -ﾟ)「さて、ハイン。その銘柄の名前を教えてくれるかな?」

从;ｰ∀从「……別に、珍しい酒でも、無ぇけどよ。ほら」

从ﾟ∀从「『バカルディ8』だ」ゴト

.
110： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:13:10 ID:mOF2Skv60: 【バカルディ・8】

アルコール度数…40°
原産国…バハマ
色…やや濃いめ

甘さ
★★★☆☆

香り
★★★☆☆

コク
★☆☆☆☆

アルコール感
★★★☆☆

著名なラムメーカー、バカルディの自信作。
コストパフォーマンスにも優れており、入手しやすいのも魅力的。
後味にまるで花のような、きらびやかな香りが残るのが特徴。
さっぱりした軽めの味わいなので、割らずに頂いて欲しい。

.
111： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:13:35 ID:mOF2Skv60: 从ﾟ∀从「どぞ。常温ツーフィンガーの、ストレートで」

川ﾟ -ﾟ)「ありがとう。頂くよ」

川ﾟ -ﾟ)「」チビ

川ﾟ -ﾟ)「……ほう」

川*ﾟ -ﾟ)「これは、仲々。悪くないな」チビ

从ｰ∀从「っす。どうも」

(　"ゞ)「バカルディの8年はダークラムににしては随分と軽い味わいですよね」

川*ﾟ -ﾟ)「ああ、だがこの軽さがいいね。スルスルと入っていくよ」
112： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:14:11 ID:mOF2Skv60: 川ﾟ -ﾟ)「ブラウンスピリッツはどうにも味わいが重いものが多いからね。味は良くとも飲んでる内に疲れてしまうことが多いのだが」

川*ﾟ -ﾟ)「この酒は美味いな。飲み口が軽いだけじゃなくて香りも良いし、この甘さが軽やかでありながら自然な甘さで好感が持てるよ」チビチビ

从ｰ∀从「ん。なら、良かった」

川ｰ―ﾟ)「フフフ……流石ハインだな。私の好みなど、お見通しという訳か」

从ｰへ从「……うっせ」プイ

(　"ゞ)「随分と仲が良ろしいんですね。まるで幼馴染みのようだ」

川ｰ -ﾟ)「さて、ね。付き合い自体は一年とそこらだがね」

川ﾟ―ﾟ)「私とハインは。かなり濃厚な付き合いをしてるからね、誰よりも彼女を理解している自信はあるよ」
113： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:14:42 ID:mOF2Skv60: 从#//Д从「こんの、バカがっ……!」

(；"ゞ)(うわっ。高岡さんが赤面してるよ……全然キャラが違う二人なのになぁ)

川ﾟ -ﾟ)「私がダイニングバーをオープンする時に、色々とバーテンダーとしての技術を教え込んでくれてね」

川ﾟ -ﾟ)「ハインは言わば、私にとっての師匠みたいなものなんだ。彼女を紹介してくれたヒー姉さんには全く頭が上がらないよ」

(；"ゞ)「え!? 高岡さんがクールさんの師匠!?」

从;ｰ∀从「べ、別に大した事じゃ無ぇ、よ。クールに色々教えてる時にも、オーナーから給料貰ってたし……」

从;ｰへ从「仕事の一環で、やっただけだっつうの」

川ﾟ―ﾟ)「フフ。ならそういう事にしておこう」
114： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:15:08 ID:mOF2Skv60: (　"ゞ)(クールさんがバーテンダーかぁ。いつかお店にお邪魔してみたいなあ)

川ﾟ -ﾟ)「ハインのお陰で、私もバーのオーナーとして恥ずかしくない程度の腕前にはなれたつもりさ。やはりハインは指導者としての素質があるよ」チビチビ

从ｰ∀从「……うっせ」

川ｰ -ﾟ)「まあ、もっとも……」

从ﾟ∀从「あ?」

川ﾟ―ﾟ)「『アッチ』の方の技術はまだまだ未熟なようだからね。私が色々と手解きしてやってる立場なのだがな」

从//∀从そ「んなっ!?」

(　"ゞ)「?? アッチ?」

川*ｰ -ﾟ)「分からないならそれでいいさ。フフフ……」
115： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:15:32 ID:mOF2Skv60: 从#//Д从「こんの、大馬鹿クール!! とっとと帰りやがれ!!」

