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('A`)百物語のようです2013( )
455
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:05:46 ID:mtmv.fjI0
兄者の運転する車に乗って、少し人里から離れた場所で見つけたその廃墟は
真っ暗な中に佇み、高さは四階建て、屋上には貯水タンク等があるのが外から見てとれ
あたりには雑草が生い茂り建物は荒れ放題、窓や扉はほとんどが抜け落ち
壁には所々スプレーによるラクガキが、床には瓦礫等が散乱している状態で
肝試しをするにはまさにうってつけ、という様相でした。
( ´_ゝ`)「結構雰囲気あるな」
_
( ゚∀゚)「だろ、だろ」
('A`;)「この時点で結構怖いんだけど……」
_
( ゚∀゚)「とりあえず中入ろうぜ?」
( ´_ゝ`)「そうだな。ドクオ大丈夫か?」
('A`)「あ、うん。大丈夫大丈夫。……行こうか」
そうして私達は懐中電灯をそれぞれ一つずつ持ち、廃墟のマンションを探索し始めました。
456
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:06:46 ID:mtmv.fjI0
マンションの内部は広めの玄関ホールがあり、その奥に階段があり
また玄関ホールの入り口と直角になるように突き当たりから廊下が伸び
その廊下に各居住者用のドアが数枚並び、突き当たりにもう一つ玄関ホールがあるという
いわゆる「コの字型」の造りをしていました。
もう一つの玄関ホールには、階段とその隣に管理人室が併設されていたようで、
私達が入った玄関ホールより少し大きめの造りとなっていました。
_
(;゚∀゚)「おっ!?」
('A`;)( ´_ゝ`)「「!?」」
もう一つの玄関ホールに入り軽くあたりを見回していた時でした、
突然私達より少し先を歩いていたジョルジュが大きな声をあげたので、
私と兄者は反射的に身をこわばらせビクリとしました。
457
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:07:32 ID:mtmv.fjI0
('A`;)「な、なに?!」
( ´_ゝ`)「ちょ、ジョルジュ、ビックリさせんなよ」
_
(;゚∀゚)σ「いや、だってあれあれっ!」
そう興奮気味にジョルジュが指差す先に、懐中電灯の灯りを向けると……
( ´_ゝ`)「げっ」
('A`;)「ぅわ……」
そこにはあの都市伝説にあったとおりの、「赤い段ボール箱」が転がっていたのでした。
.
458
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:08:41 ID:mtmv.fjI0
( ´_ゝ`)「えっ、マジか?」
_
(;゚∀゚)「すげぇ!やべぇ!!」
('A`;)「いやいやいや……、えぇ〜……」
三者三様の反応をしながら、私達は誰も動くことができませんでした。
いちよう私達は「赤い箱」の都市伝説を知ったからこそここに来た訳で
ある意味これが目標としていたものではあるのですが
まさか本当にあるとは私を除いた二人も想像していなかったらしく
「どうしようこれ」、といった空気が三人の間に流れていました。
しかしいつまでも固まっているわけにもいかず、やがて……
_
(;゚∀゚)「俺、ちょっと見てくるわ」
少しテンションの落ち着いたジョルジュが歩きだしたのをきっかけに、
私と兄者もそのあとに続きました。
ところが
459
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:10:05 ID:mtmv.fjI0
_
( ゚∀゚)「ん?あれ、これって?」
( ´_ゝ`)「あん?」
_
( ゚∀゚)「プッ、なんだこれw」
('A`;)「どしたの?」
_
( ゚∀゚)「ほら、見てみ」
その言葉に促され、ジョルジュの懐中電灯に照らされた「赤い段ボール箱」に目をやりました。
遠目に見たときには、なにやらおどろおどろしい雰囲気を纏った箱に見えたのですが……
_
( ゚∀゚)「これただのイタズラだわ」
そこにあったのは随分とちゃちな、恐らく壁の落書きに使用されているものと
同じスプレーによって赤く塗られただけの、ただの段ボール箱でした。
('A`;)「ふぅ〜、ビックリした」
( ´_ゝ`)「ま、そりゃそうだわな」
_
( ゚∀゚)「本物だと思ったんだけどな〜、残念残念」
そんな会話をしながらも、私達は互いに安堵の表情を浮かべていました。
460
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:11:08 ID:mtmv.fjI0
_
( ゚∀゚)「どうする、上も行く?」
( ´_ゝ`)「そだな、ここまできたら行っとこうか」
幽霊の正体見たり枯れ尾花。
イタズラの「赤い箱」を見た私達はすっかり恐怖心も薄れてきて、
どうせならこの廃墟を探索しつくしてやろうという気待ちになっていました。
そうして階段を上がり居住者用のドアが数枚並ぶ廊下を通りぬけ
また突き当たりにある階段を上り、居住者用のドアが数枚並ぶ廊下を通りぬけ
また突き当たりにある階段を上る、というように廃墟の中を探索していきました。
最終的に屋上まで出て色々見て回ったりしたのですが、結局なにも無く
私達は、残念半分安心半分で元来た階段を下りて行きました。
( ´_ゝ`)「結局何も無かったな」
_
( ゚∀゚)「なー、もうちょっとなんかあってもよかったのになー」
('A`)「無くていいよ、そんなの」
_
( ゚∀゚)「お前ビビってたもんな」
('A`)「しょーがないじゃん」
そんな、他愛も無い会話をしながら歩いていた時です。
461
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:13:01 ID:mtmv.fjI0
( ´_ゝ`)「……あれ?」
_
( ゚∀゚)「ん?どした?」
( ´_ゝ`)「こっちって入ってきた方の階段だっけ?」
('A`)「いや、多分違う方だと思うけど?」
( ´_ゝ`)「マジか、車逆側じゃん。」
_
( ゚∀゚)「あー、そっか、じゃあもう一回廊下渡んないとか、ダルぅ」
('A`)「そんな距離ないでしょ」
_
( ゚∀゚)「まーなー」
そうして二階から一階へ続く階段がもう少しで終わりを迎えようとしていたときでした。
―――バァン ッ!!
………
……
…
462
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:13:48 ID:mtmv.fjI0
('A`)「え?」
突然の出来事に、私達三人は誰も身動き一つとることができませんでした。
何が起きたのか?
それを理解するのに数秒、いえ数十秒程かかったかもしれません。
_
( ゚∀゚)「え、あれ、って……?」
( ´_ゝ`)「……あぁ。さっきの、箱……だよな?」
先ほどの突然の音、それはあの玄関ホールで見つけたイタズラの「赤い箱」が、
階段を下りている私達から見て左側、一階玄関ホールの壁に叩きつけられた音でした。
463
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:14:38 ID:mtmv.fjI0
('A`;)「……え、だ……誰か、居る?」
私が真っ先に思いついたのはそれでした。
私達からは階段の壁で死角になって見えない位置から、何者かがこの箱を投げた。
誰が?
( ´_ゝ`)「……!」
そんな私の言葉を聞いたからなのか、あるいは不安を打ち消すためか、
兄者は突然勢いよく動いたかと思うと階段を一気に駆け降りました。
( ´_ゝ`)「あ、……れ?」
しかし……
私とジョルジュも兄者に続いて急いで階段を下りたのですが
恐らく箱が飛んできたであろう方角を見ても
あるいは玄関ホールの中を見回してみても、誰もいる気配はありませんでした。
私達が階段で固まっている数十秒の間に、何処かへ隠れしまったのでしょうか?
464
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:15:37 ID:mtmv.fjI0
_
(;゚∀゚)「なぁ、その箱……」
('A`;)「えっ?」
なにやらやけに小さい声で、心無しか震えているような声で
ジョルジュが、ぽつりとつぶやきました。
私と兄者もその声につられて灯りを箱の方に向けます。
そこにあったのは先ほどのイタズラの「赤い箱」
……に 一瞬見えました。
('A`;)「……何か、濡れてる?」
(;´_ゝ`)「っていうか、黒ずんでる?」
私と兄者の感想通り、箱は最初に見たときとは違って、どこかふやけているような、
色も、スプレーで塗ったというより、水が染み込んだような……
465
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:16:37 ID:zhxophf20
霊でも霊じゃなくても廃墟に誰か居るって恐ぇよ支援
466
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:16:40 ID:mtmv.fjI0
『アぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜……』
.
467
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:17:52 ID:mtmv.fjI0
その瞬間 私達は凍りつきました。
それはまるで
猫のような、あるいは烏のような
そう、ちょうど 赤ん坊 のような……
_
(;゚д゚)「―――あぁああああアアアアアッ!!」
ジョルジュが上げた、悲鳴とも雄叫びとも区別のつかない声で
私達は一斉に元来た階段を上り始めました。
何故二階に逃げたのかは分かりません。
さっきまで居た場所だから安心できたのか、あるいはもしあの箱を誰かが投げたのだとして
そいつが潜んでいるかもしれない一階に居たくなかったからなのか。
途中折り返す形で一階と二階とを結ぶ階段を一足飛びで登り終えた私達は、
ぜぇ、ぜぇ、と肩で息をしながら互いの顔を見つめあいました。
たかが一階から二階へ階段を上っただけなのに、皆信じられない程の疲労を感じていました。
468
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:20:04 ID:mtmv.fjI0
_
(;゚д゚)「いっ、いまのっ、・・・いまのって・・・」
(;´_ゝ`)「マジ、か?冗談……だろ?なぁっ!」
(゚A゚;)「なっ、に・・・なっ・・・、なに・・・がっ」
混乱する頭で何かしら言葉を紡ごうとしたのですが・・・
―――バァン ッ!!
_
(;゚д゚)(;´_ゝ`)「「「!!」」」(゚A゚;)
―――バァン ッ!!
―――バァン ッ!!
―――バァン ッ!!
469
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:21:08 ID:mtmv.fjI0
私は恐怖で強張る体を何とか動かし、灯りを階段の踊り場へと向けました。
するとそこには、あの
「箱」が……
(;゚_ゝ゚)「……ッア!」
「箱」を確認した瞬間またもや私達は走り出していました。
今度は廊下を。
目的ははっきりしています、このまま反対側の階段を下りて、
入ってきた玄関ホールから外へ。
それほど長くも無い廊下を一気に渡りきり、階段の二、三段を下りて、
_
(;゚д゚)「来てる?!来てんの?!」
半狂乱で叫ぶジョルジュに対して、兄者は懐中電灯を廊下の奥に向け、目を皿のようにして、
(;゚_ゝ゚)「来てない!!」
その言葉で少しだけ冷静さを取り戻し、急いで階段を降りようとして、
470
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:22:37 ID:mtmv.fjI0
『アぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』
_
(;゚д゚)「あぁ?!」
階段の踊り場に着いたあたりで、突然後ろから聞こえた『それ』に対して、
すぐさま灯りを向けると、
ズズッ……
ズズズッ……
微かに、しかし確実に動いている「赤い箱」を視界にとらえた私達は、
もはや逃げる以外の思考もろくにできぬまま、階段を飛び降り、玄関ホールを潜り抜け
気がつけば兄者の車に飛び乗り、いつの間にか廃墟の影さえ見えぬほど
遠くへと車を走らせていました。
471
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:24:50 ID:mtmv.fjI0
………………
…………
………
…
(;´_ゝ`)「……」
('A`;)「……はぁ〜……」
_
(;‐∀‐)「うわ゛ぁ〜〜〜〜……」
(;´_ゝ`)「……はぁ……」
_
(;‐∀‐)「……ん〜」
('A`;)「……」
_
( ゚∀゚)「……」
(;´_ゝ`)「……」
472
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:25:45 ID:mtmv.fjI0
( ゚∀゚)「………」
_
( ゚∀゚)「……なんか……」
(;´_ゝ`)「ん〜?」
_
( ゚∀゚)「なんか、すごかったわ……」
('A`;)「いや、すごすぎ……」
(;´_ゝ`)「だな〜……」
473
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:26:28 ID:mtmv.fjI0
_
( ゚∀゚)「……」
('A`)「……」
( ´_ゝ`)「……」
_
( ゚∀゚)「…………フヘッ」
(;´_ゝ`)「あん?」
_
( ゚∀゚)「ヘヘヘッw」
('A`)「……ふ」
('∀`)「ふふっ」
( ´_ゝ`)「……」
( ´,_ゝ`)「……ックw」
474
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:27:10 ID:mtmv.fjI0
_
( ゚∀゚)「……」
('A`)「……」
( ´_ゝ`)「……」
_
( ゚∀゚)「まぁ、さっ」
('A`)「ん〜?」
_
( ゚∀゚)「思い出としてはなかなかじゃね?」
( ´_ゝ`)「お前なぁ」
('A`)「……」
('A`)「まぁ……」
( ´_ゝ`)「ん?」
('∀`)「……一回くらいなら?」
(;´_ゝ`)「お前もか」
_
( ゚∀゚)「……あ、ところでさ」
('A`)「うん?」
_
( ゚∀゚)「なんか『黒い箱』って都市伝説があるらしいんだけど」
( ´_ゝ`)「おいこら」
475
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:28:15 ID:mtmv.fjI0
―――――そうして私達は、何事も無く無事家へと帰りつきました。
大人になった今でも私達三人は親友同士で、良く遊びにも出かけますし、あの日の出来事も、
たまに、本当にたまには誰ともなく話し始める時があります。
そう、別に三人ともあの後何かおかしなことが起こった訳でもなく、病気もしなければ
事故にも会わず、家族の誰かに不幸があった訳でもなく……
ただ
雨の日になると
やたらと 視界の端に
「赤い段ボール箱」が チラつくこと以外は……。
476
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:29:22 ID:mtmv.fjI0
─ ̄ ─_─ ̄ ─_ ─ ̄─_─  ̄─ ̄─_─  ̄─_─ ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─
─ ̄─_─ ̄─_─  ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_ ─ ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─
─_ ̄─_─  ̄─_─ ̄─_─  ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─
─ ̄─ ̄_─ ̄_ ̄─_ ─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─  ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─
─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─  ̄ ─ ̄ ─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─
『 アぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜……』
─_ ̄─_─  ̄─_─ ̄─_─  ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─
─ ̄ ─_─ ̄ ─_ ─ ̄─_─  ̄─ ̄─_─  ̄─_─ ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─
─ ̄─_─ ̄─_─  ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_ ─ ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─
─ ̄─ ̄_─ ̄_ ̄─_ ─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─  ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─
─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─  ̄ ─ ̄ ─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─_─ ̄─
.
477
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:30:29 ID:mtmv.fjI0
(
)
i フッ
|_|
73本目、終わりです。有難う御座いました
478
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:30:55 ID:zhxophf20
夜中に赤子の声って本当に恐いですよね、乙です!!
いつか覗いてしまいそうで本当に恐い
即興作品ですが、74本目いただきます
.,、
(i,)
|_|
479
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:31:48 ID:IW9VAKCY0
乙
鳴き声と音がこわい
480
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:32:40 ID:zhxophf20
(´<_` )×××いいひとのようです
(゚、゚;トソン「父様、痛くない?」
(;´-_ゝ-`)「お前こそ、重いのではないかい?」
10歳程の小娘が、三十路程の男の左肩を支えて歩いている。
小娘が男を「父様」と呼ぶからに、どうやら親子のようだ。
男は目が見えないらしく、右手に持った杖で前方を探っていた。
そして足を痛めているのか、歩き方もどこかぎこちない。
(;´-_ゝ-`)「もう私の事は放っておきなさい」
(゚、゚;トソン「父様は細いから重くないよ」
小娘は気丈に振る舞うが、自分よりはるかに背の高い男――しかも盲目――を支えている疲労は隠せていない。
481
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:33:04 ID:4KUtpT.IO
乙ー!赤子の声こえええ
482
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:34:33 ID:zhxophf20
(;´-_ゝ-`)「そう言うが、さっきから息が荒いではないか」
(゚、゚;トソン「そ、それは暑いからだよ……」
(;´-_ゝ-`)「ならば、早く私を放して一人で行きなさい。
このままではお前迄倒れてしまう」
( 、 ;トソン「父様を置いていくなんて嫌っ!」
仲の良い親子と言うのはいいものだ、特にどちらかが障害を持っているなら一層いいものだ。
盲の父を健気に支えようとする小娘、その小娘の負担にならまいとする盲。
本当に、都合がいい。
(´<_` )「……あの」
(゚、゚;トソン「!?」
(;´-_ゝ-`)「?」
二人の後ろから遠慮がちに声をかけると、小娘は面白いほどびくついた。
(´<_` )「良ければ、私の小屋で休みませんか?」
(゚、゚;トソン「……聞こえていたの?」
暑さか羞恥か、小娘の頬が赤い。
483
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:35:16 ID:VsBIKW7w0
乙!くそみそかと思って読んだらホラーだった…
484
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:37:46 ID:zhxophf20
(´<_` )「差し出がましい真似ですが、二人とも私の所で休みませんか?」
近くにありますし、と付け加える。
(゚、゚;トソン「…………」
小娘が警戒した目を向けるのは想定の範囲内だ。
易々と誘いに乗っていいのだろうかと、しかし足を痛めている盲目の父を休ませたい、そんな考えが顔に出ている。
( ´-_ゝ-`)「……私は外でいいので、娘は屋根のある所で休ませて頂けますか?」
盲の口からは、予想通りの言葉が出た。
(゚、゚;トソン「と、父様!」
(´<_` )「そんなに広くない小屋ですが、二人増えても大丈夫ですよ」
――どうせ、すぐに居なくなるのだから――
危うく出そうになった言葉を飲み込む。
(゚ぺ;トソン
不安そうな表情の小娘とは逆に、盲は感謝の言葉を述べる。
( ´-_ゝ-`)「…………ありがとうございます」
(´<_` )「お嬢さん一人では辛いでしょう」
485
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:38:51 ID:zhxophf20
小娘が支えている側の反対の肩を支える。
本当に細い男だ、とそんな感想が浮かぶ。
( ´-_ゝ-`)「すみません……」
(´<_` )「貴方達のように困っている人は放っていけないんですよ」
( 、 ;トソン「……いい人ですね」
吐き捨てるように呟く小娘を、盲は「こら」と嗜める。
(´<_` )「気にしていないですよ、用心深くていい娘さんじゃないですか」
( ´-_ゝ-`)「……貴方も、いい人ですね」
確かに「いい人」ならこの二人を放っておけずに、小屋で食べ物や寝床を提供するだろう。
だだの、「いい人」ならば。
小屋に着き、二人に食事を振る舞おうとした。
小娘はよほど疲れていたのか、食事を採る前に父親の膝に頭を乗せてすやすやと眠っている。
あれ程警戒していた割には、よく寝れるものだと内心飽きれる。
(-、- トソン
( ´-_ゝ-`)「お礼も言わずに、すみません……」
486
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:40:21 ID:zhxophf20
盲は手探りで小娘の頭を撫でながら、口元に小さな笑みを浮かべる。
(´<_` )「親孝行な娘さんですね」
( ´-_ゝ-`)「私が不甲斐ないばかりに、妻や子供達には迷惑をかけどおしです」
(´<_` )「“達“?」
素朴な疑問を口にする。
( ´-_ゝ-`)「今年で七つになる男の子が居るんですよ。
妻が私に似た顔立ちだと言っていました」
盲の言う妻や子が今この場に居ないのは、別の場所に居るか、旅に出ず家に居るか、それともあの世か。
( ´-_ゝ-`)「娘は息子が可愛くてしょうがなくて、いつも菓子を与えすぎるそうです。
口の周りを餡で汚すけれど、幸せそうな顔で菓子を食べるそうですよ」
穏やかな笑みを浮かべ子供達の話をする男に、違和感を覚える。
(´<_` )「……」
――どうして、旅に?――
口に出そうとするが、やめておく。
長い付き合いにはならないのだから、相手を深く知る必要がない。
487
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:41:35 ID:zhxophf20
(´<_` )「さぁ、食事をどうぞ」
食べ易いようにした握り飯を差し出す。
(;´-_ゝ-`)「そ、そこまでは……私は休ませて貰えるだけで十分ですよ」
(´<_` )「食べないと、体がもちませんよ。
それに痛めた足を治すなら、栄養は必要では?」
(;´-_ゝ-`)「…………ありがとうございます」
おっかなびっくりとした様子で、差し出した握り飯を受け取る。
( ´-_ゝ-`)「あなたは、本当にいい人ですね」
(´<_` )「しっかり食べて、ゆっくり休んで下さいね」
その方が、自分も都合がいいのだから。
盲が寝て暫く経ったのを確認し、動き出す。
外から射し込む月光を便りに、紐を手に盲の元へ行く。
小娘は起きる気配がしない、起きたとしても所詮小娘が勝てるはずがない。
(´<_` )「あんたがいい人で助かったよ」
眠っている盲の胴体に馬乗りになり、首に紐を巻き付け、呟く。
盲が起きようとしないのは、飲ませた茶に薬を混ぜたから当然である。
あとは力を込めて、紐を強く強く引けば良い。
488
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:42:37 ID:zhxophf20
男なら着物が血で汚れないように絞殺し、文字通り全てを奪う。
連れに女が居れば、よほど醜くない限り、犯して殺す。
殺して、犯して、奪う、そんな生活をずぅっと続けていた。
この世は所詮弱肉強食、罪悪感や後悔もこれっぽっちも無い。
( _ゝ )「本当にいい人ですね」
(゚<_゚ ;)「!?」
細い手が首に絡む、嫌に冷たい手をしている。
盲の手を離そうとするが、後ろから何かに押さえつけられる。
(゚、゚ トソン「貴方がいい人で助かったよ」
小娘がその華奢な体から出せる筈の無い力で、羽交い締めにしてくる。
どんなにもがいても、小娘が離れそうにない。
( _ゝ )「貴方は困っている我々に声をかけてくれました」
(゚、゚ トソン「父様の肩を支えてくれた」
( _ゝ )「小屋で休ませてくれました」
(゚、゚ トソン「薬の入った食事をくれた」
( _ゝ )「娘を陵辱しようと考えていました」
(゚、゚ トソン「父様を殺そうと企んでいた」
489
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:44:15 ID:zhxophf20
首を絞める手に力はないが、冷たすぎて気持ちが悪い。
先程から盲の首を紐で締めているはずが、全く反応がない。
(´<_` lli)「ば、馬鹿を言うな!
