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(,,゚Д゚)HERObotsのようです

1名も無きAAのようです:2013/06/03(月) 08:39:52 ID:z3O1mmhw0



俺は、ただお前といるために生まれてきた。



.

133訂正:2013/06/11(火) 17:56:14 ID:JVpwMjhM0
視点は変わって、マンハッタン総合病院。
病室の時計は1時5分を指していた。

('A`)「来ないね、お兄さん」

从 ゚∀从「…ま、アニキの遅刻癖はいつものことだし」

ハインは、包帯の巻かれた頭を擦り、ニコリと笑った。
一般室にはハインとドクオの他に、人の影はない。

从 ゚∀从「ドクオさんも、今日で退院?」

('A`)「そうだよ。また仕事探しが始まるのさ、やんなっちゃうね」

ハハハ、と軽く笑ってみせるが、表情は暗いまま。
あれだけ恐ろしい目に会ったのだから、当然といえば当然だ。

从 ゚∀从「でも、当てはあるんですか?」

('A`)「一応ね。これでも前はバリバリの若手キャリアマンで将来有望って言われたから」

从 ゚∀从「すっげー!それなら就職先もすぐに…」

('A`)「ま、面倒事押し付けられてクビになっちゃったけど」

从;゚∀从「……………」

134名も無きAAのようです:2013/06/11(火) 17:56:56 ID:JVpwMjhM0

('A`)「それでさ、聞きたいんだけど」

痛い沈黙を無理に破って、ドクオが口を開いた。

('A`)「外にいる人、ハインちゃんの知り合い?」

从;゚∀从「? ギコさんのこと?ううーん……」

ハインは腕を組み、首を傾げた。
正直なところ、彼女はどうとも答え難かった。

彼はモラランダーの相棒と言っていた。
一緒に行動していたようだし、現にハインを助けてくれた。悪人とは思えない。

从;-〜从「悪い人じゃ、ない、と、は、思う……多分」

(;'A`)「はっきりしないなあ。さっきからあの人、ジロジロ睨んできて怖いんだよ……」

病室のドアを一瞥し、ドクオは囁く。
彼の言う通り、病室のガラスから、男の刺すような視線がたまに投げよこされる。

('A`)「……悪い人じゃないってのは、俺も同意見だけどね」

怯えた様子ながらも、ポツリと付け加えた一言は、はっきりとしていた。

135名も無きAAのようです:2013/06/11(火) 17:57:49 ID:JVpwMjhM0

('A`)「なんて言うか……おっかないけど、頼もしいっていうか……初めて会った気がしないんだよなあ」

从 ゚∀从「えっ」

('A`)「えっ」

从;゚∀从「う、うん……いや、なんでもない」

素っ頓狂な声が出た口許を抑え、言葉を濁した。
偶然の一致だろうか。ハインもまた、彼に――ギコに、初めて会った気がしなかった。

从 ゚∀从(何となくだけど……ギコって名前も、知ってたような気がして……)

そこまで考えて、かぶりを振った。
あらぬ妄想だ。ギコとは初対面で、彼の故郷も、好みも知らない。

あの危機的状況で救われて、彼にヒロイック的な憧れを抱いて、記憶が混濁しただけだ。

从 ゚∀从(それだけ……だよね)

ハインはそこで、ギコに関してそれ以上考えるのをやめた。
ギコが彼女に語りかけた言葉も、あの不思議な夢も、彼女はなにひとつ回想しなかった。
彼女の記憶の中から、それらは全て、すっぽりと抜け落ちていた。


.

136名も無きAAのようです:2013/06/11(火) 17:58:31 ID:JVpwMjhM0

(,,゚Д゚)y-゛

病院の廊下で、佇む男がひとり。
ギコは火の点いていないタバコを、指の間に挟んで弄ぶ。

(,,゚Д゚)「…………….来たか、遅刻魔」

ギコは首を動かすことなく、そう言った。
汗だくのヨレヨレで駆けつけてきた、モララーに向けての辛辣な一言。

   ノ
(;-@∀@)「……お前は……」.

(,,゚Д゚)「ギコだ。先日は世話になったな」

モララーは汗まみれの額をぬぐい、ギコを観察した。
昨日のバトルスーツチックなコスプレではない。
チェックの入ったベストとスーツ。どこからどう見ても普通のサラリーマンだ。

(,,゚Д゚)「積もる話もある。……屋上へ行こう。あそこなら誰にも聞かれない」

ギコは背を向け、屋上へ続く階段へと足を運ぶ。
モララーは少しだけ迷う素振りを見せると、ギコへと続いた。

137名も無きAAのようです:2013/06/11(火) 17:59:28 ID:JVpwMjhM0

病院の屋上は、パスワード入力型のオートロックがかかっている。
万が一、患者に何かあった時のためにだ。

(,,゚Д゚)「確かロックナンバーは……」

ギコが解除用のパネルをタッチし、0と1の間を人差し指が行き交う。
10秒もしない内に、難なく扉を開けてしまった。

(;-@∀@)「……64桁もあったのに、よく覚えてられるな。ロボットだからか?」

(,,゚Д゚)「お前こそ、あのスピードでよく桁数を数えられたな。流石は超人といったところか」

モララーは肩を竦め、屋上へと足を踏み入れた。
長方形の領域には、洗濯物がいくつもたなびいている。
病院のてっぺんから見下ろす景色は、新鮮だった。

(-@∀@)(…………….)

