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乱暴粗悪なディテクティブのようです
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前編と後編で分かれてます。
がんばるぞ!
-
このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
从 -∀从 ZZZ
ピンポーン
从 -∀从 ZZ
ピンポーン
从 ∀从 Z
ピンポーン
从 ゚∀从「……ったくうるせーな……あー、だる」
从 ゚∀从「はいはい、うちは新聞取らないですよー」
ガチャ
(;'A`)「あ、あの……」
-
从 ゚‐从「なに?NHK?それとも光?」
('A`)「いえ、僕は……」
从 ゚∀从「ああ、オーケーオーケー、あんたの言いたいことはわかる。要は金払えだろ?」
(;'A`)「は?いえ、ですから僕は」
∩从 ゚∀从∩「オーライ、わかってるさ。私がここ半年ほど家賃を払ってないのも、携帯が明日止まる事も全部な」
(;'A`)「は、はぁ……」
-
从 ^∀从「だからさ、あんたが何者かなんてのはこの際どうでもいいんだ。うん。私が言えることはひとつだけ」
从 ;∀从「すんません!!もう一月待ってくだせぇ!!後生だから!!」
(;゚A゚)「え、えっ!?」
从 ゚θ从「な、な?頼むよ。税金とかもちゃんと払うから!今度の依頼が入ったらちゃんと払うよ!いつになるかわからねぇけど!」
(;-A-)「あの……僕はそういう取立てに来たわけではなくて……」
从 ゚‐从「……は?じゃあ何?宗教とか興味ねぇよ?」
(;'A`)「その、依頼を……」
-
从 ゚∀从「えっ!?」
('A`;)「い、依頼を……と思ったんですけどちょっと止めとき──」
从 ^∀从⊃「あらやだ、私ったら!ごめんあそばせ!ささっ、どうぞこちらでございますわ!」
( A )〃⊂「えっ、ちょっ、い」
(゚A゚;)=「いやだぁ!!こんな探偵!!」
从∀゚ 从≡≡3「コラッ、逃げんなぁ!待ちやがれ依頼人!!」
乱暴粗悪なディテクティブのようです
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〜〜〜
高岡探偵事務所
从 ゚∀从⊃▽「ほら、飲め。粗茶だ」
(-A-)「は、はい……」
('A`)(結局、捕まってしまった……なんだあの足の速さ……)
( -A-)⊃▽(あー、失敗した……せっかくなかなか取れない有給を使ってここに来たのに……)
(#'A`)▽(くそっ、何が『美人で優秀な探偵がいるお』だ、髪ボサボサの干物女じゃないか……)
( 'A`)▽ズズッ
(;-A`)▽マズッ
-
从 ゚‐从 y-~「よっこいしょ……ふぅ……で、どんな依頼なんだ?」
('A`)「は、はぁ……実は人を探してまして」
从 -∀从「人探しか、めんどくせぇ」
('A`)「……」
从 ゚∀从「わりぃわりぃ、続けてくれ」
(*'A`)「は、はい……その人は僕の婚約者だったんですけども」
(-A-)「もうすぐ結婚式なんですが、突然連絡がつかなくなってしまいまして……」
('A`)「マリッジブルーって本人は言ってたんですが、そろそろ──」
∵:, 从 ゚ε从 ブッ!
(;'A`)「うわぁ!な、なんなんですか!!」
-
从;-∀从⊃Фタバコ ケシケシ「……私はな、あんたの見える通りルーズでどうしようもない探偵かもしれん」
( 'A`)「えっ……」
从 ゚∀从「ただな、一つだけ……これだけは守ってることがあるんだ」
('A`)「な、なんですか?」
从 ゚∀从「ウソを交えた依頼には関わらない」
( -A-)「……は?」
从 ゚A从「おっまえ、その顔で婚約者だなんて冗談もたいがいにしとけよ!?」
(゚A゚)「し、失礼な!!ウソじゃない!本当だ!!」
从 ゚∀从「ざけんな!あんたの顔で結婚できるならこの国の少子化問題はとっくに解決してるんだよボケ!」
-
(#'A`)ムカッ
('A`)ゴソゴソ
( 'A`)⊃□バン!
('A`)「これでもウソだっていうんなら今度こそ帰ります」
从 ゚∀从⊃□「……」ピラッ
('A`)「僕にだってプライドがある。あなたの言う通り僕がウソをついているならそれはいけないことだ」
从 ゚―从⊃□「……」ウーム ←結婚届
(-A-)「そりゃこの場でウソでしたから帰りますって言って残りの有給を満喫してもいい。だけど……!」
⊃□⊂
从 ゚^从「……」スカシテ ミル
(#'A`)「僕と彼女のことを馬鹿にするなら、話は別だ!ウソをついてないんだから受けてもらうぞ!」
-
从 -∀从「……」ハァー
(#'A`)σ「それから、絶対に解決しろよ!これだけ言われて、できませんでしたなんて通用しないからな!!」
<゙从 ゚∀从「……」アタマ ボリボリ
('A`)「おい、聞いてるのか──」
从 ゚∀从「宇都宮さん」
( 'A`)「よ、ってはい?」
从 ゚∀从「あんた、学生時代の成績良かっただろ」
(-A-)「な、なんだよ突然……まぁ、ちゃんと勉強はしてたけど」
从 ゚∀从「反面、運動はからっきし。おまけに女にモテない」
(;'A`)「悪かったな!言っただろ、勉強してたんだよ!」
从 ∀从「貯金は……500万ってところか」
(;゚A゚)「!?」
-
从 ゚∀从「コツコツ溜めた大事な金、あんたはどうした?」
('A`;)「そ、それは」
从 ゚‐从「"貸した"な?」
('A`;)「……!」
从 ゚∀从⊃□「この女、高崎美和に」
(;'A`)「な、なんで分かるんだ……!?」
从゚∀ 从「さっきの非礼を詫びて料金は特別価格だ。行ってくる」
('A`)「おい、行ってくるってどこに?」
从^∀ 从「このクソ女を捜しにさ」
(#'A`)「く、クソ女だと!?また馬鹿にしやがっ──」
从^∀ 从「あんた、騙されてるぜ」
(;'A`)「て、えっ?」
从 ∀ 从「こりゃマリッジブルーでもなけりゃ心変わりでもねぇ」
从 ゚∀从「結婚サギだ」
-
〜〜〜
したらば市
郵便局
从 ゚へ从「着いてくるのはともかく、車で待ってろって言ったのに……なんでここまで着いてくるのかねぇ……?」
(-A-)「ふん!ちゃんと仕事しているか確認するんだよ!」
从 -∀从「へぇへぇ、信用ねぇなぁ」
(#'A`)「誰のせいだ!誰の!だいたいここに来るまでにコンビニに寄ったりあんた捜査する気ある──」
シーン
从 ゚∀从「……宇都宮さんよ、もう少し静かにできないもんかね。郵便局でそんな大声出されちゃ仕事にならねぇよ」
('A`)「……むぅ……っていうか、なんで郵便局に来てるんだよ」
('A`)「こういうことってあれだろ?最後に居た場所とかで聞き込みして情報を得るんじゃないのか?」
-
从 ゚∀从φカキカキ「まぁ、名前と顔だけしかわからないっていうならそうだな……だけど」
从 ゚∀从φカキカキ「こんだけ最初っから情報があるんだ、楽勝さ」
('A`)「……で、さっきから何をしてるんだ」
从 ゚∀从φカキカキ「んー、配達してもらおうと思って」
('A`)「どこに」
从 ゚∀从φカキカキ「結婚届に載ってるあんたがお探しの女の住所にさ」
('A`)「……」
从 ^∀从⊃◇「できた!さぁて、ワタクシ、高岡ハインちゃん特製の代引商品の完成だ〜窓口に持ってくぜ〜」
(;'A`)「ちょ、ちょっと待てよ、俺だってそのアパートに行ったさ!でも留守だった。その住所に送ったところでなんの意味が」
◇⊂从゚∀ 从「すみませーん、これお願いしまーす」
(#'A`)「聞けよ!」
-
(;'A`)(ったく、いったいなにするっていうだよ……くそっ)
(;-A-)(……あれか、俺がこの住所を尋ねてないとでも思ってるのか?なめやがって……)
从 ゚∀从「待たせたな!どした?」
('A`)「読めたよ、高岡さん」
从 ゚∀从「おう、何が?」
('A`)「あれだろ、宅配便だから反応してドアから出てくるとか考えてるんだろ?」
从 ゚ο从「は?」
(-A-)「甘いな、さっきも言った通り、俺もこの住所……アメゾウアパートの101号室に行った」
('A`)「そして"張った"」
从 ゚∀从「へぇ、どれくらいの時間?」
('A`)「一日だ!その時電気のメーターとか確認したけど一切動いてなかった……あの時は危うく隣人に通報されそうだったよ……」
从 ^∀从「やるねぇ、宇都宮さん。で、隣人には聞いたのかい?」
('A`)「当たり前だろ、まぁ……芳しい答えは返ってこなかったけど」
-
从 ゚∀从「大方、どっかに引っ越したとか言われたんだろ?」
(;-A-)「……おいおい、そこまで分かってるのになんで誰もいない住所に宅配なんて送るんだよ」
从 -∀从「確かに誰もいないところに送ったところでなんの意味もないわな、普通は」
从 ゚∀从「ところで宇都宮さん。特定商取引法第59条……って知ってる?」
('A`)「えっ……?」
从 ゚∀从⊃[]「その様子だと知らねぇみたいだな。じゃ、この伝票見てみ」
( -A-)⊃[]「はぁ?全く意味が……」
(;'A`)⊃[]「……送り主、株式会社高岡屋……?品物は家電用品……ん!?代引金額30万──!?」
-
(; A )「おい、この家電用品って……何を入れたんだ……!?」
从 ゚、从「んー、さっきコンビニで買ったコーヒーについてたカードリーダー。ほら、マイクロSDとか読み取るちっちゃいやつ」
(;'A`)「あ、あんたそれ30万で送りつけるって……それ、詐──」
从 ゚∀从「オーケー、続きは車で話そうか」
-
支援
-
〜〜〜
車内 移動中
(#'A`)「なんなんだよいきなり!特商法といい馬鹿みたいな金額といい!詐欺でもやるつもりか!?」
从 ゚∀从「そうわめくなって。さっき言った第59条から説明してやるよ」
(#-A-)「納得のいく説明じゃないならすぐに警察へ突き出すぞ」
从 -∀从「へいへい。……さて、第59条に関してだが俗にいうネガティブオプションのことが規定されている」
('A`)「ネガティブオプション?」
从 ゚∀从「簡単に言えば送りつけ商法さ。買わねぇなら返せ、期限内に返さなかったら買ったってことにするぞって詐欺の一種だ」
( 'A`)「ああ、たまにニュースで見るな。それが?」
-
从 ゚∀从「こういう『売買契約に基づかないで送付された商品』は、受け取ったヤツが承諾せず、2週間経過しても送付元が取りに来ない場合、捨てちまっていい。これが特定商取引法第59条第1項に定められてる」
(;-A-)「クーリングオフみたいなもんか……ってちょっと待て、それが僕の依頼となんの関係が──」
从 ゚ー从「焦るなって、こっからがキモだ」
从 ゚∀从「私が送った"商品"だけど、宇都宮さん、あんたならどうする?」
(;'A`)「ど、どうするって?」
从 ゚∀从「さっき言った送りつけ商法と同じで、売買契約に基づいていないものが自分のところに来た……さぁ、どうしよう?」
-
('A`)「そりゃあんたがさっき言ったように受け取って2週間待てば……」
从 ゚、从「ほう、30万払うんだな」
('A`)「あっ……そうか、代引か……」
从 -∀从「普通の人なら勝手に送りつけられた30万もする家電品なんて不審に思うから受け取らねぇよ。第一、額が額だから払う気も起きねぇ」
从 ゚∀从「だから受け取り拒否する」
(-A-)「……なぁ、さっきから話が見えないんだが……」
从 ゚∀从「あんたが行ったアパートには人の気配が無かった。つまり、引っ越している可能性が高い」
从 ゚∀从「引越しをしたら住民票を移したり、色々するけどだいたいの人間は同時に郵便物の転居届けを出す」
( 'A`)「……」
-
从 -∀从「すると、旧住所に送った物は新住所に届く。そして届いた"商品"を受け取り拒否すると……」
从 ゚∀从「戻ってくるわけだ。"新しい住所が書かれた伝票もしくはラベル"と一緒にな」
(;゚A゚)「そ、そんな馬鹿な!?個人情報だぞ!?杜撰すぎるだろう?」
从 ゚∀从「郵便局なんざそんなもんさね。ま、あんたの言う通り古典的だし、戻ってきた荷物に新住所が記載されないこともある。そんときゃ最悪、旧住所管轄の郵便局で開示請求だ。ある程度のエリアしか調べられないがな」
(;'A`)(……無茶苦茶だ……だけど、筋は通ってる。それに、まぁ多分だけど犯罪じゃないと白を切れるだろう)
(;-A-)(……ん?ちょっと待てよ、そもそもこの方法なら──)
('A`)「なぁ、それなら荷物にGPSとか仕込めばいいんじゃないのか?」
-
从;゚∀从「はぁ!?んなもんに金かけられっかよ!そもそもそういう機械なんてバレたら終わりなんだぞ!」
('A`)「それを言うならあんたがやってることだってバレたら終わりじゃないか?」
从 -∀从「後ろめたいヤツが、『高額の荷物が届いた!怖い助けて!』なんて言うと思うか?物的証拠ならともかく、状況証拠で自分から警察に相談するとは思えねぇよ」
从 ゚∀从「せいぜい三下の悪徳業者が狙ってきたとしか思わねぇだろ。たかだか結婚詐欺風情の女がよぉ」
(#-A-)「ぐっ……」
-
( -A-)(だが、たしかにこいつの言い分もわかる……見た目によらず、考えてるのか……?)
('A`)「わかった……じゃあ次は何をするんだ?」
从 ゚‐从「ん、何って……そりゃ決まってるだろ」
キキィー
ガチャ
从 ゚∀从「着いた着いた」
(;'A`)「着いたって……あんたの事務所じゃないか」
从 ゚∀从ノシ「そっ。今日の調査終了。お疲れ、解散」
( ゚A゚)「は!?ちょ、待て!」
ゞ从 ゚∀从「次は、そうだな二日後に来てくれ。じゃあねぇ〜」
(;'A`)「ふ、ふざけ──」
(#'皿`)「……なんなんだよ、ちくしょう!」
-
〜〜〜
二日後 昼
从 'ρ从「ふわぁ、よく寝た」
从 ゚∀从「さて、郵便物は……っと来てる来てる……これだな」
从 ゚∀从⊃◇「よしよし、ちゃんと返ってきてるし転送先のラベルも貼ってある……ん?」
ジャーン
◇〔宛所に尋ねありません]
从;゚∀从「……は?」
-
从;-∀从「おいおい、ちょっと待てよ……旧住所から新住所に転送されたのは間違いないだろ……?」
从 ゚‐从「ならなんでこのスタンプが押してあるんだ?」
从 -∀从「…………」
从 ゚∀从(いくつか考えられるが……仮に同居人がいてターゲットを匿うためにウソをついたか)
从 ゚∀从(あるいは旧住所から新住所へ移った後、もう一度新しい住所に移ったのか……)
从 -∀从(そしてまだ転居届けを出していない……そう考えるのが自然……)
从 ゚‐从(だが、もしそうならなぜ二度も住所を変える?他にも結婚詐欺を働いているのか?)
从 ゚〜从「……ダメだ、わからん」
从 -∀从「ま、こういう時はちょっと一服でもして……」
ピンポーン
从;-∀从「……」
-
ピンポンピンポンピンポーン
从#゚∀从「んだよ!人がせっかく一服タイムに入ろうとしてるときに!!」
ガチャ
从#゚∀从「おら!宗教の勧誘ならお断り──」
(;'A`)「あんた、いつも来客にそれ言うのか……?」
从;^∀从「あ、いや……アハハハハ」
从;^∀从(このタイミングで来んなよぉ!くそぅ、まだ考えがまとまってないのに!)
-
〜〜〜
事務所 リビング
('A`)「それで、進展は?」
从;゚∀从「まぁそうがっつくなって!この才色兼備な探偵に任せとけよ!」
从 ゚∀从(割と行き詰ってる。って言ったら怒るだろうな……やべぇ、なんて言おう……)
从 -∀从(こいつのことだから根ほり葉ほり聞いてくるんだろうし……どうするよ、うまくいってねぇから依頼キャンセルされたら……)
('A`)「……」
从 ゚∀从「さ、さ!ハインちゃん特性の粗茶でも飲んでリラックスリラック──」
('A`)「……そういえば、例の宅配はどうなったんだ?」
从;゚∀从(っべー、それが一番やべーんだよボケ!)
从 -∀从「ん、ああ……あれね!あれはもう完璧にパーペキな」
( A )「高岡さん」
-
从 ∀从「は、はいぃ」
(-A-)「こないだはすまなかった」
从 -∀从「すんません依頼だけは続けさせ……えっ?」
(;-A-)「二晩経って頭が冷えたよ。思えば彼女の……美和の言動は変だったかもしれない」
从 ゚∀从「変?」
('A`)「ああ。彼女、コンプレックスがあってな。細い目と口がもっと大きかったらいいのにってよく溢してた」
从 ^∀从「なるほど!不細工なのか!」
(#;-A-)⊃「つくづく失礼な奴だな……ほら」
[<(' _'<人ノ]
从 ゚∀从「写真か……んだよ、そこそこじゃん。和服似合いそう」
-
(*'A`)「だろ?俺としてはむしろこの目と口が好みなんだが」
从 ゚∀从「はいはい、惚気はいいよ。で、宇都宮さんの言いたいことはアレか?」
( 'A`)「"整形手術"」从゚∀ 从
(;-A-)「……僕が500万円を貸したのは両親の病気を治療するためって聞いたからだ。でも、あんたが言うようにこれが結婚詐欺だとしたら……」
从 ゚―从(今時、そんな常套文句に引っかかるとは……女もバカだが、こいつも大概だな……しかし)
('A`)「どうした?考え込んで」
从 -∀从「うんにゃ、恋は盲目だと思っただけさ。で、だ」
从 ゚∀从⊃◇「これが今朝届いた郵便物だ」
-
(;'A`)⊃◇「すごい、本当に新住所が書いてある……ん?このスタンプは」
从 ゚∀从「正直に言えば、コイツのせいで行き詰ってたんだがね、仮説が浮かんだよ」
(;'A`)「お、おいどこ行くんだ?」
从 ゚∀从「ちょっと着替えてくる。宇都宮さんも出かける準備しといてくれ」
('A`)「あ、ああ……」
('A`)(やっぱり……なんだかんだで捜査はしてくれてるんだな)
('A`)(口は悪いが腕はよさそうだ。実際、美和の新しい住所もこうしてわかったし)
( 'A`)⊃◇(でも、このスタンプ……本当に彼女がそこにいるのか?)
(-A-)(なんにせよ、信じてみるか。この探偵を)
-
从゚∀ 从「あ、そうそう」
('A`)「なんだ?」
从゚∀*从「覗くなよ?」
(;'A`)「誰が!」
从 ゚∀从ヘッヘッヘ
(;-A-)(……あんまり信じたくないなぁ)
-
〜〜〜
ラウンジ市 住宅街
メゾン ニューソック前
从゚ー从「ここがあの女のハウスね」
(゚A゚)「……」
从゚ー从「んだよ、一回言ってみたかっただけだよ。つーか、どうした、宇都宮さん。ジロジロ見て」
(;'A`)「いや……」
(;'A`)(なるほどな……孫にも衣装ってか。内藤の言ってた美人で優秀な探偵がいるってのはこのことか)
(;-A-)(……まぁ優秀かどうかはともかくとして……)
从^ー从「もしかして、私に惚れた?」
('A゚;)「はっ!?ば、バカ!そんな」
从^ー从「惚れた?ねぇねぇ、惚れちゃったの?」
-
(;-A-)「ぼ、僕は美和一筋だ!変なこと言うな!」
从゚ー从「おーおー、お熱いことで。騙されてるかもしれないのにまだ信じてられるんだな」
('A`)「……美和は社内で唯一、僕によくしてくれた女性だ。献身的で、おしとやかで」
从゚ー从「私みたいな感じだな」
(-A-)「たとえ言動に疑う余地があっても、僕はまだ信じてるさ。きっと何か事情があるのかもしれない。もし、整形するにしたってそれは僕に隠したいだけで……」
从゚‐从(隠したいだけでここまでするかね)
从゚ー从「……おっ、誰かドアの前に来たぞ」
( ・3・)
从゚、从「……男?」
(;゚A゚)「そ、んな……!?まさか浮気──」
从゚ー从「焦りなさんな。どうやらあんたの考えてることとは違うみたいだ」
-
(;'A`)「えっ……?」
从゚ー从「見ろよ、ドアも開けてもらえずに突っ立ってただろ。おそらくインターホン越しに話してる」
从-ー从「それに会話が終わってすぐに隣の部屋のインターホンを押した……大方、訪問販売か宗教のお誘いだろ」
(;'A`)「ふぅ……そうか」
从゚ー从(にしても割とすぐに次の部屋に移ったな……勧誘に断られたとしたら、写真から見た印象とは違ってターゲットは意外と強気なのかねぇ?)
从゚ー从「よし、じゃあ行こうか」
('A`)「へっ?どこに?」
从 ー从「……なんのために私がめんどくさい着替えなんざしたと思ってるんだ」
从゚ー从「直接会うんだよ、
あんたのフィアンセ
高 崎 美 和 にな」
-
〜〜〜
ピンポーン
(;'A`)ドキドキ
从゚ー从(私の推理が正しければ、ここにいる人間は正真正銘、依頼主の婚約相手、高崎美和だ)
『はい』
从゚ー从「あの、わたくしこのアパートの新しいオーナーの"田岡"と申しますが」
『はぁ』
从゚ー从(もしかしたら既に顔が違うかもしれないが……それでも情報を得ることはできる)
-
从^ー从「こちらに来てまだ入居者の皆様にご挨拶が出来ておりませんでして……よろしければご挨拶を、と」
『……わかりました』
从゚ー从(来た!)
ガチャ
<(' _'<人ノ「お待たせしました」
从゚‐从
( ゚A゚)
从゚ー从(写真と顔は……変わっていない……?整形どころか、写真のまんまじゃねぇか)
-
从;゚ー从「どうも、えーと……高崎美和さんでしたよね?」
<(' _'<人ノ「えっ……」
( A )「美和!!」
<(' _'<人ノ「!!」
(;'A`)「こんなところで……いったい、何をしているんだ!?」
<(' _';<人ノ「ちょ、ちょっと──」
「……」
(; A )「僕が、僕がどんな思いで君を……!」
从゚ー从(……まさか、ここまですんなりいくとは……あのスタンプはなんらかの形で、同居人とかが高崎美和がここにいないとでも答えたってわけか)
从 ー从(なんにせよ、これで依頼人とターゲットはめでたく鉢合わせた。さぁて私は帰るか)
-
( 'A`)「答えてくれ、君は──」
<( _ <人ノ「あの」
(;'A`)「?」
<(' _'<人ノ「ひとつ、勘違いをなされているようですが……」
ゴソゴソ <(' _'<人ノ
サッ =⊂<(' _'<人ノ
(;'A`)⊃=「……健康保険証?なんでこんなものを……」
( ゚A゚)「!!」
<(' _'<人ノ「私の名前は、"高野美崎"です。あいにく、"高崎美和"という方は存じ上げませんが……」
从゚‐从「……は?」
後編へ続く
-
後編は近日に!では、ご覧いただきありがとうございました。おやすみなさい。
-
うっわ
おもしろい何コレ乙
-
ほほうほほう
これは続きが気になる
乙です
-
表情豊かだなwwwww
期待!
-
おい面白いじゃないかおつ
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まさかの展開に乙せざるをえない
-
相変わらず知識が豊富だな
面白いわ
乙!
-
おもしれえ
相変わらず知識が豊富だな
乙!
-
連投失礼しました
-
ドラマ見てる感じだ
乙
-
期待
-
何これおもしろい!!
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毎度ながらお待たせしてます。
あと二、三日程で投下できると思います。よろしくどうぞ。
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きたい
-
ハイン可愛いよハイン
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待つよいくらでも待つよ
-
がんばって!
-
待ってるよん
-
自分なりに仮説を立てて、4パターンくらいこれからのシナリオ展開を予想したがさてさて
たまに読むと推理系小説はやっぱりおもしろいな
-
从;゚‐从(おいおいおいおいおい、どういうこった、こりゃ……)
(;'A`)「高野……美崎?」
<(' _'<人ノ「はい、そちらに書いてあるでしょう?」
从゚‐从⊃=「失礼」
从・‐从(会社名や保険者番号の記載もある。名前も確かにまぎれもなく高野美崎だな。字面が似ているだけで、高崎美和とは違う)
<(' _'<人ノ「それとオーナーさん……田岡さん、でしたか」
从゚―从「はい」
<(- _-<人ノ「おかしいですね」
从゚‐从「というと?」
<(' _'<人ノ「私が存じ上げているこのアパートのオーナーさんは"関ヶ原"さんだと伺っていましたが」
从゚‐从「……」
<(' -'<人ノ「あなたは──どちらさまでしょうか?」
-
从 ー从「……フフ」
<(' _'<人ノ「?」
从^∇从「ハハハ、これは大変失礼を致しました。改めましてオーナーの"田岡"です」
从゚ー从「いやぁ、お恥ずかしいです。新任とはいえ、こちらが先に貴方のお名前を間違えてしまって、不快な思いをさせてしまったようで」
<(' _'<人ノ「……」
<('ー'<人ノ「ごめんなさい、私こそ突然の出来事で……以前に住んでいたアパートのオーナーさんと間違えてしまいましたわ」
从;゚ー从⊃=「人の名前はなかなか覚えにくいものですね、こちらお返しします」
=⊂<(' _'<人ノ「ええ、本当に」
<(' _'<人ノ「それで、こちらの男性は?」
从゚ー从「ああ、彼は……」
( A )「ふざけるなよ」
<(','<人ノ クスッ
从∩―从 アチャー
-
(#゚A゚)「君は美和だ!僕と結婚する予定の美和だ!」
<(' _'<人ノ「……」
(#゚A゚)「その髪も、その顔も、その声もなにもかもそのままなのに、何が違う名前だ!!」
<( _ <人ノ「……」
(#'A`)「これ以上、僕を──侮辱するなら訴え」
从゚―从⊃( 'A`) ガシッ
ウワッ ('A`;)⊂从゚ー从「高野さん、重ね重ね申し訳ございません」
从゚ー从「こちらは友人の宇津田、なにぶん女一人の訪問なので付き添いをお願いしていたのですが」
从゚о从「実は彼、婚約者に逃げられましてね」
-
<(' _'<人ノ「……」
从-ー从「どうやら、貴方がその婚約者に似ていたようで……本当に申し訳ないです」
<(' _'<人ノ「あまり共用の通路で大声を上げられると迷惑なのですが……そういうことでしたら」
<(- _-<人ノ「心中お察ししますわ、"宇津田"さん」
(゚A゚)「なっ……ふざけ──」
从゚ー从「お心遣い、痛み入ります。それでは、顔合わせも済みましたし私達はこれで……」
<(' _'<人ノ「はい。ご苦労様でした」
-
<(' _'<人ノ「あ、田岡さん」
从゚ー从「はい?」
<( _ <人ノ「名刺を──」
从゚‐从(ちっ、面倒な)
<(^ _^<人ノ「持っておいたほうが他に住んでいる方々と話をしやすいと思いますよ」
从 、从「……勉強しておきます」
-
〜〜〜
車内 移動中
(`A')「おい、聞いてるのか!なんで止めた!!」
从゚へ从「うっさぇなぁ、聞こえてるよ」
('A`#)「なんであそこで引き下がったんだ!彼女は間違いなく美和だ!それをなんで──」
从゚‐从「だって、あのままにしてたらあんた、"訴える"って言いそうだったし……」
('A`)「当たり前だ。彼女は嘘をついている。僕は500万も返してもらってないし、結婚の約束も曖昧だ。強引にでも話を聞かないと埒があかない」
从゚ー从「はぁ……宇都宮さん、誣告罪って知ってる?」
('A`;)「ぶ、誣告罪?」
-
从゚ー从「今の名称だと刑法第172条の虚偽告訴罪のこと」
('A`;)「虚偽告訴って……」
从゚ー从「他人に刑罰や懲戒を受けさせる目的で虚偽の告訴あるいは告発をすると罪になるよって法律」
(-A-;)「そ、そんな……僕は別に刑罰を加えたいとかそういう──」
从 ー从「仮に、さっきの場で止めていなかったとして……あの女がどうぞ訴えてくださいとでも言ったら、どうする?」
( A )「……それは、腹を括って出るとこに出る」
从゚ー从「ふーん……なんだ、『あの娘のためを思ってここは引き下がる』とでも言うかと思ったけど案外、男の子じゃん」
('A`)「そこまで言われたら俺だってムカつくよ。でも」
('-`)「真実が知りたいからな、美和が本当はどういう心境で、こういうことをしているのか」
-
从^ー从「なるほどね──オーケー、でだ。彼女が本当に高野美崎という名前で、顔がただ単に瓜二つだっただけの場合……」
从゚―从「裁判だと、宇都宮さん、あんたが罪に問われる場合もある」
('A`;)「えっ……マジかよ」
从゚、从「そりゃそうだろ、もしなんの罪も犯していないのに刑事告訴したとしたら、訴えられた側にゃ、やれ警察は来るわ、裁判所にはいかないといけないわと大変だぜ?で、やっぱり違ってましたごめんねじゃ通らねぇよ」
(-A-;)「……」
从-ー从「ま、あそこで止めとかないと厄介になる、だから止めたってわけさ」
('A`)「……なら、あれか。こうして直接俺とあんたが美和に会っちまった以上、捜査は終了ってわけか」
-
从゚ー从 y- カチッ「……」
(-A-)「しょうがないよな。だって、名前が違うんだから」
从゚。从 y-~ スゥー「……」
('A`)「健康保険証なんて公的な証明、出されちまったんだ。打つ手ねぇよ」
从゚о从 y-~ハァー「……」
('∀`)「ありがとな、高岡さん。ここまで短期間でよく調べてくれたと思うよ。ちゃんと報酬は払うから安心して──」
从゚ー从「と、まぁ普通ならここであんたの言うとおり降りるわけだが」
('A`)「……?」
从 ー从「あいにくと私は降りるつもりはねぇよ」
-
(-∀-)「ハハ、気持ちはありがたいんだが……でも」
从゚ー从「そもそも、さっき言った訴える訴えないって話も、ぶっちゃけ司法の場に出て困るのは向こうだと思う」
('A`;)「は?どういうことだよ」
从゚ー从「宇都宮さん、高崎美和は車かバイクに乗るか?」
('A`)「な、なんだよいきなり。そりゃ乗ってるけど……ずっと前、一緒に勤務していた時も通勤に使ってたし」
从゚ー从「第一に、一般的な人間が身分を証明するために出す書類で最もポピュラーなものはなんだと思う?」
('A`)「免許証だろ?車の……あ」
从^ー从「そうだ、持ってる人間なら最初に出るはずの運転免許証……それじゃなくてわざわざ会社の保険証を見せた理由、分かる?」
( -A-)「うーん……それは顔写真を見せたくないから?」
从'ー从 ニコニコ「そう!さすがだね!"免許証の裏書を見せたくなかったから"だよ!」
-
('A`#)イライラ「……裏書?」
从゚ー从「引越しやなにかの都合で免許証の情報が変わったら書き換えないといけないだろ?そこに見られたくないものがあるのさ、例えば」
从゚〜从「旧名、とかな」
('A`)「……!」
从-ー从ペラペラ「他にも突っ込みどころ満載な上に、極端に冷静だっただけでもあの女はあんたから金を騙し取ろうとしている可能性が非常に高い。推測だが、少なからずやましいところがあるんだろう。だから本当に裁判とかになったら困るのは高崎美和も同様。しかし、あんたはそんな厄介事、できるなら避けたい」
('A`)「……」
从゚ー从「そして、私は"それ"を解決する。探偵だからね」
-
('A`)「……俺は」
从^ー从「さ、どうする宇都宮さん?まぁだ特別料金はかわらねぇぜ」
('A` )「一つ聞きたいんだが……」
从゚ー从「ん?ああ、金額なら」
('A`)「どうしてそこまでしてくれるんだ?」
从゚‐从「……」
('A`)「さっきも言ったとおり、俺は別に降りてもらっても構わないし報酬も払う。でも、探偵だからって理由で、なんでここまで」
从゚ー从⊃ ウィーン「そりゃ、簡単だ」
从 ー从⊃〃 -~ ポイッ「あの女、私に喧嘩売ってきたからさ」
('A`;)「……なに?というかポイ捨て……」
-
从゚ー∩ ガサガサ「住んでるアパートのオーナーの名前なんて知ってて、なおかつ覚えてる人間はほとんどいねぇよ。にも関わらずカマかけてきやがる」
ガサガサ ∩゚ー从「おまけに名刺だ。こっちの手の内を見透かして『これ以上詮索するなら潰す』って言ってるも同然」
从 从⊃〃ポイッ 从从
从 ゚∀从ゞ アタマ ボリボリ
('A`)(ああ)
从#゚∀从「要するに、だ。"ハインちゃんを怒らせた"それが理由」
( A )(……乱暴なこの人は、勝手だけど、でも)
从 ゚∀从「さぁ、私は答えた。あとは依頼人のあんたが決める番だ」
-
从 ゚∀从「どうするよ、
宇 都 宮
クライアントさん。
乗るかい?」
('A`)「乗るよ、
高 岡 さ ん
ディテクティブ。
最後まであんたと
一緒に見届けたい」
-
从 ^∀从フフ
从 ゚∀从
从 -∀从「いや、降りよう」
('A`)「えっ?」
从 ゚∀从「着いたよ、事務所」
(゚A゚;)「えっ、まさか」
ガチャ
从゚∀ 从ノシ「じゃ、次は3日後ね、バイバーイ!」
('A`)「……」
('―`)「やっぱ、乱暴だわ、うん」
-
ちょっと寝かせてください。ホントごめんなさい。出来たら起こしてね。
-
乙
寝ると勝手に書かれてるのか……
-
乙
楽しみすぎる
-
おおー、続き待ってました
-
90(2): 07/08(火)13:45 ID:Tw1Vu7r20(1) AAS
このエロゲのヒロインがハインに見えて仕方ない
http://www.dlsite.com/maniax-touch/work/=/product_id/RJ135885.html
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/⌒ヽ .|| ___ |
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┌/::::::: l ||__/._/_|
| |:: |:::: | ┌━━ー┷┷┐<ジャンル:ファンタジー中出し出産露出異種姦ぼて腹/妊婦
-
〜〜〜
翌日
喫茶店『シベリア』
⌒*リ´・-・リ「お待たせいたしました、アイスコーヒーでございます」
('A`)「ありがとう、もうすぐ連れが来るから」
⌒*リ´^-^リ「かしこまりました。後ほどご注文をお伺いいたしますね」
('A`)「有給もあと3日で終わりか……」
(-A-)(思えばこの数日間……変な体験だよなぁ)
('A`)(探偵に依頼すること自体、自分の人生であるなんて思ってもみなかったけど、まさかその探偵がこんな無茶苦茶な奴だなんて……)
( 'A`)⊃日(まぁ……悪くはない、けどさ)
(;'A`)ニガッ
( ^ω^)「なーにしかめっ面してんだお」
-
('A`)「こういう顔なんだよ、内藤。お疲れさん」
( ´ω`)「警察をポンポン呼んだりするんじゃねぇお、暇じゃないんだお?俺。昨日だって物損事故起こした車の……」
('A`;)「あー、はいはい。それ長くなりそうだから今度話してくれよ」
( ^ω^)「お前、俺の苦労話をないがしろに……」
∩('A` )「ま、そう言うなよ、奢るさ。すみませーん」
⌒*リ´・-・リ オナジヤツ クダサイ(^ω^ )
≡( ^ω^)「……それで、どうだお?」
-
('A`)「んだよ、気になってるじゃん。でも、ぼちぼち……とは言い難いかな」
( ^ω^)「婚約者の捜索、痴情のもつれなんざ逐一取り扱ってたら体がいくつあっても足りないお」
(-A-)「うっせぇな。でも、多少は進んで──」
⌒*リ´・-・リ「お待たせいたしました、アイスコーヒーでございます」
(^ω^ )「ありがとお!」
⌒*リ´^-^リ「ごゆっくりどうぞ、失礼いたします」
('A`)「……で、調査なんだが」
( ^ω^)「っと、そんなことはどうでもいいんだお」
-
('A`;)「は?いやいや、呼び出したのは悪いと思ってるが、お前だって進捗具合の相談に乗り気だったじゃねぇか」
( ‐ω‐)「俺が聞きたいのはドクオのことなんかじゃないお」
('A`)「じゃあなんだよ」
(* ^ω^)「決まってるお!ハインちゃんだお!!」
(゚A゚;)「は!?」
(* `ω´)「うぉおおおおハインちゃーん!!キミのハートが欲しいお!!」
⊂('A`;)「馬鹿やめろみんな見てる!警察呼ぶぞってお前が警察だった……」
( ^ω^)「おっおっ、失礼したお。つい」
-
('A`;)「つい、じゃねぇよ。なんだ、いきなり」
( ^ω^)「俺はハインちゃんが好きなんだお。ハインちゃんのお胸が欲しいお!プルプルしたいお!元気かお、彼女?」
(-A-;)「……ちょっと待て、ちょっと待てよ……話は変わるけど……もしかして、内藤が高岡探偵事務所を僕に紹介した理由って」
( ^ω^)「おっ?当然、ハインちゃんの養分になると思って」
(`A'#)「……ざけんなぁああ!!」
( ゚ω゚)「おっ!?やめろおみんな見てるお!警察呼ぶお!って俺が警察だった」
-
( A #)「おま、お前、人が人生で一番といっていいほどに困ってるのに、自分が好きな女だからって適当な……!」
( ^ω^)「ん?じゃあ聞くけど、ドクオだって例の女のためになるんだったら紹介しないかお?」
('A`;)「そ、それとこれとは話が別だろ!」
( ^ω^)「おっおっ、まぁそう怒りなさんな。彼女はきっと結果を出してくれるお」
( ^ω^)(なんてったって"あの人の弟子"なんだからおね)
-
〜〜〜
;从>-∀从>;「わっかんねぇーーー」
从 ゚∀从「あーわかんね、なに?どうやって名前変えたの?ありえん、意味がわからん」
从 ゚―从「名字が変わったのはわかる。結婚詐欺によくある別の男の存在」
从 -∀从「宇都宮さんには酷だが、やっこさん、おそらく既に本命の男と入籍してるんだろうな」
从 ゚∀从「とすると、整形に金をかけていないことも頷ける。ま、入れ知恵かねぇ、男の」
从 ゚∀从「ああ、そうだ、ここまではいい。だけど、氏名を変えるのは無理だろ。人のこと言えねぇが、裁判所が『美和』なんて名前を変更することなんて簡単に認めるわけねぇし」
从 -∀从「そもそもあの保険証が偽造?いや、ばれた時のリスクが大きすぎる。多分、宅配の時にもあれ使ってんだろうし、偽物と考えたって載ってる会社にでも連絡すりゃ一発だ」
-
从 ゚〜从「だいたい、裁判官が客観的な見方をして初めて名前を変えることが出来るって法律で決まってんだろ……?」
从 -∀从「客観的……か」
从 ゚∀从「性同一性障害による変更許可?却下」
从 ゚∀从「近所に同姓同名がいるから?考えにくい」
从 ゚∀从「度重なる間違い電話?知るかボケ」
从 '∀从「だぁー、もうやだぁー」
从 -д从「うわーん!」
从 -д从「……」
从 -д从「……」
从 ∀从「……あっ」
从 ∀从「ああ、うん」
从 -∀从「──よしっ」
从 ゚∀从「パチンコに行こう」
-
〜〜〜
从 ^∀从「オホホホホ!勝った!勝った!ハインちゃん最強!」
从 ゚∀从「いやぁ、今日の夕飯は寿司だな!2000円で5万はでかい!」
从 ゚∀从白「出前とっちゃう?出前る?ハインちゃん特上頼んじゃうぞーー!」
从 ゚‐从白「……あ、携帯とまってるんだった」
从 ゚∀从⊃「しゃあねぇ、ちょっくら出かけますか。ふふ、気分が良いからお気に入りのハイヒールで──」
ガチャ
( ・3・)「うおっ」
从;゚∀从「ひゃ!誰だお前!」
-
( ・3・)⊃「あ、すみませーん。あの、私こういうものなんですけども」
从 ゚∀从⊃「ああん?」
从 ゚―从「……宗教法人……ラストリゾート?」
( ^3^)「はい!わたくしラストリゾートメンバーのボルジョアと申します!」
从;-∀从(うわぁ、いつも警戒してるのになんでこうドア開けたときに限って……メンドい)
( ・3・)「我々ラストリゾートは最後の楽園を目指して日々、活動しております!」
从 ゚∀从(……ん?こいつ、そういえばこないだ高崎美和のアパートで見たな……)
( ・3・)「つきましては、新たなメンバーのご招待として少額の寄付で貴方を楽園への使者にご招待──」
从#゚∀从(ちっ、嫌なこと思い出しちゃったじゃねぇか。腹立つ。追っ払おう)
-
从 ゚∀从「おい」
( ・3・)「はい!」
从 ゚∀从「失せろ」
( ゚3゚)「はい!?」
从 ゚∀从「今すぐ私の前から消えるか、別な楽園に連れてってやろうか、どっちがいい」
(; ・3・)「あわわわわ……」
从 ゚∀从「おい!」
(・3・ )≡「ひえぇ!すみませんでしたぁ!!」
バタン
从 ^∀从「んだよ、根性ねぇの。さて、気を取り直して──」
从 ゚‐从(……!?)
从 ゚‐从「ちょっと待て、宗教……法人?」
从 ゚∀从「繋がった……全部」
从 -∀从「……あとは証拠、いや証言……か」
从*゚∀从「あーあ、結局スニーカーかよ!くそったれ!」
-
〜〜〜
(; ・3・)「ああ、恐かった……殺されるかと思った」
( -3-)「でも"ノルマ"やばいなぁ……今週中にあと3人勧誘しないと」
( ・3・)「『モララー様』に詰められる」
( ・3・)「うぅ、こないだの主婦はイケそうだったのにもう入ってるんだもん、運がないよね」
从 ゚∀从「そうだな、運が無いよお前」
( ゚3゚)「ぎょぇ!?なんで!?けっこう走ったよ!?」
从 ^∀从「ブルジョアだっけ?ちょっとツラ貸せよ」
( ゚3゚)「ぼ、ボルジョアですお姉さま!!」
-
从 ゚∀从「んなことはどうでもいい。聞きたいことがある」
从 ゚∀从⊃「この写真の女、知ってる"な"?」
(; ・3・)「え、ああ、顔は知らないけど、そういえばこないだ行ったアパートのドアの表札に高野美崎って書いてあったなぁ、その人の事?」
从 ゚∀从「どこのアパートだ?」
( ・3・)「確か、メゾンニューソックだったかな」
从 ゚∀从「良い記憶力だ、ボルシチ。もっと話せ」
(; ・3・)「だからボルジョア──」
从 ∀从「ラストリゾートのことを、な」
-
〜〜〜
翌日
喫茶店『シベリア』
从 ゚∀从「いいか、もう一度言っておく」
('A`)「……」
从 ゚∀从「私はあんたの『婚約者を探してくれ』って依頼を今から終わらせる」
('A`)「……」
从 ゚∀从「終わらせるまでのルールは一つ。あんたは喋るな。それから先は宇都宮さん次第だ。私は席を外す。オーケー?」
(-A-)「分かってる……」
从 ゚∀从「なら、いい」
カランコロン
从 ^∀从ボソッ「さ、"暴きの時間"だ。気合入れろよ」
-
<(' _'<人ノ「あら、そちらにいらっしゃいましたか。今日はラフな格好ですのね」
从 ゚∀从「すみませんね、急にお呼び立てして」
<(' _'<人ノ「玄関の郵便受けに手紙を入れて……ずいぶんとアナログですのね、田岡さん」
从 ゚∀从「名簿からご連絡差し上げても良かったのですが、先日の失礼をお詫びするには文にしたためるべきかと思いまして」
<(' -'<人ノ「古典的だわ。もしかしてこの奥まったの座席も謝罪のための配慮かしら?」
从 ^∀从「アナログなんですよ、不器用とも申しましょうか」
<(' ー'<人ノ「クスッ、かけてよろしい?」
从 ゚∀从「どうぞ」
-
⌒*リ´・-・リ「いらっしゃいませ、ご注文は──」
<(' _'<人ノ「同じものでいいです」
⌒*リ´^-^リ「かしこまりました」
从 ゚、从「──ところでそのお手荷物は……」
<(' _'<人ノ「手紙を拝見して、先日の件は私にも至らないところがあったかと思いまして」
⊂<(' _'<人ノ「お召し上がりくださいな、ラ・フランスです」
从;゚∀从(なるほどねぇ、喧嘩売ってんなぁこのアマ)
从 ^∀从「これはこれは、ありがとうございます。頂戴します」
<(^ _^<人ノ「お口に合えば良いのですが、できれば""お早めに"食べていただけると嬉しいわ」
-
⌒*リ´・-・リ「お待たせいたしました、アイスコーヒーです」
<(' _'<人ノ「ありがとうございます」
⌒*リ´^-^リ「ごゆっくりどうぞ、失礼致します」
从 -∀从「もちろん、お話が終わればすぐにでもいただきましょう。さて」
从 ゚∀从⊃「まず、こちらをお渡しします、"高崎美和"さん」
⊂<(' _'<人ノ「ですから、私の名前は……あら、名刺?」
<(' _'<人ノ「……!」
从 ゚∀从「申し遅れました。私、高岡探偵事務所の高岡ハインと申します」
<(- _-<人ノ「……そう、あなた、探偵さんでいらっしゃるの。だから変わった人だと思ったのね、私」
从 ゚∀从「騙してしまってすみません。まぁ、"お互い様"ですが」
-
<(' _'<人ノ「お互い様?どういう意味かしら」
从 ゚∀从「あなたの名前は今、確かに高野美崎だ。それは裁判所も認めた列記とした事実」
从 -∀从「だが、"元々は"高崎美和だ。あなたはある方法を使って名前を変えた。本来なら不可能と思える氏名を、ある方法でね」
<(' _'<人ノ「馬鹿馬鹿しい。名前を変える?そういったものは特別な事情がないとできないのではなくて?」
从 ゚∀从「通常、氏名を変えるにはおおよそ七通りの条件があります」
从 ゚∀从「戸籍法第107条の2、正当な事由によって名を変更しようとするものは、家庭裁判所の許可を得て、その旨を届けなければならない」
从 ゚∀从「正当な事由とは、例えば通称名として使用する場合、変わった名前の場合、同姓同名が近しい人物にいる場合……」
<(' _'<人ノ「へぇ、いくつかあるんですね。詳しく聞いてみたいわ」
-
从 ゚〜从「全て説明すると日が暮れてしまいますからね。と、まぁおっしゃる通り、いくつかあるんですが、その中の一つ」
从 ゚∀从「神官や僧侶になる場合」
<(' _'<人ノ「……!」
从 ゚∀从「通常、寺とかで修行して出家した者が家裁で手続きを取って改名することができるのですが」
从 -∀从「この修行、別に定められてないんですよね。年数や内容」
<(' _'<人ノ「……そ、そうなんですか」
从 ^∀从「はい。例えば……」
从 ゚∀从「寺や神社などにつながりのある宗教団体が、入門者を斡旋して、一日だけそれっぽい格好をして、座禅を組んだ写真を添付する。それだけで通るんですよ、申請」
-
从 ゚∀从「本来なら出家した人間に与えられる戒名や法名、法号の決まりも、目的が真っ当でなければ適当な理由をつけてそれっぽくして、あら不思議。"別人"の出来上がり」
<(' _'<人ノ「くっ……」
从 ゚へ从「まぁ、いわゆる出家詐欺というものです。NHKでもやってました」
<(' _'<人ノ「そう、ですか。あまりテレビは観ないもので、初めて聞きました」
从 ゚∀从「そうそう、高崎さん……ラストリゾート、ご存知ですね」
<(- _-<人ノ「し、知らないわそんな宗教」
从 -∀从「あれ、おかしいな……」
从 ゚、从「私は一言も"ラストリゾートが宗教団体"だとは言っていませんが?」
-
<(' 。';<人ノ「た、たまたま来ていたのよ、そう名乗る勧誘が!だから知っていたの」
从 ゚∀从「そうでしょうね、実際、私のところにも来ました」
<(' _';<人ノ「……」
从 ゚∀从「詳しく聞いてみると、あなたが既にそこの信者だということ。それとどうやら一人の男が信者の憧れになっているようですね」
从 ゚‐从「確か……モララー様だとか」
<(' _'<人ノ「……」
从 -∀从「ずいぶんと人望があるようで、喜んで話してくれましたよ。彼のこと。なんでも、ある理想を実現するために資金を集めているとか」
<(' _'<人ノ「……っ」
从 ゚∀从「より多くの献金をしたものが昇進する……でしたっけ」
-
<(- _-;<人ノ「……なにが、言いたいの?」
从 ゚∀从「そういえば、高崎さん。この男、宇都宮さんからお金を借りてましたね」
('A` )「……」
从 ゚∀从「私が伺っている話だと、なんでも親の病気を治すためだと……馬鹿みたいだ」
<(' _';<人ノ「それは、悪いことでしょうか?私はあなたの言う高崎という人は知りませんが、肉親を思う気持ちを否定するのは良いこと──」
从 ゚‐从「白々しい、反吐が出るな、嘘つき女」
<(゚ _゚<人ノ「なっ──」
从 ゚∀从「まぁ、今話したこと全てを知人の警察官にリークして、あなたと関わりがある宗教法人にメスを入れることは簡単ですがね、それも馬鹿みたいだ。正義のヒーローじゃあるまいし。あ、この場合ヒロインか」
<(' _'<人ノ「──お金を、要求するつもり?」
-
从 ^∀从「いえいえ、そんなことしたらこっちが不利になる。脅迫だ」
<( _ ;<人ノ「なら、なんですか……!」
从 ∀从「私の要求は一つだけだ」
从 ゚∀从「高崎美和だと認めること」
<(' _'<人ノ「……?」
从 -∀从「それでいいんだろ、宇都宮さん」
('A`)「ああ、後は僕が話をつける」
从 ゚∀从「さ、どうする?もうほとんど自分からバラしてるようなもんだが、それでもシラを切って、逃げるか。ひとときでも真実を明かすか」
<(' _'<人ノ「……」
从 ゚‐从「答えろ、高崎美和」
-
<(- _-<人ノ「……いいでしょう。彼に話します。だから」
从 ゚∀从「オーケー、交渉成立だ。安心しな。あんたは今からこの男と話す。私は今話したことを胸の中に閉まっておく。誰にも、何も言わない」
<(' _'<人ノ「……」
('A`;)「……」
从 -∀从「じゃ、後はごゆっくり」
从 ^∀从「あ、コレ貰ってくわ。
用無し
"洋ナシ"」
-
〜〜〜
('A`)「……」
<(' _'<人ノ「……」
('A`)「何があったんだ、美和」
<(' _'<人ノ「ごめんなさい」
(-A-)「謝罪じゃない、僕が聞きたいのは本当のこと……」
('A`)「美和、君は」
<(- _-<人ノ「本当に……ごめんなさい。あなたを、騙してしまって」
('A`;)「……やっぱり、もう結婚してるのか?」
<(- _-<人ノ「はい……」
(-A-;)「そうか……その人のこと、好き、なんだな」
<(' _'<人ノ「……」
('A`)「分かったよ、この話は終わりだ」
<(' _'<人ノ「えっ……?」
-
(-A-)「僕が"あげた"500万、新しい家庭で使ってくれよ」
<(゚ _゚;<人ノ「そ、そんな……!騙したのよ、私……!?」
('A`)「僕はこんな顔だからさ、フラれるのなんて慣れてる」
(-A-)「それに……」
('∀`)「一度でも、愛した女の泣き顔なんて見たくないんだ──ってクサいかな?」
<(' _'<人ノ「!」
(A )≡「じゃあね」
カランコロン
<( _ <人ノ
-
〜〜〜
メゾン ニューソック前
<(' _'<人ノ(……最初は、軽い気持ちだった。友人が行っている集会へ行ってみたのは)
( ・∀・)『ようこそ、ラストリゾートへ』
<(' _'<人ノ(でも、思えばそこで私は惚れてしまっていた)
( ^∀^)『僕はモララー、この団体の幹部だよ』
<(' _'<人ノ(彼に近づきたかった。入会した。献金も納めた)
( ・∀・)『高崎さん、だっけ?うん、うん。嬉しいなぁ、毎月きちんと払ってくれる』
<(' _'<人ノ(金が必要だった。数千、数万、数十万じゃない)
( ・∀・)『うん、うん。僕の言うとおり、仕事も辞めて来たね。じゃあこの結婚届に名前を書いて、高野さんと一緒に役所へ行ってきて。あとは明日、うちの関連施設で撮影だ。その後はこちらで処理するよ』
<( _ <人ノ(もっと、何百と、必要だった)
( ・∀・)『嬉しいよ、"美和"。いや、今は"美崎"か』
<(' _'<人ノ(偽装結婚、氏名の変更──全て、彼に近づくために。愛してもらうために)
ガチャ
<(' _'<人ノ「なのに……こんな、こんな」
-
( ^∀^)「やぁ、おかえり美崎」
<( _'<人ノ「!?」
( ・∀・)「うん、うん。いい表情だ。あそこのコーヒーは美味しいだろう?」
<(' _'<人ノ「も、モララー様……!」
( ・∀・)「で、だ。どうだった?」
<(' _'<人ノ「えっ……」
( ・∀・)「前の彼氏と会ってきたんでしょ?どうだった」
<(- _-<人ノ「……話しました。名前を変えたことと、既に結婚しているということも。それでも彼はお金を返せとも言わずに──」
( ・∀・)≡⊃≡ _'<人ノ「あぅ!!」
( ・∀・)「うん、うん。そう、そうか」
<(゚ _∩;<人ノ「な、な……にを……」
-
( ・∀・)「ばれちゃったか、ふむ、ふむ。じゃあ要らない」
<(゚ _# <人ノ「はっ……?」
( ・∀・)「要らないよ、高崎さん。いや、今は"高野"か」
<( _∩;<人ノ「いら……ない……?ウソ……」
<(゚ _∩;<人ノ「ウソッ!だって、だって私、500万、ラストリゾートに、払って」
( ・∀・)「ああ、そうだったね。うん、うん。じゃあこうしよう」
( ^∀^)⊃「はい、500万だったね。治療費だ、殴ってごめんね」
<(゚ # <人ノ「 」
( ・∀・)「うん、うん。それじゃあ僕はもう行こうかな」
⊂<(゚ _∩<人ノ「待ってよ……待ってよ……!あれだけ、私の名前をむちゃくちゃにして……大金を用意して……」
(・∀・ )「大金?500万が?」
<(゚ _# <人ノ「なっ……」
-
( ・∀・)「一つ教えておこう、高野さん。僕はそんな"はした金"に何の興味もない」
<(゚ _# <人ノ「は──」
( ^∀^)「僕が欲しいのはラストリゾートが追っている『理想』だよ。そのための軍資金にすらならない金に食指は動かないんだ」
( -∀・)「ましてや、失敗する人間には、ね」
<( _# <人ノ「ふ、ふざけ──」
( ・∀・)「ああ、前の彼氏には詫び状を送っておくよ。安心してね」
(・∀・ )「それでは、バイバイ。"高野美和"さん……あれ?合ってるよね?ま、いっか」
バタン
<(' _∩ <人ノ「あ──」
<(∩ _∩<人ノ「あああああああああああぁぁぁぁぁ!!!」
-
(・∀・ )(バカな女だ。ラストリゾートの計画に携わるこの僕を、本当にたった500万で飼いならすつもりだったとは)
(-∀- )(といっても、ちょっとした余興だったけど、ここまであっさり失敗しちゃうとはね)
=⊂(・∀・ )「うん、うん。なかなか面白い探偵さんみたいだ」
(・∀・ )「高岡、ハインちゃん」
-
〜〜〜
('A`)(有給も終わって、いつもの日常が始まる)
('A`)(ショックは大きい。でも、心なしかすっきりしてる)
(-∀-)(最後の最後に、かっこつけられたからかな?へへ)
('A`)(さ、仕事頑張るか!)
