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('A`)怪人のようです

1同志名無しさん:2014/05/22(木) 02:05:30 ID:OdCDLix2O
どうやらうちの倉庫に忍び込んで
変わったイタズラをしていった奴がいたようだ

壁面に大きくぶちまけられた赤い塗料。おそらくはバケツ一杯分くらい

それは生臭い匂いで、ペンキではなく血であると分かる

('A`) 「コスタバワーでも来たのかな?」

俺は久しぶりに、本当に久しぶりに微笑った

('A`) 「面白いな。これは」

110番なんかするものか
この件を、髄まで楽しませてもらおう

721同志名無しさん:2014/12/10(水) 00:38:01 ID:6vIqkqlgO
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の5


('A`)ギャンブルスカベンジャー外伝のようです



死亡者・なし

722同志名無しさん:2014/12/10(水) 10:25:11 ID:nBG9NjgM0
やっぱうまいね

723同志名無しさん:2014/12/10(水) 22:53:49 ID:6vIqkqlgO
('A`)怪人のようです廃墟


('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の6


('A`)聖書を有効利用するようです

724同志名無しさん:2014/12/10(水) 22:57:56 ID:6vIqkqlgO
('A`)「ページが結構薄くて柔らかい素材なので」

('A`)「とりあえずは3ページ程破り取って、ケツ拭く紙として使ってみましたが」

('A`)「うん。まあまあ具合よろしい」

('A`)「……」





('A`)「聖書、役立たねーwwwwwwwwww」

725同志名無しさん:2014/12/10(水) 23:07:04 ID:6vIqkqlgO
('A`)「メモ帳にするには余白が少ないし」

('A`)「枕としてはちょっと小さい。タオルを巻いて、かさを増してなんとか使ってますがね」

('A`)「漬物石にするにもちょっと重さが足りず、キュウリの浅漬けすらろくに作れない」

('A`)「困ったもんだ」




('A`)「そこで、普段なんの役にも立たないお前らの知恵をかりようかな?と思ったんですわ」

('A`)「ウチじゃ聖書をこんな風に使ってます!みたいな」

('A`)「奇抜でユーモア溢れる(糞みたいな)アイデアが聞けるといいな」

('A`)「聞くだけ聞いといて、一切無視して普通に捨てようかな?って」

726同志名無しさん:2014/12/10(水) 23:22:07 ID:6vIqkqlgO
('A`)「凍らせてシロップをかけたら美味しいよ!とか」

('A`)「バラバラにほどいて、防寒着に仕立てるといいよ?とか」

('A`)「中をくりぬいて、コジャレた小物入れにしてみました!とか」

('A`)「表紙はそのままで、中身を般若心境にすり替えてからというもの、金運UP、彼女もできました!これも全てドクオさんのおかげです!とか」

('A`)「焼き芋を作ったら神々しい味がしました!とか」





('A`)「そんなお前らは、死後地獄行き確定ですから」

('A`)「裁きの日は近い事を忘れず、しっかりと大地と十字架を踏みしめて生きてください」

727同志名無しさん:2014/12/10(水) 23:35:17 ID:6vIqkqlgO
('A`)「俺が昔やったのは」

('A`)「シケモクをバラして、いろんなタバコの葉を集めてブレンドし」

('A`)「そのブレンドタバコを巻き直すのに」

('A`)「学校の図書館から無許可で借りた聖書の、ほんの一ページを使わせてもらった。という程度なので」

('A`)「地獄行きにはなりません」

('A`)「むしろ、ブレンド具合が良かったのか悪かったのか」

('A`)「軽くヘヴン(天国)状態になった記憶があります」




('A`)y-「ガキの頃はカネがなくってねぇwww」

728同志名無しさん:2014/12/10(水) 23:47:15 ID:6vIqkqlgO
('A`)「まあでも、所詮は古本屋で50円で手に入れたものです」

('A`)「今回、俺のスレを埋める役には立ったから、少しは価値があったかな?かな?」

('A`)「とりあえず、裏表紙に、元の所持者の名前が書き込んであったので……」


('A`)9m「やい佐○善○!」

('A`)「聖書を古本屋に売る等と言う貴様の所業!」

('A`)「神を畏れぬ不届きな行いに」

('A`)「いずれ天罰が降るであろうぞ!」

('A`)「悔い改め、俺からこの聖書を買い戻す気になったならば」

('A`)「諭吉を持参せば、とりなしてやらぬでもないぞ!」

729同志名無しさん:2014/12/10(水) 23:50:32 ID:6vIqkqlgO
(*'A`)「ぬはははは!」






(゚A゚)「ぐべら」

730同志名無しさん:2014/12/10(水) 23:51:58 ID:6vIqkqlgO
('A`)が聖書にあらゆるアプローチを試みるようです……の6


('A`)聖書を有効利用するようです



死亡者・1

731同志名無しさん:2014/12/13(土) 11:14:06 ID:j1ldNf4AO
('A`)怪人のようです廃墟


('A`)∬話目


リハ*゚ー゚リ、この板の何処かで、ようです星が消える音

732同志名無しさん:2014/12/13(土) 13:01:27 ID:j1ldNf4AO
例えば、君がかの国で

「月あたり、30万日本円で君を雇いたい」

と言ったらどうだろう

呆れる程の応募があり、君の会社に人が殺到するに違いない
なんたって、かの国なら豪邸に住めるし使用人だって雇える額だ


君は案外安全だ

なぜなら、そんな暮らしを与えてくれる雇用主を
社員は命懸けで守るから

733同志名無しさん:2014/12/13(土) 13:14:35 ID:j1ldNf4AO
リハ*゚ー゚リ「ふーん……」

アイシスは新聞に一通り目を通し
それをマガジンラックに放り投げる

センセーショナルこの上ない一面トップの記事は、しかしアイシスの興味を引かない

**北海道全域、個人所有化**

**モララー(52)氏、建国はせずとの発言……**



リハ*゚ー゚リ「学校行ってきます」

誰も返事をしない部屋に向かって声をかけ
いつもの様にバス停に向かう

寒風に手がかじかむ


リハ;゚−゚リ「さむー……」

734同志名無しさん:2014/12/13(土) 13:26:40 ID:j1ldNf4AO
例えば、一国家の抱える借金を、個人が全て支払い
さらに国の今後の支出を賄う事ができ、そうするとしたら