(；"ゞ)そ「ちょっ!? 高岡さん!?」

川ｰ -ﾟ)「おや? 少しからかい過ぎたようだな。嫌われ者は潔く退散するとしようか」チビチビカラン

(；"ゞ)「え、あの。何か申し訳ありません。こちらお会計です」

川ﾟ -ﾟ)「ふむ5000円でいいかな? 釣りはチップにでもしてくれ」

(　"ゞ)「あっ、ありがとうございます」

川ﾟ -ﾟ)「では、おやすみなさい」

从ｰ∀从「……おい」

川ﾟ -ﾟ)「ん?」
116： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:15:55 ID:mOF2Skv60: 从ﾟ∀从「外まで、送る」

川ﾟ―ﾟ)「フフ。ならお言葉に甘えようかな?」

从ｰへ从「チッ、行くぞ」

(；"ゞ)「えっ? ちょっ高岡さん!?」

ガチャッカランカラン

(；"ゞ)「……高岡さんがわざわざお客さんを見送るなんて初めてじゃないか?」

(　"ゞ)「本当に仲良しなんだな―あの二人って」
117： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:16:20 ID:mOF2Skv60: ガチャッカランカラン

从ﾟ∀从「戻った」

(　"ゞ)「あっ、お帰りなさい」

从;ｰ∀从「ったく。あのエロ女め……」

(　"ゞ)「?? 随分と仲良しなんですね、クールさんと」

从ﾟ∀从「ん? ああ……」

从;ｰへ从「まあ、な」プイッ

(　"ゞ)(何か妙な反応だなぁ……ん?)

(　"ゞ)(高岡さんの首もとに、小さな痣? あんなもの有ったっけ?)

.
118： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:16:45 ID:mOF2Skv60: 川ﾟ -ﾟ)『ああ、ハインは私にとって「とても親密な関係の女性」さ。特別な、ね?』

川ﾟ -ﾟ)『ハインのお陰で、私もバーのオーナーとして恥ずかしくない程度の腕前にはなれたつもりさ。やはりハインは指導者としての素質があるよ』

川ｰ -ﾟ)『まあ、もっとも……』

川ﾟ―ﾟ)『「アッチ」の方の技術はまだまだ未熟なようだからね。私が色々と手解きしてやってる立場なのだがな」』

(　"ゞ)(……)

(　"ゞ)(……)

.
119： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:17:18 ID:mOF2Skv60: (；"ゞ)(……いやいやいやいや!?)

(；"ゞ)(まさか……ね……?)

从ﾟ∀从「……」

从ｰ∀从「……」

从*ｰ∀从「……ふぅ」

.
120： ◆eOod7XM/js：2015/09/27(日) 14:18:12 ID:mOF2Skv60: 　　　　　【CLOSE】

.
121：同志名無しさん：2015/09/27(日) 17:53:30 ID:b8aHcZCg0: 乙
122：同志名無しさん：2015/09/27(日) 20:16:03 ID:uQY6j8n20: 乙
123：同志名無しさん：2015/09/28(月) 00:05:22 ID:0dwKaco60: (　"ゞ)「……ふぁ～あ」

从ﾟ∀从「随分と、眠そうだな」

(；"ゞ)「ああ、ごめんなさい。昨日は久々に週末のオフだったんで夜更かししちゃって」

从ﾟ∀从「そういや、お前休んでたな。夜中まで、何やってたんだ?」

(　"ゞ)「ネトゲの麻雀です。賭事は嫌いなんですけどネットだとついつい白熱しちゃって」

从ﾟ∀从「ふぅん。良く分かんねぇ、世界だな」

(　"ゞ)「高岡さんはあんまりゲームとからやなそうですよね?」

从ﾟ∀从「まあ、頭使うのは、嫌いだからな」

(　"ゞ)「慣れちゃえば案外簡単なんですけどね―」
124： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 00:07:18 ID:0dwKaco60: (　"ゞ)(皆さんこんばんは。まだまだ半人前のバーテンダー、関ヶ原デルタです)

(　"ゞ)(僕が勤めるこのラム専門バー『紅～Beni～』は夜8時から2時まで。週末は5時まで営業している場末のバーです)