('A`)「おはようございます!」
ア
キタヨ
ヒソヒソ
('A` )「……なんだ?」
( ´W`)「宇都宮君」
('A`)「あ、部長。おはようございます」
( ´W`)「ちょっと出れるかね」
('A`)「は?はぁ」
-
〜〜〜
(;'A`)「な、なんでしょうか?というか、しばらく出社していないうちに社内の空気が重いのですが……なにかあったのですか?」
⊂(´W` )「宇都宮君。これを見たまえ」
( 'A`)⊃「なんですか?ファックス……?」
『私、高崎美和は在職中、宇都宮さんから交際を迫られ、仕方なく会社を辞めました。
本来ならこのことは秘密にするつもりだったのですが、日に日に関係を迫る彼から逃げるためにこの事実を警察に密告するつもりです』
('A`)「……は」
(;゚A゚)「はぁ!?」
-
〜〜〜
高岡探偵事務所
从 ゚∀从「──で、暗におめぇの席ねぇからって人知れず退職かよ」
(-A-;)「泣きながら退職届書いたよ……」
从 ゚∀从「しっかし、あれだな。会社都合だろ?訴えりゃ勝てんじゃね?」
('A`)「いや、自己都合だ。というかバックレみたいなもんだよな」
从 ゚‐从「は?なに考えてんだ」
('A`)「考えてもみろ、ゴネて会社に残っても同僚の目が痛くて仕事にならないよ」
从 -∀从「豆腐メンタルめ」
('へ`)「あんたが図太すぎるんだよ、探偵さん」
从 ゚∀从「ふん。で……どうする」
-
('A`;)「どうするって、もう料金は払っただろ、20万振り込んだぞ?」
从 ゚∀从「そうじゃねぇよ、高崎美和だ」
('A`)「……」
从 ゚∀从「どこかのお人よしに送った脅迫じみた内容のファックス……まぁ警察云々はブラフにしても泣きっ面に蜂だぜ。さすがの私もこれはえぐいと思ったよ」
从 -∀从「どうせ連絡もつかねぇんだろうし、アパートにもいなかったんだろ。探すか?ま、次は通常料金だがね」
(-A-)「いや、もういいよ」
从 ゚、从「もういいって……」
('A`)「連絡もアパートにも行ってない。もう、いいんだ。彼女が幸せなら。それに」
('∀`)「仕事探さないと。マジで」
-
从 '∀从「ああ、まぁそうだけどよぉ。はぁー、ホント、あんたってなんていうか……」
从;゚∀从「──ちょっと待てよ、じゃあなんでまたここに来た?事後報告だったら電話で済むだろ。私の携帯も復活してるし」
('∀`)「……」
从;-∀从「おーいおい、おいおい、まさか、まさかとは思うけど」
('A`)「高岡さん、僕をここで働かせてくれないか?」
从 ゚д从「はぁ!?ここは探偵事務所であって、病院じゃねぇんだ。失恋のショックならカウンセラー、頭いかれたなら家で寝てろ、な?」
('A`)「美和が入った宗教……ラストリゾート」
从 ゚―从「?」
('A`)「もし、こういう風にモテない男をカモに私腹を肥やしてるんなら」
(-A-)「僕は許さない。だから──」
-
从;-∀从「あー、はいはい。正義感強いねぇー宇都宮さん」
从 ゚∀从「でもな、もう一度言うがここは探偵事務所だ。依頼以上のことはしないし、関わらない。刑事ゴッコがしたいならよそに行ってくれ」
('A`)「……」
从 ゚∀从(……んだよ、マジかよ、こいつ……)
从 ゚^从(……まぁ、私も事後処理が甘かった部分もあるがねぇ。サテンの時、席を外すべきじゃなかったかもしれん)
从 ゚‐从(つっても、どうも変なんだよなぁ。あんなファックス寄越すほどぶっ飛んだ女とは思えないんだが……)
(_ _)「頼む」
从;-∀从(うぅ、断りづらくなってきたぞ。ハインちゃん、がんばれ!)
从;゚∀从「だから、無理だって──」
-
───
『頼む、茂名山さん!』
『ハイン、困ってる人のことは助けてやるもんだ。それが探偵って奴だモナ』
───
从゚∀∩从「!」
('A`;)「ど、どうした?」
从 ゚∀从「……いや、ちょっと、昔をな」
从 -∀从σ「敬語」
('A`)「えっ?」
从 ゚∀从「私があんたを雇ったら、あんたは部下だ。敬語使え」
('∀`)「えっ、じゃあ」
从 ゚へ从「それと、給料が毎月払えると思うなよ?いいな、"ドクオ"」
-
('A`;)「あ、ああ。それなら大丈夫だ……ですよ、高岡さん。実家から生活費借りる約束してるし……」
从 ゚∀从「ヘイヘイヘイ、その高岡さんってのは無しだ。ハインって呼べハインって」
(-A-;)「うっ、いやそれは追々で……」
从 ^∀从「なんでだよ。──あ、お前あれだろ。女の子の下の名前呼び捨てにするの抵抗あんだろ?」
('A`;)「わ、わりぃかよ。そりゃ美和くらい親しくしてくれりゃ呼びやすいけど……」
从 ゚ε从「ドクオ、ダーメ。ハインって呼ぶの!」
(;'A`)「だ、だから追々……」
从 ゚∀从「呼ぶの!てか、それにしても、あれだよな」
('A`)「ん?」
从 ∀从「ドクオ……ドクオ。クッ、プフフ」
('A`;)「な、なんですか?」
-
从 ^∀从「いや、お前こそ"名前"変えたほうがいいんじゃねぇかってな。ドクオてもう……クッ、アハハ!」
(゚A゚;)「うるさいな!"ハイン"だって変な名前じゃないか!」
从 ゚∀从「おっ、やっとハインって言った!よろしくな、ドクオ!ねぇねぇ、次はハインちゃんって言って!ハインちゃん!」
(;゚A゚)「誰が言うか!くそっ、やっぱヤダこんな探偵!」
乱暴粗悪なディテクティブのようです
第一話『名前』
おわり
从 ゚‐从「つーか、おい、敬語使えよ」
('A`;)「す、すみません……」
-
お待たせしました。起きたら仕上がってました。嘘です。
ではまた後日、ありがとうございました。
-
乙
続き読めるのか
前後編で終わりかと思ってたから嬉しいな
-
これ連載だったのか!!
乙!!面白かった!!
-
乙
次回も楽しみだ
-
ハインちゃん面倒くさいなwww
面白かった! 乙!
-
連載かよ
だが楽しみが増えたよ
乙
-
表情ころころかわるのいいなあおつ
てかそんな簡単に名前ってかえられるの知らなかったわ
-
乙です
おもしろかー
-
おつ、ビンボーでランボーな美人所長と冴えない男の組み合わせは、やっぱり最高だぜ
出家詐欺、NHKで5月14日に放送されたのか
そのお陰でこの作品が出来たのだとしたら、超ナイスだNHK。
-
ハイン可愛いよハイン
-
毎度ながらお待たせしております。
今週中に投下できると思います。遅れたらごめんなさい。
-
待ってる
-
舞ってる
-
♪ ∧,_∧
从 ゚∀从 ))
(( ( つ ヽ、 ♪
〉 とノ )))
(__ノ^(_)
-
从 ゚‐从「……」
从 ゚‐从「……これ」
从;゚∀从「詰んでね?」
〜〜〜
二日前
高岡探偵事務所
<さて、度重なる支出に市の財政はよろしくない状況が続きますが、いかがでしょうか、杉浦先生
从 ゚∀从y-~スゥー
<必ず、復興させて見せますとも。そのためにこの地に来たのであるから
( 'A`)ジー
<しかし、具体的な案はあるのでしょうか?
从 -ο从 y-~ハァー
<ある
(;'A`)ジーーッ
<それは、いったい……
从 ゚∀从 ρケシケシ
<……埋蔵金で!
プツン
-
(;゚A゚)「あーっ、何で消したんだ!ハイン!」
从 ゚∀从「くだらねぇな、なにが埋蔵金だ。コントじゃねぇんだぞ、コントじゃ。ケーブルテレビで地方のニュース見てる暇があるなら仕事探して来い」
('A`)「えー、でもいいよな、埋蔵金って。ロマンがあって」
从 ゚へ从「ハン、見つからねぇ大金なんぞより、目先の小金だろ?」
(;'A`)「見つからないからいいんじゃないか!」
从 ゚∀从「つーか、おい、敬語使えっつの」
('A`)「う、す、すみません」
-
从 -∀从「はぁー、ったくお前が来てから一週間経つけど、何の役にもたってねぇし」
(-A-)「そ、そりゃ依頼が来ないから……」
从 ゚∀从「そうだよ、依頼だよ。ここんとこなんの依頼もこねぇ、暇でしょうがねぇ」
('A`;)(こりゃ俺の給料も払えなさそうだな……)
从 ^∀从「おい、ドクオ。営業でもしてきてよマジで」
('へ`)「嫌ですよ、僕はラストリゾートに関わる人を助けるためにここにいるんだ!営業なんてしたくない!」
从#゚∀从「んだと、お前ふざけ──」
ピンポーン
从 ゚∀从「!」
('A`)「!?」
从*゚∀从「依頼か!?」('A`*)
-
ガチャ
(* ^ω^)「おいすー!!ハインちゃん元気かお!?」
从 ゚‐从「……」
( '-`)「……」
( ^ω^)「お?なんでドクオがまだここにいるんだお?ん、なにこの圧倒的に迎えられていない雰囲気は」
从 ∀从「お呼びじゃ」
从 `∀从「ねぇぇえええ!!」
( ゚ω゚)「おんっ!」
乱暴粗悪なディテクティブのようです
第二話 『学歴』 前編
-
〜〜〜
( ;ω;)「痛いお……すごく痛いお……上段回し蹴りはダメだお、でもちょっと嬉しい///」
('A`)「大丈夫か、内藤?」
( ^ω^)「つーか、なんでお前がいるんだお、ドクオ。もう依頼は終わってるんだお?」
(*'A`)「ああ、まぁ色々あってここで働くことになったんだ」
( ゚ω゚)「な、なんだと……!?ハインちゃんと二人で……?」
('A`)「う、うん」
(# `ω´)「てめぇ、この野郎抜け駆けしやがって──」
从 ゚∀从「おい、白豚。お前こそドクオと知り合いなのか?」
-
( ^ω^)「お、そうだお!ドクオとは高校の時の同級生だったんだお!」
('A` )「そうそう、というかハインと内藤も知り合いなんだよな」
(; ^ω^)「ドクオ、ハインちゃんを……ハインって……呼び捨てに──」
从 -∀从「こいつとはガキの頃からの腐れ縁でな。まぁ正直迷惑してるが」
(´ω` )「迷惑だなんてそんなぁ」
从 ゚∀从「はいはい、それより何の用だ?平日に遊びに来るほど暇なのか、警察は」
( ^ω^)「おっ、依頼だお依頼」
∩〃
从;゚ο从⊃ タプンタプン「ま、マジ!?さっすが内藤、伊達に肥えてねぇな!」
タプンタプン(^ω^ ;)「お、お腹叩いちゃダメだお」
(* ω )「そんなに叩かれたら、その、た、たっちゃうお」
从 ゚∀从「どんな依頼なんだ?」
(××^ω^※)「要人護衛だお」
-
('A`)(よく生きてるな……)
从 ^∀从「おーおー、すげぇなおい!誰の?」
( ^ω^)「杉浦議員」
(*゚A゚)「お、おおお!?」
( ‐ω‐)「の息子」
从 ゚∀从「息子?」('A` )
-
〜〜〜
杉浦邸前
( ^ω^)「ここが杉浦議員の住む家だお」
从゚ー从「豪邸、とまではいかねぇが、なかなかだな」
(;'A`)「緊張する……」
( ^ω^)「さて、依頼の確認だお。ここに住まう杉浦呂招(ロマネ)の息子、杉浦ひかるが、明日の昼から行われる大学の発表会で演説するから、その護衛を頼むお」
( ^ω^)「"一般参加オッケー"に加えて"ネットで全国に配信される"そうだから気合を入れるんだお」
( ‐ω‐)「発表する内容及びその他詳細については、本人から話を聞くこと。以上だお」
从゚ー从「へいへい」
-
(;-A-)「なぁ、さっきから聞いてるんだけど……なんで僕達なんだ?そういうのってSPとかがつくんじゃないのか?」
(* ^ω^)「そこはほれ、俺の力でハインちゃんに養生してもらうために……」
从゚、从「それ、私も確認したいから豚よ、真面目に話せ。その図太い首をへし折られたくないならな」
( ^ω^)「おっおっ、仕方ないおね……まぁSPだけじゃダメってことだお」
从゚―从「だから、なんでダメなのか話せよ、蹴るぞ?」
( ゚ω゚)「やめて!ステップ踏まないで!それ以上は本人から聞いてくれお!僕が言ったら色んな意味で首が飛ぶお!あ、言わなくても飛んじゃう!」
-
从゚へ从「ちっ……しゃあねぇ、行きますかドクオ」
('A`)「あ、ああ」
ピンポーン
「はい、どちら様でしょうか?」
从^ー从「内藤刑事より依頼を受け、高岡探偵事務所から参りました高岡ハインと、助手の宇都宮です。」
「かしこまりました、少々お待ちください」
('A`)(相変わらず、すげぇ猫なで声だ……)
从^‐从「どうしたの、宇都宮さん?」
('A`;)「い、いえ、なんでもないです、所長」
「お待たせいたしました、どうぞ」
-
〜〜〜
杉浦邸 廊下
(‘_L’)「この度はご足労いただき、ありがとうございます」
从゚ー从「いえいえ、こちらこそご依頼いただいて……」
(‘_L’)「坊ちゃん、ひかる君の護衛ですね」
从゚ー从「ええ、失礼ですが貴方は……?」
( ^_L^ )「自己紹介が遅れましたね。私、坊ちゃんの警護を杉浦呂招より任されております比連崎と申します」
从゚、从「ひれんざき……珍しい名字ですね」
( ^_L^ )「ハハ、よく言われます」
从゚ー从「それで、どうしてまた私達に依頼を?」
-
(‘_L’)「お恥ずかしい話なのですが、今回の発表会において"我々の警護だけではダメだ"という坊ちゃんからの指示がありまして……」
从゚‐从「なぜですか?」
( -_L- )⊃「いつもはなにか催し物があると必ず警備である我々が警護につくのですが……実は、先日……このようなモノが」
[二日後に発表する予定のものを別のものにしろ。さもなくば命は無い。
警察には連絡するな。こちらは全て把握している]
(;゚A゚)「脅迫状……!?」
从゚‐从(ご丁寧に新聞記事の切り抜きってか。妙に抽象的だが……)
(;‘_L’)「はい……ご覧のとおり、安易に警察へ連絡するわけにもいかず……そこで、秘密裏に私のツテを頼り、関係者へ連絡を取ってみたところ、そちらの内藤さんからあなた達をご紹介いただき、ご依頼した次第です」
-
从゚ー从(なるほど、内藤がなかなか話したがらなかったのはコレのせいだな。白豚のことだ、指紋とかはチェック済みだろうな)
( ^ω^)「おー……」
('A`)「でも、プロの警備がいるならそれ以上人員を増やす必要ってあるんですか?」
从-ー从σ「ドクオ、そうじゃないわ。この文を見て」
('A` )「ん?"こちらは全て把握している"……か?」
从゚ー从「ええ。文面どおりに読むならば、当日に杉浦家の警備が配置されることも承知済み。つまり、外部の警護が必要になる」
从゚ー从「警察に頼れないから、それ以外の人材で万全の警備をする。そうですね、比連崎さん」
(‘_L’)「仰るとおりです。私達も内密に動いていますので、あなた達の存在まではさすがに向こうも察せられないでしょう」
-
( ^ω^)「それに関しては俺が保証するお。あくまで個人として動いてるから奴さんも気づきっこないお!」
从゚ー从「うん。……ドクオ、どうしたの?」
(-A-)「ふむふむ。うーん、発表会や警備のことに言及しているとすると差出人は多分、学生だな。身体検査でもさせたらいいんじゃないか?」
从゚‐从「目的が違うわ。私達はクライアントを守ることが仕事であって、犯人探しをするわけじゃない」
从^ー从「それに、大事にしたくはないですよね。そちらも"色々"と大変でしょうから」
(;-_L- )「お心遣い、痛み入ります。呂招も多忙でして……」
(‘_L’)「おっと、着きました。こちらが坊ちゃんのお部屋です」
-
コンコン
(‘_L’)「坊ちゃん、探偵さんたちをお連れしましたよ」
「入ってもらって」
(‘_L’)「どうぞ。私は当日の配置決めのために部屋へ戻りますので何かありましたらいつでも」
(^ω^ )ノシ「おっ、じゃあ俺もそろそろ失礼するお。あとは頼んだお、バイブー」
从゚ー从「ああ、じゃあね」
('A`)「またな、内藤」
( -_L- )「それでは…………」
从゚、从「……なにか?」
(;‘_L’)「いえ、その……」
(‘_L’)ボソッ「坊ちゃんのこと、嫌いにならないでくださいね」
从゚‐从「?」
-
〜〜〜
杉浦邸 杉浦ひかるの部屋
(-_-)「初めまして、杉浦呂招の息子、杉浦ひかるです」
从゚ー从「高岡探偵事務所の高岡ハインと」
('A`)「助手の宇都宮ドクオです」
(-_-)「……」
从゚ー从「……」
('A`)「……」
( -_-)「プッ」
从゚ー从「?」
(-_-)「変な名前だな」
从#゚‐从(あぁ?んだとクソガキ)
(;'∀`)「ア、アハハ、比連崎さんじゃないけど、よく言われます」
(-_-)「だろうね。まぁいいや、座って」
-
从゚‐从「……比連崎さんからお伺いしましたが、今回の──」
∩(-_- )「ストップ。その前に一つ聞きたいことがある」
从゚―从「──なんでしょう?」
(-_-)「キミ達、学歴は?」
从゚д从「は?」
('A`)「えっ?」
(-_-)「学歴だよ、が・く・れ・き!僕みたいなエリートの護衛につくんだ、それ相応の人間じゃないとね」
('A`)「ぼ、僕はしたらば大学だけど……」
(-_-)「私立中堅じゃトップクラスか、まぁまぁだね。じゃあそっちの……」
从゚‐从「ひかるさん、それよりも聞きたいことがあるのですが」
从゚、从「どうして発表する題目を変えないのですか?」
(-_-)「……質問を質問で返すのは感心しないな、けどまぁいいや、どうせ高卒だろ?探偵なんてさ」
从#゚、从(このガキャ……)
-
(-_-)「変更しない理由だったね。簡単さ──とその前に一つ」
从-へ从「他言無用、でしょう。安心してください、"低学歴"でも守秘義務くらいは心得ておりますので」
(-_-)「ふん。……僕が発表するテーマは"埋蔵金計画"っていうんだ。身内を除いて、学校はもちろん、誰にも言っていない。ギリギリまで内緒にして、サプライズなプレゼンをするつもりさ」
(;'A`)「ま、埋蔵金?」
(-_-)「テレビは見るかい?最近、父さんが出演する番組で討論になる市の財源問題……」
(-_-)「それに一石を投じるための第一歩だよ」
(;-A-)「は、話が読めない──」
从゚ー从「なるほど。つまり、したらば市を席巻している財源問題の解決策を先に息子であるあなたが発表すると」
(-ー-)「そうだよ。なかなか理解が早いじゃないか、高卒」
-
('A`)「えっ、それならテレビで呂招さんが言ったほうが早いんじゃないですか?影響力も違うだろうし」
(-_-)「その影響力がボトルネックなんだよ、中堅君」
(#'A`)(中堅君って……)
(-_-)「大学生と地方議員、この二つじゃ発言の影響力や重みが全然違ってくるだろ?」
(-_-)「仮に父さんがテレビで発言したとしたら、最初に来るのは賞賛や応援じゃなくてゴシップやバッシングさ。マスコミの餌食になってしまう」
(-_-)「でも、学生である僕が言うなら少し違う。当然、この街で話題にはなるだろうが、あくまで学生のする研究としてみなされる。父が動きやすくなるんだ」
(-_-)「そして埋蔵金が見つかれば研究は達成、さらに得た金を市の財源として扱う」
(-_-)「計画への予算は父さんが既に根回ししているから、あとはこれを公表して、世論の支持を得るだけさ」
-
(-A-)「……というか、埋蔵金なんてホントにあるんですか」
(-_- )「ある。じゃなければ僕が大恥をかいてしまうからね」
('A`)(マジか……うーん、考えてるっちゃ、考えてるが……そんなにうまくいくのか、これ?)
从 ―从「父親のために息子が一歩を踏み出す、ということか」
('A` )「ハイン?」
从゚‐从「お父様は納得されているので?」
(-_-)「当たり前だろ。独断でこんなことするわけないじゃないか、高卒」
从 ー从「そぅですかぁ」
(゚A゚)(やばい、ハインがキレる)
从 ー从「す」
( A )(ひっ)
-
从^ー从「素晴らしいですね!」
('A`;)「えっ!?」
(-_-*)「わかってくれるかい!」
从゚ー从「ええ、それはもう。脅迫されているにも関わらず、勇気を持って一線に立とうという心意気!さすがですね」
(-_-)「ふふふ!君がせめて底辺大学でも卒業していれば友達になれただろう!残念だが、嬉しいよ!」
从゚ー从「護衛はお任せください!それでは私達はこれで失礼しますね!二日後の発表を楽しみにしています!」
从゚∇从「行きますよー!ドクオ!」
('A`)「えっ、ああ……」
-
〜〜〜
車内
从#`∀从「あーーー!!腹立つ!!」
('A`;)「お、落ち着けって」
从 ゚∀从「なに、あのクソガキ!!人を馬鹿にしやがって!危うくぶっ飛ばすところだった!」
(-A-;)「危な!でもよく我慢したよな……僕もちょっと腹が立ったよ。だいたいそんな計画うまくいくのかな?」
从 ゚へ从 シュボ y-~「うまくいくわけねぇだろ」
('A`)「あれ?さっきめちゃくちゃ褒めてたじゃないか」
从 ゚‐从 y-~「下手に注意すりゃ依頼がなくなっちまう。それは避けたい」
(-A-;)「あー、うん。まぁ確かに……」
从 -∀从 y-~「だいたい世間を舐めすぎだ、あのガキは。何が」
从 ^∀从「学生の僕なら大丈夫ー!」
从 ゚∀从 y-~「だ。二十歳越えてんだから発言に責任持てよクソッ!全国に放送されるってことがどういうことかわかってんのか!?」
-
('A`)「今の世の中、"大きな声"を出したらみんなが反応するからなぁ。良くも悪くも」
('A` )「それより、こうなった以上、ちゃんと守らないといけないってことか」
从 -∀从 y-~「んなもん、テキトーでいいだろ……どうせ発表したところで"七十五日"だ。お宝が見つからなければそれまで。万が一見つかったら御の字」
('A`)「命の危険は?」
从 ゚、从 y-~「ないない。たかだか学生の発表会で切った張ったなんて起こらねぇよ。せいぜい、妬みから来る犯行だろ」
从 ゚∀从 y-~「こっちにゃプロの警備もいるんだ。私らの仕事は二日後を滞りなく終わらせること。いいな」
-
('A`)「ああ、わかった」
从 '∀从 y-~「敬語っ!敬ってよ!私を!」
(_ _ )「ははぁ、高卒様!」
ジュー y-~A゚;;)「アツッ!!す、すみません!!」
-
〜〜〜
二日後 ソウサク大学
(~A~)「比連崎さんとの打ち合わせ……細かすぎ……ふわぁ、眠たい……」
从 ゚∀从「今日の警備は普段と違って私らがいるからな、外部の人間が居る以上、仕方ねぇよ」
('A`)「でも、徹夜するほどやるか?普通」
从 ゚‐从「そんだけ坊ちゃんが可愛いんだろ。ま、おかげでマップは覚えた。しっかし賑わってるな……」
('A`)「そりゃそうだよ、ソウサク大学の発表会って有名だから。文化祭みたいなもんだし、出店もあるらしいよ」
从 ゚∀从「そうなのか?」
-
('∀`)「例えば僕が大学に居たとき、話題になった発表だと『アルファベットが持つ力と戦争について』だとか──」
从;゚∀从「ああぁ、いい、いい。頭痛くなってくる。賢い奴らは違うねぇ、はいはい」
('A`)「なんだよ、けっこう面白いんだぞ?他にも『単身でアメリカの学校階層制度に挑むドキュメンタリー』とか……」
从 ゚∀从「アグレッシブだな……とそれより受付受付──」
('、`*川「ようこそ、ソウサク大学へ」
从 ゚、从「誰だ、あんた?」
('ー`*川「私は伊藤と申します。今日、開催されるソウサク大学の一般受付兼案内人としてこちらに参りました」
-
('A`)「スタッフさんか。学生……じゃないな。OBですか?」
('、`*川「はい。スタッフは全てOBのボランティアなんですよ」
从゚∀ 从「へぇ、あそこにいるの全部OBなんだ。暇だねぇ」
(-A-;)「ハイン」
从 ゚∀从「っと、悪い悪い」
('、`*川「いえいえ。まぁ、暇ではありませんが、それだけこの学校に思い入れがあると思っていただければ」
从 ゚―从「ふーん……」
从 ゚∀从「愛校精神って奴か、立派だねぇ。じゃあ案内してくれよ」
-
('A`)「お、おい!仕事は……」
从 -∀从「ドクオは発表会場で待機。まだかなり時間はあるだろうから、なにかあったら携帯に連絡しろ。あと、かわいい女の子が居たからって不用意に動き回らないように」
('A`;)「人をナンパしに来たみたいに言うな!」
('ー`*川「フフ、仲がよろしいのね」
从 ゚∀从「まぁねー、さ、伊藤さん。案内してくれよ」
('、`*川「ええ」
ポツーン ('A`)
-
(-A-)「なんだよ、いつもいつも勝手に……」
キャッキャッ
ウフフ
ドキドキ(*'A`)「……」
('A`)「っていかんいかん。仕事仕事!」
-
支援
-
〜〜〜
ソウサク大学 通路
('、`*川「ソウサク大学は創立150年を越える名門校。たくさんの施設や設備が整ってるわ」
从 ゚∀从「ほぇーしっかし、広いなぁ!"案内が無かったら迷うところ"だったよ」
⊂('、`*川「大丈夫よ、はい、パンフ。校内マップも付いてるわ。これを来訪者に受付で渡してるから」
从;-∀从⊃「センキュ。って分厚い……読む気失せるな、地図だけでも相当じゃねぇか」
('ー`*川「あら、そう言わないで。この学校、改築の度に先端の技術を取り入れてるの」
从 ゚∀从「例えば?」
('‐`*川「少し前だと、太陽光発電システム。電気自動車の充電スポットとか……」
从 ゚へ从「うーん。もうちょい楽しそうなもんはねぇのかい?」
-
('、`*川「けっこう前だけどショッピングモールをまるまる取り入れた娯楽エリアもあるわ」
从 ^∀从「そ・れ・だ!ハインちゃんそれ行きたーい!」
('ー`*川「はいはい」
〜〜〜
ソウサク大学 ショッピングエリア
('、`*川「ここがショッピングエリアよ」
从 ゚∀从「おー、なんつーかあれだな。それなりの規模のイオンって感じだな」
('、`*川「撤退する比較的小規模な小売店を買収して、建設したの。床とかもキレイでしょ?パッと見ると馴染みがある感じだけど、ちゃんとメンテナンスや最新のセキュリティを取り入れているわ」
-
从 ゚∀从「よく言う学園都市みたいだな……つーか、他の客はまだ来てないのか。おっ!アイスクリーム屋さんだ」
≡从 ゚∀从⊃クダサイナー
▽⊂从゚∀ 从≡アリガトー
('、`*川「そうね、みんなは会場に行っていると思うわ。それに開始までまだ時間もあるし、これからもっと増えるでしょう」
('、`*川「そうそう、始まったらここも一時的に立ち入り禁止になるのよ」
从 ゚∀从⊃▽「そうなのか?」
('‐`*川「会が終わるまではね。利用できる施設は発表会場の周辺だけになるの。だから他のお客さんもそこに集中する。ここも今日だけは閑散としているわ」
-
(^、^*川「それになんといってもトリを務める杉浦君の発表が今日のメインだしね!」
从 ゚∀从▽ペロペロ「ふーん、杉浦君ねぇ。ちなみに」
从 ゚∀从「何の発表すんの?」
('―`*川「確か……"埋蔵金"計画とか」
从 -∀从「……そ」
('、`*川「凄いわよね、なにかとんでもない計画らしいわよ。もう学生の間はおろか、OBの間でもその話題で──」
从 ゚〜从 ボリボリ「なぁ、もう一つ質問があるんだけどいいか?」
('ー`*川「ん?何かしら」
从 ゚∀从「あんたは、"何者"だ?」
-
('、`;*川「えっ?ど、どういう意味?」
从 ゚∀从「最初からどうもきな臭い感じだったんだが、ようやく合点がいった。あんた、OBじゃないな?」
('、`*川「何言ってるのよ、私は──」
从 -∀从「最初、私らが来たとき真っ先にコンタクトを取ろうとした。他の奴らは座ってるのに」
('、`*川「……」
从 ゚∀从「普通、受付ってもんは座って待ってるもんだ。にもかかわらず、あんたはわざわざ来訪者に話しかける。不自然だ」
(-、-*川「──それだけやる気があるのよ、私。だって今日は発表会だし……」
从 ゚∀从「決め手はそれさ。発表会。杉浦ひかるの題目──あんたなんで知ってるんだ?」
('、`;*川「そ、それは」
从 ゚∀从「ギリギリまで部外者に話すつもりはないって本人は言ってたぜ?実際、このパンフにも杉浦の発表する内容に関しては詳細が載ってない」
( 、 *川「……」
-
从 ゚‐从「今回の脅迫状、あんたがやったのか?」
( 、 *川「……ふふ」
('、`*川「ウフフフ、あー、しくったわ」
从 ゚‐从「……」
('ヮ`*川「なかなか鋭いのね、"探偵"さん。相棒を分断したのも私と二人になるのが目的?」
从 -∀从「あいつは助手だ。今頃、発表会場でコーヒーでも飲みながらスタンバってるさ」
('、`*川「へぇ……優秀なのね。彼の言った通りキレるわ。素敵よ」
从 ゚、从「彼?」
-
('、`*川「あらら、喋りすぎちゃったわね」
从;゚∀从「おい、どういう意味だ。首謀者は他にいるってのか?」
(-、-*川「うーん、ここまで来たんだからぶっちゃけ全部、言っちゃってもいいんだけど……」
('、`*川「探偵さん、いや、ハイン。あなたは一つだけ失敗しちゃったのよね」
从;゚∀从「答えろ、あんたはいったいなんなんだ、なんで私達の存在まで知って──」
从 ゚ 从「ぐっ!?」
⊂≡('、`*川「私、頭は弱いけど喧嘩は強いのよ」
从;- 从(至近距離から鳩尾へのショートパンチだとっ!?やべっ、は、吐きそう……意識が……)
-
(^、^*川「あらあら、アイスの食べすぎでおなか痛くなっちゃったのね。ふふ、トイレに行きましょうか」
从; ∀从「て、てめ、ぇ……」
('、`*川「それじゃしばらくこの中で休んでてね。"終わったら"迎えに来るから」
从; ‐从「ま、て……!」
从 从「……」
-
〜〜〜
ソウサク大学 ショッピングエリア トイレ
从 -、从「……うっ」
从 ゚∀从「気絶して……たのか」
ガチャガチャ
从;゚∀从「開かない……つーかおい!今何時だ!?」
ゴソゴソ
从 ゚∀从「……腕時計、携帯、パンフ、財布……クソッ、全部持ってかれたっ!」
从 ゚θ从「誰か!!誰か居ないのか!?」
シーン
从 -∀从「まずいな……完全に油断した。なんだよあの女、めちゃくちゃ痛かったぞ……」
从;゚∀从「躊躇なくぶん殴ってきやがったつーことは、こりゃ……下手するとクソガキの身も危ないかもしれねぇな」
-
从 ゚∀从「……とにかく、脱出しないと……」
从 ゚∀从⊃「ドアは開かない……何かで押さえられてるみたいだ」
从 ゚^从「上と下の隙間は……ダメか。覗き防止か知らねぇが、人が通れる隙間もねぇ」
从 -∀从「なるほど、暴力女が言ってたようにちゃんとしてるわ、こりゃ……ん?」
ゴソゴソ
从 ^∀从「ラッキー!タバコとライターまでは取られてなかった!」
从#゚∀从「って全然、ラッキーじゃねぇよ!!ふざけんな!吸うけど!!」
从 ゚∀从 y-~スゥー
-
从 -∀从「ふー……どうするかねぇ……おっ、待てよ。ここがちゃんとしたショッピングモールなら」
从 ゚∀从「火災警報器を反応させれば……!」
从;-∀从「……ダメだ、あと5本しか残ってないのに無理だろ……だいたい煙に反応するのか温度に反応するのかもわからないのに……」
从 ゚ο从 y-~ハァー
从 ゚‐从「……」
从 ゚‐从「……これ」
从;゚∀从「詰んでね?」
-
从 ゚∀从⊃〃- タバコ ポイッ
从 ゚∀从⊃ ガコン
ジョアアア
从 ゚へ从「ふぅ……」
从 ;∀从「ドクオオオォォォ!!助けてーー!!」
〜〜〜
ソウサク大学 出店エリア
ソウサクメイド喫茶
「「「いらっしゃいませ!ご主人様!」」」
(*'∀`)「えへへ、まだ時間あるもんねー」
後編へ続く
-
乙
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ご覧いただきありがとうございます!お待たせしたのに前編です(笑)
急いで後編を書きます。では、また!
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ンモー、またこんな時間に投稿するー
乙
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乙!2話目も面白い!後編も楽しみにしてるよー
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おおおおもしれぇドラマみたい
おつ
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なにこれ面白い超面白い
乙!!
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ハインとドクオと白豚っていうとアイアンメイデンを思い出すな
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お待たせしました、後編です!
>>180
カジノ編が好きです。マルドゥックスクランブルを思い出します。
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したらば市役所
議員控室
PCモニター前
彡 l v lミ「杉浦先生、もうそろそろですね。息子さんの発表」
( ФωФ)「うむ」
彡*l v lミ「便利な世の中だ、こうしてパソコンで配信されて別の所の状況がわかるなんて」
( ФωФ)「年を取るとなかなか流行りについていけないのであるな」
彡 l v lミ「ごもっともです。隣の市ではアニメキャラクターで町おこしをしようと考えているようで、私にはさっぱり」
( ФωФ)「時代は変わる。我々は我々のやることをやるだけだ」
彡 l v lミ「ええ。政治も、商業も、教育も……おおよそ、全ての文化がこうして移り変わっていっても、基本は一つですな」
( ФωФ)(教育、か)
(´ФωФ)(ひかる……私は本当に良かったのだろうか)
( ФωФ)(たとえ、杉浦家の未来のためとはいえ──)
( ФωФ)(いくら、脅迫状がただの脅しであるであろうとしても)
( ФωФ)(息子を……このような──)
-
彡 l v lミ「杉浦先生?」
( ФωФ)「むっ、いかんな。時代どころか、現実から逃避してしまっていた」
彡 l v lミ「はっはっは。それはいかんですな。ちゃんとひかる君の晴れ舞台を見てあげないと」
( ФωФ)「……」
-
〜〜〜
ソウサク大学
発表会場
( ・−・ )「──以上で、『鋼鉄の処女と便利屋の関係性』についての発表を終わります。ご清聴、ありがとうございました」
パチパチパチ
ノリ, ^ー^)「はい、静香シンさんの発表でした。ありがとうございました。中世の拷問機として有名なアイアンメイデンの真偽について、非常に斬新な解釈をされていましたね。皆さん、もう一度拍手をお願いします」
パチパチパチ
ノリ, ^ー^)「では、続きまして──」
('A`)「ふぅ……」
(-A-)「……ソウサク大学はやっぱり"レベルが高いな"、うん」
('A`)「いや、別に女の子のレベルが高いとかそういうわけじゃないんだ、ビー、クールだ。僕」
-
(;-A-)⊃白「ってそれより、そろそろひかる君の発表だけど……」
( 'A`)白<おかけになった電話番号は、電源が入っていないか電波がとどかないところにあるためかかりません
('A`;)「ハイン、かかんないし……どうするんだろ」
(‘_L’)「宇都宮さん」
('A`)「あ、比連崎さん」
(^_L^)「発表会は順調のようです。学校の警備員からも特に異常があるとの報告はありません。そちらは何かありましたか?」
('A`)「いえ、特に……でもさっきから所長に連絡がつかないんです」
(‘_L’)「所長……高岡さんですか」
(-A-)「携帯に連絡を入れても繋がらないし……何やってんだろ」
(‘_L’)「それは妙ですね……部下に探させましょうか?」
(;'∀`)「い、いえいえ。多分、どっかで遊んで──ゴホン!一人で捜査してるんだと思います。所長、ワンマンだから」
-
(‐_L‐)「そうですか、なら良いのですが。先ほど私も付近に怪しい人物などいないか確認して参りましたが、この様子だとゆっくり坊ちゃんの発表を聞くことができると思います」
('A`)「はい。そういえばひかる君なんですけど……いつも"ああ"なんですか?」
(‘_L’)「……やはり、失礼をしてしまったようですね」
('A`;)「あ、いや、別にそんな気にはしていないんですが」
(‐_L‐)「申し訳ございません。なにぶん、杉浦家の人間は代々、ソウサク大学出身でして……その事に誇りを持っておりますので」
('A`)「まぁソウサク大学っていったらチュウオウ大学の次に名前が挙がるほどトップクラスですもんね。比連崎さんも、この大学出身なんですか?」
(^_L^)「いえ、私は田舎の大学出ですよ。呂招のお父上と縁がありまして、学歴に関係なく雇っていただいたのです。まぁ、一種の縁故採用ですね」
-
('A`)「そうなんですか」
(;^_L^)「お恥ずかしい。ですが、こうして坊ちゃんや呂招と共に過ごしていると時々思うのです。学歴とはなんだろうと」
('A`)「……」
(‘_L’)「人をはかるための目安でしょうか、良い企業へ入るための資格でしょうか。未だに、私としても答えが出ません」
(-へ-)「うーん……難しいですね。考えたこともなかった」
(‘_L’)「宇都宮さんは確かしたらば大学でしたよね」
('∀`;)「はい。普通に高校卒業して、普通に入学、普通に就職して……周りが言うモラトリアムなんてなかったからなぁ」
(^_L^)「羨ましいです」
('A`)「そ、そうですかねぇ?……ん?」
('、`*川 テクテク
( 'A`)ノシ「あれ?おーい!伊藤さーん!」
-
('、`;*川「!」
('、`*川「あら、さっきの。もうナンパは終わったの?」
(;‘_L’)「ナンパ?」
(;-A`)「いやいやいや!ナンパなんてしてないから!」
(‘_L’)「宇都宮さん、こちらの方は?」
('A` )「えっと、ついさっき知りあったんだけど、伊藤さん。今日の発表会で受付と案内をしてるOBの方です」
(‘_L’)「こんにちは。私は比連崎と申します。今日はソウサク大学の発表会ということで、"知人"の宇都宮さんと一緒に来ました」
('、`*川「こんにちは。ご紹介いただいたとおり、一般受付兼案内人の伊藤です。発表会、楽しんでるかしら?」
(^_L^)「はい。もうすぐあの杉浦ひかる君の発表ですしね。楽しみですよ」
(^、^*川「フフッ、そうね──」
-
('A`)「っと、伊藤さん伊藤さん。僕と一緒にいた女性、どこに行ったか知らないかな?」
('、`*川「ああ、ハインちゃんね!あの子、ショッピングエリアでアイス食べたら急にお腹が痛いって、トイレに引きこもっちゃった」
(;'A`)「うわっ、あの乱暴所長……ショッピングエリアのトイレですね、行ってきま」
⊂('、`;*川「ちょ、ちょっと待って!」
('A`)「?」
(-、-*川「……なるほどね、君が"モテない"わけがわかったような気がするわ」
('A`)「な、何言って」
('、`*川「"お花摘み"を邪魔するつもり?それも、お・と・こが」
(-A-)「……あ、ああー……」
(;‘_L’)ボソッ「ここは引いたほうがよさそうですよ、宇都宮さん」
('A`;)ボソッ「そ、そうですね……それにもうすぐ彼の番ですし、持ち場離れたらまた怒られる」
-
('∀`;)「じ、じゃあ後で迎えにいこうかな、アハハハ」
('.`*川「そうした方がいいわ。女ってそういうところ気にするものなのよ」
('A`)「勉強します……」
('、`*川「フフ、それじゃあ私は行くね。ナンパがんばってねぇ!」
('A` )「だからナンパなんてして……行っちゃった」
( ‘_L’)⊃□「……」スッ
('A`)「比連崎さん?どうしました、タブレットなんか出して」
(‘_L’)「いえ、念のため参加者リストと照らし合わせているのですよ。万が一を考えて、彼女が本当に今日、OBとして参加しているかを」
-
('A`;)「本格的ですね……」
(‘_L’)「……あ、これだな。伊藤順子。顔写真も……うん間違いない」
(*‘_L’)「"彼女は大丈夫のようです"。ちゃんと今日のリストに入っています」
('∀`)「そりゃそうでしょう、もし、犯人がそこまで大胆にこの学校をうろついたらすぐ捕まりますって」
(^_L^)「そうですね、ハハハ」
('∀`)「アハハハハ」
-
〜〜〜
('、`*川「はぁ、疲れたわぁ」
( ・∀・)「お疲れ様、順子」
('^`*川「もう、止めてよ偽名で呼ぶの」
( ^∀^)「ごめんごめん。おかえり、"ペニー"」
(~、~*川「くたくたよぉ、モララー。さっき危うくバレそうになったし」
( ・∀・)「うん、うん?バレそうって、"どっちが"?」
('、`*川「ターゲットの始末に関しては問題ないわ。杉浦ひかるが計画のことについて一言でも発したら、私の持っている遠隔スイッチを使って、頭上の照明を落下させる」
( ^∀^)「うん、うん。せっかく大学のセキュリティを破って君をOBとしてもぐりこませたんだ。この仕掛けがバレたらけっこうめんどくさいからねー、良かった、こっちじゃなくて」
('ー`*川「ウフフ、ま、バレそうって言ってもごまかしたから、探偵の方も大丈夫よ。ちゃんと閉じ込めておいた」
-
( ・〜・)「さっすがペニー!格闘はお手の物だね!あ、でもあんまり痛いことしちゃダメだよ」
('、`*川「あら、どうして?」
( ・∀・)「ハインちゃんの可愛い顔が台無しになっちゃうじゃないか」
('へ`*川「むぅ、あんな口の聞き方も知らない小娘のどこがいいのよっ」
( -∀・)「そうそう、男はあーゆーのに惹かれるもんさ。地位が上がれば上がるほど、偉くなればなるほどに、いつの時代もね」
(=、=*川「よく分からないわ」
( ・∀・)「わからなくていいさっ!だから君もそんな顔しないでおくれよ。綺麗な顔が台無しになっちゃう」
(^、^*川「もう、モララーったら!」
-
<「さて本日の発表会もいよいよ最後となりました」
( ・∀・)「おやおや、フィナーレだね。ペニサス」
スッ ◎⊂('、`*川「大丈夫よ、押すだけだし」
<「第178回、ソウサク大学発表会の最後を務めるのは……」
<「杉浦ひかる君!」
(-_-)「はい」
(-、-*川「かわいそうな子ね」
( ・∀・)「うん、うん?」
<「栄えあるソウサク大学の──」
('、`*川「言ってみれば、父親の尻拭いに、死んでしまうなんて」
(-_-)「はい」
( ・∀・)「うん、うん」
-
<「よって、この名誉ある──」
('、`*川「せめて、"違うことを発表していたら"ね。私達に目をつけられることもなかった」
( ・∀・)「うん、うん!」
<「誇りをもって──」
('ー`*川「ハインちゃんも気の毒ね、こんな事がなければトイレに閉じ込められないで済んだのにね」
( ・∀・)「うん、う…………トイレ?」
<「それでは、お願いします!」
( ・∀・)「ペニサス、探偵を閉じ込めたのは……トイレか?」
('、`*川「えっ、そうよ?密室に閉じ込めろってあなたが言うからショッピングエリアのトイレに──」
(-_-)「はい」
( -∀-)「ああ、ああ。はいはいはいはい。あれだね、あれだ」
-
(-_- )≡ザッ
(-_-)「私は、今から……ある計画について発表します」
( ・∀・)「"サイアク"だね」
(-_-)「それは────」
('、`;*川「は……?」
从 从「その発表」
从 ゚∀从「ちょっと待ってくれねぇか?」
(゚、゚;*川「!?」
-
〜〜〜
(>、<;*川「ど、どういうこと!?絶対に内側からは開けられないよう、物という物を必死に置いたのにぃ!!」
( ・∀・)「僕さぁ、学生の時、よく携帯の充電切らしたことがあったんだ」
('、`;*川「も、モララー?」
( ・ε・)「でね、駅のトイレで充電するの。まぁ電気泥棒なんだけど」
( ・∀・)「一回、イオンだったかなぁ、新しい感じのデパートかなにかで充電切れちゃってさ」
( ・∀・)「トイレで充電したんだ。そしたら」
-
───
从 ゚ー从「ここがショッピングモールを完全に模範として作られているんなら……」
从 ゚∀从「ウォシュレットのコンセントを抜いて……と」
从 -∀从「これで、警備室に連絡がいくはずだ」
从 ^∀从「最近の商業施設はすげぇからなぁ、トイレのコンセント一つ抜いたくらいで"異常発生"って……」
从 ゚∀从「警備員が飛んでくるぜ」
<な、なんだこれは!?
从 ゚ー从「ほぉら、来た来た」
从 ゚∀从「助けてくれ!閉じ込められてるんだ!」
<意味がわからん……!
ゴゴゴッ ガチャ
<ふぅ……とにかく、出してあげるから事情を説明し
从 ゚∀从ノシ「後でな!」
<こ、こら待ちなさ……速い……!
───
( ^∀^)「……って具合でこっぴどく怒られたよ、ハハハハハハ」
-
(゚、゚*川「なっ……な……!」
( -∀・)「ま、ただの昔話だけど、しかしやられたねぇ、ペニー」
◎⊂('、`*川「くっ……!こうなったらこのまま照明を──」
( ・∀・)「ダメだよ、あの方に怒られちゃう」
('^`;*川「なんでよモララー!顔も知らないボスのことなんて気にし」
( -∀-)「ダメ、ダァメ。僕達はラストリゾートの幹部だ。ボスのことは裏切れない」
(-、-*川「なら……どうするっていうのよ……!」
( ・∀・)「ま、あれだよ。聞いてようよ」
('、`*川「聞く……って、なにを?」
(・∀・ )「"発表"を、さ」
-
〜〜〜
ノリ, ^ー^)「ひかる君、この方は……?」
(゚_゚;)「な、なんでこんなっ……!おい、どういうつもり──」
キョロキョロ 从゚∀ 从≡从 ゚∀从「これ撮ってるんだよな?全国のみなさーん、こーんにーちはー!」
从 ゚∀从「私は彼の発表をお手伝いするアシスタントの"リッヒ"ちゃんでーす!よろしくね!」
ノリ, ^ー^)「なんと、アシスタントの方でしたか!」
从^∀ 从「司会さん、マイク貸してもらっていいですかー!」
ノリ, ^ー^)⊃†⊂从^∀ 从「はい、どうぞどうぞ!」
从゚∀ 从(-_-#)= ボソッ「ふ、ふざけるなよ……!僕の発表を台無しにする気か、高卒……!」
从 ゚∀从(-_-#) ボソッ「緊急事態だ、さっき襲われた。端的に言うとあんたの命が危ない」
(゚_゚;)「なっ……!?」
从 -∀从「命と発表と、どっちが大事だ?」
(-_-;)「……ど、どうするっていうんだよ」
-
从 ゚∀从「脅迫状を送った犯人だって、無意味に攻撃してリスクを負いたくはないだろ。ここは……」
从 ゚∀从「ゴホン」
从^∀ 从「じゃあ発表を始めます!テーマは」
(-_-;)「お、おい」
从 ゚∀从「"学歴"について」
(-_-)「……はっ?」
-
〜〜〜
(゚A゚;)「なにやってるんだよ、ハイン……!」
(‐_L‐)「学歴について、か……」
(;'A`)「比連崎さん、申し訳ありません!すぐに止めて──」
(‘_L’)「いえ、待ってください」
('A`;)「きます……って、はい?」
(‘_L’)「私自身、内藤さんからも聞き及んでいますし、実際、少し話しただけですが……彼女が目的もなしにこのようなことをするとは思えない」
(‐_L‐)「おそらく……"そうせざるを得ない状況"であると考えます」
('A`)「そう、せざるを得ない……?」
(‘_L’)「ええ。至急、部下に付近の不審者を再度調べさせますから、この場は高岡さんにお任せしましょう」
-
('A`;)「は、はぁ……でもいいんですか、ホントに。うちの所長、けっこう乱暴だから本格的に迷惑をかけてしまうかも……」
(‘_L’)「いざというときは身を挺してでも坊ちゃんをお守りしますよ」
( _L )「それにまぁ……本音を言えばね、あ、内緒ですよ」
('A`)「?」
(^_L^)「ちょっと聴いてみたいのですよ、彼女と坊ちゃんの発表を」
-
〜〜〜
从 ゚ー从「では、杉浦ひかる君。あなたにとって、学歴とはなんですか?」
(-_-)「……社会的尺度をはかることの出来る一つのポテンシャル」
┐从 ^∀从┌「おー、難しい。もっと簡単にいきましょうよ。要はそいつの身の丈を伸ばすシークレットブーツってことですか?」
(-_-;)「余計にややこしいじゃないか……」
アハハハ
クスクス
从 ゚∀从「おっと、ごめんなさい!じゃあもっと突っ込んで聞きますね」
从 -∀从「その人間の全てが、学歴に集約されているとお考えで?」
-
(-_-)「さっきも言っただろう、君はなにを聞いていたんだ?あくまで一種の社会的尺度をはかる──」
从 ゚、从「そもそも社会的尺度って何ですか?」
(-_-)「はぁ……スキル、能力の有無や熟練度のことさ、人脈や金もそうだが」
从 ゚∀从「それ以外には?」
(-_-)「それ以外……?」
从 ゚∀从「例えばスキルや能力、人脈に金……そういったものが全く無い人間が高学歴だったらどういう評価になりますかね?」
(-_-)「……」
从 -∀从「変わりにその全てを持っていない、人当たりの良い高身長イケメン──まぁ人脈は置いといて──と比べるとどうです?どっちの方が人間的に良いですかね」
(-−-)「……くだらないな。空気抵抗の無い環境で、綿と鉄、同じスピードでどっちが頭上に落ちてくる方が良いか聞いてるようなものだ」
从 '∀从「理系ですねー!そう、尺度がはかれても、人ははかれない」
-
(-_-)「君が言いたいことはなんだ?学歴は無くても素晴らしい人間がいて、学歴はあってもダメな人間がいるということを言いたいのか?」
从 ゚∀从「全てだ、ということには肯定しかねますが、無くてもいいとまでは言いません」
(-_-;)「ならなんだ!はっきりしてくれ」
从 ゚ー从「ひかる君は何を学びました?今までの学歴で」
(-_-;)「はぁ?」
从 -∀从「私には理解することもできない難しいことを勉強してきたんでしょうね」
(-_-)「……」
从 ゚∀从「それはきっと、その学校でしか学べなかったことでしょう。高校でもトップクラスの──」
(-_-)「……違う」
-
从 ゚‐从「おや?」
(-_-)「僕がソウサク大学に入る前の高校は、たいして高い偏差値でもなかった」
(-_-)「でも、努力した。杉浦家の名前を汚すわけにはいかないからね。死ぬ気で勉強して、ようやくここに立てたんだ」
(-_- )「それを勝手な推測でどうこう言われたくは無いね」
从 ゚‐从「……」
从 -∀从「それですよ」
(-_- )「?」
从 ゚∀从「目的を持って、一生懸命に努力して勝ち取った自分の歴史……それを学歴なんて言葉で片付けて果たしてよいのでしょうか」
(-_-)「……」
从 ゚∀从「私は、違うと思います。学歴ではなく、"学校歴"だと呼ぶべきだと思います」
(-_-;;)「が、学校歴ぃ?」
-
从 ゚∀从「そうです!今の社会では学歴が重視されてしまい、当人が学び、経験したことではなく、卒業した学校が評価の対象となってしまいます!」
从 -∀从「学生時代に体験した全ては学歴によって示される、それはおかしい!」
从 ゚へ从「ならば、学校歴とすればいい!学んだことは別にあると、主張するのです!」
(-_-;)「ば、バカなことをいうな!そんな主張、論外だ!」
从 ゚∀从「果たして論外でしょうか、ほら」
ザワザワ
<゚Д゚=>「なぁなぁ、どう思う?」
( ゚¥゚)「いやいや、ないでしょ。ありえん」
ハソ ゚−゚リ「でもさぁ、私の友達も学業以外で色々頑張ったけど、行きたい企業じゃ結局フィルターで切られるって言ってたよ」
-
<-Д-=>「そうだよなぁ、やっぱ大学名で落とされることあるし……」
( ゚¥゚)「おいおい、俺達はソウサク大学だぜ?何のために難関大学に来たと思ってんだよ」
( ゚¥゚)「高学歴だからこそ面接で有利になるんじゃないか、それを学校歴なんて子供みたいな考えはちょっとな」
<゚Д゚=>「まぁ確かに……指標があるから社会が成り立ってるんだもんな」
ザワザワ
从 -∀从(そろそろ良いか。時間は稼いだ、とっとと締めよう)
从 -∀从「……と、まぁ賛否両論あるかと思いますが、一つの考えとして覚えておいてほしいんです」
(-_-)「……」
从 ゚∀从「今の社会では、自分が学んできたことと学歴は、必ずしも一致しないと。短いですが、以上で終わります」
-
ザワザワザワ
ノリ, ^ー^)「はい、杉浦ひかる君とアシスタントのリッヒさんの発表でした。ありがとうございました」
ノリ, ^ヮ^)「短かったですが、非常に興味深いお話でしたね。就職活動を控えている学生の皆さんにはもちろん、これからという新入生の方にも思うところがある発表だったと思います」
ノリ, ^ー^)⊃†⊂从゚∀ 从 マイク アザッシタ 「では、私はこれで」
ノリ, ^ー^)「皆さん、拍手を──」
(-_-)「……待ってくれ」
从゚∀ 从「ん?」
(-_-)「君の"学歴"はなんだ?」
-
从゚∀ 从「……そりゃどっちの意味で言ってる?」
(-_-)「任せるよ」
从゚〜 从「うーーーーーん……」
从-ο 从「……」ハァ
クルッ 从 ―从
从 ∀从「チュウ……」
(゚_゚;)(ま、まさか……国内トップの、チュウオウ大学……!?)
