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( ^ω^)一年無法組!ミセ;゚ー゚)リのようです
1
:
同志名無しさん
:2015/04/09(木) 22:10:30 ID:oNmPDv6IO
皆さん初めまして!
私の名前はミセリ。15才です
この春から、国立極道(きょくどう)校に通う、一年生になります!
この学校は、本土からかなーり離れたとある島にありましてですね
全校生徒合わせて25人しかいないそうなんです(笑)
そうは言っても、由緒は正しく歴史ある学校だし
校舎の建物自体が、ナントカって(すみません、詳しくなくて;)有名な建築家の作で
国の文化遺産にも指定されている程だそうですよ
……なんて
私にとっては在校数が少ないってだけの、フツウの高校
離島での、静かで無難な学校生活を送るだけになる場所
……のはずでした
25
:
同志名無しさん
:2015/04/10(金) 16:11:34 ID:6wJenDf2O
( ^ω^)「オウ「番長」よゥ……」
( ∀ キ)
ヨイショ
( ∀-キ( ^ω^)「てめえの落とし前、きっちり見届けたお」
内藤は「番長」を背負い
一年生の棟へと向かう
( ∀-キ( ^ω^)「ろくでなしめが、あんまし手間かけんじゃねえお……」
( ∀-キ(;^ω^)「クソ重てぇが仕方ねえお。俺は先生だからなァ……」
その姿はあたかも
「親」と「子」のようであった
26
:
同志名無しさん
:2015/04/10(金) 16:17:37 ID:6wJenDf2O
( ^ω^)一年無法組!(´・ω・`)のようです
5月
( ^ω^)郷愁!?黄昏のショボ公(´・ω・`)のようです
27
:
同志名無しさん
:2015/04/10(金) 23:10:06 ID:6wJenDf2O
皆さんこんにちは!
私の名前はミセリ。15才です
環境の変化に付いていく事ができないと
人によってはちょっと、鬱になったりしますよね
それは新しい学校だったり、職場だったり、住んでいる場所だったり……
原因はいろいろだと思うんですけど
そういうのを5月病なんて言うらしいですよね
私?私も環境の変化に付いていけてるとは思いませんが
この島の学校のありえなさに付いていけなさすぎて、鬱になってる余裕すらない……
そんな感じです(笑)
でも、中にはやっぱり
ブルーになっちゃう人もいるようで……
28
:
同志名無しさん
:2015/04/10(金) 23:20:24 ID:6wJenDf2O
(´・ω・`)「この島には、気晴らしできる娯楽すらない……」
ショボン君は、私のクラスメイト
いい人だけど、ちょっとがっかり顔で気の弱い男子です
彼が言うとおり、この島には本土にあるような娯楽施設は全くと言って良いほどありません
ゲームセンターとか映画館みたいな。ね
かろうじてコンビニが一軒と、波止場近くの飲み屋が数件
もちろん私達は(番長を除いて)未成年な訳ですから、飲み屋には入れませんし
コンビニも上級生がたむろしていて(なぜかとっても下級生に厳しいので)
一年生は入りにくいのです
29
:
同志名無しさん
:2015/04/10(金) 23:37:10 ID:5jtcULOE0
お前かい!!w
30
:
同志名無しさん
:2015/04/10(金) 23:37:10 ID:6wJenDf2O
だから私達は、大抵学校の図書館で本を読んだりとか防波堤で海釣りとか
もしくは寮でテレビを見るとか(かなり映りが悪いですけど)
大抵そんな感じなんですね
元々ショボン君は都会育ちだそうで
ここの環境になかなか馴染めないと嘆いています
私もたまにはカラオケ位行きたくなりますけど、嘆く程ではないですね
逆に馴染みきっているのは、二月戸君と番長で
二月戸君は毎日の様に釣りに出かけていますし
番長に至っては、校庭や校舎の屋上にテントを張って寝泊まりしている始末(寮費が払えないらしいんです。彼)
31
:
同志名無しさん
:2015/04/10(金) 23:59:45 ID:6wJenDf2O
鹿島さんはどういうわけだか、やたら厳しいはずの上級生に可愛がられていて
女の先輩がたの輪に溶け込んでいるみたいで
日々無難に過ごしてて、羨ましい限りです
そんな私達なのですが
ついにショボン君の限界が来てしまいまして……
(´゚ω゚`)「ぼかあ、本土に帰る!この監獄島から脱出してやるぞ!」
と宣言したのでした
( ^ω^)「……」
内藤親ぶ……先生は
ただただ黙ってショボン君の様子を見ているようでした
32
:
同志名無しさん
:2015/04/11(土) 00:11:42 ID:BrAztJUEO
( ^ω^)「ショボ公……てめえ、本気で島を出る気なのかお?」
(´゚ω゚`)「本気ですとも!止めないで下さい先生!」
(´゚ω゚`)「僕はもう、この環境には耐えられないんですう!」
( ^ω^)「……本土から輸送船が来るのは、週に一度だお。だが」
そう。輸送船は人を乗せてはくれません
島民が生活する上での必需品を運んできてくれるだけの船です
なお、人を乗せてくれる船は
( ^ω^)「夏休みまでこねえお」
2ヶ月以上先なのです
(´゚ω゚`)「わああああああああああああ!!」
ぶち切れちゃいました
どうしましょう
33
:
同志名無しさん
:2015/04/11(土) 00:28:22 ID:BrAztJUEO
/( ∀゚キ)「ショボ公、この島もそんなに悪かねえぞ?」
/( ∀-キ)「空気も釣れる魚もロハなのに、極上にウメエし」
/( ∀゚キ)「夜空を見上げりゃ、星が都会とは比べられねえほど瞬いてやがる」
(,,゚Д゚)「お前も俺達と一緒に釣りをやろうぜ!コツは教えてやるからさ」
(´゚ω゚`)「うるさあああああああい!ぼかあ、ぼかあ、帰りたいんだああああああああ!」
ミセ;゚ー゚)リ「重症だわね」
( ^ω^)ギラリ「そこまでかお。ならしゃああんめえ……」
内藤親ぶ……先生の眼が妖しく光りました
(,,゚Д゚)「何かいい手があるんすか?」
( ^ω^)「これしかねえ。って手ならあるお」
/( ∀^キ)「オウオウ、まさか……」
番長は先生の考えを薄々理解しているのか、眼が笑っています
34
:
同志名無しさん
:2015/04/11(土) 00:36:51 ID:BrAztJUEO
( ^ω^)「輸送船を、シージャックするしかねえおな」
(;´・ω・`)「え」
ミセ;゚ー゚)リ「え」
(,,;゚Д゚)「え」
/( ∀^キ)「ヤッパそれか!で?いつやるんだい?」
/( ∀^キ)「面白そうだから、やるんなら俺も一枚噛ませろや!キシシ」
なんだかとんでもない事になっちゃいそうです
( ^ω^)「ショボ公、その覚悟を決められっかお?」
(;´・ω・`)「で、でもシージャック……だなんて」
(,,;゚Д゚)「むちゃくちゃだよ!」
( ^ω^)「他に手はねえお?」
ミセ;゚ー゚)リ「そうですかね……?」
35
:
同志名無しさん
:2015/04/11(土) 02:01:32 ID:SzACW8TY0
泳ぐとかどうよ?
36
:
同志名無しさん
:2015/04/11(土) 09:37:24 ID:ihlTdC7Y0
ドスが錆びちまうよ・・・
37
:
同志名無しさん
:2015/04/11(土) 14:38:04 ID:hH2t.hmc0
ドスだけの問題!?
38
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 14:46:34 ID:huwlq9dEO
/( ∀゚キ)「俺はこの島に来るとき、船賃がなかったからよー」
/( ∀゚キ)「船の尻にフック付きロープを引っ掛けて、海面を……」
番長は何を言ってるのでしょう?私にはわかりません
わかってたまるか
(,,;゚Д゚)「いやそれは……なんか……拷問の類いっすよ番長」
/( ∀^キ)「ロープがスクリューに絡んじまったら、ミンチになってフカのエサだったかもなぁ?ギャハハハハ!」
(*^ω^)「ブッハハハハハハハハ!」
(,,;゚Д゚)(;´・ω・`)ミセ;゚ー゚)リ
この二人、思考回路が私達と違うみたいです
39
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 15:22:00 ID:huwlq9dEO
(´・ω・`)「もういいよ。僕は真面目に悩んでいるのに」
ちょっと拗ねたように言うショボン君
気の毒ではあるけど、私達に常識的な方法は思い付きませんし
ちょっと……甘えじゃないかな?なんて思ったりもして
ミセ*゚ー゚)リ「ショボン君は、何かしら思い付いたの?」
(´・ω・`)「いや。もういい」
ショボン君はうつ向いて、それっきり黙ってしまいました
(,,゚Д゚)「島にカラオケ屋でもあればなぁ。気晴らしになるのに」
( ^ω^)「……」
内藤親ぶ……先生は
考え込むように腕組みをしています
やがて、思いを口にしました
スラリ
( ^ω^)ノ「この際だから、てめえらに俺の教育方針を伝えておくお」
教育方針はいいんですが、伝えるのに抜き身のカタナは必要なんですか先生……
40
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 15:39:00 ID:Bu4jT.4w0
まさかの遭遇!支援を送るぜ!
