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( ^ω^)2013年 突発ゴールデンウィーク企画のようです
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俺たちのGWははじまったばかりだ!!
ゴールデンウィークだし、何か企画をやろうぜという主旨のスレです。
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( ´∀`)「…それで、別れちゃったモナ?」
( ・∀・)「うん。嫌いって言われちゃったし。別にいいかなぁって」
( ´∀`)「モナモナ。モラは彼女と長続きしないモナね。
今年に入って何人目モナ?」
( ・∀・)「うーん…五人目だったかな」
( ´∀`)「モナ…モラはなんですぐふられちゃうモナ?
彼女が絶えなくてもそれじゃつまらんモナ」
( ・∀・)「なんでかなぁ。告白も向こうからしてくるのに」
( ´∀`)「今ちょっとイラッときた。
…あーぁ顔がいいやつは得モナうらやましいモナ」
そう言ってモナーは足元に転がっていた小石を蹴る。
蹴られた小石は何度か弾んで側溝の隙間に落ちていった。
それを横目で見ながら僕らは歩く。空は薄い紫色だ。もうすぐ、夜が来る。
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( ´∀`)「今度は告白断ってみたらどうモナ?
好きでもないのに付き合うからふられるんだモナ」
( ・∀・)「えぇ…それはちょっと悪い気がするんだよね。
目の前で泣かれるの嫌だし」
( ´∀`)「その優しさが仇になってるんだモナ。
時には鬼になることも必要モナ」
( ・∀・)「うーん…そうなのかなぁ」
( ´∀`)「そうモナ…バイバイモナ。
また明日の朝、頼むモナー」
( ・∀・)「たまには自分で起きる努力したらどうだい。
また明日ね、バイバイ」
軽く手を振って僕は家の鍵を開ける。
ただいまモナー、と気の抜けた声が後ろから聞こえる。彼はお向かいさんだ。
( ・∀・)「ただいま」
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一応声に出すが返事はない。いつものことだ。最近は、特に。
ダイニングに置かれた書置きを見る。今日も母さんはパート、らしい。
パートという名の浮気であることは知っている。以前聞いたとき、溶けるように甘い味がしたから。
冷蔵庫で冷えた炒飯を取り出してレンジに入れる。
あたためスタートという万能ボタンを押せば後はほっとくだけだ。人間の文明はすばらしい。
食器の用意をしていると電話が鳴る。これも最近よくあることだ。相手も決まっている。
( ・∀・)「もしもし」
『もしもし、モララーか?母さんは?』
( ・∀・)「パートだってさ。父さんは今日も遅くなるの?」
『あぁ、仕事が立て込んでてな。今日はもしかしたら帰れないかもしれない』
美味しい。仕事、というのは嘘だ。帰れないのは本当。渋い味がした。
( ・∀・)「そう、わかった。がんばってね」
『あぁ、じゃあな』
プツ、電話が切れた。レンジが僕を呼んでいる。
きっと父さんも浮気しているのだろう。両親を見ていると結婚とはなんなのか疑問に思う。
温めた炒飯を食べる。美味しい。腹を満たすには十分だ。
今日は宿題もないし風呂に入って早く寝てしまおう。
家庭の意味なんて、考えなくていい。
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( ・∀・)「おはよう、モナー」
( ´∀`)「…おはようモナ。帰りたいモナ」
( ・∀・)「自分の家の前で何言ってるんだい。
君が遅刻しないように迎えに来てあげているのに」
( ´∀`)「モナ…それとこれとは別モナ。帰りたいもんは帰りたいモナ」
( ・∀・)「馬鹿なこと言ってないで行くよ」
( ´∀`)「モナ……」
モナーは昔から朝に弱い。気づけば小学校から今までずっと迎えに来ている。
こいつは人を目覚ましかなんかだと思っているのだろうか。
( ・∀・)「一人で学校行けばいいのに」
( ´∀`)「お向かいさんなんだから固いこと言うなモナ。
ついでモナついで」
( ・∀・)「…まぁ、いいか」
モナーの言葉は落ち着く。緑茶のようなほっとする味だ。
もし彼の言葉が不味かったら疎遠にしていただろう。僕は味で友人を選んでいる。
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学校は家からそう遠くない。歩いて十分ほどだ。
下駄箱から内靴を取り出す、と手が何かに触れた。
( ・∀・)「…ん、手紙だ」
( ´∀`)「うわ彼女いなくなった次の日にラブレターとか腹立つ」
( ・∀・)「まだ読んでもいないのに」
( ´∀`)「下駄箱に入ってる可愛らしい封筒なんてラブレター以外何があるんだモナ。
呼び出しモナ?誰から?」
( ・∀・)「うん、放課後に教室で。差出人は書いてないなぁ」
( ´∀`)「モナ…誰からかわからないとちょっと不気味モナね」
( ・∀・)「まぁ、待ってみるよ。
せっかくのお手紙だし」
手紙を肩にかけていたカバンにしまう。
予鈴が響いた。教室は二階だ。
( ´∀`)「朝から階段はどうかと思う」
( ・∀・)「四階とかよりはマシさ。
急がないとビコーズ先生から鉄槌がくだるよ」
( ´∀`)「あれは人を殺せるレベル」
( ・∀・)「力加減してくれるだけありがたいと思いなよ」
ぐだぐだと言いながらも階段を上る。今日も一日が始まる。
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( ´∀`)「じゃ、お先に帰るモナ。
告白されたら教えてモナバイバイ」
( ・∀・)「誰が教えるかバイバイ」
つつがなく授業が終わり気づけば放課後だ。
ケチ、捨て台詞を吐いて去っていくモナーに手を振って僕は椅子に座る。
少しずつ人が減っていく教室を見るのは結構好きだ。
ただ眺めているだけでも楽しい。自分が取り残される感覚が気持ちいいのかもしれない。
川 ゚ -゚)「……」
( ・∀・)(おや)
とうとう教室にいるのは彼女と僕だけになった。
素直クール。学年一の美少女として名高く、成績も上位をキープ。
無表情なところが逆にイイ!とファンクラブまであるらしい。
その彼女がくるりとこちらを見る。手紙の相手は彼女なのだろうか。
川 ゚ -゚)「手紙、読んでくれたか」
( ・∀・)「あぁ、素直さんだったんだ。用事はなに?」
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彼女が立っているので、僕も立ち上がる。
座ったまま話を聞くのは失礼だろう。
彼女の言葉はさわやかなミントに似ている。
相手の雰囲気と味は似る、というのはかなり前に気付いたことだ。
川 ゚ -゚)「単刀直入に言おう。
私は君が好きだ。付き合ってほしい」
( ・∀・)(……美味しい)
上質な、嘘だ。隠したければ隠したいほど、嘘は美味しくなる。
流石に今まで告白された言葉が嘘だったことはない。
さらに、僕は自分に好意をもってない相手と付き合う趣味もない。
( ・∀・)「…嘘は、よくないんじゃないかな」
川 ゚ -゚)「ッ……君は、私の言葉を嘘だというのか」
( ・∀・)「勘だけどね。嘘だと認めるなら話を聞いても構わないよ」
彼女が俯く。逡巡しているのだろう。
勘は嘘だけど、彼女の嘘は事実だからまぁ見逃してほしい。
言葉に味があるなんて、普通信じられない。
