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[SS]卍黒きムッコロズの激白
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まえがき
はじめましての方ははじめまして。そうでない方もはじめまして。今回はかなりシリアスで重い内容となっていますので苦手な方も我慢して最後まで読んで頂ければなと思います。前作と同じく群像劇で、多くの選手が登場しますが独自設定が多々ありますのでそちらも我慢して読んで頂ければ幸いです。また前作より更に長編となる可能性があり、更新はかなりスローペースになってしまうことが予想されます。更新が滞ってしまっても気長にお待ち下さい。ちなみに全部嘘です。ギャグ短編です。五分で読み終わります。
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第十回CPUトナメが終わり、数ヶ月。
チェン「ちょっと!なんですかあなたたち!」
男「キミ可愛いねェ、俺たちと遊び行かねえ?」
チェン「や、やめてください!」
街中でナンパしてきたチャラい男たちを振りほどこうと、早すぎた少女チェントゥリオーネは腕を振り回した。
ガッ!
男「いってェ…!テメエ調子乗ってんじゃねえぞ!!やっちまえ!!」
チェン「きゃあっ!」
男たちは一斉にチェントゥリオーネに殴りかかる。
ガシッ!!
男「あァ!?」
卍「その辺にしておけ」
そこに現れたのは、筋肉質な褐色肌の女。
卍黒きムッコロズであった。
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チェン「ム、ムッコロズさん!」
卍「大丈夫か?チェントゥリオーネ」
ドゴッ!!
チェントゥリオーネの方を振り返ったムッコロズの背中に、男の振り下ろしたバットが直撃する。
男「んなっ…!?」
が、バットの方がひん曲がっていた。
男「な、なんだコイツ!やべえ体してやがるぞ!」
卍「早く帰れ馬鹿ども。帰りたくないのなら、俺が家までブッ飛ばしてやろうか?」
男「ひぃっ!!覚えてやがれクソヤロー!!」
男たちは一目散に去っていった。
卍「…フン、趣味の悪い奴らだ…」
チェン「ちょ!どういう意味!?」
卍「怪我はないか?」
チェン「あ、うん、大丈夫!ありがとうございました!ムッコロズさんこそ大丈夫ですか?」
卍「気にするな。あんなただのバットで怪我をするようなヤワな鍛え方はしていない。じゃあな。俺はこれからジムだ」
チェン「はーい!いってらっしゃい!がんばって!」
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その後ムッコロズはいつものようにその強靭な肉体を更に鍛えるべく、ジムに来ていた。
ドガゴガガガガ!!
今日も今日とて、サンドバッグに強烈なラッシュを叩き込んでいる。
卍「俺の扱い、どうなんだ?」
バロン「え?」
ムッコロズはムッとした表情で問い掛ける。
共にトレーニングをするバロンムッコロス二等兵は、筋トレ器具を放して、何のことかと耳を傾けた。
卍「男かもしれないだとか、パワードスーツじゃなくてロボットだとか、冷徹な戦闘マシーンだとか…」
バロン「な、なんですか?急に」
卍「確かに俺はサムス族にしては異端な肉体派…飛び道具の扱いは苦手だ。パワードスーツも真っ黒で無機質…」
卍「だがな……俺だって……」
卍「女だッ!!」
ドゴォッ!!!!
