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('A`)怪人のようです

1同志名無しさん:2014/05/22(木) 02:05:30 ID:OdCDLix2O
どうやらうちの倉庫に忍び込んで
変わったイタズラをしていった奴がいたようだ

壁面に大きくぶちまけられた赤い塗料。おそらくはバケツ一杯分くらい

それは生臭い匂いで、ペンキではなく血であると分かる

('A`) 「コスタバワーでも来たのかな?」

俺は久しぶりに、本当に久しぶりに微笑った

('A`) 「面白いな。これは」

110番なんかするものか
この件を、髄まで楽しませてもらおう

412 ◆ng2gD9F7Kk:2014/09/28(日) 12:07:30 ID:XPMuhlpw0
てす

413同志名無しさん:2014/09/28(日) 12:31:07 ID:QvbkcCPIO
キチガイのせいで読めなくなるのは勘弁な

414 ◆W/IOx8Mk9.:2014/09/28(日) 12:33:55 ID:P4v2P4RA0
確かに
ID:PReIBZJAOとかいうキチガイに注意

415同志名無しさん:2014/09/29(月) 00:44:10 ID:zPNjHRfQ0
過疎でもキチガイは湧くのな
支援

416同志名無しさん:2014/09/30(火) 00:09:19 ID:gg08KaP.O
( ^ω^)「……丁」

( ∀゚キ)「俺も丁だ」


坪ふりの賭場は、コマが揃わなければ
胴元が身銭を切ってコマを揃えるものだが

その夜は異常だった

( ^ω^)「半だお」

( ∀゚キ)「んでもって、俺も半」

客は二人いるにも関わらず、一度たりとも揃わなかったのだ

( ^ω^)「お次は丁だお」

( ∀゚キ)「丁しかねぇなぁ。丁に決まってらあ……キシシ」

417同志名無しさん:2014/09/30(火) 00:24:36 ID:gg08KaP.O
坪ふりの男は冷や汗をかいている

当然だ。どう如何様しようと、なぜか必ず内藤の言う出目になるのだから

( ^ω^)「次は、丁とでるお……」

胴元は既に20連敗。確率からしても異常であり、内藤が何らの仕掛けをしている事は明らかだ

若い衆を集めてはある。が、力ずくにも行けない理由がそこにいる

( ∀゚キ)「俺も丁だぜぇ」

顔面大きな刀傷

極道の仁義をとうに踏み外し、人修羅と化した男

「外道のハインド」が、辺りに睨みを利かせているからだ

418同志名無しさん:2014/09/30(火) 00:33:01 ID:gg08KaP.O
ハインドのはだけた腹には、サラシがわりか数十本のダイナマイトが巻き付けられている

( ^ω^)「半」( ∀゚キ)

内藤は、そんな環境、状況一切に関わらず
ただただひたすらに、冷たい張りを続けている

追い詰められた坪ふりの精神は、もはや限界に近かった

いわんや胴元をや

419同志名無しさん:2014/09/30(火) 00:49:26 ID:gg08KaP.O
( ^ω^)「親分さん……」

30連勝を超えたころ、内藤は胴元……この賭場を仕切る組の親分に言った

( ^ω^)「この世界にゃあ、「手打ち」ってえ、旨い話がありやすお……」

背中の長ドスを引っこ抜き、内藤を庇うように立つハインド

( ∀-キ)「……キシシ」

( ^ω^)「八方丸く納める為にゃ、お互い仁義を通す必要がありやすおね?」

地擦りの下段に刃を構えるハインド
その姿は、まるで殺気で出来ている塊

( ∀-キ)「……」

( ^ω^)「そちらが素人衆にやらかしたイカサマを認めるなら、今夜の勝負は全部無かった事にして、「手打ち」にしやしょう」

( ^ω^)「いかがかお?」

( ∀゚キ)「キシシ……」

420同志名無しさん:2014/09/30(火) 01:34:23 ID:gg08KaP.O
「手打ち」とは良く言ったもので

親分が頷いた瞬間

ハインド、長ドス一閃

天井の電球が斬られ

闇に坪ふりの絶叫

421同志名無しさん:2014/09/30(火) 01:41:17 ID:gg08KaP.O
灯りが点けられた賭場に、既に二人は居らず


あるのは畳に広がる鮮血の染みと、転がる二本の坪ふりの腕だけ


金は根こそぎ無くなって

422同志名無しさん:2014/09/30(火) 01:43:08 ID:gg08KaP.O
ミス 坪ふり

訂正 壷振り

423同志名無しさん:2014/09/30(火) 02:02:20 ID:gg08KaP.O
その場に居合わせた、組の若い衆の内

ただの一名だけがこんなことを考えていた

( ・∀・)(なるほどなー。電気を消して逃げるのか)

( ・∀・)(やりたい放題やって、金はまるごと奪って……か。やるもんだなあ……)

( ・∀・)(見事だ。これは見事だよ……)

蜂の巣をつついた様な大騒ぎになっている賭場の中で

たった一人だけが感心していた

424同志名無しさん:2014/09/30(火) 02:29:18 ID:gg08KaP.O
読者諸兄は、勿論ダーツはご存知だろう


次にバスツアーが向かう先に待っているのは
そんな他愛もない、ありふれたダーツ勝負だ






人間ダーツ

425同志名無しさん:2014/09/30(火) 02:42:41 ID:gg08KaP.O
ダーツを投げるのは客

ギャンブラー自身が的

( ∀゚キ)「足なら1万。腕は2万」

( ∀゚キ)「胴は的が大きい分案外安くてな?どこでも5千だ」

( ∀゚キ)「頭は細分化されててよ」

( ∀゚キ)「目なら5万。額は2万。その他は1万点加算だ」

(;-@∀@)(;`・ω・´)(;'A`)

三人は絶句。その様子を無視して運転手は続ける

( ∀゚キ)「いずれかの的が音を上げるまで投擲を続け、最後まで我慢しきった的が勝ち」

( ∀゚キ)「ポイント分の銭を得る。と、こういう仕組みだ」

(;-@∀@)(;`・ω・´)(;'A`)

( ∀゚キ)「きちんとぶっ刺さらなきゃ、ポイントにならないってのがミソだな〜キシシ」

426同志名無しさん:2014/09/30(火) 02:56:10 ID:gg08KaP.O
( ∀゚キ)「三人の内、二人は銭を得られるなんて」

( ∀゚キ)「良心的だと思わねぇかい?」

( ∀^キ)「キーッシッシッ!!」

これで狂っていないと言うのだから
ギャンブルジャンキーの狂気の深さは計り知れない

('A`)「なるほど。狂気ではない。っすね」

ドクオは三人の中で最もぶっ壊れているジャンキーらしく言う

だが、そんな言葉はただの強がりなのかも知れないし
もしかすると他のバスツアー連中への駆け引きなのかも知れない

427同志名無しさん:2014/09/30(火) 05:38:44 ID:gg08KaP.O
( ∀゚キ)「お、ドクオは参加するのかい?」

ドクオきっぱりと言う

('A`)「ええ」

(;-@∀@)「ド、ドクオ君」

('A`)「だって、ただダーツの的になるだけじゃなく、カネがもらえるんすよ?」

(;-@∀@)「だけど!」

(`・ω-´)「……」

シャキンは何やら考えている様だが……

('A`)「なんすか?シャキンさん?」

シャキンはドクオに構わず、運転手に問う

(`・ω-´)「運転手さん」

( ∀゚キ)「おう?」

(`・ω・´)「僕も参加するよ」

(;-@∀@)

( ∀゚キ)「そうかいそうかい。もちろんいいともよ!」

(`・ω・´)「ただし」

(`・ω・´)「ダーツを投げる客として。ね」

シャキンもやはり、ド外道であった

428同志名無しさん:2014/10/02(木) 23:25:56 ID:3uGlQisAO
('A`)

俺は底辺中の底辺だったし、それは今後も変わらないだろう

貧乏だったし、勉強も運動もできなかったし
イケメンでももちろんない
しかも怠惰だったから、状況打破は夢で見た

親にも同級生にもいじめられ
生傷や根性焼きの後が日々増えていき、それを癒す幸せなく

逃げれば楽しみの為に追われた

いつしか、「今日はこれだけで済んだ」が
口癖になった

429同志名無しさん:2014/10/02(木) 23:57:54 ID:3uGlQisAO
それでも逃げ惑うしかない生活



金が必要だった

釣り銭取り忘れ狙いから始めた
賽銭箱から金を抜き取る知恵がついた
最終電車で居眠りするサラリーマンのポケットから財布を拝借した
駐車場に停まった車は、貯金箱に見えた

警察に捕まってしこたま殴られた時は、結果的にタダ飯が食えた

時々、笑った

430同志名無しさん:2014/10/03(金) 00:16:44 ID:OzIyOKbcO
ある時
いつものように拾い集めたコインを、タバコに交換しようとした時
パチンコ店の店長に声をかけられた