(　"ゞ)(深夜まで営業しているとなると、様々なお客様がいらっしゃいます。仕事帰りのサラリーマンの方。同伴出勤の水商売の方)

(　"ゞ)(そして数ある常連様の中でも、変わったお仕事をされてる方なんかもいらっしゃいます。そう、例えば……)

ガチャッカランカラン

（　･`ー･´）+「よう。この、勝負師。まさしが来てやったぜ」キリッ

(　"ゞ)「いらっしゃいませ。勝鬨(かちどき)様」

(　"ゞ)(そう。ギャンブラー、なんて方も……)
125： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 00:08:25 ID:0dwKaco60: 【ラム専門BAR　紅～Beni～のようです】

　　　　　【OPEN】

.
126：同志名無しさん：2015/09/28(月) 01:23:36 ID:JlDHxTbw0: 3レス更新きた！
127：同志名無しさん：2015/09/28(月) 01:33:18 ID:WvgqF59o0: >>126
ワロタ
128： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 12:54:32 ID:HfPyVBT.0: （　･`ー･´）「ふう。この店も3ヶ月ぶりかな」

(　"ゞ)「大体そのくらいですね。今日の稼ぎは如何でしたか?」

（　･`ー･´）「負けはしないものの、あんま良くないな。ここ最近はどうもツキが無い」

从ﾟ∀从「負けてねぇなら、いいんじゃないですか?」

（　･`ー･´）「そうも行かねぇさ。ギャンブラーに重要なのは運だ。実力は先ず大前提としても、運が無きゃどうにもならないからな」

（　･`ー･´）「1度運を逃したら立て直すのに時間がかかる。最悪、そのまま破産なんて事も有り得る」

(　"ゞ)「随分と激しい世界なんですね」

从ﾟ∀从「なんか、想像がつかねぇ世界だな」

（　･`ー･´）+「ギャンブラーは修羅の道。そう簡単に理解なんか出来ねぇ世界さ」キリッ
129： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 12:55:14 ID:HfPyVBT.0: 从ﾟ∀从(まあ、言うなれば無職な訳だしな)

(　"ゞ)(正直な話、別に憧れもしない世界ですしね)

（　･`ー･´）(なんか心の中でボロくそにバカにされてる気がするぜ)

(　"ゞ)「ご注文はいつもので?」

（　･`ー･´）「いや、最近はあんまし景気が良くねえからな。XOじゃなく23年の方で頼むわ」

(　"ゞ)「かしこまりました」

从ﾟ∀从「ギャンブラーって、普段は何やってるんですか? パチンコ?」

（　･`ー･´）「パチンコはあんまやらねぇな、俺は。ありゃ店の裏側でいくらでも操作されるイカサマありきの世界だからな」
130： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 12:55:48 ID:HfPyVBT.0: （　･`ー･´）「俺がやるのは純粋な運で勝負できるもの。もしくは運と己の実力が必要な勝負の世界」

（　ｰ`ーｰ´）「賭け碁に賭け将棋。神奈川の方の潜りのカジノでトランプやらルーレットもやったが……今のシノギは」

（　･`ー･´）+「麻雀だな。あれほど痺れるギャンブルもなかなか無いぜ」ｷﾘｯ

从ﾟ∀从「はあ、なるほど」

从ﾟ∀从(また麻雀、か。流行ってんのか?)

(　"ゞ)「勝鬨さん、お待たせ致しました。『ロンサカパ・23年』です」

（　･`ー･´）「お、来た来た」

.
131： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 12:56:20 ID:HfPyVBT.0: 【ロン・サカパ・センテナリオ・23年】

アルコール度数…40°
原産国…グアテマラ
色…濃いめ

甘さ
★★★★☆

香り
★★★★☆

コク
★★★☆☆

アルコール感
★★☆☆☆

プレミアム・ラムの代表的な存在。
海抜2300メートルの雲より高い場所で熟成されているとか。
甘み、香り、コク。どれを取っても素晴らしい銘柄。
出来ればコニャックグラスでまったりと味わって頂きたい。

.
132： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 12:58:08 ID:HfPyVBT.0: （　･`ー･´）「」チビ