イライラを込めた一撃に、サンドバッグは木っ端微塵に弾け飛ぶ。
バロン「……」
卍「たまには可愛らしい服を着て外を歩きたい!!お洒落な店でスイーツを食べたい!!恋愛にも興味がないわけじゃない!!」
卍「パワードスーツが無ければ奴らと対等に戦うこともできない、か弱い女なんだ俺は!!」
卍「それを何だ!!観客も他の選手たちも主催者すらもッ!!中身が見えないからって好き放題言いやがって!!」
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バロン「お、落ち着いてくださいムッコロズさん…」
卍「…」
バロン「正直…分かります」
卍「何?」
バロン「僕も割と女だと思われてないと思うので……バロン(男爵)とか二等兵とか、名前からしてもう女だと想像しにくいし…」
卍「…そう言われれば、そうかもな…付き合いが長いから俺はそんなこと思わなかったが…」
バロン「やっぱり、顔が見えないのが全ての原因ですよね…」
卍「勿論試合には男女など関係無いが…正直辛いものがあるよな」
バロン「はい…」
卍「仕方ない。ならばこうしよう。女アピール大作戦だ!!」
バロン「女アピール大作戦?」
卍「お洒落な服を着て街に出て、女っぽい日常を送り、俺たちはか弱い女なんだと世間に知らしめるんだ」
バロン「な、なるほど」
卍「そうと決まれば早速作戦開始だ!…とは言え俺たちにはお洒落など無縁…というわけで」
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聴牌「お、お洒落を教えてほしい…?」
二人はトレーニング後、天使の聴牌を呼び出していた。
卍「ああ。お前はちゃんと観客からも女だと認識されているようだしな」
聴牌「いや、だったらエロい姉さんや笑えない女ちゃんの方が良いんじゃないですか?麻雀ばっかりやってる私より、よっぽどお洒落してそうじゃないですか」
卍「エロい姉はエロいだけだろう。笑えない女は笑えないセンスしてそうだからな」
聴牌「教えを乞う態度じゃない…!」
聴牌「…というか同期だからハッキリ言っちゃいますけど、そのボディビルダーみたいなムキムキの体をなんとかしないと、どんな服着ても可愛くなりませんよ」
卍「何……だと……」
聴牌「まあでもスタイルは良いですし、クール系のコーデならいけるかもですね」
卍「それでいい。そのクール系とかいうのを教えてくれ」
聴牌「いいですけど…私もそんなにお洒落ってわけじゃないから、上手くできるかわかりませんよ?」
卍「問題ない。今よりマシになるならな。俺はこの固定されたイメージをブチ壊したいだけだ」
バロン「あの、僕は…?」
聴牌「バロンムッコロスさんはワンピースとか似合いそうですね、ムッコロズさんと違って華奢だし」
卍「!?」
バロン「えっ!ほんとですか!?じゃあ女の子っぽい可愛いのがいいです!フリフリのやつ!」
聴牌「ええ、似合うと思いますよ」
聴牌は優しく笑う。
バロン「やったー!」
卍「……お前……裏切ったな!」
バロン「ええっ!?」
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それから一時間後。
二人は聴牌によってコーディネートされ、華麗な変身を果たしたのだが。
卍「おかしいだろ…」
聴牌「え?」
卍「どうなってるんだ!バロンムッコロスが可愛すぎるだろう!」
ムッコロズはバロンムッコロスを指差し、怒鳴る。
バロン「え、えへへ…褒めるか怒るかどっちかにしてくださいよ〜」
卍「俺にもこういうのを着させろ!何だこの服は!ほぼ男物じゃないか!これじゃいつも着てるのと大差無いぞ!」
聴牌「しょうがないじゃないですか。入らないものは。さっきお店で試着した時、無理やり着ようとして破裂しちゃったの忘れたんですか?」
卍「ぐっ…!」
バロン「で、でも似合ってますよ!クールなアネゴって感じで…!」
聴牌「ですよね。やっぱりスタイルが良いから、ぱっと見モデルさんみたいに見えます」
卍「ほ、本当か…?」
バロン「ま、僕の方が可愛いですけどね」
卍「バーストさせるぞお前」
バロン「わー!嘘ですごめんなさい調子に乗りましたー!」
卍「…フン。俺にも聴牌のように飛び道具の才能があれば、ここまで体を鍛えることに固執せずとも済んだのにな…」
聴牌「そ、そんな…そこまで鍛えられるのは凄いことじゃないですか。自信持ってくださいよ」
卍「自信はある。腕っぷしにはな。だが俺には、何かを捨てることでしかそれを得られない…」
卍「やはり俺には、女として生きていく資格が無いのか…自分の心を殺して、世間の声も気にせず…戦いだけに集中しろという、天のお告げなのだろうか…」
バロン「ムッコロズさん…」
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ザッ…
ドルコ「あら、サムスのお三方、こんなところで奇遇ね♪」
卍「ド…ドルコリン♪」
ドルコ「アナタたちもお買い物?」
聴牌「ええ。お二人がお洒落したいと言うので、服を選んでいたのですが…」
ドルコ「あら〜!良いじゃないバロンちゃん♪お人形さんみたいで可愛いわ〜♪」
バロン「わーい!ありがとうございます!」
ドルコ「ムッコロズちゃんは……なぁにそれ?恥ずかしくないのかしら?」
卍「何だと?」
ドルコ「センス無さすぎよ。お洒落を馬鹿にしているのかしら?服が可哀想だわ」
聴牌「……」
流れ弾をくらい落ち込む聴牌であった。
バロン「そ、そう言えば、ドルコリン♪さんはめちゃくちゃお洒落ですね…!ムッコロズさんよりも更にムッキムキなのに!」
ドルコ「フッフッフッ♪CPUトナメ界のオシャレ番長とはアタシのことよ♪ついてらっしゃい!ムッコロズちゃん!」
卍「!!」
ドルコ「アタシが本当のお洒落というものを教えてあ・げ・る♪」
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そして。
卍「…!!!」
聴牌「こ、これは…!」
バロン「ムッコロズさんが…可愛い…!?こんなことが有り得るのか!?」
卍「オイ」
ドルコ「フフンッ♪アタシにかかればこんなものよ♪」
ムッコロズはお洒落でかつ可愛い、奇跡的なコーデに変身を遂げていた。
どれくらいお洒落かというと言葉では言い表せないレベルである。
細かいコーデについては筆者の知識以上のものは書けないため皆様の想像にお任せする。
とにかくとてつもなくお洒落なのである!!