決意したのか彼女が顔を上げる。
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川 ゚ -゚)「……誰にも、話さないと約束してくれるか」
( ・∀・)「人の相談を話すほど趣味悪くないつもりだけど?」
川 ゚ -゚)「…信じるぞ、その言葉」
そう言って彼女は近くの机に腰掛ける。行儀が悪いが、僕も自分の机に腰掛けた。
彼女はまっすぐに僕を見て話す。少し目の周りが腫れている、気がする。
川 ゚ -゚)「確かに君が好きだというのは嘘だ。すまなかった」
( ・∀・)「まぁ、いいよ。理由があるんだろう?」
川 ゚ -゚)「あぁ。……私のファンクラブがあることは知っているか」
( ・∀・)「あぁ…あるね。ずいぶん人気だもの素直さん」
川 ゚ -゚)「こっちとしてはいい迷惑なんだ。
確かにしつこい男や言い寄ってくる奴らを撃退してくれるのはありがたいが、
おかげで私は恋愛ひとつできやしない」
( ・∀・)「なかなか辛辣だね…で、それが告白とどうつながるわけ?」
川 ゚ -゚)「そう。もしかしたら私に彼氏ができれば沈静化するのでないかと思ってな」
( ・∀・)(あ、美味しい)
理由としては妥当なんだろうけど、僕に嘘は通じない。
彼女は告白する相手を間違えたようだ。
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( ・∀・)「……また嘘?」
川;゚ -゚)「な、なななな断じて嘘ではないぞ!」
( ・∀・)「そんなに動揺しておいて嘘じゃないは無理があるよね。
僕に嘘は通用しないよ」
川 ゚ -゚)「……………絶対に、誰にも、言わないでくれ」
きつく念を押す彼女に強くうなずく。
ここまで彼女が隠す秘密に興味が出てきていた。心拍数があがる。
川 ゚ -゚)「…私には、彼氏がいた」
( ・∀・)「……へ?」
間抜けな声がでる。正直拍子抜けだ。
彼氏がいるならまだしも、過去形ならどう関係するというのだ。
川 ゚ -゚)「それも昨日までだ。私はドクオと付き合っていた」
( ・∀・)「へー……」
ドクオ、ねぇ。
幸薄そうな顔が思い浮かぶ。クラスの中でも背が低く、目つきも悪く、体力がない。
成績は悪くないがあまり印象に残りやすい男ではないと思う。
それが素直クールと。美少女クールと付き合っていたというのか。
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( ・∀・)「一応聞きたいんだけどさ、告白はどっちから?」
川 ゚ -゚)「私だ。今でも好きだ」
( ・∀・)「それはまた、意外というかなんというか。
…今でも、ってことはまさか、ふられたの?」
川 ゚ -゚)
_,
川 ゚ -゚)
川 ; -;)ブワッ
(;・∀・)そ
川 ; -;)「ぅぅううううそ、そうだわわ、わたしは、ふふふふふふううふら、ふられ、」
(;・∀・)「無理してしゃべらなくていいから!
ひとまず落ち着いて!」
ぼろぼろと泣きじゃくる彼女にハンカチを差し出す。
ハンカチを受け取って涙をぬぐうも収まらないようだ。
ここまで泣くということは彼女はドクオによほど惚れていたのだろう。
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川 ; -;)ヒックヒックグスッ
( ・∀・)「……落ち着いた?」
川 ぅ-;)「……あぁ、取り乱してすまなかった」
まだ涙が流れているがとりあえず話せる状況になった、というところか。
彼女に気付かれないよう溜息を吐く。どうやら僕は面倒事に巻き込まれたらしい。
( ・∀・)「で、別れたのと僕への告白がどう結び付くのさ」
川 ゚ -゚)「……ドクオが言ったんだ、俺じゃ釣り合わない、
モララーとかといるほうが幸せだって」
川 - )「私はドクオといたいって言ったら、私が嫌いになったんだって。
私が好きだって言ったから惰性で付き合ってただけだって」
川 ; -;)「確かに考えたらドクオに好きって言われたこと、なかった
本当に私だけが好きだったんだって、思ったら、ひくしか、ないじゃないか、」
( ・∀・)(また泣き出しちゃったよ)
素直さんをなだめながら考える。
それでドクオの言葉通り僕に告白したのだろう。ばか正直な人だ。
ドクオの言葉が真実だとは思えない。確証はないけど。
でもここまでの美人を泣かせるなんて男ではない。
すこし、お仕置きが必要だな。
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川 ぅ-;)「まきこんでしまって、すまない。
忘れてくれ」
( ・∀・)「うーん、事情知ってはいさよならってのは良心が痛むよねぇ。
まぁ、ちょちょっとなんかするからさ。
そんな気に病まない方がいいよ」
川 ゚ -゚)「そう……そう、だな。ありがとう。
茂羅はいいやつだな」
( ・∀・)「惚れないでね」
川 ゚ -゚)「それはない」
( ・∀・)「ばっさり切り捨てられるとそれはそれで傷つくんだけどな」
川 ゚ -゚)「私の心はドクオのものだからあきらめてくれ」
ふられたのに、と言おうと思ったがやめた。また泣き出すのは目に見えている。
気づけば外は暗くなっている。思ったより長く話していたらしい。
遅くなってしまったな、まぁ父さんも母さんもまだだろうからいいだろう。
ぼんやり外を見ていると彼女も気づいたらしい。
遅くなってしまった、と謝る彼女に気にしないで、と返す。
成り行きで下駄箱まで共に歩く。
校舎を出る。彼女の家は僕と反対方向のようだ。
( ・∀・)「じゃあね、素直さん」
川 ゚ -゚)「あぁ…今日はありがとう。さよなら」
軽く手を振って別れる。あぁ、一日が終わる。
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( ・∀・)「おはよう、モナー」
( ´∀`)「………おはようモナ。布団が恋しいモナ」
( ・∀・)「僕だってそうさ」
( ´∀`)「目パッチリ開けてるやつが何を言う」
( ・∀・)「もともとこういう顔なの。
ねぇ、ドクオ、知ってる?」
( ´∀`)「モナ?あぁ、ドクオモナ?ブーンを通じてだけど話したことあるモナ」
( ・∀・)「うん。彼クラスどこだっけ?」
( ´∀`)「モナ……ぽっぽ先生のとこモナ。
なんか用モナ?」
( ・∀・)「ちょっと話したいことがあって」
( ´∀`)「あらやだこわい」
( ・∀・)「別に殴ったりするわけじゃないんだけど」
( ´∀`)「男からの呼び出しってのはロクなもんじゃないモナ」
( ・∀・)「確かにロクな事じゃないけどね。
放課後に…体育館裏かなぁ。待ってるって伝えといてくれる?
僕が行ったらおびえちゃうかもしれないから」
( ´∀`)「体育館裏とか確実にリンチ」
(;・∀・)「だから違うって。いいから伝えといてよね」
了解したモナー、と間延びした声が欠伸混じりに耳に届く。
モナーの言葉に嘘があることは少ない。また、嘘をついてもだいぶ薄い嘘だ。
だからなんだかんだ言っても傍にいるのかもしれない。
予鈴が響く。今日も一日が始まる。
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( ´∀`)「伝えといたモナ。あとでアイスおごれ」
( ・∀・)「君はこの春先にアイスを食べるのかいありがとう」
( ´∀`)「コンビニで今苺ソフトやってるモナ食べたいモナ。モナーたーべーたーいー」
( ・∀・)「おごるから黙ってくれる?」
( ´∀`)「イェイ。そういやなんで呼び出したんだモナ?