その個人は、国王以上の存在となれる

戦争や貿易収支によらず、それを可能にしたとしたら

もはや神。かもしれない

735同志名無しさん:2014/12/13(土) 13:47:35 ID:j1ldNf4AO
学校ではやはり、北海道についてのニュースが話題の中心のようだ


リハ*゚ー゚リ「……」

アイシスは級友らの噂話をうるさく思い、相手をせぬように努めている
装ってはいない。心底無関心なのだ

「なんでよ?なんでこんな事がまかり通るの?」

「ギャンブルらしいわよ……」

「道民の尊厳とかよ?……」

「倫理、道理は……」

「戦争以下の下劣な手段……」

「血も涙もない非道……」

やいのやいのと
なら、あんたらが彼の代わりに何とかしてみればいいのだ

できるものならばね

736同志名無しさん:2014/12/13(土) 15:41:02 ID:j1ldNf4AO
……また冬がきて

アイシスは新聞を眺め、ため息をつく
全く退屈な世の中だ。と思う


新聞の見出しはこうだ

**地中海連合労働放棄連合、連合会長にモララー氏(53)就任**


一年前から、いや、それよりは前からなのだろうが
飛躍的に勢力を伸ばした彼は
遂にヨーロッパの大部分を1つに纏めてしまう

曰く

**北海道を担保に連勝を重ねた英雄、モララー氏**

英雄?……彼は一年前には、市場最悪の破廉恥な人物と呼ばれていたはずだ

**ヨーロッパ各国を纏め上げた彼の偉業は、留まる所を知らず……**

737同志名無しさん:2014/12/13(土) 15:42:34 ID:j1ldNf4AO
ミス修正

**地中海労働放棄連合**

738同志名無しさん:2014/12/13(土) 15:51:58 ID:j1ldNf4AO
リハ*゚ー゚リ「次は、神様?」

新聞の知らせる世間に呆れ果てた様子のアイシスは
それでも学生の義務を果たす為、登校しなければならない

リハ;゚ー゚リ「質量保存の法則……」

世の中が急速に様変わりしているとはいえ、サボるわけにはいかない

……物理のテストも近いしね



リハ;゚ー゚リ「ホント寒いよなぁ……もぅ……」

739同志名無しさん:2014/12/13(土) 15:59:24 ID:j1ldNf4AO
リハ*゚ー゚リ「……」

校内は、静かだ



労働否定運動に参加した国民の大部分が学業をも否定し
いまや生徒はアイシスを入れても20人もいない

公務員でさえなければ教師達も今すぐ帰宅したいと言わんばかりのやる気のなさ

リハ;゚ー゚リ「……難しいなあ。物理」

教えてくれる気のある教師がいないので
とりあえずは独学で学ぶ


図書館は特に問題なく利用できるからね

740同志名無しさん:2014/12/13(土) 16:12:01 ID:j1ldNf4AO
たった一人。たった一人だ

個人のモララーが全国民を食わせていくだけの稼ぎを上げるのだ

誰も働く必要はすでにない

外国人が全ての労働を担い、日本人は神様に近い

ただ遊び、食い、寝る


多分、テストも行われないだろうなとアイシスは思う

リハ*゚ー゚リ「……」

去年、先輩方が必死に取り組んだ問題用紙を引っ張りだし

自分の物理のテスト問題を、自分で作る作業は捗らない

リハ*゚ー゚リ「質量保存の法則……」

741同志名無しさん:2014/12/13(土) 17:06:11 ID:j1ldNf4AO
さらに一年

ついに来るべき時がきた

確率論を超え、経済論を超え、精神論も超えた

生ける伝説の行き着く究極の場所


マジソン・スクゥェア・ガーデン


( ・∀・)「アメリカ合衆国大統領……」

( ・∀・)「あなたと勝負するのが、僕の夢でした」

大観衆の中
大報道陣の中
護衛の大部隊の中
色とりどりの眩しいライトの中

生ける伝説、救世主モララーと
比べるには余りにも小さな存在でしかない、アメリカ合衆国大統領の


世界の半分を賭けた、サイコロ勝負だ

742同志名無しさん:2014/12/13(土) 17:11:45 ID:j1ldNf4AO
モララーが勝てば
世界の半分の人間が救われ、残り半分は労働の為の奴隷とされる