41
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 15:43:54 ID:huwlq9dEO
( ^ω^)ノ「俺の理念は「やりたくねぇ事はテコでもしねぇ」だお」
わかります。だから授業とか一切しないんですね先生
( ^ω^)ノ「ショボ公が島にいたくないと言うんなら、その意思は尊重するがお」
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)ノ「オノレで覚悟、努力、解決しろお。それが」
( ^ω^)ノ「意(ワガママ)を通す……ってこったお」
(´・ω・`)「……確かに僕のワガママなんですよね……」
/( ∀゚キ)「先公は偉そうに言ってるが、ワガママを通すなんてなぁ……」
/( ∀゚キ)「所詮は自分にしか責任がねぇこった。気楽なモンだぜ?キシシ」
番長は笑っていますが
彼の言葉もある意味深いものがあります
みんなの為に新入生歓迎会を潰し、その責任を一身に受けた彼が言うのです
ミセ*゚ー゚)リ「自分でよく考えてみて?ショボン君。そしたら」
(,,゚Д゚)「俺達もお前がいいように手を貸すよ。基本、島暮らしは暇だしな」
42
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 16:18:05 ID:huwlq9dEO
その夜
ショボンは一人、退屈を持て甘し
あてもなく波止場を歩いていた
ふと、島に数件ある飲み屋の一件から
リヤカーを引き引き出てくる男を見かけ
(;´・ω・`)「あれは……何やってんだ?」
小走りに近寄る
(;^ω^)フウフウ
内藤雲助である
43
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 16:45:48 ID:huwlq9dEO
リヤカーに積まれているのはカラオケセット一式
大画面モニターまである
(;´・ω・`)「先生!何やってんですか?まさか……強盗……」
(#^ω^)「そんなんするかボケェ!チョイと借りて来たのよ」
(;´・ω・`)「無断で?」
(#^ω^)「てめえは俺を何だと思ってやがんだお!ちゃんと話は通したお」
正確には、ちゃんと話を通してから拳でぶんどった。である
飲み屋の中では亭主が大の字になってノビている
(;´・ω・`)「……なんだってそんなむちゃくちゃを……」
( ^ω^)「いいからチョイと手を貸せお。学校まで運ぶんだからお」
(;´・ω・`)「は、はい……警察とか、大丈夫かな……」
夜の浜辺に怪しい二人組
リヤカーを引くのは内藤
後ろから押すのはショボン
二人は運よく警察には見咎められなかったが
おそらく内藤の事だ。立ち塞がれば警察でも張り倒して通るだろう
運が良かったのは、もしかしたら夜回りをサボった警察官の方かもしれなかった
44
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 17:00:25 ID:huwlq9dEO
月下にリヤカーを引きながら内藤は笑う
( ^ω^)ケケ「心配するねえ。飲み屋の親父とは喧嘩仲間だお」
( ^ω^)「正々堂々と男の勝負をして借りてきたし、俺のドスをカタに置いてきたからお」
(;´・ω・`)「そ、そうなんですか」
(*^ω^)ケケケ「あのクソ親父、いい年こいてまだ俺に敵うと思ってやがってお?笑かすんじゃねえってんだお!」
(;´・ω・`)「……ちゃんと返しましょうね?使い終わったら」
(;^ω^)「おぅわあってるお……しっかし、重てえおなぁ」
45
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 17:14:38 ID:huwlq9dEO
学校の宿直室は、事実上内藤の住まいとなっている
(他にも教師は2名居るがちゃんと寮に入っている)
そこにカラオケセットを下ろし、一息つく二人
(;^ω^)「ふう。ヨーシ」
(;´・ω・`)「つ、疲れたあ……」
内藤は宿直室の冷蔵庫を強く蹴飛ばし、開くと
中から缶ビールを二本取り出して片方をショボンに放る
(*^ω^)ングング「ぷはぁ!ウメエ!フヒヒ!」
それを一息に飲み、下品にゲップをしながら言う
( ^ω^)「なあショボ公よぅ?」
投げ渡された缶ビールを困惑しつつもて余していたショボンは
困り顔で内藤を見上げる
(´・ω・`)「はい……」
46
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 17:42:58 ID:huwlq9dEO
( ^ω^)「本土にゃあ、俺はいねえお」
(´・ω・`)「え?は、はい」
ショボンは意味が分からず、生返事
( ^ω^)「今のクラスの仲間もだお」
(´・ω・`)「そ、そりゃそうですね?」
( ^ω^)「この島には娯楽がねえとてめえは言ったがな」
ニヤリと笑う内藤
( ^ω^)ニヤリ「俺より面白れぇモンが、本土にあんのかお?」
(´・ω・`)「えっ!?」
( ^ω^)「てめえのこの島の生活、この内藤先生様が面白くしてやるお!」
(*^ω^)「もう嫌だっててめえが泣き出す位になッ!ギャハハハハハハ!」
(´・ω・`)「お、親分……」
(*^ω^)「バッキャロー!俺は親分じゃねえ!てめえらの担任、先公だお!」
( ^ω^)「さしあたり、明日はカラオケ大会だお!校内放送で流しちゃる!」
(*´・ω・`)「先生……」
(*^ω^)「それにゃあ、放送室を占拠して電波ジャックせにゃあだおな!ギャハハハハ!」
思考はイカれている。ブッ壊れているが
しかし
内藤はおそらく
心底からの悪人ではないのかもしれない
47
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 17:57:39 ID:huwlq9dEO
物事は
なんでもストレートに解決すればよいとは
限らないはずなのだ
( ^ω^)「帰ってクソして寝ろ!ガキ!」
(´・ω・`)「はい!」
48
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 18:03:50 ID:huwlq9dEO
( ^ω^)一年無法組!( ^^ω)のようです
6月
襲来!嵐の転校生!( ^^ω)のようです
49
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 22:08:26 ID:A1IqxjXA0
いい先生………
なのか?
50
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 22:16:29 ID:huwlq9dEO
皆さんこんにちは!
私の名前はミセリ。15才です!
6月って言えば、本土なら梅雨時真っ只中。ですが
私達の住んでいる島は梅雨がないそうで
雨がちょっと苦手な私としては、いい感じに太陽が暖かくて嬉しいです
太陽と言えば、我がクラスの鹿島さんをつい連想してしまいます
彼女は可愛くて、人に好かれる活発な性格で
まるで太陽みたいな女の子だなあって、羨ましく思ってるんです
(*゚ー゚)「おはよう!ねえねえ!みんな聞いた?」
この「みんな聞いた?」が彼女の口癖みたいになってます
どこからか情報をいち早く得て来ては教えてくれます
(,,゚Д゚)「今日はなんだ?親分がついに人でも殺ったか?」
(´・ω・`)「ありそうwってか過去に何人か埋めてそうだねwww」
(;゚ー゚)「やー、ヤバい話じゃないよ。むしろいい話」
ミセ;゚ー゚)リ「まさか逆に死人を甦らせたとか」
(,,゚Д゚)(*゚ー゚)(´・ω・`)「……」
あ、ギャグとか私ダメな子です
51
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 22:32:41 ID:huwlq9dEO
(*゚ー゚)「あのね?転校生が来るんだって!一年生らしいから私達のクラスメイトだね!」
(,,゚Д゚)「女子かなー?」
(*゚ー゚)「んふふ。残念でしたー。男子です!」
(´・ω・`)「親分を見て腰抜かさないといいけどw」
ショボン君は腰を抜かす処か漏らしちゃいましたけどね(笑)まあ、忘れてあげましょう
(*゚ー゚)「カッコいい人だといいね?」
ミセ*゚ー゚)リ「そうねー」
(,,゚Д゚)「お前らの言うカッコいいって、親分とか番長みたいなタイプの事じゃないよな?w」
(;゚ー゚)「漢。とかは……」
ミセ;゚ー゚)リ「正直もうお腹いっぱいなんですよ」
別腹!別腹を開けて待ってますよ?イケメンさん!
52
:
同志名無しさん
:2015/04/12(日) 22:54:45 ID:huwlq9dEO
ホームルームの時間が来て、先生が教室に入ってきます
( ^ω^)「フン。今日は黒板消しトラップは無しかお」
( ^ω^)「ってこたあ、番長はサボりだおな」
番長は誰より早く登校して来て、必ず扉に黒板消しを挟んでおくという古典的イタズラを仕掛けるんですが
それがもう出欠のチェックみたいになってまして
それがない日は、どこかでサボっている。という具合です
(,,゚Д゚)「番長は浜で海ガメの産卵を見守るとか言ってたっすよ」
( ^ω^)「……海ガメか。ならよし。しゃあねえ」
海ガメならいいらしいです。仕方ないそうです
(*゚ー゚)「せーんせ?転校生、来るんですよね?いつなんですか?」
( ^ω^)「午後までには来るらしいお。自家用船でな」
自家用船。という事は
ミセ*゚ー゚)リ「おっ金持ちィ!」
(´・ω・`)「イヤイヤ、普通に漁師さんの息子とかじゃないかなあ……」
53
:
同志名無しさん
:2015/04/13(月) 03:15:15 ID:iHsHJQWAO
昼過ぎ
番長は砂浜であぐらをかき、腕組みをして海原遠くを見ている
/( ∀゚キ)「……」
波の音を聞きつつ、何かに想いを馳せている
しかし
そんな硬派なふいんきをぶち壊すモノが番長の視界に入ってくる
それは水平線の彼方より近付いてくる……
巨大なおまる。としか形容し難きもの
/( ∀゚キ;)「……」
/( ∀゚キ;)「なんだァ?ありゃ……」
流石の番長も、それが足こぎ式のスワンボートだとは考えもしなかった
/( ∀゚キ;)(ゲゲッ、ありゃ、湖の遊覧なんかに使うボートじゃねえか?)
/( ∀゚キ;)(おいおい、まさか足こぎボートで本土から来たのか?)