そんな事を考える奴のどこが「いい人」なんだ!!」
( _ゝ )「あなたはいいひとですよ、とぉってもいいひとです」
(゚、゚ トソン「今迄沢山の人たちを食い物にしたいい人だもの」
( _ゝ )「貴方の目玉を私に下さい、いい人でしょう?」
だから、と親子は嗤う。
( トェェイ) 「「死んで」」( トェェイ トソン
盲の指が、首の皮膚を突き破った。
490
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:44:57 ID:zhxophf20
峠の団子屋で家族が団欒している。
(゚、゚*トソン「はい、あーん」
【+ 】ゞ゚*)「あーん」
小娘が大きな匣を背負った童に口を開けさせ、団子を入れる。
(^、^*トソン「おいしいかい?」
【+ 】ゞ^*)「うんっ」
ミセ*^ー^)リ
満面の笑みで問えば、同じような笑みで返事をする。
普段は弟を甘やかせば小言いう母も、楽しそうに二人を見ている。
( ´・_ゝ・`)「本当、トソンはオサムが大好きだな」
盲だった父親が、日の光に眩しそうに目を細めながら茶を飲んでいる。
ミセ*゚ー゚)リ「ねぇねぇ、その目玉の持ち主はどんな奴だったの?」
母親がじゃれあっている子供達をよそに、興味津々に訊いてくる。
( ´・_ゝ・`)「本当にいい人だったよ」
父親は茶を一口飲み、どうでもよさそうに続ける。
( ´・_ゝ・`)「死んでいい、外道だ」
『(´<_` )死んでいいひとのようです』 おわり
491
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:46:00 ID:zhxophf20
(
)
i フッ
|_|
74本目、終わりました。
ご清聴ありがとうございます。
乙の間に割り込んでしまって、申し訳ないです。
492
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:47:40 ID:IW9VAKCY0
乙
えげつないなぁ・・・・・・
493
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 01:48:58 ID:r4HgRmEU0
独特なふいんきで面白かった乙
あとひとつ前のはパァン!がどこぞのムカデ人間のせいでケツがなってるように見えて笑いが止まらんかったwwww
494
:
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 01:51:29 ID:Yk3KobIk0
乙
怖いけど惹きこまれた。
75本目をいただきます。
.,、
(i,)
|_|
一度お蔵入りしようと思った作品けど、投下します。
495
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 1/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 01:52:48 ID:Yk3KobIk0
かつて阿波国の富豪の家に娘がいた。
この娘は大変器量が良かったが、ある秘密があった。
あるとき、娘の美貌に魅入られた若者が 婿に入った。
いざ寝床に入ったところ、女が奇妙な行動に出た。
娘は若者の頭から足先まで全身を嘗め始めた。
その舌はざらざらとしており、まるで獣に嘗め回されているようであった。
若者は気味悪がり、たちまち逃げ出した。
( ・∀・)「これが、俺がじいちゃんから聞いた徳島の怪談だ」
( ゚∋゚)「え、これ怪談だったのか」
( ・∀・)「おう」
( ゚∋゚)「それって普通に女の性癖だったんじゃないの」
( ・∀・)「そうだろうけど、昔は奇人がいたたりすると妖怪扱いしていたからな。
その一種だろうなー」
( ゚∋゚)「ふーん、まあ確かに夜中に突然体べたべた嘗められたら気持ち悪いわな。
なあジョルジュ、嫌だよなー」
_
( ゚∀゚)「いや……」
_
( ゚∀゚)「ちんこ立った」
496
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 2/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 01:53:48 ID:Yk3KobIk0
( ・∀・)「……」
( ゚∋゚)「……」
_
( ゚∀゚)「もっと詳しい話を聞かせてくれよ」
( ・∀・)「興味津々だな……
とはいえ怪談に詳しいもなにも」
( ・∀・)「あ、いや、確か祠があるとか言ってたかな」
_
( ゚∀゚)「祠?」
「何があったかはわからないんだけど、その豪族の跡地らしい場所に、祠があって、そこで供養されてるんだ。
まあそんな奇人だったし、処罰でもされて殺されちゃったとかそういうのがあるんじゃないかな。
で、その魂押さえ込めるために祠作ったと」
_
( ゚∀゚)「ほうほう。
じゃあその祠いじったりしたら祟られたりするかな」
( ・∀・)「そうだなー、あんまりいじらない方がいいよなそういうの」
_
( ゚∀゚)「取憑かれたりとか」
497
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 3/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 01:54:48 ID:Yk3KobIk0
(;・∀・)「……お前何考えてるんだ?」
(;゚∋゚)「なんか凄い邪悪な顔してるぞ」
_
( ゚∀゚)「ふふふ、いいことを思いついたんだ」
かくかくしかじか。
(;・∀・)「えーと、つまり」
(;゚∋゚)「嘗女を怒らせて」
(;・∀・)「女に取憑かせて」
(;゚∋゚)「嘗めさせる」
_
( ゚∀゚)b グッ
(;・∀・)「ど変態が」
(;゚∋゚)「罰当たりにもほどがあるだろう」
498
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 4/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 01:55:48 ID:Yk3KobIk0
(;・∀・)「ていうか沖縄ので懲りなかったのかよ」
(;゚∋゚)「38本目参照な」
友人たちが如何様に私を評価しようとも関係なかった。
すでに頭の中では画期的なアイデアが構成されている。
( ・∀・)「だいたい徳島なんてそんなに行く用事なくね?」
_
( ゚∀゚)「いやそれがあるんだよ、たまたま、偶然」
_
( ゚∀゚)「大学の友達が急に本場の阿波踊りを見たいとか言い出しててな、しかもそいつ女なんだよ」
(;・∀・)「なんだそりゃ」
( ゚∋゚)「もしお化け怒らせて、女じゃなくてお前にでも取憑いたらどうすんだよ」
_
( ゚∀゚)「それむしろ好都合じゃね!? 正当に嘗め放題じゃん。
もし嫌がられても妖怪のせいにすればいいんでしょ? うっは興奮してきたwwwwww」
( ゚∋゚)「ダメだこいつ」
499
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 5/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 01:56:47 ID:Yk3KobIk0
彼はそういうが、決してダメではない。
私は自分の体を嘗めさせることにこそ魅力を感じている。
自分から女性を襲いにいくなど、言語道断。私は紳士なのだ。
やがて私は彼から、祠のある場所を教えてもらった。
程ほどの山の中腹、道は広いが、周りは森。
なんと都合がいいのだろう、私は思考を巡らせた。
計画は練られていく。
まずは女と連絡を取る。
面白い心霊スポットがあるから寄らないか?
すぐに肯定の返事がきた。どうやら元々その手の話題が好きだったらしい。
私は飛行機と、現地のレンタカーをチェックした。
移動は主にこのレンタカーを使うつもりだ。免許は春のうちに獲得しておいた。
これならば山の中まで楽に移動できる。
そしてあわよくば、上手く取憑いてくれたなら、
車の中で、何物にも邪魔されず。
私は計画の筋を何度も確認し、ほくそ笑んでいた。
○ ● ○
500
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 6/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 01:57:48 ID:Yk3KobIk0
あっという間に当日がやってきた。
空港で彼女と出会う。
川 ゚ -゚)「おはようジョルジュ」
彼女の名前はクーといった。
クーは正直なところ、少し変わっている。
表情はなんだかぎこちないし、何を考えているかもわからない。
今日の旅行にしたって、阿波踊りを見たいなどと不思議なことを宣った結果であった。
しかし別に私は気にしない。
私はクーの清潔そうな髪と、清楚な服と、その豊かな膨らみを見る。
すぐに頬が緩み、幸せな感覚に包まれる。
そう、彼女の性格が変わっていようと私にとっては問題のないことなのだ。
私は紳士なのだから。
501
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 7/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 01:58:48 ID:Yk3KobIk0
お祭りを堪能し、阿波踊りを見たり真似たりして興じた。
夜は更けているが、上気した雰囲気が二人を包んでいる。
二人は見合い、そして昂った気持ちのまま次の目的地へと向かうことにした。
友達に教えてもらった道を正確に辿る。
山道ではほとんど車と出会わなかった。
人気もない、ただ夏の暑さと、わずかの風の音があるばかり。
少し開けた、山の中腹。
すぐに祠はみつかった。
石でできた、小さな小屋のような、箱。何か食べ物も置かれているようだ。
川 ゚ -゚)「ほほう、これが嘗女とやらの祠か」
彼女はそそくさと祠へと向かう。
顔には出さなかったが、よほど興味があったのだろう。
祠の前でしゃがんで、しげしげと眺めている。
502
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 8/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 01:59:46 ID:Yk3KobIk0
私も彼女のとなりに立ち、祠を見やった。
こいつをどうすれば取憑いてくれるだろうか。
蹴飛ばしたり殴ったりすればいいか。
そんなに暴力的でなくともちょっとひっかけばすむか。
とりあえず何かしらいじってみよう。
私はそう思い、祠に手をかけようとした。
そのとき、不意に足元から手が伸びてきた。
クーの手だ。
_
(;゚∀゚)「え」
私に何か言わせるまもなく、彼女は私に凭れかかってきた。
まるで獣のように滑らかな身の熟しだ。
そのまま腰の辺りを押され、流されるように茂みへと入っていく。
503
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 9/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 02:00:31 ID:Yk3KobIk0
これは、ひょっとして、もう
巨木の前でようやく彼女は押すのを止めてくれた。
酷く背を丸めており、顔は見えない。
私は巨木に背を向けていた。
_
(;゚∀゚)「あの、クーさん」
返事はない。
代わりに、クーが急に立ち上がる。
ようやく見えたその目は、まるで焦点があっていないぼんやりとしたものであった。
私が反応しないうちに彼女は、私の顔の横に自らの顔を寄せる。
そしてそのまま、私の頬を嘗めた。
私の心臓は高鳴った。
間違いない、彼女は嘗女に取憑かせているのだ。
彼女の舌は頬から耳、首元へと動いていく。
ちろちろと、探るような動き。
彼女の温い吐息がかかる。肌の上を広がり、胸の奥が熱くなる。
504
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 10/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 02:01:16 ID:Yk3KobIk0
私は彼女に押し倒される形となった。
なおも彼女は一心不乱に舌を動かしている。
彼女の白い体が、私の体の上で踊る。
髪が乱れようとも彼女は気にしていない。いや、もうとっくに正気ではないのだろう。
首元から胸、腹へと、幸せな感触が移っていく。
彼女はわざわざ服を捲ってまで嘗めてくれる。軽装なのでさぞやりやすいことだろう。
私はこの野性的な営みをあるがままに受け入れることにした。
きっとこれは動物霊か何かなのだろう。
彼女の息遣いや身のこなしは獣そのものであった。
体臭からしても、とても人間の発するものとは思えない土の香りがした。
身も心もすっかり獣となっているに違いない。
動物が相手と親しくなるときのスキンシップ。
それが今、彼女の体を介して行われている、ただそれだけのことなのだ。
私は目を閉じていた。
感覚によりいっそう集中するために。
505
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 11/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 02:02:07 ID:Yk3KobIk0
相手が野性と言うならば、あるがままに受け入れよう。
それが相対する我が身のするべきことだと悟った。
そうして新しい境地を垣間見ることができるならば。
これを教えてくれた友人に感謝しなければなるまい。
暇で暇でしょうがなかった大学生の夏休み。
毎日が堕落であり、むさい部屋で男と怪談に興じるなど、滑稽である。
そのむさい部屋を提供してくれたのも友人だったが、この際気にしない。
そうだ、余計なことは考えるな。
今は目一杯、このときを楽しむのだ、私はそう自分に言い聞かせた。
彼女の舌は下腹部へと迫っている。
もうじきに私の昂りは頂へと達するだろう。
もはや力も入らない。体が痺れる。熱さもある。
このまま、このまま
幸せな感覚を……
「くしゅん」
● ○ ●
506
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 12/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 02:03:06 ID:Yk3KobIk0
( ・∀・)「クーさん」
彼は徳島にある病院まで来ていた。
川 ゚ -゚)「モララーさん!」
クーは立ち上がる。
川 ゚ -゚)「早かったですね」
( ・∀・)「元々心配だったからな。
すぐに後を追ってこっちまで来ていたんだ」
( ・∀・)「で、ジョルジュ、重症なんだって?」
川 ゚ -゚)「ええ、なんでも身体中に発疹が起きて
ずっと痙攣して、体中からいろんな体液が出て
ショック症状を起こしているみたいなんです。命の危険もあるとか」
507
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 13/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 02:04:07 ID:Yk3KobIk0
( ・∀・)「アナフィラキシー・ショックみたいだな」
川 ゚ -゚)「アナフィラキシー、それって、アレルギーとかそういうのじゃ」
( ・∀・)「ああ、実はあいつ猫アレルギーでさ」
川 ゚ -゚)「猫……猫なんていたんですか?
あの、あの私一緒にいたのに、何にも覚えていなくて」
( ・∀・)「覚えていない?」
川 ゚ -゚)「ええ」
( ・∀・)「……祠には行ったのか?」
川 ゚ -゚)「祠? 嘗女のですか? ええ、いきましたけど」
( ・∀・)「あー、で、何も覚えていないと、あー」
508
:
( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです 14/14
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 02:05:11 ID:Yk3KobIk0
川 ゚ -゚)「あの……私モララーさんに何かしたんでしょうか?
もしそうだったら、なんてお詫びしたらいいか」
( ・∀・)「いや、君のせいじゃない。
取憑かれていたとしても、やましいこと考えて怒りを買ったこいつが悪い」
川 ゚ -゚)「怒りって」
( ・∀・)「嘗女の」
( ・∀・)「猫娘とも言うらしいけど」
〜おわり〜
509
:
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 02:06:44 ID:Yk3KobIk0
(
)
i フッ
|_|
実は沖縄旅行の話のプロトタイプだったりする。
ちなみにこの猫娘は鬼太郎のそばのあれとは関係ないです。
これで今年の書きためた分は終わり。
510
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:07:40 ID:IW9VAKCY0
乙
最後の謎を明かすところがいいなぁ
大量投下ほんとうに乙!
511
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:16:07 ID:IW9VAKCY0
蝋燭いただきます
512
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:16:47 ID:IW9VAKCY0
75本目
.,、
(i,)
|_|
川д川彼女は動かないようです
.
513
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:17:41 ID:IW9VAKCY0
( ・∀・)「そこのキレイな黒髪のお姉さん。
ちょっと、そこで一杯お茶でもどう?」
川д川
( n・∀・)n「お姉さん、お姉さんってば――!!」
川д川
(#・∀・)「ちぇっ、無視かよ」
大通りから外れた、小さな公園。そのベンチに女が一人。
.
514
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:18:36 ID:IW9VAKCY0
£°ゞ°)「そこのお嬢さん、振り返って私にその顔を見せてくれませんか?」
川д川
£- ゞ-)つ「この哀れな子羊は、貴女のその美しい後ろ姿にひと目で恋に落ちてしまったのです」
川д川
£°ゞ°)「ああ、この私に視線さえもくださらないのですか。わかってはいましたが、つらいものです。
この寂しいハートのエンジェル。ロミスに微笑みかけてくれる女性はいないものか……」
白いワンピースに、長い黒髪。女の髪は絹のように美しい。
.
515
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:19:17 ID:IW9VAKCY0
( ^Д^)「ねぇねぇちょっと、そこのねぇちゃん」
川д川
( ^Д^)「ちょっとー、無視ってのはひどいんじゃない?」
川д川
(#^Д^)「聞いてんのかよ、おい!!」
(#^Д^)つ川д川 ガッ
男は女の肩を掴むと、ぐいと引いた。
.
516
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:20:30 ID:IW9VAKCY0
女の体がぐらぁりと、揺れる。
そして、
そのまま、倒れた。
.
517
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:21:25 ID:IW9VAKCY0
(;^Д^)「おい、ちょっ、大丈夫かよねぇちゃん」
女は動かない。
(;^Д^)「頭から行ったぞ、マジで大丈夫かよ!?」
女は動かない。
(; Д )「おい、起きろってば……」
男は女の肩を掴むと、その体を仰向けにした。
.
518
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:22:45 ID:IW9VAKCY0
ttp://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1116.jpg
.
519
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:24:00 ID:IW9VAKCY0
体の半身に火傷の跡がある女だった。
女の目は、まばたきをしない。
白い色をなくしたその肌は、赤黒い色と、青と緑に変色している。
その首には赤黒い、紐の跡。
女の口や鼻は、息をしている形跡がなかった。
女を掴んだ、男の手が冷たい。
.
520
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:25:41 ID:IW9VAKCY0
女の眼球に虫が止まり、じりじりと動いた。
それでも、女は動かない。
動くことが出来ない――。
(; Д )「ひぃっ!」
男は全てを悟り、
悲鳴を上げると、何度も転びながら大通りへと逃げていった――。
.
521
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:26:25 ID:IW9VAKCY0
(
)
i フッ
|_|
75本目 了
.
522
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:35:06 ID:ueiyMW2g0
おつおつ!
し、死んでたのね……
あと多分、75本目でなく76本目や
523
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:38:45 ID:jN0YT7XQ0
77本目。
.,、 .,、 .,、 .,、 .,、
(i,) (i,) (i,) (i,) (i,)
|_| |_| |_| |_| |_|
524
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:39:34 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「あー、あー……、マイクテス、マイクテス……」
⊃¶
( ^ω^)「よしよし、マイクおkですおー、問題ありませんおー」
( ^ω^)「……え? ん、なに、聞こえてるって? ……今、会場に?」
( ^ω^)「……」
( ^ω^ )「どうも失礼いたしました! 皆さん! 司会のブーンですお!」
( ^ω^)「さて皆さん、『百物語のようです2013』いかがですかお?」
( ^ω^)「楽しんでますかお? 怖くて怖くて震え上がっていますかお!?」
( ^ω^)「しかしっ! 残念ながら! とうとう本日を持って祭り最終日となりますお!」
525
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:40:21 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「とっておきの話を出し惜しみしてる人も……」
( ^ω^)「まだまだ諦めずに足掻いてる人も……」
( ^ω^)「泣いても笑ってもこれが最後ですお!」
( -ω-)「……ま、ちょっと遅刻するくらいなら、許してあげないこともない……ですけお」
( ^ω^)「規定上! タイムリミットは本日早朝7時!」
( ^ω^)「本日、8月19日の早朝7時までですお! お間違えの無いよう!」
( ^ω^)「この機会を逃したら、次は来年か……はたまた再来年か分かりませんが」
( ^ω^)「今年の百物語はもはや残すところわずか! 投下するもしないも、存分に楽しみましょうお!」
526
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:41:11 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「さてさて!」
( ^ω^)「ここまで皆さんに消していただいたロウソクは76本!」
( ^ω^)「残るところ24本、果たしてどこまで伸びるでしょうか?」
( ^ω^)「奇跡のロウソク100本消しはなるのでしょうか!?」
( ^ω^)「全てのロウソクが吹き消えた時! そこには何が待っているのでしょうか!?」
( ^ω^)「それは全て参加者の皆さんにかかっていますお!」
( ^ω^)「さあ、いよいよラストスパート!」
( ^ω^)ノシ「皆さん、最後の頑張りに期待していますおー!」
527
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:42:11 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)ノ「……えっ?」
( ^ω^)「なに? なんだって?」
( ^ω^)「100本消すのはもう無理? このペースじゃあ間に合わない、って……?」
( ^ω^ )「……ふふふ、本当にそう思っていますかお……?」
( ^ω- )b 「チッチッチッ……」
( ^ω^)「……実は、ここでウレシイお知らせがありますお」
( ^ω^)「参加者の皆さん……大変重要なお知らせですので、よ〜くお聞きくださいお!」
528
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:43:13 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「なんと……たった今、深夜2時43分から……祭り終了まで!」
( ^ω^)「たった今! 深夜2時43分から! 祭り終了までの3時間17分ですお!」
( ^ω^)「なんと……!」
(^ω^ )「なんと……!?」
( ^ω^ )「な、な、なんと〜〜ッ!」
( ^ω^ )9m「 一 度 に 消 せ る ロ ウ ソ ク の 数 が 5倍!!! 」
⊃¶
.
529
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:43:59 ID:rOAjZfD60
ちょwwwww
530
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:44:06 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^ )「……の! ボーナスタイムとなりますお!!」
( ^ω^)「たったの1話でロウソク5本!! この大チャンス、絶対逃せませんお!」
( ^ω^)「ロウソク100本、全て消すことだって夢では無いですお!」
( ^ω^)「さあさあこれにて……百物語は達成されるのか! そして、その先にあるものとは!?」
( ^ω^)「果たして――――!?」
( ^ω^)「……おおっと! どうやらお時間のようですお!」
( ^ω^)「それでは、次は朝日が昇るころにお会いしましょう!」
( ^ω^ )「司会のブーンでしたお!」
( ^ω^ )ノシ「アデュー!」
531
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:45:06 ID:jN0YT7XQ0
( ( ( ( (
) ) ) ) )
i i i i i フッ フッ フッ フッ フッ
|_| |_| |_| |_| |_|
投下は以上です、ご覧いただきありがとうございました
って何をやっとんじゃあああぁぁぁ!!
_ξ#゚⊿゚)ξ
/ ) ドゴォォォ _ /
/ ,イ 、 ノ/ ∧ ∧―= ̄ `ヽ, _ ギャアアアアアア!!!
/ / | ( 〈 ∵. ・(^ω^〈__ > ゛ 、_―
| ! ヽ ー=- ̄ ̄=_、 ¶(/ , ´ノ
| | `iー__=―_ ;, / / /
!、リ -=_二__ ̄_=;, / / ,'
/ / / /| |
/ / !、_/ / 〉
/ _/ |_/
ヽ、_ヽ
532
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:45:27 ID:mtmv.fjI0
なにそれせこい
533
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:45:26 ID:O6WuuAK60
力技すぎんだろwwwwwww
534
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:46:07 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「ゲッホ! ゲッホォ! ゲホォオッェエ!!」
( ^ω^)「……な、いきなり何ばしよっと!? 怪我したらどうするんだお!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「どうもこうも無いわ!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「何、ボーナスタイムって!? 何を勝手に作ってんの!?」
( ^ω^)「別にいいじゃん……100話まで行ったら嬉しいじゃん……?」
ξ;゚⊿゚)ξ「それ100話になってない!! それじゃ百の物語にならないから!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「最後の最後にもなって5倍って!! そんなん今時バラエティ番組でもやらないわ!!」
( ^ω^)「ふっふっふ……そこまで言われてしまっては仕方ないおね……」
( ^ω^)「そう、実は僕は……本物のブーンでは無いんだお!!」
ξ゚⊿゚)ξ「あっ、なんか勝手に正体明かし始めた……」
535
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:46:16 ID:rOAjZfD60
え、えっとじゃあ次の投下からは78から83本目ということでよろしいのかな…?
536
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:47:09 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「ふふふ……僕は百物語に誘われて出てきた幽霊なんだお」
( ^ω^)「全てのロウソクを消すよう仕向けるため、ブーンとかいうへちゃむくれに化けていたんだお……」
ξ゚⊿゚)ξ「そう……丁寧にありがとう、まったく気付かなかったわ……」
ξ゚⊿゚)ξ「本物のブーンはどこにやったの?」
( ^ω^)「後ろ手に縛ってトイレのロッカーに放り込んでおいたお」
ξ゚⊿゚)ξ「な、なんて幽霊らしからぬ乱暴さ……!」
( ^ω^)「百物語で全てのロウソクを消した時、本物の“怪異”が現れる……って話は知ってるおね?」
ξ゚⊿゚)ξ「ええ、まぜこぜブーンのページにも書いてあったわね」
( ^ω^)「ただの与太話だと思ってるかもしれないけど、ありゃ本当なんだお」
537
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:48:20 ID:O6WuuAK60
話の内容的に100本目を戴きたい…
やるしか…無いのか…
いまから100本埋めるための没ネタ作品を書くしか…
538
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:48:25 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「ほら……あそこを見てくれお」
ξ゚⊿゚)ξ「? えーと……ど、どこ?」
( ^ω^)「あの、ほら……部屋の隅の……あ、いや、そっちじゃなくて……そこの……」
ζ( :::ζ
ξ;゚⊿゚)ξ「あっ、なんかモヤモヤしてる……!」
( ^ω^)「そう、あの女性の妖怪……あれこそが“怪異”だお」
( ^ω^)「今、ロウソクの数に合わせて、7割ほど姿が見えてきたところだお」
ξ゚⊿゚)ξ「え、そういうシステムになってるんだ……」
539
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:49:22 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「ふふふ……どうだお、美しい人だと思わないかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「顔見えないから分からないけど……」
( ^ω^)「手も綺麗だし、足も長いし……胸も、でかいお?」
ξ#゚⊿゚)ξ ムカッ
Σ(;^ω^) ビクッ
ξ゚⊿゚)ξ「……何? それでアンタは、何が言いたいの?」
(;^ω^)「ふふふ……何故、僕が人に化けて、あんなくだらない企画まで考えて……」
ξ゚⊿゚)ξ「自分でくだらないって言っちゃうんだ……」
(;^ω^)「そこまでしてまで、どうしてあの妖怪を呼ぼうとしてるのか分かるかお?」
ξ゚⊿゚)ξ「勿体ぶってないで早く言いなさいよ」
( ^ω^)「聞いて驚くなお……? 実は……」
( ^ω^)「あの娘……僕の彼女なんだお」
ξ#゚⊿゚)ξ「……新手のノロケかっっ!!!」
540
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:51:18 ID:jN0YT7XQ0
ξ;゚⊿゚)ξ「何かと思えば、そんなことかいっ!!」
(;^ω^)「ふふふ……あの娘、デレちゃんって言うんだお……彼女から告白してきたんだお……」
ξ;゚⊿゚)ξ「知らんわ! 聞いてないわ!!」
(;^ω^)「優しくて良い娘なんだお〜、ちょっと食いしん坊なのがまた可愛いんだお〜」
ξ#゚⊿゚)ξ「だあぁぁ、うっさい! もういいわ! とっとと出ていかんかー!!」
ξ#゚⊿゚)ξ≡つ≡つ シュシュシュ!!
