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( ・∀・)たちは「」を謳歌するようです
126
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:02:49 ID:n01.2VLg0
(´・ω・`)「まず、鯛を三枚に捌く。鱗をとるのがかなり面倒だから注意してください」
_
( ゚∀゚)「中落ちとカマは使うとして、お頭は捨てちゃうんですか?」
(´・ω・`)「いや、そちらがメインだ。切り身は軽く塩と日本酒振って塩焼きにする」
_
( ゚∀゚)「おお、酒掛けるだけでなんかワンランク上がった気がする不思議」
(´・ω・`)「鯛の頭を半分に割ってカマをとり、中落ちを適当に分割する。3尾分なので手伝え犯罪者顔」
_
( ゚∀゚)「了解、ホモ兄貴!」
(´・ω・`)「ブロックで作った簡易炉に鍋を置き、水、昆布、先ほどの鯛を入れて煮立つまで火に掛ける」
_
( ゚∀゚)「これ炭火じゃやってらんね。薪も使って火力上げるよー」
(´・ω・`)「煮立ったら火を弱めて、あくをとり、蓋をしないで20分くらい煮る」
_
( ゚∀゚)「煮たものがこちらです」
(´・ω・`)「ないよ。煮たら昆布とって塩、酒、醤油で味を調えて、白葱を添えて完成」
_
( ゚∀゚)「旨そうな……終わる頃には、全員集まってきそうだな」
(´・ω・`)「そうだね。ちょうどいいかな」
127
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:04:07 ID:n01.2VLg0
黒く塗られたバーベキューセットの周りをうろちょろするのは、三名の男たちだった。
ショボンが調理する間に、彼らは炎の準備を行っていた。
( ФωФ)「モララー! ライターどこであるかー?」
( ・∀・)「発電機の横に置いてない? 火気類はまとめてあると思うけど」
( ^ω^)「どこだお? もうモララーのライター渡せお」
( ・∀・)ノシ^゚「はいよー。オイル持ってきてないから大事に使えよー」
( ^ω^)「まかせとけ」
ジッポライターを受け取った彼は、まず最初に新聞紙を帯状に畳んだ。
それを端からぐるぐると丸め、太く短い円柱状の塊を作り、中央を少し引っ張る。
これで簡易蝋燭、助燃剤の出来上がりだ。
( ^ω^)「ロマさんもこれ幾つか作って欲しいお」
( ФωФ)「なるほど、風で飛ばず消えにくいようにするためであるか」
( ^ω^)「そうだお。助燃剤は高いし、そんなもの買うくらいなら古新聞で代用した方がいいお」
言いながら簡易の新聞助燃剤を三つ四つ作り、引っ張った部分に火をつける。
それを等間隔に並べ、くしゃくしゃに丸めただけの新聞紙も足して、それから炭を少しずつ入れる。
初めはなるべく小さく砕けた炭を使い、火力の上昇に合わせて炭を追加しつつ全体に広げて行った。
128
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:05:18 ID:n01.2VLg0
ブーンが火かき棒を器用に使い、数分もすれば全ての炭が赤々と燃えていた。
そうなってから大きめの炭を少しだけ追加すれば、炎が消えることは中々ないことだろう。
そこでブーンは炭を端に寄せ、左側三分の一ほどに炭のないスペースを作りだした。
( ФωФ)「何故炭を端に避けるであるか?」
( ^ω^)「端は焼けた肉が焦げないようにする保温スペースだお」
( ФωФ)「なるほど。金網の熱が伝わって冷めないわけであるな」
( ^ω^)「そゆことー。お? モララーどうしたんだお?」
そこに顔を出したモララーは、アルミホイルで包んだ木の枝を持っていた。
それも一本だけではなく、小さく抱えられるほどだ。
( ・∀・)「炎の中にこれ突っ込んどいてくれる? 入るだけでいいや」
( ^ω^)「?」
( ・∀・)「これで小さい炭作れるんだよ。熱を無駄にしたくないし」
(;ФωФ)「なんつーサバイバルなアウトドア……」
そのような会話の後、ブーンの熾した炭から特に大きいものを幾つかとって隣の鉄板にも準備する。
女性が四名いるとはいえ、十人分の肉を焼くには一つでは到底足りないのだろう。
かくして準備は整い、探索に出て行った面々も戻ってくる。
129
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:06:20 ID:n01.2VLg0
集まった仲間は焼けた鉄板を囲み、テーブルの上に脂の乗った肉と酒と野菜が並ぶ。
ショボンが下ごしらえした肉は、ごま油の香りが焼く前から食欲を刺激した。
船旅に備え昼飯の量を控えた彼らは、誰もが腹ぺこで夕食を今か今かと待ち望んでいたところである。
( ・∀・)「えーそれでは無人島旅の安全と成功を祈ってー!」
_ (ФωФ)
( ゚∀゚) (゚∀゚*)
lw´‐ _‐ノv (・∀・ )
ξ゚⊿゚)ξ 「「「「「乾杯ー!」」」」」 (^ω^ )
川 ゚ -゚) ('A`)
(´・ω・`)
こうして、宴は始まった。
130
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:07:45 ID:n01.2VLg0
刷毛で一拭き、油を塗った金網に、たっぷりと脂の乗ったロース肉が乗せられる。
遠火でじっくりと熱された金網は、肉の脂を爆ぜさせ食欲をそそる音を奏でる。
ジュワッと小気味いい音と共に広がるのは、香ばしい油の焼ける匂いとわずかなごまの風味だ。
( ^ω^)「おおーうまうまっ! モララー! いい肉買ってきたお?」
( ・∀・)「いやー? 業務スーパーの安い肉だぜー?」
初めに頬張りついたブーンが、柔らかい肉に舌鼓を打つ。
口の中に広がるのは、塩とレモンのシンプルな味付け、それから葱の辛味と熱い肉汁だ。
焼ける炭と煙の匂い、そしてごま油、肉の脂、玉葱が焼ける匂いが混ざり、香ばしく味覚を後押しする。
(*゚∀゚)「ショボちんおいしい! あとでお肉と浅漬けのレシピ教えて!」
(´・ω・`)「好評なようでなによりだね。お肉ばかりじゃなくて、焼き魚とホイル焼きも食べてねー」
潮汁はシンプルながら、素材の味を生かした旨みがはじけるように舌に広がる。
先ほど獲れたばかりの鯛と、昆布と酒、醤油だけの薄味の相性は抜群だった。
そこに柚子のさわやかな風味と少しの鷹の爪が利いた浅漬けが、自然と箸を進める。
lw´‐ _‐ノv「しかし、これはなんともお米が欲しくなるお味ですな」
川 ゚ -゚)「主食が焼きそばなのが惜しく感じるな。あと肉が牛のみということも」
ロマが鉄板で作る焼きそばの、濃い目の味付けも、船旅に疲れた身体にはちょうどいい。
だが、あいにくと嵩張る白米を持ち込むほどの余裕はなかった。
残ったのは大量の野菜、小麦粉、調味料で、僅かなレトルトやパンは明日には使い果たす予定だ。
131
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:08:28 ID:n01.2VLg0
そもそも、鹿狩りをしなければならない理由は、荷物が多くなるからである。
現地調達できるのであれば、それを頼りたいほどに四泊×十人分の荷物は多い。
しかし、実のところ、それほど量が増えたのは、発電機や大量の野菜だけではなかった。
(´・ω・`)「はい、ドライ・マティーニ。スライスレモンでいいんだよね?」
( ・∀・)「サンクス! おお! ほぼエクストラではないですか、わかってますね!」
それは、大量の酒だ。
白米や肉を持ち込めない理由のほとんどが、この大量の酒瓶だった。
(*゚∀゚)「あ! 弱いカクテルで甘いの作ってー!」
(´・ω・`)「はいはい。カシオレはマンネリだろうから、チョコ・カシスソーダなんてどうだろう?」
(*゚∀゚)「おお! あれか! おいしーよねー!」
lw´‐ _‐ノv「あ! それ私も!」
_
( ゚∀゚)「おいブーン右の肉焦げる!」
( ^ω^)「ビール飲めねえぞ! おい! 誰か代われ!」
ξ゚⊿゚)ξ「はいはい、代わるわよ」
無人の島であることをいいことに、彼らは存分に騒ぐ。
夕闇の寒さをアルコールで飛ばすように騒ぐ。
端にはビニールシートを敷き、広がるのはまるで花見の宴会のような光景だ。
132
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:09:10 ID:n01.2VLg0
ξ゚⊿゚)ξ「あっジンあるじゃない。アラスカつくろーっと」
(´・ω・`)「持ってきたのはイエロー? ビターズ持ってくればよかったね」
ξ゚⊿゚)ξ「ゴールデン・グロー? チェリーがないじゃない」
(´・ω・`)「流石に野外で副材料まで完璧にはできないよ」
(*゚∀゚)「なんでクーにゃんは、グラスのお酒をスプーンで舐めてるの?」
( ・∀・)「ああ、あれはそういうお酒なの。シロップみたいにドロドロしてるし」
(;'A`)「おいクー! なんて酒を持ってきやがった!」
川 ゚ -゚)「トカイ・エッセンシアだ。缶蹴りで優勝できなかったのが悔しくてな!」
(;´・ω・)「え!? アスーじゃないエッセンシア!?」
川 ゚ー゚)「ああ、もちろん。それも当たり年の2000年モノだ! 残糖度523g/lのシロモノだぞ」
( ФωФ)「半分糖分とかwww甘すぎるであるwwwww」
ξ゚ー゚)ξ「デザートじゃねえかwww焼肉と食い合わせ考えろwwww」
133
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:09:51 ID:n01.2VLg0
(*'∀`)「潮汁で酒が進むwwwwwマジうめえこれwwww」
アルコールが場を飲み込み始めるまでに、さほど時間は必要なかった。
彼らの宴会には酒特有の勢いが加わり、アルコールが理性の箍を外していく。
_
(*゚∀゚)「ジョルジュ長岡! 脱ぎマースwwwww」
(*'∀`)「粗末なモン出すんじゃねえよwwwwww」
(*^ω^)「我がビッグ・マグナムにはかなうまいwwwwww」
ξ#゚⊿゚)ξ「鉄拳制裁!」
_
(* ∀ )(* ω )「おうふっ」
(*゚∀゚)「死亡確認wwwwwwwwww」
( ・∀・)「いいや、まだ間に合う! 救急班いそげー!」
lw´*‐ _‐ノv「にゃんにゃにゃーなーにゃー!」
(*゚∀゚)「お願いですwwwwジョルちんをwww助けてくださいwwwww」
川 ゚ー゚)「その言葉がwwww聞きたかったwwwww」
せめてもの救いは、酒に飲まれない程度に強い者や、自粛できる者がいることだけだった。
134
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:10:43 ID:n01.2VLg0
lw´*‐ _‐ノv「うにゃにゃぬなー!」
( ・∀・)「シューよ。チョコカシスでここまで酔うか……」
( ФωФ)「ブーン? 我輩の赤兎馬知らぬか?」
(*^ω^)「ふっかーつwwwwうぬめwwww紫赤兎馬なんて持ってきやがってwwwwこっちじゃwww」
(´・ω・`)「モラ? あんまり飲んでないね」
( ・∀・)「ん。明日狩りを決行するからな。朝早くに狩場を見とかないと」
_
(*゚∀゚)「明日やんの?wwwwやばいwww確実に飲みすぎたwwwww」
( ・∀・)「大丈夫だ。二日酔いのお前には期待しない」
(*゚∀゚)「狩りじゃwwwwww狩りの時間じゃwwwwwww」
( ・∀・)「ああ、いや、女の子たちは待機で考えてた。危ないしね」
( ФωФ)「ならちょうどいいである。ちょっと、採集して欲しいものがあるである」
川 ゚ -゚)「箸より重たい物を持ったことのない私に何をさせるつもりかね?」
( ФωФ)「酔ってんのか? まさに今トング掴んでいるであるぞ」
