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やど箱EX報道スレッド

15ソフィア王国:2018/12/02(日) 23:14:46 ID:Ib9p.jqk
 シャンバリン島に飛行機が飛ぶなんて珍しい事だった。いままでは…
「わたし」は初めて飛行機をみた。3機ならんで空を飛んでいる。
最近この村にきた外国人があれは「カモメ」という飛行機だと教えてくれた。
あれは外国人たちが「帝国主義者」と戦うために持ってきたものだという。
「わたし」は帝国主義者とはなんだ?と聞くと外国人は答えた。
「山を占拠している連中さ」
と応える。最近山に入ってきた連中だ。人を攫ってダイヤモンド掘りに酷使する。
「わたし」は彼らが恐ろしい存在だと知っているので、近づかない。
「カモメはあいつらをやっつけられるのか?」と外国人に聞くと
「「帝国主義者」の祖国にも「カモメ」を撃ち落とせる戦闘機は存在しない」
という。たいしたもんだ。

16ハダカンボ王国:2018/12/03(月) 22:18:35 ID:GQ7oi9Ys
「彼ら」がやってきたのはとても気持ちの良い晴れた日だった。
小さなボートで、十数人くらいだったか、若い奴が多かったな。
ちょうど手のひらくらいの大きさの紙の束を持ってたんだが、メトラの商人が言うには「本」とかいうもんらしい。俺にはよくわからんが。
「彼ら」はその本に書かれているらしい内容を読み上げたり我々に対して説教がましく訴えかけたりしていたがさっぱりわからん。
モーリなんとかという人が考えたことを繰り返し叫んでいたようだが印象には残っていない。
やっとのことわかった内容はこうだ。
「我々島の人間は王様に虐げられていて」「その王様を倒せば島はみんなのものになり」「外の技術を導入すれば」「今よりも豊かな生活ができる」らしい。
まったく理解できない。
我々を哀れだと言う「彼ら」の言うことはさっぱり理解できない。
そうこうしているうちに、王府の戦士たちが駆けつけてきて彼らはフルヌゥドに連れて行かれた。
「彼ら」はすぐに「外」に追い出されるだろう。
もっとも、俺には全く関係のない話だ。
さて、昼寝の続きでもするか。

17ディヴィーカ:2018/12/07(金) 00:58:02 ID:FZrCq9uw
*ディヴィーカ大統領官邸(旧王宮)
「伝染病?」
「はい。衛生状態、栄養状態が悪化している現地にて相当な勢いで感染が広がっています。医療班によれば、感染経路は咳やくしゃみなどによる飛沫感染」
「危険なのか」
「はい。急速に出現する悪寒、高熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛を特徴とし、咽頭痛、鼻汁、鼻閉、咳、痰などの気道炎症状。腹痛、嘔吐、下痢といった胃腸症状。子供や老人、成年でも場合によっては死に至ります。ゴルカナは破滅的状況であり、タヴェリア共同軍兵士にも多数の罹患者が出ております。作戦遂行にも大きな影響が…」
「それは不味いな…。その、"シャンバリンかぜ"の対策は?」
「最も基本的な対処は、人の往来を禁止することです。罹患者は島内で死んでいただき、島内に封じ込める必要がございましょう」
「無理だな。海上監視はザルだ。今やシャンバリンに出入りしていない国の方が多かろう」
「しかしそれでは、黒死病のようにタヴェリア、イクファターナに広がりますぞ」
「それはそれぞれの国が考えることだ。我々はディヴィーカの事だけを考えれば良い。しばらくは入国審査をシテカ並みに引き上げろ。"シャンバリンかぜ"に罹患していないことを示す医療機関の証明書を提出させろ。全自国民、全外国人、全外交官、全亡命希望者の義務とする」
「は。ただちに」

