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男「モテる代わりに難聴で鈍感なキミたちへ告ぐ 〆!」

220以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/13(月) 21:34:50 ID:nL8RpUos
男(携帯電話を手渡しても碌に字も打てず、神々の形骸化に挫けそうになる。これでは日が沈むぞ。埒が明かん)

テンプラ「……」

男「いや、俺だってあんたが伝えたがってる気持ちとか読み取れればと思ってるよ。だけど人間相手と同じにはいかなくて」

男「表情もなければ仕草からも何もわからん、侮辱じゃなくてな。手っ取り早く用事を済ませられないか?」

テンプラ「……」

男「いつぞやに幼馴染へ代弁させたことがあったろう。アレが現実だったのか夢なのか見当つかな――――」

『復旧までもうしばらくお待ちください。繰り返します、大変申し訳ございません。お客様には……』

男「――――い…………この精神世界みたいなヤツ、ありきたりじゃないだろうか」

テンプラ「二度もお招きしてしまい申し訳ありマセン。迅速な対応を求められてしまったものデスカラ」

男(線路の上で立ち往生する電車の中、向かいの席に腰掛けるは瞳からハイライトの失せた幼馴染と思わしき美少女である。やはり)

男「本題へ移る前に訊きたかったんだが、どうして幼馴染なんだ。ここが現実でないなら、直接憑依してるわけじゃないだろ」

テンプラ「イイエ、この子であるからこそワタシを体現させられるのデス。男」

男「は?」

テンプラ「器、いえ、それ以上にコレはワタシの意思を継ぐ者である。深く、深く貴方を愛する隣人としテ」

男(手の中に包んでいた紫色のエゾキクの花を嗅いで、彼女はこちらへ綺麗に微笑んでみせた。ゾッとするぐらいに)


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