从//∀从「中卒だ、バカッ……」
(゚д゚;)「はへぁ?」
-
〜〜〜
(-、-*川「埋蔵金計画について一言も喋ってない……これじゃ私らただの見学人ね」
( ・∀・)「……」
('、`*川「モララー?」
( ・∀・)「いやぁ、良かった良かった」
('、`;*川「えっ?発表?ま、まぁそりゃぶっとんでるけど──」
( ^∀^)「ハインちゃん、ケガ大丈夫みたいで良かったよ」
(・、・*川「そっちかい!発表のことじゃないのね」
( ・∀・)「ん?発表……?ああ」
( -∀-)「茶番だね、あれ。杉浦ひかるの発表をごまかすにしてもなかなかできない滑稽なショーだったよ」
-
('、`*川「あら、ひどい言い草ね。気に障ったの?」
( ・、・)「うーん、うん。ま、あれかな。一言で言うと」
( ・∀・)「"説教臭い"」
('。`*川「プッ……!フフ、なるほどね」
( -∀-)「あーあ、彼女がいなかったら見れたのになぁ」
('ー`*川「確かに私も見たかったわ、本当の発表。でも、退屈しのぎにはなったんじゃない?あの探偵さん、なかなかの演技だったし」
( ・∀・)「いやいや、僕が見たかったのはそれじゃないよ」
('、`*川「えっ?」
( ・―・)「そうだなぁ、さっきのスピーチで唯一面白かったフレーズを使うなら」
-
( ・∀・)「"鉄"が落ちるところを、さ」
('、`;*川「……!」
('、`;*川(やっぱ、この男)
( 、 *川(狂ってるわ……だから好きなんだけど)
( ・∀・)φ カキカキ「さぁて、ペニー。後始末の準備しよう」
('、`*川「後始末?ってか何書いてるのよ」
( ・∀・)⊃□「まず、君はハインちゃんから盗ったモノを返す。あとこれも」
('、`*川「……本気?そこまでする必要あるかしら」
( ・∀・)「迷惑かけちゃったからね、チャラにしときたいんだ」
-
(-、-*川「ま、警察に動かれても面倒だしねぇ……わかったわ。それで?」
( -∀-)「うん、うん。ひかる君さ」
( -∀・)「今日発表しなかっただけで、後日されたら意味ないから。"口止め"、しとかないとね」
-
〜〜〜
ソウサク大学
広場
从ヽ゚д从「あー、疲れた。もう色々疲れた。道行く人の視線が痛い」
从 ゚∀从「ハインちゃん帰りたいぃ!でも帰れないぃ!」
(゚A゚;)「あっ!!ハイン!どこ行ってたんだよ!」
从`∀从「ドォクゥオォ……お前こそどこ行ってたんだこの役立たずが!」
('A`#)「な、なんだとぉ!そっちだって連絡もよこさずにあんな──」
从 ゚∀从「どうせ可愛い子の尻おっかけまわしてたんだろ、この変態が!!」
('A`;)「なっ、そ、そんなわけないだろ!だから、なんの連絡もしてこない君が──」
从 ゚へ从「うるせぇ!こちとら、拉致られて携帯やら財布やらパクられたんだよ!くそっ!取り返さないとヤバイ!家賃に食費、光熱費……!!」
('A`;)「えっ!?ら、拉致られたって……!?どういう」
-
(‘L_’)≡≡「高岡さーん!」
从 ゚∀从「あ、役立たず二号」
(-A-;)「こらっ……!」
(‘_L’)⊃「探しましたよ!はい」
从 ゚‐从「あれ、これ私の携帯と財布……腕時計まで」
(‘_L’)「先ほど、伊藤さんというOBの方から受け取りましたよ。"ゴミ箱に捨ててあった"って。何があったんですか?」
从 ―从「あの暴力女……!そうだよ、比連崎さん、聞いてくれ。奴は──」
(;‘_L’)⊃□「おっと、その前にこれも一緒に渡してくれと」
从 ゚―从⊃□('A` )ナニナニ?「なんだ?封筒……?」
[発表会、素敵だったよ。お腹、痛くないかい?ごめんね、治療費として受け取ってください。
ラストリゾート モララーより]
从*゚∀从⊃[]「10……万……!」
( A )「ラスト……リゾート……!モララー……!!」
-
(‘_L’)「伊藤さん、なにやら不機嫌そうでしたが……彼女がなにか?」
从 -∀从「……いや、なんでもね。悪いな、引き止めた」
(‐_L‐)「は、はぁ。ともあれ、ご苦労様でした。明日、依頼料について連絡いたしますので」
从;^∀从「依頼料ねぇ……ハハ、ま、今回は失敗かな……予想外のことが多かったし」
(‘_L’)「……確かに、本来の発表ができなかったことは事実です」
(^_L^)「しかし……私個人としては、充分な働きをしていただいたと思いますよ。あなたがそうしなければ、もしかしたら坊ちゃんに被害が出たかもしれない。その点は、呂招にも進言しておきますので」
从゚∀ 从「ありがとうございます。ま、期待はしませんけど、よろしく頼みます。それじゃ。いくぞ、ドクオ」
('A`)「……あ、ああ」
-
(‘_L’)「……高岡さん」
从 ゚∀从「はい?」
(‘_L’)「先ほどの発表、支離滅裂ですし、言っている本人が中学卒業までの学業しか修めていない。正直、説得力がありません」
从;゚ー从「あー、あれはほら、テキトーに──」
(‐_L‐)「ですが、あなたが……"学んできた"ことについては少し興味があります」
从 ゚‐从「……」
(‘_L’)「学歴と学んできたことは一致しない……そういった見解に至った、経緯はいったいなんですか?」
从 ゚‐从「……それは」
(;‘_L’)「それは?」
从 -∀从「ナイショ」
-
〜〜〜
ソウサク大学
帰路
(-_-)「とんでもない目にあった……ふざけたことをしてくれる、中卒が」
(-_-)「気分が悪い……」
プルルル
(;-_-)⊃白「……父さん?」
(-_-)白「もしもし……ああ、もうすぐ家に着くよ、うん」
(;-_-)白「……ごめん、埋蔵金計画、発表できなくって……」
(;-_-)白「ああ、うん。えっ、今日帰ってくるって?珍しいな」
(*-_-)白「……あ、ありがとう。わかった。それじゃ」
(-_-)(一緒に夕食を取るなんて、何日ぶりだろう)
(-_-)「あの発表のことで叱られるのかな。ほんと、勘弁してくれよ。なにが学校歴だ」
(-_-)「……」
(-_-)(……学んできたこと、か。僕は、たくさんの勉強をして、たくさんの知識を持っている)
(-_-)(でも、それはほとんどの学生が言えることだ。難しい大学なら、当然)
-
(-_-)(なら僕だけが学んだ、僕だけにしか学べないことってなんだろう)
( -_-)⊃□「……そうか、この計画か」
( -_-)(別にいいじゃないか、発表に合わせなくたって。いつでも、僕は父さんの手助けができる)
(-_-)(ネットで個人的にでもいい、なんなら大学や然るべき機関と交渉して場を設けてもいい)
(-_-)(父さんのために、杉浦家のために。それが僕の──)
( ・∀・)「こんばんは」('、`*川
(-_-)「……?」
( ・∀・)「おや、おや。いけないなぁ。あいさつは大事だよ。こんばんは」
-
(;-_-)「こ、こんばんは。あの、どちら様……」
( -∀・)「失礼、名乗るほどの者じゃないんだ。キミにお願いがあってね」
(;-_-)「……」
( ・∀・)「ああ、ダメダァメ。ポケットの携帯電話、使えないよ。ジャマー使ってるから」
(;-_-)「じゃ、ジャマー……?携帯をジャミングしてるとでもいうのか?」
( ^∀^)「あら、あら。天下のソウサク大学の中でも優秀な杉浦ひかる君なら知ってるかと思ったけど」
( ・∀・)「最近は便利でねぇ、映画館とか美術館みたいなところで他人を気にせず通話する輩がいるだろう?」
( ・∀・)⊃「そういう時にこれさ。"電波妨害機"。アマゾンでも買えるよ?」
(;-_-)「……いくらだ」
(;・ο・)「えっ、欲しいの!?えっと、確か三万──」
(;-_-)⊃□「違う!あんたたちが欲しいのはこれだろ!」
-
(*・∀・)「おー、おー、話が早い。そう、それ。そのノート。埋蔵金計画だっけ?」
(-_-)「……本当に、脅迫状の通りだったわけか……だとすると、探偵のしたことは正しかったのか……?」
( -∀-)「さぁねぇ、ま、どうでもいいでしょ。さ、どうする?"交渉タイム"といこうか」
(;-_-)「……本当は、いくらなら渡すって気はないんだ。これは……渡さない。絶対に、どれだけお金を積まれても……!」
( ・〜・)「んーんー?勘違いしてるなぁ」
( ・∀・)「譲って欲しいんだよ、僕は、タダで、無料で、なんのリスクもなく」
(;-_-)「なっ、なにを──」
( ・∀・)「ペニー」
('、`*川≡「はぁい」
□('、`*川≡ ゛(゚_゚;)「うわっ!?あ、あれ……!?」
( ・∀・)⊃□⊂('、`*川「ありがと」
-
( -∀・)
⊃□⊂ パラパラ「へぇ、キレイな字だね。あ、もう一つ、ひかる君にお願い。これがコピーだとして、まぁ別に原本でもどっちでもいいけど、とりあえず公表しないで欲しいんだよね」
(;-_-)「なんで……こんな……」
( ・∀・)
⊃□⊂パラパラ「そうしなければ何もしな……あれ?」
('、`*川「どうしたの、モララー?」
( ^ワ^)⊃=□ シュッ「…………クッ、ハハハハハ!!ごめんごめんやっぱり今のなし!返すよ、ほら!」
( ゚_゚) □ バサッ
(。^ワ^)「アハハハハ!アハ、ハハハハ!!面白い!すっごい楽しい!」
(;゚_゚)⊃□(な、なんなんだよ、こいつ……!)
-
(*・∀・)「あー、笑った笑った!ごめんね、ホント。僕の勘違いだったみたい。全然公表してもらっても構わないし、僕たちもなんの干渉もしないよっ、ごめんね、怖い思いをさせて!」
('、`;*川「ちょ、モララー、どういうことよ?」
(;-_-)「……」
( ・∀・)「いやいや、ね。"ゼロ"が足りてなかったんだ、うん。まったくの見当違いさ。帰ろうペニー」
(;゚_゚)「ちょ、ちょっと待て……!ゼロが足りない……!?何を言ってるんだ、この計画で取得できる財産は数億──」
( ・∀・)「足りないな、足りない」
(;-_-)「あんたたち、いったい……!?」
-
( ・∀・)「僕らの、『M計画』にはあと"四つ"くらい足りない」
(゚_゚)「エム、計画……まさか、それってM資金──」
( ・∀・)
(∴ ・∀・)
―(∴ ・∀・∵)―
―∴∵∴∵(・)∀(・)∴∵∴∵―「」
(;;゚_゚;)ゾクッ
( ・∀・)「どうしたの?」
(;つ_゚)ア アレ?
( ・∀・)「うん、うん。僕らは今後キミに一切関わらない。だからキミも今日のことは忘れよう、ね?」
(;゚_゚)〃コクッ
( ^∀^)ノシ「いい子だ、それじゃ。帰り道気をつけてねー」('ー`*川
-
(;゚_゚)(手足が……動かない)
(;-_-)(怖い……でも、気持ちいい……なんだろう、この感覚)
(;-_-) ハッ
(;-_-)(……そういえば、前に心理学を勉強していた時、覚えたことがあった)
(-_-)(ドイツの神学者、ルドルフオットーが定義した"聖なるもの"の概念)
(-_-)(カリスマと似て非なる感覚、"ヌミノース"の一つ)
戦 慄 的 神 秘
(-_-)(Mysterium tremendum)
(;^_^)(は、ハハ……なんだ、理解できれば、なんのことないじゃないか)
(; _ )(ああ、"勉強"しててよかった……)
-
〜〜〜
三日後
高岡探偵事務所
リビング
从*'∀从「うふふ、諭吉がひとーり、諭吉がふたーり──」
从 ゚∀从「腹パン一発で10万はなかなか良い商売だな。ラストリゾート入ろうかな」
⊂('∀`*)「ハイン、ハイン!ほら、これ見ろよ!」
从 ゚∀从⊃「あ、なんだよ。朝刊?」
( '∀`)σ「これ!ここ!」
[杉浦議員、息子の杉浦ひかるさんと共に埋蔵金発掘へ着手]
('A`)「すごいよな!あの後、したらば新聞社へ記事になるよう、ひかる君が掛け合ったみたいでさ!」
从 -∀从「ふーん……んだよ、あの家族。そこまでするならちゃんと依頼料よこせっつの」
('A`)「いいじゃん。結果的に安全を確保したってことで、半分は貰えたんだしさ」
从 ゚、从「あのなぁ……」
-
('A`)「それよりも、こないだからも言ってるけど気になるのは"ラストリゾート"だ。今回の件に絡んできたのには驚いたよ」
从 ゚∀从「そうかぁ?別にたいしたことじゃねぇだろ」
('A`;)「なに言ってるんだ、ハインだって閉じ込められたり危害を加えられているじゃないか」
从 -∀从「……はぁ」
(-A-)「ちくしょう、もう少し頑張れば何か情報を手に入れられたかもしれ──」
从 ゚∀从「ドクオ」
(゚A`;)「っ、は、はい……?」
-
从 ゚‐从「私も前から言ってたと思うが、私らは探偵だ。依頼以上のことに関しては詮索しない」
(;'A`)「わ、わかってるよ。でも……」
从 ゚―从「別に一宗教団体が何をしようが、ドクオが気になろうと私には関係ねぇことだ」
('A`)「……」
从 -∀从「いちいち首つっこんでたらそのうち面倒ごとになる」
从 ゚∀从「ま、ほどほどにしとけよ。所長命令だ」
('A`)「……」
从 ゚∀从「返事は?」
(-A-)「うん……」
从#゚∀从「敬語は!?」
('A`)「はいはいっ」
-
从 ゚へ从「ったく、朝から辛気臭くなっちまった。ほら、飯でも食いにいこうぜ!せっかく金も入ったんだし」
('A`)「そうだな、"誰かさん"のせいだから奢ってもらわないと」
从*゚∀从「ほぉ、殊勝な心がけだ。えっとね、ハインちゃんはお寿司がいいなぁ」
('∀`*)「僕はハンバーグがいいなぁ」
从 ゚∀从「……」('∀` )
从#゚μ从「てめぇ、自分がシケたことしといてふざけたこと言ってんじゃねぇぞ……!?」
('A`#)「なんだよ、ハインが説教みたいなこと言うからだろ!?」
从#^∀从「上等だ、表に出ろ。"特別新人研修"を受けさせてやる」
('へ`#)「ふん!パワハラで労基に訴えてやる」
-
从#゚―从「うーーー!」('へ`#)
从゚― 从「ふんっ!」( 'へ`)
ピンポーン
从*゚∀从「依頼か!?」('A`*)
ガチャ
|゚ノ ^∀^)「ごきげんよう、ハイン!すがすがしい朝ですわね!才色兼備の"淑女探偵"、藤堂レモナが参りましてよ!」
(;'A`)「……えっ、どなた?」
从;∩∀从「……うわっ、レモナかよ……」
乱暴粗悪なディテクティブのようです
第二話『学歴』
おわり
|゚ノ ^ー^)「そういえば先日の発表会、拝見しました。素敵でしたわ、"中卒探偵"さん」
从# ∀从「……七十五日、七十五日……!耐えろ、耐えるんだハインちゃん……!」
-
いつもありがとうございます。第二話終了でございます。
今更ながら、この作品のまとめサイトをまだ貼ってなかったので貼りますね。
ブンツンドー様
http://buntsundo.web.fc2.com/long/ranbousoaku_detective/top.html
ハチウオが泣く
http://bu-nmemo.m.doorblog.jp/category/1225378?guid=ON
第三話は、アレと一緒に投下します。なので少し時間がかかりますが、頑張ります!え、アレって何かって?アレですよアレ。
-
乙
おう、アレだな。今回はないのかと思ってたぜ。楽しみに待ってる。
-
おつ
-
あれも楽しみだなー
-
乙
作者は頭いいな面白かった
-
ハインちゃん有能っすなあ
色々と出てきてるね、面白いし楽しみだ
-
ハインのウワサは果たして75日程度で消えるのかどうなのか…
乙!!
-
十万払えばハインに腹パン出来るんですね!?
-
構成力マジ憧れる
こんなレベルのブーン系力あれば書いててめちゃくちゃ楽しいだろうな
-
進捗報告しますね。
本編(前編)→35%
大筋はできてます。ぱぱっと仕上げます。
アレ→95%
あとはAA貼りつけて微調整して仕上がりです。
ソレ→60%
だいたい出来てます。どうしても近日に投下したいので書いてます。
総合して、8月8日までには投下できるでしょう。お待たせしておりますが、よろしくどうぞ。
ではでは!
-
うおお、どれなんだぁー
頑張れ!!
-
毎度、お待たせしております!
先にNGだけ投下します。
本編は夜に投下します。
私ってばソウロウね。
-
乱暴粗悪なディテクティブのようです アウトテイク
第一話
シーン1 やっぱりありますNGシーン。今作はちょっぴり短めなアウトテイク集。
まだ方向性が定まっていないので軽い感じです。決して、手抜きじゃないですよ。
〜〜〜
ピンポーン
从 -∀从 ZZZ
-
从 -∀从 ZZ
ピンポンピンポーン
从 -∀从 ZZZ
从 -∀从 ZZ
ピンポンピンポンピンポーン
从 -∀从 ZZZZZ
从 -∀从 ZZZZ
从 -∀从 ZZ
ピン
Z
ポーーーーーーーーン
从 -∀从 ZZZZZZZZZZZZZZZ
〜〜〜
从 ^∀从「あ、やべ寝すぎた。17時間寝ちゃった。てへ」
おわり
-
シーン2 ハワイで習ったんでしょう。
〜〜〜
(;-A-)「二晩経って頭が冷えたよ。思えば彼女の……美和の言動は変だったかもしれない」
从 ゚∀从「変?」
('A`)「ああ。彼女、コンプレックスがあってな。細い目と口がもっと大きかったらいいのにってよく溢してた」
从 ^∀从「なるほど!不細工なのか!」
(#;-A-)⊃「つくづく失礼な奴だな……ほら」
-
ィ'ト―-イ、
[以`゚益゚以]
从;゚∀从「写真か……ってえっ!?」
('A`)「どうしたんだ?」
从;゚∀从「い、いや……」
从;゚∀从(ど、どうみても男……いや、人間か、これ?)
(*'A`)「俺としては目と口が好きなんだが」
从;゚д从σ「えっ!?これの!?目はともかく口どうなってんだよ!?益だぞ益!?十二分にでけぇよ!?」
(*'∀`)「何言ってるんだよ。それにな、彼女って茶道とかやってるんだぜ。おしとやかだろ?」
从;゚д从「茶道!?この顔で!?どっちかっていうと和室においてある市松人形じゃねぇか!しとやかどころか、ブチ切れてるけど!」
-
(*'A`)「そ、そこまでいうか!?いや、でもさ、この黒髪とかすごく綺麗で……」
从;-д从「髪っつーか仕込み刀でも隠してそうな格納庫に見えるぞ……」
(-A-)「もう、なんだよ、妬いてるのか?」
从#゚∀从「むしろ焼きたいわ、こいつを」
从 ゚∀从「はぁ……惚気はいいよ。で、宇都宮さんの言いたいことはアレか?アレだよな。アレしかねぇよな」
( 'A`)「"整形(改造)手術"」从゚∀ 从
-
(;-A-)「……僕が500万円を貸したのは両親の病気を治療するためって聞いたからだ。でも、あんたが言うようにこれが結婚詐欺だとしたら……」
从 ゚―从(今時、そんな常套文句に引っかかるとは……女もバカというかもうほんとなんというかだが、こいつも大概だな……しかし)
('A`)「どうした?考え込んで」
从 -∀从「うんにゃ、恋は盲目だと思っただけさ。で、だ」
从 ゚∀从⊃◇「これが今朝届いた郵便物だ」
(;'A`)⊃◇「すごい、本当に新住所が書いてある……ん?このスタンプは」
从 ゚∀从「正直に言えば、コイツのせいで行き詰ってたんだがね、仮説が浮かんだよ」
(;'A`)「お、おいどこ行くんだ?」
从 ゚∀从「ちょっと着替えてくる。宇都宮さんも出かける準備しといてくれ」
-
('A`)「あ、ああ……」
('A`)(やっぱり……なんだかんだで捜査はしてくれてるんだな)
('A`)(口は悪いが腕はよさそうだ。実際、美和の新しい住所もこうしてわかったし)
( 'A`)⊃◇(でも、このスタンプ……本当に彼女がそこにいるのか?)
(-A-)(なんにせよ、信じてみるか。この探偵を)
-
〜〜〜
ラウンジ市 住宅街
メゾン ニューソック前
从゚ー从(一応準備はしてきたが、内藤から流してもらったニューナンブM60……こんな時に役に立つとは)
从-ー从(だが、化け物相手じゃ護身用とはいえ、気休めにしかならないかもな)
(゚A゚)「……」
从゚ー从「ど、どうした、宇都宮さん。ジロジロ見て」
(;'A`)「いや……」
(;'A`)(なるほどな……孫にも衣装ってか。内藤の言ってた美人で優秀な探偵がいるってのはこのことか)
(;-A-)(……まぁ優秀かどうかはともかくとして……)
从^ー从「もしかして、私に惚れた?」
('A゚;)「はっ!?ば、バカ!そんな」
从^ー从「惚れた?ねぇねぇ、惚れちゃったの?」
(;-A-)「ぼ、僕は美和一筋だ!変なこと言うな!」
从゚ー从「おーおー、お熱いことで。つーか人外に負けたのか私」
-
从゚ー从「それにしても……騙されてるかもしれないのにまだ信じてられるんだな」
('A`)「……美和は社内で唯一、僕によくしてくれた女性だ。献身的で、おしとやかで」
从゚ー从「私みたいな感じだな。顔以外」
(-A-)「たとえ言動に疑う余地があっても、僕はまだ信じてるさ。きっと何か事情があるのかもしれない。もし、整形するにしたってそれは僕に隠したいだけで……」
从゚‐从(隠したいだけでここまでするかね)
从゚ー从「……おっ、誰かドアの前に来たぞ」
( ・3・)
从゚、从「……男?」
(;゚A゚)「そ、んな……!?まさか浮気──」
ピンポーン
ガチャ
ヒィイイイイイ!!
-
从;゚ー从「あ、焦りなさんな……ど、どうやらあんたの考えてることとは違うみたいだ……」
(;'A`)「えっ……?」
从;゚ー从「見ろよ、ドア開けてもらってすぐに逃げ出しただろ?おそらくあの顔にびっくりしてる」
从;-ー从「……大方、訪問販売か宗教のお誘いだったんだろうけど、顔が怖すぎたんだろうな、あるいは身の危険を感じたんだろう」
(;'A`)「ふぅ……そうか、美和すっぴんだったのかな」
从゚ー从(すっぴん見て逃げ出すほどとは……いやそういう問題じゃないな、うん)
从゚ー从「はぁ、行きたくねぇけど、まぁ行こうか」
('A`)「へっ?どこに?」
从 ー从「……なんのために私がめんどくさい着替えと準備なんざしたと思ってるんだ」
从゚ー从「直接会うんだよ、
ブチ切れた市松人形
高 崎 美 和 にな」
-
〜〜〜
ピンポーン
(;'A`)ドキドキ
从゚ー从(私の推理が正しければ、ここにいる化け物は正真正銘、依頼主の婚約相手、高崎美和だ)
『はい』
从゚ー从「あの、わたくしこのアパートの新しいオーナーの"田岡"と申しますが」
『はぁ』
从゚ー从(もしかしたら既に顔が違うというかもうむしろ秘密結社に改造人間化されているかもしれないが……それでも情報を得ることはできる。だが、万が一……身の危険を感じれば)
从^ー从「こちらに来てまだ入居者の皆様にご挨拶が出来ておりませんでして……よろしければご挨拶を、と」
『……わかりました』
从゚ー从(撃つ……!)
-
ガチャ
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以「お待たせしました」
从゚‐从
( ゚A゚)
从;゚ー从(えげつねぇ)
从;゚ー从「どうも、えーと……高崎美和さんでしたよね?」
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以「えっ……」
( A )「美和!!」
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以「!!」
(;'A`)「こんなところで……いったい、何をしているんだ!?」
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以「ちょ、ちょっと──」
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以「……」
(; A )「僕が、僕がどんな思いで君を……!」
从;゚ー从(……まさか、ここまですんなりいくとは……あのスタンプはなんらかの形で、同居人とかが高崎美和がここにいないとでも答えたってわけか。それに人語しゃべるし、まぁ大丈夫かな)
-
从; ー从(なんにせよ、これで依頼人とターゲットはめでたく鉢合わせた。さぁて私は帰ろう、なにか怪しい動きをする前に一刻も早く帰ろう)
( 'A`)「答えてくれ、君は──」
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以「あの」
(;'A`)「?」
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以「ひとつ、勘違いをなされているようですが……」
ィ'ト―-イ、
以`゚益゚以ゴソゴソ
从; д从(う、撃たれる!?)
从;゚‐从┏─ サッ
从;>ー从┏─ ″′バァン!
ィ'ト―-イ、
以` 益 以「aggyaaaaa!!」
(;A;)「み、美和ァァアアアア!!!
从;゚ρ从「はぁはぁ……」
ィ'ト―-イ、
以` 益 以「itaooiii!!!」
(;A;)「美和ァアアアア!!」
おわり
-
シーン3
私が最も苦手な分野。それは『車』です。ぶっちゃけ、ロールスロイスと軽トラ以外はどれがどれだかわかりません。勉強しないと……
〜〜〜
時刻は15時頃だろう。車内の時計を見るまでもなく、私は時間を把握している。
田園を駆け抜ける私の愛車は、前方を走る車からやや多めに車間距離を空けて、次の仕事に向かおうとしている。
金も、地位も名誉も全て、満足がいくほどに得た。
そんな私に、たった一つだけ足りないものがある。
(´・_ゝ・`)「ふぅ……」
-
そう、思った矢先、口から漏れるため息に似た呼吸は、心地よいジャズのサウンドにかき消された。
幼い頃の夢を思い出した。
神になりたい。
そんな、誰もが一笑に付す願いを、私は成し遂げた。
(´‐_ゝ‐`)「"MOX燃料"、これで……」
世界を変えることが、否、世界を終わらせることができる。
混合酸化物燃料、通称MOX燃料。平たく言えば"核"
先日、私のチームである偽装した会社『ヘイジ』が、フランスから日本に輸送される情報をキャッチした。
そう、我々はテロリストである。
-
(´・_ゝ・`)「ずいぶんと急いでいるようだな……ふん、もう数えるほどの時間しか、この世にいることはないというのに」
信号機が黄色に変わっても、止まる気配のない前車に、どうしてそう生き急ぐ必要があるのかと私はタバコに火をつけて一人ごちた。
幼少期から私は神童だった。
小学校に入る頃には微分積分を覚え、中学校に入るときには英検1級を取得。
高校では2カ国に留学し、チュウオウ大学では首席で卒業。
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「私の息子は、"天才"だな」
父はそう言った。そう、天才なのだ、私は。
-
( ´・_ゝ・`)y‐~「ふぅ……」
そうして、栄華の幻想を指先まで近づいていた灰と共に払った私は、深く煙を吐いた。自制し、ずっと吸っていなかったせいか、少し気分が悪いがこれが最後の一本となるのだろう。
たった一つ。たった一つのことだけで、私の人生は変わってしまった。
病気。
あれは大学を卒業してすぐのことだったのだろう。
私を襲った病魔は、その猛威を振るい全てを奪い去って行った。
現代医学では完全に治療することの出来ない病気。
彡⌒ミ
( ´_ゝ`)「息子よ……すまない」
力なくうなだれる父親の姿は、今もなお目に焼きついている。
そんな不幸が、社会が、私を拒絶したのだ。世界から。
-
(;´‐_ゝ・`)「……くそっ!」
ルームミラーが映し出す、私の顔を見るたびに苛立ちが募る。
健康的だったそれは、見るも無残な状態で、在りし日の元気な姿は、手で触れることすらできないほどに──
ああ!"カミ"よ!あなたが本当に居るのなら、どうして、どうして私は!!
(´・_ゝ・`)「……!」
ふと、フロントガラスにぶつかった何かに目を取られた。どうやら前の車が窓から放りなげたタバコの吸殻のようだ。
まるで私の叫びに対しての返答のようで、怒りがこみ上げたのも束の間のことだった。
-
フワッ〜〜"从 从..〜フワッ
(;´゜_ゝ゜`)「……!?」
それは、何色だったのかも覚えていない。
(´゜、ゝ゜`)「あ……」
フワッ〜〜"从 从..〜フワッ
しかして、優雅に、天女のような長い存在は宙を舞い。
(´ _ゝ `)「か……」
≪从 从≫ ベタン
私の視界を遮るように、前へと張り付く。
(*´・_ゝ・`)「"髪"……」
ガゴォオオオオン!!!
-
〜〜〜
ピーポーピーポー
( ^ω^)「あらら、あんた災難だおね。電柱にぶつかるなんて」
(´ _ゝ `)「……」ボソボソ
( ^ω^)「ああ、前の車からカツラが捨てられて、それでフロントが見えなかったのかお。ご愁傷様。で、名前は?」
(´ _ゝ `)「……」
( ‐ω‐)(放心状態かお。しばらくほっとくかお……ん?)
( ^ω^)(事故の衝撃で名刺が落ちてるお……なになに、名前は……盛岡満。勤め先は株式会社HAGE……?)
( ^ω^)
(^ω^ )チラッ
キラ 彡⌒⌒⌒ミ キラ
(´・_ゝ・`)
∵∴:.(^ε^ )ブッホォ
( ω )「くっ、ププ……あ、あんた……"ハゲ"って会社に勤めているのかお?」
(´;_ゝ;`)「"ヘイジ"だ!!うっ、ううう……」
おわり
-
シーン4
付け焼刃の知識です。
('A`)「しっかし、名前って簡単に変えられるんだな」
从 ゚、从「ん、そういうわけじゃねぇよ。ありゃたまたま宗教団体がお抱えの寺があったからなんとでもって感じだったけど」
从 ゚∀从「普通は戒名だからもっとそれっぽくなる」
从 -∀从「一般的には、院号・道号・戒名・位号で構成されて、それを戒名って呼んでるんだが」
从 ゚∀从「院号は退位された天皇が住んでいた宮殿だ。だから誰でも授かれるわけじゃなく、世に貢献した一部の人間が授かれるってもんだな」
('A`;)「じゃあ僕は無理だな……」
-
从 ゚∀从「今じゃ別に金すら積めばなんとかしてくれるけどね、百万くらいかかるけど」
(゚A゚;)「ひゃ、ひゃくまん!?そ、そうなのか……」
从 -∀从「道号は性格や生き方を表してる。花が好きなら美華とかかねぇ。元々は四文字だった戒名が、道号ができてからは二文字と二文字に分かれるようになった。禁止文字もあるが、基本なんでもいいよ」
(-A-)「僕は……うーん、まだこれっていうのがないな」
从 ゚へ从「そりゃそうだ。生きてるうちに戒名つけるならそれだけ仏教に対して理解がないとな」
-
从 ゚ー从「さて、次が戒名だ」
从 ゚∀从「まぁ宗派によって決まりは違ってくるけど、だいたい二文字だ。うち一文字はなんでもいい。もう一文字は尊敬する人や、経典とかから取ってきてもいいな」
从 ^∀从「最後の位号は決まってる。成人してるなら男は居士や信士。女は大姉や信女だ」
('A`)「へぇ、意外と簡単なんだな」
从 ゚〜从「ぶっちゃけ、これを決めるだけで数十万から数百万取れるんだからボロい商売だぜ。おっと、商売じゃねぇか。課税されないし」
('A`*)「坊主って儲かるんだな」
从 -∀从「まともにやってるところと、そうじゃないところの差が大きいのさ」
('A`)「ふーん……」
('へ`)(俺がもし、坊主だったら)
-
───
ヽ从 ゚∀从ノ「宇都宮さん、戒名つけてくださーい」
('A`)「はっはっ、任せなさい」
('A`)「えー、キミの戒名は乱暴院暴力覇韻大姉だ!」
从 ^∀从「うわーい、ありがとー!」
('∀`)「ふひひ」
───
从 ゚∀从「どうした?嬉しそうな顔して」
('∀`)「キミの戒名は」
从 ゚∀从「?」
('∀`)「乱暴院暴力覇韻大姉だ!」
从#゚д从⊃ ンダト コラァ グアァ≡)'A)
おわり
-
乱暴粗悪なディテクティブのようです アウトテイク
第二話
シーン1
まぁ予想通りですわな。
〜〜〜
(・∀ ・)<さて、度重なる支出に市の財政はよろしくない状況が続きますが、いかがでしょうか、杉浦先生
-
( ФωФ)<大人の社会人として、こういうご指摘を真摯に受け止めて、我輩としては、実績に基づいて、諸実績に基づいて報告しておりますけれども、「議員」という大きな立場から見れば、やはりご指摘を真摯に受け止めて、どこかで折り合いをつけなければ、大人じゃないと思うんですよ!
( ФωФ)<ですから、我輩はその議員という、本当にもう……小さな子どもが大好きで、本当に子どもが大好きなんで、ですから、もうそういう子ども達に申し訳なくて……
-
( ФωФ)<こんな大人で、市民の皆さま、我輩も死ぬ思いで、もう死ぬ思いでもう、あれですわ。一生懸命、落選に落選を重ねて、見知らぬしたらば市に移り住んで、やっと市民の皆様に認められて選出された代表者たる議員であるからこそ、こうやって報道機関の皆さまにご指摘を受けるのが、本当にツラくって、情けなくって、子ども達に本当に申し訳ないんですわ。
( ФωФ)<ですから……皆さんのご指摘を真摯に受け止めて、議員という大きな、ク、カテゴリーに比べたらア、市の財政、シィッイッの財政の、報告ノォォー、ウェエ、折り合いをつけるっていうー、ことで、もう一生懸命ほんとに、少子化問題、高齢ェェエエ者ッハアアアァアーー!! 高齢者問題はー! 我が市のみウワッハッハーーン!! 我が市のッハアーーーー! 我が市ノミナラズ! したらばみんなの、日本中の問題じゃないですか!!
-
( ФωФ)<そういう問題ッヒョオッホーーー!! 解決ジダイガダメニ! 我輩ハネェ! ブフッフンハアァア!! 誰がね゛え! 誰が誰に投票ジデモ゛オンナジヤ、オンナジヤ思っでえ!
( ФωФ)<ウーハッフッハーン!!ッウーン!ずっと投票してきたんですわ!
-
( ФωФ)<せやけど!
( ФωФ)<変わらへんからーそれやったらワガハイが!
( ФωФ)<立候補して!
( ФωФ)<文字通り!
( ФωФ)<アハハーンッ!
( ФωФ)<命がけでイェーヒッフア゛ーー!!!……ッウ、ック。斉藤記者!あなたには分からないでしょうけどね!平々凡々とした、したらば(市役所)を退職して、本当に、誰が投票しても一緒や、誰が投票しても、じゃあ我輩がああ!!立候補して!!
-
( ФωФ)<この世の中を!ウグッブーン!!ゴノ、ゴノ世のブッヒィフエエエーーーーンン!!ヒィェーーッフウンン!!ウゥ……ウゥ……。ア゛ーーーーーア゛ッア゛ーー!!!!
( ФωФ)<ゴノ!
(ФωФ )<世の!
( ФωФ)<中ガッハッハアン!!
( ФωФ)<ア゛ーー世の中を!
(ФωФ)<ゥ
( ФωФ)<変エダイ!
-
( ФωФ)<その一心でええ!!ィヒーフーッハゥ。一生懸命訴えて、したらば市に、縁もゆかりもないしたらばッヘエ市民の皆さまに、選出されて!やっと!議員に!!なったんですううー!!!
( ФωФ)<ですから皆さまのご指摘を、市民の皆さまのご指摘と受け止めデーーヒィッフウ!!ア゛ーハーア゛ァッハアァーー!ッグ、ッグ、ア゛ーア゛ァアァアァ。ご指摘と受け止めて!ア゛ーア゛ーッハア゛ーーン!
( ФωФ)<ご指摘と、受け止めて!1人の大人として社会人として!折り合いを付けましょうと!そういう意味合いで、自分としては、「何で、実績に基づいてキッチリ報告してんのに、何で自分を曲げないといかんのや」と思いながらも!
-
( ФωФ)<もっと大きな、目標ォ! すなわち! 本当に、少子高齢化を、自分の力で、議員1人のわずかな力ではありますけれども、解決したいと思っているからこそォォ!! ご指摘の通り、そのご指摘を真摯に真剣に受け止めようとするから!
( ФωФ) <1人の大人として、何とか折り合いのつくところで折り合いを付けさせて頂いて、もっと大きな目標! 議員として、少子高齢化を、少しでも解決すべく、議員として活動させて頂きたいからこそ! 堪えに堪えて! 何とか折り合いのつくように!
( ФωФ)<……事務局と相談させていただいて。ただ、議員個人じゃなくて、これは議会全体の問題に関わることかもしれないという、恐れがあるから、議員個人としての記者会見であり、議員個人としてお約束できる範囲で、しっかりとお約束させていただくと。
-
( ФωФ)<ただ私自身も、議長に何回も何回も、選出されたいと願っておりましたけれども選出されず、やはり議会の、他の先生方のご意見も真摯に受け止めなければならない、そういうスタンスに立って、もう腹の中では堪えに堪えて、それで何とか、ご指摘は適正なもんだと認め、議会で他の会派、議員の先生方との整合性をとらまえるということが、今ここの、我輩個人の会見としては、公の場としては、お約束しかねると!
( ФωФ)<そういう意味合いにおいて、何とかご指摘のことは本当に真摯に受け止めて、折り合いをつけさせて頂きたい。
-
( ФωФ)<何故かといえば、議員というそういう大目標のなかに……もちろん、市の財政、市の財政、ものすごい大事ですよ大事ですけれども!議員というそういう大きい括りのなかでは、極々小さいものなんですゥ!
( ФωФ)<ですから!いち、大人として、何とか、折り合いをつけさせて頂きたい。報道各位、記者の皆さまのご指摘は、適正なものだという形で真摯に理解して、何とか、財政問題を解決するということを明言し、事務局と相談させて頂きたいと。ナ゛ッ!
-
从 ゚∀从y-~
( 'A`)
プツン
おわり
-
シーン2
ポッと浮かんだアイデアは、使えるときと使えないときがあります。ありまぁす。
〜〜〜
(-_-)「変更しない理由だったね。簡単さ──とその前に一つ」
从-へ从「他言無用、でしょう。安心してください、"低学歴"でも守秘義務くらいは心得ておりますので」
(-_-)「ふん。……僕が発表するテーマは"埋蔵金計画"っていうんだ」
('A`)「ま、埋蔵金?」
从゚‐从「マ、マイ雑巾……?」
从;゚ー从(まさか、一見金持ちそうに見えて実は自分の雑巾すら手に入れることが困難な家庭なのか?)
-
(-_-)「身内を除いて、学校はもちろん、誰にも言っていない。ギリギリまで内緒にして、サプライズなプレゼンをするつもりさ」
从-ー从(……そうか、そういう庶民的なところを発表して、同情をひくってわけか。シンプルだが、効果的だな)
(-_-)「テレビは見るかい?最近、父さんが出演する番組で討論になる市の財源問題……」
(-_-)「それに一石を投じるための第一歩だよ」
(;-A-)「は、話が読めない──」
从゚ー从「なるほど。つまり、したらば市を席巻している財源問題の解決策を先に息子であるあなたが発表すると。マイ雑巾で」
(-ー-)「そうだよ。なかなか理解が早いじゃないか、高卒」
-
('A`)「えっ、それならテレビで呂招さんが言ったほうが早いんじゃないですか?影響力も違うだろうし」
(-_-)「その影響力がボトルネックなんだよ、中堅君」
(#'A`)(中堅君って……)
从゚ー从(確かに、大の大人、それも一家の大黒柱である父親が息子の雑巾すら用意できないっていうんなら、ただ笑われるだけだ)
从-ー从(だが、子供の発言なら大丈夫だ。マイフェバリット雑巾……侮れないな)
-
(-_-)「大学生と地方議員、この二つじゃ発言の影響力や重みが全然違ってくるだろ?」
(-_-)「仮に父さんがテレビで発言したとしたら、最初に来るのは賞賛や応援じゃなくてゴシップやバッシングさ。マスコミの餌食になってしまう」
(-_-)「でも、学生である僕が言うなら少し違う。当然、この街で話題にはなるだろうが、あくまで学生のする研究としてみなされる。父が動きやすくなるんだ」
(-_-)「そして埋蔵金が見つかれば研究は達成、さらに得た金を市の財源として扱う」
(-_-)「計画への予算は父さんが既に根回ししているから、あとはこれを公表して、世論の支持を得るだけさ」
从゚ー从(なるほど……見つけるって表現はうまいな。自分の雑巾を手に入れるための研究、それは一種のドキュメンタリーともいえる)
从゚‐从(貧乏な家庭で、もしかしたらスポンサーがつくことも考えているんだろう。さすがソウサク大学。レベルが違う)
-
(-A-)「……というか、埋蔵金なんてホントにあるんですか」
从゚д从「バカッ、失礼だろう!」
(;'A`)「えっ?ハイン信じてるの?」
从-へ从「当たり前だ。どこにでもあるからこそ、どこにもない……自分だけのマイ雑巾だ」
(-_- )「そう、あるよ。じゃなければ僕が大恥をかいてしまうからね」
('A`)(マジか……うーん、考えてるっちゃ、考えてるが……そんなにうまくいくのか、これ?)
从 ―从「父親のために息子が一歩を踏み出す、ということか」
('A` )「ハイン?」
从゚‐从「お父様は納得されているので?」
(-_-)「当たり前だろ。独断でこんなことするわけないじゃないか、高卒」
从 ー从「そぅですかぁ」
(゚A゚)(やばい、ハインがキレる)
从 ー从「す」
( A )(ひっ)
从^ー从「素晴らしいですね!」
-
('A`;)「えっ!?」
(-_-*)「わかってくれるかい!」
从゚ー从「ええ、それはもう。脅迫されているにも関わらず、勇気を持って一線に立とうという心意気!さすがですね」
(-_-)「ふふふ!君がせめて底辺大学でも卒業していれば友達になれただろう!残念だが、嬉しいよ!」
从゚ー从「護衛はお任せください!それでは私達はこれで失礼しますね!二日後の発表を楽しみにしています!」
从゚∇从「行きますよー!ドクオ!」
('A`)「えっ、ああ……」
後日、発表会では通常通り埋蔵金計画発表が発表され、ペニサスによって、照明が落とされ、杉浦ひかる君は大怪我をした。
从゚、从「雑巾じゃなかったのか……」
おわり
-
シーン3
べ、別に>>240のためじゃないんだからねっ!
ありがとうございます。おかげで閃きました。
〜〜〜
[腹パン屋、初めました]
‖
从 ゚∀从⊃‖
('A` )「ハイン」
-
[腹パン屋、初めました]
‖
从 ゚∀从⊃‖「いらっしゃいませ」
('A` )「ハイン、おい」
[腹パン屋、初めました]
‖
从 ゚∀从⊃‖「一発10万円です。10発コースなら90万にサービスします」
(-A- )「なにやってんだよ……」
-
初めました]
‖〃
‖⊂从 ゚∀从 ヨイショ「ドクオ、どうだ?やってかないか?」
(゚A`;)「なにを!?」
从 ゚∀从「腹パン屋さん」
('A`;)「えっ……」
从 ゚∀从「私のお腹を殴ったら10万くれ」
('A`)「おいおい、大丈夫か?なにかいやなことでもあったのか?」
-
从 ゚ー从「ふっふっ、これがなかなかいい商売なんだよ、ドクオ」
('A`)「?」
从 '∀从⊃□オカネ イッパイ 「見ろ!このアタッシュケースを」
(゚A゚;)「!?」
从*゚∀从「三日で500万だぞ!?すごい商売じゃね、これ」
( -、-)「い、いやでもハインの腹が……」
从 ^∀从「大丈夫大丈夫、一日寝たら治るから」
('A`)「はぁ……まぁほどほどにしてくれよ」
从 ゚、从「それより、ほら。殴ってよ。まぁ私に対してそんなに恨みとかないと思うけどぉ」
('A`)「だから僕はやら──恨み……?」
-
───
从 ゚∀从「ざけんな!あんたの顔で結婚できるならこの国の少子化問題はとっくに解決してるんだよボケ!」
从 ^∀从「なるほど!不細工なのか!」
从 ^ε从「いや、お前こそ"名前"変えたほうがいいんじゃねぇかってな。ドクオてもう……クッ、アハハ!」
ジュー y-~A゚;;)「アツッ!!す、すみません!!」
───
('A`)「……」サイフ チェック
⊃□⊂
('A`)「……」
p('A`)q スッ
-
从 ゚∀从「おっ、やる気になったか。言っとくが、腹以外触ったら殺すからね」
('A`)「あ、ああ」
从 -∀从「さぁこい!」
(`A'#)≡「くたばれ乱暴探偵!!」
从 ρ从「あ、ぐっ……ぁ!!」
从 ο从「ん……んんぅ……」
⊂( A ;)「はぁはぁはぁ……じ、十万だったな……ほら」
从; ∀从⊃「へ、へへ。毎度あり」
( A ;)(僕は一体……何をやってるんだろう……でも)
( ∀ *)(これはアリかもしれん)
-
〜〜〜
从 ^∀从「ニャハハハハ!1週間で1000万越えた!ハインちゃんお金持ち!」
\从 ゚∀从/「そこらへんの変態から、ストレス溜まったサラリーマンまでどいつもこいつも馬鹿ばっかだ!」
( )「ハァ……ハァ……」
从゚∀ 从「おっ、またカモが来た!いらっしゃ──」
( ω )「ちょっと……ハァ……ハァいいかおハァハァハァ」
-
从 ゚‐从「あ、ダメ、お前はダメ絶対ダ」
≡( ゚ω゚)≡≡≡从 ;∀从「やめてくれぇ!!」
〜〜〜
('A` )「あれ?ハイン、腹パン屋は?」
从 ∀从「やめた」
('へ` )「えー、なんで?」
从 ―从「……言いたくない」
('へ` )「?」
※ハインちゃんが稼いだお金は、警察で適切に処理されました。
おわり
-
以上、アウトテイクでした。久しぶりだと感覚がつかめませんね、頑張ります!
あと、言葉足らずで申し訳ないのですが、>>242の『ソレ』は乱暴粗悪なディテクティブと関係のない、ただの息抜き短編です。紛らわしくってごめんなさい。
では、また夜に!よろしければご覧くださいませ。
-
乙
-
ロマが全部真顔なのは卑怯過ぎる
乙
-
乙
野々村ロマネスクはズルすぎるでぇ…
-
乙、一週間で100発以上腹殴られてるのか……
-
やっぱりロマネスクは反則でしたよね、うん。
夜になりました。本編を投下します。
-
藤堂家
食卓
(´・ω・`)「どうぞ。四季の彩りを添えた鯛のムニエルでございます」
(;'A`)「ど、どうも」
(;-A`)「すごい……寿司とかハンバーグどころか、テレビとか雑誌でしか見たことない料理ばっかだ」
|゚ノ ^∀^)「殿方のお口に合えば嬉しいですわ」
(;'∀`)「は、はいっ」
从 ゚∀从 y-~「ハン、相変わらず贅沢三昧だな、レモナ」
|゚ノ ^―^)「貴女も相変わらず粗暴ですのね、ハイン。ここは禁煙ですのよ?」
从 ゚へ从 y-~「うっせぇな。窓でもあけりゃいいじゃねぇか」
|゚ノ ^∀^)「貴女のために開ける窓はありませんことよ」
从 ゚‐从 y-~「んだと……」
(;'A`)「ハイン、やめろって──」
-
从 -∀从 y-~「窓くらいあけりゃいいだろうが。なんだったら、この空調からマイナスイオンでも出してくれよ"成金娘"」
('A`;)〃
|゚ノ ^∀^)「生憎と公害を消すほどの機能は備えておりませんの。いいからその汚い口を閉じて豚のように租借なさい、"貧乏人"」
〃(;゚A゚)
(;゚A゚)(……えっ?えっ?)
从 ゚∀从 y-~「殺すぞ、クソ女」
|゚ノ ^∀^)「破産させてそのカラダを可哀想なホームレスのために人身御供と致しましょうか、雌豚」
(; A )(この人達……)
-
从 ゚^从 y-~「上等だ、やれるもんならやってみやがれ」
|゚ノ ^ο^)ハァ
|゚ノ ^‐^)「ショボンヌ、お水をいただけるかしら」
(´・ω・`)「はっ」
|゚ノ ^∀^)σ「そこにいる」
|゚ノ ^ε^)σ「ぶ」
|゚ノ ^∇^)σ「た」
|゚ノ ^∀^)「が、喉が渇いたとうるさいの。"浴びせて"差し上げて」
(´-ω-`)「かしこまりました」
≡(´・ω・`)スッ从゚ ‐从 y-~
从 ゚―从 ф ジュー 「ちっ……」
(;'∀`)(こえぇよぉおお!!)
乱暴粗悪なディテクティブのようです
第三話 『戦友』 前編
-
;;(>゚A゚>);;アワワワワ
|゚ノ ^∀^)「私としたことが、失礼を致しましたわ。さぁ、どうぞ遠慮なさらずに召し上がって」
(;;'A`) ハ ハイイイ
从 ゚∀从「おう、いただきまーす」
从 ゚Θ从 アム モグモグガツガツ
(;'A`)「お、おいハイン。そんな行儀の悪い」
从 -ο从「ングッ、ぷはぁ。いいんだよ、腹にはいりゃ一緒だ。エネルギーになりゃいいんだよ、エネルギーに」
(;-A-)「だからってそんな勢いで……」
从 ゚∀从「それにこいつが飯を奢ってくる時は、決まって面倒事がついてくる」
('A`)「め、面倒事?」
从 ゚∀从「そうだろ、レモナ」
|゚ノ*^∀^)「あら、やってくださいますの?嬉しいわ」
-
从 -∀从「……報酬は別だぞ」
|゚ノ ‐∀‐)「もちろんですわ。ショボンヌ」
(´・ω・`)「かしこまりました」
(´・ω・`)⊃□「こちらの書類をご覧ください」
从 ゚∀从⊃□「……株式会社グローバルアサヒ?」('A` )
|゚ノ ^∀^)「介護事業を展開している企業ですわ。近々、上場も検討しているらしいのよ」
|゚ノ ^∀^)「そこの代表……朝日 仁(ジン)から"お金を回収"していただけますかしら」
从 ゚∀从「金?なんだ、出資でもしてるのか?」
|゚ノ ^‐^)「依頼者である中嶋バルケン氏がターゲットにお金を貸していますの。創業して、しばらくしてから朝日に個人として貸した1000万、まだ返済していただいて無いそうですわ」
-
从 -∀从「んなもんメディアにでもリークすりゃ、なんとでもなるだろ」
|゚ノ ^∀^)「そういうわけにもいきません。ショボンヌ」
(´・ω・`)⊃「はい。こちらをご覧ください」
从 ゚∀从「履歴事項証明書?これがどうしたって……あ」
|゚ノ ´―`)「そうですの。現在進行形で依頼者は"役員"なんですの」
从 ゚∀从「つまり、あれか……直接の交渉はもとより、メディアへの密告も自分の立場が悪くなる可能性があるからってことか」
|゚ノ*^∀^)「さすがですわ!ハイン!」
(;'A`)「えっ、でもそういうのって警察ならなんとかしてくれるんじゃ」
从 -∀从「民事不介入だ。よしんば取り合ってくれたとしても良い結果にはならん」
|゚ノ ^∀^)「そうですの。そういえばお聞きし忘れていましたけども、こちらの御仁は?」
-
从 ゚∀从「ドクオだ。わけあって私の助手をしている」
(;'A`)ド ドモ
|゚ノ ^ヮ^)「まぁ!でしたら茂名山さんのことはもう──」
从 ゚‐从「その話は止めろ、レモナ」
|゚ノ ‐ー‐)「──あら、失礼しましたわ。それで、受けてくださる?」
从゚∀ 从「……ま、しゃあねぇわな。いくぞドクオ」
|゚ノ ^∀^)「ありがとうございます。結果を楽しみに待っていましてよ」
('A` )「う、うん。ごちそうさまでした」
|゚ノ ^∀^)「それと、詳細はお渡しした資料ならびに、直接本人から聞いて確認してくださいまし!」
|゚ノ;^ー^)「……相変わらず足が速いですわね」
-
〜〜〜
車内
('A`)「なぁ、さっきの人って……なんなんだ?」
从 ゚∀从「藤堂レモナ。藤堂家の一人娘さ」
('-`)「藤堂家って、あの不動産屋の?」
从 -∀从「ああ。"落ちぶれた貴族様"だよ」
(-A-)「……リーマンショックで事業が成り立たなくなったんだっけ、確か」
从 ゚∀从「そうだ。ちょうどアメリカへ進出した矢先だったか。レモナは恐慌で金も地位も失った哀れな貴族のお姫様だよ」
('A`)「その割には豪勢な食卓だったけど……」
从 ゚〜从「今じゃそのお姫様の始めた"道楽"が稼ぎ頭だ。昔のコネと培った貴族の振る舞いを使って企業や名士相手に仕事する同業。一回の依頼で私らの100倍以上稼いでるぞ、あいつら」
-
(゚A゚;)「ひゃ、ひゃくばい!?」
从 -へ从「誰が呼んだか"淑女探偵"。ケッ、くだらね」
(-A-)「しゅくじょ、たんてい……か。怒ったときの言葉遣いを聞いてなければ納得なんだけどなぁ……」
从 ゚∀从「あー、めんどくせ。アイツの仕事はなんか裏があったりするんだよなぁ……」
('A` )「というか、どうしてハインがそんな人と知り合いなんだ?」
从 -∀从「横の繋がりだ。まぁ腐れ縁ともいうがな。私と同じ"師匠"の元に居たっていうのもあるが」
('A`)「師匠?あ、それってさっき言ってた茂名山って──」
从 ゚∀从「喋りすぎた。着いたぞ、降りろ」
-
〜〜〜
藤堂家
食卓
(・ω・`)「お嬢様、よろしいのですか?」
|゚ノ ^∀^)「なにがですの、ジョボンヌ」
(´・ω・`)「高岡探偵事務所に任せてしまって」
|゚ノ ‐∀‐)「問題ありませんわ、一切、合切」
(´-ω-`)「しかし、この企業の社長は食わせ者。そう簡単に金を吐き出さないことでここまでの地位に上り詰めた男です。ここは私がお嬢様のお気に召します結果をお届けいたしま」
|゚ノ ^∀^)「ショボンヌ」
(´・ω・`)「……はっ」
|゚ノ ^∀^)「その大きな図体でデカい言葉を吐く暇があるなら、さっさとテーブルを片付けてくださるかしら」
(´・ω・`)「申し訳ございません、すぐに」
|゚ノ ‐∀‐)σ「ふぅ……"窓"」
-
≡(´・ω・`)⊃「はっ!」
ガラララ
|゚ノ ^‐^)「……」
|゚ノ ^‐^)y- キンッ
|゚ノ ^‐^)y-~ シュボッ
|゚ノ ^ο^)y-~ フゥー
|゚ノ ^∀^)y-~「さて、どうなることかしら。楽しみですわねぇ」
-
〜〜〜
高岡探偵事務所
リビング
从 ゚∀从「さて、どうしたもんかね」
('A`)「でも介護ってそんなに儲からないんじゃないのか?1000万なんて、個人がそう簡単に払えるのかな」
从 ゚―从「社長様ならポケットから出せるだろ。しかしまぁ、現場の人間はなぁ。せめてケアマネでも取らなきゃ生活も苦しい仕事だ、労働に見合った対価とは言い難い」
从 -∀从「まして、グループホームや介護付有料老人ホームならまだいいが、特養はヤバイ。あれだけは絶対にやりたくない」
('A`)「特養?」
从 ゚∀从「特別介護老人ホームの略称だ。要介護状態区分が『要介護1』から──比較的自立した生活ができるヤツが入居対象の老人ホームさ」
(-A-;)「んー、よくわからないが、テレビとかで見るおじいちゃんやおばあちゃんがワイワイやってるのと違うのか?」
-
从 ゚‐从「施設にもよるが、天と地の差だよ。さっき言ったとおり、『要介護1』からっていうのが条件に入ってるが、実際そういう"健康的"な老人は、グループホームやデイサービスを利用することが多い」
从 ゚∀从「特養に入る人間は『要介護3〜5』の介護が必須な老人──介護無しじゃ生活が困難なヤツが主だ。もちろん、3〜5でも普通のホームに入ってる場合もあるがね」
('A`)「ふーん……介護でも色々違いがあるんだなぁ。しかし、詳しいなハイン」
从 ゚∀从「知り合いが入ってたんだよ。一時期、見舞いに行ってたからな」
(゚A゚;)「えっ!?ハインがお年寄りの見舞い!?」
从 ゚‐从「あぁ?文句あるのか?」
-
('∀`;)「い、いや!続けて続けて」
从 -∀从「……で、レモナの依頼者……中嶋バルケンだが」
从 ゚∀从「資料によると、今はこの施設の特別介護老人ホームにいる。どうやら"要介護1で特養に入ってる"みたいだな」
('へ`;)「あれ?それって……」
从 ゚∀从「別におかしいことじゃない。が、ひっかかる。邪魔な人間を姥捨て山に追い込んだ、っていうのは邪推かねぇ」
('―`#)「な、なんてひどい……!高齢者だって生きてるのに……!それに一緒に働いた仲間なんだろうに、そんな……」
从 -∀从「高齢者だって生きてるのに、か。その価値観、どこまで持つかなぁ……さ、依頼人に会いにいくぞ」
('A`)「あれ?いつもの"変身"は?」
从 ゚∀从「変身ってお前、ただの化粧と着替えだろ?なにいってんだ、全く」
σ从 ^∀从「こーんな素材のいいハインちゃんに向かって」
-
('A`)「……」
从 ゚∀从「黙るなよ……服なら道中で買うさ、今回はな。ほら、とっとといくぞ」
(-A-)「道中で?なんの服買うんだよ……スーツか?」
从 -∀从「いんや。あー、ドクオ。ちょっと教えて欲しいんだけど……」
('A`)(ん?珍しいな、ハインが僕に質問なんて……答えられるだろうか)
(-∀-)(よしっ、ここで見返して僕だって探偵なんだって思い知らせてやる!さぁ、どんな質問でもこい!)
('A`*)「な、なに?」
从 ゚∀从「ユニクロで"ジャージ"売ってたっけ?」
-
〜〜〜
あめぞう市
特別介護老人ホーム『日の出』
玄関前
('A`)「……」
从 ^∀从「あー楽チン。やっぱジャージは楽だわ、うん」
('A`)「なんで僕まで着替えなきゃいけないんだ……シャツじゃダメなのか?」
从 ゚∀从「まぁ今にわかるさ。いくぞ」
ピンポーン
『はい』
从 ゚∀从「私、ボランティア募集の情報を拝見しまして参りました、高岡ハインと申しますが……」
『はぁ』
从 ゚∀从「ぜひこちらでお手伝いをしたいのですが、よろしいでしょうか?」
『少々お待ちください』
('A`)「あれ?アポとってたっけ」
从゚∀ 从「いきなり入居者に会いたいって、赤の他人が言ったら怪しまれるだろ。こういう施設は随時、ボランティア募集してるんだ。飛び込みでもOKなところだってある」
-
从 -∀从「安全にコンタクトを取るなら、ちょっと苦労するのも我慢だ」
ウィーン
(,,゚Д゚)「お待たせしました。施設長の擬古山(ぎこやま)です」
从 ゚∀从「お忙しいところを申し訳ございません、高岡ハインと申します」
('A`)「宇都宮ドクオです。よろしくお願いします」
(,,-Д゚)「はい、よろしく。しかしねぇ……」
(,,゚Д゚)「連絡もなしにいきなりボランティアというのも……」
从 -∀从「不手際ですみません、直接お伺いしたほうがすぐにお手伝いできるかと思いまして」
(,,゚Д゚)「まぁ、ちゃんとジャージ着てきたのは偉いと思うけどもね。わかった、職員に案内させるよ」
(゚Д゚,,)「おーい!リリンちゃーん」
⌒*リ´・-・リ「はーい!」
-
('A`)(あれ……?どこかで見たような……)
(,,゚Д゚)「リリンちゃん、悪いけどボランティアの案内やってあげてくれる?」
⌒*リ´^-^リ「わかりましたっ!」
(-A-)(……うーん、思い出せないな)
(,,゚Д゚)「紹介しよう、立花リリンさん。うちの若手だ」
⌒*リ´・-・リ「はじめまして!立花です!入居者の方からはリリンって呼ばれてますので、お二人ともリリンと呼んで下さい!」
从 ゚∀从「よろしくね、リリンちゃん。高岡ハインです。私はハインって呼んでね」
('A`)「えっと、宇都宮ドクオです。ドクオって呼んで下さい」
(,,゚Д゚)「よし、自己紹介も終えたことだし、早速二人には手伝ってもらおうかな!それじゃ、よろしくね!」
⌒*リ´・-・リ「はいっ!」
-
〜〜〜
特別介護老人ホーム『日の出』
施設内
ガヤガヤ
<それじゃ一列にならんで!!はい、お風呂入るよ!入らない人は体拭いてオムツ交換するよ!!