酷い話とお思いか?否。断じて否

全人類の半数もの人間を救う等と言う大偉業は
未だどんな神も成した事はない




対して、大統領が勝った場合は
世界は三年前の経済システムに戻され
大多数が貧しい層としての生活を余儀なくされるのだ

743同志名無しさん:2014/12/13(土) 17:18:11 ID:j1ldNf4AO
( ・∀・)「では大統領……いざ尋常に……」





しかし、モララーはそこで舞台を
勝負を降りた


リハ*゚ー゚リ「……」

アイシスはテレビ中継を見ていたが

あまりに退屈なので、テレビを消した

744同志名無しさん:2014/12/13(土) 17:26:33 ID:j1ldNf4AO
翌日の新聞こそ見ものだった

**モララー氏(54)最後の勝負を放棄し失踪!**


**モララー氏が最後にマスコミに語った言葉は**

( ・∀・)「勝負の直前、この星が消える音……星の悲鳴が聞こえた」

リハ*゚ー゚リ「……」

( ・∀・)「もう勘弁してくれと、この星が僕に願った。だから」

( ・∀・)「僕は戦うのをやめた」




リハ*゚ー゚リ「ふう……ん?」

アイシスはこれから自分がするべき事の為、新聞を小脇に抱え……

学校とは反対方向へ向かうバスに乗った

745同志名無しさん:2014/12/13(土) 18:15:33 ID:j1ldNf4AO
道半ばで事を放り出したモララーに
世間は冷たかった

救世主とまで崇めた存在を、裏切り者と呼ばわった


しかし、誰もが失踪した彼を探し当てられなかった


経済学者は得意気に言った

「彼のやり方が破綻するのは目に見えていた」

今さらだが、それはその通りだろう

746同志名無しさん:2014/12/13(土) 18:21:32 ID:j1ldNf4AO
リハ*゚ー゚リ「……」

アイシスは、寒風すさぶ丘の上に一人いた

リハ*゚ー゚リ「私には聞こえる」

リハ*゚ー゚リ「あの星が、消えようとし、だれかに助けを求めて呼ぶ声が……」





モララーは、昨日までは確かに

人類希望の星だったのだ

747同志名無しさん:2014/12/13(土) 18:28:55 ID:j1ldNf4AO
数年後


寒空の下、丘に
浮浪者が一人現れた

リハ*゚ー゚リ「……」

(;−∀−)「……」



浮浪者は、弱りきった体を引きずり
最後の力を振り絞って、丘を登ってゆく

アイシスは丘の上でただ、待った

リハ*゚ー゚リ「……」

(;−∀−)「フゥ……」

丘のてっぺんでため息をつく浮浪者

748同志名無しさん:2014/12/13(土) 18:32:14 ID:j1ldNf4AO
( ・∀・)「ただいま……」


誰もいない丘の上で、浮浪者は「ただいま」と言った




誰のものかもわからない、寂しく立つ十字架に向かって

749同志名無しさん:2014/12/13(土) 18:34:15 ID:j1ldNf4AO
('A`)∬話目


リハ*゚ー゚リ、この板の何処かで、ようです星が消える音



死亡者・2

750同志名無しさん:2014/12/13(土) 18:40:09 ID:j1ldNf4AO
しまったこいつ入れ忘れた→ノハ(´_ゝ`) リイハヽ)

751同志名無しさん:2014/12/13(土) 20:28:26 ID:j1ldNf4AO
('A`)怪人のようです廃墟


('A`)†話目


我に騎士道あり。守るべき者在らば立つようです

752同志名無しさん:2014/12/13(土) 20:45:42 ID:j1ldNf4AO
ここらで趣向を変えて、ブーン系とは一切関係ないものを一つ

今回は俺が遠い昔プレイヤーとして参加した、ファンタジーTRPGのリプレイをやる
俺ではなく友人が作った話なので、細かい部分の真相はわからないが
俺の乏しい理解力と記憶力で補完して書く



ブーン系を読みたい奴は帰ってくれてよい

753同志名無しさん:2014/12/13(土) 20:48:02 ID:j1ldNf4AO
短くはするので、気が向いたら読んでもらえたらいい

では、始める

754同志名無しさん:2014/12/13(土) 21:11:34 ID:kJZfSr6.0
むしろ読むわ

755同志名無しさん:2014/12/13(土) 21:18:35 ID:j1ldNf4AO
プレイヤーらは傭兵
戦後の安定の為、侵略側の騎士団に雇われた。という設定

短くする。と言った手前、はしょって書く

騎士団の依頼は

**敵残党の騎士一人と魔女が、共に塔に立て籠っている
魔女は人を魔物に変える魔法の杖を持ち
放置すれば、モンスター軍団を作り上げ、我等に報復に出る恐れがあるため
これを倒し、杖を奪って持ち帰れ**

というもの

ま、よくある話である
失礼だが俺は(ネタがマンネリだな……)と思ったものだ

756同志名無しさん:2014/12/13(土) 21:27:01 ID:j1ldNf4AO
当然我々プレイヤーは
塔内外に、魔女が造り出した大量の魔物がてぐすね引いて待っているだろうと予想する


だが少しだけ様子が違った

塔の前には、盾と長剣を携えた骸骨戦士が一体立つのみ

ただ日中であり、陽光を苦手とするアンデッドモンスターの類いではない

プレイヤー側にいる魔法使いは
(知性のチェック成功により)おそらくきゃつは骨で作られた、ボーンゴーレムであろうと読み
それは正しいようだった

757同志名無しさん:2014/12/13(土) 21:34:27 ID:j1ldNf4AO
そのプレイヤー魔法使いは、それならばと
魔力解除の魔法を唱えようとしたが

別のプレイヤー戦士の1人が、(視覚チェックにより)別の点に気づく


「あのボーンゴーレム、足の甲を貫いて床に楔が打ってあるぞ!」

それはつまり、ボーンゴーレムは塔の入り口から一歩も動けない。という事に他ならない

こちらから仕掛けなければ、無害な魔物……

758同志名無しさん:2014/12/13(土) 21:48:44 ID:j1ldNf4AO
プレイヤー達は、ゴーレムを遠巻きにし
一旦冷静に情報を整理する

「なぜ魔物は一体しか居ないのか」

「なぜその魔物の足に楔が打たれているのか」

そして更に

「あのボーンゴーレムは、何故敵国の騎士の鎧を着ているのか」


ボーンゴーレムは黙して語らない
塔内から増援の魔物が来る様子もない

759同志名無しさん:2014/12/13(土) 22:03:36 ID:j1ldNf4AO
プレイヤーの戦士は
「ゴーレムはおそらく魔女と逃げた騎士が魔女に魔物にされた姿だろう」
と予想し

プレイヤーのプリーストは
「不死者ですらないから、我が神の浄化も叶わない……」と嘆く

プレイヤーの魔法使いは
「魔力解除しか、奴を倒し塔に入る術はない」
と語り



しかしゴーレムの足を止める楔については
誰もが答えを出さずにいた
出せずにではない
あえて出さずにいた

何故なら
プレイヤー達はみな、こう考えていたから
そしてそれが正しいとしたなら

奴を倒すことは、竜を相手にするよりもっと辛く

なにより心苦しいから

760同志名無しさん:2014/12/13(土) 22:13:00 ID:j1ldNf4AO
騎士は、魔女を守る為に
自ら望んで魔物となったのではないか?
眠らず、休まず、永久に塔の門を守り続ける為に……


そして足の楔は

攻め寄せてくる敵に対して、心に怖れが生まれ逃げ出したくなる事があったとしても
自分は滅びるまでここを離れない!という
不退転の決意ではないのか?



