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('A`)ドクオと飛竜と時々オトモのようです
1
:
名も無きAAのようです
:2011/12/18(日) 00:08:51 ID:88pYr5WMO
小説板から引っ越してきました。蕎麦は後程ご馳走します。
前スレ
http://jbbs.m.livedoor.jp/b/i.cgi/sports/37256/1300286882/1-
151
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:45:22 ID:f.54VduIO
(,,゚Д゚)「………」
ギコは少しブーンを羨ましく思った。最近ではドクオに師事し、その腕をメキメキと上げているらしい。出来る事ならギコもドクオに教えてもらいたい事が一杯あった。
だが、ギコが狩りに出なければユクモのギルドの運営に支障を来す。HR2の新米であるブーンだからこそ許されるのだ。
デレも事ある毎にドクオに付き纏っているようで、遠くないうちにHR5に昇格するだろう、と言われている。
('A`)「………」
他人と積極的に関わろうとしないドクオだが、相手から話し掛けられると意外と熱心に話していた。
良い事だと思う。狩人発祥の地、ドンドルマでの経験はぬるま湯に浸かっていたユクモの狩人達には、良いカンフル剤になっている事だろう。
152
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:46:57 ID:f.54VduIO
ドクオが来てから、ユクモの狩人の質は確実に上がっている。ブーンしかり、ツンしかり、デレしかり、そしてギコもだ。加えて他の狩人達もドクオと狩猟に行く事が増えた。
(,,゚Д゚)(楽しみだゴルァ)
これから、ユクモの狩人達は強くなる。未だHR6となるとギコしかいないが、HR5にはビロード、ワカッテマスというギルド生え抜きの若手がいる。そこにデレが加わるのも、そう遠い話ではないだろう。
それにブーンとツン。彼らには何より、強き血と恵まれた環境があった。ベーンさんから受け継いだ血、狩人の姉と鍛冶屋の父を持つツン。それを指導するドクオ。
(,,゚Д゚)(俺もうかうかしてらんねぇぞゴルァ)
あの二人ならばHR4くらいまでならば、一足飛びでなってしまいそうだ。
それに【騎士派】ではあるが、モララーもいる。
ロマネスク、ベーンがユクモから居なくなり、フォックスが引退して以来、世代交代に失敗したユクモに、黄金時代が到来する。
そんな予感が、ギコにはしていた。
153
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:50:21 ID:f.54VduIO
(*゚∀゚)「ドクオ」
('A`)「ん、どうした?」
山頂までは、まだ遠い。ツーは足を止め、ドクオに呼び掛けた。
(*゚∀゚)「なんでドクオは、この狩りにオレっちを連れていこうとしなかったんだニャ?」
('A`)「あぁ、その事か」
そう、ドクオは今回の狩りにツーを伴うつもりはなかった。ツーにそれを伝えれば、確実にゴネるだろうと予測したドクオは、ツーには何も伝えずユクモを出た。
しかし、村人からも狩人からも慕われているツーに隠し切れるはずもなく、ユクモから全速力で追ってきた彼女に捕まり、連れていく事になってしまった。
154
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:51:15 ID:f.54VduIO
('A`)「いや、G級のモンスターは荷が重いと思っただけだ」
(*゚∀゚)「そんじょそこらのヒヨッコよりは使えるニャ」
(*゚ -゚)「ツーは誰の事を言ってるのかにゃ?」
すぐさま喧嘩を始める二匹。溜息を吐いて、ドクオとギコが間に入った。
('A`)「全く、こうなると分かっていたから連れてきたくなかったんだが」
(,,゚Д゚)「お前ら、仲良くしろゴルァ!」
頬を膨らまし不満そうな二匹。
('A`)「足手まといだと思えば、置いていく。忘れるなよ、皆」
(*゚∀゚)「……ニャー」
(*゚ー゚)「ふんっ、しぃの御主人はギコ様なのにゃっ!」
155
:
幕間
:2011/12/19(月) 22:52:36 ID:f.54VduIO
ドクオとギコが出発した後、ギルドは未だ静寂に包まれていた。
集まっているのは、ざっと数えて五十人程。殆んどのユクモの狩人が集まっている。
( ^ω^)「……」
ζ(゚、゚*ζ「……」
そこにはブーンやデレの姿もあった。
皆、一様に無言。彼らの心にのしかかっているのは、『ジンオウガを相手に、彼ら二人だけで送り出してしまった』という、罪悪感にも似た事実だ。
156
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:53:39 ID:f.54VduIO
ζ(゚、゚*ζ「そういえば、ブーン君。ツンちゃんはどうしてるの?」
( ^ω^)「……帰ってから眠ったきりですお。本当に起きてなくて良かったですお」
こんな時、ツンならばどうするのだろうか。
きっと彼女は激怒するだろう。
彼女にとっては、G級だろうがギルドの掟だろうが、そんな小さな柵など関係ない。
『何故二人だけで行かせたのか』
『どうして誰も付いていこうとしなかったのか』
先程のブーンやデレの様に「私が行く」と言うだろう。
そして『自分では、まだ足手まとい』という事実に、何より自分を責める。
( ><)「……ボクも付いていきたかったんです」
そう呟くのは、ビロードだ。HR5の彼は、ギコが猟団長を勤める【荒鷲団】に所属している。ユクモの狩人達の中では、一番ギコと一緒に狩りをこなしてきた。
現に、彼も「ボクを連れていって下さい」と願い出ていた。しかしギコは優しく笑うだけで、頷く事はなかった。
157
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:55:25 ID:f.54VduIO
( ^ω^)「……ビロードさん」
( ><)「でも仕方ないんです。ボクが行ってもギコさんの足を引っ張るのは事実ですから……」
ビロードの拳が、ギュッと硬く握られた。
狩人の寿命というのは、蝉の様に短い。勿論狩りで命を落とす、という理由もあるのだが、どんな凄腕の狩人でも30歳辺りで引退するのだ。
ドンドルマには40歳になっても現役という化け物もいるのだが。
今、このギルドに集まっている顔ぶれを見れば、殆どが20代前半だ。
158
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:56:31 ID:f.54VduIO
これには、一つ原因がある。
以前語った【騎士派】の興り。狩人という存在に疑念が湧いた時、狩人にならず騎士になるという人間が増えた。
今となってはギコの活躍により狩人になる若者が増えたが、ギコの世代の時は殆どが騎士になった。
