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( ^ω^)2013年 突発ゴールデンウィーク企画のようです
1
:
◆pcKGa3wZuc
:2013/05/05(日) 01:23:14 ID:afpeMBtgO
ブーン系ゴールドラッシュ2013
〜突発! タイトル祭り〜
開 催 中!
▼まとめ
⊂ブンツンドー⊃ 特設ページ
http://buntsundo.web.fc2.com/goldrush2013/top.html
261
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:06:42 ID:e3rEemrs0
lw´- _-ノv「まあいい…米を食べることの効果はわかっていただいたようだな」
(゚ー゚*下リトル゚〜゚)('A`川(゚ー゚*NノVo川;゚Θ゚;;)o 「キャラが立つからテンプレに入れる!」
川 ゚ 々゚) o川*゚ー゚)o川*` ゥ´)「彼氏が出来る!」
lw´- _-ノv「クー、これでわかったな。私達が明日の朝ご飯食べるべきものは!!」
( ゚-`ルル「調理ルールに基づき、美味しい物を頼みます、義姉さん」
川 ゚ -゚)「……」
262
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:07:38 ID:e3rEemrs0
ーーー
ーー
ー
o川*-0-)o「ふわぁ…クーちゃんおはよう」
川 ゚ -゚)「おはよう、キュート」
lw´*- _-ノv「早速、昨日のことを踏まえた朝食を頼む」
川 ゚ -゚)「ああ…ほい、カレーだ」
263
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:08:49 ID:e3rEemrs0
ノパ⊿゚)「カレーライスだあああ!!おかずは辛子豆腐!!」
(゚ー゚*下リ「私は冷奴…」
o川*゚ー゚)o「デザートは飴なの?!」
o川;゚Θ゚;;)o 「いちごタルトもデザート?」
川 ゚ -゚)「ああ、二人が苦手だからと言ってニンジンを残さないならな」
o川*゚ー゚)oo川;゚Θ゚;;)o 「絶対残さない!!」
川 ゚ 々゚)「生肉…」
川 ゚ -゚)「すまない、健康を考えてさすがにそれは焼かせていただいた」
川*` ゥ´)「カレーの具にちくわ!」
川 ゚ -゚)「たまたま冷蔵庫にあってな」
(゚ー゚*NノV「おお…ブルーマウンテン…!」
川 ゚ -゚)「オススメを頼んだらこんな豆をいただいた」
トル゚〜゚)「カレーうどん…!」
川 ゚ -゚)「うどんをいれただけだが…」
川'A`)「カレーパン…」
川 ゚ -゚)「このカレーで手作りなのだが…気に入ってくれるか?」
lw´ _ ノv「……」
川 ゚ -゚)「…シュール?」
264
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:09:56 ID:e3rEemrs0
lw´*- _-ノv「…米が美味い!!」
lw´‐ _‐ノvお米の美味しい炊き方、そしてお米を食べることによるその効果のようです
おわり
265
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:11:45 ID:e3rEemrs0
【スレタイ】
lw´‐ _‐ノvお米の美味しい炊き方、そしてお米を食べることによるその効果のようです
>>252-264
【お題】
・ 努力
・ 凄い高級感溢れる鯉
・ (=▲ω▲)
・ 膝フェチ
・ ムダ毛処理
・ オリーブオイル
・「だが断る」
・ あの日の川で
・ G.W
・ お米の美味しい炊き方、そしてお米を食べることによるその効果。
・ ちくわ
・ うどん
・ 菓子パン
・ 王道
・ いちごタルト
・ 辛子豆腐
・ 冷奴
・ 黄色のチューリップ
・ 折りたたみ傘
【縛り】
・ 使用AA『素直』のみ
・ テンプレ外のAA使用(自作でも可)
・ 100レス以内に収める
・ 自分が作ったAAを使う
・ 地の文禁止
・ オリジナルAAを登場させる
・ マイナーキャラに愛の手を
・ 現実での違法行為を禁止
・ 登場AAが5人以上
・ 30レス以内
266
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:14:10 ID:vizZ4Uac0
おつ!お題と縛り消費率やべぇ…
267
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:27:08 ID:arDog.iU0
乙
素直トール久しぶりに見たわ
268
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:32:39 ID:Rf6JKvcQ0
黒い棺を用意しよう。
黒い棺に君を入れよう。
日の差さなくなった地球。
植物は死に絶え、人類も数を減らしていった。
今では、人間なんて全然いないはずだ。
私は今までに3人しかあったことがない。
父、母、君。
家族から受け継いだ大切な火を絶やさないことだけに気をつけながら生きてきた昔々。
君にあって、顔をみれて、火を今まで絶やさないできてよかったと思った昔。
君の死体をみることになるなら、火を絶やせばよかったと思っている今。
( <●><●>)「火を消そうか」
黒い棺を用意しよう。
黒い棺に君を入れよう。
僕も一緒に黒の中へ。
この命絶やして。
――さあ、闇の中へ。
( <●><●>)黒い棺のようです
おわり
269
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:33:41 ID:Rf6JKvcQ0
【タイトル】
( <●><●>)黒い棺のようです
>>268
270
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:46:22 ID:e2K/v9Xs0
投下します
30レス超えたらごめんね
271
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:47:04 ID:e2K/v9Xs0
約束の30分前にこの層に着いた。
272
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:48:38 ID:e2K/v9Xs0
夜の大四層は冷える。
岩が剥き出しの地面は既に昼の熱は逃げ切っていて、冷たく、淡々と暗闇まで続いている。
少し憎くなって、靴の裏で地をにじるように歩く。冷たい風がびゅうっと一吹きして、厚手のコートに包まれた私を震わせる。
体力もかなり使って、体がかなり辛い。