やがて、プレイヤー戦士は言う

「我、魔物に騎士道見たり」

……と

761同志名無しさん:2014/12/13(土) 22:26:22 ID:j1ldNf4AO
実は何を隠そう、戦士のそのセリフを全てのプレイヤーが待っていた

堰を切ったように皆の妄想、止めどなくなる
ここにいるプレイヤー皆が、RPGバカなのだ

プリースト「魔物の増援が来ないのは、魔女は本当は杖を使って魔物を作りたくなかったからでは……」

魔法使い「かの騎士は、塔に攻めいる外敵を押さえるためだけでなく」

戦士「魔女にこれ以上、魔物を作らせずに済むように、我が身を不滅の盾とする事を申し出たのだ……」

プリースト「なんという……事でしょう……」

魔法使い「魔物に変わる怖れ、外敵への怖れを、歯を食いしばって堪えて。という訳ですか……」



ボーンゴーレムはやはり黙して語らない

762同志名無しさん:2014/12/13(土) 22:35:37 ID:j1ldNf4AO
オチを言えば

ボーンゴーレムに見えるそれはただのこけおどしのカカシであり
楔は単に倒れないように打ってあるだけなのだが


プレイヤー達は己の妄想に、より酔おうとする


戦士「ならば、我らが取るべき道は一つしかあるまい」

魔法使いとプリーストは黙ってうなずく

戦士「最早人にあらざる騎士よ。物言わぬ騎士よ。誠の騎士道に免じて」

戦士「この場は、我らが引こう……」

戦士「その覚悟、見事なり!」

カカシは黙して語らない
当たり前だがwwww

763同志名無しさん:2014/12/13(土) 22:43:54 ID:j1ldNf4AO
ドン・キホーテもビックリのプレイヤー三人は

その後、雇い主の騎士団に対して

「かの塔に近づく者あらば我らが黙っておらん!」

と、恫喝までし
風の中へ高笑いを残して去って行った……


とまあ、そんな話だった



ゲームマスターにゴーレムがカカシである事を聞いた俺らプレイヤーは

「こりゃあうかつだったわ!」と大笑いした記憶がある……

764同志名無しさん:2014/12/13(土) 22:52:58 ID:j1ldNf4AO
一切戦闘などしていないし、経験値も金も得ていないにも関わらず

ただひたすらロールプレイだけで笑い合えた
そんなロールプレイ過剰が、俺らのいつものTRPGだった


チャンスがあれば、ぜひ読者諸兄もTRPGに触れてみていただきたい




……こんな廃墟にではあるが

故人に、楽しかった思い出を捧ぐ……

TRPG儲より

765同志名無しさん:2014/12/13(土) 22:54:44 ID:j1ldNf4AO
('A`)†話目


我に騎士道あり。守るべき者在らば立つようです



766同志名無しさん:2014/12/13(土) 23:02:38 ID:DVPuG5fg0
TRPGをやるには想像力が足りないからくやちい

767同志名無しさん:2014/12/13(土) 23:05:01 ID:kJZfSr6.0
興味あったけど同じ趣味の仲間がいないまま過ぎてったんだよなあ
俯瞰して見ると1の言う通りなんだがやはり羨ましい