<渋澤さん!タバコは一日5本です!もう6本目じゃないの!
<流石さん、もう二人とも変なところ触らないで!
<津出さん、やめて!
ガヤガヤ
(゚A゚;)(うわぁ……なんつーか、すげぇ……)
(;゚A゚)(みんなバタバタして……うわ、あそこの人、よだれ垂れまくってるよ……)
(;-A-)(想像してたのと全然違う……和気藹々ってより、戦々恐々って感じだ……)
-
⌒*リ´・-・リ「ドクオさん、大丈夫ですか?」
('A`;)「え、ああ、はい」
⌒*リ´・-・リ「ボランティアは初めてですか?気分が悪くなったら言ってくださいね」
('∀`;)「あ、ありがとう」
(*'-`)(っていうかなによりもこんな可愛らしい子が介護の仕事してるのが不思議だなぁ)
⌒*リ´^-^リ「?」
(*'A`)「!」
从 -∀从ハァ
从 ゚∀从ヒソヒソ「ドクオ、変なこと考えるなよ」
(;'A`)ヒソヒソ「ば、バカッ、僕は別に……」
从 ゚∀从ヒソヒソ「私らの目的は依頼者に会うことだ。いいな」
(;-A-)ヒソヒソ「わかってるさ……」
-
⌒*リ´・-・リ「そういえば、ハインさんは介護の経験とか、あるんですか?」
从 ゚∀从「私はあるよ、たいていのことは手伝える」
⌒*リ´^-^リ「わぁ!即戦力!」
('A`)「即戦力?」
⌒*リ´・-・リ「はい。私達、職員だけじゃどうにも手が回らないこともあるんです。けっこうボランティアの方達に助けてもらってるんですよ」
(゚A`≡ドンッ「へぇ……ってうわっ!」
( ,_ノ` )「おー、すまんね。兄さん」
⌒*リ´・-・リ「あ、渋澤さん。もう入浴は終わったの?」
( ,_ノ` )「おう。今から風呂上りの一服に行こうと思ってな」
-
(;'A`)(でけぇ……175センチはあるぞ、身長)
( ,_ノ` )「へへ、それより兄ちゃん。タバコ持ってないかい?噛むヤツがいいんだが」
(;'A`)「えっ、た、タバコですか?そんな、お体に悪いですよ──」
( ,_ノ゚ )「なんだと?」
(;゚A`)「ひっ……!」
⌒*リ´・、・リ「ああっ、もう……!えっと、うんと……し、渋澤さん!だ、ダメで──」
( ,_ノ` )「俺はなぁ、退役してからずっと仕事で頑張ってやってきたんだ……!」
( ,_ノ )「それをお前らは……お前らは……体に悪いだとぉ……う、うおお──!」
从 ゚∀从⊃「渋澤さん、私ので良かったら」
( ,_ノ` )「──お、おっ?姉ちゃん、タバコ吸うのかい」
-
从 ゚∀从「ああ。っていっても、私のタバコはメンソールじゃないけど」
( ,_ノ` )「なんでぇ、違うのかい。あのスーッってするのがいいのに」
从 ^∀从「アハハ、ごめんね。今度来るとき買ってきてあげるよ、忘れなかったらだけどね」
( ,_ノ` )「おう、頼むぜ。じゃあな」
(;'A`)「ハァ……怖かった……」
⌒*リ´‐ο‐リ「良かった、暴れなくて……ドクオさん、大丈夫ですか?」
('A`)「う、うん」
⌒*リ´・-・リ「あの人は渋澤さん。元軍人さんなの。退役してから事業を起こして、老後はうちに入ってもらってるんだけど……」
⌒*リ´^-^リ「タバコのことになると、人が変わっちゃって……ハインさん、ありがとうございます。でも、勝手にあげちゃダメですよ」
-
从 ゚∀从「大丈夫だよ。最初からメンソールだってわかってたし、あげるつもりもなかった」
⌒*リ´・-・リ「えっ?」
从 -∀从「噛むヤツって言ってたでしょ?物にもよるけど、だいたいそういうのってメンソールだから」
⌒*リ´‐∧‐リ「……うーん、私、タバコ吸わないからよくわからないですっ……」
从 ^∀从「ハハ、そうじゃないよ。本質はタバコをあげるあげないじゃなく、タバコが欲しいってことをわかってあげることさ」
⌒*リ´・-・リ「わかって、あげる……?」
-
从 ゚∀从「軍人さんから社長さんまで、激動の日々を過ごしてたんだろう?金はあっても、ちょっとの贅沢だろうとなかなか許されなかったと思うよ。だから、"わかってあげるんだ"。欲しいものがあるってさ」
⌒*リ´・-・リ「……」
从 ゚ー从「そうだな。今度、ココアシガレットでも渡してから『ごめーん、次の買い物の時に買ってくる〜』って言ってみな。反応が違ってくると思うよ」
⌒*リ´・ヮ・リ「ほぇー……な、なるほどっ!検討してみます!」
≡( ´_ゝ`)⊃从 ゚、从「フフ、そうそう──んっ」
サワッ
( ´_ゝ`)「OK、これは良い尻」
(´<_` )「たまに来るボランティアのケツはたまらんな、兄者」
( ´_ゝ`)「ああ、流石だよな俺ら」
-
('A`#)(今度はセクハラジジイかよ……!?)
⌒*リ´・、・リ「あ!流石さん!また人のお尻触って!!」
( ´_ゝ`)「いいじゃないか、減るもんじゃないし。のう弟者」
(´<_` )「そうだな兄者」
从 ∀从「……」
(゚Д`)(ってややや、ヤバイ!!ハインがキレる!?)
从 ∀从「流石さん、だっけ……?」
( ´_ゝ`)「おう、なんだいお嬢さん」
(´<_` )「俺達になにか用かい?」
从 ‐从「あんたら……」
(-A-;)「ハイン、やめ──」
从 ゚‐从「尻の触り方が甘い」
('A`)「えっ」⌒*リ´・-・リ
-
从 ゚∀从「いいか、さっきのは撫でただけだろう。そんなんじゃダメだ。もっとこう、がっつりとだな……」
⌒*リ´//‐//リ カァァ
('A`;)(うわぁ……老人相手にセクハラ談義してるよ、うちの所長……おっさんか……)
从 ゚∀从「……と、いうわけだ。わかった?」
(* ´_ゝ`)「おう!流石だな!じゃ、早速……!」
⊃≡从 ゚∀从サッ
( ゚_ゝ゚)「よ、避けた……だと!?」
从 '∀从「甘い甘い!やり方はレクチャーしてあげたけど、触らせてあげるとは言ってないもんね!」
(; ´_ゝ`)「ぬぬぅ……」
从 ゚∀从「他の人のケツは触っちゃダメだぞ。浮気したらハインちゃん悲しいから」
(´<_` ;)「むむぅ……」
从 -∀从「でも……私ならいつでもいいよ……?」
(* ´_ゝ`)「おお!」(´<_` *)
-
从 ゚ー从「ま、できるもんならやってみな、できるもんならね」
( ´_ゝ`)「わわ、わかったぞ。我ら流石兄弟。お嬢さんのケツを必ずや掴んでみせる!
(´<_` )「それまで他のオナゴへは手出しせん!」
从 ゚ヮ从「おう、せいぜいがんばれ変態兄弟」
( ´_ゝ`)「さらばだ!」(´<_` )
从 ^∀从「……ハハ、おっもしれぇなぁ、ここの入居者さん達は」
('A`)「……」
⌒*リ´・-・リ「……」
从 ゚、从「ん、どしたの二人とも」
('A`)(て)⌒*リ´・‐・リ
(*'A`)("天職"だ……!天職だ、この人……!)⌒*リ´・ο・リ
-
〜〜〜
特別介護老人ホーム『日の出』
個室前
(ヽ'A`) ゲッソリ
⌒*リ´・ー・リ「……はい、お疲れ様。それじゃ、次が最後の中嶋さんです」
从 ゚∀从「ああ」
⌒*リ´^-^リ「それにしてもハインさん凄いですね!コミュニケーションもそうだけど、全然疲れてないみたい!」
从 ゚〜从「そうか?まぁみんな面白い人ばっかだからな」
(;'A`)(マジかよ……僕はもう疲れた……車椅子で突撃されるわ、寝たきりの人の移動を手伝わされるわ……めちゃくちゃ重労働だ……)
⌒*リ´・-・リ「中嶋さんは今までの入居者さんと違って、おとなしい人だから、ドクオさんも安心してね。今日は特にこれといった予定もないから、彼とお話して終わりにしましょう」
从 ゚∀从「ああ、わかった」
(;-A-)「ふぅ……やっと終わる……」
-
⌒*リ´・-・リ⊃「それじゃ、この部屋に──」
<リリンちゃん!!津出さんが!!こっち来て手伝って!!
⌒*リ´・-・リ「!!」
从 ゚∀从「ん?」
('A`)「津出さん……ってさっき入浴中で会えなかったおばあちゃんのことかな?」
⌒*リ´´-`リ「あうぅ……ふ、二人ともここで待っていてください!すぐ戻りますので!」
从 ゚―从「なんだ?」
( 'A`)「さぁ……?って、あれ」
ドド;ξ゚Δ゚)ξノ●;゙ドド
( 'A`)「あれ、手に持ってるのってさ」
从 ゚∀从「ああ。"うんこ"だな」
( 'A`)「だよな、"うんこ"だよな」
-
<津出さん、そっちいっちゃダメ!!
ドド;ξ゚Δ゚)ξノ●;゙ドド
( 'A`)「こっち来るよな」
从 ゚∀从「ああ。ドクオ、気をつけろ」
('A` )「え」
从 -∀从「くるぞ」
●≡シュッ
(;゚A゚)「うぉっ!?なんだよあのばあさん!?うんこ投げてきやがったぞ!?」
从 ゚へ从「居るんだよ、ああいうの。別に悪気があってやってるわけじゃないんだけどな」
('ο`;)「いやいや、なに冷静に……」
●≡シュッ
●〃从 ゚∀从「おっと」
('A`;)(避けた!?)
ξ;゚Δ゚)ξ「……うっ?うう……!」
-
<ハインさん、ドクオさん!大丈夫ですか!今そっちに行きまーす!
从 ^∀从「ありゃ、こりゃ"狙われちゃった"かな」
('A`;)「どどど、どうすんだよハイン!もし当たったら依頼人に会うどころじゃないぞ!」
('∀`;)「あ、そうか!またハインの話術でうまくごまかしてくれるんだよな!なっ!なぁ!?」
从 -∀从⊃「そうだなぁ……よしっ」
ポンッ⊃('A`)「え、なんで僕の肩に手を乗せてるの?」
⊃('A` )「ねぇ、なんで?」
从 ^ー从「がんばれ、"色男"」
⊃ ドンッ ≡( -A`)「おわっ、っとっと……」
-
( 'A`)チラッ
●⊂ξ^Δ^)ξ⊃● ニコッ
(;'∀`)ニコッ
ウワァァァァァ!! ウウッ ギャアアアア!!
从゚∀ 从「さて、中嶋さんに会うとしますか」
-
〜〜〜
特別介護老人ホーム『日の出』
個室内
从 ゚∀从「こんにちは、中嶋さん」
( ,'3 )「おや、見ない顔ですな。ボランティアの方ですか」
从 ゚∀从⊃「いえ、私こういうものです」
( ,'3 )「……探偵、ということは」
从 -∀从「お察しの通り。藤堂レモナからの遣いといったところでしょうか」
( ,'3 )「……ふむ。話してよろしいかな」
从 ゚∀从「そのために来ました」
( ,-3 )「……よろしい。お掛けなさい」
=从 ゚∀从 スッ
从 ゚∀从「依頼の確認をしたいのですが……この施設を経営する株式会社グローバルアサヒ社長、朝日 仁からの借金回収ということで間違いありませんか」
( ,'3 )「ああ。それで間違いない」
-
从 -∀从「いくつか疑問が浮かびますが、質問しても?」
( ,'3 )「どうぞ」
从 ゚∀从「ありがとうございます。では」
从 ゚‐从「1000万"程度"の金を回収する目的はなんですか?」
( ,'3 )「……」
从 ゚∀从「そもそも、レモナがその程度の金を回収する依頼を受けるとは思えない。なにか、事情があるのでは?」
( ,'3 )「最近の探偵さんは、客の心情を考慮しないものなのかね」
从 ゚∀从「私は、ウソを交えた依頼には関わらない主義でして」
-
( ,'3 )「ふむ……」
( ,'3 )「君がコンサルタントとどういう関係にあるのか、私はまだ知らないのだが……」
从 -∀从「レモナは……"同門"です。同じ師と共に飯を食べた戦友です」
( ,'3 )「……戦友、か。良い言葉だ」
( ,'3 )「いいだろう。君の疑問に答えよう。経緯から話すが、良いかね?」
从 ゚∀从「どうぞ」
( ,-3 )「……朝日は、私の弟分だった。いつも、私達は一緒だった」
( ,'3 )「きっかけは……さすがにもう忘れてしまったがね、ある事業を計画したのだ」
( ,'3 )「それが、グローバルアサヒ。私の名であるバルケンと、仁の名字を足した介護企業だ」
从 ゚∀从「この施設の会社ですね」
-
( ,'3 )「うむ。既にその頃には私達もいい年でね。将来のことを考えていたというのもある」
( ,'3 )「年をとって老後を迎える利用者に、しっかりとしたサービスを。昨今、問題の多い介護業界のフロンティアとして活躍しようと、子供のように目を輝かせて言ったよ」
从 ゚‐从「……」
( ,'3 )「だが、現実は厳しい。我々はギリギリの経営を強いられることになった」
( ,'3 )「そんな矢先のことだ」
( ,'3 )「彼が金を貸して欲しいと言ったのは」
从 ゚∀从「……それが、件の1000万ですか」
-
( ,'3 )「そうだ。経営で必要な資金としての申し出かと思ったが、どうにも違う。かといって、理由も話さずにただ黙って頭を下げていたよ、彼は」
从 ゚―从「……それで、貸したと」
( ,'3 )「ああ。貸した」
( ,'3 )「途端、経営はなぜか上向き、今ではとてつもない早さで成長。上場すら視野に入れることすらできるほどにな」
从 -∀从「……経理上の処理はどういった具合で?」
( ,'3 )「その1000万に関しては、バランスシートにも、総勘定元帳にもなんの記載もなかった。裏帳簿の存在に関しては知らんが、おそらく個人で使ったとしか思えん」
( ,'3 )「だが、多額の寄付金が流入したのもその頃からだ。何に使ったのやら、今でもわからんよ」
从 ゚‐从「……」
-
( ,'3 )「同時に、朝日の態度も変わった。それまで青かった小僧が、いつのまにか私ですら素顔が見えないほど、ぶ厚い面の皮を被った金の亡者に成り果てた」
( ,-3 )「ついには、役員という名ばかりの立場だけ残されて、"私達の夢"に一足早く押し込まれてね。ここにいるわけだ」
从 ゚∀从「……経緯はわかりました。結論を、どうぞ」
( ,'3 )「藤堂探偵に払う報酬はいくらか聞いているかね」
从 ゚^从(んなもん聞きたいけど聞けるわけないじゃん)
从 -∀从「フッ、まさか教えていただけるので?」
( ,'3 )「"1億"だ」
从;゚д从「なっ!?」
-
( ,'3 )「私は1000万回収して、1億の謝礼を小娘に払うのだよ」
从 ゚‐从「酔狂な……前線から引退して"ボケ"ましたか、中嶋さん」
( ,^3 )「ハッハッ、ボケてはおらんよ。だが、酔狂というのは言い得て妙だな」
( ,-3 )「たとえ金額ではその大きさが違えど、重みは一緒……いや、それ以上なんだ」
从 -へ从「……馬鹿げてる」
( ,'3 )「私はね、探偵さん。戻って欲しいのだよ」
从 ゚‐从「?」
( ,'3 )「ずっと、督促しようとも思っていた。最初は単に騙されたのではないかという猜疑心と、怒りから」
( ,'3 )「それでも私にとって彼は大切な人間だった。むやみに請求する決断には至れなかった」
( ,-3 )「それがいつしか、時が経って憤慨から疑問へ、疑問から往時をしのぶようになった」
-
( ,'3 )「会社を成長させたのはまぎれもなく彼の能力だ。そうであることはとても嬉しいし、誇らしい」
( ,'3 )「だが、彼自身が変わってしまったことに対して、私は後悔している。あの時の1000万がなければ、あるいは違った未来が見えたのかもしれない」
从 ゚‐从「……」
( ,'3 )「過去を変えることはできん。しかし、気持ちの問題だ。最後のチャンスとなった今、どうか、この老いぼれの戯言を叶えてほしい」
从 ゚∀从「──もとより、そのつもりです」
( ,'3 )「ありがとう」
-
从 -∀从「それで、彼に貸した1000万ですが、今まで返済に応じたことは?」
( ,'3 )「ない。口頭では何度か言ってみたが、一度もないな。こちらから法的な手段も使ったことはない」
从 ゚‐从「なるほど。では、どれくらいの時間が経っているのですか?それによって方法が……」
( ,'3 )「それがな、"今日"なんだよ」
从 ゚、从「……今日?それって、まさか」
( ,'3 )「時効成立の日がね、今日で"10年目"だ」
从;゚∀从「……は?」
-
从;-∀从「おいおいおいおい、つまり明日までに言質取れってことか!?そりゃねぇだろ、クソッ!どうやってアポとりゃいいんだ……!」
( ,'3 )「それに関しては問題ない。彼は今日、パーティーに出席する。20時から22時までの催しだ。特別な招待状を君に持たせるから、出席して朝日とコンタクトを取ればいい」
从 ゚∀从「簡単に言ってくれるな……」
( ,-3 )「"もとより、そのつもり"なんだろう?」
从 ゚‐从「……」
( ,'3 )「……」
-
从 ―从「…………一つ、聞きたいことが」
( ,'3 )「なんだね?」
从 ゚∀从「"パーティー衣装"って、しまむらに売ってますかね?」
-
〜〜〜
特別介護老人ホーム『日の出』
玄関前
从 ゚∀从(民法第140条、初日不算入の原則……10年前の初日を入れずに計算して、明日、つまり今日の23時59分までが時効成立までのタイムリミット)
从 ゚∀从(今は15時……パーティー開始まであと5時間、終了後の2時間が勝負)
从 -∀从(…………)
从 ゚、从(……ま、なんとかなるか……)
(A` )
从 ゚∀从「お、こんなところに居た。ドクオ、いく……ぞ?」
-
('A`*)「へぇ、渋澤さんってそんなすごいことしてたんですね!」
( ,_ノ` )「おうよ!ありゃ辛かったなぁ!」
( ´_ゝ`)「時にドクオ。ハインの尻を触るにはどうしたらいい」
(;'A`)「し、知りませんよ!でも所長はよく事務所で昼寝してるから寝込みを狙えば……」
(;゚A゚)「ってハイン!?」
从 ゚ー从「……ふっ」
(;-A゚)「あ、いや違うんだ。これは、その、そう!聞き込みだよ!重要な情報を探るための──」
从 ゚∀从「着替えたのか?」
(;'A`)「え、ああ。あの後大変でさ。もう臭いのなんのって……シャワーと着替え借りたけど……」
(#゚A゚)「っていうか逃げたな!僕を囮にして!」
从 ゚∀从「悪い悪い、こっちはこっちで仕事進めたから心配すんな」
-
(∩A∩)「ちくしょう、なんで僕ばっかいつもいつもこんな目に……」
从 -∀从「ま、そんな目にあうドクオ君だけど、ちっとは成長したんじゃねぇかな」
('A`)「えっ?」
从 ^∀从「探偵っぽいぞ、お前」
(*;゚A゚)(は、ハインが褒めた……!?いや、きっと裏がある?)
(;'A`)「な、なんで突然そんなこと言うんだよ!」
从 ゚∀从「だって、"聞き込み"してたんだろ?」
('A`;)「えっ、いやぁあれはそのほら……ってあれは!?」
|Δ゚)ξジーッ
-
(;,_ノ` )「ヤバイぞ、ツンが来た」
(; ´_ゝ`)「逃げるぞ弟者」
(´<_` ;)「ああ、兄者」
从 ゚∀从「おっ、さっきのうんこ婆ちゃん。やべぇな、あいつの投球はなかなかのもんだった。次はよけられるか──」
('A`)「……」
从 ゚、从「って、おい、ドクオ?」
-
ξ;゚Δ゚)ξアウ ('A` )≡
('A`)「もう、うんこ投げちゃダメだよ。みんな悲しんじゃうから」
ξ;-Δ-)ξ「……」ウンッ
('∀`)「わかったら、こっちでみんなと遊ぼう、津出さん」
ξ*^Δ^)ξ ニパァ
(;,_ノ゚ )「あいつ、ツンと意志疎通しやがった……!」
( ´_ゝ`)「流石だよな、ドクオ」(´<_` )
从 ゚∀从(へぇ……やるじゃん)
从 ゚ー从「……と、そうそう遊んでるわけにもいかないんだな、これが。ドクオ、いくぞ」
('A`;)「ええ、もう行くのか?」
从 -∀从「急ぎだ。安心しろ、また来たらいいだろ?」
(-A-)「……」
-
( ,_ノ^)「行って来い、ドクオ。今度はタバコもってこいよ?」
( ^_ゝ^)「俺は、ハインの盗撮写真がいいな!」
(´<_` )「OK、兄者。今は黙ろうか」
('A`)「みんな……」
ξ*^Δ^)ξ「ま……たね」
('∀`)「津出さん……うん、また来るよ!」
从゚∀ 从「おいてくぞ、ドクオー!」
('A` )≡「あ、待てよハイン!」
-
〜〜〜
株式会社グローバルアサヒ
多目的ホール
入り口
(;'A`)「ジャージから一転……今度はスーツかよ……」
从゚へ从「やっぱジャージと比べると動きにくいなぁ……」
(;-A-)「はぁ……忙し。なぁ、ハイン。車の中でも聞いたけど、大丈夫なのか?」
从^ー从「問題ねぇよ。ドクオは腕利き三流ゴシップ誌の記者、私は敏腕べっぴん女弁護士の設定さ」
(;'A`)「……」
从゚∀从「勝負は2時間後。パーティーが終わった後が鍔際だ。気合入れろよ」
(-A-)「はいはい」
-
( ゚∋゚)「失礼、招待状を拝見いたします」
从^ー从⊃「こちらです」
( ^∋^)「……けっこう。ようこそ朝日仁のパーティーへ。今宵は楽しんでいってください」
从^ー 从「ありがとう。さぁ、行きましょうドクオ」
(-A-)「あ、ああ」
-
〜〜〜
株式会社グローバルアサヒ
多目的ホール内
テーブル卓
ワイワイ
ガヤガヤ
('A`)(朝に食べた食事と似たようなものばっかりだ……)
(-A-)(にしても……)
( ,,^Д^)「いかがですか、ミス高岡」
从^ヮ从「とても美味しいです、ミスター宝野」
(;'A`)(いつの間にか知らない人と相席してるし……)
-
( ,,^〜^)「弁護士をなさっていると伺いましたが、大変でしょう?」
从゚ー从「ええ、負けないようにたくさん食べて元気をつけないといけません」
( ,,^Д^)「ハハハ、その通りだ」
从^、从「お行儀が悪かったらごめんなさいね」
( ,,^Д^)「いえいえ、食べましょう!過度なマナーを気にしては、せっかくの料理がもったいないですからな!」
('A`)(何がお行儀悪いだ、朝と違ってめちゃくちゃ優雅に食べてるじゃないか)
-
从゚ー从「ドクオ、どうしたの?」
(;'∀`)「え、いやぁ……緊張しちゃって」
从゚ー从「お腹に入ったら一緒。エネルギーになればいいのよ、エネルギーに」
( ,,^Д^)「そうだ、明日を生きる活力にするために僕達は食事をする。ミスター、遠慮せずに食べようじゃないか」
(;-∀-)「は、はぁ……」
(゜3゜)「えー、会場にお集まりの皆さん!お静かに願います」
(゜3゜)「これより、当パーティーの主催者、朝日仁のスピーチを行います!」
(゜3゜)「朝日さん、どうぞ!」
パチパチ パチパチ
(-@∀@)「えー、皆さん、本日はお集まりいただき誠に──」
('A`)(あの人が……朝日 仁か)
从゚―从(始まったか……さて、作戦の整理といこうかね)
-
〜〜〜
数時間前
特別介護老人ホーム『日の出』
個室内
( ,'3 )「招待状に記載する氏名だが……」
从 ゚∀从「高岡ハインでけっこうです。それと、宇都宮ドクオ」
( ,'3 )「わかった。職業はどうする?」
从 -∀从「弁護士と記者にしてください」
( ,-3 )「ずいぶんと物騒な組み合わせだな」
从 ゚∀从「中嶋さんは民法167条第1項をご存知ですか?」
( ,'3 )「ああ、個人間での貸し借りは10年という内容だな。それが?」
从 ゚‐从「厳密には債権等の消滅時効について、規定されています。別途、定めがなければ初日不算入のルールに基づき、朝日仁の借りた1000万円は、10年後の今日23時59分を越えた時点で時効となり、返済する必要はなくなってしまう」
-
( ,'3 )「うむ」
从 ゚∀从「そこで、時効の中断を行います。そうすれば、今日を過ぎてもまた10年間は借金の返済義務が生じる」
( ,'3 )「時効の中断?しかし、それで間に合うのかね。内容証明を送るにしても時間が……」
从 -∀从「"債務の承認"すなわち、誓約書を書いてもらうんですよ」
( ,-3 )「それができれば話は早いのだがね、無理やり書かせるとでも言うのか?」
从 ^∀从「そんなことをすれば、私達が捕まってしまいます。そのための弁護士と記者ですよ」
-
从 ゚ー从「サインをしていただければ、内々に。していただかなければ、随伴した記者が"面白い記事"を書くかもしれない」
从 ゚∀从「"匂わせる"んです。上場を控えた大事な時期の、今」
从 -∀从「小さな傷すらかばってしまう、今──ね」
-
〜〜〜
株式会社グローバルアサヒ
社長室
時刻 23:30
ゴーーーン ゴーーーン
(-@∀@)「良い時計だろう?気に入っているんだ。30分毎に鳴るんだが、聞くたびに癒される」
从:゚、从(そんな頻繁に鳴ってちゃ、うるさいだけだろうに)
(-@∀@)「中嶋の書いた字を久しぶりに見たよ。達筆だ、相変わらず」
从゚‐从「……」
('A`)「……」
(-@‐@)「ふむ……スピーチが終わってすぐ押し掛けて来たときは何事かと思ったが、それで、弁護士さんと記者さんが何の用かな?」
-
从゚ー从「先ほども申しました通り"クライアント"……中嶋バルケン氏から仕事を請けましてね。参りました次第です」
(-@∀@)「ほう。私も立場上、色んな人間から恨まれ、憎まれてはいるが……」
(-@∀@)「よもや、"戦友"から刺客が送られるとは思っていなかったよ」
从゚‐从「戦友……?金を借りておいて、追放した仲間を戦友と呼べるのですか?」
(-@‐@)「知った口を聞くな。用件だけ言え」
从゚―从⊃「──こちらの書類にサインを」
-
(-@∀@)「支払誓約書か……1000万、ねぇ」
从゚‐从「今の貴方であれば、はした金でしょう?」
(-@∀@)「嫌だと言ったら?」
从-〜从「その時は仕方がありません。強制は出来かねますので」
从゚‐从「ただし……昨日より"電車の中吊り広告を見る人間"は増えるでしょうね」
('A`)「…………」チラッ
(;'A`)(早く……!あと15分……!)
(-@∀@)⊃ 「……」スッ
从゚‐从(!)
('A`)(!)
(-@∀@)ρ「ここに名前をかけばいいのかい?」
-
从゚ー从「はい」
(-@∀@)ψ カキカキ「そういえば、中嶋は元気かな?」
从^ー从「ええ」
(-@∀@)ψ カキカキ「そうか……そういえば」
(-@∀@)ψ ピタッ「キミの趣味はなんだい?」
从゚‐从「……は……?」
(-@∀@)「趣味だよ。私をこうして追い詰めた人間のことを知りたいと思ってね」
从゚‐从「……」
(-@へ@)「だんまりか。じゃあ、キミは?」
(;'A`)「えっ、僕はカメラとサバゲー……」
从 ゚―从 キッ
(゚A`;)ア
-
(-@∀@)「ハハ、なるほどね」
(@‐@-)「突然の問いに対して、沈黙を守るのは守秘義務を表す」
(@∀@-)「まさに弁護士だ」
从゚‐从「……手が止まっていますよ」
(-@‐@)「そして、その職業では命の次に大事といってもいいだろうカメラと、サバイバル環境を得て体力を作ろうとする気概」
(-@∀@)「まさに記者だ」
(;'A`)「……」
-
∩(-@∀@)∩「いやはや、恐れ入ったよ。これでは私も為す術がないか」
从゚ο从「手が、止まって──」
(- ∀ )「ところで」
(-@∀@)「" キ ミ 達 は 本 当 に 弁 護 士 と 記 者 か ね ? "」
ゴ ー ー ー ー ー ン...
ゴ ー ー ー ー ー ン...
後編へ続く
-
いつもありがとうございます。前編終了です。
ツンちゃんの口は⊿を使うとガラケーから見たとき文字化けしてしまうので、『Δ』を使いました。口が違っても、お婆ちゃんでも、作中では健気でとてもかわいいですね。
では、また近日!
-
乙!
頑張れハイン、頑張れドクオ、頑張れじいちゃんばあちゃん
-
乙 くそ続きが気になるな
-
30分置きに鳴る鐘が最後になってますな
やべぇ
-
おつ 毎度わくわくさせる作りで楽しい
ガラケーから確認は出来てないが、&#8895;(全部半角)で⊿が表示される筈なので、よかったら試してみてくれ
-
お待たせしております。コメント等、ありがとうございます。時計のAAが作れなかったのですが、伝わっているようで一安心。
後編は3日後くらいにはあげられる予定です!
>>368
アドバイス&感想ありがとうございます!思わせ振りな引きだけは得意な私です。他意はない。
テストスレで試してはいるんですが、ガラケーだとソに濁点が付くような感じになりますね……うんこ投げられないよう頑張ります!
-
( ・∀・)←モララーの顔はこっちを使った方がいいですよ
括弧と目が全角になってます
-
ツンがうんこ投げるのは新境地だな、あとからツンから訴えられるだろうけど
-
3日っていつやねんという感じでございますな。ホント申し訳ない!早急に時間を作って近日投下します!
>>370
ご指摘ありがとうございます。やっちまいました……ごめんなさい。次回投下から訂正しますね!
>>371
私としてはここまでツッコミがなかったので、うんこ投げても問題ないんだ、ツンさんぱねぇなと思いました。
まずは、ご報告のみで失礼致します。
-
面白いので今創作板で一番期待してる
-
ウンコはともかくツンばあちゃんかわいいです
-
お待たせしました!
時間ができたのと、休日費やしたら仕上がっちゃったので投下します。
え、予告と違う?だいたい深夜37時くらいということにしてください。
-
株式会社グローバルアサヒ
社長室
時刻 0:03
(;'A`)(やべぇ……0時回ったのもそうだけど、これまずいんじゃ……)
从゚‐从「……」
('A`;)(ハイン、大丈夫かよ)
从;゚ー从「は……はい?何を仰いますか。この襟についた印が何よりの証拠ですよ。なんなら名刺でも……」
(-@∀@)「けっこう。弁護士バッジの真贋は、私にもわからないがね。その意味は知っている」
(-@‐@)「秋霜烈日だったかな?」
从゚―从「それは検察官ですよ、朝日さん」
(-@∀@)「ほう、よくご存知だ」
从゚‐从「……ちっ」
-
(-@∀@)「中心部に『天秤』の絵、その周りに『ひまわりの花』」
(-@∀@)「太陽に向かって大きく、明るく、たくましく咲くひまわりの花は、「自由と正義」の象徴」
(-@∀@)「そして天秤は、『公平と平等』の印」
(-@∀@)「『いついかなる場合にも、自由と正義を求め、公正と平等を期す』という弁護士の信念を表している」
从゚‐从「……」
(-@∀@)「これで間違いないかな?」
从-〜从「ええ、ですから──」
(-@‐@)「では、"裏"は?」
从゚‐从「!」
('A`)(裏……?バッジの裏面って何か書いてあるのか?)
(-@∀@)「規制と悪、不公平と不平等、およそ目には見えない汚い現実でも書いてあるのかな」
(-@∀@)「見せてもらっていいかい、裏面」
从゚‐从「……」
-
从-∀从「はぁ……見せられるわけないだろ、"弁護士登録番号"のないバッジなんて」
(;'A`)(そ、そんな……やばい、完全にバレてるってことか)
从゚‐从「いつからだ?」
(-@∀@)「ん?」
从゚―从「いつから気づいてた?」
(;'A`)「おい、ハイン……!」
(*-@∀@)「ハハハ、いやね。私の周りにいる弁護士はほとんどがバッジを裏返して着けているんだよ。外から見えないように」
(-@∀@)「大きなバッジの威光に気後れする者、下手に相談を受けたくないもの……理由は色々あるようだがね」
(;'A`)「そ、それだけで……」
-
(-@∀@)「なに、キミの判断は正しい。身分を証明する方法としては、これ見よがしに装着するほうが相手に与える印象は大きい」
(-@∀@)「とはいえ、相手が相手だったがね。ああ、そちらの男性に関しては直感だよ。メモすら取ろうとしない姿勢に違和感があっただけさ」
从゚‐从「……あんた、探偵になれるよ」
(-@∀@)「それは光栄だ」
(-@‐@)「では、キミ達は探偵か」
(;゚A゚)(なんなんだよ、この人……!次々と当ててくる……)
从-∀从ノシ「はいはい、そーでーす。なんでしたら、改めて自己紹介でもしましょうか?」
(-@∀@)「いや、かまわない。"画面"で観るより綺麗な女性だなと思っただけだ」
(;-A-)(画面……ってまさかこないだの)
从゚へ从「──なるほど、"冷たい"ほうだと思ったが、"暖かい"方か。大したプロファイリングだよ、あーくっそ恥ずかし」
-
(-@∀@)「得意先に、面白い配信があるから観るようにと念を押されてね。なかなか面白かったよ、ハインさん」
从゚‐从「……社長さんも暇なもんだな、学生の発表動画なんざ観てる暇あったらエロ動画でも探してたほうがよっぽど有意義だと思うが」
(-@ー@)「あいにくと、渇いてるのはソッチじゃないんでね」
从-∀从「Dry?……っと、まぁ知らなさそうな冗談はさておき」
从゚∇从「返してもらえませんかね、一千ま(-@Д@)「時効だ。以上」
从^‐从「ですよねー」
(-@‐@)「……」
('A`)「……」
从゚‐从「……」
ゴーン ゴーン
-
(-@∀@)「もうこんな時間か……そろそろお引取り願いたいのだがね。明日も早いんだ──いや、もう今日か。土曜日だからといって、休んでも居られない」
('A`;)「ど、どうすんだよハイン……!このままじゃ」
从 ‐从「…………」
(-A-;)「ハイン!」
从゚‐从「あー、うるさいなぁ、もう。考えてんだよ!」
('A`;)「か、考えてるって……」
(-@∀@)「茶番はそこまでにしてくれ、なんなら"迎え"でも寄越そうか?」
从゚ー从「……いえ、その必要はありません。もうすぐ帰りますから」
从゚、从「ただ……ちょっとお願いがありまして」
(-@∀@)「なんだね?」
从゚‐从「ええ、それは──」
-
〜〜〜
藤堂家
リビング
(´・ω・`)「お嬢様、株式会社グローバルアサヒの例の件について、整いました」
|゚ノ ^∀^)「ご苦労、ショボンヌ」
(´・ω・`)「そろそろお休みになってはいかがですか?プライオリティは他の案件の方が高いでしょう」
|゚ノ ^∀^)「優先順位の問題ではありませんことよ、眠れないだけですわ」
(´-ω-`)「暖かいココアを入れましょうか、それとも」
(´・ω・`)「気になりますか、高岡のことが」
-
|゚ノ ^‐^)「あら、妬いてるのかしら」
(´・ω・`)「いえ……」
|゚ノ ^∀^)「いいですわ、正直に言いなさいショボンヌ」
(´-ω-`)「僭越ながら──高岡ハインはレモナお嬢様の師、茂名山氏の元で教育を受けた人間……」
(´・ω・`)「しかし、それにしてはあまりに拙い」
(´・ω・`)「特別な能力もなければ、人脈も、金もない路傍の石に、藤堂家の立役者と言えるお嬢様がそこまで肩入れする理由が、私には──」
|゚ノ ‐∀‐)「ショボンヌ」
(´・ω・`)「はっ」
-
|゚ノ ^∀^)「あなたの言うとおりですわ。あの女は表向き、何も持っていない一般的な、ともすれば一般以下の凡人」
(´・ω・`)「表向き、と仰いますと」
|゚ノ ^∀^)「"見えない魅力"を持っておりましてよ、彼女は。もちろん、同じ師を仰いだよしみを除いて、ね」
(´-ω-`)「……カリスマのようなものでしょうか?それでしたら、むしろお嬢様の方が」
|゚ノ ‐∀‐)「それとはまた、少し方向性が違いましてよ。長くなりますからこの辺りにしましょう」
(´・ω・`)「……」
|゚ノ ^∀^)「ご心配なさらず。彼女はああ見えて義理堅い。不器用とも言えますが」
|゚ノ ^∀^)「受けた依頼を途中で放棄することはありませんわ」
(´-ω-`)(……)
(´・ω・`)「……暖かいココアをご用意します。それを召し上がったらお休みください」
|゚ノ ^∀^)「フフ、ありがとう、ショボンヌ」
-
〜〜〜
株式会社グローバルアサヒ
社長室
从゚‐从「サインだけ頂けませんかね、それ」
('A`)「?」
(-@‐@)「……どういうつもりだ?」
\从‐ 从/「正直に申し上げましょう。こちらの"負け"です、朝日さん」
('A`)「は、ハイン……?」
从゚‐从「中嶋から受けた回収の依頼、本来ならそれにサインを頂いて法的に問題なく頂戴するつもりだったのですが」
从-ー从「うかつでした」
(-@‐@)「……」
(;'A`)「お、おい……」
-
(-@∀@)「それで?」
从゚‐从「私としては依頼が失敗してしまった、だから報酬もない」
从゚へ从「でも、それじゃつまらない」
(-@∀@)「ほう」
从゚ー从「そこで、今、この時点においてなんの価値もないその紙切れにサインをしていただければ、私が中嶋からいくらかの報酬を頂けるよう仕向けることが出来る」
(;゚A`)「な、なんだよそれ!?一千万返してもらわないで……依頼を完了させないで、報酬だけ貰うなんて無茶苦茶だろ!?それにレモ──」
从゚‐从「ドクオ、ちょっと黙れ」
(;-A-)「っ……」
从゚ο从「んなもん、なんとでもなる。老い先短い爺さんだ、依頼完了一歩前の段階で、お願いすれば前金としていくらか貰えるだろ」
-
('A`)「でも……」
从゚ー从「まぁその辺は私に任せろ──さて、いかがですか、朝日さん」
(-@∀@)「要するに、"戦友を裏切る"ということかね」
从-∀从「いろんな意味で」
(-@‐@)「フッ」
(*-@∀@)「ハハハ、面白い!いいね、最高だよ。偽者とはいえ、弁護士とは真逆だ」
(-@∀@)「"乱暴"だよ。その提案は」
从^‐从「へへへ、お代官様ほどでは」
('A`)(そんな……!そんな……!)
(-@∀@)ψサラサラ
(-@∀@)⊃「受け取りたまえ」
从゚ー从⊃「ありがとうございます」
(; A )「ハイン……」
-
从゚ー从「……ふぅ、こんなもんかね。ところで」
从゚‐从「"と っ と と 一 千 万 返 せ よ 、ク ソ メ ガ ネ"」
-
('A`)「……は?」
(-@∀@)「?」
(;'A`)「な、何言ってるんだ、ハイン……!?いくらサインがあったって、その、時効が……」
从゚‐从「時効?あと、"10年"だが」
('A`)「えっ、え?」
从-へ从「民法上の時効ってのはちょっとややこしくってな、特に消滅時効ってのは意外と引っかかりやすいんだよ」
(-@‐@)「……」
从゚‐从「確かに時効である10年は、ついさっき過ぎた。もうこの男には支払う義務はなかった」
从゚‐从「でもな、時効が過ぎたと法的に認めさせるにはただ時間が経過するだけじゃダメなんだよ」
从゚ー从「"時効の援用"をしないとな」
('A`)「時効の……援用?」
-
从゚‐从「民法第145条。時効は、当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない」
从゚‐从「まぁ簡単に言えば、時効を援用しない限り……例えば内容証明とかで貸主にその旨を伝えない限り、時効は適用されないんだ」
(-A-)「ってことは……時効の援用をしないで、支払誓約書にサインをしたんだから……」
从-∀从「そ。さすがの社長さんも日付変わって30分少々の間に、どうにかすることもできんだろ」
从゚‐从「つまり、現時点で朝日さんは債務があることを認め、時効は中断された。よって、あなたには一千万円を返済する義務が生じる」
从゚ー从「さあ、払ってもらいましょうか──」
(-@∀@)「……で?」
从゚‐从「え」('A`)
-
(-@‐@)「いったい何を仕掛けてくるのかと思えば」
(-@∀@)「時効援用か、くだらんな」
('へ`)「で、でもこれで朝日さんには支払いする義務が……!」
(-@∀@)「そもそもだね、手段が拙くなっているよ、キミ達。最初は"記者がリークするから払え"という話が、今度は"時効の期限が延びたから払え"になっている」
(-@‐@)「なるほど、もし私が何も知らない人間であれば、後者も有効だ。知っているだろうが、上場も控えてる今は特に」
('A`)「だから司法の場だったら、あなたが不利に──」
(-@∀@)「だが、私は知っている。キミ達が"身分を偽って"私に接触してきたことを」
(-@∀@)「仮に出るところに出たとして、法的に困るのは私だけか?あるいは私と役員である中嶋だけか?」
(゚A゚)「あっ……」
-
从゚‐从「……」
(-@‐@)「確か……弁護士法の第74条だったかな?弁護士又は弁護士法人でない者は、弁護士又は法律事務所の標示又は記載をしてはならない」
从゚、从「……別に私は標示も記載もしてないけど」
(-@∀@)「ああ、失礼。そのバッジに関してはあくまで違うというのなら、軽犯罪法になるのかね。確か第1条──」
从#゚Д从「あーもう、マンガじゃねぇんだ、法律漫談はいい。ようするに、法廷に立ったら面倒になるのは私らも含まれる。だから、このサインした紙も使えないってことを言いたいんだろ」
(-@∀@)「さぁ、どうだろうね。私の言ったことは素人のそれだ。詳しくは"弁護士"でもないとわからないな」
(-@∀@)「ただ、少なくともキミ達が考えているアドバンテージは私にとってなんら意味の無いものであることは確かだよ」
-
从゚‐从「……知ってたな、全部」
(-@∀@)「ある程度の地位になってくるとね、キミのように人を喰おうとする人間とも接しなければならない」
(-@∀@)「そこそこの知識は必要なんだよ、探偵さん」
从゚‐从「そうやって、中嶋さんのことも切り捨てたのか」
(-@‐@)「あの男には感謝している。が、それだけだ。奴はそれ以上の金を生み出さない」
(-@∀@)「どれだけ気高くても、理想じゃ飯は食えない、現実に基づいた理想でなければ、なんの意味もない」
(- ∀ )「"金の切れ目は縁の切れ目"と言うだろう」
(#'A`)「ふざけ──」
∩从゚ー从∩「オーケー、オーケーオーケー、わかった。行くぞ、ドクオ」
('A` )「でも!」
从゚‐从「どの道ムリだ、これ以上ここに居ても何の進展もない」
-
(-@∀@)「お帰りかな?なら中嶋に伝えておいてくれ。明後日の午後、そちらに"手紙"を送るとね」
从゚‐从「…………わかった」
(-A-)「ハイン……くそっ、何か、何かないのか……!?」
从゚‐从「そうそう、朝日さん。こっちも伝えて欲しいことがあるんだが」
(-@∀@)「なんだね、というか誰に」
从^‐从「"お得意先のモララー様によろしく"ってな」
(;゚A`)「えっ、モララーって……!?」
(;-@‐@)「なっ……なに……!?」
从゚ε 从ノシ「じゃあねぇ」
-
〜〜〜
車内
アタマ ボリボリ从 `∀从ゞ「だぁー、めんどくせぇ!これだからレモナの持ってくる依頼は!1000万くらいポンっと払えよポンッと!10万ドルみたいによ!」
('A`;)「それよりどういうことだよ!モララーが……ラストリゾートが関わってるって!?」
从 ゚∀从「あぁ、それか。簡単だよ、よく考えてみろ。仮に"たまたま"こないだのソウサク大学の発表を見たとして、私が目の前に現れたらどう思う?」
(-A-;)「えっ、そりゃ『あの時のアシスタント?』って……でも、そんなこと言うとは限らないし……それに、覚えてるとも限らないんじゃ」
从 ゚、从「おいおい、覚えてなけりゃわざわざ動画が云々なんて言わねぇだろうが」
('A`)「あ、そっか」
-
从 ゚∀从「奴さんは動画を見ていて、かつ私の存在を覚えていた。じゃあなんでそんな人間が弁護士と偽ってこんなところに来たのか……少なからず、不信感は持つだろ」
('A`)「あ、ああ。素性はともかく、なんでこんなことしてるんだって、わけわからんって思うな」
从 -∀从「もちろん気づかなければそれまでだがね。でも、クソメガネは気づいていた」
从 ゚∀从「不信感というよりは、まるでそれが当然みたいな感じで。あの発表会に出ていた人物と、目の前で取立てしようとしている私が同一人物だということを」
从 ゚へ从「ましてや、発表会で私はハインじゃなくリッヒと名乗った。にもかかわらず、それを指摘するどころか、なんの疑問もなくハインと呼んでくる……どうだ、引っかからないか?」
(-A-)「うーん……不自然といえば不自然かなぁ」
-
从 ゚∀从「だろ、だろ?でだ」
从 ゚ー从「これがたまたまじゃなく、『この動画チョー面白いから見て見て!』って勧められたとすると、話は変わってこないか?」
('A`;)「『チョー面白い』って、そんなフレンドリーな……というか、たしかお得意様だったか、見ろって言ったんだっけ?別にそんなおかしいことじゃ……」
从 ゚∀从「うっさいな。まぁとにかくだ。朝日の言った"お得意様"……上場を控えた企業と良い関係を持っている個人あるいは団体が、わざわざハインちゃんが出てるチョー面白い動画を見ろと言った」
('A`)「……あ」
从 -∀从「加えて、このタイミングで、まるで私達が来ることを予見していたかのように振舞う、腹立つあのメガネの態度」
从 ゚∀从「そうなってくると、答えは一つ。こないだから妙に絡んでくる──」
(゚A゚)「……ラストリゾートだ」
从 '∀从「最後まで言わせろよぉ!」
-
(-A-)「……な、なるほど……確かに介護企業と宗教法人って、関わりがあってもおかしくないし……それに、ハインのことも、こないだのモララーからの謝罪の手紙に書いてあったように、知ってるみたいだし……」
从 ゚∀从「おう、褒めて褒めて」
('∀`*)「ああ、すごいや!なぁなぁハイン、じゃあ証拠は──」
从 ゚―从「あ?ねぇよそんなもん」
(゚A゚;)「はっ!?ないの!?じゃあさっき帰り際に言ったセリフは勘!?」
从 ゚∀从「失礼な。勘じゃねぇよ。いやぁ、可能性は高いと思ってな、カマかけたらビンゴみたいだったわ、良かった良かった」
('A`)(それって勘っていうんじゃ……探偵が証拠もなく発言していいのかよ……)
-
(-A-)(でも、またあいつらか……)
从 ゚∀从「ま、なんにせよだ。もし、この支払誓約書を当てにして戦ってもサインを強要されただの、身分を偽っただのなんだので、私らにも火の粉が及ぶから長期戦にも持ち込めない」
(-A-)「……」
从 -∀从「むしろ、それを良いことに内容証明で時効の援用をしてくる。奴は払う気なんざ全くないってことさ」
(-A-)「……くそぅ……」
从 ゚∀从「そうしたら……依頼人の爺さんのことだ。最悪、依頼が取り下げられる可能性もある」
(-A-#)「くそっ、くそ……!」
从 ゚、从「こっからの方針としては内容証明が中嶋の元に届く前……ケリをつけるぞ──って聞いてるのか、おい」
('A`#)「……今回の件もラストリゾートが……!くそっ、あいつらめ……!」
-
从 ゚∀从「……ドクオ、わかってるとは思うが」
('A`)「絶対に、その尻尾を掴んでやる……!そのためにはどうすればいい……考えろ、考えろ僕!」
从;゚∀从(うわぁ……思考がダダ漏れだよ、この人)
从 ゚ヮ从「おーい、ドクオー、おーい」
('A`)「こうなったら内藤と協力して、なんとか奴らの悪事を……」
从 -∀从(はぁ……しゃあねぇなぁ……)
从 ゚∀从「……あっ、もう夜中の1時だ。ねぇねぇドクオ」
('A`#)「なんだよ、今必死に考えてるんだ!ちょっと黙っててくれないか!」
-
从 ^∀从σ「まぁまぁ、それより。ご飯にする?お風呂にする?それともあ・そ・こ?」
( -A`)チラッ「黙ってって言って……あそこ?」
-
/⌒ヽ
`⊂J( 'ー`)し
/ (⌒マ
(⌒\ヘ」つ
> _)、
じ \_)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
よ う こ そ !
ホ テ ル
カ ー チ ャ ン の 家
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
∩
||
(\ ( |
_\ J('ー` )し
\\ / 二二つ
\\ /
\_ノ
\\
\\
Lノ
-
(//A/)「……あ、ああアレって、アレですよね所長……!?そ、そんな、その、あのラララ」
从 ^∀从「やだぁ!ドクオったらぁ!」
从 ゚‐从「冗談に決まってるだろ殺すぞ」
(;'A`)「ひぃっ、なんなんだよぉ」
从 -∀从y- カチッ
从 ゚∀从y-~ シュボ
从 ゚ο从y-~ フゥー「ったく、考えすぎなんだよ、お前は。ラストリゾートが関わっていたとしても、依頼に支障がなければ無視しろ。何度も言わせんな」
-
('A`)「……ごめん」
从 ゚∀从y-~「ほら、ファミレスで飯食うぞ。作戦会議だ。ハインちゃんのご高説をもう一度賜るといい」
('A`)(……あれ?)
从 ^∀从y-~「どうした?あ、もしかしてカーチャンの家に行きたかった?」
('A`)「いや、そうじゃなくて……いつもなら敬語使ってないから怒られるのに、って思って」
从 ゚∀从y-~「……」
('∀`)「なぁ、もしかして僕、認め」
⊃-~A゚;) ジュー「あ、アツッ!!すみません!!」
从 ε从y-~(言わせんな、恥ずかしい)
-
〜〜〜
翌日 昼
特別介護老人ホーム『日の出』
エントランス
('A`)(昨日の作戦会議でまさか、二手に分かれるなんてことになるとはなぁ……)
(-∀-)(やっぱり、僕も認められてきたんだ……!うん、頑張ろう。えっと、中嶋さんはどこかな……)
( ,_ノ` )「あれ、ドクオじゃないか」
('A`)「ああ、渋澤さん。こんにちは」
( ,_ノ^ )「タバコ持ってきてくれたか?」
('A`)「アハハ、所長がまた持ってきますよ。それより……」
('A`)「中嶋さんは?」
-
( ,_ノ` )「おう、中嶋のじいさんだったら個室にいるが……なんか用か?」
(;'A`)「あ、いやぁみんなとは色々話ができたけど、中嶋さんとだけまだ話してなかったかなって」
( ,_ノ゚ )「ど、ドクオ……お前」
('A`)(まずい、不審に思われたか?)
( ,_ノ^ )「良い奴だなぁ!」
('A`)「えっ!?」
( ,_ノ` )「いやぁ、こないだのツン婆といいホント、ボランティアにしとくにはもったいないくらい良い奴だようん」
(;-∀-)「そ、そうかなぁ。そういえばツンさんは元気ですか?」
-
( ,_ノ` )「おう!あれからうんこ投げることも少なくなったし、みんなとも少しずつだが仲良くなってる」
('A`)(ま、まだちょっと投げてるのか)
( ,_ノ^ )「また顔を見せてやってくれよ、喜ぶぜ」
('∀`)「あ……はい!」
('∀`)(この人達、本当に良い人ばっかだ。依頼が終わったら、遊びにこよう)
('A`)(そのためにも……終わらせないと)
-
〜〜〜
特別介護老人ホーム『日の出』
中嶋バルケンの個室内
( ,'3 )「おや、あなたは……」
('A`)「こうして顔を合わせるのは初めてでしたね、昨日のボランティアの──高岡ハインの助手の、宇都宮です」
( ,'3 )「探偵さんか、お世話になっております」
('A`)「こ、こちらこそ」
( ,'3 )「どうなさったかな?進展はありましたか」
(-A-)「……いえ、実は──」
( 'A`)カクカク シカジカ
( ,-3 )「なるほど……朝日はそこまで」
( 'A`)⊃「これはコピーですが、支払誓約書です。サインまではいただいたのですが……」
( ,'3 )「ふむ。それで」
('A`)「はい。中嶋さんに、お聞きしたいことがありまして」
-
〜〜〜
藤堂家
客間
(´・ω・`)「お嬢様、高岡探偵がお見えです」
从 ゚∀从「邪魔するぜ」
|゚ノ ^∀^)「あら、ごきげんよう、ハイン!今日も見目麗しいですわね、その人を殺しそうな目つき!」
从 ゚∀从「そういうお前は目の下にクマができてんぞ。夜中までなにしてたんですかねぇ、お嬢様?」
|゚ノ ^∀^)「あらあら、一日千秋の思いであなたを待ち焦がれておりましたのに、ひどいですわ」
从;゚∀从「キモいぞ」
(#´・ω・`)「貴様……」
|゚ノ ^‐^)「ショボンヌ」
(´・ω・`)「はっ」
-
|゚ノ ^∀^)「今日はお一人ですの?」
从 ゚∀从「ああ、助手は別のところで情報収集」
|゚ノ*^∀^)「まぁ、頼りになる御仁ですのね!」
从 -∀从「フッ、どうだかな」
|゚ノ ^∀^)「それで、進捗は?」
从 ゚へ从「どうにも食わせもんだな、あのクソメガネ。お前がやりあいたくないのもわかるよ」
|゚ノ ^∀^)「その様子ですとあまり良い状況ではないですわね、ハイン」
从 ゚∀从「うるせぇ、これからだ……といいたいところだが、正直手詰まり。情報がいる」
|゚ノ ‐∀‐)「そう仰ると思って、既に用意しておきましたわ。ショボンヌ」
(´・ω・`)⊃□「こちらを」
-
从 ゚、从⊃□「なんだ、周到じゃねぇか……って」
从 ゚‐从「…………おいおい、こりゃ」
|゚ノ ^ー^)「お気に召しましたかしら?」
从 -∀从「レモナ、お前……どういうつもりだ?」
|゚ノ ‐∀‐)「仕事を円滑に進めるために必要な情報を提供しただけですのよ、他意はありませんわ」
从 ゚Д从「ざけんな、だったら最初からお前が──」
(´・ω・`)スッ
从 ゚‐从「……」
(´・ω・`)「お嬢様はこの件を高岡探偵事務所に依頼している。依頼主が出す情報が不服ならご自身で探すか、降りていただきたい」
从 -∀从「……」
-
|゚ノ ^∀^)「ショ──」
从 ゚∀从「あんたがレモナの付き人になってどれくらいか知らないが……私はウソを交えた依頼は受けない主義なんだ」
从 ゚ー从「だが、一度受けた依頼は出来るだけ最後までやるってのもハインちゃんのモットーでね」
从 ゚∀从「聞きたいことがある。そこをどけ」
(´-ω-`)「依頼を放棄するとみてよろしいか」
从 ゚∀从「どけ」
(´・ω・`)「……」
从 ゚∀从「……」
-
|゚ノ ‐∀‐)「──ショボンヌ、下がりなさい」
(´-ω-`)「……失礼しました」
从 ゚へ从「……」
|゚ノ ^‐^)「――ハイン。誓ってウソはついておりませんわ。わたくしも忙しい身。いわば、"プライオリティの問題"なんですの」
|゚ノ ‐、‐)「降りるなんて言わず、続けてくださるかしら?もちろん、報酬にも色をつけますわ」
从 -д从「ちっ……これだからお前は嫌いなんだ」
|゚ノ ^∀^)「あら、私は好きでしてよ」
≡从;゚―从「キモッ!ハインちゃんもう帰る!!」
|゚ノ ^∀^)ノシ「お気をつけて〜」
|゚ノ ‐∀‐)「──さて、わたくしシャワーを浴びてまいりますわ。ショボンヌ、支度を」
(´・ω・`)「……はっ」
-
〜〜〜
特別介護老人ホーム『日の出』
中嶋バルケンの個室内
('A`)「節税対策について、伺いたんです」
( ,'3 )「節税……ですか」
('A`)「はい。所長の……高岡からそれを聞くように頼まれてまして」
( ,-3 )「むぅ、言ってしまえば介護事業ですからな。タックスヘイブンはもとより、認定NPO法人への寄付もないですが……」
(;'A`)(え、えっ、なんすかそれ)
(;'A`)「えっと、もっとこう……朝日社長に繋がるような、なんか都合のいい、みたいな……」
( ,^3 )「はっは。そう都合の良い話はありませんぞ」
(;'∀`)「アハハ、すみません。そうですよねぇ」
-
( ,'3 )「ただ……節税、か。言われてみればあの時……朝日から聞いたな」
('A`)「?」
( ,-3 )「いえ、私が一千万円貸した後から、寄付金の他に取引先も増えましてな」
('A`)「取引先?」
( ,'3 )「我々の取引先は、例えば介護に必要な機材やメンテナンス、もっと言えば買出しに行くスーパーも含まれるのですが」
( ,'3 )「一つ、妙なものが」
('A`)「なんですか、それは」
( ,'3 )「"墓"です」
(;'A`)「は、墓……?」
-
( ,'3 )「用途に関しては、まぁ説明するまでもないでしょう。実際、あまり良い話ではないが、人間はいつか必ず死んでしまう。墓の問題というのも遺族にとっては切実な課題だ」
( ,'3 )「それを、グローバルアサヒから斡旋して販売しているんです」
('A`)「……はぁ」
( ,'3 )「今までもエンゼルケア……亡くなった方の死後を処置する業者とは関係を持っていたのですが、それとは別の業者に切り替えた時に、その理由を私は聞きました」
( ,'3 )「返ってきた言葉は"節税対策"。コスト削減ならまだしも、違和感がありましたな」
(-A-)「節税……墓……」
('A`)(!!)