僕が行ってもおびえてたモナ」
( ・∀・)「守秘義務が発生するので言えません」
( ´∀`)「ケチ。昨日の呼び出しに関係してるモナ?」
( ・∀・)「秘密」
( ´∀`)「アイスにポテトも追加する」
( ・∀・)「やめて。許可もらったら話してあげよう」
( ´∀`)「約束モナ。んじゃ、バイバイモナ」
うん、バイバイ。軽く手を振ってモナーを見送る。
今伝えたってちょっと遅いんじゃないかなぁ。なんて文句はのみこんでおいた。
伝えてくれただけでも感謝だ。
( ・∀・)(じゃあ、行こうかな)
素直さんに声はかけてある。彼女も準備は済んでいるだろう。
脳内で作戦を繰り返す。たぶん、大丈夫だ。
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('A`)
( ・∀・)「おや、早いね」
体育館裏に行くとドクオはすでに来ていた。
こちらを睨みつけているように見えるのは気のせいではないだろう。
僕は軽く笑って彼の前に立つ。
('A`)「……ナンノヨウデスカ」
( ・∀・)「なんで敬語で片言なの?」
('A`)「…クセナンデスキニシナイデクダサイ」
( ・∀・)「あぁ、そう。まぁいいや。
聞きたいのは素直さんのことなんだけど」
('A`)「!!」
ビクッと反応する。心当たりがあるのだから当然か。
( ・∀・)「僕、昨日告白されたんだよね素直さんに」
('A`)「…………」
愕然とした表情。本当にするとは思わなかった、とでも言いたいのだろうか。
( ・∀・)「まぁ、嘘だったらしいんだけど。
事情聞いたら前の彼氏にそそのかされたって言うからさ。
事実確認しとこうと思って」
('A`)「……で、俺を呼び出したってわけか」
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ドクオが普通の話し方になる。緊張が解けたのだろうか。
彼の言葉は苦い。ブラックコーヒーの苦味に似ている。
僕は笑顔を意識する。できる限り彼をぐらつかせるのが大事だ。
( ・∀・)「うん、そう。
で、本当なの?素直さんを嫌いになったっていうのは」
('A`)「……あぁ、本当さ。俺はクールが嫌いになったんだ」
美味しい。ものすごく、美味しい。
思わず笑みが深くなる。ドクオが訝しげに眉をしかめる。
('A`)「……話はそれだけか?」
( ・∀・)「そんなわけないだろう?
あと、言っておくけど僕に嘘は通用しないからね」
('A`)「…俺の言葉が嘘だとでも?根拠は?」
( ・∀・)「勘、と言っておくよ」
('A`)「…馬鹿馬鹿しい」
帰ろうとするドクオの前に回り込む。
ますます濃くなった眉間のしわを見つつ、笑顔。
( ・∀・)「帰ってもらっちゃ困るよ、僕の話は終わっていない」
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('A`)「…………チッ」
軽く舌打ちが聞こえたがまぁ聞いてくれる気になったようだからいいだろう。
笑みを深くして、少し大袈裟な手振りを加えて話す。
( ・∀・)「とりあえず昨日の話をしようか。
素直さんは僕に嘘の告白をした理由はファンクラブにあると言った。
これも嘘だったけれどね」
( ・∀・)「ならなんだ、と聞いたら彼氏にふられたと言うじゃないか。
その元彼氏が言ったんだそうだよ、モララーのほうが釣り合ってると」
( ・∀・)「彼女がそれでもあきらめないと嫌いになったと言ったそうだ。
ひどい男だろう?彼女が泣きながら語ってくれたんだけど」
ドクオは俯いていてたぶん僕の顔は見えていないだろう。
それでも笑う。さも嬉しそうに。
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( ・∀・)「僕は自分を好きじゃない子と付き合う趣味はないけど。
あれほどの美人を泣かせる男に興味がわいてね。
会ってみたんだけど……期待外れ、だなぁ」
( A )「…………、」
( ・∀・)「本当の理由も言えないでただ逃げてる男だなんて。
なんで素直さんは君なんかを好きでいるんだろうね?
こんな男なら確かに僕といたほういいかもしれないなぁ」
( A )「だまれ……」
( ・∀・)「聞こえないよ、言いたいことがあるなら大きく言ってくれる?
あぁ、君の言葉なんて聞く価値ないか。
だって嘘ばかりだもんね。本音も言えないんじゃあ」
(#'A`)「黙れっつってんだよ!!」
ドクオが僕に掴みかかる。
かかった、と思った。
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(#'A`)「俺が、俺がどんな思いで言ったかも知らないくせに!」
( ・∀・)「知るはずないだろう?
君の心の奥の思いなんてわかるわけないさ。
言いもしないでわかってもらおうなんて傲慢だね」
(#'A`)「俺は、俺はクールが好きだよ!誰にも渡したくない!だけど、だけど…」
首元の手を振り払うとあっさり外れた。そのままドクオは俯く。
好き、という言葉に嘘はない。
( ・∀・)「だけど、なんだい?」
( A )「……俺と、クーじゃ釣り合わないんだよ。
見た目も、なにもかも…」
( ・∀・)「……ふぅ、ん」
違和感。言葉そのものは嘘ではないけれど、まだだ。
まだ彼はなにか隠している。
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('A`)「…もう、いいだろ。俺は話したぞ」
( ・∀・)「うーん…まだだね。
まだなにか君は隠している」
(;'A`)「か、隠してることなんてねぇよ!
俺じゃクーと釣り合わない!だからそばにいれないんだ!」
苦味まじりの美味しさ。やっぱり、嘘だ。
( ・∀・)「僕に嘘は通用しないって言ったよね?