/( ∀゚キ;)(誰だか知らんが、なかなか根性のある奴だぜ……)
54
:
同志名無しさん
:2015/04/13(月) 03:38:15 ID:iHsHJQWAO
番長は立ち上がり、沖に向かって走り寄る
一張羅の長ランが濡れるも構わず、ザブザブと膝まで海水につかりながら
ボートに手を振って大声でエールを送る
/( ∀゚キ#)ノシ「おおーい!大丈夫かあああ!!ゴールは近いぞー!」
ボートを必死に漕いでいるのは、正装した使用人風の貧相な男と
(;'A`)ハアハア「坊っちゃま、もう少しです!頑張りましょう!」
高級ブランドの服に着られている、
(;^^ω)ヒイヒイ「もう……死ぬ……ホマ……」
もう何と言うか人ですらない造詣をした顔の少年の
可哀想なほど不細工な二人組である
勿論、転校生であった
55
:
同志名無しさん
:2015/04/13(月) 04:09:38 ID:iHsHJQWAO
/( ∀゚キ;)「よく頑張ったな!ほら水だ。ゆっくり飲め」
腰にくくりつけた革の水筒を、死にかけの二人に手渡す番長
(;'A`)ハアハア「見かけによらず、親切な御仁……恩にきますぞ……さあ坊っちゃん、お先に水を」
(;^^ω)ゴクゴク「ありがとう……ございます……ホマ」
今時、ただの水をこれほど旨そうに嬉しそうに飲む者がいるものか……と
番長は感心すらしている
/( ∀^キ)「……気持ちいい位いい面して水を飲む不細工共だなァ。気持ち悪ィ……」
(;^^ω)プハァ「ああ〜生き返ったホマ……あなたは私達の命の恩人ホマ……」
(;'A`)フィー「島に来てすぐ良人に廻り合い、良かったですなぁ坊っちゃん!」
(*^^ω)「そうホマね。この島での生活、うまくやって行ける気がするホマ」
/( ∀゚キ)「おめぇさんらは何者だぃ?俺は見ての通りの学生だが」
番長はむしろ見ての通りなら学生ではない
番長のコスプレをしたおっさんである
56
:
同志名無しさん
:2015/04/13(月) 04:26:34 ID:iHsHJQWAO
午後です
重役出勤してきた番長は、なぜだかずぶ濡れでしたが
私達はその程度の事では誰も驚きはしません
それよりも、彼が引き連れてきた
くたびれ果てた感じ丸出しの二人組が気になります
/( ∀-キ;)「紹介するぜ……」
(;'A`)(;^^ω)
/( ∀-キ;)「転校生の……猿岩石のお二人だ」
(,,;゚Д゚)「……」
(;゚ー゚)「……」
(;´・ω・`)「……」
ミセ;゚ー゚)リ「……」
( ^ω^)ノ「ウム。ご苦労だったようだおな。二人共」
( ^ω^)「よく来たお一年無法組に。歓迎するお」
内藤親ぶ……先生は、カタナをしまってにこやかに二人を受け入れました
番長の言った「猿岩石」の意味は、後から聞いて納得しました
57
:
同志名無しさん
:2015/04/13(月) 05:08:30 ID:iHsHJQWAO
( ^ω^)「とりあえず二人は保健室に行って休むといいお。日焼けが酷ぇお。水ぶくれになってるお」
( ^ω^)「でもトソン先生は居るかおな?」
( ^ω^)「やいアマっ子。保健室に先生がいなかったら、てめえが面倒みたれや」
ミセ;゚ー゚)リ「は、はあ」
うちの学校、保健室なんてあったんですか……っていうか
内藤親ぶ……先生の他にも先生って居たんですか
/( ∀゚キ)「保健室にゃ俺が案内してやる。時々行ってるからな。けどよ」
/( ∀゚キ)「トソン先生とやらは一度も見たこたぁねえぜ?」
番長はしょっちゅう上級生ともめ事を起こしては生傷を作ってますので
保健室の場所は知っているようですが
( ^ω^)「ま、トソン先生は気まぐれだからお」
( ^ω^)「はぐれメタルみたいにレアでなかなかお目にかかれんし、身持ちも固い上……元気な野郎にゃ厳しいお」
先生は番長をジロリと見て不気味に笑い、続けます
( ^ω^)ケケケ「ま、てめえなら死ぬこたあねえだろお」
/( ∀゚キ)「?」
ミセ;゚ー゚)リ
保健室って、死ぬこともある場所なんですね。知りませんでした
58
:
同志名無しさん
:2015/04/13(月) 05:26:51 ID:iHsHJQWAO
('A`)「坊っちゃん、どうやら当たりですな」
( ^^ω)「ん。そうみたいホマね……トソンはやはりこの島にいるんだホマ」
転校生の二人は何やらトソン先生?の事を知っているような話ぶりです
( ^ω^)「ちょっとだけ待ちねえ。てめえらせめて名乗ってから行けお」
('A`)「これは大変失礼をいたしました。ささ。坊っちゃん」
( ^^ω)「私はマルタニズムは瀬川ですホマ。よろしくお願いいたしますホマ。そしてこっちが」
('A`)コホン「……わたくしは坊っちゃんの付き人で、毒ノ進と申します。下賤者ゆえ名字は御座いません」
(,,;゚Д゚)(;゚ー゚)(;´・ω・`)ミセ;゚ー゚)リ「よ、よろしく」
また妙なクラスメイトが増えてしまいました
態度は貴族然としてイケメンですが
顔かたちはなんだか、爬虫類を思わせる二人です
59
:
同志名無しさん
:2015/04/13(月) 14:51:30 ID:b1RsCH8M0
Rマニアじゃねーんだ。
60
:
同志名無しさん
:2015/04/13(月) 19:07:38 ID:ih9DEtos0
おもろいな
ドスは短刀の事で、刀はヤッパって言うらしいぜ
61
:
同志名無しさん
:2015/04/14(火) 22:54:52 ID:F7oJnizwO
**今日から使える!番長の極道語講座**
/( ∀゚キ)「長ドスってのは、脇差し以上、打刀以下の長さの刃物のこったぜ」
/( ∀゚キ)「大体二尺以下ぐらいで、鍔や飾りを付けないモノが多いんだ」
('A`)「どうしてです?」
/( ∀゚キ)「ヤクザ者や渡世人は、侍じゃねえから帯刀を許されねえんだ。だから」
/( ∀゚キ)「鍔や武者拵えを用いないことで、「これはただのドスであって刀じゃありませんよ!」とお上に言い訳するためさ」
( ^^ω)「なるほどホマ……」
( ^^ω)「ちなみにドスはどんなモノを指すホマ?」
/( ∀゚キ)「短刀だ。あいくち程度の長さが一般的だぜ」
('A`)「ヤッパというのはどんなものでしょうか?」
/( ∀゚キ)「刀剣状の刃物全般を指す言葉で、長短は問わない」
('A`)「包丁もヤッパ、野太刀もヤッパな訳ですか?」
/( ∀゚キ)「まあそうだな」
( ^^ω)「斧や長巻やなぎなたはどうホマか?刃がついてるホマけど……」
/( ∀゚キ)「そういうのは普通ヤッパとは言わねえで、もっと広いカテゴリーの「道具」に入れちまうんだ」
('A`)「なるほど。仕事(殺人)の「道具」ですか」
/( ∀゚キ)「そうそう」
62
:
同志名無しさん
:2015/04/15(水) 03:10:15 ID:pCGzNlgAO
保健室で、日焼けに軟膏をすりこみながらそんな会話をしている転校生達を見て
ああ、この二人は馴染むのが早そうだな……と思いました
ミセ;゚ー゚)リ「は瀬川君達……内藤親分が怖くなかったの?」
( ^^ω)「え?優しそうな先生に見えましたホマけど?」
('A`)「坊っちゃんは、あえてつらい環境や状況に身を投じ」
('A`)「自己研鑽を怠らず、自分に厳しく生きてこられました」
('A`)「そのおかげで、多少の事では動じない根性と、他人を受け入れる心の広さをお持ちなのです」
/( ∀゚キ)「ほえ〜。じゃあわざわざスワンボートで海を渡って来たのは、修行の為なのか」
('A`)「その通りでございます。スワンボートを購入する方が、船賃よりずっと高くつくにもかかわらず」
('A`)「苦しい方、困難な方を選ぶのが坊っちゃんなのです」
(;^^ω)「え?そうしろって言ったのは毒ノ進だホマ?」
('A`)「はい。スワンボートを買うための日々のアルバイト……」
('A`)「お金を稼ぐ事の大事さと、働く事の楽しさを坊っちゃんに知っていただきたくて」
(*^^ω)「確かに死ぬ程大変だったけど、働くのは楽しかったホマ。バイト先でもたくさん仕事を任せてもらえて」
(*^^ω)「血ヘド吐いて毒ノ進にも迷惑かけたりしたけど私は幸せ者ホマ!ありがとう毒ノ進」
('A`)「イエイエ。坊っちゃんの事を思えばこその浅知恵でございます。わたくしは坊っちゃんの付き人でございますから」
ちょっとまって下さいよ?
なんだかこの話、おかしくないでしょうか……?
美談?ですかね?
