[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
!o川*゚ー゚)o deus ex machina
1
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 00:57:21 ID:oIkdvJV20
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■
■
■
■
◆
deus ex machina
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 00:59:25 ID:8PD1dYps0
!!!!、
3
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:00:22 ID:D/MYksS.0
まさかのo川*゚ー゚)o
4
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:00:52 ID:oIkdvJV20
https://www.youtube.com/watch?v=_6IW2gvG5l8
僕は子供の頃からロボットが大好きだったっけ。
よく親にわがままを言っておもちゃのロボットを買ってもらったことをよく覚えている。
一緒に風呂にいれて、錆びついても気にせず遊んでいた。兄とはよく闘ったなぁ。負けなしだった。
(*´・ω・`)「わあ……」
6歳の頃。初めて日本グランプリに連れて行ってもらった。
テレビや雑誌で見る有名なマシンが輝いて見えた。全てのマシンがカッコ良かった。興奮した。
今でも脳裏に焼き付いている。飛び散る火花の輝きを。熱線による空間のゆがみを。
優勝したのは NIKO-1。今のマシンのスペックとは比べられないけど、それでも当時は強く、人気があった。
もれなく僕もこのマシンのファンだった。
.
5
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:01:42 ID:x400o2pA0
うわあリアタイ遭遇!支援!
6
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:02:34 ID:oIkdvJV20
(;*´・ω・)
授賞式が終わった後、兄と一緒に搬入口に忍び込んだ。そこで NIKO-1 の開発チームを見つけた。
晴れ晴れとした笑顔で傷ついた NIKO-1 を修復するチーム。そしてそれを受け入れる NIKO-1。
何の変哲もない優勝チームのリペア作業。僕は一生だってそれを見続けることが出来た。
思えば、この時だ。エンジニアになろうと思ったのは。
必ず競機界に入り、強くてカッコ良いマシンを作るんだと意気込んだんだ。
帰り道、兄と夢を語り合った。兄は腕から全てを破壊するビームを出すマシンを作ると断言していた。
僕はすべての攻撃を跳ね返すマシンを作ることにしたんだっけ。その後喧嘩したのはよく覚えている。
.
7
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:05:30 ID:oIkdvJV20
僕と兄は勉強した。毎日毎日勉強した。
兄は進学校に駒を進めた。僕も兄を追いかけるようにして同じ学校に通った。
兄が有名大学の工学科に合格した。本格的にロボット工学を勉強し始めた。
僕も負けじと猛勉強した。
兄は憧れだった。頭が良くて、優しくて。兄に追い付くためには何でもやった。
(*´・ω・)「よし……!」
無事に兄と同じ大学に駒を進めた。本当に嬉しかった。大好きな競機が手の届く位置にあるのだと確信していた。
大学では学業に励んだ。研究では結果が出て、国内、国外で様々な賞を貰った。
もちろん、それが自信にもなった。
そして、日本機研に内定を貰い競機界にチームとして踏み込めるようになった時。
僕は競機の為に生まれてきたのだと、本気で思っていたんだ。
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━
━━━
━
8
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:06:52 ID:oIkdvJV20
……さん
「ショボンさん」
.