（* ･`ー･´）「ん。普段飲むのはXOばっかだったが、これもこれで美味いな」

(　"ゞ)「バランスの取れた逸品ですよね。ラムはあまり詳しくないけどマイヤーズとロンサカパなら知ってるって方は結構いらっしゃいます」

从ﾟ∀从(まあ、俺もその銘柄くらいは、ここに勤める前から知ってるくらいだったしな。大体どこのバーにも、置いてるし)

（　･`ー･´）「程よい甘み。口の中に残るコクのある香り……」

（　･`ー･´）「美味い酒を飲めば運も付いてくるってもんだよな。あっ、デルタ。もずくある?」

(；"ゞ)「一応、勝鬨さん用に御用意してますが……ラムに合うんですか?」

（　･`ー･´）「まあ、好物なんて何にあわせても美味いもんさ。ほれほれ、もずくをくれよ」
133： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 12:58:54 ID:HfPyVBT.0: (　"ゞ)「はぁ。では、どうぞ」コト

（* ･`ー･´）「おぉ、やっぱり美味ぇなぁ!」モシャモシャ

从; ﾟ∀从(もずくにラム酒……想像するだけで吐きそうだわ)

（　･`ー･´）「ふぅ……23年物も美味いけどよお。早いとこ大勝ちして、いつものXOで乾杯したいもんだな」チビチビ

(　"ゞ)「以前は週に1回のペースで来て頂いてましたからね。やはり勝負は時の運ですか?」

（；･`ー･´）「いや……ついこの前、とある女に麻雀でボロくそに大負けしてよ。そっから運がガタ落ちだよ」チビ

(；"ゞ)そ「えっ!? 勝鬨さん程の方が大負けって滅多に無いですよね!?」

（　･`ー･´）「まあ、そこら辺のプロよりも打ち筋に自信はあったんだけどよ。上には上が居たもんだ」

（；･`ー･´）「典型的な尻上がりでの奴でよ。気が付いた時には1位からあっという間に、この勝鬨まさしがハコテンよ」

(；"ゞ)「うわぁ……それは痛いですね」
134： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 12:59:18 ID:HfPyVBT.0: （　･`ー･´）「運も実力も完敗したね、その女に。出来る事ならリベンジしてやりたいとこだぜ」チビチビモグモグ

(　"ゞ)「女流プロとかなんですかね? そんなに強かったら結構有名な気がするんですけど」

（；･`ー･´）「いや、それがただのギャンブル好きの素人ってオチさ。食い下がって名刺だけ貰ったが……ハハ。あん時は思わず気が抜けちまった」ピラッ

(　"ゞ)「あっ、これがその名刺ですか? ええ、何々……『スナック伊藤ママ伊藤ペニサス』?」

从ﾟ∀从(あん?)

（　ｰ`ーｰ´）「最近の夜の女っつうのは怖いねぇ。その内、裏の代打ちとかでもやっちまうんじゃねえか?」

(　"ゞ)「漫画の世界ですねぇ……しかしそんなに強い人とだったら1度でいいから対局してみたいなぁ」

（　･`ー･´）「まあ、その前にデルタは俺に勝てるようになってから考えな。ただでさえワンパターンで弱いんだから、お前は」

(；"ゞ)「うっ……耳が痛いです」
135： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 13:00:09 ID:HfPyVBT.0: 从ﾟ∀从(全く、話についてけねぇ……けど)

从ｰ∀从(ペニサスって、名前。どっかで聞いたような気が、すんだよなぁ)

（　･`ー･´）「さて、もずくも食ったし帰るかな。ほれ、代金」

(　"ゞ)「丁度いただきます。機会があったら是非僕とも対局して下さいね」

（　･`ー･´）+「ああ。この勝負師まさしが鍛えてやるよ」キリッ

（　･`ー･´）「んじゃあな」

(　"ゞ)「ありがとうございました」
136： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 13:01:02 ID:HfPyVBT.0: ガチャッカランカラン

(　"ゞ)「ふぅ、片付け片付けっと。あれ? 高岡さん、どうしたんですか? 名刺をジィッと見つめて」

从ﾟ∀从「……いや」

(　"ゞ)「??」

从;ｰ∀从(どこだっけなぁ? 絶対にどこかで会った奴の名前なんだよなぁ……?)