135
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:11:25 ID:n01.2VLg0
(*'A`)「あ! 赤兎馬! ロマさん一杯わけてくれ!」
( ФωФ)「む? ストレート? ロック? どっちがいいであるか?」
(*'A`)「水割りで! 流石にストレートは無理だ。紅珊瑚で焼酎も結構好きになったんだよ」
( ФωФ)「ふむ。こいつは芋でも飲みやすいであるぞ」
(´・ω・`)「僕は普通の赤兎馬の方が好きだなー」
川 ゚ -゚)「やっべホイル焼きうっめ!」
_
( ゚∀゚)「あっやべっwwwついに奴がくるwwwwww吐き気と言う名の悪魔がwwww」
( ・∀・)「はいはい、向こうの茂みまでいきますよー」
_
( ゚∀゚)「急速素面モード! あ、やばい冗談言ってる場合じゃない。本格的に吐きそう」
lw´*‐ _‐ノv「モララーさんいっちゃややー」
( ・∀・)「抱きつくなって! うわっもう恥ずいwww」
_
( ゚∀゚)「やっべ、モラの顔面に吐き掛けたい。猛烈に吐き掛けたい」
( ・∀・)「早く茂み行け、ぶち殺すぞ」
136
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:12:06 ID:n01.2VLg0
(*゚∀゚)「くーにゃーんwwwやわこいのうwwwこのまま乙女の花園へダイブじゃあwwwww」
川 ゚ -゚)「む? こらやめろ胸を揉むな」
(*゚∀゚)「まーまーwwwよいではないかwwwwよいではないかwwwwそんな貴重なサイズでもないしwwww」
川#゚ -゚)「じゃあ揉み応えのある方揉んでこいや! シューのすげえだろが!」
ξ*゚⊿゚)ξ「寒いんじゃーwwww人肌ーwwwwぬくーいwwww」
(*゚∀゚)「やwwめwwwwポンチョに収納すんなwwwww」
川 ゚ー゚)「私も巻き込むなwwwwww」
(*^ω^)「百合と聞いて飛んできましたwwwwヒックwwww」
川 ゚ー゚)ξ*゚⊿゚)ξ(*゚∀゚)「「「帰れwwww」」」
( ФωФ)「越乃寒梅? シューちゃん凄い酒持ってきたであるな」
(*'∀`)「赤兎馬うめえwwwwさすが幻の焼酎wwww」
(´・ω・`)「収拾つかなくなってきたなー」
137
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:12:57 ID:n01.2VLg0
楽しかった宴会も長くは続かず、やがてはダレてくる。
明日も早いためか、二時間もたつと一人、また一人とテントへ潜っていった。
その中で最後まで星空を見ていたのはモララーだった。
( ・∀・)「さてと」
火の始末を終わらせ、LEDランタンを手に巨大な蚊帳を出る。
満月手前の月光が、青白く他の星を退けて一人ぼっちで海の上に浮かんでいる。
そんな青い夜は冷たい空気と相まって、どこか淋しげな闇を作り出す。
( ^ω^)「まだ起きてたのかお?」
その寂寥感を噛みしめながら、煙草に火を点けているとブーンが声を掛けてくる。
ショートピースが闇の中でオレンジに灯り、紫煙をふわふわと風に乗って飛んで行った。
( ・∀・)y━・~~「おう。テントじゃ煙草吸えねえしな。トイレ? ライトいるか?」
( ^ω^)「大丈夫、月が明るいから見えてるおー」
( ・∀・)y━・~~「どんな眼だよ…… 明日はええぞ、随分飲んでたが大丈夫か?」
( ^ω^)「へーきへーき。あ、もしかして、鹿狩りに緊張して寝られないのかお?」
( ・∀・)y━・~~「んー、まあ、近いもんはあるな。怪我しても救急車呼べねえし」
(;^ω^)「当たった!? マジ!? モララーお前緊張すんのかお!?」
( ・∀・)y━・~~「どーいう意味だ。鬼ごっこの時だって冷や汗かきまくってたぞ」
(;^ω^)「心臓に毛が生えてるイメージあったお」
( ・∀・)y━・~~「んなわきゃねーだろ。俺はビビリだぜ?」
138
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:13:51 ID:n01.2VLg0
煙草をビールの空き缶に放り込んで、中の水を揺らして火を消す。
それをその場に置くとモララーはゆっくりと伸びをした。
( ・∀・)「あー、ちょっと酔ったかな、俺も」
( ^ω^)「お前が酔うのも珍しいお」
( ・∀・)「酒には自信あるからねぇ。まあ、限度もあるが、今日はラムが美味かったからな」
( ^ω^)「んじゃあ、ビビって思わず酒に逃げちゃうモララー君にちょっと勇気を貸してやろう」
( ・∀・)「ん? それ、いつも首に下げてるお守りじゃねえか」
( ^ω^)「これクーからの借り物なんだお。元々はツンが持ってたとか」
( ・∀・)「おいおい、何重の又貸しだ。てかこれ重いな!」
( ^ω^)「なんと、中に鎖がひとつ入っているので、ピンチな場面で銃弾が止まって助かるお!」
( ・∀・)「なにそれバカじゃねえのwwwww 死亡フラグ打ち消すために借りとくわwww」
( ^ω^)「あとで返せおー!」
( ・∀・)「おう、鹿狩り成功したらな。だからお前も頑張って狩れよー」
( ^ω^)「フッ、リオレウスをノーダメージで狩る俺が今更鹿に負けるかお」
(;・∀・)「一気に頼りねえなお前……」
139
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:15:27 ID:n01.2VLg0
- 1日目終了時発表 -
◎すてーじ◎
無人島 - 1日目 -
◆あらいぶ◆
_
( ゚∀゚):旧キャンプ場 (*゚∀゚):旧キャンプ場
lw´‐ _‐ノv:旧キャンプ場 ( ・∀・):旧キャンプ場
(´・ω・`):旧キャンプ場 ( ФωФ):旧キャンプ場
( ^ω^):旧キャンプ場? ξ゚⊿゚)ξ :旧キャンプ場
川 ゚ -゚):旧キャンプ場 ('A`):旧キャンプ場
◇でっど◇
のーきゃらくたー
>くーるたいむ
140
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:17:02 ID:n01.2VLg0
1日目終了。
長くなったのは、無駄な料理パートや準備パートが長いからですね
無人島編は書いててすごくお腹が空きます。
141
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 01:37:05 ID:UIrJjkcw0
今日も投下乙です!
そういえばこれ書いてたの花束さんか。花束さんのまとめサイトいつも見てたんだけど、今はもう見られなくて残念だ……
142
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 02:28:22 ID:Z6i9msrQ0
乙。鹿とか素人に狩れるもんじゃないと思うが
143
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 04:15:11 ID:AtTyCDV20
ショッピとはいいセンスしてんねえ!
この小説って時々実話と思わしき描写がチラホラと出てくるよね
漂流は実話?
144
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 06:07:31 ID:bB7NtZ4U0
乙
145
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 08:16:50 ID:ZeLbGZAc0
乙
流石の知識量だな
146
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 08:36:49 ID:3bSYSc8k0
乙!面白いぜ
147
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 11:04:27 ID:k6Hk5HrQ0
乙!
相変わらず面白いわ!
148
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 11:05:08 ID:6UQFlqM.0
おつおつ!
これ全部作者の実体験なんじゃって気がしてくるわ……
149
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 17:41:16 ID:ONdR2byA0
サラッとゴキブリ飼ってるとか言ってるけど食用のために飼ってるの?
150
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 17:50:25 ID:w0DEfZX.0
家ゴキじゃない自然のゴキやヨロイモグラなんかは飼ってる人たまーにいるぞ
151
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 19:20:30 ID:n01.2VLg0
>>142
実際には投石の射程圏に入れるのが、犬なしじゃ無理でしょう
ただ、今回のは観光用で人を怖がっていないからできるということにしています
>>143
>>148
わざと実話っぽく見えるように意識して書いてますが、実際にはほぼフィクションです
ただ、似たような経験をしたことはありますね、水鉄砲やったら大型ポンプを車に積んできたバカがいるとか
>>149
ペットの餌用兼ペットです
ゴキブリ類は生命力強いので、繁殖速度以外コオロギより楽なのです
風呂あがりの22時頃、投下を再開いたします。
152
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 19:48:22 ID:shBZG0Ok0
宝刀ー!
俺だー!結婚してくれー!
153
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 20:43:06 ID:oBG5Vkgs0
楽しみだああああああ
154
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 20:47:22 ID:VI1itWgQ0
肉はある程度熟成させてから旨味が出る
ジビエもしかりだよ
っていうか、ジビエの怖いのは細菌ではなくウィルスと寄生虫だから生はやめとけ生は
セックスも生はやめとけ生は
155
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 21:47:20 ID:kaoI/T6Q0
まだかなまだかな
156
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 21:53:35 ID:n01.2VLg0
では無人島生活2日目、再開します。
157
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 21:54:17 ID:oBG5Vkgs0
いいいいいいやっほおおおおおおおおう
158
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 21:54:25 ID:n01.2VLg0
- 2日目開始前発表 -
◎すてーじ◎
無人島 - 2日目 -
◆あらいぶ◆
_
( ゚∀゚):西側森林内 (*゚∀゚):東側森林内
lw´‐ _‐ノv:東側森林内 ( ・∀・):西側森林内
(´・ω・`):西側森林内 ( ФωФ):東側森林内
( ^ω^):西側森林内 ξ゚⊿゚)ξ :西側森林内
川 ゚ -゚):東側森林内 ('A`):西側森林内
◇でっど◇
のーきゃらくたー
>あーゆーおーけー?
