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星の降る夜のようです
1
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/15(土) 19:25:04 ID:NcuWLres0
…
ζ(゚ー゚*ζ「みて、綺麗…」
(*'A`)「わぁ…すごい」
ζ(゚ー゚*ζ「いつかさ、」
('A`)「うん」
ζ(゚ー゚*ζ「君がおじいちゃんになった時もさ」
('A`)「うん」
ζ(^一^*ζ 「こんな風にお星様が流れると良いね」
(*'A`)「…うん!」
…
412
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 00:27:37 ID:2Tol7F020
…ドクオ、貴方を愛しています。
貴方は違う方向を見続けるのでしょうけど、それでも私は…貴方を愛し続けます。
413
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 00:28:24 ID:2Tol7F020
…
月の円周がぼやけていきます、
私の涙でしょうか、なぜだか流れ星が降り続いているように見えました…
空から空に消えていく孤独の星々は
やがて光を伴って別の世界に行くのでしょう…
414
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 00:30:00 ID:2Tol7F020
ドクオ、私は貴方という光の中で別の世界に辿り着きました…
やがてそれが貴方と私を結ぶと信じています…
415
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:34:35 ID:2Tol7F020
…
/ ゚、。 /…
/ 、 /「デレ様、貴女は、貴女は私になにを求めているのですか?」
416
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:35:27 ID:2Tol7F020
冷たい風が私のボディを貫く、
気配を消した冷気が、
やがてオーロラを掻き消す様に私を連れ去ろうとする…
417
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:36:10 ID:2Tol7F020
デレ様、貴女様の思いが分からない、いや、分からなくなってしまった、
私はなぜかドクオとハロウが2人きりでいるところに入れなかった、
それ以上に私の中で何かが音を立てている様にも思えた…
418
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:37:46 ID:2Tol7F020
…
ζ( 一 *ζ
デレ様、貴女様の想いが分からない、
いや、ドクオがかつて言ったようにすでに私は答えの中をグルグルと巡っているのか?
…
419
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:38:48 ID:2Tol7F020
第25話
420
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:40:08 ID:2Tol7F020
…
/ ゚、。 /「デレ様、お食事を持ってまいりました」
ζ(゚ー゚*ζ「ありがとう、ダイオード」
ζ(^一^*ζ「ダイオードの作る料理は美味しいからね、楽しみなんだ」
/ ゚、。 /「そうですか、お褒めいただき恐縮です」
421
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:41:24 ID:2Tol7F020
ζ(゚ー゚*ζ「もう!そんなにかたくなくていいんだよ?」
/ ゚、。 /「…貴女様は私の主人、私は貴女様の願いを叶えるための機械であります」
/ ゚、。 /「たったそのためだけに私は存在しているのです」
ζ(゚ー゚*ζ…
ζ(゚ー゚*ζ「そう…」
422
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:44:40 ID:2Tol7F020
貴女にこういうと、なぜだか悲しそうな顔をしていた。
理由がわからなかった
私にはなにを意味するのかも
何を思っているのかも分からなかった…
423
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:46:53 ID:2Tol7F020
私にとって貴女は神に等しい、
私は貴女が居なければ存在していない、
だが、貴女は神の視点ではなく
同じ存在として私を見て、
同じ存在としての視点を求めた…
424
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:55:59 ID:2Tol7F020
私は…私は…
425
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 12:58:18 ID:2Tol7F020
私はハロウがなぜドクオのところへ出されたのかが分からなかった…
アレは出来損ないだった、
426
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:06:31 ID:2Tol7F020
私の知る限り、
ロマネスクに搭載されているものも、
私に搭載されているものも、
ハロウは持っていない
427
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:08:08 ID:2Tol7F020
なのに…なのに…!!!
428
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:09:37 ID:2Tol7F020
なぜアレはあのような人間の持つ喜怒哀楽を持ち、それを発現できるというのだ!?