9
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:07:33 ID:oIkdvJV20
【東京 日本機研 電脳制御室】
( ´-ω-)
( ´-ω-)「ん……」
ノリ, ゚ー゚)li「ショボンさん、起きて下さい」
( ´うω-)「寝てしまっていたな……」
ノリ, ゚ー゚)li「システムが正常化しました。エラー、特にありません」
( ´・ω・)「確認しよう」
( ´・ω・) カタカタカタカタカタ……
っ”
( ´・ω・)
( ´^ω^)「うん。確かに。これでいつもの君に戻った」
ノリ, ^ー^)li「よかった」
( ´^ω^)-3「一仕事だったね」
10
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:08:16 ID:oIkdvJV20
ノリ, ^ー^)li「どうもありがとうございます」
( ´^ω^)「良いんだ。君が元気になってくれれば」
ノリ, ^ー^)li「グランプリ、必ず優勝しますね」
( ´^ω^)「大丈夫。君は優勝する。僕達が力を尽くしたんだ」
ノリ, ^ー^)li「はい」
( ´^ω^) カタカタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ー゚)li「……まだ何か?」
( ´^ω^)「微調整をしようとね」 カタカタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ー゚)li「でも……。ここしばらく帰ってないですよ、ショボンさん。明日に回したって……」
( ´^ω^)「家に帰ってもマシンのことばかり考えてしまう。休まらない。結果同じだよ」 カタカタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ -゚)li「病気です」
11
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:09:19 ID:oIkdvJV20
( ´^ω^)「はは……、そうかも知れないな」 カタカタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ -゚)li「体壊してほしくありません……」
( ´^ω^)「……いいんだよ」 カタカタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ -゚)li「良くないです。ショボンさんが倒れたりしたら、みんな心配します……」
( ´^ω^)「君は?」
っ”
ノリ, ゚ -゚)li「当然私だって……」
( ´^ω^) カタカタカタカタカタ……
っ”
( ´^ω^)「夢なんだ」 カタカタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ -゚)li「夢……?」
( ´^ω^)「そう、夢。分かるかい?」 カタカタカタカタカタ……
っ”
12
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:09:59 ID:oIkdvJV20
ノリ, ゚ -゚)li「はい……」
( ´^ω^)「僕の手がけたマシンで、世界を獲る。……それが今の僕の夢。シンプルだろう?」 カタカタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ー゚)li「……叶うといいですね」
( ´^ω^)「叶うさ。君が叶える」
ノリ, ゚ー゚)li「……はい」
( ´・ω・)「その為にも、今出来る事をやりたいんだ」
ノリ, ゚ー゚)li「ショボンさん」
( ´・ω・)「うん?」
ノリ, ゚ー゚)li「でも、体を壊してはおしまいです。これからの私の成長も、ショボンさんがいなくては止まってしまいます」
( ´^ω^)-3 フゥ……
( ´^ω^)「……参ったよ。分かった。今日はキリの良い所で帰る」
ノリ, ^ー^)li「はい」
( ´^ω^) カタカタカタカタカタ……
っ”
13
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:11:14 ID:oIkdvJV20
ノリ, ゚ー゚)li「ショボンさん」
( ´^ω^)「うん?」 カタカタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ー゚)li「夢って叶うと、どうなるんですか?」
( ´^ω^)「さあ……。どうなるんだろうね。僕もそれは分からないよ」 カタカタカタカタカタ……
っ”
( ´^ω^) カタカタカタカタカタ……
っ”
( ´^ω^)「ただ、僕は次の夢を準備しているよ」
ノリ, ゚ー゚)li「次の夢……?」
( ´^ω^)「君の妹さ」
