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女騎士「くっ、こいつがどうなってもいいのか!」
-
女騎士は人質をとった模様。
"
"
-
オーク「や、やめろ!子供は巻き込まないでくれ!」
子オーク「うわーん、お父さーん怖いよー!」
女騎士「私だってこんな卑劣な行為はしたくない…だがな!」
ナイフ スッ
子オーク「ひぃっ!」
女騎士「これも平和の為だ…許してくれとはいわない…ただ、理不尽に死んでくれ」
オーク「…わかった。だから子供は解放してやってくれ」
女騎士「…あぁ」
-
パッ
子オーク「うわーん」
ダッタッタ
オーク「おぉよしよし、怖かっただろうね…」
ナデナデ
女騎士「…」
女騎士(オークにも家族がいる…分かっている。分かっている…割り切れ…でないと、死ぬぞ…)
ギリッ
-
女騎士(だが私は…くっ…駄目だ、割り切れ…ハイネ…イグッ…ナイ…テッド…)
オーク「さぁ、家に帰りなさい。決して振り返ってはいけないよ…」
子オーク「え…お父さんは…?」
オーク「お父さんは…後から行くから…」
子オーク「おと…うさん…?」
オーク「いい…から…お願いだ…いう事を…きい、て…くっ…」
ポロポロ
子オーク「お父さん…」
-
オーク「早く!行くんだ!」
子オーク「!」
ダッタッタ…
女騎士「…行ったか。素直な子だ」
オーク「…あぁ」
女騎士「気休めを言うつもりはないが、お前の首を持って帰れば、しばらくはオーク討伐は無いはずだ。我らの王は、何かしら形ある成果を好むからな」
"
"
-
オーク「そうか…」
女騎士「…では、死んでもらう」
チャキッ
オーク「…ぐっ…ふぐっ…」
ポロポロ
女騎士「…」
ザンッ
-
・ ・ ・ ・ ・
とある時代、とある国
人間の王は残虐非道であった。
人にあらずば生きる価値無し。
魔物は例外なく殺された。
何度も歩み寄った魔物の長、魔王は
やがて諦め
自衛の為、人間を殺した。
こうして人間と魔物は
互いに殺しあう事となった。
とある時代、とある国
ごく平凡な女騎士は
当たり前の如く、魔物を殺していた…
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どっかのドラゴンマダムに爪の垢煎じて飲ませてやりたいわ
-
お、まともな女騎士だ
-
続くの?
期待
-
〜国営宿舎〜
女騎士「…ふぅ」
サケ グビー
女騎士「…」
女騎士(馴れないな…魔物を殺した後の、この不快感には)
?「おやおや昼間から飲んでるのかい」
女騎士「…弓兵か」
弓兵「嫌なことは忘れるのが一番、忘れるには酒が一番…てね」
ヒョイ グビー
弓兵「っ、これ薄めてないじゃん!よく平気で飲めるわね…」
女騎士「平気なものか…口に含むたび火を吹きそうだよ」
-
弓兵「…また討伐に駆り出されたのね」
女騎士「あぁ…魔物を…殺した」
弓兵「馴れろとは言わないけど…そんなんじゃあんたの方が壊れちゃうよ」
女騎士「はは、戦神と呼ばれたお前が心配するだなんてな」
弓兵「…」
女騎士「大丈夫…大丈夫、だから」
ナデ
弓兵「…」
-
弓兵「私達は死と隣り合わせ…いつ誰が死んでもおかしくない…だけどさ、それでも、誰にも死んで欲しくない…当たり前じゃん」
女騎士「…あぁ。優しいな、お前は」
弓兵「またそうやって…一番危ういのはあんたなんだよ…」
女騎士「大丈夫だと言っているだろ。私は…私はお前…お前達より先に死にはしない」
弓兵「…うん」
女騎士「やる事が…やらなきゃならない事があるんだ…死ねないさ」
-
・ ・ ・ ・ ・
〜夜〜
女騎士「…」
女騎士(いつまで…いつまで私は…斬り続ければいい…殺し続ければいい…)
チャキッ
女騎士「はは、随分と血に染まったものだ、この剣も」
女騎士(人も魔物も数え切れないくらい斬った…それが正しいと…いつか平和になると…王を信じ…国を信じ…)
女騎士(なぁ、お前も同じ気持ちなのか…私と同じ気持ちで人間を…殺しているのか…)
女騎士「なぁ、魔王…」
ぽつりとこぼれた言葉は
やがて夜の静けさに消えた…
-
お前ら心の準備しとけよ
いきなり脱糞くるぞ
-
疑心暗鬼に囚われるのはわかるが、今はシリアスだろ!
なったら、なった時だよ!!