空白の世代、そう呼ばれている。今、25〜28までの年齢の者達だ。
( ><)「……」
( ^ω^)「……」
ζ(゚、゚*ζ「……」
新たなる芽は、確かに芽生えていた。だが、未だに新芽。その花を咲かせるには至っていない。
ζ(゚、゚*ζ「そういえば、ビロード君。ワカッテマス君はどうしてるの?」
( ><)「……ワカ君も、ギコさんに付いていきたいって言ったんですけど。やっぱり断られちゃって」
159
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:57:06 ID:f.54VduIO
( <●><●>)『私には、まだまだ力が足りないのは分かってます』
_
160
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 22:58:23 ID:f.54VduIO
( ><)「多分、外で素振りをしてるんだと思います」
ζ(゚、゚*ζ「そっか……」
それきり会話は途切れ、再びギルドを沈黙が支配した。
161
:
6―5
:2011/12/19(月) 23:00:29 ID:f.54VduIO
ドクオ達が山に入って四時間が経った。大体山の中腹辺りまで来ていた。そこから、風景が一変する。
('A`)「どう思う、ギコ」
(,,゚Д゚)「分からんが、これは多過ぎるぞ」
(*゚∀゚)「こんな数、今まで見た事ないのニャー」
(*゚ー゚)「異常発生ですかにゃ?」
そこには異様な数の雷光虫がいた。虫の習性からか数ヶ所に集まるように浮遊しているが、数が数だけに一つの大きな塊に見える。
(,,゚Д゚)「これが【雷狼竜】ジンオウガの影響だとすれば、近いぞゴルァ」
その言葉にドクオも同意する。
('A`)「雷狼竜に雷光虫、お誂え向きだな。この山に登る最中感じていた小型種達の気配も消え失せているし、居るな。この近くに」
一番最初に武器を構えたのは、しぃだった。
162
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:01:52 ID:f.54VduIO
(*゚∀゚)「でも不思議だニャー。いつも大型が近くに居るなら威圧感を感じるのに、今は全然感じないのニャ」
(*゚―゚)「ジンオウガは未知のモンスターですにゃ。何があってもおかしくないですにゃ」
しぃが言うのも最もだ。それにドクオは、この感覚に覚えがある。
('A`)「自分の強さ故に、俺達に警戒すら払っていないか。相変わらず、竜種というのはナメてくれるな」
(,,゚Д゚)「ここでやるのか、ドクオ」
ギコが尋ねたのは、観察に回るか戦闘に入るか、という事だ。
('A`)「勿論様子見だ。先に見つけて気配を殺し観察する。……だがこういう奴は得てして」
ドクオの言葉は、最後まで紡がれなかった。ユクモ山の頂から少し下がった場所。その岩場から、ヤツが遂に顔を出したのだ。
('A`)「自分から現れちまうもんなんだよな」
163
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:04:05 ID:f.54VduIO
【雷狼竜】ジンオウガが威風堂々、遂にドクオ達の前に姿を見せた。金色の角を持ち、周りに無数の雷光虫を引きつれるその姿は、まさにユクモの神。長い尻尾の先は鎚の様になっており、堅そうな甲殻が備わっている。
また見た目は竜というより狼、獣に近い。翼は見たところ生えておらず、代わりに恐らく翼が退化したのであろう強靭な前脚が備わっていた。
のそりと、住みかと思われる洞窟から顔を出すと
『Waohooooooooo!!!!!!』
吠えた。
('A`)「!!」
(,,゚Д゚)「!!」
164
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:07:24 ID:f.54VduIO
唐突の遠吠えに、思わずドクオとギコは耳を押さえる。だがこの距離から、あの声量。翼こそないので、飛竜ではないが、間違いなく飛竜に比肩するバインドボイスだ。
そこから一跳。助走を付けたわけでもないのに、奴はドクオ達の目の前まで跳んだ。
(;,,゚Д゚)「……コイツが【雷狼竜】ジンオウガ」
(;*゚ー゚)「………おっきいのにゃ」
165
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:08:44 ID:f.54VduIO
実際の所、ジンオウガはそれ程大きなモンスターではない。比べるまでもなく飛竜種の方が大きい。だがジンオウガの持つ神々しさ、威圧感がジンオウガを大きく感じさせる。
ジンオウガは、見定めるようにドクオとギコに視線を向けた。
('A`)「ギコ、流石にこの状況だと様子見は無理だな。コイツ、なかなか気配に敏感らしい」
(,,゚Д゚)「おう。覚悟は出来てるぞゴルァ!」
距離は凡そ50m。ジンオウガの脚力を持ってすれば二秒と掛からず詰められる距離だろう。
166
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:09:25 ID:f.54VduIO
('A`)「良いだろう。なら戦おう、ジンオウガ。互いの存在を賭けて」
今ここに、後のユクモに大きく名を残したジンオウガとの戦い。その序章が幕を開けた。
167
:
幕間
:2011/12/19(月) 23:11:53 ID:f.54VduIO
もう一度、場面をユクモギルドへと戻そう。
心配そうにウロウロと立ち歩く者や、目を瞑り何かを考える者、様々だが共通して言えるのは皆狩りに出た二人を心配しているという事だ。
( ^ω^)「……」
ζ(゚、゚*ζ「……」
嫌な沈黙が包むギルド。
( ^ω^)「!?」
そこに突如として響き渡った大声。
『ブゥゥウウウーーーーン!!!!!!!』
(;^ω^)「おっ!?」
余りの大声にブーンは、反射的に立ち上がって、直立不動の体勢をとった。
168
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:13:04 ID:f.54VduIO
声の主は
ξ#゚⊿゚)ξ「……ふぅ」
ツンだ。
(;^ω^)「ツン!もう起きて平気なのかおっ!?」
余りにも予想外の登場に、ブーンは驚くが、ナルガクルガの討伐から帰ったばかりのツンの体調を心配する。
ξ゚⊿゚)ξ「なに言ってんの?アンタ、バカァ?あー、バカだったわね」
だが、ツンはそんなブーンの心配を一蹴する。
ξ#゚⊿゚)ξ「なんでアンタがここに居るのよッ!!ドクオに付いていってると思ったのにッ!!」
見ればツンは完全武装。先程まで眠っていたとは思えない。具足を身に付けるだけでも相当時間が掛かるというのに。
169
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:13:52 ID:f.54VduIO
ξ#゚⊿゚)ξ「アンタ!なにバカの癖に、こんな時だけ賢くなってるのよッ!こっちはアンタを追いかけようと思って、速攻で準備してきたのよッ!!!