こんな寒い所に来た後悔もあるが、
lw´‐ _‐ノv っは、 っは、
期待もある。
273
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:50:36 ID:e2K/v9Xs0
両手で体を抱くように、コートを締める。
白い息をはきはき、薄い星明りを頼りにしながら、思い出を頼りにしながら、約束の岩尖を目指す。
街灯は無い。
土も無い未開拓地域(シベリア)で、高所だし、寒いし、インフラも何もない。
開拓するにも費用がかかるだけだし、環境が良くて景色のいい大三層はまだまだ土地が余ってるし。
コンクリの道路が出来るのさえ遠い未来だろう。
やがて、前方の空の星を縦に遮る影が見えた。
lw´‐ _‐ノv (…きっと、アレだ)
広大な岩の荒野にそびえ立つオベリスクのような、巨大な岩尖の輪郭が見え始める。
274
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:54:34 ID:e2K/v9Xs0
何枚もの岩盤を、幾千・大小の岩のつらら(岩尖)が下から貫くように支える自然構造物『砦』。
地学学者たちや科学少年の情熱の的で、どうしてこんな構造が出来ているのか未だに分かってないらしい。
ただ、この国の観光名物であり、当たり前にそこにあるのは、この先何年経っても何が明かされても変わらないだろう。
首都圏の砦なんかは最上小層まで金持ちが住んでるらしいけど、ここは全七大層の割に開拓域が大三層までだ。
上層は下層に比べて土地が狭いが資源があり、金さえあれば開拓できるはず。
市はそんなところに回す金も必要も無いようで。
やっぱり、しばらく開拓されることは無いだろうな。
275
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:57:44 ID:e2K/v9Xs0
そびえ立つ岩尖の根本までたどり着いた。
大人が十人でやっと囲めるくらいの太さだ。そして、頂点は空の闇に呑まれていた。
これでも、岩尖の中では小さい方だ。大一層から1000m貫き生えているものの先端であるとしても。
北大十字星を目印に来たから恐らく合ってるのだけれど、夜闇に冷えた岩尖に手を当て、少し表面を撫でてみる。
雨ざらしで永い間削られ続けた表面はなめらかで。
そしてその中に、少しの、ほんの微弱な段差を感じた。
その岩の面に鼻がくっつきそうなほどに顔を近づけてみる。
赤いペンキの跡が微かに岩の表面にあって、それが横に、岩尖を囲むように左右に伸び、裏側に消えている。
間違いなく、私たちの約束の場所だった。
276
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 20:58:45 ID:e2K/v9Xs0
lw´‐ _‐ノv =3
荒い息に混ぜて、白い溜め息を一つ吐く。
耳が凍りそうなほどに痛む。
277
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:01:01 ID:e2K/v9Xs0
とりあえず岩尖を一回りしてみよう。
今彼がいないのは音と気配で分かるけど、さっきまで居たかもしれないし…
それならアタシも帰ろう。向こうが帰ったのなら、ここで体力をただ消耗する時間も少なくしたい。
片手で岩尖に手を付きながら、そうして体を支えるように、ゆっくり歩く。
手の平の熱を岩が無慈悲に吸い取っていく。
風が強く吹いてコートの下まで冷たい空気を刺し込んでくる。
278
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:04:01 ID:e2K/v9Xs0
――誰もいないのは分かってたけど。
結局自分でも何周したか分からなくらいに岩尖を回って、その場に座り込んだ。
彼がここに居た形跡は無かった。
全く、だ。恐らく、何年も
タイヤの跡も、岩尖の表面の傷も、エアバイクの噴射跡も、置手紙も、何も無かった。
lw´ _ ノv =3
きっと、置手紙は風に吹かれて飛んでいったんだろう。
多分、約束の時間も間違えて、怒って下層に帰ったんだろう。
いや、そんな約束覚えてないんだ、きっと、もう。
涙が、こぼれないように、膝を強く抱く。
その方がいい。子供の頃の約束なんて忘れていって大人になればいい。
縛られるものが少なくなる。
彼が自由になるんだ。
279
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:05:48 ID:e2K/v9Xs0
lw´ _ ノv
アタシの6年間なんてどうでもいい。
彼に会えないなら。
約束を破っても、まだ、会いたかったのに。
合わせる顔が無くたって、それでも。
このままここで果ててしまいたかった。
強く風が吹く。
280
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:06:38 ID:e2K/v9Xs0
同時に、轟音。
( ∀ )
281
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:08:46 ID:e2K/v9Xs0
顔を上げる。
巨大なエアバイクだ。爆風を撒き散らしながら、暗黒色の車体が闇夜に溶けている。
滑空後の対地噴射の音が凄まじい。
やがて、エンジン音を小さくしながらブレーキ面が岩の地面に接近する。
それが安定する前に、バイクに乗っていた人物が私の目の前に飛び降りた。
( ∀ )
lw´‐ _‐ノv
lw´‐ _‐ノv モララー…
爪・∀・リ 久しぶりだな、直 修奈
ヘルメットを脱いだ中には、長い赤髪の痩せた男。
約束の彼が居た。
282
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:12:25 ID:e2K/v9Xs0
ああ、そうだ、考えてみれば割と時間に余裕を持って来たんだった。
来るかは分かってなかったけど。
いや、まぁ信じてたけどね?うん。
さすがに15年前の約束だから。忘れてる可能性も考慮してさ。
でも、まぁ、すこし気分が焦りすぎていた気がする。
ちょっと、嬉しい。
緊張が解けて、思わず顔が綻ぶ。
爪・∀・リ …この約束破りが
lw´;‐ _‐ノv
―綻びかけて、やめた。
283
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:14:21 ID:e2K/v9Xs0
言い返しようのない言葉を投げかけられる。
彼はこちらに歩み寄ると、岩尖に片手をついてこちらを見下ろした。
淡々とした表情、視線。
爪・∀・リ 覚えてたのはここのことだけか?
lw´;‐ _‐ノv そんなこ…
爪#・∀・リ 言い訳をするなッ!!