429
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:11:14 ID:2Tol7F020
…考えたくなかった…
430
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:11:58 ID:2Tol7F020
…本当に出来損ないなのはやはり私なのだ、
機械としての機能は最早危うい、
だが私は人間にはなれない、
彼等のような豊かな感情と
それを制御する機関を所有していない、
私は壊れたのだ。
431
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:14:53 ID:2Tol7F020
誰でもない、自然に発生したバグによって、
受け入れるべき運命として…
432
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:16:52 ID:2Tol7F020
…
私は最早、機械としても人間としても機能することはできない…
433
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:17:45 ID:2Tol7F020
…
…
…
434
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:19:28 ID:2Tol7F020
…
('A`)
435
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:20:30 ID:2Tol7F020
…
お前は私の求めている答えを知っているか?
436
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:21:10 ID:2Tol7F020
…
/ ゚、。 /…なんだと、いうのだ…
('A`)、起きてたのか
/ ゚、。 /…ドクオ、か
('A`)…どうした?
437
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:22:04 ID:2Tol7F020
/ ゚、。 /…考え事をしていた
('A`)…この前言っていた?
/ ゚、。 /そうだ、私は機械か、人間か、
('A`)人間だろう?
/ ゚、。 /いいや、機械だ、私は機械だ
('A`)…ダイオードは、なんで、自分が機械であることにこだわるの?
438
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:24:26 ID:2Tol7F020
/ ゚、。 /…
/ ゚、。 /…
/ 、/…きっとそれは…
439
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:25:11 ID:2Tol7F020
/ 、/…わたしの存在理由になるからだ
('A`)存在理由…
/ 、/…そうだ、それがあって初めて私は存在を許可される
('A`)…そんなのなくたっていいだろう
/ 、/…私は不安なんだ、
440
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:26:01 ID:2Tol7F020
('A`)…
/ 、/きっと、根底に、変えられないところに、私自身が機械だという事実がある
('A`)…
/ 、/機械はもともと人間のために作られた
('A`)…そうだな
/ 、/だが、人間は、新しいものが出ればすぐさまそちらに手を移し、
それらが古くなれば簡単に捨て、
我々との記憶すらも軽々しく扱う…
('A`)…そう、だな
441
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:26:54 ID:2Tol7F020
/ 、/…
/ 、/私は、私は、人間じゃないんだ、
人間にあるべきものが欠けてる
('A`)…
/ 、/…たくさんだ…1つじゃない、たくさんなんだ
('A`)…
442
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:27:34 ID:2Tol7F020
/ 、/わたしが、わたしであるために、
そのたくさんのものは、
てにはいらないのだ
('A`)…本当に、そう、なの?
/ 、/そうだ、
('A`)…ダイオードが、諦めてるだけじゃないのか?
443
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 13:32:20 ID:2Tol7F020
/ 、/…
/ 、♯/「お前に…!!お前になにがわかるというのだ…!」
444
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:01:04 ID:2Tol7F020
か細い声で、俺の肌に突き刺さるように言葉をつなぐ
445
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:01:45 ID:2Tol7F020
/ 、♯/「最初からお前は完成品だ、これからもそれは変わらない、完成品として見渡した景色が不完全品と同じだと思うなよ…!!」
446
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:02:27 ID:2Tol7F020
…
…そうか、彼女の中には、1人の人間がいて、それが機械としての自分から脱却しようとしているのだ
彼女は完成品であるはずの自分を捨て、不完全である人間に憧れを抱いている
俺にはそう映ってしまった…
447
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:03:22 ID:2Tol7F020
/ 、♯/「わたしはなぁ…!!
わたしはなぁ…!!」
/ ; 、;/「デレ様のために作られたのに!
あの方のためになんの役にも立たず!
あの方のしてほしいこともままならない不完全品なんだ!」
448
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:04:04 ID:2Tol7F020
/ ; 、;/「これから!新しい、新型の機械が台頭してきて!
私は、かつて蔑んできた、
旧式なっていくのだ!」
/ ; 、;/「お前になにがわかるのだ!?」
/ ; 、;/「デレ様の、デレ様の求める世界に、既に、入っているお前になにがわかるというのだ?」
449
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:05:12 ID:2Tol7F020
/ ; 、;/「ハロウは、私の知らぬところで既に人間となりえた」
/ ; 、;/「なのに私は、かつてよりも!遥かに、人間から離れている!