Σ(;^ω^) ヒィィ
(;^ω^)「ふ、ふふふふふ! まあいいお……ここは一旦出てってやることにするお……!」
(;^ω^)「だけど……! いよいよ百物語の灯火が尽きた時、僕の目的は達成されるんだお!」
ξ#゚⊿゚)ξ「目的って、あの女と遊びたいだけでしょうが!!」
(;^ω^)「ち、違うお!? いや、それもあるけど……それだけじゃないお〜!?」
ξ#゚⊿゚)ξ「あるのかよ、それも!!」
541
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:53:02 ID:jN0YT7XQ0
(;^ω^)「デレちゃんは妖怪だお? それもただの妖怪じゃないお? おっそろしい人食いの大妖怪なんだお〜?」
(;^ω^)「デレちゃんが現世に呼び出されたら、ただ事じゃあ済まないお〜!?」
ξ#゚⊿゚)ξ「デレちゃんデレちゃんうっさい! 黙らっしゃい!!」
(;^ω^)「怖いだろ〜? 怖くて怖くて震え上がっちゃうだろお〜!?」
(;^ω^)「いっぱしの悪霊からの忠告だお〜!?」
ξ#゚⊿゚)ξ「 そ の 顔 で 喋 る な っ !!! 」
ξ#゚⊿゚)ξ≡つ#);^ω^)「ギャアアアアアア幽霊なのに殴られたあああぁぁぁ!!!」
ドゴォォ
(;#)^ω^)「えぇ……なんかものっそいキレられ出したお……知人の顔を殴るのに一切容赦が無いお……!」
ξ#゚⊿゚)ξ「二度と出てくるなっ!!」
(;#)^ω^)「分かった! 分かったお! もう出ていきますお!!」
(;#)^ω^)「ひいぃぃ……恐ろしいお……! コイツのほうがよっぽど妖怪だお……!」
542
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:53:39 ID:IW9VAKCY0
ふいたwww
543
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:54:41 ID:jN0YT7XQ0
(;^ω^)「でも……喋ったことは全部本当だお!!」
(;^ω^:::「ふふふ……今年はどうなることやら分からないけど……」
(;^ω:::...「来年、再来年と百物語を続けるようなら……いつかはデレちゃんが、妖怪が現れるお……!!」
(;^:::... 「ふふふ、それでも……果たして、仲良しこよしで続けられるかな……!? ふふふふふふ!!」
(;:::.... 「ふふふふふふ!! ふっふっふっふ!!」
(:::... 「ふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふっふふふふふはははははははは……」
ξ#゚⊿゚)ξ「うっっさいってのっ!!」
ξ#゚⊿゚)ξ「……」
ξ#-⊿-)ξ「……ふんっ」
544
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:56:09 ID:jN0YT7XQ0
ξ゚⊿゚)ξ「……ったく、何よあれ、ムッカつく……」
ξ゚⊿゚)ξ「……ブーンの顔して出てくるから……痛い目見るのよ!」
ξ-⊿-)ξ ー3 ハァ
ξ゚⊿゚)ξ「……さーてと」
ξ゚⊿゚)ξ「ブーンを探さなきゃ、ね……」
ξ゚⊿゚)ξ「……胸、か…………」
……
…………
………………
545
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:58:09 ID:jN0YT7XQ0
………………
…………
……
:[ロッカー]: < ドン! ドンドンドンドン!!
[ロッカー] < ダレカー! タスケテオー! クライオー!
ξ゚⊿゚)ξ「あ……ここだわ、分かりやすい……」
[ロッカー] < ツ、ツンカオ!? アケテクレオー!
ξ-⊿-)ξ「はいはい……今開けますよっと」 ガチャガチャ…
(;;゚ω゚)「ぶあああぉぉぉぉ!! 暑かったおおおぉぉぉぉ!!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「うわ、すっごい汗!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「……ちょっと、引くわ……」
(;;゚ω゚)「ひ、ひどいお……」
546
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 02:59:15 ID:jN0YT7XQ0
( ;ω;)「はぁ〜〜〜〜……でも、助かったお……」
( ;ω;)「暗かったお……狭かったお……怖かったお……」
( ;ω;)「なにより暑かったお……蒸し豚にされるかと思ったお……」
ξ;゚⊿゚)ξ「自分で豚って言っちゃうんだ……」
ξ;゚⊿゚)ξ「あっ……それよりブーン! 時間大丈夫!?」
( ;ω;)「おっ?」
ξ;゚⊿゚)ξ「おっ? じゃないわよ! 百物語、今日で最終日なのよ!」
( ;ω;)「……」
( ゚ω゚)「おおおおおおおおおおおおおおおお!!! 今日で最終日!?」
547
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:02:11 ID:jN0YT7XQ0
( ゚ω゚)「まずいお! まだ書き溜め途中なんだお!!」
( ゚ω゚)「どうやって主人公が惨殺されるか浮かばないんだお!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「いや、アンタ、司会者もやらなきゃなんないのよ?」
( ゚ω゚)「おおおおおおおお司会者!? そうだお! 僕、司会者もしてるんだったお!!」
( ;ω;)「時間が無いおー! どうしてこうなったおー!?」
ξ;゚⊿゚)ξ「泣いてる場合か!」
( ゚ω゚)「とりあえず作品投下開始前の挨拶やってくるお!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「えっ、今更……?」
( ゚ω゚)「やるお!? せっかく台本も用意したんだお! あっ、台本……台本はどこやったかお……!?」
ξ;゚⊿゚)ξ「ああもう……やるなら急いで! 投下、もうとっくのとっっくに始まってるから!!」
( ゚ω゚)「ウソん!? そうなの!?」
548
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:03:50 ID:jN0YT7XQ0
( ゚ω゚)「おおおお! もうヤバいお!! ダッシュで走るお!!」
ξ;゚⊿゚)ξ「あッ……」
⊂二二( ゚ω゚)二⊃「ブゥゥ――――――――‐」
ξ;゚⊿゚)ξ「……待ってっ!!」
( ゚ω゚)「――――‐お!?」
( ゚ω゚)「…………」
ξ;゚⊿゚)ξ「…………」
( ^ω^)「……どうかしたお?」
549
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:05:35 ID:jN0YT7XQ0
ξ;゚⊿゚)ξ「……その」
( ^ω^)「……」
ξ;゚⊿゚)ξ「今日、この百物語で……」
ξ;゚⊿゚)ξ「もし、もしも……百話まで行ったら……」
ξ;゚⊿゚)ξ「……ど、うする?」
( ^ω^)「…………」
( ^ω^)「……“怪異”の、ことかお?」
ξ;゚⊿゚)ξ「……」
550
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:07:21 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「そりゃ大丈夫だお、あんなの怖がらせの与太話……」
ξ;゚⊿゚)ξ「もしも!」
( ^ω^)「……」
ξ;゚⊿゚)ξ「……もしも、本当だったら」
ξ;゚⊿゚)ξ「本当に、“怪異”が現れたら」
ξ; ⊿ )ξ「ブーンは、どうするの……?」
( ^ω^)「……」
( ^ω^)「…………」
551
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:09:05 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「……僕は、僕だお」
( ^ω^)「僕は、ツンと一緒にいるお!」
ξ; ⊿ )ξ「……」
( ^ω^)「もし、怪異ってのがツンに危害を加えるなら、僕はツンを守るお!」
ξ ⊿ )ξ「……」
( ^ω^)「絶対守るお!」
( `ω´)≡つ≡つ「守るんだお! ボコボコにしてやんお!」 シュシュシュ!!
ξ ー )ξ「…………」
ξ* ⊿ )ξ「……そう、だよね」
552
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:10:22 ID:jN0YT7XQ0
ξ゚⊿゚)ξ「……ごめんね、勝手に呼び止めちゃって」
( ^ω^)「おっ……なんか知らんけど、納得してくれたならそれでいいお」
ξ゚⊿゚)ξ「そう……よね、やっぱり、女は胸とか……足とか……だけじゃないわよね……」
( ^ω^)「えっ?」
ξ ⊿ )ξ「……ありがとう、ちょっと……不安になって……」
( ^ω^)「え、なんだお……なんだおこの雰囲気……ツンの頭の中でどういう思考回路が組み立てられていたんだお……」
ξ* ⊿ )ξ「……ッ」
ξ*゚⊿゚)ξ「いいからっ! 早く行きなさいよ! 司会者するんでしょ!?」
(;^ω^)「おおっ!! そうだお!! もうこんな……もうこんな時間だお!?」
553
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:11:56 ID:jN0YT7XQ0
(;^ω^)「ヤベェおヤベェお〜! そう、まず台本を探さなくちゃならないんだお!!」
(;^ω^)「ツン! 台本見付けたら教えてお!! メールくれお!!」
ξ゚⊿゚)ξ「おう!」
(;^ω^)「そんじゃ! 僕は行くお!!」
⊂二二(;^ω^)二⊃「ブ――――‐ン!!」
ξ゚⊿゚)ξ「……」
ξ゚⊿゚)ξ「…………」
554
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:12:44 ID:IW9VAKCY0
かわいいなぁ
555
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:13:30 ID:jN0YT7XQ0
ξ*゚⊿゚)ξ「……あーあ、なーんか……」
ξ*゚⊿゚)ξ「ハッズいことしたなー……」
ξ*゚⊿゚)ξ「……あの幽霊め」
ξ*゚⊿゚)ξ「なにがデレちゃんよ、馬鹿馬鹿しい」
ξ*-⊿-)ξ ー3 ハァ
ξ-⊿-)ξ「ちょっと、不安になっちゃった私も私だけどねー……」
ξ゚⊿゚)ξ「さっ、台本とやらを探してあげるかな……」
……
…………
………………
556
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:16:39 ID:jN0YT7XQ0
………………
…………
……
( ^ω^)「あー、あー……、マイクテス、マイクテス……」
⊃¶
( ^ω^)「よしよし、マイクおkですおー、問題ありませんおー」
( ^ω^)「……え? ん、なに、聞こえてるって? ……今、会場に?」
( ^ω^)「……」
( ^ω^ )「どうも失礼いたしました! 皆さん! 司会のブーンですお!」
( ^ω^)「さて皆さん、『百物語のようです2013』いかがですかお?」
( ^ω^)「楽しんでますかお? 怖くて怖くて震え上がっていますかお!?」
( ^ω^)「しかしっ! 残念ながら! とうとう本日を持って祭り最終日となりますお!」
557
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:18:48 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)「とっておきの話を出し惜しみしてる人も……」
( ^ω^)「まだまだ諦めずに足掻いてる人も……」
( ^ω^)「泣いても笑ってもこれが最後ですお!」
(;-ω-)「……こういうのを僕が言うのも、なんですけど」
( -ω-)「……ちょっと遅刻するくらいなら、許してあげないこともない……ですお」
( ^ω^)「規定上! タイムリミットは本日早朝7時!」
( ^ω^)「本日、8月19日の早朝7時までですお! お間違えの無いよう!」
( ^ω^)「この機会を逃したら、次は来年か……はたまた再来年か分かりませんが」
( ^ω^)「今年の百物語は残すところわずか! 投下するもしないも、存分に楽しみましょうお!」
558
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:21:34 ID:jN0YT7XQ0
('A`) 「はぁ〜、ったく……心配させやがって……」
('A`) 「……つーか、大遅刻しといて今更やるかよ、挨拶」
(´・ω・`)「こっちはとっくに勝手に始めてるのにねぇ」
川 ゚ -゚)「まあ、これでやっとまともに進行できるじゃないか、まともに」
('A`) 「ああ、なんか……正気を疑う謎企画のせいでな……みんな躊躇してるからな……」
(´・ω・`)「そういや……さっきそこでブーンとツンが何やら騒いでたんだけど」
川 ゚ -゚)「あぁー……」
(´・ω・`)「あれが遅刻の原因かな? あれが……」
('A`) 「えぇーマジかよ、祭り最終日に痴話喧嘩っすか……仲の良いこって……」
ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと、なんか嫌味な言葉が聞こえてくるんだけど」
('A`) 「ヘヘッ、今のは聞かなかったことに……」
559
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:22:51 ID:jN0YT7XQ0
('A`) 「……ってもさ、実際、そうだろ? 痴話喧嘩だろ?」
川 ゚ -゚)「痴話喧嘩に明け暮れてこれだけの大遅刻とは、情けないどころでは済まないな」
ξ゚⊿゚)ξ「いや別に、痴話とかそんな関係じゃないから」
(´・ω・`)「またまたぁ、本日も愛がゆえの鉄拳が炸裂してたじゃないですかぁ?」
ξ゚⊿゚)ξ「っていうか、そもそもさっきのアイツは……」
ξ-⊿-)ξ「……いや、まあいいわ」
ξ-⊿-)ξ「いいわよ、痴話喧嘩で、実際そんなもんだから」
川 ゚ -゚)「ほう……?」
('A`) 「馬鹿な……いつものツンなら真っ向から否定しにかかってくるのに……」
(´・ω・`)「コイツ本当にツンか? 偽物じゃね?」
560
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:23:41 ID:jN0YT7XQ0
ξ-⊿-)ξ「別にー?」
( ^ω^)「……おおっと! どうやらお時間のようですお!」
( ^ω^)「それでは、次は朝日が昇るころにお会いしましょう!」
( ^ω^)「皆さん、最後の頑張りに期待していますおー!」
( ^ω^ )ノシ「司会のブーンでしたお!」
ξ*-⊿-)ξ「……ちょっと、気分が良いだけよ」
.
561
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:25:09 ID:jN0YT7XQ0
( ^ω^)百物語のボーナスタイム、のようです
(
)
i フッ
|_|
脱線が過ぎましたテヘペロ
いやほんと投下速度遅いわ突貫工事がミエミエだわで色々すんませんっした
562
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:25:58 ID:kvTNQZZI0
( トェェイ)←普通にトェェイと読んでしまったw
563
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:26:18 ID:IW9VAKCY0
乙!
チャンスタイムにふいたわ
564
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:26:32 ID:tGIwI98sO
投下が終わったばかりですが、イラストで蝋燭もらいます
.,、
(i,)
|_|
⌒*リ´・-・リ龍神様の嫁探しのようです(ФωФ )
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1117.jpg
(
)
i フッ
|_|
78本目 終わりました
565
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:28:12 ID:rOAjZfD60
ワロタ
本当にやるのかと思ってびびっちゃったよ
えっと78本目いただきます
.,、
(i,)
|_|
566
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:28:17 ID:O6WuuAK60
じゃあ79本目戴こう
お前ら、待たせたな
567
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:28:59 ID:O6WuuAK60
おっと、お先にどうぞ
568
:
もうしわけない先にいただきます、訂正で79本目です
:2013/08/19(月) 03:30:49 ID:rOAjZfD60
運命の女性のようです
( ・∀・)「…………」
いつもと同じように目覚めた僕の目に入ったのは、真っ赤な糸。
ベッド、床、居間。
どこまでもどこまでも続いていくそれに見覚えはなかった。
( ・∀・)(なんだこれ?)
手近にあった糸を手繰ろうと左手を伸ばして、
( ・∀・)「あ」
見つけた。
左手の薬指に、赤い糸が結ばれていた。
いや、絡み付いていたというほうが正しかった。
継ぎ目も結び目もないそれは、明らかに異常だった。
(;・∀・)(なんだこれ)
鋏を取り出し、それを切ろうとした。
……手が震える。
息が乱れ、鼓動が早くなる。
怖い。
これを切ってはいけない。
これは自分の体の一部、動脈か心臓のように大事な大事な臓器なのだ。
(; ∀ )(なに馬鹿なことを考えているんだ)
無意識に浮かんだ考えを一蹴しようとする。
だけど拭うことはできなかった。
569
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:31:51 ID:rOAjZfD60
(; ∀ )「……無理だ」
やむなくハサミを引き出しに戻し、恐る恐るもう一度触れてみた。
なんの変鉄もない糸だ。
綿でできているような、しかしいくら触っても毛羽立つことはなかった。
糸を引っ張ってみる。
……かすかに手応え、ピンと糸が張る。
どこかに繋がっていることはたしかだ。
( ・∀・)「…………」
僕は考える。
大学は今夏休みだし、バイトもない。
友人のほとんどは帰省してしまって遊ぶことはできない。
恋人はいた、でも。
( ・∀・)(やめたやめた)
あいつのことを考えるのは。
頭をがしがしとかきむしる。
じっとりとかいた汗が指に絡み付く。
そうだ、暇なのだ。
どうせ、暇なのだから、この糸の行方を探ろう。
( ・∀・)(この先にいるのはかわいい女の子かもしれないし)
今までバカらしいと思っていたけど、まったく信じていなかった訳ではない。
運命の赤い糸。
( ・∀・)「どこに導いてくれるのかな」
一人呟きながら、僕は家の鍵を手に取った。
570
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:33:02 ID:rOAjZfD60
外は晴天、地面と人を焼き付くす灼熱の太陽が燦々と輝いていた。
(;・∀・)「あっついなぁ」
ぼやきながら自転車を走らせる。
いつもならアスファルトに焼き疲れて無心でペダルを漕ぐのに、今日は軽快に進むことが出来た。
赤い糸の先に浮かれているからか、それとも夏休みだからか。
( ・∀・)「…………」
「モララーくん!」
後ろに乗せる人がいないから、かもしれない。
( ・∀・)「…………」
十字路を左折する。
川を越えて、自転車を降りた。
この先にある坂は、とてもじゃないけど自転車なんかでは登れないからだ。
そういえば中学のときに、二人乗りしてこの坂を登ろうとしたっけ。
立ち漕ぎして、踏ん張って、あの子からの気遣いをぶっきらぼうにはねのけて。
だけど、疲れてしまって、自転車は全く進まなくなってしまって。
「もう!無理しすぎなんだから」
荷台が急に軽くなった、と同時に後ろから支えられた。
それがなんだか悔しくて、僕は顔を真っ赤にしながら彼女のことを罵った。
なんで降りてしまったんだと、責めてしまった。
君を乗せて坂の上まで登りたかったのに、って。
571
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:33:33 ID:bSjWwjx20
wktk
572
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:34:26 ID:rOAjZfD60
そうしたら、
「隣で歩きながら坂を登るより、へろへろになりながら立ち漕ぎしてるほうがかっこわるいもん」って。
ごもっともだった。
なんで二人乗りで坂を登ることがかっこいいのだと思っていたのだろう。
( ・∀・)「…………」
坂を登りきる。
糸は坂の下へ、それより先にも続いている。
自転車に跨がり、一気に坂を降りた。
心地よい車輪の音、風のおかげで幾分か暑さが和らいだ。
糸が弛むことはなかった。
かといって、車輪に絡み付くこともなかった。
いつでもほどよく長さが調節されているような、不思議な感覚。
( ・∀・)(やっぱり、この糸は普通じゃない)
ガコンという衝撃とともに平地にたどり着く。
少し尻が痛い。
それでも構わずペダルを漕いだ。
住宅街を抜けて国道に出る。
帰省ラッシュで混んでいる道路を見ながら、田舎にいる親戚に顔を出さなきゃなぁ、なんて思った。
だけどあんまり会いたくなかった。
僕くらいの年でも、結婚だのなんだのとうるさいからだ。
( ・∀・)「…………」
横断歩道を渡り、それから五分ほどしてから中学校に着いた。
糸は校舎をぐるりと囲むようにして張られているようだった。
573
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:35:18 ID:rOAjZfD60
校門の周辺は賑やかであったが、裏門のあたりには人も車もいなかったので、僕は少しよそ見をして体育館を見た。
改修工事をしているらしく、工事用の目張りがしてあり、屋根しか見えなかった。
そういえば、三年生になる前のバレンタインで彼女から体育館裏に呼び出された覚えがある。
生チョコをもらった。
義理とも本命とも言われず、ドキドキしながらそれを食べて、あまりの嬉しさに身悶えした覚えがあった。
彼女は、とても綺麗で、僕と違って機転が利く子だったから、憧れていたんだ。
( ・∀・)「…………」
結局そのもらったチョコが、本命だと知ったのは一年後であった。
その時もチョコを、ガトーショコラをもらい、僕はお返しにクッキーをあげた。
すると彼女はボロボロと泣き出して。
「わたしじゃ、だめですか?」
と。
どうして泣くのか聞いたら、クッキーは友達でいようという意味なのだと答えた。
全然そんな気はなかったのに、僕はもうずっとずっと前から、中学の入学式のときから好きだったというのに。
トロ臭くていつも失敗ばかりしていた僕を助けてくれた彼女が、大好きだったというのに。
574
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:36:25 ID:rOAjZfD60
( ・∀・)「…………」
裏門を通りすぎて次の角を曲がったら、反対の車線を跨がって逆方向に糸が延びていた。
左右を確認してから車道を渡り、糸を辿る。
こちらのほうは、また住宅街が多くなるはずだな、と僕は思い出す。
彼女の家はこの近くであった。
( ・∀・)(あれ、)
見覚えのある道ばかりを通る。
よく彼女の家に遊びに行くときと同じ道だった。
( ・∀・)「…………」
案の定、そうだったらしい。
しかし彼女の家はとっくになくなっていた。
彼女がいなくなってから、両親は引っ越してしまったからだ。
土地を売り払い、家を潰し、更地となっていた。
( ・∀・)(今は売りに出されているんだ)
暑い風にはためく、やたらと派手な不動産屋ののぼりを見て僕は理解した。
575
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:37:29 ID:rOAjZfD60
……二階建ての、立派な家だった。
僕の実家は団地で自分の部屋がなかったけど、彼女は自分の部屋を持っていた。
初めて部屋に招かれた時のことを思い出す。
彼女の部屋はこざっぱりとしていて、明るくて、清楚な女の子のにおいがした。
そのにおいも、彼女が成長していくうちに薄れていってどんどん華美なものへと変化していってしまったけど。
それでも僕は、好きだった。
どんなに変わってしまっても彼女は彼女であったから。
( ・∀・)「…………」
自転車を漕ぐ。
住宅街を走り抜け、工場地帯へと入る。
ここらへんは昔は栄えていたけれど、今となっては閉鎖している工場も多くそのまま放置されているものが多い。
( ・∀・)(……近付いてきている)
彼女の死に場所に。
もう少し先を行けば廃工場があって、やたらと高く建てられた事務所のビルがある。
( ・∀・)(やっぱりそうだ)
黄色いテープが張られて出入りを禁じられている門の近くに自転車を止める。
テープを掻い潜り、糸を追う。
576
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:39:05 ID:rOAjZfD60
( ・∀・)(ああ、)
糸は、例の事務所のビルに続いていた。
鍵の壊れた扉を開ける前に、ちらりと横を見る。
雨に流されたチョークの線が、うっすらと残っていた。
扉を開け、物が散乱しているそのなかを転けないよう気を付けて歩く。
( ・∀・)(…………)
「あのね、モララーくん。わたし、先輩に襲われちゃったの」
え?
「お酒飲みすぎちゃって、新歓コンパで……。本当にごめんなさい、ごめんなさい。なんでもするから許して、もうお酒も飲まないから」
……大丈夫だよ、嫌いにならない。
きみは悪くない。
「悪いよ、だってわたし、恋人がいるのに、こんな」
怒ってないから、大丈夫だって。
「……なんで怒ってくれないの?怒ってくれたら、わたし、許されたって……ちがう、勝手すぎる、モララー、ねえ」
落ち着いて、落ち着いてよ。
僕は、本当に怒ってないし、許しているから。
「ごめんなさい、モララー、ごめんなさい」
( ・∀・)「…………」
僕の感覚は、いつでも彼女とずれていた。
彼女が望むものを差し出せたことがあっただろうか?