ノリ, ゚ー゚)li「私の妹……。それって……」
( ´^ω^)「もちろんすぐって話じゃないけど……。世界を変えてみようと思ってね」
ノリ, ゚ー゚)li「それはどういう……?」
14
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:11:41 ID:D/MYksS.0
支援
15
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:12:19 ID:oIkdvJV20
( ´^ω^)「今はまだナイショさ」
ノリ, ´ー`)li「意地悪ですね」
( ´^ω^)”「意地悪もなにも……。まだまだの段階だからね」 ギシ……
ノリ, ゚ー゚)li「いつかは教えて下さいね」
( ´^ω^)「もちろん」
ノリ, ゚ー゚)li「……では、お気をつけて」
( ´^ω^)「うん。お休み、ジャンヌ」 ガチャ……
っ”
ノリ, ゚ー゚)li「おやすみなさい、ショボンさん」
バタン……
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━
━━━
━
16
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:13:11 ID:oIkdvJV20
【東京 銀座 Bar GrayZone】
( ´W`) キュッ……キュッ……
っ□”
カラン……
カラン……
( ´^ω^)「やあ、マスター」
( ´W`)「おや……」
( ´^ω^)「久しぶり」
( ´^ω^)” ギシ……
( ´W`)「久しぶり。仕事は?」
( ´^ω^)「今日は帰ろうと思ってね」
( ´W`)「そうか。いつものでいいかい?」
17
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:13:52 ID:oIkdvJV20
( ´^ω^)「ああ」
( ´W`) トクトクトク……
っ凸”
( ´^ω^)「……どうだい、調子は」
( ´W`)「まあまあかな」
( ´W`) コト……
っ凵”
( ´^ω^)「そうか……」
( ´^ω^)” チビ……
っ凵
( ´W`)「最近彼も来てないな」
( ´・ω・)「兄者かい?」
( ´W`)「ああ。彼も忙しい?」
( ´・ω・)「そうだね……。でも早めに帰ってはいるよ」
18
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:14:19 ID://kvZ.hI0
支援
19
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:14:51 ID:oIkdvJV20
( ´W`)「そうか」
( ´W`) キュッ……キュッ……
っ□”
( ´W`)「で、グランプリに向けてはどうなんだい。上手くいってる?」 キュッ……キュッ……
っ□”
( ´・ω・)「ああ。このままの調整で行ければ……、まず間違いなく優勝出来る」
( ´W`)「それは良いことを聞いたな」 キュッ……キュッ……
っ□”
( ´^ω^)「賭けるかい?」
( ´W`)「どうだろうな。日本機研も良いが、LTも良いと思ってる」
( ´・ω・)「日本の?」
( ´W`)「いや、アメリカのラウンジテクニカ」
( ´・ω・)「あそこも強力だものね」
( ´W`)「日本のは?」
( ´^ω^)「もちろん。ライバルさ」
20
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:16:17 ID:oIkdvJV20
( ´W`)「ま、買っとくか。日本機研」
( ´^ω^)「損はさせないよ」
カラン……
カラン……
( ´_ゝ`)「よう」
っ
( ´・ω・)「兄者」
( ´W`)「いらっしゃい」
( ´_ゝ`)「来てたのかよ、ショボン」
( ´^ω^)「今日は帰ろうと思ってね。ジャンヌに心配されてさ」
( ´_ゝ`)「こんなところに寄り道してりゃ、帰された意味も無いな」
( ´^ω^)「言わないでくれ」
21
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:17:13 ID:oIkdvJV20
( ´W`)「いつものでいいのかい?」
( ´_ゝ`)「ああ」
( ´・ω・)「あんまり来てなかったようだね」
( ´_ゝ`)「そうだな。ここ数週間な」
( ´・ω・)「入り浸ってるイメージあったけど」
( ´W`) コト……
っ凵”
( ´_ゝ`)「ありがとう」
( ´_ゝ`)” チビ……
っ凵
( ´_ゝ`)「順調かい? 計画は」
っ凵
( ´W`)「計画?」
( ´^ω^)「来年度以降からの技術指標さ」
22
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:18:08 ID:oIkdvJV20