話してくれるまで帰せないなぁ」
('A`)「…………くそ。
………クーには、絶対に言うなよ」
( ・∀・)「約束しよう」
観念したのかドクオの体から力が抜けた。
僕は笑顔をやめて真顔に戻る。
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('A`)「…ファンクラブ、あるだろ。クーの」
( ・∀・)「あぁ、あるね。
結構熱狂的なやつもいるとかなんとか」
('A`)「俺達、隠れて付き合ってたんだ。
だけどファンクラブの奴らにばれちまって」
( A )「俺が呼び出されて。殴られたりはしなかったんだけど。
…………脅されたんだ。別れなければクーの無事は約束できないって」
( A )「クーのこと好きな奴らなのに矛盾してるよなぁ。
いや、そう言えば俺が引くってわかってたんだろうよ。
クーが怪我をして、それが俺のせいだなんて俺は俺を許せない」
('A`)「……これが、別れた理由だよ。
納得したか?」
( ・∀・)「…うん、納得した。だけど満足はしてないかな」
('A`)「? どういう意味だ」
( ・∀・)「こういう意味さ。
素直さん、でてきていいよ」
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倉庫の陰から彼女とファンクラブの人達が出てくる。
ドクオは茫然として彼女を見つめている。
(゚A゚)
( ・∀・)「ずっと待っててもらっちゃって悪かったね」
川 ゚ -゚)「いや、かまわん。…ドクオの本音もわかったことだしな」
(゚A゚)「…まさか、ずっと」
( ・∀・)「当たり前じゃないか」
川*゚ -゚)「ドクオが私のこと好きでいるとわかってよかった」
(゚A゚)「……はめやがったな、モララー…」
( ・∀・)「HAHAHAHAHA!!」
死にそうな顔のドクオをほっておいて素直さんはファンクラブの面々に向かい合う。
どうやら僕はお邪魔のようだから一歩ひいて見物しよう。
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川 ゚ -゚)「みんな、聞いた通りだ。
私はドクオが好きでドクオも私を好きだと言ってくれている。
これを邪魔立てする権利は貴様等にない!」
(;^Д^)「し、しかしクー様!」
(;^ν^)「その男がクー様にふさわしいとは…」
川 ゚ -゚)「黙れ、異議は認めん。
私の恋人を馬鹿にするな。ふさわしいかどうかは私が決める」
(;^Д^)「そ、そんなぁ…」
川 ゚ -゚)「それと、今日でファンクラブは解散しろ。
迷惑だ。私はドクオを脅したことを許さない」
(;^ν^)「あ、あれは…」
川 ゚ -゚)「言い訳は聞かない。それでも認めないと言うのなら」
彼女がドクオの顎を持ち上げる。
まさか、と思った時には時すでに遅し。
ファンクラブから泣き叫ぶ声が聞こえてくる。僕もすこし泣きたい。
なんで間近で人様のキスシーンを見なければならないんだ。
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川*゚ -゚)「……してしまったな」
(*'A`)「…バーカ、初キスは俺からしたかったのに」
川*゚ -゚)「む…すまなかった」
当事者は二人の世界に入り込むし。ハートが舞っているのが見えるようだ。
ファンクラブの人達は泣きながら帰っていく。
そんな人だと思わなかった、なんて声もするからファンクラブは解散するだろう。
( ・∀・)「お二人さんお二人さん僕帰ってもいい?」
川 ゚ -゚)「む、あぁいたのか」
( ・∀・)「それひどくない?仲直りに一役買ってあげたのにさ」
川 ゚ -゚)「すまない、ドクオしか見えてなくてな」
('A`)「……ありがとうな、モララー」
( ・∀・)「はいはいどーも。お幸せにね」
二人から離れて僕は深いため息を吐いた。
空はもう真っ暗だ。月が僕を笑っている。
長い一日が終わった。
-
( ・∀・)「……てのが事の顛末さ」
約束通りおごったソフトクリーム片手に僕らは歩いている。
本当にポテトまで頼んだので軽く蹴っておいた。
( ´∀`)「あぁ…道理で。あの二人、やけにイチャイチャしてると思ったんだモナ」
( ・∀・)「巻き込まれて散々だったよ」
( ´∀`)「モナモナ。お疲れ様モナー」
ポテトにアイスをつけて食べているモナーを横目にポテトをつまむ。
あまじょっぱいのが美味しいらしい。僕にはよくわからない。
( ・∀・)「そういや、モナーから恋の話とか聞いたことないな」
( ´∀`)「…そうだったモナ?」
( ・∀・)「そうだよ。好きな子とかいないの?」
( ´∀`)「いないモナ」
( ・∀・)「…ふぅん」
嘘だ。今までにないくらい、上質の嘘。
モナーを盗み見る。いつもと同じように笑い顔で幸せそうにアイスをなめている。
( ・∀・)(まぁ、聞かれたくないこともあるか)
突き詰めなくていいこともある。
一口なめると苺ソフトのさわやかな甘さが口に広がる。
たまにはこういうのも悪くない。夕暮れに染まる町を見ながらそう思った。
( ・∀・)嘘は美味いようです
おしまい
-
乙
こういう系統の作品見てていつも思う
モナー的な男になってみたいと
-
【タイトル】
( ・∀・)嘘は美味いようです
【レス番】
>>747->>772
【お題】
なし
【縛り】
執筆中トイレに行かない
ちょっとトイレいってくる
-
乙!
すらすら読めたよ
面白かった!
-
いい語り口だ
ビコーズ先生とかモナーが気になるな
-
クーかわええ…。
こういう話大好きだ、乙!
-
おつおつ
( ´∀`)いいキャラしてるな
ちなみに間違ってる人多いけど安価の範囲指定は>>xxx-xxx
-
ついでにモナーの嘘についてとか何も考えないで書いたから
読み飛ばしてくれ。突っ込まんでくれ
安価指定ミスってたん…すまんかった…
-
連載してほしい…続きヨミタイデス…
-
みんなテンプレ通りにやってるからな
俺も続きホスィ
-
しかし被らんモンだな
-
今からプロット考え始めて被らないかガクガクだぜヒャッホウ!
-
ヤバイ
間に合う気がしない
祭りの後に投下するのもアリだよな…?
-
* *
* + アリです
n ∧_∧ n
+ (ヨ(* ´∀`)E)
Y Y *
-
投下します
-
最近、寝ると妙なやつがでてくる。
( ^ω^)「どーもですお!
あなたの夢の案内人、ブーンですお!」
いや、誰だよ。
( ^ω^)夢の案内人のようです
-
( ^ω^)「おっおっもう三日目になるのに冷たいですおー
泣いちゃいますおブーン泣いちゃいますお」
うるさいな。なんで俺の夢にでてくるんだよ。
( ^ω^)「それは僕が夢の案内人だからですお!
みたい夢はなんですかお?ブーンが叶えてあげますお!」
やけにハイテンションな男は胸をどん、と叩く。
俺はそれを横目で見つつ溜息を吐いた。
こいつが出てくるようになって三日目になる。
最初は面白いとも思っていたが今となってはうっとおしいだけだ。
寝た気がしないし、起きても記憶に残っていて非常に迷惑だ。
見たい夢なんてない。俺の夢から出てってくれ。
お前なんて見てる場合じゃないんだ。
( ^ω^)「おーん…あなたに夢を見せないと僕は帰れないんですお。
なんでもいいからないんですお?例でもみせましょうかお?」
いらないよ、そんなの。
( ^ω^)「おぉん…これはブーンのお仕事なんですお?
もうなんでもいいですから言ってくださいお−」
うるさい。
お前に僕の夢なんか叶えられるはずがない。
( ^ω^)「お約束しますお!
僕に叶えられない夢なんてないんですお!」
…………
-
信じてみようか?
馬鹿馬鹿しいこの男を。どうせ叶いもしない夢なら言ってしまおうか。
諦めていなくなってくれれば万々歳だ。元々諦めていたのだから。
俺は。
俺はもう一度、光がみたい。色を見たい。
ドナーが見つからないんだ。真っ暗なこの世界なんて嫌なんだ。
朝に起きたいし夜に眠りたい。趣味の小説すら読めやしない。
親が泣いているのが聞こえるんだ。無駄によくなった耳でさ。
耐えられないのに死ぬこともできやしない。
目が見えるようになりたいんだ。
( ^ω^)「…あなたの夢はもう一度、目が見えるようになることですかお?」
……そうだよ。できやしないだろう?
夢では色も光もあったのにお前が出てきてから景色が消えちまったんだよ。
だから、はやくでてってくれ。
( ^ω^)「おっおっその夢、確かに聞き届けましたお!」
は?
( ^ω^)「おまかせくださいお!では、おはようだお!」
-
ぱち、と目を開ける。これは感覚として開けただけであって、やはり光もなにも見えない。
嘘じゃないか、と一人ごちて思ったより期待していたとわかる。
母さんが俺を呼ぶ声が聞こえる。何やら焦っているようだ。
ドナーが見つかったのよ!あなた、目が見えるようになるわ!
