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( ^ω^)達はアインクラッドを生きるようです。

1名も無きAAのようです:2015/06/28(日) 22:31:31 ID:k22M11bE0
立ったら投下がある。

988 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:39:07 ID:Hlo1vhxM0

(´・ω・`)「『フルダイブ不適合者』。
その実行犯になってしまった人は、
フルダイブ不適合らしいね。
距離感がうまくつかめないらしい」

川 ゚ -゚)「そんなことがあるんだな」

(´・ω・`)「所詮『既製品』だからね。
大多数の人にはフィットするけど、
中には合わない人がいる。
もちろん細かい微調整をすれば大丈夫なんだろうけど、
ナーブギアはそういう風にできてないから」

川 ゚ -゚)「だが、だからといって……」

(´・ω・`)「もちろん犯罪は許されることじゃない。
でも、システムに拒絶された自分なら、
代わりにシステムを利用してやるって思っても、
不思議じゃないかもしれない。
特に距離感がつかめないなんて、
この『剣で戦う世界』においては致命的だから」

川 ゚ -゚)「それはそうかもしれんが……」

(´・ω・`)「うん。何度も言うけど、
犯罪は許されることじゃない。
でも彼はちゃんと謝罪して、
その罪を認めて攻略メンバーを中心に色々と償いをするみたいだから、
まあ許しても良いんじゃないかな。
それに、やっぱり問題はその犯罪方法を教えた奴だと思う」

( ゚д゚ )「本当に分からないのか?
会話をしたんなら顔ぐらい見ていそうだが」

(´・ω・`)「分からないみたいです。
顔まで隠れるフードを着ていたみたいで」

(´・_ゝ・`)「そいつ、また新たな犯罪ネタを仕込んでくるかもしれんな」

.

989 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:40:19 ID:Hlo1vhxM0

(;^ω^)「やめてほしいお」

(`・ω・´)「ま、やるだろうな」

ミセ*゚ー゚)リ「やるでしょうね」

('A`;)「そんなに思いつくかな」

(;^ω^)「そんなに思いつかないでほしいお」

ブーンの呟きに同意する面々。
何人かは苦笑しつつも、
眉に皺を寄せたブーンを見た。

( ^ω^)「お!
でもこの『チャクラム』は明るいニュースだおね」

ξ゚⊿゚)ξ「明るいニュース?」

( ^ω^)「だって、戻ってくる投擲武器だお!」

ブーンの言葉に何人かが反応し、ショボンを見た。

(´・ω・`)「うん。そうだね。
ちょっと気になるかな。
でも投擲スキルだけで扱えるのかどうか」

川 ゚ -゚)「アルゴに聞かなかったのか?」

(´・ω・`)「聞いたんだけど、はぐらかされたんだよね。
優先順位は低いから追及はしなかったんだけど」

ミセ*゚ー゚)リ「はぐらかされたか……。
なんか使用するには他のスキルとか、
クエストの受注があるのかも」

( ゚д゚ )「特殊な武器だとそういう事もあるのか?」

ミセ*゚ー゚)リ「そういう可能性もあるかもってこと。
エクストラスキルかもね」

.

990 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:41:19 ID:Hlo1vhxM0

('A`)「あー。かもな」

( ^ω^)「普通では覚えることのできないスキルの事だおね?」

ミセ*゚ー゚)リ「そんな感じそんな感じ。
覚えるのに条件があるスキルね。
今覚えている武器の熟練度が上がると覚えることが出来るとか、
クエストをクリアすると覚えることが出来るとか」

川 ゚ -゚)「それでは投擲スキルを上げていけば……」

ミセ*゚ー゚)リ「んー。可能性は低いかな」

('A`)「そうか?投擲武器だしその可能性もあると思うけど」

ミセ*゚ー゚)リ「うん。ゼロではない。
でも、この彼がチャクラムを使うようになったのって最近みたいだから、
可能性は低いかなって」

(`・ω・´)「どういう事だ?」

ミセ*゚ー゚)リ「だって、『投擲』みたいな趣味スキル、
鍛えてるのショボンくんくらいだよ」

(`・ω・´)「ん?」

('A`)「ああ。まあそりゃそうだな」

ミセ*゚ー゚)リ「ドクオくんはわかったみたいね」

川 ゚ -゚)「どういうことだ?」

('A`)「いや、『投擲』って武器を投げるからさ、
結構な確率で武器が無くなったり当たった時に破壊されちゃうんだよ。
基本的には使い捨て。
だからいっぱい持ってないと意味がないけど、
容量はあるから無制限に持てるわけじゃない。
落ちてる小石とかを投げても熟練度は上がるはずだけど、
モンスターのHPを削るには武器の投擲じゃないと無理だろうし」

.