( ´W`)「もう次の話を進めてるのか。研究者も楽じゃあないな」
( ´^ω^)「急発進は出来ないからね」
( ´_ゝ`)y- シュボ……
( ´_ゝ`)y-~~「難しい事を考えているんだろうに」
( ´^ω^)「まあ……。指標だから」
( ´W`) キュッ……キュッ……
っ□”
( ´^ω^)” チビ……
っ凵
( ´^ω^)「出来るかどうかは分からないんだけどね……」
( ´_ゝ`)y-~~「そうかい」
( ´^ω^)「もう少し纏められたらみんなに話すよ」
( ´_ゝ`)y-~~ プカプカ
( ´_ゝ`)y-~~「ショボン」
23
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:19:13 ID:oIkdvJV20
( ´・ω・)「うん?」
( ´_ゝ`)y-~~「グランプリが終わったら、辞める事になった」
( ´・ω・)
( ´・ω・)「チームを?」
( ´_ゝ`)y-~~「いや、研究者をだ」
( ´W`) キュッ……キュッ……
っ□”
(; ´・ω・)「……本気で言ってるのかい?」
( ´_ゝ`)y-~~「ああ」
(; ´・ω・)「そ、それは……」
(; ´・ω・)
(; ´・ω・)「急すぎる! なにかあったの? どうして?」
( ´_ゝ`)y-~~「どうしてだろうな……」
(; ´・ω・)
(; ´・ω・)「……何故相談してくれなかったんだ」
24
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:20:10 ID:oIkdvJV20
( ´_ゝ`)y-~~「それに関しては悪いと思ってるよ」
(; ´・ω・)「……君には才能がある。そんなスグにじゃなくても」
( ´_ゝ`)y-~~「そう思ってくれるのは嬉しいな」
(; ´・ω・)「やろうって言ってたじゃないか。競機を変えようって」
( ´_ゝ`)y-~~ プカプカ
( ´_ゝ`)y- ジュ……
(; ´・ω・)「もう決まったのかい? 考え直せないのかい?」
( ´_ゝ`)「ああ」
(; ´・ω・)
( ´_ゝ`)” チビ……
っ凵
( ´_ゝ`)「悪かったな、急にこんな話をして」
25
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:24:24 ID:oIkdvJV20
(; ´・ω・)「い、いや……」
( ´_ゝ`)” ギシ……
( ´_ゝ`)「ツケといてくれ」
(; ´・ω・)”「……今日は僕が払おう」 ゴソ……
( ´W`)「いいのか?」
(; ´・ω・)「もちろん」 チャリ……
っ”
( ´_ゝ`)「悪いな。じゃあ、また明日な」
(; ´・ω・)
(; ´・ω・)「おい。やっぱり、もう少し良く考えて……」
( ´_ゝ`) ガチャ……
っ
バタン……
.
26
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:25:18 ID:oIkdvJV20
(; ´・ω・)「あ……」
( ´W`) キュッ……キュッ……
っ□”
(; ´・ω・)
(; ´・ω・)「理由くらい教えてくれたって良いじゃないか……」
( ´W`)「……あいつは自分のことは喋らないからな。昔からそうだろう」 キュッ……キュッ……
っ□”
(; ´・ω・)「分かってるさ。けど……」
(; ´・ω・)
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━
━━━
━
27
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:28:28 ID:oIkdvJV20
【日本グランプリ 競機特別報道番組】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
_______ ブォオオオオオン……!!
/ \
/ / 二二二二 \ \
/ / ――― 、\ \ \
/ /// ,.´  ̄ ̄`ヽヽ \ \ \
| i , / / \ ヽ ヽ i |
| | | | / ヽ .| | | |
| | l | | ⊂ノil ,゚ -゚ liリつ .| | | | |
| | | | ゙、 / .| | | |
| ヽヽ \ / |
\ \\\ヽ、__,.イ /// ./
\ \\ 二 二 // /
\ ―― ―― ' /
ヽ _____ /
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
彡 l v lミ 「これです! これですね、この鉄壁のバリア。バリアの前にはどんな攻撃も無力なんですねぇ」
( ○v ○)「ニューソクグランプリでも脅威でしたからねぇ」