ミセ;゚ー゚)リ「……それはバイト先の人達から無理やり仕事を押し付けられた。んじゃ、ないのよね?」
63
:
同志名無しさん
:2015/04/15(水) 03:50:33 ID:pCGzNlgAO
/( ∀゚キ)「根性と太いキモさえありゃ、わりと人生楽しく生きられるもんさね」
('A`)「流石番長様。よくわかっていらっしゃる」
/( ∀^キ)「とはいえ俺なら、もちろん嫌だがな」
('A`)( ^^ω)www
ミセ;゚ー゚)リ
は瀬川君は、着ている(着られている)服から見ても明らかにお金持ちなのに
そういう次元を超越した、なんと言うか
精神的な貴族みたいなものを目指しているのかもしれません
顔は……残念ですが
心のイケメンでしょうか
ちなみに私も苦労は嫌です
@(-、-トソン「……」
ミセ;゚ー゚)リ「……」
@(゚、゚トソン「てめえら、ここで何やってやがりますか?」
いつの間にか保健室にいた女性
壁に背をもたれ、静かに佇む彼女
赤いスカーフを胸にだらしなく締めたセーラー服と、引きずる程長いスカート……
右手に金属製のヨーヨーを持ち、ソレを私達に突き出して
キッ!とか擬音のしそうな、刺し貫くような視線を向けてきます
64
:
同志名無しさん
:2015/04/15(水) 04:08:29 ID:pCGzNlgAO
/( ∀゚キ)「ん?火傷の治療……俺と珍宝は付き添いだが」
/( ∀゚キ)「おめぇさんは誰だい?」
セーラー服を着てはいますが、彼女は年齢的に学生って事はなさそうです
20代半ばは過ぎているように見えます
番長という前例がいる以上、定かではありませんが……
(;'A`)(;^^ω)「と、トソン!?」
転校生達は、彼女を見て驚き
そのリアクションで、彼女が内藤親分の言うトソン先生だと分かりました
@(-、-トソン「生まれて落ちて20と7とせ……」
ポツリと何やら語りだすトソン先生
@(-、-トソン「メイドスケバンまで張ったこのアタイが、何の因果か今じゃ先公……」
/( ∀゚キ;)
@(-ー-トソン「……笑いたければ笑うがいいさ……」
ミセ;゚ー゚)リ
65
:
同志名無しさん
:2015/04/15(水) 04:24:48 ID:pCGzNlgAO
(゚、゚#トソン「だがな!てめえらみたいな健康な癖に保健室に来るようなゲスな悪党に……」
(゚、゚#トソン「貼ってやる湿布はねぇんです!」
/( ∀゚キ;)「おれ知ってるー。こういうの昔テレビで見たー」
とぼけたような脱力したような番長
(;'A`)「お、お待ち下さい!珍宝様と番長様に悪気はないのでございます!親切心からのでき心で」
でき心?は適切ですかこの場合
ミセ;゚ー゚)リ
@(-、-トソン「二年担任、麻宮トソン……」
@(-、-トソン「誰が呼んだか「スケバン先公」!」
@(-、-#トソン「てめえら悪党の、保健室をクズの寄り合い所にしようという企みは……」
@(゚、゚#トソン「絶対に許せねえのですよ!」
66
:
同志名無しさん
:2015/04/15(水) 04:38:06 ID:pCGzNlgAO
/( ∀゚キ;)「もうワケわかんねえやこの学校。ってかこの話」
あなたが言うな
@(゚、゚#トソン「出ていかなけりゃあ、力ずくで追い出します」
/( ∀゚キ;)「あ、いや、出てく……」
@(゚、゚#トソン「問答、無用!」
シャーーーッ
(; ∀゚キ)((@))―――(゚、゚#トソン
出てくと言ったのに頭ごなしに問答無用と打ち消されては
番長も立つ瀬がないと思いますが
ストリングの代わりにチェーンが使われている金属製のヨーヨーが
番長に勢いよく投げられ……
ゴチーン!
(; ∀<キ((@―――
/( ∀;キ#)「いっでえええ!何しやがるこのズベ公!」
67
:
同志名無しさん
:2015/04/16(木) 14:04:20 ID:Gba9G0TY0
なにげに一番楽しみにしてる
68
:
同志名無しさん
:2015/04/16(木) 18:42:42 ID:QTLAAqHA0
なんだこれおもしれぇな
69
:
同志名無しさん
:2015/04/16(木) 21:27:23 ID:731k9CoIO
**書いててなんだか訳がわからなくなってきたので**
**現状をちょっと整理します**
本土
多分日本のような国。その本州
島
本土から大体100キロ位離れていて、観光地にもなっている程度には風光明媚。
四季はあるが梅雨はない
島の大きさ
不明。内藤がトラックではなくリヤカーを使っていた事から
歩きでも困らない程度の広さと思われる
生活
週一に物資輸送船がくる他4ヶ月毎に定期便がある
定期便には島への観光客や移住者、島のメンテナンスをしている作業員などが乗る
電気、ガス、上下水道などはふしぎ魔法で完備らしい。ふしぎ魔法なら納得だ
コンビニが一軒。波止場付近には主に船乗りをターゲットにした飲み屋が数軒
釣りを楽しむ学生が多いが、釣具屋はない。彼らは釣具をどうやって調達しているのかは不明
学校
著名な建築家の作であり、それ自体が文化遺産。国立極道(きょくどう)校
学生は30名強。教師は3名学食はないが購買部があり、惣菜パンくらいは手に入る
寮
学年別に棟がある
寮では朝と夜に食事が提供され、学生は登校時に昼食として弁当を持たされる
共同大浴場があり、時間帯で男女が交代で入れる
部屋は生徒数が少ないので全室個室。昔は三人部屋だったこともある
70
:
同志名無しさん
:2015/04/16(木) 22:02:26 ID:731k9CoIO
人物
内藤雲助
男。年齢は30前後
限りなく組長。ショボンに「過去に何人か埋めていそう」と言われる程暴力的
一年生全ての担任だが、これまで一度も授業をしていない
こんな男がなぜ教師として通用するのかは不明
腕っぷしが強くワガママで、「やりたくないことはテコでもしない」のが身上
裏返せば、やりたいと思えば無茶でもやるという性格
長ドスを手入れするのが趣味
生徒から陰で「親分」と呼ばれているが、面と向かってそう言われると激怒する
麻宮トソン(仮名)
女。27才
限りなくスケバン刑事。セーラー服姿に金属製のヨーヨーを持つ、いい年こいた大人
いずれ鉄火面とか被るのではないかと不安
なんの因果かマッポの手先……ではなく二年の担任であり、保険医も兼ねている
だが、あまり学校でも寮でも見かける事はない。普段どこに居るのか不明
また、転校生である二人の不細工一年生コンビとは過去に何かしらあったようだが、まだそこまで考えてないので不明
二年生達
15名いるらしい。男子10名、女子5名
担任のトソンがあまり学校にこないので、やりたい放題に生きているようである
鹿島を除いた一年生に理不尽に厳しい。特に番長とは険悪な間柄
男子はみんなセント顔。いっしょくた
内1名はまだ未登場。ネタが尽きたら出る予定
三年生達
10名いるらしいが、一人も出てきていない
担任も未定
71
:
同志名無しさん
:2015/04/16(木) 22:44:17 ID:731k9CoIO
眉唾ショボン
男。15才
一年生。気弱で軟弱な都会育ち
善人だが、ちょっとワガママな面もある……まあ、普通の少年
内藤や番長からはショボ公と呼ばれている
二月戸ギコ
男。15才
一年生。スポーツが得意で釣りが大好き。勉強はあまりできない方
普通の学園ドラマなら主役を張れなくもないキャラクターだが……
珍宝ミセリ
女。15才
ツッコミ。普通レベルの可愛い娘だが、あまり頭は良くない
行動力はある方で、クラスのまとめ役。まとまってないが
彼女の視点と、何者かの視点の二つによって話が進んでいるらしい
鹿島しぃ
女。15才
一年生。明るく可愛く誰からも好かれる人懐っこい性格
下級生に厳しい上級生にも、なぜか可愛がられている
情報通。新しい情報を持ってくるのは大抵彼女。情報の出所は不明
番長=痩せ包丁のスカーピン(共に仮名)
男。30前後
長ランを身に纏い、鉄の棒を担ぐ。
顔の素材はイケメンだが、隻眼で、醜い刀傷がついている
上級生としょっちゅうもめ事を起こしたり、授業をサボったりなどいかにも30年は昔の番長の風情
そのうち葉っぱをくわえて登場したりしないか不安
豪放磊落な性格で、思考や、やることなすことが破天荒
貧乏で、毎日野宿をしていたりコロッケパンで仲間を売ったりすることもある反面
結構話の分かる人情派
彼が学生であるという意味がどこにあるというのか
そして痩せ包丁とはなんのことなのか
なぜいい年こいて働いていないのか
謎はつきない
72
:
同志名無しさん
:2015/04/16(木) 23:07:43 ID:731k9CoIO
マルタニズムは瀬川
男。16才
一年生。不細工転校生の片方
資産家の息子だが、その境遇に甘えず苦労を買ってでもするタイプの努力家で
逆境でもにこやかにいられる強靭な魂と、不屈の根性を持つ
精神的な貴族といえる
やや世間知らず
顔は爬虫類かなにかのようであり、あまりに残念
トソンと過去に何かあり、島に探しに来た
毒ノ進
男。25才
一年生。不細工転校生の一人
は瀬川家に古くから仕える使用人で、主にマルタニズムの身の回りの世話をする付き人の男
慇懃であり、謙虚であり、常にマルタニズムを立てているが、そこはかとなく悪意が見え隠れする
マルタニズムの生き方がいつも厳しいのは、少なからず彼が裏で何かを画策しているからに思える
マルタニズムを酷い目にあわせる為なら、自分をも犠牲にすることすらいとわない……ような
それは果たして、善意か悪意か
やはりトソンとは過去に何かあったようである
73
:
同志名無しさん
:2015/04/16(木) 23:23:23 ID:731k9CoIO
何者か
男。年齢不詳
ミセリがいない時の語りを行う謎の人物
第三者視点で話す
誤字脱字はしょっちゅう。文章もでたらめで
立てるスレは99パーセントながらのため後先考えていず、
またやり口がかなり汚く、読者を荒れさせて笑ったりとかなり厄介
74
:
同志名無しさん
:2015/04/17(金) 08:04:13 ID:eyreUa5k0
でも面白いんだよなあ
75
:
同志名無しさん
:2015/04/17(金) 08:23:42 ID:hqKB59zY0
読者だって作者を罵るんだもの
作者が読者を罵ったっていいじゃない
76
:
同志名無しさん
:2015/04/17(金) 23:50:04 ID:jZ3hbv.2O
顔にアザを作ってちょっと涙目の番長……
/( ∀;キ#)「俺が一体何したってえのよ……」
@(゚、゚#トソン「健康な分際で、甘えん坊みてえに保健室を利用しようなんて……」
リ@(゚、゚#トソン「お天道様が許しても、このアタイ「スケバン先行」は許さねえのです!」
ミセ;゚ー゚)リ
トソン先生は、番長の問いに答えているのではなく
というより耳も貸さず
ただ自分の主張をしているだけのようだと気づくまで
私は結構時間がかかりました
少しの沈黙と間があって
は瀬川君は、番長とトソン先生の間に割り込むように移動し
にこやかな顔で、それはそれは優しげにトソン先生に言いました
( ^^ω)「トソン。いや、トソン先生……」
@(-、-トソン「お久しぶりですわね坊っちゃん。ですがアタイはもう、は瀬川家にお仕えしている身ではねえのです。邪魔しねえで下さい」
@(゚、゚#トソン「そこの健康優良不良中年を速やかに追い出し、保健室の秩序を守らねばならねえのです!」
( ^^ω)「もう番長は健康優良じゃないホマよ?」
( ^^ω)「トソン先生のヨーヨーで、アザができてしまったホマ。れっきとした怪我人ホマ」
@(゚、゚;トソン「あっ……」
77
:
同志名無しさん
:2015/04/18(土) 00:03:53 ID:B/irnBqgO
は瀬川君は続けます
( ^^ω)「トソン先生が番長に怪我をさせてしまったんだホマ」
( ^^ω)「いけないことをしたら、ちゃんと「ご免なさい」するホマ。ね?」
@(-、-;トソン「う、う……」
子供のは瀬川君に大人のトソン先生が優しくたしなめられています
それは確かに妙なことでしょう
そうでしょう。が!