768同志名無しさん:2014/12/16(火) 08:45:46 ID:r9JIbIDYO
('A`)怪人のようです廃墟


('A`)1キロカレーを食うようどすえ

769同志名無しさん:2014/12/16(火) 08:52:47 ID:r9JIbIDYO
('A`)別に面白いこと書く気はないんでよろしく


('A`)今、夜勤明けです。朝飯に1キロカレー822円を食おうとしています

('A`)食いきるのにどれだけかかるかなー?と思いつつ

('A`)これだけの量だし、食いながら色んな事を考える事ができそうだと

('A`)何かあるかな。何もないかな……



(;'A`)アホみたいにでかい皿……

('A`)二時間コースかな?こりゃあ

('A`)とりあえず……


(-A-)人 頂きます

770同志名無しさん:2014/12/16(火) 08:57:41 ID:r9JIbIDYO
('A`)大衆食堂の、至って普通のカレーです

('A`)専門店のようなコジャレたカレーではありません

('A`)美味しいけど、普通〜です。取り立てて文句もなく、変わったものでもない

('A`)辛党の俺にはやや辛味が足りない感じなので、七味ぶっかけました


('A`)モソモソ……

('A`)うん。普通だ

771同志名無しさん:2014/12/16(火) 09:04:31 ID:r9JIbIDYO
('A`)じゃがいもがゴロッと大きく

('A`)それがちょっと嬉しい

('A`)使われている米も、文句つけようもなくウマイ

('A`)たまにスプーンに乗る豚の細切れ肉が、ちょっと良い歯ごたえ……

('A`)甘味を添えるニンジンと玉ねぎも、地味だがしっかりと主張してきます


('A`)見事に調和が取れている。けど、大したことのない普通の味です

772同志名無しさん:2014/12/16(火) 09:12:37 ID:r9JIbIDYO
('A`)……


('A`)さっきまで俺は、夜勤していた訳ですから

('A`)疲れているし、ウトウトしていたりもしますが

('A`)カレーはそんな俺にも徹底的に普通です。無慈悲な迄に普通



('A`)……

('A`)さっき、仕事から帰る時にね

('A`)部下二人が言い争いしていました

('A`)俺は、そんな二人に構わず、注意すらせず、退勤しました

('A`)そして一人、食堂でカレーを食っています

773同志名無しさん:2014/12/16(火) 09:20:52 ID:r9JIbIDYO
('A`)俺は、カレーのルーではありません

('A`)仕事場というカレー皿の、部下という具材それぞれを繋ぎ、調和させるような

('A`)甘辛いルーではないのです

('A`)卑怯な気もします。無責任な気もしますが


('A`)俺は皿からこぼれた、らっきょうみたいなものです

('A`)俺ははっきり言って、らっきょうはカレーと相性が悪いと思うんです。個人的に



('A`)カレーは、至って普通の味です。美味しいけど、無情なまでに普通なのです

774同志名無しさん:2014/12/16(火) 09:25:38 ID:r9JIbIDYO
('A`)朝のいさかいは、どちらが間違っているかは明白でした

('A`)俺はそれでも、仲裁もせずにそそくさと帰宅準備をし

('A`)「あとよろしく」と言い残して逃げました



('A`)そして、普通の味のカレーを食っています

('A`)まあまあ美味しいです。普通で

775同志名無しさん:2014/12/16(火) 09:30:10 ID:r9JIbIDYO
('A`)1キロものカレーです

('A`)今日はもう、一日中なにも食わなくていいカロリーを摂取できます


('A`)食いおわったら、おうちに帰って寝るんだ

('A`)オナニーして。後は何にも考えないで

('A`)風呂も後回しにして、爆睡してやるんだ

('A`)高いびきかいてね

776同志名無しさん:2014/12/16(火) 09:36:23 ID:r9JIbIDYO
('A`)普通って、いい事だと思うんですけど


('A`)やっぱ





('A`)めんどくさい


('A`)じゃないですか

777同志名無しさん:2014/12/16(火) 09:42:36 ID:r9JIbIDYO
('A`)あっさり完食。俺の胃袋はどうなってるんだよ一体……

('A`)さて、トイレによって出すもん出して帰ろう……と思ったら


('A`)今使っているこのガラケーに着信がありました

('A`)……


('A`)仕方ない。行くか……

778同志名無しさん:2014/12/16(火) 09:46:02 ID:r9JIbIDYO
('A`)やむを得ず、俺は向かうことにします

('A`)眠い目をこすり、くたびれた腰を上げ

('A`)「よっこらセックス」などと唸りながら





('A`)パチンコ屋の新装開店へ

779同志名無しさん:2014/12/16(火) 09:47:28 ID:r9JIbIDYO
('A`)怪人のようです廃墟


('A`)1キロカレーを食うようどすえ



死亡者・シラネ

780同志名無しさん:2014/12/20(土) 18:13:14 ID:gbHPbQF2O
('A`)怪人のようです廃墟


( ・∀・)キ・ネ・マ( ・∀・)俳優の季節

781同志名無しさん:2014/12/20(土) 18:30:55 ID:gbHPbQF2O
モララーは先月、72歳の誕生日を迎えた

( ・∀・)


見た目には若い体、顔
モララーを知らぬ者に、彼は30代だと紹介すれば誰も疑わない

……しかしそれは、メイク技術であり、たゆまぬトレーニングに依るものであり
モララー自身の心の持ちよう。俳優精神の賜物である
視力矯正、骨・筋肉増強剤……など部分的サイボーグ化
バランスが取れ、身体に良いカロリー多めのマズイ健康食

ただ維持するだけでも苦しい人生

( ・∀・)

彼、映画俳優モララーが
50年以上に渡る長い映画人生で
唯一自分に許してきた幸せは



愛する内縁の妻、デレとの静かで、ささやかな家庭生活だけだった

782同志名無しさん:2014/12/20(土) 18:46:48 ID:gbHPbQF2O
( ・∀・)

モララーは、ほとんどどんな役にでも挑戦した

名優である。喜劇、悲劇、社会ドラマ、ホラー、アクション、時には女性役まで、見事にこなした事もある

( ・∀・)

ほとんど、と書いた
一つだけ彼が演じ切れなかった役がある

映画監督はリテイクの指示を出していない。モララーが自分の演技に納得が行かず
何度も何度も取り直しの要求をしたシーン
その役だけは、彼は演じる事ができなかった


映画自体は、問題のシーンをまるごとカットする事で上映され、それなりの評価を得た

( ・∀・)

しかし、モララーはその一作を未完成であると断じ
時間を見つけては何度もビデオを見直した

問題のシーンを入れた、完全版の完成を思わぬ日はなかった

783同志名無しさん:2014/12/20(土) 19:09:35 ID:gbHPbQF2O
( ・∀・)「デレ。今日は随分と顔色がイイね」

モララーと相応に歳を重ねた内縁の妻デレは
不治の病に冒され、医者も手の施しようがないと言うので
モララーの屋敷のベッドで療養……いや、近いうちにくる別れの準備をしていた