アタシの真横を蹴りが抜けていき、岩尖の表面に当たる。
思わず身を引いた。
モララーの体は怒りに震え…
あ、なんか主に右足が震えてる。痛かったのかな。
恐る恐る目を合わせるが、逸らされた。
舌打ちが一つ。
爪#・∀・リ …いいから、『星』を見るぞ
lw´;‐ _‐ノv うん…
284
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:15:55 ID:e2K/v9Xs0
身を翻してバイクを色々といじり始めた。
なんだか予想と違う。
確かに約束を破ったのはアタシだ。
二人の約束は守れなかったし、それをモララーが知っているのも当然だ。
でも、様子がおかしい。
身に纏わせる空気が、八つ当たりのそれだ。元々怒りやすい性格だけど、分別はあるヤツだった。
察しはついた。
望遠鏡を組み立てるライダースーツの背中に問う。
lw´‐ _‐ノv …今、何してるの
爪#・∀・リ あ? 望遠鏡出してるに決まってんだろ
lw´‐ _‐ノv 今、何の仕事をしてるの
爪・∀・リ
舌打ちが、一つ。
285
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:17:58 ID:e2K/v9Xs0
働いていないわけじゃないだろう。
こんな立派なエアバイクははした金で買える額じゃない。
多分、かなりエリートなキャリアを持っている。
それでも。
それでもこの怒りを持つ理由は。
岩尖に背を預け、地に腰を下ろす。
忙しなく動く背中は、怒りに満ちながらもどこかブルーな感情があった。
呼吸を整える。
lw´‐ _‐ノv …この、約束破りが
爪#・∀・リ
約束を破ったのは、お互い様のようだった。
286
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:19:28 ID:e2K/v9Xs0
宇宙飛行士と宇宙船設計士。
子供の頃にアタシ達が夢見た、そして約束した将来。
モララーが設計士で、アタシがその宇宙船に乗って宇宙まで行く。
いくつかの月を周って、いくつもの種類の月の石を持ち帰って、いわゆるインテリアにする。
そして、25歳のこの日にここで集合する。
流星群を見るために。
幼い、10歳の時の約束。
既に空にはいくつかの星屑がこぼれていて、肉眼でも簡単に見ることが出来る。
彼は大きな天体望遠鏡を組み立てたけど。昔からこういう武器が好きだったな、この人は。
287
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:21:10 ID:e2K/v9Xs0
lw´‐ _‐ノv …綺麗だね
爪-∀<=(二
lw´‐ _‐ノv …寒い
夜の虚空に声が響く。
そして風の音が掻き消し、静まる。
モララーが口を開いた。
爪-∀<=(二 言うと更に寒くなる
lw´‐ _‐ノv …妄想に逃げるのも危機回避できなくて危険でしょ。こんなとこで凍死とか
爪-∀<=(二 わけもわからないまま幸せに死ねるだろ、死ね
lw´‐ _‐ノv …ひどい
アタシ達の天体観測を邪魔するのも、時折吹くすっごく寒い風と時折空を通っていく薄い陰だけだ。
明るすぎる月も無い。天体少年少女のアタシ達がそういう日を計算したんだから、当然の結果だ。
流れ星が、よく見える。
288
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:22:40 ID:e2K/v9Xs0
lw´‐ _‐ノv 変なヤツになったね、アンタ
爪・∀<=(二 …ただのバカですらなくなったなお前は
lw´‐ _‐ノv …大人になるって、そういうことじゃん?
爪-∀<=(二 …夢の器を無くすことがか。約束も破り
lw´‐ _‐ノv それは、
lw´‐ _‐ノv
lw´‐д‐ノv=3
誤魔化すように、誤魔化して、息を吐いた。
息が白い。
顔を膝に埋めて、こぼれそうになった涙を拭った。
耳が寒い。
289
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:24:48 ID:e2K/v9Xs0
こんなの見せたくない。
涙なんか。
約束を破ったのを許してと言ってるようで。
言い訳をするようで。
それに、まだ私には、あるのだから。
夢の最終兵器が。
勢いよく空を見上げると、横から一瞬視線。
爪・∀<=(二
lw´‐ _‐ノv …そんなに悪いことカナ?
ハ・∀・リル<=(二 ふざけんなよこのクソアマ
lw´‐ _‐ノv ひどい
ハ・∀・リル ブス
lw´‐ _‐ノv 知ってる
ハ ∀ リル
黙った彼に視線を向けると、ちょうどこちらに掴みかかってくるところっておいちょっ
290
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:26:32 ID:e2K/v9Xs0
ハ・∀・#リル …この、腐れ兎が…!
lw´;‐ _‐ノv う、いぢ!いだだだ!耳はやめろ痛いマジで!ちぎれる!しもやけてて痛いの!
ハ・∀・#リル …信じてた
lw´;‐ _‐ノv
ハ・∀・#リル 俺はずっと、お前を…っ、信じてた、
ハ ∀ #リル 信じてたのに…っく……うぅ…
アタシのロップイヤーを掴む手を緩めながら、それと比例するように、モララーは俯き、体を震わせていった。
どうしようもなく、ただアタシは、また空を見上げるしかなかった。
小型船のステルスの陰が、星々の光を歪ませて飛んでいく。
lw´;‐ _‐ノv モララー…
私達の約束は、終わっていた。
いつか夢の道を外してしまったその時に。
291
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:27:46 ID:e2K/v9Xs0
lw´‐ _‐ノv …ついてきて
岩尖を背に立ちあがる。
既にここまで歩いてきてかなり疲れているけど、今しかないと思った。
流星群の中に北十字星を見つけて、さっきまでの道を戻り始める。
恐らく明朝までには帰れるだろう。とりあえず大五層のはっきり見えるところまで行こう。
爪 ∀ リ …どこ行くんだよ
lw´‐ _‐ノv アタシの住んでるとこ。ちょっと長いけど、歩きで
爪・∀・リ 送る
背後でモララーがエンジンをかけた音がする。
それに振り返って、申し訳ないけど断る。
lw´‐ _‐ノv 多分バイクじゃ事故るから…歩こう、体力ある?