私に言わせてもらえば、妙なのはそこだけじゃなく、一切合切何もかもが妙です。妙の集合体です
妙を混合したら出来ちゃった得体の知れない化合物です
もう何をどう突っ込んでいいやら分からなくて途方にくれるばかりです
ミセ;゚ー゚)リ
78
:
同志名無しさん
:2015/04/18(土) 00:31:29 ID:B/irnBqgO
ミセ; ー )リ クラッ「なんか私……熱出てきちゃったよ……」
ミセリはくらくらと目眩を起こし、番長に支えられる
ハシッ
ミセ; ー )リ⊂( ∀゚キ;)「お、おい!大丈夫か?」
( ^^ω)「トソン先生。珍宝さんも具合が悪くなってしまったホマ。健康な人はもう一人もいないホマ……」
@(゚、゚;トソン「あ、う、」
アイデンティティーが崩壊しかけているトソン
すかさず毒ノ進はダメ押しをする
('A`)「まったく酷い保険医もいたもんです。皆様の具合を悪くしてしまうなんて」
そしてトドメの一言
('A`)「おや?保健室に健康な方がまだ居られますな?ねえ?トソン先生?」
Σ(゚、゚;トソン「あっ……」
トソンは自己矛盾に気付く
トソンだけが、今この場で健康なのだ
/( ∀-キ)「先生よー?」
(;、;トソン「うう……はい」
/( ∀^キ)「悪ィけど、俺らの手当てを頼むわ。まず、珍宝をベッドに寝かしてやってくんねえ」
しかし
己が傷つけた生徒に笑って許され……
(;、;トソン「はい。ごめんなさい。今すぐ……」
ここに集う者はおしなべて、悪人でなく
ただ
かなり馬鹿な奴らだということだ
79
:
同志名無しさん
:2015/04/18(土) 00:33:59 ID:eMo4hUnc0
ミセリは知恵熱かな?ww
80
:
同志名無しさん
:2015/04/18(土) 00:40:37 ID:1K4QTk1w0
ストレスに一票
81
:
同志名無しさん
:2015/04/18(土) 01:31:30 ID:B/irnBqgO
下校中
/( ∀゚キ)「よう、不細工」
( ^^ω)「何ですかホマ?」
/( ∀゚キ)「おめぇさん、一体何者だい?」
( ^^ω)「私はマルタニズムは瀬川。ただの転校生ホマ。学生ホマ」
/( ∀-キ)「おめぇさんの名前、年齢、生きざまはすでに聞いたがよ」
('A`)「……」
/( ∀゚キ)「それにつけても尋常じゃねえ。な?その冷静さと据わりきったキモはよ」
( ^^ω)「キモいのは自覚してますホマwww」
('A`)「……」
/( ∀゚キ)ククク「しらばっくれるかよ」
( ^^ω)「……」
('A`)「……」
/( ∀゚キ)「ま、何にせよ頼もしいクラスメイトだ。今後とも宜しくな?」
(*^^ω)「はい。こちらこそホマ!」
(*'A`)「坊っちゃん。早速ご友人ができて、ようございましたなあ」
(*^^ω)「うん。私はこの島に転校できて幸せホマ!」
/( ∀-キ)(……まあ、いい)
(*^^ω)(*'A`)www
/( ∀-キ)(……)
82
:
同志名無しさん
:2015/04/18(土) 01:37:16 ID:B/irnBqgO
( ^ω^)一年無法組!(;゚ー゚)のようです
7月
撃沈!?金ヅチマーメイド!(;゚ー゚)のようです
83
:
同志名無しさん
:2015/04/19(日) 22:37:59 ID:OCx2c5/kO
番長が立ち去った後、毒ノ進はおもむろには瀬川に切り出す
('A`)「坊っちゃん」
( ^^ω)「何ホマか?」
('A`)「いきなりですが、ちょっと、わたくしめに考えがございまして」
( ^^ω)「うん?」
訝しげに毒ノ進を見つめるは瀬川
('A`)「独自に動いても宜しいでしょうか?」
普段は謙虚な毒ノ進が珍しく自己主張をしてきた。ということは?
( ^^ω)「わかったホマ。でも、やり過ぎはダメホマよ?」
('A`)ニコリ「ありがとうごさいます」
毒ノ進は不細工な顔をより醜悪に歪め
('A`)「では……」
は瀬川の、いや、誰もが全く予想しない事を始めるのだった
ヤッホウ!!
(*'A`)「数レス頂きます!」
84
:
同志名無しさん
:2015/04/19(日) 22:46:54 ID:OCx2c5/kO
('A`)アイムノットギルティ2015春!
('A`)「はいどうも。「ジャスティスドクオ」です」
('A`)9m「はいそこの悪党!正義の味方のこの俺が」
('A`)「二年ぶりに帰ってきたのですよ!」
(#'A`)「俺の変わらぬジャスティスぶりにおののくがいいッ!」
85
:
同志名無しさん
:2015/04/19(日) 23:04:23 ID:OCx2c5/kO
公園でジャスティス!ドクオさん2015
('A`)「今日の昼間にですね。凡そ二年ぶりに、あの公園の側を通りかかったのです」
('A`)「あの公園がどの公園なのかは、正義溢れるお前らなら記憶しているとは思いますが」
('A`)「二年前、無垢な二人の幼女が変態のカメラによって、パンチラ激写されかけ」
('A`)「それを正義の代行者たる俺が未然に防いだ。という」
('A`)「あの公園です。思い出しましたか?」
('A`)「……よろしい」
('A`)「あの公園ね?今日たまたま通りかかったら、桜が満開で」
('A`)「たまたま双眼鏡とデジカメと焼酎の瓶を持っていた俺は」
('A`)「花見の体で、悪のデバガメ野郎を牽制しつつ」
('A`)「公園の平和とそこに戯れる幼女らを守らんと、ベンチ近くに陣を張りました」
('A`)「そこなら鉄棒で逆上がりなどしている幼女を、しっかり監視できるからです」
86
:
同志名無しさん
:2015/04/19(日) 23:16:41 ID:OCx2c5/kO
('A`)「実際一人の幼女が、無防備にも逆上がりなどしており」
('A`)「正義の代行者たる俺は、幼女を守るという使命感に燃えながら監視をしていました」
('A`)「当然、俺の存在が悪に悟られてはなりませんから、花見をしているような素振りでです」
('A`)「俺の目には、薄桃色の美しい桜と、白い×××が交互に目に飛び込んできます」
(*'A`)「ああ、平和とはなんと美しいものでしょう。尊いものでしょう……」
(*'A`)「こんな平和な風景をカメラに収めておきたい……と、そう思うのは正義として当たり前ですね?」
87
:
同志名無しさん
:2015/04/19(日) 23:26:14 ID:OCx2c5/kO
アイムノットギルティ!ドクオさん!の歌
♪風よ吹け更け
チラリと見せろ
通学途中の、女学生
平和に潜んだ、悪魔の野望
アイム、ノット、ギルティ!!
諸悪の根元倒すため
ギリギリセーフに突き進め
ジャスティスドクオ!
アイムノット、ギールーティーッ!
糸冬
88
:
同志名無しさん
:2015/04/19(日) 23:31:16 ID:OCx2c5/kO
公園でジャスティス!ドクオさん2015
平和な風景撮影=失敗
悪の激写阻止=成功
目と心の保養=成功
ギリギリ=セーフ
(*'A`)「♪アイムノットギールーティー!」
('A`)「フヒッ」
89
:
同志名無しさん
:2015/04/19(日) 23:45:10 ID:OCx2c5/kO
皆さんこんにちは!
私の名前はミセリ。15才です!
なんだがだいぶ暑くなってきたなーと思っていたら
もうあっという間に夏休み前になっちゃってました
この島にいると、あんまり奇妙な事が多すぎて、時間の流れが速く感じます(笑)
まあとにかく夏ですよ!
夏って言えばやっぱり海!なんですが
この島から見る海は最高!本当〜に最高!
本土の海より、ずっと水も澄んでいて
熱帯魚?ではないのかな?色とりどりの魚がイッパイいて
ちょっと潜れば綺麗な珊瑚礁もあったりして
泳ぎが得意な二月戸君は勿論、私や転校生二人も大はしゃぎで毎日海に飛び込んでます!
90
:
同志名無しさん
:2015/04/19(日) 23:56:26 ID:OCx2c5/kO
番長も釣りの傍ら、長ラン姿のままで海に潜っては
アワビなんかを採ってるようですが
あれは密漁にはならな……
ええと
ショボン君は海ではなく、もっぱら学校のプールで泳いでるみたい。海水が苦手なんだそうです
もったいない。せっかくの最高の海なのにね!