彡 l v lミ 「日本機研の守護聖、ジャンヌ。これは世界相手でもいい所まで行くんじゃないですか?」
( ○v ○)「もちろん。私は優勝するんじゃないかと思っています」
28
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:29:23 ID:oIkdvJV20
彡 l v lミ 「やはりですか。自分もそんな気がしてますねぇ」
( ○v ○)「期待できますよねぇ」
彡 l v lミ 「ええ。大いに期待です。この強力なバリアを攻略できない限り、この地球上の全てのマシンは太刀打ちできませんからねぇ」
( ○v ○)「ただ、このニューソクグランプリで見つかった課題も解決していかないと足元を救われますねぇ」
彡 l v lミ 「その課題とは?」
( ○v ○)「戦闘の泥沼化ですよ」
彡 l v lミ 「あー」
( ○v ○)「このジャンヌ、守備力はかなりのものです。ベストワンと言っても差し支えないでしょう。しかし、攻撃面はそうではありません」
彡 l v lミ 「確かにですね」
( ○v ○)「次の戦い、守るばかりでは勝てないということをチームは知っているはずです」
彡 l v lミ 「では、必ず解決してくると?」
( ○v ○)「ええ、私はそう思ってますよ」
29
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:31:28 ID:oIkdvJV20
彡 l v lミ 「そうですか」
【ノリ, ゚ー゚)li】
彡 l v lミ 「ファンの多い、日本機研のジャンヌ。日本グランプリでの戦いに期待が高まります」
( ○v ○)「コンセプトをいかに崩さずに攻めに行く調整ができるか。それにかかってますね」
彡 l v lミ 「えー、番組にも競機ファンからのイラストや応援のメッセージが届いておりますねぇ」
( ○v ○)「オープンな時代になってきましよね〜」
彡 l v lミ 「昔からの競機ファンとしては嬉しいですよね。まだ工学フェスのような位置づけだった頃が懐かしいですねぇ」
( б∀б)「では、メッセージの方を紹介させていただきます。えー……、まずはペンネーム……」
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━
━━━
━
30
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:33:01 ID:oIkdvJV20
【東京 日本機研 カフェ】
(; ´・ω・)「ええ……?」
( -_-)「何しろ昨日言われたことだ……」
(; ´・ω・)「何もヒッキーさんが行かなくても」
( -_-)「自分もそう思うのだがね。何しろ現地の人達では力が及ばないらしい」
(; ´・ω・)「……そうですか」
( -_-)” ズズ……
っ凵
( -_-)「グランプリまでに帰って来られるように交渉はしてみるつもりだ」
(; ´・ω・)「けどそれもどうなるか……」
( -_-)「……ああ。それで、頼みがあるんだ」
(; ´・ω・)「頼み……、ですか?」
31
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:34:12 ID:oIkdvJV20
( -_-)「僕の居ない間、留守を任せる」
(; ´・ω・)「……というと」
( -_-)「居ない間のリーダーは君だ」
(; ´・ω・)「僕が……」
( -_-)「ああ。ジャンヌの事はお前が一番良く知っているし、チームに一番尽くしてきたのも君だ」
(; ´・ω・)「いや、ベースはほぼ兄者が……」
( -_-)” ズズ……
っ凵
( -_-)「それを抜きにしても……。君は優秀だよ。僕よりも。十分任せられる」
(; ´・ω・)「……それは嬉しいです」
(; ´・ω・)
(; ´・ω・)「こなせるかどうかは分かりませんが」
( -_-)「大丈夫だ。今まで通りにやればいい。期待しているよ」
(; ´・ω・)
(; ´・ω・)「……ヒッキーさん」
32
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:34:55 ID:oIkdvJV20
( -_-)「うん? 何か不安な事が?」
(; ´・ω・)「……不安というかなんというか」
( -_-)「歯切れが悪いね。どうした」
(; ´・ω・)
(; ´・ω・)「兄者の事なんですが」
( -_-)「流石か。……聞いたのか?」
(; ´・ω・)「ええ。グランプリが終わったら研究者を辞めると」
( -_-)「そうか……」
( -_-)
( -_-)「僕も上から聞かされたばかりなんだがね」
(; ´・ω・)「ということはやはりウソじゃないのか……」
( -_-)「ああ。正式に辞めるようだ」
(; ´・ω・)「理由は?」
33