18ソフィア王国:2018/12/07(金) 02:11:26 ID:Ib9p.jqk
ソフィア王国内閣府

シャンバリン島で伝染病が広がった事、そしてディヴィーカが対策を実施したことは
速やかにソフィア王国政府にも伝わっていた。
首相「シャンバリン島での伝染病の流行に対する対策はどうしたらよかろう?」
内務大臣「入国検査を厳格にし、感染の侵入を未然に防ぐのが宜しいかと思います。」
首相「うむ…ではそのように」
内務大臣「はっ」
デュカス「首相。それだけでは足りませんぞ。シャンバリン島滞在の経験がある者は入国を禁じましょう」
首相「デュカス顧問?」
ピエール・デュカス。彼は現内閣の政策に助言を与える顧問の地位にある。
国民福祉党の市民院議員である。
デュカス「シャンバリン島滞在経験者は誰であれ入国を許さない。こうすれば王国での流行リスクは格段に減ります。」
首相「うむ。内務大臣、君はどう思うか?」
内務大臣「はい。シャンバリンに出国しているのは僅かです」
デュカス「結構ではありませんか。あんなところに行くような連中はどうせ碌な人間ではありませんよ。この国に帰国しない方がこの国の為というものです」
内務大臣「…」
デュカス「それと、防疫の為に、もう一つ御提案が」
首相「…聞こうか」
デュカス「たしか我軍には、ヤーディシア大戦時に製造された毒ガスがまだ大量に残置されていた筈。
たしかシャンバリン島で特に流行しているのはゴルカナでしたか…あれを用いて、流行源を元から立ちましょう」
外務大臣「毒ガス攻撃を実施しろというのか!?妄言が過ぎるぞデュカス顧問!国際問題になるぞ!」
デュカス「いままででもシャンバリンの屑共は死んでいますし、どの国も放置しております。誰も余計にメトラや犬人が死んだところで、問題視する事はありますまい。
それに…毒ガス攻撃は当然軍に実行して頂く事になりますが、実行部隊には作戦実施後「事故死」してもらえばよろしい。これで証拠は消えます。」
国防大臣「君は何を言っているのか分かっているのかね?非合法作戦の後に自国の兵士を暗殺するというのか?」
デュカス「外務大臣も国防大臣も肝心なことを忘れております。「民主主義国家においては選挙権を持たない人間に人権はない」のです。
それは当然公僕として死ぬ義務があり、選挙権を持たない軍人に当てはまりますし。我が国の選挙権を持たない外国人にも当てはまります。
大臣。われわれ「民主主義国家の政治家」は「有権者に責任を負っている」のであって、外国の薄汚い亜人や乞食どもではありません。彼らがどうなろうが、
我々には1票にもならんのです。首相。ぜひご検討下さい」
首相「うむ…。確かに。われわれに必要なのは、有権者の票と金であって、シャンバリンの人命ではない。
国防大臣。軍に命じて毒ガス攻撃の秘密作戦を計画してくれたまえ…。本作戦を実施するかは様子を見て決断する」
国防大臣「は、はい…」
デュカス「素晴らしい!首相。シャンバリンの病人をできる限り殺すことで、ソフィアでの病気の流行を防げます。
そうなれば、今後とも首相と与党の票は維持されるに違いありません。国民福祉党も全力で応援致します。」
首相「うむ。よろしくな」
デュカス「ハハハ」

19ソフィア王国:2018/12/08(土) 23:22:58 ID:Ib9p.jqk
 ソフィア王国の王女クラーラ・ソフィア・フェンタジネットは軍事に興味関心のある風変わりな王女だった。
彼女は、軍事に興味があったが専門家ではなかった。実務経験はなかったが彼女の意向の為に彼女は近衛師団の名誉師団長となっていた。

それが軍人たちの運の尽きだった。

 名誉職であるから、当然権限などない。しかしこの王女はそんなことはお構いなしに陸軍に口出しするのである。
「私が思うに、ソフィア王国軍の戦車は旧式すぎるか、火力も装甲も貧弱ね。」
こんなことを言いだしたのはかれこれ二年前。
「陸軍は機甲師団を編成すべきよ。戦車を集約し、自働車化された諸兵科が戦車と共同する攻撃力、機動力に優れた機甲師団をね」
陸軍の誰も相手にしなかった。そんな金が何処にある?
「騎兵は自動車化せねばならないわ。高速化された自動車化歩兵こそ、これからの伝統ある竜騎兵(ドラグーン)よ」
騎兵将校たちは散々反論した。これからも騎兵は有用な兵科であり続けるだろう。
「もういいわ。軍が改革しないなら、私が近衛師団だけでも改革を断行する!」
王女は国王の妹たる血筋と、人脈をフルに使い。立憲王政で採用されたばかりの新型高速戦車の買い付けを始めた。
誰も上手く行くわけがない。そう考えていた。