僕は、彼女のためになにができたんだろうか。
( ・∀・)(屋上に来てしまった)
糸は、まだまだ続いている。
屋上の扉から柵まで一直線に。
577
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:40:08 ID:rOAjZfD60
そして、柵を通り越して垂れ下がっている。
ああ、いる。
この先に、あの娘がいる。
ゆっくりと、歩く。
焦れったい。だけど、こんな自分が、彼女に会っていいものかと思うと、歩みが遅くなる。
( ∀ )(僕のせいだ)
彼女が死んだのは、僕のせいだ。
ただ優しく接していればいいってものではなかった。
彼女が望むなら、それを責めるべきだったのだ。
僕は、僕は。
( ∀ )「…………」
すぅ、と息を吸う。
柵に手をかけ、体を乗り上げて、下を覗いた。
ミセ,"、。)リ
( ∀ )「あ……」
仰向けの体。
投げ出された四肢の、左手に、赤い糸。
潰れた顔が、片目が、僕の両の目とかち合う。
578
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:40:11 ID:bSjWwjx20
うわぁ…
579
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:41:48 ID:rOAjZfD60
(; ∀ )「ミセリ、」
僕の、大好きな女の子。
たくさん傷つけてしまった恋人。
あんなに綺麗だったのに、こんなに顔を歪ませて。
ごめん。ごめんなさい。
殺してごめんなさい。
きみのしたことは、他人からしたら顔をしかめられるようなことかもしれないけど、でも僕にとってはそれより、きみが素直に謝ってくれたことが嬉しくて。
裏切らずに僕のもとに帰ってきたことが嬉しくて、それだけで許してしまえたから。
( ∀ )「ミセリ、」
きみを責めたくなかった。責めるくらいならそんな事実を忘れるくらい幸せに、満ち足りた幸せを共有できたら、って。
だけど、それできみがいなくなったら、意味がないじゃないか。
( ∀ )「ミセリ、」
大好きだ。
今でもずっときみを好いていた。
会いたいと願っていた。
君は不本意かもしれないけど、でも。
君に会えて嬉しい。
ああ、ミセリ。
580
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:43:45 ID:rOAjZfD60
( ∀ )「愛してるんだ」
糸が、揺れる。
どうして、なんて考えない。
僕はミセリに会えたことが嬉しかったから、この目にすべてを焼き付けようとしていた。
( ∀ )「ミセリ」
呼んだ刹那。
ミセ,"、。)リ「 」
ミセ,"ー。)リ「 」
ミセ,"о。)リ「 」
微かに、しかしはっきりと聞こえた。
( ・∀・)「ミセリ……!」
次の瞬間、僕の体は宙に投げ出されていた。
いつ柵を越えたのか、そんなのはどうでもいいや。
ミセリ、ミセリ。
ずっとそばにいよう。
ずっと、ずっと、…………。
581
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:44:51 ID:rOAjZfD60
ミセ*゚ー゚)リ「ねえねえ、モララーくん」
( ・∀・)「うん?」
ミセ*゚ー゚)リ「昔はね、心臓と左の薬指は太い血管があると思われてたんだって」
( ・∀・)「へえー?」
ミセ*゚ー゚)リ「それで愛は心臓に宿るから、その愛を指輪で繋ぎ止めようって意味なんだってさ」
( ・∀・)「じゃあ、糸だと絡めとられちゃいそうだね」
ミセ*゚ー゚)リ「ねー」
ぐしゃり
582
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:45:51 ID:rOAjZfD60
ファム・ファタールのようです
(
)
i フッ
|_|
583
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:47:21 ID:rOAjZfD60
お粗末さまでした
>>566
待たせてごめんなさい、ありがとうございました
584
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:47:22 ID:bSjWwjx20
なんという鬱ルート……最期は幸せだったのか
乙
585
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:51:34 ID:O6WuuAK60
難しいなぁ男女関係って
じゃあ、80本目行っちゃうね
ほのぼのギャグだから身構えないでいいよしなくていいよ
586
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:52:18 ID:O6WuuAK60
.,、
(i,)
|_|
587
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:53:08 ID:O6WuuAK60
『私はヨーゼフ・ハイター博士だ』
原作:The Human Centipede
『互いの内臓を接合することで』
邦題:ムカデ人間
『三体をひとつの結合体にする』
百物語参加作品
.
588
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:53:50 ID:O6WuuAK60
『Aが摂取した食物は、Bの内臓を通過して』
A B C
'⌒ヽ __ '⌒ヽ __ '⌒ヽ __
l` ー---‐' `ヽ l゚ ー---‐' `ヽ l^ ー---‐' `ヽ
→ ヽニ二ニ====ニ二ニ==ヽニ二ニ====ニ二ニ==ヽニ二ニ====ニ二ニ==ヽ →
` ー- 、 | ` ー- 、 | ` ー- 、 |
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│ 厂 ̄´ │ ,′ │ 厂 ̄´ │ ,′ │ 厂 ̄´ | ,′
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し'´ し'´ Lノ し'´ L.ノ L.ノ
『最後にCへと至る』
589
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:55:05 ID:O6WuuAK60
『ムカデ人間を創るのだ』
.
590
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:56:32 ID:O6WuuAK60
ゼミで小耳に挟んだカルト映画を、軽い気持ちで借りて観た
最悪の発想で人間を弄くるマッドサイエンティストのホラー映画
もし自分が、彼女達と同じ目に遭えば…そう思うと、とても恐ろしい気持ちになった
だけど同時に、僕の心は何故か高揚していた
『ムカデ人間を創り、飼う』
尊厳のある人間を辱め、恐怖に貶める行為に、ヒエラルキーの最上位のみが味わえる支配欲のようなものを感じ取ったからなのかもしれない
『つなげてみたい』
僕は家の倉庫からバールを引っ張り出し、バックの中に忍ばせた
591
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:57:25 ID:O6WuuAK60
『つ・な・げ・て・み・た・い』
.
592
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:58:11 ID:O6WuuAK60
素材は出来る限り、人を下に見るクズがいい
( ゚∀゚)「ギャハハハハwwww」
ξ゚⊿゚)ξ「ウケるーwwwww」
ああ、ちょうどああいうDQNカップルとかね
さて、問題はどう拉致するかだ
運が悪い事に日本は銃社会じゃない。そうだとしても麻酔銃や拳銃なんか、学生が用意できるはずも無いしね
じゃあどうするか?人間は頭を使う生物だ
ξ;=;)ξ「ンンンンンンン!!!!」
まずは女を拉致する
ひ弱な僕でも女子の一人くらいならどうとでも出来る
次に、彼女の携帯からDQN宛に写メを添付した脅迫メールを送信する
すると
(#゚∀゚)「出て来いオラァ!!デレになんかしやがったらぶっ殺す!!」
クソカス程度の正義心と、カッスカスな蛮勇を持ち合わせてるバカが『狩場』へとやってくる
真正面から喧嘩をする必要は全く無い
後ろから、ガツンと一発
(; ∀ )「ガッ…」
それでおしまい
593
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 03:59:24 ID:O6WuuAK60
(;゚ー゚)「こんな深夜に何の用なのよ…」
これも、背後からガツンと一発
(; ー )「ア…」
これで数は揃った
レンタルしたガレージに三人を運び込み、手足をギチギチに拘束する
(#゚=゚)「んんー!!」
途中で男が起きたので、頭にもう一撃ぶち込む
( = )「…」
男はタフだから嫌になる
594
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:01:03 ID:O6WuuAK60
次に、手術に必要な道具を揃えよう
残念ながら僕は医者や病院のコネを持っていない
したがって、専門的な道具など用意できない
多少の激痛は伴うけど、工具でなんとかするとしよう
メスの代わりに包丁を使って、膝のお皿はペンチで引っこ抜こう
歯もペンチで無理やり引っこ抜いて…ああ、ハンマーで叩き折ってもいいかな
さすがにお尻や口を無理やり切り裂いたら、痛みと出血でショック死するかもしれない
ここは…うん、見た目は悪くなるけど、工業用ホッチキスでなんとかしよう
せめて痛みを和らげれるように、酒も用意した
注射器か何かがあれば、手っ取り早く酔わせることが出来るんだけど…まぁ、無理やり飲ませるだけでも大丈夫だろう
後は…ムカデ人間一番の醍醐味、食事だ
手っ取り早く漏斗を喉につっこんで、下剤を混ぜた流動食を流し込もう
一番前の人には苦しい思いをさせるけど、口の中に他人の糞が流し込まれることに比べれば楽なもんだろう
595
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:01:43 ID:O6WuuAK60
全ての道具を揃えて、ガレージへと戻ると
ξ;=;)ξ「ンンンンンンンン!!!!」
(#゚=゚)「ンーン!!!!」
(*;=;)「ウウウウウウウウウ!!」
ちょうど全員が目を覚ましていた
これは好都合だ。あのシーンの再現が出来る
格好だけでも彼に近づこうと思って購入した白衣を着て、三脚で立たせたビデオカメラを起動する
ノートPCを取り出し、パワーポイントを開いた
A B C
'⌒ヽ __ '⌒ヽ __ '⌒ヽ __
l・ ー---‐' `ヽ l・ ー---‐' `ヽ l・ ー---‐' `ヽ
→ ヽニ二ニ====ニ二ニ==ヽニ二ニ====ニ二ニ==ヽニ二ニ====ニ二ニ==ヽ →
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し'´ し'´ Lノ し'´ L.ノ L.ノ
最もわかりやすいムカデ人間の図が画面に映し出される
彼らに見え易い位置にそれを置いて、胸ポケットからボールペンを取り出し、説明を始めた
596
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:03:25 ID:O6WuuAK60
「これより、ムカデ人間の施術を執り行う」
(#゚=゚)「ンーーーーー!!!」
男がうるさい
ため息を吐いたあと、立てかけていたバールを手に持った
(;゚=゚)「…」
途端に口を噤む
最近観たアニメで、「躾に一番効くのは痛みだ」という台詞があったが、なるほど、的を得ている
「よろしい」
再び説明に戻る
「ムカデ人間とは、口を肛門を接合し、先頭の人間が摂取した食べ物を共有する新しい生物だ」
あくまでゆっくりと、彼らの反応を楽しみながら話す
「Aが摂取した食事はBへと移り…」
「そしてCへと至り排出される」
ξ;=;)ξ「ンンン!!ンゴッ!!ンゴッ!!」
吐き気を催しているのだろうか
その表情がたまらなく僕の嗜虐心を刺激する
「そして、脚のお皿を切除する事によって、より『ムカデ』に近い容姿と行動が可能になる」
「私には医術の知識が無いため、多少荒っぽい手術になってしまうと思うが…そこは堪忍して欲しい」
(*;=;)「ううううううううううううううううう!!!!」
(;゚=゚)「んんッ!!んんんッ!!!!」
597
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:04:06 ID:O6WuuAK60
泣き喚く彼らを尻目に、ビデオカメラに向かってメッセージを残すことにする
「このビデオを見ている諸君は、どのカテゴリに属する人間だろうか?」
「人を見下すことに面白みを感じる人間か?それとも、人とすこし違っているだけでバカにされる人間か?」
「私は後者だ。群れることでしか粋がれないクソどもに笑いものにされるだけの、日陰者だ」
「そんな人たちを代表して、私は今ここにささやかな復讐をする」
「見ろ!!こいつらを!!」
床に転がる三人を指差す
「酒とタバコとセックスしか頭にないクソ共だ!!我々よりよっぽど無価値のゴミだ!!」
つい感情的になって、男の頭を蹴飛ばしてしまった
(メ ∀ )「ウウウ…」
「もしあちら側のカテゴリに属する人間がこれを見ているのなら…覚えておけ」
「貴様らのツケは、いずれこういう形で帰ってくるとな」
「それでは、手術を開始する」
598
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:05:04 ID:O6WuuAK60
男の猿轡を剥がす
(#゚∀゚)「てめえイカレてんのかこのキチガイ野郎!!」
途端に噛み付いてきた
ああ、まだコイツは自分の立場というものをわかってないのか
前歯に酒瓶の底を叩きつける
(; ∀ )「アガアアアアアアアアアアアアア!!!!」
「黙れよ…」
全く、イライラさせるクソだ
「今しがた、押し付けられた劣等感を思い返して不機嫌なんだ…出来るだけ丁寧に手術して欲しいなら、大人しくしろ」
酒瓶の蓋を開け、注ぎ口をむりやり突っ込む
(;゚∀゚)「やめっ…おごごごごごごおおおおおお」
「残らず飲めよ…酒で溺れ死にたくないのならな…」
(;゚∀゚)「んぐっんぐっんぐっ…」
40度近い酒を一気に流し込む
たちまち、男の顔は高揚し、目はぐるぐると回りだす
アルコール中毒で死ぬ可能性もあったが、その時はその時だ
(; ∀ )「てめ…殺す…」
まだ噛み付く元気があるのか
だけど、抵抗はしないな
599
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:06:31 ID:O6WuuAK60
再び猿轡をして、次は女だ
(*;―;)「ねぇ!!助けてよ!!私は関係ないでしょ!?」
こいつは何を勘違いしているのか
この行動をDQNカップルへの私怨だと思っているらしい
「ああ、関係ないよ」
(*;―;)「なら!!」
「でも、お前らみたいな奴なら誰でも良かったから」
(*;―;)「え…」
これ以上の問答は無意味だ
二本目の酒を流し込む
(*;―;)「ンゴゴゴゴッ!!ゴフッ!!」
おっと危ない、殺してしまう
(*;―;)「ゲホッ!!ゲホッ!!」
しばらく咳き込ませた後、残りを注ぎ込む
こっちはもう騒ぐ元気も無いみたいだ
600
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:08:06 ID:mtmv.fjI0
きが くるっとる
601
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:09:08 ID:O6WuuAK60
さて、残りの女もさっさと潰してしまおう
立ち上がった瞬間
('A`)「よぉ」
「!?」
誰だ、こいつ
('A`)「そらよっと」
頭に鳴り響く衝撃音が
その日、最後の記憶―――
602
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:10:01 ID:O6WuuAK60
「ギッ!!」
脚の痛みで目を覚ます
皮膚が、肉がぶちぶちと引きちぎれる音に
膝の骨と皿の間に鉄の塊が無理やり差し込まれ、そして『挟み込まれる』
('A`)「せーのっ」
やめ――――
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
(;'A`)「っふう…意外と力使うんだな」
「あああああああ…」
激痛で、再び意識を失った
603
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:11:34 ID:O6WuuAK60
('A`)「おい、起きろ」
「う…」
ペシペシと顔を叩かれ目を覚ます
膝が痛い、そして尻も
('A`)「立ってみろ…いや、立ち上がることはもう金輪際出来ないだろうけどな」
男の顔が横に見えることから、自分が寝転んでいるんだとわかった
床が冷たい。服が脱がされている
立ち上がろうと力をいれても
『立てない』
上半身を起すことが出来ても、下半身がついていかない
『重り』が付いているかのように
\ううー/
尻に、音の振動を感じた
顔だけを、ゆっくりと後ろに向けてみる
604
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:12:35 ID:O6WuuAK60
'⌒ヽ __ '⌒ヽ __ '⌒ヽ __
l・ ー---‐' `ヽ l・ ー---‐' `ヽ l・ ー---‐' `ヽ
→ ヽニ二ニ====ニ二ニ==ヽニ二ニ====ニ二ニ==ヽニ二ニ====ニ二ニ==ヽ →
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│ 厂 ̄´ │ ,′ │ 厂 ̄´ │ ,′ │ 厂 ̄´ | ,′
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し'´ し'´ Lノ し'´ L.ノ L.ノ
私を先頭に、十数名の人間が『繋がっていた』
605
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:12:42 ID:mtmv.fjI0
痛くなってきた…
606
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:13:44 ID:kvTNQZZI0
これがムカデ人間か.....
607
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:14:17 ID:O6WuuAK60
('∀`)「いやぁ、隣がドタバタうるさいって思ってたら、まさか俺と同じ事をしようとしてた奴がいたとはな」
目の前の男は嬉しそうに笑う
('∀`)「ビデオカメラ見さしてもらったけど、くだらねー理由でムカデ人間創ろうと考えたなおいwwww腹ねじ切れるまで笑ったわwwwwま、人集めが楽になったから万々歳なんだけどよwwwwww」
私は、今の状況に呆然とするだけで
何も言い返せなかった
('∀`)「俺?俺かい?決まってんだろ」
('∀`)「ムカデ人間が好きだから!!大好きだからああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
('∀`)「俺ってばこだわるオタクでな、ファンになったらとことんやんなきゃ気が済まんのよwwwwwwww」
('∀`)「さ、起きろ起きろ!!!!!!俺の目の前で歩いてみせてくれ!!!!!」
そういうと男は自らの『モノ』を取り出し、扱き始めた
「…」
後列も目を覚まし、愕然としながら起き上がる
全裸になって、四つん這いで、口には他人の尻が、尻には別の他人の口が繋がっているのだ
これ以上無い絶望の表情を浮かべながら、『ムカデ達』が立ち上がる
('∀`)「ふひっ、ふひひひひっwwwwwww」
男のモノから白濁の液体が飛び出す
だが、一向に治まる気配は無かった
608
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:14:18 ID:VsBIKW7w0
吐き気が…
609
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:16:27 ID:O6WuuAK60
私は今になって
『ムカデ人間』となった今になって、やっと心の高揚の『本当の意味』を理解した
私は、『先頭に立ちたかったんだ』
後ろの人間は、何が何でも先頭に従わなければいけない
私が歩けば、そこに着いていかなければならない
私が食べたものは、後ろの人間も食べなければいけない
決して逆らうことの出来ない、絶対的なヒエラルキーの最上位に、私はなりたかったんだ
「フヒッ…」
念願叶った私の口から、笑い声が漏れた
自慰に夢中な男の耳にも
絶望に打ちひしがれる後列にも聞こえない、小さな笑い声が
ああ、なんだか『もよおして来た』ぞ
みんな腹を空かしていることだろう
さぁ、餌の時間だ
私は、腹筋に力を入れ―――
610
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:17:52 ID:O6WuuAK60
『つ・な・げ・て・み・た・い』
改め
『つ・な・げ・ら・れ・た・い』
終わり
.
611
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:18:34 ID:O6WuuAK60
※ムカデ人間及びこの物語はフィクションです。絶対に真似しないようにしましょう。
.
612
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:19:42 ID:O6WuuAK60
(
)
i フッ
|_|
613
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:19:42 ID:kvTNQZZI0
ま、マジキチだああああああああああ
614
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:20:18 ID:Jj1JIBWg0
あぁ、うん、乙……
615
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:20:54 ID:FSG.adoM0
乙乙
81本目もらいます
.,、
(i,)
|_|
616
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:20:59 ID:OU2K1w3U0
こわい
617
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:21:16 ID:8ytUi/KEO
乙乙……うええ……
最近ブーン系でムカデ人間よく見るから何かと思えば、作品スレで取り上げられていたんだな……
あれ先頭と真ん中はともかく、最後尾は全然栄養とれねえよなって気になってた
618
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:21:23 ID:bSjWwjx20
乙wwwwwwwwwwwwwwwwwwww
619
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:21:49 ID:FSG.adoM0
( ・∀・) 「松明流し」……ですか?
(#゚;;-゚) はい、それがうちの集落で行われている祭りの呼び名でございます
氷の入ったグラスに麦茶を注ぎ、少女は僕の問いに応える
「どうぞ」と差し出されたそれを受け取ると、少女は押入れから座布団を取り出して、僕の斜向かいに腰を下ろした
(#゚;;-゚) 毎年お盆に行われる祭りなのですが、他所様からは「奇祭」などと呼ばれることもございまして
(#゚;;-゚) 時々あなた様のように「詳しく話を聞きたい」と訪ねていらっしゃる方々もございます
(#゚;;-゚) 決して華やかな祭りとは言えませんが、その程度には見所のある物なのでしょうね
麦茶を飲んで、一息
玄関の方に目をやると、少女は僕の心情を見通したように言った
(#゚;;-゚) ……祖母が来るまでまだ時間がございます
(#゚;;-゚) もしお望みでしたら、祭りについて、私が知っている範囲でお話致しましょうか?
( ・∀・) それじゃあ、お願いしてもいいですか?
そう言って麦茶を飲み干すと、少女はにこりと微笑んで空のグラスに二杯目を注ぎ込んだ
(#゚;;-゚) 北国でも、夏は暑いのですよ?
何気なく放ったであろうその一言が、僕にはなぜか酷く印象に残っている
620
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:22:00 ID:O6WuuAK60
皆さんお疲れ様でした
ムカデ人間、ムカデ人間2はこれ以上の狂気とグロとスカトロを味わえるので是非一度ご覧ください
621
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:22:51 ID:FSG.adoM0
.
奇祭の夜のようです
.
622
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:23:38 ID:FSG.adoM0
「叔父の住む集落には、奇祭と呼ばれる祭りがある」
今からつい3日前、夏休み真っ盛りの僕は、あまりの暑さと退屈さに耐えかねて何らかの変化を求めていた
所謂「なにか面白いこと無いかなぁ」というやつだ
そんな状態の僕の耳に入ってきたその情報は、まさに朗報というべきか、天の恵みというべきか
とにかく僕は急いで準備を整えて、祭り当日、今日の始発列車でこの東北の片田舎へとやって来たのである
( ・∀・) というわけで2、3日ほどお世話になります
( ´∀`) 久し振りモナね。最後にあったのは5年くらい前モナ?
( ´∀`) お父さんから話は聞いているモナ。ゆっくりしていきなさい
( ・∀・) はい、ありがとうございます
( ´∀`) お祭りについて知りたいなら、タヌさんのところに行ってみるといいモナ
( ・∀・) タヌさん?
( ´∀`) モナ、狸娘だからタヌさん。この集落の長老みたいな人モナ
( ´∀`) すごい人モナよー、叔父さんが子供の時からずっと婆さんやってるモナ
( ´∀`) どうする? もしも行くなら、叔父さんから話を通しておいてあげるモナ
「叔父さんこれでも、ちょっとは顔が利く方モナよ?」
そう言って誇らしげに鼻を鳴らす叔父に苦笑しつつ、僕はその言葉に甘えることにした
見知らぬ外部の人間として訪ねるよりはそちらのほうが幾分かやり易いだろう。そう思ったのだ
623
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:24:22 ID:FSG.adoM0
( ´∀`) 今電話してみたら、オーケーが出たモナ
( ・∀・) ホントに?
( ´∀`) モナモナ、「いづでも来なが」って言ってたモナ
( ・∀・) ……なんて?
( ´∀`) 「いつでもいらっしゃい」って意味モナ。方言モナよ、方言
( ´∀`) この辺りの人、特にお年寄りは訛りが強くて大変モナ
( ´∀`) 孫娘のでぃさんが通訳してくれるらしいから、挨拶はしっかりしておくモナよ?
( ・∀・) 通訳って……
そうしてお話は、冒頭へ戻る
624
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:25:14 ID:FSG.adoM0
(#゚;;-゚) そうですね、それではまず松明流しの内容について……
(#゚;;-゚) さらに細かく言うと松明流しがどのようにして行われるのかについて、お話し致します
( ・∀・) はい
(#゚;;-゚) 松明流しはその名の通り、大量の松明を用いて行われるお祭りでございます
(#゚;;-゚) この祭りでのみ演奏される独特の囃子を先導に、藁で出来た松明を持った参加者が集落内を周回します
( ・∀・) 囃子……お祭りの時に演奏される音楽のことですよね?
(#゚;;-゚) はい。松明流しの祭囃子に使う楽器は和太鼓、篠笛、摺鉦の3つです
(#゚;;-゚) 曲目は登り囃子と下り囃子の二部構成となっておりますが、これは順路が往路と復路に分かれているためです
( ・∀・) 往路と復路ですか
(#゚;;-゚) ええ、そうです
( ・∀・) ということはただ漫然と集落内を歩き回るわけではなく、明確な目的地があるということですね?
(#゚;;-゚) ……?
( ・∀・) 往路と復路なんて言葉を使うということは、「行き」と「帰り」を分ける何かが存在するということですから
(#゚;;-゚) ああ、なるほど。納得です
625
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:25:56 ID:FSG.adoM0
(#゚;;-゚) 確かにあなた様の仰る通り、この祭りには目的地がございます
(#゚;;-゚) この集落の外れには、小さな塚がございます
(#゚;;-゚) 集落内では蛇塚などと呼ばれておりますが、正しい呼び名は「天明供養碑」
(#゚;;-゚) 天明の飢饉の犠牲者を弔うために建てられた、碑を祀る塚でございます
( ・∀・) ……へぇ
天明の飢饉
江戸中期、東北地方を中心として起こった大飢饉で、日本最大級の飢饉とされている
食料不足による集落間の殺し合いや「間引き」による口減らし、果ては人肉食まで、様々な伝承が存在する伝説的な災害だ
( ・∀・) なるほど。つまり松明流しとは、飢饉の犠牲者を供養するための祭りなのですね
(#゚;;-゚) はい、左様でございます。慰霊、鎮魂、回向……そのような意味を持つ祭だと聞いております
626
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:26:56 ID:FSG.adoM0
(#゚;;-゚) そして辿り着いた蛇塚にて、祭りは山場を迎えます
山場……「松明流し」の山場となると、予想するのは難くない
闇の中、静かに揺れ動く幾つもの灯。水面は朧気に炎を映し、人々はその炎に亡き者の姿を見る
僕の脳裡には、世界各地で行われている「灯篭流し」の光景が浮かんでいた
(#゚;;-゚) ……いいえ、先程申し上げた通り、この祭りはそのような華やかなものではございません
( ・∀・) え……?
(#゚;;-゚) 蛇塚の周囲には、塚を取り囲むように掘り下げられた溝のようなものがございます
( ・∀・) 溝ですか? 川ではなく?