159
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 21:55:17 ID:n01.2VLg0
翌日。
( ・∀・)「かかれ!!」
号令とともに、無数の飛礫が宙を舞う。鹿狩りを開始してから2時間。3度目の号令である。
道具は簡易スリング。手ぬぐいや麻布の一端を手首に縛り付け、石を包んでから逆端を握った代物だ。
頭上や脇でこれを回し、十分な遠心力を与えてから振りかぶり、握りこんだ部分を離すと石だけが飛んでいく、というものである。
扱いの難しさから投擲の得意な者にのみスタッフスリング、棒の先にスリングを付けて寄り強い遠心力を与えられるようにした道具を与えている。
どちらも特別な訓練もなしに、握りこぶしほどの石を遠距離まで、野球選手並かそれ以上の速さで飛ばせる道具だ。
弓などと違い法的な規制もなく、近距離なら同等以上の殺傷能力を持つ、現状扱える猟具では最高のものだろう。
ξ゚⊿゚)ξ「やったか!?」
('A`)「それは生存フラグだ!」
投げた飛礫の大半は外れる。ロクな訓練も行っていない、ド素人の投石なのだ。当たり前と言える。
だが、ドクオの投げたスタッフスリングだけは確実に顔面をめがけて飛んでいき、嫌がって避けた鹿の角に直撃した。
バキリと音を立てて飛礫は鹿の角をへし折る。血しぶきと共に舞う角を見止めて、モララーとブーンが走り出した。
( ・∀・)「てぃ!」
鹿はふらふらと意識混濁しながらもまだ立っている。そこへモララーの剣鉈による逆水平が頸動脈へと伸びる。
(;・∀・)「ッチ!」
だが、頸動脈を切断はできずに、ギリギリで気管に刃を阻まれた。
160
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 21:57:45 ID:n01.2VLg0
手ごたえのなさを噛み締めると同時に、モララーの目に手負いの獣が化け物じみて映る。
(;・∀・)「あ、や、ば……」
相手はただの鹿である。奈良の公園でその姿を見た者も多いだろう。非常に温厚な動物である。
言い換えれば、体重60㎏、頭胴長130㎝、肩高90cm、巨大な角と蹄を持ち、人間よりも巨大な偶蹄類である。
まだ若く身体が小ぶりだとはいえ、触れ合う距離にいる手負いの獣が恐ろしくないわけがない。
( ^ω^)「モララー! 退け!!」
だが、硬直は一瞬にも満たない僅かな時間。胸元のお守りをわずかに重たく感じた刹那。
内藤の声に反射的に身を屈ませ、転がるように前方へ走り抜ける。
次の瞬間。内藤の持つフクロナガサの槍が、鹿の首に刺さり、その意識を強制的に刈り取る。
(;・∀・)「まじか……」
どう、と、鹿が倒れこむ。
( ^ω^)「うおおおおおおお!」
('∀`)「ォウ!ォウ!ォウ!」
狩りをほぼ二人で成功させた功労者、内藤とドクオは、落ちた角を拾い上げると狩りの成功を祝う謎の踊りを始めた。
アフリカの原住民が好みそうな踊りである。たぶん、意味などないのだろう。
ビクビクと痙攣する鹿がダンスを不気味に彩っていた。
( ・∀・)「……俺、いらなかったんじゃね?」
その姿を見て、モララーはため息とともに愚痴をこぼした。
161
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 21:58:48 ID:n01.2VLg0
痙攣している間に、モララーがすぐさまナイフで胸骨の上あたりを切断した。
鹿の動脈はここが最も太く、ここで切らないと血肉になってしまう。
そのままショボンとブーンが後ろ足を掴んで吊り下げ、放血を進めながらテントへと戻る。
( ・∀・)「脊髄ぶった切るとは思ってなかったからなぁ。皮剥ぎ上手くできるかな?」
( ^ω^)「あ、まずかったかお?」
鹿は頸椎に半分刃が食い込んでおり、その絶大な衝撃で気絶しただけのようだった。
心臓は動いているので、血抜きに問題はない。
( ・∀・)「まあ、血抜きはできたし、お前が仕留めなかったら、反撃で俺が大怪我してたかもしれん。問題ないよ」
( ^ω^)「おー? あ、重たくなってきた。どっくん交代」
('A`)「俺の非力さをなめるなよ? うおおおお!」
(´・ω・`)「簡単にいうと、鹿は首を縄で吊って皮を剥ぐんだ。脚から首向きに引っ張ると何故か非常に剥ぎにくいんだよ」
( ・∀・)「そういうこと。まあ、頸椎半分割れてても、首千切れたりしないだろう」
テントに着くと肛門の周りにナイフを突き立てる。
内臓を傷つけないよう慎重に肛門を皮膚から剥がし、そこから喉元まで腹を縦に開腹した。
周辺の軟骨を断ち切り胸骨を下腹側から順に外すと、恥骨部分に鉈を当てて柄を叩くようにして骨盤を割る。
_
( ゚∀゚)「慣れてんな。手伝うことあるか?」
( ・∀・)「もうちょっとしたらお願い」
気管と食道を頭蓋骨の手前で切断すると、するすると肺や消化器官、横隔膜などを順番に掻き出した。
胃や腸を傷つけると中身が肉を汚すため、慎重に外していく。
更に腎臓、肝臓、心臓などを別途ビニール袋へ入れ、肉は一度井戸の冷水を掛け流して一時間冷やす。
162
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:00:03 ID:n01.2VLg0
その間に腎臓を処理する。2つに割って、中心のピンクの部分と中の尿道を全て取り去る作業だ。
少しでも残ると尿特有の臭みが残るため、これは慎重かつ丁寧にはずしていくしかない。
レバーはショボンが血抜きを行った。こちらは濃いめの塩水に漬け込むだけである。
(´・ω・`)「レバー血抜きしておいたよ。次はハラミとフワやっとくね。肉は解体したら刺身で食べようか」
( ・∀・)「任せたー。刺身か……肩ロースがいいかな。モツは寄生虫やらウィルス怖い。あ、フワは湯通しするなよ? なんかすげえ膨れてヤバい」
(´・ω・`)「了解。じゃあ、フワ以外は湯がいてから調理するね」
消化器官を食べるか悩んだが、とりあえずブーンたちにやり方を教えて並行作業とした。
心臓はハツモトと呼ばれる大血管切り取り、四枚に下ろしてから切れ込みを入れていく。
ハツは縦に簡単に裂けるが、それだけだと食べる時噛みちぎれないので、横に切れ込みを多めにするのがコツである。
モツの処理で戻ってきたロマネスクたちと一悶着あったが、その間にも解体は進む。
冷やした身体に戻る。手首足首をぐるっと切断し、そこから腹割りした切れ込みまで皮を斬る。
その後、首回りを一周し、三人がかりでロープで吊りあげ、首から皮を指で剥がしていく。皮下脂肪を極力残すのがコツだ。
ξ;゚⊿゚)ξ「指!? ナイフ使わないの!? うへえ……」
( ・∀・)「ナイフ使ったら皮が傷つくだろ。もったいねえじゃん」
10分もすれば、シカは完全に皮を剥ぎ終えていた。あとは頸椎の部分で首を切断し、頭を落とす。
落とした頭はまず口腔内を水で良く洗浄し、舌を根本から切断。次に耳を切断し水に着ける。鹿耳は高級漢方薬である。
頭蓋骨を骨盤と同じ要領で慎重に砕き、脳を取り出すとそれは一旦タッパーに入れて保存する。
他と違ってビニールではなくタッパーなのは、脳が崩れやすいためだ。
163
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:01:10 ID:n01.2VLg0
( ・∀・)「頭かっこいいからとっておきたかったんだがなぁ」
_
( ゚∀゚)「剥製にして部室に飾りたかった……」
('A`)「できなくもないけど、道具がねえなぁ。残念だ」
( ・∀・)「まあ、脳みそもタンも美味えから、そっち期待してくれ」
頭の解体が終われば次は全身の解体となる。最初に肘と膝の軟骨および腱を切断して外す。
背骨上に切れ込みを入れ、肋骨沿いに肉を剥がすとそれが背ロース。
肩甲骨の隙間にナイフを差し込み、ぐるりと剥がせばそれで前足が外れる。これが肩ロース。
仰向けにして大腿骨を骨盤から外し、骨盤内のヒレと背骨についた内ロースを取り出す。
( ^ω^)「どんどんスーパーのお肉になっていく……」
('A`)「こいつ、どこでこんな技術習ったんだ?」
分割した部位から骨を外していくと、鹿という獣は完全な精肉となっていた。キャンプに戻ってから30分と経っていない。
あとは手の余った者で手分けしてが筋を取るなど、細かい作業を進めていく。
鹿は腱が強く多いため、これを取らなくては食べようがないのだ。
切り取った腱は保存しておく。これはこれでまた別の料理に変わるのだ。
( ・∀・)「ほんとは肉は1、2週間寝かせて熟成させたいんだけどねー」
(´・ω・`)「余った分を熟成させたら? シカが小さいとはいえ、流石にこの量は食べきれないんじゃない?」
( ・∀・)「まあ、元よりそのつもりだけどね。死後硬直で硬い肉を美味しく食べれる方法、考えといて」
164
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:01:51 ID:n01.2VLg0
一方、時を遡り、鹿狩に出かけた頃に、杉浦とツンを除く女性陣は採集に向かっていた。
集めるのは秋の山菜・キノコが狙いだ。
アケビ、ムべ、どんぐり、クリタケ、きくらげ、クリタケ、ナラタケなどを収穫する。
( ФωФ)「おっと。この池、クレソンが生えているである」
(*゚∀゚)「ほんとだ、これ辛くておいしいよね」
川 ゚ -゚)「ロマ。これ毒キノコか?」
( ФωФ)「たぶん、シャグマアミガサタケであるな。猛毒なので触れないように。毒抜きすれば食えるであるが」
川 ゚ -゚)「ぐなっとしてるぞこれ、気持ちわるっ」
( ФωФ)「食いたくないなら何故訊いた…… この時期はかなり珍しいであるな」
lw´‐ _‐ノv「これは?」
( ФωФ)「エノキ! どこで見つけたであるか!?」
lw´;‐ _‐ノv「え? これエノキなの? なんか黄土色だよ?」
( ФωФ)「天然モノは見た目も味も別物である! 特に傘が開いたものは美味しいので早く場所を!」
165
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:02:58 ID:n01.2VLg0
3時間も採集に励めば、10人がたらふく食べられる量のキノコ、木の実が集まった。
大量に採取可能で美味なクリタケの群生地を見つけたのも功を奏しただろう。
一応、全てに目を通して同属有毒のニガクリタケがないことは確認している。
よく似ているのは幼菌だけで、慣れた者が間違えるキノコではない。
( ФωФ)「こんなところであるな」
木の枝をへし折って地面に突き刺し、テントへ戻る。
この目印は明日掘り出すお宝の目印だ。
(*゚∀゚)「いっぱい採れたねー」
( ФωФ)「無人島なのでほぼ手つかずなのが大きいであるな。普通もっと奥に入るものである」
川 ゚ -゚)「倒木もそのまま放置されているくらいだからな」
lw´‐ _‐ノv「うん。木々が深い。人が入ってない証拠だね」
(*゚∀゚)「あけびとムべ、1人1個以上はあったねー。トランプでもして奪い合うかと思ったよ」
川 ゚ -゚)「トランプは無理。ジョルジュとモララーの独壇場じゃん。あいつら暗記力よすぎる」
( ФωФ)「毎回マークドデックで大富豪やる方がおかしいである」
マークドデックとは一見同じ柄であるカードの背面が、間違い探しのように全て微妙に異なるトランプデックのことだ。
背面の違いとカードの組合せを暗記すれば全ての手札を裏から当てることができ、通常は手品のタネとして使われる。
それを普通のトランプ勝負に持ち込むと、相手の手札を読み、背面のマークを持ち方で隠し、運の要素を廃した別ゲームと化すのだ。
lw´‐ _‐ノv「それはマークドデックじゃないと、裏面が過失と言いはって傷だらけになるからでしょう」
( ФωФ)「あー…… 確かに」
166
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:04:52 ID:n01.2VLg0
そんな会話をしながらキャンプ近くの井戸まで戻ると、そこは阿鼻叫喚地獄となっていた。
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン! もっと馬力出しなさい! くらえー!!」
( ^ω^)「おっおっおっおっおっ!」