-
('A`)「あ、ありがとうございます中嶋さん!」
( ,'3 )「む、お役に立てましたかな?」
('∀`)「ええ!早速、所長に……」
('A`)(いや、待てよ。この考えが確かなら、僕だけでもいけるんじゃないか)
( A )(ようやく、ようやく認められてきたんだ。それに、ラストリゾートのことだって、聞き出せるかも)
('A`)("ハインがいない今"なら……!)
( ,'3 )「どうされましたか」
(;'A`)「い、いえ!お話、ありがとうございました!失礼します!」
-
〜〜〜
藤堂家
庭園
从 ゚∀从(相変わらず無駄に広い庭だな……にしてもレモナの奴、いったいなにを考えてる?)
从 -∀从(昔っから良いとこ取りが得意な女だったが……この証拠があれば、別に私じゃなくても)
从 ゚∀从(……考えても仕方ねぇか。とりあえずドクオに電話して合流を──)
从 ゚∀从「……ん?」
(´・ω・`) ザッ
-
从 ゚∀从「なにか用か、しょぼくれ顔」
(´-ω-`)「"俺"は納得がいかない」
从 ゚∀从「なにが」
(´・ω・`)「学も、能もない貴様に対して、お嬢様が肩入れすることが――だ」
从 ゚ο从「肩入れぇ?こき使うの間違いじゃないのか」
(´・ω・`)「構えろ」
从 ゚∀从「へっ?」
(´・ω・`)「普段、そうやって飄々としている輩だからこそ、窮地に陥ればその能力を発揮する」
(´・ω・`)「俺はそういう人間をたくさん見てきた」
从 '∀从(うわぁ、これがチュウニビョウか)
-
(´-ω-`)「そして……その全てを潰してきた」
从;゚∀从「お、おいおい、落ち着けって……!言っちゃうぞ、お嬢様に言っちゃうぞ!?」
(´・ω・`)「見極めてやる。"見えない魅力"というものを」
从;-∀从「見えない魅力ってなんだ──うわっ!」
ビュン!
(´-ω・`)「……俺の蹴りを避けたか、やはり只者ではないな」
从;゚‐从(燕尾服着た上の蹴りで、風切り音って……普通出ねぇだろ、おい)
从;゚д从「あっぶねぇ……!当たったらどうすんだ!」
(´・ω・`)「当てるつもりだが」
シッ!
从;゚∀从「っとと!マジでやめろって、ホントにレモナに言うぞ!叫ぶぞ!?」
(´-ω-`)「心配はいらない。お嬢様は入浴中だ。ましてこの広い庭では、屋敷内に声も届かん」
从;-∀从「あんのクソセレブ……!昼間っから風呂なんて入ってんじゃねぇよ……!」
-
(´・ω・`)「二度も俺の攻撃を避けた以上、やはり貴様はなにか武術をやっていたようだな。遠慮は要らない。さぁ、来い」
从 ∀从「……はぁ……」
―――
『ハイン、女の子はもっとおとなしくするもんだモナ。せっかくの別嬪が、台無しモナ』
―――
从 ‐从「ちっ」
从 -∀从「……高校は卒業してなくても……」
p从 -∀从q スッ……
ケンカ
p从 ゚―从q「武 術は卒業してるんだがねぇ」
-
(´・ω・`)(……来るか)
p从 `―从q「しゃあねぇな……行くぞ!!」
(´・ω・`)(!!)
(´・ω・`) ≡p从 ゚―从q スタタタタ
≡≡p从 ゚ー从q「うおお!!三十六計!」
(;´゚ω゚`)(に、逃げた!?)
≡(;´・ω・`)「ま、待て!」
-
〜〜〜
株式会社グローバルアサヒ
社長室
(-@‐@)「アポを取らないで来るとは、最近の探偵はどうにも思慮に欠ける」
(;'A`)「す、すみません」
(;-A-)(って謝ってどうするんだ、僕……ハインみたいに強気にいかなきゃ!)
(-@∀@)「……まぁいい。それで、受付からは重要な話があるからすぐに、と聞いたが」
('A`)「はい。大事な話です」
(-@∀@)「所長さんの姿が見えないのは私のメガネが曇っているせいかな?」
(-A-)「……僕一人で事足りると判断しましたので」
(-@∀@)「そうか、では用件を聞こうか」
('A`)「実は……」
(-@∀@)「おっと、その前に。携帯の電源は切ってもらおうか」
('A`)「えっ?」
-
(-@‐@)「レコーダーや盗聴程度なら別にとやかく言うつもりはないがね……」
(-@∀@)「重要な話というからには、ともすれば会社に対してなんらかの損失を与える恐れもある。通話状態にしておいて、厄介な場所に聞かれるのはお互いフェアじゃないだろう?」
('A`)「……」
( -A-)⊃臼(ハインからまだ連絡はきてないけど……ごめんっ)
ピッ
( 'A`)⊃臼「これでいいですか」
(-@∀@)「素直でよろしい。さぁ、続けてくれ」
('A`)「はい。御社の節税対策について、ひとつ不審な点がありまして」
(-@∀@)「ほう、明朗会計を自負しているが」
('A`)「ある時期から墓の斡旋販売を行っていますよね」
(-@∀@)「……ああ、良い取引先が見つかったものでね。懇意にしている」
('A`)「それが宗教法人、ラストリゾート」
(-@‐@)「……」
-
(-A-)「御社はそこから墓を買い、入居者に売っている」
(-@∀@)「良いビジネスだと思わないかね、死後のことも考えてやっているのだが」
('A`)「僕もラストリゾートのこと……宗教法人のことについて少しずつ勉強しましたが」
('A`)「墓の販売や、お守り、おみくじとかの収益って、公益事業になるんですよね」
(-@‐@)「……」
('A`)「だから、"非課税"となる」
('A`)「サイドビジネスとして問題はないと思うけど、そこから得た金銭の一部を寄付として会社に戻す……」
('A`)「いわゆるキックバックだ」
(-@‐@)「……」
( A )「宗教法人との癒着……僕は、法律とか詳しくけど……そうやってこっそり甘い汁を吸うなんて許せない……!」
-
(-@∀@)「で、結論は?」
('A`)「朝日社長、これは"脱税"です。然るべき所に訴えれば、重加算税で課税され──」
(#'A`)「上場できなくなりますよ!」
(-@‐@)「……」
(#-A-)「これを指摘されたくなければ……!一千万を中嶋さんに返してあげてください!」
(-@‐@)「ふむ……」
('A`)「それと……これは依頼に関係ないことだけど、聞きたい」
('A`)「ラストリゾートはいった──」
(-@‐@)「"証拠"は?」
(;'A`)「い、えっ?」
-
(-@∀@)「なかなか面白い話だった。月並みだが、小説でも書いたらいいんじゃないかね」
(;'A`)「そ、そんな話はしてません!僕は……」
(-@∀@)「残念ながら、君の言う脱税云々は空想だ。証拠もなにもない」
('A`)「じょ、上場には、色んな審査があるはずです!ひっかかりますよ!」
(-@∀@)「……話にならんな」
(-@∀@)⊃ピッ
ミセ*゚ー゚)リ『はい、受付です』
(-@∀@)『美瀬君かい?私だ。先ほどのお客様がお帰りになる。迎えに来てくれ』
ミセ*゚ー゚)リ『承知しました』
('A`)「朝日社長!」
-
(-@∀@)「君の発言には裏づけがない。ただの推測に過ぎない物語に、どうして私が応じなければいけないんだい?」
(;'A`)「うっ……」
(-@∀@)「"探偵失格"だよ、君は」
(;-A-)「っ……!!」
(-@∀@)「そろそろ迎えがくる。今度は所長と一緒に菓子折りでも持って来るといい。その時には全て終わっているから、楽しい話をしよう」
('A`)(……ハイン……僕は……)
コンコン
「社長、お迎えに参りました」
(-@∀@)「入りたまえ」
-
( A )(僕は……!)
コ、コマリマス! カッテニ!
(-@‐@)「ん……!?」
ガチャ
(゚A゚;)「えっ……!?」
チョット アナタ! ミセ;゚ο⊂从 ゚∀从「出来の悪い助手の迎えに、ね」
-
〜〜〜
株式会社グローバルアサヒ
社長室
从 ^∀从「すみませんねぇ、うちのが勝手にお邪魔しちゃったみたいで」
(-@∀@)「……今日は騒々しいな、まったく……何のようだね」
从 ゚、从σ「まぁ、おそらく話はこいつから聞いてると思うんで、あれなんですけど」
从 ゚∀从「一千万、返してもらおうと思いましてね」
('∀`)「ハイン……」
(#-@‐@)「いい加減にしろ。私は──」
从 ゚∀从⊃□ バンッ
从 ゚∀从「これが証拠だ」
(;-@д@)「なっ……!?"ラストリゾートの、裏帳簿"……だと!?」
(;゚A゚)「!?」
-
(-@д@)「こ、こんなもの、どこから……!?」
从 ゚∀从「企業秘密です。ご覧の通り、税金を逃れるために行った墓の売買が記録されています」
从 -∀从「私は別にマルサの女とかじゃないんで、詳細はわかりませんが……」
从 ゚∀从「これがバレるとまずいですよね」
(-@д@)「……」
从 ゚‐从「そりゃ、御宅の会社はキレイかもしれません。言ってしまえば、税務調査さえクリアすれば問題ないかもしれない」
从 ゚‐从「そう、クリアするために顧問税理士がなんとかしたとしましょうか。じゃあ税務署は?」
(-@д@)「……は──」
从 -∀从「奇跡的に税務署もクリアした。じゃあ国税局は?」
(-@д@)「払う……」
从 ゚∀从「主幹事証券会社は何ていいますかね?キックオフミーティングはどうするおつもり──」
(;-@д@)「払う!だから、この帳簿は……」
-
从 ゚∀从「けっこうです。帳簿はこちらで預かり、公表はしません。そのかわり──」
(;-@д@)「心配しなくてもすぐに振り込む……ああ、口座は知っているよ。旧来の付き合いだ」
从 ゚∀从「……」
(-@‐@)「……返したくは……ないんだがね……この金だけは」
(;'A`)「どうしてですか?」
(-@∀@)「私の汚点だからだよ。あいつと夢を語り合って、理想を追い求めて……」
(-@∀@)「本当なら、自分の力で、二人で会社を大きくしたかった」
(-@‐@)「でも現実は難しい。資金難をクリアするためには、大きな資本を持つ団体と関わりを持つ必要があった」
从 ゚―从「それが、ラストリゾートですね」
-
(-@∀@)「ああ。言い様のない魅力に惹かれてね、実益を兼ねているからどうしても入会したかったんだ。たとえやっていることが良いことではないとしてもね」
(-A-)(美和の時と……似てる?)
(-@∀@)「結果としては……良かったのかもしれない。ただ、いつの間にか中嶋と語らうこともなくなった時、借りていた金をどうしても返したくなかったんだ」
(-@∀@)「あいつだって貧乏だったのに、頭を下げる私に、黙って貸してくれたキレイな金を持つ手が、汚れて見えて、ね……」
从 ゚‐从「……」
(-@‐@)「金の切れ目は縁の切れ目──そう言い聞かせて、ここまで来た。もう後戻りはできない。たくさんの社員の命を背負ってしまった今は、もう」
-
从 -∀从「……ま、私にはあんたらの個人的な関係なんて興味はないんだが」
从 ゚∀从「たまには"見舞い"にでも行ったら?死んだら元も子もないですよ」
(-@ー@)「……フッ、考えておくよ」
从 ゚‐从「ふぅ……ドクオ」
('A`)「あ、ああ」
从゚∀ 从「……」
从 ゚∀从「あ、そうそう。最後に一つ……お聞きしたいのですが」
(-@∀@)「……なんだ」
从 ゚∀从「"内容証明、どうしてまだ出してないんです?"」
('A`)「は、ハイン、今日は土曜日じゃないか、郵便局は……」
从 -∀从「24時間空いてる支店もありますし、電子サービスを用いることもできた」
('A`;)「……」
从 ゚∀从「……"戦友"を想いましたか?」
-
(-@∀@)「いや……お得意様にお願いされてね」
从 ゚‐从「?」
(-@∀@)「昨晩、君達が帰った後、私はラストリゾートの"会長"に連絡を取った。キミの捨て台詞が気になったからね」
从 ゚、从「……!」('A`)
(-@∀@)「指示を仰いだ結果だよ。疑問はあったが、まさかここまでうまく立ち回られるとはね」
从 ゚‐从(……まさか……)
('A`)「あ、朝日さん!その会長は……どんな人間なんですか!?」
(-@∀@)「顔を合わせたことはない。用心深い人物だ。名を、橋宇井インジ──寅の児と書いて、"インジ"という」
从 ゚∀从「ずいぶん変わった名前ですね?偽名ですか」
(-@∀@)「フン……キミ達が言えることじゃないだろう」
-
( A )「橋宇井……インジ……!」
(-@‐@)「さぁ、帰ってくれ。私は今から"手紙"を書くから」
('A`)「朝日さん、もっと詳し――」
ワワッ オスナヨ!('A゚;)⊂从-∀ 从「…………わかりました。失礼します」
-
〜〜〜
藤堂家
庭園
(;´ ω `)
|゚ノ ^∀^)「あら、ショボンヌ。そんなところでなにをしているのかしら?」
(;´ ω `)「……」
|゚ノ ^∀^)「汗をかいていらっしゃるわ。シャワーでも浴びてきたらいかが」
(;´ ω-`)「……お嬢様」
|゚ノ ^∀^)「なにかしら?」
(;´-ω-`)「アレは、アレはなんなんですか」
|゚ノ ^‐^)「アレ?ああ、ハインのことですの?またステークホルダーに手を出しましたのね、ショボンヌ。いくらわたくしのためとはいえ、危ないですわ」
(;´・ω・`)「……」
-
|゚ノ ^∀^)「その様子だと、逃げられましたのね。初めてではなくって?あなたが失敗したのは」
(;´・ω・`)「お嬢様、教えてください。アレは、なんですか」
|゚ノ ^∀^)「ウフフ。ハインったら、すごく走ることが速くてなかなか捕まえられませんの。気に病むことは──」
(;´゚ω゚`)「お嬢様っ……!」
|゚ノ ^‐^)「……」
(;´・ω・`)「し、失礼しました……!気が、動転してしまい……」
-
|゚ノ ‐∀‐)「……それが彼女の"見えない魅力"ですことよ」
(;´-ω-`)「見えない、魅力……今になって、それがよく分かります。あれは──」
( )「やぁやぁ、ごきげんよう」
( )「"ミス藤堂、ミスターショボンヌ"」
|゚ノ ^∀^)「あら、お早いですわね」
( )「失礼、依頼の進捗が気になりまして。お邪魔でしたかな?」
|゚ノ ^∀^)「いえいえ。依頼に関してはほぼ既に完了しておりますわ。買収の準備はもとより、あなたから頂いた例の品があれば、あとは上場を待つだけ」
( )「それはけっこう。さすが、仕事が早いですな」
|゚ノ ^ー^)「下請けが優秀ですの。わたくしはなにもしていませんわ」
-
( )「私も、"ボス"から受けた指示を遂行しただけですからね。たいしたことはしていません」
( )「いや、それにしても、素晴らしい。グローバルアサヒのパーティーに出席しましたが、なかなか良い会社でした」
( )「それがリーズナブルな値で"私のモノ"になるというのだから、この上なくありがたい。より利益を出してボスに貢献できる」
|゚ノ ^∀^)⊃□「上場後にリークするこの裏帳簿があれば、ミスターも懐が痛みませんものね」
( )「ありがとうございます。報酬は後ほど」
|゚ノ ^∀^)「ええ、これからもよろしくお願いしますわ」
-
|゚ノ ^∀^)「ラストリゾート、"フィクサー"宝野さん」
( ,,^Д^)「その呼び名はご遠慮いただきたい。こそばゆいですから」
|゚ノ ^∀^)「ウフフ」
-
〜〜〜
株式会社グローバルアサヒ
駐車場
从 ゚‐从「……」
('A`;)(お、怒ってる……よな……勝手なことして、携帯も切って……)
('A`;)「あの、ハイン」
从 ゚‐从「……」
('A`)「その、ご」
(-A-;)「ごめんっ!いや、申し訳ございませんでした!!」
从 ゚‐从「……」
('A`;)「僕が……勝手に、突っ走っちゃって……その」
从 ゚‐从「……」
('A`)「こ、これからは分別をつけるよ!割り切って、考え──」
从 ゚へ从「くそっ、やられた!」
('A`;)「えっ?」
-
从 -∀从「タイミングよく出てきた裏帳簿に、朝日が内容証明をすぐに出さなかった理由……」
从 ゚∀从「レモナの奴、"二重契約"してやがったな……!」
('A`)「に、二重契約?」
从 ゚∀从「──今回のあいつの依頼……仕組みは、推測だが二つの依頼が関わってると思う」
从 ゚∀从「中嶋バルケンの依頼である、一千万の回収」
从 ゚∀从「そして、同時にもう一つの依頼も受けているはずだ」
('A`)「もう一つの依頼……?」
从 ゚‐从「おそらく、第三者……それもラストリゾートと関係のある人間が、グローバルアサヒを乗っ取るための計画、M&A……"株式買収"」
('A`;)「ど、どういうことだ?」
-
从 ゚∀从「あの女が寄越したこの裏帳簿……もしこれがラストリゾートから渡されたものだったらどうなる?」
('A`)「えっ!?そんなことしたら自分達が不利に」
从 ゚∀从「確かに多少の顰蹙は浴びるだろうが、これを朝日の会社が上場後に公表したら?」
(-A-;)「そりゃ、グローバルアサヒだってバッシングとか……良い事はなんにもないと思うけど……」
从 ゚∀从「そうだ。上場していきなり株価は下がるし評判も悪くなる」
从 -∀从「人材も、設備もノウハウも整った会社が、二束三文で買える状態になるんだよ」
('A` )「……?」
-
从 ゚∀从「そうすりゃその手の奴らが黙ってるわけがない。みんなグローバルアサヒを買いたがる。自分の会社にして、利益を生むためにな」
从 ゚∀从「そこで下準備をしていたレモナと第三者がすぐに動けば……打ち出の小槌が手に入るって寸法さ」
(-A-;)「そんな……でもペナルティだってあるだろ!?上場廃止とか……それに、信用だって」
从 ゚∀从「よほどじゃねぇと、罰金さえ払えば上場廃止もありえんよ。信用問題も、入居者の家族に説明して、ちょっと待遇良くすりゃ終わりだ。時間が経てば風化して、新しい入居者も入るだろう。所詮は姥捨て山だからな」
-
('∀`;)「……罰金!罰金だよ!きっと何億って金額だよな!?」
从 -∀从「そうだな、罪状にもよるだろうがだいたい……」
从 ゚∀从「"1000万"だ。懲役が宣告されりゃ知らんが」
(゚A゚;)「えっ……」
从 ゚‐从「──これでわかっただろ。立ち回り方にもよるだろうが、奴らは罰金を払って上場した会社を自分のモノにしようとしているって」
('A`)「くっ……ふざけてる……!でも、それと中嶋さんの依頼とどう関係があるんだ?」
从 ゚∀从「仮に、中嶋の依頼だけ完了させようとしたら、どうしても朝日と接触しないといけない」
从 ゚∀从「そうなると、第三者の企む株式買収の一手である裏帳簿の存在に関して、疑われる状況になる。藤堂家の探偵がやったんだ、ってな」
('A`)「……」
-
从 -∀从「上場した企業を買い取るためと、上場できなくなってしまう恐れがあるから言うことを聞けって交渉材料のネガティブな情報……私らを"遣って、使った"んだ」
从 ゚、从「強欲貴族様は、自分の存在を隠して──中嶋の依頼も、M&Aも成功させようとしてるんだろう」
(-A-;)「そ、そんな……でもどうしてそこまでわかるんだ?」
从 ゚∀从「朝日が言ってただろ。会長から内容証明をすぐに出さない指示を受けたってな」
从 ゚∀从「普通ならとっとと出して終わらせりゃいいものを、わざわざ時間をかけてってところが変なんだよ」
-
从 -∀从「とすると……朝日自身が嵌められてるとしか考えられないからな。引っ掛かるところもあるし、これも勘だが、筋は通ってると思うぜ」
('A`)「……結局、グローバルアサヒは、朝日社長は手のひらで踊らされてたってことか……」
从#゚∀从「あー、腹立つ。良いように使われちまった。こりゃ恨まれるかもな、クソメガネに」
('A`;)(……あれ、なんだ。僕に対して怒ってるわけじゃないのか……よかった)
('A`)「でもさ、そう考えると……誰も悪い目にはあってないんじゃないか?」
从 ゚‐从「……あ?」
-
(-A-)「だって、中嶋さんの依頼は完了したから報酬は貰えるし、レモナさんだって二つとも依頼を達成してバンザイってことだろ?」
('A`)「朝日さんは……あれだけど、悪いことやってたんだし別に──」
从 -∀从「ドクオ、会社が買収されて、まず行われることはなんだと思う」
('A`)「う?うーん……みんなで新しい会社を盛り上げていこうって感じの改革?」
从 ゚∀从「"人事"だ」
(゚A゚)「っ!」
-
从 ゚∀从「まず間違いなく朝日と中嶋は役員から降ろされるだろう。企業体質も変わるかもしれん。せっかく買収するんだから、より利益が追求されれば自ずと現場の空気も変わる」
('A`;)「……」
从 ゚‐从「日の出にいる入居者だって、今みたいに自由に暮らせるとは限らないぞ」
从 ―从「それも……実際、私らのせいで、な」
( A ;)(日の出の……みんなが)
-
―――
( ,^3 )
( ,_ノ^ )
( ^_ゝ^)
(^<_^ )
⌒*リ´^-^リ
ξ^Δ^)ξ
―――
-
―――
( ,;3 )
( ,_ノ; )
( ;_ゝ;)
(;<_; )
⌒*リ´;-;リ
ξ;Δ;)ξ
―――
-
(゚A゚)ハッ
(;-A-)「……ぼ、僕、レモナさんのところに行って止めてくる!」
从 -∀从「待てよ」
(;'A`)「た、頼む!僕の分の給料だっていらない!そんな結果になるくらいだったら!だから!」
从 ゚、从「──いや、給料云々じゃなくて」
(;゚A゚)「ハイン!お願いだ!行かせてく」
-
从 ゚∀从σ「お前、"クビ"」
-
(;゚A゚)
(゚A゚)
('A`)「────え────」
乱暴粗悪なディテクティブのようです
第三話『戦友』
おわり
('A`)
从 ゚∀从⊃ ガチャ
('A`)「えっと……クビって、解雇?」
从 ^∀从「うん!」
('A`)
从 ゚∀从「大丈夫だ、ハインちゃんは優しいから家までは送ってやる」
('A`)
从 ゚∀从「早く乗れよ」プップー
-
以上、三話終了です。まとめは夜に更新します!
私の技量不足でなんだかわけわかんない話に思えるかも知れませんが、テキトーに雰囲気を感じていただければ幸いです。
次の話はもっと頭空っぽにして読めるよう頑張ります!
ではでは、毎度ありがとうございました!
-
乙
-
おつ
おのれラストリゾート
-
おつ
カーチャンの家はやばいな・・・
-
おつ
アリアスのこんな粗雑な探偵にはPONとくれないと思う
-
↑訂正、アリアス「も」
-
乙
表情豊かでいいな
違和感を感じることもあるが登場人物が活き活きしている
-
毎度お待たせしております。
近日投下予定です。たぶん頭からっぼにして読めると思います!
ではでは、ご報告にて失礼します。
-
今更だけどハインとアサピーのやりとりであった冷たい熱いってコールとホットのリーディングのことなのね。
ちょっと知識あると一層楽しめる
-
近日とはなん……お待たせしました!時間があるので投下します!
今回は前・中・後編です。中・後編はだいたい仕上がってますので、今度こそ早めにしますね!
では、前編をどうぞ!
-
ゲームセンター 『SHITARABA』
ピュピュピュン!!
ドガーン
ステージクリア!
爪゚A゚)「す、すげぇ……このゲーセンの常連、誰もクリアできなかった『ハグルマノミヤコ』を」
爪゚∀゚)「ワンコインクリアしやがった……!」
ザワザワ
('A`)「はぁ……サバゲーやってたらこんなの誰でもできるよ……」
ザワザワ
-
ザワザワ
ザワザワ
('A`)(あれから一ヶ月が経った)
(-A-)(僕が、高岡探偵事務所を"クビ"になってから)
-
〜〜〜
一ヶ月前
株式会社グローバルアサヒ 帰路
車内
从 ゚∀从「たーばこーたーばこー、たーっぷり、たーばこー」ゴソゴソ
从 ゚∀从「たーばこー、たばーこーたーっぷり、たーばこーをすーいたーい」ゴソゴソ
从 ゚∀从⊃ヨシッ
从 ゚∀从y-スッ
-
('A`;)「え、ちょ……う、ウソだろハイン」
从 ゚∀从y-~~「……」
(-A-;)「そりゃ僕が悪かったのはわかってるけど……いくらなんでもクビって」
从 ゚ο从y-~~フゥー
从 ゚‐从y-~~「何回、私はお前に忠告した」
('A`;)「えっ……」
从 ゚∀从y-~~「ラストリゾートについて、だ。再三言ってきたつもりだが」
从 -∀从y-~~「言ってもきかないなら辞めろ。とっとと失せな」
-
(゚A゚ )「ふ、ふざけ」
从 ゚‐从y-~~「ふざけてんのはどっちだ?今回はレモナの証拠があったから良かったものの」
从 ゚‐从y-~~「もし、それがなければ最悪、私までアポ取れなかったんだぞ!」
(-A゚;)「っ……!」
从 ゚∀从y-~~「結果オーライ。ハン、けっこうなことだ。だがな、リスクマネンジメントって言葉もある」
从 ゚―从y-~~「てめぇを"飼ってる"私が、"噛まれたら"仕舞いなんだよ。この仕事は」
-
( A )「"飼ってる"……?飼ってるだと……!」
('A`#)「僕だってな!自分なりに一生懸命やってんだ!それを、動物みたいにいうな!」
从 -∀从y-~~「人間と同じように見られたかったら足引っ張んな。お前が役に立ったことがあったか?」
( 皿 #)「……っ!!」
从 ‐从y-~~「……」
-
从 ゚∀从y-~~「と、そんな馬鹿な話してたらいつのまにか着いたな」
ガチャ
\从 ^∀从/「うーーーーん!つかれたー!ハインちゃんの事務所にとうちゃーく!」
ガチャ
( A )「ハイン……」
从 ゚∀从「あ、まだいたのか。"宇都宮"さん。こっからなら歩いて帰れるだろ」
('A`)「……」
-
(-A-)
( 'A`)
从 ゚∀从 ( 'A`)
( 'A`)「……」
从 ゚∀从ノ「宇都宮さーん」ヒュッ
('A`;)「なんだよ……ってうわっ!」
从 ゚∀从「餞別だ。とっとけ」
⊂('A`;)「タバコとライター……」
从゚∀ 从 クルッ
从゚∀ 从≡タッタッタ
('A` )「……」
-
〜〜〜
ゲームセンター『SHITARABA』
UFOキャッチャーコーナー前
(-A-)(退職金とか、そういうのはいいけどさ)
('A`)ゴソゴソ
⊂('A` )チラッ
⊂(-A- )(……僕は、タバコなんて吸わないっての。餞別にしてももうちょっと良いもの用意してよ)
(-A-)ハァ
トレナイ!!
('A`)「ん……?」
-
チョット!! テンインサン! トレナイデスワ!!
オジョウサマ ココハ ワタシガ
(;'A`)「なんだ?」
|゚ノ ^皿^)「キィーーー!!なんていじわるな配置にしてあるのかしら!!ショボンヌ!!」
(´・ω・`)「はっ!」
|゚ノ ^∀^)⊃「両替してきてちょうだい!!」
≡(;´・ω・`)「はっ!!ただいま!!」
-
('A`)「……」
|゚ノ ^皿^)「キィーーー!!」
('A`)「……」
|゚ノ ^皿^)「キィーー……い」
(^皿^ |゚ノ
('A`)
乱暴粗悪なディテクティブのようです
第四話 『優女』 前編
-
|゚ノ;^∀^)「ご、ご機嫌麗しゅう、ドクオさん。奇遇ですわね」
('A`)「……」
|゚ノ ^∀^)「あ、あら、今日はハインと一緒ではなくて?」
('A`)「……」
|゚ノ ^∀^)「ご、誤解しないでくださいな。これは依頼があって──」
(´・ω・`)「お嬢様!お待たせしました!!一万円札を両替してまいりました!!」
-
('A`)「……」
|゚ノ ^∀^)「……」
(´^ω^`)「これで、ドキドキちんぽっぽ人形を取れますね!」
('A`)「……」
|゚ノ ^‐^)「……」
(´・ω・`)「お嬢様?……あ」
(;'∀`)「……ど、ども」
-
〜〜〜
高岡探偵事務所
リビング
从 ゚д从「あーーーー!」
从 ゚Д从「ひまだぁーーー!!」
从゚∀ 从⌒从 ゚∀从ゴロゴロ
从 ゚∀从「暇だ、あー暇だ」
从 ゚、从「あいつのギャラで家賃も光熱費も、滞ってた税金の支払いも全部払えたし」
从 '∀从「ひまだなぁー」
-
从 ゚へ从「つーか、レモナの奴、どんだけ稼いだんだ……くそ、もう少しふっかけりゃ良かったか」
从 ゚∀从「……」
从 -∀从「家に居ても退屈だし、外に出よう」
ガチャ
从 ゚∀从「今日もいい天気だな。いくぞ、"ドクオ"」
从 ゚‐从「……」
-
从 -∀从ハァ
从 ゚∀从(私としたことが、すっかり情が移っちまったなぁ……情けね)
从 ^∀从「……あそこにでも行くか、いくぞ、"私"」
ガチャ
ブーーーン
-
〜〜〜
したらば公園
喫煙所
从 ゚∀从y-~~「やっぱ、ここが一番落ち着くな」
从 ゚ο从y-~~「……ふぅー」
从 ゚∀从y-~~(……思い出すなぁ……あの日からもう何年経った……?)
从 -∀从y-~~(師匠……私は)
≡≡≡( ^ω^)「ハァァァイィイイインちゃぁあああん!!」
≡(⊃^ω^)⊃ 从;゚∀从y-~~ハッ
≡(⊃^ω^)⊃从 ゚∀从σ″-~~ピンッ
从 ゚∀从≡ サッ ≡(⊃^ω^)⊃
゙.
≡( ^ω(‖ドガン
-
(; ×ω×)オーン
从 ゚∀从「……」
(; ^ω∩)「パトロールしてるのに、避けるなんてひどいお」
从 ゚∀从「警官が近づいてきたら慌てず逃げろって教わったもんでな」
( ^ω^)σ「挙動不審だから職務質問しちゃうお」
从 ゚^从「おう、やってみろ。すぐにクレームを入れてやる」
( ^ω^)「おっおっ。……あれ、そういえばドクオは?」
从 -∀从「……クビにした」
-
(; ^ω^)「おん!?なんで……ってまぁ、なんとなく理由はわかるけど」
从 ゚∀从「フン。そういやお前とあいつは知り合いだったな」
( ^ω^)「そうだお。高校の時に一緒だったんだお」
从 ゚―从「高校ねぇ……"施設"で育った私とお前、なにが違ったのやら」
( ^ω^)+「慢心、環境の違いって奴だお」
从 ゚∀从「意味わかって言ってんのか?」
( ^ω^)「まぁまぁ、っていうことは……ハインは今、フリーだおね」
-
从 -∀从「だったらなんだ。言っとくが、お前といちゃいちゃするくらいなら」
从 ゚∀从「一日中アリさんの行列でも見てた方がマシだ」
( ‐ω‐)「俺はアリ以下かお……っと、そうじゃなくて」
( ^ω^)「"聞かれたくない話"なんだお。ハイン以外には」
从 ゚‐从「……茂名山さんのことか」
( ^ω^)「そうだお。あれから──」
( ‐ω‐)「茂名山さんが亡くなってから、10年以上経ったお。そろそろ良いんじゃないかお」
-
从 ゚‐从「……」
―――
『ハイン、お前が大人になって、一人で生きていけるようになったら』
『この封筒を開けなさい』
『誰にも見られてはいけないし、誰にも開けさせてはいけない』
『ただ、信じるままに──』
―――
从 ゚∀从⊃[]「こいつのことだろ」
( ^ω^)「持ってたのかお」
-
从 ゚∀从「そりゃな。こう、誰かに撃たれた時に身代わりになってくれるお守りさ」
从 ^∀从「探偵っぽいだろ?」
(; ^ω^)(どう考えても貫通するお……)
(* ^ω^)「おっお、それより、いったい何が書いてあるのか気になるお」
(* ‐ω‐)「事実上の、茂名山栄吉の遺書……」
( ^ω^)「"元刑事"の……俺の師匠でもある茂名山さんが残した最後の言葉、読みたいんだお」
从 ゚∀从「……」
从 ^∀从「やーだねっ」
-
(; ^ω^)「お」
从 ゚∀从「これは師匠がくれた私への」
プレゼント
从 ゚∀从「大事な 遺 品 なんだ」
从 -∀从「他人に見せるつもりはない」
( ^ω^)「"相棒"でもかお?」
从 ゚ε从「"元相棒"がでしゃばんな」
-
( ∩ω∩)「おっ、ひどいお……あんなに激しく燃え上がったのに」
从 -∀从「うっせ。勝手に燃えてろ焼豚が……ん?」
lw´‐ _‐ノv ジトーーーッ
从 ゚∀从「おい、あのガキなんかこっち見てるぞ」
( ^ω^)「おっ、ホントだお。あ、こっち来た」
lw´‐ _‐ノv テクテク
-
( ^ω^)「どうしたんだおー?お母さんと、はぐれたかお?」
lw´‐ _‐ノv「あなた達、探偵?」
( ^ω^)「おん?君、この制服を見てその言葉を口にするとはなかなかたいしたものじゃないか」
lw´‐ _‐ノv「どう見てもブタさんがコスプレして二足歩行してるようにしか見えない」
从 ^ε从 ブッ
( ω )「……綺麗なお洋服を着たお嬢ちゃん。コスプレとかどこで覚えたんだお?いくら子供だからって、言っていい事と悪いことが」
-
从 ^∀从「まぁまぁ、そういうなよ内藤。相手は子供だぞ?」
(´ω` )σ「ハインー……だって、この子がー」
从 ゚∀从「そうだ、もしブタのマネをしてくれたら」
从 -∀从⊃[]「こいつを見せてやってもいい」
( ^ω^)「え……」
-
从 ゚∀从「ブタのマネをしてみろって言ったんだ」
(; ^ω^)「お、おん!」
(^(・・)^ )≡( ^(・・)^)「ブー……ブー……」
ママー ブタサン ガイルヨー!
ミチャイケマセン!
(^(・・)^ )≡( ^(・・)^)「ブー……ブー……」
从 ^∀从「ブッハハハハハ!!おもしろいな!」
( ^ω^)「じゃあ……!」
-
从 ゚∀从
「ブタは死ね!!!」
lw´‐ _‐ノv
(# ^ω^)「おい、お前らいい加減に」
从*^∀从「アッハハハハハ!!」lw´‐∀‐ノv
(# ^ω^)(……)
从*^∀从ゲラゲラ
lw´‐∀‐ノvケラケラ
(* ^ω^)(こいつらかわいいから許すお)
-
( ‐ω‐)σ「はぁ……探偵なのはこっちだお。何か頼みたかったら俺みたいなブタよりこっち」
从 ゚、从「おい、内藤。私を売りやがったな!」
( ‐ω‐)(仕返しだお)
lw´‐ _‐ノv「──助けて!!」
从 ゚∀从「?」
(; ^ω^)「ど、どうしたんだお!?怖い人に追いかけられたのかお!?」
-
lw;´‐ _‐ノv「そ、そう……乱暴するの。私を追いかけてるの」
从 ゚‐从「……」
lw;´‐ _‐ノv「お願い!お金なら払うから!」
( ^ω^)「ハイン、ここは引き下がれないお。かわいい女の子の頼みとあっちゃ、断るわけにはいかないお」
( ^ω^)「茂名山さんも、そうだったように」
从 -∀从「……」
lw´つ _‐ノvエグッ エグッ
-
───
『師匠はなんで依頼を断らねぇんだ?金に困ってるわけでもないのに』
『そりゃ、泣いてたら助けてやらないと。いつまでも泣き顔のままじゃうっとおしいモナ』
───
从 -∀从「……」
从 -ο从ハァ
从 ゚∀从「おい、ガキ。泣くのはやめろ」
-
lw*´‐ _‐ノv「グスッ……依頼、受けてくれるの?」
(* ^ω^)「さっすがハイン!」
从 ゚‐从「断る」
( ^ω^)「えっ」
lw´‐ _‐ノv「えっ」
从 ゚∀从「私は──"ウソ"を交えた依頼は受けない主義なんでね」
-
〜〜〜
藤堂家
客間
(´・ω・`)⊃▽「どうぞ。オフの予定でしたのから粗茶で申し訳ありませんが」
(;'A`)⊃▽「あ、ありがとうございます……」
( 'A`)▽ズズッ
(*'A`)ウンマーーーーーッ
|゚ノ ^∀^)「先ほどはお見苦しいところを申し訳ございませんでしたわ、ドクオさん」
(´-ω-`)「私からもお礼申し上げます。おかげさまで無事に目標の品を手に入れることができました。見事な腕前でしたよ」
-
( 'A`)⊃▽ コトッ(……目標の品ねぇ……)
('A`)「──いえ。お嬢様もああいうところに行かれるんですね」
|゚ノ;^∀^)「な、なにをおっしゃいますの。仕事ですわ、仕事!」
( 'A`)σ「じゃあ大事に抱えてるそれはなんですか?」
|゚ノ ^∀^)
⊃(*‘ω‘ *)⊂<チンポッポ!
|゚ノ ^∀^)「……」
-
|゚ノ ‐∀‐)「……ゴホン。仕方ありませんわね、ショボンヌ」
(´・ω・`)「はっ。ドクオ氏、こちらを」
( 'A`)⊃□「え、なんですかこれ?」
(;'A`)□「……依頼の契約書?こ、こんな大事なもの僕が見て大丈夫なんですか!?」
|゚ノ ^∀^)「構いませんわ。どうぞ、じっくりと……ご覧になって」
('A`)「……」
|゚ノ ^‐^)「しかし……ハインのことですから、契約も口頭で済ませているのかと思いましたが」
|゚ノ ^∀^)「その様子ですと、案外マメですわね。安心しましたわ」
-
(;-A-)⊃□「……ホントに仕事だったんだ……こりゃ、こんな証拠出されたら納得するしかないな……」
|゚ノ ^‐^)「ですから申し上げておりますでしょう?決して、この人形が欲しかったわけでは」
|゚ノ ^‐^)
⊃(*‘ω‘ *)⊂<チンポッポ!
|゚ノ*^∀^)ウフフフ
('A`)「……」
|゚ノ ^∀^)ハッ
|゚ノ;^∀^)「と、とにかくそういうことですのよ。お分かりいただけましたか?」
('A`)「はい。"そういうこと"にしておきます」
-
|゚ノ ^‐^)「……どこかの貧乏探偵に似てきましたわね、あなた」
('A`)「誰のことだかさっぱりですね、お嬢様」
|゚ノ ^‐^)「……」
(-A-)「お茶、ご馳走様でした。僕、こう見えて色々忙しいんです」
|゚ノ ^∀^)「……」
('A` )「じゃ、このへんで……」
≡(´・ω・`)サッ
('A` )「えっ」
-
|゚ノ ^∀^)「あら、嫌ですわ。社外秘の契約書をご覧になって、そう簡単にお帰りになるなんて」
(;'A`)「え、い、いや、それはあなたが……」
|゚ノ ^∀^)「落ち着いてくださいまし。なにもいじめるつもりはありませんわ」
(;-A-)(ホントかよ……)
|゚ノ ‐∀‐)「ただ、あなたの言動から察するに……」
|゚ノ ^∀^)「捨てられた子犬のような気がして、ね」
('A`)「……どういう意味ですか」
|゚ノ ^∀^)「そう邪険になさらないで」
-
(´・ω・`)「お嬢様、そろそろ……」
|゚ノ ^∀^)「ええ。では、行きましょうか、"ドクオ"」
('A`;)「へ?行くってどこに?」
|゚ノ ^∀)「依頼の続きですわ。それと」
|゚ノ ^‐^)「雇用主には"敬語"を使うように。覚えておきなさぃ」
('A`;)「は……?いやいや、ちょっと──」
(´・ω・`)「平日の昼間から依頼でもないのにフラフラとあのような場所に居たのだ」
(´・ω・`)「大方、解雇されたんだろう?高岡探偵事務所を」
(-A-;)「っ……」
-
(´-ω-`)「安心しろ、お嬢様のサポートは私が行う。お前はついてくるだけでいい」
('A`;)「な、なら……なおさら僕がいる意味なんて……」
(´・ω・`)「お嬢様は気になるのだよ。ある時期にコンビを解消し、以後、一人でやってきた高岡探偵の」
(´・ω・`)「新しい助手だった男がな」
('A`)「……」
(´・ω・`)「今回の依頼はただの人探しだ。気張ることはない。黙ってついて──」
('A`)「……待ってください、レモナさん」
|゚ノ ^∀^)「……そこまで私と行動するのが嫌ですの?まぁ、無理もありませんわね、先日の件で──」
( A )「それは関係ない……!」
-
|゚ノ ^‐^)「……」
('A`)「そりゃあなたの顔を見たとき、正直に言って殴りたかった」
('A`)「日の出の、朝日さんの……ラストリゾートを巻き込んで、自分だけが得をする……」
(-A-)「そんな嫌な奴、ぶん殴りたかった!」
(´・ω・`)「……」
|゚ノ ^∀^)「ショボンヌ」
(´-ω-`)「……」
-
('A`)「でも僕は我慢する。殴ったら駄目だ、それじゃ何も解決しない」
('A`#)「だからこれだけは言わせて貰う……!」
(-A-#)「あんたら探偵のルールだとか、暗黙の了解だとかは知らないけどさ」
( A #)「……いきなりクビにされて、勝手に雇われて……!」
(゚A゚#)「情とか、優しさってもんはないのかよ!」
-
|゚ノ ∀ )「……優しさ、ですか」
ツカツカツカ≡|゚ノ ‐ )('A`;)
|゚ノ ^ο^)「なんですの、それ?」
-
(゚A゚ )「えっ……」
|゚ノ ^∀^)「わたくしの持論で恐縮ですが……人間なんて皆、優しいのです」
|゚ノ ^∀^)「必要なのは厳しくなれるかどうか、ですわ」
( A ;)「……きび……しく」
|゚ノ ^∀)「行きますわよ、ショボンヌ。どうやら彼はこない様子」
(´・ω・`)「はっ」
|゚ノ ‐∀)「……ハインがあなたを捨てたのも、少しわかりましたわ」
-
( A )「……」
|゚ノ ^∀)「出口はお分かりですわね。鍵は使用人に掛けさせますのでご心配なく。では、ご機嫌よ──」
('A`)「依頼……」
|゚ノ ^∀)「?」
('A`)「依頼の、内容を聞いてない」
|゚ノ ^∀^)「ふふ、契約書をご覧になったでしょう?」
('A`)「……あの通りなのか?また、何か隠し事をしてるんじゃ」
|゚ノ ^‐^)「いいえ。隠し事をするくらいならあなたを雇おうとも思いません」
|゚ノ ^∀^)「本当に、ただの人探し。他意はありませんことよ」
('A`)「……」
|゚ノ ‐∀‐)「やりますの?やりませんの?」
( A )「……僕は」
-
〜〜〜
したらば公園
喫煙所
(; ^ω^)「ど、どうして断るんだおハイン!」
lw´‐ _‐ノv「ブタは死ね!!」
( ^ω^)「おいクソガキほんとに泣かすぞ」
-
从 ゚∀从「追われてるっていったよな、ガキンチョ」
lw´‐ _‐ノv「う、うん」
从 ゚∀从σ「ならその綺麗な服はなんだ?」
lw;´‐ _‐ノv「!」
从 ゚∀从「普通、追われてるって奴なら探偵じゃなく、警察に頼るもんだ。ちょうどそこにいる男がコスプレでも、場合によっては威嚇になりえる」
从 -∀从「が……それができない人間ってのはよっぽど切羽詰ってる。それこそ、自分の服装なんて気にせずボロボロになるくらい走って、息も絶え絶え」
lw;´‐ _‐ノv「うっ……」
-
从 ゚、从「ま、仮にだ。全部が嘘で……公園で遊ぶのに飽きたから大人をからかうにしたって、もう少し服が汚くなってるもんじゃねぇのか?」
lw´‐ _‐ノv「……」
从 ゚∀从「それとも……汚くなったらまずいこと、例えば」
从 -∀从「ママに怒られちゃうってか?」
lw´‐ _‐ノv「……」
( ^ω^)「は、ハイン……」
从 ゚∀从「話は終わりだ。゙着替えだんだろ、お前」
-
lw´‐ _‐ノv「……」
从 ゚∀从「汚しちまったもんは仕方ねぇよ。お母さんの洗濯物が増えるってのはまぁ仕事みたいなもんだからあきらめな」
从 -∀从「内藤、このおませさんを保護してやれ」
( ^ω^)「お、おん!さ、お嬢ちゃん、お兄さんと一緒にお母さんを探しに」
lw´‐ _‐ノv「シュー」
从 ゚∀从「あぁ?」
( ^ω^)「おぉ?」
lw´‐ _‐ノv「私、シュー。嘘ついてごめんなさい。ホントのことを話す」
-
从 ゚∀从「……」
( ^ω^)⊃「おっ、もういいからあとはお兄さんに任せるんだお。あれだったら一緒に謝っ──」
lw´‐ _‐ノv「お母さんから、逃げてるの」
(; ^ω^)「えっ!?」
从 -∀从「……母親の名前は?」
lw´‐ _‐ノv「クー」
从;゚∀从「……クー……!?おいおい、まさかお前って」
-
───
(-A-)「やってやる……!逃げ出した素直 柊を、母親の素直 空の元に連れ戻せばいいんだな」
从;゚∀从「素直財閥の娘、素直 柊か!?」
───
中編へ続く
-
ご覧いただきありがとうございました!ちょっと短いですが、前編終了です!
中・後編はなるべく早めに頑張ります、では!
-
乙
-
いいね
更新してる現行作品の中でも特に好きだわ
乙
-
乙
地の文無しでここまで面白いもんができるのか これはまとめられるべき
-
>>520
ブンツンドーと作者blogでもまとめられとるよ
-
オッツン
-
まともな('A`)がここにはいた
-
ただうざいだけでしょ
-
>>521
そうだったのか
今の投下をちらっと見ただけだったからまとめで一気読みして来ようかな
-
>>524
('A`)はクズの王だろう
-
ここのドクオはカツと通じるものがある
-
好き
-
乙
人も増えて複雑にはなってきたけど変わらず面白い
-
まだかなー
-
中編はまだか
-
中・後編、もう少し待ってくだせぇ!ガラケーで書き込めないので対策をしてきます。
-
あり?いつもPCだと思ってた
待つよ!
-
待ってるぞ
-
ドクオうっざいやつだな
-
从 ゚∀从「見た目は美人、中身も美人」
从*^∀从「その名も、名探偵ハインちゃん!」
('A`)「いやいや、見た目は女、口調は男でしょ」
从#゚∀从「んだとこら!」
やっと90パーセントくらい
仕上がりましたので、
あと2日くらいで投下します。ごめんね!
-
もう!ずっと待ってたンだからね!
-
待ってる!
-
お待たせしました!中編です!ちょっと短いですが、後編も2、3日で投下します!
-
数日前
株式会社 素直商事
応接室
川 ゚ ー゚)「よく来てくれた、藤堂探偵。お噂はかねがね」
|゚ノ ^∀^)「ごきげんよう、素直女史。こちらは助手のショボンヌですわ」
(´・ω・`)「よろしくお願いいたします」
川 ゚ー゚)「こちらこそ。といいたいところだが」
川 ゚ -゚)「"女史"か」
|゚ノ ^‐^)「……なにか?」
-
川 ゚ -゚)「出会って早々、皮肉とはさすが淑女探偵と言ったところかな?」
|゚ノ ^ー^)「ご冗談を。素直家創業の企業グループの一族である貴方に、わたくし如きが対等にできるとも思えませんわ」
川 ゚ -゚)「謙るなよ、人の弱みにつけこんで成り上がったクズ女が」
|゚ノ ^ー^)「……」
(;´・ω・`)(恐い)
-
川 ゚ ー゚)「失礼、私の企業では"これくらい"が挨拶なのでね。夫が居なくなってからはこうなんだ、気を悪くしないでくれ」
|゚ノ ^∀^)「けっこうな社内ルールですわ。英語の公用化よりも意見が通りやすそうでなにより」
川 ゚ー゚)「フフ、では依頼の説明に入ろうか」
|゚ノ ‐∀‐)「ええ、ショボンヌ」
(´・ω・`)「……はい」
-
〜〜〜
駐車場
从 ゚∀从「さぁさ、ようこそ。ここに極楽の地だ」
从 ゚∀从/「諸君、このハインちゃん号に乗りたまえ。遠慮はいらんぞ」
(; ^ω^)「うわ、ボロいお。てか、まぁだMT乗ってんのかお」
从 ゚ε从「うっせぇ、私だってもっと可愛い車に乗りたいさ」
lw´‐ _‐ノv「パッソとか?」
( ∩ω∩)「ぷぷぷっ、ハインが、ハインがパッソ……!」
从#゚∀从「殺すぞ、豚が。いいか、色はピンクの──」
lw´‐ _‐ノv「いつかは?」
从 ^∀从「クラウン!」
( ^3^)::.ブホォッ!
-
从#゚∀从「ってやかましいわ!」
;;( ∩ω∩);;「ぶほっ!ピンクのクラウン!ハインが、ピンクのクラウン!!」
(メメメ♯ω♯)
从*゚∀从「あー、リムジンに乗りてぇなぁ」
(メメメ♯ω♯)(理不尽な)
从 ゚へ从「だいたいだな、これも師匠の遺品なんだよ。大事に乗ってんだよっ!馬鹿にすんじゃねぇ!」
(∩;^ω^)「だからって、この車、何十年前のだお……」
从 -∀从「そこはごまかしごまかしってな」
-
( ‐ω‐)「はぁ……泥舟じゃなければいいけどお。お邪魔しますおー」
lw´‐ _‐ノv「……」
从 ゚ー从「ほら、乗りなよ、"お姫様"」
lw´‐ _‐ノv「……ホントに、いいの?」
从 ゚∀从「依頼の内容は『今日一日だけ、家を離れたい』だろ」
从 -∀从「10歳だったか、年頃の娘が、金持ちの家から自由の一歩を踏み出した……よく言えば反抗期、悪く言えば家出ってか」
从 ゚∀从「ま、母親が母親だ。そんじょそこらの小金持ちとは比べものにならんからきな臭いが」
lw´‐ _‐ノv「一日だけでいい、外に――自由に出られること、ないから」
-
从 ^∀从「オーケー、ならお姉さんとドライブだ。行き先はテキトーに。それでもいいな?」
lw´‐ _‐ノv「オプションは?」
从 ゚∀从σ「今なら豚の国からやってきたマスコット付きだぜ」
( ^ω^)+「ハハッ」
lw´‐ _‐ノv「声が汚い」
( ^ω^)「ハハッ、泣かすぞ」
-
从 ゚∀从「お前は本当のことを言った、なら応えてやるのが私の仕事だ。請求先は……お前の母親でいいな?」
lw´‐ _‐ノv「……うん」
ヽ(* ^ω^)ノ「おっおっ、ハインとドライブだお!」
从 ゚―从「騒いだら窓から放り投げるぞ」
lw´‐ _‐ノv「姉さん、豚は窓を通れないよ」
从 ゚∀从「ん、そりゃそうか」
( ^ω^)⊃「はやくのろーおー、シューちゃんは後ろだお!」
-
〜〜〜
車内
_______
 ̄ ̄ ̄\\ ^^
/ \_____
/ /[ニ] [ニ]
//ワーイ lw´‐ _‐ノv ̄ ̄
/ /___※(⊃ ⊂)
/ _ 二 ]_、___[ニ
从゚∀ 从// _( ^ω) オッオ
O⌒O )// /(⊃ ⊂
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`─────
ブーン...
-
lw´‐ _‐ノv「わー、イオンだぁ、あ、マックもある!」
( ^ω^)「そんな当たり前にあるものに興味津々でどうするんだお……さぁって、どこいこうかお?」
lw´‐ _‐ノv「野球」
( ^ω^)「えっ、バッセンかお?」
lw´‐ _‐ノv「水着を着て女王になる」
( ^ω^)「おぉ……」
-
lw´‐ _‐ノv「そういえば豚さん、パトロールは?」
(; ^ω^)「おっ?おお、おお!おっおっ」
从 ゚∀从「黙れオットセイ。あのな、シュー。こいつは実は悪い奴で、事あるごとに仕事をサボる悪の親玉なんだ」
(; ^ω^)「ハ、ハイン!何を言い出すんだお!ひどいお!本官は、その、そうだお!これも市民の安全を守る一種の──」
lw´‐ _‐ノv「豚さんは悪い豚」
( ⊃ω⊂)「おーっ!!」
lw´‐ ー‐ノv「クスクスッ」
从 ゚∀从(普段はのんびりしてトロい野郎だが……)
从 -∀从(ハンッ、こいつ連れてきて良かったわ……"子供"に受けがいい)
-
_,
( ^ω^)「だいたいシューちゃんだって学校はどうしたんだお、サボりかお?いけない子だお」
lw´‐ _‐ノv「黙れ、愚民が」
(´ω` )σ「ハインー、シューちゃんがいじめるおー」
从 ゚∀从「私は先生かっつーの。どうせ、ホームスクーリングでもしてんだろ」
lw´‐ _‐ノv「さすがだな、褒めてつかわす」
从 ^∀从「もったいのうございまする」
-
( ^ω^)「ホームスクーリング……なんだおそれ」
从 ゚∀从「"在宅教育"の一種だ、日本じゃあんまり良く思われんがね」
( ^ω^)「おー、家で勉強かお……」
( `ω´)「ってダメだお!小学校は義務教育だお!絶対行かなくちゃいけないお!憲法で決まってるんだお」
从 ゚‐从「……」
∩( ‐ω‐)∩「……あ、これ、あれだお、また小難しい文句で言いくるめてくるんだお?はいはい、俺の負け負け――」
从 -∀从「いや、お前の言う通りだ、内藤」
∩( ^ω^)∩「マジで」
-
从 ゚∀从「そもそも勤労、納税、教育は国民の三大義務だ。憲法第26条にも教育を受ける権利と義務が明記されている」
从 ゚∀从「平たく言えば、保護者はガキを学校へ行かせろってな」
(* ^ω^)「ほぉれ、見たことか」
lw;´‐ _‐ノv「ぐぬぬ……」
从 -∀从「だが憲法では、だ。法律じゃまた違ってくる」
从 ゚∀从「"利益衡量"だ」
( ^ω^)「りえき」
lw´‐ _‐ノv「こうりょう?」
-
从 -∀从「法の合理的解釈だよ。例えば、学校に行かせないことで得る利益と、それによって生じる子供の不利益とを比較して」
从 ゚∀从「落とし所を決めることもある」
(; ‐ω‐)「???」
lw´^ _^ノv「なるほど、わからん」
从 ゚、从「私も専門じゃねぇんだ、ま、ようするに」
从 -、从 y- カチッ
从 -∀从 y-~「"働いてねぇ奴"もいれば、"国に金を納めない奴"もいるってことさ」
( ^ω^)「……あ、わかったお!」
从 ゚∀从 y-~「おっ、やるじゃねぇ――」
-
( ^ω^)「つまりハインみたいな定期的に収入が入ってこない半分ニートで、しかも税金だって何ヵ月も滞納するような、義務を満たしていない人が堂々としてるんだから」
ジュー ⊃-~~)゚ ω^)「教育にも色んな解釈があっつぅぅう!」
从#゚д从 y-~「うっせぇ!働いてるし!ちゃんと納税したわ、こないだ!」
lw´‐∀‐ノv ケラケラ
从 ゚∀从 y-~(ったく……)
(∩´ω`)アツイオ……
lw´‐ _‐ノv ジョウズニ ヤケタ?