聴牌「すごい…!筋肉質な体を感じさせず、それでいてモデル体型の美しいフォルムは崩さず…!褐色肌にも合った優しい色合いで…まるで女神…!」
ドルコ「どう?アイドルのすごさ、分かったかしら♪」
卍「ああ…!ありがとうドルコリン♪…!」
バロン(アイドル関係なくない?ちょこにゃちゃんとかバルザードたんはそもそも服着てなくない?)
卍「いける…いけるぞ!今こそ作戦決行の時だバロンムッコロス!」
バロン「あ、はい!」
卍「というわけで聴牌、次はお洒落で女っぽいスイーツ店を紹介してもらおうか」
聴牌「ス、スイーツですか?」
ドルコ「あら、スイーツ店ならあの子が詳しいはずよ♪」
そう言ってドルコリン♪はどこかに電話をかけた。
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一時間後。
聴牌とは別れ、ドルコリン♪の呼び出した助っ人を待っていた。
ギル「えっと…どういう状況…?ドルコリン♪ちゃんに緊急事態だって呼び出されたから、任務切り上げて帰ってきたんだけど…」
ドルコ「お久しぶりねギルちゃん♪この子たちがいいスイーツ店を紹介してほしいそうなの♪」
ギル「え?それだけ?電話でよくない?ていうかドルコリン♪ちゃんもグルメロケとかでいろいろ知ってるんじゃないの?」
ドルコ「ごめんなさい♪ちょっと久しぶりに顔が見たいなって思って♪まずかったかしら?」
ギル「…まあ、パターソンたちに任せてるし大丈夫だとは思うけど」
卍「わざわざすまないな」
ギル「で、スイーツ店だっけ?どんなのが食べたいの?」
卍「お洒落なやつだ」
ギル「お、お洒落!?スイーツの種類を聞いたつもりなんだけど…ていうか今時のスイーツ店は大体お洒落よ!?」
卍「む、そうなのか…」
バロン「あの、僕は甘いものが好きです!」
ギル「スイーツだって言ってんでしょ!!甘いのよ!!大体!!」
バロン「ご、ごめんなさい…」
ドルコ「まあまあ落ち着いてギルちゃん♪この子たち女の子らしいことしてこなかったから、ほんとになんにも分からないのよ♪」
ギル「…もう、しょうがないわね。じゃあ私の知ってる一番お洒落なお店で一番美味しいスイーツを教えるから、そこに行ってらっしゃい」
ギルティースはササッとメモを書き、ムッコロズに手渡す。
卍「す、すまない」
バロン「ありがとうございます!」
ギル「いいのよ。私も事情も知らないで怒鳴って悪かったわね。楽しんでらっしゃい!」
その寛大な笑みに、「流石個性派だらけのフォックスを纒めるアネゴなだけあるな」と思った二人であった。
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それから二人はギルティースに紹介された店へ向かった。
卍「ここか…」
バロン「め、めちゃくちゃお洒落ですね…入りづらい…」
卍「落ち着けバロンムッコロス。自分の姿を見ろ。俺たちはもう生まれ変わったんだ」
バロン「…!!」
窓に映る自分の姿を、二人は眺める。
卍「どうだ?落ち着いたか?」
バロン「はい…!二人ともめちゃくちゃ可愛いです!店の雰囲気に負けてません!」
卍「そうだな」
バロン「行けそうな気がしてきましたよ!」
卍「よし…行くぞ!!」
バロン「はい!!」
ザッ!