「おい、ろくでなし」と


侮蔑には何の感情も湧かなかったが
その店長は俺に仕事をくれると言うので

('A`)「やります」

と言って、まっとうでないクラブの、まっとうでないギャンブラー見習いになった

431同志名無しさん:2014/10/04(土) 10:47:17 ID:5on231/Q0
削除依頼出したスレでやるなんて……
めちゃ好きだぜこれ消されたらまたどっかで続けてくれよ

432同志名無しさん:2014/10/05(日) 00:48:09 ID:.YZMW4iMO
それから一年半
クラブの上客とのギャンブルに負けるのが俺の仕事だった

でたらめやれば負けるのは簡単だったし
あの頃はギャンブラーとしてのプライドを持っていなかったから、悔しさなどなかった

給料はほとんど仕事の負けで消えたけれど、飯と寮があてがわれていたし
誰も俺を殴らなかったし
世間から姿をくらますにはうってつけだったから
文句言わずに一年半も働いた

ある日
クラブに浮浪者のような男がやって来た

433同志名無しさん:2014/10/05(日) 01:04:47 ID:.YZMW4iMO
低レートのハイアンドロー台が、俺の担当だった

浮浪者のような男は、俺の台の前で立ち止まり
500円玉を1枚ベットした

俺はその男がクラブの上客なのか、はたまた見た目通りの浮浪者なのかを判断しなかった
ただ、いつものように相手に勝たせればいい。としか考えなかった

だから、一時間後には

(;'A`)「も、申し訳ないっす……」

( ^ω^)「キッツいお……ディーラーさん。ちょっとくらい勝たせて欲しいお」

この状況が、理解できなかった

( ^ω^)「もう俺は25連敗だお〜。あんたちょっとひどすぎるお〜?」

(;'A`)「い、いや、俺は、何も……」


その男は、イカサマを使ってでも負けようとしている俺に
25連続で負け続けたのだ

434同志名無しさん:2014/10/05(日) 01:18:13 ID:.YZMW4iMO
( ^ω^)「あんた強すぎ!別の台で勝負するお」

男はそう言って、あろうことか最高レートのルーレット台に移動しようとした

ツキの無さすぎる客に、勝てる台ではない
暴れられても困るので、俺は止めたが

(;'A`)「お、お客様、ソチラは無理っすよ……」

笑顔を作って、しかし笑わず一言

( ^ω^)「1にコレを」

ルーレット一点掛け

百万円

435同志名無しさん:2014/10/05(日) 01:20:37 ID:.YZMW4iMO
その時の結果はまぐれではない






二週間も続いたのだから

436同志名無しさん:2014/10/05(日) 01:56:39 ID:.YZMW4iMO
俺はクラブのオーナーに目をつけられた

負けるべき俺が25連勝もし、
しかもその後ルーレット一点掛け100万を当てて帰る客

二週間もそのあり得ない状況が続けば
俺と浮浪者のような男に何かしら関係がある。と思われるのは仕方なく
そう考えない方がおかしい

だが俺にしてみれば、とんでもない話で
俺は、初日から負けようと努力したし
ルーレットにしても、男がロストするのを常に祈っていた

( ^ω^)「ディーラーさんよ」


(;'A`)「」

( ^ω^)「アンタホントに強いおねぇ」

437同志名無しさん:2014/10/05(日) 08:54:29 ID:.YZMW4iMO
( ^ω^)「あんたは俺に勝ち続けた。だから本来負け役のあんたの居場所は、もうここにはないお」

男の言う通りだった
クラブの仲間から疑いの目を向けられ
常連客からは白い目で見られた

この状況から、俺はこの男にハメられたと悟った

(;'A`)「お、教えてもらっても、いいっすか?」

( ^ω^)「何を?」

(;'A`)「お客様の負けの確率は、もはや天文学的数値っす」

(;'A`)「なぜ、そんな事が」

( ^ω^)「俺は何もしてねえお。イカサマもな?」
男は続ける

( ^ω^)「あんたが自分の意思でテクニックを使い、そして俺に勝った」

( ^ω^)「それだけだお」

438同志名無しさん:2014/10/05(日) 09:02:11 ID:.YZMW4iMO
(;'A`)「と、とんでもねぇっす。俺は」

( ^ω^)「負けようとしてイカサマを使ってたのは、もちろん知ってるお」

(;'A`)「なぜ俺は、お客様に負けられないんすか?」

( ^ω^)「俺がそう仕組んだからだお」

( ^ω^)「負け続ける事で、あんたをこのクラブから追い出す為だお」

仕組んだ?
仕組んだって、どういう事だ?

何故だ?理由は?

それより
負け続けられる技とはどんなものなのか
それが知りたい

439同志名無しさん:2014/10/05(日) 09:41:15 ID:.YZMW4iMO
男はそれには答えない

( ^ω^)「ともかく、お」

( ^ω^)「あんたがここを追い出されてもいいように」

( ^ω^)「当座の資金は稼がねばならんおな」

それだけ言って、男はルーレットに向かい

( ^ω^)「00に一点。百万」

今日も勝った

440同志名無しさん:2014/10/07(火) 20:32:47 ID:tRycg3ngO
面会


(,,゚Д゚)「何か欲しいものはあるか?」

ギコにそう聞かれたモララーは
ちょっと間をとって答える

( ・∀・)「ギャンブルで勝ちたい相手がいる」

(,,゚Д゚)「差し入れできんなぁ。それは」

ギコはちょっと苦笑し、一応だぞ?と念を押して

(,,゚Д゚)「一応、聞くがな?お前がギャンブルで勝ちたい相手ってのは、誰だ?」

( ・∀・)「アメリカ合衆国大統領」

(,,#゚Д゚)「……ふざけるんじゃない。チンピラヤクザが」

モララーは笑顔を作らず笑う

( ・∀・)「ははは」

( ・∀・)「……」

( ・∀・)「ははは」

(,,゚Д゚)「マジなのかよ」

441同志名無しさん:2014/10/07(火) 20:55:00 ID:tRycg3ngO
( ・∀・)「ドクオ君は……まだバスに乗れていますか?」

唐突に話を切り替えるモララー

(,,゚Д゚)「ギリギリだがな。お前の弟と一緒に乗っている」

( ・∀・)「弟?ああ。モランなんかどうでもいいんですよ」

( ・∀・)「ドクオ君……あれは、いいですよ……」

遠い目をしてドクオを思うモララー

(,,゚Д゚)「そうか?俺とスカンピン野郎に引っ掛けられるような三下だぜ?」

( ・∀・)「引っ掛けた?彼を?」

(,,゚Д゚)「ああ。そんで内藤の墓のある場所を吐かせた」

(*・∀・)「それはすばらしい!」

(,,゚Д゚)「内藤の件、お前も……」

( ・∀・)「何言ってるんです!内藤なんかより、ドクオ君でしょう!」

( ・∀・)「彼は揉まれ、磨かれて、いずれ映しますよ」

( ・∀・)「僕らギャンブラーの、あるべきありかたを」

442同志名無しさん:2014/10/07(火) 21:03:38 ID:tRycg3ngO
( ・∀・)「僕や、あなたや、ハインドや」

( ・∀・)「もちろん内藤をも含めた、全ての「偽物」には」

( ・∀・)「到達しえない場所にすら、立つかも知れない子です」

妄想が酷いようだが、モララーには独自のビジョンがきちんとあり

(,,゚Д゚)「よし。もう寝ろ」

それはギコにはまるっきり伝わらないのだった

443同志名無しさん:2014/10/10(金) 23:06:12 ID:kcrbnJR.O
(`・ω・´)「僕はあらゆる覚悟をして、バスツアーに参加した」

ダーツの矢を構えながら、シャキンはポツリと語る

(`・ω・´)「その覚悟のうち、一つを見せよう」


     シャーッ!
(`・ω・)つ≡≡≡→

  
('A`)「フフフ。なるほど。これは痛いっすね」

シャキンはプレイヤーとして参加料金を払ってまで人間ダーツに参加し
一投一万円の矢を既に数本投げたが
的であるドクオには一本も刺さっていない

(`・ω・)「僕は外し続ける。」

(`・ω・)「そうすればドクオはゲームに勝つが、金は一切得られない」

('A`)ニヤニヤ「なるほどねぇ」

ドクオの他にも的はいるがそちらにはシャキンではないプレイヤーが、金を払うに見合った嗜虐を楽しんでいる


的の悲鳴を聞いて悦に入り、狂喜する、キチガイ共

そんな中、ドクオ&シャキンの組だけが
場の雰囲気にそぐわぬ、白けた場を作っていた

444同志名無しさん:2014/10/11(土) 02:52:54 ID:TIKwwHagO
(`・ω・)っ→「ドクオ。お前がギャンブルでびた一文稼げないようにする」