从 -∀从 y-~(つっても、こいつの場合はもっと別な理由があるっぽいがね)
-
( ^ω^)「おおん……っと、シューちゃん。素直財閥ってあれかお、いろんな企業の親っさんみたいな感じかお?」
lw´‐ _‐ノv「ひどい回答だ、マイナス30点」
( ^ω^)「うるせぇお、庶民なめんな」
从 ゚∀从 y-~「口ごたえした、マイナス70点」
lw´‐ _‐ノv「テレッテレッほゎゎゎゎゎ〜ん、白の豚、お立ちになる」
( ^ω^)「おい、だからなんで知ってんだお、しかも混ぜんなお」
从 ^∀从 y-~「ハハハハハ」
-
(^ω^ )「笑ってるハインだって、知らないんだおぉ?僕だけじゃないもんね!」
从 ゚へ从 y-~「そうだな」
从 ゚∀从 y-~「素直財閥つっても、今じゃ解体されて正確にはただの企業グループだ。ま、たいていのことなら頼めば出来る集まりだけどな。えんぴつ一本からミサイルまで調達できる」
(^ω^ ;)「あ、知ってんのね。じゃあ誰が"トップ"なんだお?」
从;'―从 y-~「……あのなぁ、内藤。ちょっとは新聞くらい読んだらどうだ?」
(゚ω゚ )「失礼な!これでも東スポはかかさず!」
从;-∀从 y-~(よりにもよって東スポかよ)
-
从 ゚∀从 y-~「いいか、財閥なんてもんにトップはいねぇんだよ。簡単に言うなら『素直』の名がついた集まりってだけであって」
从 ゚ο从 Φ"ケシケシ「お前が好きそうな巨大シンジケートとかそういう組織じゃねぇからな」
( ^ω^)「なんだお……こう、闇の組織とかのボスって感じだったのに」
lw*´‐ _‐ノv Ь グッ「豚さんは豚の組織のトップだよ、豚王だよ」
( ‐ω‐)「これっぽっちも嬉しくないお」
-
从 ゚∀从「そんな未来の猫型ロボットみたいな集まりの創業一族が、存在をおおっぴらにしていない子の正体が──」
( ^ω^)「シューちゃんってわけかお」
从 ゚、从「前に週刊誌で見たくらいだからな。しかし今一つ、解せん」
从 ゚へ从「確かに表舞台にはまだ上がってねぇ箱入り娘が退屈っつーのはわからんでもないが、10歳で反抗期っつーのはちょっと早すぎやしねぇか?」
lw´‐ _‐ノv「そうかな」
-
从 ゚、从「ま……確かにそういうところの"英才教育"っつーのは帝王学だろうから嫌気が差すのもなんとなくわかるけどよ」
lw´‐ _‐ノv「わー、またイオンだぁ、あ、マックもあるー」
( ^ω^)「ごまかしやがったお」
从 -∀从「安心しな、別に詮索するわけじゃねぇよ」
lw´‐ _‐ノv「……ハイン姉さんは色々詳しいみたいだけど、新聞とか読むの?」
从 ゚ー从「ん、ラテ欄と四コマは欠かさずっ」
lw´‐ _‐ノv「……」
( ^ω^)「……」
从゚∀ 从「んだよ、おもしれぇんだぞ。なんだかんだ生還するアイドルシリーズとか」
-
( ‐ω‐)「ハイン、後ろじゃなくて前見て運転しろお」
从 ゚ε从「へいへい。お前が助手席にいるのも久しぶりだわ」
lw´‐ _‐ノv「ブタさん、もうちょっと席詰めて」
(; ^ω^)「おっ、シューちゃんごめんお、これ以上はその……」
lw´‐ _‐ノv「うん。お腹がつかえるのは知ってて言ってる」
( ^ω^)「降りろ、社会見学に連れて行ってやろう」
lw´‐ _‐ノv「屠殺場に行くの?」
(∩ω ;)σ「ハインー!」
-
从 ゚∀从「あー、もううっせぇな。だいたいお前まで来るこたぁないんだぞ、内藤」
(^ω^ *)「なにいってんだお、嬉しいくせにぃ」
从#゚‐从「あ?」
(^ω^ ;)「だだだから市民の安全を守るためだお!民事不介入とか糞食らえだお!」
lw´‐ _‐ノv「そんなこと言ってお姉さんと一緒に居たいだけなんじゃないの?」
(* ^ω^)「……おっ……」
从 ゚へ从「キモいわ。ったく……」
-
从 ゚∀从「……で、とりあえずどちらまで行きましょうかね?"お姫様"」
( ^ω^)「ププッ、お姫様なんて柄じゃないお!もうわかったけどこの子クソガキだお!」
lw´‐ _‐ノv「なんだとクソブター、豚王の最期ー」
( ゚ω゚)「口の悪いぃ!」
从 ゚∀从「やめとけ、内藤。ぶっちゃけ素直財閥の力なら」
从 -∀从「消されるぞ、お前」
-
(^ω^ )「ふ、ふんっ!今、その後ろ盾がない子供なんてなんにも怖くないお!」
lw´‐ _‐ノv「……」
从 -∀从「そうかねぇ、少なくとも私は怖いが」
(^ω^ ;)「おっ、怖気づいたかおハインともあろうものが」
从 -∀从「だってよ」
从 ゚∀从「もう"お迎え"が来てるみたいだからな」
(^ω^ )
( ^ω^ )「えっ」
-
〜〜〜
車内
_________
/ [ニニ] \
^^ ^^
/ ̄ ̄ ̄\
━[ ̄ ̄]━━([ ̄ ̄])━
゙| ̄ ̄ ̄|。。。| ̄ ̄ ̄|
_| //|*P| //|
 ̄
ブーン..
-
(´・ω・`)「お嬢様、対象が乗車する車体を発見。現在、二台先で走行中です。いかがしましょう」
|゚ノ ^∀^)「ご苦労、ショボンヌ。どこの誰だか存じませんが」
|゚ノ ‐∀‐)「命知らずの馬鹿か」
|゚ノ ‐∀‐)「無駄な正義感に燃える阿呆か」
|゚ノ ‐∀‐)
⊃(*‘ω‘ *)⊂<チンポッポ!
|゚ノ* ‐∀‐)フフ
-
('A`;)「……まだその人形、持ってたのか……」
|゚ノ ^∀^)「あら、いくつになっても可愛い物には惹かれてしまいますのよ、女は」
(-A-)「はぁ……っていうか、どうやってこんなに早く目標を見つけられたんだ?」
('A`)「車に乗ってまだ30分しか経ってないのに」
|゚ノ ^∀^)♭「これですわ」
('A`;)「上……まさか空からヘリコプターで……?」
|゚ノ ^∀^)「違いますわ。もっと上ですの」
(゚A゚;)「……まさか、"衛星"!?」
-
(´・ω・`)「素直財閥からの全面的協力により、目標の居場所はすでに把握している」
(´・ω・`)「体内にradio frequency identifier──通称RFIDチップを取り込むことにより、衛星から居場所を特定できるシステムだ」
|゚ノ ‐∀‐)「諸外国の要人が誘拐事件の対策で使われる手ですわ」
('A`)「ってことは……自分の娘の体に、そんな物騒なものを入れたっていうのか?」
|゚ノ ^ー^)「おかげさまで手間がかからなくってよろしいですこと」
('A`)「じ、人権は……」
|゚ノ ‐ー‐)「人権よりも大事なものが世の中にはたくさんありますのよ、ドクオ」
-
(-A-;)「狂ってる……いや、そうか……あの"特約事項"を鑑みれば当然か……」
(´・ω・`)「お嬢様、後ろにつきました――あれは」
|゚ノ ^∀^)「よろしい、さて……まずは誘拐犯のナンバーから──」
|゚ノ ^‐^)「……ハイン?」
('A`)「えっ」
-
〜〜〜
車内
lw´ _ ノv「……」
(; ^ω^)「お、おっ!怖くないんだお、シューちゃん!大丈夫だお、俺とハインがいるからお」
lw´‐ _‐ノv「豚さん……でも」
从 ゚∀从「大方、衛星か何かで監視されてるんだろ。なぁ、お姫様」
lw´‐ _‐ノv「……うん。ど、どうしよう」
-
从 ゚―从「さて、どうするかねぇ……連中、もう後ろについたみたいだし」
(; ^ω^)「な、なんでつけられてるってわかるんだお?」
从 ゚∀从「気づかなかったか、内藤」
( ^ω^)「お?」
从 -∀从「私ら、さっきから同じとこグルグル回ってんだよ、ちょこちょこ裏道入りながらな」
(^ω^ )≡( ^ω^)「お……」
-
支援!
-
从 ゚‐从「最初に一周した時に後ろにいたら、そりゃ偶然」
从 ゚、从「だが、二周目でまだ後ろにいたらそりゃ必然」
从 ゚∀从「こっちは重要人物乗せてんだ、バックミラーから消えない車なんざそれとしか考えられんだろ」
( ^ω^)「だ、007のダニエルグレイグみたいになんとかならないのかお!?」
lw´‐ _‐ノv「ピアーズブロスナンが好き」
从 ゚∀从「……」
(; ‐ω‐)「聞いてねぇお!くそっ、どうするかお……!」
-
从 -∀从「簡単だ」
( ^ω^)「おっ?」
从 ^ー从「"撒く"」
キキィーーー!!
(; ‐ω^)≡「うわっ!」
≡lw´‐∀‐ノv「うわーい!」
从 ゚∀从「シートベルトとお口にチャックを忘れるなよ」
从 ∀从「ハインちゃんのドライブは楽しいぜ?」
-
〜〜〜
車内
(´・ω・`)「目標、路地裏に移動しました」
|゚ノ ^‐^)「追いなさい」
(´・ω・`)「はっ」
キキィー!
(゚A゚;)「おいおい、ハインって……」
|゚ノ ‐∀‐)「幸か不幸か。縁がありますわね」
('A`)「……」
-
|゚ノ ^∀^)「ドクオ、分かっておりますわね。依頼は絶対。たとえ親しい人間が立ちはだかろうと」
|゚ノ ^∀^)「クライアントの望む"結果"を出すためには変わらない」
('A`)「……」
|゚ノ ‐∀‐)「曇ってきましたわ。降り出すことは……ないでしょうけど」
-
―――
川 ゚ -゚)「……以上だ。何か質問は?」
|゚ノ ^‐^)「よろしいので?」
川 ゚ -゚)「なにが」
|゚ノ ^∀^)「"特約事項"の欄ですわ。我々に火の粉が降り注がないようにしていただくのは当然として」
川 ゚ -゚)「倫理観か?」
|゚ノ ‐∀‐)「ええ」
-
川 - -)「私の企業が何かはご存知だったかな」
|゚ノ ^ー^)「もちろんですわ、一切のスキャンダルを聞かない優良企業と認識しておりますの」
川 ゚ -゚)「当然だ、リコールはおろか全ての従業員が"本当の意味"でコンプライアンスを遵守している」
|゚ノ ^∀^)「まるで御伽噺ですわ」
川 ゚ ー゚)「むろん、並々ならぬ努力をしているのだよ、私も」
|゚ノ ^ー^)「……」
-
川 ゚ -゚)「アップダウンな社風でね。天網恢恢疎にして漏らさずというわけだ」
川 ゚ー゚)「優秀な人材には賞を、愚鈍な者にはそれなりの"ペナルティ"を与えている」
|゚ノ ^∀^)「天道が清廉潔白でなければならないと」
川 ゚ -゚)「そうだ。金はもういい、名誉は十分」
川 - )「日没だけが敵であり、あってはならないことなんだ」
川 ゚ -゚)「故に、そこに記した通りの意味で受け取ってもらってかまわない」
-
|゚ノ ^ー^)「……」
|゚ノ ^∀^)「承知しましたわ、雲一つない"空"でありたいということですのね」
川 ゚ -゚)「……」
|゚ノ ‐∀‐)「事が終わって、"雨"が降らないよう祈りますわ」
-
―――
車内
ウワァ!!
キャァァァー!!!
从 `∀从「おらおら、どけどけ!!」
キキィーッ!!ブゥゥーン!!
(; ゚ω゚)「ちょ、ハイン!安全運転でたのうわっ!」
lw*´‐ _‐ノv「うわー、楽しい!」
从 ^∀从「なめんなよ!おらおら!」
( ;ω;)「ひぃー!!」
-
〜〜〜
車内
(;´・ω・`)「むちゃくちゃだ……」
|゚ノ ‐.‐)「……」
⊃(*‘ω‘ *)⊂<チンポッポ!
('A`)「ハイン……」
(´・ω・`)「このままでは追いつけません!お嬢様──」
|゚ノ ^‐^)「参りましたわね」
('A`)「……」
|゚ノ ^∀^)「ドクオ、どうしましょうか」
('A`;)「えっ……」
-
|゚ノ ^∀^)σ「"敵を倒す方法"なにかありませんこと?」
('A`)「て、敵って……」
|゚ノ ‐∀‐)「相手は誘拐犯、わたくし達は連れ去られたかわいそうな彼女を助けないといけない」
|゚ノ ^‐^)「言ってみれば、"ゲーム"ですことよ、ドクオ。それ以外になにがあります?」
(-A-)「……ゲーム」
|゚ノ ^∀^)「ええ」
-
(´-ω-`)「お嬢様、そのような男に的確なアドバイスなど」
('A`)「わかった」
|゚ノ ^∀^)「……」
( 'A`)σ「ショボンヌさん、そこの角を曲がって」
(´・ω・`)「なに?」
( -A-)⊃ゴソゴソ「本当は夜に使いたかったんだけど……」
( 'A`)⊃ゴソゴソ「考えがある。ハインの動きを止める考えが」
-
〜〜〜
車内
( ω )「……」
lw´^ _^ノv「ジェットコースターみたいだった!乗ったことないけど!」
从 ゚、从 y-カチッ
从 -ο从 y-~フーッ
从 ゚∀从 y-~「撒いたな」
-
( ^ω^)「撒いたな」
( `ω´)「じゃねぇお!ふざけんなお!」
从 ゚∀从 y-~「なにが?」
(# `ω´)σ「う・ん・て・ん!荒すぎだお!!いい加減安全運転覚えろお!」
从 -∀从 y-~「そうかぁ?」
(* `ω´)「まぁ、そんなハインも嫌いじゃないけどねっ!特にお胸!!」
-
从#゚∀从 y-~「……シュー、何か言ってやれ」
lw´‐ _‐ノv「運転がうますぎる女には気をつけろって城咲仁が言ってた」
(; ^ω^)「……」
从;-∀从 Φジュー「……」
カーンカーンカーンカーン
从 ゚、从「ちっ、踏み切りかよ」
( ^ω^)「まぁまぁ、追っ手はいないんだからのんびりいこうお」
-
ブゥゥーン...
lw;´‐ _‐ノv「……来る」
ヴゥーーン!
( ^ω^)「よ、横から来たお!?しかもあのスピードじゃ……」
从;゚∀从「おいおいおいおい!正気かよ……!?」
(; ゚ω゚)「突っ込んでくるお!?ハイン、バックバァック!!」
从;-∀从「アホ、後続車が邪魔で出られるか!ちっ、出るしかねぇ!」
ブゥゥーン!
从;゚∀从「よし、衝突は避けたから、後は遮断桿が降りる前に抜け――」
从;゚∀从「る……ん……?」
-
───
___
\≡/
――∀^)ノシ('[◎])カシャッ――
从;゚д从(追っ手の後部座席に、レモナと――ドクオ……!?こりゃ……)
───
-
ピカッ!!
ガガッ!
从 ‐从「やべ!」
lw;´・ _・ノv「わっ!?赤い!閉じ込められたぁ!」
(; -ω゚)「まさか、オービス!?こんなところにかお!?しかも誤作動!?」
从 ‐从「…………」
カーンカーンカーンカーン!
-
(; ^ω^)「ハ、ハイン!とにかく早く出るお!この際、そのまま棒を突っ切っていいから――」
从 ‐从「……」
( ^ω^)「ハイン?」
从 ‐从「エ――」
从 ^ー从「エンストしちゃった、てへっ」
-
〜〜〜
車内
___
\≡/
(;'A`)⊃[◎]「はぁはぁ……う、うまくいった……!」
|゚ノ ^∀^)「ドクオ、今のはいったい?」
(´・ω・`)「カメラのフラッシュ……だが、あそこまで赤いと」
(;-A-)「オービスに見えるでしょ?でも違う」
-
('A`)「一般的なオービスって、赤外線で撮ってるけど、フラッシュ――光そのものは、ただのストロボなんだ。そのワット数は約300位の物もある」
(-A-)「つまり、ガイドナンバー580のストロボと」
('A`)「この赤いカラーフィルターがあれば擬似的に再現できるってわけ……ですよ」
(´・ω・`)「……」
|゚ノ ^∀^)「……」
-
'A` )「……晴天なら難しいけど、この曇り空なら光も眩しく見えるし」
(-A-)「なにより、やられるかやられないかの瀬戸際と、あり得ない現象が起こったことによる焦りが」
('A`)「相手を死に体にさせる一つの方法さ」
(´・ω・`)「動く的を撃つには動きを止めれば良い、か。まるで狩りの基本だな」
(*-A-)「そんなにたいそうなものじゃないです。サバゲーが好きなだけなので……」
|゚ノ ^∀^)「スリルがあってよろしくてよ。さて、人が増える前に出てきて頂けると助かりますわ」
('A`)「ああ、これで閉じ込めた。後は出てくるのを待つだけだ」
('A`)(……出て、来るよな)
カーンカーンカーンカーン!
-
〜〜〜
車内
从#゚д从⊃「んあぁ、エンジンかかれよこのポンコツ!」
(;;゚ω゚)「どうするんだお!エンストしちゃった、じゃねぇお!」
lw;´‐ _‐ノv「轢かれる」
从 >∀从「てへっ」
(;;´ω`)「ハイィィンー!!だからこんなオンボロ車嫌だったんだお!」
-
从 ゚へ从⊃ ガチャガチャ「……うっせぇな。私の愛車を馬鹿にすんな」
(; ^ω^)「シフトいじって、な、なにしてるんだお?」
从 ゚―从「オンボロにはオンボロの」
从 ゚∀从「良さがあるのさ」
-
〜〜〜
車内
|゚ノ ^∀^)「どうやらエンストして、しかもエンジンがかからないようですわ」
(´-ω-`)「潮時ですな。まもなく諦めて出てくるでしょう。クライアントに後始末の連絡を――」
('A`;)「早く出てきてくれよ……ハイン……!」
ガコンッ! ガコンッ!
(;´・ω・`)「――なっ!?動いただと!?」
(゚A゚;)「ど、どうやって……!?」
|゚ノ ^‐^)
-
〜〜〜
車内
( ^ω^)「動いたんだお!?なんでだお!?」
从 -∀从「簡単だ──」
lw´‐ _‐ノv「セル・モーター」
从 ゚∀从「!」
lw´‐ _‐ノv「ギヤを1速か2速かリバースに入れて、クラッチペダルを踏み込まないでエンジンキーを回して、セル・モーターの力で動かす」
从 ゚∀从「……最近の車はクラッチスタートシステムが採用されているからこんなことできねぇけどな」
( ^ω^)「あー!そういえば習ったお!っていうか、よく知ってるおね……」
-
lw´‐ _‐ノv「ネットで見たことあるから。でも、知らなくて当然」
( ‐ω‐)「お?まぁ、確かに教習所なんてけっこう前の話だけど」
lw´‐ _‐ノv「豚さんは荷台で運ばれるし」
(# ^ω^)「それ出荷じゃねぇかお……まぁ、生きてて良かったお……」
lw´‐∀‐ノv ケラケラ
( ´ω`)ヒカレズニ スンダオ...
-
从 -∀从(ふぅ……にしてもあいつら、ガチで来やがったな)
从 -∀从(レモナにシューに、おまけにゃドクオかよ……こりゃあれだな)
从 ゚∀从("確定"だな)
-
〜〜〜
車内
__」_ _┌┬┐_┌┬≡
r~ (OO) ヽ―――――ー≡
| ̄| ̄| ̄||「n| 「ПTП≡
| ̄_ ̄_ ̄ ||U|JR|Ц|Ц≡
|ー ー || | | | ≡
|。_,ー、_。||_|_|_|_≡
.‖[=]]_‖_,=ニi=iニ=≡
.ヘ____//ヽニノー=ーヽニ≡
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ガタンガタン ガタンガタン
(´-ω-`)「見失ったか……」
|゚ノ ^‐^)「逃がしてしまいましたわ」
( A ;)(良かっ……た……)
-
;;( A );; ゾクッ「……」
|゚ノ ^∀^)「どうしましたの、震えて。寒いかしら?」
( A )「もしかしたら……もう少しで……死ぬところだったんだ……」
|゚ノ ^∀^)「ええ、間接的とはいえ」
|゚ノ ‐∀‐)「あなたが"殺した"と言っても間違いではありませんわ」
( A )「ッ……」
-
(´・ω・`)「それでいい。心配せずとも、事後処理は素直家が行う」
|゚ノ ^∀^)「何も怯える必要はありませんことよ、ドクオ。素晴らしいアクションでしたわ」
( A )「それでも……僕は……人を……」
|゚ノ ^‐^)「契約書を読んだときと比べて、あるいはわたくし達と同行することを決意したときと比べて」
|゚ノ ^∀^)「ずいぶんとぬるい考えに至りましたわね」
(゚A゚)「当たり前じゃないか!僕はヤクザでもなければ、あんたらみたいに狂ってもない!」
('A`)「普通の、一般の──」
|゚ノ ^ー^)「そうですわ」
('A`)「えっ……」
-
|゚ノ ‐∀‐)「人間というものはストレスが溜まれば解消したくなるものですわ。それが昇華であれ、なんであれ」
|゚ノ ^∀^)「元上司から受けたストレス──苛立ちや恨みを晴らしたいと思うことは」
|゚ノ ^ー^)「"普通"の人ならば当然の心理ですのよ」
(-A-)「極論だ!そりゃ……一発ぶん殴ってやりたい気持ちは否定できないけど──でも、そんな」
-
|゚ノ ^∀^)「現にあなたがファインダーを覗いていた顔は」
('A`)「?」
――――――――
___
\≡/
('∀[◎]⊂
――――――――
|゚ノ ^∀^)「笑っていましたわ、とても嬉しそうに」
( A ;)「なっ──嘘だ!それは、そんな……」
-
|゚ノ ‐∀‐)「夕闇に立つことは悪いことではありませんわ、ドクオ」
|゚ノ ^∀^)「ですが、今回の依頼では、その迷いが足かせになるかもしれませんの」
|゚ノ ^‐^)「次は、決めなさい」
('A`)「……」
(´・ω・`)「目標、停車しました」
|゚ノ ^∀^)「場所は?」
(´・ω・`)「現在、営業していないバーのようです。追いますか」
|゚ノ ^ー^)「ええ、ショボンヌ。追いかけっこもそろそろ終わりに致しましょう」
-
|゚ノ ^ー^)
⊃(*‘ω‘ *)⊂<チンポッポ!
|゚ノ ‐∀‐)「特約事項の通り」
⊃(*‘ω‘ *)⊂
|゚ノ ∀ )
デッドオアアライブ
「 生 死 問 わ ず で」
⊃≡(*‘/ ブチッ /‘ *)≡⊂
後編へ続く
-
乙
レモナ怖っ
-
ほったらかしすぎぃ!
長いことお待たせしました。ガラケーも機種を変えて復活したので投下しやすいです。N機には敵いませんが(笑)
後編は2、3日後投下しますのでよければ見てやってくださいな。
では、また!
-
敵になった途端割と有能になるドクオであった
-
乙
ドクオがもしかしたらダークサイドに堕ちるのか
-
おつおつ
シューがなんか博識だなあ
何かあるんだろうか…
-
乙
後編きになるぜ
-
乙!待ってたよ!
-
ちんぽっぽ…
-
乙!
とりあえず俺はレモナにちんぽっぽの入手方法聞いてくるは!
-
―――
≡lw´‐ _‐ノv「ねぇねぇ」
( ゚∀゚ )「なんだこのガキ」
lw´‐ _‐ノv「見て見て!お母さんに買ってもらったの!」
lw´‐ _‐ノv
⊃(*‘ω‘ *)⊂<チンポッポ!
( ゚∀゚ )「はぁ?」
||‘‐‘||レ「行きましょ」
( ゚∀゚ )「おう」
lw´‐ _‐ノv「あっ……」
lw´‐ _‐ノv
―――
-
―――
川 ゚ -゚)「柊」
lw*´‐ _‐ノv「あっ、お母さん。この前は人形ありが――」
川 ゚ -゚)「今度からお前は外出禁止だ。全ての事は家で済ませる」
lw;´‐ _‐ノv「えっ……」
川 ゚ -゚)「使えないSPに金を払うよりも家に居させた方が安全だし得策だ」
川 ゚ -゚)「既にメディアには私に子供がいることを公表している。その上で、お前に勝手な行動をされると困るのだよ。わかったな」
lw´‐ _‐ノv「……」
川 ゚ ー゚)「心配せずとも、家の中では自由だ。何でもいいなさい。ではな」
lw´‐ _‐ノv
―――
-
―――
バー ディテクティブ前
( ^ω^)「ついたお!ここなら地下だから電波も受信しないお!」
从 ゚∀从「ここは……確かに電波は受信しないが、相手が相手だ。すぐバレるだろう」
( ^ω^)「時間稼ぎだお!」
从 ゚∀从(意味あんのかそれ……)
lw´゚ 。゚ノv ポカーン
( ^ω^)「おっお、シューちゃんにはちょっと早いかお。どうだお、オトナの感じ」
lw*´‐ _‐ノv「スゴい」
从 -∀从(……ま、喜んでるしいいか……)
-
lw´‐ _‐ノv「バー……『ディテクティブ』?」
( ‐ω‐)「懐かしいおね、"隠れ家"」
从 ゚‐从「……」
( ^ω^)「僕らがコンビを組んで、よく使ってたおね」
从 -∀从「そうだな……鍵は、開いてるのか」
ガチャ
lw*´‐ _‐ノv「うわー!お酒だー!飲みたいー!」
从 ゚、从⊃臼「何年ぶりだよ、おいおい……うわ、まだスピリタス残ってんじゃねぇか」
-
lw´‐ _‐ノv「姉さんはここに来たことあるの?」
从 ゚∀从「ああ、ここは私らの"秘密基地"だったからな」
lw´‐ー‐ノv「心躍るワードですな」
从 -∀从「そう大したもんじゃねぇよ。言ってみりゃガキの集まりだ」
从 ゚∀从「あんときゃ、大人が二人と子供が二人。集まってワイワイやってただけさ」
lw´‐ ー‐ノv「楽しそう」
从 ゚∀从「くだらねぇよ。ま、確かに楽しかったがな……」
-
lw´‐ _‐ノv「子供が二人……姉さんと豚さん?」
从 ^∀从「美女と野獣だな」
lw´‐ _‐ノv「あと大泉と松田?」
从 -∀从「それだけイケメンだったら良かったんだがな」
lw´‐ _‐ノv「なんか変なの。相棒だった?」
从 ゚∀从「ああ、元々は私と内藤がコンビを組んでた」
lw´‐ _‐ノv「今は違うの?」
从 -∀从「ああ、ちょっとしたトラブルが原因でな」
lw´‐ _‐ノv「トラブル?」
( ^ω^)「そこまでだお」
从 -∀从「……」
-
( ‐ω‐)「それ以上はいけないお。僕の沽券に関わる」
lw´‐ _‐ノv「えー、聞きたいよー」
从 ゚―从「内藤、お前……まだ、気にしてるのか?」
( ‐ω‐)「……当たり前だお」
从 -ο从「……」
-
lw´‐ _‐ノv⊃「私は空気が読めるから、マスター、バーボンをおくれ」
(# ^ω^)「おい、この服装が目に入らないのかお」
lw´‐ _‐ノv「コスプレ」ボソッ
从 ゚∀从「無駄に匂わせる過去」ボソッ
( ∩ω∩)「おおおおおん!!ダメだお!せめてこの領分だけは、僕のアイデンティティだけは!」
( ∩ω∩)
( ∩ω^)チラッ
从 ゚∀从⊃「ほい、アーリータイムズでいいかい、レディ?」
( ∩ω^)(聞いてねぇし)
-
lw´‐ _‐ノv「いいや、オールドフォレスターを──」
从 ゚‐从「……」
从 ゚∀从「ギムレットは?」
lw´‐ _‐ノv「そこからは私のセリフじゃない」
从 ^ー从「ほう、言うねぇ、名探偵。よく間違えて覚えてる奴がいるんだが、いやはや」
( ^ω^)「……なんのやり取りしてるんだお?」
从 ゚∀从「もうすぐ"お別れ"だからな、ちょっとした芝居だよ」
┐( ^ω^)┌「ハインに芝居は似合わないおー」
从#゚∀从「んだと?お前、私がコンビ組んでた時いっつも助けてやったじゃねぇか!」
( ^ω^)σ「バレた時の尻拭いは誰がしたんだっけお?」
从#゚へ从「ああぁ?」
-
( ‐ω‐)「一回、ヤクザに正体がバレた時……あれはさすがの僕も死ぬかと思ったおぉん」
( ^ω^)+「ま、なんとかしたけどねっ!なんてったって、通称"背水の陣"だもん」
lw´‐ _‐ノv「背水の陣?」
p( ^ω^)q「これでも柔道とかやってるんだお。いっつも突っ込んでったらいつの間にかそう呼ばれるようになったんだお!」
lw;´‐ _‐ノv(それって切羽詰ってるってことだよね)
(* ^ω^)「ふふん、警察でもトップクラスの実力なんだお!」
lw´‐ _‐ノv「おー、動ける豚だ」
( ^ω^)「おっおっ、なんか素直に喜べないけど嬉しいお!」
-
(^ω^ )「ね?大根役者さん!」
从 `∀从「うっせぇ!ありゃ事故だ、事故!お前だってあの時、腹がつかえて通れなかっただろうが!」
lw´‐ _‐ノv「腹……?」
( ゚ω゚)「おっ!?ハイン、それは言っちゃダメだお!」
从 ゚∀从「いいや、言うね。シュー、聞いてくれよ。こいつ逃げるときに狭い路地を通ろうとしたら」
从 ゚ω从「通れないおぉおおおおお!」
从 ^∀从「っつってよ!呆れたからそのまま置いて、翌日即効でコンビ解消したんだぜ!」
( ;ω;)「おおん!それだけは、それだけは言われたくなかったのに!!」
lw´‐ _‐ノv「おー、ただの豚だった」
从 ゚∀从「背水の陣(笑)」
-
( ;ω;)「あの後は辛かったお……追っ手相手にちぎっては投げちぎっては投げ」
从 -∀从「追っ手相手に『抜いてくれお!』って頼んだんだろ?」
( ^ω^)「えっ、なんで知ってるの」
从;゚д从「マジかよ……」
( ゚ω゚)「ハメやがったなハイン!!」
从 ^∀从「ブッハハハハハ!」
lw´‐∀‐ノvケラケラ
( ^ω^)「くそう……くそぅ……」
-
( ‐ω‐)「もういいお。僕はあっちで一人片付けしてるお」
lw´‐ _‐ノv「片付け?」
( ^ω^)「お、いらないものを捨てるんだお」
从 ゚‐从「いらないもの?なんだよ、見せろよ」
(; ^ω^)「は、ハインには見せられないお!」
从 ゚‐从「なんで?」
(; ω )「……見られたくない、んだお」
-
从 ゚∀从「……そうか。じゃあお前自身が、見られないようにしてやろうか」
( ^ω^)「エロ本です。かんべんしてください」
从 ゚―从「……おい」
(; ^ω^)「ひっ」
从 -∀从「そりゃ、お前。いるんじゃねぇのか?」
( ^ω^)「えっ……」
lw´‐ _‐ノv「豚さん発情期ー」
( ω )「――要らないお」
-
从 ゚∀从「あ?」
( ‐ω‐)「だって──」
(* ^ω^)「僕にはハインがいるからぁあああああ!!」
lw´‐ο‐ノv「やーい、お前のバージン豚煮込みー」
( #ω#)「すみませんでしたお」
lw;´‐ _‐ノv「ごめんなさい」
从 ゚、从「ったく……ん?」
<ココデスワネ
<ハイ
lw´‐ _‐ノv「外……来てる」
( #ω#)「おっ……もうかぎつけられたかお」
从 -∀从「はぁ……しゃあね、相手の言い分聞きますか」
-
〜〜〜
バー 『ディテクティブ』前
(´・ω・`)「ここだ」
('A`)「……ここは、バー?」
|゚ノ ^∀^)「しかも地下ですわね。階段がありますわ」
(´・ω・`)「出入り口は、ここと裏手のようです」
(´-ω-`)「どうしましょうか、罠がしかけてあるかもしれません」
('A`)「……」
|゚ノ ‐∀‐)「対象はデットオアアライブ。ならば仕掛けるのはこちらから」
|゚ノ ^∀^)「それが自明の理ですわ」
-
('A`)「……どうするんだ?」
|゚ノ ^‐^)「そうですわね……ショボンヌ、どうしましょうか?」
(´・ω・`)「できれば高岡探偵と"ケリ"をつけたいのですが」
('A`)(ケリ?)
|゚ノ ^∀^)「ああ、"ケンカ"の続きでしたわね。勝てますの?」
('A`;)(おいおい、ケンカって……ハインとショボンヌさんが?冗談だろ、体格差どころか)
(-A-;)(マンガじゃないんだから勝負になるわけが──)
(´・ω・`)「わかりかねます」
(゚A゚;)「えっ!?」
-
(´-ω-`)「ですが、もう一度見てみたいのです」
(´・ω・`)「"見えない魅力"というものを」
('A`;)(見えない、魅力?)
|゚ノ ^ー^)「惹かれてしまいましたの。ウフフ、いいですわ」
|゚ノ ∀ )「では炙り出すとしましょうか」
-
〜〜〜
|゚ノ ^∀^)「ハイン、聞こえますわね」
从 ゚∀从「ああ、聞こえる。まさかレモナ達が追ってくるとはな」
|゚ノ ^∀^)「つくづく縁がありますわね」
从 ゚へ从「腐った縁なんざ、願い下げだ……そっちの"若い"のはうまくやってんのか?」
|゚ノ ‐∀‐)「気づいておりましたか」
-
从 -∀从「ちらっと見えたからな。そもそもあんなバカな策、お前やしょぼくれが考えるとも思えん」
|゚ノ ^‐^)「あの男には迷いがありますわ、ハイン。切り捨てて正解でしたわね」
从 ゚∀从「どうかな。案外、御しきれないってだけかもしれんぞ。つまりは監督不行き届きだ、成金娘」
|゚ノ ^∀^)「……取引をしましょう」
从 ^∀从「嫌だね」
|゚ノ ^∀^)「……」
-
从 ゚∀从「ネゴシエーターには向かないだろ、お前」
|゚ノ ^∀^)「そうですね、わたくしでは……」
|゚ノ ^∀^)「結論から申し上げます」
|゚ノ ^∀^)「今からそこを燃やします」
从;゚‐从「は!?」
|゚ノ ^ー^)「ずいぶんと古いバーですので、よく燃えるかと」
从;゚∀从「ほ、本気かよ」
|゚ノ ^∀^)「ええ」
-
从;゚∀从「……」
|゚ノ ‐∀‐)「ハイン。わたくし達は目標を手に入れることに対して、生死は問わないという条件で動いておりますの」
|゚ノ ^∀^)「ですから」
|゚ノ ^‐^)「誰が死のうと関係はない」
从;^∀从「は、ハハハ……なにいってんだよ」
从;゚ー从「腐れ縁でも、私とお前の仲じゃないか、なぁ?」
|゚ノ ^∀^)「腐った縁でも、わたくしとあなたの仲ですもの」
|゚ノ*^ー^)「いっぺん、死んでくださる?」
/从;'∀从\「いやだぁああああああああ!!」
-
〜〜〜
バー 『ディテクティブ』前
(゚A゚)「ちょ、ちょっと待て!!」
|゚ノ ^‐^)「あら、なんですの?」
('A`;)「炙り出すって……燃やすってことかよ!?」
|゚ノ ^∀^)「それがなにか?ショボンヌ、トランクから火種になるものを――」
('A`;)「おい、ふざけ──」
|゚ノ ^‐^)⊃('A`;)ガシッ
(((゚A゚;)))
|゚ノ ‐ )∩ グググッ
|゚ノ ゚‐゚)「お黙りなさい」
-
(゚A ;)「えぐっ……あ……苦しっ……」
|゚ノ ゚‐゚)「貴方を見ていると苛立ちが止まらない」
|゚ノ ゚‐゚)「"昔のハイン"を見ているようで、苛立ちが止まらない」
( - ;)「あ、ああ……」
(;´・ω・`)「お嬢様……!」
|゚ノ ゚‐゚)「いい加減にしてくださる、塵芥の偽善者が」
|゚ノ ゚‐゚)「捨てられましたの、捨てられましたのよ。貴方は」
( о ;)「ぐっあ……ああ……」
-
|゚ノ ゚‐゚)「捨てられた主人か、捨てようとする主人か」
|゚ノ ゚‐゚)「選んでくださいます?」
( о )「……そんなこと」
|゚ノ ゚‐゚)「……」
( A )「選べるわけ」
(゚A`;)「ないじゃないか!!」
(((゚A`;)))
|゚ノ ゚‐゚)∩ 〃。カランコロン
|゚ノ ゚‐゚)「!」
-
|゚ノ ゚‐゚)⊃≡パッ (゚A`;) 。
|゚ノ ゚‐゚)⊃。スッ
(-A-;)「ゴホッ、は、はぁ、はぁ」
|゚ノ ゚‐゚)⊃「このライターは……」
(-A`;)「捨てられた主人に貰った、無用の長物だよ……」
|゚ノ ゚‐゚)「……」
(-A-;)「わからないっ、わからないさ、当たり前だろ」
('A`;)「ついこの間まで、会社に行って、仕事をして、給料を貰って」
('A`;)「休みの日には彼女と遊びに行って、コツコツと貯金して」
(-A-;)「そうやって、普通に暮らしてたんだ」
-
('A`)「日常が変わって、平日でも休日でも仕事があれば外に出て」
(-A-)「でもそんな日々も悪くないって思ってて」
('A`)「ただ、僕のような不運な人を救いたいと思っただけなのに」
( A )「なのに……」
(゚A゚;)「なんで殺すとか死ぬとか言うんだよ!わけわかんねぇよ!馬鹿じゃないのか!?」
('A`;)「もっと普通にしろよ!なんで──」
(゚A゚#)「なんでそんなに"乱暴粗悪"なんだよ!」
-
|゚ノ ゚‐゚)
|゚ノ ゚‐゚)y- スッ
|゚ノ ゚‐゚)y- カチッ
|゚ノ ‐ο‐)y-~ フー
|゚ノ ‐∀‐)y-~「選べないと?」
('A`;)「えっ……?」
|゚ノ ^∀^)y-~「わたくしか、ハインか、もしくはどちらでもないか」
|゚ノ ^∀^)y-~「選べないとおっしゃいますの?」
('A`)「……」
|゚ノ ^‐^)⊃〃ヒュッ
⊂('A`;)「わっ」
-
|゚ノ ^‐^)y-~「そのライター、ハインから譲り受けましたのね」
('A`)「あ、ああ。餞別って……タバコ吸わないのに」
|゚ノ ^∀^)y-~「"退職金"でしょう」
('A`)「は?」
|゚ノ ‐∀‐)y-~「STデュポンの16011 ライン2 "ピンク"ゴールド」
('A`;)「でゅ、デュポンって……聞いたことあるけど……」
|゚ノ ^‐^)y-~「それ一つで"普通"のサラリーマンの年収を超えますわ」
(゚A゚;)「……ええええええっ!?」
-
|゚ノ ‐∀‐)y-~「選べない、おおいにけっこう。ではこうしましょうか」
ハイン
|゚ノ ^∀^)y-~「返すか」
わたくし
|゚ノ ^∀^)y-~「返さないか」
降りる
|゚ノ ^∀^)y-~「捨てるのか」
|゚ノ ^∀^)y-~「よくお考えになって。宇都宮ドクオさん」
('A`;)「はわ、はわわわわ……」
-
|゚ノ ^ー^)y-~「ショボンヌ、参りますわ」
(´・ω・`)「はっ。しかし、よろしいので?あれは──」
|゚ノ ‐∀‐)y-~「彼が決めるべきことですわ、選択するもしないも自由」
|゚ノ ^∀^)y-~「見極めるのは、いつだって自分だけですもの」
-
〜〜〜
店内
(; ゚ω゚)「だだだだ、大丈夫だお!ここの消火装置はこういうこともあろうかと不活性のガス装置だお!」
(; ^ω^)「だから燃えてもすぐに──」
从 ゚、从「バカ、そりゃ逆に危険だ」
(; ^ω^)「お?」
从 ゚∀从「酸素欠乏症で仲良く全員あの世へまっしぐら」
(; ´ω`)「おおん……」
从 ゚‐从「さて、どうしたもんかね。踏切の時から予測はついてたけど」
从 -∀从「奴さんら、マジだわ……んー」
-
( ^ω^)「こうなったら俺が出て全員ぶん投げて──」
lw´‐ _‐ノv「もういい」
从゚∀ 从「ん」
(^ω^ )「お」
lw´‐ _‐ノv「もう、いい。私が出る。もうすぐ日付も変わるし」
从 ゚∀从「シュー」
lw´‐ _‐ノv「ありがと、ハインさんと内藤さん。楽しかった」
( ^ω^)「お……」
从 ゚∀从「……」
lw´‐ _‐ノv「大丈夫、母さんにはしゃべらないから。安心して」
( ´ω`)「……」
从 ゚へ从ゞボリボリ「……」
-
lw´‐ _‐ノv「それじゃ、さよな──」
从 ゚―从「待てよ」
lw´・ _・ノv「ら?」
从 ゚∀从 y- カチッ
从 ゚ο从 y-~「せっかくだ、一杯付き合え」
(; ^ω^)「だからな、なにいってるんだおハイン!警察の前で──」
( ‐ω‐)「いや……俺は何も見ていないことにすればいいか……」
( ‐ω‐)「さぁ、早くするんだお。法の番犬はお眠りタイムだお」
从 ゚‐从 y-~「内藤」
( ‐ω‐)「おっ、やめるお、正義が揺らぐ」
lw´‐ _‐ノv「番豚」
(# ^ω^)「正義が揺らいでもいいからはたいていい?」
-
从 ゚∀从 y-~「安心しろよ、別に"法律"を破るわけじゃねぇから」
( ^ω^)「お???」
lw´‐ _‐ノv「……」
⊂从 -∀从 y-~「バーテンダー、ハインちゃんの一杯」
臼⊂从 ゚∀从 y-~「火傷すんなよ」
-
〜〜〜
|゚ノ ^∀^)y-~「ハイン、答えは決まりましたか?」
从 ゚∀从 y-~「ああ、待たせたな」
|゚ノ ^∀^)y-~「声が遠いですわ、もっと近くに来てくださる?」
从 ゚へ从 y-~「ざけんな、燃やすなんて言う女の傍に近寄りたくねぇよ。心配しなくても、酒飲んだらすぐ出るから」
|゚ノ ^‐^)y-~「酒?」
-
从 ^∀从 y-~「私が作ったカクテルさ、まぁオリジナルじゃないけどね」
|゚ノ ^ー^)y-~「へぇ、気が利きますのね。この件が片付きましたらわたくしもいただきたいですわ」
从 ゚∀从 y-~「おう、いいぜ。ま……お前みたいなお嬢様にはキツすぎるかもしれねぇがな」
|゚ノ ^‐^)y-~「カクテルでしょう、ジュースと変わりませんわ」
从 -∀从 y-~「どうかな?けっこう昔のレシピでさ、なかなかに有名なんだこれが。当ててみろよ」
-
|゚ノ ‐∀‐)「……年代はどれくらいですの?」
从 -∀从 y-~「1930年代後半」
|゚ノ ‐、‐)y-~「となると、第二次世界大戦初期辺りかしら?そうですわね──」
从 ゚∀从 y-~「ヒントは人名が入ってる」
|゚ノ ^∀^)y-~「ヘミングウェイスペシャル?」
从 ゚3从 y-~「ぶっぶー」
|゚ノ ^‐^)y-~「アルフォンソですの?」
从 ゚、从 y-~「なんだそれ」
|゚ノ ^∀^)y-~「あ、わかりましたわ!ブラッディメアリーでしょう?」
从 ゚∀从 y-~「残念、時間切れだ」
-
|゚ノ ^―^)y-~「もう、正解はなんですの?」
臼⊂从 -。从 「正解はなぁ」
/
~~
从 。从
/ シュボ
⊃臼 「当時の外相に捧げる──」
|゚ノ;゚―゚)⊃〃-~「──!!」
-
~-〃⊂从 ゚∀从≡⊃〃臼~~
「"モロトフカクテル"」
|゚ノ; ― )「──ッ!!」
≡|゚ノ;゚Д゚)「離れて!!」
. 、 ′
、′・.; 、 、'.・゙
、(ノ・、(・゙;
′・( (;^⌒)゙;、'・
、、・、⌒y⌒((;;ノ、゙ヽ
(⌒;;从( ;):)ヽ
(;ヾ⌒)从⌒))⌒.・
`。;゚+゚、:: 、⌒))ノ
`:、:_):ノソ
バーァァン!!
-
(;´-ω゚`)「お嬢様、ご無事ですか!?一体、なにが……!?」
|゚ノ;‐∀‐)「やってくれましたわ、即席の火炎瓶ですの」
(;´・ω・`)「なっ……」
从 ^∀从「ふーい、シャバだー」
( ´ω`)「無茶するお……」
lw;´‐ _‐ノvドキドキ
|゚ノ ^へ^)「ハイン……!あなた」
-
从 ゚∀从/「ハインちゃんのレシピ講座ー」
从 ゚∀从「スピリタスのボトルに紙か布で栓をして着火するだけ」
从 >∀从「お好みで砂糖を入れると粘りができてグッド!」
从 ^ー从「燃やされる前に燃やす。ね、簡単でしょ?」
(#´・ω・`)「高岡ぁぁ!!」
从 ゚∀从「おう、こないだは悪かったな、かませ犬。殴られなくって良かったわー」
(´-ω-`)「前回は遅れをとったが、今回は──」
(´・ω・`)「本気でいく」
-
从 ゚へ从「おいおい、マジになるなよ、しょぼくれ執事。お前の相手は私じゃなくて」
从 ゚∀从σ「こっち」
( ^ω^)スッ
( ^ω^)+「こんばんは、ハインを守る白馬の王子様です」
从;-∀从「それじゃ白馬姿の王子様じゃねぇか」
lw´‐ _‐ノv「どちらかというと白豚の王子様」
从 ゚∀从「ハッ、違いねぇ」
-
(゚ω゚ #)「うるさいお!さっさといけお!」
从゚∀ 从「へいへい。行こうぜ、シュー」l´- _‐wノv ハーイ
≡(´・ω・`)「逃がすか!」
⊂( ^ω^)⊃「とと、俺が相手だお」
(#´・ω・`)「どけ、前座はいらん!」
( ^ω^)「前座……?」
( ω )「この"背水の陣"を前に」
p( ^ω^)q「そのセリフはナンセンスだお」
(´・ω・`)(……この構え……柔道か)
(´-ω-`)「フン、どいつもこいつも……」
(´゚ω゚`)「俺の邪魔をするな!」
p( ^ω^)q「ハインは──俺が守るんだお」
-
〜〜〜
バー 『ディテクティブ』裏手
从 ゚∀从「よっしゃ、これで逃げ切ったな」
lw´‐ _‐ノv「あ、あれ」
从 ゚‐从「ん……?」
('A`)「ハイン」
从 ゚∀从「あらら、これはこれは」
从 ゚∀从「元気そうだな」
('A`)「ああ」
从 ^∀从「そっか」
(-A-)「うん」
-
lw´‐ _‐ノv(なんだろう、この別れてから偶然再会した元恋人感は)
lw´‐ _‐ノv(黙っていよう、多分きっと)
lw´‐ _‐ノv(──姉さんは気づいてるから)
从 ゚∀从「なんだ、宇都宮さんはレモナのところに鞍替えか?」
('A`)「その子をこっちに渡してくれ」
从 ゚、从「んだよ、つれねぇな」
('A`)「ハイン──いや、高岡さん。僕は今、藤堂探偵の元で働いているんだ」
(-A-)「だから……」
从 -∀从「依頼だから殺してもいいってか」
('A`)「っ……違う──」
-
从 ゚∀从「踏切での擬似オービスといい、放火するなんて物騒な考えといい」
从 ゚ー从「"染まって"きたなぁ、お前も」
('A`;)「ぼ、僕は……殺すつもりなんて!」
从 ゚∀从「ゲームみたいで楽しいか?」
('A`;)「えっ……」
从 ゚∀从「銃を持って人を撃つのに一回百円」
从 ゚∀从「抽選で集められた素人が判断して、日当一万円」
从 ゚ー从「さぁ、依頼でいくら貰うんだ、お前は?」
('A`)「……」
-
(-A-)「わからない」
从 ゚∀从「は?自分の給与も計算できなくなったのかよ、おい」
('A`)「わからないんだ」
('A`)「何が正しいとか、正しくないとか、そういう目安ではかろうとしても」
('A`)「そのどれにも大義名分があって」
(-A-)「結局、ゼロサムゲームじゃないかって」
从 ゚―从「……」
('A`)「それでも、一つだけ分かるのは」
('A`)「人の死だけは避けたい。避けなくちゃいけないと思う」
从 ゚‐从「……」
(-A-)「でも、そうしたらそうしたで……何も解決しないんじゃないかと思うから」
( A )「わからないんだ……」
-
从 ゚∀从「……」
从 -∀从(……)
从 -∀从「あー」
从 ゚∀从「うっとおしい」
('A`)「……」
从 ゚∀从「まるで昔の私みたいだ」
('A`)「えっ……?」
从 ゚‐从「戻る気は?」
('A`;)「……い、いいのか?」
-
从 ゚∀从「言わせんな、お前みたいなトーシロが同業他社にいちゃ逆に面倒だ」
从 -∀从「夕闇に立ってんじゃねぇ、どっちつかずなら私のところに来い」
('A`)「……だけど、それじゃ受けた依頼が……それに、その娘さんだって」
lw´‐ _‐ノv「……私は……」
从 ゚∀从「切った張ったのやり取りをよしとするクソ探偵に」
从 ゚∀从「横でボーっと見てるだけのひよった見習い」
从 -∀从「はぁー、全く……どいつもこいつも嫌いだね」
lw´‐ _‐ノv「姉さん、もう、いいんだよ。グリーンだよ。私が我慢すればいいだけ――」
从 -∀从
从 ゚∀从「私なら"できる"、といったら」
-
lw;´‐ _‐ノv「え?」
(゚A゚;)「は!?いやいや、無理だろ!?」
('A`;)「ハインのところに戻れば、依頼を放棄したことになるし」
(-A-)「藤堂探偵の元にいるなら、僕はそこにいる女性を──」
从 ゚∀从「じゃあ降りるか?」
( A )「……くっ」
从 ^∀从「かっこつけんじゃねぇよ。後先考えてんのか、いないのか知らないが」
从 ゚ο从「出来もしねぇ決断下す前に話くらい聞けっつーの」
('A`)「ハイン……」
从 -∀从「私が」
从 ゚∀从「ハッピーエンドでカーテンコールしてやるから」
-
('A`;)「そ、そんな方法が──」
|゚ノ ^‐^)「ハイン」
从 ゚∀从「お、来た来た。役者は揃ったな」
(;'A`)「れ、レモナさん。ショボンヌさんは?」
|゚ノ ‐∀‐)「車で休ませておりますわ……"前座"に負けてしまいましたの」
从 ゚∀从「さすが背水の陣(笑)だな」
(;-A-)「レモナさん、聞いてくれ!ハインなら、なんとかしてくれ──」
|゚ノ ^∀^)「……その子を渡してくださる、ハイン」
(;'A`)(ダメ……なのか……!やっぱり、無理なのか──」
-
从 ^∀从「ああ、いいよ」
('A`)「えっ」
|゚ノ ^∀^)「えっ」
-
从 ゚∀从「もう約束の時間は過ぎた。依頼終了だ。そうだろ、シュー?」
lw´‐ _‐ノv「……延長は?」
从 ゚^从「だーめっ。延長はききませーん」
lw´‐ _‐ノv「お金なら、払うから──」
|゚ノ;^‐^)「ハイン、あなたまさか」
从 -∀从「ああ。途中で気づいたから止めるに止められなかったが」
从 ゚‐从「お前、"成人"だろ」
-
|゚ノ ‐ο‐)「……」
(゚A゚;)「気づいて……!?」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ 、‐ノv「教えて、いつから気づいてたの?」
从 ゚∀从「"豚は死ね"から、うすうすと」
lw;´‐ _‐ノv「そんな……」
从 -∀从「最初は、ただの物知りなガキかとも思ったが」
从 ゚∀从「1998年に発売されたテレビゲームのネタ──まぁ、こりゃ今日日ネットでも有名だから知っててもおかしくはないが」
从 -∀从「車に映画に芸能人、おまけに酒と……さすがに10歳そこらのガキが知ってるような知識量じゃねぇわな」
lw´‐ _‐ノv「……」
-
从 ゚∀从「加えて、見知らぬ大人に物怖じしない態度、容赦のない追っ手の雇い主は誰でも聞いたことがある企業のエライさん」
从 ^∀从「こりゃ良いゴシップ記事になるってもんだろ」
lw´‐ _‐ノv「じゃあ……分かってるの。私が」
从 ゚へ从「下垂体性小人症──今は成長ホルモン分泌不全性低身長って言うんだったか」
从 ゚∀从「又聞きの素人だから詳しくはわからんが、素直空の娘が、先天異常症候群の一つであるヌーナン症候群……」
从 -∀从「──いや」
从 ゚∀从「人懐っこい、おませなガキが"ウイリアムズ症候群"だったら。こりゃスキャンダルだわな」
-
lw´‐ _‐ノv「なんで、そんなこと知ってるの?」
从 ゚、从「知り合いにこの世で一番嫌いな男が居てな。そいつが医者なんだ」
lw´‐へ‐ノv「……名医ね」
从 -∀从「ヤブ医者さ」
从 ゚∀从「――だから隠したかった。たとえ実の娘だろうと、闇に葬りたいほどに」
从 -∀从「誰も子のことを考えてねぇ、保身ばかりのクズばっかだ」
lw´‐ _‐ノv「……」
从 ゚∀从「あー、腹立つ。ハインちゃん久しぶりにおこだよ。ムカチャッカだよ」
|゚ノ ^‐^)「ハイン……」
('A`)「……」
-
从 ゚∀从「帰ったら伝えとけ」
从 ゚ー从「あんたの娘は"優しい女"だ」
从 ゚∀从「それを消すって言うなら」
从 ゚‐从「私がメディアに公表する」
lw´‐ _‐ノv「……姉さん……」
从 -∀从「──私は、嘘を交えた依頼は受けない主義なんでね」
-
〜〜〜
数日後
株式会社 素直商事
応接室
|゚ノ ^‐^)「……以上です、何か質問は?」
川 ゚ -゚)「いいのか?」
|゚ノ ^∀^)「なにがですの?」
川 ゚ -゚)「報酬だ。辞退すると聞いた時はしくじったかと思ったが」
川 ゚ -゚)「第三者から世間に漏洩するような、そういった事態にならなかったということは」
川 ゚ ー゚)「結果を見れば、失敗とは言えん──と依頼主が言うのだ。それでもかね」
-
|゚ノ ^∀^)「契約書に直接の記載はありませんでしたが、"そういうこと"なのでしょう?」
|゚ノ ‐∀‐)「でしたら私どもの落ち度です。報酬は結構」
川 ゚ -゚)「……驚いた」
|゚ノ ^ー^)「はい?」
川 ゚ -゚)「噂に名高いハゲタカじみた女と認識していたのだが……」
川 ゚ー゚)「存外、優しいじゃないか」
|゚ノ ^∀^)「自分の娘が死んでもいいと思う方と比べれば、幾分かは」
川 ゚ー゚)「言うな、私にも立場がある」
|゚ノ ^‐^)「……」
-
川 ゚ -゚)「それにしても、柊が優しい女……か。ウイリアムズ症候群をそう例えるとはな。……思えば、実際に逝ってしまっては」
川 ゚ ー゚)「人として、空も拝めなくなる。私としては良い塩梅となった。後の処理はこちらで行う」
|゚ノ ‐ ‐)「……」
川 ゚ -゚)「雨は降ったが、虹がかかったといったところか。礼を言おう。君のおかげだ、ありがとう」
|゚ノ ^‐^)「……優しい女は他におりますの。それのせいですわ」
川 ゚ -゚)「ん?よくわからないが」
|゚ノ ‐∀‐)「こちらの話です。それでは──」
-
川 ゚ -゚)「待ちたまえよ。君の隣にいた執事はどうした?」
|゚ノ ^∀^)「全治一ヶ月で病院にて療養中ですの」
川 ゚ ー゚)「それは大変だ。見舞金を出そうか」
|゚ノ ^ー^)「でしたら二人分いただいてもよろしいでしょうか?」
川 ゚ -゚)「もう一人怪我をしたのか?」
|゚ノ ^∀^)「いえ」
|゚ノ ‐∀‐)「"退職金"の用意ができてませんの」
-
〜〜〜
高岡探偵事務所
リビング
(-A-)「結局、こうなるのか……」
从 ゚∀从「おら、役立たず。飯作れ、飯」
('A`)「はいはい……」
从 '∀从「あー、まだ体いてぇよー!」
从 ゚、从「ちっ、内藤のヤツ、しょぼくれをぶっ飛ばすだけぶっ飛ばしたら後は帰りやがって……」
从 -∀从「なにが明日も早いからだ、くそ、あの後ガソリンなくなって大変だったんだぞ」
-
('∀`)「僕が手伝ったじゃないか」
从#゚∀从「てめぇはチンタラチンタラ時間かけすぎなんだよ、ちょっとは鍛えろボケ」
ミ∩
ゴロン ⊂⌒⊃*゚∀从⊃「おら、マッサージしろ!」
('A`;)「えぇ……」
□<あの素直空の娘が!!母親が明かす重大発表とは!?