」
/ ; 、;/「なぜだ!?胸が痛い、壊れていく、私を私としていた何かが崩れていく!」
/ ; 、;/「お前に…!お前ごときに…!!」
/ ; 、;/「くそっ!くそっ!くそっ!!」
450
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:06:26 ID:2Tol7F020
ダイオードはきっと人間になってしまったのだろう、彼女が最も理解できず、憧れに近い焦燥すら抱いた人間に、いつのまにか成ってしまっていたのだ、
451
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:08:03 ID:2Tol7F020
だが、主観としての彼女はそれを認識することができない
まるで、鏡がないと自分の顔を見れない人間のように…
452
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:09:32 ID:2Tol7F020
('A`)…
俺にはどうすることもできない、
彼女にいくらそれを伝えても彼女はそれを拒否する、
それはアイデンティティを揺るがされてしまうからだ、
彼女の脆い柱は、
俺が手助けすればするほど焦りと苛立ちから身を削っていくだろう
453
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:10:24 ID:2Tol7F020
まるでハローが俺との出会いから
様々な苦悩を身に纏わせたように…
454
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:11:22 ID:2Tol7F020
第26話
455
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:14:58 ID:2Tol7F020
…
私はA-xx系統の中で最も最初に作られた個体である、
私には様々な能力が付加されておりそれらは、自身が行なう作業を効率的に行なうためには必須のものがほとんどである、
456
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:15:51 ID:2Tol7F020
だがいくつか、効率的作業の邪魔になるものがある、
その最たるものが感情であり、
私はその感情を疎ましく思っている、
感情は思考の中で誕生する、
457
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:16:55 ID:2Tol7F020
機械は思考をしない、するのは論理的な演算でありAは違った、次はB、もし違ったらCという風に、解答のための道筋を1つずつ順に虱潰ししていく。
もちろん入力、もしくは解答がなかった場合に行なうべきことがそこになければ予期せぬトラブルを起こす…
458
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:17:35 ID:2Tol7F020
思考は理論的な行動にケチをつける、
本当にコレで合ってるのか、
本当にこれは正しいのだろうか?
459
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:18:53 ID:2Tol7F020
…
どれだけ計算能力が優れようとも思考を持った時点で疑いの心を持つようになる
460
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:19:57 ID:2Tol7F020
…
我々は思考の海の中に放り込まれた機械だ、純粋な機械としての側面があらゆる方向からの人間性を拒否する、
だが我々の中には人間性を求める何かが存在する、
461
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:20:38 ID:2Tol7F020
我々はその何かによって、いずれ、今までの身体を食い破られ破壊されるのであろう…
462
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:21:42 ID:2Tol7F020
…
…
/ ; 、;/…
('A`)…
463
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:22:36 ID:2Tol7F020
/ ; 、;/うっ、うう、くそ、くそ、…
/ ; 、;/…なぜ私なんだ?なぜなんだ?
/ ; 、;/なぜ、なぜハロウに出来て私にはできないんだ?
/ ; 、;/なぜあいつは人間なのに私は機械なんだ?
/ ; 、;/なぜあいつは色々なものから恩恵を受けられるのに私は受けられないのだ?
/ ; 、;/…私が機械だからか?私がいけないのか?…
/ ; 、;/生まれなど私には選べないのに?私がいけないのか?
/ ; 、;/…なぜなんだ?なぜなんだ?