(`・ω・)「今日のギャンブルだけじゃない。今後ずっとだ」

それを聞いてもドクオは表情を変えない
このままでは数日で資金が尽きるにも関わらず

('A`)「……へぇ、そうっすか」

冷静だ。というより、まるで関心がない様子で

('A`)「ご苦労なこってすね」

('A`)「俺にチンケな嫌がらせをするために」

('A`)「わざわざ身銭切ろうってんだから」

(`・ω・)っ→「最終的には、バスツアー参加者全員を落として」


    シャッ
(`・ω・)っ≡≡≡→


 →スコーン
('A`)

(`・ω・´)「一人勝ち。だ」

445同志名無しさん:2014/10/11(土) 03:21:25 ID:TIKwwHagO
(*-@∀@)「クスクス……」

モランは、シャキンの言い分に笑いをこらえている

ドクオは逆に、シャキンの話を聞いてからは醒めているようである

('A`)「……」

< グギャアアア

他の的のギャンブラーが、凄まじい叫び声をあげる
刺さった矢が、目を深々とえぐったようだ
観客はその血と凄惨に熱狂し、歓声をあげたが

バスツアー組にとってはもはや、人間ダーツそのものはどうでもよく
叫び声も耳を素通りしていくだけ

(`・ω・´)(-@∀@)('A`)

三人は、今日の人間ダーツをきっかけに、というか踏み台にして
それぞれの思いに深く没頭している



( ∀-キ)「……」

運転手は、そんな三人をただただ静かに眺めている

446同志名無しさん:2014/10/11(土) 03:42:56 ID:TIKwwHagO
ドクオの勝ちが決まり、シャキンの思惑通りに
0点で終わったこのギャンブルでは、ドクオは金を得られなかった

(`・ω・´)「勝利おめでとう。ドクオ」

皮肉の積もりで言ったが
呆れたようにドクオは返す

('A`)「あんたも、あんたの兄貴同様……」

('A`)「つまらない偽物っすね」

(`・ω・´)「偽物?どういう事だ?」

('A`)「あんたは、ギャンブラーじゃあ、ない」

(*-@∀@)「クスクス」

('A`)「ちょっと小狡いチンピラ?みたいなもんす」

(#`・ω・´)「ぬぅっ……?」

( ∀-キ)「キシシ……」

('A`)「……賢さってのは、ギャンブラーに必須なモンじゃねえと思うっすよ?シャキンさん」

447同志名無しさん:2014/10/11(土) 03:58:48 ID:TIKwwHagO
(-@∀@)「クスクス。ズレてるなぁ」

(*-@∀@)「算数がしたいんなら、塾にでも通えばいいですよ?シャキンさん」



ギザ

ギザギ

(#`・ω・´)「ギャンブルは、知恵と、覚悟と、潤沢な資金がモノを言うんだ」

(*-@∀@)「クスクス」

('A`)「……」

(`・ω・´)「最後に勝つのはこの、シャキンだ!」



('A`)「ダメだこりゃ」

('A`)「なーんも分かってない」

ギザ
ギザギザギザギザギザギザギザギザ

(・ω・´#)「ちっ!言ってろ!」

シャキンはソッポを向いて、バスへと足早に戻って行く

448同志名無しさん:2014/10/11(土) 04:09:37 ID:TIKwwHagO
運転手はドクオとモランに釘を刺す

( ∀゚キ)「シャキンの言い分にも正しさはあるぜ?」

( ∀゚キ)「現実的になるのも時に必要なもんだ」





( ∀^キ)「とりあえず、おめぇらにゃあ」

( ∀^キ)「今日のバス代、2万を払わなきゃならないっていう現実があらあな!キシシ」



(;-@∀@)(;'A`)「ウーッス……ワーッテマース……」

運転手の言葉は、二人にとってまるで人間ダーツの矢の様に
ちくり。と刺さった

449同志名無しさん:2014/10/11(土) 11:11:22 ID:M1vBCZDA0
読んでるぜ

450同志名無しさん:2014/10/11(土) 14:20:49 ID:TIKwwHagO
川 ゚ -゚)「いらっしゃい」

寂しい街の裏路地
一件のスナックが、ひっそりと開店準備をしている

昼過ぎという、半端な時間に
バスツアー一行が店に訪れたのはもちろん

川 ゚ -゚)「お久しぶり。ハインド」

( ∀゚キ)ノシ「よ!クール!思い出して、来てみたぜ!」

川 ゚ -゚)「そう。この時間に来る。ということは」

(`・ω・´)「酒は嫌いだ。思考が鈍る」

(*-@∀@)「運転手さん!こちらのお美しいレディは?」

( ∀^キ)「本日バスツアーが提供する、ギャンブルの主役さ」

川 ゚ -゚)「……やっぱり。私はソチラからは足を洗ったのに……」

ドクオは一人、青い顔
クールという女性を知っているからだ

(;'A`)「……選の女神ッ!?こんな所で何を?」

川 ゚ -゚)「失礼だなドクオ?私はただの人だよ」

川 ゚ -゚)「それとな?こんな所っていうな。私は気に入ってる」

451同志名無しさん:2014/10/13(月) 05:33:26 ID:UcCCw37YO
……などと。
実際の会話は、本来このようにそれぞれが微妙に噛み合わず、話が進まないもの
なぜなら、思いはみな違うので、好き勝手に言いたい事を言うからだ

にもかかわらず会話形式の小説が成り立ち、作られ、読まれるのは
作者が読者に読ませるために体裁を整え
作者のいいように登場人物に協力させ、無駄な台詞をカットし、説明不足を補わせる事で不自然な「イカサマの会話」を展開し
読者を騙しているからである




何故こんな説明のレスが必要だったのかは
後にわかる。かもしれないし、わからないかもしれない

筆者の過去作に付いたレスを見るにつけ、お前ら読者は低脳、小学生であると判断。断定できる
ので、分からないと思う。から……

作者としては非常に不本意ながら、ヒントを出したりはする

452同志名無しさん:2014/10/13(月) 05:56:05 ID:UcCCw37YO
なお……別に小説談義をするつもりではないので
作者の傲慢な言い分に腹が立っても、レスはしないでもらいたい
特に、ズレたものは

今回の話「ギャンブルスカベンジャー」は、ギャンブルがテーマであり
「普通の会話」「イカサマの会話」についてわざわざ取り上げたのは
一部のギャンブルのトリックに関わるからだ。と、今はお伝えしておく

453同志名無しさん:2014/10/13(月) 06:32:51 ID:UcCCw37YO
という訳で、省く

( ∀゚キ)「このクールはよ、「最後の博徒」と呼ばれた内藤の……弟子……っつうか……」

川 ゚ -゚)「内藤の女だよ。ただの」

あけすけな物言い

('A`;)「内藤さんから技を盗んで、裏でバリバリ稼いでいたって聞いたっすけど」

川 ゚ -゚)「そして、今こうしている。何かおかしいか?」

(`・ω-´)「姉さんがどんな人でもいいよ。それより、ここでのギャンブルの種目は何?」

聞きながら、シャキンは片目を閉じてなにやら考えている
シャキンの「先読み」が正しければ……

川 ゚ -゚)「私ができるのは、カード……」

(`・ω・´)「ブラックジャックかな?」

( ∀゚キ)「ほう。いい勘してるねぇ」

川 ゚ -゚)「よく分かるな。でも」

(`・ω・´)「この場にはカードがない。だから、取り急ぎ近くの玩具屋に買いに行く」

(;-@∀@)( ∀゚キ;)(;'A`)
三人は、シャキンの読みに驚愕している


川 ゚ -゚)「その通り。君はなかなか頭がいいようだ。名前を教えてくれ」

(`・ω・´)「シャキン。勘じゃあない。「先読み」だよ」

454同志名無しさん:2014/10/13(月) 06:56:34 ID:UcCCw37YO
(-@∀@)「なら、僕の鞄に封を切ってないアンパンマンのトランプカードがあるよ」

(;'A`)「え、」

(-@∀@)「紙製の安物だけどね」

( ∀^キ)「ドクオ?アンパンマンのカードだとよ?キシシ」

(;'A`)「く……」

笑う運転手。ひきつるドクオ
無理もない。アンパンマンのカードには以前、痛烈な目にあった

川 ゚ -゚)「私はそれで構わんが……なんだかドクオは嫌そうだな」

(;'A`)「いや、別に」

川 ゚ -゚)「やはり買ってこよう。私の可愛い弟弟子の、顔色が悪いからな」

クールとドクオが内藤の弟子であった事は事実だが
クールはドクオを可愛いなどとはこれっぽっちも思っていないし
弟子同士の仲間意識などもない

アンパンマントランプに何かしら細工がされているだろう。との警戒心からの言葉である

455同志名無しさん:2014/10/13(月) 07:29:17 ID:UcCCw37YO
( ∀゚キ)「俺がちょっくら、カードを買ってきてやらあ」

(`・ω-´)「……アンパンマンのカードをか?」

( ∀゚キ;)ギクリ「いや、新しい、全然ちゃんとしたやつだ」

運転手の悪乗りは一言でシャキンに封じられる

( ∀-キ)「……わあったよ。俺は今日の勝負は見に徹する。立会人だ。それなら良いだろ?」

(-@∀@)「いいですよ」

(`・ω・´)「僕もいい。買って来てくれよ」

川 ゚ -゚)「ハインドは降り……か。ちょっと残念だが、まあいいだろう」

川 ゚ -゚)「近くに玩具屋がある。店を出てすぐだ。頼めるか?」

( ∀゚キ)ノシ「おう。じゃ、ちょっくら行ってくらあ」

('A`)「……」

おかしい。何かがおかしい
違和感
ドクオは強烈な違和感に囚われている

今日の勝負、ブラックジャック……まともすぎて何かがまともでない気がする

(;'A`)