('A`)「あ、これって」
从 ゚―从「ったく、最初っからこうしとけってんだよ。そうすりゃ傷も浅いし娘も自由で問題ないっつーのに。完璧主義が」
-
(-A-)「ホント、スキャンダルが怖いからって自分の娘を手にかけるのはおかしいよな」
从 -∀从「ん、そうでもねぇさ」
('A`;)「ええ!?自分の娘だぞ!?母親なら誰だって──」
从 ゚∀从「育児ノイローゼになりえる母親は、子供の数だけいる」
从 -∀从「そりゃそうだ、朝から晩まで泣いて、大人からしたら想像もつかねぇことをしやがる」
从 ゚、从「おまけに金はかかるわなんだわで、大変なんだぞ。私にゃムリムリ」
(-A-)「……でも、それでも育てるのが義務だと僕は思う」
从 ゚∀从「"障害"があってもか」
('A`)「っ……」
-
从 -∀从「世の中にはいるんだよ、どうしようもねぇ家族の形ってもんが──」
('A`;)「……まさか、ハインも……?」
从 -∀从「……」
(-A-)「大丈夫だよ」
从 -∀从「……」
⊂('A` )「これ……」
从 -∀从「……あ?もっとけもっとけ……そりゃお前にやったヤツだ」
('A`)「……デュポン、だっけ。なんか、すっごい高いライターなんだろ?」
从 -∀从「……」
-
('A`)「なんだかんだいって、ハインは僕が辞めた後のことも考えていてくれた」
(-A-)「ぶっきらぼうだけど……だからこそ踏ん切りがついた」
('A`)「ハインについていけば、勉強させてくれる。そういうやり方もあるって教えてくれる」
('A`)「そんな人が、家族を大事にしないわけがないさ」
从 -∀从「……」
(-A-)「ありがとう。これからも……お願いします」
从 -∀从「……」
('A`)「ハイン?」
从 -〜从 スヤスヤ
('A`;)「寝てるし」
(-∀-;)「はぁ……まったくもう」
-
从 -∀从(バーカ、ホントバーカ。ころころ態度変えやがって、ホントに馬鹿だこいつ)
从 -∀从(だいたい)
从 -∀从(そりゃフリマで買った"デュポソ"だっつーの)
从 -∀从 ニヤニヤ
ピンポーン
从 ゚∀从「おっ、依頼か!?」
(;゚A゚)「どわっ!?いきなり起きるなよ!」
≡从 ^∀从「はいはーい!」
('A` )「まったく……おっと、お茶の準備っと──」
-
〜〜〜
高岡探偵事務所
玄関
从 ゚‐从「……っと、もしかしたらあれかもしれん。レモナかどっかの報復かもしれん」
从 ゚∀从「どちらさまですかー!新聞は間に合ってるし宗教はクソ喰らえですー!」
( )「すみませーん!依頼をお願いしたいんですがー!」
从 ^へ从(っしゃあ!)
从 ゚∀从(髪の毛よし!)
从 ^∀从(顔良し!)
从 ^ー从(愛想良し!)
从 ゚∀从ゝ(ハインちゃんは今日もかわいいです!)
ガチャ
从 ^∀从「はーい!」
-
( ∀ )「どうもどうも」
( ・∀・)「こんにちは」
乱暴粗悪なディテクティブのようです
第四話『優女』
おわり
( ・∀・)「……」
从 ゚∀从「……」
从 ∀从(い──)
从*゚∀从(イケメンだぁ!)
-
おつおつ ・・・おや?
-
☆訂正 内藤の一人称は僕ではなく俺です。ごめんなさい。
第四話終わりました。いやぁ、お待たせしました。
さて、次回予定なんですが、そろそろ次スレが見えてきたのでアウトテイクで1000まで書きます。
年明けから次スレで第五話が始まるかなと思います。
多分、今年の投下はアウトテイクでいっぱいいっぱいだと思いますので申し訳ないですが、来年から本編をよろしくお願いしますね。
ではでは!
-
乙
-
おつ
ほんとドクオどっちつかずで優柔不断であれだな
でも普通の人間の反応としては当たり前なんだと思う
あとブーン強いんすね白豚の王子様ww
モララーの依頼が気になるところ
-
乙!
-
乙!
ウィリアムズ症候群なんてあるんだな…初めて知った
-
モロトフカクテルの意味がやっと分かって嬉しい
-
乙
センス良いなぁ
伏線らしきものも張られてるし今後に期待
-
外道女騎士ネタも突っ込んでくるとは
-
ドクオノーリスクで戻ってきてんのかよ…
この作品だとぶっちぎりで嫌いなキャラだな
次回も楽しみにしてる、おつ
-
>632
バージン豚煮込み……
まさかの小ネタが挟めてきたな
乙おつ!
-
乙
この終わり方はかなり続きが気になる
年明けまで待てる気がしない
-
本編も平行して書いてます。頭の中で!
可及的速やかに本編投下するため小出しで埋めていきます。尺がいまいち把握出来ていないの、ごめんね!
-
乱暴粗悪なディテクティブのようです アウトテイク
第三話
シーン1
ご飯粒を残す人は、あんまり好きじゃないです。
たくさん食べる人が好きです。
(´・ω・`)「どうぞ。四季の彩りを添えた鯛のムニエルでございます」
(;'A`)「ど、どうも」
('A`)「すごい……寿司とかハンバーグどころか、見たことない料理ばっかだ」
|゚ノ ^∀^)「殿方のお口に合えば嬉しいですわ」
(;'∀`)「は、はいっ」
从 ゚皿从「ハムッ!ハフッハフッ!!」
-
(´・ω・`)「……」
|゚ノ ^∀^)「……」
(;'A`)「お、おいハイン、なにそんなにがっつり食べてるんだよ」
从 ゚皿从 ズゾゾゾゾ!!
从 ゚皿从 バクバク ムシャムシャ!
从 ゚∀从「ゲプッ、オラッ、足りねぇぞ!もっと持って来い!」
(´・ω・`)「……」
|゚ノ ^∀^)「フフ、相変わらずですのねハイン」
('A`)「えっ、相変わらず?」
-
(´・ω・`)「昔から成人男性の何倍ものカロリーを摂取する探偵」
(´-ω-`)「そう、"暴飲暴食"と恐れられたフードファイター」
|゚ノ ^∀^)「それが高岡ハインなのですわ」
('A`)(聞いてないぞ……)
|゚ノ ‐∀‐)「ショボンヌ、おかわりを。それとクックルシェフを呼んでくださる?」
(´・ω・`)「はっ」
≡ダッ(´・ω・`)
从 ゚へ从「早くしろよ、腹減ってんだ」
(;-A-)「ハイン、いくら空腹だからってご馳走になるのにそんな」
从 ゚∀从「バァカ、食えるときに食わないでいつ食うんだよ」
(;'A`)「……はぁ……」
-
ガラガラ ガラガラ
(´・ω・`)
--=≡ / ヘ
|| ||
-=≡ /\\/\\
/ =ヽニ) ニ)
-= / /\‖ΨΧΦΥ
-// /‖☆▼▽▲
/ / / ‖□◇◎●
Lノ (_◎ニ◎ニ◎ニ◎
(´・ω・`)「お待たせしました。追加の料理と」
(´・ω・`)⊃( ゚∋゚)「シェフのクックルです」
('A`)(シェフ来ちゃったよ)
-
|゚ノ ^ー^)「クックルは"ディシプル"の称号を授与された特別な人間」
|゚ノ ^∀^)「これも、ハインのために用意したサプライズですのよ」
('A`)「ディシプル?」
从 ゚∀从「フランス語で後継者って意味だ。レモナが言っているのは、オーギュスト・エスコフィエの正当な弟子ってことだがな」
('A` )「それってすごいのか?」
从 -∀从「……現代フランス料理の創始者の弟子って意味だぞ」
(゚A゚)「そ、創始者の弟子……ひ、ひええぇ……」
-
从 ゚、从「ま……御託はいい。そこのデカブツも、料理人なら料理を出しな」
( ゚∋゚)"コクリ
|゚ノ ^∀^)「失礼しましたわ。語るべきは、口先ではなく口の中ですわね。どうぞ召し上がれ」
ジャン!!
从 ^∀从「おおっ、いいねいいね!いただきまーす!」
从 ゚皿从 ハムッ ガツガツ!!
( ゚∋゚)「……」
(;'A`)(見苦しい……シェフの前なのに)
|゚ノ*^∀^)「美しいですわ」
(;゚A゚)「えっ!?」
-
|゚ノ ^∀^)「御覧なさい、あの食べっぷり。米を口に運んだかと思えばパンを、肉を口に運んだかと思えばケーキを。一糸乱れぬ連携咀嚼」
(;'A`)(格闘技かよ……ハイと見せかけてローみたいに言われても)
(´-ω-`)「さすが、噂に名高い高岡探偵だ」
('A`)(探偵関係ないよね)
( ゚∋゚)「……」
('A`)(っていうか、シェフこれいいのか?せっかく丹精込めて作ってくれた料理をこんな食べ方して)
(;'A`)(大丈夫……なのかな?)
-
从 >ε从 アツッ
|゚ノ;^‐^)「あっ!?」
(;'A`)「え、ど、どうしたんですか!?」
|゚ノ ^∀^)「ハインが……麺で火傷しましたわ」
('A`)「は?」
-
(´・ω・`)「ラーメンが熱すぎたか……並み居るフードファイターが苦戦する原因の一つですね」
|゚ノ ‐ ‐)「ええ。口の中に物を入れたとき、最初に反応する五感」
|゚ノ ^∀^)「"熱さ"」(・ω・ `)
(-A-)「猫舌かよ……そんなのちょっと冷ませばいいだけじゃないですか?」
┓(´-ω-`)┏「これだから素人は困る」
('A`)(……)
-
(´・ω・`)「冷ましてしまう間に他の物を食べようとすると発生する食事においての最大の障害」
(´-ω-`)「そう、"今、食べたいものを食べられない"という葛藤」
(´・ω・`)「それが彼女のモチベーションを著しく低下させてしまう」
|゚ノ ^∀^)「あなたも、これが食べたいのに食べられないというジレンマには敵わないでしょう?」
('A`)(いや、我慢するよ)
-
|゚ノ ^―^)「しかし、ここで麺を口に運んで水で口内を冷やすという考えは愚の骨頂」
|゚ノ ^‐^)「水分過多で胃が膨れ、ギブアップに近づいてしまいますの」
(-A-)「……じゃあ、どうするんですか」
|゚ノ ^∀^)「フフッ、それは──」
=⊂从 ゚∀从⊃=ジャン!
(´・ω・`)「出たな、奥義」
|゚ノ ^∀^)「"二刀冷風"」(・ω・ `)
('A`)「うわ、なんて行儀の悪い」
-
(´・ω・`)「片方の箸に麺を絡ませ、空中で冷まし、もう片方の箸を使ってフーフーして食べることで」
(´・ω・`)「一度に食べることのできる量を増やす高岡探偵の十八番技」
|゚ノ ^∀^)「麺をすくう量が二倍になる以上に、冷ますというタイムラグを限りなく少なくして」
|゚ノ ‐∀‐)「今、食べたいものを食べる……腕は衰えておりませんわね」
('A`)(邪道食いじゃないか)
-
ゴゴゴ ((((# ゚∋゚))))
(;'A`)(……うわ、クックルさん怒ってるよ、やばいよめっちゃ怒ってるよ)
从 ゚皿从 ガツガツ
('A`)「……あれ?ラーメンを食べなくなりましたけど、これは」
|゚ノ ^‐^)「なにをおっしゃいますの。今、食べたくないのでしょう?」
(´・ω・`)「なによりも大事なペース配分……モチベーションの減少は最小限に留める」
(´-ω・`)「探偵の基本だ」
('∀`)(ああ、片腕が疲れるからか。二刀冷風)
-
('A`)「でもあれですね、ほんとにとんでもない量を食べてますね」
('-`)「このままじゃあと3時間くらいはかかりそうですけど……その、お邪魔じゃないんですかね」
从 ゚皿从 ピタッ
(;´・ω・`)「……」
|゚ノ;‐―‐)「……」
('A`)(あ、あれ?僕なんかまずいこと言った?)
|゚ノ ‐∀‐)「……それは、"遅い"ということですの?」
('A`)「えっ?」
(´゚ω゚`)「高岡探偵のスピードが遅いということかと聞いているんだっ!!」
(;'A`)「ひっ!い、いやそんな……」
-
从 ゚‐从「大丈夫だ」
|゚ノ ^‐^)「ハイン」
(´・ω・`)「高岡」
(;'A`)(もう帰りたい)
从 ゚∀从「素人にそんなこと言われちゃ黙っちゃいられねぇ」
从 -∀从「使うぜ……あの技を」
(´゚ω゚`)「!」
|゚ノ ゚‐゚)「!」
('A`)「あの技?」
-
|゚ノ;^‐^)「そ、そんな……まさか、あの技を」
(;´・ω・`)「高岡……」
从 ^∀从「なぁに、後のことは任せた。私は」
从 ゚∀从「出されたものはとっとと食べる主義なんでね」
▲▽▼⊂从 ゚∀从⊃◎◇◆□
スッ...
从 ゚д从
∪ ∪
〇◎◇▼▽
□▲◆
グチャァ!!!
(゚A゚)「う、うわあああああぁっ!全部、全部……!」
(゚A゚ )「"混ぜた"!?」
-
(;´・ω・`)「高岡ハインの最終奥義……全ての料理を一つの器に移し、スープのように胃に流し込む」
(;´-ω-`)「非常に危険な技だが……大量の食事を一瞬にして平らげることのできる攻防一体の最速摂取。その名も」
|゚ノ ^∀^)「"水"」(・ω・ `)
( ;∋;)
(; A )(クックルさん泣いちゃったよ!!)
-
从 ゚ρ从 ズズズズズッ ジュルジュルルルルル!
('A`)(謝れ……クックルさんに謝れ……)
从 ゚ρ从 ポタポタッ
・
.
..
(゚A`;)「ちょ、ハインこぼれてるって!口の端からよくわからない色した何かがこぼれてるって!」
|゚ノ ^‐^)「諸刃の剣ですのよ、あれは」
(;゚A゚)「えっ!?」
-
(´・ω・`)「食事中、口の周りについたそれを拭いたいという一抹の不安」
(´・ω・`)「だが、ひとたび手の甲でこすってしまえばテンポが止まる」
(;´-ω-`)「汚れも、不快感も……一瞬で拭うことすら、許されないのだ、あの技は……」
|゚ノ;‐∀‐)「残されたわたくし達は大変なのですわ。ただ、見守ることしかできなくて──」
('A`)「どう考えても掃除する人の方が大変だと思います」
-
从 ゚ρ从 ゴクッゴクッ
从 -∀从 プハァーーーー!!
从 ゚∀从「あぁ、まっず!!」
('A`)「…………」
-
|゚ノ*^ー^)「おめでとう、ハイン」
(´^ω^`)「すばらしいものを見せてもらった、高岡探偵」
从 -ー从「──フッ」
('A` )「いやいや、フッじゃないから」
从 ゚、从「なんだ、ドクオ。なにか文句でもあるのか?」
(-A-#)「文句しかないよ!謝れ!みんなに謝れ!!特にクックルさんに!」
( ゚∋゚)「……」
从 ゚―从「なんでだよ」
(゚A゚#)「いいからっ!」
-
从 ゚ο从「クピポ?」
('A`#)「吸い込むんじゃなくて!」
从 ゚∀从「私の胃袋は宇宙だ」
(-A-;)「だから!!わかった、謝らなくていいから褒めて!料理を!そうすればほんの少しでもクックルさんが報われ──」
从 ゚‐从「褒める?わかった」
-
从 -∀从「やっぱりレモナが出す料理はうまいな。生地がしっとりしていて、それでいてベタつかないスッキリした甘さ──」
(゚A゚ )「やめろ!!」
( ゚∋゚)「ココアはバンホーテンのものを」
( ゚A゚)「乗るな、やめろ!!」
-
从 ゚へ从「なんだよ、謝れって言ったり、褒めろって言ったり」
(;'A`)「と、とにかく帰ります!ほら、ハイン!」
m(_ _)m「……すんませんでした!!」
('A` )⊃从 ゚へ从≡サラダ...タッタッタ
(´^ω^`)「……」
|゚ノ ^ー^)「……」
|゚ノ ^ー^)(依頼するの忘れた)(´^ω^`)
..□⊂⌒( ゚∋゚)⊃□・..フキフキ
おわり
-
シーン2
やっぱり口を直しました。アドバイスありがとうございます!これで、ツンさんのとても可愛くてほのぼのするシーンが書けます!
(゚A゚)「うぉっ!?なんだよあのばあさん!?うんこ投げてきやがったぞ!?」
从 ゚∀从「居るんだよ、ああいうの。別に悪気があってやってるわけじゃないんだけどな」
('A`)「いやいや、なに冷静に……」
●≡シュッ
●≡从 ゚∀从「おっと」
('A`;)(避けた!?)
ξ;゚⊿゚)ξ「……うっ?うう……!」
-
<ハインさん、ドクオさん!大丈夫ですか!今そっちに行きまーす!
从 ^∀从「ありゃ、こりゃ"狙われちゃった"かな」
('A`)「どどど、どうすんだよハイン!もし当たったら依頼人に会うどころじゃないぞ!」
('∀`)「あ、そうか!またハインの話術でうまくごまかしてくれるんだよな!なっ!なぁ!?」
从 ゚∀从「そうだなぁ……よしっ」
⊃('A` )ポンッ「え、なんで僕の肩に手を乗せてるの?」
('A`)「ねぇ、なんで?」
从 ^ー从「がんばれ、"色男"」
ドンッ( -A`)「おわっ、っとっと……」
-
ξ゚⊿゚)ξ((良くぞ参った、"挑みし者"よ))
('A`)「!?」
ξ゚⊿゚)ξ((わらわの"轟き"を避けたきゃつは、そちの師かえ?))
(゚A゚)「え、あ、は!?ちょ、えっ!?」
ξ゚⊿゚)ξ((どうなのじゃ?))
('A`)(こいつ、直接脳内に……!)
-
ξ゚ー゚)ξ((それとも、女衒の逆か?時代というものは変わるものといえどまぁ))
('A`)「ぜげん?なんですか、それ」
ξ゚‐゚)ξ((……青二才が))
(;'A`)「な、なんだよ。知らないんだから教えてくれても……」
ξ゚⊿゚)ξ((もうよい。わらわはさきの女に興味がある))
('A`)「っ!」
ξ゚∀゚)ξ((わらわの"轟き"を避けたのは擬古山以来じゃ。久しぶりに滾るわ))
('A`)「ハインを……どうするつもりだ?」
ξ゚⊿゚)ξ((知れたこと。阿鼻叫喚の地獄絵図。極楽浄土に連れいくだけ))
(;'A`)「あんた……いったい、何者なんだ……!?」
-
ξ-⊿-)ξ((わらわは津出レイ。六道辻への水先案内人))
●ヽξ゚⊿゚)ξノ●スッ
(゚A゚)「!!」
●ヽξ-⊿-)ξノ●((輪廻とは死後の世ではない。言うなれば))
●≡⊂ξ゚⊿゚)ξ⊃≡●(("在り方"じゃ))
●●●●シュンシュンシュン●●●●
('A`;)≡「う、うわっ!!」
-
●ヽξ゚⊿゚)ξノ●((万物の大元、太極の両義、陰と陽))
●≡●≡●≡●シュシュシュシュシュ≡●≡●≡●≡●
(;'A`)⊃□「な、なんて数だ……!!椅子ガード!!」
●ヽξ-⊿-)ξノ●((太陰・少陰・少陽・太陽──四象をさらに分け))
(;-A-)⊃□●≡●≡●≡ベチャベチャベチ
●⊂ξ゚⊿゚)ξ⊃≡●((四象が陰陽、乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤))
(;'A`)⊃□「っていうか、さっきから何を言って──」
●≡⊂ξ゚⊿゚)ξノ●((これすなわち))
ξ^⊿^)ξノ●(("当たるも八卦、当たらぬも八卦"))
●
‖シュッ
ξ゚⊿゚)ξノ
-
(#゚A゚)⊃□「占いじゃないだろ!!うんこだろ!!当たったらどうすんだ!!」
ξ゚‐゚)ξ((ふむ、地天泰──))
ξ-ー-)ξ("大吉"か)
‖
●
(゚A` )⊃□「しまっ──」
ベ チ ャ ァ ッ
-
(-A-)「……」
('A`)「……あ、あれ?」
('A`)「臭くな……いや、臭いけど……」
('A`)「思った以上に臭くないぞ……?」
⊂●ベチャァ(,,゚Д゚)⊃「大丈夫か」
(゚A゚)「!!」
('A`)「施設長の擬古山さん!!」
-
⊂●ウンコベチャァ(,,゚Д゚)⊃「宇都宮君……危なかったね」
('A`)「ぎ、擬古山さん……!」
(-A-)「袖がっ!!」
⊂●ウンコベチャァ(゚Д゚,,)「ああ……右袖が赤黒くなってしまった……まるで、血だな」
('A`)(よく見ると血便だった)
⊂●クソベチャァ(-Д-,,)「これでは仕事にならないな……ふっ、残念だが」
⊂●バビベチャァ(゚Д゚,,)「僕はここで降りるよ。最後に君にひとつ伝えておく」
('A`)「!」
-
⊂●フンベチャァ( Д ,,)「津出を倒すには……ぐっ!!」
(;'A`)「擬古山さん!!」
⊂●プーンャァ(゚Д゚,,)「はぁはぁ……すまない……僕は……もうダメみたいだ……さすがにキツい」
(;'A`)「擬古山さん……病院に行くんですか?」
⊂●クサイ(゚Д゚,,)「いや、風呂入ってくる」
('A`)「はい」
≡⊂●マキチラスベチャァ(,,゚Д゚)タッタッタ
-
ξ゚⊿゚)ξ((……邪魔が入ったか))
('A`)「……」
ξ-⊿-)ξ((擬古山も語るに落ちた。よもや青二才を庇って斃れるとはの))
('A`)「……」
ξ゚⊿゚)ξ((やけに殊勝よの、どうした。もしや))
ξ゚∀゚)ξ((わらわの"轟き"がこれしきで打ち止めとでも思うたか?))
('A`)「……」
-
ξ゚⊿゚)ξフンッ!
ξ゚⊿゚)ξブッブッブブ――
ξ゚⊿゚)ξ⊃━|ニニニニ
ブリュルルルルルル!!
( A )「!!!!!!」リュリュュ
ξ゚⊿゚)ξ⊃━|ニニニニニ≫
ブチ..プゥ...
ξ゚⊿゚)ξ⊃━|ニニニニニ≫((この轟音……聞こえたであろう?))
ξ-⊿-)ξ⊃━|ニニニニニ≫((無尽蔵の剣、銘を――))
≪ニニニニニ|━ξ゚⊿゚)ξシャラン...
(("クソナギノツルギ"))
-
≪ニニニニニ|━ξ゚⊿゚)ξ((そちが生きる術はなし))
≪ニニニニニ|━ξ゚⊿゚)ξ((おとなしく、冥府魔道に堕ちるがよい))
( A )「……」
≪ニニニニニ|━ξ゚⊿゚)ξ((……?))
( A )「……」
≡( 'A`)ザッ
≪ニニニニニ|━ξ゚⊿゚)ξ((なんだ……?なにゆえ、そちはこちらに来る?))
≡( -A-)「わかったんだ」
-
≪ニニニニニ|━ξ゚⊿゚)ξ((──この、晴れやかな形相))
≡( -A-)「津出さんの……倒し方が」
≪ニニニニニ|━ξ゚⊿゚)ξ((まるで千変万化の観世音菩薩……いや))
≪ニニニニニ|━ξ;゚⊿゚)ξ((まさか……釈迦如来……))
≪ニニニニニ|━ξ゚⊿゚)ξ「あ……あぁぅ……!」
('A`)「もう、やめるんだ。津出さん。争いは何も生まない」
( 'A`)⊃ギュッ≪ニニニニニ|━
( 'A`)⊃≪ニニ/ バキィッ! /ニニニ|━
-
サラサラサラ..:::ニニ|━⊂ξ゚⊿゚)ξ((そうか……))
('∀`)ニコッ
サラサラサラ..:::::|━⊂ξ-⊿-)ξ((そちは……否、御主……))
サラサラサラ..:::::⊂ξ ⊿ )ξ((わらわが捻り出した先の"轟き"と同時に))
-
漏
ら
し
た
の
か
-
〜〜〜
一時間後
車内
从 ゚ー从「やるじゃねぇか、ドクオ。あの婆さんと打ち解けて」
('A`)「うん、まぁ……なんとかなったよ」
从 ゚∀从「聞いたところだと、なかなか心を開かないらしいが……しゃあねぇ、褒めてやるよ。こういう仕事は人から信用されてナンボだからな」
('A`)「うん。そういえば、津出さんって仏教に詳しいのかな、六道がどうのこうの八卦がどうのこうのって言ってた」
从 ゚、从「はぁ?なんのこっちゃ。まぁ、六道はともかく八卦は中国の陰陽思想だ。仏教とはまた違うぞ」
('A` )「そうなの?」
-
从 ゚∀从「解釈の問題でもあるがな。八正道と似てるし」
(-A-)「……やっぱり、よくわからないや。でも、一つ分かったことがあるんだ」
从 -∀从「ほう、言ってみろよ」
('∀`)「"人は皆、うんこを出す"」
从 -∀从「……」
('∀`)「ふふっ」
-
从 ゚∀从「……」
('A`)「あ、もう一つ聞きたいんだけど」
从 ゚∀从「……なんだよ」
('A`)「女衒ってなに?」
キキィー!!
从#゚д从「降りろ、クビだお前二度とツラ見せんな死ね」
おわり
-
シーン3
有馬記念、皆さんはどうですか?
したらば繁華街
時刻 15時
デサー マジウケルー!
カラオケイコウゼ!
オナカスイター!
爪'ー`)y‐カチッ
爪'ー`)y‐~~ ボッ
爪'ο`)y‐~~「ふぅ」
-
||‘‐‘||レ「あ、お兄さん、ひとりー?」
爪'ー`)y‐~~「ん?あ、いや。わりぃ、待ってるヤツいるんだ」
||‘‐‘||レ「そっかー」
爪'ー`)y‐~~「ごめんな、俺、この辺によくいるからさ、今度遊ぼうぜ」
||^‐^||レ「うん、じゃあねぇ」
爪-ー-)y‐~~「……はぁ」
-
爪'ー`)y‐~~(おっそいなー、リリンちゃん)
爪'ー`)y‐~~(こないだの合コンで連絡先交換して、今日遊ぼうって待ち合わせしてんだけどまだこねぇのか)
爪'へ`)y‐~~(かれこれ4時間……タバコ三箱目だぜ。電話もメールも通じねぇし、どうすっかね……)
爪'ー`)φタバコ ケシケシ
⊃[]
爪*'ー`)(ま、そんなリリンちゃんも可愛いんだけどなっ!)
-
⌒*リ´・-・リ「ごめーん!待った?」
爪'ー`)「おっ!いや、今来たとこだぜ」
⌒*リ´^-^リ「そっか!フォッ君も今来たとこなんだ!」
爪'ー`)「ああ、ってフォッ君?」
⌒*リ´・-・リ「うんっ!狐みたいな顔してるから、フォッ君!」
爪;'ー`)「あ、アハハ」
-
爪'ー`)(あれ?合コンの時はほとんどしゃべらないおとなしい子だったんだけどな……)
爪'ー`)(あれか、二人で会うから素になってくれてんのかな?だとしたら嬉しい──)
⌒*リ´・-・リ「ならもうちょっと遅れてきても大丈夫だったね!あー、損した!もうちょっとでパズドラクリアできたのに」
爪;'ー`)「え、い、いや、これ以上遅れられるとちょっと……ん、パズドラ?」
⌒*リ´・ー・リ「うん!ボスと戦ってたの!5万課金したけど負けたから追加で1万課金したの!」
爪'ー`)「あ、ああ、そうなんだ。えっと、メールとか電話とか」
⌒*リ´・-・リ「えっ?」
-
爪;'∀`)「気づかないよなぁ!パズドラ楽しいもんなぁっ!」
⌒*リ´^ー^リ「うんっ!」
爪'ー`)(……もしかして、もしかすると)
⌒*リ´・ー・リ「さぁ行こうフォッ君!時間がもったいない!」
爪-ー-)(……もしかするのか。いや、まだだ。まだ決め付けちゃいけない。そうだ、たまたまだ。たまたま今日はパズドラ攻略の日だったんだ。うん、流行ってるもんなパズドラ。電話より課金、メールよりガチャの時代だよ)
爪'ー`)「お、おう!どこ行こうか?あ、そういえばこの辺にけっこう洒落てる喫茶店があるんだけど……どうかな?それか、行きたいところはある?」
爪'ο`)(つーか、とにかく座りたいわ。座って、落ち着いて話そう。そうすればきっとリリンちゃんの本質が見えて──)
-
⌒*リ´・-・リ「ラブホ行こう!!」
爪'ー`)「えっ」
-
⌒*リ´^-^リ「セックスしよう!!」
爪'―`)「えっ」
-
⌒*リ´・-・リ「どうしたの、フォッ君?」
爪'ー`)(ああ)
爪- -)(この子おかしいわ)
-
〜〜〜
喫茶店 『シベリア』
カランコロン
⌒*リ´^-^リ「マスター!」
(`・ω・´)「おう、リリンちゃん」
爪'ー`)(なんとかなだめすかしてリリンちゃんがオススメのサテンにきたけど)
爪;'ー`)(これ、どうするよ。カンチじゃねぇんだよ俺は)
(`・ω・´)「なんだ、今日は彼氏連れか?」
爪'ー`)「えっ、いやいや俺は……」
⌒*リ´・。・リ「違うよマスター!」
爪*'ー`)(良かった……もしかしたらメンヘラのヤバイ子かとも思ったけど)
爪-ー-)(ちゃんとわきまえるところはわきまえてるんだな)
-
⌒*リ´・ー・リ「性奴隷13号だよ!」
爪;゚д゚)(一切わきまえてなかった!!13号ってなんだ!?)
(`^ω^´)「そうか、壊すなよ」
⌒*リ´^-^リ「はーい!」
爪;'‐`)(壊すな!?ど、どういう意味なんだ!?)
-
爪'ー`)「あ、あの……」
(`・ω・´)「おう、どうした13号」
爪;'ー`)「……いや、マスターさんとリリンちゃんはどういう関係なんですか?」
⌒*リ´・-・リ「あっ、ごめんごめん!私、ここでアルバイトしてるの」
爪'ー`)「えっ?介護の仕事は?」
⌒*リ´・-・リ「うん。掛け持ちなんだ!どうしてもお金が足りなくてさ!」
(`・ω・´)「リリンちゃんは家族のためにこうして身を削って金を稼いでるんだ。若いのに大したもんだろ?」
-
爪'ー`)(家庭のため……なるほどな、事情があるのか。きっと、両親か、兄弟に仕送りをしてるんだな)
爪'ー`)(過酷な環境で生きてきたからか、ちょっと変なのは)
爪*'ー`)(少しだけ、納得できたぞ)
爪^ー^)「ああ、そうなんだ……偉いね。うん、介護の仕事って大変な割に給料少ないって聞くし、大変だな」
-
⌒*リ´‐。‐リ「そうなんだよぉ、大変なんだよ、課金」
爪^ー^)「……え?課金?家族って」
⌒*リ´・-・リ「なに言ってるの?大事な家族だよ、幻神オーディンパパに緑龍喚士のソニアママ」
⌒*リ´^ー^リ「こないだなんてガチャするからってレジから抜いた金を使ってたし」
(`^ω^´)「家族が増えるよ!やったねリリンちゃん!つってな!ガハハハハハ!」
爪^ー^)「おい、やめろ」
-
爪'ー`)(……逆にすごいぞ、全く同情できない)
爪;'ー`)「えーっと……リリンちゃん?」
⌒*リ´^ー^リ「なぁに、奴隷13号?」
爪'ー`)「その、さ。ゲームじゃんパズドラって」
⌒*リ´^-^リ「……」
爪'‐`)「だから、えっと。その……あんまりお金使いすぎるのはどうかと」
⌒*リ´ - リ「……グスッ」
爪'ー`)「あっ」
-
(`・ω・´)「おい、奴隷13号。お前、調子に乗るなよ。言って良いことと悪いことがあるだろうが」
爪'ー`)(どちらかというと言わないといけないことだと思うんだけど)
⌒*リ´つ- リ「グスッ……」
爪-へ-)(……つっても……さすがに泣かせてまで言うことじゃないのか、俺……)
爪'ー`)「ご、ごめんリリンちゃん、言いすぎ──」
⌒*リ´;-;リ「うわぁあああん!!」
カランコロン≡≡⌒*リ´;-;リ
爪;'ー`)⊃「あっ、ちょっ!」
≡爪'ー`)(追いかけないと!)
-
(`・ω・´)「待ちな」
爪'ー`)「な、なんですか!」
(`・ω・´)「すぐ追いかけて、かける言葉を持ってるのか、お前」
爪'д`)「……だからって、このままにしておくわけには」
(`・ω・´)「良いから聞けよ、あの子のことさ」
(`-ω-´)「──頼みがある」
爪'―`)「……?」
-
(`・ω・´)「あの子の両親は、あの子が生まれて数年後、まだ4、5歳の時に離婚して蒸発した」
爪'‐`)「……え?」
(`・ω・´)「幼いリリンは施設にも入れられず、かといって頼れる身内もいない」
(`-ω-´)「そんなかわいそうなガキに出会ったのが」
(`・ω・´)+「俺さ」
爪'ー`)「マ、マスターが……リリンちゃんを助けた……」
-
(`-ω-´)「大変だったよ。騒がしいと思えば石みたいに固まって」
(`-ω-´)「まるで、赤ん坊のように喚くんだ。"愛して"ってな」
爪'ー`)「……」
(`・ω・´)「あの子は飢えてるんだ。愛されることに。人とつながり、触れ合うことに」
(`・ω・´)「だからよ、奴隷だなんだって、課金して、ただのデータを家族だなんて、ムチャクチャなこと言うんだ──」
(`-ω-')「──ただ、不器用なだけなのにな、みんなに誤解される」
爪-ー-)「……」
-
(`・ω・)「もし、もしもよ。お前が……それでもあいつに声をかけてやるんだったら」
(`-ω-)「救ってやってくれ、愛してやってくれ。それが」
爪 ー )「育ての親の……頼み、ですね」
(`・ω・´)+「いや、奴隷1号として頼みたい」
爪゚Д゚)「1号あんたかよっ!!」
-
(`゚ω゚´)「しんどいんだ!!俺だって!!一日何回やってると思ってるんだ!!」
(`^ω^´)「ああ、そうさ最初はラッキーだと思ったよ、リアル光源氏だわっほーいと舞ったさ!」
(`゚ω゚´)「でもなっ!!いつしか立場は逆転!!」
⊂♯##♯⊂(`・ω・´)「見ろ、この痣!火傷の痕!!」
爪#'ー`)「け、警察に言えばいいじゃないか!」
(`・ω・´)「バッカ、そんなこととっくに考えたわ!そしたらよ!あの悪魔なんて言ったと思う!?」
(`^ ー ^´)「ねぇ……誘拐と、略取誘拐の違い……知ってる?」
爪;゚ο゚)ゴクリ
-
(`゚ω゚´)「知るかぼけっ!知らなくてもわかるわ!俺捕まるじゃん!」
爪;゚ー゚)(自業自得じゃねぇか)
(`;ω;´)「全部、全部あの悪魔が……うっ、うっ……!!」
爪'ー`)「……奴隷1号……」
(`・ω・´)「頼むよ……」
爪- -)「……あんたのことは正直、どうでもいい」
(`-ω-´)「殺生な……」
-
爪 ー )「だけど」
(`・ω・´)「?」
爪'ー`)y‐カチッ
爪'ー`)y‐~~ ボッ
爪'д`)y‐~~「女の涙をほっとけるほど、俺は奴隷じゃねぇんだ」
(`^ω^´)「!!」
爪'ー`)y‐~~「──行ってくる」
(`・ω・´)「ど、奴隷13号……!お前……!」
爪-ー-)y‐~~「帰ってきたら、二人分の飲み物をください」
(`^ω^´)「……ああ!!帰ってきたらアイスコーヒーを出してやる!」
爪^ー^)y‐~~「――楽しみにしてます」
-
(`・ω・´)「一杯470円だ!二杯で1000円!」
爪#゚д゚)y‐~~「金とんのかよ!しかも割増しかよ」
(`^ω^´)「あ、そうだ、ついでにレジの中から金とるのやめさせるように言っといて」
爪;'ー`)y‐~~「それは自分で言ってください……もういくんで」
カランコロン
-
やめて!
リリンのガチャで、レジの中の金を抜き取られたら、闇の金融で背広を着た人と繋がってマスターのケツの毛まで燃え尽きちゃう!
お願い、死なないでマスター! あんたが今ここで倒れたら、奴隷13号→爪;'ー`)や奴隷12号→(,,゚Д゚)との約束はどうなっちゃうの?
現金はまだ残ってる。これを耐えれば、来月勝てるんだから!
次回、「天皇賞(秋)」。破産スタンバイ!
おわり
-
乙
その次回予告は破産確定じゃねーか
-
だいたい60か…残りは約4倍か。
では頑張って書いてきますので、またね!
-
相変わらずのアウトテイク、実家のような安心感
-
まっとるよ
-
ごめんね、ざくアクと百鬼夜行と紅白するからもうちょっと待ってね。
-
まっとるよ
-
今日と明日でアウトテイクを終わらせるぞ!ごめんね、間に合わなかったごめんね。
-
シーン4
謎の女性、リリンを巡る愛と金。それをどう受け止めるのか……そして、マスターの出した未来とは。悩みに悩んで仕上がったシーン4です。ご覧ください。
(`^ω^´)「破産だ!!」
おわり
-
乱暴粗悪なディテクティブ アウトテイク
第四話
シーン1 たぶん、疲れてるんですよ。年末だし。
(*‘ω‘ *)「私、ちんぽっぽ!」
(*‘ω‘ *)「ゲームセンター『SHITARABA』で人気ナンバー1の人形!」
(*‘ω‘ *)「今日もUFOキャッチャーの中でご主人様を待ってるんだ!」
川‘ω‘ 川「おい」
(*’ω’ *)「あ、人気ナンバー2のちんげっげ!」
-
川‘ω‘ 川「よう、今日も暑いな」
(*’ω’ *)「うん、密集してるからね!」
川‘ω‘ 川「そうだな、他の人形はみんなキャッチされて出て行っちまうし」
(*’ω’ *)「なんてったって、難易度が一番高いシリーズだもん、私達!」
川‘ω‘ 川「だな。一見して取りやすく思えるが──」
川‘ω‘ 川「"すべる"」(*’ω’ *)
-
川‘ω‘ 川「特にちんぽっぽのくびれは要注意だもんな」
(*’ω’ *)「うん!うまくひっかけないとダメだよ!」
(*’ω’ *)「でも、そういうちんげっげだってみんな苦労してるじゃん!」
川‘ω‘ 川「そうか?」
(*’ω’ *)「だって……」
川‘ω‘ 川「"すべる"」(*’ω’ *)
-
(*’ω’ *)「一見してごわごわしてるから取りやすく思えるけど」
(*’ω’ *)「実は縮毛矯正してるみたいにまっすぐだもんね!」
川‘ω‘ 川「ふっ、そう褒めるなよ」
(*’ω’ *)「えへへ」
-
チャリン
ウィーン
(*‘ω‘ *)「あ、誰かプレイするみたい!」
川‘ω‘ 川「だな。おっと、このルートは……」
(*‘ω‘ *)「私狙いね!」
川‘ω‘ 川「だが、素人の動かし方だ。イッパツでキマるなんて渇いた考えじゃ」
川‘ω‘ 川「ちんぽっぽは咥えられねぇ」
(*‘ω‘ *)「なめちゃいけないよ!」
-
ウィーン
スカッ
川‘ω‘ 川「な?」
(*‘ω‘ *)「へへ」
(*‘ω‘ *)「でもさ、私達がキャッチされたらどういう風に扱われるのかな?」
川‘ω‘ 川「そりゃ、あれだろ。戦わせるのさ」
(*‘ω‘ *)「戦う?」
-
川‘ω‘ 川「ああ。ほら、そこにワンピッスのルフーがいるだろ」
(*‘ω‘ *)「うん。箱なんかに入って気取ってるね」
川‘ω‘ 川「ああいうヤツと戦うんだよ。ほら、ゴムゴムの……」
川‘ω‘ 川「"破裂"!」(*’ω’ *)
-
川‘ω‘ 川「とかいってさ、びしゃびしゃになるんだ」
(*‘ω‘ *)「わぁ!やられちゃう!やだよ、もっと穏便な遊び方のほうがいいよ!」
川‘ω‘ 川「ビンビン?」
(*‘ω‘ *)「たとえば飾るとか」
川‘ω‘ 川「なるほどな。確かに俺たちはインテリアにも向いている」
(*‘ω‘ *)「お客さんが来たらちんぽっぽ!っていうんだぁ」
川‘ω‘ 川「俺はちんげっげって言うぜ」
(*‘ω‘ *)「きっと、喜ばれるよね!」
川‘ω‘ 川「ああ!」
-
チャリン
ウィーン
川‘ω‘ 川「お、またチャレンジャーか」
(*‘ω‘ *)「ドキドキだね!」
川‘ω‘ 川「……うん、このルートは」
(*‘ω‘ *)「あっ!」
ドンッ≡(*‘ω‘ *)
川‘ω‘ 川「ちんぽっぽ!?」
-
(*‘ω‘ *)「うう、痛いよぉ……でもキャッチされてないよ!」
川‘ω‘ 川「こりゃ……プロの仕業だな」
(*‘ω‘ *)「えっ?」
川‘ω‘ 川「自分の周りを見てみな」
(*’ω‘ *)「あ──」
(*‘ω‘ *)「穴が、近い……!」
-
川‘ω‘ 川「あえてルフーをかすらせ、ちんぽっぽを穴の近くに誘導するテクニック……」
川‘ω‘ 川「相当なテクニシャンだぜ……!」
(*‘ω‘ *)「じゃあ私も……捕まっちゃうのね」
川‘ω‘ 川「優しい人だといいな」
(*‘ω‘ *)「ちんげっげ……」
-
チャリン
ウィーン
川‘ω‘ 川「ほら、フィニッシュだ。さよならはいわねぇよ、イってこい」
(*‘ω‘ *)「……」
ガシッ
ウィーン
(*‘ω‘ *)「ちんげっげぇええ!」
川‘ω‘ 川「ちんぽっぽぉおおお!!」
-
パカッ
(*‘ω‘ *)「ちんげぇええ!!」
川‘ω‘ 川「ちんぽぉおお!!」
-
〜〜〜
('A`)「はい、取れましたよレモナさん」
|゚ノ ^∀^)「まぁ、ありがとうございますわ!」
(*‘ω‘ *)(よかった……この人がご主人様!)
(*‘ω‘ *)(とっても可愛くて優しそう!)
(*’ω‘ *)(きっと、大事にされるよね!)
おわり
-
シーン3
>>610
それを聞きたかった。
───
(-A-)「やってやる……!逃げ出した素直 柊を、母親の素直 空の元に連れ戻せばいいん──」
(゚A゚)「ウッ!?」
|゚ノ ^∀^)「ど、ドクオ?」
(´・ω・`)「どうした?」
('A`)「……」
('A`)スゥ
('∀`)「いえ、なんでもありませんよ」
|゚ノ ^∀^)(雰囲気が……)
(´・ω・`)(変わった……なんだこの利発そうな面持ちは)
-
('A`)「なるほど……なるほど、なるほど。この世界線では僕は雨宮ドクオではなく」
('A`)「宇都宮ドクオということか」
|゚ノ ^∀^)「何をおっしゃっておりますの?緊張で頭がおかしくなったのかしら」
('A`)「心配無用ですよ、レディ。僕は正常だ」
-
(´-ω-`)「ふむ、気弱なままよりはマシか」
('A`)「黙れ、ショボンクーズクズ。王たる僕に無礼な口をきくな。消されたいか?」
(;´・ω・`)「えっ……!?」
('A`)「……おっと、失礼。ショボンヌさん、でしたね。ハハッ、冗談ですよ冗談」
(´・ω・`)「……言っていい冗談と悪い冗談があるということを先に教えておこうか」
('A`)「ほう、ぜひご教授いただきたいものだ、バトラー・ショボンヌ」
('∀`)「飼いならされた"犬"に"猟犬"を躾けられることができるとでも?」
-
(´・ω・`)(……な、なんだこの威圧感は……)
"('A`)"コキッ コキッ
(;´・ω・`)(見ているだけで不安が募る……こいつ、本当に人間か?)
|゚ノ ^―^)「やめなさい」
('A`)「……」
(´・ω・`)「……」
-
|゚ノ ^∀^)「お二人とも、状況をわかって?私達がするべきことは躾でもなければ飼育でもない」
('A`)「"狩り"──ですね、レディ」
|゚ノ ^∀^)「……」
(-A-)「いいでしょう、ここではおとなしく従うとしますよ。くだらない事由でタイムパトロールに目をつけられるのも癪だ」
('A`)「では、参りましょうか。レディ、バトラー」
('A`)「この僕が最高の結果を提供して差し上げますよ」
('∀`)(その暁には身も心も僕のものに──ね)
-
〜〜〜
車内
_________
/ [ニニ] \
^^ ^^
/ ̄ ̄ ̄\
━[ ̄ ̄]━━([ ̄ ̄])━
゙| ̄ ̄ ̄|。。。| ̄ ̄ ̄|
_| //|*P| //|
 ̄
ブーン..
(´・ω・`)「お嬢様、対象が乗車する車体を発見。現在、二台先で走行中です。いかがしましょう」
-
|゚ノ ^∀^)「ご苦労、ショボンヌ。どこの誰だか存じませんが」
|゚ノ ‐∀‐)「命知らずの馬鹿か」
|゚ノ ‐∀‐)「無駄な正義感に燃える阿呆か」
('A`)「それはどうでしょうかね」
|゚ノ ^∀^)「……」
('A`)「"別の依頼を受けた人間"……こうは考えられませんか?」
|゚ノ ^‐^)「どういう意味ですの?」
-
('A`)「道中で資料を拝見しましたが、対象である柊が逃走している現状で」
('A`)「都合よく車を確保できたということ。これがポイントです」
('A`)「柊は成人しており、また大企業で教育を受けた人間」
('A`)「つまりそれなりの判断能力があると考えられます」
-
('A`)「したがって、馬鹿を相手にすることや無駄な正義感に燃える人間を相手にするとは考えにくい」
('A`)「どういう結果になるか、想定がつきますからね」
('A`)「と、すると。頼りになるであろう人間……例えば警察。しかし、交番にでも駆け込めばすぐに身柄を押さえられてしまう」
('A`)「自分の言うことを聞いてくれて、さらに公共の機関ではない"何でも屋"のような存在がいたとすれば……」
('A`)「依頼をするのは間違いないでしょう。違いますか?」
-
(´・ω・`)「……それは、対象が探偵を雇っていると言いたいのか」
('A`)「推測ですが」
|゚ノ ‐∀‐)「可能性としてはありえますわね……貴重な意見をありがとう、ドクオ」
('A`)「構いませんよ、レディ。美しい貴方にそう言われるだけで十分です」
-
( 'A`)σ「ところで、その人形は?」
|゚ノ ‐∀‐)
⊃(*‘ω‘ *)⊂<チンポッポ!
|゚ノ* ‐∀‐)フフ
|゚ノ ^∀^)「あら、貴方にとっていただきましたのに。もうお忘れ?」
(-A-)「失礼、僕にとっての"人形"はもっと暖かいのでね。それでいて艶やかでないといけない。撫でれば感じ、叩けば泣き叫ぶような、ね」
|゚ノ;^∀^)「……」
-
('A`)「そういえば、対象を発見した方法はなんですか?」
('A`)「車に乗ってまだ30分しか経っていませんが……」
|゚ノ ^∀^)♭「これですわ」
('A`)「上……空ですか。どなたか空を飛ぶ能力を持った斥候がいるのですか」
|゚ノ ^∀^)「ち、違いますわ。もっと上ですの」
('A`)「……なるほど、衛星か。くだらないな」
-
(´・ω・`)「素直財閥からの全面的協力により、目標の居場所はすでに把握している」
(´・ω・`)「体内にradio frequencyidentifier──通称RFIDチップを取り込むことにより、衛星から居場所を特定できるシステムだ」
|゚ノ ‐∀‐)「諸外国の要人が誘拐事件の対策で使われる手ですわ」
('A`)「ということは……自分の娘の体に、チップを入れたと」
|゚ノ ^ー^)「おかげさまで手間がかからなくってよろしいですこと」
('A`)「……なるほど、使える」
|゚ノ ^∀^)「えっ?」
-
('A`)「いえね、人形の話ですよ。閉じ込めて万が一、逃げられたときに追跡する手間が省けますので」
('A`)「なにより人体に何かを組み込むという背徳……フフッ、悪くない」
|゚ノ ^‐^)「ドクオ……人権は」
('A`)「人権よりも大事なものが世の中にはたくさんありますよ、レディ」
('A`)「例えば──」
('A`)「"快楽"、とかね」
|゚ノ;^‐^)(狂ってる……)
-
(´・ω・`)「お嬢様、後ろにつきました――あれは」
|゚ノ ^∀^)「よろしい、さて……まずは誘拐犯のナンバーから──」
|゚ノ ^‐^)「……ハイン?」
-
〜〜〜
車内
lw´ _ ノv「……」
(; ^ω^)「お、おっ!怖くないんだお、シューちゃん!大丈夫だお、俺とハインがいるからお」
lw´‐ _‐ノv「豚さん……でも」
从 ゚∀从「大方、衛星か何かで監視されてるんだろ。なぁ、お姫様」
lw´‐ _‐ノv「……うん。ど、どうしよう」
从 ゚―从「さて、どうするかねぇ……連中、もう後ろについたみたいだし」
(; ^ω^)「な、なんでつけられてるってわかるんだお?」
-
从 ゚∀从「気づかなかったか、内藤」
( ^ω^)「お?」
从 -∀从「私ら、さっきから同じとこグルグル回ってんだよ、ちょこちょこ裏道入りながらな」
(^ω^ )≡( ^ω^)「お……」
从 ゚‐从「最初に一周した時に後ろにいたら、そりゃ偶然」
从 ゚、从「だが、二周目でまだ後ろにいたらそりゃ必然」
从 ゚∀从「こっちは重要人物乗せてんだ、バックミラーから消えない車なんざそれとしか考えられんだろ」
-
( ^ω^)「だ、007のダニエルグレイグみたいになんとかならないのかお!?」
lw´‐ _‐ノv「ピアーズブロスナンが好き」
从 ゚∀从「……」
(; ‐ω‐)「聞いてねぇお!くそっ、どうするかお……!」
从 -∀从「簡単だ」
( ^ω^)「おっ?」
从 ^ー从「"撒く"」
-
キキィーーー!!
(; ‐ω^)≡「うわっ!」
≡lw´‐∀‐ノv「うわーい!」
从 ゚∀从「シートベルトとお口にチャックを忘れるなよ」
从 ∀从「ハインちゃんのドライブは楽しいぜ?」
-
続きは来年です。シーン3って書いてますが、シーン2です。
これについては、知っている人は知っているんですが、知らない人はドクオが有能になった話と思ってください。
こういうクロスオーバーがこんなところで出る辺りネタギレですね、精進します。
ブログに今年の総括を書きました、よろしければご覧下さい。では、よいお年を。
-
乙
-
クズの王か
-
乙んこ
-
〜〜〜
車内
(´・ω・`)「目標、路地裏に移動しました」
|゚ノ ^‐^)「追いなさい」
(´・ω・`)「はっ」
キキィー!
('A`)(ハイン……この世界では探偵をしているともう一人の僕が言っている)
('A`)(しかも、それなりに成熟した女だと)
('∀`)(ククッ、悪くない)
-
|゚ノ ‐∀‐)「お見事ですわ、ドクオ。先ほどの予想が当たりましたわね」
('A`)(犯したい)
|゚ノ ^∀^)「ドクオ、分かっておりますわね。依頼は絶対。たとえ親しい人間が立ちはだかろうと」
|゚ノ ^∀^)「クライアントの望む"結果"を出すためには変わらない」
('A`)(こいつら全員)
|゚ノ ‐∀‐)「曇ってきましたわ。降り出すことは……ないでしょうけど」
('A`)(僕のものだ)
-
―――
車内
ウワァ!!
キャァァァー!!!
从 `∀从「おらおら、どけどけ!!」
キキィーッ!!ブゥゥーン!!
(; ゚ω゚)「ちょ、ハイン!安全運転でたのうわっ!」
lw*´‐ _‐ノv「うわー、楽しい!」
从 ^∀从「なめんなよ!おらおら!」
( ;ω;)「ひぃー!!」
-
〜〜〜
車内
(;´・ω・`)「むちゃくちゃだ……」
|゚ノ ‐、‐)「……」
⊃(*‘ω‘ *)⊂<チンポッポ!
('A`)「ククク……」
(´・ω・`)「このままでは追いつけません!お嬢様──」
|゚ノ ^‐^)「参りましたわね」
('A`)「……」
|゚ノ ^∀^)「ドクオ、どうしましょうか」
('A`)「ククク……ん?」
-
|゚ノ ^∀^)σ「"敵を倒す方法"なにかありませんこと?」
('A`)「敵?」
|゚ノ ‐∀‐)「相手は誘拐犯、わたくし達は連れ去られたかわいそうな彼女を助けないといけない」
|゚ノ ^‐^)「言ってみれば、"ゲーム"ですことよ、ドクオ。それ以外になにがあります?」
(-A-)「……ゲーム……」
('A`)「ゲーム、だと?」
-
|゚ノ ^∀^)「ええ」
( A )「くだらないな」
|゚ノ ^∀^)「?」
('A`#)「ゲーム……やめろ、やめろやめろ……その単語を聞くだけで血液が沸騰するほどに怒りが沸いてくる」
|゚;ノ ^∀^)「??」
-
(´-ω-`)「お嬢様、そのような男に的確なアドバイスなど」
('A` )「……こんなものはゲームにすらなりませんよ。いいですか」
ブーン
`_/ ̄□ ̄|
|_____|
○ ○
カチッ
`_/ ̄□ ̄|
|_____|
○ ○
ウィーン
`_/ ̄ ̄ ̄|
|___□_|
○ ○
-
ヒョコ
`_/('A` )|
|_____|
○ ○
スッ
`_/('A` )|
|_⊂___|
○ ○
ピューン
`_/('∀` )|
――⊂____|
○ ○
-
ドオオォォォォォォ〜ン!!
ゝ(( (:!、 !:) ノノ/
_ゝー"~゙゙`~"ー_、
`,-"_,-"T゙~Tニ"=ヾ;丶
(;(_-_ ̄| | );)
`ヾ゙⌒〜| |⌒〜゙ン
゚ゝ(( (:!、 !:) ノノ/
_ゝー"~゙゙`~"ー_、
`,-"_,-"T゙~Tニ"=ヾ;丶
(;(_-_ ̄| | );)
`ヾ゙⌒〜| |⌒〜゙ン
ワァー゙"゙ー┫|┣〜"゙゚
.・゙. , | │ |..・ ゚ ゙
;\(⌒‖ !! ‖)⌒)/キャー
(^(⌒(| |⌒))⌒ ドガーン
-
('A`)「終わりました」
(´・ω・`)「……」
|゚ノ ^∀^)「……」
-
|゚ノ;;°∀°)「ド、ドドドドクオ、今のはいったい……!?」
(;´・ω・`)「爆発したぞ……なんのマジックだ……!?」
(-A-)「手品に見えましたか?でも違う」
('A`)「ただのエネルギー弾です。出力は抑えてある」
-
(-A-)「つまり、対象のみを狙ったエネルギー弾を使って」
('A`)「ハインが乗っている車を爆発したというわけですよ」
(´・ω・`)「……」
|゚ノ ^∀^)「……」
-
('A`)「……この体ではまだ出力がそこまででませんが、車一つ程度ならどうとでもできますし」
(-A-)「なにより、そこまで火力をあげないことによる恩恵が得られることからこの方法をとりました」
('A`)「相手を死に体にさせず、拘束できるというわけです」
(´・ω・`)「……」
(*-A-)「たいそうなものじゃないですよ」
( 'A`)σ「それよりバトラー、そこに車をつけなさい」
(´・ω・`)「……」
('A`)「聞こえませんでしたか、バトラー」
('A`)「車をつけろ」
(;´・ω・`)「は、はい」
-
( -A-)(とはいえ死んでいる可能性も考慮しなければな)
('A`)(本当は生きたままその身を堪能したかったんだけど)
( 'A`)(まぁいいか、死姦で)
-
〜〜〜
車外
火_/ ̄火 ̄|
|_火___火
○ ○
モクモク..
( ω )「……」
lw´ _ ノv「……」
从 ∀从「……う、おい」
从;-∀从「生きてっか……?」
(; ‐ω )「お……」
lw´‐ _‐ノv「う、うん……」
-
从 ゚、从 y-カチッ
从 -ο从 y-~フーッ
(; ゚ω゚)「ハイン、タバコなんて吸ってる場合じゃ」
从 ゚∀从 y-~「うるせぇ」
( ^ω^)「うるせぇ」
( `ω´)「じゃねぇお!ふざけんなお!」
-
从 ゚∀从 y-~「……」
(# `ω´)σ「なんなんだおあれ!?なんか光ったと思ったら爆発したお!?間一髪だったから良かったものを」
从 -∀从 y-~「……」
(; `ω´)「どうなってるだお!?なにが、いったい──」
从#゚∀从 y-~「……内藤、黙れ」
lw´‐ _‐ノv「……」
(; ^ω^)「……」
从;-∀从 y-~「……」
-
从;-、从 y-~(どういうことだ……?私らが乗っていた車にだけ、光った、爆発した……どんな超常現象でも考えにくい)
从;゚、从 y-~(ふざけんじゃねぇぞ、おい)
ブゥゥーン...
lw;´‐ _‐ノv「……来る」
ヴゥーーン!