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:36:05 ID:oIkdvJV20
( -_-)「いや、聞いてない。人事にあった時に詳しく聞いてみよう」
(; ´・ω・)「……はい」
( -_-)「本人の中ではしっかりとした理由があるだろうがね」
(; ´・ω・)
(; ´・ω・) ズズ……
っ凵”
( -_-)「君こそ聞いていないのか? 一番の友人と言っても差し支えないだろう」
(; ´・ω・)「え?」
(; ´・ω・)
(; ´・ω・)「はい。聞いてません……」
( -_-)「……そうか。……彼も優秀なのだがね」
(; ´・ω・)「それは! もちろんの事で……」
34
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:37:05 ID:oIkdvJV20
( -_-)「君も彼も同じくらい競機に入れ込んでた」
(; ´・ω・)「はい……」
( -_-)「あれは、自分の気持ちをあんまり発信しないようなヤツだったが、競機に対する思いは行動で見て取れたよ」
( -_-)” ズズ……
っ凵
( -_-)「……寂しいもんだな」
(; ´・ω・)
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━
━━━
━
35
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:38:00 ID:oIkdvJV20
【東京 日本機研 電脳制御室】
( ´・ω・) カタカタカタカタ……
っ”
( ´‘J‘`)「ショボンさん、まだやっていきますか?」
( ´・ω・)「ああ、ちょっとだけね」
( ´・ω・) カタカタカタカタ……
っ”
( ´・ω・)「意外に仕事量が多くなるんだな」 カタカタカタカタ……
っ”
( ´‘J‘`)「え?」
( ´・ω・)「責任者だよ」 カタカタカタカタ……
っ”
( ´‘J‘`)「私たちに振って下さいよ」
( ´^ω^)「え? ああ……。ありがとう。でも大丈夫。振るにも準備がいるからさ」
( ´‘J‘`)「そうですか?」
36
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:39:07 ID:oIkdvJV20
( ´^ω^)「君も早く上がりなよ。日本に来たばかりで慣れてないだろう」
( ´‘J‘`)「……ではお言葉に甘えます」
( ´^ω^)「うん」
( ´^ω^)
( ´・ω・)「あ」
( ´‘J‘`)「はい?」
( ´・ω・)「兄者は?」
( ´‘J‘`)「既に上がられましたよ」
( ´・ω・)
( ´・ω・)「そうかぁ」
( ´‘J‘`)「どうされました?」
( ´^ω^)「いや。なんでもないんだ。……気をつけて」
( ´‘J‘`)「はい。では、お疲れ様です」 ガチャ…
っ”
37
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:40:17 ID:oIkdvJV20
バタン……
( ´・ω・) カタカタカタカタ……
っ”
( ´・ω・)
っ
( ´・ω・)
っ
( ´・ω・) カタ…
っ”
( ´・ω・) カタカタカタカタ……
っ”
コト……
( ´・ω・)「ん?」
ノリ, ゚ー゚)li「お疲れ様です。少し休んでは?」
っ凵
38
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:41:18 ID:oIkdvJV20
( ´・ω・)「ジャンヌ……」
ノリ, ゚ー゚)li「今は何のお仕事ですか?」
( ´^ω^)「稟議書のチェックさ……。他にも諸事務がたくさん。君のことだけを考えてられれば良いんだけど……」
ノリ, ゚ー゚)li「大変そう」
( ´^ω^)「少し堪えるね」
ノリ, ゚ー゚)li「ムリはなさらないで下さい」
( ´^ω^)「うん」
( ´^ω^) カタカタカタカタ…
っ”
ノリ, ゚ー゚)li
ノリ, ゚ー゚)li「そういえば……」
( ´^ω^) カタカタカタカタ…
っ”
ノリ, ゚ー゚)li「昨日、兄者さんが夜に私の所に来てくれました」
39
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:42:57 ID:oIkdvJV20
( ´・ω・) カタカタカタカタ……
っ”
( ´・ω・)「兄者が?」
っ
ノリ, ゚ー゚)li「はい」
( ´・ω・)「何て?」
ノリ, ゚ー゚)li「……私を世界一にするのが夢なんだって」
( ´・ω・)「そうか……」
ノリ, ゚ー゚)li「ずっと夢だったんだって。私、なんだか嬉しくて。あの人からあんな言葉が出るだなんて」
( ´・ω・)「兄者は君が生まれる前……、ずっとずっと君に張り付いて離れなかったんだ」