991 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:43:07 ID:Hlo1vhxM0

( ゚д゚ )「メインの武器としては役に立たないってことか」

('A`)「そういう事」

ξ゚⊿゚)ξ「どれだけ金があっても足りないと」

('A`;)「ま、まあそういうことだな」

川 ゚ -゚)「つまり、ほとんど全員が『投擲』スキルを鍛えていないと」

('A`)「あー。それはわかんないけど」

ミセ*゚ー゚)リ「ボス戦に参加するような人達の中にはいないでしょうね。
『投擲』スキルを鍛える時間があるなら、
他の武器を扱っている方がよっぽど建設的だもの」

(´・_ゝ・`)「ショボンは敵の出現ポイントをおれ達に教えるために小石とか投げてるもんな」

ξ゚⊿゚)ξ「それでショボンだけってことね」

ミセ*゚ー゚)リ「うん。
日常的に使っているのはショボンくんくらいだと思う。
だから、鍛えてるのもね」

川 ゚ -゚)「?
しかし、ショボンもそんなに使ってはないだろう?
基本的には槍で戦っているわけだし」

ミセ*゚ー゚)リ「ショボンくん、
夜中に一人で石投げたりダーツやったりして練習してるから」

川 ゚ -゚)!

('A`)!

(`・ω・´)!

ミセリの言葉で全員がショボンを見た。

.

992 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:44:36 ID:Hlo1vhxM0

( ^ω^)「お、夜練習してるのかお?」

(´・ω・`)「たまにね。
練習しておかないといざという時使えないと思って」

川 ゚ -゚)「(知らなかった)」

('A`)「おまえちゃんと寝てるのか?
マニュアルとかも作ってたし」

(´・ω・`)「寝てるよー。
もともと睡眠時間少ない方だから、
遅寝早起きだけど」。

( ^ω^)「おー。ならいいけど……」

(´・ω・`)「大丈夫、大丈夫。
頑張ってるけど、無理はしてないよ」

('A`)「……その言葉、信じるからな」

(´・ω・`)「疑り深いなー」

ξ゚⊿゚)ξ「日頃の行いのせいよ」

(´・ω・`)ショボーン

ミセ*゚ー゚)リ「眉が垂れすぎ」

ミセリの言葉に六人が笑い、
いつの間にか違う話題へと移っていた。





ミセ*゚ー゚)リ「……それで、これからどうする?
三層に狩場を移す?」

.

993 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:45:49 ID:Hlo1vhxM0

一通りボス戦や二層のクエストの話が終わった後、
ミセリがぼそりと呟いた。

(´・ω・`)「いや、当分の間は二層を中心にしよう」

('A`)「え?」

(´・ω・`)「え?そこまで驚く?」

('A`)「いや、だって三層でギルドを作れるクエスト受注できるから」

(´・ω・`)「それは攻略の人たちが落ち着いてからだよ。
とりあえずは彼らがやりつくして、
アルゴさんの作る攻略本が充実してからにする」

('A`)「あー。そういうこと」

(´・ω・`)「そういうこと」

ξ゚⊿゚)ξ「別にクエストはやらなくても、
三層をメインにしても良いんじゃないの?」

(´・ω・`)「それも考えたんだけど、
実は二層の攻略が早すぎて、
全部埋まってないんだよね」

( ゚д゚ )「埋まってない?」

(´・_ゝ・`)「なにが?」

('A`)「!あの本か!?」

川 ゚ -゚)「一層の!」

ミセ*゚ー゚)リ「ああ!あの『卑怯級』アイテム!」

ミセリの発言に噴き出すツンとクー。

(´・ω・`)「何それ」

.