(#゚;;-゚) 環状に掘られた穴、と言っても良いでしょう。深さは……2メートル前後といったところでしょうか
(#゚;;-゚) 参加していただければ分かると思いますが、水はなく、草木も生えていない、ただの穴です
(#゚;;-゚) 参加者はその穴の前に等間隔に立ち、順番に穴の中に松明を投げ込みます
( ・∀・) それで、その後はどうするんですか?
(#゚;;-゚) それで、終わりでございます
( ・∀・) はい?
(#゚;;-゚) 後は下り囃子の先導に従って集会所に帰還。そこで祭りは終了でございます
(#゚;;-゚) 祭りの後はささやかながら宴会の準備をしておりますので、よろしければそちらもご参加ください
627
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:28:04 ID:FSG.adoM0
( ・∀・) 終わりですか……
(#゚;;-゚) 全体的な流れとしては、そうなります
(#゚;;-゚) 祭りの雰囲気や宴会の内容等は実際に参加していただいて、ということで
( ・∀・) 宴会の内容? それは祭りと関係があるんですか?
(#゚;;-゚) ええ、私はよくわかりませんが、大人の方々は宴会まで含めて祭りと考えている節があるようです
( ・∀・) なにか特別なことをしている、というわけではないんですか?
(#゚;;-゚) いえ、何も。あえて言うなら……そうですね……
(#゚;;-゚) 内容自体は普通なのですが、非常に長時間……翌日の昼頃まで宴会は続きます
(#゚;;-゚) その時間の長さに関しては「特別」と言っても差し支えないのではないでしょうか
( ・∀・) なるほど、確かにそれは少し変わってますね
話が一段落ついたところで、がらがらと玄関の戸が開く音がした
狸娘さんだ。僕が慌てて立ち上がり部屋を出ようとすると、でぃさんがそれを引き止めた
(#゚;;-゚) 私が呼んで参ります。少々こちらでお待ちください
628
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:28:50 ID:FSG.adoM0
<バッチャ!! モナサンノドゴノキテラヤ!! ヘグ!! ヘグ!!
<ンダガ!! マヅロ!!
玄関から二人の会話が聞こえてくる
狸娘さんはともかく、でぃさんの言葉さえ、何を言っているのかよくわからない
僕と話していた時の過剰な程の敬語はこれを隠すためのものだったのだろうか
(#゚;;-゚) お待たせ致しました。こちらが祖母の狸娘でございます
しばらくして戻ってきたでぃさんは軽く頭を下げてそう言った
背後には老婆。長年の農作業によるものだろうか、ひどく背中が曲がっている
从´ヮ`从ト モナどごのわらすだべ、きでらや
( ;・∀・) え?
(#゚;;-゚) 「モナーさんの所のお子さんですね、聞いていますよ」と
( ;・∀・) は、はぁ……。甥のモララーです、よろしくお願いします
从´ヮ`从ト ンダガンダガ ハダゲスゴドステラ エマデアサグノテギダーテギダ-テラキャギコノドゴノワラハンドガノセデケデロ-?
( ・∀・) ……今のは?
(#゚;;-゚) ええっと、畑仕事から歩いて帰るのが面倒だと思ってたら近所の人が車で送ってくれた……みたいな……
(#゚;;-゚) 申し訳ありません、祖母は特別訛りが強く、私も完全には……
629
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:29:31 ID:FSG.adoM0
从´ヮ`从ト すて、わはなんの話ばせばいのや?
(#゚;;-゚) 「それで、私は何の話をすればいいのか」と
( ・∀・) そうですね、「松明流し」について、起源や歴史、伝承などを教えていただきたいのですが……
从´д`从ト ……わいはー。ねのおじかしからきでねだが
(#゚;;-゚) 「あらま、お宅の叔父さんから聞いていないのか」と
( ・∀・) はい、狸娘さんに聞くのがいいだろうと言われました
从´д`从ト わい! なんぼからぽねやみだだべ!
(#゚;;-゚) 「本当に面倒臭がりなんだから」と
从´ヮ`从ト すたばたてかででけろてさいだんだばかでねばまねべな
(#゚;;-゚) 「とは言っても面倒見てくれと言われたならそうしないといけないだろうなあ」と
从´ヮ`从ト へば、あだまがらしゃべてぐが……
(#゚;;-゚) 「それじゃあ、一番初めから話していこう……」
そうして狸娘さんが語ったのは、松明流しに関するなんとも悲しいお話だった
从´ヮ`从ト むがーすむがす、このあだりできぎんがあってろー……
(#゚;;-゚) 「昔々、この辺りで飢饉がありまして……
630
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:30:22 ID:FSG.adoM0
昔々、この辺りで飢饉がありまして
天明の飢饉というのですが、冷害などの影響で、全く作物が取れなくなってしまったのです
周囲の集落でも沢山の人々が亡くなりました。消えてしまった集落もあるほどです
人々は飢えのあまり、道に生えた雑草や木の根、仲間の死体、ついには家の壁土まで口にしたといいます
しかしながら私達の住むこの集落だけは、充分な食料を確保することが出来ました
この辺り一帯を治めていた地主様が、飢饉を見越して大量の作物を備蓄していたためです
( ,,^Д^) この米を集落の皆に食べていただきましょう
( ,,^Д^) 恩など感じる必要はありません。皆がいなければ私だって生きていくことは出来ないのですから
地主様は集落内の者に作物を分け与え、集落内の者はそれによって飢えをしのぐことが出来ました
この噂は他の集落にまで伝わり、多くの飢えた民が地主様のもとへやって参りました
地主様はそれらの民を客として招き入れ、全員に充分な食料を与えました
631
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:31:08 ID:FSG.adoM0
さて、少し話は変わりますが、ここから山を二つほど越えたところにNという集落がございました
この集落は住民の殆どが工業を生業としており、農具や武具を作っては売り、そのお金で食料を手に入れていたそうです
当然ながら飢饉の影響は、この集落にまで及びました
(;´_ゝ`) どうして売ってくれないんだ!? 金ならあると言っているだろ!
(;@∀@) 冗談じゃないよ。あんたらに売ったら、俺が飢え死にすることになるじゃないか
(;@∀@) 僅かに収穫できた米もお上にほとんど持って行かれちゃって、他人にやる分なんて残ってないよ!
皆、自分達が生きるのに必死です
いくらお金があっても、食べ物を売ってくれる人が居なければ何の意味もございません
N集落の人々は一人、また一人と倒れ、300人ほどいた住民も、とうとう50人足らずになってしまいました
そんな時でございます。私達の集落の噂が彼らの耳に届いたのは
('A`) 山を二つ越えた先の集落では地主が食料を分け与えているらしい
(;´_ゝ`) 本当か!? 急いで行かなくては!
(´<_`;) いや待て、そんなうまい話があるわけがない
(;´ー`) どっちにしろ、このままじゃ飢え死にだーヨ……
('A`) 行くしかない、か……
N集落の、命懸けの行進が始まりました
632
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:31:16 ID:8ytUi/KEO
支援
633
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:31:58 ID:FSG.adoM0
今はもうどこの山でも整備された山道がありますが、当時はそのようなものはございません
足場の悪い獣道、飢えた野犬の群れ、山特有の気候
様々な障害がN集落の住民を襲います
何ヶ月もの間まともな食料を口にしていない彼らにとって、それらはなんとも耐え難い苦難であったことでしょう
無事にこの集落まで辿り着くことが出来た人数は、出発時の半分以下、20人余りだったと言われております
(ヽ゚_ゝ゚) とうとう……着いたぞ……
(ヽ゚A`) 米を……米をくれ……
( ,;^Д^) なんと皆さん、どうなさいました!?
(ヽ゚_ゝ゚) 私達はN集落の住民だ。ここに来れば食料がもらえると聞いてやって来た
(ヽ゚A`) もうずっと物を食べていないんだ。お願いだ……食料を分けてくれ……
( ,;^Д^) それはいけません! 早速ご用意いたしましょう!
(ヽ;A;) ありがとう……ありがとう……
地主様はN集落の住民のために大釜いっぱいの白粥を作り、それを振舞いました
彼らは一心不乱に白粥をかき込んで、あっという間にそれを平らげてしまいました
634
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:32:53 ID:FSG.adoM0
――しかし、それが間違いなのでした
何ヶ月もの間碌な食事をしていない彼らの体は極限までに衰弱しておりました
そんな状態で大量の白粥を消化することなど、できるはずもありません
どれだけ食べたいと思っていても、体が受け付けないのです
白粥を食べ終えて間もなくして、N集落の住民は激しい苦しみに襲われました
腹を押さえてのたうち回り、口からは先ほど食べた白粥が、大量の血とともに溢れ出します
血と涙と吐瀉物に塗れながら、N集落の住民は地獄の苦しみの中で息絶えました
(#゚;;-゚) ――彼らを哀れに思った地主様は、その死体を一処に集め、埋葬なさいました」
(#゚;;-゚) 「それが現在のへび塚なのでございます」と
「とっつぱれ」という言葉をもって、狸娘さんは話を締めた
でぃさんによると、昔話の結びに使われる文句であるらしい
(#゚;;-゚) あえて標準語に直すのであれば、「めでたしめでたし」……は、適切ではありませんね
(#゚;;-゚) なんと言えばよいのでしょうか……
( ・∀・) いえ、言いたいことはわかりました。ありがとうございます
从´ヮ`从ト たいまづながすはそのつぐのとすがらはづまたみてだやなー
(#゚;;-゚) 「松明流しはその次の年から始まったみたいですね」と
635
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:33:50 ID:FSG.adoM0
( ・∀・) なるほど、勉強になりました。ありがとうございます
从´ヮ`从ト なもなも、えだ、えだ
(#゚;;-゚) 「いえいえ、いいんですよ、いいんですよ」と
从´ヮ`从ト すて、なはたいまづながすさかだるだな?
(#゚;;-゚) 「それで、あなたは松明流しに参加するんですか?」と
( ・∀・) はい、そのつもりです
从´ヮ`从ト とす、なんぼだ?
(#゚;;-゚) 「何歳ですか?」と
( ・∀・) 先月20になりました
从´д`从ト ……こごののわらすだな?
(#゚;;-゚) 「この集落の人間の子ですか?」と
( ・∀・) ええ、母がここの生まれです。18で上京するまでここで暮らしていたらしいです
从´д`从ト ……あいったー
(#゚;;-゚) 「あちゃー」と……え? ばっちゃ、どうかしたの?
636
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:34:54 ID:FSG.adoM0
从´д`从ト なも、いだ。して、さぎにえさけるだな
(#゚;;-゚) ……
(#゚;;-゚) 「なんでもありません。ところで、先に家に帰るんですか?」と
从´ヮ`从ト えさけるつもるねだばままくてがなが
(#゚;;-゚) 「家に帰るつもりがないならご飯を食べていってください」と
(#゚;;-゚) お祭りが始まるまで、あまり時間はありません
(#゚;;-゚) 特に用事がなければここでご飯を食べて、真っ直ぐ会場に向かわれてはいかがでしょう?
( ・∀・) うーん
家に帰る用事はないけれど、少し悪い気がしないでもない
そんな僕の気持ちを察してか、でぃさんは立ち上がり、押入れの襖を開けた
中を見るとそこにはハムやら酒やら高級そうなお菓子やら、沢山の食べ物が積まれていた
(#゚;;-゚) 私共はこの辺りでは名家などと呼ばれておりまして、この時期はお中元の処理に追われます
(#゚;;-゚) 厚かましいお願いとは存じますが、よろしければお力を……
( ・∀・) ……それじゃあ、ごちそうになります
从´ヮ`从ト んだんだ、それでいいだ
637
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:35:37 ID:FSG.adoM0
食事を終えて一休みしていると、町内放送のアナウンスが聞こえてきた
「今夜の祭りの参加者は、集会所に集まるように」だそうだ
(#゚;;-゚) それじゃあ行きましょうか
从´ヮ`从ト んだんだ、いてこい
从´ヮ`从ト わもあどでのみさいぐはんでろー
(#゚;;-゚) 「私も後で宴会に行く」と
( ・∀・) そうですか、それではまた後で
そう言って僕とでぃさんは集会所へ向かった
集会所は歩いて5分ほどの場所にあり、僕等が着いた時にはもう沢山の人で賑わっていた
( ・∀・) 思ったより人が居るんですね
(#゚;;-゚) はい。それぞれの家から最低でも一人以上の参加が義務付けられており、毎年80名ほどの参加者がおります
( ・∀・) 義務? もし参加しなければどうなるんですか?
(#゚;;-゚) ……さあ? 前例がないので
( ・∀・) 前例がないって、そんなことありえるんですか?
(#゚;;-゚) ええ。少なくとも祖母の記憶にある限り、そのようなことは起こったことがないそうでございます
638
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:36:41 ID:FSG.adoM0
と、その時、人混みの中からひとつの影が飛び出してきた
恰幅の良い男性。歳は僕より少し上といったところだろう
( ^ω^) おっおっ、でぃちゃん遅かったじゃないかお?
(#゚;;-゚) うん、ちょっとね
( ^ω^) ……お? 隣にいる人は誰だお? この辺りじゃ見ない顔だおね
(#゚;;-゚) えっと、モナーさんの親戚のモララーさん。お祭りに参加するんだって
( ・∀・) よろしくお願いします
( ^ω^) ふーん……僕はブーンと申しますお。こちらこそよろしくおねがいしますお
( ^ω^) ところでモララーさん、歳はいくつだお?
( ・∀・) 20ですが、どうかしましたか?
( ^ω^) ……ああ、いやいや、この後宴会もあるから、お酒が飲める歳か聞いておきたかったんだお
( ^ω^) 宴会は集落の大人のほとんどが参加して、明日の昼まで賑やかに飲み明かすんだお!
( ^ω^) 当然僕も参加するお! 困った事があったら僕のところに来てくれお!
(#゚;;-゚) お祭りに参加する大人は皆、宴会の話ばかりするんです
( ^ω^) でぃちゃんは今19歳だおね? 来年になればわかるお……うん……
( ・∀・) ?
639
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:37:42 ID:FSG.adoM0
( ^ω^) さ、お祭りが始まるお! 向こうで松明配ってるから、貰ってくるといいお!
(#゚;;-゚) そうだね。それじゃあモララーさん、行きましょうか
( ・∀・) うん、そうしましょうか
集落の老人に軽く挨拶をして松明を受け取ると、どこからか拡声器のハウリングが聞こえてきた
それを聞いた住人は音のする方へと移動を始める。どうやら、いよいよ祭りが始まるようだ
(,,゚Д゚) 『皆さん聞ごえますがー!? それでは今がらたいまづながしを始めますー!』
(,,゚Д゚) 『まンず、囃子の人、先頭さあづまってください! そいでー、あどの人はその後ろさ一列に列んでくださいー!』
(,,゚Д゚) 『囃子がはづまりましたら運行はづまりです。それではがんばりましょう!』
周囲から歓声が上がり、それが止むと前方で祭り囃子の演奏が始まった
往路の囃子は、確か上り囃子と言っただろうか
ゆったりとしていて、それでいて力強い、荘厳な音色だった
(#゚;;-゚) 私達はこれから、蛇塚とは反対の方向へ向けて出発致します
(#゚;;-゚) 集落のすべての家を一筆書きに経由して、それから蛇塚へ向かうのでございます
(#゚;;-゚) それぞれの家の前には燭台が置かれておりまして、参加者は自分の家の燭台を使って松明に火を灯すのです
(#゚;;-゚) あなた様は私の家の燭台をご利用ください
640
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:38:34 ID:FSG.adoM0
囃子の先導に従って、薄暗がりの中を幾つもの影が歩く
一つ、二つ、民家の前を通る度に明かりが増える
両手で抱えるほどの大きな松明が、歩調に合わせて上へ、下へ
炎の揺らめくその様子は、まさに「奇祭」と呼ぶに相応しいものだった
(#゚;;-゚) 次は私共の番ですね。家の前で祖母が火を焚いて待っております
その言葉の通りでぃさんの家の前では、狸娘さんが燭台を持って立っていた
从´ヮ`从ト わい、すったでったらだたいまづもってあさいで、まんづおどごめだやなー
(#゚;;-゚) 「そんな大きな松明を持って歩くなんて、なんて男前なんでしょう」と
( ・∀・) はは、ありがとうございます
从´ヮ`从ト おー、はえぐひーつけでら、おぐれればまねや
(#゚;;-゚) 「早く火をつけて、おくれてはいけませんよ」と
( ・∀・) そうですね。それじゃあ……うん、これでよし!
(#゚;;-゚) よいしょ……では、行きましょうか
从´ヮ`从トノシ 火傷すなやー?
641
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:39:40 ID:FSG.adoM0
(,,゚Д゚) 『せば、みんな火つけだどごで、蛇塚さ向がいます』
(,,゚Д゚) 『小さい子は大人がら離れねんでください』
囃子の曲調が少し早まって、行列は蛇塚へと歩き出した
沢山の炎が不規則に上下して、それはまるで怪談に登場する人魂のようにも見える
しばらくすると前方に高さ15メートルほどの、小さな山のようなものが現れた
(#゚;;-゚) あれが蛇塚でございます。N集落の住民はあの塚を越えてこの集落にやって来たと言われております
( ・∀・) なるほど、あれが……
蛇塚が視界に入ると、囃子の音色は少しづつ弱まり始めた
行進が続き、蛇塚が近づくに連れて、摺鉦の音が消え、太鼓の音が消え
そしてとうとう蛇塚に辿り着き、篠笛の音が止んだ時
声が、聞こえた
.
642
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:40:38 ID:FSG.adoM0
蛇塚の周囲を取り囲み、環状に掘られた穴の底
光の届かぬその場所で悲痛な呻き声を上げている
彼らは一体、誰なのだろう
.
643
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:41:22 ID:FSG.adoM0
祭りの後の宴会場
僕は会場の片隅で、膝を抱えて震えていた
( ^ω^) おっおっ、飲んでるかお?
(ill・∀・) ブーンさん……
( ^ω^) でぃちゃんはどこに行ったんだお?
(ill・∀・) 狸娘さんに呼ばれて、厨房の手伝いに
( ^ω^) おー、それは大変だおね。ところで……
(ill・∀・) 何ですか?
( ^ω^) 見えたかお?
(ill・∀・) ……はい
( ^ω^) そうかお……
( ^ω^) ちょっと、煙草でも吸いに行くお?
644
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:42:10 ID:FSG.adoM0
( ^ω^)y━・~ 夜風が気持ちいいおね?
(ill・∀・) ……
( ^ω^)y━・~ 安心するお。古来より煙草は魔除けの効果があるとされているんだお
(ill・∀・) そうですか……
( ^ω^)y━・~ さて、君には昔話をしないといけないおね
( ^ω^)y━・~ 松明流しの起源、その真実を
(ill・∀・) 真実、ですか?
( ^ω^)y━・~ そう。成人した者しか知ってはいけない真実だお
( ^ω^)y━・~ フゥ……
( ^ω^)y━・~ 君が見た物、あれは、この集落の人間が背負っている「業」なんだお
(ill・∀・) 業……?
645
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:43:07 ID:FSG.adoM0
( ^ω^)y━・~ その昔、天明の飢饉の時代、Nという集落の人間が食料を求めてこの集落にやって来たんだお
( ^ω^)y━・~ 当時この辺りを治めていた地主が大量の食料を備蓄していて、それを住民に分け与えていたんだお
( ^ω^)y━・~ N集落の人間はその噂を聞きつけてやって来たんだろうおね
(ill・∀・) その話は聞いています。地主は白粥を振る舞い、それを食べたN集落の人間は死んでしまったと
( ^ω^)y━・~ ……おー、それは子供に話すために改変された、作り話だおね
(ill・∀・) 改変? それじゃあ、元となった話が別にあるんですか?
( ^ω^)y━・~ おっお、よくあるお? 本当は怖い昔話ってやつ
( ^ω^)y━・~ 現実はもっと残酷で、人間はもっと醜いんだお
(ill・∀・) ……どこからが改変なんですか?
( ^ω^)y━・~ N集落の住民がここに来たところからだお
( ^ω^)y━・~ 実際の彼らは、一粒の米を口にすることもなく死んでいったんだお
646
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:44:30 ID:FSG.adoM0
N集落の住民が向かってきているという情報は、彼らがここに辿り着く前に既にあったんだお
数十人単位での移動なんだから、誰かの目に留まるのは考えて見れば当然のことだお
そしてこの集落では彼らの扱いについて、「地主抜きでの」会議を始めたんだお
まあ、会議と言っても結論は最初から決まっていたらしいけど
(´・ω・`) N集落の人間が食料を求めてやってくる
ミ,;゚Д゚彡 うちの集落に向かって歩いている集団をニダーの奴が見たらしい
( ;ФωФ) なんと、それでは我らの分の食料が……
爪;'ー`) 地主様の蓄えだって無限じゃないんだ。誰にも彼にも分けてらんないよ
浅ましいおね。地主の蓄えをまるで自分達の者のように扱って
そんな浅ましい人間が集まると、物事は恐ろしい方向へ進むんだお
N集落の住民がこの集落へ入るには、小さな山を超える必要があったんだお
山と言っても大したことのない、公園のドーム状の遊具を少し大きくしたような、本当に小さな山だお
うちの集落の住民は、その山に沢山の藁を積み上げて――――
( ^ω^)y━・~ N集落の住民を、焼き殺したんだお
( ・∀・) え……
647
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:46:21 ID:FSG.adoM0
( ^ω^)y━・~ 死体はそのまま大量の土を覆い被せて埋葬し、碑を立てて大きな墓にしたお
( ^ω^)y━・~ それから山を通らなくても集落の外に出られるように迂回路を作り
( ^ω^)y━・~ そして間違っても墓に立ち入るものが居ないように周囲を深い穴で囲んだ
( ^ω^)y━・~ 後は言わなくてもわかるおね?
( ・∀・) それが今の蛇塚……ということですね?
( ^ω^)y━・~ そうだお。君が蛇塚で見た物は、N集落の住民だお
( ^ω^)y━・~ この集落の血を引いている人間は、成人するとあれが見えるようになるんだお
( ^ω^)y━・~ 穴から這い出そうとするN集落の住民を、松明の炎で穴の底に突き落とす
( ^ω^)y━・~ 彼らは松明に焼かれながら己の不幸を嘆くんだお
( ^ω^)y━・~ だから「松明流し」。……おっと、これじゃあわかりにくいおね?
( ^ω^)y━・~ この辺りの訛り、どれくらいわかるかお?
( ・∀・) ……正直、よくわかりません。ただ少し濁音が多い言語だなと
( ^ω^)y━・~ うんうん、それで充分だお。濁音が多い、具体的には「か行」が「が行」に変わるんだお
( ^ω^)y━・~ 「松明ながし」は訛った呼び名。正しい呼び方は「松明なかし」
( ^ω^)y━・~ ……つまり、「松明哭かし」だお
648
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:47:21 ID:FSG.adoM0
( ^ω^)y━・~ この祭りには欠席の前例がないお。奴等が穴から出たら大変なことになるのを皆理解しているからだお
彼は煙草を地面に投げ捨てて、それを踏み潰した
それから大きな溜め息を一つついて、話を続けた
( ^ω^) でぃちゃんは今年で19。できるならば今年中に嫁に出てもらいたいところだおね
( ^ω^) 彼女の家は地主の家系。何も悪い事してないのに、かわいそうだお
( ・∀・) 地主って、もしかして……
( ^ω^) お、今の話にでてきた地主だお
( ^ω^) まあ、本人は知らないと思うけれど、集落の大人は皆知ってるお
( ^ω^) 知ってて、申し訳なく思ってるお。ブーン達の先祖のせいで悲しませてしまうって
( ・∀・) ……
( ^ω^) 君はどこに住んでるんだお? 県外だったら、もらって行ってくれないかお?
( ;・∀・) えっ?
( ^ω) ……なんて、冗談だお冗談
( ^) まあ、本当にもらって行ってくれるなら、それに越したことはないんだけれども……だお……
( ^) さ、帰るお。煙草消したから、奴らが来るかもしれないお?
649
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:48:12 ID:FSG.adoM0
その夜僕は、集落の大人に混ざって、飲んで、歌って、踊って、暴れた
湧き上がる恐怖を抑えこむように。すべての不安を掻き消すように
日付が変わり、外が明るくなっても、それは止まなかった
一瞬でも音が止むと、どこからかあの声が聞こえてくるような気がした
この世の全ての悲しみを詰め込んだような怨嗟の声
僕達を呪う、呪詛の声
いまでもほら、光の届かないあの闇の中から、きっと――――
650
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:49:10 ID:FSG.adoM0
.