そしたら、ギルドに居るって言うじゃない!!なんでドクオとギコだけで行かせたのよっ!!!」
これにはブーンもカチンと来た。自分の気持ちも知らないで、何を勝手な事を。
―――ボクだって
(#^ω^)「ボクだってドクオに付いていきたかったおッ!!!でも『お前にはまだ早い』って!!!そう言われたんだおっ!!!!!」
170
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:15:16 ID:f.54VduIO
二人の興奮したやり取りを聞きながら、一番心揺さ振られたのはデレだった。
ζ( 、 *ζ「………わ」
ξ#゚⊿゚)ξ「だからッ!!アンタは、一体どうしたいのよッ!!!力が足りないのだって、そんなの初めから分かり切ってる話よッ!!!」
(#^ω^)「だからッ!!!そんな状態のボクが行ったって足しか引っ張らないお!!!」
ζ(゚、゚*ζ「私、追い掛ける……」
ξ#゚⊿゚)ξ「だからぁ!頭悪いくせに、なんで今だけ賢くなってんのよッ!!いつもみたいに………え?」
(#^ω^)「余計なお世話だおっ!!ボクも考えて、考えて、考えたんだおっ!!!それでも、やっぱり……え?」
ξ゚⊿゚)ξ「あるぇ?」(^ω^ )
171
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:16:28 ID:f.54VduIO
ζ(゚、゚*ζ「そうよね。ドクオさんには、ああ言われてしまったけれど、やっぱり彼に付いていたいし。確かに、私はまだHR4の中堅だけど、そんなの関係ないわ。いっそのこと、ギルドマスターを脅して、私のHRを上げて貰えば解決だわ。というか【雷狼竜】とか、所詮オオカミ。言ってしまえば、ただの犬だわ。うん、決めた!私、やっぱり追いかけるね!」
172
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:17:49 ID:f.54VduIO
じゃ、と手を上げて軽く挨拶し、デレは風のように去っていった。
取り残された面々は口を開ける他ない。
( ^ω^)「……ツン」
ξ゚⊿゚)ξ「なによ」
大きく息を吸い、ブーンは静かに話始めた。
( ^ω^)「ボクには、まだ全然経験が足りないお。飛竜となんて戦った事ないお」
ξ゚⊿゚)ξ「私だって昨日初めて戦ったわ」
ツンは、何も問題ないというように気軽に言う。
( ω )「ツン、ボクバカだから。やっぱり、こんなの納得出来ないお」
ξ゚⊿゚)ξ「ふんっ。知ってるわよ、そんな事」
ブーンの自虐を、ツンは鼻で笑った。
173
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:18:54 ID:f.54VduIO
―――でも、そんなバカなブーンの事が、私は好きなんだから
_
174
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:19:37 ID:eysBSFG.0
ニヤニヤするな俺!
175
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:21:41 ID:ctg3onNo0
あらあら、うふふ
176
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:21:57 ID:f.54VduIO
( ^ω^)「行くお」
ξ゚ー゚)ξ「うん!」
ユクモの新芽は、開花の時を迎えられるのか。
ドクオとギコの知らない所で、もう一つの物語が始まろうとしていた。
177
:
6―6
:2011/12/19(月) 23:23:55 ID:f.54VduIO
開戦の狼煙を上げたのは、意外にもしぃだった。
(*゚ー゚)「にゃー、狩りの基本はコレですにゃ」
真っ赤なペイントボールが、ジンオウガに命中する。モンスターの習性を充分に理解しているベテランになればなるほど忘れがちなペイントボールだが、未知とのモンスターと戦う時には必須な道具だ。
ペイントは、【彩鳥】クルペッコ戦でも登場したが、あの時とは状況も意義も全く違う。クルペッコの時は的として使われたが、今回はジンオウガが大きく移動した時に、見失わないようにする為の物だ。
ペイントボールは、弾けると三日は洗っても取れない特殊な染料がモンスターを赤く染め、そこから強烈な臭いを発する。これにより、少し遠く離れた位でモンスターを見失う事は無くなる。
(,,゚Д゚)「まずは一撃だぞゴルァ!!」
ギコが振りかぶった一撃。狙いは頭部。ギコの新たな相棒【焔剣】リオレウスが、唸るようにジンオウガへと襲い掛かる。
178
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:25:16 ID:f.54VduIO
だが、その一撃を
(,,゚Д゚)「んなっ!?」
ジンオウガはバク転の要領で躱した。ジンオウガを捉える事なく大地に突き刺さるギコの大剣。飛竜種には見られない獣特有のトリッキーな動きだ。
ジンオウガは、大剣を引き抜こうとしているギコに透かさず襲い掛かる。
179
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:26:38 ID:f.54VduIO
しかし、これをドクオもまた読んでいた。
背後から取り出したるは、彼の【鋼竜】クシャルダオラ。その最上位種を討伐せし者にのみぞ与えられる双剣【鋼龍双】ラファール=ダオラ。
('A`)「先手は譲ってやれんな」
後ろ脚に斬り込む。ドクオの一振りで、ジンオウガの周りをたゆたう雷光虫達が散る。後ろ脚の爪を抉る様に斬撃を繰り出す。ドクオの繊細な双剣捌きが成せる技だが
('A`)「ふむ。やはり堅いな」
ジンオウガの爪が、剥がれる事はなかった。それどころか、ジンオウガはその体勢から一歩も動かずに反撃を繰り出したのだ。
('A`)「!?」
鞭の様にしなるジンオウガの尻尾。身体は全く動いていないのに、尻尾だけが意思を持っているかの様に激しくドクオを打ち抜かんと動いた。
180
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:27:42 ID:f.54VduIO
(#*゚∀゚)「ニャーアアアア!!!!」
それを防いだのはツーだ。【旗元】ネコ合戦旗でジンオウガの尻尾を、ねじ伏せる様に叩き付けた。だが、大型種の力に勝てる訳もなく、尻尾の軌道をずらすだけに留まる。
(;*゚∀゚)「ニャッ!?」
吹き飛ばされるツー、それを受け止めたのは、しぃだ。
(*゚ー゚)「まったく、しっかりするのにゃ」
(*゚∀゚)「すまんニャー」
ここまでツーの攻撃を入れれば計三回。まともに入ったのはドクオの一撃だけだ。
('A`)「戦い辛い奴だな」
181
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:28:54 ID:f.54VduIO
ギコの攻撃をバク転で躱した様に【雷狼竜】ジンオウガは、飛竜種とは違い、どちらかと言えば牙獣種に近い動きを見せる。ドクオもギコも、やりづらさを感じていた。
特にギコは、牙獣種と戦った経験が少なかった。
ユクモの牙獣種と言えば、ドクオがユクモに来て初めて遭遇した【青熊獣】アオアシラ、凍土の洞窟に縄張りを持つ【白兎獣】ウスクスス、砂漠や火山という暑い場所を縄張りとする【赤甲獣】ラングロトラの三種だ。加えてドスファンゴも数えられるが、この場合は違いが大きいので考えない。
この三種に共通して言える事は、比較的低レベルの狩人に任せられるモンスターだという事だ。確かにどのモンスターも一癖あるモンスターだが、飛竜種に比べれば力不足なのだ。
飛竜種が自分の縄張りに現れれば、この三匹達は身を潜める。それは種としての差であり、なによりも長年の食うか食われるかの関係が今尚色濃く受け継がれているからだ。
182
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:29:41 ID:f.54VduIO