('∀`)「おえっ! 口に入ったwwww ジョル! ターボだ!」
_
( ;゚∀゚)「うおおおおおおおおお!」
幾つかある手漕ぎ井戸のうち、2つの井戸を何故か長岡と内藤がものすごい速さで漕いでいる。
その手漕ぎポンプの先端には何かのジョイントを噛ませて奇妙なチューブが接続されていた。
そのチューブの先端を持って、ドクオとツンが水遊びをしているのだ。
一見すればただそれだけの状況である。
チューブがぬるぬると滑る素材のため、的確な狙いがとれていないようだった。
しかし、両者共、射撃に優れた人間なので、それを意にせずやたら的確に水が顔面を襲っている。
(;ФωФ)「な……」
しかし、杉浦が絶句したのは、そのチューブの水に汚物と血液が大量に溶け出しているためであった。
よくよく見れば、そのチューブは内臓、大腸や小腸、4つの胃などを2つに分割したものである。
周囲は血液や糞で悪臭を放っており、後始末の大変さを伺わせていた。
(#ФωФ)「食べ物で遊ぶなあああ!」
ロマネスクが戻った時の一悶着とはこれのことである。
167
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:06:03 ID:n01.2VLg0
(#ФωФ)「まったく、ブーンがついておきながら!」
( ^ω^)「めんぼくねえ。つい童心をくすぐられたお」
('A`)「夫婦かあいつら」
(#ФωФ)「お前らはガキか!」
あの水の掛け合いはモツを井戸に繋いで糞出しをしていたらしい。
寒空のため、風邪を引きそうになっていて、全員着替えて風呂場に連れて行かれていた。
シャワーだけでは足りないので、ドラム缶風呂が活用されている。
(´・ω・`)「ロマ風呂沸かしたらこっち手伝ってー」
( ФωФ)「モツの処理であるか? よくこんな不衛生な場所でそんなもん食う気になるである」
(´・ω・`)「きっちり処理すれば大丈夫だって、火通すし」
( ФωФ)「まあ、確かに」
昼を過ぎ、途中レトルト食品を口にしながら鹿の処理は完了した。
腸を洗ったたらいを乾かし、今は自由時間となっている。
大量のモツは、今杉浦とショボン、ジョルジュが手分けして処理を進めている。
('A`)「釣りしてくるわー」
( ^ω^)「いってきまー」
( ・∀・)「暗くなる前には帰るのよー。さてこっちは、コーヒー作るか」
168
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:07:00 ID:n01.2VLg0
( ・∀・)「暇な人手伝ってー」
(*゚∀゚)「なにするーん?」
( ・∀・)「コーヒーを採りに行く」
(*゚∀゚)「コーヒー!? 採れるの!?」
( ФωФ)「ああ、なら、道沿いに進んでって途中の坂道右手に合ったである」
( ・∀・)「お、サンクス」
そう言うと、モララーは大型スコップを手に道を進みだす。
着いたのは、開けた斜面だった。コーヒーの木らしきものはどこにもない。
(*゚∀゚)「え、コーヒー実ってそうにもないけど……」
( ・∀・)「まず、たんぽぽを見つけます」
(*゚∀゚)「はい」
( ・∀・)「見つけたらそこから5cmから10cm離れたところに、スコップを地面に垂直になるべく深く打ち込みます」
(*゚∀゚)「うん、刺したよ」
( ・∀・)「そして渾身の力を込めてたんぽぽ目掛けて掘り上げる!」
(*゚∀゚)「たんぽぽの根っこに引っかかるよー」
( ・∀・)「そしたら土をどかして、もっと深くに掘り下げてからもう一度」
169
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:08:01 ID:n01.2VLg0
(*゚∀゚)「あ、根っこ折れちゃった。なんかごぼうみたいだね」
( ・∀・)「うむ。折れちゃったというか最後まで掘ってると1m近く掘るからな。わざと折る」
(*゚∀゚)「そんなに深いの!?」
( ・∀・)「スコップ数発で採れる長さの20cm30cmで折って、何本も採る方が時間効率がいい」
(*゚∀゚)「で、なんでたんぽぽ?」
( ・∀・)「コーヒーだ」
(*゚∀゚)「?」
それからも何回も、採りつくしたら場所を変えながら、地面を掘っていく
コツが分かってからは速度も上がる。掘りやすい柔らかい斜面の、何本か密集した太いたんぽぽを狙うようになった。
途中、女性陣達も参加して、2時間掛けて150本近くのたんぽぽを集めた。そのついでに野蒜も集めておく。
( ・∀・)「よーし、これで全員分かな」
lw´;‐ _‐ノv「すっげー疲れた……」
( ・∀・)「無人島についてから穴掘りしかしてねえ!」
川 ゚ -゚)「このたんぽぽどうすんだ?」
( ・∀・)「コーヒーにする」
ξ゚⊿゚)ξ「あ、たんぽぽコーヒー? アレ苦手。美味しくない……」
( ・∀・)「なら何故手伝った……」
170
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:09:05 ID:n01.2VLg0
◎モララー先生のお料理講座!! たんぽぽコーヒー編
( ・∀・)「まず、たわしでたんぽぽの根を洗います。表面の皮を落とすと味も落ちるので注意して下さい」
(*゚∀゚)「こうしてみると細いごぼうみたいですね」
( ・∀・)「あれシューは?」
(*゚∀゚)「穴掘りでダウンして向こうで休んでる」
( ・∀・)「女性陣は交代交代で掘ってたよね?」
(*゚∀゚)「まあ、シューとクーは体力ない勢ですから」
( ・∀・)「はい、洗い終わったらナイフか包丁で薄く切ります」
(*゚∀゚)「こ、この本数をですか?」
( ・∀・)「たんぽぽコーヒーは労力の味がするんです」
(*゚∀゚)「穴掘りでも相当時間がかかったのに……」
( ・∀・)「出来たのがこちらです」
(*゚∀゚)「えっあるの? 違う、モラちんめっちゃはええ!」
( ・∀・)「鉛筆削りの要領が速いよ」
171
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:10:04 ID:n01.2VLg0
(* ∀ )「……」
( ・∀・)「できましたか?」
(* ∀ )「……やっと終わりました」
( ・∀・)「はい。ではそれらを天日干しで3日から5日は干したいところですが……」
(*゚∀゚)「そんな時間ないですよ」
( ・∀・)「ないので干さないでフライパンで炒ります」
(*゚∀゚)「大丈夫なんですか?」
( ・∀・)「味は落ちるし時間はかかるが問題ない。ちょっと長時間炒るだけだ……」
(*゚∀゚)「たんぽぽコーヒー、ホントに労力の味がしそうですね……」
( ・∀・)「皆で交代しながらならすぐでしょ」
(*゚∀゚)「本数多すぎてフライパンじゃ絶対間に合わないんですが」
( ・∀・)「残りはレジャーシートに広げて干しておきましょう」
(*゚∀゚)「乾燥間に合わないけど干すのか……」
172
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:11:23 ID:n01.2VLg0
(*゚∀゚)「時間かけたらなんかホントにインスタントコーヒーみたいな色になってきた」
( ・∀・)「そこまできたら、今度は粉砕します」
(*゚∀゚)「ミキサーなんか持ってきてましたっけ?」
( ・∀・)「すりこぎだ。すりこぐのだ……」
(*゚∀゚)「まじか」
( ・∀・)「冗談です。ちゃんとフードプロセッサー持ってきてます。発電機オン!」
(*゚∀゚)「うぇーい」
( ・∀・)「インスタントコーヒーよりちょっと砕けてるくらいがベストなのでそこまで粉砕します」
(*゚∀゚)「あ、これフードプロセッサーでも時間かかる……」
( ・∀・)「努力の味です」
(*゚∀゚)「別の意味で苦そう。ちなみに一人分でたんぽぽ何本分くらい使うんですか?」
( ・∀・)「太さにもよるけど、あの大雑把な掘り方だと8本くらい」
(*゚∀゚)「……死ねる」
( ・∀・)「出来たらドリッパーを紙コップにつけて、お湯を掛けて完成です」
(*゚∀゚)「時給900円だとして、これ1杯いくらよ?」
( ・∀・)「えーっと2000円くらい? 高えな」
173
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:13:14 ID:n01.2VLg0
そのまま各々様々な準備をしてその日は暮れていった。
ドクオたちが波止場で大量のアジと1尾のカワハギを釣ってきたので、今夜も酒が進むだろう。
(*゚∀゚)「おとーさん。今日のご飯は?」
(´・ω・`)「カワハギとアジと鹿の刺し身に、ハツやレバーのBBQ。マメニラ炒め。あとはキノコ汁とアジのなめろうかな」
(*゚∀゚)「マメ?」
(´・ω・`)「腎臓のこと。ニラはなかったから野蒜で代用してるよ」
(*゚∀゚)「それ、美味しいの? 腎臓って食べたことない」
(´・ω・`)「マメも野蒜も好みがメッチャクチャ別れる。レバーとは違うけど反応は似た感じ」
(*゚∀゚)「あー」
( ^ω^)「なにこれめっちゃうめえ!!!」
ξ ⊿ )ξ「あ、これ私無理。吐きそう」
(´・ω・`)「ほらね」
( ・∀・)「鹿刺しうめええ!」
lw´‐ _‐ノv「生は怖いや……あ、モラさんレバーやハラミも食べなさいねー」
( ФωФ)「消化器系のモツはないであるな、明日か」
(´・ω・`)「うん。とりあえず下味つけてるよ」
174
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:15:58 ID:n01.2VLg0
時間と共にお酒が回ってくる。料理の旨さが合わさって、アルコールの回りは早い。
ただ疲れすぎから皆アルコールよりも料理に気取られているようだ。
それを見越して、ショボンは濃い目の味付けをしていた。
('A`)「お? なにこのきのこー?」
( ФωФ)「ムキタケとクリタケがほとんどであるぞー。泥洗い失敗して旨味抜けてたであるか?」
('∀`)「いや、初めて食ったから! ムキタケっていうのか、美味しいな!」
川 ゚ -゚)「アケビ懐かしい味がする」
lw´‐ _‐ノv「あ、さっきロマがアケビの皮食べるから捨てないでって」
川 ゚ -゚)「え、これ食うの? 食えるの?」
_
( ゚∀゚)「麻雀やろうぜ麻雀」
(´・ω・`)「いやだよ。お前とモララーがいると、役満天和で全員ぶっ飛ばすじゃないか」
( ^ω^)「積み込みじゃねえかwwwww」
( ・∀・)「また5倍役満してやんよ」
lw´‐ _‐ノv「それってどれくらい凄いの?」
( ФωФ)「千億分の一の奇跡をイカサマで毎回出してくるってことである」
lw´‐ _‐ノv「つまり、いつもどおりか」
175
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:17:03 ID:n01.2VLg0
( ・∀・)「そもそも卓も牌も持ってきてないぞ?」
_
( ゚∀゚)「えー娯楽誰か持ってこいよ」
(*゚∀゚)「脳みそ美味しー」
(´・ω・`)「うん、白子みたいだよね」
( ^ω^)「あ、ギターとハーモニカならあるお。あとウクレレとかタンバリンとかリコーダーとか」
lw´‐ _‐ノv「何故その組み合わせ」
('∀`)「よしブーンなんか弾け! 鹿の収穫祭じゃあ!」
( ^ω^)「おー。でもこの組み合わせだとうーん……よし、アレ弾くおー」
川 ゚ -゚)「お! なんか弾くのか!? 弾き語り聴くのは高校以来だな!」
(*゚∀゚)「上手いの?」
ξ゚⊿゚)ξ「まあそこらの軽音部よりは?」
( ^ω^)「最初は、知久寿焼でちょっと今ココだけの歌だおー」
( ・∀・)「えっ! 弾けるの!?」
_
( ゚∀゚)「誰?」
(*゚∀゚)「誰?」
176
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:17:45 ID:n01.2VLg0
.
( ^ω^)「へんなー声でぇー歌ぁうー このひぃーとのうーたーをー 聞いているあーたぁしー」
( ^ω^)「あたしはー 今ここにーいるー」
( ^ω^)「こんなー声でぇー歌ぁうー このぼぉーくのうーたーをー 聞いているあーなぁたー」
( ^ω^)「君はー 今ここーにいるー」
.