よかったわね、よかったわね。繰り返し母さんは言う。泣いているようだ。
信じられなかった。本当に、叶えたのか。彼は本当に…
( ^ω^)
どこかで彼が笑った気がした。
おしまい
-
【タイトル】
( ^ω^)夢の案内人のようです
【レス番】
>>787-790
【お題】
なし
【縛り】
起承転結で4レス短編
なんか起承転結ではない気がするお( ^ω^)
-
ああああああああああああああああ
タイトルミスってる!本当に申し訳ない…
夢の世界の案内人のようですだ…
本当に考えた人に申し訳ないことをしてしまった…すまん
-
( ^ω^)乙ですお
-
まさかメリーバッドエンドじゃないよな?とかいらん想像しました
乙
-
投下数多いなぁ
祭りが盛り上がって何よりだ
-
( ´_ゝ`)「あ、弟者、いらっしゃい」
(´<_` )「はいはい」
( ´_ゝ`)「今日外では何が起きた?」
(´<_` )「それがさ、月のうさぎが空から降ってきたんだよ」
( *´_ゝ`)「まじで?!」
ヘッドホンで俺からのヘッドラインを聞いている兄者はいつもワクワクしている。
( ´_ゝ`)ヘッドフォン、ヘッドラインのようです(´<_` )
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(´<_` )「月に帰してくださいって泣いてたからNAASAAがディスカバリー号に乗せて帰してやるってさ」
( ´_ゝ`)「よかったね」
兄者はベットでヘッドホンを手で抑えながら言う。
(´<_` )「あと、IPS細胞がついに実用化されたってさ」
俺はマイクのスイッチを押しながら言う。
マイクはヘッドホンに繋がっている。
( ´_ゝ`)「そっか!これでいろんな人が助かるんだっけ?移植できない人とか」
(´<_` )「そうそう、よかったな」
( ´_ゝ`)「でもさ、そんなに世界は明るいニュースで溢れてるのにさ、なんで俺は外に出ちゃいけないのさ」
-
(´<_` )
(´<_` )「姉者が泣いちゃうだろ。そんなこと言うなよ」
( ´_ゝ`)「俺だって外に出たい」
兄者は俺を、俺と兄者の間にあるプラスチックの窓を見て言う。
(´<_` )「出ない方がいい。外には呪ウイルスとかいう呪われたウイルスがいるんだ。やめるべきだ」
( ´_ゝ`)「そっか、じゃあやめる」
-
ーーー
( ´_ゝ`)「いらっしゃい、弟者」
(´<_` )「おお」
( ´_ゝ`)「今日は何があったの?」
(´<_` )「食べても食べても食べ物が無くならない方法が発見されたぞ」
( ´_ゝ`)「そっか、俺、もんじゃ食べたいな」
(´<_` )「今度持ってきてやるからな」
( ´_ゝ`)「楽しみだなぁ」
(´<_` )「あと、俺が拾った卵から怪獣が生まれてしまって大変だった」
( ´_ゝ`)「どんなの?」
(´<_` )「火吹く奴。自衛隊が助けてくれたよ」
( ´_ゝ`)「へぇ…俺も会いたかったな」
(´<_` )「今度卵拾ったら持ってきてやるから」
( ´_ゝ`)「わかった」
(´<_` )「あとな、ついにあのネコ型が発明されたぞ」
( ´_ゝ`)「そっかぁ…俺も欲しいな、欲しいひみつ道具があるんだよ」
(´<_` )「どれだ?」
( ´_ゝ`)「どこでもドア」
( ´_ゝ`)「だって、弟者がこの部屋の扉を開けさせてくれないんだもん」
-
プラスチックの窓の横の扉は俺が堅く閉ざしてしまった。
(´<_` )「そこから出るなんて考えないでくれ」
( ´_ゝ`)「外に出たい」
(´<_` )「前も言ったろ?姉者が悲しむからやめろって」
( ´_ゝ`)「外に出たい」
(´<_` )「外にはいい物ばかりがあるんじゃない。復元された絶滅動物が暴れている地区さえあるんだぞ」
( ´_ゝ`)「外に出て、確かめたい」
( ´_ゝ`)「何が本当で何が弟者の嘘?」
「ねぇ、いつも言ってる『今度』っていつなの?」
-
ーーー
ーー
ー
(う<_- )「…ねむい」
眠りから覚め、ヘッドホンを外す。
いつからだろう。
音楽を聞きながらじゃないと寝れなくなったのは。
-
ーーー
∬´_ゝ`)「おはよう、弟者」
(´<_` )「おはよう」
∬´_ゝ`)「朝はトーストでいい?」
(´<_` )「ん」
パンにマヨネーズ、とろけるチーズがのっただけのシンプルなトースト。
∬´_ゝ`)「夜はなんにしようかな…」
(´<_` )「ああ、兄者が…」
もんじゃ、食べたいってさ。
言いかけて口を抑える。
でも遅かった。
-
ぱりん、と姉者が皿を落とす音がする。
∬ _ゝ )「あに…じゃ…?」
(´<_`;)「ち、違う!!もんじゃ!もんじゃ!」
姉者は泣きながら床に座り込む。
∬ _ゝ )「ごめんね、ごめんね、謝るからもう嘘はやめて…」
(´<_`;)「姉者は悪くないって!!」
∬ _ゝ )「私が…親のいない幼いあんたを一人で育てる自信がなくて…慌てて結婚した相手が…あんたにまで暴力振るうなんて思ってなかったの…ごめんね、ごめんね」
(´<_`;)「昔のことはいいって!」
嘘、本当は今でも忘れられない。
∬ _ゝ )「あの時のあんた、兄者とかなんか言ったり、お話みたいな嘘ばっかり嬉しそうに話したり…おかしかったのに…どうして…すぐに気がつかなかったのか…」
(´<_`;)「俺、もう嘘なんてついてないし!兄者なんかもういないよ!」
嘘、今だって楽しい嘘ついてなきゃやってられない。
この世界で生きるのに一人きりじゃやってられない。
-
∬う_ゝ`)「…そう」
∬´_ゝ`)「ごめんね、取り乱しちゃって」
(´<_` )「いや、気にしてないって」
∬*´_ゝ`)「じゃ、今日は美味しいもんじゃ作ったげる!」
(´<_` )「ああ」
姉者の笑った顔は兄者に似ている。
むしろ姉者の笑った顔が見たくて兄者が生まれたのか。
(´<_` )「大丈夫だよ、姉者。俺はずっと姉者のそばにいるから」
∬´_ゝ`)「…ありがとう」
これは本当。
頭の中で誰かがあのプラスチックの窓を壊すまでは。
あーあ、やっぱり俺は大嘘吐き者だ。
( ´_ゝ`)ヘッドフォン、ヘッドラインのようです(´<_` )
http://i.imgur.com/cYJU0qs.jpg
おわり
-
【スレタイ】( ´_ゝ`)ヘッドフォン、ヘッドラインのようです(´<_` )
>>796-804
【お題】大嘘
【縛り】
・ 100レス以内に収める
・ 30レス以内
・ 登場人物全員に兄弟(姉妹)あり、もちろん兄弟(姉妹)のAAも出す
・ 自作の作品イラストを描く
-
夢の中の世界観好きだわ
乙
-
「おーい。戻ってこいよう」
声が、聞こえる
「おーい」
無視無視
「聞こえてるだろー?」
ああ。聞こえてる。
でも、すまんな
( ´_ゝ`)「俺は、戻るわけには行かないんだ」
償わなければならない。
「もう、償えているよう。彼女は、お前がそこで朽ち果てることは望んでいない」
( ´_ゝ`)「朽ち果てないさ。星だから」
星は、朽ち果てない。
彼女のために、永遠に償い続けることができる
