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( ´_ゝ`)君の道、僕らの世界、のようです(´<_` )

14名も無きAAのようです:2012/11/25(日) 22:50:45 ID:QXb7/AYI0
ベルが。


羽を畳んだまま、ベルは首を伸ばしてこちらを見ていた。
金色の目を兄者と弟者に向け、大人しく話を聞いている。

( ´_ゝ`)「…父者が言った事、覚えてるだろ弟者」

(´<_` )「…」

( ´_ゝ`)「この子が大きくなるまで、面倒を見る」

大きくなるまで。
大きくなって、大人になったら、空に返そう。
父者は、最初にそう双子に告げていた。

地を走る地竜は大人しいものも多く、大昔から人との接点がある生き物だ。
故に、家畜としての役割もこなしてきた。
けれど飛竜はそうではない。
地竜と違い温厚でなく、群れを作らないその性質から、飼われた事がない。
野生なのだ。

( ´_ゝ`)「このままじゃ、ベルは何にも出来なくなる」

他の飛竜と出会い。
番いとなり、子を授かり。
愛し、育て、共に飛ぶ。
飛竜の生命としての役割を、何一つ出来ないままになる。

(-<_- )「…」

( ´_ゝ`)「俺が王になったら、前みたいにベルの傍にはいられない」

(´<_` )「…そうだろうな」

( ´_ゝ`)「お前だってそうだ。
      俺の傍にいて国政に携わるって事は、ベルの傍にいられないって事になる」

( ´ω`)「兄者…」

頭の上に乗っていたブーンが、不安そうに兄者を見下ろす。
兄者の目は、ベルの金色の目を悲しそうに見つめていた。


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