だがしかし、王女は1年前、120輌もの新型戦車の購入契約を成立させた。

だれもが耳を、目を疑った。
「よおし、これで近衛師団に戦車連隊を編成できるわ。」
どうも、若く進歩的な軍の将校たちは王女の陸軍機械化に興味を抱き、共感しているらしく
背後で手引きした様子だ。

王女は1年かけて、理解者達と共に熱心に近衛師団の近代化に取り組んだ。
近衛師団長は王女に根負けして協力的な姿勢を示している。

今日のソフィア王国軍近衛師団はどうなっているか?

いまや近衛師団は、絶え間ない試行錯誤と演習による課題の洗い出しにより、
優秀で近代的に自動車化された装甲師団へと成長していた。
「うんうん。よしよし」
軍の高官達からは影で「バカ殿」ならぬ「バカ姫」等と陰口を叩かれている王女だったが、
名誉近衛師団長として、王女は周囲の王女に好意的な優秀な将校たちに支えられて近衛師団を強化した。

彼女は軍事に興味のあるただの風変わりな王女だ。専門家ではない。
王女は賢くなかった。だがどこか人を引き付ける魅力があった。

20ディヴィーカ:2018/12/13(木) 00:19:39 ID:FZrCq9uw
*ファイニア・タイムズ紙
【ラ・ピュータ探索。スカイソブリン発進】
象王ダリターラは古代ヤード帝国が建造し、崩壊とともに行方不明とされていた天空城ラ・ピュータの存在可能性が高いとして、探索事業を提案した。
軍の一部がこれに同調し、空中戦艦であるスカイソブリンと兵員、専門家からなるチームを組織し、スカイソブリン基地を出立した。
ラ・ピュータは古代ヤード帝国の飛行石技術の粋であり、島一つを空中に浮かべたとされる。
この非現実的な話に長らく「お伽噺」とされていた。
しかしヤーディシア大戦でのアーカルソン=リペルニアの偵察機パイロットの証言がすべてを変えた。
そのパイロットは地位を失ったが、ロマン溢れる話はディヴィーカを含む世界中に広がっており、古代ヤード帝国の文献や遺跡の再調査、天文学、気象学、飛行機学を活性化させた。
今回の探索部隊の派遣は重大で有力な手がかりの発見にあるとされ、これが成功裏に終われば象王ダリターラは他の諸王及びラーヒズヤ・コーヤに勝る名声を得られると目されている。

21ザルバチ海岸共和国:2018/12/15(土) 18:10:06 ID:sJxadoGA
・ディミトロフ四等医官「シャンバリン風邪の状況確保、保全は安易、ある不安定要素を除けば」


タヴェリア共同軍とし手ディーヴィカ、シテカ両軍と合流したヤコフ中佐を司令官とする
対疾病予防部隊は現地入りした29名の文民医療班を中心に256名にも及ぶヤーディシア大戦に次ぐとも劣らない
大部隊と化した。
ディミトロフ4等医官は現地人の体熱などを図る一方で隔離ゾーンを指定し患者の移送などを
柔軟にこなしていると我々従軍記者や各国の記者団に答えた。

一方で「我々は、ディーヴィカ、シテカの友人たちと共によってシャンバリン風邪を
完全なるコントロール下に置くことは可能である、しかし一部の不当勢力による
火器類のバラマキ行為によって我々に引き金を引く現地人も少なくない、
我々はシャンバリン風邪と戦っているのではないようだ、現地人の無知と貧困そして国際社会の
不介入と戦っているのだ」ピストルホルダーに手をかけて答えたディミトロフ四等医官は
苦しいまなざしで我々を見ていた。我々が戦っているのはシャンバリン風邪ではない
国際社会の偏見とであると。


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