177
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:18:43 ID:n01.2VLg0
( ^ω^)「どうもーありがとうございましたー」
( ・∀・)「うおー! うめーな!」
(*゚∀゚)「変な声にしか聞こえないけど、これ歌うのが難しいのはわかる」
('A`)「そうなの? これよく弾いてるよ、ブーン」
(´・ω・`)「ふむ。バケツにラップ張って太鼓作れるよね?」
( ・∀・)「あ、桶あるよ。バチも。あとボウルと、リコーダー」
( ^ω^)「あ、マジかお? ショボンドラム叩けるかお?」
(´・ω・`)「「たま」だよね? イケると思うよ」
( ・∀・)「じゃあ俺がウクレレ弾こう。ブーンは何弾ける?」
( ^ω^)「あー、えっとじゃあ「満月小唄」とかどうだお?」
( ・∀・)「いいね。メインギターとボーカルお願い。ベースは諦めるか。俺、歌上手くないからコーラスね」
(*゚∀゚)「たま?」
川 ゚ -゚)「えっと、私らが生まれるより前に一世を風靡した伝説のバンド」
( ФωФ)「我が道を行くスタイルで世間では一発屋で終わったであるが、マニアの評価はかなり高いバンドである」
lw´‐ _‐ノv「売れたのが間違いみたいなとこあるよね。ほら、ヒガシマルうどんのCM歌ってるのが知久さんだよ」
_
( ゚∀゚)「あ、誰かわかった。おとうさんスイッチの人だ」
178
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:19:23 ID:n01.2VLg0
( ^ω^)「「こぉーんやゆーこうよ まーんげつをつかまえに」」(・∀・ )
川 ゚ -゚)「なんだ、卑下してたわりにモラ上手いじゃないか」
lw´‐ _‐ノv「いや、モラさんが上手いのは知久さんの歌だけ」
( ^ω^)「「きぃーみとゆーこうよ まーんげつをつかまえに」」(・∀・ )
(;ФωФ)「え? あの声は独特でかなり難しい部類であるぞ」
lw´‐ _‐ノv「かなり好きなのと、声質合ってるから。普段下手ってわけじゃないけど、知久さんの真似してる時だけ凄い上手いの」
(´・ω・`)「「マーマーマーマーマーマーマー」」(・∀・ )
(*゚∀゚)「かっこいい歌だねー」
_
( ゚∀゚)「聞いたこと全然ない……」
(´・ω・`)「「マーマーマーマーマーマーマー」」(・∀・ )
179
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:20:07 ID:n01.2VLg0
( ^ω^)「ブリキの馬が逃げてゆーくー」
(´・ω・`)「「マーマーマーマーマーマーマー」」(・∀・ )
( ^ω^)「おまつりの終わるよーるがきぃーたー」
(´・ω・`)「「マーマーマーマーマーマーマー」」(・∀・ )
( ^ω^)「火の輪くーぐりのラーイオンーが」
(´・ω・`)「「マーマーマーマーマーマーマー」」(・∀・ )
( ^ω^)「たてがみ燃やしまぁーちをやぁくー」
(´・ω・`)「「マーマーマーマーマーマーマー」」(・∀・ )
( ^ω^)(´・ω・`)「「「マーマーマーマーマーマーマー」」」(・∀・ )
( ^ω^)「満月小唄が聞こえたよ」
(´・ω・`)「「マーマーマーマーマーマーマー」」(・∀・ )
(#^ω^)「「忘れらぁれない7月の月のよぉる!!!」」(・∀・#)
(´・ω・`)「「マーマーマーマーマーマーマー」」(・∀・ )
( ^ω^)「まーまーまま まーまぁまー」
.
180
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:20:47 ID:n01.2VLg0
( ・∀・)「次、電車かもしれないとか弾ける?」
( ^ω^)「おー! たまならだいたいいけるお。ガンガンいくおー!」
(´・ω・`)「じゃあモラがボーカルでブーンがコーラスかな?」
( ・∀・)「あ、マジか。弾き語りできるかな……」
( ^ω^)「おーけー! たまはボーカルバラバラで皆歌えるから楽しいお」
(´・ω・`)「だとすると、じゃあ僕はパルテノン銀座通り歌おうかな」
( ・∀・)「学校にまにあわないは?」
(´・ω・`)「無理。ほとんど朗読みたいな歌じゃん」
キャンプファイヤーを囲んで歌う夜は、賑やか過ぎない曲調も相まって、ゆるやかに過ぎていく。
こうして、その日の晩はマニア達が無駄に盛り上がって終わった。
181
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:21:35 ID:n01.2VLg0
その日も最後まで起きていたのは、モララーだった。
1987年物の生まれるより長く熟成されたボウモアをスキットルを傾けゆっくりと口に含む。
隣には恋人のシューがたんぽぽコーヒーを飲みながら、一緒に消えかけたキャンプファイヤーを眺めていた。
( ・∀・)「返しそびれたな」
lw´‐ _‐ノv「お守り? どうしたんですかそれ?」
( ・∀・)「ん? ああ、ブーンから預かったのよ。ちょっとしたネタでな」
lw´‐ _‐ノv「あ、それお姉ちゃんの死亡フラグへし折り器」
(;・∀・)「これそんな名前だったの……」
lw´‐ _‐ノv「中に鎖が入ってるんですよ。どれどれ」
シューがそう言ってお守りの中を開いてみせる。
その中には、1つの鎖と、それに結び付けられた紙が入っていた。
( ・∀・)「開けていいのか? ……なにこれ」
lw´‐ _‐ノv「何でしょう? なんか書いてある……うわっ……」
結び付けられた紙には、直線的な癖のあるの文字が並んでいた。
ただ一言「ブーン。私もお前が好きだ」とだけ。
( ・∀・)「えっえっ!?」
lw´;‐ _‐ノv「……これ、お姉ちゃんの字だ」
(;・∀・)「ええ!?」
182
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:22:15 ID:n01.2VLg0
- 2日目終了時発表 -
◎すてーじ◎
無人島 - 2日目 -
◆あらいぶ◆
_
( ゚∀゚):旧キャンプ場テント内 (*゚∀゚):旧キャンプ場
lw´‐ _‐ノv:旧キャンプ場 ( ・∀・):旧キャンプ場
(´・ω・`):旧キャンプ場テント内 ( ФωФ):旧キャンプ場テント内
( ^ω^):旧キャンプ場テント内 ξ゚⊿゚)ξ :旧キャンプ場テント内
川 ゚ -゚):旧キャンプ場テント内 ('A`):旧キャンプ場テント内
◇でっど◇
のーきゃらくたー
>……。
183
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:25:14 ID:n01.2VLg0
>>152
残念ですが既婚です
>>154
マジでその通り
ジビエなら冷凍でも熟成進みますし、この舞台設定でなければ熟成させて食べている描写にしていました
184
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:26:33 ID:n01.2VLg0
完全に書き溜めを放出したので、次はもう一週間かかるかも?
気を長くお待ち下さい
185
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:33:19 ID:kaoI/T6Q0
>>184
乙ー
次も楽しみにしてるよー
186
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 22:37:38 ID:OSVIsY6o0
乙乙、楽しみにしとる!
……そしてシューはパンドラの箱開けちゃったみたいだね
187
:
名も無きAAのようです
:2015/05/10(日) 23:19:35 ID:UIrJjkcw0
投下来たと思ったら修羅場待ったなし……だと……どういうことなのなの
188
:
名も無きAAのようです
:2015/05/11(月) 00:12:48 ID:aVxgQShc0
おつー
サバイバルな知識は経験談なの?
189
:
名も無きAAのようです
:2015/05/11(月) 00:49:42 ID:o0DPtNeI0
>>186
>>187
元々このシリーズは、連載として読むと昼ドラ
短編として読むと青春、というのを意識して書かれています
>>188
半分くらいですね
例えば、解体は猟師さんに教わって覚えましたが、その時の猟師さんは耳や脳、腸を捨ててます
それをモツは処理すれば食えるとは聞いてたり、細かい部分忘れてたり、脳を食ったことあるのは豚だったり
そういう曖昧な部分を調べたり人に聞いたりして、組み合わせて補完してこの形です
190
:
名も無きAAのようです
:2015/05/11(月) 06:16:26 ID:jz2SanSM0
時々渋いネタぶっこんでくるな
それがまたおもしろんだけど
191
:
名も無きAAのようです
:2015/05/11(月) 15:40:24 ID:4Bzy1jMQ0
遊び半分で殺される鹿もたまったもんじゃねぇなw
192
:
名も無きAAのようです
:2015/05/12(火) 04:30:29 ID:ucB1rr/M0
おい花束
ゲームクリアを目指すようですを待ってる奴もいるからな
でも帰ってきてくれて本当に嬉しいよ
193
:
名も無きAAのようです
:2015/05/14(木) 18:26:02 ID:vC8oquxY0
>>1
に書いてるurlの前にも鬼ごっこか何かあったような書き方されてるけど、それはどこで読めるんだ?
194
:
名も無きAAのようです
:2015/05/14(木) 18:40:05 ID:9CgLLH1I0
それがこの前の
>>33
のやつでしょ。
>>68
参照
195
:
名も無きAAのようです
:2015/05/14(木) 18:51:56 ID:vC8oquxY0
そういうことか
とりあえずリンクの方読んでたから気づかなかった
196
:
名も無きAAのようです
:2015/05/14(木) 20:03:29 ID:Tx3gtNb20
進捗報告
現在三日目夕方まで執筆、進捗80%
四日目、進捗
番外掌編、進捗100%、無人島終了後投下予定
番外掌編その2、進捗50%、そのうち投下予定
次話チャンバラ、プロット完了、進捗10%
>>190
実は一部意味があったり
>>192
ひぃ……!