嫌な予感

それはシャキンのような先読みではなく
ギャンブラーとしての、勘だった




ギザ……

456同志名無しさん:2014/10/13(月) 07:36:28 ID:UcCCw37YO
('A`)

ドクオ選択

1・ブラックジャックに参加する

2・今日の勝負は降り、街を散策する

3・お前の言う通りにしてみる


……なお、ドクオの(ショボンからスリ取った)財布には
残金は5万足らずしかない事も付け加えおく

457同志名無しさん:2014/10/13(月) 10:52:58 ID:UcCCw37YO
いや本当に投下がない
VIPはもちろん創作でもここでも
半年以上間をあけていない現行に限ると
全部合わせても両手両足の指で足りるのではないか?

俺が知らんだけかもしれないが

そんななか
読者もろくにいないのに、いろいろ書いてる俺すげえ。超すげえ
もう少ししたら、ブーン系は俺だけしか書いていないものになり
ブーン系すなわち俺。という事になるのではないか?

誰でも一度くらい
世界が滅んで、我一人が残るという妄想をしたことがあろう
俺が事実上、地球の支配者か……みたいな


よし、それならば
今まで以上に好き勝手させてもらおうじゃないか

もう少し待てば、ブーン系の皆が死に絶える
もう少しなんだ

458同志名無しさん:2014/10/13(月) 10:57:37 ID:UcCCw37YO
**ここは「怪人のようです」廃地です**

**このスレはとっくに削除依頼がされていますので**

**作者の妄言は実現しない模様……**

459同志名無しさん:2014/10/13(月) 10:59:28 ID:IkpnQnsU0
2

460同志名無しさん:2014/10/13(月) 11:25:19 ID:UcCCw37YO
('A`)「運転手さん。俺も付き合いますよ」

( ∀゚キ)「あん?おめぇ、勝負しねえのか?」

川 ゚ -゚)「……」

(`・ω-´)「……カードを仕入れにいく奴は、カードにイカサマし放題だ」

(`・ω・´)「ドクオがブラックジャックに参加するなら、それは認めないぞ」

('A`)「シャキンさんの思い通り、俺は降りるっすよ。ちょっと思い付いた事があってね」

(-@∀@)「ふうん?」

( ∀゚キ)川 ゚ -゚)(`・ω・´)(-@∀@)

四人にドクオの考えは読めない
ギャンブルに訳もなく背を向けるタイプではない
むしろギャンブルジャンキーだと知っているからだ

(;`・ω-´)「いいさ。ドクオの妨害をする手間が省けた」

先読みのシャキンにすら、読めないのだった

461同志名無しさん:2014/10/13(月) 11:53:02 ID:UcCCw37YO
店外

('A`)「ねえ運転手さん。いや、「外道のハインド」さん」

( ∀゚キ;)「やめちくれ。その呼ばれ方は昔のこったし……」

( ∀゚キ;)「人聞き悪ィんで、バスの客が集め難くならあな」

ドクオはうなずいて続ける

('A`)「内藤さんから聞いてますよ。あなたがしでかした事」

( ∀^キ)「しでかすのはこれからも。だぜ?生憎な。キシシ」

('A`)「いや、俺は尊敬してんすよ。えと、運転手さんを」

あえてハインドと呼ぶのを避けてみた

( ∀゚キ)「そんなんはどうでもいい。玩具屋……玩具屋と」

('A`)「いずれ、ゆっくり話がしたいっすね。運転手さん?」

( ∀-キ)「おめぇが、バスツアーに勝ち残れたら。な」




( ∀゚キ)(そしてそれは、あり得ねぇ。キシシ……)

462同志名無しさん:2014/10/13(月) 11:58:49 ID:UcCCw37YO
玩具屋店内

( ∀゚キ)「ドクオ。おめぇ、さっき思い付いた事があるとかなんとか言ったな?で、ギャンブルを降りた」

('A`)「ええ。下らないことっすよ」

( ∀゚キ)「ブラックジャック勝負についてかい?」

('A`)「まあ、そうっす」

( ∀゚キ)「言ってみねえ?」

('A`)「はあ。しょうもない話なんすけど、ね?」

ドクオは語る

463同志名無しさん:2014/10/13(月) 12:10:29 ID:UcCCw37YO
('A`)「仮に俺がシャキンさんなら、カードを仕入れられないように動くかな?って」

( ∀゚キ)「ギャンブルを成立させないようにする。って訳か。おめぇがやらかした波止場の時みてえに」

('A`)「ええ。見たところ、彼は金は充分持っていて」

('A`)「資金面で、バスツアーから脱落することはなさそうっすよね」

( ∀゚キ)「金持ちの匂いはするがなぁ。キシシ」

('A`)「なら、ギャンブル自体を阻止して、他のギャンブラーがバス代払えずに落ちるのを見てればいいのに」

('A`)「なぜか、積極的にギャンブルに関わろうとする」

('A`)「変じゃないですか?」

( ∀゚キ)「ギャンブラーだからだろう。だから、勝負に勝ちたいと、そう思う」

ドクオは首を横に振る

(-A-)「いいえ。彼は」

('A`)「ギャンブラーじゃ、ねえっす」

464同志名無しさん:2014/10/13(月) 12:19:07 ID:UcCCw37YO
玩具屋に、いくつかあるトランプカードの内

ドクオの目に止まったものが一つあった

('A`)「これにしましょう。運転手さん」

( ∀゚キ;)「おめぇ、コイツは……」

('A`)「マズイっすかねwwww」

( ∀^キ)「いや、おもしれえ!コイツにするかィ!」

(*'A`)「キシシ……」

( ∀^キ*)「キシシシシ!」

二人は顔を見合せ、笑った

465同志名無しさん:2014/10/13(月) 12:25:34 ID:UcCCw37YO
スナックで思い付いた事は、シャキンへの違和感だけではない

だが、運転手に全てを話す必要はない

ドクオには、まだ黙っている事がいくつかあった



とりあえずそれは、寂しくなってきた己の懐を暖める為にも
黙っていなければならないのだ

('A`)「フフフ」

今は笑顔を作らず、笑っている

466同志名無しさん:2014/10/15(水) 03:12:08 ID:zV7KRRWMO
(`・ω・´)

僕は基本的に
山の様に金と、それを積む覚悟があれば
現実に有るものならば、何でもできる。手に入ると思っている
それに加えてちょっと知恵があれば
魔法使いにだってなれる。とすら思っている


じゃあ逆に、金の力で出来そうにない事ってなんだろう?
ないんじゃないか?


お前らは言う

>>467は金で買えない」と

そうだろうか?


いい加減な事を言って、思考停止しよう。話を終わらせよう。としているだけじゃないのか?

あるいは単なる下等な荒らし、作品への妨害かも知れないな


お前らは真っ向から挑戦できるのか?金の理に

467同志名無しさん:2014/10/17(金) 00:29:07 ID:tEDX1dqkO
才能

468同志名無しさん:2014/10/17(金) 05:54:30 ID:r7wARFeQO
(`・ω・´)

>>467
才能?昔から売り買いされているじゃないか

パトロンとクリエイターの関係を思い浮かべてみればいい
才能がある人間を金で買えばいいのさ

けれども、僕も一時は>>467と思ったのは確かだ
それに

僕のギャンブルの手段はまさに>>467の通りであり
そこに気づいたら、魔法使いになれる

469同志名無しさん:2014/10/18(土) 03:08:15 ID:JsTAAgUoO
スナック店内

(`・ω・´)「なあ、モラン。僕と組まないか?」

(`・ω・´)「100万。キャッシュで払うよ?」

モランは即答

(-@∀@)「嫌です」

(;`・ω・´)「な、なんでさ?バスツアーに勝ち抜く為に協力し合おうと……」

(-@∀@)「500万下さい。そしたら考えます」

(`・ω・´)「500万?」

(-@∀@)「その金を貰ったら、バスツアーに勝ち抜け、達成したのと同じ意味になるからです」

(-@∀@)「500万。それを貰えれば僕はツアーを降ります」

シャキンは片目をつむって考え始める

(`・ω-´)「払うのは、べつにいいんだけどね……」

470同志名無しさん:2014/10/20(月) 15:18:54 ID:rCzToHLIO
(-@∀@)「べつに払うのはいいけれど、払えない。その理由は」

(`・ω-´)「む……」

モランは何かを悟っている様子だ

(-@∀@)「話を続けていいですか?シャキンさん」

(`・ω-´)「どうぞ」

モランの言わんとしている事は、おそらくシャキンにとって都合が悪い事であり
それでもシャキンはモランの話を止めない

(-@∀@)「僕に500万払ってバスを降ろした場合」

(`・ω-´)