爪#・∀・リ あ? どこ住みだよお前
lw´‐ _‐ノv 七層
爪・∀・リ …は?
292
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:29:33 ID:e2K/v9Xs0
lw´‐ _‐ノv 大七層。シベリアだから街灯無くて岩尖にぶつかって死ぬよ
爪・∀・リ …なんだ、なん、なんで?
lw´‐ _‐ノv 来るなら来て…
張った足に鞭打って一歩一歩を踏み出す。
コートをまた体に巻きつけ締めて、長距離歩くのに備える。
既に空は星屑がたくさん流れていて、きっと願い事も叶いそうな夜だった。
10歩くらい歩いたところで、ヘルメットを被ったモララーが真横にバイクをつけてくる。
( ∀ ) 乗れ
lw´‐ _‐ノv いや死にたくないし…
( ∀ ) 暗視ゴーグルくらいあるんだよクソアマ。とりあえず七層まで行くからどうにでもしろ
lw´‐ _‐ノv …
293
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:30:23 ID:e2K/v9Xs0
lw´‐ _‐ノv =3
( ∀ ) 早くしろ
lw´‐ _‐ノv 手貸してよ、乗り方知らないし
舌打ちが一つ。轟音の中でも聞こえた。
ライダースーツに包まれて夜に溶けそうな黒の手が、こちらに差し出される。
なんだか笑っちゃうな。
その手を取ると、確かに握り、引っ張ってくれる。
モララーの後ろに座る。フワフワ浮く乗り物の割に安定している。
( ∀ ) 掴まっとけよ
lw´‐ _‐ノv …うん
細い背に体を密着させ、胴に手を回した。
294
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:33:29 ID:e2K/v9Xs0
いや待て。
待てって。それはおかしいから、
明らかに岩尖に突っ込む形だ。
うん?いやいや。
ほぼ垂直の円錐だぞ?
うん。向かう直線上に岩尖があるのはおかしいと思うんですよ。
( ∀ ) あれジャンプ台にするから
いやそっちは確かに大五層の方向ですけど。
ね?絶叫モノとか苦手なんですよ。勘弁してください。
もっとゆっくり、
( ∀ ) 掴まってろ…!
無慈悲に加速が始まる。
lw´ ゚ _ ゚ノv うおぉっうおおあぁあああああああ!!
モララーが岩尖の直前でバイクをほぼ垂直まで傾け、岩尖をレールにして加速し、上空へ、
飛んだ。
295
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:34:32 ID:e2K/v9Xs0
烈風が体中をきりもみにしようと襲い掛かってくる。
高さとしては大六層が真横に見えるから、恐らく300mはz軸にプラスされてる。
ワケ分からん。ワケ分からん!
落ちたら死んでしまう!
後ろ(下)を見ると、大三層までの光が見える。怖い。高い。
モララーの体をきつく抱きしめる。
( ∀ ) …行こう
車体がやっと地面と水平になり、
296
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:36:04 ID:e2K/v9Xs0
後ろへ吹き飛ばされそうになった。
前方への急加速。今、空を駆けるアタシ達は外からどう見えるだろう。
前方への推力しか無い今、高度は少しずつ下がり大五層岩盤が下から近づいてくる。
いくつか岩尖に当たりそうになる中で彼はひたすらにハンドルを切り、地面にぶつかりかけたところで対地噴射をして、
それでも彼は先へ進み、高速度のまま大六層岩盤の下の影へ入っていく。
何を急いでいるのだろう。
ただ、大七層に行くだけなのに、モララーは―――
lw´> _<ノv (モララー―――)
297
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:37:03 ID:e2K/v9Xs0
何も見えない。
モララーがライトを点けない。
強い風は前方から感じる。
今、小さな岩盤や岩尖がいくつも先を阻む中を高速で抜けていっているはずなのだ。
恐い。
暗黒の中、この人だけが全てを見ていて、生きるも死ぬもすべてこの人に懸けている。
速度は落ちない。車体が左右に大きく揺れる。
やっぱり歩けばよかったかなとも思ったけど、それでも。
この人を信じるしかなかった。
昔のことを思い出す。
約束の夜を。
あの岩尖で、同じ流星群を見た夜を。
298
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:39:48 ID:e2K/v9Xs0
耳が後ろに流れる。
垂れ耳になりそう。ヘルメット貰えばよかった。
時々ある上下運動の感覚で、少しずつ、少しずつ上に上がっていってるのが分かる。
岩盤の中央辺りに、岩盤上部に抜ける穴があったはずだ。
今はそれを登っていっているのかもしれない。
lw´‐ _‐ノv
とうとう、私が病院から逃げた後の6年間を彼に見せる夜が来たんだ。
そう思うと、胸が高鳴る。
299
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:40:57 ID:e2K/v9Xs0
あの時の約束は守れなかったけど、
二人の約束は終わってしまったけど。
あの宇宙船を見たら、貴方はなんて言ってくれるだろう。
私の死の期限を伝えたら、どんな顔をしてくれるだろう。
どんな約束をしよう。
アタシ達の宇宙の夢を、モララーにもう一度見てほしい。
やがて、暗闇の先に、たくさんの星が降る夜空が見えた。
300
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:42:15 ID:e2K/v9Xs0
星降る夜と約束のようです
【おわり】
301
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:45:42 ID:e2K/v9Xs0
タイトル
星降る夜と約束のようです
レス番
>>271
-
>>300
お題なし
縛りなし
302
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:49:17 ID:SD9i4iGsO
乙!
好きな雰囲気だ!