( ´_ゝ`)「素晴らしいことだと思わないか?」
彼は自ら月になることを望んだようです
-
「おーい」
( ´_ゝ`)「戻らないぞ」
と、そのとき、体に何かが乗ったような感覚。
見てみると、体に宇宙服を着たあいつがいた
(´<_` )「きちゃった☆」
さあ、無視を始めようか。
(´<_` )「おいおい、無視しないでよう。何してるんだって正気に戻ったらどうしてくれる」
( ´_ゝ`)「戻れよ。ほれ、ほれ」
(´<_` )「おお。喋ってくれた」
( ´_ゝ`)「帰れ」
(´<_` )「えー? やだよう」
( ´_ゝ`)「帰れ」
(´<_` )「……はーいはい」
そう、それでいい。
孤独こそが、俺への罰なんだ。
-
( ´_ゝ`)「……だれだ」
ζ(゚―゚*ζ「宇宙人です」
( ´_ゝ`)「俺には人間に見えるがな」
出て行ってほしいと思った。
でも、知らない宇宙人にそんなことは言えない。
ζ(゚―゚*ζ「ねえねえ」
( ´_ゝ`)「なんだ」
ζ(゚―゚*ζ「私ね、行きたい星があるの」
( ´_ゝ`)「それは、どこだ?」
話に付き合ってやる。
だからさっさとでていってくれと思った。
ζ(^―^*ζ「好きな人のところ」
ζ(^―^*ζ「ずっと、ずうっとまってるのに、目覚めてくれないの」
ζ(^―^*ζ「早く目覚めてほしいなあ。星なんかにならずに」
ああ、お前だったのか。
朝が来る、目覚めなきゃ
-
( ´_ゝ`)「あ……れ?」
(´<_` )「! 兄者! みんな、兄者が目覚めたああああああああああああああああああああ」
世界は、明るくなっていた。
とりえずベッドから床へと降り立つ。
久しぶりの重力に、足がよろめく。
俺は、星なんかではなかった。
俺は、月なんかではなかった。
俺は、現実では、飛び降り自殺に失敗して植物状態となったただの人だった。
俺は、目覚めてはならなかった。
ζ(゚―゚*ζ「兄者!」
彼女がやってきた。
( ´_ゝ`)「……ごめん」
飛び降りた理由は、浮気。
( ´_ゝ`)「もういちど、飛んでくるよ」
こんどこそ、うまくいくはず。
お前が喜ぶよう、もういちど、月に。
-
彼は、月になりました。
私は、とめることができませんでした。
ζ(;―;*ζ「……馬鹿」
怒ってなんて、いなかったのに。
ζ(;―;*ζ「いくら、私が皮膚が弱いから、太陽が見れないからって、一緒に見ていた、月に、なるなんて、」
ζ(;―;*ζ
ζ(;―;*ζ「きれいだなあ」
もうしばらくだけ彼を見てから、私も彼を追おうと思いました。
おわり
-
【タイトル】
彼は自ら月になることを望んだようです
>>807‐811
【お題】
現実
【縛り】
執筆中トイレ使用禁止
執筆中のおやつはうまい棒のみ
執筆中窓を開けない
執筆している間途中保存しない(作品完成まで保存不可)
宇宙人を登場させる
-
おつ
今回流石兄弟いいのが多くてうれしいです
-
乙
質問なんだが、スレ立てして投下したあと、そのスレに違う話を投下するのってあり?
なんか一人で数十レスのスレをいくつも立てるのは気が引ける
-
いいんじゃないか?
ラノベの時もそういうのあったような
-
個人的にはドシドシスレ立てしてくれた方が分かりやすくて良いんだが
まあ好きにすればええよ
-
推奨BGM
http://www.youtube.com/watch?v=3439BgooWmQ&sns=em
-
(´・_ゝ・`) 僕はねぇ、月の裏側から来たんだ
そう言って彼はまた、宙に指を踊らす。
幾つかの音の粒が、弾けて其処等を転がった。
.
-
博士と異星人ピアニストのようです
.
-
川 ゚ -゚) はぁ、月の裏、ですか
月は常にほぼ決まった面を地球に向けて回っているため、その裏側を地上から観測することは難しい。
しかしそこに、人間に類する生物など存在し得ないことくらいは、今時小学生でも知っている。
(´・_ゝ・`) そう、僕はそこで、ピアニストをやっていたんだ
彼は何も無い空間を弾き、音色を奏でる。
どういう理屈かは知らない。
ただ、彼が月から来たというのは、あながち嘘でもないのかもしれない。
.
-
* * * * *
始まりは、約一週間程前に遡る。
人の捌けた講義室で、唐突に背後から声を投げ掛けられた。
(´・_ゝ・`) 今夜は、よく星が降るね
中肉中背、年齢不詳。人畜無害。
第一印象は、そんなところである。
生徒だろうか、それとも来賓の教授か誰かだろうか。
少なくとも、この大学で教鞭を取るようになってからの私の記憶の中に、その顔は無い。
川 ゚ -゚) 今日は晴天ですからね、確かに夜になれば星もよく見えそうです
天候の話というのは、初対面の人間との会話に於いて、至って無難な話題である。
.
-
(´・_ゝ・`) 美味しい金平糖が沢山とれるかもしれないよ
その次に相手が、同じく天候のことについて相槌を打ってくれるのなら、であるが。
川 ゚ -゚) こんぺい、とう……?
(´・_ゝ・`) そう、金平糖。 とげとげの砂糖菓子さ、知らないのかい?
何のことは無い、駄菓子屋だのに置いてある、色とりどりの星形の結晶である。
何故あの形になるのかは未だ解明されていない、とのこと。
しかし、彼によるところでは、流星が月面に落ちた時に弾けた欠片が、あの金平糖であるらしい。
流星は、宇宙空間に漂う塵が大気圏内に突入する際、光って見えるだけだ。
本当に星が降っているわけではない。
.
-
* * * * *
それから彼は、講義終わりに私一人を残して部屋が無人になると、決まって姿を現すようになった。
毎度同じように、会話に成らない会話を、私と幾言か交わして去っていくことを、度々繰り返していたのであった。
(´・_ゝ・`) あすこにUFOが見えるだろう? 僕はあれに乗ってやってきたんだ
そう言って彼が指差す先には、我等が研究室の誇る高精度大口径天体望遠鏡を収める、そのドームがあるだけである。
(´・_ゝ・`) エンジンが故障してしまってね、ふらふらしながらようやっとあの山頂に不時着したのさ
あの望遠鏡が設置されたのは、今から十年以上も前のことであり。
無論、あれがUFOなんかである筈が無いのは、至極明白な、事実。
-
川 ゚ -゚) はぁ
彼の吐き出す言葉は、何から何まで頓狂に現実に反していて。
この時間を重ねる程に、正に彼は、我々が生きるのとは別の世界から来たのではないかとすら思えてくるのであった。
この一科学者としての私の、必死の抵抗も空しく、彼は私の心の狭間に、虚で塗り固められた言葉の数々を、ひっそりと挿し入れてくるのであった。
.
-
室内に、ピアノの音色が零れる。
(´ー_ゝー`)
彼は両の瞼を下ろして、目前の空気に指先を滑らす。
緩やかに情緒的な音の連なりが、彼の白く細長い指から、生み落とされ一つの曲を形成する。
川 ゚ -゚)
私は黙って、其れに耳を傾ける。
飽くまで、地球産の曲である。ジムノペディ第1番。1888年、エリック=サティ作曲。
不可思議な長調の旋律が、私と彼との間を擦り抜け溶けて、宙に消えていく。
.