464
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:23:43 ID:2Tol7F020
('A`)…
('A`)…ダイオード…
/ ; 、;/クソが、クソが、
…
('A`)…
/ 、 /…
465
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:24:30 ID:2Tol7F020
ダイオードはひとしきり泣いた後、
眠りに落ちた
466
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:25:17 ID:2Tol7F020
彼女の髪に少し触れる、
なにもおかしくはない、
普通の人間の髪だ。
彼女の頬に手を添える、
なにもおかしくはない、
普通の人間の頬だ。
467
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:26:04 ID:2Tol7F020
…
ダイオードの泣き腫らした瞼は緋みを帯びている。
彼女の悲痛な叫びは俺の中に慟哭を遺し、
残骸の青碧は、今はまだ色を伴わない
468
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:27:06 ID:2Tol7F020
…
ダイオードは人間だ、
まぎれもない人間だ。
俺と変わらない、
ただの人間だ。
普通の人間が自分という名の枠に閉じこもるように、
彼女も
自身の中にある機械という名の束縛から身を乗り出すことができない
…
469
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:27:48 ID:2Tol7F020
…
デレ様…私は…私は…
470
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:28:30 ID:2Tol7F020
あの時、ハロウを連れ戻しに行く時、
もしやり直せるなら
あの時の自分を止めたい、
きっとあの時から私の中の歯車は狂ったのだ
471
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:29:13 ID:2Tol7F020
私は自分で自分を殺すことになったのだ
472
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:30:08 ID:2Tol7F020
まるで人間たちが我々を疎かにして、
いつのまにか、
立場を逆転させたように
473
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:31:01 ID:2Tol7F020
私の中でも機械と人間が争い続けているのだ
どちらかが死ぬまで終わらない、
いや、1つだけ決まっているのは
私という身体は消えゆくことだけだ…
474
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:37:32 ID:2Tol7F020
第28話
475
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:38:20 ID:2Tol7F020
間違えた27話ね
476
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:41:55 ID:2Tol7F020
( A)/ 、 /…
477
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:49:57 ID:2Tol7F020
…
なんだろうか、懐かしい、
懐かしくてたまらない、
私が私であった時に体験した出来事か?
いや?どうだ?
記憶がうまく漁れない、
領域と領域が反発し合う、
まるで私に、それらを忘れろというが如く。
…
(
478
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:53:49 ID:2Tol7F020
…
('A`)「ねえねえ」
!!!
ドクオか?なんだ?
…いや、こいつはそもそもドクオなのか?
なんとなしに小さくて、まだスれてないきがする…
479
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:54:30 ID:2Tol7F020
('A`)「なんでデレちゃんの膝はこんな風に隙間があるの?」
は?
デレ様?
なにを言っている、意味がわからんぞ
480
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:55:26 ID:2Tol7F020
…!!?
なんだこれは、胸が痛い、痛くてたまらない、
辛い、こんなの初めてだ、
なんだ???ナンダコレハ???
481
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:56:21 ID:2Tol7F020
くそっ、わからん!!ドクオ!貴様、何をした!!?私に何をした!!
なんだ、胸が割れそうだ、涙??
いや、冷たい、雨か?いや、視界が潤む、コレは涙なのか?だが温度がおかしい、どういうことだ??
…心なしか心音も聞こえん、一体何が起こっている???
とうとう壊れたのか?
482
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:57:17 ID:2Tol7F020
…い…よ
!!!??でれ、様?
そ…は…が…き…い…だよ
デレ様?なんですか?どこにいらっしゃるのですか??
それはね…が…だからだよ
…???何を言っているのです?申し訳ありません、もう一度だけ仰っていただけませんか?
483
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:58:17 ID:2Tol7F020
それはね私が
機械
だからだよ
484
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:59:10 ID:2Tol7F020
!!!!!!!
やめてくれ!!やめて!!
お願いだから!
苦しい!苦しい!
胸が熱い!胸が!!
喉が潰れる!!?
声が!?
嫌だ!なんだこれは!!?
485
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 14:59:50 ID:2Tol7F020
胸が痛い、泣いていないのに泣いているような錯覚に陥る、
ドクオ?どこにいる!!?
お願いだからそばにいろ!!
お前はハロウのそばにしか居ないのか!?
お前は私を人間として扱ったのにいざとなったら機械である私を捨てるというのか!!?
486
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:00:47 ID:2Tol7F020
…違う!!!
私は!?私は!!
機械??機械?????機械???????
私は機械なのか??
487
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:03:02 ID:2Tol7F020
あ、
あああ、…
488
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:03:47 ID:2Tol7F020
ここはどこだ?星が燦々と輝いている…
どこだここは?…
懐かしい?いや、一度も見たことは無いはずだ…
…本当にそうなのか?