しかしドンドルマの牙獣種は、これに当て嵌まらない。勿論【桃毛獣】ババコンガや【雪獅子】ドドブランコと言ったユクモの牙獣種に近いモンスターもいるが、ドンドルマには例外がいるのだ。
【金獅子】ラージャン、【響狼】カム・オルガロン、【雌響狼】ノノ・オルガロンという飛竜種に比肩する三獣がいる。
この三匹と戦った事があるからこそ、ドクオはある程度【雷狼竜】ジンオウガの動きを予測出来ている。
だがユクモから出た事のないギコには【雷狼竜】ジンオウガが、とんでもない化け物に思えた。
未だ悠然と座し、尻尾だけを振り回すジンオウガ。まるで『お前達に興味はない』という様に。放っておけば、毛繕いでも始めそうだ。
183
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:31:52 ID:f.54VduIO
ギコは折れそうな心に必死で活を入れる。そんなギコの背中を押したのは、やはりドクオだった。
('A`)「ギコ、先に俺が仕掛ける。チャンスがあればお前も来い」
(,,゚Д゚)「お、おう」
ゆっくりとした動きでジンオウガへと近づくドクオ。一歩、二歩、ドクオは歩幅を変えることなく、一定のリズムで歩を刻む。
そしてジンオウガまで、あと五歩の距離まで近付いた時、今まで威嚇する様に激しく動くだけだった尻尾がドクオへと襲い掛かる。
しかしドクオの体勢は万全。ジンオウガの尻尾を、一歩下がる事でなんなく躱す。
('A`)「ふむ。ここまでがお前の間合いか」
数秒でジンオウガの間合いを測ったドクオ。そのギリギリの距離、そこにドクオは立つ。ジンオウガは動かない、尻尾もドクオに攻撃をしていない。
そこからドクオは、円を描く様にジンオウガの周りを歩いた。距離を崩さない様にゆっくりと。
後ろ脚辺りまでドクオが回り込んだ時、ジンオウガの尻尾の動きに変化があった。そこでドクオは、再び一歩“前に”踏み出した。
尻尾は襲ってこなかった。
184
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:33:59 ID:f.54VduIO
ドクオはニヤリと笑みを浮かべて言った。
('A`)「なるほど。そして、ここがお前の視野の限界か」
更に分かった事がある。ジンオウガは触覚でも聴覚でもなく“視覚”で敵を捉えているという事だ。この事実は、かなりのアドバンテージとなる。
(,,゚Д゚)「………」
(;*゚―゚)「………」
それを見ていたギコとしぃは、言葉を失う。
確かに理屈は理解出来る。だが、それを実行する気にはならない。確かにドクオの動きは、ゆっくりだ。万全の体勢で敵の攻撃を躱す事になる。しかし、だからと言って確実に躱せるかと言われればNOだ。
(;*゚―゚)「ご主人様、あの人少しおかしいですにゃー」
185
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:37:01 ID:f.54VduIO
この中でドクオの戦いを初めて見るのは、しぃだけだ。以前に酒場でドクオを目にしていたが、しぃは正直ドクオの実力を疑っていた。確かに己の主人であるギコとドクオを見比べれば、体付きには大きな差がある。
それにドクオの目。
しぃは『生きているのか、死んでいるのか分からない』と思った。少なくとも、しぃが見てきた狩人達は、もっと生き生きとした、生に貪欲な目をしていた。
それを理解したしぃが感じたのは恐怖だった。
どうして今の状況で平然としていられるのか、自分の理解出来ない事に恐怖を抱く。それはヒトもアイルーも同じだった。
186
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:38:08 ID:f.54VduIO
(,,゚Д゚)「……」
(*゚ -゚)「……」
ギコとしぃが、ドクオの存在に戦慄する中、ツーだけは彼をサポートすべくジンオウガへと向かって行った。
(*゚∀゚)「ニャー!」
嵐の様な尻尾に突っ込むのは下策。だからと言って、未だジンオウガが使っていない前脚等に攻撃を加えるのも予想外の反撃を食らうリスクを考えれば避けたい。
やはり、一番無難なのは先程ドクオが死角と見抜いた後ろ脚付近だ。
ドクオのゆったりとしたステップとはちがう、四足歩行生物独特の細かく刻まれた動き。
剣斧が唸りをあげた。突き刺さりはしないが、ジンオウガの後ろ脚に、傷を付ける事に成功したのだ。
(*゚∀゚)「まだまだ行くのニャー!!!」
透かさずツーは前脚と後脚の隙間を縫うように走り、ジンオウガの顔面を抉る様に斬撃を放った。
187
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:39:00 ID:f.54VduIO
(;*゚∀゚)「ニャッ!?」
今度の攻撃は当たらず。先程ギコの攻撃を避けた時と同じように、ジンオウガはバク転でツーの斬撃を躱した。
余りにもトリッキーな動きにツーも一瞬惚けるが、直ぐに持直しジンオウガを見据える。
追撃の気配は無いようだ。
('A`)「やはり後脚だな。それにコイツ、向こうから攻撃する様子が見られない」
(*゚∀゚)「ニャー、今の内に出来るだけ弱らせたいニャー」
ドクオとツーは、再び攻勢をかける。今度は左右に別れて同時にだ。
ここでのツーの攻撃は目を見張る物がある。ユクモ合戦旗で三連撃を食らわせる。透かさずジンオウガの尻尾が飛んでくると見るやいなや、後に跳び退きブーメランをぶつける。
流れる様な攻撃が、確実にジンオウガにダメージを与えていく。
だがドクオは更に上を行った。ツーと同じように攻撃をしているが、手数が段違い。凡そ、ツーの四倍から五倍は攻撃しているだろう。
それに加えてジンオウガの尻尾攻撃。
('A`)「尻尾だけは、活きが良いな」
それを自らの双剣で挟み込む様に防いだ。
圧倒的な冷気がジンオウガの尻尾を襲う。【夫婦剣】コウリュウノツガイが、火を司る火竜と雌火竜の双剣ならば【鋼龍双】ラファール=ダオラは、低気圧を司る【鋼龍】クシャルダオラの双剣だ。その属性は氷。
188
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:39:51 ID:f.54VduIO
堪らずジンオウガが後脚で地団駄を踏むと、ドクオは先程のツーと同じようにジンオウガの頭部へと身を滑り込ませた。
しかし二番煎じ。いくらドクオが速かろうと、ジンオウガは再び軽々と巨体を躍らせた。
('A`)「ふむ。確かに俺の今の攻撃は二番煎じだ」
189
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:40:41 ID:f.54VduIO
―――だが お前のソレは三番煎じだ
着地地点。先程までと変わらずキッチリ8m。その着地地点には
(#,,゚Д゚)「ゴルァアアアアアアアア!!!!」
【焔剣】リオレウスを全開まで振りかぶったギコ。
190
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:42:16 ID:kgc9ZLp60
おお
191
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:42:49 ID:f.54VduIO
地震が起こった。そう勘違いしてしまうような一撃だった。
ギコの一撃は、ジンオウガの頭部を的確に捉えていた。
(,,゚Д゚)「どうだゴルァ!!」
狩人の武器の中でもトップクラスの重量を誇る大剣。その一撃は、如何な【雷狼竜】ジンオウガと言えども目を回した。
(#*゚ -゚)「にゃああああ!!!!!」
しぃも鎚を振りかぶり、ジンオウガの頭部へと追撃を加えた。
しぃのネコ轟鎚は、オトモの持つ武器としては規格外の重量を誇る武器だ。それがジンオウガの頭を上から叩きつける。
(*゚ -゚)「やったのかにゃ?」
動きを止めたジンオウガにゆっくり近付く。先程のギコの一撃に、自分の追撃、頭部がカチ割れていてもおかしくない重さの攻撃だった。