奇祭の夜のようです
(
)
i
|_|
651
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:50:09 ID:FSG.adoM0
おしまいです。ありがとうございました
652
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:50:24 ID:8ytUi/KEO
乙乙
こういう土着的なのいいね
653
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:51:20 ID:Jj1JIBWg0
乙
82本目貰っていきます!
654
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:52:02 ID:Jj1JIBWg0
ざぁざぁ。
ざぁざぁ。
(゚、゚トソン「・・・」
一人の女の人が、とあるパン屋で
立ち尽くしています。
パン屋の入口から先は、雨。
(゚、゚トソン「今日も、雨ですね」
.
655
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:53:09 ID:Jj1JIBWg0
(゚、゚トソン 雨降る街角のようです
.,、
(i,)
|_|
656
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:53:49 ID:Jj1JIBWg0
ざぁざぁ。
ざぁざぁ。
強い雨が、女の人の視界を遮っています。
(゚、゚トソン「今日もまた、このパン屋で雨宿りですか」
ここのところ毎日降り続ける雨。
彼女は毎朝焼きたてのパンを買うのですが、
パン屋から出ると、なぜか強い雨が降りはじめるのです。
.
657
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:54:30 ID:Jj1JIBWg0
ざぁざぁ。
ざぁざぁ。
そして雨が降り始めると、決まってあることが起こるのです。
( ・∀・)「やあ」
( ´_ゝ`)「やあ」
どこからともなく現れた傘を差した男性が二人、
女の人に話しかけてくるのです。
.
658
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:55:13 ID:Jj1JIBWg0
ざぁざぁ。
ざぁざぁ。
( ・∀・)「"とそん"さん、お入りなさい」
"とそん"と言うのは、女の人の名前でしょうか。
( ´_ゝ`)「"とそん"さん、お入りなさい」
男性二人は繰り返すように、二つの傘を"とそん"さんへと差し出します。
"とそん"さんは、その傘を受け取らずに、呆れたように答えます。
(゚、゚トソン「また、その傘なんですね」
.
659
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:55:56 ID:Jj1JIBWg0
差し出された傘は、二つとも大半がやぶれていて、
ほとんど骨組みだけの傘。
そのため、男性二人は傘を差してくるにも関わらず、いつもいつもずぶ濡れ。
"とそん"さんが受け取っても、取らなくても、濡れてしまうでしょう。
( ・∀・)「お入りなさい」
( ´_ゝ`)「お入りなさい」
こだまのように言葉を繰り返し、
傘を差しだし続ける二人。
(゚、゚トソン「遠慮します」
"とそん"さんはそう言うと、続けて言いました。
(゚、゚トソン「晴れるまで、待ちますから」
.
660
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:56:36 ID:Jj1JIBWg0
二人は少し間を置いて、クスクスと笑いながら言いました。
( ・∀・)「この雨は、やまない」
( ´_ゝ`)「あなたが傘を取らない限り、永遠にやまない」
二人が告げた言葉に、"とそん"さんは戸惑いました。
(゚、゚トソン「それってどういう……」
( ・∀・)「あなたは忘れたふりをしている」
( ´_ゝ`)「この日この場所で起きたことを、忘れたふりをしている」
"とそん"さんはその言葉に、さらに戸惑います。
だって、忘れたふりも何も、身に覚えがないのです。
(゚、゚トソン「そんな、私忘れたふりなんか
.
661
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:57:16 ID:Jj1JIBWg0
どんっ
.
662
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:57:56 ID:Jj1JIBWg0
それは、突然のことでした。
どこからともなく車が現れて、男性二人をひきとばします。
そして車はそのまま勢いよく"とそん"さんを巻き込み、パン屋にぶつかりました。
( 、 ;トソン「あ」
"とそん"さんは、体中血みどろになりました。
車の中にも、なぜか血みどろになったもう一人の"とそん"さんがいます。
その時、"とそん"さんは思い出しました。
こんな強い雨の日に、いつもみたいにパン屋に寄ったことを。
そして、ぬかるんだ地面にタイヤを取られ、スリップしたことを。
あまりのことにパニックになり、ブレーキを踏み遅れたことを。
そして、"とそん"さんのように雨宿りをしていた男性二人を、轢いてしまったことを。
.
663
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:58:36 ID:Jj1JIBWg0
( ・∀:::「僕らは、失ったんだ」
( ´_ゝ:::「僕らは、失ったんだ」
顔や体がぐちゃぐちゃになった二人が、"とそん"さんに語りかけます。
ぐちゃぐちゃになってもなお、傘を差し出し続けます。
( ・∀:::「さあ、お入りなさい」
( ´_ゝ:::「一緒に、お入りなさい」
( 、 ;トソン「やだ……」
( 、 ;トソン「私は……私は死んでなんか
ざぁざぁ。
ざぁざぁ。
・・・・・・
・・・
664
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 04:59:59 ID:Jj1JIBWg0
ざぁざぁ。
ざぁざぁ。
(゚、゚トソン「・・・」
一人の女の人が、とあるパン屋で
立ち尽くしています。
パン屋の入口から先は、雨。
(゚、゚トソン「今日も、雨ですね」
いつまでも、何度でも。
彼女は雨宿りを続けます。
(゚、゚トソン 雨降る街角のようです
(
)
i フッ
|_|
665
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:06:32 ID:bSjWwjx20
乙
今蝋燭何本目なんだ?
666
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:07:07 ID:8ytUi/KEO
乙乙
トソン……
八十三本目もらいました
.,、
(i,)
|_|
('、`*川潰された犬のようです
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/13029/1376854723/
(
)
i フッ
|_|
667
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:18:41 ID:mtmv.fjI0
>>650
乙!悲しい話だな……。雰囲気がすごく好き
668
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:20:08 ID:bSjWwjx20
>>666
乙です
八十四本目、拝借致します。
.,、
(i,)
|_|
.
669
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:21:10 ID:bSjWwjx20
例え悠久の餓え渇きに震え藻掻き苦しむことになろうとも、私はただひとつの魂《ゴースト》で在りたい。在りたいのです。
荷電子性ゴーストのようです
.
670
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:22:09 ID:bSjWwjx20
趣味も。
嫌いも。
思考も。
夢も。
目的も。
将来も。
過去も。
記憶も。
見てくれも。
人格も。
存在も。
魂さえも。
確たる私などどこにも存在しない。
揺るぎないものを持っていない。
なぜならそれは曖昧だから。
すべてが曖昧。
すべては曖昧。
曖昧の便利さは記憶に残らない事。
過ぎ去れば誰も私にこだわらない。
曖昧の苦痛さは記憶に残らない事。
過ぎ去れば誰も私をこだわらない。
願わくば私の最期は歩き疲れ倒れ伏した荒野の真ん中で塵芥に。
世界に遍く風と砂に成りたい。
どこにでもいて、どこにもいない。
そんな存在に。
671
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:24:15 ID:bSjWwjx20
なにか特別なことがあったわけではない。
ただただ何かが削れていく毎日の中で、私はそんな削りカスのような想いを積み上げてきたのだ。
なにか特別なきっかけがあったわけではない。
ただただ過ぎ去っていく日常の中に唐突に終わりを告げたくなったから。
決定的な結末を迎える勇気があるわけでもなく、惚けて日常を投げ出す図太さを備えてるわけでもなく。
だから、こんな世界から一歩、ただの一歩、足を踏み外してみたくなったのだ。
672
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:24:55 ID:bSjWwjx20
( ・∀・)「なぁ、心霊スポットいかね?」
('A`)「あ?あぁ車出せってか。この近くにそんなのあるの?」
( ・∀・)「美歩山に廃墟ホテルあんだろ、その奥に行った泉?池?だってさ」
('A`)「ほほーう、近いようで遠いな。いつ行く?」
( ・∀・)「TODAY」
(;'A`)「TODAY!?今日!?急すぎんだろ、誰が来んだよ」
( ・∀・)「だーれも」
(;'A`)「野郎2人だけで行って何が楽しいんだ」
( ・∀・)「いいじゃん、大勢で行っても大して怖かねぇし暇なのはドクオぐらいだろ」
('A`)「さり気なくバカにされた」
673
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:25:35 ID:bSjWwjx20
うだうだとマンドクセだのウツダシノウだのごちる旧友に、にじり頼むこと十と数分。
そんな交渉とも呼べぬ交渉を以ってして今夜の探索は決行される運びとなった。
男二人での狭い車内は、ほとんど無言だった。
('A`)「で、件の廃墟に着いたわけだが。まずはここ見るのか?」
( ・∀・)「いんや、先に本丸を攻めようじゃないか。」
草の茂る廃墟の庭をぐるりと進み、ガザリガザリと道無き道を行く。
674
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:26:20 ID:bSjWwjx20
(;'A`)「あーマンドクセ、人の手が、入って、ねぇのかよ」
(; ・∀・)「そのほうが、フインキ、出るだろ」
(;'A`)「つってもコレは……おっ」
( ;・∀・)「っ」
木々の間にひっそりと水面が横たわっていた。
風もなく、月明かりもなく、どんよりとしたその水は池と呼ぶには恐れ多い深さを感じてしまう。
('A`)「いかにも出そうな雰囲気だが、池以外何もねぇな。どうすりゃいい?」
( ・∀・)「……………………」
('A`)「なんか曰くつきなんだろ?モララー、おいモr
675
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:27:30 ID:bSjWwjx20
.
ゆらり、風に吹かれて視界の端でで何かが揺れた。
.
676
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:29:03 ID:bSjWwjx20
(;'A`)「モっ……おい、あれ、アレ、おい、モララっおい!!!!」
( ・∀・)「……」
女がいた。
青い青い服を着た、鈍く蒼く発光する。ぱちっ。
女。髪が長い。背が低い。ぱちっ。水面を。滑るように。こちら、に、
(;'A`)「おいおいおいおいマジかマジかマジかよおいおいおい」
( ∀・)「…」
(;'A`)「逃げっおいモラ逃げるぞ!車クルマ!!!!」
677
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:30:13 ID:bSjWwjx20
来た道を猛然と引き返す旧友、草の中を躓きながら駆けていく。
女がゆらりと揺れる。少し近づく。ゆらりゆらり、ひたり、ぱちっ、ゆらり。
(;'A`)「モララー!!!どうした!!!!逃げんぞやべえ!!!!おい!!!!!」
( ∀・)「」
( ;A`)「どお゛じたんだよお゛おおおおおおおおおおおおおお」
馬鹿だなぁ、何を泣きべそかいてるんだ。
やっと、やっと成れるのに。ここに立っているだけで、ゆらり、あちら側に、行けるんだぜ?
( ;A;)「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぢぐじょおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
ゆらりゆらりゆらりひたりぱちりゆらりゆらりゆらり
( ∀)「 ハハッ」
旧友が叫びながら遠ざかって行く音が聞こえた。
678
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:30:59 ID:bSjWwjx20
女が俺の前に立つ。
髪も腕も服も輪郭も表情もその全てが薄くぼやける。
いや、こいつは本当に女なのか?わからない。どうでもいい。
ゆらゆらとゆれている。ぱちぱちと青い筋が迸る。
そしてその儚い掌がゆっくりともたげられ。
優しく、優しく私の目に。
眼の奥に。意識の向こうを。掴み取るように。
はいっt
.
679
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:32:05 ID:bSjWwjx20
.
ぼたり。
680
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:32:51 ID:bSjWwjx20
趣味も。
嫌いも。
思考も。
夢も。
目的も。
将来も。
過去も。
記憶も。
見てくれも。
人格も。
存在も。
魂さえも。
確たる私などどこにも存在しない。
揺るぎないものを持っていない。
なぜならそれは曖昧だから。
すべてが曖昧。
すべては曖昧。
曖昧の便利さは記憶に残らない事。
過ぎ去れば誰も私にこだわらない。
曖昧の苦痛さは記憶に残らない事。
過ぎ去れば誰も私をこだわらない。
願わくば私の最期は歩き疲れ倒れ伏した荒野の真ん中で塵芥に。
世界に遍く風と砂に成りたい。
どこにでもいて、どこにもいない。
そんな存在に。
.∴..../..:
."(・).::.
..:::-∵ ∴...
./: ・∀..∴ (・):.
.:: <・> .:ノ..
..∵:::...:::.....:
..<・>_ <・>:::::..
なれた。ついになれた。
おワれタはシハなレたのだ。
681
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:33:38 ID:bSjWwjx20
荷電子性ゴーストのようです。
682
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:34:24 ID:bSjWwjx20
僕は知っている。旧友が朝を待って助けを呼んだことを。
多くの人が私を探して探しまわって見つからなかったことも。
遺体のない僕の葬儀には旧友の姿がなかったことも、母も妹もむせび泣いていたことも。
僕は知らない。あの女が何なのかも、あの池に何がるのかも。なぜ僕がこうなったのかも。
私が知らない場所で私が目撃されることも、その噂に怯える旧友が壊れてしまったことも。
僕は知っている。僕は知らない。
私は知っている。私は知らない。
ここにいることも。
どこにもいないことも。
683
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:35:07 ID:bSjWwjx20
了
684
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 05:36:44 ID:bSjWwjx20
(
)
i フッ
|_|
八十四本目の蝋燭を消しました。ありがとう御座いました。
685
:
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 06:35:08 ID:Yk3KobIk0
.,、
(i,)
|_|
まだいけそうだから寝起きで書いた。
85本目いただきます。
686
:
メモのようです 1/5
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 06:36:32 ID:Yk3KobIk0
(`・ω・´)「最近悩みがあるんだ」
('A`)「へえ、お前が悩み事なんて珍しい」
(`・ω・´)「そうだっけ」
('A`)「ああ。いいよ、聞いてやるから続けてくれ」
(`・ω・´)「……わかった。実はどうも、お化けに憑かれているみたいなんだ」
('A`)「……なおさら珍しいな。それで、どんなお化け?」
(`・ω・´)「例えば朝目覚めると、枕元にメモがあったりする」
(`・ω・´)「『かわって』とね」
('A`)「かわって……」
(`・ω・´)「他にも、部屋のあちこちにメモを見つけるんだ」
('A`)「『もうおわり』とか『いいかげんにしろ』とか」
(`・ω・´)「しかもそれが全部ひらがな、怖いよな。なんか」
687
:
メモのようです 2/5
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 06:37:20 ID:Yk3KobIk0
('A`)「……かわって、か」
(`・ω・´)「気になるのか?」
('A`)「いや、なんかさ。お前って結構変わったなって思ってさ」
(`・ω・´)「変わった? なんの話だ」
('A`)「ほら、小学生のときとかさ」
(`・ω・´)「……そりゃ人間なんだから成長はするだろ」
('A`)「まあ、それも含めてだけど」
(`・ω・´)「それに、その頃のことはあまり記憶にないんだ」
(`・ω・´)「嫌な記憶なんだと思う。そっとしておいてくれよ」
('A`)「…………」
688
:
メモのようです 3/5
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 06:38:07 ID:Yk3KobIk0
(`・ω・´)「さて、俺はそろそろお暇することにしよう」
(`・ω・´)「今日もいいカクテルだった。またあとで……」
('A`)「……どうした?」
(;`・ω・´)「……なんか、急に眠気が」
('A`)「え?」
(;`・ω・´)「悪い、少し横に」
('A`)「おいおい大丈夫かよ」
かわって
(;` ω ´)「なんだこれ」
(;` ω ´)「声が」
いいかげん
もうおわり
* * *
689
:
メモのようです 4/5
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 06:39:03 ID:Yk3KobIk0
('A`)「以上が彼と最後にあったときの話です」
爪'ー`)y‐「……先生はそれっきりですか」
('A`)「ええ、ずっと昏睡しています」
爪'ー`)y‐「そうか……選挙には間に合いそうにないな」
爪'ー`)y‐「ずっとこの県のために一生懸命に頑張ってくれた人なのに、可哀想だ」
('A`)「……彼は幼少期、虐待されていました」
爪'ー`)y‐「ん?」
('A`)「虐待されている子どもは、頭の中でもう一人の自分を作ることがあります」
('A`)「乖離性人格障害、俗に言う二重人格」
('A`)「彼はひょっとしたら……」
690
:
メモのようです 5/5
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 06:39:52 ID:Yk3KobIk0
('A`)「ずっと代わっていたのかも」
こうして
ショボン代表は政治の表舞台から姿を消した。
〜おわり〜
691
:
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/19(月) 06:41:46 ID:Yk3KobIk0
(
)
i フッ
|_|
692
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 06:59:48 ID:Ck9IqzEc0
86本目をいただきたいのですが、もうリミットでしょうか。
.,、
(i,)
|_|
693
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 07:00:44 ID:40oH18fU0
とうかしてしまえっ!
694
:
ギリギリ投下します
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:01:58 ID:Ck9IqzEc0
僕の部屋に数日前から君が澄んでいる。
君は部屋の片隅、ベッドの上に縮こまって座る。
lw´‐ _‐ノv「ご迷惑はお掛けしませんから」
電話越しに住んだ声が僕に云う。
僕は学校に通っている。学校に通うためにアルバイトをしている。僕は滅多なことでは部屋に帰ってこない。疲れて眠るだけの部屋。
695
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:03:05 ID:Ck9IqzEc0
( ・∀・)「それだから床で寝てるって?おかしな話だな」
(,,゚Д゚) 「居候にベッド寄越すなんてどんだけ親切だよ」
( ´∀`)「いやぁ女の子なんで」
( ・∀・)「何もないの?」
( ´∀`)「あんたなら襲うか?」
(,,゚Д゚) 「俺なら何もしねぇ」
( ・∀・)「お前は操がエベレスト級だろうが」
(,,゚Д゚)oO( (*゚ー゚)+* ) デスヨネー(´∀` )
僕は君が
696
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:04:15 ID:Ck9IqzEc0
僕が只今と言って帰るのを控え目に迎える声がある。おかえり。
lw´‐ _‐ノv「\:\;\/&&\/\8&//&//:\:):):」\:\:3・/\2&/&/\\:\:;4\83/\\:\:):\:」
びりびりと壁が少し揺れた。もしくは僕が。
洗濯物を取り込むと仕草で示してベランダへ出る。僕は君を逃がす気がない。君は縮こまったまま見送る。窓を開ける。出て閉める。
697
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:07:23 ID:Ck9IqzEc0
ピリリリリリリ
ガラケーを開けると君の声がする。非通知。僕は君の名前を知らない。通話ボタンには今回も指が届かないまま。冷や汗なら随分前に乾いた。
『おかえり。』
窓越しに頷く。君の視線、肘の下の布団の感触を感じる。
僕は建物と建物の間に消えて行く太陽の色をした川面の波を見る。川沿いのマンション、ワンルーム。足元で自動車が点滅。フラッシュ。僕は今日も事故がありません様にと願う。川向うで光る街からは時々銃声が聞こえる。立看板に踊る文字、暴力団の追放は未達成だ。遠ざかる流れは地平線の方へ。遠く霞む霧の山へ。青い。赤い。薄紅の夕焼け。星屑。紺碧の空。
698
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 07:07:33 ID:OU2K1w3U0
!?
699
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:09:16 ID:Ck9IqzEc0
( ´∀`)「僕はこの世界が好きモナ。」
( ´∀`)「夕焼けが好き。
朝もいいし、重たい雲が迫るのも悪くない。」
( ´∀`)「道がいい。飽きずに歩ける。
この部屋も気に入ってる。」
( ´∀`)「バイトはつまらないけど友達はいるし
つまらないだけ、いい経験モナ。」
( ´∀`)「勉強すれば賢くなるし親が無事なら故郷もある。
旅がしたいな。卒業する前に電車で遠くへ行くモナ。」
( ´∀`)「君は何処から来たんだい」
『私はあなたの部屋の中央から60平方cm離れた宙空で発生した。』
『それ以外の事実を持たない。』
700
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:16:02 ID:Ck9IqzEc0
~ミ:&o://,::\':):)`,,,
硬化したゼリーか宝石みたいな皮膚にうねる触手と無数の眼を持っている。
君が窓越しに声を発する度にガラスが割れそうな程びりりと震えるから。
君の口は閉じられている。おかえり、いってらっしゃい、伝えるのはそれだけで牙はしっかりと上下左右に合わさって。
君の爪はそっと控え目にいつだって君の傍。固まったブルーのゼリーは最初に僕が君の姿を覗き込んだ時より広がって増えていた。君の体の表面からシーツの上、ベッドの足、床面、壁から網戸へと覗く済んだ塊。
決して外に出ない断片だが昨日より、一昨日より広がっている。
少しずつ確実に。
きっとそれは君の肉と肉の隙間からから流れ出る体液なのだろう。
鼓動を打って流れ出し、固まって光る。
僕と君の意思疎通ツールは電波と裸眼の幻と窓越しの真実、君が僕を欺きながら僕に何もしないこと。
701
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:17:30 ID:Ck9IqzEc0
( ´∀`)「どうして生まれたのかとか分かる?」
/,::\':):)`『個人的な思想なら。でも確実なことは何も言えない。
あなたなら自分が生きている意味をはっきりと口に出来る?』
( ´∀`)「痛いとこついて来るなぁ」
( ´∀`)「帰るとことか無いモナ?」
/,::\':):)`『あるにはあるけれど、それも天啓というよりは
夢のように朧げなで不確実なものに過ぎない。』
( ´∀`)「足で行けない所なのかい?」
/,::\':):)`『そう。』
/,::\':):)`『きっと私は今、何か信じれば
何だって目的地と認識してしまうでしょう。』
( ´∀`)コワ
/,::\':):)`ウン
( ´∀`)「青いの、前より拡がったね」
702
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 07:18:31 ID:8ytUi/KEO
何だこのクセになる文章は
たまらん支援
703
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:19:09 ID:Ck9IqzEc0
/,::\':):)`『私にもどうすればいいかわからない』
( ´∀`)「責めてる訳じゃないモナ。
これ以上拡がるのかなって純粋に興味が湧いただけ。
それとも何か後ろめたいことでもあるモナ?」
/,::\':):)`『あなたと私は密閉された空間で呼吸をしているから、
あなたの肺腑やいくつかの臓器は私の皮膚と同様の状態になっている。』
/,::\':):)`『硬くなった幾つかの青い鉱物が針のようなスピネルになって
あなたに取りついている。』
( ´∀`)フーン
/,::\':):)`
/,::\':):)`『伝えるのが遅すぎたかしら』
( ´∀`)「云う気もなかったくせに」
/,::\':):)`『ごめんなさい。』
704
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:24:06 ID:Ck9IqzEc0
/,::\':):)`『怒る?』
( ´∀`)「別に。どうしようかなって」
( ´∀`)「僕は君のようになるのかな。
それとも、君の一部みたいなもんになるか、
単に青いのが一杯に拡がって死んじまうのかな。」
/,::\':):)`
( ´∀`)
聞いてみたいのは、
君がどうしてあの姿に変わったかという事。
だが聞く必要も無かった。君がどんな風に応えるのか僕には想像がつくし、君が姿を偽る前に僕は君の本性を知った。
( ´∀`)「君ちょっと妹に似てるモナ」
/,::\':):)`「そう?」
705
:
(一箇所『』の修正をしくじった)
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:26:10 ID:Ck9IqzEc0
目を閉じれば君がいる。
lw´‐ _‐ノv
怖いことは何もありませんと僕に云った。
細い手足と髪。不気味な声も出さないと誓って牙を噛み締め封じた。
706
:
(一箇所『』の修正をしくじった)
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:27:29 ID:Ck9IqzEc0
『ずっとお願いしたかったことがある。』
『あなたがもう一度この部屋に戻ってくるのなら、あなたに触れたい』
『この姿を目の当たりにしてもあなたは逃げなかったけれど、
後悔しているようなら、もういい』
僕は君が窓越しに触れさせてくる触手をなぞった。
半透明の揺らぎがガラス度を青くする。この手に触れたら僕はこの世界から居なくなる。どんな形だろうと、君と同じ場所に行くだろう。逃げ道は最初から無く、僕は君の目の一粒を眺めてどんな風に見えるものだろうかと空想する。
707
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:28:48 ID:Ck9IqzEc0
ガラス戸を引くと、君がいた。
708
:
◆953BOunJPk
:2013/08/19(月) 07:31:03 ID:Ck9IqzEc0
:)`すみしすんですめる君のようでした。
(
)
i フッ
|_|
709
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 07:38:41 ID:bSjWwjx20
乙です
710
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 07:39:06 ID:8ytUi/KEO
乙乙
雰囲気素晴らしい
読んでて気持ちがよかった
百物語はひとまずこれで区切りかな
711
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 07:48:23 ID:NYxUas4g0
乙
クトゥルフ的なものを想像したけど、解釈の仕方はいろいろありそう
独特だなあ
712
:
◆Rsp62tAaew
:2013/08/19(月) 09:05:13 ID:8w2TZKmM0
( ^ω^)おーす皆お疲れ様だおー。少し寂しいけど祭り終了の時間になったおー
(;^ω^)いやー主催者なのに寝坊で遅れてしまって申し訳ないお
( ^ω^)今年の百物語は楽しめたかお?今年は惜しくも百には達しなかったものの前回までの作品に劣ることのない力作揃いだったお!