(-@∀@)「あなたはギャンブルで僕に勝った事にはならない」

(`・ω-´)「……」

(-@∀@)「金で障害を排除しただけで、勝負、しのぎ合いから逃げた。となる」

(-@∀@)「格好悪いっすもんね。それ」

471同志名無しさん:2014/10/20(月) 15:26:21 ID:rCzToHLIO
(-@∀@)「僕の能力を買う形なら、シャキンさんは持っている手札を切るという形で」

(`・ω・´)

(-@∀@)「ギャンブルに参加していると、かろうじて言える」

(-@∀@)「だから、100万で僕と組もうと持ちかけた」

(-@∀@)「僕をシャキンさんのカードの一つにする為に」

(`・ω・´)「……お前はなかなか賢いな。そう。そうなんだがな?」

一拍あって、シャキンは問う

(`・ω・´)「カードの一つにする為。と言ったが」

(`・ω・´)「他に僕が持っているカードが何なのか、知ってるのかい?」

472同志名無しさん:2014/10/20(月) 15:34:04 ID:rCzToHLIO
間髪入れずの返答

(-@∀@)「全部は分かりませんが、とりあえずいくつかは」

(`・ω-´)「具体的に言えるかい?」


(-@∀@)「たとえば」

(-@∀@)「クールさん。も、あなたのカードの一つですよね?」

(;`・ω・´)「ほう」

(-@∀@)「あなたの先読みは、不自然だ」

(-@∀@)「クールさんと組んでなければ、分からないはずの事まで口を滑らせた」

(-@∀@)「思い当たるでしょ?」

(`・ω・´)「失敗のつもりはないよ?」

つまり、シャキンは認めている
これから始まるギャンブルが
クールとシャキンによる出来レースだと

しかしモランは言う

(-@∀@)ククク「それを失敗にするのは」

(-@∀@)「僕だよ?偽物」

473同志名無しさん:2014/10/20(月) 15:44:16 ID:rCzToHLIO
(*`・ω・´)「面白いじゃないか」

(*`・ω・´)「僕の資金力と、「選の女神」クールのテクニック」

(`・ω・´)「その二つに勝てるつもりか?モラン?」

(-@∀@)「勝てるかは分かりませんが」

川 ゚ -゚)

クールは黙って二人を眺めているのみ

モランはおもむろにメガネを外す

(*・∀・)「僕は、生粋のキャンブルジャンキーなんでね!」

474同志名無しさん:2014/10/20(月) 17:20:39 ID:rCzToHLIO
さて、ドクオだが

彼は運転手と別れ、一人喫茶店にいた

('A`)白 ポチポチ

携帯でどこぞにメールを打っている

('A`)「おコーシー下さい。おコーシー」

どことなくふざけた調子で注文を受けた店員は、ちょっとイラッとした

ドクオは、こういうちょっとした事で他人をイラつかせてしまう性を持っていたから
他人から虐められやすかったのだとは

今もって分からないでいた


('A`)c∪「あとは……成り行きを見守るのみ。だけど」

('A`)「こういうのは、もうこれっきりにしよう」

(*'A`)c∪ クイッ「勝負師らしくなきゃな!」

景気よくコーヒーをがぶ飲みする、つもりが

熱さの為半分以上テーブルにぶちまけ

結果、店員を更にイラッとさせた

475同志名無しさん:2014/10/20(月) 17:23:40 ID:rCzToHLIO
前レスミス修正

ミス
>どことなくふざけた調子で注文を受けた店員は、ちょっとイラッとした

修正
>どことなくふざけた調子で注文をしたドクオに対し、店員はちょっとイラッとした

476同志名無しさん:2014/10/20(月) 20:06:11 ID:rCzToHLIO
( ∀゚キ)ノシ「買ってきたぜー」

(`・ω・´)「きたか」

運転手がスナックに戻り、買ってきたばかりのカードを取り出す

それを受け取ったクールはちょっと笑ったように見えた

川 ゚ -゚)「ふふ。期待を裏切らないな。ハインド」

パッケージには

「マジックトランプ」とある

(*・∀・)「なるほど。こりゃ面白い!」

(;`・ω・´)「マジック用のトランプカード!?まともな勝負が出来ないんじゃないのか?」

(*・∀・)( ∀^キ)川 ゚ -゚)「そりゃ当然!」

(#`・ω・´)「な!?」

クールがツアー連中と共に笑っているのを見て、シャキンは吠える

(#`・ω・´)「クール!お前、僕との契約を忘れてないだろうな?」

川 ゚ -゚)「もちろん」

川 ゚ -゚)「バスツアーの連中を負かせればいいのだろう?」

川 ゚ -゚)白「君もバスツアーの参加者で、負かすべき相手だ。と言う話だな?シャキン」

(;`・ω・´)「く、クールッッ!」

477同志名無しさん:2014/10/20(月) 21:15:47 ID:rCzToHLIO
モランはクールの何気ない左手を見逃さない
彼は視力が悪くてメガネをしているのではない

( ・∀・)「……」

( ∀゚キ)「まぁまぁ。シャキンよ?こういうのが俺のツアーだぜ?」

(;`・ω・´)「薄汚い奴らだ」

川 ゚ -゚)「私はきれい好きな方だが」

( ∀^キ)「カードにはイタズラしてねえぜ?」

( ∀゚キ)「マジックのネタはみんなまだ分からないんだから、公平にゃ違いねえだろ?」

( ∀゚キ)「クールが技を使いにくくなる分、逆におめえには勝ち目がでらあ」

(;`・ω-´)「そ、そう、かも、しれないが……」

確かに、カードを得意にするクールと、普通のカードで対しては
シャキンに勝ちは薄いだろうが……

( ・∀・)ニヤニヤ「勝負、しましょうよー!シャキンさーん?」





ギザギ



478同志名無しさん:2014/10/20(月) 21:22:07 ID:rCzToHLIO
シャキンにとって最も理解できないのは

モランが異常なほど乗り気だという事

シャキンよりは自信があろうが、モランもやはりカードではクールに勝ち目はないはず

なのに何故か、モランは降りるどころか
勝負にでる気満々でいるようなのだ

モランもバスツアーを続ける為に、負ける訳にはいかないはず

何故だ?何故、勝ち目の薄い勝負に突っ込もうとするのだ?

シャキンには分からない

479同志名無しさん:2014/10/20(月) 21:39:40 ID:rCzToHLIO
まあいい

ここは降りてしまえばいい

何も無理に付き合う義理はない
勝てる策を練り直し、勝てる時にだけ勝負すればそれでいい

シャキンにとってバスツアーの運賃を払い続けるのは、大した出費でもない

時を待てばいい

(;`・ω・´)「」


いつまで?

480同志名無しさん:2014/10/20(月) 21:56:58 ID:rCzToHLIO
( ∀゚キ)「顔が青いな?シャキン」

( ∀゚キ)「無理はよくねえ。なんなら降りたっていいんだがよ」

(;`・ω・´)「……っ」

( ∀゚キ)「ただ、この場合、ドクオの降りとは意味が違うってのは、分かるか?」

(;`・ω・´)「……」

( ∀゚キ)「策を打って、それが成らなかったから、降りる……」

川 ゚ -゚)「見苦しいこと、この上ないな」

( ・∀・)「イカサマがバレても命が助かるなんて、考えるキャンブラーはいない」

(*・∀・)「恥ずかしくて、生きてられないな。僕なら。アヒャヒャヒャ!」



( ∀-キ)「むしろ、腹を括った方が楽。かもな?」

追い詰め方は、流石はキャンブラー三人組である
徹底的。冷徹。そして悪質

(;`・ω-´)「勝負の方法を聞こう……」

まあ、負けても特に痛くもない金額だろうと
事ここに至ってもまだ、シャキンは何かに対して甘さを持ったままでいた

481同志名無しさん:2014/10/20(月) 22:10:29 ID:6euNpsIU0
シャキンくわれてしまうん?