192
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:43:25 ID:f.54VduIO
―――しかし
(;*゚ο゚)「ふにゃああああ!!!!!」
しぃは、吹き飛ばされた。何が起きたか理解出来なかった。
しぃを吹き飛ばしたのは、ジンオウガではなくドクオだったからだ。
先程まで彼女がいた場所には、ジンオウガの前脚が突き刺さっていた。少しでも回避が遅れていれば、今頃しぃは串刺しになっていた事だろう。
193
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:44:03 ID:f.54VduIO
('A`)「……」
(,,゚Д゚)「やっと敵さんもやる気を出したみたいだぞゴルァ」
今まで尻尾でしか攻撃していなかったジンオウガが、遂に前脚で攻撃してきたのだ。
『Waohooooooooo!!!!!!』
ユクモの神と崇められる【雷狼竜】ジンオウガ。その力の片鱗が、遂に明らかになる。
『………』
ジンオウガは一吠えすると、ゆっくりとドクオ達へと視線を向ける。
('A`)「……」
(;,,゚Д゚)「……」
この時、初めて二人はジンオウガと見つめ合った。今までの一方的な観察とは違い、初めて睨み合ったのだ。
ギコは、それだけでさっきまでの勢いが雲散していくのを感じた。
今までに感じた事のない威圧感だ。
以前戦ったリオレウスも【空の王】足る威圧感があった。だが今回の相手は神である。全てを見透かされる様な視線にギコは怯んだ。
194
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:45:59 ID:f.54VduIO
変化はそれだけではない。
(*゚ -゚)「ご主人!雷光虫がっ!!」
先程の攻防で散った雷光虫が、再びジンオウガを包む様に集まっている。
そして
『Waohooooooooo!!!!!!』
今までの咆哮よりも、もう一段上の雄叫び。ドクオとギコは耳を押さえた。
するとジンオウガ身体に、またもや変化。
('A`)「蓄電……か?」
雷光虫から電力を借りる様に、ジンオウガと雷光虫の間に回線が出来ていた。光の線は、バチバチと歪んだ音を立て光となってジンオウガへと吸い寄せられていく。
195
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:46:00 ID:VblEz69oO
しえん!
196
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:50:14 ID:f.54VduIO
幻想的な光景。ジンオウガと雷光虫、雷を司る二種による光の嵐。
だが今のジンオウガは全くの無防備。攻撃の絶好のチャンス、とも思えた。
しかし、あの光の奔流の中に突っ込む事は、やはり躊躇われる。
(,,゚Д゚)「……今度は俺が行くぞゴルァ」
ギコは、躊躇う自分の心を押さえつけ駆け出した。ここまでの攻撃は、全てドクオが好機を作りだして成功してきた。
自分も、Gの狩人として後れを取る訳にはいかない。そんなプライドからの行動だった。
(,,゚Д゚)「行くぞっ!」
ドクオが示した様に狙いは後脚だ。【焔剣】リオレウスのリーチならば、ジンオウガの尻尾の完全に射程外から攻撃を与える事が出来る。
(#,,゚Д゚)「うおぉぉおお!!!!」
しかし、それは今までの話だ。動く事を躊躇わなくなったジンオウガにとって、今まで死角だったその場所は、首を少し捻るだけで途端に視認出来るようになる。
横薙に飛んできた尻尾。ギコは攻撃を慌てて止め、前転で躱した。
197
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:51:26 ID:f.54VduIO
(;,,゚Д゚)「………」
この前転一回分、距離にすれば1m強。それがギコに絶望をもたらす。
そこから見る【雷狼竜】ジンオウガの大きさ。今までよりも桁違いに大きく見えた。
静かにギコを見つめるジンオウガは、さながら断罪人の様であった。
(;,,゚Д゚)「……」
前脚が、後脚が、尻尾が、全てがギコを狙っている。
――――避けられない
そう内心思いつつも、身体が動いたのは、今まで何体もの飛竜種と戦ってきたギコだからだ。
己の身体を守るように、大剣を眼前に突き立て姿勢を低くした。
次の瞬間、ギコの目は光に包まれた。
198
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:52:54 ID:f.54VduIO
当初は、ここで一旦切る予定でありましたが、もう少し進めようと思います。
199
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/19(月) 23:54:17 ID:f.54VduIO
一旦休憩です。お花摘みに行ってきます。
200
:
名も無きAAのようです
:2011/12/19(月) 23:58:21 ID:ctg3onNo0
行ってらっしゃい
201
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:00:49 ID:3OkAeC82O
―――【対飛竜用 閃光玉】
ギコも余りの光量に呻くが、大剣で視界を隠していたため直ぐに持ち直す事が出来た。
突然の光にのたうち回るジンオウガを尻目に、ギコは後へと下がる。
(,,゚Д゚)「助かったぞゴルァ」
('A`)「気にするな」
閃光玉を投げたのはドクオだった。
閃光玉というのは、皆に分かるように言うならばフラッシュグレネードだ。
人間より遥かに視力の良い獣に、その光量は天敵と言っていい。
現に神の名を持つジンオウガですら、それにのたうち回っているのだ。
202
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:01:40 ID:3OkAeC82O
('A`)「アイツが従来の飛竜種の様に視覚を頼りにしているのは分かっていたからな」
ドクオは事もなげに言うが、初見の相手にそこまで見抜く事が出来る狩人が居ようか。今となっては狩人大全に殆んどの習性が載っているが、それも何十人もの狩人の犠牲の上に調べられた物だ。
(,,゚Д゚)「……お前は、本当に恐ろしい男だぞ」
ギコの感じた恐怖は無理からぬ事だ、だがギコ以上にドクオの異常性を感じている存在。しぃだった。
(;*゚ -゚)「あの人、本当におかしいのにゃ。なんであんなに普通にしてられるのにゃ」
その呟きを横で聞いていたツーも、内心同意する。
思えばツーにとっても、ドクオは不思議な事ばかりだった。
203
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:02:37 ID:3OkAeC82O
最初はただの馬鹿な旅人だと思った。ほっそりとした体格に、なんの装備も身に付けていなかったのだから。
それなのにドクオは、ジャギノスとの戦いに割って入った。たった一匹のアイルーを助けるためにだ。
その後のアオアシラとの戦いは圧倒的だった。全く情報のない状態で、防具も着けづに傷一つ負う事なく撃退したのだ。
ドクオはそれを誇るでもなく、ただ「名前を聞き忘れたから戻っただけ」だと言った。
出会ったばかりのアイルーのために、そんな無茶をする人間だからこそ、ツーは“あの時”から誰にも主従しないというスタンスを崩し、彼に付いていった。
(*゚∀゚)「そういえば……」
【青熊獣】アオアシラも【毒怪竜】ギギネブラも、【彩鳥】クルペッコも、ドクオは初見で相手をしていた。
204
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:03:12 ID:3OkAeC82O
余りの手際の良さに、ツーは意識していなかったが。それにリオレウスも、ユクモとドンドルマでは動き方も全く異なると聞く。
