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( ^ω^) 剣と魔法と大五郎のようです
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少女は嬉しそうに、試作ちゃんの食事を眺めていた。
一枚目が無くなると、手早く次の肉を鉄板に乗せ、一瞬でちょうどいい具合に焼き上げる。
試作ちゃんの肌は食事が進むにつれて少しずつ改善されていった。
火傷の痕のような光沢のあった皮膚が、人間本来のものへと治ってゆく。
伴って、裂けていた傷も塞がれていた。もう、動くたびに割れるようなことも無い。
o川*゚ー゚)o 「……ん?」
試作ちゃんの食事が肉四枚目に差し掛かったころ、少女の前髪の一部が上へはねた。
意志を持つようにプルプルと震え落ち着かない。
少女は指を振って、ベッドサイドに置かれていた水晶球を手元へ呼び寄せる。
不思議そうにしている試作ちゃんの向かいにそれを置き、再び指を振るった。
透明の水晶が白く濁り、少しの間を置いてどこか森の中の景色を映し出した。
o川*゚ー゚)o 「……ふーん」
木々がなぎ倒され、荒れ果てた森の中。
巨大な猪と鋼鉄の腕を持つ男が殴り合い、その周囲で数人の人間が武器を振るっている。
猪が誰であるか、すぐに分かった。
あれは、少女が与えた力だ。
歳を取り、戦うには不十分になってゆく体を補うための、ささやかなプレゼントであった。
o川*゚ー゚)o 「……そっか。ダメだったんだねおばさん」
ほんの一瞬であったが、少女の目が哀しみに曇った。
すぐに気楽な色を取り戻したが、直前まで程の明るさは無い。
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