で、今回はの話はですね……
鹿島さんについてなんですが
彼女、ナイスなバディーに素敵な水着を毎日披露してくれてるんですけど
いわゆるカナヅチらしくて、水に入ろうとしないんですよ
91
:
同志名無しさん
:2015/04/20(月) 00:29:55 ID:udsQGoooO
( ^^ω)「二月戸さん。ここは一つ鹿島さんに、泳ぎ方を伝授して差し上げてはどうホマ?」
(,,*>Д<)「そうしてやりたいのは山々なんだけどさ……」
顔を赤くしている二月戸君
……無理もないですよ。だって鹿島さんはもうなんと言うか
青少年にはたわわ過ぎる果実ですもの
ミセ*゚ー゚)リ「私が二月戸君位泳げればねえ」
('A`)「坊っちゃんやわたくしでは、鹿島様がお辛いでしょうしねえww」
( ^^ω)「そうホマねえwww」
毒ノ進さんもは瀬川君も、自分の事を悲しいくらい理解しているようです
死にたくならないのは馴れてるからでしょうか
(*゚ー゚)〜♪
私達の思いを知らずか、波打ち際でパチャパチャしてる鹿島さん
それはそれで楽しそうではあります
その仕草は女の私ですら持って帰りたくなるくらい可愛いです
なんかちょっと悔しい気もしますが(笑)
92
:
同志名無しさん
:2015/04/20(月) 00:49:49 ID:udsQGoooO
( ^ω^)「オウてめえら!性の悩みなら俺に……」
内藤親ぶ……先生が丘から私達に声をかけます
一応間違ってはいない気もしますが、決して適切でもない事を大声で言っちゃう先生
ミセ;゚ー゚)リ「いや、あの、デリカシー……とか」
( ^ω^)ケケ「珍宝なんて名字のアマッ子がデリカシー言うのかお。笑かすお!ギャハハハハ!」
もうセクハラ満載ですこの先生。訴えても無駄そうだけど
(,,;>Д<)「!」
顔をいよいよ真っ赤にした二月戸君は
ダッシュで海に飛び込んで行きました
( ^ω^)「若けぇ若けぇ……ビンッビンにテント張っちゃってお……wwww」
('A`)「青春ですなあwww」
テント?先生の言葉は時々、私には良く分からないです
テントなんて誰か張ったんですかね?
93
:
同志名無しさん
:2015/04/20(月) 03:02:22 ID:udsQGoooO
人通りの多いアーケードからはずれて行く小さな脇道
地下街入り口の階段前に、何故だか私は立っている
それに何も理由はない。自分でも分からないが、そうしたいと感じた
雨が降りだしたからか、空気がひんやりしだしたけれど
寒い程ではなく立っていても全く辛くはない
ふと
流れては去っていく、描き割り背景のような人々の中から
一人だけ命を持っているかのように、背の高い男性(ひと)が私に近づく
その男性はまるで私を覗きこむように見つめ
何かに小さく驚いたような、ちょっと困ったような……照れたような……表情をする
急な雨だったからか、その男性の髪は濡れているようなのに、街灯の光を写し込まず
だから輪郭がぼやけず。くっきりと
私はその男性(ひと)の次の行動に、期待しながら待った
もしかしたら。
声を掛けてくれるんじゃないだろうか?
94
:
同志名無しさん
:2015/04/20(月) 03:18:50 ID:udsQGoooO
けれども
男性は何も云わずに、アーケードの方に去ってしまい
私は何故か、その初めて会ったばかりのその男性(ひと)を目で追った
たぶん、すがりつくような目で
私はまた一人、地下街入り口で立ち尽くしている
そうしていればさっきの男性がまた足を止め
私を見てくれるような。そんな気がしたからだ
私が男性を追えば良かったのかも知れない
でも嫌だった。私の方から男性に何かをしたくはなかった
そうしたら負け。負けるのは悔しいし、負けたら終わりだと思った
私は一人地下街入り口で立つ
しばらくしても、やはり一人で立っていた
95
:
同志名無しさん
:2015/04/20(月) 03:33:48 ID:udsQGoooO
ちょっと腹が立ってきた
我ながら理不尽だとは思うけれど
来てくれなくて当たり前のあの男性(ひと)が戻って来ない事に腹が立ってしまった
私はムッとしながら、あの男性(ひと)が向かったアーケードへ歩いてみた
とにかくもう一度会いさえすれば
次こそは何か私に言ってくれるはずだと、そう信じた
そうしてあの男性(ひと)に会う事ができたなら
悔しさをぐっと抑え、微笑みを投げかけたい……
けれど、アーケードにたどり着いた私を待っていたのは
描き割りのような人の流れと
ネオンや天井灯が投げかける黄色い灯りだけだった
私は
あの男性(ひと)を見失ってしまった
96
:
同志名無しさん
:2015/04/20(月) 03:46:24 ID:udsQGoooO
なすこともなく、私は地下街入り口に戻ってきた
まだ雨が降っていた
やはり立っているのは全然辛くないけれど
あの男性(ひと)がもし戻ってきてくれたとしたら
その時、あの男性(ひと)は濡れてしまうだろう
私は、地下街の階段を降りて行くことにした
そうすれば、あの男性(ひと)が雨を気にする必要はなくなると思って。
薄暗い螺旋階段を降りてゆく
螺旋階段の外壁には、古着屋やら、輸入雑貨の店等が立ち並ぶ
特に私の目に止まる店はなく
私は地下街螺旋階段の底にたどり着き
そこで化粧室に入った
97
:
同志名無しさん
:2015/04/20(月) 03:59:24 ID:udsQGoooO
私は何気無く鏡を見た
鏡には、私が思う私より、数段上のかわいい私が、ちょっと驚いた表情で映っていた
髪に触れて見れば、鏡に映るかわいい私がやはり髪に触れる
私はこんな巻き毛だったのか
こんな黄色い髪色だったのか
なんだか、かわいいよ
私が男の子なら、絶対放って置かないよ
隙あらば、路地裏に引っ張り込んじゃうかも知れないよ
いつまでも鏡にみとれているのが気恥ずかしく
私はなに食わぬ顔で化粧室を出た
大丈夫だ。次にあの男性(ひと)に会えたとしても
この外見なら自信が持てる
98
:
同志名無しさん
:2015/04/20(月) 04:16:16 ID:udsQGoooO
来たときとは逆に、螺旋階段を登ってゆく
地下街入り口のガラス戸に古着屋の貼り紙をしながら、二人の男性がなにやら話をしている
「必ず売り切ってみせますよ」
「正直難しいと思うがね」
「できなかったら俺が責任を取ります」
二人は古着屋の店員だろうか
ニット帽を被った若い店員は、ヒゲの店員に己の自信を言い聞かせている
その二人が入り口を遮っている格好になってしまっていたので
私は
道を開けてくれるように頼んだ
ガラス戸から外の様子を伺ったが、雨はすでにあがっているようだ
それなら
地下街から出て、入り口であの男性(ひと)がまた足を止めてくれる事を期待しつつ
立っていよう。
と思ったのだ
99
:
同志名無しさん
:2015/04/20(月) 04:17:17 ID:udsQGoooO
わたしのようです
終わり
100
:
同志名無しさん
:2015/04/25(土) 18:59:53 ID:GwKyJ66U0
乙ー!
101
:
同志名無しさん
:2015/04/28(火) 01:57:25 ID:HhI1Pr3IO
( ^ω^)「おい鹿島。てめえ、新学期までに50メートルは泳げるようになれお」
突然そんな事を言う先生
それはいくら何でも無理じゃないかと……
(*゚ー゚)「え?どうしてですか?」
( ^ω^)「夏休み明けに、毎年学校の遠泳大会があるお。生徒は全員参加だお」
( ^^ω)「でも50メートル程度じゃ遠泳とは言わないホマ?」
そりゃは瀬川君にとっては何て事はないでしょう
「死ぬ思いをして初めて、何かを為した気になる」などと言ってる位の人だし
( ^ω^)「最低50メートルは泳ぐ。と言い直しておくお。二月戸と不細工、それから番長には3キロは泳いでもらうお」
ミセ;゚ー゚)リ「ひええ……私とか残りの人はどれだけ泳がされるんですか?」
( ^ω^)「見たところ、ショボ公と毒ノ進、アマッ子の泳ぎはそこそこのようだから……1キロかお」
('A`)「わたくしは3キロで結構でございます」
平然とした顔で毒ノ進さんは言います
('A`)「坊っちゃんと同じだけの辛さを受け入れてこそ、付き人でございますからして」
102
:
同志名無しさん
:2015/04/28(火) 02:24:43 ID:HhI1Pr3IO
(;゚ー゚)「うう、どうしよう……15メートルすら泳げないのに」
( ^ω^)「誰かに無理やりにでも教われお。遠泳は強制参加なんだお」
( ^ω^)「てめえが泳ぎを教わるかわりに処女を奪われるとしたら、二月戸か不細工か番長……」
( ^ω^)「もしくは俺かお?ま、俺ならてめえを立派な……」
立派な肉奴隷にするつもりですねわかりたくありません
ミセ*゚ー゚)リ「二月戸君しかいないわよねぇ。その中じゃ」
(*゚ー゚)「でも、なんだか私、二月戸君に避けられてるみたいだし……」
避けられてるのとは違うと思います
むしろ、二月戸君は純情な青少年らしくどぎまぎしているんだと思うんです
私に普通に対しているのが少々納得いかないですが(笑)
( ^^ω)「私からも二月戸さんにお願いしてみますホマ」
は瀬川君はいい人です
紳士で、かつ女性から見た自分の立場をよく理解していて、しかもその逆境を平然と受け入れて笑う不屈の人
卑屈さを感じさせない高潔な魂があります
( ^ω^)「ま、誰に教わるにしろ……」
( ^ω^)「避妊はきちんとしろお?ギャハハハハ!」
この先生には不潔な魂があります
103
:
同志名無しさん
:2015/04/28(火) 02:47:35 ID:HhI1Pr3IO
夜
防波堤に二人の釣り人が腰掛け
イワシやアジを釣ったそばからカッターでさばきつつ、なにやら話している
(,,*゚Д゚)「鹿島……かわいいっすよね?」
/( ∀゚キ)「ああ。ジャリっ娘は俺の好みじゃねえが」
/( ∀゚キ)「いい身体してやがるよな。キシシ」
(,,*゚Д゚)「一緒に泳げたらって思うんすよ。けど」
/( ∀-キ)「……はっきりしな」
(,,゚Д゚)「え?」
/( ∀゚キ)「鹿島を犯せ」
(,,;゚Д゚)「なっ!?」
/( ∀゚キ)「欲しいんだろ?なら力づくでてめえのモノにすればいい」
無茶苦茶を言う番長。さらなる無茶苦茶を言う
/( ∀゚キ)「おめえがしねえのなら俺が犯すか。俺の女にするのもいいな」
(,,#゚Д゚)「番長!ふざけないでくれよ!」
/( ∀゚キ)「ふざけちゃいねえさ。ヤりてえなら犯す。当たり前のこった」
104
:
同志名無しさん
:2015/04/28(火) 03:06:26 ID:HhI1Pr3IO
(,,#゚Д゚)「あんたはいつだってそうだ!勝手で、自由気ままで、言いたい放題で!」
(,,#゚Д゚)「傲慢で!独りよがりで!他人の悩み事を嘲笑って!」
/( ∀゚キ)「そしてイケメンで自信家だぜ?キシシ」
すくっ、と立ち上がる二月戸
拳を硬く握りしめ、吐き捨てるように
(,,#゚Д゚)「俺は番長みたいに割り切って生きられない!でも、俺が間違っているとも弱いとも思わない!」
番長は肩に担いだ鉄棒をカランと捨て、やはり立ち上がり
二月戸に真っ向から向き合う
( ∀゚キ)「俺も、俺が間違っているとも弱いとも思ってねえ」
(,,#゚Д゚)「俺はたぶん鹿島が好きなんだと思う。でも」
( ∀-キ)「でも?なんだ?」
(,,#゚Д゚)「それは別としても、俺は」
(,,#゚Д゚)「番長!あんたをぶちのめす!」
( ∀゚キ)キシシ「しっかりやれよ?ヘマしたら鹿島は……」
(,,#゚Д゚)「黙れッ!」
105
:
同志名無しさん
:2015/04/28(火) 07:31:37 ID:oh9NLF2w0
つまらん
106
:
同志名無しさん
:2015/04/28(火) 08:58:56 ID:rYLlXd1U0
ギコ、男になるんだ……!