(,,゚Д゚)「タバコ、いいか?」

フェンスに寄りかかると、隣でギコがシガレットをちらつかせる。
モララーが頷くと、火を点け、ギコはタバコを深く吸い込んだ。

138名も無きAAのようです:2013/06/11(火) 18:02:01 ID:JVpwMjhM0

(-@∀@)「……ロボットがタバコを吸うなんて、初耳だ」

(,,゚Д゚)「俺以外にタバコを吸うロボットは、俺も見たことがないな」

ふわりと紫煙が漂い、風にさらわれていく。
今日の予報では、風が強い晴れの日だと言っていた。

(-@∀@)「未来から来た、か。昨日の話、本当かい?」

(,,゚Д゚)「どれが、だ?」

(-@∀@)「全部が、さ」

タバコを咥えたまま、ギコはしばらく沈黙した。

(-@∀@)「教えてくれ。未来で、何があった?僕たちの周りで、何が起こっている?」

日差しの暖かみと冷気を含んだ春の風が、頬をなでた。
風の勢いで、タバコの火が燻る。

(,,゚Д゚)「……今から10年後。ハインがクーデターを宣言し、アメリカを中心として、大規模な戦争が起こる」

(,,゚Д゚)「政府はハインら一味を指名手配し、未曾有の第三次世界大戦を危惧した」

(,,゚Д゚)「そして……お前とハインの一騎討ちを機に、それは勃発してしまう」

語り始めたギコの声は、あまりに淡々としていた。

139名も無きAAのようです:2013/06/11(火) 18:02:45 ID:JVpwMjhM0
前半終わり。後半は明日。

140名も無きAAのようです:2013/06/11(火) 18:14:33 ID:KFYCSV.s0


141名も無きAAのようです:2013/06/11(火) 19:12:04 ID:IJyIkM560
おつ
続きが楽しみだ…

142名も無きAAのようです:2013/06/11(火) 21:54:27 ID:LD9xz9UQ0

10年後のハインについて…気になるな

143名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:31:20 ID:ypSb7b3o0
後編、ゆっくり投下

144名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:32:20 ID:ypSb7b3o0

(;-@∀@)「!」

(,,゚Д゚)「自爆テロ、紛争、虐殺……地獄が待っている。最早防ぎようのない、絶望が」

(;-@∀@)「なぜだ……ハインと僕の戦いが戦争を引き起こす!?たかだか兄妹の一騎討ちで……!?」

ギコは、指でタバコの火を摘み消した。
先ほどから彼は答えを選んでいる、そういう印象を受けていた。

(,,゚Д゚)「ひとつ、言えることは……彼女は消されるべき悪だと認識されている、ということだけだ」

(;-@∀@)「? 消されるべき悪……?ならお前はなぜ、ハインを守ろうとする?」

(,,゚Д゚)「……………」

(,,゚Д゚)「すまない。俺には、お前に与えられる情報が限られてくるんだ。モララー・J・スティールズ」

深く深く溜息をつき、二本目を出した。
再び火を点け、眉間にシワを寄せて、続きを語る。

(,,゚Д゚)「因果律の歪みってのがあってな。簡単に言っちまうと、ホイホイと未来のことを教えちゃいけないんだそうだ」

(;-@∀@)「因果律の、歪み……」

145名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:33:11 ID:ypSb7b3o0

その言葉でギコは口を閉ざしてしまった。
これ以上、答えてくれる気はないようだ。

目の前の男から得た情報を、モララーは脳内のメモ帳にまとめ始める。

・ハインは10年後、世界的なテロリストとなり、モララーとの一騎打ちで死ぬ。
・そのハインの命を狙って、未来から刺客が襲ってくる。
・ギコはハインを守るため、10年前の未来から来た。