30レス超えそうだしスレ立てなきゃなーとか思ってたら、そんなことはなかった
そんなこんなで俺も投下
303
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:50:43 ID:SD9i4iGsO
僕は鏡が怖い。
自分しかいない部屋の中に鏡があると、誰かに見られているんじゃないか、と不安になった。
顔を洗うとき鏡があると、自分が自分でないような気がした。
だから、僕の家の鏡は小さな手鏡1つだけ。
それも滅多に使うことは無く、机の引き出しの中で埃を被っていた。
304
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:51:03 ID:vyXFvwZg0
おつ
これは良い
305
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:52:14 ID:SD9i4iGsO
両親が3年前に他界し、兄弟がいない僕は孤独だった。
学生時代は友人がいたものの、今は疎遠になっていた。
その為、滅多に人と会話することは無い。
会社で事務的な会話すらしない僕が、唯一話す場所が近くのコンビニだった。
僕がこのコンビニに通う理由は近いことと、もうひとつ。
(-_-)(今日もあの子は……いた)
从 ゚∀从
彼女はバイト。
名前は知らない。年も何も知らない。
それでも良かった。
从 ゚∀从「624円のお買い上げになります、商品はこちらになります」
(-_-)「ありがとう」
店員と客の他愛もないやりとり。
でも僕は、この声が聞けるなら何も知らなくていい。
彼女がいるから、生きている。
そう言っても過言ではなく、彼女は白黒な僕の生活の、唯一の色だった。
306
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:53:05 ID:SD9i4iGsO
ある日、いつものように会社帰りにコンビニに寄って夕飯を選んでいた時だった。
ζ(゚ー゚*ζ「あっ、今日もいる」
ζ(゚ー゚*ζ「ハイン、頼んだよ」
从 ゚∀从「はいはい」
ζ(゚ー゚*ζ「私、本当にあの陰険鮭のレジしたくない」
僕は手に取ったおにぎりを見ると
いつもの鮭があった。
307
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:54:31 ID:SD9i4iGsO
从 ゚∀从「624円のお買い上げになります、商品はこちらになります」
(-_-)「……ありがとう」
彼女が言っていたわけではない。
彼女はいつも通りの言葉をくれた。
それはわかってる。
だけど僕にはいつもと違う言葉に聞こえた。
それから、そのコンビニには寄らなかった。
頭は、耳は、気持ちは寄りたかったが、体が拒否した。
308
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:56:02 ID:SD9i4iGsO
僕の生活に色が消えてから数日後、とてつもない孤独感が僕を襲った。
どうやら僕は彼女に完全に依存していたらしい。
孤独感をなんとかするため、なんとか昔の友人に連絡を取ってみた。
しかし
( ^ω^)「お、ヒッキーかお久しぶり」
( ^ω^)「あー、今の時期忙しいからまたそのうち連絡するお」
そうやって軽く流され、孤独感は強くなるだけだった。
友人は彼らの新しい輪の中で生活していた。
過去に縛られ、憧れていたのは僕だけだった。
309
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:57:07 ID:SD9i4iGsO
(-_-)
僕はどうして学生を卒業する前に死ななかったのだろうか。
生きる意味があるうちに死んだ方が幸せだった。
今死んでも誰も泣くことは無いだろう。
死んだら泣いてくれる人がいるうちに、死にたかった。
310
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:59:00 ID:SD9i4iGsO
取り敢えず準備だけ、とロープを探しているときに、見つけた。
(-_-)(鏡……)
昔は一人になれないから嫌いだった鏡。
今は一人だけの状況。
鏡を見つけてから、僕の日課は始まった。
311
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 21:59:52 ID:SD9i4iGsO
(-_-)「本当にさ、電車のあのおじさん、回りを見ろよな」
(-_-)「あの兄ちゃんのイヤホン、音漏れしてんだっての」
僕は鏡の中の自分に、愚痴を言った。
僕が悲しい時は悲しそうな顔。
僕が辛い時は辛そうな顔。
僕を完全に理解してくれる唯一の人が鏡の中にいた。
僕は自分の中の孤独を消すために、鏡の中の僕へ喋り続けた。
312
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:00:48 ID:SD9i4iGsO
鏡を見つけてから数ヶ月、僕は延々と鏡の僕に話しかけた。
すると
(-_-)「煙草を吸うなら部屋を――?」
見間違いだろうか。
僕は最近笑うことなんか無かった。
この時も笑うような話題ではなかった。
けど、鏡の僕は笑っていた。
313
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:01:36 ID:arDog.iU0
メ _|\ _ ヾ、
メ / u 。 `ー、___ ヽ
/ // ゚ 。 ⌒ 。 ゚ u / つ
/ //u ゚ (●) u ゚`ヽ。i l わ
l | | 。 ゚,r -(、_, )(●) / ! ぁぁ
ヾ ! //「エェェ、 ) ゚ u/ ノ あぁ
// rヽ ir- r 、//。゚/ く ああ
ノ メ/ ヽ`ニ' ィ―' ヽヽヾ ぁあ
_/((┃))_____i |_ ガリガリガリガリッ
/ /ヽ,,⌒) ̄ ̄ ̄ ̄ (,,ノ \
/ /_________ヽ \
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
_|\ _
/ u 。 `ー、___ ヽ
/ ゚ 。 ⌒ 。 ゚ u / つ
/u ゚ (●) u ゚`ヽ。i わ
| 。 ゚,r -(、_, )(●) / ぁぁ
il ! //「エェェ、 ) ゚ u/ あぁ
・ 。 || i rヽ ir- r 、//。゚/ i ああ
\. || l ヽ`ニ' ィ―' il | i ぁあ
゚ヽ | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | ダンッ
。 ゚ _(,,) こういうの (,,)_ / ゚
・/ヽ| マジでやめろ |て ─ ・。 :
/ .ノ|________.|( \ ゚ 。
 ̄。゚ ⌒)/⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒ヽ\  ̄ 。
314
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:01:43 ID:SD9i4iGsO
普通なら恐怖を感じるのだろうか。
わからない。
この時の僕には恐怖なんて無かった。
ただ、鏡の僕が意思を持ったようで、嬉しかった。
それからはさらに話しかける量を増やした。
言葉のわからない赤子に話し方を教えるように。
次第に鏡の僕は表情を増やし、自分の意見さえ言うようになった。
……あれ? 僕が勝手にそう思ってるだけだっけ?