二人は店のドアへと一歩踏み出す。
が、足はその一歩で止まった。
バロン「え、ムッコロズさん?どうしました?」
卍「チッ…面倒な奴が来たな」
二人の背後に、青い服の剣士が一人。
黒光「ククククッ…何つーカッコしてんだァ?テメエ」
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バロン「れ、例の黒光…!!」
卍「何の用だ黒光」
黒光「ククッ、別に?テメエを集団でボコりに来た、なんてことある訳ねえだろ?この誇り高い俺様がよ」
卍「!!」
ムッコロズは周囲に魔物が集まっていることに気づく。
卍「何の真似だ…!」
黒光「いやな、今日はあの馬鹿のマヌケな姿を全世界に配信するつもりだったんだわ。クソみてえなドッキリを周到に用意してな」
バロン「転校生さんのことですか…?」
黒光「あァ。だがアイツを嵌めようとした落とし穴に、どっかから逃げてきた違えヤツらが嵌まりやがったんだわ。話を聞きゃあ、テメエのせいだっつうもんで、見に来たんだが…」
卍「…?今朝の奴らのことか…?」
黒光「ククク…傑作だなぁオイ!こりゃあ俺の見たかったモンよりもっと面白えモンが見れたぜ」
卍「フン、俺がどんな格好をしていようが関係ないだろう」
黒光「あァそうだな。テメエの服がどうなろうが知ったこっちゃねえだろうぜ、ソイツらにとってはな」
卍「チッ…」
魔物「グオオッ!!」
バロン「ム、ムッコロズさんっ!」
魔物たちがムッコロズに飛びかかる。
ズガガガッ!!
ドゴゴゴッ!!
卍「無駄だ。パワードスーツ無しでも、この程度の雑兵から服を守り切ることなど容易い」
ムッコロズはあっという間に魔物を蹴散らした。
しかし…
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バロン「す、すみませんムッコロズさん…!」
卍「!!」
その隙に、魔物の一匹にバロンムッコロスが追い詰められていた。
魔物「グギャーーッ!!」
すると魔物の体が膨れ上がり、光を放ち始める。
卍「自爆する気か!」
ドガァァァンッ!!!
次の瞬間、爆発が巻き起こった。
シュゥゥ…
煙が晴れると。
バロン「ム…ムッコロズさんっ!!」
ムッコロズがバロンムッコロスを庇うように立っていた。
卍「怪我はないか、バロンムッコロス」
バロン「は、はい…でもムッコロズさんが…!」
卍「この程度の爆発、俺には虫に刺されたのと大差ない」
その言葉通り、ムッコロズの肉体には傷一つ付いていない。
だが、服は燃えてボロボロになっていた。
黒光「ククク…なかなか面白かったぜ。いい暇潰しになったわ。じゃあな」
黒光はそう言い残し、すごい速さで去っていった。
卍「フン…くだらん」
バロン「ごめんなさいムッコロズさん、僕のために…」
卍「気にするな。お前は悪くない。服などまた買えばいい。だが、今日のところは、作戦は中止にしておこう…野次馬も集まってきたようだしな。店に迷惑がかかる」
バロン「はい…」
そして二人は帰路に着いた。
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卍「はあ……何故こうなる……」
ムッコロズは帰宅し、一人、部屋の隅で落ち込んでいた。
卍「やはり駄目なのか…?俺は戦いの中でしか生きられない運命なのか…?」
ピンポーン
卍「!」
不意にインターホンが鳴る。
ガチャ
卍「誰だ?」
バロン「こんばんは!遊びに来ちゃいました!」
ドルコ「ムッコロズちゃん!あなたに似合いそうなコーデ、たくさん選んできたわよ♪」
ギル「スイーツも作ってきたわよ!好みが分からなかったから、色々ね!」
卍「お前たち…」
チェン「私もスイーツ作りお手伝いしました!ギルティースさんのスイーツ、お店より美味しいって評判なんですよ!」
聴牌「ふふっ、スイーツパーティーですね。私はみんなで遊べるものがあるといいなって思って、麻雀セットを持ってきました!」
卍「それはお前がやりたいだけだろ」
バロン「今日は作戦失敗でしたけど、大丈夫ですよ!僕たちみんな知ってますから!ムッコロズさんがすごく優しい女の子なんだって!」
卍「…あ、ありがとう…みんな」
ドルコ「あ、それと例の黒光くんだけど、アタシとギルちゃんでシメといたから♪」
ギル「町で見かけて嫌な予感してたのよねぇ…女の子襲うなんて剣士の風上にも置けないわ!ボコボコのボコボコのボコボコのボコにしてやったわよ!」
バロン「そういえばお二人はトナメでも例の黒光にボロ勝ちしてましたね」