(;-@∀@)「何だか、奇妙な話だな。SFの主人公になったみたいだ」

(,,゚Д゚)「みたいじゃなくて、これが現実だ。元々、お前の存在自体がSFみたいなものだろうに」

ごもっともである。
22世紀の現在、モララーのような超人的な力を、道具なしに使える人間は存在しない。
……少なくとも、モララー自身が認識している限りは、だ。

(-@∀@)「つまり、刺客たちってのは……ハインたちの敵ってことか」

脳裏に、あの「始末屋」の横顔がよぎる。

(,,゚Д゚)「そうだ。昨日のアイツは、俺と同じ人型戦闘ロボット「ギャーシャ」。戦闘能力はとても高い」

(-@∀@)「でも、アイツはハインを殺したって信じきって帰っちまったろ。なら、もうお役御免じゃない?」

否、とギコはモララーの言葉を否定した。

146名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:34:25 ID:ypSb7b3o0

(,,゚Д゚)「奴らはすぐに勘づくさ。未来に一切の変化が見られなければ、失敗に気づくだろうな」

(;-@∀@)「それじゃ、また戻ってくるってこと!?」

モララーが慌てるのも無理のないこと。
また先日のように、あちらこちらを吹っ飛ばされてはたまったものではない。

(,,゚Д゚)「いや、奴はすぐには戻ってこない筈。少なくとも、タイムスリップの誤差で3ヶ月は姿を見せないだろうさ」

(;-@∀@)「ふ、ふーん……?」

よく分からないが、ギコの発言が確信めいた調子だったので、信じることにする。
そこでモララーはふと、沸いてきた疑問を口にした。

(-@∀@)「あれ?過去に戻れるんだったら、手っ取り早く、生まれる前のハインを母親ごと殺せば済む話じゃないのか?」

(,,゚Д゚)「至極単純さ。俺たちの世界じゃ、10年前までしかタイムスリップできないんだよ」

(;-@∀@)「……それ、凄いんだかすごくないんだか、分かんないなー」

ひとまず、ハインが今すぐ消えるなんて悲劇は起こりそうにないらしい。
それだけ確認すると、胸の奥に巣食っていた不安感が、どっと抜けていく。

147名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:35:19 ID:ypSb7b3o0

(-@∀@)「もうひとつ、聞いていいかい?」

(,,゚Д゚)「なんだ?」

(-@∀@)「因果律の歪み……とか何とかって言ってたけど、僕にこんなペラペラ喋ってもよかったの?」

モララーの疑問は当然のものだった。
未来のことを教えることが良くないことなら、どうして重大な未来のネタバレをしたのか。
彼はどうしても気になって仕方なかった。

(;-@∀@)「君の言い振りだと、何でもかんでも教えると、まずいことでも起こるんじゃないのかい?」

(,,゚Д゚)「相変わらず、おつむの回転は早いな。ま、差し当たって俺がこんなに白状したのは……」


(,,゚Д゚)「『未来を変えたい』からさ」

数秒黙し、ギコの口から飛び出した答えが、それだった。

(,,゚Д゚)「過去の奴が未来を知ると、その未来は『歪む』。確率変動値が高まる」

(,,゚Д゚)「お前にハインリッヒの未来を話したことで、『ハインがテロリストになる未来』が歪んだことになる」

それはつまり、モララーがハインと戦わず、生き残る運命を示す。

(,,゚Д゚)「だが、それだけだとまだ確定的ではない」

148名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:36:57 ID:ypSb7b3o0

(,,゚Д゚)「例えば、今日おまえはコンビニ強盗を捕まえ、ひとりの自殺志願者の子供を助けた」

(;-@∀@)そ「ど、どうしてそれを……!」

一瞬うろたえたが、モララーはすぐに察して黙り込んだ。
目の前にいる男は、未来から来て、自分を知っている存在だ。なんらおかしいことではない。

(,,゚Д゚)「過去に起きた出来事を周知の前提で、終わった過去のことを開示しても何も起こらない」

(,,゚Д゚)「だがもし、今から起こることをお前に話すと『未来のドミノ倒し現象』が起こる」

(;-@∀@)「み、未来のドミノ倒し現象?」

タバコのケースからシガレットをいくつも取り出し、それを並べる。
まるでドミノ倒しのように、きちんと一本一本、素早く丁寧に。

(,,゚Д゚)「そうだ。未来を知って先回りして対処しようとすることで、未来に起こることが本来より早く起きる」

ちょん、とタバコを指で押すと、次々にタバコが倒れていく。

(,,゚Д゚)「例え些細なことだとしても、未来の事象が、本来より早く引き起こされ続けると、最悪……」

最後のタバコが倒れた。


(,,゚Д゚)「――――想定しているより早く、あの未来が待ち受けることになる」

.

149名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:37:08 ID:KSj2EeQA0
支援

150名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:38:33 ID:ypSb7b3o0

(-@∀@)「……だから、未来のあれこれを教えるわけにはいかないのか」

(,,゚Д゚)「遠すぎる未来ならば、多少は問題ないがな」

(,,゚Д゚)「それに、少し先の未来を変えることで、遠い未来を一気に変えてしまうこともある」

(;-@∀@)「わーお……ますます、恐ろしい話だな……」

到底、現実味のない話だ。
だが、骨の芯が冷えていくような感覚に襲われる。

(,,゚Д゚)「俺はあくまで、ハインと彼女の未来を守るためにきた」

(,,゚Д゚)「後はお前次第だ、モララー・J・スティールズ」

ひときわ強い風が、屋上に吹きすさぶ。
白いシーツが風を受けて膨れ上がり、バサバサと音を立てた。

「未来を敵に回し、妹を守るか?」

「正義を名乗り続け、妹を敵に回すか?」

                                   (,,゚Д゚)「お前はどっちだ、モララー?」

.                                     自律歩行人型戦闘ロボット
.                                       G-1K:0/通称ギコ


.