ノリ, ゚ー゚)li「ええ。よく聞いてます」
( ´・ω・)「本当に、ずっとずっと……。何のトラブルが起きても、何度も何度も立ち上がって……」
ノリ, ゚ー゚)li
ノリ, ゚ー゚)li「ショボンさんは、兄者さんが好きなんですね」
( ´・ω・)「え?」
40
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:44:03 ID:oIkdvJV20
ノリ, ゚ー゚)li「私はそう思います」
( ´・ω・)「……そうだね」
ノリ, ´ー`)li「浅はかかな。私の思考」
( ´^ω^)「いいや、そんなことはないさ」
( ´・ω・) カタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ー゚)li
ノリ, ゚ー゚)li「ショボンさん?」
( ´・ω・)「うん?」
ノリ, ゚ー゚)li「どうかしました?」
( ´^ω^)「どうもしないよ。ジャンヌ、そろそろ明日の為に体を冷やす時間だよ」
ノリ, ´ー`)li「はい」
( ´^ω^)「……明日は成功すればいいけど」
ノリ, ゚ー゚)li「大丈夫ですよ、私は信じてます。こんなにみなさんが頑張ってくれたんだもの」
41
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:44:43 ID:oIkdvJV20
( ´^ω^)「うん」
ノリ, ゚ー゚)li「これだけ頑張ったんだから……。ショボンさんも今日は休んで?」
( ´^ω^)「そういうわけにもいかないのが大人の辛いところさ」
ノリ, ゚ー゚)li「……はい」
ノリ, ゚ー゚)li” カツ……
カツカツ……
( ´・ω・) カタカタカタカタ……
っ”
ノリ, ゚ー゚)li ピ――――……
プシュウ……
(;;;:,,.;;,,.. (;;;,,; )
(;;;::,,. (;;;,, ノリ, ゚ー゚)li .;;;;.;; ;;; ) ;;;,,;; )
ノリ, ゚ー゚)li
ノリ, - -)li
( ´・ω・) カタカタカタカタ……
っ”
42
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:45:52 ID:oIkdvJV20
( ´・ω・)
【 22:38 】
( ´・ω・)
( ´・ω・)「終電は難しいか」
( ´・ω・) カタカタカタカタ……
っ”
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━
━━━
━
43
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:46:46 ID:oIkdvJV20
【東京 日本機研 試験室】
( ´・ω・)
( ´・_・`) カタカタカタカタカタ……
っ”
( ´・ω・)「出力60%。高エネルギー弾射出。目標、ジャンヌ」
ギュオオオオオオオオ……
( ´・_・`)「射出」 カタカタカタカタカタ……
っ”
’
━━──-____ ,・, バフッ!!!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ━━―==ニニ=‐-___
 ̄ ̄ ――--- __
________ 二ニ = ― ‐
__ ---―――━━━==  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ’・
・,,’ `
.
44
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:47:32 ID:oIkdvJV20
ノリ, ゚' -゚)li カッ……!!
, ‐、__, ‐、__ ,・`
〉―〈 . ヽ‐〈__〉‐〈__|\
:〈 〉― / \|\ ブォン……
〉―〈 < __ \_/\|
/ \__/ \_/
ノリ, ゚' -゚)liっ/ ̄\ / ̄\__/ \__/ \
\ / ̄\_/ \__/__\_/
/ ̄\ _/ ̄\ / ̄
〉―〈 ’
〈 〉 ・,
〉―〈
〔 `゚ 」゚〕「ヘックス型バリア粒子、正常に展開されました」
( ´_ゝ`)「まだ精度は低いな」
( ´・ω・)「しかし」
( ´_ゝ`)「ああ。確実に全バリア技術の大基礎を塗り替えた」
( ´・_・`)「高エネルギー弾、まもなく着弾しますが……」
( ´・ω・)「反発値は?」
〔 `゚ 」゚〕「正常です」
45
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:48:25 ID:oIkdvJV20
( ´・_・`)「3」
ノリ, ゚' -゚)li
( ´・_・`)「2」
( ´_ゝ`)
( ´・ω・)「頼む……」
( ´・_・`)「1……。着弾します」
バチッ!!