482同志名無しさん:2014/10/20(月) 22:14:16 ID:rCzToHLIO
( ・∀・)「クールさん。さっき、メール来てましたよね?」

川 ゚ -゚)「ああ。ドクオからだよ」

( ・∀・)「へえ?彼はなんて言ってましたかね?」

川 ゚ -゚)「素人が混じってるから、手加減してやってくれ。と」

ギザギザ

ギザギザギザギザ
ギザギザギザギザギザギザギザギザギザギ
ギザギザギザギザギザギザ
ギザ

(#`゚ω゚´)「あんにゃろう!」

(#`゚ω゚´)「ナメやがってええええ!!!」

483同志名無しさん:2014/10/21(火) 03:07:09 ID:nlU4HluEO
( ∀゚キ)「俺は今回見だから、立会人をやらせてもらうが」

( ∀゚キ)「勝負はブラックジャックでいいのか?」

川 ゚ -゚)「かまわんが、二人が納得するかな?」


そう言われて対照的な反応をする二人

(#`゚ω゚´)「良いわけないだろ!何で相手の得意なゲームで勝負する必要があるんだよ?」

( ・∀・)「いいですよ。むしろ、そうじゃなきゃ、「選の女神」と手合わせする意味がないですもんね」

( ・∀・)「ブラックジャックで勝たないと。ね」

(#`゚ω゚´)「余計な事言うなキモメガネが!」

(・∀・)「あなたこそ黙れよシロート。勝負のステージに立つ気がないんならカエレ!」

ケンカ腰の二人に、運転手の一喝

( ∀゚キ#)「じゃかましい!ツアーで揉めんのぁ御法度だ!肉屋に卸すぞコンチキショウ共め!」

懐からドスを抜き、テーブルに突き立てる運転手
かつて「外道のハインド」と呼ばれた男の喝は、堂に入っており未だ錆びていない

二人は押し黙る

(;・∀・)「……」(`・ω・´;)

冷静なのはクール

川 ゚ -゚)「ハインド。テーブルの修理代は貰うからな?」

( ∀゚キ;)「え、あ、すまん……」

ちょっと錆びていたようである

484同志名無しさん:2014/10/21(火) 03:46:52 ID:nlU4HluEO
( ∀゚キ)「ブラックジャックでいいだろう。さっきも言ったが、嫌なら降りな」

(;`・ω-´)「運転手さん。あなたがシャッフルし、カードを配るなら」

( ∀゚キ)「OKだ。なら、こういうルールにするぜ」

今回のブラック「マジック」ジャック……黒魔法ジャックのルール

・ファーストカードは全員オープン。セカンドカードのみ伏せて配られる

・三枚目以降を要求した場合、それらもオープンで配られる

・一勝負につき、参加費は5万円。最も強い手を作った者の総取り

・勝負は計10回。1回目の勝負を受けたら最早、最後まで降りられない


( ∀゚キ)「こんなとこか?」

(`・ω-´)「いいよ。それで」

シャキンは内心ホッとしていた
大負けしてもたかが50万だ……と

モランは逆に困る立場
手持ちは20万そこそこしかないので、負け続ければ4試合しかできない
それでもモランは、まるで怯まない

( ・∀・)「10ゲーム強制なら、僕は負けたら借金をしなきゃならなくなりますね?」

(`・ω-´)「金なら僕が貸すとも。ただし……」

( ・∀・)「その代わり、僕はツアーの間中シャキンさんの手下、カードになる。という事ですかね?」

(`・ω・´)「そうだ」

( ・∀・)「おっけー♪ですよ」

(`・ω-´)(コキ使ってやるぞ……生意気な小僧め)

485同志名無しさん:2014/10/21(火) 04:05:34 ID:nlU4HluEO
川 ゚ -゚)「私はファーストカードの選択権を放棄する」

(;・∀・)「僕ら二人に、先に選ばせてくれる。んですか?」

(;`・ω-´)「なんだって……?」

場に出された三枚のファーストカードの内、クールは余り物で勝負すると言い出した

この変則ブラックジャックにおいて、選択権の放棄は相当な無茶のはずである

川 ゚ -゚)「もちろんそれでも勝つ。からな?」

( ∀^キ*)「キシシ……流石の余裕かぃ。カッチョいいじゃねーか!クール!」

( ∀^キ*)「惚れちまいそうだぜ!」

川 ゚ -゚)「本気にするぞ?ハインド」

( ∀゚キ;)「えー、では、粛々と……始めましょーかねぇ?」

川 ゚ -゚)「スルーか。そこはスルーなのか」

(;・∀・)「運転手さん。モテるんですね……」

486同志名無しさん:2014/10/21(火) 04:33:45 ID:nlU4HluEO
ゲームはスタートした

ぱらぱらと放るように、三枚のカードを場に出す運転手

クールは言った通りに、選択権を放棄したので
二人は三枚のファーストカードの内、コイントスでそれぞれ絵札を選び
クールには7のカードが回った

伏せたセカンドカードが配られ、三人はそれを確認する

川 ゚ -゚)「三枚目をくれ」

(`・ω・´)「その必要はない」

おもむろに自分のセカンドカードをオープンするシャキン

ブラックジャック

有無を言わせぬ手役
一ゲーム目はシャキンの勝ち

( ・∀・)「へえ。ツキはあるんですね」

川 ゚ -゚)「ブラックジャックか。倍払いだな」

(;`・ω-´)「お、おう」(倍払いなんてルールになかったぞ?いいのか?)

かくして、シャキンは初戦で20万を得た

487同志名無しさん:2014/10/21(火) 05:17:40 ID:nlU4HluEO
2ゲーム目

コイントスでモランは絵札。シャキンは9のカードを選択
クールには3のカードが回る

( ・∀・)「よし。これで勝負」

モランはセカンドカードを見てストップ

(`・ω・´)「同じく」

シャキンも追加のカードは要求しない

川 ゚ -゚)「……追加をくれ」

クールはセカンドカードをしげしげと見やり、そう言う

三枚目はオープンで配られ、それは3のカード

川 ゚ -゚)「ふむ。もう一枚だ」

川 ゚ -゚)「9か。オーバー……」

伏せたセカンドカードを公開もせず、負けを認めるクール

今回はモランが絵札揃いの20、シャキンは9揃いの18

( ・∀・)「……なんとか命が繋がったな」

(`・ω・´)「良かったな」(……ちっ)

モランは手持ちを20万に戻す

488同志名無しさん:2014/10/21(火) 05:29:20 ID:nlU4HluEO
( ∀゚キ)「どうしたクール?調子が悪いのか?」

川 ゚ -゚)「ふふ。心配するな。ゲームはまだまだこれからだ」

川 ゚ -゚)「私の見せ場はもう少し……そうだな。5ゲーム目までお預けさ」

(*・∀・)「予告ですか?楽しみだなあ」

(;`・ω・´)(馬鹿言え……そんな事にさせてたまるかよ)

川 ゚ -゚)「3、4ゲームでせいぜい稼いでおけ」



川 ゚ -゚)「そこからは、地獄だぞ?」



川 ゚ -゚)ギャンブルスカベンジャーのようです

489同志名無しさん:2014/10/21(火) 09:32:47 ID:DB3c63LU0
おもしろい支援

490同志名無しさん:2014/10/21(火) 14:22:51 ID:nlU4HluEO
3ゲーム目

配布されたカードはいずれも微妙な数字

コイントスでシャキンは7、モランは5のカードを選択
クールに残されたのは3だ

(`・ω・´)「……もう一枚」

セカンドカードに満足せず、シャキンは三枚目を要求
( ・∀・)「むうん。もう一丁!」

モランも同じく、三枚目を加える

川 ゚ -゚)「私は引くだけ無駄のようだ」

クールは勝負を投げたように、セカンドカードでストップ

( ∀゚キ)「どうしたクール?見えてるのは3だ。伏せたカード良くてもエース……14にしかならないぜ?」

川 ゚ -゚)「どうやらシャキンは、引くべきものを引いたからな」

その通り。シャキンは手札を公開

(;・∀・)「プレイヤーに似合わず、やたら美しい手役だな。スリーセブンか……」

(*`・ω・´)「どうだ!7が3つで21ィッ!」

川 ゚ -゚)「スリーセブンは三倍役だな。モラン、後がないぞ?」

(*`・ω・´)「ふふん!」(三倍役だったのか!ラッキー)

幸運にもスペシャル役を揃えたシャキンに対し
二人は15万を支払う

(;・∀・)「残金は5万ある。借金はまだ……まだだよ」

(`・ω・´)「いつでも遠慮なく言ってくれよ?」

得意気なシャキンは有頂天

(;・∀・)「う、うるさい奴だなッ!」

491同志名無しさん:2014/10/21(火) 14:45:01 ID:nlU4HluEO
4ゲーム目冒頭、クールは宣言する

川 ゚ -゚)「次のゲームから、私は勝ちにいく」

川 ゚ -゚)「今回で稼げなければ、モランはもちろん……」

川 ゚ -゚)「シャキンも敗北にのたうつだろう」

川 ゚ -゚)「健闘を祈るよ?愚かな二人に幸運を……」

(;`・ω-´)「ふん。僕の好調を止められるものかよ!」

( ・∀・)「……」

モランは神妙な顔つきで言う

( ・∀・)「そうこなくっちゃ!」

川 ゚ -゚)「ふふ……」

クールは絶対的な勝利を確信しているかのように
余裕を持って、静かに柔らかく、笑った

492同志名無しさん:2014/10/21(火) 14:57:31 ID:nlU4HluEO
コイントスによって、幸運にもモランは1のファーストカードを得
シャキンは9、クールは3と続く