ゲームクリア今読み返すともう恥ずかしくって
>>195
この話は時系列がバラバラなので、何がどうくっついているのかを想像しながら読んでいただくと幸いです
197
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:48:42 ID:Fea5J0wU0
再開します。
198
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:49:46 ID:Fea5J0wU0
燻製職人の朝は早い。
職人の朝は、昨晩仕込んで乾燥させた肉を回収するところから始まる。
_
( ゚∀゚)「Q.朝から精が出ますね、何を作っているんですか?」
( ФωФ)「鹿肉ジャーキーである。未熟成で肉が硬いであるからな。ジャーキーならおいしかろう」
「ジャーキー」普段おつまみとして食べなれた料理だが、これを作るとなると相当な手間がかかる。
燻製職人は昨日の昼に、1枚1枚、2㎜以下の極薄に丁寧にスライスした鹿モモ肉をお手製のピックル液につけていた。
ピックル液とは、燻製に味を付ける大切な調味料のこと、その分量に職人の腕が試される。
_
( ゚∀゚)「Q.ジャーキーは硬い肉でも美味しいのですか?」
( ФωФ)「硬くなりすぎるかもしれんが、それならもう煮込み料理で何とかするしかないである」
_
( ゚∀゚)「Q.洗濯バサミがたくさんついてるハンガーになんでお肉を?」
リポーターが指し示す先には皆さん見慣れた四角いタイプの洗濯バサミが多く取り付けられた角ハンガー。
その洗濯バサミには漬け込まれた肉が挟まれていた。
これは昨晩、ピックル液に5時間漬け込んだ薄切り鹿モモ肉を塩抜きし、1枚1枚吊るしたもの。
夜遅くまでの作業となったが、ショボン、ロマネスク両氏の手により、急ピッチで進められていたシロモノだ。
( ФωФ)「本来は網の上に置いて乾燥させるであるが、ないので代用であるな」
_
( ゚∀゚)「Q.大変ではありませんか?」
( ФωФ)「大変ですが、好きでやってますから。やりがいのある仕事ですよ。とか言わんぞ」
_
( ゚∀゚)「Q.今、言いましたよね?」
( ФωФ)「その質問形式をやめろ!」
199
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:51:31 ID:Fea5J0wU0
( ФωФ)「そうだ。ついでに明日の分も仕込むから手伝え犯罪者顔」
_
( ;゚∀゚)「それショボンにも言われたけど、俺そんなに犯罪者っぽいかな!?」
( ФωФ)「なんというか、骨格が……」
_
( ;゚∀゚)「目つきとかじゃなくて!? 骨は変えられねえよ!?」
( ФωФ)「まず、鹿肉を極力薄くスライスするである」
_
( ;∀;)「待って流さないで」
( ФωФ)「本来は半解凍の硬いままスライスするであるが、冷凍できぬので、薄切りは難しいである」
_
( ゚∀゚)「えっ。ちょっグネグネしてロマみたいに切れない……」
( ФωФ)「慣れである。肉の繊維にそって切るとワイルドな食感が楽しめるが、肉が硬い今回は繊維ごと切るである」
_
( ゚∀゚)「俺のすげえ不恰好なんだけど?」
( ФωФ)「まあ、ジャーキーなんてそんなもんであろう」
_
( ゚∀゚)「ロマはええな! くそっ!」
200
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:52:22 ID:Fea5J0wU0
_
( ゚∀゚)「うわあ……なんていうか、俺のは切り方が汚い……」
( ФωФ)「初めてならそんなもんであるぞ」
_
( ゚∀゚)「ロマは生肉をなんでそんなに薄く削げるんだ? その包丁か?」
( ФωФ)「これは特価で500円の安物包丁である。なんならモラかつーちゃんから良いナイフ借りるであるか?」
_
( ゚∀゚)「やめとく、アレ絶対高いし」
( ФωФ)「で、次にピックル液に漬ける。作るのに3時間くらいかかる。今回は昨日のが残っているであるな」
_
( ゚∀゚)「完成したのがこちらです」
( ФωФ)「いや、その前に次の分のピックル液を作っておくである」
_
( ;゚∀゚)「3時間かかるの今から作るの……?」
( ФωФ)「冷ますのに時間がかかるだけであるぞ。まず、水、塩、砂糖、醤油を鍋に入れる」
_
( ゚∀゚)「塩大量ですね……すっげえ味が濃そう」
( ФωФ)「適当に切った香味野菜と我輩特製ハーブミックスを加える。今回はニンジン、たまねぎ、長ネギ、野蒜、ニンニク、鷹の爪」
_
( ゚∀゚)「で、じっくりことこと?」
( ФωФ)「沸騰させてから弱火で20分。火力調整任せたである」
_
( ゚∀゚)「あ、旨そうな匂いがする……」
( ФωФ)「よだれ入れるなよ?」
201
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:53:22 ID:Fea5J0wU0
_
( ゚∀゚)「はい、できましたね」
( ФωФ)「うむ。そうしたらあとは蓋して3時間放置。最後にバーボンと白だしを入れて完成である」
_
( ゚∀゚)「そして、それに肉を漬け込むと」
( ФωФ)「ジップロックにピックル液とさっきの薄切肉を漬け込む。これは最短で5時間。できれば3日から2週間は漬けておく」
_
( ゚∀゚)「その頃には無人島から帰ってますね」
( ФωФ)「戻った後の分も作るであるぞ。ほら、極力空気を抜きだすである」
_
( ゚∀゚)「で、こちらが昨日漬け込んだお肉です」
( ФωФ)「昨日作った分はあるが……。漬けて一晩なので塩抜きは不要であるな。これを一枚一枚、洗濯ハンガーにつるす」
_
( ゚∀゚)「肉がハンガーに吊るされてるの超シュール」
( ФωФ)「日陰で風に当てて……まあ昼過ぎまで乾かせばいい。水分少な目であるからそんなもんであろう」
_
( ゚∀゚)「乾燥させたのがこちらです」
( ФωФ)「さっきから「こちらです」で済ませているが、あとでやるんであるぞ?」
_
( ゚∀゚)「うおおおめんどくさそおおおお!」
202
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:54:12 ID:Fea5J0wU0
( ФωФ)「まあ、その前に時間のかかる燻製に手を付けるである」
_
( ゚∀゚)「ういっす」
( ФωФ)「昨日洗濯バサミで干したお肉を燻製器に入れ、煙なしの温熱で1時間熱乾燥させる」
_
( ゚∀゚)「え、さっきの乾燥は?」
( ФωФ)「ジャーキーはひたすら乾燥に乾燥を重ねる作業である」
_
( ゚∀゚)「そういえば干し肉でしたね」
( ФωФ)「今回の燻製器は段ボールの4隅を横断するように竹串を刺して、金網敷いたものを使うである」
_
( ゚∀゚)「こんなので大丈夫ですか? 燃えませんか?」
( ФωФ)「本格的なのは持ち込めなかったである。下端はアルミテープ張ってあるし、鉄板の上に置けば燃えぬよ」
_
( ゚∀゚)「結構、燻製ってどんなものでもできるんですねぇ……」
203
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:55:07 ID:Fea5J0wU0
( ФωФ)「燻製器に温度計だけぶっ挿して、55度を維持し、だいたい30分に一回肉を裏返す」
_
( ゚∀゚)「あ、じゃあ、ほぼ放置ですね」
( ФωФ)「たまに温度を見て、目につくところにいればいいである」
_
( ゚∀゚)「よし二度寝だ」
( ФωФ)「寝るな! さっきの続きである。他にもベーコンやどんぐりクッキーも仕込むつもりであるぞ」
_
( ゚∀゚)「食い物に関するその情熱はなんなんだ……」
( ФωФ)「ちなみに、温熱乾燥の後はピート入りのリンゴチップで65度の燻製を1時間。煙なし65度で1時間」
_
( ゚∀゚)「くっそ長いですね。ピートとは?」
( ФωФ)「えっと、泥炭の粉? 園芸のピートモスとほぼ同じと聞いたである。スコッチの匂いの素であるな」
_
( ゚∀゚)「あ、わかったけど、たぶん、酒飲みにしか通じねえ」
( ФωФ)「で、燻製が終わったらバーボンをスプレーして2時間天日干しして完成である」
_
( ゚∀゚)「また乾燥!?」
( ФωФ)「そういうものである。楽しみにしながら昼を待つである」
204
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:56:13 ID:Fea5J0wU0
杉浦と長岡が燻製を作り出した頃、テント内は死屍累々の様相を呈していた。
( ∀ )「あー……」
lw´;‐ _‐ノv「やめて。今触らないでうおおおお」
人数が多いため、複数並んでいるテント。
連日の疲れ。慣れない寝袋での就寝。穴掘りやドラム缶運びなど激しい運動。
それらが積み重なった筋肉痛が、メンバーを襲っていた。
川 つ -;)「いたい。動きたくない。もう死ぬ」
(ll!'A`) 「おおおおーおおおー……」
( ^ω^)「皆、これしきでダウンとは情けないおー」
(´・ω・`) 「力仕事ばっかだったモララーは仕方ない気がするけども……」
平気な顔で立つのは、ブーンとつー、ショボンの3名だけであった。
前日、鹿狩りやタンポポ掘りの他にも、薪割り、炭の運び出し、ドラム缶風呂の設置等、忙しなく動いていたモララーは当然。
体力のない女性陣はほぼ壊滅状態である。
映画研究会という文系サークルには珍しく、男性陣はドクオ以外肉体派のため、比較的疲労の色は見えない。
(*゚∀゚)「皆大丈夫?」
ξ ⊿ )ξ 「つーちゃんマジ天使。もっと右、そうそこ揉んで」
だが、元気であったがゆえの悲劇が、彼らを襲う。
それは杉浦からのお願いという形で訪れた。
205
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:57:17 ID:Fea5J0wU0
前日に杉浦が目印を付けておいた地点に3人はいた。
ここにはお宝が眠っている。それを掘り起こすことを頼まれたのだ。
前日は、鹿狩りの後処理のために時間がなく、杉浦は掘らずに目印だけを残したらしい。
(´・ω・`) 「マジか……」
( ^ω^)「ロマがいうには大物らしいお」
(*゚∀゚)「何m掘ればいいんだっけ?」
( ^ω^)「1m以上と……」
また、穴掘りである。通常、地面を掘る場合、深くなればなるほど、壁が崩れるなどの要因で時間や手間をかける必要がある。
今回は今までとは違い、表層を浅く掘るような掘り方ではない、深い穴を開ける必要がある。
それも、枯れかけたツル状の植物。これの根を傷つけないよう慎重に、という条件で。
(´・ω・`) 「よっしゃ! じゃあ掘るか! 山芋食べたいよね!!」
(*゚∀゚)「うん! 食べたい!」
( ^ω^)「心意気や良し! 掘れたらつーちゃんのハグが報酬だお!」
(*゚∀゚)「えっえっ? ツンちゃんに怒られるよ?」
(´・ω・`) 「嫌と言わないのがつーちゃんのいいとこだよね。僕ら彼女いるのに……」
( ^ω^)「お前に彼女がいる事実は誰も信じていないお」
(´・ω・`) 「人の彼女を妄想にすんな」
こうして、自然薯掘りは開幕する。それは地獄の幕開けだった。
206
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 21:58:34 ID:Fea5J0wU0
ただひたすら、穴を掘っては自然薯を確認し、折れないよう、傷つけないようにゆっくりと掘っていく。
自然薯がレリーフのように壁面に半分埋まっている状態を維持しつつ、着実に地面を掘り下げる。
文章で書くとただこれだけのことだが、相当な重労働である。
( ^ω^)「おっおっおっおっ」
まず、深い土は硬く締り、ガツガツと力を込めて叩きつけるように掘らないと進まない。
それを自然薯が折れないように慎重に行うため、1掘り1掘りに大変な神経質さと労力を要する。
途中から地面が粘土質に変わり、掘る速度は大幅に低下する。さらに穴は深くなり昼間でもランタンなしでは見えなくなっていく。
(´・ω・`) 「ふんっふんっふんっ。ダメだ疲れたw 泥まみれなんだけどwww」
( ^ω^)「はえーおwwwもちっと頑張れ」
交代を繰り返しながら、慎重に、泥まみれになりながら、掘り進める。
途中、ジョルジュたちが、意図的に乾燥時間を短くしたソフトジャーキーを渡してくれた。
甘辛さが疲れた身に染みわたり、汗で流れた塩分を補給してくれる。
(*゚∀゚)「あ、私替わるよ」
( ^ω^)「つーちゃん休んでてーブーンがやるお」
通常、自然薯掘りはダブルスコップという道具を使うが、今回はただのシャベルであることも災いした。
その道具を使えば地上から深くまで垂直に掘れるのだが、通常のスコップの場合、穴の中に潜って作業する必要がある。