994 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:47:08 ID:Hlo1vhxM0

ξ゚⊿゚)ξ「いや、この前三人で話していた時に、
あの本とか宿屋が安くなる手帳とかは、
伝説級でも反則級でもなく、卑怯級だよねって話で盛り上がったのよ」

川 ゚ -゚)「私はそんなことないって言ったんだがな」

ミセ*゚ー゚)リ「ちょっとクーちゃん、
自分だけ逃げようったってそうはいかないよ!」

ξ゚⊿゚)ξ「そうよクー!
あんただって笑ってたじゃない」

川 ゚ -゚)「笑いはしたがちゃんと止めたぞ」

ミセ*゚ー゚)リ「うわっ。
きたよこの子。
どう思うツンちゃん」

ξ゚⊿゚)ξ「まさかここで裏切られるとは!」

ミセ*゚ー゚)リ「ひどいよねー」

川 ゚ -゚)「しらんぷりー」

三人が笑いながら話し始め、
呆然とそれを眺める男六人。

その視線に気付いたミセリが慌てて真面目な顔をした。

ミセ*゚ー゚)リ「なるほど、あのアイテムのクエストとか敵のデータが埋まってないわけね」

(`・ω・´)「なかなかひどいな」

ミセ*゚ー゚)リ「うるさいシャキン」

(´・ω・`)「ま、まあそういう事かな。
クエストをクリアすることによって発生するクエストもあるし、
ちゃんと整理もしたいと思って」

.

995 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:48:26 ID:Hlo1vhxM0

('A`)「駆け足だったし、一回落ち着いて二層を回るのもいいかもな」

( ^ω^)「おっお。わかったお」

ξ゚⊿゚)ξ「ま、良いんじゃない」

川 ゚ -゚)「うむ。無理に先に行かなくても良いしな。
門の有る街には誰かが到達すればいけるようになるから、
武器や防具を最新のものにすることはできるわけだし」

(´・ω・`)「そうだね。街には行こうか」

ξ゚⊿゚)ξ「これを機に、
私も裁縫スキル上げようかな」

( ^ω^)「僕も鑑定スキル色々試すお!」

川 ゚ -゚)「私もまずは基本のPOTの成功率を上げないとな」

('A`)「おれも聞き耳スキルを……」

ξ゚⊿゚)ξ「あんたホントに上げてるんだ」

('A`;)「も、もちろん隠蔽とか索敵もちゃんと頑張るぞ」

それぞれに目標を語りだす五人。

それを眺めている四人。

シャキンが目配せすると、ミルナとデミタスが頷いた。

(`・ω・´)「そこで発表がある」

そしてシャキンが良く通る声話し始めた。

('A`)「シャキンさん?」

(`・ω・´)「おれとミルナとデミタスは、
ここで一度別行動をとる」

.

996 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:49:43 ID:Hlo1vhxM0

('A`)「へ?」

( ^ω^)「お?」

ξ゚⊿゚)ξ「はあ?」

川 ゚ -゚)「どういう事だ?」

( ゚д゚ )「どういう事もない。一緒に行動するのはここまでだってことだ」

ξ#゚⊿゚)ξ「はあ?何言ってるわけ?」

(´・_ゝ・`)「ツンに怒られることじゃないぞ?」

ξ#゚⊿゚)ξ「別に怒ってないわよ!ムカついただけ!」

(´・_ゝ・`)「あまりかわらんな」

川 ゚ -゚)「私は怒ってるぞ」

( ゚д゚ )「冷静に見えるが……」

川 ゚ -゚)「抑えているからな。
理由を聞きたい。
ショボンもそうだろ?」

(´・ω・`)「え?あ?うん。そう……だね」

川 ゚ -゚)「ショボン?もしかして知っていたのか?」

(`・ω・´)「いや、話してないぞ」

(´・ω・`)「うん。聞いてない。
でも、なんとなく、そんなことを言いだすかなって思ってたから」

川 ゚ -゚)「ショボン?」

( ^ω^)「そ、それでどうしてなんだお?
僕達の事が嫌になったのかお?」

.