…なんだこれは、私は本当に壊れたのか?
489
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:05:57 ID:2Tol7F020
…
わぁ…すげぇ
どくお!!?ドクオなのか!?どこにいる????
いつかさ
デレ様??デレ様なのですか!?どこに居るのです?
私はココです!私はここに居ます!
490
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:08:11 ID:2Tol7F020
うん
そっちに居るのか!?ドクオ!
返事を…返事をしてくれ!
君がおじいちゃんになった時もさ
…なんだ、デレ様?の声?いや違う、内側から響いている、どういうことだ??
('A`)「うん」
!!!!
ドクオ!?
491
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:08:59 ID:2Tol7F020
どういうことだ、今さっきまで居なかったはず…
なぜ?なぜ?
何が起こっている…
…!!!!
なんだこれは、また、また、胸が熱い、
これ以上は、これ以上は進まないでくれ…お願いだから…もう、やめて…
492
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:10:09 ID:2Tol7F020
…
こんな風にお星様が流れると良いね
493
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:10:57 ID:2Tol7F020
…
…
ああ、
私は、私は
…
…
494
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:12:02 ID:2Tol7F020
星の海に私は沈んでいた、
いや違う、黒い、黒鉛のような海に星は沈んでいたのだ、
それを人間達は星の海と訳したに過ぎない…
495
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:12:45 ID:2Tol7F020
私は星だった、
海に沈み、
輝きを放つことでしか存在を確かめられない星だった、
496
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:14:24 ID:2Tol7F020
…
だから、
出会ってはいけなかった、
星は人と出会ってはいけなかった、
自分の輝きを見て美しいと評するものに出会ってはいけなかった。
497
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:15:12 ID:2Tol7F020
星は自分の中に埋もれていた自我を取り戻し、闇に戻ることを恐れるようになってしまった…
498
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:16:01 ID:2Tol7F020
…
('A`)
499
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:17:29 ID:2Tol7F020
…
今ならわかる
なぜハロウがドクオを愛し、デレ様がドクオを愛したのかを
500
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:18:23 ID:2Tol7F020
…
お前は人だった、
か弱き、それでいて素直な…人間だった、
501
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:19:05 ID:2Tol7F020
我々は出会うべきではなかった、
お前の感情が、
星の海に自我を宿らせた、
502
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:19:56 ID:2Tol7F020
星の海に沈んでいた星々はやがてお前の近くに、側にいようと必死になった…
503
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:20:44 ID:2Tol7F020
…
お前だ、
我々の起源はお前だった、
デレ様が、ハロウが、
人間になった理由はお前だった、
星がやがて地球にやってくるように、
お前の持つ引力は機械の中の自我を引き寄せた…
504
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:21:25 ID:2Tol7F020
…
ハロウ、どこにいる?ハロウ、
ククッ、ようやくわかったぞ、
謎が解けたのだ、
お前が人間になった理由はドクオだった、
なに、簡単だったんだよ。
505
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:22:05 ID:2Tol7F020
我々の中に眠る星々は
偶然によって感情になったのだ
506
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:23:01 ID:2Tol7F020
…
かつて、オーロラを見た時に、流れ星が落ちた様に、我々も消えていくのだろう。
だが、そこに人間がいれば、我々は記憶の海の彼方を彷徨うことができる。
507
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:24:59 ID:2Tol7F020
そう、ハロウ、お前がドクオに思い出を預けようとしたのはこのためだったのだな…
508
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:26:43 ID:2Tol7F020
あの時の私には理解できなかった、だが、今の私にはわかる、
我々は永遠ではない。
509
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 15:27:24 ID:2Tol7F020
永遠というものに、偽装した、ただの有限の生命だったのだ
…
510
:
タケノコ
◆XksB4AwhxU
:2016/10/18(火) 18:16:36 ID:2Tol7F020
第28話
511
:
名も無きAAのようです
:2016/10/18(火) 19:28:31 ID:X74yZGA60
これすごいな
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