……………………………………

……………………………

……………………

……………

………

…
137： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 13:01:50 ID:HfPyVBT.0: 【横浜市某ニート宅】

Σ(>、<*;川「へっぷし!」

（　´_ゝ`）「どしたんペニー? 風邪?」パチン

('、`*川「ん～。そんな感じじゃないんだけどねぇ、何だろ?」パチン

（´<_｀　）「大方、誰かが噂でもしてるんじゃないのか?」パチン

川д川「……」パチン

('、`*川「そうなのかねぇ? あっ、ちなみにミルナ今のロン。三倍満ね」パタン

川#д川「だああああぁぁぁ糞ったれえええぇぇ!! 何で三人がかりで打ってるのに一回も勝てねぇんだよおおおぉぉ!!」
138： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 13:02:45 ID:HfPyVBT.0: （；´_ゝ`）「うわぁ……これでミルナがトんだか。流石だなペニー」

（´<_｀；）「いや、まあ俺らも時間の問題だったけどな。やっぱり強いな……反則だよ」

('∀`*川「ふぉ～ふぉっふぉふぉ! このペニサス様に勝とうなぞ100万年早いなり～!!」

(;-＿-)「ヒヒ……やっぱりペニサスさんは、チート、だな! ヒヒ…!!」

ﾘﾊ;*ﾟーﾟﾘ「やっぱり凄いなぁ。美しいアイシスも麻雀のルール覚えようかな?」

川#дﾟ川「糞ったれえぇ! もう一回だもう一回ぃ!! 負けたままで終われっかってんだあぁ!!」

('∀`*川「何度やっても無駄無駄無駄無駄ぁ! ふぉ～ふぉっふぉふぉ!!」

.
139： ◆DDAJclyWXI：2015/09/28(月) 13:03:31 ID:HfPyVBT.0: 　　　　　【CLOSE】

.
140：同志名無しさん：2015/09/29(火) 02:22:17 ID:nWKUz5Tw0: 続き来てた！乙
141：同志名無しさん：2015/10/03(土) 05:10:04 ID:DldvGh3k0: エルドラドはまだか
142：同志名無しさん：2015/10/03(土) 16:53:07 ID:ECRW7yZ.0: 一気に4話も来てた！乙！
ペニサスのキャラいいね
143： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:13:32 ID:xMg7q35g0: |ﾟﾉ＾∀＾)「では、私はそろそろ失礼致しますわ」

从ﾟ∀从「ん。気ぃつけて、帰れよ?」

(　"ゞ)「ありがとうございました」

|ﾟﾉ＾∀＾)「此方こそ。それでは、また。御機嫌よう」

ガチャカランカラン

(　"ゞ)「……ふぅ。今日は珍しくお客さんの入りがいいですね」

从ﾟ∀从「つっても、常連ばかりが5人、だけだけどな」

(　"ゞ)「まあまあ。11時の段階でこれなら良い方ですよ」
144： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:16:26 ID:xMg7q35g0: (　"ゞ)(皆さんこんばんは。日々成長中のバーテンダー、関ヶ原デルタです)

(　"ゞ)(僕が勤めるここ、ラム専門バー『紅～Beni～』のお客さんの8割は常連さんです)

(　"ゞ)(この業界は横の繋がりが大事なものですから、他所のバーの紹介やお客様の繋がりで新たなお客様が増えていきます)

(　"ゞ)(勿論、1度来店されたからと言ってまた来店していただけるとは限りませんが、そこは僕達バーテンダーの腕の見せどころ)

(　"ゞ)(紹介して頂いた近隣のバーや、常連客の皆さんに恥をかかせない為にも。僕達は1人1人のお客様に最高のサービスを提供するんです)

ガチャカランカラン

(　"ゞ)「いらっしゃいませ」

(　"ゞ)(今日もまた。新たなお客様が戸を開く……)
145： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:18:05 ID:xMg7q35g0: 【ラム専門BAR　紅～Beni～のようです】

　　　　　【OPEN】

.
146： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:19:06 ID:xMg7q35g0: (*ﾟ∀ﾟ)「初めてなんだけど、大丈夫か～?」

(　"ゞ)「……」

(*ﾟ∀ﾟ)「ん?」

(　"ゞ)「……」

←超童顔、身長142センチ、ランドセルが似合いそう

(；"ゞ)「お客様。大変申し訳ございませんが、当店は小学生のお客様の御来店をお断りしておりまして」

(#*ﾟ∀ﾟ)つ「誰が小学生だっ!! つーちゃんパ――ンチッ!!」ブン!