(;*゚∀゚)「ニャー……」
落ち着いて考えると、ドクオは今まで何という無茶をして来たのか。
更に驚愕するのは、ドクオはデレやツーに危害が向いた時、必ず完璧にフォローしているのだ。加えて言えば【空の王】リオレウスの討伐時も囮という役割を単独で果たしている。
危険な役割は全てドクオ自身で行ってきたのだ。
ベテランとされる狩人ほど、自分にリスクを負わされる事を拒む。長年の経験から、如何にそれが危険なのかを理解しているからだ。
誰よりも危険性を理解しているはずのドクオ。狩人は『仲間を切り捨てられる』様になってこそ一流だとはよく言うが。
それでもドクオは切り捨てた事がなかった。
205
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:03:52 ID:3OkAeC82O
(,,゚Д゚)「どうする、ドクオ。奴にはもう後脚の死角は通用しねぇぞ」
ギコの先程の行動からも、それは明らか。
('A`)「なら、一度待つ。向こうから仕掛けて来て貰った方が、やりやすい。それに手札を知らない相手に、自ら手を晒すのは悪手だ」
油断なく距離を保ちながら、ドクオは双剣を構える。それに習いギコも大剣を構えたまま後へ徐々に下がって行った。
ドクオには予感があった。ジンオウガの様に自分の力を溜めたりするようなモンスターは、一気にその力を解放し、爆発的に動きだす。
('A`)「ギコッ!!」
(,,゚Д゚)「ああっ!」
206
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:04:34 ID:3OkAeC82O
恐ろしい事に、ここでもドクオの予感は的中した。ジンオウガは、一切助走を付けないまま飛び掛かってきたのだ。狙いはギコ。身体全体を使い、その動きは驚くほど速い。
(,,゚Д゚)「来ると分かっていればっ!」
ギコは横っ飛びで、それを避けた。一度大剣を背に収め、突っ込んできたジンオウガを見据える。
だが
(;,,゚Д゚)「居ないッ!?」
しかしギコの視線の先にジンオウガは居ない。
(,,゚Д゚)「くっ!?」
目の前に現れたジンオウガ、咄嗟に引き抜いた大剣で押さえ付けるように防ぐ。ギコの武器が太刀やハンマーならば、この時点で終わっていただろう。
(;,,゚Д゚)「クソッ、こいつ急にスピードが……それに重い!」
207
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:05:38 ID:3OkAeC82O
ジンオウガの行動を防いだギコだが、ジンオウガにどこで攻撃されたのか分からなかった。確かにジンオウガの動きは速い、だがそれ以上に回転しながら突っ込んできたジンオウガ。その勢いと遠心力は、ジンオウガの体当たりを、一撃必殺の域にまで押し上げる。
('A`)「………」
ドクオは思考する。現時点でジンオウガに与えた攻撃は、自分とツーの後脚への攻撃。それにギコとしぃの与えた頭部への打撃と斬撃。特にギコの与えた攻撃は、その一撃で大抵のモンスターなら絶命するレベルだ。という事は、ジンオウガの耐久力は飛竜種並と考えるべきだ。
次にジンオウガの攻撃オプションについて。まず目に付くのは、やはり発達した前脚。加えて先程ギコに放った飛び掛かり。そして尻尾による攻撃。この四つが実際に見た攻撃。
('A`)「やはり前脚の硬さも確かめておくべきか」
駈け出す。ギコに気を取られているジンオウガに後から近付く。ギコもドクオが来たのを確認して、攻撃に転じる。
荒ぶるジンオウガの尻尾を両断する様に、真一文字の斬撃。
(,,゚Д゚)「……なんて奴だ」
ギコの驚愕。ジンオウガは尻尾を丸める様にしてギコの大剣を受け止めた。
紙をナイフで切るとき、弛んだ状態で切るのは難しいが左右に張った状態ならば切りやすいのと同じだ。
208
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:06:53 ID:3OkAeC82O
('A`)「ちょいと失礼する」
ドクオは、最速で斬り込む。確認する様に一撃、一撃を放つ。
('A`)「硬くはない、だがしなやかな強さがあるな」
ジンオウガには飛竜種の様な硬い鱗や甲殻はない。だが強靭な筋肉を纏う前脚は、いくら斬り付けても血が出てこないのだ。
(,,゚Д゚)「これならどうだぁ!!」
今度はギコが前脚を狙う。爪を磨り潰す様に、大剣を平にして叩きつけた。
ジンオウガは、たまらず後に下がる。
やはり戦いは数だ。如何なジンオウガといえどGの狩人二人を完全に抑える事は出来ない。
しかし比較的有利に運んでいるギコとドクオにも、一つ頭を悩ます事があった。
(,,゚Д゚)「ドクオ」
('A`)「……あぁ。決定打に欠ける」
ジンオウガの素早い攻撃も一人が陽動し、もう一人が攻撃するというやり方を行えば、然程恐くはないだろう。
しかし、そうなると体力に不安が出てくる。
209
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:07:33 ID:3OkAeC82O
この硬直した局面を打開するには
(*゚∀゚)「ドクオ!」
(*゚ー゚)「ご主人様!」
オトモだった。
ここまで陰に潜んでいた二匹だが、彼らも二人の戦いを黙って見ていた訳ではない。
アオアシラ戦でも使ったジビレ罠。大型モンスターを拘束する為に開発されたそれは、長年狩人に愛用されてきた信頼のある物だ。
('A`)「ギコ!」
(,,゚Д゚)「あぁ!」
ジビレ罠の拘束時間は、モンスターの体力に左右されるが20秒〜30秒は堅い。
地面に置かれたそれは、ツーとしぃによって入念に落ち葉で隠されていた。
210
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:09:01 ID:3OkAeC82O
('A`)「ギコ、俺の武器では奴にダメージを与えずらい。お前の武器が鍵だ」
(,,゚Д゚)「おう」
二人が作り出した時間を無駄にする事なく、設置したジビレ罠。それを最も有効に活用するには、ギコの大剣が一番だ。
ジンオウガが動きを止めた瞬間に、最大の一撃を食らわせる、ギコの柄を握る手が堅くなる。
('A`)「来い、ジンオウガ」
左右へと身体を振りながら、見事にジンオウガをコントロールする。
(,,-Д-)「……」
肩幅少し広めに足を広げ、腰を捻りながら大剣を振り上げる。
目を閉じ、精神を集中する。
211
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:09:57 ID:3OkAeC82O
(*゚∀゚)「オレっち達も出来る限りの一撃を与えるのニャー」
(*゚ -゚)「ツーに言われなくても分かってるのにゃ」
ドクオの距離の取り方は完璧だ。ジンオウガが追いたくなる絶妙な距離を保ちながら下がっていく。
そして、ドクオが一気に跳んだ。
『Guohoooooo!!!!!!』
次いで起こったジンオウガの唸り声。成功だ、直ぐ様ツーとしぃが攻撃を繰り出す。
(#*゚―゚)「にゃああぁぁぁあああ!!!!!」
(*゚∀゚)「くたばるニャアァァアア!!!!」
しぃの鎚はジンオウガの頭を揺さ振り、ツーの剣斧が前脚に突き刺さった。
212
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:10:53 ID:3OkAeC82O
ジンオウガが解放される様子はない。ジビレ罠に仕込まれた数百匹の雷光虫が、光を発しジンオウガを包んでいる。このままドクオが出来る限りのダメージを与え、ギコがトドメを刺す。
ドクオには、はっきりとそのビジョンが浮かんでいた。
―――しかし
('A`)(……気持ち悪いな、この違和感)
ドクオもツーと同じように前脚に潜り込み、無数の斬撃を放つ。予定調和のはずだ。だが、そんな中でドクオは何とも言えぬ違和感を感じていた。
だが、ジンオウガの動きが止まる好機。それを見逃すわけにはいかない。
213