107
:
同志名無しさん
:2015/04/30(木) 02:45:50 ID:ocAV.a7UO
今にも掴みかからんとばかりな二人に水を浴びせるが如く
その場に更に二人が追加される
('A`)「やあどうも。いい夜ですなあお二方」
( ^^ω)「私達も夜釣りと言うものを体験したいと思って来てみたホマけど、」
( ^^ω)「それよりもずっと面白そうな事になってるホマね?」
不細工二人組は、二月戸と番長の間に割り込む
(,,#゚Д゚)「な、なんだよ!?邪魔するな!」
( ∀゚キ)「おめえさんら、何のつもりだい?仲裁かい?」
('A`)「仲裁などとんでもございません」
( ^^ω)「私達も是非、その決闘に混ぜて頂きたいのです」
単なるいさかいを決闘と称するは瀬川
(,,;゚Д゚)ハァ?「何だって!?」
( ^^ω)「男同士の決闘ならば、他人が止める事は不粋ホマ」
('A`)「坊っちゃんは、お二方の決闘に高潔なものを見出だし、それゆえ」
('A`)「ご自分もその高みへの参加を希望されておられる訳です」
('A`)「となれば、坊っちゃんの付き人であるわたくしも、決闘に参加せねばなりますまい」
108
:
同志名無しさん
:2015/04/30(木) 03:52:51 ID:ocAV.a7UO
( ^ω^)「……と、なれば」
( ^ω^)「当然、俺も参加するわなぁ?フヒヒ」
丘の方角から、人知れず様子を伺っていた内藤が歩みよる
( ∀=キ)「先公。おめえ、さてはこの場が乱闘になるのを待ってやがったな?」
('A`)「内藤様も荒事がお好きなんですねえ」
この状況変化についていけてないのは一人。二月戸
(,,;゚Д゚)「な、何がどうなって……」
内藤は二月戸にわざわざ説明する
こんな所だけ、教師らしい
( ^ω^)「なんのこたあねえお。殴り合いで勝った奴が、鹿島に泳ぎを教えるってこったわな」
(*^ω^)「おかしなもんだおな?むしろ勝った奴が面倒を引き受ける。って話なんだからお?ギャハハハハ!!」
( ∀^キ)「ちげえねえや。キシシ」
番長は頭を掻いて笑うが、しかし決闘から降りる気もない様子
( ^^ω)「なんと楽しい夜でしょうかホマ?皆さん」
('A`)「では……皆様。いざ尋常に……」
( ∀-キ*)「勝負……」
(*^ω^)「始めッ!」
乱闘の防波堤
楽しむ者、理解できないままある者、理解しようとすらしない者、ただ何となく参加する者、それらが入り交じり
それはまるで夏祭りの体で……
109
:
同志名無しさん
:2015/04/30(木) 04:18:13 ID:ocAV.a7UO
次の日
(;´・ω・`)「どういうこと?」
教室の黒板にはでかでかと「本日休講だお。内藤」と書かれています
ミセ;゚ー゚)リ「ショボン君以外の男子も全員来てないわね」
(;゚ー゚)「これは、何かあったんだよね。きっと」
(´・ω・`)「休講って……毎日休講みたいなもんじゃないか。今まで授業なんて受けた記憶がないよ」
(*゚ー゚)「それはそうだよねえwww」
ミセ*゚ー゚)リ「ま、元気だけが取り柄の連中だし、明日はみんな出てくるでしょ」
(*゚ー゚)「だね」
私もどうやら、すっかりこの学校に馴染んでしまったようですね
110
:
同志名無しさん
:2015/04/30(木) 04:43:12 ID:ocAV.a7UO
そこに現れたのは、二月戸君です
(,,#Дメ)「よう。おはよ……」
(;゚ー゚)「どうしたの!?酷いケガじゃない」
(,,#Дメ)「いや、見た目程酷くはないんだ。すぐ治るよ」
(,,#Дメ)「それより、鹿島……お前に俺達男子と親分が交代で泳ぎを教える事になったから……」
(;゚ー゚)「え、それは、ありがたいような、別にいいような……」
(,,#Дメ)「そう決まったんだ。うんと言ってくれ。でないと困る」
有無を言わせない強引さ
二月戸君にこういう所があったなんて意外です
(;゚ー゚)「う、うん。そこまで言うんなら……ありがとう」
ミセ*^ー^)リ「鹿島さんモテモテねえ。いいなぁ」
イヤミじゃありませんよ?
鹿島さんがやる気になったので、なんだか嬉しくてついそんな事を言っちゃっただけです
本当ですよ(笑)
(;´・ω・`)「男子全員って……僕も?僕は泳ぎはあんまり得意じゃないんだけど」
(,,#Дメ)「今は男の中ではショボンが一番元気だからな。一番手で頼むよ」
(´・ω・`)「分かったよ。でも僕で力になれるかな……」
ミセ*゚ー゚)リ「……」
何があったか、そして何がなんだか良く分からないけど
ミセ*^ー^)リ「……」
まー、ウチのクラスも案外悪くないんじゃないですかねー?(笑)
111
:
同志名無しさん
:2015/04/30(木) 04:58:53 ID:ocAV.a7UO
( ^ω^)一年無法組!(,,;゚Д゚)のようです
8月
密売!?(,,;゚Д゚)とれとれぴちぴち闇料理!('A`)のようです
112
:
同志名無しさん
:2015/04/30(木) 06:46:16 ID:4xrgojyM0
乙ー!
その協定だと、引き分けだったのか……
ギコよく頑張ったなぁ
113
:
同志名無しさん
:2015/05/02(土) 03:00:05 ID:rhyppYTsO
皆さんこんにちは!
私の名前はミセリ。16才になりました!
夏休み突入!です!
ショボン君と私、そして鹿島さんの三人は、本土に帰って実家で過ごします
は瀬川君と毒ノ進さん、それから番長は島に残る……と言うのは(変人達だし)分からなくもないんですが
何故だか二月戸君も夏休みを島で過ごすと言い出しまして
彼がかなり島暮らしに馴染んでいたのは承知してましたけど、さすがに夏休みに帰郷しないとは予想できませんでしたよ
残留組は多分、新学期には相当逞しくなっているんだろうなあ……って……いや……
番長達が今まで以上に逞しくなっても困るかも(笑)
本土への船には上級生はみんな乗っているようでして
私達は座席に座れそうもありませんが(汗)
甲板で海を眺めながらの移動もおつなもんですよ。うん
……ショボン君はショボン君はグロッキーみたいですけどね
114
:
同志名無しさん
:2015/05/02(土) 06:13:15 ID:rhyppYTsO
(´;ω;`)ゲボ「やっどぶんがでぎなぜがいにがえれるどぼぼうど」
ミセ;^ー^)リ「吐きながら喋らないの!」
(*´;ω;`)ゲボボボ「べいぎだよぉぶなよいなんでなんでもないぼぼぶおおゲホゲホ」
ミセ;^ー^)リっ「……はい水。もう少しで着くからね?」
(*゚ー゚)「ショボン君は本土に帰りたがっていたもんねー」
(*´;ω;`)ゲボゲボ「あああああじがどうあじがどう……」
ショボン君はひどく船酔いする質のようですが、本土に帰りたいという強固な意志が彼を突き動かしているみたいです
もしかしたら……と私は思いました
ショボン君は新学期になっても、島には戻らないんじゃないかな?って
そうだったらちょっと寂しいなって
ミセ*゚ー゚)リ「……」
でも、それを聞くことは出来ず
(*゚ー゚)ノシ「じゃ二人とも、夏休み明けにね!」
(*´・ω・`)ノシ「元気で」
本土の土を踏んだショボン君は、すっかり元気を取り戻した様子で……
ミセ;゚ー゚)リノシ「またね?」
そして私達はめいめいに実家へと戻って行くのでした
115
:
同志名無しさん
:2015/05/02(土) 06:59:57 ID:rhyppYTsO
島残留組は、揃って防波堤で釣糸を垂れている
(,,゚Д゚)「いやまあ、帰っても別に何することもないし」
(,,゚Д゚)「小遣い稼ぎのバイトができるって言うから残ってはみたけどもさ」
('A`)「はい。小遣い稼ぎどころか、大金が転がり込む可能性だってありますよ?」
/( ∀゚キ*)「それはマジな話なのかよ?」
('A`)コホン「勿論でございます。わたくし、ただ日々を遊び呆けていた訳ではございません」
('A`)「この島の近海は、皆様もご存知の様に素晴らしい珊瑚礁が広がっておりますね」
/( ∀゚キ)「だな。潜りの得意な奴なら絶景が見られるよな」
( ^^ω)「……なるほど。大体読めたホマ」
('A`)「さすがは坊っちゃん。既に理解済みの御様子……」
('A`)「そこで泳ぎが達者なこの四人なのでございます」
(,,;゚Д゚)「まさか」
(,,;゚Д゚)「珊瑚の密漁か……」
('A`)ニタリ「はい」
116
:
同志名無しさん
:2015/05/02(土) 07:34:54 ID:rhyppYTsO
やはりろくでもないことを考えていた毒ノ進
/( ∀゚キ)「サンゴ?あんなもん売ってカネになるのか?」
('A`)「ご存知ありませんでしたか?ちょっと前、中国籍の密漁船団がニュースになりましたけれど」
/( ∀゚キ)「俺はテント暮らしでテレビなんて見てねえからな」
( ^^ω)「確かに見事な赤サンゴホマ。優に一財産以上になるホマね。でも売りさばくには輸送船が必要ホマ。下手を打てばそこから足がつくホマ?」
は瀬川は毒ノ進の悪巧みを聞いても、それを止める様子がない
むしろ意見を述べている
/( ∀゚キ;)「一財産!?そんなに儲かるのかよ!」
(,,;゚Д゚)「中国では赤サンゴの価値は宝石並みらしいよ」
/( ∀゚キ;)「な、なにぃ?馬鹿なんじゃねえのか中国人!」
己の馬鹿さ加減を棚にあげる番長
( ^^ω)「……毒ノ進。続けてくれホマ」
('A`)「当然、足がつかない輸送手段についても既に考えてございます」
(,,;゚Д゚)「もしかして、は瀬川に毒ノ進さん……初めから密漁の為にこの島に来たんじゃないか?」
('A`)フフ「ま、無意味にスワンボートで海を渡るような事はしませんよね?普通」
117
:
同志名無しさん
:2015/05/02(土) 08:52:24 ID:fYd.4vRc0
おはよー
読んでるんだぜ
118
:
同志名無しさん
:2015/05/02(土) 08:55:47 ID:pHRS9EJA0
スワンボードで足つくわけがねぇ……!