-
〜魔王城〜
魔王「…」
魔王と呼ばれるその人物は
まるで人間であった。
若干肌の色が青みがかっている以外は
まるで人間であった。
魔王「ふぅ…」
?「ため息が似合いますね、魔王様」
魔王「からかうなよ…エルフ」
エルフ「連日の指揮でお疲れ様のようです、少しお休みになっては?」
魔王「そうは…いかないさ」
-
エルフ「ですが…」
魔王「…わがままを言わせてくれ。今…今が無理をしなきゃならない時なんだよ」
エルフ「…はい」
魔王「心配をかけて…すまない」
エルフ「いえ…私は私の意志で…ここにいます。ここにいて…貴方の側で…」
ソッ フワッ
魔王「あぁ…ありがとう…ごめん。ありがとう」
エルフ「謝ってばかり。本当、変わらないですね」
-
エルフ「…」
エルフ(目に見えて衰えてきている…私の術式では…もう進行を…)
魔王「…ごめん。やっぱりもう、そろそろ駄目なのかな…?」
エルフ「!」
魔王「はは、自分の体だからね、だいたいは…うん」
エルフ「…もう、防腐魔法は効果がほとんどありません。状態保存の魔法も同じく…今はただ進行を遅くする事が精一杯です」
魔王「そうか…」
-
魔王「困ったなぁ…人間の王を殺すまで、保てばいいけど」
エルフ「…」
魔王「それより厄介なのがいるからなぁ…どのみち最終目標は同じなんだから、手を貸してくれてもいいのにねぇ、彼女も」
エルフ「あの人は…姉さんは、どこまでいっても人間なんですよ」
魔王「うん…だね」
-
クラッ…
魔王「っくぅ」
エルフ「!」
魔王「だ、大丈夫だよ。悪いけど、また頼む」
エルフ「はい…」
パァァ
魔王「っ…ふぅ。だいぶ楽になったよ」
エルフ(嘘つき…本当はちっとも楽になんか…)
魔王「ありがとう、ごめんね」
エルフ(それでもこの人は…ごめんねと…)
-
魔王「さて、ちょっとばかり予定より早いけど…あの計画を進めようかな」
エルフ「…はい。では手はず通りに」
魔王「頼んだ。僕は第六十八部隊に合流してくる」
エルフ「…お気をつけて」
魔王「うん」
-
・ ・ ・ ・ ・
エルフ「…」
エルフ(魔物と人間の全面戦争…もはや計画と呼べるものではない。恐らく魔物が一方的に人間を蹂躙するだけ…それが分からぬ男ではない筈だ…人間の王は何を考えている…)
エルフ(あるいは本当に愚者か…そんなものと心中する気なの、姉さん…?)
-
こいつぁなかなかの泥沼
-
・ ・ ・ ・ ・
〜森にて〜
女騎士「イッキシ!」
弓兵「風邪?体調管理は大切だよー」
女騎士「いや、誰か噂でもしているんだろ」
弓兵「噂ねぇ…っと、そろそろゴブリンの巣だね」
女騎士「あぁ。雑魚だが数が数だ、気を抜くな」
弓兵「合点承知!」
-
弓兵「入口に火矢を撃つわ」
ガサゴソ
女騎士「挨拶がわりか…やってやれ」
弓兵「あいよ。ショラッ!」
パシュッ
サクッ
ゴウッ ボワー メラメラメラ
弓兵「ははははは!燃えろ、燃えろ!」
女騎士「煙に気づいたら、一気に来るぞ…構えておけ」
チャキッ
弓兵「あいよ」
ザッ
-
女騎士「…」
ザワザワ
ゴブA「ガァァァ!」
ゴブB「グギャァ!」
ゴブC〜ゴブZ「ワラワラワラ」
女騎士「多すぎ」
弓兵「ゴブ多すぎ」
-
女騎士「一匹も逃がすな、全滅させろとの命令だ」
弓兵「…あいよ」
パシュッ パシュッ
ゴブA「ブヘァァァ」
ゴブB「イッグゥゥゥ」
弓兵(ったく、命令ね…王サマは慕われてますなぁ…胸糞悪いなぁ)
-
女騎士「はぁぁぁっ!」
ザシュッ
ゴブC「アイター」
女騎士「まとめて消えろ…せぇぇぇい!」
ズザザザザザザ
グォォ
ゴブD〜S「死んだ」
女騎士「はぁっ…はぁっ…」
ガクガクガク
弓兵(またあんな負担の大きい技を…そんなに早く死にたいの、あんたはっ…!)
-
ゴブK「グヌヌ…」
女騎士「死に損なったか…」
テクテク
ゴブK「ウガ…」
女騎士「…」
ザクリ
ゴブK「ウ」
弓兵「…注目通りの全滅ね」
女騎士「…あぁ」
ボタボタ
女騎士「はぁ…ぐっ…あっ…ふぅ…」
ガサゴソ
ジャラジャラ
女騎士「…」
-
弓兵「…」
弓兵(赤い錠剤…命の前借り…まったく、なぜそこまでできるの…!?)