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:12:12 ID:3OkAeC82O
('A`)「……なんだ?」
ジビレ罠に掛かりながらも、必死に動こうとするジンオウガ。
('A`)「!?」
その顔には笑みが浮かんでいた。
反射的にドクオは下がった。
(;'A`)「ギコ!!逃げろッ!!コイツ、ジビレ罠を―――」
吸収してやがる。
続きは言葉に出来なかった。
214
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:12:54 ID:3OkAeC82O
ジンオウガの目の前で力を溜めていたギコ。
(,, Д )「グッハッ……!!」
避けられる筈が無かった。吹き飛ばされるギコ。その距離8m。耳を塞ぎたくなる様な音が響き渡った。
('A`)「ギコッ!!」
直ぐにでも駆け付けたかった。だが、ここでジンオウガに背を向ける事は出来ない。
グッと堪えてジンオウガと向かい合う。
(#*゚∀゚)「……」
ツーは、ギコの穴を埋めるべく前に出た。
(;*゚ -゚)「ご主人様!」
しぃは、己の主人へと駆け寄る。
215
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:14:06 ID:3OkAeC82O
(,, Д )「……畜生、なんで……」
ジンオウガにシビレ罠は効かなかった。冷静に考えれば可能性として浮かんだはずだ。ドンドルマにもシビレ罠が効かないモンスターは何種類もいる。
だが普通そういうモンスターは、シビレ罠を通り抜けるのだ。
しかしジンオウガは、確かに拘束されていた。
その違いが、ドクオの読みに誤りを呼んだ。
('A`)(……なにが今までの知識を捨てて柔軟に対応、だ)
強く唇を噛む。ツーっと血が垂れる。今は少しでも痛みを感じていたかった。
216
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:14:52 ID:3OkAeC82O
(*;―;)「ご主人様……足が……」
ギコの足が普通では有り得ない方向に曲がっていた。医療知識のないアイルーにも、明らかに折れていると分かった。ジンオウガの強靭な前脚は、ギコの下半身を捉えていた。
ギコの実力を以てすれば、充分避ける事が出来た一撃だった。だが、目を瞑っていたのが悪かった。
狩人から信頼され、長年愛用されてきたジビレ罠だったからこそ、その安心感がこの状況を招いてしまった。
(,, Д )「ちくしょ……油断しちまった……」
ジンオウガによって折られた左足。骨が肉からはみ出している。傷口は、真っ白な脂肪が見られるほど深く、直ぐに赤く染まっていく。夥しい量の出血。
(*; -;)「ご主人様ッ!!!!」
響き渡る、しぃの悲鳴。彼女は未だ、この光景を受け入れられずいた。
彼女は震えながら、己の主人の名を呼ぶばかり。
その悲鳴は、ツーの心を強く締め付けた。
217
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:15:43 ID:3OkAeC82O
蘇る記憶、脇腹に大きな風穴を作ったロマネスクの姿が浮かんできた。
今のしぃが、あの時の自分に重なる。
―――そして
('A`)「ツー、下がれ。しぃと一緒にユクモへと帰るんだ」
ピクリ、とツーの猫耳が揺れた。聞きたくなかった、その言葉。
218
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:16:41 ID:3OkAeC82O
(;*゚∀゚)「なっ!?なんでニャ!?」
('A`)「しぃだけじゃ、ギコをユクモまで連れ帰れないだろう。それにギコの出血、時間が勝負だ」
ドクオの言葉は至極当然。寧ろ、アイルーが怪我人を搬送するのは当たり前の事だ。それを分からないツーではなかった。
―――だが、これでは
まるであの時の焼き増しではないか。
ツーの胸に様々な感情が入り混じる。
219
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:17:54 ID:3OkAeC82O
('A`)「しぃ!担架に乗せてギコをユクモまで連れていけ」
(*;ー;)「……わっ、わかったのにゃ」
(* ∀ )
沈黙するツーを尻目に、ドクオとしぃは準備を始める。ドクオは、ジンオウガを引き付ける為に、今までの待ちを止め、かなり攻撃に割合を割いた戦い方をしている。
しぃも出来るだけ慎重にギコの傷口を包帯で圧迫し、極力動かさないよう担架に乗せる。
(*゚ -゚)「ツー!早く手伝って欲しいのにゃ!」
如何な、ドンドルマより優れたオトモと言えど大人一人を運ぶのは簡単ではない。ツーの協力は必要不可欠だった。
220
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:18:55 ID:3OkAeC82O
しかし、ツーは未だ動けないでいた。
_
221
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:19:59 ID:3OkAeC82O
(* ∀ )「またツーは置いていかれるのかニャー……そんなのは、ツーは……」
そんな呟きが零れた。
(*;∀;)「ツーは嫌なのニャッ!!!!最後まで“ご主人様”と戦いたいのニャッ!!!!」
あの時、最後まで言わせて貰えなかった言葉。ツーは、変えたかった。過去を。だからこそ、今までドクオに対して一度も使わなかった“ご主人様”という言葉を使った。
―――だが、それを
('A`)
―――ドクオは
『俺はお前の主人になった覚えはない』
(* ∀ )「!!」
222
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:20:50 ID:3OkAeC82O
最も残酷な言葉で否定した。
確かに主従の誓いはしていない。ツーがドクオに一方的に懐いていただけで、ドクオからツーに『狩りに付いてこい』と言った事も無かった。
ツーが付いてくる事に、何も言わなかっただけだった。
('A`)「ギルドに仕えるアイルーなら、その本懐を果たせ」
223
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:21:38 ID:3OkAeC82O
ツーは、弾ける様に駆け出した。しぃも慌てて準備を終える。何も口にせずとも、二匹の息は完璧にあっていた。ギコを乗せた担架が、一切揺れる事なく持ち上がった。
(* ∀ )「………」
(;*゚ -゚)「ツー……」
しぃも、先程の一連のやり取りを見ていただけあり、ツーを心配そうに見つめていた。
先程のドクオの一言。どれほどツーを傷付けただろう。想像だに出来ない。
ツーからドクオの話を辟易する程聞かされていた彼女には、なんと声を掛ければ良いのか、全く分からなかった。
しかし、今ツーの心配をする余裕は彼女に無い。
(,, Д )「………」
彼女にも守らねばならないモノがあるのだから。
(*゚ -゚)(必ず助けます、ご主人様……)
224
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:22:39 ID:3OkAeC82O
―――
――
―
(-A-)「ふぅ、行ったか」
溜め息を吐くドクオ。目の前にはジンオウガ。膠着状態は、まだ続いていた。
ツーが抜けた穴も、ドクオは完全に埋めていた。
【雷狼竜】ジンオウガ、神と謳われるモンスター相手にたった一人で、だ。
225
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:23:30 ID:3OkAeC82O
('A`)「ふんっ」
今まで、ギコ達の方にジンオウガが向かわない様に、かなりのインファイトを挑んでいたドクオだったが、ここで再び距離を取った。
先程から執拗に狙い続けた前脚、ジンオウガも望むところとばかりにドクオを睨み付ける。
ジンオウガは飛竜種を含めた全固体の中でも、脅威の寿命を誇る。生まれた年も分からない伝説にまで残っているのだから。