ζ(^ー^*ζ「うふふ。そう見えます?でも、それは」

ζ(゚ー゚*ζ「あなたに付いてらっしゃるメーキャップさんの技術がとっても素晴らしい。って事ですわ」

( ・∀・)「そうか、ドクにメイクしてもらったのか」

( ・∀・)「いやでもね?確かにドクはいい仕事をするけどさ」

( ・∀・)「何だか君は、いつもより晴れやかな顔をしている様に見えたんだ」

ζ(゚ー゚*ζ「実は良いことを思い付いたんです。だからそれが顔に出ちゃったのかしらね?」

( ・∀・)「良いこと?なんだい?聞かせてくれよマイハニー」

ζ(゚ー゚*ζ「あの映画、一緒に見ませんか?」

( ・∀・)「え?あれ、というと?」

ζ(゚ー゚*ζ「あなたが未完成だと言って聞かない、あの映画ですよ」

(;・∀・)「あれか……ま、いいよ。ブンにこの部屋にビデオを持ってこさせよう」

784同志名無しさん:2014/12/20(土) 19:32:19 ID:gbHPbQF2O
( ・∀・)「……」

ζ(゚ー゚*ζ「……」

二人は仲むつまじく手をつないで、そのまま最後まで静かに映画を鑑賞した

( ・∀・)「……」

ζ(゚ー゚*ζ「あなた。私はこの映画、好きですよ」

( ・∀・)「ありがとう。そう言ってくれるのは素直に嬉しい」

ζ(゚ー゚*ζ「でも、あなたはこの映画を完成させたいと。未完成だと仰いますわね」

( ・∀・)「……僕の大事なシーンが丸ごとカットされているからね」

ζ(゚ー゚*ζ「あなたは、良い人だから……あまりにも優しい人だから」

ζ(゚ー゚*ζ「そのシーンは演じられないのですわ」

( ・∀・)「演技について長年考えて来たけどね。ついにこんな歳になっても、演じるすべは見つからなかったよ」

ふと、デレはモララーの思いもよらない事を語り出す

ζ(゚ー゚*ζ「ごめんなさい。あなた」

ζ(゚ー゚*ζ「私も一人でこの映画を何度も見ました。その度にブンにはご苦労をかけましたけどw」

ζ(゚ー゚*ζ「そうしているうちに、私があなたの俳優のお仕事の邪魔をしていた。と気付きましたの」

(;・∀・)「どういう事だい?マイハニー?」

(;・∀・)「僕は、静かな幸せをくれた君に感謝こそすれ、邪魔されたなんて思った事は一度もないよ?」

785同志名無しさん:2014/12/20(土) 19:57:32 ID:gbHPbQF2O
ζ(゚ー゚*ζ「……」

ζ(゚ー゚*ζ「あなた。窓を開けてくださらないかしら」

デレは厚手のカーテンに遮られた窓を見る

( ・∀・)「空気が冷たいから少しだけだよ。体に良くない」

ζ(゚ー゚*ζ「ありがとう」

モララーは窓を開ける
冷たいが清々しい風に乗って、曲が聞こえてくる

モララーが俳優業に忙殺され、忘れてすらいた季節


( ・∀・)「クリスマスソングか……寒くなったとは思ってたけど、もうそんな時期だったか」

ζ(゚ー゚*ζ「あなたはここずっとハコ(劇場)にこもりっきりでしたでしょ?無理ありませんわ」

(*・∀・)「ああ。君へのクリスマスプレゼントを考える楽しみができたよ。ありがとう」

ζ(゚ー゚*ζ「あら。今から考えるんですか?私はあなたへのプレゼントをもう決めてありますのに」

( ・∀・)「いやぁ申し訳ないwじゃあ約束だ。僕は君にとびきり素敵なプレゼントをする」

ζ(゚ー゚;ζゴホゴホ「期待してますわ」

咳き込むデレを見て、モララーは窓をそっと閉め
デレの背をさする

( ・∀・)ノシ サスサス「君の体が良くなったら、長めの休暇を取って……」

ζ(゚ー゚;ζ「……」

( ・∀・)「どこか暖かいところに旅行に行こう」

( ・∀・)「もちろんクリスマスプレゼントとは別に。ね」

ζ( ー *ζ「ありがとうございます……あなた」

786同志名無しさん:2014/12/20(土) 20:17:48 ID:gbHPbQF2O
デレをベッドに寝かしつけ、モララーは自室に戻る

ひどく不味いが飲み慣れたプロテイン茶を啜りながら
( −∀−)cU

デレが言っていた「私があなたの演技を邪魔している」という言葉について考えを巡らせる

( ・∀・)「神に誓って、僕はデレを愛している」

( ・∀・)「邪魔などと思った事は一度もない」

( ・∀・)cU「なのにデレは僕に引け目を感じている……のか」

( ・∀・)「デレも、最早自分の病が治ることはないと知っている様子だから」

( ・∀・)「寝たきりのまま成すべきもなくただある自分。に絶望しての言葉なのか……」

( ・∀・)cU「僕は」

( ・∀・)「君が居てくれさえすればいい。それで充分幸せなんだ」

( ・∀・)「ずっと君と一緒に。最後まで一緒に居る為なら」

( ・∀・)「俳優の仕事なんて廃業したっていい」


モララーはまだ、デレの言葉の真意を掴みかねていたが

その真意がどうであれ
永遠にこの想いは変わらぬ、変えぬと誓った

787同志名無しさん:2014/12/20(土) 20:38:00 ID:gbHPbQF2O
クリスマスイブ

モララーもその夜だけは一切の仕事もトレーニングもキャンセルし
デレと二人ささやかなパーティーをする為に
大きなプレゼントの箱を抱え、自宅に戻った

( ^ω^)「旦那様。お帰りなさいませお」

( ・∀・)「やあブン。すまないね。こんな日まで」

( ^ω^)「お食事のご用意は済んでますお。旦那様」

( ・∀・)「ありがとう。君の料理は一流だ。期待しておくよ」

( ^ω^)「旦那様はいつもは栄養食ばかりですから、今日は腕をふるいましたお!」

( ・∀・)「さ、君も自宅で家族とパーティーがあるんだろう?気をつけて帰りたまえ」

( ^ω^)「はいですお。では旦那様。よいクリスマスイブを!」

( ・∀・)「君もね」

( ^ω^)ノシ


気のいい使用人兼料理人のブンは
いつも以上の笑顔で自宅へと帰っていく

なるほど
キッチンからは、食欲をそそるいい香りが漂ってくる

彼は本当に僕らに良くしてくれている
いずれ、ボーナスも考えよう

788同志名無しさん:2014/12/20(土) 20:41:11 ID:gbHPbQF2O
**お詫び**


**大変申し訳ありません……**

**ついうっかりageてしまいましたので**

**ある程度sageるまで投下を自粛します**

789同志名無しさん:2015/01/02(金) 01:39:25 ID:OL/1Vxy.O
〜中略〜


ζ( ー *ζゴホゴホ「さああなた。ラストシーンです」

(;・∀・)「デレ……」

ζ(^ー゚;ζ「一発撮りよ。ヘマなんか許さないから……」

デレは震える手でモララーに拳銃を渡す

(;・∀・)「僕にできる訳がない。こんな……」

ζ( ー *ζ「あなたは、名優……何でも、できるわ」

そう促されても、モララーには演じられない。演じてはならない
モララーの目からは涙が溢れ、頬を伝う


ζ( ー *ζ「私を、あなたの足を引っ張ってただけの、つまらない女にはしないで……」

ζ( ー *ζ「一発で、決めてね」

¬(;∀; )「無理だよ」

ζ( ー *ζ「もう、モルヒネが切れるころなの……そうしたら、私」

ζ(;ー;*ζ「きっと酷く苦しむから……楽にしてくれなかったあなたを恨んでしまうかもしれない……」

790同志名無しさん:2015/01/02(金) 01:44:46 ID:OL/1Vxy.O
¬(;∀; )「……」

¬(;∀; )「弾は、2発だよ?デレ」

ζ(;ー;*ζ「おばかさんね……」

〜中略〜

791同志名無しさん:2015/01/02(金) 01:49:08 ID:OL/1Vxy.O






ずっと君と一緒に

最後まで一緒に居る為なら

俳優の仕事なんて廃業したっていい

792同志名無しさん:2015/01/02(金) 01:54:59 ID:OL/1Vxy.O
ラスト・シーン




映画は完成したのか
モララーは俳優たりえたのか
デレは笑って逝けたのか

その判断は……


映画を見た貴方達の感性に、委ねる他は無い

793同志名無しさん:2015/01/02(金) 01:57:23 ID:OL/1Vxy.O
('A`)怪人のようです


( ・∀・)キ・ネ・マ( ・∀・)俳優の季節



死亡者・?