-
(´・_ゝ・`) この曲はね、僕のレパートリーの中で一番の人気曲だったんだ
演奏を終えて彼は、両手を自分の顎の下に組む。
(´・_ゝ・`) 沢山の月の貴族達が、僕のリサイタルを聴きに集まってきたんだよ
その視線は、私を通り越してまた別な世界を見詰めている。
(´・_ゝ・`) 墜ちたばかりの新鮮な星屑からできた金平糖を、報酬代わりに持ち込む人もいた
川 ゚ -゚) 何故、私にそれを?
(´・_ゝ・`) 君からは、どうにも宇宙の叡智の匂いがするんだ
私が天文学者であることを差しているのであろうか。
実際のところ、叡智という言葉が適切かどうか怪しい程に、私は端くれ者なのであるが。
(´・_ゝ・`) それに、僕は、そろそろ帰らなければいけない
.
-
* * * * *
(´・_ゝ・`) 次の満月に、此処に月の裏側へのゲートが開かれる
我々二人は、暫しの間、夜行列車に揺られ、鏡のような黒色を湛えた、湖に降り立った。
(´・_ゝ・`) これから、新月に向かうだろう。 その間に、月はエネルギーを蓄えるんだ
並び立ち、水面に揺蕩う、細い月影を眺めていた。
(´・_ゝ・`) そうすれば、これが人一人通れるくらいの大きさになるから、僕はそこを滑り降りていくんだ
彼は両の掌を椀のかたちにし、湖の月を掬い取ってみせるのであった。
その中にも、小さく月が揺れた。
.
-
戯れに、その月を人差し指でつついてみる。
冷たい液体の感触が、指先に纏わり付いた。
川 ゚ -゚) あなたは、これに入るのですか
(´・_ゝ・`) あぁ、帰らなければ、ならないからね
彼は、手中の月を湖に戻し、それから、頭上の月を見上げたのであった。
.
-
それを最後に、彼は私の前に現れなかった。
消息を調べようにも、私は彼の名も知らず、またそれを人に尋ねようにも、私は彼の特徴らしい特徴も知らなかった。
ただ一つ、彼が異星のピアニストであったことを除いては。
.
-
* * * * *
あれから二度目の満月の晩、私はあの湖畔にいた。
成る程、水面に映る円い月影は、大人が上に立てるくらいに、その直径を広げていたのであった。
彼は、本当に月に帰ったのかもしれない。
私は揺れる満月のもとに、小舟で漕ぎ着け冷水に素足を浸ける。
私の足首から発せられる波紋が、青白い光の環を歪めた。
あぁ、これでは、私は月へ辿り着くことが出来ないではないか。
冷たく暗い無重力の中、沈む私の爪先は、下れども下れども月面に降り立つことはなく。
口から吐き出した彼の虚言が、頭上に波打つ光に向かって、揺らめき昇っていくのをただ、私はじっと眺めていた。
.
-
タイトル
博士と異星人ピアニストのようです
レス番
>>817-830
お題
UFO、大嘘、月の裏側、小舟、夜行列車、無重力、現実
縛り
・ 読む時の推奨BGMを決める
・ ジャンルはSF
・ 30レス以内
・ 地の文は主人公以外の一人称
・ AAの名前を出さない
・ 投下前に身内の誰かに公開、投下時にその評価を書く
→感想(友人より):
ロマンチックなSFみたいな。設定からはなんとなく海野十三を思い出した。作風は違うけれど。
雰囲気作りが非常に上手い。情景を想像するのが容易。
どうでもいいけれど作者は元中二病疾患だとみた。
-
乙
言いたいことは全て友達が言ってくれたようだ
いい友達だな、大事にしろよ
-
おつ
綺麗な感じがよかった
友人に見せるとかすごいな…
-
綺麗な話だな…
おつおつ
-
投下します
-
从リ ゚д゚ノリ
リハ´∀`ノゝ
(*゚ー゚)( ・−・*)キャッキャッ
リハ´∀`ノゝ(僕なにやってるんだろう)
リハ´∀`ノゝ 女装っ子行進曲、のようです リ゚д゚ ノリl从
-
どうも、モナーです。僕の名誉にかけて言わせてもらいますが、僕に女装癖はありません。本当です。
なぜ僕が女装して友人の彼女を尾行しているのかというと深い理由があるのです。
あれは、一昨日のことです。学校で僕が友人と談笑している時でした。
( ´∀`)『モララーまたふられたモナ?
そろそろ諦めた方いいモナ』
( ・∀・)『向こうから告白してくるんだよ?
それを愛されてる気がしないってふられるのは僕が悪いの?』
( ´∀`)『今腹の底から湧きあがる怒りを抑えるのに必死だから黙ってくれる』
(,,゚Д゚)『なぁ、二人とも』
( ´∀`)『なんだリア充代表お前の顔を心底殴りたい』
( ・∀・)『ものすごく理不尽な怒りを人に向けないの。
なあにギコ』
(,,゚Д゚)『…ちょっとした相談、なんだが。
日曜日お前ら暇か?』
( ´∀`)『モナ?僕は暇モナ』
( ・∀・)『僕も特に用事はないよ。
どこか遊びにでも行くの?』
(,,゚Д゚)『いや、遊びに行くと言えばそうなんだが…』
( ・∀・)『…ずいぶん歯切れが悪いね。
言いにくい用事?』
(,,゚Д゚)『…誰にも言わないでくれよ』
( ´∀`)『僕は口が堅いモナー』
(,,;゚Д゚)『お前が心配なんだよ』
( ´∀`)『モナ……』
撃沈した僕に見向きもせず二人は話を進めていきました。
改めて考えたら僕の扱いがひどいと思います。
-
( ・∀・)『相談事を人に話す趣味はないんでね。
で、用事はなんなの?』
(,,゚Д゚)『…しぃのことだ』
( ・∀・)『あぁはいのろけ?』
(,,゚Д゚)『ちげぇよ…しぃが浮気してるみたいなんだ』
( ・∀・)『……それは、まぁ。
重たい話だね。根拠は?』
(,,゚Д゚)『毎週必ずデートしてたのに、一か月前からちょくちょく断られるようになって…
月曜日にジョルジュからしぃが知らない男と一緒にいるって見たって聞いた』
( ・∀・)『…うーん、まだちょっと根拠として弱いなぁ』
( ´∀`)『破局の危機モナ?』
( ・∀・)『おだまりなさい。
じゃあ日曜日の用事は?』
(,,゚Д゚)『…本当に浮気なのかどうか、確かめようと思って。
俺一人だと冷静でいられないかもしれないから』
( ・∀・)『うんうん、いい判断だ。
日曜日にしぃちゃんがそいつといる可能性は?』
(,,゚Д゚)『確定だ。俺とのデートを断ってる日はそいつといる』
( ・∀・)『ふぅん……で、どうするの?』
-
(,,゚Д゚)『尾行しようと思う』
( ´∀`)『ストーカー……』
( ・∀・)『しっ言っちゃダメ。
……でもそのまま尾行する気?確実にばれると思うけど』
(,,゚Д゚)『むぅ……しかし他に方法がな…』
モララーが少し考え込んでにやりと笑いました。
僕は知っています。彼がこういう顔をするときは大体ロクなことないのです。
( ・∀・)『…僕にいい案があるよ。
日曜日、そうだな八時くらいに僕の家に来て』
(,,゚Д゚)『本当か?頼んだぞモララー』
( ・∀・)『モナーもだからね』
(;´∀`)ビクゥッ
( ・∀・)『 モ ナ ー も だ か ら ね 』
(;´∀`)『も、モナ…了解したモナ…』
本当になぜ僕は了解してしまったのでしょう。
モララーの目が怖かったからとしか考えられません。あれは脅しを含んでいる目でした。
-
そして、今日。モララーの家に行って出されたのはこれでした。
( ´∀`)『………』
(,,゚Д゚)『………』
( ・∀・)『さ、着て』
( ´∀`)『異議あり!これは明らかに女性用の服であります!』
(,,゚Д゚)『モナーに同意だ。いくらスカートじゃないにしろどう見ても女性用だ』
( ・∀・)『サイズはあってるから問題ないよ』
( ´∀`)『心情的に問題ありまくりだよバカ』
( ・∀・)『変装ったって適当なものじゃばれちゃうでしょ?
