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【SS】肩を並べて

1 : crimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ ecb7-7aa8) :2020/05/11(月) 18:22:37 JW6eATLUSa
皆さんこんにちは

もうすぐ11回が始まるということで
とても短いお話を書きました

では良かったら見ていってください


2 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ ecb7-7aa8) :2020/05/11(月) 18:23:27 JW6eATLUSa
第11回64スマブラCPUトナメ開幕


会場前にそうでかでかと張り出されては嫌でも実感する


観客もその始まりを待ちわびているんだろう


控室まで熱気が伝わってくる




ポイゾネ「いよいよだね、エルバン。」


エルバン「うん、やる気まんまんだねポイゾネ。」


ポイゾネ「当たり前だよ、3連覇かかってるし。
それに……」




そうだ、君は第7回で僕と優勝してから
9回、10回と連覇してる


無冠症だったチーム名も多冠症にかわって……


僕が足を引っ張るわけには




ポイゾネ「ん、どうしたのエルバン。」




おっと顔に出てたかな、いけないいけない




エルバン「いや、ポイゾネも随分遠くに行っちゃったなぁって。」




勢いに乗ってる君の一方で
僕は、他から見れば好成績かもしれないけど
納得のいく順位は取れないでいた




ポイゾネ「え、ここにいるじゃん。」


エルバン「いや、そうゆうことじゃないよ……」


ポイゾネ「そうゆうことでしょ。
俺はここにいるよ。」


エルバン「………」


ポイゾネ「今、エルバンの隣で一緒に11回大会に出ようとしてる。」


3 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ ecb7-7aa8) :2020/05/11(月) 18:24:03 JW6eATLUSa
あぁそうだ、ポイゾネが遠くに行ったんじゃない


僕が……
僕が遠ざかってるんだ


三強と呼ばれて
慢心してたわけじゃない、努力もした
だけど天才くんやデスエンに負けて


みんなからの期待の重圧に押しつぶされて




ポイゾネ「正直さ、6回までは負けてもあまり何も思わなかったんだよね。
しょうがないって思ってた。」




それを取り返そうと10回では焦って、ミスも増えて




ポイゾネ「でもレイアに負けた時はちょっと悔しかった。
それからルーザーズとウィナーズを駆け上がる同期の君たちを見て、もっと頑張ろうって思った。」



結局はダメだった


そして君の無敗優勝




ポイゾネ「そして、エルバンとチーム組んでさ、勝つ楽しさと優勝する喜びを教えてもらった。」




嫌でも現実を突きつけられた




ポイゾネ「だからさ、エルバンに負けた時は本当に悔しかった。」




今でも覚えてる
決勝トーナメント二回戦


死のEブロックを一位で抜けてきた君に
僕が土をつけた


土をつけたはおかしいかな
あの時は確かに前評判は僕の方が上だったと思う




ポイゾネ「結局デスエンの勢いには敵わなかったけど、そこからは負けてないんだよね。」


エルバン「うん、本当にすごいと思った。」




その大会は僕を破ったデスエンが優勝して
君は無敗で優勝して


そんな君たちの活躍は
羨ましかったし、誇らしかった


そしてこの上なく悔しかった


4 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ ecb7-7aa8) :2020/05/11(月) 18:24:31 JW6eATLUSa


ポイゾネ「その負けたくない思いをくれたのはエルバンだよ。」


エルバン「僕だってポイゾネにはたくさんもらってるよ。」




7回の優勝は、君とじゃなきゃなし得なかった


そんな君と直接対決になった時
今までで一番楽しみだったし、実際楽しかった


それから、どんどん上へ上がる君の背中を見て


自分の不甲斐なさにも気付いていった




ポイゾネ「今でも俺はエルバンと同等だと思ってる。」


エルバン「そこは僕の方が上だって言ってくれないんだ。」




まぁそりゃそうか


今なら半数以上の人がポイゾネが上だって言うだろう


7回では僕が引っ張ってったように周りからは見えてたんだろうけど


今回は真逆なんだろうな




ポイゾネ「悔しいから言わないだけだよ。
絶対リベンジするから。」


エルバン「僕と当たるまで負けないでよ。
今の君に土をつけるのは僕なんだから。」


ポイゾネ「じゃあもういよいよ負けられないね。」




それでも君は
僕と肩を並べて戦ってくれるんだね


いよいよ負けられないのはこっちのセリフだよ


5 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ ecb7-7aa8) :2020/05/11(月) 18:25:01 JW6eATLUSa

会場のアナウンスから
両チーム入り口の前へとの招集がかかる




エルバン「そろそろだね。」


ポイゾネ「うん、行こうか。」




君が控室から出て行く
後を追うように僕も


それにしても随分と大きくなった背中
ずっと見ていたい気もするけど……



僕は駆け出して君の隣を歩く





ポイゾネ「さぁエルバン、頂点取りに行くよ!」


エルバン「もちろん!
下手なプレーしたら怒るからね!」





入場が始まる


耳をつんざくような大歓声


でもこれは何も君だけへの歓声じゃない


僕ら多冠症への歓声だ




ポイゾネ「まぁでもルールがルールだし、負けちゃうかもね。」


エルバン「なにそれ、負けた時の言い訳?」




後ろから背中を追いかけるようなことはしない

僕は君の隣で

肩を並べて

一緒に成長していくよ




P「それでは、第11回64スマブラCPUトナメ
一回戦第一試合
多冠症vs天空のウシ使い
れでぃとぅふぁいとぉ!」




君とならそれができる気がする


6 : curimia ◆1ol9efWRHA (アウアウ ecb7-7aa8) :2020/05/11(月) 18:26:55 JW6eATLUSa
終わりです!

こんな話書いて初戦負けだと恥ずかしい……

ですが後悔はしてません!

本当はもっと色々考えて書きたかったのですが
間に合わせたいと思って駆け足になりました

それでは皆さんも第11回大会たのしみましょう!

ではまたCPUトナメ学園で!


7 : はいどうも名無しです (ワッチョイ cdea-7389) :2020/05/11(月) 20:47:51 4t7qtISE00
いい話だ


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