151名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:39:30 ID:ypSb7b3o0

モララーは、答えに窮していた。
受け入れ難い現実を噛み砕いて、どうにか飲み込もうとしていた。

(;-@∀@)「……もうひとつだけ、教えてくれ。ギコ」

(,,゚Д゚)「……………内容による」

胸が喧しく鳴り響き、嫌な汗が流れて止まらなかった。
本当は聞きたくないのに、耳を塞いでしまいたいのに、好奇心が彼の心を動かした。

(;-@∀@)「ハインが死んだあと……僕は、どうなる?」

(,,゚Д゚)

(,,゚Д゚)「……………お前は、ハインリッヒを殺したあと……………」


「『正義は死んだ』と叫んで、自爆する」


(-@∀@)


「俺にハインの亡骸を寄越して、俺にマフラーを託した」

.

152名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:40:32 ID:ypSb7b3o0

あくまで、遠い未来の話だ。
どれだけ足掻いたって、起きた未来をすぐに変えられるわけがない。

けれど。
聞かされた己の末路は、あまりに重く、心にのしかかった。

(,,゚Д゚)「……………満足か?」

事もなげに、ギコはそう尋ねてくる。
彼に悪気はない。ただ事実を教えただけ、それだけのこと。

だがモララーの心には、冷え切ったものが腹の底を渦巻いていた。
妹の骸を抱え、正義を否定し、泣き叫ぶ己の姿が。
――フラッシュバックの如く、浮かび上がった。

(;-@∀@)「僕は……………!」


「イヤァアーーーーーーーーーーーッ!!」


刹那、モララーの言葉を遮って、叫び声が聞こえた。
直後、破壊音。何発かの銃声。全て階下から聞こえてきたものだ。

153名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:41:37 ID:ypSb7b3o0

(,,゚Д゚)「「!?」」(@∀@-;)

二人共、咄嗟にフェンスから身を乗り出した。
音の元を探していると、程なくしてまたも銃声が鳴り、窓ガラスが割れる。

「うわああああ!な、何だこいつ……ぎぃっ!?」

「警察本部に緊急要請、銃と人質を奪われました!」

(;-@∀@)「ひ、人質だって!?ここは病院だってのに……!」

ハッとして、モララーはギコに目配せする。
彼は先ほど、今日のモラランダーの活躍を言い当ててみせた。

(;-@∀@)「ギコ、これも今日起こる事件かい!?」

しかしギコは、顔を僅かに歪めたまま首を横に振る。

(,,゚Д゚)「いや、この日は病院内で事件が起こるなんてことはなかった。何が……」

.

154名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:42:34 ID:ypSb7b3o0

階下はすっかりパニックに陥っていた。
窓ガラスが割れていく順番を見て、モララーは蒼白する。

(;-@∀@)「このままじゃ、犯人がハインの病室に……!」

ギコが右腕の腕時計らしきものに、手を当てると、電子音が鳴る。
すると、着ていた服が一瞬光に包まれ、あの近未来的なコスプレ姿に戻っていた。

(,,゚Д゚)「俺が先に追う。モララー、着替えて反対側から来い。挟みうちにするぞ」

この病院は3つの建物からなり、連絡通路で環状線のようにつながっている。
モララーはギコの言葉の意味を汲み取り、頷いた。

ギコはフェンスを飛び越え、綱もなしに軽々と病院の壁を伝って降りる。
少ない出っ張りに掴まって、犯人のいる階までたどり着いた。

(,,゚Д゚)(奴は背を向けてるな。ここからなら柱が死角になって見えないはず)

医師や看護婦は、恐れて逃げ出したようだった。
僅かに、煙の臭いが漂っている。
倒れた警官を踏み越え、のしのしと歩く巨体が見えた。


(,,゚Д゚)「! あれは――!」

.

155名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:43:27 ID:ypSb7b3o0

一方、モララーはバトルスーツに着替え、非常階段から降りていく。
扉を開けようとすると、ロックがかかっているようだ。

ミ#・∀・彡「ああもう、こんな時に!」

苛立ちをつのらせたモラランダーは、力任せにドアを引っ張った。
時速120kmを超えるリニアに安々と勝つ腕力に、どうしてドア如きが勝てようか。

ミ;・∀・彡「急がないとッ!」

嫌な金属音を立て、盛大にドアは取れた。
と思いきや、黒い何かが立ちはだかる。

( {゚▼゚)ヌウッ

ミ;・∀・彡「!?」

モラランダーが一歩引いた直後、黒いそれは拳を繰り出してきた。
俊敏な正拳突きを躱し、ボディーブローをくれてやる。

ミ;・∀・彡「誰だか知らないが退いてくれッ、通行の邪魔だ!」

だが再び、立ちはだかろうとする黒い影。
今までに見たことのない、天井まで背の高い脅威に、薄ら寒いものを覚えた。

156名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:44:42 ID:ypSb7b3o0

ミ;・∀・彡「お前、下で暴れていた奴か?」

( {゚▼゚)三シュッ!