あ、ウィッグもあるよ』
(,,;゚Д゚)『なんでモララーこんなの持ってるんだよ…』
( ・∀・)『おばさんの趣味でね。部屋もあいてるし置いてたんだ。
まさか役にたつときが来るとは思わなかったけど。
これでも結構ボーイッシュなのを選んだつもりだよ?
ふわふわしたのがいいなら変えようか』
(,,゚Д゚)『これでいいです』
( ´∀`)『……僕も着るモナ?』
(,,゚Д゚)『…すまん』
( ´∀`)『終わったらいちごタルトな。期間限定のあれ』
(,,゚Д゚)『あれ高ごめんごめん怖い怖いおごるから』
-
十分後
リハ´∀`ノゝ
从リ ゚д゚ノリ
( ・∀・)『ぶふwwwwwwwwwwひぃwwwwwww』
リハ´∀`ノゝ『笑ってんじゃねぇよ』
( ・∀・)『ちょwwwwwwしゃべんないでwwwwwwww』
从リ ゚д゚ノリ『ものすごくしにたい』
( ・∀・)『wwwwwww声やばいwwwwwwwwww』
ひとしきり笑ってすこし涙目になったモララー。
僕はこの時ほど彼の首を絞めたくなった時はありません。
-
( ・∀・)『あーおもしろ。せっかくだから写真とろ写真』
リハ´∀`ノゝ『やめて』
( ・∀・)□『もうとっちゃいましたー』パシャ
从リ ゚д゚ノリ『なんでお前に頼ったんだろうな俺…』
( ・∀・)『本当にwwwモナーはまだいいけどwwww
ギコの声やばいwwwwしぬwww』
リハ´∀`ノゝ『いっそしんでくれ』
从リ ゚д゚ノリ『そもそもなんでモララーは着ねぇんだよ…』
( ・∀・)『wwwあぁwww説明wwするよwww』
リハ´∀`ノゝ『笑いおさめて』
またモララーの笑いがおさまるまでかなりかかりました。
余談ですが僕の身長は170あります。太っても痩せてもいません。
ギコに至っては175で、剣道部で鍛えています。
もうどう考えても似合ってるとは言えません。ギコよりマシだとは思いますが。
-
( ・∀・)『ふぅ……とりあえず君達しゃべらないでくれる?面白いから』
リハ´∀`ノゝ(理不尽)
( ・∀・)『まず、君達がしぃちゃんを尾行する。
そして男と合流したらしばらくおよがせる』
( ・∀・)『それで、やけに仲いいなって思ったら僕が声かけに行くから。
それでギコのことをだして様子を見る。
君たちは陰に隠れて聞いといて』
( ・∀・)『あ、そういや聞いてなかったけど。
ギコ、本当に浮気だったらどうするの?
しゃべらないでね』
リハ´∀`ノゝ(ひどい)
しゃべるなと言われたギコは携帯で文を打ってモララーに見せました。
しゃべったらモララーがまた笑ってしまうでしょうから、それを懸念したのでしょう。
僕から文面は見えませんでしたが、モララーが満足そうにうなずいたので彼の同意は得られたのだと思います。
-
( ・∀・)『じゃあ、行こうか。
二人とも顔隠しとけばそれなりにみえるから』
リハ´∀`ノゝ(それなりて)
( ・∀・)『あ、それとも化粧もする?
一通りできるけど』
リハ´∀`ノゝ『だが断る』
( ・∀・)『…なんかモナーには慣れてきたよ。
案外似合うんじゃない?』
从リ ゚д゚ノリ『俺は』
( ・∀・)『wwwwwwwwwwwwwww』
リハ´∀`ノゝ『泣いてもいいモナ』
从リ ゚д゚ノリ(覚えてろよモララー)
そして、冒頭に戻るのです。
-
リハ´∀`ノゝ
从リ ゚д゚ノリ
(*゚ー゚)( ・−・*)アーソレイーンジャナイ? ソーカナー?
リハ´∀`ノゝ「…仲良さげモナね」
从リ ゚д゚ノリ「ちくしょう…しぃの隣は俺の場所なのに…」
陰に隠れて僕らは小声で会話しています。もし周囲にばれたら生きていけません。
しぃさんと男はかなり仲がよいように見えます。正直コワモテのギコよりお似合いです。
デパートの雑貨屋で二人は何かを選んでいるようです。
しぃさんが選んで、男が意見を言うという感じでしょうか。
从リ ゚д゚ノリ「くそ、モララーはまだか…」
リハ´∀`ノゝ「あんまり前にでちゃダメモナ。
ばれたら一瞬でバイバイモナ」
从リ ゚д゚ノリ「わかっているが…」
ギコは今にも飛び出しそうです。
ギコが出たら僕も連鎖的にばれてしまうでしょうから僕も必死です。
もしばれて母親の耳に入ったらと思うと恐ろしいのです。
息子が特殊な性癖をもっていると誤解されたくありません。
-
(*゚ー゚)( ・−・*)ウーンアンマリダナー ベツノトコイコッカ?
どうやら二人が出てくるようです。
ばれないように二人の死角に回って、後をつけます。
ストーカーは物凄く根気がいるのだと学びました。
リハ´∀`ノゝ(バナナチョコタルトも追加しよう)
从リ;゚д゚ノリ「お、おい、あれ」
焦ったギコの声に意識を戻すと、二人がアクセサリー店に入っていくところでした。
指輪のもとに近寄っていく二人をギコは茫然と見送ります。
从リ д ノリ「ゆびわ……おれもかってやったことないのに……」
リハ´∀`ノゝ(こりゃおわったかな)
-
(*゚ー゚)( ・−・*)サスガニキガハヤイカナー? ヤッパソウイウノハサー
二人は指輪をチラッと見ただけで今度はブレスレットの方に近寄っていきます。
指輪じゃなかったと安堵するギコですが、あそこは男物の場所です。
しぃさんが男へ何かを買うのは確定的でした。
(*゚ー゚)( ・−・*)ア!コレイイ! オオーイージャン
しかも買う物は決まったようです。しぃさんはご機嫌です。
きれいにラッピングしてもらって、しぃさんは慎重に手に持っていたカバンに入れました。
よほど大事な人への贈り物なのでしょう。それはもう。もう僕にはオチが見えます。
( ・∀・)「やぁ、偶然だね」
(*゚ー゚)「あら、モララー君」
( ・−・ ) 「? 友達?」
ここでモララーがしぃさんに声をかけました。
もう彼にもオチが見えているのでしょう。いつもよりにこやかです。
いや、彼は最初からわかっていたのかもしれません。
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