女騎士「うぐっ…」
バクバク ガリガリボリボリ ゴクン
女騎士「あっぐぁぁぁ…はぁぁぁ…」
ブルブル
弓兵「…肩貸すから、ほら」
女騎士「す、すまない…」
-
>>30
× 注目
○ 注文
-
王様が一番悪そうだなあ
-
・ ・ ・ ・ ・
〜国営宿舎〜
女騎士「はぁ…ふぅ」
弓兵「落ち着いたようね」
女騎士「あぁ、すまなかった」
弓兵「いいよ…それより、さっきの」
女騎士「…あれがないと、もう立つこともできない。はは、辛いものだ」
弓兵「いずれ尽きるんでしょ。命のストック、無限って訳じゃ…」
女騎士「ん、あぁ。まぁ効き目が無くなった時が、その時って事だな」
弓兵「そこまで王に尽くして…何になるの…何が残るの…」
女騎士「何も。何もないさ。いや、何も残してはいけないのさ、これがな」
弓兵「だって…!」
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女騎士「人間の王も死ぬ。私も死ぬ。そして魔王も…それでおしまい、それからがはじまり」
弓兵「…他に方法は無いの?」
女騎士「さぁね。ただもうあれこれ考える時間も無いし、余裕もないんだ。何より、疲れたんだ、私は…私達は」
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弓兵「…」
女騎士「誰もが平和を願って行動した結果さ。良くも悪くも私達は満足しているよ」
弓兵「そんな言い方…じゃあ、残される私…私達は…何なの」
女騎士「それも含めて、私は私がなすべき事を分かってやっている…つもりだ」
弓兵「…ごめん。今更こんな事言ったって…困らせるだけだって…わかっ、てるのに…」
女騎士「優しいな、お前は…本当に、優しいよ」
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女騎士「やさしさだけじゃ、人は愛せないから…」
弓兵「…ああ。なぐさめて…あげられない」
オークの幽霊A「がんばれ…」
オークの幽霊B「がんばれ…」
オークの幽霊C「がんばれ…」
オークの幽霊D「がんばれ…」
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弓兵「い、今まで女騎士が殺したオーク達の霊が!」
女騎士「恨みで成仏できず化けて出たか…!」
オークの幽霊A「…」
フルフル
女騎士「違うのか?」
オークの幽霊B「オレタチ…ウラミ、モウナイ」
オークの幽霊C「君も辛かったのだろう…分かる分かる、君の気持ち」
オークの幽霊D「セックス!セックス!」
-
オークの幽霊A「我々はただ、君…君を…」
ニマァ
オーク達「犯すために、来たのさ」
弓兵「なんとぉー!」
ヴェスバー!
-
女騎士「そうか…そうだよな、オークだものな」
オークの幽霊A「いいじゃない、オークだもの」
ボロンッ ギンッギン
弓兵「きゃあ、テポドン!」
オークの幽霊B「ツギハオレダ!」
ポロリ ヒョロ〜
女騎士「しらす!」
-
オークの幽霊C「ふむ…」
ポロンチョ ダンディズムゥ…
弓兵「あらやだ、紳士的ちんぽ…」
オークの幽霊D「セックス!セックス!」
ボロンッ ギガ! ドリルゥ! ブレイクゥゥゥ!
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女騎士「天元突破しとるやないか!」
オークの幽霊D「セックス!セックス!」
弓兵「あれは危険よ…あんなギガドリルでブレイクされたら…!」
オークの幽霊D「俺は俺だ、穴掘りオークだ!」
女騎士「ホモかーーーい!」
-
ズザザッ
オークの幽霊D「俺は俺だ!」
ガシッ
オークの幽霊A「!?」
スコココ ドプッ←この間0.8秒
オークの幽霊D「俺は俺だ!」
ガシッ
オークの幽霊B「ウガッ!?」
スコドプ←この間0.02秒
オークの幽霊D「俺俺!」
ガシプッ←この間0秒
-
ガシプッ ガシプッ ガシプッ
オークの幽霊D「おおおお俺」
オークの幽霊C「ふむ…危なかったですね」
女騎士「な…何が起こった?」
オークの幽霊C「ふむ…私の能力…【ゼロ・リピード】ですよ」
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女騎士「な、何だその安っぽい能力名は!」
オークの幽霊C「ふむ…簡単に言うと、永遠の0秒を繰り返す、という能力です」
弓兵「なんだかわからんが、すごそうだ」
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女騎士「ふふ…そんなすごそうな能力を見せられては、な…」
ニヤリ
女騎士「見せてやろう、私の必殺技…命と引き替えに放つ、最強最大の…ビッグバンマンコ!」
グモモォォォ!
モングリィィィ マングリィィィ
サニーデイサー
ビッスゥゥゥ!
モワァ…
弓兵「ぶ、ブルーチーズ臭い!」
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モワァ…
オークの幽霊C「うぐっ…頭が…臭さで頭が割れそうに痛い!」
弓兵「がぁぁぁぁ、私もだ!」
女騎士「ぐふっ…」
弓兵「お、女騎士…そうか、さっき言っていたもんな…命と引き替えに放つ必殺技だと…」
女騎士「ぐふっ…」
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モワァ…
そしてそのブルーチーズ臭は
世界を包み
魔王とか人間の王とか
その他もろもろを巻き込み
その命を奪い去った。
女騎士は、なんやかんやで
目的を果たしたのだった。
おつまみ、おつまみ。
【完】
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今回くらいは真面目に書くつもりなのかも…
そんなことを思った時期が私にもありました
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安定の ま た か よ
なんか目的を果たしてるとこが腹立つわw
乙
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唐突な終焉
"
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