(#);"ゞ)そ「ぐふぉえ!? 初対面の小学生にジャンピングアッパー喰らった!?」バキッ

(#*ﾟ∀ﾟ)「まだ言うか!? つーちゃんキ――――ックッ!!」ブン!

(#); ゝ )そ「ちょっ!? そこはダメ……アッ――――――――――!!」キーン

从ﾟ∀从「……何、騒いでんだ?」

(*ﾟ∀ﾟ)そ「あっ!? 見付けたぞ!!」
147： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:20:44 ID:xMg7q35g0: 从; ﾟ∀从「うげっ!? お前確か、クールの後輩の……」

(*ﾟ∀ﾟ)9mそ「ここで会ったが100年目! よくぞウチの目の前に現れたな!? 永遠のライバル! 高岡パイン!!」ビシッ

从; ｰ∀从「お前が勝手に、来たんだろうが。それに俺の名前はハインだ、ハイン」

(；"ゞ)「いてて……高岡さん、この猟奇的な方とはご知り合いですか?」

从ﾟ∀从「ん。コイツ、クールの大学時代の後輩。こんな豆粒みたいなナリだが、成人はしてる」

(#*ﾟ∀ﾟ)「誰が豆粒だ!? ウチは大人のレディーだぞっ!?」

(；"ゞ)「少なくとも大人のレディーは初対面の男の股間を蹴り飛ばしたりはしないかと……」

(#*ﾟ∀ﾟ)「うるさ――い! つーちゃん目潰しっ!!」グサッ

((；+ゝ+))そ「うぎゃ―――っ!? 目が―――目が――――!?」ジタバタ
148： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:21:29 ID:xMg7q35g0: 从ﾟ∀从「ほら。つー? だっけ? とりあえず、席、座れよ」スッ

(*ﾟへﾟ)「ふんっ! まあウチは心が広いからな、パインの言うことも聞いてやるぞっ」ガタッ

从; ﾟ∀从「だから、ハインだっつうの。これ、御通し代わりにやるから、機嫌直せ」カタッ

(*ﾟ∀ﾟ)「おっ!? チョコとナッツじゃないか!? いっただきま―――っす!」

(# "ゞ)「和やかに談笑してないで少しはこっちも気にしてくれませんかね!? 今の僕は割と満身創痍何ですけど!?」

从#ﾟ∀从「うっせぇ、黙れ」ギロリ

(；"ゞ)「あっはいごめんなさいちょっと身体がボロボロになった程度で調子に乗ってました反省してるんで許してくださいいやマジで」ガクブル

(*ﾟ～ﾟ)(あの兄ちゃん。モララー並みの残念男っぷりだぞ)モグモグ
149： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:22:15 ID:xMg7q35g0: …………………………………

……………………………

………………………

…………………

……………

………

…
150： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:22:40 ID:xMg7q35g0: (*ﾟ∀ﾟ)「改めて自己紹介するぞっ! ウチの名前は『赤羽根つー』! クール先輩の大学時代の後輩で……」

(#*ﾟ∀ﾟ)9m「そこにいる憎き銀髪女っ! 高岡パインの永遠のライバルだぞっ!?」

从; ﾟ∀从「誰がパインだ、誰が」

(　"ゞ)「クールさんの後輩と言うことは分かったのですが、なぜそこで高岡さんがライバルとなるんですか?」

(*ﾟ∀ﾟ)「ウチとクール先輩はいつでも2人一緒の仲良しさんだったんだぞっ!! 先輩が大学を卒業してからもずっと一緒だし、お酒だって教えてくれた!! 」

(*ｰ∀ｰ)「ウチと先輩は言わば、一心同体のソウルメイトなんだっ!! それなのに……」

(#*ﾟ∀ﾟ)「このポッと出の銀髪パインが横からウチとクール先輩の仲を引き裂いたんだっ!! パインのせいでウチは昔程、先輩と遊べてないんだぞっ!?」

从; ｰ∀从「逆恨みじゃねぇか……」
151： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:24:17 ID:xMg7q35g0: (　"ゞ)(要するに仲良しの先輩を取られてプリプリ怒ってるのか……なんか微笑ましい理由だな)