つまり、作業をするスペースまで掘らなければならないのだ。 それだけで穴の大きさが3倍にもなる。
( ^ω^)「おっおっおっおっおっおっおっおっ」
1.2mにもなる巨大な自然薯を掘り終えた時には、昼を大幅にすぎていた。
大よそ4時間の重労働である。しかも先端部分が折れてしまったため、達成感よりも疲労感の方が遥かに大きい。
その結果、キャンプの死屍累々さは更なる酷さを迎えていた。
207
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:00:36 ID:Fea5J0wU0
_
( ゚∀゚)「ふむ、生きているのは、俺たちだけか……」
( ^ω^)「ショボンも情けないお。その筋肉は飾りかお」
( ФωФ)「ほら、起きろ。昼飯であるぞ」
メインディッシュはミンチにした鹿ひき肉を味噌とみりんで濃いめに味を付け、アケビの皮に詰めて焼いたアケビの肉味噌詰め。
アケビの苦味が濃い味のひき肉を引き立て、噛み締めればじゅわっと油が口の中に広がる。
それと昨日残ったキノコ汁を温め直し、その火で焼いた棒焼きパンもつければ、十分すぎる昼食だった。
川 ゚ -゚)「へーちょっと違うけど、肉詰めピーマンの皮が厚い感じ? アケビの皮こんななんだ」
('A`) 「ロマの飯めっちゃうめえけど、ご飯が欲しい……」
ξ゚⊿゚)ξ 「かさばるから米やめたの、失敗だったわね」
おやつのジビエジャーキーも味が濃く、疲労した体にはちょうどいいが、いかんせん米が足りなかった。
それが疲労で倒れる連中に更なる追い討ちをかける。杉浦や長岡も、長時間の燻製作りでそれなりに疲労している。
元気に肉汁をしたたらせて昼飯をがっつくのはブーンだけであった。
( ^ω^)「キノコ汁おかわり!」
( ФωФ)「ないである。どんだけ食う気であるか……」
(´・ω・`) 「僕疲れすぎてそんなに食えない。ブーンの体力は無尽蔵か……」
208
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:01:49 ID:Fea5J0wU0
昼下がり。
ロマとショボンが交代しながら、燻製を含めた料理を始め、ブーンは元気に魚釣りへと向かっていた頃。
筋肉痛から復活したモララーはシューと廃墟に向かっていた。
( ・∀・)「おおおお! これはすごい!」
lw´‐ _‐ノv「一部マニアからは軍艦島以上との声もあるくらいなのだよ」
( ・∀・)「確かに! これいいな! 来てよかった!」
煉瓦造りの廃墟を進み、シャッターを何度も切る。
今まで忙しすぎたためにモララーがここを訪れるのは今まで先延ばしになっていたのだ。
途中、杉浦の作ったどんぐりクッキーとジャーキーをかじりながら、モララーはふと歩みを止め、次の瞬間さっと駆け出した。
lw´‐ _‐ノv「なんかあった?」
( ・∀・)「ユリ! 鬼百合だなこれ。ユリネもムカゴも美味しいよ。食べてみ」
lw´‐ _‐ノv「あ、これ美味し……にがっ!」
( ・∀・)「そういうもんだ。あ、ユリネは苦味がなくておいしいよ、ショボン調理できるかな?」
ユリネ堀りを再開したモララーの背に、苦味から回復したシューは声を掛ける。
lw´‐ _‐ノv「それでモラさん。昨日の手紙のことですが……」
( ・∀・)「……。ま、その話のために連れ出したようなもんだけどね」
209
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:03:12 ID:Fea5J0wU0
lw´‐ _‐ノv「元々あのお守りは高校の文化祭でお姉ちゃんがブーンに渡したものです」
( ・∀・)「一応聞くけど、大学生になってからクーが入れた可能性は?」
lw´‐ _‐ノv「お守りはいつもブーンが身に付けてますし、お姉ちゃんに返したことはなさそうです」
( ・∀・)「……まあ、そもそも紙が古いんだよな。2年は経過してると思う」
lw´‐ _‐ノv「なら、やはりお姉ちゃんがお守りに入れたのは高校の頃ですね」
( ・∀・)「そういう気配はあったのか?」
lw´‐ _‐ノv「元々、ブーンはお姉ちゃんが好きでした。半分冗談みたいな告白を週に1度はしてました」
( ・∀・)「そうだったの?」
lw´‐ _‐ノv「ドクオとお姉ちゃんが付き合いだしてから告白はしなくなりましたが、多分本気でしたよあれ」
210
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:04:10 ID:Fea5J0wU0
( ・∀・)「となると、ブーンはクーと両想いで付き合ってなかったわけか」
lw´‐ _‐ノv「親友のツンに、遠慮してたんじゃないですか?」
( ・∀・)「えっツンって、そんな前からうだうだ片想いしてたの?」
lw´‐ _‐ノv「ツンが片想いしだしたのは、中学くらいからですね」
( ・∀・)「どんだけ純情なんだあいつ。それで、ドクオとクーが付き合いだしたのはいつ?」
lw´‐ _‐ノv「高3のクリスマスなので……お守りを渡して1か月くらいですね」
( ・∀・)「告白の返事をして、それからすぐドクオと付き合ったことになるな」
lw´‐ _‐ノv「私も詳しくは……でもたぶん、そうなるかと」
( ・∀・)「状況が予想できねえ……人の恋路に首突っ込みたくはないけど。これはなぁ……」
lw´‐ _‐ノv「爆弾ですよね」
211
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:04:52 ID:Fea5J0wU0
( ・∀・)「つーと合わせて爆弾二つ目だ。ブーンは気付いてなさそうだし」
lw´‐ _‐ノv「気付いてて手紙を残してあるなら、それはそれでブーンは未練があることになりませんか?」
( ・∀・)「それはないだろう。ブーンは二人を想えるほど器用じゃない」
lw´‐ _‐ノv「いやでも、お守りをブーンは肌身離さず持ってたんですよ?」
( ・∀・)「元々、これがツンのお守りだからじゃなくてか?」
lw´‐ _‐ノv「? いや、これ最初お姉ちゃんのお守りだったんです。それがツンへ渡り、一度戻ってきて、それからブーンへ」
( ・∀・)「うわぁ…… じゃあ、どっちにしてもブーンは未練たらたらな可能性があるのか」
lw´‐ _‐ノv「これをモララーさんに貸した時点で、気づいていないとは思いますけどね」
( ・∀・)「それもそうだな」
二人は頭を突き合わせて唸る。
答えは最後まで出なかった。
( ・∀・)「どうす……む、気配!」
lw´‐ _‐ノv「えっ誰かきたんですか? えっちょっとどこいく――」
( ・∀・)「ヘビだー! ヘビ捕ったどぉおおぉぉ!」
lw´‐ _‐ノv「……。色々言いたいですが、毒ないの? 大丈夫?」
( ・∀・)「アオダイショウに毒があるか! 可愛いよ!」
lw´*‐ _‐ノv「ホントだ、よし今からお前はポチだ。かわいがってやるぞポチ」
(;・∀・)「それはヘビの名前としてどうなんだ」
212
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:05:50 ID:Fea5J0wU0
夕刻、疲労から回復した面々は夕飯を作っていた。
まずは鹿モツのモツ煮込みである。
ショボンの手により、長時間掛けて煮こまれたモツは、煮崩れた野菜と共に味がしみこんで柔らかくなっていた。
更に昨日採れたクリタケや鹿のすじ肉が10人前には足りない具を補う。
(´・ω・`) 「火強くなってきた、弱めてー。もっと! 炭を掻き出していいから」
_
( ゚∀゚)「はいよー!」
延べ2時間かけて作られた非常に手間のかかるモツの香りが、得も言えぬ食欲を刺激する香りを放つ。
具であると同時に出汁となったモツや野菜、きのこの味わいが一体となり、非常に濃厚な味わいの逸品だ。
スジ肉はまだ余っている、これは明日のシチューに使われるだろう。
自然薯はフードプロセッサーによりミンチとなった鹿肉で肉団子を作り、モツ煮込みに投入される。
卵がない無人島において、つなぎとなる素材は大変貴重だ。
また、単純に醤油焼きなども用意されており、自然の旨味をふんだんに味わえる。
( ・∀・)「ブーン、お前あんまり料理しない癖に自炊してる俺より上手い気がする、料理やるの?」ザックザック
( ^ω^)「おー? 普段やらんお? こんなん慣れだお」トントントントントンッ
( ・∀・)「この数日の慣れで一人暮らしの俺より手際良いのはおかしい」
( ФωФ)「いやお前自炊ほとんどしてねえだろ」
ブーンの活躍は料理だけにとどまらない。
彼が2時間ほどの間に釣ってきた魚は、大量のマダイだった。
磯自体、素人には不向きな、ゲーム性の高い釣り場だ。
それをドクオに教わってから1日でモノにして、鯛を大小合わせて12匹も吊り上げるセンスは流石としか言えない。
さらに、外道でチヌ。イシダイの大物を2匹釣り上げていた。
213
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:06:31 ID:Fea5J0wU0
( ФωФ)「む? ドクオは? 魚捌けるのあいつとショボンだけであるぞ」
( ・∀・)「ツンとクーが連れて行った。シューも行ったし撮影じゃねえかな?」
(*゚∀゚)「撮影って放課後裏放送? あれ妙に人気だよね」
( ・∀・)「俺らを外野で見てる分には楽しいんだろ、たぶん」
( ФωФ)「んーショボン空いてないし、イシダイどうするであるかな……」
( ・∀・)「で、そのイシダイはいずこ?」
(*゚∀゚)「えっあれさっきまであったのにない。何故かビールの空き缶ならあるよ」
_
(* ゚∀゚)「てーてっててってーてーてっててってーwwwwwかっとばせージョルジュwwwww」
(*^ω^)「ピッチャーwwww 第一球振りかぶってwww投げましたwwwwww」
_
(* ゚∀゚)「がっきーん!」
(*^ω^)「がっきーん! じゃねーおwww 空振ってんじゃねえかwww」
_
(* ゚∀゚)「酔って球が2重に見えんだよwwww」
(*^ω^)「だからってそんなミート広いバットで外すなおwwwww」
(#ФωФ)「イシダイバットにしてん遊んでんじゃねえええええ!」
214
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:07:49 ID:Fea5J0wU0
( ・∀・)「こいつらッ! 人間の完成体に近づいているだとッ!?」
(*゚∀゚)「たぶんそれダメな方の完成の仕方だ!」
(´・ω・`) 「完成するとどうなるの?」
( ・∀・)「玉袋フェイスからナニが生える」
(´・ω・`) 「イッカクブーンの誕生である」
(*^ω^)「このブーンがwwwwこの程度のビールでwww完成体になるものかwwww」
_
(* ゚∀゚)「真の完成体を見せてやるwww脱げブーンwwww」
(*^ω^)「やらいでか!wwwww」
(´・ω・`) 「よくこの糞寒い中半裸になれるな」
(*^ω^)「やっべ酔いすぎて勃たねえwwwww」
( ・∀・)「なんで勃てようと思ったポークビッツ」
_
(* ゚∀゚)「ポークビッツはテメエだろwwww」
(;・∀・)「そのネタいつになったら開放されるわけ?」
_
(* ゚∀゚)「たぶんwww一生続くwwwww」
215
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:11:24 ID:Fea5J0wU0
_
(* ゚∀゚)「もうwww先に夕飯食おうぜwwwww」
(*^ω^)「空きっ腹にビールが堪えるwww これがバドワイザーの真の威力かwwwww」
_
(* ゚∀゚)「このビール美味いんだけど味うっすいwww濃い味が欲しいwww」
(´・ω・`) 「後30分くらいかかるよ。イシダイは明日の昼刺し身にするから冷蔵庫ぶちこんどけ」
(*゚∀゚)「入れとくねー」
_
(* ゚∀゚)「我がバットがwww活造りにwwwww」
lw´‐ _‐ノv「貴様ら先に出来上がっておるな」
川 ゚ -゚)「今日の飯はモツ煮込みだなこのかほり」
(*^ω^)「あれ?wwwwドクオはどうしたwww」
lw´‐ _‐ノv「奴は……散ったよ。無人島の海岸で」
ξ゚⊿゚)ξ 「ドクオ……いい奴だった」
川 ゚ -゚)「あ、モラ? ドクオ精神的に参ってるから助けて上げて」
( ・∀・)「何やってきたんだお前らwww」
216
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:13:18 ID:etisnHR.0
支援
217
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:13:22 ID:Fea5J0wU0