問いに答える代わりに、またも突きが繰り出される。
それを避け、モラランダーは黒い影の股の下をくぐり抜けた。

三ミ;・∀・彡「あんな気味悪いの、相手してられるかッ!」

正体は気になるが、弱点すらも分からない以上は手のだしようがない。
それよりもハインのほうが気がかりだった。

警報が鳴っているが、誰も気に留めない。
なにせ先ほどから警報が鳴っているので、ひとつ増えたところで知ったことではない。

ミ;・∀・彡(ここがあの階だったはず……誰もいないな)アタリマエ ダケド

モラランダーのいる棟は、あまり日の差さない場所だ。
灯を割られたせいで、昼間だというのに、不気味なほど暗く、静かだ。

シン、と静まった廊下を、慎重に歩く。
願わくば、ハインも共に逃げていますようにと願うばかりだ。

ギイッ。

157名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:45:23 ID:ypSb7b3o0

ミ ・∀・彡!

今かすかだが、病室のひとつのドアが僅かに動いた。
逃げ遅れた人間がいるのだろうか、それとも、犯人が――?

「避けろ、モラランダァーーーーーー!!」

ミ;・∀・彡「なっ」

誰の咆哮かも分からぬままに、モラランダーは直感的に上へと跳んだ。
直後、モラランダーのいた場所に、人間大の何かが「飛んできた」。

(;□メ ω )「い゛、っでで…………….」

ミ;・∀・彡「い、一体何が……ってお巡りさん!?」

投げ飛ばされてきたのは、まさしく人間そのものであった。
ブーンと呼ばれていたと記憶しているが、警官は立ち上がれないようだ。

「ぉぉ……ぉおおおお……うおおおおおおおおお!!!」

ミ;・∀・彡「…………… !」

暗がりの向こうから、何かが突進してくる。
それが何なのかを視認した、瞬間。
モラランダーはブーンを抱え、一番近い病室に飛び込んだ。

158名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:46:34 ID:ypSb7b3o0

(;□メ ω )「わぶっ!?

ミ;・∀・彡「ッ!」

振り向きざま、モラランダーはドアの間から垣間見た。
廊下の奥から突進してきたものの、その正体を。

(#゜3゜)「う、ぐお、おおおおおおあ!」

(,,゚Д゚)「ぬう、ああっ!」

人が二人。片方はギコだ。もう片方の人間と取っ組み合っている。
だが、モラランダーは己の目が信じられなかった。

(#゜3゜)「ぬふぅ……ふぅ、ふぐうう……!」

人の3倍ほども膨れ上がった体。怒張し、血管が浮き出る赤い肌。
目は血走り、腫れ上がった唇からとめどなく涎が垂れる。

人の姿を保ちながらも、その姿は完全に「人外」のそれであった。

(;□゚ω゚)「馬鹿な……デーヴ!?」

ミ;・∀・彡「何だって!?」

159名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:47:36 ID:ypSb7b3o0
デーヴの名は記憶に新しい。
先ほど助けたばかりの少年ではなかったか。

ミ;・∀・彡「何の冗談だ?ただの小太りの子供が、1時間もしない内にどうやって化物になるってんだ!」

(;□゚ω゚)「で、でも間違いないお!彼はデーヴだお!」

<ガタンッ!

ミ・∀・;彡「誰かいるのか!?」

物音に反応し、ほぼ反射的に身構えた。
病室の奥で、複数の人影がチラリと視界に入る。

(;'A`)「モラランダー!?」

从ili゚∀从「あ……ああ……!」

ミ;・∀・彡!

そこにいたのは、身を寄せ合って縮こまる、ドクオとハインの姿。
モラランダーは跳ね起き、二人に手を差し出――

した瞬間、窓に映る、大きな影。

160名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:48:51 ID:ypSb7b3o0
( {゚▼゚)ズダァン!

ガラスを突き破って、影は侵入してきた。
ハインは恐怖をさらけ出し、絹を裂くような悲鳴をあげる。

全身は黒く、甲殻のようなもので覆われている。
四つん這いで、くねくねと軟体生物のような動きを見せ、気味悪いことこの上ない。

( {゚▼゚)ギラッ!