997 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:50:42 ID:Hlo1vhxM0

( ゚д゚ )「そんなわけないだろう」

(´・_ゝ・`)「ああ。お前たちといると楽しいからな」

( ^ω^)「それじゃあなんで……」

(`・ω・´)「おれ達にはおれ達で、
やりたいことがあるんだよ」

ξ゚⊿゚)ξ「一緒にやれば良いじゃない」

(`・ω・´)「大人には大人の事情がな」

ξ゚⊿゚)ξ「……なによそれ……」

川 ゚ -゚)「それで納得しろというのか?」

(`・ω・´)「別にしなくてもいいさ。
ただ、おれ達が別行動をとるのは決定している」

( ^ω^)「と、時々別行動をとるのじゃダメなのかお!?」

(`・ω・´)「いちいち集まったり分かれたり面倒臭いだろ」

ξ゚⊿゚)ξ「……面倒くさくてもいいじゃない」

( ゚д゚ )「ツン?」

ξ゚⊿゚)ξ「面倒くさくてもいいじゃない!
一緒に居て、やりたいことがあるときは別行動をする!
それでいいでしょ!」

(´・_ゝ・`)「ツン……」

川 ゚ -゚)「ショボン、ショボンはどう思うんだ?」

(´・ω・`)「……三人がそうしたいなら、
止めることはできないよ」

.

998 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:53:17 ID:Hlo1vhxM0

ξ゚⊿゚)ξ「ショボン!?」

川 ゚ -゚)「え」

(;^ω^)「ショボン!本気かお!?」

(´・ω・`)「三人が話し合って決めたことを止めることはできないよ。
それに、きっと今の情勢を考えて、
それが最良の行動だと思ってのことだと思うし」

ξ゚⊿゚)ξ「ドクオ!
あんたはどう思うわけ!」

('A`)「お、おれ?
おれは……。
一緒に居た方が、危険は減るかもしれない。
でも情報の共有が出来なくなるわけじゃないし、
ずっと会えなくなるわけでもないし。
三人が考えて出した結論なら、
仕方ないとは思う」

ξ゚⊿゚)ξ「いや」

ドクオが喋り終わらないうちに立ち上がったツン。

ξ゚⊿゚)ξ「私はいや」

そしてそのまま部屋を出ていく。

川 ゚ -゚)「ツン!」

クーが立ち上がる。

川 ゚ -゚)「……シャキン、ミルナ、デミタス。
出来れば、考え直してほしい」

そしてツンを追って部屋を出て行った。

ミセ*゚ー゚)リ「ツンちゃん……」

.

999 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:54:43 ID:Hlo1vhxM0

(`・ω・´)「うむ……」

(´・_ゝ・`)「ちょっと、はやまったか?」

( ゚д゚ )「そうかもしれないな」

閉じられたドアを見る三人。

( ^ω^)「どうしても、別行動をとるのかお?」

(´・_ゝ・`)「別に二度と会えないわけじゃないだろ」

( ^ω^)「おー。
それはそうだお。
でも……」

('A`)「……いくらアルゴが話さないとしても、
九人で動くパーティー。
更に結成時から九人いるギルド。
しかも九人共前線で動けるときたもんだ。
……目立つよな」

( ^ω^)!

('A`)「そういうことだとおもったけど?」

(`・ω・´)「ま、そうだな」

('A`)「で、ショボンもそれを考えていたわけだ」

(´・ω・`)「完全に別行動することは考えていなかったよ。
ギルドを二つ作るとかは考えたけど」

ミセ*゚ー゚)リ「すぐに三層に行かないのも目立たないためだよね」

(´・ω・`)「うん。
冷静に見て、僕達は強いと思う。
下手したら、攻略している人に引けを取らないくらいに」

.

1000 ◆dKWWLKB7io:2016/05/27(金) 21:56:43 ID:Hlo1vhxM0

('A`)「なんやかんやとサクサク進んでいるしな」

(´・ω・`)「全員の努力に加えて、
ドクオとミセリの知識があるからね。
でも、そろそろ攻略の人たちの目が気になってきた」

( ^ω^)「三人は、それを考えてなのかお?」

(`・ω・´)「それも、考えた。
ただおれ達でちょっとやってみたいことがあるのも本当だぞ」

( ^ω^)「それは何なんだお?」

(`・ω・´)「大人の内緒だ」

(;^ω^)「おー。」

ミセ*゚ー゚)リ「ねえ、すぐ分かれるつもり?」

(`・ω・´)「いや、お前たちが二層を回るなら急ぐこともないだろ。
二層のクエスト回収は付き合わせてもらおうと思う」

ミセ*゚ー゚)リ「そう。良かった」

(`・ω・´)「何がだ?」

ミセ*゚ー゚)リ「だって、一気に四人もいなくなったら、
ツンちゃんとクーちゃんが寂しがるなって思って」

(`・ω・´)「ん?」

('A`)「四人?」

ミセ*゚ー゚)リ「うん。四人」







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