ギル「ふふ、アイツの自滅のお陰もあるけどね」
チェン「さっ、みんな!早く中でパーティー始めましょ!」
卍「…」
聴牌「ムッコロズさん…?もしかして何かまずかったですか?」
卍「いや、入ってくれ。何もない部屋だが」
ムッコロズは自宅の中へみんなを招き入れる。
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卍「フッ…俺は何を悩んでいたんだろうな…」
バロン「え?」
卍黒きムッコロズは、激白する。
卍「俺は焦っていたんだと思う。俺がサムス 族を引っ張って行かなければと。だが思うように勝てず、俺自身に失望しかけていた。自分の不甲斐なさから目を逸らしたかったんだ」
聴牌「それで急にお洒落とか言い始めたんですか」
卍「だがもう大丈夫だ。焦る必要などない。俺は俺の自由に、やりたいようにやればいいと。お前たちを見ていると、そう思えた」
バロン「ムッコロズさん…!」
卍「だから、お前たちにこの言葉を贈りたい…」
卍「夜に突然大勢で押しかけるのは、やめた方がいいぞ」
みんな「!?」
ドルコ「今の、いいこと言うとこじゃないの!?」
ギル「ただの注意!?」
卍「それとチェントゥリオーネ、お前はまだ子供だろう。早く帰れ」
チェン「ええ!?」
卍「聴牌、送り届けてやれ」
聴牌「ええっ!?」
バロン「も、もしかして怒ってます!?」
卍「いいや、感謝してる。お前たちのお陰で吹っ切れた」
がしっ
ギル「え」
ムッコロズはテーブルにたくさん並べられたスイーツを両手で引き寄せ。
むしゃしゃしゃしゃ!!
一気に喰い散らした。
卍「ご馳走様。美味かったぞ」
バロン「早っ!」
卍「食後の運動に行ってくる。お前たち、まだ帰らないのなら留守番を頼むぞ」
ギル「いや主役がいなくなっちゃうの!?」
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ドルコ「っていうか服は!?たくさん持って来たんだけど!」
卍「ありがとう。その辺に置いといてくれ。明日から適当に着る。じゃあ行ってくる」
タタタタタタ…
チェン「ほ、ほんとに行っちゃった…」
ギル「すっごい自由…」
ドルコ「解き放たれた、って感じね…♪」
バロン「はは…まあ、あのほうがムッコロズさんらしいです」
聴牌「ですね。それじゃあ主役いなくなっちゃいましたけど、始めましょうか!麻雀!」
ギル「ルール分かんないわ」
ドルコ「アタシも」
チェン「私もー」
バロン「すみません僕もです」
聴牌「……」
聴牌「…チェントゥリオーネちゃん、もう夜遅いし、帰ろっか…」
こうして卍黒きムッコロズは新たな道を切り拓いた。
そして皆、それぞれの道を進んでいくのだ。
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翌日。
卍「どうだ?お前がくれた服を自分なりに選んで来てみたんだが」
ドルコ「奇跡的なまでにセンス無しね♪」
その後ムッコロズは、CPUトナメ界の逆オシャレ番長として名を馳せた。
完!!
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あとがき
ここまで読んでくださりありがとうございました。ノリと勢いだけで書いたのですが謎の満足感で満たされています。ちなみに世界観は前作勇者ヨシオの冒険と共有しております。ほぼ関係ないですが。もし気になった方がいらっしゃいましたらぜひ前作勇者ヨシオの冒険も読んで頂ければ幸いです。ではまたどこかで。
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投稿ありがとうございます。
褐色肌ムキムキ美女×可愛い服は性癖に刺さる…!
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乙!
ギャグもいけるなんて多才過ぎる……面白かった!
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腹筋割れてる女は自分の性癖ぶっささりです(唐突な自分語り)
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ありがとうございます!
いいですよね!筋肉!
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