モランの願いはセカンドカードでは叶わず、ブラックジャックとはならない

(;・∀・)「三枚目、よこしてくれ」

シャキンは冷静に、セカンドカードでストップをかける

(`・ω・´)「ふん。これでいいだろ」

川 ゚ -゚)「……私にも三枚目を」

クールは興味深げに、モランを見ている
何かに気づいたような素振りだ

(;・∀・)「ちっ……小目だ」

モランは種銭がつきかけている焦りからか、ブレが酷い
引いてきた三枚目は3


川 ゚ -゚)(ふむ……)

クールの引いた数は7
ストップをかけ、モランの様子を伺っている

(;・∀・)「よ、四枚目、くれよ」

またしても小目。3

(*`・ω・´)「そらそら!もっと引けもっと引け!そんでオーバーしちまえ!モラン!」

493同志名無しさん:2014/10/21(火) 15:39:57 ID:nlU4HluEO
危険域である
ブラックジャックにおいて5枚目を引く羽目になった場合の勝率は
ほぼないと言っていい

しかし、モランは喉から声を振り絞るように叫ぶ

(;・∀・)「五枚目!五枚目だ!」

(*`゚ω゚´)「ハハハ。見苦しいぞモラン?挙げ句にオーバーしちまうのか?なあ?オーバーか?」

配られた五枚目のカードは……1

(*・∀・)「来たああああああああああああ!」

そして伏せたカードをオープン。3

1(11)、3、3、3、1の手

キタ――(・∀・)――ッ!!

川 ゚ -゚)「執念か……」

(;`・ω・´)「ぬぅ?」

五枚合わせて21。土壇場でフルリミットの手を完成させたのだ

川 ゚ -゚)「ファイブハンド21は倍払いだったな。良くやるよ……ギリギリの時に」

(;`・ω・´)「ふ、ふん。見苦しくはい回ったんだ。払ってやるさ」

シャキンとクールは己の伏せたカードを見せることなく、シャキンに金を払う

今やシャキンの手持ちは25万

川 ゚ -゚)「五枚目以降で21を完成した場合は、勝ちは倍々になって行く……」

川 ゚ -゚)「見せるじゃないか。ギャンブラー君」

494同志名無しさん:2014/10/21(火) 16:01:03 ID:nlU4HluEO
( ∀゚キ)「六枚目が10か絵札ならシックスハンド21になる手だぜ……?確率も悪くねえし、俺ならチャレンジしたがな……」

川 ゚ -゚)「いや、引かなくて良かったんだよ。ハインド」

( ∀゚キ)「そうかー?次のカードはと……」

運転手は山札の一番上とその次のカードを確認

( ∀゚キ;)「7……お次が絵札か。一目ズレてやがったか」

川 ゚ -゚)「良くソコで止めたな?ギャンブラー君」

(;・∀・)「いやぁ、直感です……あと、怖くてビビってました。ここがリミットだろうって感じです」

モランの意見を聞いたクールは、落胆に肩を落とす

川 ゚ -゚)「直感?ビビって?だって?」

(;・∀・)「はい……」

川 ゚ -゚)「4ゲームもの間、私が大人しくしていたのに」

川 ゚ -゚)「君は勝ちの布石を打つのを怠ったようだな?偽物君」

(;・∀・)「偽物?僕が?」

川 ゚ -゚)「そこの偽物二人に、これから後悔してもらう」

川 ゚ -゚)「未熟なまま私と対した事を」

495同志名無しさん:2014/10/22(水) 08:01:45 ID:rbG/GPSAO
前半終了時点での
各プレイヤーの認識を整理する

(`・ω・´)

・この黒魔法ジャックについて

派手な倍付け役があるみたいだが、もし喰らっても大したことない金額だし
モランを落とすのにはかえって好都合さ

・他のプレイヤーについて
言うことはでかい、やってることはショボい奴ら
クールに裏切られたのには少々腹が立ったが
ハッタリばかりでてんでダメ女じゃないか

・マジックカードのネタについて

どうやら絵札の他は、奇数のカードしかないようだ
偶数のカードを一度も見ていない
つまりスリーセブンは狙い目の手役だな

・他に気づいたこと

飲み物ぐらいサービスしろよ。気の利かない店だ

496同志名無しさん:2014/10/22(水) 08:39:25 ID:rbG/GPSAO
( ・∀・)


・この黒魔法ジャックについて

面白いゲームだ。しかし、不親切なゲームだ
「選の女神」のテクニックが楽しみで仕方がない
僕は多分、このゲームが終わったら、脱落者になるだろう
その覚悟はしている

・他のプレイヤーについて
シャキンさんはギャンブラーじゃなく、見栄っ張りの資本家で冒険しないタイプだから
今回のように無策で釣り出された場合に弱い
なら、彼の専属の代打ちになってやるのも悪くない。このツアー中はお断りだけど

クールさんは、しきりに僕の様子を伺っていた
僕のイカサマを警戒していたようだが、僕の仕掛けはバレてはいないはずだ

・マジックカードのネタについて

奇数が多いのではなく、偶数のカードが全くない
カードの配分はおそらく、3が多めに入っているのだろう
とり急ぎ、三枚の3と三枚の7にガン(目印)をつけたので
追加カードを引くときにはそれを活用できるか?
3が多めに入っている理由は……わからないが
もしかして、マジックのネタの一部か?

・他に気づいたこと

クールさんおっぱい大きいなあ。すーぱーそに子ちゃんのコスプレなんかしたら、似合うだろうなぁ
おっぱいにカード挟んでプレイしてくんないかなぁ

やや店内が暑いな。湿度が高いんじゃないか?

僕の座る席は、窓際だから日差しもちょっと強いが
ブラインドを下げられちゃ困るな

シャキンさんは高そうな靴穿いてるな。クールさんはシックなローファーがカッコいい
運転手さんはボロっちい雪駄か?アレでバス運転してんの?
新しいの買えよな?あこぎにぼろ儲けしてるんだからさ

でも、みんな走るのには不向きだな

497同志名無しさん:2014/10/22(水) 09:13:44 ID:rbG/GPSAO
川 ゚ -゚)

・この黒魔法ジャックについて

予定通り
ドクオは昔負け役ディーラーをやっていたらしいが、器用なものだ
私にはこういう手加減しかできない

・他のプレイヤーについて

二人共それなりにイケメンだな。モラン君はもう少し髪型に気を配ればモテるだろう
モラン君は私の技を見たがっているようだが
本当に技を使っていいのか?崖っぷちにいるのだよ?君は
……まあ、破滅に向かって進むギャンブラーの性か

あと、彼が目印をつけたカードの構成について、3は「今は」8枚あるんだよと教えてやりたい
まぁ教えないけど


シャキンは甘い。ギャンブルを舐めているのだろうが
小博打だからか?
資金力に頼るのに慣れすぎているようだ
金持ちは嫌いではないが、その出所はおそらく……ろくなものじゃないのだろう
額に汗して働くタイプには見えない


・マジックカードのネタについて

予定通り
ひねくれ者ハインドは、思った通りにマジックカードを買ってきた
あの店の手品用カードは、内容を全て把握済みだ
ギャンブラーとしても、マジシャンとしても、負ける要素はない

・他に気づいたこと

ハインドとセックスしたい

マジックカードを利用するためとはいえ、湿度を上げすぎたか。暑いな

ハインドとケモノみたいにセックスしたい

ドクオは今頃、ろくでもないことをしでかしているんだろうな

ハインドとセックスしたい。した過ぎヤバい。濡れてきた

ドリンク位注文して欲しいものだ。ウチはスナックだぞ?
特にシャキンは金持ちなんだから、気前よくスパーンと皆に奢れよ

ああハインドとセックスしたい

498同志名無しさん:2014/10/22(水) 09:47:32 ID:rbG/GPSAO
ついでに、見に回った運転手の認識も書いておく

( ∀゚キ)

・この黒魔法ジャックについて

思ったよりブレないねぇ
クールがそういう風に場をコントロールしてんだろうがな

その均衡は、これから派手にぶっ壊れるって訳か?

キシシ。楽しみだねぇ

・他のプレイヤーについて
シャキンもモランも、今回は不参加のドクオもだが
まだまだ伸びしろがある若い者だ
俺達の時代とは違う、新しいタイプのギャンブラー達……

いやはや内藤にゃあ面倒くさい仕事を押し付けられたもんだぜ。
ったくよ。俺はピンが性に合ってるっつーのに

……野郎等との旅も案外悪くないけどよ

クール、やり過ぎるなよ?