( ^ω^)今年の消えた蝋燭は86本。まだ終わっていない作品、遅刻作品もあるので正確な本数ではないけど短期間でこんなに作品が書かれることは凄いことだと思うお!
( ^ω^)今年の百物語も大成功、大盛り上がりだったと言えると思うお!皆ありがとうだお!
( ^ω^)さて今年もホラーだけでなくギャグ等様々な分野の力作の数々が投下されたお。参加してくれた皆さんに改めて主催者から乙の言葉を送らせて貰うお!
( ^ω^)......おや?外ももう五月蝿いくらいにセミが鳴いてますおね
( ^ω^)祭りもどうやら終わりに、幕を下ろさないといけないようです
( ^ω^)名残惜しいことではありますがこればかりは仕方ない。皆さんとまた、会えることを祈りつつ。
( ^ω^)ノシ 皆様、本当にお疲れ様でした!ここに百物語、閉会を宣言させてもらいますお!
713
:
◆Rsp62tAaew
:2013/08/19(月) 09:06:00 ID:8w2TZKmM0
( ^ω^)......おや?蝋燭がまだこんなところに残ってる
( ^ω^)ニッコリ
( ^ω^)祭りはまだ、終わってないのかもしれませんね
( ^ω^)だってほら、皆さんのうしろに......
(
)
i フッ
|_|
ミ ナ サ マ ホ ン ト ウ ニ オ ツ カ レ サ マ デ シ タ
.
714
:
◆Rsp62tAaew
:2013/08/19(月) 09:06:44 ID:8w2TZKmM0
( ^ω^)百物語のようです2013( ω )
作品数八十六
.
715
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 09:11:15 ID:u8Cpzs3Q0
お疲れ様でした
716
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 09:22:34 ID:rOAjZfD60
おつかれさまでした
最終日の怒濤の投下ラッシュすごかったなほんとに乙
717
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 09:47:41 ID:RsFhCLPw0
超乙
なんだかんだ80超えとは想像以上だった
718
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 09:56:54 ID:VHUVxtLo0
百いかなかったか残念だな
だがホントに良作ばかりでうれしいな
719
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 10:56:15 ID:tGIwI98sO
乙乙
100いかなかったのはおしいけど、みんな本当に乙
投下ラッシュで大変だろうけど、まぜこぜさんもガンバレ。応援してる
720
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 11:13:48 ID:RsFhCLPw0
総レス数なら前年超えもワンチャンあるで
721
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 12:50:56 ID:SjEwp/VIO
乙乙!
本当にお疲れさまでした
楽しかったー!
722
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 12:51:47 ID:SjEwp/VIO
乙乙!
本当にお疲れさまでした
楽しかったー!
723
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 13:24:55 ID:mtmv.fjI0
おお!80いったか
みんな本当に乙!
724
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 13:50:46 ID:8ytUi/KEO
主催者、まぜこぜさん、作者読者みんな乙
今年も楽しかった
蝋燭の数で言うと2010年以上2012年未満か
100本いけなかったのは惜しい気もするが、80本超えは充分すごい数だな
さて、まだ読めてない分をじっくり読むとしよう
725
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 14:35:02 ID:O6WuuAK60
逆に考えるんだ
百本行くまで百物語は終わらないと考えるんだ…
726
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 17:38:08 ID:mtmv.fjI0
みんな乙!今年も楽しかった
2つだけど絵描いたので置いときますね
※ネタバレ・腐乱・蛆虫とか注意
( ´_ゝ`)ゾンビがいるようです(´<_` )(19本目)
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1121.png
現実感のある題材だからこそ、日常に充満する不穏な空気が怖かった。
ごくありふれた家庭に降りかかる、悲しい話
( ´_ゝ`)見つけてほしいようです(54本目)
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1122.png
迫ってくる弟者(?)よりも、既に充分オカシクなってる兄者の方が怖いっていうね……
ということで皆様乙でした。
下の方夜中に描いてて怖かったwww
727
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 18:14:54 ID:r0XHvkPk0
怖すぎナイタ
728
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 18:23:40 ID:4KUtpT.IO
>>726
ゾンビのラスボス感YABEEEEEEEEE!!!
ひいぃ
729
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 18:48:13 ID:c6sTBqJIO
流石兄弟と言えば花患いの話も悲しかったなー…
730
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 19:38:21 ID:ZfFkbbHw0
>>328
です
遅刻してしまいましたが一枚画像を投下させていただきます
本数は87本目でいいのかな?
731
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 19:39:58 ID:ZfFkbbHw0
八十七本目
.,、
(i,)
|_|
『それ』は今これを読んでるあなたにも、のようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1123.jpg
五秒後のあなたがまだ『こちらの世界』に居るという保証はどこにもないのかもしれません。
(
)
i フッ
|_|
732
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 20:09:08 ID:ZlfKvjrc0
うわああああああ……
733
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 21:09:06 ID:/dCqbLvw0
百物語の感想会っていうか10分絵祭り?の需要あるかな
734
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 21:12:45 ID:/dCqbLvw0
百物語の感想会っていうか10分絵祭り?の需要あるかな
735
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 21:14:35 ID:/dCqbLvw0
うわ、二重投稿スマソ
736
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 21:33:36 ID:ke2myl0.0
今からやるの?
737
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 21:45:48 ID:5JdCnUi60
あるが今したらばが重いな
738
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 22:23:10 ID:1/wvsvp60
wktk
739
:
名も無きAAのようです
:2013/08/19(月) 23:22:35 ID:jesw5Pqs0
そうか、現実問題ここでやるのは難しいのかな
日取りは別に今からでも構わないんだけど
740
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 00:00:48 ID:WQ5bt/6M0
したらばが不安定ならシベリア?
日取りはまた後日の方が人が集まると思う
741
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 04:13:02 ID:psUevbKwO
(´・ω・`)の豆腐とチンコのやつがカウントされてないみたい
まあ書いた人が投下報告してないから当然といえば当然なんだけど
742
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 06:12:15 ID:9fwNLKiQ0
>>741
投下した本人だけど、半分以上悪ふざけのつもりでやらかしたスレだから報告しませんでした
743
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 18:31:22 ID:Xr9mw88o0
>>741
なにそれどこに投下されたの?
744
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 18:38:28 ID:psUevbKwO
>>743
ttp://m.logsoku.com/r/news4vip/1376825724/1-10?guid=on
745
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 18:55:30 ID:FtFdtqOI0
感想会やるならあんまり期間あけるのもあれだし早めにやりたいな
個人的には今夜でもいいくらいだけど
746
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 18:56:35 ID:8kSp2Pmg0
ここでいいんじゃないのか。
俺も早いうちのがいいと思う
747
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 19:23:42 ID:Xr9mw88o0
>>744
エロスレがそうだったのか。サンクス
748
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 20:45:23 ID:B3RWdKlQO
>>742
お前おしおきヒートで職場で抜いたのかよ…
笑ったよ
乙
749
:
◆Rsp62tAaew
:2013/08/20(火) 21:43:57 ID:sRJAZkEg0
十分絵祭りかぁ......
個人的には普通に感想会でもいいかなーとは思ってたんですがやっぱり十分絵祭りの方が楽しく盛り上がれるんですかね?
てか感想祭りの司会者も私がやった方がいいのかな?
750
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 21:56:08 ID:3Y4M7VBUO
普通に感想会でいいだろう
絵祭りは司会者が徹夜並のハイテンションで引っ張るからこそ盛り上がると思う
751
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 23:46:30 ID:fHwBVLOY0
言い出しっぺの俺が司会やってもいいけど、主催者が難色示してるな
752
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 23:54:40 ID:Js7eE7xY0
今日やるんなら乗るぜ
753
:
名も無きAAのようです
:2013/08/20(火) 23:59:12 ID:FtFdtqOI0
メンテナンスのお知らせ(2013年 8月21日実施)
2013年08月19日|
・メンテナンス‐したらば
平素よりしたらば掲示板をご利用下さいまして誠にありがとうございます。
したらば掲示板のシステムメンテナンスの為、
下記の時間帯におきまして、サービスがご利用頂けなくなります。
日時:2013年 8月21日(水) 1:00 - 8:00
※終了時刻につきましては、作業の進捗状況により変更する場合がございます。
理由:サーバーメンテナンスのため
影響範囲:
・したらば掲示板ポータルサイトの閲覧
・したらば掲示板への新規登録、掲示板作成
・各掲示板の閲覧及び投稿
・各掲示板管理者への連絡機能
ご利用いただいております皆様には、直前の連絡となってしまい大変ご迷惑をお掛けいたしますが、ご理解ご了承の程お願い申し上げます。
754
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 00:02:23 ID:QwPZHJIg0
ああこらだめだ
755
:
◆Rsp62tAaew
:2013/08/21(水) 00:09:21 ID:Igsgs45k0
>>751
司会やって貰えるなら十分絵祭りでもなんでもじゃんじゃんやってもらって構わないのですが私自身が少し体調不良のため私が司会をやるのが難しい感じなんです
なので十分絵祭りをするなら有志の方が司会をやってもらえると助かります
スレはここを使ってもらって構わないので
756
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 00:13:17 ID:DaOWD./A0
じゃあ今日、水曜日の夜にでもやるか。
主催者は体調快復に努めてくれ。
757
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 19:22:16 ID:JDGfv4XU0
結局どうなん
758
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 20:13:16 ID:vsbkc0QI0
うん、今日、これからやろうと思う。
場所はシベリアに間借りした方がいいのかな。
759
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 20:20:45 ID:vsbkc0QI0
何時ごろが都合いいだろうか。
760
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 20:23:48 ID:Wi8FyZVM0
遅くても九時くらいでは
方々で宣伝しとかんと急だし平日だしで人来んよ
761
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 20:32:54 ID:vsbkc0QI0
ああそうか。じゃあ今週末にでもした方がいいのかな。
今晩やるとしたら、少し人集めの時間も必要だし10時か11時開始かな。
762
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 20:53:32 ID:Cc3HnZhQ0
個人的には週末の方がありがたい
あまり遅すぎると今度は眠くて人が減るだろうから、9時とか10時開始の方がいいかも
763
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 20:55:23 ID:vsbkc0QI0
じゃあ週末にするか。
シベリアにもそう出しておく。
日曜にでも。
土曜の方がいい人はまた教えてくれ。
764
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 21:44:38 ID:JDGfv4XU0
今夜の方が良かった
あまり間が空くとだれるし
765
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 21:52:01 ID:S/5eGQ8Q0
事前にもうちょい告知してれば今日でもよかったがな
766
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 21:58:43 ID:WhXW2i260
シベリアかあ…
ここじゃダメなのかね
767
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 22:00:30 ID:Cc3HnZhQ0
流石に今晩だと急すぎると思う。いくらなんでも人がこないぞ
768
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 22:33:18 ID:lHJ3/.UAO
おつすなぁ、楽しみにしてるよー
769
:
名も無きAAのようです
:2013/08/21(水) 23:25:38 ID:8pYtijcIO
週末参加出来ないから今描いた
10分では無いです
奇祭の夜のようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1129.png
もの悲しくて好きな話
770
:
名も無きAAのようです
:2013/08/22(木) 00:01:05 ID:DBv3063.0
おっ絵が来てる、おつー!
このモラ君は知っちゃったあとなのかな、と思わせるいい雰囲気!
771
:
名も無きAAのようです
:2013/08/23(金) 12:51:47 ID:ELtZmVygO
シベリア規制されて書き込めないんだけど、歓送会に参加したい場合はどうすればいいの?
772
:
名も無きAAのようです
:2013/08/23(金) 13:16:03 ID:N8s3a1Aw0
ここに投下したら誰か代理してくれんじゃね?
773
:
名も無きAAのようです
:2013/08/23(金) 13:18:46 ID:NCVsOU6o0
創作やⅡ板でレス代行頼むとか
774
:
名も無きAAのようです
:2013/08/23(金) 16:43:14 ID:HjAwngpk0
自分も規制されてるからはなからここに投下するつもり
百物語の感想会だから別にスレ違いでもないし
775
:
名も無きAAのようです
:2013/08/23(金) 22:22:53 ID:yF5sW2qY0
当日は俺が司会と出来る限り代理投稿をするよ。
あと感想会というのは、その通り。
10分絵祭りというのはちょっとやるだけだからな。
776
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 12:31:25 ID:n6o6Ce8g0
今晩9時を目処にシベリアで感想会と10分絵祭りやるよ。
どなたか、ちょいとシベリアの方にも、うまく連絡しておいてくれないかな。
今出先であちらに書き込みができないんだ。
777
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 20:26:30 ID:vgxcnHW60
配達に感謝。
あと30分後に始まるよー。
皆準備よろしくなー。
778
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 20:54:29 ID:ccZPtwc20
司会者じゃないしちょっと早いけど、ロダのURL置いておく
http://imepic.jp/
イメピク
http://boonpict.run.buttobi.net/up/
( ^ω^)ブーン系イラスト総合案内所 専用うpろだ
779
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:04:53 ID:RI/uaEIo0
シベリア規制されてるから、こっち組
780
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:06:39 ID:ccZPtwc20
同じくこっち組
781
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:07:12 ID:QmNEnQvI0
シベリア人いないのか?
誰か配達してくれー
( ´_ゝ`)見つけてほしいようです
(,,゚Д゚)道しるべのようです
(・∀ ・)タタリのようです
( ^ω^)カウントダウンのようです
782
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:09:28 ID:w/ybSmPg0
規制されててワロタ
すみません、できたら誰かお願いします
夜の校舎のようです
むらびとのようです
少女たちの談話のようです
バケネコアーカイブのようです
783
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:12:52 ID:RI/uaEIo0
ばんぶぅーぱにっく
桜の樹の下には、
ひとりかくれんぼ
こっちを見ている
しあわせな村の一員になる
784
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:14:19 ID:tUeTRJJgO
いってくる
785
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:18:22 ID:tUeTRJJgO
配達行ったら配達員多すぎワロタ
786
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:23:45 ID:RI/uaEIo0
みんな優しすぎ
787
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:24:21 ID:QmNEnQvI0
配達頼む
バケネコアーカイブのようです
※ネタバレ注意
http://imepic.jp/20130825/769600
788
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:25:11 ID:ccZPtwc20
配達お願いします
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1146.jpg
( ФωФ)君へ、のようですlw´‐ _‐ノv
789
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:25:38 ID:QmNEnQvI0
たった今シベリア解除されたわ!!
自分で配達するわ!!
ついでに
>>788
も行ってくる!!!!
790
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:25:43 ID:.r2AZyQ60
( ^ω^)カウントダウンのようです
http://i.imgur.com/M5UqC4R.jpg
791
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:25:52 ID:w/ybSmPg0
タイトル配達ありがとう!
画像の配達もお願いしたい
カウントダウンのようです
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1145.jpg
792
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:26:18 ID:QmNEnQvI0
>>790-791
行ってくる
793
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:29:22 ID:ccZPtwc20
配達員さんありがとう!
794
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:35:16 ID:vgxcnHW60
司会だけども、さるったので皆自由に適当に感想いいあっててくれ
15分もすれば解除されるだろうから
795
:
面倒なら郵便しなくても大丈夫な感想たち
:2013/08/25(日) 21:35:53 ID:ccZPtwc20
出張版白澤図のようです
人間に妖怪の弱点を教えたという神獣・白澤が主人公のスレ立て短編。彼が体験した、大正時代のとある出来事のお話。
ジャンルはきっと怪異譚。蝋燭の使い方がとても上手いと思った。
日本と西洋の文化の交じり合った大正という時代らしく、西洋の伝承が絡んでくるのでかなり新鮮な気持ちで楽しめた。
胡散臭いと思っていた依頼の裏側や、依頼人の姿などブラックな要素もあるのがたまらない。
モララーは基本的に傍観者なので、その後がどうなったのかはっきりとわかないのがまた後味が悪い。
人間臭い神獣・白澤モララーや、猫又のヒートなどキャラクターが魅力的なので彼らが活躍する他の話も読みたい。
(,,゚Д゚)道しるべのようです
山の中で死体を発見したギコは、なんとか山を降り警察に通報しようとするが……。
山に関する怪談。短くてシンプルな話なんだけど、読み終わったあと、背筋がゾゾッとなった。
普通のこととして受け入れている大人たちに、なんとも言えない気持ちになった一作。
796
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:37:42 ID:ccZPtwc20
バケネコアーカイブのようです
日本によく似た国の江戸時代によく似た江江時代に起こったバケネコ騒動のお話。
いわゆる妖怪もの。流石家のみなさんがとてもかわいらしくって、ほのぼのとした。
あれ?これって……って思うところが、きれいに消化されてとても満足。
こんなバケネコなら我が家にも一匹ほしいなぁと思いました。
( ФωФ)君へ、のようですlw´‐ _‐ノv
向日葵畑の中に彼女がいる。白いワンピースと、長い黒髪。麦わら帽子を被った彼女には、足が無い。
夏が舞台の切ない話。読んでいて泣きそうになった。
向日葵畑で笑う彼女の姿が明るいだけに、そんな彼女がもうこの世にはいないのかと思うとそれだけでもの悲しくなった。
彼女の残した後悔と、最後の嗚咽がとても切ない。彼女が救われることを、祈っている。
( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです
乳房が大きい妖怪がいると聞いたジョルジュは、さっくその妖怪がいるという地に旅行に出かける。
男三人というむさっ苦しい旅行。はたして、ジョルジュはおっぱいもとい妖怪に出会えるのか!?
おっぱいに全力に釣られるジョルジュが馬鹿過ぎて冒頭から笑いっぱなしだった一作。
沖縄ののんびりとした光景と、そこに現れた不思議な少女の姿に笑いながらもなごみつつ見てました。
しかし、最後の最後は……。ちょっと怖い結末なのですが、これはこれでジョルジュも本望だったろうなと思いました。
797
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:37:50 ID:w/ybSmPg0
規制解除されてた
>>795
いってくる
798
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:38:24 ID:QmNEnQvI0
>>796
こっち行ってくる
799
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:39:39 ID:ccZPtwc20
ひとりかくれんぼのようです
( ゚∀゚)と从 ゚∀从の双子がひとりかくれんぼにチャレンジする話。ひとりかくれんぼが題材の話の怖くない方。
といっても、別の意味で怖いし、実際に起こっている出来事を想像すると間違いなく、うわぁぁぁぁってなる。
アレはこわいし、アレがああなることを想像すると本当に嫌だ。
タイトルがひとりかくれんぼなのに、ひとりかくれんぼがゾンザイすぎるのにはふいたww
800
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:41:02 ID:vgxcnHW60
配達人達乙! 助かるぜー
801
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 21:41:41 ID:QmNEnQvI0
>>799
いてくる
802
:
配達お願いします
:2013/08/25(日) 22:10:17 ID:k2Gh2GFY0
逃げてなどいないようです
弟者の語る身近な話
だけど最後の兄者の台詞にゾッとして、オチにあああ…ってなった
『む ら び と』のようです
ある意味異色のホラー
百物語では見ないとは思っていたあの人が出てきて腹筋が持っていかれた
イイハナシダナー
夜の校舎のようです
まぜこぜさんのタイトル例から発展した話
怖い、とにかく怖い
夜の学校自体苦手だけど追いかけてくるものが怖すぎる
なんとなく追いかけてくるもののイメージはホラー映画のスマイリーみたいなやつを想像してしまったのでよけいに怖い
ブーンの家庭事情も混ざりあって彼に感情移入してしまうと悲しくてみじめで怖くてなんて寂しいのだろうと思ってしまう
かなりお気に入りの作品です
803
:
◆953BOunJPk
:2013/08/25(日) 22:13:54 ID:2Cne0nyY0
これ10分絵じゃなくてズルだからこっちにこっそり貼っておくよ。
皆さんありがとう。
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1149.jpg
804
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 22:14:55 ID:Wif3jCuQ0
こえええええ……
805
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 22:17:56 ID:vgxcnHW60
>>803
ほほう、俺は見てるぞ
司会者権限でこっちからあっちに配達しちゃってもいいかな?
806
:
◆953BOunJPk
:2013/08/25(日) 22:20:37 ID:2Cne0nyY0
>>805
サンクス。
ズルっこ一品で良ければお気に召すまま。
807
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 22:26:04 ID:DPNfEvbU0
花患い
http://boonpict.run.buttobi.net/up/log/boonpic2_1152.jpg
すまない、配達頼んでいいだろうか
808
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 22:26:06 ID:k2Gh2GFY0
配達ありがとうございましたー!
>>803
ぎゃあああ!!!怖い…
809
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 22:45:07 ID:DPNfEvbU0
配達ありがとうー!!
810
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 22:49:44 ID:z/WZCtgs0
すまぬ誰か配達を頼む
( ^ω^)猫又のようです
雨の日に寺にやってきたブーンと和尚モララーの話
二人の掛け合いが昔話っぽくていい雰囲気だった
綺麗にまとまった良質な短編
奇祭の夜のようです
とある田舎の奇妙な祭りにまつわる話
堀に松明でちょっと引っかかったが、なるほど
ありそうな民話だけど、やはり物悲しい
811
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:09:05 ID:vgxcnHW60
十分絵祭り完了しました。
皆さんお疲れさまでした。
配達人の方はありがとうございました。
812
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:27:45 ID:ccZPtwc20
( ・∀・)メールのようです
ギミック付き短編。モナーのキャラがいい味出してる。
ギミックに気づいてから読むと、メールの内容やデレよりも、笑って過ごしている彼らのほうがよっぽどえぐいなぁと思いました。
真実に気づいた時の彼らはどう思うのか。それがある意味一番のホラー。
爆発しろモララーには不覚にもふいたww
鬼の話のようです
彼女は語り始める。鬼の話を、ある村で育った姉妹に起こった事件の顛末を。
鬼の伝承の話かと思ったら、話は意外な方向に転がり、どうなるんだ続きは、とわくわくしながら読んだ話。
だんだん真相が明らかになっていき、最後の最後では意外な展開に……。
後味は悪いけど、真相がわかった時のすっきり感はとてもよかったです。彼氏爆発しろ。
813
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:28:42 ID:2Cne0nyY0
シベリア図書館に感想を落とそうとしたらこのタイミングで規制…だと。
814
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:29:23 ID:ccZPtwc20
>>813
おま俺
815
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:32:20 ID:.r2AZyQ60
まさに感想会に参加させるために起こった誤解除としか言いようがないな
816
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:33:40 ID:2Cne0nyY0
>>814
おれおま…。潔くシベリアの決断に従おう。以下感想。
(,,゚Д゚)道しるべのようです
洒落怖系の一遍。文に表されてはいないが山の情景がありありと思い浮かんできた。
ギリギリ何もなくてよかったね…。
lw´‐ _‐ノvバイト先で起こった出来事のようです
ふんわりした対話と、二重三重に重なったゆうr…謎が美味しい。
晩夏らしい切なさがある。終わり方が好み。
でぃのお鍋の代わりのようです
超常現象を気のせいや偶然のせいに 出来ない領域に至る瞬間はいつも痛快。
これはそのタイミングが非常に上手かった。………缶だ。
817
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:33:44 ID:ccZPtwc20
シベリアに放り込めなかった感想書きため分の残り。これで書き溜め分はラスト
呪いのミセリちゃん人形のようです
呪いの人形ミセリちゃんは、有名怪談・メリーさんのように夜な夜な電話をかけるが……
出張だったり、海外という言葉に弄ばれちゃうミセリちゃん人形が超可愛い。
こんなかわいいミセリちゃんだったら泣かせてみたくなりますNE!