まぁ、どうでもいいか。
この孤独さえ無くなれば。
315
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:03:06 ID:SD9i4iGsO
僕が家に籠って2週間。
そろそろ食料が尽きてきた。
(-_-)「あー、買いに行かないとな」
(-_-)『なるべく早く帰ってきてくれよ、一人は暇だから』
(-_-)「はいはい、んじゃ行ってくる」
(-_-)『いってらっしゃい』
(-_-)「なんだ、今は夕方なのか」
(-_-)「えーと……道はこっちであってたかな」
道行く人が僕の方を不審そうに見ていたが、どうでもいい。
僕はもう一人じゃないから。
316
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:04:05 ID:SD9i4iGsO
交差点に出て信号待ちをしていると、カーブミラーの中に僕がいた。
ちょっと距離があったので、話しかけはしなかった。
(-_-)(これだけ遠いと、話しかけても聞こえないだろうな)
少しして後ろから女の子が来た。
鏡を見ると、僕と女の子が一緒に信号待ちをしている。
(-_-)(鏡の僕には彼女がいるのか……)
さすが鏡の中の僕。あとで色々聞いてみよう。
317
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:04:43 ID:7nx3zR.I0
ホラーやでぇ
318
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:06:14 ID:SD9i4iGsO
鏡を見ながら質問を考えていると、車が僕らを目掛けて走ってくるのがわかった。
鏡の彼女はヘッドホンをしていて気付いていない。
運転手も気づいている様子はない。
このままでは、引かれる。
(-_-)(彼女が引かれたら……)
悲しむだろうな。
鏡の中の僕は僕の友達。
彼が悲しむと僕も悲しい。
ならばすることは決まっている。
僕が彼女を突き飛ばした瞬間、衝撃が僕を襲った。
319
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:07:21 ID:SD9i4iGsO
目を開けると、鏡が目に入った。
そこでは、横になる僕のそばに寄り添う彼女がいた。
眠る僕の手を握っている彼女。
从 ;д从
ああ、あの子は彼の彼女だったのか。
なら良かった。
欲を言うならば、僕は今の彼のような状況で息を引き取りたかったが、それは叶うまい。
大切な友人の彼女を守れた僕にも生きる意味があったんだ。
そう思うと、僕は眠気を感じ、眠りについた。
鏡恐怖症のようです 終
320
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:09:31 ID:SD9i4iGsO
>>303
>>305-312
>>314-319
タイトル
鏡恐怖症のようです
お題、縛り
特になし
321
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:11:47 ID:SD9i4iGsO
レス番ミスった
>>303
>>305-312
>>314-316
>>318-319
从 >∀从「ごめんなさい」
322
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:12:55 ID:e2K/v9Xs0
乙!ナイス雰囲気だった
最後までヒッキーが狂っていながら優しくまとまったのがよかった
323
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:15:00 ID:unw2443c0
かわいい
324
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:21:34 ID:e3rEemrs0
乙
胸糞バッドエンドかと思ったけど
いい終わり方だった
次投下しますー
325
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:22:31 ID:e3rEemrs0
ノックを三回。
今日も返事は無いけど。
ζ(゚ー゚*ζ「おはよう」
('A`)「……」
今日もパソコンにベッタリ。
ζ(゚ー゚*ζ「ご飯作るね」
('A`)「……」
ζ(゚ー゚*ζ「あ、待ってる間、借りて来たDVD見てていいよ」
DVDを流し、キッチンへ向かう。
増えない首の青アザに安堵しながら。
326
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:23:44 ID:e3rEemrs0
ーーー
ζ(゚ー゚*ζ「お待たせー」
(;A;)「…!」
(うA;)「…う…うん」
ζ(゚ー゚*ζ「そんなにいいんだ…そのDVD」
作った夕食を食べながらDVDを見る。
(;A;) ζ(゚ー゚*ζ
(;A;) ζ(゚-;*ζ
327
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:25:19 ID:e3rEemrs0
ーーー
ζ(うー゚*ζ「よかったね…最後はハッピーエンドで」
(うA`)「…うん」
こんな陳腐なB級感動映画で泣けるなんて。
優しいね。
親友の「あの男はやめなさい」の声が彼の泣き声に掻き消されて、もう聞こえない。
328
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:26:28 ID:e3rEemrs0
ーーー
ーー
ー
ζ(゚ー゚;ζ「大丈夫?!しっかりして…!!」
天井に括られたロープを解き、彼を床に置く。
(;A;)「っ…!」
ζ(゚ー゚*ζ「よかった…生きてた…」
嫌な予感がして駆け足で帰って来てみれば。
本当によかった…。
( A )「わけがわからないよ」
(;A; )「どうして助けたんだ!!」
ζ(゚ ゚*ζ
ζ( - *ζ「…助けるに決まってるでしょ…」
ζ(゚ー゚*ζ「好きだもん…絶対独りになんかしない…」
( A )「お…前は…」
(;A ; )「お前は…優しいな…」
ζ(゚ー゚*ζ
仲のいい同僚を庇い
大好きだった仕事をクビにされた挙句
その同僚に裏切られてもなお彼を許す
あなたがそれを言いますか。
329
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:27:09 ID:e3rEemrs0
(;A;) ζ(゚ー゚*ζ
(;A;) ζ(゚-;*ζ
(;A;) ζ(;-;*ζ
大の大人が二人揃って泣くなんて
本当。馬鹿みたい。
330
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:28:01 ID:e3rEemrs0
推奨BGM
一青窈/もらい泣き
http://m.youtube.com/
#/watch?v=Jc4XwG90dho&desktop_uri=%2Fwatch%3Fv%3DJc4XwG90dho
('A`)は独りになれないようです
おわり
331
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:29:46 ID:e3rEemrs0