(#*ﾟ∀ﾟ)「この恨み晴らさずにおくべきっ! ウチとクール先輩の仲を引き裂いた罪はバンバンジーに値するぞっ!!」

从; ﾟ∀从「万死、な。万死。誰がゴマだれが美味しい鶏肉サラダだ」

(　"ゞ)「まあまあ、そう怒らずに。せっかく当店にお越しいただいた訳ですし、何かお飲みになってはいかがですか?」

(*ﾟへﾟ)「むぅ……まっ。確かにバーに来たらお酒飲まなきゃ失礼だよな。ここってヒート姐さんの店なんだろ?」

(　"ゞ)「おや、オーナーともお知り合いでしたか。仰る通り、当店は『素直ヒート』がオーナーを務めるラム専門バーでございます」

(*ﾟ∀ﾟ)「ラムか―。ヒート姐さんに引越祝いで貰ったやつぐらいしか飲んだ事無いなー」

(　"ゞ)「ちなみに、銘柄は?」
152： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:25:50 ID:xMg7q35g0: (*ﾟ∀ﾟ)「ウチは先輩に憧れてお酒を飲み始めたんだっ! 今じゃそこらの奴よりは全然ウチの方が知識が上だっ!!」

(*ﾟ∀ﾟ)「そこでっ! ウチがパインの好きな銘柄を飲んでみて、クール先輩に相応しいかをテストしてやるぞっ!!」

(#*ﾟ∀ﾟ)「お酒に対する愛が深ければ深い程、大人のレディーってことだからなっ!! これは言わば先輩をかけた勝負だぞっ!!」

(　"ゞ)(なるほど……)

(　"ゞ)(……)

(　"ゞ)(……)

(　"ゞ)(いや全く意味わからん)
153： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:28:24 ID:xMg7q35g0: 从ﾟ∀从「はぁ、まあ、意味は良く分かんね―けど。とりあえず、俺の好きなラム持ってくりゃ、いいのか?」

(*ﾟ∀ﾟ)「おうっ! 楽しみにしてるからなっ!!」

从ｰ∀从「まぁ、良いけどよ……」スタスタ

(；"ゞ)「えっ、高岡さんって確かラムに興味が無いんじゃ……」

从ﾟ∀从「昔っからモヒートやら、ラム・ハイボールは好きだし、多少は、知ってるっつうの。ただ……」

从ｰ∀从「俺が好きなの、こいつだからな。あんまり、人に勧めないだけだ」ドンッ

(；"ゞ)「ああ、なるほど……」

(*ﾟ∀ﾟ)「ん? それコンビニとかで良く見るぞ?」

从ﾟ∀从「そりゃ、まあ。見るだろうな、これ……」

从ﾟ∀从「『マイヤーズ』だし」

.
154： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:28:59 ID:xMg7q35g0: 【マイヤーズ・ラム・オリジナルダーク】

アルコール度数…40°
原産国…ジャマイカ
色…濃いめ

甘さ
★★☆☆☆

香り
★☆☆☆☆

コク
★★★☆☆

アルコール感
★★★☆☆

日本国内のダークラムの代名詞的存在。
独特のクセと風味は好みを選ぶ。
製菓の材料やラムレーズンの材料として使われるのが一般的。

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155： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:31:47 ID:xMg7q35g0: (*ﾟ∀ﾟ)「頂くぞっ。あ、パインも飲めよ、ウチの奢りだぞっ」

从ﾟ∀从「サンキュ。モヒートで、貰うわ」ガサゴソ

(　"ゞ)「?? 何やってるんですか?」

从ﾟ∀从「材料探してる。俺、マイヤーズのモヒートだけは、拘りがあっから、な。」ガチャガチャカランカラン

(　"ゞ)(ミントの代わりに何か入れてたな。何だろ?)