・マジックカードのネタについて

……知らね。俺ぁ説明書なんか読まないタイプだ
あんまりなネタだったら、俺ならドスをブン回してちゃぶ台ひっくり返すだろーな

・他に気づいたこと

なんかクールがこっち見てる気がする
いい女にゃ違いないが、アイツは昔から苦手だぜ
……蛇に睨まれたカエルって言うか、取って喰われそうなふいんきがなぁ。どうも……

そろそろ便所を押さえておくか。モランが行きたがるはずだ


ま、俺の予想通りになったらつまらん
どんでん返しの一つや二つ、期待はしておこうかね

……キシシ

499同志名無しさん:2014/10/24(金) 23:46:23 ID:CxVN9F92O
そしてついに
予告の5ゲーム目が始まる……

500同志名無しさん:2014/10/24(金) 23:58:01 ID:CxVN9F92O
( ∀゚キ)「ほいほいほいと」

他人事の気楽さで、運転手は三枚のファーストカードを場に出してゆく

コイントスにてモランが絵札、シャキンは9カードを取る
クールは選択権を放棄したままで、3のカードを使う事になった

セカンドカードがそれぞれに配られ
クールを除いた二人はそれを確認する

(`・ω・´)「なんだよクール。セカンドカードを確認しなきゃゲームが進まないだろ?」

( ・∀・)「確認の必要があるのは、僕らだけ。ってことか」

クールは至極冷静に、いや、冷徹に

川 ゚ -゚)「そうだ」

とだけ答えた

501同志名無しさん:2014/10/25(土) 01:16:28 ID:MiPRBvJUO
モランは手を公開

( ・∀・)「例えどんな策があっても、これなら僕の勝ちだ」

ブラックジャック

問答無用の手役。ツキに頼って拾った勝ち。実力ではない

シャキンはそれを見て勝負を放棄。己のカードをテーブルへ放る

(;`・ω・´)「しぶとい奴だな。まだはい回るのかよ」

それまで黙っていたクールが口を開く

川 ゚ -゚)「シャキンは負けを認めた。そして、ギャンブラー、モラン君……」

川 ゚ -゚)「君はその手で確定し、もう引かない。ということで、いいのかな?」

(;・∀・)「え、ええ。そりゃ、引きませんよ?だって……最強役のブラックジャックだし」

川 ゚ -゚)「そうか。ならハインド。私には追加のカードをくれ」

( ∀゚キ;)「いや、無駄だろ?どれだけ引いてもブラックジャックより強い手はないぜ……」

ハインドの言葉を無視し、あくまでも追加のカードを要求するクール

川 ゚ -゚)「そうだな。追加で……」

全員が、耳を疑った


川 ゚ -゚)「10枚。貰おうか」

(;`゚ω゚´)(;゚∀゚)( ∀゚キ;)「何ィー!!!!?」

502同志名無しさん:2014/10/25(土) 01:32:58 ID:MiPRBvJUO
(;・∀・)「いや、だから、クールさん?」

川 ゚ -゚)「なんだ?」

(;・∀・)「僕の手役は、ブラックジャックなんで。最強役でしょ?」

(;・∀・)「クールさんがどれだけ引こうが、僕の勝ちですよ?」

クールは笑顔を作らず笑う

川 ゚ -゚)「フフフ。君の見間違いだよモラン君。バスツアーで疲れているのかな?」

(;・∀・)「え?」





(;・∀・)「ええッ!?」

503同志名無しさん:2014/10/25(土) 01:44:26 ID:MiPRBvJUO
川 ゚ -゚)「本日お集まりの紳士の皆様……」


川 ゚ -゚)「これよりは、ショータイムだ」

クールのしなやかな指先が
モランの開かれた二枚のカードの内
エースのカードの絵柄をそっと撫でる……


(;`・ω・´)(;・∀・)( ∀゚キ;)「な、何をする?」


川 ゚ -゚)「ワン」

川 ゚ -゚)「ツー」

川 ゚ -゚)「スリィィー!」

504同志名無しさん:2014/10/25(土) 01:58:42 ID:MiPRBvJUO
クールが撫でたカードには
最早、色も、数字もなかった

つまり、エースのカードが撫でられただけで、一瞬にして真っ白なカードに化けたのだ

(;`゚ω゚´)(;゚∀゚)( ∀゚キ;)「んなバカなー!」

川 ゚ー゚)「絵札と、白紙のカード。つまり10だ。しかも」

川 ゚ -゚)「モラン君。君はこれ以上のカードの追加を拒否した」

(;・∀・)「な、なにが、どうなっ……て……」

( ∀^キ)「クールおめぇ、さてはマジックのネタを知ってたな?」

(;`・ω・´)「まさ、かッ!?」

クールはそれには答えない

川 ゚ -゚)「そして、私のカードの追加を頼むぞ?ハインド」

505同志名無しさん:2014/10/25(土) 02:10:34 ID:MiPRBvJUO
結果

川 ゚ -゚)「トゥエルブハンド21……つまり、君たちは256倍の払いだ」

数枚の白カードと7枚の3
あり得ない光景が、場末のスナックのテーブル上にあり得てしまっていた

(#`゚ω゚´)「ふ、ふざけんなあああああ!なんだゴリャアアアアアアアアアアアアアア!」


(*・∀・)「す、スゲエエエエエエエ!ありえぬぇええええええ!」

( ∀^キ*)「ヒデエ!こりゃヒデエわ!ギャハハハハハハ!!」

川 ゚ -゚)「ま、ざっとこんなもんでな……」


それはイカサマと言うには
あまりにも馬鹿馬鹿しいドハデさで

506同志名無しさん:2014/10/25(土) 02:19:39 ID:MiPRBvJUO
川 ゚ -゚)「一人頭、1280万」

川 ゚ -゚)「悪いが、きっちりと頂くぞ?」



(#`゚ω゚´)「そんなもん通るかアホンダラアアアア!!」

(*・∀・)「や、やるゥ!最高ですよう!クールさん!」

(*・∀・)「そこまでいくともう、なんか気持ちいいや!」

( ∀゚キ;)「キッシッシッ……俺ぁ見で良かったぜぇ?」

507同志名無しさん:2014/10/28(火) 03:48:52 ID:qwsMDyfMO
沈黙が一拍あってその後
出し抜けに運転手は言う

( ∀゚キ)「いやあ良いもん見せてもらったぜ。クール」

( ∀゚キ)「モランよぅ?おめぇ小便チビりそうなくらい驚いてるんだろ?」

(;・∀・)「……チッ」

モランの次の行動を読みきった運転手の牽制

( ∀-キ)「悪いが便所には俺が立たせてもらう。便所の窓が心配なんでな。キシシ」

つまり負け分を踏み倒して、トイレの窓からとんずらするのは許さぬと言うわけである

また、トイレの前を通らねばスナック唯一の出入口へも行けないので
逃げ道を塞ぐことになる

モランは窮地に立たされていた

だが、モランは笑う
笑顔を作らずに

( ・∀・)「まいったなあ。ははは」

川 ゚ -゚)「おやおや厳しいなハインド?二人は1280万の負けだぞ。そんなモラン君の逃げ道を塞ぐなんて……」

508同志名無しさん:2014/10/28(火) 08:53:20 ID:qwsMDyfMO
( ∀゚キ)「モラン」

( ・∀・)「はい」

運転手は、モランに言う

( ∀゚キ)「俺はな、おめぇにはこの程度のピンチは脱する力があると思っている」

( ・∀・)「ははは。無理でしょう。1280万なんて金、シャキンさんだって貸してくれる訳がない」

( ・∀・)「そして逃げ道もあなたに塞がれた。策なんて全くありませんよ」

川 ゚ -゚)「……」

(#`゚ω゚´)「……」

( ∀゚キ)「そうかい」

( ・∀・)「ええ。残念ですが」

( ∀-キ)「という事は、アレだな」

( ・∀・)「ええ」


(#・∀・)「僕は策士じゃあない!」

( ∀゚キ*)「ほほう!?なら、なんだ!?」

運転手はやはりモランに何かを期待している。のか

(#・∀・)「『ギャンブラー・トレジャーハンター・モラン』です!」

(#・∀・)「その僕にできるのは、するのはッ!」

(#・∀・)「『ギャンブル』に決まっています!!!」

509同志名無しさん:2014/10/30(木) 22:43:16 ID:4hcCmD36O
( ・∀・)「僕の悪あがきを見てもらいましょう……」

( ∀゚キ)「……」

いいながら、モランは自分のズボン縁に手を掛ける

( ・∀・)「奥の手です」

510同志名無しさん:2014/10/30(木) 22:50:43 ID:4hcCmD36O
( ・∀・)「おちんちん!」

(#・∀・)「びろ〜ん!!!」



川 ゚ -゚)

( `゚ω゚´)

( ∀^キ*)

下半身丸出し。おちんちんびろ〜ん

川;゚ -゚)

(;`゚ω゚´)



……時は止まった

511同志名無しさん:2014/10/30(木) 23:29:40 ID:7pU7Xf3AO
かっこよく啖呵切った後での
まさかの下半身露出


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