【スレタイ】
('A`)は独りになれないようです
>>325-330
【お題】
・ 馬鹿
・ 「わけがわからないよ」
【縛り】
・ 100レス以内に収める
・ 読む時の推奨BGMを決める
・ 地の文は主人公以外の一人称
・ 恋愛
・ AAの名前を出さない
・ 30レス以内
332
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:34:56 ID:vizZ4Uac0
おつ
おいおいなんか切ないの続くな…
投下します
333
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:36:02 ID:vizZ4Uac0
推奨BGM
http://www.youtube.com/watch?v=YivTIaHkXuo
キリキリ、ゼンマイを回す。
手を放すと流れ出す電子音。
青みがかったガラスの、小さなオルゴール。
君を意識して作ったんだ、と彼は照れ笑いしていた。
透明感ある音と、耳になじみのある曲。
確か、星に願いを、といったか。
曲も、私をイメージしたのかと聞けば彼は当然と笑う。
私は、自分がこれほど綺麗なものだとは思えない。
私がそう言うと彼は私の手を握って言うのだ。
君がどう思ってようが関係ない。君は、俺の中で一番美しいんだ。
くさいセリフを言うな、と私が笑う。
本当のことなのに、と彼も笑う。
いつもならここで終わりだ。でも、今日は違うらしい。
その、あの、と彼にしては歯切れの悪い言葉を繰り返す。
私が首をかしげると真っ赤な顔をして、小さな小箱を差し出した。
私が受け取ると、ずっと、そばにいてほしいと言う。
(´<_` )「俺と、結婚してください」
驚いて何も言えない私を、彼は真剣に見つめる。
小箱の中には、綺麗な青い宝石のついた指輪。それを彼が私の左薬指にはめる。
声が出せない代わりに何度も頷いた。じわり、視界が滲む。彼が私を抱きしめる。
オルゴールと私の嗚咽だけが響いていた。
川 ゚ -゚)君の音、のようです。(´<_` )
おしまい
334
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:36:53 ID:vizZ4Uac0
タイトル
川 ゚ -゚)君の音、のようです。(´<_` )
お題
オルゴール
縛り
恋愛
9割地の文
AAの名前をださない
続けてもういっちょ
335
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:37:39 ID:vizZ4Uac0
( ФωФ)
彼は崖に立っていた。真っ赤なバラの花束を手にして。
たったひとつの物語のようです
336
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:38:23 ID:vizZ4Uac0
ここは、彼女が好きだった場所だ。
水平線に夕陽が消えていく瞬間が一番好きだった。
いつもは青いここが、夕暮れで彼女の好きな紅に染まるのが好きだった。
彼は無表情だ。何を想っているのかはわからない。
ただ、水平線を見つめている。彼女が好きだった夕陽を見つめている。
私が彼を呼ぶ。
彼は視線をちらとこちらに向けて、また夕陽を見つめる。
夕陽は、彼女の髪色によく似ていた。
337
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:39:16 ID:vizZ4Uac0
最期、彼女は彼に会おうとしなかった。
彼には元気だった私だけを覚えていてほしいのだと、彼女は泣いた。
気丈な彼女の涙を見たのは初めてだった。
色の抜けきった髪が、骨と皮だけになった身体が、私の中に残っている。
彼の中にはきっと快活に笑う彼女が残っているのだろう。
それが、彼女の救いになればと思う。
とうとう夕陽は沈みきって、夜の帳がおりた。
私は、彼をもう一度呼ぶ。
あぁ、と。わかっている、と返事をして彼は花束を優しく海に投げた。
彼が海に背を向ける。
彼は泣いていなかった。唇を噛みしめて、耐えているようだった。
帰ろう。もう暗くなったよ。
あぁ。あぁ。彼は返事こそすれ動くことはなかった。
私は彼が好きだ。
彼が、彼女を忘れられないことは知っている。
きっと、一生この想いは届きはしないだろう。
でも、それでいい。これは私だけの秘密で、私だけの物語なのだから。
338
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:39:58 ID:vizZ4Uac0
ごう、強い風がふいた。
思わず髪をおさえると、彼女の笑い声がした。
ありがとう、さよならと、笑っている声がした。
彼と視線が合う。彼も聞こえたらしい。
顔を歪めて、彼は泣いた。彼女の名を叫んで、泣いた。
私も、泣いた。おそらく私の顔はぐしゃぐしゃだ。
お姉ちゃん、お姉ちゃん。子供が姉を探すように、泣いた。
彼が私を抱きしめて、二人で泣いた。
どれほどたったかわからない。未だしゃくりあげる私の頭を、彼が撫でる。
帰ろう。暗くなってしまった。
うん。うん。彼が私の手を引いて、車へ向かう。
波の音に混じって、幸せになれ、と彼女の声が聞こえた気がした。
339
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:40:45 ID:vizZ4Uac0
タイトル
たったひとつの物語のようです
お題
なし
縛り
起承転結で4レス短編
全体の9割地の文
台詞の前にAAをつけない
AAの名前を出さない
執筆中トイレ行かない
340
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:47:49 ID:SD9i4iGsO
お前さんこそ切ないの書くじゃねえか……
乙
341
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:49:12 ID:e3rEemrs0
乙
そういうお前も切ないじゃないか…
では切なく無いのを投下する
342
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:50:08 ID:7nx3zR.I0
乙乙ー
さて残り時間もあとわずかな訳ですが
343
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:50:11 ID:e3rEemrs0
( ´_ゝ`)バリボリバリ
(´<_`;)「あ、また俺のじゃがりこ食いやがって」
( ´_ゝ`)「へへ、許してちょ」
(´<_` )「ったく…よし、買い物リスト作ったし、妹者のお迎え終わったらスーパー行くか」
( ´_ゝ`)「へー、今日の夕飯なにー?」
(´<_` )「ウミガメのスープ」
( *´_ゝ`)「わーい、ウミガメのスープ。兄者、ウミガメのスープ大好きー!」
(´<_` )「はいはい、行ってきます」
( ´_ゝ`)「行ってら!!」
344
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:51:10 ID:e3rEemrs0
ーーー