从ﾟ∀从「っし、完成。んじゃ、つー。頂くぞ」

(*ﾟ∀ﾟ)「ウチはストレートだけどなっ! 乾杯」

从ﾟ∀从「」ゴクゴク

(*ﾟ∀ﾟ)「」チビチビ

从*ｰ∀从「ふぅ……美味い」
156： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:33:00 ID:xMg7q35g0: (　"ゞ)「お味はいかがですか? 赤羽根さん」

(*；へ；)「……」ジワッ

从ﾟ∀从「あ?」

(*；へ；)「あ……あんまり美味しくないぞっ……!?」

(；"ゞ)「あぁ……」

从ﾟ∀从「まぁ、慣れなきゃ、そうだろうな」ゴクゴク

(*；へ；)「黒いラムって甘い筈なのに!! これはそれが殆ど無くて! 何か変な匂いばっかり口に残る!!」

(*；へ；)「それなのに安いアルコールの熱さがツンと鼻に抜けて……こんなに口に合わない酒は初めてだっ!!」

(；"ゞ)(マイヤーズ。酒飲みからは嫌われてますからね……僕も実は嫌いだし)
157： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:34:15 ID:xMg7q35g0: (#*ﾟ∀ﾟ)「うぅ……! 騙したなパイン!! ウチに先輩を取られたくないからって、こんな卑怯な不意討ちをするなんて信じられ無いぞっ!?」

从; ﾟ∀从「いや、別に騙してねぇぞ? 俺が一番好きなラム、これだし」ゴクゴク

(#*ﾟ∀ﾟ)「こんの卑怯者――やっぱりウチはパインなんか嫌いだ―――っ!!」

(#*ﾟ∀ﾟ)「お代ここに置いとく! ウチは帰るぞっ!!」バシッ

(#*ﾟ∀ﾟ)「これで勝ったと思うなよ宿敵パインッ!!」

≡≡≡(#*>Д<)「うわあぁ～～～ん!!」ダダダダダダダッ

ガチャカランカラン

(　"ゞ)「……」

从ﾟ∀从「……」ゴクゴク
158： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:34:38 ID:xMg7q35g0: (　"ゞ)「……嵐のような人でしたね」

从ﾟ∀从「ん。だな」ゴクゴク

(　"ゞ)「にしても高岡さんがマイヤーズが好きだとは知りませんでした。それ、エグみというか苦味というか。とにかくクセがありますよね?」

从ｰ∀从「まぁ、な。ただ、俺は、辛いものが好きなんだわ」

(　"ゞ)「?? はぁ」

从ﾟ∀从「マイヤーズの、この味は、合うんだよ。エスニック料理に、最高にな｣

从ﾟ∀从｢だからこのモヒートも、ミント代わりにパクチーが入ってる」ゴクゴク

(　"ゞ)「パクチーモヒートかぁ。一時流行りましたよね」

从ﾟ∀从「ん。まあ、あれだ」

从ｰ∀从「どんな酒も、好みと、相性次第だろ」ゴクゴク

(　"ゞ)「ですねぇ」
159： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:35:12 ID:xMg7q35g0: (　"ゞ)(エスニック料理とラム酒……想像した事も無かったなぁ)

(　"ゞ)(ラム専門バーのバーテンダーとして、色んな料理とのマリアージュを模作してみるのも、いいかもな)ウンウン

从ﾟ∀从「……」ゴクゴク

从ﾟ∀从「……」ゴクゴク

从*ｰ∀从(コイツ飲みながら、美味いヤムウンセン、食いてぇな……)ゴクゴク

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160： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:35:45 ID:xMg7q35g0: 　　　　　【CLOSE】

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161： ◆DDAJclyWXI：2015/10/04(日) 02:45:54 ID:xMg7q35g0: ミス>>151>>152の間

(*ﾟ∀ﾟ)「何だっけ? カクテル用に『バカルディスペリオール』?と『バカルディゴールド』。後は何とかサカパのバツマル?」

(　"ゞ)「……もしや『ロン・サカパXO』では?」

(*^∀^)「おぉ! それだそれだっ。アレは普通に美味しかったぞ―」

(　"ゞ)(そりゃプレミアム・ラムの代名詞だから美味しいでしょうに。オーナーも太っ腹だよなぁ)

从ﾟ∀从「で、何が飲みたいんだ?」

(*ﾟ∀ﾟ)「ん―そうだな……よしっ!」

(*ﾟ∀ﾟ)9mそ「高岡パインッ!! お前の一番好きな銘柄を持って来いっ!!」ビシッ

从ﾟ∀从「はぁ?」
162：同志名無しさん：2015/10/04(日) 03:53:02 ID:mUv4xPoU0: 乙