黒い影はハインに狙いを定め、ゆっくりとにじり寄る。

从ili;Д从「こ、こっち来んなぁああ!」

(;'A`)「ハインちゃんッ!」

ドクオは咄嗟の拍子に、黒い影へタックルをかます。
だがびくともしない。黒い影はドクオを小突き、ハインに再び狙いを定める。

从ili;Д从「こ、来ないで……来ないでったら!」

(#'A`)「こん……なろォ!」

黒い影が前足を大きく振り上げる瞬間、今度は足に飛びついた。
例えドクオが非力であろうと、不安定な体勢で不意を突かれれば、倒れる。

161名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:55:25 ID:ypSb7b3o0

( { 。▼。)ギギギッ

黒い影は仰向けに倒れ、足をばたつかせる。
ドクオは後ろ脚を押さえつけたまま、ハインへ叫ぶ。

(#'A`)「逃げろっ!」

从 ;Д从「逃げろって、どこに!?」

(#□^ω^)「どっせえええい!」

ドクオが弾き飛ばされる直前。もう片方の脚を、今度はブーンが押さえつける。
体重100kgオーバーの筋肉ダルマの四方固めで、化物は身動きが取れなくなる。

ミ#・∀・彡「二人共、そのままぁ!!」

刹那、モラランダーが踊りかかり、右前脚の関節にエルボーを決める。
メギャッと音をたて、体液がほとばしった。

ミ#・∀・彡「あーんど、モラランダースペシャル!」

次々に関節に技をきめ、脚がそれぞれありえない方向を向いた。
ドクオとブーンは交互に頷き、その黒い化物を、窓の外に放り捨てた。

ミ;・∀・彡「大丈夫かい!?」

(;'A`)「俺たちは、何とか…………あっ!?」

162名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:56:30 ID:ypSb7b3o0


赤く膨れ上がった腕が、病室のドアを引きちぎる。
その手は、間違いなく4人を狙っていた。

(;□゚ω゚)「う、おおお、おおお!!」

ブーンが咄嗟に銃を構え、撃つ。
装填された6発の弾が、巨大な腕を撃ち抜いた。

(#゜3゜)「ヴオバアアアアア!」

デーヴは獣のような咆哮をあげ、撃ち抜かれた手をがむしゃらに振り下ろす。
その拳を、モラランダーは間一髪で受け止めた。

ミ;・∀・彡「うおおおっ!?」

圧倒的に、重い。
1tリニアすら持ち上げるモラランダーの足が、僅かに沈むほどだ。
もし普通の人間が受けていたら、ぺしゃんこになっていただろう。

:ミ;・∀・彡:「な、何を食べたら、そんな体になるん、だッ…!!」

力こそ拮抗しているものの、今の彼に拳の下から逃げ出す術はない。
その場で硬直しているドクオたちに振り返り、腹の底から叫ぶ。

ミ;・∀・彡「逃げろ、3人共!ここは僕が引き受ける!」

.

163名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:57:45 ID:ypSb7b3o0

しばらく固まっていた3人のうち、初めに動いたのはブーンだった。
モラランダーの横をすり抜け、ドクオらに駆け寄る。

(;□^ω^)「早く、こっちへ!」

(;'A`)「でっでも、モラランダーが!」

(;□^ω^)「モラランダーに任せるしかない!逃げるお!」

それでいい。人外は超人に任せるに限る。ブーンの判断は的確だ。
ドクオはハインとモラランダーに交互に視線を投げると、ブーンの腕につかまった。
呆然自失のハインを立たせ、出入り口へ向かう。

(#゜3゜)「ウブ、グオアア!」

ミ;・Д・彡「ッ!避けろォ!」

ドクオたちが逃げようとする姿を、デーヴは目ざとく見つけた。
それが気に食わないとでもいうように、もう片方の巨大な腕で、3人を潰そうとする。

(,,゚Д゚)「ぬうあああああ!」

寸でのところで、三人と腕の間にギコが割って入る。
腕を受け止めた瞬間、ギコの体が少し後退した。

164名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:58:55 ID:ypSb7b3o0

(,,゚Д゚)「行けッ!早くしろッ!!」

从;゚∀从「ギコさんっ!」

堪りかねたように、ハインはギコへと振り向く。
ドクオに腕を引かれながらも、最後までギコを視界に留めんとしていた。

ミ;・∀・彡「ギコ、こいつは本当にデーヴなのか!?ゴキゲンってレベルじゃないぞ!?」

(,,゚Д゚)「ドーピング・トランスだ!」

ミ;・∀・彡「ドーピ……なんだって!?」

忌々しそうにギコの表情が歪む。
ジリジリと、腕を押しとどめるギコの足が、後退する。

(,,゚Д゚)「ドーピング・トランス、早い話が人間を化物に変える力だ!」

ミ;・∀・彡「化物!?まさかさっきの奴も、コイツも、未来から……」

(,, Д )「違う!多分コイツらは、何も知らずにギャーシャの手で化物に無理やり『変えさせられた』んだ!」

モラランダーは目を見開いて、デーヴを見上げた。
赤い皮膚からは、浮き出た血管が破裂し、体液が滲み出ていた。
ボコボコに腫れ上がった体は、最早人間の形など見る影もない。

165名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 18:59:48 ID:ypSb7b3o0
(,, Д )「やりがったんだ、アイツは!推測だが、おそらくギャーシャは金なり何なりでデーヴたちを釣ったんだ!」


( ゚ -゚)『報酬ならくれてやる。その代わり、ちょっと協力してほしいことがあるのさ』

『きょ、きょうりょく……?どんな……?』

( ゚ -゚)『心配はいらない、ちょっとした実験体になってもらうだけさ。お薬は得意だろう?』


(,, Д )「奴ならやる!どんな手を使おうと、どれだけ人を巻き込もうと、アイツ『等』にとっては関係ない!」

ギコは満身の力をこめて、腕を弾いた。
間髪いれず拳をねじ込むと、デーヴの腕は嘘みたいに、脆くも千切れる。
しかしデーヴは痛みすら覚えていないようだ。腕を千切られ、怒り狂うだけ。