( ´_ゝ`)「って、弟者ったら買い物リスト忘れて〜もう〜」
( ´_ゝ`)つ□ペラリ
( *´_ゝ`)「相変わらず字汚ねぇwww」
( ´_ゝ`)「…ん?」
345
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:52:19 ID:e3rEemrs0
('A`)「…で、材料リストに自分の名前があって急いで逃げてきたってことか…」
( ;_ゝ;)「こわいよ…たすけて…」
('A`)「まあ、落ち着け。お前の家にお前を煮るほどの大鍋なんてないだろ?なら無理だ」
( う_ゝ;)「いや、妹者の誕プレの黒魔術用鍋に俺、スッポリハマっちゃう」
('A`)「…弟者になんか恨み買ったか?」
( ´_ゝ`)「んとー、働いてないし、勉強もしてないし、訓練もしてない」
('A`)「バッチリNEETの和訳じゃねぇか」
('A`)「…他に弟者の情報は?最近イライラしてるとか」
( ´_ゝ`)「…そういえば…」
346
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:53:24 ID:e3rEemrs0
弟者、最近友達と豪華客船のチケットをくじで当てて船旅行ってきたんだけどその時運悪く事故って漂流して小島についたんだけど、
その時食べる物がなくて浜辺に死んだウミガメ見つけてスープにして食べてそれがとっても美味しくて
無事助けられた後にお店でウミガメをスープ食べたその夜になぜか落ち込みまくったんだよなぁ。
347
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:54:17 ID:7nx3zR.I0
まさにウミガメのスープだな
348
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:54:25 ID:e3rEemrs0
( *´_ゝ`)「その時俺、ちゃんと慰めた!!理由わからんかったけど!偉いだろ!!」
('A`)「よし、お前、大人しく食われてろ」
(;´_ゝ`)「えええええ?!」
349
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:55:19 ID:e3rEemrs0
ーーー
('A`;)「なんで本人に直接聞くのに俺がついていかなきゃいけないんだよ…」
(;´_ゝ`)「だってこわい…」
(´<_` )「おかえり兄者、いらっしゃいドクオ」モグモグ
('A`)「あ、黒魔術用の大鍋」
(´<_` )「ああ、妹者から借りた」モグモグ
(;´_ゝ`)「ひいいいい」
(´<_` )?「どうしたんだ?兄者」モグモグ
( ;_ゝ;)「ごめん弟者!!許して!!なんでもするから食べないで!!」
(´<_`;)「え…お前ウミガメのスープ好きだったじゃん…!」モグモグ
('A`)「お前はさっきからなに食ってる」
(´<_` )「ああ、肉まん」モグモグ
350
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:56:06 ID:e3rEemrs0
ーーー
(´<_` )「なんだ、そういうことか」
('A`)「さあ、たんと召し上がれ、弟者君」
( ;_ゝ;)「よくも裏切ったなぁ!ドクオ!!この縄を解け!!」
(´<_` )「兄者、この買い物リストをよく見るんだ」
( ;_ゝ;)「うう…字がきったなくて読みづらい…」
( ´_ゝ`)「ん?」
『買い物リスト、ウミガメスープの材料
ーーーニクアニジャグリコ ーーー
』
( ;_ゝ;)「ほら!ここに!ニク、アニジャ、グリコって!」
(´<_` )「ふあ、ほへはな」モグモグ
( ;_ゝ;)「肉マンはもういい!!」
(´<_` )「キレイに書くとこうなんだよ」
351
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:56:47 ID:e3rEemrs0
ニクマンジャガリコ
(´<_` )「で、正しく分けるとこう」
ニクマン ジャガリコ
( ゚_ゝ ゚)
352
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:57:06 ID:7nx3zR.I0
おおwww
353
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:57:22 ID:RtYfyIuc0
ウミガメスープきたwwww
354
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:57:36 ID:e3rEemrs0
( *´_ゝ`)「なぁんだ、俺は材料じゃなかったのか!」
(´<_` )「当たり前だろ?」
('A`)「てかもうちょっと丁寧に書けよ」
(´<_` )「どうせ俺しか読まないメモだと思って…」
( ´_ゝ`)「んなことより俺、お腹空いたー」
(´<_` )「はいはい、ウミガメのスープ出来たよ」
( *´_ゝ`)「わーい!あ、ドクオ帰って。お前のスープねーから!」
('A`)「ちっ、じゃあな」
355
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:58:22 ID:e3rEemrs0
ーーー
('A`)テクテク
('A`)o0(ウミガメのスープの件が起きてよくもまあその後ウミガメのスープ作る気になれたな…弟者)
('A`)o0(てかなんで大鍋なんて使って料理してたんだろ)
('A`)o0(そういや妹者ちゃんの声全く聞こえなかったな…いつも可愛くお出迎えしてくれてたのに…)
('A`)「ま、そんな日もあるよな!」
356
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:59:02 ID:e3rEemrs0
ーーー
「弟者、今日のウミガメのスープ、いつもより美味いな!腕上がった!」
「そりゃどーも」
「あれ?ところで妹者は?さっきお迎え行ったんだよな?」
「……どうだろうな」
( ´_ゝ`)ウミガメスープの材料リストに俺の名前が載っていたようです
おわり
357
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 22:59:41 ID:7nx3zR.I0
・・・!?
358
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 23:00:42 ID:e3rEemrs0
【スレタイ】
( ´_ゝ`)ウミガメスープの材料リストに俺の名前が載っていたようです
>>343-356
【お題】
なし
【縛り】
・ やたらと食事シーンがある
・ 30レス以内
・ 100レス以内に収める
359
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 23:00:45 ID:RtYfyIuc0
ファッ‼!?
360
:
名も無きAAのようです
:2013/05/06(月) 23:01:56 ID:vizZ4Uac0
えっちょっおま、
えっ
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