支援
119
:
同志名無しさん
:2015/05/02(土) 12:18:57 ID:McDdfl3A0
スワンだからな!!完璧だぜ!
積載量とか難易度とか目立つとか疲れるとかオールグリーンだぜ!
120
:
同志名無しさん
:2015/05/03(日) 01:46:14 ID:0JGYoZuAO
(,,;゚Д゚)「……まさかスワンボートで輸送する……とか……そういう……」
/( ∀^キ*)「ようし集めるぜ〜」
('A`)「一人あたりのノルマはポリ袋一つ位にしておきましょうか。最初の取り引きであまりに大量じゃ、モノの出所が怪しまれますから」
( ^^ω)「では私はスワンボートの点検と準備をしておきますホマ」
(,,;゚Д゚)「あの……」
('A`)「どうかいたしましたか?二月戸様?」
(,,;゚Д゚)「密売ルートって言うのか?買い手はいるんすか?」
(,,;゚Д゚)「あと、スワンボートって目立つっすよね?海上保安庁の人とか平気っすか?」
(,,;゚Д゚)「そ、それから、ボートでどこまで運ぶんすか?まさか中国まで?」
二月戸の狼狽、というか、呆れ半分の言い分を聞き
三人は笑う
(*^^ω)(*'A`)( ∀^キ*)「ぶっはははははは!!!」
(,,;゚Д゚)「いや、なに笑ってんすか……あんたら……」
121
:
同志名無しさん
:2015/05/03(日) 02:20:54 ID:0JGYoZuAO
/( ∀^キ)「まあ落ち着いてちょっと聞きねえ」
(,,;゚Д゚)「いや、俺が一番落ち着いてると思うんだけど」
/( ∀゚キ)「見方を変えれば、コイツは最高に馬鹿で面白ぇシノギじゃねえか?」
/( ∀^キ)「頭の悪いガキが、夏休みにやらかすお茶目な冒険だ……楽しまなきゃ嘘だぜ」
(,,;゚Д゚)「面白い。のは認めるけど、発想がまるっきりマンガだよ……」
('A`)「買い取りの手配は、は瀬川コーポレーションに動いてもらいましょう」
('A`)「本土までたどり着ければ、後はサンゴをコーポレーションに引き渡し、取り引きはプロ同士に任せるのがよいかと」
('A`)「袋で4つ位なら、コーポレーション側もスムーズに取り引きできるはずです。多すぎませんからね」
('A`)「また、海上で巡視船に見つかっても、スワンボートで密輸とは誰も考えますまいから」
('A`)「スワンのフィギュアの内部に隠して積み込めば、おそらく問題ないと思われます」
(,,;゚Д゚)「その自信はどこから……」
( ^^ω)「私達がこの島に来た時も、海上保安庁の巡視船は大して調べずに行きましたホマ。馬鹿なマリンスポーツみたいなものと思ったんホマねwww」
現実味があるような気がそこはかとなくしなくもなくもないが
綻びだらけ計画だとしても、この三人は止めるまい
(,,;゚Д゚)「……」
/( ∀゚キ)「二月戸。なんでも楽しんだモン勝ちだぜ?」
(,,゚Д゚)「この計画に関わらなきゃ、俺は15の夏休みを棒に振るのは確かだよ……」
二月戸は心を決める
(,,*゚Д゚)「乗った!もうどうにでもなれだ!」
/( ∀゚キ*)「そうこなきゃ嘘だぜ!ギャハハハ!」
122
:
同志名無しさん
:2015/05/03(日) 02:40:59 ID:0JGYoZuAO
(,,゚Д゚)「ただ、頼みがあるんだ」
二月戸は三人に向かって言う
(,,゚Д゚)「俺さ。この島が好きだよ。特に、この綺麗で波も穏やかな海が」
( ^^ω)「……ホマ」
は瀬川は腕組みをして大きく頷く
実は最も冷静なのは、二月戸ではなくこの不細工である
(,,゚Д゚)「珊瑚礁を荒らすのは……止めないか?」
/( ∀-キ)「……」
('A`)「しかしせっかくのお宝ですよ?大儲けのチャンスをふいにするのですか?」
(,,゚Д゚)「密漁するのは……海産物ぐらいにしておかないか?」
( ^^ω)「魚貝類は鮮度が命ホマ。スワンボートでの輸送は、四人交代で必死に漕がなきゃならなくなるホマね」
(,,゚Д゚)「そうだな……でも、俺はこの海の珊瑚礁を傷つけたくないと思うんだ」
/( ∀-キ)「うんめえアワビやサザエならゴロゴロしてるぜ?あれらはカネになるのか?」
('A`)「なります。が、等重量の赤サンゴに比べれば、かなり価格は落ちますよ」
123
:
同志名無しさん
:2015/05/03(日) 03:11:12 ID:0JGYoZuAO
( ^^ω)「皆さん。思い出して欲しいホマ。いや、思い出せなければ、実際に海に飛び込んでみてもいいホマけど」
は瀬川も思いを口にする
( ^^ω)「二月戸さんのように、無私に美しい珊瑚礁を守りたいと思う方が、誰も「いなかった」とすれば」
( ^^ω)「この海はとうの昔に、珊瑚礁なんてなくなっていたはずなんですホマ」
('A`)「つまり坊っちゃんは、誰かがこの海の珊瑚礁を昔から守ってきた。と、そうおっしゃってる訳ですか」
( ^^ω)「そうホマ。その人達の気高い心を、行いを、汚すような真似は……私にはできないホマ」
( ^^ω)「二月戸さんの言葉で目が覚めたホマ。ありがとう二月戸さん」
(,,;゚Д゚)「え、あ、いやそんな、礼を言われる事じゃないけど……」
/( ∀-キ)「……」
は瀬川の精神性は高みにある。顔は下等生物だが
( ^^ω)「毒ノ進が初めからサンゴを狙ってこの島に来たというのは私は知らなかったし、それ悪いと非難したり責めたりもしないホマけど」
( ^^ω)「皆さんに、私の思慮が浅かった事をお詫びいたしますホマ。申し訳ありませんホマ」
深々と頭を下げる不細工
(,,;゚Д゚)「い、いや、なにもそこまで」
(;'A`)「坊っちゃんにそうまでされては、わたくしの浅はかなど勿論撤回させて頂きます」
毒ノ進は、防波堤に額を擦り付け土下座する
┌(-A-)┐「皆様。わたくし大変出過ぎた真似を致しました。お許しを……」
124
:
同志名無しさん
:2015/05/03(日) 03:31:55 ID:0JGYoZuAO
話を逸らすかのように、番長は笑いながら言う
/( ∀-キ)キシシ「そうと決まれば、アワビの穴場を教えちゃるぜ!」
/( ∀゚キ)「とりあえずはみんなで潜って採って来ようぜ?」
(*^^ω)「番長。私、恥ずかしながら養殖モノしか食した事がないので」
(*^^ω)「一つ頂いてみても宜しいでしょうか」
ちょっと湿った空気を、あっという間に乾かしてしまう二人
(,,*゚Д゚)「あ、俺も食ってみたい!アワビ!うまいんだろ?」
/( ∀^キ)「極上よ!刺身でも炙ってもうめえぞ!」
/( ∀゚キ)「俺ぁ、あんまし料理のレパートリーはねえんだけどな」
/( ∀゚キ)「じゃあ今日のところは俺達が食う分を集めようぜ。売る分は明日からってことでよ!」
( ^^ω)「毒ノ進。いつまで土下座してるホマ?料理は毒ノ進の腕の見せどころだホマ」
┌(;-A-)┐「は、はい」
(*^^ω)「今夜は海産物パーティーだホマ!」
(*'A`)「わたくし、料理に腕によりをかけ……それを以てお詫びとさせて頂きます」
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