そして、その寿命はジンオウガに知能を与えた。
極めて人間と同レベルの、高い知能だ。
この何百年間、ジンオウガは様々な物を見てきた。飛竜達の生存競争、人間の共生。
それは、人間の言葉をある程度理解出来るようになるには、充分過ぎる程の時間だった。
226
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:24:31 ID:3OkAeC82O
('A`)「なぁ、ジンオウガ」
ジンオウガは驚く。自分を見て雄叫びや悲鳴を放つヒトと出会った事はあったが、こんなに淡々と、語り掛けてくる者は初めてだ。
('A`)「ジンオウガ、俺はな―――」
227
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:25:49 ID:3OkAeC82O
―――絶望的なまでに“モテない”のさ
空気が凍った。
228
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:26:22 ID:3OkAeC82O
何を言っているのか理解出来ないジンオウガは、ただ唸るだけで応えた。
ドクオの独白は尚も続く。
('A`)「ドンドルマに居た頃にはさ、もう目も当てられない位、モテなかった。顔を見て泣き出すような子も居たよ。笑えるだろ?」
目の前の男から、戦意が失せていくのを感じた。もうこのまま消えてなくなりそうな気配だった。
229
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:27:24 ID:3OkAeC82O
('A`)「そんな俺だから、友と呼べるような人間は少なかった。二十年以上ドンドルマに住んで、両手で足りる程の友人しか出来なかったよ。
それでも良かった。俺みたいな暗い奴と友達になってくれる酔狂な奴。そいつらを誰よりも大切にしようと決めてた」
230
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:28:00 ID:3OkAeC82O
('A`)「ジンオウガ、お前のいるユクモは本当に良い所だよ。お前が何百年も居座りたくなる理由が分かる。ここは何よりも暖かいな。
人も。
気候も。
温泉だってさ」
231
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:28:58 ID:3OkAeC82O
('A`)「こんな俺に、たった数ヶ月で片手に収まらない程の友人が出来たんだぜ」
232
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:30:26 ID:3OkAeC82O
『―――ジンオウガ、お前は俺の何よりも貴重で、何にも代え難い仲間を傷付けた』
(#'A`)「俺はッ!俺の大切な仲間をッ!!傷付けた奴を許さないッ!!!一度足りとも許した事が無いッ!!!!」
【雷狼竜】ジンオウガが、震えた。緩和したと思われた空気が一気に張り詰めた。
233
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:31:20 ID:3OkAeC82O
―――来いよ、ユクモ神
('A`)「教えてやるよ、格の違いって奴をさ」
234
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:33:15 ID:3OkAeC82O
今日の投下は、これにて終了です。
きっと!恐らく!次で終われるはずッ!!
235
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:35:16 ID:sYkkHA.20
乙
びっくりした。
ここからが楽しみです
236
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/20(火) 00:41:55 ID:3OkAeC82O
ではでは、感想・質問・指摘は随時募集中です。
特に感想は、次話への活力になるので気軽に書いて頂ける嬉しいです。
次の投下は明日、と言いたいのですが、明日は私用の為、来れない可能性が高いです。
そうなれば、明後日に参ります。
では、お疲れ様でした。
237
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 00:43:19 ID:J67l5.XE0
乙でした
ドクオの語りにちょっと吹いたwww
238
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 01:13:15 ID:JMY79y5AO
ω・`)俺の今まで読んだブーン系の中でこのドクオが1番かっこいいよ。
239
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 01:15:15 ID:dpjT5Rjk0
もてないドクオの覚醒のかっこよさは異常乙
240
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 01:54:02 ID:sBH5uP960
乙
与えずらいじゃなくて与えづらいだよ
241
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 02:52:50 ID:AkT7gRvc0
上位にラファール持ち込むドクオ△
242
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 05:44:42 ID:TPD.tN2UO
>>238
に先に言われてしまった(´・ω・`)
243
:
>>240
:2011/12/20(火) 06:21:14 ID:Gu9tga3I0
ご指摘ありがとうございます。自分の方でも、何箇所も誤字脱字を確認しています。修正する予定なのでお待ちください。
244
:
>>240
:2011/12/20(火) 06:43:03 ID:Gu9tga3I0
ご指摘ありがとうございます。自分の方でも、何箇所も誤字脱字を確認しています。修正する予定なのでお待ちください。
245
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 06:44:34 ID:Gu9tga3I0
にゃあああ!また二十重書き込みに!!
246
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 07:18:04 ID:l3teD6xc0
モンハンしたくなってくるな!
247
:
◆.WtyGIaY4.
:2011/12/20(火) 08:27:49 ID:Gu9tga3I0
今日の夕方頃に、短い幕間を投下しにきます。本当に短いので、気楽に見てくださいね。
出来れば今日投下したいのですが先にも申した様に、明日になる可能性が高いです。
因みに
>>244
等は自分です。
248
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 10:52:14 ID:EnVgdk36O
待ってた。待ってたよー!!
('A`)△
249
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 14:50:46 ID:n2oBRB9A0
ζ(゚ー゚*ζが曲射連打で( ・∀・)を殺が…もといお仕置きするシーンはまだですか
雪国でパンツ脱いでまってます
250
:
名も無きAAのようです
:2011/12/20(火) 20:13:43 ID:7u/py5xM0
いや、やっぱり厳しいですね。なんとか今日中に幕間だけでも投下したい。
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