その他、都市伝説の皆様もみんなキャラが立っていて面白かったです。母者は卑怯だと思うんだw
オチが予想外で、ちょっとびびった。口は災いのもとやで……
( ^ω^)百物語のボーナスタイム、のようです
最終日の深夜に投下されたお話。ギャグかほのぼの作品。
主催者の挨拶かなぁと思っていたら、まさかのボーナスタイムがはじまって「!?」となった。
ボーナスタイムのある百物語とか、とても斬新ですNE☆
ツンとブーンのやりとりがかわいらしくて、こいつら爆発しろと思いました。
いじらしいツンちゃんは本当に素晴らしいものです。
荷電子性ゴーストのようです
モララーは旧友と共に心霊スポットである、廃墟ホテルの奥にある池に向かうことになるが……
不気味な雰囲気の作品。冒頭の私の語りからして、独特で曖昧ではっきりとはしない。
モララーやドクオの探索パートと、ひとり語りとの落差が凄まじい。
不気味で崩壊して、壊れきってしまったラストがおぞましい。それなのに、満足そうなんだから手におえない。
旧友の存在に涙した。いいやつだったのに、どうしてこんなことに……。
818
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:34:19 ID:Wif3jCuQ0
ここに投下すれば代理行きますわよ
819
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:34:39 ID:2Cne0nyY0
ジェイソン・クールのようです
母さん俺だ、切ってくれ。
( ´_ゝ`)夢≒現実のようです(´<_` )
怖いことを考えている点では間違いなく弟者の勝ちだが
きっとお互いに冷や汗かいてるんだと思わせられる。
真綿で首を絞められるような読後感。
川 ゚ -゚)お迎えのようです
謎めいた始まりからゆったりと進む物語が、
真相に触れた途端一気に駆け抜ける。
下手にその後につなげずスッパリ終わらす潔さもまた良い。
( ><)ビビビの若太郎のようです
ものすごくくだらないけど台詞運びのせいかつい読んじゃう。
820
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:36:31 ID:2Cne0nyY0
証言のようです
サイコホラー。まさに一粒二度美味い。
一人称が無い作品で、唐突に主人公が状況を理解できなくなる表現が見事。
『む ら び と』のようです
ある意味最後までどんでん返し来るか来ないかと
手に汗握らされた感がにくいというか憎たらしい。
やっぱりギャグがすき。
('A`)セックスだあああああああ!!!!!(´・ω・`)のようです
終わっとけ!
( ゚∀゚)o彡゜沖縄旅行のようです & ( ゚∀゚)o彡゜徳島旅行のようです
何よりもまず「お、お前!無事だったのか!?」と驚いた。
ジョルジュのキャラクターや地の文の流れが怖さと理不尽さを助長していて素敵だった。
821
:
名も無きAAのようです
:2013/08/25(日) 23:38:25 ID:2Cne0nyY0
感想は以上です。
>>815
本当にそんな感じだったなぁ。これもある意味怪異かな。
822
:
◆MgfCBKfMmo
:2013/08/25(日) 23:42:49 ID:Oz.RPzaI0
>>817
ミセリちゃんの話初めて感想もらえたから、嬉しくて感涙しそうになりました……
ありがとうございます!!
823
:
名も無きAAのようです
:2013/08/26(月) 00:03:04 ID:aKhUgeL.0
>>820
感想ありがとうござい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
824
:
名も無きAAのようです
:2013/08/26(月) 00:06:18 ID:z.ZSfdCU0
奇祭の夜のようです
和風正統派ホラー。
諸星御大の妖怪ハンターシリーズが好きな人は、絶対このお話にハマる。
ある村の祭りについて丁寧に描かれているため、ゆったりと浸って時間を忘れられた。
そう、丁寧だからこそ、色々なことを想像させられる。
塚のことだったり、本当に叔父は祭りのことを面倒臭がって教えなかったのかな、だったり。
敬語を話す登場人物が魅力的なのもよかったです
(,,゚Д゚)道しるべのようです
山奥の静けさのなか響くセミの声、木の根元にぐったり座る死人。
もうこの時点で雰囲気出てるゥー!これが前菜ならば、メインディッシュももちろんあり。
好奇心は猫をも殺す、って言葉を思い出した。
決めました。一人で山に入らない、腐臭追わない、目印なんか付けません。
825
:
名も無きAAのようです
:2013/08/26(月) 00:07:27 ID:z.ZSfdCU0
仕事が終わるようです
一本目とは対照的に、こちらの主人公であるドクオは不気味な声を無視しようと努める。
首を突っ込んでも無視しても百物語展開になるなんて、私はもうどうしたらいいのか……。
だけどこのお話し、わずか1レスなのにどこかおかしい、違和感を覚える。
それで、つい何度か読み返した。そして気付いた。
こ、この短編、ミスリード誘っている!?す、すげえ……
むしろ気付く人はすぐに気付くのかもしれない。私の固定観念はどっくんを善人と捉えていました。
( ^ω^)猫又のようです
ブーンに耳が生えてて、モララーを襲おうとしてる図がなんともシュール。かわわいい。
それでもってモララーの純朴なようで不敵なキャラがいい。
そのおかげで、シンプルなストーリーながらもどこか色濃い一品に感じました、美味しゅうございました。
ゾンビ从'ー'从(イラスト)
腕や首から血を流して、睨むようにこちらを見つめる渡辺さん。
こええよ、渡辺さんはもっとこう、ほのぼのな世界でのほほんと生きていてほしいよ……
それがゾンビになって、恨んだような表情をしているなんて。
826
:
名も無きAAのようです
:2013/08/26(月) 00:08:27 ID:z.ZSfdCU0
白昼夢のようです
今回開催された百物語のなかでも、相当好きな作品。
物語は青春の甘い影を引きずったもの悲しさがあり、すごくいい、ほろ苦い。
さだ、くるうのこういう会話って現実でもありそうだよなあ、とか考える。
ミステリーな要素とホラーの不気味さが合わさって、読後感はかなり強烈でした。
百物語なんだよな……、って身構えることなく読んで欲しい、ぜひ物語を十分と味わって欲しい。
荷電子性ゴーストのようです
どこかSFちっくなホラー。
一体何になったのか、その後どうなるのか、全ては曖昧。
曖昧さの甘美というものを教えてもらった気になりました。
現実逃避癖のある私個人的には、とても幸せな物語に感じました。
827
:
名も無きAAのようです
:2013/08/26(月) 00:09:59 ID:z.ZSfdCU0
間に合わなかったけどとりあえず感想置いときました
828
:
名も無きAAのようです
:2013/08/26(月) 00:15:05 ID:NZcMhk9g0
>>824
>>825
感想書いていただけるって、こんなに嬉しい事なんですね!
感想ありがとうございます!!
829
:
名も無きAAのようです
:2013/08/26(月) 01:24:03 ID:rWUj1t9A0
投下したやつにみんな感想ついてて嬉しい喜びすぎて死にそうだ
830
:
名も無きAAのようです
:2013/08/26(月) 01:27:47 ID:vGiVwV5E0
>>799
まさか書かれるとは思ってもみなかった
ちくしょうありがとう
あと前スレで書いてくれた人もありがとう
831
:
名も無きAAのようです
:2013/08/26(月) 12:08:40 ID:9BhfDYO60
おぉ投下した2作とも感想ついてる
感想書いてくれた方がたありがとう
絵祭りの方々も乙
832
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:18:47 ID:tNNwpVTw0
誰もいないでしょうけど、ちょっとスレを借りますよ
一部百物語作品のネタバレを含むので、閲覧の際にはご注意ください
833
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:19:30 ID:tNNwpVTw0
<_プー゚)フ「こんばんは!!」
/ ゚、。 /「朝ですね」
<_プー゚)フ「百物語終わってしまいましたね!」
/ ゚、。 /「3週間以上前です」
<_フ;゚ー゚)フ「えー、今日はちょっとした調べごとの発表に出てきました!」
/ ゚、。 /「ました」
<_プー゚)フ「題して――」
百物語 AA出演回数 & 死亡回数 調査
のようです
834
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:20:11 ID:tNNwpVTw0
<_プー゚)フ「百物語という企画で、みんなから愛される人気AAや、
殺されまくったカワイソーなAAがまるっと分かってしまいます!」
/ ゚、。 /「調査にあたっての注意点はこちら、です」
・対象は蝋燭の本数としてカウントした作品のみ(87作品)
・AA、名前のみの出演も含む
<_フ;-ヮ-)フ「地の文や台詞での登場も含みます、
が、見落とした可能性も多々あるそうなので、その辺はご愛敬ということで」
/ ゚、。 /「要するに適当です」
<_フ;゚ヮ゚)フ「まー、なんとなくで楽しめってことらしいです!
ではさっそく、まずは出演回数を少ない方から〜!」
835
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:20:54 ID:tNNwpVTw0
▼ 出演回数 1回
(*゚∀゚) つー (゜д゜@ あらやだ (’e’) セント (´・_ゝ・`) デミタス
【+ 】ゞ゚) オサム *(‘‘)* ヘリカル ( ∴) ゼアフォー トル゚〜゚) 素直トール
('(゚∀゚∩ なおるよ ハハ ロ -ロ)ハ ハロー リハ*゚ー゚リ アイシス清水 N| "゚'` {"゚`lリ 阿部さん
川 ゚ 々゚) 素直くるう |゚ノ ^∀^) レモナ ( `ー´) ネーノ ( ・−・ ) シーン
人il.゚ ヮ゚ノ人 わむて 从 ゚ー゚V ブルーレット置竹 ||‘‐‘||レ カウガール ( l v l) 宗男
ヽiリ,,゚ヮ゚ノi スパム (同し同 ) フォッサマグナ中村 川*` ゥ´) ピャー子
( ・`ー・´) まさし ⌒*リ´・-・リ リリ 从´ヮ`从ト 狸娘 川'A`) ドクール
_、_ ∧_∧ 彡⌒ミ
( ,_ノ` ) 渋澤 ( ・ω・) カラマロス ( ´_ゝ`)父者
<_プ〜゚)フ「普段見かけないAAが並びますね!」
<_プー゚)フ「アイシス、ブルーレット、フォッサマグナ…なんて、ちょっとマイナーすぎるんじゃ……」
/ ゚、。 /「ちなみに私とエクストの出演はなかったので彼ら以上のマイナーですね」
<_プд゚)フ「えっ」
836
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:21:37 ID:tNNwpVTw0
▼ 出演回数 2回
∬´_ゝ`) 姉者 (*‘ω‘ *) ちんぽっぽ ( ´ー`) シラネーヨ 爪'ー`) フォックス
<ヽ`∀´> ニダー ( ∵) ビコーズ £°ゞ°) おっとりロミス o川*゚ー゚)o キュート
(,,^Д^) タカラ ( "ゞ) デルタ
@@@
@#_、_@
( ノ`) 母者
▼ 出演回数 3
(-_-) ヒッキー (`・ω・´) シャキン ( ゚∋゚) クックル (・∀ ・) またんき (#゚;;-゚) でぃ
▼ 出演回数 4
l从・∀・ノ!リ 妹者 ミ,,゚Д゚彡 フサギコ J( 'ー`)し カーチャン 从'ー'从 渡辺さん
/ ゚、。 /「出演2〜4回の皆さんです」
<_フ;゚д゚)フ「えっ、ちょ、ぇえ!? おれたち、0回!? 全く無し!!?」
/ ゚、。 /「比較的、役割のハッキリしたAAが目立ちますね」
<_フ;゚д゚)フ「外見お化けっぽいよ? なのに!?」
/ ゚、。 /「……純粋なホラーにはあんまり合わないから」
<_フ;゚д゚)フ「ほのぼの作品も多かったじゃん!!」
/ ゚、。 /「出演がなかった代わりに司会を任されています」
<_フ д )フ「そう、だったんだ」
/ ゚、。 /「がんばりましょう」
<_フ д )フ「はい……」
837
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:22:19 ID:tNNwpVTw0
▼ 出演回数 5
('、`*川 ペニサス / ,' 3 荒巻 ノパ⊿゚) 素直ヒート ( ><) わかんないんです
▼ 出演回数 6
( ゚д゚ ) ミルナ ( ФωФ) ロマネスク ( ^Д^) プギャー 从 ゚∀从 ハインリッヒ
▼ 出演回数 7
(-@∀@) あさぴー
▼ 出演回数 8回
lw´‐ _‐ノv 素直シュール ( <●><●>) ワカッテマス (゚、゚トソン トソン ミセ*゚ー゚)リ ミセリ
▼ 出演回数 11回 _
川д川 貞子 ζ(゚ー゚*ζ デレ ( ´∀`) モナー ( ゚∀゚) ジョルジュ
<_プー゚)フ「えぇと、惜しくもベストテン入りを逃した出演5〜11回の皆さんです」
<_プー゚)フ「それほど共演はしていないトソンさんとミセリさんが仲良く8回」
/ ゚、。 /「ホラーを象徴する外見の貞子さんやワカッテマスさん、
被害者やモブとしての活躍が目立ったジョルジュさんもこの位置にとどまりました」
<_フ;゚ー゚)フ「被害者として活躍……?」
/ ゚、。 /「監禁されたり、殺されたり、心霊スポットで酷い目に遭ったり。
少し好奇心の強い、お調子乗りな青年像がホラーと合うのでしょうね」
<_フ;゚ー゚)フ「なんか損な役回り……」
/ ゚、。 /「いよいよベスト10です。サクサクいきます」
838
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:23:01 ID:tNNwpVTw0
▼ 第10位 出演回数 12回
(*゚ー゚) しぃ
▼ 第9位 出演回数 13回
(,,゚Д゚) ギコ
▼ 第8位 出演回数 14回
(´<_` ) 弟者
▼ 第7位 出演回数 17回
( ´_ゝ`) 兄者
▼ 第6位 出演回数 18回
ξ゚⊿゚)ξ ツンデレ
<_プー゚)フ「ギコしぃ、流石兄弟というセットでよく見る方々と、
ブーン系のヒロイン? ツンさんです!」
/ ゚、。 /「しぃさんは、ポスターやギコさんの心の中など細かい出演を重ねてのランクインです」
<_プー゚)フ「ギコさんも同様にモブとしての出演が多めでした。やっぱり起用しやすいんでしょうかねー」
/ ゚、。 /「弟者さんはほぼ全ての作品で兄者さんと共演。
出演作の多くがシリアスな内容で、百物語らしい作品が目立ちます」
<_プー゚)フ「そして最近総合等でネタにされることの多いツンさん。
今年も“あの”コピペネタでの出演がありました」
/ ゚、。 /「金髪美女というイメージにそぐわない被害者としての役割、
そしてブーン系のヒロイン? らしく、ブーンさんと一緒に出演している印象です」
<_プー゚)フ「今回は僅差で女性AAトップの座をあの人に明け渡してしまいました」
/ ゚、。 /「続いて、1位まで一気に」
839
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:23:44 ID:tNNwpVTw0
▼ 第5位 出演回数 19回
川 ゚ -゚) 素直クール
▼ 第4位 出演回数 20回
(´・ω・`) ショボン
▼ 第3位 出演回数 24回
( ・∀・) モララー
▼ 第2位 出演回数 27回
( ^ω^) ブーン
▼ 第1位 出演回数 32回
('A`) ドクオ
<_プー゚)フ「流石におなじみの面々です! 第5位、女性トップはクーさんでした」
/ ゚、。 /「ツンさんに比べると主役級の役どころが多いですね。
造形から日本的な舞台に馴染みやすく、身近な存在として描きやすい、といったところでしょうか?」
<_フ;゚ー゚)フ「4位のショボンさんは……」
/;゚、。 /「ホモがまた流行りだしている気がします。
気弱な少年、落ち着きのある聡明な男性というイメージも根強いですが」
<_プー゚)フ「お話に出てくることは増えたような……」
/ ゚、。 /「あと一歩でおなじみ三人そろい踏みでした」
<_プー゚)フ「第3位はイッケメーンなモララーさん!
配役はやや脇役寄りですが万能便利キャラは健在!」
/ ゚、。 /「解説役だったり、巻き込まれ役だったり、怪異そのものになったり、幅広さで納得の順位でした」
840
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:24:34 ID:tNNwpVTw0
<_プー゚)フ「ブーン系界の主役は第2位で登場!」
/ ゚、。 /「妖怪も人間もお手の物、主人公というとこの方ですね。
ネコミミもよく似合うマスコット的な一面も光ります」
∧ ∧
<_フ*゚ヮ゚)フ「おれも似合うでしょ! マスコットいける!!」
/ ゚、。 /「私たちはむしろマスコット以外に居場所がないのでは」
<_フ;゚ー゚)フ「うっ…」
/ ゚、。 /「第1位はドクオさんでした。
モララーさんとは逆ベクトルで万能なキャラクターですね」
<_フ;゚ー゚)フ「それは馬鹿にしてない?」
( 'A`)「不細工って事だろ、いいよ、慣れてる」
<_フ;゚ー゚)フ「ドクオさん!?」
( 'A`)「おうよ、俺だよ」
/ ゚、。 /「あの、まだ出番じゃないんですが……」
( '∀`)「いいじゃんいいじゃん、俺1位だよ?
1位って言ったらブーン系の顔よ?
全世界の読者が俺を期待してるわけよ、主に美少女な」
841
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:25:21 ID:tNNwpVTw0
(; ^ω^)「うわぁ……分かりやすく調子乗ってるおね……」
( 'A`)「ん、キミは誰だね? 皆さんに自己紹介くらいしたまえ」
(; ^ω^)「あ、どうもブーンですお」
( 'A`)「ブーンくん、何か用かね」
( ^ω^)「まだ死亡回数発表してないんだから大人しくしてるお。
エクストくんも困ってるお」
<_フ;゚ー゚)フ「あ、でもすぐ終わりますし……」
( '∀`) 「すぐ終わるんだったら俺がやってあげよう。
ノ っっ” サッと済ませて、俺を女の子で囲んで打ち上げでもやろう。
1位だしおっぱい触るくらいなら許されるでしょ。おっぱいおっぱい」
(; ^ω^)「あ、あのねぇ……」
/ ゚、。 /「少し準備がありますのでお任せしてしまっても良いですか?」
( 'A`)「ほら、こう言ってるよ、ブーンくん?」
(; ^ω^)「ちょ、遠慮することないんだお?」
/ ゚、。 /「お願いします。エクストは置いていくので好きなように使ってやってください」
<_フ;゚ー゚)フ「えぇ!? おれ、おっぱいないよ!?」
/ ゚、。 /「見ての通りの馬鹿ですので適当に」
(; ^ω^)「は、把握したお」
842
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:26:15 ID:tNNwpVTw0
( 'A`)「と、いうわけで、百物語で酷い目にあったAAの発表だ」
( 'A`)「台本読むのはエクストくんとブーンくんで頑張ってくれ」
(; ^ω^)「まったく……、まあいいお。
前スレ
>>173
での依頼だそうですお」 オソクナッテ スマンコ ダッテオ
<_フ;゚ー゚)フ「えー、注意点としては、こんな感じ、です」
・内容から死んだと推察されるものをカウント
・基準は超曖昧
・2回以上死んだAAのみ発表
(; ^ω^)「ざっくりだおねー」
( 'A`)「怪異と接近したところでシメる作品も多いし、難しいんじゃね」
( ^ω^)「まあ、襲われて、その後まで描く作品は少ないおね」
( 'A`)「読者に想像させてこそ、ってことかねー」
<_プー゚)フ「つぎのレスで発表です!」
843
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:26:57 ID:tNNwpVTw0
▼ 死亡回数 2回
(*゚ー゚) しぃ ζ(゚ー゚*ζ デレ (゚、゚トソン トソン ( ´_ゝ`) 兄者
▼ 死亡回数 3回
(´<_` ) 弟者 川 ゚ -゚) クール
▼ 死亡回数 4回
ξ゚⊿゚)ξ ツン (´・ω・`) ショボン
▼ 死亡回数 5回
('A`) ドクオ ( ・∀・) モララー
▼ 死亡回数 9回
( ^ω^) ブーン
( '∀`)「1位は、9回死亡のブーンくん! おめでとう! ダントツだね!」
( ゚ω゚)
(; ^ω^)「えっ、僕そんなに死んでたのかお!?」
<_プー゚)フ「えー、ブーンさんに関しては、
多少厳しめに見ても、9回は死んでるだろうとのことです。
それに近い終わり方も含めると、出演の半数で、そういう目に」
844
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:27:44 ID:tNNwpVTw0
( '∀`)「百物語の主人公はやはりキミだったのかもしれないね!
非礼を詫びよう。おっぱいさわるかね?」
(; ^ω^)「いや、おっぱいはもういいから……」
<_プー゚)フ「ブーンさんは、いわゆる怪談の主人公役も多かったのですが、
顔の皮をはがされたり、妖怪なのに食べられたりといった被害に遭われています」
(; ^ω^)「おぉぅ……。ロクでもないことばかり……。
ほかのみんなは、どんな感じだお?」
<_プー゚)フ「モララーさんとツンさんは恋愛絡みでの死亡が2回ずつ、が特徴的ですかねー」
( 'A`)「恋愛絡みか。当然の報いだな」
<_プー゚)フ「ドクオさんは、死亡ではないですが、
怪異とか関係なく2回交通事故にあったりしてます」
(;'A`)「それもなんだかだな……。
俺嫌われてるの?」
( ^ω^)「日頃の行いが悪いんだお」
<_フ;゚ー゚)フ「それブーメランじゃ」
( 'A`)「ブーンくん、俺の倍近く死んでるけど何やったの? ねえ何やったの?」
(; ´ω`)「うぐぐ……僕は何もやってないお! 無実だお!!」
845
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:28:28 ID:tNNwpVTw0
( ´ω`)「もういいお、さっさと終わろうお」
( 'A`)「結局1位同士が呼ばれてたわけだな」
/ ゚、。 /「そういうわけです」
<_フ;゚ヮ゚)フ「帰ってきた! おれ頑張ったよ!」
ヾ/ ゚、。 /「はいはいえらいね。
それはそうと、1位のおふたりには記念の品がございます」
( 'A`)+「ほう」
_,
( ^ω^)「死にまくった記念って……」
(*'A`)「女の子かな? 女の子だろう?
ブーンくんには美少女の死体とかで」
( ^ω^)「一応美少女なんだおね」
<_フ;゚ー゚)フ「気にするとこ、そこじゃないと思います」
/ ゚、。 /「記念品はこちら、です」
846
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:29:19 ID:tNNwpVTw0
.
⊥
┌┴┴┐
∪ |::━◎┥∪
V| |V
|:日 日:|
└┬┬┘
亠亠
_,
( 'A)
_,
( ^ω)
<_フ;゚ー゚)フ「なにこれ」
/ ゚、。 /「歯車王ろうそく、です」
(; ^ω^)「アレ、芯なんだおね……」
/ ゚、。 /「火を付けてみてください」
( ^ω^)「嫌な予感しかしないお……」
<_フ;゚ー゚)フ「ひょ、ひょっとしたら、ろうそくの火の中に美少女がみえるかも!」
( ^ω^)「マッチじゃないんだから」
( 'A`)σ「いや待て、ろうそくが溶けきったら中から美少女が出てくるかもしれん。
エクストくん、頼んだ」
<_プー゚)フ「はーい!」
(; ^ω^)「あっ、ちょっ」
847
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:30:04 ID:tNNwpVTw0
シュボッ
人
(::0::) ()
┌┴┴┐ \く(゚ー゚く_> =−
∪ |::━◎┥∪
V| |V
|:日 日:|
└┬┬┘
亠亠
!?
人 ()
(::0::) \く(゚ー゚;く_>
┌┴┴┐
∪ |::━◎┥∪
V| |V < 3 、 2 、 1 …
|:日 日:|
└┬┬┘
亠亠
848
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:30:49 ID:tNNwpVTw0
ヽ`
´
´.
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...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ''‐...
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.......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ .' ヽ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
;;;;;;゙゙゙゙゙ / ゙: ゙゙゙゙゙;;;;;;
゙゙゙゙゙;;;;;;;;............ ;゙ ゙; .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;............................. ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
/゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li ' ; .` .; il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙ι´゚゙´`゙
´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´
849
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:31:44 ID:tNNwpVTw0
おしまいです
おそまつさまでした
850
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 06:51:16 ID:VkmHbTGg0
乙
前回とちょっとランキング結果が違うんだな
851
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 08:44:40 ID:4rsyEGgs0
おつおつ
852
:
名も無きAAのようです
:2013/09/13(金) 10:55:58 ID:f9ccKJAw0
オチひでぇwwww
朝から乙!
モララーの登場回数が予想外だったのと、ドクオの交通事故2回に盛大に吹いたわww
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