794同志名無しさん:2015/01/02(金) 01:59:07 ID:OL/1Vxy.O
ヒント

〜中略〜

795同志名無しさん:2015/01/02(金) 02:29:00 ID:OL/1Vxy.O
('A`)怪人のようです廃墟


('A`) 主人公。のようです

796同志名無しさん:2015/01/02(金) 02:41:54 ID:OL/1Vxy.O
高校に入りたての頃の話だ

俺は初めてできた彼女に舞い上がり。しかし何も為すこともなく
甘い夢を見続けていた空っぽな男

そんな無能、無価値な俺を見透かした彼女の心は、とうに俺から離れている

どこかよそよそしい彼女の態度に、薄ら気付いていながらも
それを認めたくない俺は……

どうにか間をつなぎ止めたく思い

彼女をデートに誘った

('A`)「映画、見に行こうよ」

797同志名無しさん:2015/01/02(金) 02:50:50 ID:OL/1Vxy.O
('A`)「日曜日、駅前の、あの像の前で待ってるから」

何時に?何の映画を見る?……のかは、どうでも良かった
ただ、彼女をつなぎ止めるきっかけが欲しかったのだ。だから、口から勝手に言葉が出たのだ
空っぽ人間の言葉が

彼女の都合すら聞けない、余裕のない空ろな言葉


当然

(-、-トソン「行きませんよ?」

当たり前のように、当たり前の答えが帰ってきた

798同志名無しさん:2015/01/02(金) 02:54:08 ID:OL/1Vxy.O
('A`)「待って、いるから」



(゚、゚トソン「行きませんよ」



('A`)「……でも待ってる、から」

799同志名無しさん:2015/01/02(金) 06:13:31 ID:OL/1Vxy.O
俺はクズだが、嘘つきではなかったので

800同志名無しさん:2015/01/02(金) 06:19:42 ID:OL/1Vxy.O
('A`)「……」

('A`)「……」

(;'A`)「……」



丸2日は頑張ったんだが

( A )


('A`)「腹へったな……」

('A`)「帰ろう……」

801同志名無しさん:2015/01/03(土) 07:10:19 ID:vAP5gBTsO
彼女の為にいつまでも待つ俺、格好いい

**約束が成立してすらいない**

それはちっとも彼女の為になってない

**自己満足だけ**

何にもしていない

**するべき事は他にあった**



なぜ俺はこんな事をしたのか

802同志名無しさん:2015/01/03(土) 07:19:17 ID:vAP5gBTsO
答え選択

1・恋愛の主人公になりたかった

2・実は彼女の事はたいして好きでもなかった

3・変わった事をしてみたかった

4・お前の言う通りだった

803同志名無しさん:2015/01/03(土) 08:42:19 ID:KjVt3POM0
4.とある事件のアリバイ作りをしたかった。

804同志名無しさん:2015/01/03(土) 10:28:02 ID:vAP5gBTsO
('A`)「……」

俺は主人公だ
俺のドラマの不幸な主人公だ

彼女が待ち合わせ場所に来なかったのにはちゃんと訳があり、仕方がなかった

彼女の家が謎の爆発によって派手に吹き飛んでしまっていた
(警察はガス爆発の連鎖?なんだそりゃ?と断定した)



彼女の家の跡地で俺は泣いた
人目を憚らず、取材に来たテレビカメラや警察の前で
大声で慟哭してみせた


俺、今、超格好いい

まさに主人公だ

805同志名無しさん:2015/01/03(土) 10:38:22 ID:vAP5gBTsO
(;A;)「あの時、彼女が俺のデートの誘いにOKしてくれてれば、来てくれていたら」

(;A;)「彼女だけは事故に巻き込まれずに助かったかもしれないのに……っ」

(#'A`)「俺はこんな俺を許せない!何かできたはずの俺が、何もできなかった俺が許せないっす!」


マスコミは不幸な彼女と不幸な俺をこぞって取り上げ
天に向かって慟哭する俺の写真が、各社週刊誌の表紙に使われた



俺は主人公だ

806同志名無しさん:2015/01/03(土) 10:46:01 ID:vAP5gBTsO
この件をテーマにして
小説が書かれ、テレビドラマが作られたが
俺は満足しなかった


このくらいの事件、悲劇はよくある事だ
まだ俺という主人公は輝き足りない

俺はもっと、悲しい主人公にならねば

807同志名無しさん:2015/01/03(土) 10:52:41 ID:vAP5gBTsO
世間には事故として片付けられたこの話を
俺は一人、追及した


ガス爆発を引き起こした原因を突き止めるのは簡単だった

何故って俺は主人公だから


その証拠と犯人を示す事でもって警察の無能を糾弾し
マスコミに更なるセンセーションを巻き上げ
テレビドラマ放映と小説連載を中止に追い込んだ

808同志名無しさん:2015/01/03(土) 11:06:54 ID:vAP5gBTsO
今俺は、とある国でニュースを見ている

日本中で、日々俺の予告通りに起きていく爆発事件の様子……


('A`)「ああ、俺はなんて不幸なんだ」

('A`)「あの連続爆発事件を止められるのは俺だけなのに」

('A`)「国に帰れば捕まってしまう」

(;'A`)「ああ、どうしたらいいんだ……」


あ、忘れずに連絡しとこう

('A`)】「あ、明日は渋谷、明後日は仙台と青森です」

('A`)】「確か200箇所位仕掛けましたんで、今年はお祭りですよ」


電話を切り
俺の悲しい祭りを想う

俺は主人公だ

809同志名無しさん:2015/01/03(土) 11:11:19 ID:vAP5gBTsO
彼女を失い
信用を失い
憎しみを買い
帰る国を無くし
日々起きる悲劇を食い止められぬ己を呪い