, ‐、__, ‐、__ ,・` ’、′
〉―〈 . ヽ‐〈__〉‐〈__|\. ”
:〈 〉― / \|\
〉―〈 < . ’、′”\_/ | ,・`. ’、′”
/ \__/ \_/_____________ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ━━―==ニニ=‐-_ ___ __ _
ノリ, ゚' -゚)liっ/ ̄\ / ̄\__/ \__/ ==============────── ─── ──
\ / ̄\_/ \__/__\_/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄  ̄
/ ̄\ _/ ̄\ / ̄ ---―――━━━==  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
〉―〈 ’
〈 〉 ・,’、′
〉―〈
.
46
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:49:07 ID:oIkdvJV20
( ´>ω・)「……!!」
バチバチバチバチ……!!
( ´・_・`)「反発値……。上昇! これは……」
( ´_ゝ`)
.
,・ ブワッ……!
ノリ, ゚' -゚)ノ
キンッ!!
, ‐、__, ‐、__ ,・`
〉―〈 . ヽ‐〈__〉‐〈__|\ ・,,’ `
:〈 〉― / \|\
〉―〈 < __ \_/\| ━━―==ニニ=‐
/ \__/ \_/
ノリ, ゚' -゚)liっ/ ̄\ / ̄\__/ \__/ \ ’・  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ━━―==ニニ=‐-_  ̄ ̄ ――--- __
\ / ̄\_/ \__/__\_/ ________ 二ニ = ― ‐
/ ̄\ _/ ̄\ / ̄ __ ---―――━━━==  ̄ ̄ ̄ ̄
〉―〈 ’  ̄ ̄ ̄ ’・
〈 〉 ・, ・,,’ `
〉―〈
.
47
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:49:58 ID:oIkdvJV20
〔 `゚ 」゚〕「は、跳ね返した……!」
( ´・ω・)「ジャンヌにダメージは……!」
( ´・_・`)「ありません」
( ´・ω・)
( ´-ω-) -3 フゥ……
( ´-ω-)「成功だ」
凄いな……
どよどよ……
パチパチパチパチ……
パチパチパチパチ……
パシャッ……
パシャッ……
これって無敵じゃないのか……?
( ´・ω・)「君の仮説は間違いではなかった」
( ´_ゝ`)「そうなるな」
48
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:50:59 ID:oIkdvJV20
(・∀ ・)「広報担当の方、取材おねがいします!」
( ´‘J‘`)「あ、……。担当の人間を呼んでまいります……」
ざわざわ……
どよどよどよ……
ざわざわざわ……
ノリ, ゚ヮ゚)li「ショボンさん、兄者さん……!」
( ´・ω・)「ジャンヌ……」
ノリ, ゚ヮ゚)li「私……、やりました!」
( ´^ω^)「うん、凄いよ、君は凄い」
ノリ, ゚ヮ゚)li「私、世界一になれますか……?」
( ´^ω^)「……ああ」
ノリ, ゚ヮ゚)li「兄者さん」
( ´_ゝ`)「なれるさ」
( ´_ゝ`) 「俺やショボン……。みんながお前に全てを注ぎ込んでいる。これで世界を獲れなかったら、他に何が必要なのかわからない」
っ”
49
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:51:41 ID:K5Yd4/ug0
跳ね返すのか、すげぇ
50
:
名も無きAAのようです
:2016/02/17(水) 01:51:46 ID:oIkdvJV20
( ´・ω・)
ノリ, ゚ー゚)li「……私、必ず獲ります」
( ´_ゝ`)「頼むぞ。……夢なんだ」
( ´・ω・)
( ´・ω・)「兄者。君は……」
( ´_ゝ`)” カツ……
カツカツ……
( ´・ω・)
ノリ, ゚ー゚)li「私、良かったです」
( ´・ω・)「え?」
ノリ, ゚ー゚)li「二人から、産まれる事が出来て」
( ´^ω^)「……ああ」
━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━
━━━
━
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板