キィー
(; ^ω^)「と、止まったお……」
ガチャ
('A`)「こんにちは」
-
从;゚∀从 y-~「……ド、クオ?」
('A`)「おや、あなたがハインですか。ふむ、いいですね。僕の世界のハインよりも気持ちよさそう──」
(゚A゚)「!!」
(; ゚ω゚)「ドクオ……?」
('A`)「……な」
(`A')「内藤ぉおおおおおお!!」
( ^ω^)「えっ!!」
-
∩ ガッシボッカ
( `A')))) ガッシボッカ
/ ミ⊃ 、ハ
と_)つ(゚ω゚)つ
ガッシボッカ
⊂( `A')))) ガッシボッカ
/ ⊂彡 、ハ
と_)つ( ω )つ
ブシャァッ
-
lw´‐ _‐ノv「あっ」
lw´‐ _⊂从 ゚‐从 y-~「見るな!」
('A`)「貴様もこの世界にいるとはなぁ!のうのうと生きやがって!!」
('A`)「殺してやる!二度とその顔を僕に見せるなぁ!!」
(※※##)グチャグチャ
从;゚∀从 y-~(なんだ、なにがどうなってるんだ……!?)
\('A`)/「アハハハハハハハハハ!!血だ、血だぁぁぁあああ!!」
-
从 ゚∀从 y-~(……とにかく、退路を確保するしかない!)
('A` )「ふぅ……」
( '∀`)「おっと、逃がしませんよ、ハイン」
从 ゚‐从 y-~「!」
('A`)「ふふ、そう怖がらないでください。僕はドクオです。ほら、顔も姿もそうでしょう?」
从 ゚∀从 y-~「……どうかね、少なくとも私の知ってるドクオは笑顔で人を殺せるほど狂ってはなかったが」
('A`)「高揚してるんですよ。宿敵をこの手でもう一度葬れたことと」
('A`)「目の前の上質な体を求めてね」
-
从 ゚∀从 y-~「そうそう上手くいくか――」
ヨッ! 从 ゚∀从 ⊃≡-~シュッ
-~~火_/ ̄火 ̄|
|_火___火
○ ○
ボウッ!
mmmmm
(((|)))
L|||Jバゴーン!!
, |||||
:'' |||||. ', ";. ,
火_/ ̄火 ̄|
|_火___火
.' ,;
___(__((⌒):Ξ) ) ) )_____
-
('A`)「っ!炎上した車にタバコを――」
从゚∀ 从「今だ、逃げるぞ!」
lw;´‐ _‐ノv「う、うん!」
タッタッタ
('A`)「……なるほど、うかつでした。こちらのハインは少々頭が切れるようで」
ガチャ
|゚ノ ^∀^)「ドクオ!」
(´・ω・`)「うわっ!人が死んでいる!」
-
(-A-)「見失ったか……」
;;( A );; ゾクッ「……」
|゚ノ ^∀^)「ど、どうしましたの、震えて」
|゚ノ ^∀^)(もしかして良心の呵責に苛まれて……?)
-
( A )「……もう少しで……」
|゚ノ ^‐^)
|゚ノ ^∀^)「ええ、間接的とはいえ」
|゚ノ ‐∀‐)「あなたが"殺した"と言っても間違いではありませんわ。というか、既に一人死んでおりますの」
( A )「……」
-
(´・ω・`)「それでいい。心配せずとも、事後処理は素直家が行う」
|゚ノ ^∀^)「何も怯える必要はありませんことよ、ドクオ。素晴らしいアクションでしたわ」
( A )「それでも……僕は……」
|゚ノ ^‐^)「先ほどのエネルギー弾を撃った時と比べて、あるいはわたくし達と同行することを決意したときと比べて」
|゚ノ ^∀^)「ずいぶんとぬるい考えに至りましたわね」
-
(゚A゚)「当たり前じゃないか。僕は愚民でもなければ、使えない神でもない!」
('A`)「究極の、頂点の──」
('A`)「王だ」
|゚ノ ^ー^)「」
-
('A`)「王というものはストレスなど感じる必要などありません。食べたいものを食べ、犯したい女を犯し、寝たいときに寝る。それが国家であれ、なんであれ」
('A`)「他の存在から受けたストレス──苛立ちや恨みを晴らしたいと思うことは」
('A`)「王ならば当然の心理です」
-
(#´・ω・`)「ふざけるな!殴ってやりたい気持ちはわからなくもないが、関係のない人間まで殺してそんなバカなことを考えるヤツが──」
('A`)「現に、僕がエネルギー弾を放った時の顔は」
(´・ω・`)「?」
-
――――――――
ピューン
`_/('∀` )|
――⊂____|
○ ○
――――――――
-
('A`)「笑っていたでしょう、とても嬉しそうに」
|゚ノ;^∀^)「なっ──それは、そんな……」
('A`)「夕闇に立つことは悪いことではありませんよ、レディ」
('A`)「ですが、王たる僕がこの体たらくでは、下々に示しがつかない」
('A`)「次は、決める」
-
('A`)「……バトラー、対象は」
(´・ω・`)「対象、待機しました」
('A`)「場所は?」
(´・ω・`)「現在、営業していないバーのようです。追いますか」
('A`)「もちろんですよ、バトラー。追いかけっこもそろそろ終わりにしましょう」
-
('A`)「コロコロコロコロ顔が変わる忙しい女共が……」
::|゚ノ ‐ ‐)::ブルブル
⊃(*‘ω‘ *)⊂<チンポッポ!
アッ |゚ノ;^ο^)⊃(*‘ω‘ *)パシッ⊂('A` )
('A`)「――僕に恥をかかせたことを」
⊃(*‘ω‘ *)⊂
('A`)
デ ッ ド オ ア ア ラ イ ブ
「 後 悔 さ せ て や る 」
⊃≡(*‘/ ブチッ /‘ *)≡⊂
-
〜〜〜
バー ディテクティブ前
从;゚∀从「……ハァハァ……」
lw;´‐ _‐ノv「ハァ……ハァ」
从 ゚‐从(さっき……油断を誘ったことには成功したが……)
从 ゚∀从(もしかしたら弱点は火か?だとしたらここにある酒を使って)
lw´゚ 。゚ノv ポカーン
lw*´‐ _‐ノv「スゴい」
从 -∀从(……いや、どうだろうな……シューも限界だろうし、まずは入ろう)
-
ガチャ
lw*´‐ _‐ノv「うわー!お酒だー!飲みたいー!」
从 ゚、从⊃臼「よし、まだスピリタスは残ってるな」
lw´‐ _‐ノv「姉さん、どうするの?」
从 ゚∀从「……車が爆発した瞬間、あの男がひるんだだろう」
lw´‐ _‐ノv「うん」
从 -∀从「もしかしたら、あいつは……"ドクオだった"あいつは、火に弱いのかもしれん」
lw*´‐ _‐ノv「ははぁん、さては草タイプだな」
-
从 ゚∀从「おそらく、ここも割れてる。あいつは殺しにかかってくるだろう」
从 ゚∀从「シュー、逃げろ」
lw´‐ _‐ノv「……」
lw´‐ _‐ノv「ううん。私も戦う」
从 ゚―从「ダメだ」
lw´‐ _‐ノv「お母さんが言ってたの」
从 ゚∀从「は?」
lw´‐ _‐ノv「目の前の敵は蹴散らせって。だから」
从 ゚‐从「……」
-
从 -∀从「ちっ……私のそばを離れるなよ」
lw*´‐ _‐ノv「うん!」
lw´‐ _‐ノv「それより……ここって」
从 ゚∀从「ああ、ここは私らの"秘密基地"だったんだ」
lw´‐ー‐ノv「心躍るワードですな」
从 -∀从「そう大したもんじゃねぇよ。言ってみりゃガキの集まりだ」
从 ゚∀从「あんときゃ、大人が二人と子供が二人。集まってワイワイやってただけさ」
-
lw´‐ ー‐ノv「楽しそう」
从 ゚∀从「くだらねぇよ。ま、確かに楽しかったがな……」
lw´‐ _‐ノv「子供が二人……姉さんと豚さん?」
从 ^∀从「美女と……野獣、だな」
lw´‐ _‐ノv「あと大泉と松田?」
从 -∀从「それだけイケメンだったら……良かったんだがな……」
从 ∀从
lw´‐ _‐ノv「……なんか、ごめん」
-
从 ゚∀从「……元々は私と内藤がコンビを組んでた」
lw´‐ _‐ノv「今は違うの?」
从 -∀从「ああ、ちょっとしたトラブルが原因でな」
lw´‐ _‐ノv「トラブル?」
从 -∀从「ま、もう二度と復活することはねぇコンビさ……」
lw;´‐ _‐ノv「……」
从 -ο从「……」
-
lw´‐ _‐ノv⊃「私は空気が読めるから、マスター、バーボンをおくれ」
从 ゚∀从⊃「……ほい、アーリータイムズでいいかい、レディ?」
lw´‐ _‐ノv「いいや、オールドフォレスターを──」
从 ゚‐从「……」
从 ゚∀从「ギムレットは?」
lw´‐ _‐ノv「そこからは私のセリフじゃない」
从 ^ー从「ほう、言うねぇ、名探偵。よく間違えて覚えてる奴がいるんだが、いやはや」
从 ゚∀从「もうすぐ……"お別れ"だからな。お別れ……うっ」
lw;´‐ _‐ノv
-
从#゚∀从「あいつはさ、私がコンビ組んでた時いっつも助けてやったんだよ。通称"背水の陣"つってな」
lw´‐ _‐ノv「背水の陣?」
从 ゚∀从「いっつも突っ込んでったらいつの間にかそう呼ばれるようになったんだと」
lw;´‐ _‐ノv(それって切羽詰ってるってことだよね)
从 ゚∀从「警察でもトップクラスの実力だったんだがね」
lw´‐ _‐ノv「おー、動ける豚だ」
从 ^∀从「今はもう動けねえがね」
lw;´‐ _‐ノv
-
从 ゚∀从「なぁシュー、聞いてくれよ。あいつさ、逃げるときに狭い路地を通ろうとしたら」
从 ゚ω从「通れないおぉおおおおお!」
从 ^∀从「っつってよ!呆れたからそのまま置いて、翌日即効でコンビ解消したんだぜ!」
从 ゚∀从「背水の陣(笑)」
从 ^∀从「ハハハハハ」
从 ゚∀从「ハハッ、ハッ」
lw´‐ _‐ノv「ハイン姉さん……」
-
从 ∀从「……わり」
lw´‐ _‐ノv「……」
<ココデスネ
<ハイ
lw´‐ _‐ノv「外……来てる!」
从 -∀从「……もうかぎつけられたか……はぁ……しゃあね、とりあえず相手の言い分聞きますか」
-
〜〜〜
バー 『ディテクティブ』前
(´・ω・`)「ここです」
('A`)「……ここは、バー?」
|゚ノ ^∀^)「しかも地下ですわね。階段がありますわ」
(´・ω・`)「出入り口は、ここと裏手のようです」
(´-ω-`)「どうしましょうか、罠がしかけてあるかもしれません」
('A`)「……」
-
('A`)「対象はデットオアアライブ。ならば仕掛けるのはこちらから」
('A`)「それが自明の理でしょう、レディ?」
|゚ノ ^∀^)「そうですわね……ショボンヌ、どうしましょうか?」
(´・ω・`)「できれば高岡探偵と"ケリ"をつけたいのですが」
('∀`)「へぇ、ハインと戦ったんですか」
|゚ノ ^∀^)「ああ、"ケンカ"の続きでしたわね。勝てますの?」
(´・ω・`)「わかりかねます」
('A`)「……」
-
(´-ω-`)「ですが、もう一度見てみたいのです」
(´・ω・`)「"見えない魅力"というものを」
('A`)「惹かれてしまったんですね、バトラー。ですが、見えないものに魅力など感じられませんよ。柔肌の抱き心地しか意義はない。違いますか?」
(´-ω-`)「……クズめ……」
('A`)「フフ、いいでしょう」
('A`)「では炙り出すとしましょうか」
-
〜〜〜
('A`)「ハイン、聞こえますか」
从 ゚∀从「ああ、聞こえる。だが先に一つ聞きたい。お前は誰だ?」
('A`)「そうですねぇ、王ですよ」
从 ゚へ从「王だと?違うな。お前は人間じゃない。あるいは──」
从 ゚‐从「"平行世界の人間"だろう」
('A`)「!」
-
('∀`)「へぇ、気づきましたか。存外、聡い」
从 -∀从「ばっちり見えたからな、光線。そもそもあんなバカみたいな現象、普通の人間が起こせるとも思えん」
('A`)「どうでしょうか。世の中にはあなたの知らないこともたくさんあると思いますが」
从 ゚∀从「パイロやサイコじゃねぇんだ、モノホンの超自然現象。まさに種も仕掛けもねぇってな」
('A`)「では、あなたはどうします?到底抗えない存在を目の当たりにしているあなたは」
从 ゚∀从「何が望みだ?」
('A`)「手始めにあなたの全てを」
从 -∀从「……取引をしよう」
('A`)「嫌です」
-
从 -へ从「……」
('A`)「ネゴシエーターには向かないでしょう、ハイン」
从 ゚∀从「そうだな……私じゃ無理だ」
从 ゚∀从「だから」
从 ^∀从「燃やすわ」
('A`)「ほう」
-
从 ゚ー从「ずいぶんと古いバーだからな、よく燃えると思うぜ」
(-A-)「……本気ですか」
从 ゚∀从(言い淀んだ……?やっぱり、火に弱いのか!)
从 ゚∀从「ああ」
('A`)「……」
-
从 ゚∀从「ドクオ。私は今のお前があの優柔不断でどうしようもないあのドクオだと思っていない」
从 -∀从「だから」
从 ゚‐从「悪いが本気でいかせてもらう。背に腹はかえられねぇんだ」
( A )「は、ハハハ……」
('A`)「燃やすと。このバーごと、火を起こすと」
从 ゚∀从「短くとも、私とお前の仲だろ」
从 ^∀从「悪く思うな」
-
('∀`)「クッハハハハハッハ!!」
从;゚∀从「っ!?」
('A`)「クク、いえ、失礼……あまりに稚拙な作戦でつい笑いが」
从 ゚、从「ッ……」
('A`)「僕が、この王たる僕が、たかだか愚民の起こした火で斃れるとでも?」
(゚A゚)「ふざけるな」
-
从 ゚‐从「……」
('A`)「その気になれば、この町一帯を焼け野原にすることもできるこの僕に、そんな子供だまし通用しませんよ」
⊂从 ∀从「……」
('A`)「さぁ、おとなしくその身を僕に委ね、快楽に溺れなさ──」
臼⊂从 -。从 「やってみなくちゃな──」
从 。从
/ シュボ
⊃臼
('A`)「──!!」
-
~-〃⊂从 ゚∀从≡⊃〃臼~~
「わからねぇだろうがよ!!」
('∀`)ニコッ
. 、 ′
、′・.; 、 、'.・゙
、(ノ・、(・゙;
′・( (;^⌒)゙;、'・
、、・、⌒y⌒((;;ノ、゙ヽ
(⌒;;从( ;):)ヽ
(;ヾ⌒)从⌒))⌒.・
`。;゚+゚、:: 、⌒))ノ
`:、:_):ノソ
バーァァン!!
-
(;´-ω゚`)「やったか!?」
|゚ノ;‐∀‐)「やりましたか!?」
从 ^∀从「どうだ!?」
lw;´‐ _‐ノvドキドキ
('A`)「やぁ、ハイン」
从 ゚д从「!!!」
-
('A`)「ハァイィン」
从;゚д从「あらら、これはこれは」
从;゚∀从「元気そうだな」
('A`)「ええ」
从;^∀从「そっか」
(-A-)「はい」
-
w´‐ _‐ノv(なんだろう、このどうしようもない絶望感は)
lw´‐ _‐ノv(お母さんに電話しよう)
lw´‐ _‐ノv白(──もうそれしかないや)
从;^∀从「か、勘弁してくれないか?」
('A`)「つれないですね、一つになりましょうよ」
-
从;゚∀从「嫌だと言ったら?」
(-A-)「無理やりにでも」
从;゚ー从「っ……」
('A`)「……」
从;-∀从(……)
从 -∀从「あー」
从 ゚∀从「うっとおしい」
-
从 ゚∀从「なぁ、ドクオ」
('A`)「なんですか、ハイン」
从 ゚‐从「違う。私はお前に話しかけているんじゃない」
从 ゚∀从「ドクオに話しかけているんだ」
('A`)「だから、僕がドクオです──」
从 ゚∀从「ドクオ、聞こえてんだろ」
('A`)「まったく、何度言えば──!!」
(゚A゚)ウッ
-
('A`;)(な、なんだ……!体が……!!)
(……めろ………!)
('A`)(こ、これは……!)
-
/ ̄\
|'A`|(やめろ……!!)
\_/
('A`)(もう一人の僕!!!!)
-
/ ̄\
|'A`|
\_/
(もう、やめろ……!!こんなことは!)
('A`)(ふ、ふざけるな。出てくるんじゃない!)
-
/ ̄\
|'A`|
\_/
(やめるんだ!みんなを……ハインを傷つけるのは!)
('A`)(何を言っている!お前だって、本当は心の中で思っているんだろう?)
-
/ ̄\
|'A`|
\_/
(そんなこと思っていない!)
('A`)(どうかな?)
-
/ ̄\
|'A`|
\_/
(思ってな)
('A`)(普段、頭ごなしに否定され、屈辱を受け、あまつさえ解雇にまで追い込まれたもう一人の僕)
('A`)(そんな状況で、思わないわけがないだろう?)
('A`)("逆転"したいと)
-
/ ̄\
|'A`|(……)
\_/
('A`)(そもそも、だ。力では自分のほうが勝っている。有史においても、オスとメスの違いだ。何をそこまで怯える?)
-
/ ̄\
|'A`|(……)
\_/
('A`)(学歴を見てみろ。職歴はどうだ?自分はきちんと勉強をし、社会に貢献した。その結果が大卒後の就職だ。よく分からないあの女より君のほうが優れているという証明になるんだよ)
-
/ ̄\
|'A`|(…………)
\_/
('A`)(もっと言おうか?彼女が弄する策は全てがくだらない雑学と三枚舌でしかない)
-
/ ̄\
|'A`|
\_/
(で、でも、それで救われたことだって……)
('A`)(そんなものは君の主観だ。あの女がやっている、あるいはやったことなど偶然。つまりは都合の良い結果でしかない)
-
/ ̄\
|'A`|(えっ……)
\_/
('A`)(蓋然性の問題だよ、"アナザーミー"。演繹的ではない。たまたま、うまくいっただけ)
('A`)(言うなれば君でも、いや君こそが上に立つにふさわしい)
-
/ ̄\
|'A`|
\_/
(僕が……上に……?)
('A`)(そうさ、君なら、いや僕ならできる)
('A`)(車を爆発させた瞬間を見ただろう?ハインにできるか?いや、全人類と比較して、できる者がこの世にいると思うか?)
-
/ ̄\
|'A`|
\_/
(……)
('A`)(僕だけだ。僕だけが全ての頂点になる。王さ)
-
/ ̄\
|'A`| (王)
\_/
-
('A`)
(この世の全てを
服従させる。
誰にも、何にも
邪魔されない己の世界)
-
/ ̄\
|'A`| (世界)
\_/
-
('A`)(ああ、そうだ。
君を散々馬鹿にした
あの女を
黙らせたくはないのか?)
-
/ ̄\
|'A`|
\_/ブブブ
(ハイン……)
('A`)(ゾクゾクするだろぉ?今までと真逆だ。君の言うことは何でも聞く)
/ ̄\
|'A`|
\_/ブブブ
(……)
('A`)(さぁ、委ねるんだ。僕が僕であるように、君は僕だ)
-
/ ̄\
|'A`|
\_/
(僕、は……)
-
从 ゚∀从「おい、どうしたドクオ」
( A )「……」
('A`)「なんでもないよ、ハイン。もう大丈夫」
从*゚∀从「そ、そうか!良かった、正気に戻っ──」
('∀`)「早く君の鳴く声が聞きたいんだ」
从 ゚д从「!!」
-
('A`)「素晴らしい……ねぇ、そう思わないですか?ハイン。僕はこんな力を得たんだ」
('A`)「もう迷わないよ、もう邪魔されない。さぁおいで」
从; ∀从(無駄……だったか。飲まれたな、こりゃ)
从 ∀从「わかったよ」
('A`)「ふふ」
从 ゚‐从「好きにしな」
-
|゚ノ ^∀^)「ハイン……!あなた!」
从 ゚∀从「言わせんな、今回ばかりはどうしようもないみたいだからな。こんな化け物が同業他社にいちゃ逆に面倒だ」
从 -∀从「ひとつ約束しろ。私を好きにするかわりに、この場にいる奴ら……ひいてはこの町の人間には絶対に関わらないってな」
('A`)「……」
('∀`)「いいでしょう、約束しま──」
lw´‐ _‐ノv「嘘だよ」
-
('A`)「……」
从 ゚∀从「シュー、黙ってろ」
lw´‐ _‐ノv「嘘、この人、約束なんて守るわけないよ」
从 ゚‐从「シュー」
lw´‐ _‐ノv「ハイン姉さん、ダメ。行っちゃダメ」
从#゚∀从「黙れ!!」
lw´‐ _‐ノv「黙らない!!」
-
lw´‐ _‐ノv「なんでもかんでも自分で背負い込む探偵に」
lw´‐ _‐ノv「フィクションの世界にいるような変人」
lw´‐ _‐ノv「もう、いい……」
从 -∀从「シュー……、もう、いいんだよ。私が我慢すればいいだけ――」
lw´‐ _‐ノv「私なら"なんとかできる"、といったら」
从 ゚∀从「え?」
-
('A`)「はい?これだから愚民は困りますね」
('A`)「ハインが僕のものにならないのなら約束など守りませんし」
(-A-)「ハインが僕のものになるのなら、ちゃぁんと約束は守りますよ?」
从 ゚∀从「そうだ、大丈夫だよ、シュー。ここは私に任せて」
lw´‐ _‐ノv「ううん、違う」
lw´‐ _‐ノv「かっこつけないでよ」
-
lw´‐ _‐ノv「震えてるあなたの言葉が届く前に、私の──ううん」
lw´‐ _‐ノv「お母さんの話を聞いて」
('A`)「はは、おや?」
ブロロロロロ
ガチャ
川 - )「私が」
川 ゚ -゚)「ハッピーエンドでカーテンコールしてあげようじゃないか、ん?」
-
(´・ω・`)「す、素直」
|゚ノ ^∀^)「空……!」
(゚A゚)「あ、ああ……」
lw´‐ _‐ノv「お、来た来た。お母さんおそーい!」
川 ゚ ー゚)「すまないな、新作のゲームを作るのに忙しかった」
从;゚∀从「しゅ、シュー、なんで母親がここに?」
lw´‐ _‐ノv「さっきこっそり呼んだの。助けてって」
-
从 ゚、从「え、あれ?お前……あれじゃないのか、親から逃げて……」
lw´‐ _‐ノv「ううん、ちょっとした逃避行ごっこしてただけ」
ヽ川 ゚ -゚)ノ「シュー、捕まえたー、お母さんの勝ちだぞー」
从;-∀从「あれ?いやいや、素直さんよ。あんたの娘はウィリアムズ症候群じゃ」
川 ゚ -゚)「は?なにいってるんだ、こいつ」
-
从 ゚∀从「いや、普通に考えてこのくらいのガキが幻想水滸伝知ってるわけが」
川 ゚ -゚)「ハッ、甘いな。私を誰だと思っている」
川 ゚ー゚)「世界を救ったゲームクリエイターだぞ。当然、娘にも教育しているさ」
lw´‐ _‐ノv「大技林で覚えた」
从 ゚∀从「なっ……え、はぁ?」
-
川 ゚ -゚)「さて」
川 ゚ -゚)「久しぶりだな、ティンティン」
('A`)「く、クーさん……クーさん、なのか?」
川 ゚ -゚)「ああ、みんな大好きクーさんだぞ」
('A`)「ふ、ふふ」
('∀`)「ハァッーハハハハ!!」
-
('A`)「カモがネギを背負ってきたとはこのことか、素晴らしい!僕の欲しいものが次々と手に入る!」
川 ゚ -゚)「……」
('∀`)「たまらない、ああ、たまらない!さぁ、今度こそ僕のペットに──」
川 ゚ -゚)「残念だったな」
('∀`)「はい?」
_[時]
( )
「そこまでだ」
-
_[時]
( )('A`)
( )Vノ)
|| ||
「!!」
-
从 ゚∀从σ「誰、あれ」
川 ゚ -゚)「タイムパトロールの人だ」
从 ゚∀从「え、タイムパトロール?」
川 ゚ -゚)「ああ。パラドックスを訂正する」
从 ゚∀从「は、え?」
-
_[時]
( )(゚A゚)
( )Vノ)
|| ||
「は、離せ!王たる僕になにをする、死にたいのか!」
川 ゚ -゚)「無駄だよ。"管理者”には逆らえない」
_[時]
( )('A`)
( )Vノ)
|| ||
「なん……だと」
川 ゚ -゚)「お前はやりすぎたんだ。おとなしく、過去に眠っておけ」
_[時]
( )('A`)
( )Vノ)
|| ||
「……」
_[時]
( )('A`)
( )Vノ)
|| ||
「ふ、クク……」
-
_[時]
( )('∀`)
( )Vノ)
|| ||
「良いでしょう!この場はひきます!ですがね、いずれ!いずれ必ず戻ってくる!」
_[時]
( )('A`)
( )Vノ)
|| ||
「その時まで待っているといい!」
-
_[時]
( )('A`)
( )Vノ)
|| ||
「我が名はティンダロス伊差坂!!絶対にして唯一の王なり!!」
-
_[時]
‖‖)('A‖..
( ‖Vノ)
|| ‖|‖..
シュワーン
-
从 ゚∀从「……消えた」
从;゚∀从「……終わった、のか?」
川 ゚ -゚)「ああ。タイムパトロールの人が連れ帰ってくれた」
从 ゚∀从「……」
川 ゚ -゚)「さ、シュー。帰ろうか」
lw´‐ _‐ノv「うん」
从 ゚∀从「え」
-
川 ゚ -゚)「私達もこの世界の人間じゃないんだ。すまないな」
lw´‐ _‐ノv「楽しかった。ありがと」
川 ゚ー゚)「じゃあな、名探偵。達者で暮らせよ」
lw´‐ _‐ノv ノシ「バイバーイ」
シュワーン
-
从 ゚∀从「……」
|゚ノ ^∀^)「……帰りましょう、ショボンヌ。悪い夢を見ていますのよ、わたくし達は」
(´・ω・`)≡⊃シュッ シュッ「……」
|゚ノ ^‐^)「ショボンヌ、人は指から光線を出すことなどできませんわ」
(´・ω・`)「はい」
≡(´・ω・`)タッタッタ≡|゚ノ ^∀^)
-
从 ゚∀从「……」
从 ゚∀从「……」
从 ゚∀从「内藤、死に損じゃねぇか」
おわり
-
足りない、あと80レスくらい足りない…
えー、今回のアウトテイクは色んな意味で最低ですね(笑)これはあかん、あかんよ。
今日の夜になんとか最後まで書いてはよ投下します。はよ本編仕上げな。
ではでは、近いうちに。
-
乙
-
あれか乙
-
おお来てたの気付かなかった
しかし本当に悪夢でしか無くてわろ
-
元ネタなんなの…すごい気になる…
-
すまん思い出した、あいつか
そしてなんか悲しい気持ちになった
とにかく乙
-
ティンダロスいいキャラしてるよね
結構好きだわ
-
クーがゲームとか作るやつだっけ
つーかこの世界線のドクオが色々と哀れすぎる
-
>>922
めっちゃ強キャラだぞ
-
>>923
いやディテクティブ世界の方
ハインにクビにされてレモナに罵倒されたあと気合入れ直したら別世界の自分に乗っ取られていつの間にか旧友ぶっ殺してて悪堕ちしてみたらタイムパトロールが出てきて幽閉されるという
並べてみたら思ったより悲惨だった
-
>>920
すまぬ・・・すまぬ・・・
>>924
そんでもって読んでくれたみんなからも割と嫌われてんのな!ハハッ!(だいたい私のせいです)
今日の夜あたりに投下できると思います。
-
来てたの気付かなかった
楽しみにしてる
-
ごめんなさい、待ってね。
-
待ってるよ
-
悪堕ちしちゃうドクオwww
-
ちょっと=数日。ありえないですね、なんでこう忙しいんでしょ、時間の使い方を見直さないと。
そんなわけで見直さないといけないのにも関わらず深夜投下です。すんまへん。
-
シーン3
あ、あたしはカフェモカ!
〜〜〜
从 ゚∀从「帰ったら伝えとけ」
从 ゚∀从「あんたの娘は"優しい女"だ」
从 -∀从「それを消すって言うなら」
从 ゚‐从「私がメディアに公表する」
lw´‐ _‐ノv「……ハイン姉ちゃん……」
从 ゚∀从「──私は、嘘を交えた依頼は受けない主義なんでね」
-
( ・∀・)「はい、カットォ!」
( ・∀・)「お疲れ様、ハインちゃん!」
从´∀从「はにゃぁ、モララーさんも役者兼務お疲れ様ですぅ〜」
( ・∀・)「いやぁ、いいねいいね!すごくいいカットだったよ!」
从´∀从「そ、そうですかぁ?わたし、えっと、そんなに演技うまくないから……その」
( ・∀・)「なに言ってるんだい!今じゃVIPテレビの顔じゃない!自信持ってよ!」
-
从´〜从「え、えっとぉ……」
( ・∀・)「初回視聴率20パーセント越え!いやぁ、いいよいいよー!あ、ロケ弁叙々苑の焼肉弁当に変えといたから!」
从´∀从「い、いいんですかぁ!?やったぁ!」
lw´‐ _‐ノv「ふふ、食いしん坊さんね」
从´∀从ゞ「あ、芦屋さん!お疲れ様です!!」
-
lw´‐ _‐ノv「そんなに畏まらなくていいわ、リラックスしなさい」
从´д从「で、でもぉ……私みたいな新人が大女優の芦屋さんと共演できるなんて……夢みたいで……」
lw´‐ _‐ノv「ふふ、なに言っているの。今じゃ飛ぶ鳥を落とす勢いの新鋭女優、ハインリッヒともあろう子が」
从´ο从「でもでも!私、台本覚えるの苦手で……芦屋さんみたいに完璧に覚えられなくて皆さんの迷惑に……」
-
lw´‐ _‐ノv「いいえ、それは違うわ。あなたの雰囲気、それと間。いくら台本を覚えても培えない天性の才能」
lw´‐ _‐ノv「経験の違いかしらね、17歳とは思えないわ」
从;´∀从「そ、そんな!芸能歴で言えば芦屋さんのほうが!」
lw´‐ _‐ノv「人生経験よ、"お姉さん"」
从´о从「あっ……」
-
(; ・∀・)「芦屋さん、あんまりいじめてあげないでくださいよ〜」
lw´‐ _‐ノv「あら、ごめんなさいね。つい可愛くって」
( ・∀・)「ま、とはいえあれだけ素早くしかも完璧に台本覚えるのって大竹しのびさんくらいだからなぁ」
( ・∀・)「ハインリッヒちゃんが萎縮するのも無理ないよ」
从*´∀从 エヘヘ
-
lw´‐ _‐ノv「うふふ、ありがとう。ところで、今回のドラマ、評判はどうなのかしら?」
(* ・∀・)「今回の月9、"乱暴粗悪なディテクティブ"は特に期待が高いですよ!なんてったってあのハインリッヒが主役だもん!」
从´Д从「あ、あわわっ……!そんなっ!」
(´・ω・`)「そうですよ」
从´∀从「あ、鈴木副さん!」
-
lw´‐ _‐ノv「あら、坊や。お姉さんと話したいのね」
(´・ω・`)「あいにくと若年寄りには興味がなくて。代わっていただけますか」
lw´‐ _‐ノv「はいはい、素直じゃない子。私は次の収録に行くから好きになさい」
タッタッタ
从´ε从「あ、芦屋さん行っちゃった……もう、副さんあんな言い方しちゃダメですよー」
-
(´-ω-`)「彼女にはそれくらいストレートに言わないと、うまく丸め込まれますからね。まるこめみたいに」
从´∀从「はぁ」
(´・ω・`)「それよりハインリッヒさん、さっきのシーンすごくかっこいいですよ。最初はイメージと違うなぁって思ってたけど、たぶんハマり役だと思います」
从´∀从「あ、ありがとうございます!あの副さんにそこまで言ってもらえるなんて……!!」
(´^ω^`)「ふふ、ところで、今度の日曜日オペラがあるのですがご一緒に――」
-
(´^ω⊂|゚ノ ^∀^)⊃「ちぃーっす!」
(´゚ω⊂≡「ぬわっ」
从´ヮ从「レモナちゃん!」
|゚ノ ^∀^)「うっす、ハインっちとショボ顔。あけおめ!」
(;´・ω・`)「君ね、ショボ顔って何回言うなといえばわかるんだい?だいたいだね――」
从´∀从「うん。あけましておめでとう!前の収録以来だったね!」
(´-ω-`)=3 マッタク
-
|゚ノ ^∀^)「おう、そうっすなぁ。あー、マジ眠い。眠くない?」
从´∀从「アハハ〜、私も昨日、ペニサス姉さんと遊んでたからちょっと眠いかな〜」
|゚ノ ^∀^)「えっ、ちょっ、マジで!?ペニサスさんって」
( ω )「眠れない可愛い君たち」スッ
从´∀从「あっ……!!」
-
|゚ノ ^∀^)「うわっ、内藤フクヤマじゃーん!マジすげぇ、マジ本物!?」
+( ^ω^)+「やぁ」
从//∀从「キャー!か、かっこいい!」
|゚ノ ^∀^)「マジパネェ、マジぽっちゃイケメン」
+( ^ω^)+「みんな、飲み物を入れてきたんだ。飲まない?」
从´∀从「い、いいんですか!?」
|゚ノ ^∀^)「マジ気配り上手。マジ目配り気配り心配り」
+( ^ω^)+「潤いたい、だろ?」
从//∀从「キャー!」
|゚ノ ^∀^)「マジー!」
-
フフッ
キャッキャ キャッキャ
( ・∀・)(良かった、今日の収録は雰囲気がいいな)
( ・∀・)(まぁあいつがいないからだろうけど。あーあいつ死んでほしいわぁ)
( A )「おい」
(・∀・ )「?」
('A`)「ずいぶんと楽しそうじゃないか、ん?」
-
(・∀・ ;)(うわっ……出たよ)
|゚ノ ^∀^)「あ」
(´・ω・`)「あ」
+( ^ω^)+「あ」
从´∀从「ふゃ?」
('∀`)「プロデューサー兼俳優の俺も仲間に入れてくれよ」
-
( ・∀・)「ど、どうぞ。えっと椅子――」
( 'A`)「ごめんねー、っと」
|゚ノ ゜Д゜( 'A`)フトモモ チャクセキ「ギャッ!クサッキモッ」
('∀`)「あれ?席間違えちゃったかな?ぬふふ、でもやわらかくて座り心地がいいなぁぁでゅふふふふ」
(;´・ω・`)「……」
-
('∀`)「間違えちゃったかな??かな??プロデューサーが間違えること、あるかなかな??」サワサワ
|゚ノ ゜ρ゜)「……」
+σ( ^ω^)+「プロデューサー、よかったら俺のとこ、空いてますよ?」
('A`)(フクヤマ……!)
|゚ノ ゜ρ゜)(べっー、カッケー)
( ・∀・)「あっとその時!あっとその時!ナイトウッ!フクヤマッ!」
ワハハハハ
-
('A`)「……ちっ」
(-A-)「あー、いいよいいよ、用意させるから。おい」
( ・∀・)⊃「はい、ですからこれを」
('A`)「……は?」
( ・∀・)「え?」
('A`)「なに、俺にパイプ椅子座れってんの?」
( ・∀・)「や、その……」
(゚A゚)「ちゃんとした椅子もってこいよぉおお!!俺、プロデューサーなんだけどぉ!?」
(・∀・ )≡「は、はいいい!!」
-
('A`)「ったく、ほんと使えね」
(;´・ω・`)「……」
|゚ノ ゜ρ゜)「……」
('A`)「あ、ハインちゃん」
从´∀从「は、はい!」
('A`)「後でホテルとってあるからさ。演技の話しようよ」
('∀`)「ね?」
从´∀从「……」
-
数時間後
‖
‖
_.‖_.
________|_____|
|□ □ □ □ □|
|□ □ □ □ □|
|□ □ □ □ □|
|□ □ □ ホ □|
|□ □ □ テ □|
|□ □ □ ル □|
|□ リ □ □ □|
|□ ッ □ □ □|
|カ ツ □ □ □|
|| □ □ □ □|
|チ □ □ □ □|
|ャ □ □ □ □|
|ン □ □ □ □|
-
コンコン
「入りたまえ」
从´―从「失礼します……」
ガチャ
从´Д从「!!」
-
∩
//
//
||
||
||
ヽ ('A`)ヽ
|゚ ゚l|
| 王 /|| 「よう」
/ |||
( 陰|||
| |||\∪
|||| \\
|/ || ||
// || ||
.// ∪ ||
//ギン ゜ギン∪
U
-
从 д从「……」
∩
//
//
||
||
||
ヽ ('A`)ヽ
|゚ ゚l|
| 王 /||「わかるよね?」
/ |||
( 陰|||
| |||\∪
|||| \\
|/ || ||
// || ||
.// ∪ ||
// ゜ ∪
U
-
从 ―从「……」
('A`)「ポッと出のドラマで一躍人気になった女優の卵が今後、この世界を生きていく術」
∩
//
//
||
||
||
ヽ ('A`)ヽ
|゚ ゚l|
| 王 /||「わかるよね?」
/ |||
( 陰|||
| |||\∪
|||| \\
|/ || ||
// || ||
.// ∪ ||
// ゜ ∪
U
-
从 ‐从「……」
('A`)「さっさとシャワー浴びてこいよ」
从 ∀从「……」
('A`)「ん?なんだ?もしかして一緒に入りた──」
≡⊃'A゚)ドゴォオ
∩A゚)「ぐぇええ!」
-
从 ゚∀从「あー、すっきりした」
(∩A゚)「お、お前、な、なにを」
从#゚∀从「なにをじゃねぇよ、ナニだしておきながらよ」
('A`)「え」
从 ゚‐从「こちとらてめぇの半額バナナ見るためにきてんじゃねぇんだぞボケ、ぶっ殺すぞ?」
('A`)「え」
从 ゚∀从「おら、謝れよ」
('∀`)「は、はは、プロデューサーになんて口を」
从 ゚‐从「あやまれっつってんだよ」
-
('A`)「……」
('A`)「いいのかい?そんな口をきいて?代わりならいくらでも」
从 ゚∀从「てめぇみたいな変態芸無と組むなんざこっちだっていやなんだがね」
从 -∀从「事務所の関係でそういうわけにもいかない」
('∀`)「なら」
从 -∀从⊃白「だが」スッ
-
从 ゚∀从白プルルルル
从´∀从白「あ、ペニサスさん。私です、ハインリッヒです!」
('A`)「え、ペニサス?」
从´∀从白「はい、今、"旦那"さんに演技の指導をしてもらってるんですよぉ」
∩
//
//
||
||
||
ヽ ('A`)ヽ
|゚ ゚l|
| 王 /||
/ |||
( 陰|||
| |||\∪
|||| \\
|/ ∪ ||
// シュル ||
.// ||
// ∪
U
-
从´∀从白「えーえー、この間はどうもありがとうございました、また遊びに連れて行ってください」
∩
//
//
||
||
||
ヽ ('A`)ヽ
|゚ ゚l|
| 王 /||
/ |||
( 陰|||
| |||\∪
||∪ \\
|/ フニャァ..||
// ||
.// ||
// ∪
U
-
从´∀从白「え、なんの用かですか?えへへ、えっとねぇ……」
从 ゚∀从白チラッ
('A`)「申し訳ございません」
从´∀从白「ふふ、なんでもないですっ!声が聞きたかっただけですよぉ」
从´∀从白「はい、はい!それじゃあ失礼しまーす」
ピッ
-
从 ゚∀从「というわけだ」
(゚A゚)「な、なななな」
从 ゚‐从「年端もいかない生娘だとでも思って油断したか、クソ野郎」
从 ゚∀从「あんたの負けだぜ?これからもよろしくな、プロデューサー」
-
〜〜〜
翌日
从´∀从「おっはようございまーす!」
( ・∀・)「ああ、おはよう」
( ‐∀‐)
( ・∀・)「ハインちゃん、昨日は……」
从´ー从「?どうかしました?」
( ・∀・)
( ‐∀‐)「強いな。君は……今後、間違いなく売れるよ。僕が応援する。出来ることがあれば何でも言ってくれ」
从´∀从「えへへ」
从´∀从(ちょろいわ)
从 ゚∀从「さ、次の話の収録、がんばりましょう!」
おわり
-
シーン4
今更ですけど、これもうアウトテイクじゃなくて本編投下したほうが良かったんとちゃうか?
〜〜〜
('A`)「僕の名前は宇都宮ドクオ!いたって普通の大人!」
('A`)「でも、みんなと違うのは働いてないってところカナ!?」
('A`)「あ、ニートじゃないよ、一日30分、求人情報を見てるからね!」
('A`)「ネットで!」
('A`)「さて、今日はなにをして遊ぼうかな!?」
-
ピンポーン
(゚A゚)「ひぃいいいいい!!」
('A`)「はぁはぁ……びっくりした……人が来た……」
('A`)「は、はーい」
ガチャ
(゜д゜@「大家ですけど」
('A`)「あ、はい」
(゜д゜@「はいじゃないですよ、おたく、家賃何ヶ月滞納してると思ってるの?」
('A`)「え、えっと、8ヶ月くらい……」
(゜д゜@「いっつもいっつも待って待ってして、今日という今日は出てってもらいますからねっ!」
('A`)「えー!!困りますよ!僕だって苦しいんですから!」
-
(゜д゜@「おたく、仕事は?」
('A`)「してませんけど?」
(゜д゜@「ニートか」
('A`)「違う」
(゜д゜@「出てけ」
('A`;)「ちょ、ちょっとちょっと待って!わかりましたわかりました」
('A`)「それじゃあ今日中になんとかしますから、もうちょっとだけ待ってください」
(゜д゜@「今日中に?」
('A`)「はい。今日中に仕事見つけますんで」
(゜д゜@「……」
('A`)「見つけますんで」
-
(゜д゜@「……じゃあ今日中に仕事見つけて、来月から滞納分払ってくれるんだね」
('A`)「はい、たぶん」
(゜д゜@「は?」
('A`)「はい、間違いなく」
(゜д゜@「……わかったよ、それじゃあ明日の朝うかがうからね」
(゜д゜@「夜逃げするんじゃないよ!」
バタン
('A`)「……」
(;'A`)「どーしよー!!」
('A`)「どうすりゃ良いんだ僕!今日中に仕事なんて見つかるわけないじゃん!」
( A )「誰か……」
('A`)「誰か助けてー!!」
-
パリーン!!
('A`)「うわ、窓ガラスが割れた!!」
从 ゚∀从「呼ばれて飛び出てキラキラーン!」
从 >∀从「魔法少女、ハインちゃんでーす!!」
('A`)「……」
('A`)「あの、どちらさまでしょうか……?」
从 >∀从「魔法少女、ハインちゃんでーす!!」
-
(;'A`)「身元不明……!け、警察──」
从 ゚‐从「魔法少女だっつってんだろうが殺すぞ」
('A`)「すみません、魔法少女さん」
从 ゚∀从「わかりゃいいんだよ」
('A`)「……で、その魔法少女さん。どうして窓ガラスを割って進入を?」
从 >∀从「助けてって悲鳴に、颯爽と現れるのが魔法少女のつ・と・め☆」
从 ^ー从「困った君をたちまち笑顔にするキューピッドだよ!」
-
('A`)「……きつい」
从 ゚‐从「あ?」
('A`)「いえ、とてもかわいらしい」
从 ゚∀从「それで、何に困ってんだよ」
('A`)「ええ、実は」
从 ゚∀从「あ、その前にタバコ吸っていい?」
('A`)「え、いや、それは」
从 ゚∀从「いいよな?」
('A`)「はい……」
-
从 ゚∀从 y-~~「ふぅー、で?早くしゃべれ」
('A`)「それが、家賃が払えなくて……」
从 ゚∀从 y-~~「仕事は?」
('A`)「無職です」
从 ゚∀从 y-~~「ニートか?」
('A`)「ニートじゃねぇよ死ね!!」
从 ゚∀从 y-~~「まぁ、いい。なるほど、要するに金がねぇってわけか」
('A`)「は、はぁ、まぁ……」
从 >∀从 y-~~「そんなことならハインにおまかせっ!魔法を使ってちょちょいのちょいだよ!」
('A`)(ギャラの出元がわからん)
-
(-A-)(でも魔法か……もしかしたら、錬金術みたいにお金を作り出してくれるのかも!?)
('A`)「ほ、本当に大丈夫なんですか!?」
从 ^∀从 y-~~「もちろんだよ、さぁ、行こう!」
('A`)「え、どこに?」
从 ゚∀从 y-~~「魔法を使う場所……約束された聖地に!」
('A`)「どうやって?」
从 ゚∀从 y-~~「徒歩で!」
('A`)「……」
-
〜〜〜
消費者金融 ドッグエッグ
ドア前
从 ゚∀从「……」
('A`)「……」
('A`)σ「聖地?」
从 ゚∀从「聖地」
('A`)「魔境じゃなくて?」
从 ゚∀从「聖地」
('A`)「……ん?話し声がする」
-
¥・∀・¥「おいコラァ!!てめぇいつになったら金返すんだよ、ああ!?」
¥・∀・¥「は?10万?馬鹿か、100万だよ!二日たってんだぞ!?利子考えろや!!」
¥・∀・¥「今日中に返せなかったら若いの向かわせて殺すからな!!お前だけじゃねぇぞ!?一族全員骨までしゃぶりつくしてやるよ!!」
ガチャンッ!
¥・∀・¥「ふぅ」
('A`)(僕はこのドアを開けたくない)
-
从 ゚∀从⊃「お邪魔するわよー」
('A`)(あーあ、開いちゃったよ)
¥・∀・¥「おっ、いらっしゃいませ!」
('A`)「魔法少女さん……あの人は?」ボソボソ
从 ゚∀从「天使だ」ボソボソ
('A`)「どちらかというと悪魔かと……」ボソボソ
从 ゚∀从「なに言ってんだよ、今時珍しいぞ?こんな馬鹿っぽい金貸し屋。監視カメラもないし」ボソボソ
-
¥・∀・¥「当店でご融資ですか?」
('A`)「いえ、帰りま」
从 ゚∀从「そうなんですよぉ!この人がね、お金返してくれなくって!」
('A`)「え、は?」
¥・∀・¥「あらあら、大変ですものね、最近。なかなか金が作れない時代になりましたし」
¥・∀・¥「でも当店なら安心!よくある脅すような取立てや、法外な利子なんて一切なし!」
¥^∀^¥「明瞭会計でフレンドリーな金融屋ですよ!」
('A`)(てんしーのようなー、あーくまーのえーがおー)
-
从 ^∀从「まぁ、安心ね!それじゃ」
从 ゚‐从「いくら出せる?」
¥・∀・¥(ほう……)
('A`)(なんだ、この空気……)
从 ゚∀从「こちとら、わざわざ出向いてきたんだ、なぁドッグさんよ」
从 ゚∀从「初見で貸せる金額の上限なんて、しょぼいことはいわねぇよな?」
¥・∀・¥「……もちろんですとも!あなたのようにわかってらっしゃる方に私どもは無粋なことを致しません!」
¥・∀・¥「本来なら初めてのお客様には一律10万円までという決まりがあるのですが」
¥・∀・¥「今回はお客様のために特別に!!」
¥^∀^¥「100万円の貸付を──」
从 ゚、从「足りねぇな」
-
¥・∀・¥「っ!」
¥・∀・¥「失礼しました……では、150……」
从 ゚∀从「おいおい、私が言ったのは端数じゃねぇ」
从 ゚∀从「"ゼロ"が足りねぇっつってんだよ」
¥・∀・¥「!!」
('A`)(僕の知らないところで桁が上がっていく様はまさにネオメロドラマティック)
-
¥・∀・¥「1000万、ですか……ちなみに、何に使われる予定で?」
从 ゚∀从「生活費だ」
¥・∀・¥「せ、生活費……!?」
('A`)(まるでどこかのテキストサイト管理人みたいだなぁ)
从 ゚∀从「こいつに貸した金……1000万あるんだけどよ、なかなか返さないから頼みたいんだ」
¥・∀・¥「は、はぁ……そちらの方は何の仕事をされていらっしゃるので?」
('A`)「無職です」
¥・∀・¥「ニートですか!?」
('A`)「ニートじゃない!殺すぞ!!」
¥・∀・¥「えっ!?」
从 ゚∀从「まぁまぁ、そうカッカすんなよ」
('A`)「ふぅうううううう!!!」
-
¥・∀・¥(なんなんだこいつら……)
从 ゚へ从「それで……どうなんだ?貸せるのか、貸せないのか?」
¥・∀・¥(いや、貸すわけねぇだろ)
¥・∀・¥「も、申し訳ございませんが、その、1000万を無職の方にというのは、ちょっと……」
从 ゚∀从「……」
('A`)(そりゃそうだ。うんうん)
从 ゚∀从⊃□「これでもか?」
¥・∀・¥「なんですか、それ?バッグ?」
-
从 ゚∀从「よいっしょ、開けセサミ」
¥・∀・¥「?」
バッサァァァァァ
\\\ ///
\ ドーンッ /
\.___ ___ /
\|\壱萬\\壱萬\./
\| |三三 ̄|三三 ̄|/
\| |三三 |三三 |/
\`\|三三_|三三_|/
¥・∀・¥「は!?」
('A`)「えっ!?」
-
从 ゚∀从「バッグは私物だから返してもらうとして……」
从 ゚∀从「担保として、2千万ある。なぁに、別にはした金さ」
¥・∀・¥「ちょ、えっ、あんたなにがしたいんだ?」
从 -∀从「人助け、かな。魔法少女として、さ」
('A`)(むしろこの金を僕にくれたら万事解決なんですけど)
-
¥・∀・¥「魔法、少女……様」
¥・∀・¥「わかった、それじゃ担保として2000万預かりますから」
¥・∀・¥「そこの男性に1000万貸しましょう」
从 ゚∀从「おう、頼むわ」
('A`)「あわわわ」
¥・∀・¥「それじゃあこちらの書類に記入を……」
-
〜〜〜
从 ゚∀从「これで家賃が払えるな!」
('A`)「……」
从 ゚∀从「良かったなぁ!」
('A`)「……ちょっと待ってください」
从 ゚∀从「ん?」
('A`)「これ、あなたも僕も大損じゃないですか!」
从 ゚∀从「え?」
-
('A`)「だって、あなた……!わざわざ僕のために2000万用意したんでしょ!?」
('A`)「しかも僕だって法外な利子をふっかけるところで1000万借りちゃったし!?」
('A`)「誰も得してないじゃないですか!?」
从 ゚∀从「大丈夫だよ」
('A`)「えっ!?どこが!?」
从 ゚ー从「"魔法"さ」
('A`;)「ま、ほう……!?」
-
从 ゚∀从「あの金は魔法で生み出した金だから、私にはなんのデメリットもない」
从 ゚∀从「で、お前は家賃を払える。みんなハッピーだ」
('A`)「だから、その後の請求が──」
从 ゚∀从「大丈夫だって、ちゃんと魔法を使ってるから。心配するなよ」
('A`)「……ま、まさか……あの金には悪徳業者を黙らせる特別な魔法が……!?」
-
从 ^∀从「おう、あれ"偽札"だもん。巧妙な」
('A`)「……は?」
-
从 ゚∀从「わかってる金貸しならまぁ見破るんだけどなぁ、ああいうバカな金貸しなら確かめもしない」
从 ゚∀从「で、気づいたころには両手にお縄が巻かれてる。その後はブタ箱へゴートゥヘルってわけさ」
从 ゚∀从「だから、お前にも請求は来ない。安心しな」
('A`)「い、いや、そんな、それじゃあなたが業者に恨まれ……」
-
从 ゚、从「考えてみろ。誰があの札に触った?」
('A`)「そ、それは……カバンはあなたが開けましたから、業者が札に触りましたけど」
从 ゚∀从「指紋は業者。目撃者はお前と馬鹿だけ。おまけに監視カメラもない──」
从 ゚∀从「誰が立証するんだ?」
-
('A`;)「……で、でも!業者の証言で、警察ならきっとあなたのことを」
从 -∀从「はぁ……あのさ」
从 ゚∀从「詐欺業者が警察に『魔法少女が偽札を担保に詐欺をした』って言って、誰が信じるんだ?」
(゚A゚)「!!」
-
从 ゚∀从「さて、帰るわ。それじゃ達者でな」
('A`)(ああ)
从 >∀从「魔法少女ハインちゃんは次の星に向かうのです!」
('A`)(そうか、この人確かに)
从 >∀从「困った人を魔法で助けるために!」
魔 法 少 女
('∀`)(エセ法律使いだ)
-
〜〜〜
ドンドンドンドン
ミ*゚∀゚彡「オラッ!!いるんだろ!?魔法少女だせやボケッ!!兄貴のカタキじゃ!!」
('A`)「弟分のこと忘れてた」
おわり
-
いつもありがとうございます。残り10レス切りましたので、アウトテイク終了です。次回は新スレで本編です。
反省として、アウトテイクの質というか方向性がむちゃくちゃなので修行します。
では、今年もよろしくお願いしますね。バイバーイ!
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乙
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いい短編だった
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アウトテイクは次どんなのがくるかわからん分むちゃくちゃな方が面白い
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この作者わざとドクオの評判貶めてるだろwwwwwwwwww
乙!面白かった!
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おつ
>>1はドクオに何かしらの恨みがあるんじゃないだろうかwww
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スーパードックン以降録な扱いされないドクオ
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第一話 『名前』
したらば市にある高岡探偵事務所にやってきたのは、うだつの上がらない男『宇都宮ドクオ』だった。
彼は知人の警察官である『内藤』から「美人で優秀な探偵がいる」という情報を聞き、婚約者である『高崎美和』の捜索を頼みに来たものの、
乱暴粗悪な言動をとる所長『高岡ハイン』に結婚詐欺の可能性があると言われてしまう。
ハインの物言いに反感を抱いた彼は、絶対に解決することを約束させ、正式に依頼をした。
郵便局での住所特定や、探偵さながらの変装に当初抱いていた不信感は無くなっていき、婚約者の住むアパートに向かい、何事もなく再会する。
しかし、そこにいたのは『高崎美和』ではなく『高野美崎』だった──
第二話 『学歴』
先日の依頼を解決した高岡探偵事務所の所長、『高岡ハイン』はひょんなことから新しい助手を雇った。
前述の依頼をしたその人、『宇都宮ドクオ』である。
彼はある事がきっかけで仕事を辞め、自分のような人物を増やさないようために宗教法人『ラストリゾート』に対し、敵意を持っていた。
そこで、高岡探偵事務所に所属し、探偵として勤めることとなったのだ。
仕事が舞い込まない現状にテレビを見ていたハインは苛立ちを覚え、
ドクオは給与面について考えていたのだが、そこに現れたのは警察官の『内藤』だった。
ただの冷やかしかと思えば、依頼を持ってきたらしい。
三人が向かった先は、先ほどテレビの画面に居た杉浦家であり、その息子、『杉浦ひかる』から護衛の仕事を頼まれるのだが──
-
第三話 『戦友』
高岡探偵事務所に甲高い声が聞こえてきたかと思えば、それは所長である『高岡ハイン』の戦友『藤堂レモナ』であった。
通称、淑女探偵。助手の『宇都宮ドクオ』と共に、藤堂家にて食事をご馳走してもらうも、それは彼女が依頼をする時の決まり事だとハインは言う。
レモナの執事である『ショボンヌ』は、二人に資料を手渡す。ある依頼者からグローバルアサヒという会社の社長『朝日 仁』の借金、1000万円の回収を命じられているらしい。
その回収を代行してくれという依頼に渋々ながらも同意したハインは、グローバルアサヒが経営する介護施設『日の出』へと足を運んだ──
第四話 『優女』
先日の依頼によって、高岡探偵事務所を解雇されてしまった『宇都宮ドクオ』は一人、ゲームセンターにいた。
得意なゲームをしていても気が晴れなかった彼の耳に聞こえてきたのは、いつぞやに聞いた甲高い声。
淑女探偵と呼ばれる『藤堂レモナ』であった。
UFOキャッチャーの商品を代わりに取得してあげた彼を、レモナは自宅へと誘う。
時を同じくして、高岡探偵事務所の所長、『高岡ハイン』は公園にいた。そこに現れたパトロール中の警官『内藤』と昔話に花を咲かせる。
ふと、一人の女児が二人に向かって声をかけた。「助けて。追われている」
いぶかしむハインであったが、最後まで話を聞いた彼女は依頼としてそれを受諾する。
それがかつての戦友と部下との対立になることも知らずに──
-
第五話 『狂言』 前編
3月10日 新スレにて投下
がんばるぞ!
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