ξ゚⊿゚)ξ 「モツ煮込みかー! ご飯と食べたいなー! そろそろ米なし生活も限界よ?」
川 ゚ -゚)「このくっそウマそうなモツ煮込みを小麦粉練っただけのパンが主食とかありえんな」
lw´‐ _‐ノv「ふっふっふっふっ、このシュー様が、本当に米を持ってきてないと思ったかね?」
(*^ω^)「なに!? 貴様、まさかそれは!?」
lw´‐ _‐ノv「米2升分、この人数でも2食分くらいにはなろう」
ξ*゚⊿゚)ξ 「米!!! シュー! 愛してる!!」
lw´‐ _‐ノv「ふははは崇めろ! 讃えよ! 奉れ!!」
_
(* ゚∀゚)「女神だwwww女神がいるwwwちゅーしていいぞwwww」
lw´‐ _‐ノv「誰がするかゲジ眉犯罪顔」
_
(* ゚∀゚)「また言われたwww このイケメンのどこが犯罪なのかwww 美しすぎるのは罪なのかwwwww」
(*゚∀゚)「猥褻物陳列罪以外のなにだと思ってるの?」
川 ゚ -゚)「ゲジ眉性顔面犯罪症候群」
ξ゚⊿゚)ξ 「見るたびにピンとくる顔してるじゃない」
_
(* ゚∀゚)「やめてwww心が抉れるwwwww」
(´・ω・`) 「今から炊くの? 待ってて飯盒炊爨持ってくる」
lw´‐ _‐ノv「よきにはからえ」
218
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:15:03 ID:Fea5J0wU0
急な米の登場により、炊けるまでの間、女性たちは入浴に向かった。
突如むさ苦しくなったのは、料理が出来る奴が男に集中しているためでもあった。
当然、男だらけの空間が残る。その上、適度にアルコールも入ったため、猥談は回避不能の事態となった。
( ・∀・)「さて諸君。遂にこのチャンスが訪れた。我々はプランUを実行しなくてはならない!」
(´・ω・`) 「遂にこの時が来たか……!」
('A`)「待ちくたびれたぜ」
(;ФωФ)「な、なんであるか!?」
だが、しかし、加えてもう一つの事実が、男たちをひとつに纏める。
シャワーが2日続き、潮風でベタつくような感覚を覚えた女性陣が、ドラム缶風呂に入りたいと申し出た。
そうとなれば、結論はひとつしかない。
( ・∀・)「作戦を言い渡す。ロマは待機。ここで調理を続けてくれ。一人は火の様子を見なければならん」
(;ФωФ)「わ、わかったである」
( ・∀・)「重要な任務だ。美味しい米が食えるかは、君の手に掛っている」
( ФωФ)「わかったから。何をやるであるか?」
(´・ω・`) 「決まっているだろう」
(*^ω^)「フッ愚問だお」
('∀`)「露天風呂と言えば……覗きだ!!!」
219
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:16:11 ID:Fea5J0wU0
('∀`)「覗きだ!!!」
220
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:17:47 ID:Fea5J0wU0
( ФωФ)「……お前ら彼女も風呂にいるぞ?」
(#・∀・)「だとしてもっ! この熱いリビドーは! 誰にも止められない!!」
('A`)「我らにエロスがある限り!」
(*^ω^)「女風呂は覗くためにある!!」
(´・ω・`) 「いざゆかん、聖戦の地へ!!」
_
(* ゚∀゚)「こいつら全員彼女持ちってのが世の終末を感じさせるwwwww」
( ФωФ)「足から順に溶けてしまえばいいのに」
( ・∀・)「なーに、ピュアボーイはここで待っていればいい。必ず戦利品を持ってきてやるさ」
( ФωФ)「下着ドロまでやる気か」
_
(* ゚∀゚)「てか、彼女だろwwwww分けてもらえwwww」
( ・∀・)「ジョルジュ、そんな貴様に伝えておくべき言葉が一つある。シューのバストは……Gカップだ!」
_
(* ゚∀゚)「ABC…… 師匠! 一生ついていきます!!!」
(;ФωФ)「今、ヤバい取引を見たである」
(´・ω・`) 「今の会話、シューちゃんにバラしたら、モララーがバラされそう。6つに」
( ・∀・)「シューの愛が重過ぎて困るぜ」
('A`)「それを愛だと言い張れるポジティブさだけは見習いたい」
221
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:18:58 ID:Fea5J0wU0
現在、女性陣は入浴中である。ドラム缶風呂は井戸の近くに設置する必要があったため、周辺に遮蔽物がない。
キャンプ場の砂利混じりの広場に、井戸とドラム缶風呂が直立している状況だ。洗い場はビニールシートが敷いてある。
そのため、2人が入浴、1人が風呂の火力を調整し、1人が見回りをする布陣とした。非常時は、火の当番も見回りに加わる。
もちろん、それそのままではテントから覗き放題である。
そのため、目隠しとして葉がついたまま切り落とした枝を幾重にも配置し、周囲の視界を遮っていた。
また、タープを使い、簡単な衝立も設置してある。
( @∀@)『こちらベータワン! 目標地点に到達。白豚ァ! いつでもこい!』
(*^ω^)「こちら白豚wwww発射コール聞き逃すなおwwwケツの穴かっぽじってよーく聞けおwwww」
_
(* ゚∀゚)『そこかっぽじってどうすんだwwwww』
(*^ω^)「アナニーの新境地をみたwwwwww」
作戦はこうである。まず、ブーンとショボンがキャンプ場と森林との境にある木に登り、弓矢を放つ。
弓は事前に作られた非常に簡易なものだが、そこそこの飛距離を保証している。
矢にはロープが縛られており、ドラム缶風呂の上空を通過してモララー、ジョルジュが待機する逆方向の木の上に届かせる。
弓矢で届けられるロープは細いものだけだが、3本も合わせれば十分に体重を支えることが可能だ。
それをショボン及びジョルジュが素早く木に縛り付け、体重の最も軽いモララーが上空から侵入し、衝立の上から覗く。
縛り付ける人員が複数いるのは、ロープをたわませすぎて勘付かれる危険から素早く結ぶための手段だ。
(´・ω・`) 「酔っ払いに弓持たせて大丈夫かね?」
(*^ω^)「我がブーン酔拳をなめんなwwww」
(´・ω・`) 「酔拳は酔ったような動きって意味で酒飲むわけじゃないし、そもそも弓となんら関連性がない」
(*^ω^)「発射!」
酔ったブーンの狙う弓は、しかし、意外にもしっかりしたコールと共にモララーが潜伏する木の上空に到達する。
モララーは暗視ゴーグルを使い素早くロープを視認。キャッチし反対側とタイミングを合わせて引こうとして――
直後、強烈な光を浴びて、暗視ゴーグルの視界を奪われた。
222
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:21:16 ID:Fea5J0wU0
(つ∀ )「めがぁああぁぁ! めがぁああぁぁ!」
ξ゚⊿゚)ξ「やはり来たわね! 暗視ゴーグル使うのは読めていたわ!」
現れたのは迷彩服に身を包み、大型投光器を抱えたツン。
モララーの潜伏しそうな場所を事前に目星をつけて、警戒していた。
その上で潜伏先を把握。無線を傍受し、タイミングを合わせた光撃を敢行したのだ。
( つ∀・)「こちらベータワン! プランウルズ失敗! ツンに発見された! プランゴルフに移行! 俺が囮になる!」
暗視ゴーグルを首までズリ下げ、モララーは無線機に次の指示を飛ばす。
(*^ω^)『ポークビィィイイィィイィッツ! wwwwwwwwww』
(´・ω・`)『はよ行け白豚wwww 短小の犠牲を無駄にするなwwww』
_
(* ゚∀゚)『モララー……墓には憧れのフランクフルト供えてやるwwww』
(*^ω^)『稲荷寿司も忘れないおwwww プランG発動準備! タイミング、3・2・1・プランG発動!』
ブーンの掛け声が無線機を通じて全員に伝わる。
その瞬間、木の上に隠れていた野郎どもがキャンプ場に躍り出て、突如として駆け出した。
両サイドからの挟撃。しかもモララーは囮を覚悟して、ツンの捕縛を狙っている。
ξ゚ー゚)ξ
痴漢たちの策は、隠れて行うべき覗きにおける予想外、まさかの強行突破。
見張りが2人であることを利用し、4人がバラバラな方向から襲い、誰かひとりでも風呂場に到達しようという荒業。
絶体絶命の危機に、しかし、ツンは笑みを崩さない!
223
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:24:11 ID:Fea5J0wU0
(´ ω `) 「ぎゃあああああああああ!」
( ・∀・)「えっ! どうしたショボン! 何の悲鳴だ!?」
風呂場を挟んで向かい側からショボンの悲鳴が聞こえた。
しかし、モララーの位置からは目隠しが邪魔して様子をうかがい知ることはできない。
ξ゚⊿゚)ξ「よそ見するなんて、いい度胸じゃない!」
( ・∀・)「えっ!? ちょwwwwまっwwwww」
悲鳴に気取られた直後、いつの間にか構えられたネットガランチャーを見て笑うしかないモララーに、捕縛ネットが絡みつく。
続いてツンは、スタンガンを闇夜にバチリと放電し、自作テイザーに接続する様子をジョルジュに見せつけた。
_
( ゚∀゚)「あ、俺こーさん」
(#・∀・)「ジョルジュ急に素面に戻ってんじゃねええええ!」
_
( ゚∀゚)「テイザーはやばいって、この距離だとツンさん確実に当ててくるし」
ξ゚⊿゚)ξ「……向こうの見張りは、ドSのクーよ。私と違って威嚇なんてしないわ」
( ・∀・)「ああ、さっきの悲鳴はテイザー直撃したのか、南無」
だが、その直後、男性陣の耳に最後の無線が届く。
ここまで全てが、モララーの計算通りだ。
('A`)『こちらチャーリーワン。離脱完了。プランエコー成功。繰り返す。プランエコー成功。至急離脱せよ』
( ・∀・)「よぅし! 全員撤退!」
モララーは隠し持ったナイフでネットを素早く断ち切ると同時、小さな玉を靴底で擦り投げつけた。
ξつ⊿゚)ξ「しまった、煙幕!? やられた!」
224
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名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:26:12 ID:Fea5J0wU0
―――――
―――
―
時を遡り、覗き作戦決行前。
(´・ω・`)「つまり、弓でロープを張り、モララーが上空から窃視か。気づかれないか?」
( ・∀・)「人間、意外と上空には目が向かないもんだ。暗いしな」
_
(* ゚∀゚)「いやでも音とかするっしょwwww」
( ・∀・)「気づかれた場合はプランG。人海戦術で誰か1人でもたどり着く。撤退には煙幕を使う」
_
(* ゚∀゚)「それもう覗きっていうか乱入じゃねえかwwww」
(*^ω^)「てか、ツンは銃器持たせたら達人だおwwww 見張りされたら詰むおwww」
( ・∀・)「もちろんそれも想定済みだ。俺たちは陽動。そこでドクオ、お前の出番となる」
('A`)「なるほど。それがさっきのプランEだな」
( ・∀・)「ああ、俺たちが見張りを引き付ける間に、お前は――」
('A`)「女性陣の下着を隠す! 脱いだ奴も着替えも両方だ!」
(´・ω・`) 「そうなれば、風呂上りにはノーパンノーブラ!」
(*^ω^)「そして気づけばブラとパンツが何故か手元にッ!」
( ・∀・)「Exactly(そのとおりでございます)。裸は逃すが、それ以上のオカズをゆっくり視姦できるって寸法よ」
( ФωФ)「なんかお前ら気持ち悪いぞ」
―
―――
―――――
225
:
名も無きAAのようです
:2015/05/15(金) 22:29:03 ID:Fea5J0wU0
('∀`)「よっしゃ作戦成功! ちょろいちょろい」
_
(* ゚∀゚)「おいwwwブーンどうしたwwww」
(´・ω・`) 「ネットランチャーでやられた。多分今頃もがいてる」
( ・∀・)「奴は犠牲になったのだ。ノーパンのな」
_
(* ゚∀゚)「もう夕飯のモツ煮込みやめてしゃぶしゃぶにしようぜwwwwノーパンしゃぶしゃぶwwww」
('A`)「あ……な、なあモララー、ちょっと失礼なこと聞いていいか?」
( ・∀・)「どうした?」
('A`)「シューとつーのブラって何カップだっけ?」
( ・∀・)「シューは65G、たまにH。つーは……70Cかな?」
(´・ω・`) 「何でお前はつーちゃんのまで知ってんだよwww」
('A`)「ごめん。ハメられた。これサイズ違う、ニセの下着だわ。GPSまでついてらwwwww」
ξ゚⊿゚)ξ「こちらフォースワン。目標発見。殲滅に移ります」
川 ゚ -゚)「フォースワン了解、フォースツーも目標を捕捉。殲滅行動を開始する」
その後、成人男性4人の悲鳴が無人島の夜に木霊したのは、言うまでもない。
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