(,, Д )「あの手術を受けた人間の殆どは、元の姿を奪われ、自我すら失くし、最期は体の変化に耐え切れずに死ぬ」

(,, Д )「恐らく、奴は他にも関係のない人間たちに、似たような手術を施した筈だ……」

ミ;・Д・彡「……ッ!」

モラランダーは絶句するしかなかった。
たったひとりの少女を殺すためだけに、相手はこんなえげつない事までする。

ギャーシャが冷たい表情で、事もなげに手術を行う姿を想像する。
彼(或いは彼女)の手によって、何人もの人間が化物に変化し、人生を奪われるのだ。

166名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:00:43 ID:ypSb7b3o0

(,, Д )「アイツ等は未来でも同じ行為を繰り返していた。全てはあの戦争で勝つ、それだけのために!」

跳び上がり、ギコは胸元のペンを引き抜いた。
ペンは剣となり、モラランダーを押し潰そうとする腕を叩き斬った。

(,, Д )「こうなった人間を元に戻す術は、存在しない!」

ミ;・Д・彡そ「そんな!デーヴはどうするんだ!」

(,, Д )「殺すしかないんだッ!!」

ミ;・皿・彡「ッ…………….!」

腕を叩き斬られたデーヴは、意味をなさない悲鳴をあげる。
赤い皮膚に反して、どす黒い体液が周囲にほとばしる。

(,, Д )「初めは救おうとした……だが、俺たちには術がなかった…………」

(,, Д )「もしアイツ等が自分の失敗に勘づいて戻ってくれば、もっと多くの人が化物に変えられる……」

剣を握るギコの両手は、カタカタと震えていた。
モラランダーが俯くと、己の手も、握り拳を作り、震えていることが分かった。

沸々と湧き上がるこの熱を、なんと呼べば良いのだろう。
久しく忘れていた、この腹の底でのたうちまわる流れを、どこへ向かわせればよいのだろう。

167名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:01:25 ID:ypSb7b3o0

モラランダーは、モララー・J・スティールは、その感情の名をよく知っている。

――――許せない!

(#゜3゜)「グウアアアアアアアアアアアア!!!」

ミ#・Д・彡「うああああああああああああっ!!」

デーヴは、臀部らしき部分から、尻尾のようなものを振りかざす。
壁を殴りぬき、がれきが舞う。
あらん限りの声をあげたモラランダーが、尻尾を受けきった。

ミ#・Д・彡「ギコ、手伝えッ!コイツを『捕まえる』ぞッ!」

(,,゚Д゚)「!?」

ミ#・Д・彡「僕が抑えてるから、尻尾を切り落とすんだッ!」

声の勢いにおされるがまま、ギコは剣を振るう。
ブヨブヨとした尻尾は、簡単に切り落とされて床を転がった。

ミ ・∀・彡「ギコ、シートだっ!こっちによこせ!」

(,,゚Д゚)「ッ、分かった!」

168名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:02:27 ID:ypSb7b3o0

ギコは病室のベッドのシートを乱暴に引き抜き、両端を持ったまま投げてよこす。
ひらりと舞うシートのもう片端を、モラランダーはジャンプして掴んだ。

ミ#・∀・彡「「でやああっ!」」(゚Д゚,,)

二人は、互いに両端を持ったまま、シーツをデーヴの顔に巻きつけた。
視界を奪われたデーヴは体を硬直させ、頭をせわしなく動かす。

ミ ・∀・彡「今だ!」

モラランダーは両腕からワイヤーを噴出させる。
ギコがそれを受け取って、デーヴをがんじがらめに縛り上げた。

「ヴヴヴ…………ヴァアア……!」

ジタバタとデーヴはもがくが、動くたびにワイヤーが食い込んでデーヴの巨体を縛りあげる。
体液はとめどなく溢れ、病室の床を満たしていく。
その量に反比例するように、デーヴの体は縮んでいく。

ミ;・∀・彡「……つ、捕まえたけど…どうしよう?」

(,,゚Д゚)「……どの道、デーヴは助からない」

鋭い視線が、ギコを貫いた。
こめかみに青筋をたてるモラランダーを制するように、ギコは静かに言い放つ。

169名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:04:26 ID:ypSb7b3o0

(,,゚Д゚)「こんな化物になった時点で、デーヴたちの末路は決まったも同然だ」

ミ;・∀・彡「な、治す手立ては?」

(,,゚Д゚)「……………ない」

ミ;・∀・彡「そんな……!……」

縋るような青い目が、ギコを見つめる。
しかし首を横に振るだけで、それ以上は言葉も見つからないようだった。
二人が見守る中、怪物デーヴは静かに息を引き取った。

(,,゚Д゚)(……………少なくとも、今のところは…………)

ミ; ∀ 彡「……………」

モラランダーは、黙って地面を殴った。
まただ。先日、目の前で爆破テロを許してしまった時のように、己は無力だ。
それを思い知らされ、悔しさが熱となって頬を、頭を熱くさせる。