なんて可哀想な俺

最高の主人公だ

俺は主人公だ

810同志名無しさん:2015/01/03(土) 11:19:13 ID:vAP5gBTsO
('A`)「……」

金はテレビ局やら週刊誌やらから沢山貰たので
この国でならば死ぬまで遊んで暮らせる

('A`)「退屈だなあ」





(;A;)「退屈だ。不幸だなあ」

811同志名無しさん:2015/01/03(土) 11:22:21 ID:vAP5gBTsO
('A`)「そうだ。暇だしせっかくだから」

812同志名無しさん:2015/01/03(土) 11:23:17 ID:vAP5gBTsO
**もう一度恋愛ドラマの主人公になろう**

813同志名無しさん:2015/01/03(土) 11:24:44 ID:vAP5gBTsO
('A`)怪人のようです廃墟


('A`) 主人公。のようです


死亡者・多数

814同志名無しさん:2015/01/04(日) 21:28:41 ID:8eHppOtkO
('A`)怪人のようです廃墟


('A`) TRPG(とある)儲(しんじゃ)の妄想主義(シュール・レアリズム)のようです

815同志名無しさん:2015/01/04(日) 21:50:56 ID:8eHppOtkO
君は街で聞いた、胡散臭い噂をあてにするしかないほどに困窮している

金は無いししばらく飯も食っていない
これでは近い内に野垂れ死ぬか
もしくは君の商売道具の剣……唯一の金目のモノ……を手放して、パンに変えるしかない

空きっ腹を抱え、街外れにある塔までは来てみたものの
本当に噂通りにこの塔にお宝はあるのだろうか?

人が住んでいる様子どころか
外壁には蔦が張り、入り口のドアは錆び付いていて
開けようものなら嫌な軋みを立てるだろうと見てとれる


すでに察しているかもしれないが、君は冒険家崩れのチンピラである

戦士と言うには腕が悪く、冒険者と言うには要領があまりにも悪いため
常にど貧乏であり、単なるフーテンとも言う

('A`)「ま、この塔の噂が本当だとしてもだ」

('A`)「ドアは何年も開けられていないようだから、宝を守るモンスターもいないはず」

('A`)「ドアの他には入り口はないようだから、モンスターも入れない。はず」

816同志名無しさん:2015/01/04(日) 22:07:49 ID:8eHppOtkO
('A`)「一応ぐるりと塔の周りを確認しておくか」

しかし君はボンクラ冒険家なので、ダイスロールに成功しない

('A`)「なにもなし。と」

君はとりあえずドアノブに近づく

('A`)「ノックするか?多分だれも居ないだろうけど」

コンコン

ノックするも塔内から反応はない

('A`)「だよな。なら入ってみるしかない」

しかし君はボンクラ冒険家なので、鍵が掛かっているとは思い付かない

当たり前だ。鍵が掛かっていなければ、誰でも自由に入れたわけで
そうなら塔の宝なんて君よりよほどまともな冒険家がとっくに持ち去っているだろう

そんな当たり前の事にすら、君はボンクラなのでダイスロールに成功しないのだ
ガチャガチャ……


('A`)「開かない……鍵掛かってるのか」

('A`)「ドアに体当たりしてぶち破るか?街で針金でも貰ってきて鍵穴をイタズラしてみるか?」

('A`)「他に何かアイディアは……」

しかしもちろん君はバカなので、アイディアのダイスロールなど成功しない

817同志名無しさん:2015/01/04(日) 22:26:52 ID:8eHppOtkO
('A`)「体当たり……」

は、止めておこう
栄養失調で弱りきった君は、それでなくても結構虚弱体質であり
つまらないケガをするだけだろう

('A`)「街で針金でも貰ってくるか」

君はとぼとぼと街へ戻る



しかし針金を手に入れる為金物屋に行った処で、金はまるっきりないので
針金すら買えないだろう

酒場に行って情報を得るにしたって、酒代も払えない

というか、金がないので街の中に君のいる場所はろくにないので

やむを得ず公園のベンチにへたりこむように座り
砂場で遊んでいる幼女らのパンチラをぼんやりと眺めながらため息をつく

('A`)ハア


パトロール中の街の警備兵が不審な君に気付いて近づいてくる

君は不細工なので、魅力のダイスロールなど成功するわけがない

(;'A`)「違うっす!俺、そういうんじゃないっす!」

飯を食っていない君は、逃走のダイスロールには成功せず

こってり絞られた上、唯一の所持品である剣を危険物として取り上げられる

(;'A`)「そんな殺生な……」

818同志名無しさん:2015/01/04(日) 22:48:34 ID:8eHppOtkO
(;'A`)「腹減った……」

警備兵から解放された君は、トラブルを避けるため街の裏通りにさまよい込んだ
レストランの裏手

ゴミ箱から良い匂いがしたので、中を確認

ツイていることには、食いかけのピザらしき汚物を発見!

(*'A`)「地獄に仏とはこのことか!」

しかしそれをカッ拐わんとする野良猫が横合いから出現

(#'A`)「おのれ魔獣め!ピザらしき汚物は渡さぬ!」

などと啖呵をきり、戦闘状態に

先攻はピザらしき汚物に近い君だ
腰の剣の威力をばいざみせん!

しかし剣は既に取り上げられていた!

(;'A`)「あ、ちょ……」

ミス!

魔獣(猫)の電光石火のひっかき!

バリバリ!君は1のダメージを受けた!

(;Aミ)「いでででで!」

魔獣(猫)の連続攻撃!

魔獣(猫)は、ピザらしき汚物をひったくり、逃げ去った!

経験値を0得た
金を0得た

819同志名無しさん:2015/01/09(金) 03:12:16 ID:Ic4kNUAcO
>>1です
しばらくTR儲休止します
創作板とはかかわり合いがないので思い付きスレ濫立等の迷惑行為をする予定はありません
このスレは削除依頼しましたが放棄しないので不安を抱いて眠れ

820同志名無しさん:2015/01/09(金) 21:47:40 ID:yYoDm4mU0
うお覗くのに間隔あいてたうちにそんなことになってたか
もっとこまめに覗きたいんだが創作すら覗かない俺はこのスレがお気に入りなんでいつでも待ってるぜ

あ。最後のやつネタの鮮度がハナから腐ってるから!


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