静かに、モラランダーは立ち上がる。
拳から黒い血が滴り落ち、水音をたてる。
遠くから、パトカーと救急車のサイレンが聞こえてくる。

170名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:06:17 ID:ypSb7b3o0
ミ  Д 彡「……ギコ。僕と手を組もう」

(,,゚Д゚)「!」

ミ  Д 彡「僕は妹を、それにこのNYを守りたい。けど、今の僕じゃ無力だ」

未来の刺客たちは、モラランダーに自分の無力さを思い知らせてくれた。
彼はそれを痛いほどに、実感したに違いなかった。

ミ  Д 彡「僕は強いのに、こんなにも弱い。妹ひとり、守りきれない」

ミ 。 Д 彡「許しちゃいけない存在がいるのに、そいつを罰することもできない」

モラランダーの声が、少しだけ上擦った。

ミ    彡「だから、ギコ。僕『たち』で、守ろう。ハインも、未来も」

ミ    彡「戦争なんて、起こさせない。悲しい未来は、作らない」

モララーは乱暴に目元を拭った。
そして振り返り、黒く染まった手で、拳を作った。

.

171名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:07:20 ID:ypSb7b3o0


ミ#。・Д・彡「『正義は死んだ』なんて、言うものか!」

(,,゚Д゚)「……………ああ。それでこそ、ヒーローだ」

ギコもまた、血まみれの手で拳を作り、コツンと合わせた。
壊れた窓から陽光が差しこみ、二人の拳を照らす。

そうしてここに、誰も知らない使命を背負った、二人のヒーローが誕生した。

→To Be Continued...

172名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:08:34 ID:ypSb7b3o0

おまけ・その頃の学友たちは
  _
(  ゚∀゚)ちぇーっ。モララーもオトジャも、毎度俺の誘い蹴りやがって……

(´<_` ),,,,,,
  _
(  ゚∀゚)おりょっ、ありゃオトジャか?

(´<_` 三 ´_>`)
  _
(  ゚∀゚)あっちこっち人の目を気にして、どーも怪しいなァ〜〜

|<_`  )ミピュッ
  _
(  ゚∀゚)こりゃ、尾けるっきゃねーなwww←暇なだけ

(´<_` 三スタスタ
  _
(  ゚∀゚)(そういや、俺オトジャが普段何してるか知らねえや。帰り別々だし)
  _
(  ゚∀゚)(アイツについて知ってるのって、無駄に高圧的だとか、モララーばりの生真面目ってことくらいだし……)

(´<_` )?

.

173名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:09:40 ID:ypSb7b3o0
  _
(  ゚∀゚)(麻薬ってわけでもなさそうだし、さては女か?いやいや、まさか相手は男とか?)
  _
(* ゚∀゚)ウケケケ(だとしたら傑作だぜ!散々証拠を掴んだあとでからかってやろうwwww)
  _
| ゚∀゚)コソッ(さーてどんなスキャンダルが……)


ギャア!ミ,,・∀・彡(´<_`*)お〜〜〜〜よちよち待ってたか〜?今日はジャーキー持ってきてやったぞォ〜〜
  _
| ゚∀゚)

ガツガツミ,,*・ ・彡゛(´<_`*)おいおいそんなにがっつかなくてもメシは逃げないぞ〜全く可愛いやつだなお前はァ〜
  _
|; ∀ ):ガタガタガタガタ

ガブッミ,,・皿・彡(´<_`*)こら〜っ、俺の指はソーセージじゃないぞっこいつう!

  _
|;゚Д゚):ガタガタ(うわ……うわあああああああああ〜〜〜〜ッ!?!!?)




174名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:12:49 ID:ypSb7b3o0
次回予告

(,,゚Д゚)よお、朝の血液占いはかかさず見る派のギコだ

(,,゚Д゚)モララーの決意が決まったようでよかった。俺はヒーローなんてガラじゃないがな…

(,,゚Д゚)それにしても、あいつの能力はどこで手に入れたのか?気にならないやつはいないんじゃないか?

(,,゚Д゚)ま、それは本人の口から語ってくれることだろうさ

(,,゚Д゚)次回、HERObotsのようですAct3:GrandFather(偉大なる父)!

(,,゚Д゚)ノシ また会おう!

.

175名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:14:04 ID:ypSb7b3o0
2話終了。支援、乙等ありがとうございます。また3話で会いましょう

176名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 19:36:53 ID:vA2Q4/3s0


177名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 20:04:47 ID:6aRliJyI0


178名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 20:09:07 ID:yn0JdnKY0
おつ!
モラランダーかっけぇ
オトジャ予想外だわww

179名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 21:11:35 ID:sPplmTYQ0
乙!面白いな

180名も無きAAのようです:2013/06/12(水) 23:05:18 ID:fLAWwngk0
おつ

ロボが血液占いwww

181名も無きAAのようです:2013/06/13(木) 02:26:12 ID:PYWqjrBI0
おつ
オトジャww

182名も無きAAのようです:2013/07/03(水) 01:22:48 ID:YVzr.Qzc0
そろそろかなあ


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